JP2012505850A - イソシアネートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、急冷媒体の添加部位の領域での反応ガスの凝集又は昇華を未然に防ぐことができる、ホスゲンと対応するアミンを反応させることによるイソシアネートの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】その目的は、ガス相、適宜に、不活性媒体の存在下のガス相におけるホスゲンと対応するアミンの反応によるイソシアネートの製造方法であって、アミンとホスゲンを最初に反応器中で混合し、イソシアネートに変換する変換工程、及びイソシアネート及び塩化水素を含有し、且つ、反応器から放出される反応ガスを急冷媒体の添加により急冷の急冷空間中で冷却する急冷工程を有し、急冷空間に添加される急冷媒体が、反応ガスの凝集温度又は昇華温度を超える温度を有する方法により達成される。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガス相で、適宜に、不活性媒体の存在下で、ホスゲンと対応するアミンを反応させることによるイソシアネートの製造方法を発展させる。その方法において、アミンとホスゲンは最初に反応器中で混合され、そしてイソシアネートに変換される。そして、イソシアネート及び塩化水素を含み、且つ、反応器から放出される反応ガスは急冷媒体の添加により急冷の急冷空間において冷却される。
対応するアミンをホスゲン化する(phosgenating)ことによるイソシアネートの製造は、原則、液相又はガス相でのホスゲン化により実施される。ガス相でのホスゲン化は、より高い選択性、有毒なホスゲンのより低い滞留量及びエネルギー低減が要求される点で注目すべきである。
ガス相でのホスゲン化では、アミン含有反応基質流及びホスゲン含有反応基質流がそれぞれガス状態で混合される。アミンとホスゲンは、塩化水素(HCl)の放出と共に反応し、対応するイソシアネートを提供する。アミン含有反応基質流は通常液相中に存在しており、ホスゲン含有流と混合される前に蒸発され、及び任意に、過熱されなければならない。
ガス相でのイソシアネートの対応する製造方法は、EP−A1319655又はEP−A1555258等に記載されている。
さらなる反応を防ぐために、反応の終了後に反応混合物を速やかに冷却する必要がある。この目的のために、液体急冷等が用いられる。そのような液体冷却等は、EP−A1403248又はDE−A102006058634等に記載されている。冷却のために用いられる急冷媒体は、50〜200℃の範囲の温度を有する。噴霧される液体流は反応ガスを通常100〜200℃の間の温度に急速に冷却する。これは、イソシアネート豊富な液相とイソシアネートが少ないガス相の二相混合物を生成する。その二相混合物は共通の分離工程、又は任意に独立した分離工程、例えば、一方は塩化水素とホスゲンを分離するための蒸留工程、他方のイソシアネートは別の工程に、その後送られる。
しかしながら、公知の急冷装置の不具合は、急冷装置の壁が、特に、急冷媒体の供給部と近接する壁が、反応ガスの凝集点又は昇華点(desublimation point)未満の温度を有することである。この理由のために、反応ガスの一部は、これらの箇所で早くも凝集し、又は昇華(desublime)する。この凝縮物又は昇華物は、これらの箇所で比較的高い滞留時間を有し、製造方法全体の選択性に悪影響をもたらすさらなる反応の対象となる。
そのうえ、反応ガスの凝集又は昇華は急冷媒体が通過して添加されるノズルをふさぐ。そのうえまた、壁の付着物は急冷空間の範囲内で生じる。
EP−A1319655 EP−A1555258 EP−A1403248 DE−A102006058634
それゆえ、本発明の目的は、急冷媒体の添加部位の領域での反応ガスの凝集又は昇華を未然に防ぐことができる、ホスゲンと対応するアミンを反応させることによるイソシアネートの製造方法を提供することである。
その目的は、ガス相で、適宜に、不活性媒体の存在下で、ホスゲンと対応するアミンを反応させることによるイソシアネートの製造方法であって、アミンとホスゲンを最初に反応器中で混合し、イソシアネートに変換する変換工程、及びイソシアネート及び塩化水素を含有し、且つ、反応器から放出される反応ガスを急冷媒体の添加により急冷の急冷空間中で冷却する急冷工程を有する方法により達成される。急冷空間に添加される急冷媒体は、反応ガスの凝集温度又は昇華温度を超える温度を有する。
反応ガスの凝集温度又は昇華温度を超える冷却媒体の温度は、反応ガスが急冷媒体の添加領域における急冷媒体の添加部位又は急冷空間の壁に対して凝集し又は昇華することを防ぐ。こうして、急冷媒体の添加部位が塞がれることを防ぐことができる。急冷装置の清掃間隔を長くすることができる。
