JP2012500771A - 熱水条件下におけるLiFePO4の製造 - Google Patents

熱水条件下におけるLiFePO4の製造 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式(I)
Lia-b1 bFe1-c2 cd-e3 ex(I)
(但し、Feは、酸化状態が+2であり、及びM1、M2、M3、a、b、c、d、e及びxは:
1:Na、K、Rb及び/又はCs
2:Mn、Mg、Al、Ca、Ti、Co、Ni、Cr、V
3:Si、S、F
a:0.8〜1.9
b:0〜0.3
c:0〜0.9
d:0.8〜1.9
e:0〜0.5
x:1.0〜8で、Li、M1、M2、P、M3の量と酸化状態に依存するものである、であり、
そして一般式(I)の化合物は、電荷が中性である)
の化合物を製造するための方法であって、以下の工程
(A)少なくとも1種のリチウム含有化合物、鉄が酸化状態が+3である、少なくとも1種の鉄含有化合物、及び存在する場合には、少なくとも1種のM1含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM2含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM3含有化合物、及び酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される還元剤を含む混合物を準備する工程、及び
(B)工程(A)で得られた混合物を、100〜500℃の温度で、及び自己圧力で加熱し、Feを酸化状態+2に還元し、及び一般式(I)の化合物を得る工程
を含むことを特徴とする方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウム、鉄、及びフォスフェイト−アニオンを含む化合物を製造する方法に関し、これらの化合物及び少なくとも1種の導電性材料を含む混合物を製造する方法に関し、これらの方法によって製造可能である化合物及び混合物に関し、及びこれらの化合物と混合物を、リチウムイオンバッテリーのカソードを製造するために使用する方法に関する。
LiFePOを製造するための方法は、従来技術から公知である。
特許文献1(US2003/0082454A1)には、Li2CO3又はLiOH H2O、Fe(CH3CO22及びNH42PO42Oを混合することによってLiFePO4を製造する方法が開示されている。NH3、H2O及びCO2を除去するために、固体混合物が、300〜350℃でか焼される。次に混合物が、更に、800℃で24時間処理される。この文献には、更に、Li224、LiH2PO4及びFe(C24)・2H2Oを含むミルした混合物をか焼することにより、LiFePO4に基づく材料を製造する方法が記載されている。
特許文献2(US6702961B2)には、FePO4、Li2CO3及びカーボンから成るミル(粉砕)した混合物をペレット化し、次に不活性雰囲気下で700℃で8時間か焼することにより、LiFePO4を製造する方法が開示されている。
特許文献3(CN1547273A)の要約には、Li2CO3、FeC24・2H2O及び(NH42HPO4の混合物を、カーボンを加えてミルし、そして次にマイクロウェーブを放射してタブレット化した混合物をか焼することによってLiFePO4を製造する方法が開示されている。
特許文献4(DE102005015613A1)及び特許文献5(DE102005012640A1)には、Fe(II)SO4・7H2O、H3PO4及びLiOH H2Oを含む水性混合物を窒素下に160℃で、10時間、熱水的に処理することによってLiFePO4を得ることができることが開示されている。上記熱水的な処理の間、所望のLiFePO4が、水性混合物から沈澱する。反応混合物の成分は、還元又は酸化されない。
特許文献6(WO2006/057146A2)には、Fe(II)O、P25及びLiOHを1100で、アルゴン下に溶解させ、次にミルすることによってLiFePO4を得ることができることが開示されている。
US2003/0082454A1 US6702961B2 CN1547273A DE102005015613A1 DE102005012640A1 WO2006/057146A2
従来技術によるLiFePO4を製造するための方法は、カーボン等の追加的な還元剤を反応混合物に加えるか、又はか焼工程を還元雰囲気下で行う必要があるという短所を有していた。この理由は、加えられたカーボンは、高い温度でのみ還元剤として作用する(高いか焼温度は、大きな結晶粒及び広い粒子サイズ分布をもたらす)からである。
他の不利な点は、Li2CO3及びFe23のような固体化合物が固体相で混合された場合、混合物全体にわたって異なるイオンの均一な分散を有する混合物を得ることが困難なことである。更に、カーボンを含む還元剤は、その還元力が、これらが使用される量から独立し得ず、従って、還元のために必要とされるカーボン含有還元剤の量、及び導電性材料として使用可能な量を予測することが容易ではないという不利な点を有している。
本発明の目的は、リチウム−鉄−フォスフェイトの(これらの混合物を非常に均一に混合された、及び結晶質の状態で得ることを可能とする)製造方法を提供することにある。更に、本発明の目的は、容易に行うことができ、そして2段階だけの反応段階で行うことができる、上記混合物を製造する方法を提供することにある。更に、本発明の好ましい目的は、か焼工程を全く必要としない、リチウム−鉄−フォスフェイトの製造方法を提供することにある。本発明の他の目的は、所望の成分のみが得られ、望ましくない副生成物が無く、これにより精製及び/又は洗浄工程が必要とされない方法を提供することにある。更に、本発明の目的は、(Li−イオン拡散性を改良し、及びこれにより出力特性を改良し、及び更にLi−イオンバッテリーの容量を増加させるために)Liイオンバッテリーの充電と導電において、Li−イオン拡散性が改良される、晶子のサイズ分布が非常に狭く、より微細に分散した材料を得ることにある。
これらの目的は、一般式(I)
Lia-b1 bFe1-c2 cd-e3 ex(I)
(但し、Feは、酸化状態が+2であり、及びM1、M2、M3、a、b、c、d、e及びxは:
1:Na、K、Rb及び/又はCs
2:Mn、Mg、Al、Ca、Ti、Co、Ni、Cr、V
3:Si、S、F
a:0.8〜1.9
b:0〜0.3
c:0〜0.9
d:0.8〜1.9
e:0〜0.5
x:1.0〜8で、Li、M1、M2、P、M3の量と酸化状態に依存するものである、
であり、そして一般式(I)の化合物は、電荷が中性である)
の化合物を製造するための方法であって、以下の工程
(A)少なくとも1種のリチウム含有化合物、鉄が酸化状態が+3である、少なくとも1種の鉄含有化合物、及び存在する場合には、少なくとも1種のM1含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM2含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM3含有化合物、及び酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される還元剤を含む混合物を準備する工程、及び
(B)工程(A)で得られた混合物を、100〜500℃の温度で、及び自己圧力で加熱し、Feを酸化状態+2に還元し、及び一般式(I)の化合物を得る工程
を含むことを特徴とする方法によって達成される。
好ましい実施の形態では、M1、M2、M3、a、b、c、d、e及びxは、以下の意味を有する:
1:Na、
2:Mn、Mg、Al、Ca、Ti、Co、Ni、
3:Si、S、F
a:0.6〜1.6、特に好ましくは0.9〜1.3
b:0〜0.1
c:0〜0.6、特に好ましくは0〜0.3
d:0.6〜1.6、特に好ましくは0.9〜1.3
e:0〜0.3、特に好ましくは0〜0.1
x:2〜6で、Li、M1、M2、P、M3の量と酸化状態に依存するものである、
であり、そして一般式(I)の化合物は、電荷(荷電状態)が中性である。
例えば、極めて好ましい実施の形態では、Feの酸化状態が+2である、中性に荷電された一般式(I)の化合物LiFePO4を得るために、M1、M2、及びM3が存在しない。従って、極めて好ましい実施の形態では、本発明に従う方法は、式LiFePO4の化合物を得るために行なわれる。
更なる好ましい実施の形態では、M1例えばNaが、LiとM1の合計に対して10モル%以下の量で存在する。他の好ましい実施の形態では、M2例えばMnが、鉄(II)とM2の合計に対して30モル%以下の量で存在する。他の好ましい実施の形態では、M3例えばSiが、リンとM3の合計に対して10モル%以下の量で存在する。
