JP2012504662A - パンデュラチン誘導体を含む口臭防止組成物 - Google Patents
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Abstract
パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ(Boesenbergia pandurata)抽出物を有効成分として含む口臭防止組成物、及び乳化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を有効成分として含む口臭防止組成物である。該組成物は、副作用がなく口腔に安全に適用され、口臭防止効果に優れる。特に、乳化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を有効成分として含む口臭防止組成物は、液状食品を含む多様な製品に適用されうる。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
技術分野
本発明は、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ(boesenbergia pandurata)抽出物を有効成分として含む口臭防止(anti−halitosis)組成物に関する。本発明による組成物は、副作用がなく、口腔に安全に適用され、口臭防止効果に優れる。
本発明は、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ(boesenbergia pandurata)抽出物を有効成分として含む口臭防止(anti−halitosis)組成物に関する。本発明による組成物は、副作用がなく、口腔に安全に適用され、口臭防止効果に優れる。
背景技術
一般的に口臭は、後天的な全身疾患によって発生したり、唾液中の蛋白質または食物残渣が、口腔内で細菌によって分解されて生成したアミノ酸が、脱アミノ酵素などによって分解されて揮発性化合物を生成することによって発生する(Duarte,S.ら,Biol.Pharm,Bull.,26,527−531,2003)。ガスクロマトグラフィーを利用した口臭研究によれば、口臭を誘発する主要原因物質は、硫黄を含有するアミノ酸であるシステインおよびメチオニンから生成される硫黄化合物、例えば、メチルメルカプタン、硫化水素、ジメチルジスルフィドなど;アルギニンおよびリシンから生成される窒素化合物、例えばプトレシンおよびカダベリンなど;でありうる。特に、歯周病患者の場合、メチルメルカプタン/硫化水素の比率が歯周病ではない対照群に比べて8倍高く、これは、メチルメルカプタンが、歯周病患者でみられる揮発性硫化合物の主成分であることを示している。一方、口腔が健康な患者では、システインのようなチオールから生成される硫化水素が口臭の主な原因になる。
一般的に口臭は、後天的な全身疾患によって発生したり、唾液中の蛋白質または食物残渣が、口腔内で細菌によって分解されて生成したアミノ酸が、脱アミノ酵素などによって分解されて揮発性化合物を生成することによって発生する(Duarte,S.ら,Biol.Pharm,Bull.,26,527−531,2003)。ガスクロマトグラフィーを利用した口臭研究によれば、口臭を誘発する主要原因物質は、硫黄を含有するアミノ酸であるシステインおよびメチオニンから生成される硫黄化合物、例えば、メチルメルカプタン、硫化水素、ジメチルジスルフィドなど;アルギニンおよびリシンから生成される窒素化合物、例えばプトレシンおよびカダベリンなど;でありうる。特に、歯周病患者の場合、メチルメルカプタン/硫化水素の比率が歯周病ではない対照群に比べて8倍高く、これは、メチルメルカプタンが、歯周病患者でみられる揮発性硫化合物の主成分であることを示している。一方、口腔が健康な患者では、システインのようなチオールから生成される硫化水素が口臭の主な原因になる。
また、口腔の表面が乾燥状態にあれば口臭が増加するが、これは、唾液に含まれるインドール、スカトール、プトレシン、カダベリン、酪酸、およびバレリアン酸のような化合物が、粘膜表面で唾液が乾燥することによって、口腔内に容易に放出されるためである。このような化合物は、唾液から容易に揮発されない(Persson,S.ら,Oral Microbiol.,Immunol.,5,195−201,1990)。
口臭を除去または予防するために、トリクロサン及びサンギナリンのような化合物、またはクロロヘキシジン及びペニシリンのような抗生物質が使われ、多様な生薬の研究が行なわれてきた。生薬由来の口臭除去成分が、側柏葉、レンコン、艾葉、黄柏抽出物及び待宵草種子油などから得られることが報告されている。特開昭60−75418号公報には、ヤクヨウサルビア(sage)またはローズマリー(rosemary)を口臭防止に使用することが開示されている。しかしながら、前述の先行技術文献で使用された成分は、いずれも持続的な口臭防止活性が低く、口臭の除去が不十分であったり、過量の使用や長期間の使用によって口腔に損傷を招くことがある。
多数の口臭防止組成物が開発されているが、依然として口腔に安全に利用でき、かつ優れた口臭防止効果を有する口臭防止組成物の開発が求められている。本発明者らは、優れた口臭防止効果を有し、口腔に安全に適用されうる天然物を探求する中で、ショウガ科(Zingiberaceae family)に属するボエセンベルギア・パンデュラタ(Boesenbergia pandurata)の抽出物、またはこれから単離されたパンデュラチン誘導体が優れた口臭防止効果及び適用における安全性を有すること見出した。
発明の詳細な説明
技術的課題
本発明は、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を含む口臭防止組成物を提供する。
技術的課題
本発明は、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を含む口臭防止組成物を提供する。
本発明はまた、乳化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を含む口臭防止組成物を提供する。
技術的解決手段
以下、本発明の例示的な実施形態を示す添付の図面を参照して、本発明の実施形態をより詳細に説明する。
以下、本発明の例示的な実施形態を示す添付の図面を参照して、本発明の実施形態をより詳細に説明する。
本発明は、下記化学式1ないし化学式3で表されるパンデュラチン誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のパンデュラチン誘導体または前記パンデュラチン誘導体を含有するボエセンベルギア・パンデュラタ(Boesenbergia pandurata)抽出物を有効成分として含む口臭防止組成物を提供する。
前記化学式1ないし3で表されるパンデュラチン誘導体は、それぞれパンデュラチンA、イソパンデュラチンA及び4−ヒドロキシパンデュラチンAを示す。
本発明による口臭防止組成物において、前記パンデュラチン誘導体は、ボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物から誘導されうる。
