生活介護通知システムは、住居内のさまざまな箇所に配置される複数の通知デバイスを備えるとしてよい。通知デバイスは、人物に視覚メッセージおよび/または聴覚メッセージを配信するとしてよい。例えば、以下でさらに詳細に説明するが、台所の薬箱の傍に設けられている通知デバイスは薬の服用を忘れないように通知を行うことができ、出口(例えば、正面玄関または勝手口)の近傍にある通知デバイスは、外出に関わることを忘れないように、または、外出の際の注意事項などを通知することができる。
また、通知デバイスは、近接性センサ(例えば、デジタル方式受動型赤外線(PIR)センサ)を用いて人が近くにいるか否かを検出するとしてよい。通知デバイスは、消費電力を低減するべく、人が近くにいる場合には表示をオンにして、人が周囲にいない場合には表示をオフにするとしてもよい。例えば、近接性センサは、当該近接性センサの範囲内に人が入ってくると、リマインダ装置をトリガしてメッセージを表示させるとしてよい。このようなリマインダ装置を1以上組み合わせて、肉体的または精神的な障害があっても、略自立して生活できるように支援する生活介護通知システムを構成するとしてよい。
生活介護通知システムは、さまざまな状況で適切なメッセージまたはリマインダを供給するとしてよい。例えば、当該生活介護通知システムは、適切な時間に「薬を服用する時間です」というメッセージを供給して薬を服用することを忘れないようにすることができる。また、当該生活介護通知システムは、夜遅くに正面玄関に人が近づくと検出するシステムの場合、「家にいてください。真夜中です」というメッセージを表示して徘徊を防ぐこともできる。
通知デバイスは、近接性センサを備えていない場合、または、備えている近接性センサが程度に関する感度を持たない場合、短いメッセージしか提示できない大きなフォントサイズを用いるか、遠くからは読めない小さなフォントサイズを用いるかを選択せざるを得ない場合がある。これとは対照的に、近接性の程度に関して感度を有する近接性センサ(つまり、近接しているか、または、近接していないかの二値についてのみ感度を持つのみではなく、近接性のさまざまな度合いを検出および報告できるセンサ)を用いることで、人と通知デバイスとがどの程度近接しているかを検出できる。通知デバイスは、人と通知デバイスとがどの程度近接しているかに応じて、一連のメッセージによってさまざまなメッセージを表示することができる。例えば、通知デバイスからかなり離れた位置に人がいる場合には大きなフォントで短いメッセージを表示するとしてよく、通知デバイスの近くに人がいる場合には小さいフォントで長いメッセージを表示するとしてよい。
図1は、本発明の実施形態例のさまざまな側面が実施され得る適切なデータ処理環境を示すブロック図である。図1に示す実施形態は、人物62の住居に配設される基地局20を備える。基地局20は、さまざまな外部処理システムとの間でデータを送受信することができる。例えば、基地局20は、ネットワーク92を介して1以上の遠隔データ処理システム90と通信することができる。基地局20はさらに、住居60内のさまざまな箇所に設置されているさまざまな通知デバイスと通信する。例えば、住居60では、通知デバイス(ND)50をがリビングルームの正面玄関51の近くに設置され、通知デバイス(ND)70がキッチンの1以上の薬ケース71の近くに設置され、通知デバイス(ND)80が寝室のベッド81の近くに設置される。協働して人物にメッセージを提供する複数の構成要素をまとめて、生活介護通知システム12と呼ぶとしてよい。
図2は、図1に示した基地局20および通知デバイス50をさらに詳細に示すブロック図である。また、図2は、基地局20ならびに通知デバイス50、70および80がローカルエリアネットワーク(LAN)94を介して通信する様子を示す。一方、基地局20は、遠隔データ処理システム90とはワイドエリアネットワーク(WAN)を介して通信する。LAN94およびWANは、有線接続および/または無線接続を利用するとしてよい。
同図に示すように、通知デバイス50は、ディスプレイ52およびスピーカ53等の1以上の出力デバイス、近接性センサ54、および、入出力(I/O)インターフェース58を有する。近接性センサ54としては、シャープ株式会社製の型番GP2Y0A02YK0F等の距離測定センサユニットを利用するとしてよい。関連データシートによると、「GP2Y0A02YK0F」は、PSD(位置感度センサ)、IRED(赤外線発光ダイオード)、および、信号処理回路が一体的に組み合わせられた距離測定センサユニットである。距離測定は、三角測量法を採用しているので、動作期間、環境温度、および、物体の反射のバラツキには容易には影響されない。当該デバイスは、検出距離に応じた電圧を出力する。しかし、他の実施形態では別の近接性センサを利用するとしてよい。例えば、床マット、椅子、ベッド等の住居内の物体にスイッチを設けて、近接性センサとして利用することもできる。
通知デバイス50はさらに、ディスプレイ52、スピーカ53、近接性センサ54、および、I/Oインターフェース58を制御および/または利用する通知デバイスマネージャ56を有する。通知デバイスマネージャ56は、コンピューティングハードウェア、ソフトウェア、または、以下に記載する処理を実行するべくハードウェアおよびソフトウェアを組み合わせたものとして実現されるとしてよい。図2に示す実施形態では、通知デバイスマネージャ56は、以下でより詳細に説明するように、通知デバイス50の動作パラメータを指定またはカスタマイズするためのデバイス設定データ57を格納している。