以下に工程(A)及び(B)をより詳細に説明する。
工程(A):
本発明に従う方法の工程(A)は、少なくとも1種のリチウム含有化合物、鉄が酸化状態が+3である、少なくとも1種の鉄含有化合物、及び存在する場合には、少なくとも1種のM1含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM2含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM3含有化合物、及び酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される還元剤を含む混合物を準備することを含む。
通常、この技術分野の当業者にとって公知の、(本方法の工程(A)の、実質的に水性の混合物に導入することができる)全てのLi−、M1−、M2−、M3−及びFe(III)−含有化合物を、本発明に従う方法に使用することができる。
工程(A)のLi−含有化合物は、好ましくは、リチウムヒドロキシドLiOH、リチウムヒドロキシド−ハイドレートLiOH・H2O、リチウムアセテートLiOAc、リチウムカーボネートLi2CO3、リチウム−フォスフェイト、−フォスフィット、−ハイポフォスフィット、例えばLiH2PO4、Li2HPO4、Li3PO4、LiH2PO3、Li2HPO3、及び/又はLiH2PO2、及びこれらの混合物から成る群から選ばれる。極めて好ましい実施の形態では、リチウムヒドロキシドLiOH、及び/又はリチウムヒドロキシド−ハイドレートLiOH・H2O、及び/又はリチウムカーボネートLi2CO3が、本発明に従う方法の工程(A)で、リチウム含有化合物として使用される。好ましい、2種のリチウウム含有化合物は、リチウムヒドロキシドLiOH、及びリチウムヒドロキシド−ハイドレートLiOH・H2Oである。
本発明に従う方法の工程(A)で、少なくとも1種のリチウム含有化合物が、(各場合において)全反応混合物に対して、0.04〜3モルLi/L、好ましくは0.2〜2.0モルLi/L、特に好ましくは0.3〜1.5モルLi/Lの濃度で混合物に加えられる。
通常、この技術分野の当業者にとって公知の、鉄の酸化状態が+3の鉄含有化合物の全てを、本発明に従う方法に使用することができ、この化合物は、本方法の工程(A)で、好ましくは実質的に水性の混合物に導入することができる。本発明に従えば、鉄の酸化状態が+3の、単一の鉄含有化合物、又は鉄の酸化状態が+3の、異なる鉄含有化合物の混合物を使用することができる。酸化状態が+2及び+3の両方の状態が存在する鉄含有化合物(例えばFe34)を使用することも可能である。(鉄の酸化状態が+3の化合物と、鉄の酸化状態が+2の他の化合物を含む)異なる鉄含有化合物の混合物を使用することも可能である。
好ましい実施の形態では、鉄の酸化状態が+3の鉄含有化合物は、鉄(II、III)−オキシド、鉄(III)−オキシド、鉄(III)−オキシド ヒドロキシド、又は鉄(III)−ヒドロキシド、例えばFe34、アルファ−Fe23、ガンマ−Fe23、アルファ−FeOOH、ベータ−FeOOH、ガンマ−FeOOH、及びFe(OH)3から成る群から選ばれる。好ましいものは、鉄(III)−オキシド ヒドロキシド(FeOOH)及びFe(OH)3の、アルファ−、ベータ−、及びガンマ−変性である。
鉄含有化合物は、当業者にとって公知の方法で測定して、BET表面積が、通常少なくとも5m2/g、好ましくは少なくとも50m2/g、より好ましくは少なくとも150m2/gである。BET表面積は、通常、1000m2/g以下である。BET表面積が非常に大きい鉄含有化合物が使用される場合、本方法の反応時間を短くすることができ、これにより、本発明に従う方法を、従来技術の方法よりも速くて経済的にすることができる。
本発明に従う方法の工程(A)で、混合物に、(各場合において、全反応混合物に対して、通常、0.04〜4.0モルFe/L、好ましくは0.1〜2.0モルFe/L、特に好ましくは0.2〜1.5モルFe/Lの濃度で、)少なくとも1種の鉄含有化合物が加えられる。
存在する場合には、少なくとも1種のM1含有化合物は、ナトリウム ヒドロキシドNaOH、ナトリウム アセテートNaOAc、ナトリウム カルボネートNa2CO3、及びこれらの混合物から成る群から選ばれることが好ましい。極めて好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の工程(A)で、ナトリウム ヒドロキシドNaOH及び/又はナトリウム カルボネートNa2CO3がナトリウム含有化合物として使用される。
存在する場合には、少なくとも1種のM2含有化合物は、ヒドロキシド、アセテート、オキシド、カーボネート、ハロゲニド(ハロンゲン化物)、例えばフルオリド、クロリド、ブロミド、アイオダイド、ニトレート、及びこれらの混合物から選ばれる必要なカチオン及びアニオンを有する化合物から選ばれることが好ましい。極めて好ましい実施の形態では、少なくとも1種のM2含有化合物のアニオンは、アセテート、オキシド、カーボネート、ニトレート、又はこれらの混合物である。
存在する場合には、少なくとも1種のM3含有化合物は、H2SO4、(NH4)HSO4、(NH42SO4、LiHSO4、Li2SO4、微細に粉砕された(例えばゾル状の)SiO2、H4SiO4、Li−シリケート、NH4F、LiF、HF、ポリカルボン モノフルオリド、ポリカルボン フルオリド、ポリ(カルボン モノフルオリド)、グラファイト フルオリド、Li2SiF6、(NH42SiF6、及びこれらの混合物から選ばれることが好ましい。
1−、M2−、及び/又はM3−含有化合物は、存在する場合には、これらが式(I)に存在する量で、実質的に水性の混合物に加えられることが好ましい。この技術分野の当業者は、必要とされる量の計算方法を知っている。
本発明に従う方法は、本発明に従う方法の工程(A)の混合物に少なくとも1種の還元剤(該還元剤は、本発明に従う方法の間に、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される)を導入することによって行われる。酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤を使用することには、次の長所が有る。すなわち、この還元剤の酸化生成物が、一般式(I)のPO4 3-−含有化合物を得るのに必要なPO4 3-−アニオンを発生させるという長所が有る。
好ましい実施の形態では、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤は、ガーボン(炭素)を有しない(カーボンフリーである)。本発明に従えば、「カーボンフリー」は、リン含有還元剤中にカーボン原子が存在しないことを意味する。カーボンフリーな還元剤、例えばH3PO3の有利な点は、還元を、最大でも300℃の低い温度で行うことができることで、これに対し、例えば還元剤としての炭素は、600℃以上の温度を必要とする。本発明に従うこれらの低い温度により、ナノ結晶質の材料を得ることが可能になる。ナノ−結晶質材料は、通常、例えばカーボンが還元剤として使用された場合に必要になる高温度では集塊する傾向がある。
好ましい実施の形態では、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤は、H3PO3、(NH4)H2PO3、(NH42HPO3、H3PO2、(NH4)H2PO2、LiH2PO3、Li2HPO3、LiH2PO2及びこれらの混合物から成る群から選ばれる.特に好ましい実施の形態では、H3PO3、(NH4)H2PO3、(NH42HPO3が使用され、極めて好ましい還元剤は、H3PO3である。
酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤は、本発明に従う方法の工程(A)で、(各場合において)全反応混合物に対して、通常、0.04〜2.0モルP/L、好ましくは0.1〜1.3モルP/L、特に好ましくは0.15〜1.0モルP/Lの濃度で混合物に加えられる。
本発明に従えば、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤が、本発明に従う方法の工程(A)の反応混合物に加えられる。本発明に従う方法で使用される還元剤は、PO4 3-に酸化されることが好ましい。酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤が、好ましくは少なくとも等モル量で、特に好ましくは等モル量で、反応混合物に加えられた場合、酸化生成物としてPO4 3-が、一般式(I)の化合物のフォスフェイト−アニオンPO4 3-の必要量に対して十分な量で得られる。この実施の形態に従えば、酸化状態が+5のリン原子を少なくとも1個有する化合物を加える必要がない。