ボエセンベルギア・パンデュラタは、ショウガ科(Zingiberaceae family)の薬草であり、ピノセンブリンカルコン(pinocembrin chalcone)、カルダモニン(cardamonin)、ピノセンブリン(pinocembrin)、ピノストリビン(pinostribin)、4−ヒドロキシパンデュラチンA(4−hydroxypaduratin A)、パンデュラチンA(panduratin A)及びイソパンデュラチンA(isopanduratin A)などを含む。これらの化合物は、抗癌効果(Trakoontivakorn,G.ら,J.Arig.Food chem.,49,3046−3050,2001)、抗炎症効果(Yun,J.M.ら,Planta Medica,69,1102−1108,2006)、抗老化効果(Shim,J.S.ら,Planta Medica,74,239−244,2008)、または抗菌効果(Hwang,J.K.ら、J.Antimicrob.Agents,23,377−381,2004)を有することが報告されているが、口臭防止効果については報告されていない。
本発明の口臭防止組成物に含まれるパンデュラチン誘導体は、乾燥させたボエセンベルギア・パンデュラタの地下茎(rhizome)を、食品加工に適した精製水またはエタノールを利用して抽出し、生成物を精製することによって、またはボエセンベルギア・パンデュラタ植物を圧搾してボエセンベルギア・パンデュラタオイルを得て、この生成物を精製することによって得ることができる。前記パンデュラチン誘導体またはこれらを含有する抽出物を収得するために、メタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、エーテル、ベンゼン、クロロホルム、酢酸エチル、塩化メチレン、ヘキサン、シクロヘキサン、および石油エーテルなどの各種溶媒を抽出に用いることができ、これらの溶媒は単独であるいは組み合わせて使用できる。
前記パンデュラチン誘導体は、ボエセンベルギア・パンデュラタから単離され、シリカゲル(silica gel)または活性アルミナ(alumina)などの各種合成樹脂を充填剤として用いたカラムクロマトグラフィ及び/または高速液体クロマトグラフィ(HPLC)によって精製されうる。しかしながら、パンデュラチン誘導体の抽出方法及び精製方法は、必ずしもこれらに限定されるものではない。
本発明の一実施形態によれば、前記パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物の量は、前記口臭防止組成物の総重量に対して、0.001ないし10重量%であり、好ましくは、0.01ないし5重量%である。前記口臭防止組成物中のパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物の量が0.001重量%未満である場合、口臭防止効果が十分ではない場合がある。一方、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物の量が10重量%を超える場合、口臭防止効果の増加が量の増加に有意に比例しない。
本発明によるパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を含む口臭防止組成物は、口腔清浄剤、歯磨き粉、スプレー、および清凉剤などの口腔衛生用製品;チューインガム、キャンディ、ゼリー、およびチョコレートなどの食品;ならびに補助薬剤などの医薬品;飼料などに有効に使用されうる。
前記パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、乳化剤及び乳化補助剤を利用して可溶化された水溶性パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物でありうる。
前記パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、主に油溶性成分を含み、粗パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、高い粘度を有する。そのため、前記パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を食品、特に飲料のような液状食品の成分として広く適用するのは困難である。従って、前記パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を多様な製品に利用するためには、口臭防止活性を維持しつつパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を可溶化して、水溶性を向上させることが必要である。
パンデュラチンのような油溶性成分を可溶化する方法としては、アラビアゴムのような親油性を有した多糖類を利用して油溶性成分を乳化する方法;ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖エステル、ポリソルベートのような親水性乳化剤を使用して油溶性成分を乳化する方法;乳化剤と中鎖脂肪酸トリグリセリドとを利用して結晶化を抑制する方法;または、多価アルコール、グリセリン、プロピレングリコールなどを使用して乳化された形態の安定性を高める方法などが使われうる。
油溶性を有するパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物から粘度が低い水性液体製剤を調製するために、水のような水溶性溶媒に希釈したとき、透明性が高く、かつ耐酸性、耐熱性及び耐塩性のあるエマルションを調製しなければならない。パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を、ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖エステルなどを溶解させた水溶性溶液と混合し、この混合物を乳化して、パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び糖エステルを含む可溶化された水性組成物を調製する。可溶化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を含む水性組成物は、水中油型エマルションであり、パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物の口臭防止活性を維持しつつ、耐熱性に優れ、安定性に影響を与えずに加熱殺菌処理を行うことが可能である。従って、可溶化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、液状食品、特に、水性液状食品に有効に使用されうる。
一般的に飲料は、粘度が非常に低く、室温で1年ほどの保存期間を有し、一部の茶飲料を除外したほとんどの炭酸飲料および果汁飲料は、pHが4.0以下である。飲料の粘度が高いほど、飲料中の乳化された成分が安定になる。しかしながら、低粘度の飲料の非常に少量の沈殿または層分離が形成されても透明なPETボトルでは容易に認識されるために、エマルションの高い安定性が要求される。特に、酸性条件では、ほとんどの食品材料の溶解度が低下し、したがって食品材料が結晶化されうる。食品添加物として許可され、飲料に使用するのに十分な乳化力を有した乳化剤は多くない。このような乳化剤としては、アラビアゴム、ポリグリセリン脂肪酸エステル、親水性糖エステル、ポリソルベート、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。