一実施形態によると、通知デバイス50は、幅が約5インチ、高さが約4インチ、および、奥行きが約1インチであり、ディスプレイ52は、幅が約3インチで、高さが約1.5インチである。他の実施形態では、上述した寸法のうち任意のものを増減させることができる。
一実施形態によると、I/Oインターフェース58を介して、通知デバイス50は基地局20と無線通信を行うことができる。したがって、I/Oインターフェース58は、アンテナ、送受信器、増幅器等の無線通信をサポートする構成要素を含むとしてよい。他の実施形態では、基地局は、有線接続を介して通知デバイスと通信するとしてもよい。
図1および図2に示す実施形態によると、通知デバイス70および80は、通知デバイス50と同じ特徴を持つ。他の実施形態によると、生活介護通知システムはさまざまな通知デバイスを利用するとしてよい。例えば、スピーカを備えていない通知デバイスを利用するとしてもよいし、ディスプレイを備えていない通知デバイスを利用するとしてもよい。
基地局20はまた、処理システム20とも呼ばれるとしてよい。処理システム20は、さまざまなハードウェア素子およびソフトウェア素子を有する。ハードウェア素子としては、プロセッサ22、ランダムアクセスメモリ(RAM)26、および、リードオンリーメモリ(ROM)32が挙げられる。プロセッサ22は、1以上のプロセッシングユニットまたはプロセッシングコアを含むとしてよい。別の処理システムは、複数のプロセッサを有するとしてもよい。
処理システム20は、上記以外にもハードウェア素子を含むとしてよく、そのようなハードウェア素子は、1以上のシステムバス14、または、その他の通信経路あるいは通信媒体を介して通信可能に結合されるとしてよい。本開示で「バス」という用語を利用する場合、共有(例えば、マルチドロップ型)通信経路、および、ポイント・ツー・ポイント経路、インターコネクトリング等を意味する。図1に示す実施形態の場合、処理システム20は、RAM26およびROM32等の1以上の揮発性および/あるいは不揮発性のデータ格納デバイス、ハードドライブ等の大容量ストレージデバイス36、ならびに/または、その他のデバイスまたは媒体を有する。例えば、処理システム20は、1以上の取り外し可能な格納デバイス、例えば、デジタル・バーサティル・ディスク(DVD)またはその他の種類の光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、テープ、フラッシュメモリ、メモリスティック等のドライブを有するとしてよい。本開示では、「リードオンリーメモリ」および「ROM」という用語は概して、消去可能プログラム可能ROM(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能ROM(EEPROM)(登録商標)、フラッシュROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリデバイスを意味するものとして利用されるとしてよい。処理システム20はさらに、チップセット、ブリッジ、ハブ24、および/または、さまざまなハードウェア素子を相互接続する機能を持つその他のモジュールを有するとしてよい。
処理システム20は、少なくとも部分的に、キーボード、マウス、リモートコントローラ等の入力デバイスからの入力によって、および/または、別の機械、生体認証フィードバックあるいはその他の入力ソースあるいは入力信号から受信する指示によって制御されるとしてよい。処理システム20は、1以上のその他のデータ処理システムと通信するべく、1以上の通信ポートおよび1以上の有線接続または無線接続を利用するとしてよい。通信ポートは、I/Oポートとも呼ばれるとしてよく、パラレルポート、シリアルポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)コントローラ、高精細マルチメディアインターフェース(HDMI)ポート、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)、モデム等として実現されるとしてよい。例えば、基地局20は、通知デバイスと通信するべくI/Oポート28を利用するとしてよく、処理システム90等の遠隔デバイスと通信するべくNIC30を利用するとしてよい。これに代えて、全てのネットワーク接続について1つのI/Oインターフェースを利用するとしてもよいし、または、NICおよび/または他のI/Oインターフェースを複数利用するとしてもよい。