本発明の他の好ましい実施の形態では、工程(A)で準備される混合物は、酸化状態が+5のリン原子を少なくとも1個含む、少なくとも1種の化合物を追加的に含む。本発明のこの好ましい実施の形態では、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤、及び酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物の組み合わせが、本発明従う方法の工程(A)の混合物に加えられる。本発明に従う方法の、この実施の形態では、酸化生物(oxidizing product)として得られるPO4 3-は、一般式(I)の化合物のフォスフェイト−アニオンの量を完全にするのに十分な量で存在する必要はない。この理由は、この実施の形態では、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を有する、少なくとも1種の化合物も加えられるからである。酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を有する、少なくとも1種のこの化合物は、(一般式(I)の化合物に導入されるべき)PO4 3-の第2の供給源になる。
工程(A)で任意に加えられる、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を有する、好ましい化合物は、H3PO4、(NH4)H2PO4、(NH42HPO4、(NH43PO4、Li3PO4、LiH2PO4、Li2HPO4及びこれらの混合物から選ばれる。特に好ましいものは、H3PO4、(NH4)H2PO4、(NH42HPO4及びこれらの混合物であり、極めて好ましいものは、H3PO4である。
酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物は、本発明に従う方法の工程(A)で、(各場合において)全反応混合物に対して、通常、0.04〜2.0モルP/L、好ましくは0.1〜1.3モルP/L、特に好ましくは0.15〜1.0モルP/Lの濃度で混合物に加えられる。
本発明に従う方法で、本発明について2個の官能基を有する化合物(例えば、リチウム−カチオン及びPO4 3-−又はPO3 3-−アニオンを含む化合物)が使用される場合、反応混合物に導入される化合物の量は、必要な全ての成分が、一般式(I)に従う化合物を得るのに適切な量で反応混合物中に存在するように調節される。この技術分野の当業者は、これらの量の計算方法を知っている。
更なる好ましい実施の形態では、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤、及び任意に酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に加え、少なくとも1種の追加的な還元剤が、本発明に従う方法の工程(A)で、混合物中に加えられる。追加的な還元剤は、カーボンフリーであっても良く、又はカーボンを含んでも良い。
上述した少なくとも1種の追加的な還元剤は、好ましくは、ヒドラジン、又はこれらの誘導体、ヒドロキシルアミン又はこれらの誘導体、還元糖、例えばグルコース、サッカロース(スクロース)及び/又はラクトース、アルコール、例えば1〜10個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、例えばn−プロパノール又はイソプロパノール、ブタノール、例えばn−ブタノール、イソ−ブタノール、アスコルビン酸、容易に酸化できる二重結合を含む化合物、及びこれらの混合物から選ばれる。
ヒドラジンの誘導体の例は、ヒドラジン−ハイドレート、ヒドラジン−サルフェート、ヒドラジン−ジヒドロクロリド等のものである。ヒドロキシルアミンの誘導体の例は、ヒドロキシルアミン−ヒドロクロリドである。酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化されない、特に好ましいカーボンフリーの還元剤は、ヒドラジン、ヒドラジン−ハイドレート、ヒドロキシルアミン又はこれらの混合物である。
本発明の方法に従う方法の工程(A)で任意に加えられる、少なくとも1種の還元剤は、一方では、本来、(一般式(I)の化合物に導入することができる酸化生成物(oxidation product)として)PO4 3-アニオンを運ぶことができない。他方では、少なくとも1種のこの還元剤は、Fe(III)前駆体をFe(II)に完全に還元する、総合還元ポテンシャルを有していない。従って、少なくとも1種の、これらの追加的な還元剤が使用される場合、(本発明に従い、有利な電気化学的特性及びマイクロ構造を有する、一般式(I)の化合物を得るために)これらの還元剤を、酸化状態にある少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の化合物、及び任意に酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物と組み合わせて使用する必要がある。これらの場合では、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の化合物、任意に、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物、及び任意に、工程(A)で加えられる、少なくとも1種の追加的な還元剤の量と濃度は、従って調整される必要がある。この技術分野の当業者は、各量の計算方法を知っている。
少なくとも1種の追加的な還元剤は、任意に、本発明に従う方法の工程(A)で混合物に加えられ、その濃度は、この作用剤の還元力と還元ポテンシャルに強く依存する。この技術分野の当業者は、各量の計算方法を知っている。
通常、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤、及び酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物の間のモル割合は、通常0.8〜1.5、好ましくは0.9〜1.1、最も好ましくは1.0である。
他の実施の形態では、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤、好ましくはH3PO3、及び酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物、好ましくはH3PO4が、本発明に従う方法の工程(A)で加えられ、この組合せは、好ましくは、(合成の過程、例えば、酸素の存在下に混合物を製造する間、及び/又は酸素の不純物の存在下に乾燥した材料をか焼する間での酸化の影響を克服するために)一般式(I)に従う所望の化合物を得るのに必要な割合よりも大きい割合、例えばH3PO3/H3PO4で加えられる。この技術分野の当業者は、本発明に従う工程(A)の混合物中の化合物の化学量論的な量の計算方法を知っている。
好ましい実施の形態では、少なくとも1種のリチウム含有化合物、鉄の酸化状態が+3の、少なくとも1種の鉄含有化合物、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤、及び任意に、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物が、(一般式(I)に従う化学量論が得られるように)実質的に水性の混合物に加えられる。この技術分野の当業者は、必要な量の計算方法を知っている。
本発明の他の好ましい実施の形態では、少なくとも1種のリチウム含有化合物が、一般式(I)に従う化学量論的な量よりも≧1質量%、好ましくは≧2質量%多い量で加えられる。
本発明に従う方法の一実施の形態では、工程(A)で準備される混合物中に存在する成分が、十分なミル(milling)によって乾燥状態で混合される。この技術分野の当業者は、この十分なミルの状態を得る方法、及び使用できるミルのような装置を知っている。次にミルされた成分は、適切な溶媒(該溶媒は水が好ましい)に溶解される。
本発明に従う方法の工程(A)の他の実施の形態では、成分は、次の溶媒(溶媒は水が好ましい)中でのこれらの溶解によって混合される。
本発明に従う方法の工程(A)で準備される混合物は、好ましい実施の形態では、実質的に水性である。「実質的に水性」という記載は、本発明に従う方法の工程(A)の実質的に水性の混合物を準備するのに使用される溶媒の、50質量%を超える、好ましくは65質量%を超える、特に好ましくは80質量%を超えるものが水であることを意味する。