イソシアネートを製造するために、好ましくは、ホスゲンとアミンは、混合区域に最初に供給され、混合区域中でアミンとホスゲンが混合されて反応混合物となる。続いて、反応混合物が反応器に供給され、反応器中でイソシアネートへの変換が実施される。反応器中でのアミンとホスゲンの変換はガス相で実施される。この目的のために、反応器中の圧力は好ましくは0.3〜3バール(絶対圧)の範囲であり、より好ましくは、0.8〜3バール(絶対圧)の範囲である。その温度は、好ましくは250〜500℃の範囲であり、特に、300〜480℃の範囲である。
ガス相での反応をなしうることができるようにするために、ガス状態でアミンとホスゲンを添加することが好ましい。この目的のために、アミンは好ましくは200〜400℃の範囲の温度を有する。添加されるアミンの圧力は、好ましくは、0.05バール(絶対圧)と3バール(絶対圧)の間の範囲である。添加されるホスゲンの温度は好ましくは250〜450℃の範囲である。この目的のために、当業者に公知の方法では、ホスゲンは一般的に添加の前に加熱される。
ホスゲンとアミンを加熱するために、且つ、アミンを同時に蒸発させるために、電気ストーブ又は燃料の燃焼による直接若しくは間接加熱等が使用される。用いられる燃料は、一般的に天然ガス等の燃料ガスである。アミンが低沸点であるおかげで、蒸気等を用いた加熱もまた可能である。蒸気の圧力はアミンの沸点に従ってここでは選択される。蒸気の好適な蒸気圧は、例えば、40〜100バールである。これは250〜311℃の範囲での蒸気温度の上昇をもたらす。
一般的に、複数の工程でアミンを反応温度に加熱することが必要である。一般的に、この目的のために、アミンは最初に予熱され、その後蒸発され、その後過熱される。一般的に、蒸発は最も長い滞留時間がかかり、そうしてアミンの分解をもたらす。これを最小化するために、例えば、低圧等に起因するように、低温での蒸発が有利である。蒸発後に、蒸発したアミンを反応温度へと過熱するためには、蒸気での加熱では一般的に不十分である。それゆえ、過熱のために、電気ストーブ又は燃料の燃焼による間接若しくは直接加熱が一般的に用いられる。
アミンの蒸発とは対照的に、ホスゲンは一般的に大幅に低い温度で蒸発される。この理由で、ホスゲンは一般的に蒸気を用いて蒸発される。しかしながらまた、ホスゲンを反応温度へと加熱するためのホスゲンに必要な過熱は、一般的に電気ストーブ又は燃料の燃焼による直接若しくは間接的な加熱によってのみ可能である。
混合区域の領域での反応を防ぐため、反応速度をより低くするため、又は急速な混合を達成するため、混合区域に乱流を起こすことが有利である。そのうえ、混合区域の温度を実際の反応温度未満に維持すること、及び混合区域と反応器の間の反応温度で反応混合物を加熱することが有利である。この目的のために、混合区域と反応器の間に広がり管(diffuser)を用いることができる。
イソシアネートを製造するためのアミンのホスゲン化のために用いられる反応器は、当業者に公知である。一般的に、その反応器は管型反応器が用いられる。その反応器中で、アミンはホスゲンと反応してイソシアネートと塩化水素を提供する。反応器中で発生する反応ガスもまた、発生するイソシアネート及び塩化水素と同様にホスゲンを含むように、一般的にホスゲンは過剰量添加される。
イソシアネートの製造に使用することができるアミンは、モノアミン、ジアミン、トリアミン又はより高官能性のアミンである。モノアミン又はジアミンを用いることが好ましい。使用されるアミンに従って、対応するモノイソシアネート、ジイソシアネート、トリイソシアネート又はより高官能性のイソシアネートが得られる。本発明に従った方法によると、好ましくはモノイソシアネート又はジイソシアネートの製造がもたらされる。
アミン及びイソシアネートは脂肪族、脂環式又は芳香族のものでよい。
脂環式イソシアネートは少なくとも一つの脂環式環系を含むものである。
脂肪族イソシアネートはもっぱら直鎖又は分岐鎖に結合したイソシアネート基を有するものである。
芳香族イソシアネートは少なくとも一つの芳香族環系に結合した少なくとも一つのイソシアネート基を有するものである。
以降、“(脂環式)脂肪族イソシアネート”という用語は、脂環式及び/又は脂肪族イソシアネートに使用される。
例えば、芳香族モノ−及びジイソシアネートは、フェニルイソシアネート、モノマーの2,4’−及び/又は4,4’−メチレンジ(フェニルイソシアネート)(MDI)、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、及び1,5−若しくは1,8−ナフチルジイソシアネート(NDI)等の6〜20個の炭素原子を有するものが好ましい。
好ましい(脂環式)脂肪族ジイソシアネートは、4〜20個の炭素原子を有するものである。