さまざまな実施形態によると、複数の処理システムが、LAN、WAN、イントラネット、インターネット等の物理ネットワークおよび/または論理ネットワークを用いて相互接続されているとしてよい。ネットワーク通信には、さまざまな有線方式および/または無線方式の短距離または長距離用のキャリアおよびプロトコルを利用するとしてよく、無線周波数(RF)、人工衛星、マイクロ波、米国電気電子学会(IEEE)802.11、802.15.4、802.16、802.20、Bluetooth(登録商標)、光、赤外線、ケーブル、レーザ等が利用される。802.11のプロトコルは、ワイヤレス・フィデリティ(WiFi)プロトコルとも呼ばれるとしてよい。802.15.4のプロトコルは、ワイヤレス・パーソナル・エリア・ネットワーク(WPAN)プロトコルとも呼ばれるとしてよい。802.16のプロトコルは、WiMAXプロトコルまたはワイヤレス・メトロポリタン・エリア・ネットワーク・プロトコルとも呼ばれるとしてよく、このようなプロトコルに関する情報は現在、grouper.ieee.org/groups/802/16/published.htmlで見ることができる。例えば、基地局20はアグリゲータとして機能するとしてよく、通知デバイスは、基地局と通信する際に802.15.4のプロトコル、Bluetooth(登録商標)プロトコル、または、任意のその他の適切なプロトコルを利用するとしてよい。また、通知デバイスの構成要素は、(1つの筐体にまとめられるのではなく)分散して設けられるとしてもよいし、互いに通信する際に802.15.4のプロトコル、Bluetooth(登録商標)プロトコル、および/または、任意のその他の適切なプロトコルを利用するとしてよい。別の実施形態によると、アグリゲータは、住居の外部に設けられるとしてもよく、通知デバイスは、WANを介してアグリゲータにアクセスするとしてよい。
本明細書では、命令、機能、手順、データ構造、アプリケーションプログラム、構成設定等のデータに基づき本発明を説明する。当該データに機械がアクセスすると、当該機械は、タスクを実行、抽象的なデータ種類を定義、低レベルハードウェアコンテクストを構築、および/または、その他の処理を実行するとしてよい。この点については以下でより詳細に説明する。当該データは、揮発性および/または不揮発性のデータストレージに格納されるとしてよい。本開示では、「プログラム」という用語は、広範囲にわたるソフトウェア素子およびソフトウェア構成要素を含み、アプリケーション、ドライバ、プロセス、ルーチン、方法、モジュール、および、サブプログラムを含む。「プログラム」という用語は、完結したコンパイル単位(つまり、独立してコンパイル可能な命令群)、コンパイル単位の集合、または、コンパイル単位の一部分を意味するべく利用され得る。また、「プログラム」という用語は、トランスレータ、インタプリタ、コンパイラ、リンカ等による処理の結果得られる1以上の命令から成る命令群を意味するべく利用され得る。このため、「プログラム」という用語は、処理システムによって実行されると所望の処理を実行させる任意の命令群を意味するべく利用されるとしてよい。
図1に示す実施形態によると、処理システム20はさらに、さまざまなソフトウェアリソースを有する。例えば、大容量ストレージデバイス36は、OSおよび少なくとも1つのプログラム40を格納している。処理システム20は、OSおよびプログラム40をRAM26にコピーして、プロセッサ22でOSおよびプログラム40を実行することができる。プログラム40は、通知システムマネージャ40と呼ばれるとしてもよく、一実施形態によると、通知システムマネージャ40は、遠隔設定モジュール42およびデバイス設定モジュール44等のさまざまな構成要素を含む。
処理システム20はさらに、その他の種類のデータをRAM26および/または大容量ストレージ36に格納するとしてよい。例えば、以下でより詳細に説明するが、処理システム20は、住居内に設置されている通知デバイスの位置に関するシステム設定データ46、表示されるメッセージ等を格納しているとしてよい。
図1に示す実施形態によると、基地局20が持つシステム設定データ46は、各通知デバイスと住居内の位置とを対応付けている位置データを含む。システム設定を行うべく基地局20が受信する入力は、ユーザが基地局20において入力するとしてもよいし、ユーザが処理システム90等の遠隔デバイスにおいて入力するとしてもよい。
以下でより詳細に説明するが、ユーザは、通知システムマネージャ40によって、特定の位置に設置されている通知デバイスで表示されるべきメッセージを指定することができるようになり、通知システムマネージャ40は、通知デバイス内に格納されているデバイス設定データ57を更新して、ユーザが指定した内容に応じて動作するように各デバイスをプログラミングする。例えば、通知システムマネージャ40は、通知デバイス50にあるデバイス設定データ57を更新して、メッセージと、出口の位置に関連付けられるその他の動作パラメータとを、通知デバイス50にプログラミングするとしてよい。
別の実施形態によると、生活介護通知システムの処理リソースは、上記以外の方法で分散させて設けられているとしてよい。例えば、近接性センサは、通知デバイスに一体化して設けられる必要はない。近接性センサは、基地局と直接通信するとしてもよく、基地局は、近接性センサから受信するデータに基づいて、どの通知デバイスがどのメッセージを提示すべきかを動的に決定するとしてよい。これに代えて、基地局を省略して、各通知デバイスは独自のインターネットプロトコル(IP)アドレスを持つとしてもよい。遠隔ユーザは、通知デバイスに直接接続して、通知デバイスに所望の動作パラメータを設定するとしてもよい。他の実施形態ではその他の点を変更するとしてもよい。