水に加え、水と混和性の更なる溶媒も存在可能である。これらの溶媒の例は、1〜10個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、例えばn−プロパノール、又はイソ−プロパノール、ブタノール、例えばn−ブタノール、イソ−ブタノールである。本発明に従えば、アルコールは、本発明に従う方法の工程(A)で、追加的な還元剤及び/又は追加的な溶媒として加えることができる。
非常に好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の工程(A)で使用される溶媒は、追加的な溶媒を有しない水である。本発明について、「追加的な溶媒を有しない」という記載は、非常に好ましい実施の形態では、水が唯一の溶媒として使用され、水以外の溶媒が反応混合物中に2質量%未満、好ましくは1質量%未満、より好ましくは0.15質量%未満の量で反応混合物中に存在することを意味する。
工程(A)で、溶媒又は溶媒の混合物に異なる成分が加えられる順序は決っていない。好ましい実施の形態では、リチウム含有化合物が最初に溶媒に加えられ、鉄の酸化状態が+3の鉄含有化合物が2番目の成分として加えられる。任意に、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物、及び少なくとも1種の還元剤、及び任意に少なくとも1種の追加的な還元剤が次に加えられる。
本発明の好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の工程(A)から得られた混合物は、少なくとも1種のリチウム含有化合物、鉄が+3の酸化状態を有する鉄含有化合物、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤の(任意に、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物と組み合わせた)実質的に水性の溶液である。
水性として実施した場合、工程(A)は、この技術分野の当業者にとって公知の、適切な全ての反応器、例えばオートクレーブ内で行うことができる。工程(A)は連続的又は不連続的に行なうことができる。
本発明に従う方法の工程(A)が、水性として行われる温度は、10〜120℃、好ましくは15〜100℃、特に好ましくは20〜30℃、例えば室温である。100℃を超える温度が使用された場合、(水の沸点なので、)反応混合物は圧力抵抗性の反応器内に存在する必要がある。混合物の均一性を増すために、混合は、温度を高くして、及び任意に(例えばultrathrraxを使用して)せん断力を与えて行われる。
好ましい実施の形態では、工程(A)で、混合物は、0.05〜80時間、特に好ましくは0.1〜20時間、例えば0.5〜2時間、攪拌される。本発明に従う方法の工程(A)で得られる反応混合物のpH値は、通常、pH7未満、好ましくはpH6未満、例えば2.0〜5.0である。
本発明に従う方法の工程(A)は、空気下、又は不活性雰囲気下に行うことができる。不活性ガスの例は窒素、希ガス、例えばヘリウム又はアルゴンである。好ましい実施の形態では、工程(A)は、空気下、又は窒素雰囲気下で行うことができる。
Fe3+のFe2+への還元の大半は、通常、本発明に従う方法の工程(B)で行われる。工程(A)で、還元剤を水性混合物中に加えた後、還元を直ちに開始させることも可能である。この実施の形態では、本発明に従う方法の工程(A)で、Fe(III)の少なくとも一部が、Fe(II)に還元される。水性混合物を加熱して、温度が40〜100℃、好ましくは60〜95℃に上昇した後に、還元を開始させることも更に可能である。他の好ましい実施の形態では、2種のP−含有化合物の組合せが還元剤として使用され(例えばH3PO3/H3PO4)、両化合物が加えられた時に還元が開始される。
工程(B):
本発明に従う方法の工程(B)は、工程(A)で得られた混合物を100〜500℃の温度で、及び自己圧力で加熱し、Feを酸化状態+2に還元し、そして一般式(I)の化合物を得ることを含む。
本発明に従う方法の工程(B)は、通常、100〜500℃の温度、好ましくは180〜400℃の温度、最も好ましくは220〜320℃の温度、例えば250〜300℃で行われる。
一実施の形態では、本発明に従う方法の工程(B)は、液体の水と水の蒸気が、例えば100〜374.15℃の温度で平衡状態で存在する、熱水条件下に行うことができる。本発明に従う方法の工程(B)を、熱水条件下に行うことが好ましい。熱水条件下では、100℃で1バール〜374℃で220バールの自己圧力がオートクレーブ中に存在する。
他の実施の形態では、本発明に従う方法の工程(B)は、臨界超過の条件下に、例えば374.15℃を超える温度で行われる。本発明に従う方法の工程(B)が、臨界超過の条件下に行なわれる場合、反応混合物は超臨界相内に存在する。この実施の形態では、オートクレーブの充填程度に依存して、500バール以上の圧力を得ることができる。
本発明に従う方法の工程(B)は、通常、1〜200バールの圧力、好ましくは2〜150バールの圧力、最も好ましくは50〜100バールの圧力で行われる。本発明に従う方法の工程(B)に存在する圧力は、一実施の形態では、上述した温度に加熱される反応混合物の成分によって設定することができる。例えば、本発明に従う方法の工程(A)で製造され、そして工程(B)で熱水的に処理される溶媒が水である場合、これは100℃を超える温度で蒸発する。工程(B)が閉鎖された反応器、例えばオートクレーブ内で行われる場合、圧力は、蒸発する溶媒に起因してこの反応器内で上昇する。非常に好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の工程(B)は、オートクレーブ内で行われる。
本発明に従う方法の第2の実施の形態では、工程(B)での反応混合物の圧力は、少なくとも1種の適切なガスを反応器に加えることによって調節できる。このガスは、好ましくは不活性ガスであり、最も好ましくはアルゴン、ヘリウム等の希ガス、又は混合物、又は窒素等から選ばれる。本発明に従う方法の好ましい実施の形態では、不活性ガスとして窒素が使用される。
本発明に従う方法の更なる実施の形態では、工程(A)で得られた反応混合物は、適切な反応器、例えばオートクレーブ内に配置され、次に反応器内の圧力が大気圧を超えて、例えば1.5〜20バール、最も好ましくは5〜15バール、例えば10バールに調節される。次に、反応混合物は、所望の温度、好ましくは上述した温度に加熱され、ここで、圧力が上述した値に同時に上昇する。
本発明に従う方法の工程(B)は、工程(B)の温度と圧力のために適切な如何なる反応器内ででも行うことができる。好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の工程(B)は、オートクレーブ内で行うことができる。より好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の工程(B)は、本方法の工程(A)のものと同一の反応器内で行われる。
本発明の方法の工程(B)は、連続的に、又は不連続的に行うことができる。
本発明に従う方法の工程(B)に従う加熱は、式(I)に従う化合物を得るのに必要である限り、行われる。好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の工程(B)は、0.5〜30時間、好ましくは4〜20時間、最も好ましくは8〜16時間、例えば12時間行われる。
通常、反応混合物は、本発明に従う方法の工程(B)で攪拌される。好ましい実施の形態では、混合物は、工程(B)で、(非常に均一な、一般式(I)の化合物を得るために、)非常に速く攪拌される。工程(B)での攪拌速度は、好ましくは400〜1200rpm(1分当たりの回転数)、より好ましくは600〜100rpm、例えば700rpmである。工程(B)での攪拌速度は、本発明に従う方法から得られる生成物の品質に相当な影響を与える。適切な攪拌器は、この技術分野の当業者にとって公知である(例えばブレード攪拌器)。
本発明に従う方法の工程(B)の後、一般式(I)に従う少なくとも1種の化合物、最も好ましくはLiFePO4が、(本方法の工程(A)で施された)溶媒中に得られる。本発明に従う方法の好ましい実施の形態では、水が溶媒として使用される。一般式(I)に従う、LiFePO4ではない、他の化合物が、本発明に従う方法によって製造される場合、溶媒中のこれらの化合物の溶解度に従って、工程(B)で、溶液又は乳濁液が得られる。本発明の従う方法で、LiFePO4が得られる、好ましい場合、LiFePO4の水性懸濁液が工程(B)で得られる。
本発明に従う方法の工程(B)の後に乳濁液が得られる(好ましい)場合、この乳濁液は、pH−値が通常、3〜7、好ましくは4.5〜6.5、例えば5.5である。
本発明は、上述した一般式(I)に従う、(本発明に従う方法によって製造可能な)化合物にも関する。