本発明の組成物において、前記パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を可溶化するために、乳化剤は、アラビアゴム、ポリグリセリン脂肪酸エステル、親水性糖エステル、ポリソルベートおよびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され、乳化補助剤は、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコールおよびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されうる。好ましくは、前記乳化剤は、ポリグリセリン脂肪酸エステルと糖エステルとの混合物であり、前記乳化補助剤は、グリセリンとプロピレングリコールとの混合物でありうる。
本明細書中に記載のパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物の可溶化のために使われる親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルは、親水性親油性バランス(HLB:hydrophile lipophile balance)が12以上であり、グリセリンの平均重合度は、6以上、好ましくは、10以上のものが用いられうる。エステルを構成する脂肪酸は、炭素数が8〜18であり、ラウリン酸、ミリスチン酸またはパルミチン酸でありうる。好ましくは、前記親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルは、デカグリセリンモノパルミチン酸エステルでありうる。前記親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの量は、前記パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物100重量部に対して、150ないし300重量部でありうる。本発明による組成物において、乳化剤である親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの量が前記パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物100重量部に対して150重量部未満であるならば、乳化効果が十分ではない。一方、前記親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの量が、前記パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物100重量部に対して300重量部を超えれば、乳化効果は増大するが、乳化剤の固有の不快な臭いもまた有意に強くなる。
本明細書中に記載のパンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物の可溶化のために使われる親水性蔗糖脂肪酸エステルは、HLB値が12以上でありうる。エステルを構成する脂肪酸は、炭素数8ないし18でありうる。前記親水性糖エステルの量は、前記パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物100重量部に対して、150ないし300重量部でありうる。本発明による組成物において、乳化剤を構成する親水性糖エステルの量が、前記パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物100重量部に対して150重量部未満であるならば、乳化効果が十分ではない。一方、親水性糖エステルの量が、前記パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物100重量部に対して300重量部を超えれば、乳化効果は増大するが、乳化剤の異味および製造コストもまた増加する。
本明細書中に記載のパンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物の可溶化のために使われる乳化剤と乳化補助剤との総量は、前記パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物100重量部に対して、150ないし400重量部でありうる。乳化剤と乳化補助剤との量が増加すれば、乳化及び可溶化の効果は増大するが、乳化剤からの異味及び異臭ならびに製造コストもまた増加する。
本発明による組成物において、前記可溶化された水溶性パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、予備乳化及び本乳化によって調製されうる。
本発明の一実施形態において、前記乳化された水溶性パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖エステル、プロピレングリコール及びグリセリンの混合物を50ないし80℃の温度で溶融させる段階と、前記溶融された混合物を65ないし75℃の温度で乳化させる段階と、によって調製されうる。
本発明の一実施形態において、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物の可溶化のための混合物は、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物100重量部に対して、ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖エステル、プロピレングリコール及びグリセリンを、150ないし400重量部の量で含みうる。
本発明の一実施形態において、水溶性パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を含有する組成物は、予備乳化及び本乳化によって調製されうる。まず、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物、あるいはパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物とエタノールまたはプロピレングリコールとの混合物を、50ないし80℃に加熱して流動性を高める。次いで、これに50ないし80℃に維持されたポリグリセリン脂肪酸エステル、糖エステル、プロピレングリコール及び水を含む混合物を高速撹拌しながら添加して混合物を予備乳化させる。具体的には、所定量のパンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物、及び任意の他の油溶性成分をタービン型撹拌機、パドル型撹拌機などの一般的な撹拌機を用いて高速撹拌しつつ、所定の温度に維持して油相を調製する。同様に、親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル及び任意の他の水溶性成分を所定の温度に維持して溶融させて水相を調製する。親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルは、油相に添加することもできる。また、油相及び水相を形成するときの温度は、50ないし80℃でありうる。しかしながら、前記温度に特に限定されるものではない。前記温度が50℃未満であれば、パンデュラタ誘導体またはパンデュラチン抽出物の粘度が高く、乳化剤が完全に溶解されない。一方、前記温度が80℃を超えると、細粒化が効果的に行なわれない場合がある。その後、水相に油相を撹拌しながら添加して、予備乳化を行う。予備乳化された混合物を、例えば高圧乳化装置を用いてさらに乳化して、所望の粒子サイズに調整する。
パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物の可溶化のための本乳化は、パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物および乳化剤の溶融させるために、65ないし75℃で行われうる。前記温度が65℃未満であれば、パンデュラチン誘導体または乳化剤の溶融が不十分でありうる。一方、前記温度が75℃を超えると、温度の上昇に伴って均質化による粒径減少が小さくなるため、パンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物が熱によって部分的に劣化する場合がある。
パンデュラチン誘導体含有水溶性組成物は、一般的な乳化装置を利用した機械的乳化によって得られうる。機械的乳化は、ホモミキサー(homo mixer)のような高速の撹拌乳化装置、高圧ホモジナイザー、コロイドミル、または超音波ミキサーなどを利用して行われうる。
可溶化されたエマルションの粒子サイズが小さいほどその表面積が大きくなり、したがって分散安定性と生体利用率(bioavailability)とが向上するが、要求される乳化剤の量もまた増加する。
本明細書で使われる生体利用率は、所望の活性、すなわち、本発明による組成物の有効成分であるパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を標的物質に直接接触させることによって得られる口臭防止活性を示す程度を意味する。
本発明の一実施形態において、パンデュラチン誘導体含有水溶性組成物中の乳化粒子のメディアン径は、乳化によって200nm以下になるように調整されうる。乳化粒子の直径が大きいほど、水溶性組成物の分散安定性が低下し、生体利用率が低下して、そのため本発明の所望の効果が得られない場合がある。また、乳化粒子のメディアン径が小さいほど、水溶性組成物の保存安定性、生体利用率、および透明性が向上するが、乳化剤の量が増加し、製造コストの増加をもたらしうる。
本発明の一実施形態によれば、予備乳化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物、乳化剤及び乳化補助剤の混合物は、本乳化において、400Kg/cm2以上で均質化される。均質化を繰り返すと、同じ圧力でも粒径の分布が狭く、均一になって保存安定性が改善されるため、均質化は乳化方法として好適に用いられ、必要に応じて繰り返し行なわれうる。
パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、室温で粘度が非常に高いペースト状で存在し、結晶化される傾向があり、水に不溶である。従って、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、そのままではヨーグルト、果汁飲料、およびコーヒー飲料のような液状食品に適用されないが、乳化された水溶性パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、その優れた加工性によって多様な製品に適用されうる。
本発明の一実施形態による乳化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を含む水溶性組成物は、機能性食品を含む食品、医薬品、医薬部外品、化粧品、および動物用飼料に適用されうる。特に、本発明の一実施形態による乳化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を含む水溶性組成物は、粒子の微細化によって改善された優れた生体利用率を有し、したがってパンデュラチン誘導体またはパンデュラタ抽出物の活性がさらに効率的に利用されうる。
本発明によるパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物、あるいは乳化によって可溶化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を有効成分として含む口臭防止組成物は、口腔清浄剤、歯磨き粉、スプレー、補助薬剤、清凉剤などの口腔衛生用製品、または香辛料、チューインガム、キャンディ、ゼリー、およびチョコレートなどの食品に製剤されうる。しかしながらこれらの製剤に限定されない。特に、可溶化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を有効成分として含む組成物は、それ自体でまたはカプセルの形態で投与されうる。前記組成物は、乳飲料、清涼飲料、栄養ドリンク、および美容ドリンクなどの飲料を含む多様な液状食品、ペットフードなどに広範囲に適用されうる。
以下、後述の実施例を参照して1以上の実施形態を詳細に説明する。しかしながら、これらの実施例は、本発明の目的および技術的範囲を制限しようとするものではない。
有利な効果
本発明による口臭防止組成物は、副作用がなく口腔に安全に適用され、優れた口臭防止効果を有する。特に、可溶化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を含む口臭防止組成物は、その加工特性改善されるため、液状食品を含む食品、医薬品、化粧品、および飼料などの多様な製品に適用されうる。
本発明による口臭防止組成物は、副作用がなく口腔に安全に適用され、優れた口臭防止効果を有する。特に、可溶化されたパンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を含む口臭防止組成物は、その加工特性改善されるため、液状食品を含む食品、医薬品、化粧品、および飼料などの多様な製品に適用されうる。
図面の説明
本発明の上記の、および他の特徴および利点は、本発明の例示的な実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明することでより明らかになるであろう:ここで
図1は、パンデュラチンA(panduratin A)のEI/MSスペクトルを示す;
図2は、イソパンデュラチンA(isopanduratin A)のEI/MSスペクトルを示す;そして、
図3は、4−ヒドロキシパンデュラチンA(4−hydroxypanduratinA)のEI/MSスペクトルを示す。
本発明の上記の、および他の特徴および利点は、本発明の例示的な実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明することでより明らかになるであろう:ここで
図1は、パンデュラチンA(panduratin A)のEI/MSスペクトルを示す;
図2は、イソパンデュラチンA(isopanduratin A)のEI/MSスペクトルを示す;そして、
図3は、4−ヒドロキシパンデュラチンA(4−hydroxypanduratinA)のEI/MSスペクトルを示す。
発明の形態
実施例1.パンデュラチンを含有するボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物の調製
乾燥させたボエセンベルギア・パンデュラタをミキサーで粉砕した後、粉砕したボエセンベルギア・パンデュラタ100gをエタノール500mLに入れ、次いで混合物を50℃で30分間撹拌して抽出を行なった。抽出物を、ワットマン(Whatman)2番濾紙を用いて濾過し、濾過された抽出液を真空回転濃縮器用いて濃縮して溶媒を除去した。その後、結果物を凍結乾燥して水分を除去して、ボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を得た。
実施例1.パンデュラチンを含有するボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物の調製