一実施形態によると、デバイス設定データ57は、人とディスプレイとがどの程度近接しているかによって、ディスプレイのモードを変化させる。通知デバイスマネージャ56は、人とディスプレイとがどの程度近接しているか検出された結果に基づいて、近接性データを分析して、ディスプレイのモードを選択するとしてよい。通知デバイスマネージャ56はさらに、近接性センサ54が報告した以前の距離を格納しており、この近接性データを利用して、人が近づいて来ているのか、またはディスプレイから離れていっているのかを判断するとしてもよい。
例えば、通知デバイス50は最初は何も表示していないとしてよい。人が夜中に起きて玄関51に近付くと、通知デバイス50は単に点灯するとしてよい。人が玄関から2フィート以内に来ると、通知デバイス50は、以下の文章、「家の中にいてください」を大きなフォントで表示するとしてよい。人が玄関から1フィート以内に来ると、通知デバイス50は、例えば、「家の中にいてください。夜遅いので外出できません。」といったより長い文章をより小さいフォントで表示するとしてよい。
このように、生活介護通知システム12は、その時点において読むことが可能となる情報を表示することによって、つまり、人がディスプレイからある程度離れた位置にいる場合には、ディスプレイは大きなフォントで少量の情報を提供し、人が近づくと、ディスプレイはより小さいフォントでより多量の情報を供給することによって、小型で安価なディスプレイを効率的に利用する。生活介護通知システム12は、人がディスプレイからどの程度離れた位置にいるかによって分かるが、ある時点におけるその人物の関心レベルに応じてプロンプトを配信するとしてもよい。
図3Aから図3Cは、図1に示す通知デバイスが人物に提示する一連の関連するメッセージを示す図である。具体的には、図3Aから図3Cは、台所の1以上の薬ケース71の近傍に設置されている通知デバイス70のディスプレイ72で表示されるメッセージを示している。通知デバイス70の最小近接値内に人がいることを通知デバイス70が検出しない場合、ディスプレイ72は何も表示しないままとしてよい。そして、通知デバイス70は、最小近接値内に人がいることを検出すると、ディスプレイ72を点滅させる。通知デバイス70は、例えば、人が偶然に通知デバイス70を通り過ぎると、人が最小近接値内にいることを検出するとしてよい。図3Aは、ディスプレイ72全体が縦線で埋め尽くされている様子を示す。通知デバイス70は、このパターンを点滅させるとしてもよいし、または、全面が白のパターン、全面が黒のパターン、あるいは全面がその他の色のパターン等、任意のその他の適切なパターンを点滅させるとしてよい。
もっと知りたいと人が通知デバイス70のより近傍に立つと、通知デバイス70は、大きなフォントで一連のメッセージのうち次のメッセージを表示する。例えば、図3Bに示すように、ディスプレイ72は48ポイントのフォントで「薬を服用する時間です」という文と表示するとしてよい。さらにディスプレイ72に向かって体を傾けてさらにもっと知ろうとした場合には、ディスプレイ72は、一連のメッセージのうち次のメッセージを小さいフォントで表示する。例えば、図3Cに示すように、ディスプレイ72は、24ポイントのフォントで「午後3時の血圧の薬を服用する時間です。黄色い錠剤です。」という文を表示するとしてよい。
図4および図5は、図1のデータ処理環境において生活介護通知システムを設定および利用する方法の実施形態例を説明するフローチャートである。当該方法は、必要なハードウェア素子が配設された後に開始されるとしてよい。例えば、当該方法は、基地局20と通知デバイス50、70、および、80とが住居60に図1に示すように設置された後に開始されるとしてよい。
図4に示すように、ブロック210において、通知システムマネージャ40は、各通知デバイスと住居内60の位置とを対応付けている位置情報を受信するとしてよい。例えば、介護者は、通知デバイス50は正面玄関51に配置されており、通知デバイス70は薬ケースの近傍に配置されており、通知デバイス80はベッド81の近傍に配置されていることを示す位置情報を、基地局20にプログラミングするとしてよい。通知システムマネージャ40は、システム設定データ46の一部として、位置情報を保存するとしてよい。
通知システムマネージャ40はさらに、ユーザに、各位置におけるさまざまなイベント、および、そのイベントの時間を指定させるとしてよい。例えば、介護者は、午後9時から午前6時の間に正面玄関51に対応付けられている通知デバイスに適用されるべき「出口警報」イベントを定義するとしてよい。同様に、介護者は、薬ケースに対応付けられている通知デバイスに適用されるべきイベントであって、それぞれが特定の期間をカバーするさまざまな「薬服用リマインダ」イベントを定義するとしてよい。本開示において、「介護者」という用語は、多岐にわたる人々を意味し、これらに限定されないが、医師、看護師、その他のプロの医療従事者、薬剤師、家族、友人等を意味する。
通知システムマネージャ40は、イベントの定義を、システム設定データ46の一部として保存するとしてよい。また、通知システムマネージャ40は、ユーザに、イベントに対応付けられるメッセージ情報を追加、変更、および、削除させるとしてよい。例えば、メッセージ管理モジュール44は、ブロック214および216に示すように、メッセージ情報を受信すると、メッセージ情報をシステム設定データ46の一部として格納するとしてよい。メッセージ情報は、各通知デバイスで表示されるメッセージを指定するとしてよい。