本発明に従う方法の好ましい実施の形態に従えば、工程(B)で得られる反応混合物が工程(C)で処理される。ここで、工程(C)は、反応媒体から一般式(I)に従う化合物を分離するための任意の別の工程である。
工程C:
本発明に従う方法の好ましい実施の形態では、工程(B)の後、工程(C)が行われる:
(C)工程(B)で得られた混合物から一般式(I)の化合物を分離する工程。
通常、溶液又は乳濁液から固体物質を分離するための技術分野の当業者にとって公知の全ての方法を、本発明に従う方法の工程(C)で使用することができる。好ましい方法は、ろ過、遠心力、乾燥である。工程(C)の好ましい実施の形態では、好ましくは水性の、工程(B)で得られた、乳濁液中の、一般式(I)の少なくとも1種の化合物が、(好ましくは、昇圧又は減圧の補助下に)ろ過によって分離される。この技術分野の当業者はこのことを行う方法を知っている。
本発明に従う方法の更なる好ましい実施の形態では、少なくとも1種の、一般式(I)の(固体状態の)化合物を分離した後、(少なくとも1種の化合物を、実質的に純粋な状態で得るために、)この固体が洗浄される。本発明に従う方法につい、「実質的に純粋」は、洗浄後、一般式(I)の化合物ではない化合物の存在量が、5質量%未満、好ましくは2質量%未満、より好ましくは1質量%未満であることを意味する。
好ましい実施の形態では、(少なくとも1種の、一般式(I)の化合物に対して、実質的に不溶性の)適切な溶媒を使用して洗浄が行われる。「実質的に不溶性」は、洗浄処理の間、少なくとも1種の一般式(I)の化合物が溶解する量が、5質量%未満、好ましくは2質量%未満、より好ましくは1質量%未満であることを意味する。
本発明に従う方法について、「実質的に(essentially)」は、90%を超えること、好ましくは95%を超えること、より好ましくは98%を超えることである。
非常に好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の工程(C)での洗浄は、水を使用して行なわれる。本発明のより好ましい実施の形態では、洗浄は、一つの完全な水の部分(段階)ではなく、水の幾つかの部分(段階)を使用して行われる。通常、一般式(I)に従う化合物を、実質的に純粋な状態で得るために、洗浄は必要な回数で行なわれる。実質的に純粋な化合物を得るために必要とされる水の量を決定する方法は、例えば、化合物の伝導性(実質的に純粋な状態の化合物は、非常に低い伝導性を示す)である。
更なる好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の工程(C)の後に得られる、少なくとも1種の化合物は、溶媒、好ましくは水を除去するために、乾燥される。乾燥は、この技術分野の当業者にとって公知の如何なる方法によってでも行うことができ、例えば、40〜150℃の温度に加熱することによって行われる。本発明に従う方法の更なる実施の形態では、乾燥は、減圧下に、例えば400〜900ミリバールで行うことができる。加熱による乾燥は、乾燥のために適切であり、そしてこの技術分野の当業者にとって公知の如何なる装置を使用してでも行なことができ、例えば熱風空気キャビネット又は任意の種類の炉内で行うことがきる。
本発明の工程(C)での乾燥は、溶媒、好ましくは水の、実質的に全部の量が除去されるまで行われる。この技術分野の当業者は、実質的に全ての溶媒が除去された時点を知っており、例えば一般式(I)の化合物が一定の質量に達した場合、全ての溶媒が除去されている。
本発明に従う方法の工程(C)から得られた固体は、これらを含む、Li−イオンバッテリーの充電と放電における、改良されたLi−イオン拡散性を提供する。Li−イオン拡散性を改良することにより、Li−イオンバテリーの出力(仕事率)特性、及び追加的に容量を増すことができる。
従って、本発明は、本発明に従う方法によって得ることができる/製造することができる、少なくとも1種の化合物を含む粒子又は塊状物にも関する。
この事実のために、本発明に従う方法によって製造(調製)することができる、一般式(I)に従う、少なくとも1種の化合物を含む粒子又は塊状物は、リチウム−イオンバッテリー又は電気化学的セルを製造するために特に適切である。従って、本発明は、本発明に従う方法によって得ることができる/製造することができる、一般式(I)の化合物を、リチウム−イオンバテリー、又は電気化学的セルのカソードを製造するために使用する方法にも関する。
更に、本発明は、本発明に従う方法によって製造可能な少なくとも1種の粒子又は塊状物、又は本発明に従う方法によって製造可能な一般式(I)に従う、少なくとも1種の化合物を含む、リチウム−イオンバッテリーのためのカソードにも関する。
工程D:
本発明に従う方法の一実施の形態では、工程(C)から得ることができる固体化合物は、本発明に従う方法の、任意の工程(D)で、300〜1000℃の温度で、任意にか焼される。
任意の工程(D)は、好ましくは375〜1100℃のか焼温度、特に好ましくは400〜950℃のか焼温度、例えば450〜850℃で行われる。
か焼は、通常、不活性ガス雰囲気下で行なわれる。不活性ガスの例は、微量の酸素を含む工業用窒素、又は希ガス、例えばヘリウム及び/又はアルゴンである。好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の任意の工程(D)で、窒素が使用される。本発明の任意の工程(D)で工業用窒素が使用される場合、この窒素は微量の酸素を含むことができる。
本発明の方法に従う方法の一つの有利な点は、不活性雰囲気下でか焼を行うことができ、及び従来技術に従う還元雰囲気下で任意の工程(D)を行う必要が無いことである。これらに基づいて、本発明に従う方法は、時間と費用をより節約した方法で行うことができる。ガス状還元剤、例えば水素が存在しないことで、爆発性ガス状混合物の存在を避けることができる。か焼工程で使用された窒素が酸素を多量に含む場合、CO又は水素等の還元剤を、酸素含有窒素に加えることができる。
本発明に従う方法の任意の工程(D)は、0.1〜8時間、好ましくは0.5〜3時間行われる。任意の工程(D)の好ましい実施の形態では、か焼温度は、0.1〜2時間、非常に好ましくは0.5〜1.5時間の期間、か焼温度が維持され、そしてその終了時に温度が室温にまで低下される。
か焼の温度は、一般式(I)に従う化合物の比表面積に相当な影響を及ぼす。か焼の間の低温度は、通常、高い比表面積をもたらす。か焼の間の高温度は、通常、低い比表面積をもたらす。
本発明に従う方法の工程(D)で得られる粒子又は塊状物は、任意に、更なる要素、例えば(任意に、追加的な還元剤、例えば砂糖の熱分解によって得ることができる)カーボンを含むことができる。
本発明に従う方法は、連続的に、又は不連続的に行うことができる。好ましい実施の形態では、本発明に従う方法は、連続的に行なわれる。任意の工程(D)のための適切な装置は、この技術分野の当業者にとって公知である。連続的、又は不連続的なか焼の一例は回転炉である。連続的なか焼の場合、回転炉内で滞留時間は、炉の傾斜と回転速度に基づく。この技術分野の当業者は、回転炉内での滞留時間の調整方法を知っている。好ましい実施の形態では、本発明に従う方法の工程(D)でか焼される固体は、か焼の間、(例えば、流動床反応器内、又は回転炉内で)動かされる。か焼の間、固体を攪拌することもできる。回転炉は、異なる温度領域を含むことができる。例えば、第1の温度領域では、(スプレー乾燥された粉を水抜きするために)温度を低温に調整することができ、この一方で、他の領域で、より高いか焼温度が存在する。粉を加熱する速度は、異なる領域での温度、及び炉内で粉が動かされる速度に依存する。
本発明に従う方法の任意の工程(D)は、通常、好ましくは所望の生成物への完全な変換が得られるのに適切な、所定の圧力下に行われる。好ましい実施の形態では、任意の工程(D)は、(外部から反応器内に酸素が浸入することを防止するために)大気圧よりも僅かに高い圧力下に行なわれる。この僅かに高められた大気圧は、この工程でか焼される固体化合物を流れる、少なくとも1種の不活性ガスによって成されることが好ましい。
一般式(I)の組成物から製造することができる電極の組成に依存して、及び得られるリチウム−イオンバッテリーの所望の電気化学的な特性に依存して、本願発明に従、工程(C)から得られる固体化合物が、(塊状物をより小さく、及び所望のサイズを有する、より密集した塊状物、又は一次粒子に破壊するために、)任意の工程(D)の前に、及び/又は工程(D)から得られる固体化合物が工程(D)の後に機械的に処理されることが有利であって良い。適切なミル、圧縮機、及び/又はロールは、この技術分野の当業者(この技術分野の通常の知識を有する者)にとって公知である。例は、好ましくは窒素及び/又は空気の使用下の、摩擦が非常に低い、ジェットミルである。か焼した生成物をミルするために、例えば、ビードミルを使用することによって、ウェットミル法が有利であって良い。更に有利な装置は、圧縮機、及び/又はローリングである。