例えば、一般的に使用される(脂環式)脂肪族ジイソシアネートは1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(1,6−ジイソシアナトヘキサン)、1,8−オクタメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、1,14−テトラデカメチレンジイソシアネート、1,5−ジイソシアナトペンタン、ネオペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート誘導体、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリメチルヘキサンジイソシアネート又はテトラメチルヘキサンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、3(若しくは4),8(若しくは9)ビス(イソシアナトメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン異性体混合物、及び1,4−,1,3−若しくは1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−若しくは2,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、1,3−若しくは1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2,4−若しくは2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン等の脂環式ジイソシアネートである。
好ましくは、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、及びトリレンジイソシアネート異性体混合物が使用される。とりわけ、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン及び4,4’−ジ(イソシアナトシクロヘキシル)メタンが使用される。
対応するイソシアネートを提供する反応のために本発明に従った方法中で使用されるアミンは、選択された反応条件下で、対応する中間体及び対応するイソシアネートが前述のアミン中においてガス状態で存在するアミンである。好ましくは、最大2モル%の範囲、より好ましくは最大1モル%の範囲、最も好ましくは最大0.5モル%の範囲の反応条件下で反応時間に亘って分解するアミンが使用される。ここで、特に好適なアミンは、特に、2〜18個の炭素原子を有する脂肪族又は脂環式の炭化水素に基づくジアミンである。それらの例は、1,6−ジアミノヘキサン、1,5−ジアミノペンタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキサン(IPDA)、及び4,4−ジアミノジシクロヘキシルメタンである。好ましくは、1,6−ジアミノヘキサン(HDA)が使用される。
本発明に従った方法によると、同様に大幅に分解することなくガス相に変換することができる芳香族アミンを使用することができる。好ましい芳香族アミンの例は、2,4若しくは2,6異性体としての、又はそれら異性体の混合物、例えば、80:25〜65:35(モル/モル)混合物としてのトリレンジアミン(TDA)、ジアミノベンゼン、2,6−キシリジン、ナフチルジアミン(NDA)、2,4’−若しくは4,4’−メチレン(ジフェニルジアミン)(MDA)、及びそれらの異性体混合物である。これらの好ましいものの中で、ジアミンが、特に好ましくは2,4−及び/又は2,6−TDAが、又は2,4’−及び/又は4,4’−MDAが用いられる。
モノイソシアネートを製造するために、同様に、脂肪族、脂環式、又は芳香族アミンを、一般的にはモノアミンを使用することができる。好ましい芳香族モノアミンは、特に、アニリンである。
ガス相でのホスゲン化の際、反応の過程で生じる化合物が望ましい、すなわち、反応基質(アミン及びホスゲン)、中間体(とりわけ、中間体として発生するモノ−及びジカルバモイルクロリド)、最終生成物(イソシアネート)、及び計量投入される任意の不活性化合物が反応条件下においてガス相で維持されることが望ましい。
これらの又は他の構成成分はガス相から、例えば、反応器の壁又は他の装置の構成部分に沈着し、これらの沈着物は、熱伝達又は影響を受けた構成成分の流れを望まざるように変更する。その結果として生じるアミン塩酸塩は容易に析出し、且つ、再蒸発が非常に困難であるので、これが、特に、遊離のアミノ基及び塩化水素から発生するアミン塩酸塩の発生に関する事実である。
管型反応器の使用に加えて、平板反応器等の基本的に立方形の反応空間もまた使用することができる。任意に、反応器は所望の断面形状をとることができる。
副産物の生成を防ぐため、過剰量でホスゲンを供給することが好ましい。その反応に必要な割合のアミンのみを供給するために、不活性ガスとアミンを混合することができる。アミン中の不活性ガスの割合は、アミン及びホスゲンの供給開口部の与えられた形状のために、供給されるアミンの量を調節するために使用することができる。添加することができる不活性媒体は、反応容器中でガス状態で存在し、かつ、反応の過程で生じる化合物と反応しない媒体である。使用される不活性媒体は、例えば、窒素、ヘリウム若しくはアルゴン等の貴ガス、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、クロロナフタレン、デカヒドロナフタレン、二酸化炭素又は一酸化炭素等の芳香族である。しかしながら、好ましくは、不活性媒体として窒素及び/又はクロロベンゼンが用いられる。