乾燥させたボエセンベルギア・パンデュラタをミキサーで粉砕した後、粉砕したボエセンベルギア・パンデュラタ100gをエタノール500mLに入れ、次いで混合物を50℃で30分間撹拌して抽出を行なった。抽出物を、ワットマン(Whatman)2番濾紙を用いて濾過し、濾過された抽出液を真空回転濃縮器用いて濃縮して溶媒を除去した。その後、結果物を凍結乾燥して水分を除去して、ボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を得た。
実施例2.パンデュラチンAの単離及び同定
(1)パンデュラチンAの単離
前記実施例1に従って得られた濃縮されたボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を酢酸エチルと混合して、酢酸エチル溶解性成分を抽出した。酢酸エチルを減圧下で除去して、酢酸エチル溶解性成分を濃縮した。その後、シリカゲルを充填したカラム(6×15cm)に、前記濃縮された成分を投入し、ヘキサン、クロロホルム、および酢酸エチルを15:5:1.5(v/v/v)の割合で含む溶媒システムを利用して溶出させた。溶出液を集め、溶出順序にしたがって、6個のフラクションに分け、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。6個のフラクションのうち3番フラクション(フラクション3)に対して、ヘキサン、酢酸エチル、およびメタノールが18:2:1(v/v/v)の割合である展開溶媒として利用し、薄層クロマトグラフィ(TLC、シリカゲル60F254、Merck社製)によってさらに分離し、溶出順序にしたがって3個のフラクションを集め、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。前記3個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション3−2)を、リサイクリングHPLC(recycling HPLC、カラム:W−252、20.0mm ID×500mmL)によってさらに分離し、溶出順序にしたがって2個のフラクションを集め、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。最後に、前記2個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション3−2−2)を濃縮乾燥させ、口臭防止活性を有する純粋な単一の成分を単離した。
(1)パンデュラチンAの単離
前記実施例1に従って得られた濃縮されたボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を酢酸エチルと混合して、酢酸エチル溶解性成分を抽出した。酢酸エチルを減圧下で除去して、酢酸エチル溶解性成分を濃縮した。その後、シリカゲルを充填したカラム(6×15cm)に、前記濃縮された成分を投入し、ヘキサン、クロロホルム、および酢酸エチルを15:5:1.5(v/v/v)の割合で含む溶媒システムを利用して溶出させた。溶出液を集め、溶出順序にしたがって、6個のフラクションに分け、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。6個のフラクションのうち3番フラクション(フラクション3)に対して、ヘキサン、酢酸エチル、およびメタノールが18:2:1(v/v/v)の割合である展開溶媒として利用し、薄層クロマトグラフィ(TLC、シリカゲル60F254、Merck社製)によってさらに分離し、溶出順序にしたがって3個のフラクションを集め、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。前記3個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション3−2)を、リサイクリングHPLC(recycling HPLC、カラム:W−252、20.0mm ID×500mmL)によってさらに分離し、溶出順序にしたがって2個のフラクションを集め、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。最後に、前記2個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション3−2−2)を濃縮乾燥させ、口臭防止活性を有する純粋な単一の成分を単離した。
(2)パンデュラチンAの同定
上記の操作(1)で単離された単一の有効成分の構造決定のために、1H−NMRスペクトルと13C−NMRスペクトルとを、それぞれ500MHzと125MHzとで(溶媒:CDCl3)測定した。13C−NMRスペクトルと1H−NMRスペクトルとの結果に基づいて、1H−1Hの相関関係と、1H−13Cの相関関係とを同定するために、1H−1H COSYスペクトルと、1H−13C HSQCスペクトルとを測定し、炭素共鳴からの波長を用いてそれぞれの炭素信号を同定した。結果を下記表1に示す。
上記の操作(1)で単離された単一の有効成分の構造決定のために、1H−NMRスペクトルと13C−NMRスペクトルとを、それぞれ500MHzと125MHzとで(溶媒:CDCl3)測定した。13C−NMRスペクトルと1H−NMRスペクトルとの結果に基づいて、1H−1Hの相関関係と、1H−13Cの相関関係とを同定するために、1H−1H COSYスペクトルと、1H−13C HSQCスペクトルとを測定し、炭素共鳴からの波長を用いてそれぞれの炭素信号を同定した。結果を下記表1に示す。
また、前記単離された単一の有効成分の質量分析のために測定したEI/MSスペクトルを、図1に示す。EI/MSスペクトルで[M+H+]がm/z 407で観測されたことから、分子量が406であり、分子式は、C26H30O4であると同定された。
1H−NMR、13C−NMR、1H−1H COSY、1H−13C HSQC及びEI/MSスペクトルの結果を、Woo,W.S.ら,Phytochemistry,26:1542−1543,1987によって報告された研究の結果と比較することによって、前記操作(1)で単離された単一の成分は、(2,6−ジヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−[3’−メチル−2’−(3”−メチルブト−2”−エニル)−5’−フェニルシクロヘキス−3’−エニル]メタノンであり、下記化学式1で表示されるパンデュラチンA(panduratin A)であると同定された。
実施例3.イソパンデュラチンAの単離及び同定
(1)イソパンデュラチンAの単離
実施例1に従って得られた濃縮されたボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を酢酸エチルと混合して酢酸エチル溶解性成分を抽出した。酢酸エチルを減圧下で除去して、酢酸エチル溶解性成分を濃縮した。その後、シリカゲルを充填したカラム(6×15cm)に、前記濃縮された成分を投入し、ヘキサン、クロロホルム、および酢酸エチルを15:5:1.5(v/v/v)の割合で含む溶媒システムを利用して溶出した。溶出液を集め、溶出順序にしたがって6個のフラクションに分け、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。6個のフラクションのうち4番フラクション(フラクション4)を逆相−18(Rp−18、LiChropep、25−40m)カラムクロマトグラフィを利用し、メタノールと水とを9:1(v/v)の割合で含む溶媒システムを用いてさらに分離した。次いで、溶出順序に従って集めた液を2個のフラクションに分離した。2つのフラクションのうち2番フラクション(フラクション4−2)を濃縮乾燥した後、逆相−18カラムクロマトグラフィによって、クロロホルムとメタノールとを10:0.2(v/v)の割合で含む溶媒システムを利用してさらに分離した。集めた液を溶出順序に従って2個のフラクションに分け、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。前記2個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション4−2−2)に対して、逆相−18カラムクロマトグラフィによって、ヘキサンと酢酸エチルとを10:3(v/v)の割合で含む溶媒システムを利用してさらに分離した。集めた液を2個のフラクションに分け、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。最後に、前記2個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション4−2−2−2)を濃縮乾燥し、口臭防止活性を有する純粋な単一の成分を単離した。