本発明に従う方法によって製造することができる、本発明に従う、一般式(I)の材料は、リチウム−イオンバッテリー又は電気化学セルのカーソードの製造のために使用することが特に適切である。従って、本発明は、本発明に従う方法によって得ることができる/製造することができる粒子、又は塊状物、又は一般式(I)の化合物を、リチウム−イオンバッテリー又は電気化学セルのカソードを製造するために使用する方法に関する。
本発明は、更に、本発明に従う方法によって得ることができる/製造することができる、一般式(I)に従う、少なくとも1種の粒子又は塊状物化合物を含む、リチウム−イオンバッテリーのカソードに関する。上述したカソードを得るために、一般式(I)に従う化合物が、例えばWO204/082047に記載された、少なくとも1種の導電性材料と一緒に混合される。
適切な導電性材料は、例えば、カーボンブラック、グラファイト、カーボンファイバー、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、又は導電性ポリマーである。典型的には、少なくとも1種の導電性材料の2.0〜40質量%が、一般式(I)に従う化合物と一緒にカソードに使用される。カソードを得るために、導電性材料及び一般式(I)に従う化合物が混合される。この混合は、任意に有機溶媒の存在下、及び任意に有機バインダー、例えばPVDFの存在下に行なわれ、そしてこの混合物は、任意に発泡されて乾燥される。80〜150℃の温度が乾燥工程に適用される。
好ましい実施の形態では、少なくとも1種の導電性材料、又は導電性材料の少なくとも1種の前駆体の、少なくとも一部が、上述したように、一般式(I)に従う化合物の製造の間に加えられる。好ましい実施の形態では、少なくとも1種の導電性材料、又は導電性材料の少なくとも1種の前駆体の、少なくとも一部が、一般式(I)に従う化合物の製造中に、出発材料の混合物中に加えられる。一般式(I)に従う化合物の製造中に加えられなかった、少なくとも1種の導電性材料、又は導電性材料の少なくとも1種の前駆体の、残りの部分は、この製造(調製)の後に加えられる。
従って、本発明は、上述した一般式(I)に従う、少なくとも1種の化合物、及び少なくとも1種の導電性材料を含む混合物を製造するための方法であって、以下の工程
(E)少なくとも1種の導電性の材料、又は少なくとも1種の導電性材料の前駆体、少なくとも1種のリチウム含有化合物、鉄の酸化状態が+3である、少なくとも1種の鉄含有化合物、及び存在する場合には、少なくとも1種のM1含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM2含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種の少なくとも1種のM3含有化合物、及び酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤を含む混合物を準備する工程、及び
(F)工程(E)で得られた混合物を、100〜500℃の温度で、及び自己圧力で加熱し、Feを酸化状態+2に還元し、及び少なくとも1種の一般式(I)の化合物、及び少なくとも1種の導電性材料を含む混合物を得る工程、
を含むことを特徴とする方法にも関する。
本発明に従うこの方法の好ましい実施の形態では、工程(E)で準備される混合物は、実質的に水性である。更なる実施の形態では、工程(E)で準備される混合物は、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物を追加的に含む。
リチウム−、M1、M2及び/又はM3−含有化合物、鉄含有化合物、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤、任意に存在する、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物、導電性材料、装置、及び工程(E)及び(F)のプロセスパラメーターは、上述したものに対応する。好ましい実施の形態では、上述し、上記に定義したように、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤、任意に存在する、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に加え、少なくとも1種の追加的な還元剤を加えることができる。
更なる好ましい実施の形態では、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤は、H3PO3、(NH4)H2PO3、(NH42HPO3、H3PO2、(NH4)H2PO2、LiH2PO3、Li2HPO3、Li2PO2及びこれらの混合物から選ばれる。
上記に定義した、一般式(I)に従う少なくとも1種の化合物、及び少なくとも1種の導電性材料の混合物を製造する方法では、導電性材料は、カーボンブラック、グラファイト、カーボンファイバー、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー又はこれらの混合物から成る群から選ばれる。少なくとも1種の導電性材料は、本発明に従う方法の工程(E)で、本発明に従う方法の工程(E)に存在する反応混合物の全体に対して、通常、0.01〜15質量%、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.2〜8質量%の量で加えられる。
カーボンブラック、グラファイト、又は実質的にカーボンから成る物質が、工程(E)で導電性材料として使用された場合、これらの材料は、混合物、好ましくは実質的に水性の溶液又は他の成分の分散液中に懸濁されることが好ましい。このことは、これらの導電性材料を、好ましくは水性の、他の成分の混合物中に、直接的に加えることによって達成することができる。この替わりに、カーボンブラック、グラファイト、又は実質的にカーボンから成る物質を、過酸化水素の水溶液中に懸濁させ、そしてこの懸濁液を次に上述したように、1種以上の成分の溶液又は分散液に加えることもできる。過酸化水素での処理は、通常、カーボンの水との接触を改良し、そして安定性が改良された、即ち偏析の傾向が少ないカーボン含有懸濁液を得ることを可能にする。更に、混合物中の、導電性材料の均一な分散も改良される。水性懸濁液を更に攪拌、及び/又は加熱することにより、過剰の過酸化水素が、触媒性のLi−、Fe-及び/又はP−含有前駆動体の存在下に、水と酸素に分解される。
他の実施の形態では、本発明に従う方法の工程(E)で、少なくとも1種の界面活性剤を加えることができる。適切な界面活性剤は、例えば、非−イオン性界面活性剤、好ましくはエチレン オキシド/プロピレン オキシド ブロック コポリマーである。
酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤、及び酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物が、本発明に従う方法の工程(E)に加えられる場合、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤と、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物の間の割合は、例えば0.8〜5.0、好ましくは0.9〜4.0、より好ましくは1.0である。
工程(G):
本発明に従う好ましい実施の形態では、工程(F)の後、以下の工程(G)が行われる:
(G)上述した一般式(I)に従う、少なくとも1種の化合物を含む混合物、及び少なくとも1種の導電性材料を含む混合物を、工程(F)で得られた混合物から分離する工程。
通常、溶液又は乳濁液から固体材料を分離するための技術分野の当業者にとって公知の全ての方法を、本発明に従う方法の工程(G)に使用することができる。
原則として、本発明に従う方法の任意の工程(G)は、上記のように、工程(C)に従って行うことができる。従って、工程(C)について説明した詳細と好ましい実施の形態は、工程(G)の詳細と好ましい実施の形態でもあるが、異なる点は、工程(G)では、上述した一般式(I)に従う少なくとも1種の化合物、及び少なくとも1種の導電性材料を含む混合物が扱われるのに対して、工程(C)では、上述した一般式(I)に従う少なくとも1種の化合物が扱われることである。
工程(H):
本発明に従う方法の一実施の形態では、工程(G)で得られた固体化合物が、本発明に従う方法の任意の工程(H)で、300〜1000℃の温度にか焼される。