少なくとも1つの実施形態によると、近接性センサは、近接性の程度について感度を持つ。つまり、近接性センサの出力は、人と近接性センサとがどの程度近接しているかに応じて変化し、近接性センサは少なくとも3つの異なる出力値を供給する。例えば、近接性センサは、1人も検出しない場合、「0人」または「検出せず」の近接性に対応する第1の値を報告するとしてよい。近接性センサは、人が8フィート以上離れた距離にいることを検出すると、「遠い」という近接性に対応する第2の値を報告するとしてよい。近接性センサは、人が2フィートから8フィート離れた距離にいることを検出すると、「中程度」の近接性に対応する第3の値を報告するとしてよい。近接性センサは、人が1フィートから2フィート離れた距離にいることを検出すると、「近い」という近接性に対応する第4の値を報告するとしてよい。そして、近接性センサは、人が1フィートよりも近い位置にいることを検出すると、「非常に近い」という近接性に対応する第5の値を報告するとしてよい。
これに代えて、近接性センサは、複数の異なる近接性範囲に対応する複数の別個の出力値またはアナログ出力を生成して、通知デバイスが、近接性センサからの出力を変換して、より少数の近接性範囲または近接性の値(例えば、「なし」、「遠い」、および「近い」に対応する3つの値)を得るとしてよい。
さらに、近接性を所定の範囲に変換する処理は、デバイス単位でカスタマイズ可能であるとしてよい。例えば、ベッドの傍に設置されている通知デバイス80は、10インチの距離について「近い」と判断するようにプログラムされるとしてよい。これとは対照的に、台所のカウンターに設置されている通知デバイス70は、30インチの距離について「近い」と判断するようにプログラムされるとしてよい。一実施形態によると、一連の近接性範囲は、距離しきい値と範囲とをマッピングしている表で表現することができる。この表では、それぞれの行にしきい値(例えば、10インチ)および範囲(例えば、「近い」)が記入される。距離しきい値を範囲に変換するために利用されるデータは、近接性変換情報と呼ぶとしてよい。通知デバイスは、デバイス設定データの一部として、近接性変換情報を保存するとしてよい。通知デバイスは、上述した表を走査して、変換対象の近接性の値以上の近接性の値のうち最小値を特定して、対応する範囲を読み出すことによって、近接性の値を範囲に変換することができる。
別の実施形態によると、他の方法を利用して、近接性の値と、これより少数の所定の名称を持つ範囲とをマッピングするとしてもよい。つまり、本システムの任意の適切な構成要素が、ユーザに提供する表示形式および表示内容、ならびに/または、音声出力を選択する際に基準となる近接性範囲に、瞬時近接性測定値を変換するとしてよい。
メッセージ情報は、各イベントについて表示されるべき一連のメッセージを定義しているとしてよく、ある一連のメッセージはそれぞれ、近接性の程度に対応付けられている。例えば、ユーザは、正面玄関51に対応付けられている通知デバイス50について、「出口警報」イベントに関して3つのメッセージを指定するとしてよい。ユーザは、第1のメッセージと「遠い」という近接性の程度とをリンクさせるとしてよく、第2のメッセージを「中程度」という近接性の程度とをリンクさせるとしてよく、第3のメッセージを「近い」という近接性の程度とをリンクさせるとしてよい。第1のメッセージは、ディスプレイ52を単に点滅させるものとしてよい。第2のメッセージは、「外出しないで下さい」という文章であってよい。そして、第3のメッセージは、「家の中にいてください。夜中です。」という文章であってよい。
通知システムマネージャ40は、詳細なメッセージも受け入れて、対応するイベントの一連のメッセージに含めるべく1以上の短いメッセージを自動的に作成するとしてよい。例えば、介護者が「近い」という近接性の場合に表示すべき長いメッセージを指定して、通知システムマネージャ40が、近接性がこれよりも遠い場合に表示されるべき短いメッセージを自動的に作成するとしてよい。一実施形態によると、介護者は、通知システムマネージャ40が特定のメッセージを作成する際に利用する、詳細な情報を含むテンプレートに書き込むとしてよい。例えば、介護者は、時間、名称、および、服用すべき薬の外見、例えば、午後3時、血圧の薬、黄色い錠剤、と入力するとしてよい。通知システムマネージャ40は、この情報およびテンプレートに基づき、単にディスプレイが点滅するという「遠い」場合のメッセージ、「薬を服用する時間です。」等の一般的な薬の服用リマインダである「中程度」の近接性の場合のメッセージ、および、介護者が入力した詳細事項の全てを含む「近い」場合のメッセージ、例えば、「午後3時の血圧の薬を服用する時間です。黄色い錠剤です。」を作成するとしてよい。
通知システムマネージャ40は、ユーザに、位置情報、イベント情報、および、メッセージ情報をローカルに(例えば、基地局20から)特定させるとしてよい。また、遠隔設定モジュール42は、ユーザが遠隔処理システムから位置情報、近接性変換情報、イベント情報、および/または、メッセージ情報を特定できるように遠隔プログラミングインターフェースを提供する。位置情報、イベント情報、および、メッセージ情報はそれぞれ、位置データ、イベントデータ、および、メッセージデータとも呼ばれるとしてよい。