しかしながらまた、代わりになるべきものとして、ホスゲンの大過剰の超過をさけるために、ホスゲンに不活性媒体を添加することもまた可能である。
一般的に、不活性ガスは、アミン又はホスゲンに対する不活性媒体のガス容量の割合が0.0001〜30未満、好ましくは0.01〜15未満、より好ましくは0.1〜5未満であるような量で添加される。
望まざる副産物の生成を減少させるために、又は防ぐために、及びまた、生成されたイソシアネートの分解を抑制させるために、反応ガスは反応後直ちに急冷空間で冷却される。この目的のために、蒸発を通して熱を吸収し、反応ガスの急冷をもたらす液体の冷却媒体が添加されることが好ましい。
反応生成物又は反応副産物が急冷媒体の添加領域で凝集し、そうして、急冷媒体の添加部位の目詰まり等が生じることを防ぐため、添加される急冷媒体は、本発明に従って、反応ガスの凝集温度又は昇華温度を超える温度を有する。
急冷媒体は、好ましくは少なくとも一つのノズルを介して添加される。より好ましくは、急冷媒体は、少なくとも二つのノズルを介して添加され、その二つのノズルは、同軸方向位置で周方向に均一に分布して配置されることが好ましい。これにより、急冷媒体の均一な添加を達成することができる。
反応ガスの凝集温度又は昇華温度を超える急冷媒体の温度は、その添加部位、特に、ノズル及びまた急冷空間の壁が凝集又は昇華温度未満の温度に冷却されることを防ぐ。こうして、その壁又はノズルに反応ガスの一部が沈着し、凝集し、又は昇華し、その結果、ノズルの目詰まり又は壁の汚染をもたらされることが未然に防がれる。
反応ガスを冷却するために添加される好適な急冷媒体は、原則、反応ガスに存在する構成成分に対して不活性であれば任意に所望の液体でよい。しかしながら、冷却媒体として、任意のハロゲン置換炭化水素を使用することが好ましい。急冷媒体は、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ヘキサン、ベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、ニトロベンゼン、アニソール、クロロトルエン、o−ジクロロベンゼン、ジエチルイソフタレート、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、キシレン、クロロナフタレン、デカヒドロナフタレン、及びトルエンから構成される群から選択されることがより好ましい。とりわけ、急冷媒体としてモノクロロベンゼンが使用されることが好ましい。
しかしながらまた、任意にハロゲン原子により置換された炭化水素に加えて、好適な急冷媒体はイソシアネート等である。
急冷は、微細に噴霧された形態で急冷媒体を添加することにより特に達成される。結果として、急冷媒体は大きな表面積を有し、熱を急速に吸収することができ、よって、反応ガスを冷却する。
本発明によると、急冷媒体は反応ガスの凝集温度を超える温度で液体状態で添加される。急冷媒体の早期の蒸発を防ぐために、急冷空間の圧力に比べて供給導管の圧力を上昇させることを必要であることが多い。急冷空間の減圧は、そのノズル自身又は他の好適な制御装置を通して達成することができる。急冷媒体の減圧及び高温の反応ガスとの混合は、急冷媒体の加熱、及び/又は急冷媒体の部分的な若しくは完全な蒸発を成し遂げる。その方法中に吸収された熱は反応ガスの冷却をもたらす。
特に、冷却空間の条件下で反応ガスの凝集温度未満の沸点を有する急冷媒体を使用する場合、急冷空間への添加の前に急冷媒体の蒸発を防ぐために、供給導管の圧力は急冷空間の圧力より大きい。
急冷媒体が添加される圧力は、好ましくは1〜20バールの範囲であり、より好ましくは1〜10バールの範囲であり、とりわけ、1〜8バールの範囲である。
本発明の一実施の形態では、急冷後に、反応ガスを冷却するためのさらなる工程を実施してもよい。冷却のための個々の工程では、それぞれの場合、反応ガスが下流の後工程等に送られる所望の最終温度に到達するまで、反応ガスはさらに冷却される。
一実施の形態では、急冷の後に続く反応ガスの冷却のための少なくとも一つの工程はさらなる急冷である。
例えば、急冷工程及び後に続く冷却工程を離れた反応ガスを、好ましくは130℃を超える温度で、溶媒により洗浄することができる。好適な溶媒は、例えば、急冷媒体としてもまた使用することができる物質と同じ物質である。
洗浄の際は、イソシアネートは洗浄溶液に選択的に移される。その後、残留するガスと結果として生じる洗浄溶液が精留によりイソシアネート、溶媒、ホスゲン及び塩化水素に分離される。
過剰量のホスゲン、塩化水素、及び適宜に、不活性溶媒がガス状態で後工程装置を通過する一方で、反応器から放出されたガス混合物は、不活性溶媒中での凝集によって生成したイソシアネートを気体状ガス混合物から取り除くことにより、洗浄塔中で洗浄されることが好ましい。選択された洗浄媒体中で、アミンと対応するカルバモイルクロリドの溶解温度を超える不活性溶媒の温度を維持することが好ましい。不活性溶媒の温度は、アミンと対応するカルバモイルクロリドの溶解温度を超えて維持されることがより好ましい。