原則として、本発明に従う方法の任意の工程(H)は、上述のように、工程(D)に従って行うことができる。従って、工程(D)について説明した詳細と好ましい実施の形態は、工程(H)の詳細と好ましい実施の形態でもあるが、異なる点は、工程(H)では、上述した一般式(I)に従う少なくとも1種の化合物、及び少なくとも1種の導電性材料を含む混合物が扱われるのに対して、工程(D)では、上述した一般式(I)に従う少なくとも1種の化合物が扱われることである。
本発明は、上述のように、工程(E)、(F)及び任意に(G)、及び/又は(H)によって製造することができる、上述した一般式(I)に従う少なくとも1種の化合物、及び少なくとも1種の導電性材料を含む混合物にも関する。従来技術に従う材料とは対照的に、本発明に従うこれらの混合物は、得られた材料の塊状物中で、少なくとも1種の導電性材料の分散性が改良されている。この改良されたC−分散は、本発明に従うカソード材料粉内のカーボンの高い導電性の浸透ネットワーク(percolation network)をもたらし、及び更に、電極等の層の改良された導電性をもたらす。一般式(I)に従う少なくとも1種の化合物、及び少なくとも1種の導電性材料の混合物は、(混合物中の追加的なカーボンの種類と量で決定される)BET表面積が、通常、0.1〜500m2/gの範囲で変動する。
従って、本発明は、上述した混合物、又は(上述した一般式(I)に従う少なくとも1種の化合物及び少なくとも1種の導電性材料を含む混合物を含む)塊状物を、リチウム−イオンバッテリー又は電気化学的セルを製造するために使用する方法にも関する。
本発明は、混合物、又は上述した混合物を含む塊状物を含む、リチウム−イオンバッテリーのためのカソードにも関する。
上述した一般式(I)に従う化合物、又は一般式(I)に従う化合物を含む混合物、又は上述した塊状物、及び上述した少なくとも1種の導電性材料を製造するために、好ましい実施の形態では、以下のバインダーが使用される:
ポリエチレンオキシド(PEO)、セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル−メチルメタクリレート、スチレン−ブタジエン−コポリマー、テトラフルオロエチレン−ヘキフルオロプロピレン−コポリマー、ポリビニリデンフルオリド−ヘキサフルオロプロピレン−コポリマー(PVdF−HFP)、ペルフルオロアルキル−ビニルエーテル−コポリマー、ビニリデンフルオリド−クロロトリフルオロエチレン−コポリマー、エチレン−クロロフルオロエチレン−コポリマー、エチレン−アクリル酸−コポリマー(ナトリウムイオンを含む場合と含まない場合を含む)、エチレン−メタクリル酸(ナトリウムイオンを含む場合と含まない場合を含む)、ポリアミド及びポリイソブテン。
バインダーは、それぞれカソード材料の全体に対して、通常、1〜10質量%、好ましくは2〜8質量%、特に好ましくは3〜7質量%の量で加えられる。
本発明に従う方法を、以下の実施例を使用して更に説明する:
実施例1
LiOH+FeOOH+0.5H3PO3+0.5H3PO4→LiFePO4+2.5H2
14.66g(98%、0.6モル、Merck)LiOHを、1000mLの水に攪拌下に溶解させた。34.5g(85%、0.3モル、Brend Kraft GmbH Duisburg,Germany)H3PO4をこの溶液に加えた。pHが6.5の白い沈澱物が発生した。次に64.1gのBayoxid EF300(FeOOH、Fe含有量51.3%、0.6モル、BET 290m2/g)を加えた。この後、320mL中の25.05gのH3PO3(98%、0.3モル、Acros)を加え、2.84のpHが得られた。
反応を3.5lのオートクレーブ内で行った。窒素を使用して、オートクレーブ内の圧力を10バールに設定した。攪拌器を700rpmでスイッチオンした。反応混合物を室温で1時間攪拌し、そして次に270℃に加熱した。温度を270℃で12時間維持し、そして室温に低下させた。
得られた懸濁液は、pHが5.52で、伝導度が2.09mSであった。
反応混合物をろ過し、そして得られた固体を1000mLの脱塩した(5つの部分の)水で洗浄した。伝導度は26.4μSである。固体を、乾燥炉内で、一晩、一定質量になるまで、80℃で乾燥させた。
実施例2
LiOH+FeOOH+0.5H3PO3+0.5H3PO4→LiFePO4+2.5H2
14.66g(98%、0.6モル、Merck)LiOHを、1000mLの水に攪拌下に溶解させた。34.5g(85%、0.3モル、Brend Kraft GmbH Duisburg,Germany)H3PO4をこの溶液に加えた。pHが6.5の白い沈澱物が発生した。次に64.1gのBayoxid EF300(FeOOH、Fe含有量51.3%、0.6モル、BET 290m2/g)を加えた。この後、320mL中の25.05gのH3PO3(98%、0.3モル、Acros)を加え、2.84のpHの懸濁液Aが得られた。
3gのカーボンブラック(Timcal Super P Li,Timcal Deutschland GmbH,D−40212 Dusseldorf,Germany)を水に加えた(カーボンブラックが表面に浮いた)。次に150mlの水性H22−溶液(30%、Merck GmbH,D−64293 Darmstadt,Germany)を滴下させて、攪拌下に加えた(カーボンブラックは、水中に分散した)。得られた黒色の、水性のカーボンブラック分散液Bを、攪拌下に、懸濁液Aに加えた。
反応を3.5lのオートクレーブ内で行った。窒素を使用して、オートクレーブ内の圧力を10バールに設定した。攪拌器を700rpmでスイッチオンした。反応混合物を室温で1時間攪拌し、そして次に270℃に加熱した。温度を270℃で12時間維持し、そして室温に低下させた。
得られた懸濁液は、pHが5.48で、伝導度が2.4mSであった。
反応混合物をろ過し、そして得られた固体を1000mLの脱塩した(5つの部分の)水で洗浄した。伝導度は29μSである。固体を、乾燥炉内で、一晩、一定質量になるまで、80℃で乾燥させた。
実施例3
LiOH+FeOOH+0.5H3PO3+0.5H3PO4→LiFePO4+2.5H2
14.66g(98%、0.6モル、Merck)LiOHを、1000mLの水に攪拌下に溶解させた。34.5g(85%、0.3モル、Brend Kraft GmbH Duisburg,Germany)H3PO4をこの溶液に加えた。pHが6.5の白い沈澱物が発生した。次に64.1gのBayoxid EF300(FeOOH、Fe含有量51.3%、0.6モル、BET 290m2/g)を加えた。この後、320mL中の25.05gのH3PO3(98%、0.3モル、Acros)を加え、2.84のpHの懸濁液Aが得られた。
3gのカーボンブラック(Timcal Super P Li,Timcal Deutschland GmbH,D−40212 Dusseldorf,Germany)を水に加えた(カーボンブラックが表面に浮いた)。次に0.3gのPluronic 10400(BASF SE,67056 Ludwigschafen,Germany)を攪拌下に加えた(カーボンブラックが水中に分散した)。得られた黒色の、水性のカーボンブラック分散液Bを、攪拌下に、懸濁液Aに加えた。
反応を3.5lのオートクレーブ内で行った。窒素を使用して、オートクレーブ内の圧力を10バールに設定した。攪拌器を700rpmでスイッチオンした。反応混合物を室温で1時間攪拌し、そして次に270℃に加熱した。温度を270℃で12時間維持し、そして室温に低下させた。
得られた懸濁液は、pHが5.9で、伝導度が3.9mSであった。
反応混合物をろ過し、そして得られた固体を1000mLの脱塩した(5つの部分の)水で洗浄した。伝導度は29μSである。固体を、乾燥炉内で、一晩、一定質量になるまで、80℃で乾燥させた。
実施例4
LiOH+FeOOH+0.55H3PO3+0.45H3PO4→LiFePO4+2.5H2
14.66g(98%、0.6モル、Merck)LiOHを、1000mLの水に攪拌下に溶解させた。32.75g(85%、0.285モル、Brend Kraft GmbH Duisburg,Germany)H3PO4をこの溶液に加えた。pHが6.5の白い沈澱物が発生した。次に64.1gのBayoxid EF300(FeOOH、Fe含有量51.3%、0.6モル、BET 290m2/g)を加えた。この後、320mL中の26.30gのH3PO3(98%、0.315モル、Acros)を加え、2.68のpHが得られた。