(1)イソパンデュラチンAの単離
実施例1に従って得られた濃縮されたボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を酢酸エチルと混合して酢酸エチル溶解性成分を抽出した。酢酸エチルを減圧下で除去して、酢酸エチル溶解性成分を濃縮した。その後、シリカゲルを充填したカラム(6×15cm)に、前記濃縮された成分を投入し、ヘキサン、クロロホルム、および酢酸エチルを15:5:1.5(v/v/v)の割合で含む溶媒システムを利用して溶出した。溶出液を集め、溶出順序にしたがって6個のフラクションに分け、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。6個のフラクションのうち4番フラクション(フラクション4)を逆相−18(Rp−18、LiChropep、25−40m)カラムクロマトグラフィを利用し、メタノールと水とを9:1(v/v)の割合で含む溶媒システムを用いてさらに分離した。次いで、溶出順序に従って集めた液を2個のフラクションに分離した。2つのフラクションのうち2番フラクション(フラクション4−2)を濃縮乾燥した後、逆相−18カラムクロマトグラフィによって、クロロホルムとメタノールとを10:0.2(v/v)の割合で含む溶媒システムを利用してさらに分離した。集めた液を溶出順序に従って2個のフラクションに分け、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。前記2個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション4−2−2)に対して、逆相−18カラムクロマトグラフィによって、ヘキサンと酢酸エチルとを10:3(v/v)の割合で含む溶媒システムを利用してさらに分離した。集めた液を2個のフラクションに分け、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。最後に、前記2個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション4−2−2−2)を濃縮乾燥し、口臭防止活性を有する純粋な単一の成分を単離した。
(2)イソパンデュラチンAの同定
上記の操作(1)で単離された単一の有効成分の構造決定のために、1H−NMRスペクトルと13C−NMRスペクトルとを、それぞれ500MHzと125MHzとで(溶媒:CDCl3)測定した。13C−NMRスペクトルと1H−NMRスペクトルとの結果に基づいて、1H−1Hの相関関係と1H−13Cの相関関係とを同定するために、1H−1H COSYスペクトルと1H−13C HSQCスペクトルとを測定し、炭素共鳴をからの波長を用いて、それぞれの炭素信号を同定した。結果を下記表2に示す。
上記の操作(1)で単離された単一の有効成分の構造決定のために、1H−NMRスペクトルと13C−NMRスペクトルとを、それぞれ500MHzと125MHzとで(溶媒:CDCl3)測定した。13C−NMRスペクトルと1H−NMRスペクトルとの結果に基づいて、1H−1Hの相関関係と1H−13Cの相関関係とを同定するために、1H−1H COSYスペクトルと1H−13C HSQCスペクトルとを測定し、炭素共鳴をからの波長を用いて、それぞれの炭素信号を同定した。結果を下記表2に示す。
また、前記単離された単一の有効成分の質量分析のために測定したEI/MSスペクトルを、図2に示す。EI/MSスペクトルで[M+H+]がm/z 407に観測され、分子量が406であり、分子式は、C26H30O4であると同定された。
1H−NMR、13C−NMR、1H−1H COSY、1H−13C HSQC及びEI/MSスペクトルの結果をWoo,W.S.ら,Phytochemistry,26:1542−1543,1987によって報告された研究の結果と比較することによって、前記操作(1)で単離された単一の成分は、(4,6−ジヒドロキシ−2−メトキシルフェニル)−[3’−メチル−2’−(3”−メチルブト−2”−エニル)−6’−フェニルシクロヘキス−3’−エニル]メタノンであり、下記化学式2で表されるイソパンデュラチンA(isopanduratin A)であると同定された。
実施例4.4−ヒドロキシパンデュラチンAの単離及び同定
(1)4−ヒドロキシパンデュラチンAの単離
前記実施例1に従って得られた濃縮されたボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を酢酸エチルと混合して酢酸エチル溶解性成分を抽出した。酢酸エチルを減圧下で除去して、酢酸エチル溶解性成分を濃縮した。その後、シリカゲルを充填したカラム(6×15cm)に、濃縮された成分を投入し、ヘキサン、クロロホルム及び酢酸エチルを15:5:1.5(v/v/v)の割合で含む溶媒システムを利用して溶出した。溶出液を集め、溶出順序に従って、6個のフラクションに分け、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。6個のフラクションのうち6番フラクション(フラクション6)に対して、塩化メチレンとメタノールとを19:1(v/v)の割合で含む溶媒システムを用いてカラムクロマトグラフィによってさらに分離した。溶出順序に従って、集めた液を3個のフラクションに分離した。前記3個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション6−2)に対して、さらにクロロホルムとメタノールとを20:1(v/v)の割合で含む溶媒システムを利用してカラムクロマトグラフィによってさらに分離した。得られたフラクションを、溶出順序に従って2個のフラクションに分離した。最後に、前記2個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション6−2−2)を、リサイクリングHPLC(カラム:W−252、20.0mm ID×500mmL)によって分離し、口臭防止活性を有する純粋な単一成分を単離した。
(1)4−ヒドロキシパンデュラチンAの単離