洗浄は、当業者に公知の任意且つ所望の装置で実施することができる。例えば、塔又はミキサセトラ(mixer-settler)装置等の攪拌槽又は他の従来の装置が好適である。
一般的には、反応器から放出された反応ガスは、WO−A2007/028715等に記載されるように、洗浄され、そして後処理される。
イソシアネートを製造する工場では、約1.8kg/hのTDAをホスゲン化する。15.95kg/hの反応器中で生じる反応ガス流は、458℃の温度を有し、15.7質量%のTDI、71.2質量%のホスゲン、及び13.1質量%のHClを含む。反応ガスの露点は183℃である。その反応ガスを、急冷装置中でモノクロロベンゼンで冷却する。この目的のために、急冷媒体として使用されるモノクロロベンゼンを、6バールの圧力下、液体状態で200℃まで加熱し、噴霧ノズルを介して急冷空間に供給する。急冷空間の圧力は2バール(絶対圧)である。急冷空間内で設定する混合温度は約157℃である。約64質量%のTDI含量のTDI豊富な液体を約2.15kg/hの割合で、且つ、ほぼ3.3質量%のTDI含量の33.8kg/lのTDIが少ないガス相を得る。
183℃の反応ガスの凝集温度と比べて200℃の急冷媒体の供給温度のおかげで、反応ガスの一部の早期の凝集及びそれによる急冷媒体の供給領域での沈着物の形成を未然に防止することができる。

Claims (14)

  1. ガス相で、適宜に、不活性媒体の存在下で、ホスゲンと対応するアミンの反応によるイソシアネートの製造方法であって、
    アミンとホスゲンを最初に反応器中で混合し、イソシアネートに変換する変換工程、及び
    イソシアネート及び塩化水素を含有し、且つ、反応器から放出される反応ガスを急冷媒体の添加により急冷の急冷空間中で冷却する急冷工程を有し、
    急冷空間に添加される急冷媒体が、反応ガスの凝集温度又は昇華温度を超える温度を有する方法。
  2. アミン及びホスゲンが、前記ガス相で反応する請求項1に記載の方法。
  3. アミンとホスゲンが、ガス状態で添加される請求項1又は2に記載の方法。
  4. 急冷媒体が、少なくとも一つのノズルを介して添加される請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. 急冷媒体が、任意のハロゲン置換炭化水素である請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. 急冷媒体が、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ヘキサン、ベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、ニトロベンゼン、アニソール、クロロトルエン、o−ジクロロベンゼン、ジエチルイソフタレート、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、キシレン、クロロナフタレン、デカヒドロナフタレン、及びトルエンからなる群から選択される請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
  7. 急冷媒体が、反応ガスの凝集温度を超える温度で、且つ、液体状態で添加される請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
  8. 急冷空間への添加の前に急冷媒体が蒸発することを防ぐために、
    急冷媒体が、急冷空間の条件下において反応ガスの凝集温度未満の沸点を有し、且つ
    急冷媒体の供給導管における圧力が、急冷空間の圧力より大きい請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
  9. 急冷媒体が、供給条件下において反応ガスの凝集温度を超える沸点を有する請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
  10. 急冷媒体は、1〜20バールの範囲の圧力で添加される請求項1〜9の何れか1項に記載の方法。
  11. 急冷媒体が添加後直ちに減圧されることにより、急冷媒体の温度を反応ガスの凝集温度未満に下げる請求項1〜10の何れか1項に記載の方法。
  12. 急冷空間へ急冷媒体が添加された後に、該急冷媒体が少なくとも部分的に蒸発する請求項1〜11の何れか1項に記載の方法。
  13. 急冷工程後に、反応ガスを冷却するためのさらなる工程が続く請求項1〜12の何れか1項に記載の方法。
  14. 急冷工程の後に続く反応ガスの冷却のための少なくとも一つの工程が、さらなる急冷工程である請求項13に記載の方法。
JP2011531446A 2008-10-15 2009-10-08 イソシアネートの製造方法 Ceased JP2012505850A (ja)

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