ブロック218に示すように、デバイス設定モジュール44は、各通知デバイスが格納しているデバイス設定データを更新して、当該デバイスに関連するイベントおよびメッセージを各デバイスにプログラムするとしてよい。例えば、デバイス設定モジュール44は、「正面玄関」の位置に関連するデバイス設定データ57で、通知デバイス50を更新するとしてよい。この後、当該方法はブロック214に戻って、通知システムマネージャ40は新しいメッセージデータを受信するまで待機するとしてよい。
図5のブロック220に示すように、各通知デバイスはこの後、現在時刻と、当該通知デバイスのデバイス設定データに記載されているイベントの時間とを比較して、当該通知デバイスが現時点において表示すべきメッセージがあるか否かを判断するとしてよい。現時点において表示すべきメッセージがない場合、ブロック220に戻る矢印が示すように、通知デバイスの状態は略同じ状態のままであってよい。通知デバイスが現在表示すべきメッセージがあると判断すると、ブロック230に示すように、通知デバイスは近接性が変化したか否かを判断するとしてよい。この判断は、通知デバイスの近接性センサからの出力に基づいて行う。このため、表示すべきメッセージがあるが、通知デバイスが人を検出しない場合、メッセージは表示されない。
ブロック232で示すように、人を検出すると、通知デバイスは、検出された近接性の程度に応じて、対応するイベントについて定められている一連のメッセージのうち適切なメッセージを選択する。ブロック234に示すように、通知デバイスはその後、選択されたメッセージを表示する。例えば、通知デバイス70が、薬の服用を知らせるメッセージを発行すべきであると判断すると仮定する。この場合、人が台所に入ってきて、近接性センサが人の位置が「遠い」という近接性であることを検出すると、通知デバイス70は「遠い」という近接性に対応付けられているメッセージを選択および提示するとしてよい。例えば、図3Aに示すように、ディスプレイ72が点滅し始めるとしてよい。
本明細書では、通知デバイスは人に対してメッセージを提示すると説明している。一実施形態によると、文章またはその他の視覚メッセージをディスプレイに提示する。別の実施形態によると、音声でメッセージを提示するべくスピーカを利用する。他の実施形態では、視覚メッセージおよび音声メッセージの両方を提示するとしてよい。同様に、介護者は、視覚メッセージ、音声メッセージ、または、その両方のいずれを提示するかを指定することができる。例えば、出口警告イベントについて、介護者は、人が正面玄関に対して「中程度」という近接性の位置にいる場合には文章のメッセージを表示させて、人が「近い」という近接性の位置にいる場合には音声メッセージを再生させることができる。
再度図5を参照しつつ説明すると、ブロック240に示すように、通知デバイスは、人がメッセージを停止したか否かを判断するとしてよい。例えば、薬ケースが、センサと、薬ケースが開けられると通知デバイスに停止信号を自動的に送信するロジックとを備えているとしてよい。これに加えて、または、これに代えて、通知デバイスは、1以上のキー、タッチスクリーン、または、ユーザ入力を可能とする任意のその他の適切なメカニズムを備えるとしてよく、人はこの入力メカニズムを用いてメッセージを停止させるとしてよい。便宜上、このような入力メカニズムは全て「ボタン」と呼ぶとしてよい。
通知デバイスには、「停止」ボタン以外にも、「再生」ボタンおよびその他のボタンが設けられているとしてよい。「再生」ボタンが押されると、通知デバイスは、発生イベントに対応付けられている音声メッセージを再生するとしてよい。
別の例を挙げると、玄関の傍に設置されているデバイスは、人が遠く離れている場合には点滅し、人が中程度の距離にいる場合には大きなクエスチョンマークのアイコンを表示し、人が近くにいる場合には「薬を薬局に取りに行くことを忘れないで下さい。水曜日に注文して、届いていると電話連絡が来ました。」という録音された音声リマインダを再生するようにプログラムされているとしてよい。この場合、文章のメッセージは長くなり過ぎるか混乱する可能性があるので、詳細なメッセージは代わりに音声で提供される。この場合、メッセージは、送り手のPCのマイクで録音され、当該PCから本システムにアップロードされるとしてよい。
これに代えて、メッセージを受信すべき人物が、黄斑変性症または視野狭窄等、何らかの視覚障害を持つ場合には、「遠い」場合のメッセージはビープ音であってよく、「中程度」の場合のメッセージはより早いビープ音であってよく、「近い」場合のメッセージは、プログラムされた文章に基づいてテキスト・ツー・スピーチで生成される音声メッセージであってよい。
2人以上の世帯では、「遠い」場合のメッセージは点滅またはビープ音であってよく、「中程度」の場合のメッセージは、当該メッセージの対象である人物の名前を印刷または発生することによって発行されるとしてよく、「近い」場合のメッセージは完全なメッセージであってよい。メッセージの対象となる人物以外の人物が対象者の名前が見えるまで近くを通過することもあるが、完全なメッセージを受信するほどデバイスに対して近い位置に立つことはない。