前記実施例1に従って得られた濃縮されたボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物を酢酸エチルと混合して酢酸エチル溶解性成分を抽出した。酢酸エチルを減圧下で除去して、酢酸エチル溶解性成分を濃縮した。その後、シリカゲルを充填したカラム(6×15cm)に、濃縮された成分を投入し、ヘキサン、クロロホルム及び酢酸エチルを15:5:1.5(v/v/v)の割合で含む溶媒システムを利用して溶出した。溶出液を集め、溶出順序に従って、6個のフラクションに分け、それぞれのフラクションを濃縮乾燥した。6個のフラクションのうち6番フラクション(フラクション6)に対して、塩化メチレンとメタノールとを19:1(v/v)の割合で含む溶媒システムを用いてカラムクロマトグラフィによってさらに分離した。溶出順序に従って、集めた液を3個のフラクションに分離した。前記3個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション6−2)に対して、さらにクロロホルムとメタノールとを20:1(v/v)の割合で含む溶媒システムを利用してカラムクロマトグラフィによってさらに分離した。得られたフラクションを、溶出順序に従って2個のフラクションに分離した。最後に、前記2個のフラクションのうち2番フラクション(フラクション6−2−2)を、リサイクリングHPLC(カラム:W−252、20.0mm ID×500mmL)によって分離し、口臭防止活性を有する純粋な単一成分を単離した。
(2)4−ヒドロキシパンデュラチンAの同定
上記操作(1)で単離された単一の有効成分の構造を同定するために、1H−NMRスペクトルと13C−NMRスペクトルとを、それぞれ500MHzと125MHzとで(溶媒:メタノール)測定した。13C−NMRスペクトルと1H−NMRスペクトルとの結果に基づいて、1H−1Hの相関関係および1H−13Cの相関関係を測定するために、1H−1H COSYスペクトルと1H−13C HSQCスペクトルとを測定し、炭素共鳴からの波長を用いてそれぞれの炭素信号を同定した。結果を下記表3に示す。
上記操作(1)で単離された単一の有効成分の構造を同定するために、1H−NMRスペクトルと13C−NMRスペクトルとを、それぞれ500MHzと125MHzとで(溶媒:メタノール)測定した。13C−NMRスペクトルと1H−NMRスペクトルとの結果に基づいて、1H−1Hの相関関係および1H−13Cの相関関係を測定するために、1H−1H COSYスペクトルと1H−13C HSQCスペクトルとを測定し、炭素共鳴からの波長を用いてそれぞれの炭素信号を同定した。結果を下記表3に示す。
また、前記単離された単一の有効成分の質量分析のために測定したEI/MSスペクトルを、図3に示す。EI/MSスペクトルで[M+H+]がm/z 393で観測され、分子量が392であり、分子式は、C25H28O4であると同定された。
1H−NMR、13C−NMR、1H−1H COSY、1H−13C HSQC及びEI/MSスペクトルの結果をWoo,W.S.ら,Phytochemistry,26:1542−1543,1987によって報告された研究の結果と比較することによって、前記操作(1)で単離された単一の成分は、(2,4,6−トリヒドロキシフェニ−[3’−メチル−2’−(3”−メチルブト−2”−エニル)−6’−フェニルシクロヘキス−3’−エニル]メタノンであり、下記化学式3で表される4−ヒドロキシパンデュラチンA(4−hydroxypanduratin A)であると同定された。
実施例5ないし8.パンデュラチン誘導体含有抽出物を含む水溶性組成物の調製
実施例1に従って調製された抽出物および下記表4に記載された成分を用いて水溶性組成物を調製し、下記実験例1に従って口臭防止効果を測定した。
実施例1に従って調製された抽出物および下記表4に記載された成分を用いて水溶性組成物を調製し、下記実験例1に従って口臭防止効果を測定した。
実験例1.口臭防止効果の測定
男女40人をこの実験の被験者とした。各実施例に従って調製された組成物を含む口腔清浄剤または飲料について、5人ずつを実験対象とした。口臭防止効果は、口臭測定機(Halimeter)を利用して測定した。被験者は同じ食事をした後、口臭測定機で口臭を測定して初期の口臭を決定した。その後、被験者は口腔清浄剤または飲料で口を3分間洗浄した後、再び口臭測定機を用いて口臭を測定した。口臭測定機の使用方法は、次の通りである。
男女40人をこの実験の被験者とした。各実施例に従って調製された組成物を含む口腔清浄剤または飲料について、5人ずつを実験対象とした。口臭防止効果は、口臭測定機(Halimeter)を利用して測定した。被験者は同じ食事をした後、口臭測定機で口臭を測定して初期の口臭を決定した。その後、被験者は口腔清浄剤または飲料で口を3分間洗浄した後、再び口臭測定機を用いて口臭を測定した。口臭測定機の使用方法は、次の通りである。
測定前2分間、被験者は口を閉じて鼻だけで呼吸を行った。その後、ストローを約1.5cm口中へ入れた状態で約15秒間口臭を測定した。このとき、ストローが舌に接触しないようにし、唇は、3−4mmほど広げ、呼吸は、鼻だけで行った。口臭測定機の測定値の単位は、ppbである。それぞれの被験者の平均口臭測定値を計算し、被験者間の口臭抑制率を比較した。口臭抑制率は、下記式1を用いて算出した。
実施例5に従ってアラビアゴムを乳化剤として使用した場合、大きい粒子サイズにもかかわらず、アラビアゴムの強い親水性によって、3ヵ月以上組成物が懸濁状態に安定に維持された。しかしながら、小さい粒子を有する組成物に比べて、組成物の口臭防止効果ははるかに小さかった。実施例5による組成物の口臭防止活性は、実施例8に従って調製された粒径が150nmである組成物の約1/5であった。粒径が150nm以下である場合、パンデュラチン誘導体の口臭防止活性が十分であった。実施例6及び7による組成物の口臭防止活性は、実施例8による組成物に比べて、50%以上低く、高温での安定性も低かった。一方、実施例8による可溶化された組成物は、長期間保存及び遠心分離(3,750rpm、4時間)後の沈殿及び分離が起こらず、エマルション状態での安定性及び活性を示した。
実施例9ないし12.パンデュラタ粗抽出物を含有する口腔清浄剤の調製
実施例1に従って得られた粗抽出物および下記表5に記載された成分を用いて口腔清浄剤を調製した。
実施例1に従って得られた粗抽出物および下記表5に記載された成分を用いて口腔清浄剤を調製した。
パンデュラチン粗抽出物を含有する口腔清浄剤の口臭防止効果の測定
実施例9ないし12に従って調製されたパンデュラチン粗抽出物を含有する口腔清浄剤を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表6に示す。
実施例9ないし12に従って調製されたパンデュラチン粗抽出物を含有する口腔清浄剤を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表6に示す。
実施例13ないし16.パンデュラチンAを含有する口腔清浄剤の調製
実施例2に従って得られたパンデュラチンAおよび下記表7に記載された成分を用いて口腔清浄剤を調製した。
実施例2に従って得られたパンデュラチンAおよび下記表7に記載された成分を用いて口腔清浄剤を調製した。
パンデュラチンAを含有する口腔清浄剤の口臭防止効果の測定
実施例13ないし16によって調製されたパンデュラチンAを含有する口腔清浄剤を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表8に示す。
実施例13ないし16によって調製されたパンデュラチンAを含有する口腔清浄剤を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表8に示す。
実施例17ないし20.イソパンデュラチンAを含有する口腔清浄剤の調製
実施例3によって得られたイソパンデュラチンAおよび下記表9に記載された成分を用いて口腔清浄剤を調製した。