反応を3.5lのオートクレーブ内で行った。窒素を使用して、オートクレーブ内の圧力を10バールに設定した。攪拌器を700rpmでスイッチオンした。反応混合物を室温で1時間攪拌し、そして次に270℃に加熱した。温度を270℃で12時間維持し、そして室温に低下させた。
得られた懸濁液は、pHが5.4で、伝導度が2.3mSであった。
反応混合物をろ過し、そして得られた固体を1000mLの脱塩した(5つの部分の)水で洗浄した。伝導度は30μSである。固体を、乾燥炉内で、一晩、一定質量になるまで、80℃で乾燥させた。
実施例5
1.1LiOH+FeOOH+0.55H3PO3+0.45H3PO4→LiFePO4+2.5H2
16.13g(98%、0.6モル、Merck)LiOHを、1000mLの水に攪拌下に溶解させた。32.75g(85%、0.285モル、Brend Kraft GmbH Duisburg,Germany)H3PO4をこの溶液に加えた。pHが6.5の白い沈澱物が発生した。次に64.1gのBayoxid EF300(Fe含有量51.3%、0.6モル、BET 290m2/g)を加えた。この後、320mL中の26.30gのH3PO3(98%、0.315モル、Acros)を加え、2.8のpHが得られた。
反応を3.5lのオートクレーブ内で行った。窒素を使用して、オートクレーブ内の圧力を10バールに設定した。攪拌器を700rpmでスイッチオンした。反応混合物を室温で1時間攪拌し、そして次に270℃に加熱した。温度を270℃で12時間維持し、そして室温に低下させた。
得られた懸濁液は、pHが5.7で、伝導度が1.2mSであった。
反応混合物をろ過し、そして得られた固体を1000mLの脱塩した(5つの部分の)水で洗浄した。伝導度は30μSである。固体を、乾燥炉内で、一晩、一定質量になるまで、80℃で乾燥させた。

Claims (20)

  1. 一般式(I)
    Lia-b1 bFe1-c2 cd-e3 ex(I)
    (但し、Feは、酸化状態が+2であり、及びM1、M2、M3、a、b、c、d、e及びxは:
    1:Na、K、Rb及び/又はCs
    2:Mn、Mg、Al、Ca、Ti、Co、Ni、Cr、V
    3:Si、S、F
    a:0.8〜1.9
    b:0〜0.3
    c:0〜0.9
    d:0.8〜1.9
    e:0〜0.5
    x:1.0〜8で、Li、M1、M2、P、M3の量と酸化状態に依存するものである、であり、
    そして一般式(I)の化合物は、電荷が中性である)
    の化合物を製造するための方法であって、以下の工程
    (A)少なくとも1種のリチウム含有化合物、鉄が酸化状態が+3である、少なくとも1種の鉄含有化合物、及び存在する場合には、少なくとも1種のM1含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM2含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM3含有化合物、及び酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される還元剤を含む混合物を準備する工程、及び
    (B)工程(A)で得られた混合物を、100〜500℃の温度で、及び自己圧力で加熱し、Feを酸化状態+2に還元し、及び一般式(I)の化合物を得る工程
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 工程(A)で準備された混合物が基本的に水性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 工程(A)で準備された混合物が、追加的に、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の方法。
  4. 酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される還元剤が、H3PO3、(NH4)H2PO3、(NH42HPO3、H3PO2、(NH4)H2PO2、LiH2PO3、Li2HPO3、Li2PO2及びこれらの混合物から選ばれることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
  5. 工程(A)で加えられる、酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物が、H3PO4、(NH4)H2PO4、(NH42HPO4、(NH43PO4、Li3PO4、LiH2PO4、Li2HPO4及びこれらの混合物から成る群から選ばれることを特徴とする請求2〜4の何れか1項に記載の方法。
  6. 工程(B)での加熱が、180〜350℃の温度で行われることを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載の方法。
  7. 工程(B)の後、以下の工程(C)、
    (C)一般式(I)の化合物を、工程(B)で得られた混合物から分離する工程、
    を含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
  8. 工程(B)が、オートクレーブ内で行われることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の方法によって得ることができる、一般式(I)の少なくとも1種の化合物を含む粒子、又は塊状物。
  10. 請求項1に記載され、請求項1〜8の何れか1項に記載の方法によって製造可能な、一般式(I)に従う化合物。
  11. 請求項9に記載の粒子又は塊状物、又は請求項10に記載の化合物を、リチウム−イオンバッテリー又は電気化学セルのカソードを製造するために使用する方法。
  12. 請求項9に記載の粒子又は塊状物、又は請求項10に記載の化合物を含む、リチウムイオンバッテリーのためのカソード。
  13. 請求項1に記載の一般式(I)に従う少なくとも1種の化合物、及び少なくとも1種の導電性材料を含む、混合物を製造するための方法であって、以下の工程
    (E)少なくとも1種の導電性の材料、又は少なくとも1種の導電性材料の前駆体、少なくとも1種のリチウム含有化合物、鉄の酸化状態が+3である、少なくとも1種の鉄含有化合物、及び存在する場合には、少なくとも1種のM1含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM2含有化合物、及び/又は存在する場合には、少なくとも1種のM3含有化合物、及び酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む、少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤を含む混合物を準備する工程、
    (F)工程(E)で得られた混合物を、100〜500℃の温度で、及び自己圧力で加熱し、Feを酸化状態+2に還元し、及び少なくとも1種の一般式(I)の化合物を含む混合物を得る工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  14. 工程(E)で準備された混合物が、追加的に、少なくとも1個の酸化状態が+5のリン原子を含む少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 酸化状態が+5の、少なくとも1個のリン原子を含む少なくとも1種の化合物に酸化される、少なくとも1種の還元剤が、H3PO3、(NH4)H2PO3、(NH42HPO3、H3PO2、(NH4)H2PO2、LiH2PO3、Li2HPO3、LiH2PO2及びこれらの混合物から成る群から選ばれることを特徴とする請求項13又は14の何れかに記載の方法。
  16. 導電性材料が、カーボンブラック、グラファイト、カーボンファイバー、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー又はこれらの混合物から成る群から選ばれることを特徴とする請求項13〜15の何れか1項に記載の方法。
  17. 請求項13〜16の何れか1項に記載の方法によって製造可能な、請求項1に記載の一般式(I)に従う、少なくとも1種の化合物、及び少なくとも1種の導電性材料を含む混合物。
  18. 請求項17に記載の混合物を含む粒子又は塊状物。
  19. 請求項17に記載の混合物、又は請求項18に記載の粒子又は塊状物を、リチウムイオンバッテリー又は化学電気セルのカソードを製造するために使用する方法。
  20. 請求項17に記載の混合物、又は請求項18に記載の粒子又は塊状物を含む、リチウムイオンバッテリーのためのカソード。
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