ブロック242および244に示すように、メッセージが停止させられると、通知デバイスはディスプレイをクリアして、デバイス設定データを更新して、当該メッセージはもう発行すべきではないことを示すとしてよい。当該方法はこの後、ブロック220に戻るとしてよい。
しかし、当該メッセージを依然として発行すべきで、且つ、人物の近接性が変化した場合、ブロック220、230、232、および、234に示すように、通知デバイスは新たにメッセージの詳細度を選択して、新しいメッセージを提示するとしてよい。例えば、人が近接性センサから3フィート離れた位置まで移動した場合、通知デバイスは「中程度」の近接性に対応付けられたメッセージを選択して表示するとしてよい。例えば、通知デバイスは、図3Bに示すようなリマインダを表示するとしてよい。同様に、人が通知デバイスから2フィートの位置まで近づくと、通知デバイスは図3Cに示すようなメッセージを表示するとしてよい。
通知デバイス50は、正面玄関に対応付けられているメッセージを提示するべく、同様の手順に従って動作するとしてよい。例えば、通知デバイス50は、人が遠い位置にいることが検出されると何も提示していない状態から点滅状態に遷移して、人が正面玄関から2フィート内まで来ると「家の中にいてください。」というメッセージを提示して、正面玄関から1フィート内にまで来ると、より小さいフォントでより長いメッセージを提示するとしてよい。
生活介護通知システム12は、多くの異なる種類のメッセージを提供するべく利用されるとしてよく、例えば、薬服用のリマインダ、安全性に関するメッセージ(「知らない人が来たら玄関は開けないで下さい。」)、快適性に関するメッセージ(「寝る際の格好」)、および、安心させるためのメッセージ(「娘であるジュディーの家に住んでいます。一緒に住んでくれてうれしく思っています。」)等のメッセージを提供する。生活介護通知システム12を利用することで、介護者は容易に、家中の各位置に固有のリマインダを設定できるようになる。さらに、遠隔プログラミングインターフェースによって、介護者は、遠隔コンピュータからメッセージを追加、変更、および、削除することができるようになる。
例えば、認知症を患っているジョーンが1人で暮らしていると考えられたい。彼女の娘/介護者であるアンは、正面玄関の傍に通知デバイス50を設置した。アンは、外出する前にジョーンに思い出して欲しいことがある場合、自分のPC(例えば、遠隔データ処理システム90)を介してメッセージを遠隔地で録音して、当該メッセージを通知デバイス50に送り、通知デバイス50で光をゆっくりと点滅させる。ジョーンは、正面玄関に近づくと、通知デバイス50で光が点滅しているのを見て、「再生」ボタンを押し、通知デバイス50に音声メッセージを再生させる。メッセージの例を挙げると、「心臓の薬を注文するのを忘れないでね。」または「コートを着るのを忘れないでね。外は寒いわよ。」
また、メッセージは、権限を持つ複数の人物によって提供することもできる。例えば、ジョーンの薬剤師は、ジョーンの通知デバイスのうち1以上の通知デバイスに、「薬を取りに来てください。」というメッセージを含むイベントを設定することができる。任意の適切な方法を利用して、権限を持たない人物がメッセージを提供すること、または、生活介護通知システム12の設定を変更することを防ぐとしてよい。
上述したように、一部の実施形態では、通知デバイスの構成要素のうち1以上を分散して設けるとしてよい。例えば、一実施形態は、家の中の複数の別々の位置において存在が感知されたことを利用して、近接性を算出するとしてもよい。存在するか否かは、少なくとも部分的に、通知デバイスとは別のセンサによって感知されるとしてよい。このため、例えば、ベッド81に設置される圧力スイッチ83がベッドに人がいることを示すとしてよく、この結果に基づいて、本システムは、寝室の通知デバイス80に対して「近い」という近接性の位置に人がいると推測することができる。同様に、本システムは、盗難防止アラームで一般的に利用されているような受身型赤外線動きセンサ85が寝室に設置されているとしてよい。動きセンサ85の出力が寝室に人がいることを示し、他のセンサからの入力がない場合、生活介護通知システム12は、寝室内に通知デバイス80から「遠い」という近接性の位置に誰かがいると推測するとしてよい。このような行動センサのネットワークを用いて、家の中での人物の位置または行動(例えば、昼食の準備中)推測するとしてよい。さらに、このように位置を推定した結果に基づいて、さまざまな通知デバイスに対する人物の近接性を推測して、適切な場合に通知デバイスにメッセージを提示させるとしてよい。例えば、通知デバイスのデカルト座標を含む位置推定システムは、住居60内での人物のデカルト位置(例えば、リビングルーム内にいて、図1では下側に示す壁から3フィート離れており、同図では右側の壁からは2フィート離れた位置)を算出すると、通知デバイス50から人物までの直線距離(近接性)を算出して、当該通知デバイスに算出した近接性を供給することができる。同様に、ベッドのデカルト境界およびデカルト配向を含む位置推定システムは、ベッド使用スイッチ83からベッド81が使用されていることを示すメッセージを受信すると、ベッド内にいる人物の頭部から寝室の通知デバイス80までの同様の距離(近接性)を算出して、当該通知デバイスに算出された近接性を供給することができる。