実施例3によって得られたイソパンデュラチンAおよび下記表9に記載された成分を用いて口腔清浄剤を調製した。
イソパンデュラチンAを含有する口腔清浄剤の口臭防止効果の測定
実施例17ないし20によって調製されたイソパンデュラチンAを含有する口腔清浄剤を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表10に示す。
実施例17ないし20によって調製されたイソパンデュラチンAを含有する口腔清浄剤を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表10に示す。
実施例21ないし24.ヒドロキシパンデュラチンAを含有する口腔清浄剤の調製
実施例4によって得られたヒドロキシパンデュラチンAおよび下記表11に記載された成分を用いて口腔清浄剤を調製した。
実施例4によって得られたヒドロキシパンデュラチンAおよび下記表11に記載された成分を用いて口腔清浄剤を調製した。
ヒドロキシパンデュラチンAを含有する口腔清浄剤の口臭防止効果の測定
実施例21ないし24によって調製されたヒドロキシパンデュラチンAを含有する口腔清浄剤を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表12に示す。
実施例21ないし24によって調製されたヒドロキシパンデュラチンAを含有する口腔清浄剤を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表12に示す。
実施例25ないし28.水溶性粗抽出物を含有する口腔清浄剤の調製
実施例5ないし8によって得られた水溶性粗抽出物および下記表13に記載された成分を含む口腔清浄剤を調製した。
実施例5ないし8によって得られた水溶性粗抽出物および下記表13に記載された成分を含む口腔清浄剤を調製した。
水溶性粗抽出物を含有する口腔清浄剤の口臭防止効果の測定
実施例25ないし28によって調製された水溶性粗抽出物を含有する口腔清浄剤を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表14に示す。
実施例25ないし28によって調製された水溶性粗抽出物を含有する口腔清浄剤を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表14に示す。
実施例9ないし12によって調製されたパンデュラタ抽出物を含有する口腔清浄剤と比較して、実施例25ないし28によって調製されたパンデュラタ水溶性粗抽出物を含む口腔清浄剤は、口臭防止効果がおよそ7倍高かった。実施例25ないし28によって調製されたパンデュラタ水溶性粗抽出物は、実施例8に記載されるパンデュラタ粗抽出物を15重量%含む組成物から収得されたものであるため、使用されたパンデュラタ粗抽出物の量を基準として口臭防止効果を比較すれば、可溶化されたパンデュラタ抽出物またはパンデュラチン誘導体において、口臭防止効果が改善されているということが分かった。すなわち、可溶化されたパンデュラタ抽出物またはパンデュラチン誘導体は十分に口腔清浄剤中に分散され、効率的に利用されるために、その口臭防止効果が可溶化されていないパンデュラタ抽出物またはパンデュラチン誘導体と比較して大きく改善された。
実施例29−32.水溶性粗抽出物を含有する飲料の調製
実施例8によって得られた水溶性粗抽出物および下記表15に記載された成分を用いて飲料を調製した。
実施例8によって得られた水溶性粗抽出物および下記表15に記載された成分を用いて飲料を調製した。
水溶性粗抽出物を含有する飲料の口臭防止効果の測定
実施例29ないし32によって調製された水溶性粗抽出物を含有する飲料を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表16に示す。
実施例29ないし32によって調製された水溶性粗抽出物を含有する飲料を使用したことを除いては、実験例1と同様にして口臭防止効果を測定した。結果を下記表16に示す。
本発明を特に例示的な実施形態を参照して説明したが、当業者であれば以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および技術的範囲を逸脱することなく形態および詳細において多様な変形がなされうることが理解されるであろう。
Claims (10)
- 下記化学式1ないし化学式3で表されるパンデュラチン誘導体からなる群より選択される少なくとも1種のパンデュラチン誘導体または前記少なくとも1種のパンデュラチン誘導体を含むボエセンベルギア・パンデュラタ(Boesenbergia pandurata)抽出物を有効成分として含む口臭防止組成物。
- 前記パンデュラチン誘導体は、ボエセンベルギア・パンデュラタから抽出されたものである、請求項1に記載の口臭防止組成物。
- 前記パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物の量は、前記口臭防止組成物の総重量に対して、0.001ないし10重量%である、請求項1に記載の口臭防止組成物。
- 前記パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、乳化剤及び乳化補助剤を利用して乳化された水溶性パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の口臭防止組成物。
- 前記乳化剤は、アラビアゴム、ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖エステル、ポリソルベートおよびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され、前記乳化補助剤は、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコールおよびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項4に記載の口臭防止組成物。
- 前記乳化剤は、ポリグリセリン脂肪酸エステルと糖エステルとの混合物を含み、前記乳化補助剤は、グリセリンとプロピレングリコールとの混合物を含む、請求項5に記載の口臭防止組成物。
- 前記乳化された水溶性パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物は、パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖エステル、プロピレングリコール及びグリセリンを含む混合物を、50ないし80℃の温度で溶融させる段階と、
前記溶融された混合物を65ないし75℃の温度で乳化させる段階と、によって調製される、請求項4に記載の口臭防止組成物。 - 前記パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖エステル、プロピレングリコール及びグリセリンを含む混合物は、前記パンデュラチン誘導体またはボエセンベルギア・パンデュラタ抽出物100重量部に対して、ポリグリセリン脂肪酸エステル、糖エステル、プロピレングリコール及びグリセリンを含む混合物150ないし400重量部を含む、請求項7に記載の口臭防止組成物。
- 口腔清浄剤、食品、医薬品および飼料からなる群から選択される形態に製剤された、請求項1〜3のいずれか1項に記載の口臭防止組成物。
- 飲料、牛乳、発酵乳および液状口腔清浄剤からなる群から選択される形態に製剤された、請求項4に記載の口臭防止組成物。
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