本願で説明および図示した実施形態例および原理を鑑みると、図示した実施形態は本願の原理から逸脱することなく配置および詳細な内容を変更可能であると認められるであろう。例えば、本願に記載したハードウェアおよび方法の一部または全ては、食料雑貨店においてさまざまなレベルの広告を配信するべく、オフィスでオフィス関連のメッセージを配信するべく、学校またはメッセージの受信者が移動するその他の場所において、利用することができる。例えば、食料雑貨店に設置される通知デバイスは、遠い範囲、中程度の範囲、および、近い範囲に人がいることを検出することに応じて、(a)点滅、(b)「特売」、および、(c)「本日限り:ステーキ用シンタマ−1枚お買い上げで1枚タダ」といった一連のメッセージを提示することができる。同様に、オフィスに設置される通知デバイスは、一時的にプリンタの近傍に載置されると、「故障中」、「給紙する紙がありません」、および、「9月20日午前10:15、紙を入れてもプリンタが給紙せず」といった一連のメッセージを提示することができる。
また、上述の説明は、具体的な実施形態に重点を置いて説明しているが、その他の構成も考えられ得る。具体的には、「一実施形態によると」、「別の実施形態によると」等の表現を本明細書において利用しているが、実施形態の可能性について一般的に言及しているものであり、本発明を特定の実施形態の構成に限定するものではない。上記の表現は、本明細書で使用する場合、同じ実施形態に言及しているとしてもよいし、組み合わせて他の実施形態を構成可能な複数の異なる実施形態に言及しているとしてもよい。
同様に、特定の順序で実行される複数の特定の処理を含むものとして方法の例を説明したが、数多くの点においてこれらの方法を変更して、本発明の別の実施形態を数多く実施することができる。例えば、別の実施形態とは、本明細書で開示した処理の全てよりも処理の数が少ない方法、利用する処理がさらに追加される方法、同じ処理を別の順序で実行する方法、および、本明細書で開示したそれぞれの処理を組み合わせる、分割する、または、変更する方法を含むとしてよい。
本発明の別の実施形態はさらに、本発明の処理を実行するための命令が符号化されている機械アクセス可能媒体を含む。このような実施形態は、プログラム製品とも呼ばれるとしてよい。このような機械アクセス可能媒体は、これらに限定されないが、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、CD−ROM、ROM、および、RAM等の格納媒体、ならびに、機械またはデバイスによって製造または形成されるその他の検出可能な粒子の配列を含むとしてよい。命令は、分散型環境でも利用するとしてよく、ローカルおよび/またはリモートに格納するとしてよく、1または複数のプロセッサを備える機械によってアクセスされるとしてよい。
また、本明細書で説明されたハードウェア素子およびソフトウェア素子は十分に自立している機能素子を表しており、それぞれの素子は他の素子とは略無関係に設計、構成、または、更新が可能であると理解されたい。本明細書に説明および図示した機能を提供する制御ロジックは、さまざまな実施形態において、ハードウェア、ソフトウェア、または、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせとして実施され得る。例えば、1以上のデバイスに含まれる1以上のモジュール、サブシステム等は、プログラム可能またはプログラム不可能なロジックデバイスまたはロジックアレイ、特定用途向け集積回路(ASIC)、組み込み型プロセッサ、スマートカード等の素子を用いて、組み込み型コントローラとして実現されるとしてよい。
「処理システム」および「データ処理システム」という用語の意味は、本明細書で使用する場合、1つの機械、または、通信可能に結合された複数の機械またはデバイスが協働する1つのシステムを含む広い範囲にわたる。処理システムの例としては、これらに限定されないが、分散型コンピューティングシステム、スーパーコンピュータ、高性能コンピューティングシステム、コンピューティングクラスタ、メインフレームコンピュータ、ミニコンピュータ、クライアント−サーバシステム、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバ、ポータブルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、電話、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルドデバイス、オーディオデバイスおよび/またはビデオデバイス等の娯楽用デバイス、ならびに、情報を処理または送信するその他のプラットフォームまたはデバイスを含む。
本明細書に記載した実施形態例に基づき多種多様且つ有用な並べ替えが容易に導き出されることを鑑みると、この詳細な説明は本発明を例示することのみを目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。このため、請求項の範囲および思想に含まれる各実施例および各実施例の全ての均等物を、本発明として請求する。