JP2012256542A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】本実施形態はシリコンを含む負極活物質を用いた電池において、電池形状を効率よく保持し、サイクル特性の優れた電池を提供すること目的とする。
【解決手段】本発明に係る実施形態は、扁平状の正極および負極がセパレータを介して対向配置された積層体からなる電極素子と、電解液と、前記電極素子および前記電解液を内包するフィルム外装体と、該フィルム外装体が間に配置され、一定の間隔に固定された二枚の平板と、を有するリチウムイオン二次電池であって、前記負極は、少なくともシリコンを含む負極活物質を有し、該二枚の平板の間隔が前記フィルム外装体の厚さに対して1.05倍以下であり、前記電解液の量が、前記正極活物質層、前記負極活物質層及び前記セパレータの空隙体積に対して0.95倍以上1.3倍以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池である。
【選択図】図7

Description

本発明に係る実施形態は、二次電池に関し、特にリチウムイオン二次電池に関する。
ノート型パソコン、携帯電話、電気自動車などの急速な市場拡大に伴い、高エネルギー密度の二次電池が求められている。高エネルギー密度の二次電池を得る手段として、容量の大きな負極材料を用いる方法や、安定性に優れた非水電解液を使用する方法などが挙げられる。
特許文献1には、ケイ素の酸化物またはケイ酸塩を二次電池の負極活物質に利用することが開示されている。特許文献2には、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る炭素材料粒子、リチウムと合金可能な金属粒子、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る酸化物粒子を含む活物質層を備えた二次電池用負極が開示されている。特許文献3には、ケイ素の微結晶がケイ素化合物に分散した構造を有する粒子の表面を炭素でコーティングした二次電池用負極材料が開示されている。
特許文献4および特許文献5には、負極活物質がケイ素を含む場合に、負極用結着剤としてポリイミドを用いることが記載されている。
しかしながら、ケイ素の酸化物またはケイ酸塩を二次電池の負極活物質に利用すると従来の黒鉛を用いた場合と比較して、サイクル容量特性が悪くなる。これは、黒鉛よりもケイ素、ケイ素の酸化物またはケイ酸塩の充放電時の体積膨張率が大きいからである。このため、サイクル容量を改善させる手段として、電極を固定する方法やセルを加圧する方法などが挙げられる。
特許文献6には、積層セルにおいて、電極を積層した方向の厚みが一定に保持される構造をとることで、負極の形状の安定性を高め、サイクル寿命を延ばすことが開示されている。特許文献7および特許文献8には、初回の充放電を加圧下に行うことで、サイクルに伴う電池の膨れや負極活物質層の変形や破損などを防止し、サイクル特性や耐久寿命を向上させる方法が開示されている。
特開平6−325765号公報 特開2003−123740号公報 特開2004−47404号公報 特開2004−22433号公報 特開2007−95670号公報 特開平5−290886号公報 特開2010−73571号公報 特開2003−123845号公報
しかしながら、特許文献6及び7に記載された電池では、それぞれの電極を固定すると構造が複雑になり、特に電極の積層数が多くなると手間がかかる場合があった。
また、特許文献8に記載された電池では、膨張収縮が比較的小さい炭素での検討が中心であり、膨張収縮の大きな活物質に関する検討が不十分であるという課題があった。つまり、初期充電時に電池を固定することによりかかる圧力が比較的小さい活物質の検討が中心であり、前記圧力が大きいシリコン又はシリコン化合物に関する検討が不十分であった。
そこで、本実施形態はシリコンを含む負極活物質を用いた電池において、サイクル特性の優れた電池を提供すること目的とする。
本発明に係る実施形態は、
扁平状の正極および負極がセパレータを介して対向配置された積層体からなる電極素子と、電解液と、前記電極素子および前記電解液を内包するフィルム外装体と、該フィルム外装体が間に配置され、一定の間隔に固定された二枚の平板と、を有する二次電池であって、
前記負極は、少なくともシリコンを含む負極活物質を有し、
該二枚の平板の間隔が前記フィルム外装体の厚さに対して1.05倍以下であり、
前記電解液の量が、前記正極活物質層、前記負極活物質層及び前記セパレータの空隙体積に対して0.95倍以上1.3倍以下であることを特徴とする二次電池である。
本実施形態によれば、初回放電容量及び容量維持率に優れる二次電池を提供できる。
積層ラミネート型の二次電池が有する電極素子の構造を示す模式的断面図である。 本実施形態の二次電池の構成例を説明するための分解模式的斜視図である。 本実施形態の二次電池の構成例を説明するための分解模式的斜視図である。 本実施形態の二次電池の構成例を説明するための分解模式的斜視図である。 本実施形態の二次電池の構成例を説明するための分解模式的斜視図である。 本実施形態の二次電池の構成例を説明するための分解模式的斜視図である。 本実施形態の二次電池の構成例を説明するための模式的断面図である。 本実施形態の二次電池の構成例を説明するための部分的拡大断面図である。
本実施形態の二次電池は、扁平状の正極および負極がセパレータを介して対向配置された積層体からなる電極素子と、電解液と、前記電極素子および前記電解液を内包するフィルム外装体と、を有する。このフィルム外装体は、二枚の平板の間に配置され、この二枚の平板の間隔は一定に固定されている。また、前記負極は、少なくともシリコンを含む負極活物質を有する。二枚の平板の間隔はフィルム外装体の厚さに対して1.05倍以下となるように固定されている。電解液の量は、正極活物質層、負極活物質層及びセパレータの空隙体積に対して0.95倍以上1.3倍以下である。
以下、本実施形態について、詳細に説明する。
図1は、本実施形態の二次電池がフィルム外装体内に備える電極素子の構造を示す模式的断面図である。この電極素子は、正極cの複数および負極aの複数が、セパレータbを挟みつつ交互に積み重ねられて形成されている。各正極cが有する正極集電体eは、正極活物質に覆われていない端部で互いに溶接されて電気的に接続され、さらにその溶接箇所に正極端子fが溶接されている。各負極aが有する負極集電体dは、負極活物質に覆われていない端部で互いに溶接されて電気的に接続され、さらにその溶接箇所に負極端子gが溶接されている。正極c及び負極aは扁平形状を有する。また、負極はシリコンを含む負極活物質を有する。
図2に、本実施形態に係る二次電池の構成例を説明するための分解模式的斜視図である。図2において、外部との接続のため端子103を有するフィルム外装体102は第1の平板101aと第2の平板101bの間に配置される。二枚の平板の間隔は一定となるように固定されており、二枚の平板の間隔d(図6参照)は、フィルム外装体の厚さに対して1.05倍以下である。二枚の平板はボルト104とナット106等の連結部材で固定されている。ボルト104は、第1の平板101aに設けられた第1の接続孔105aと、第2の平板101bに設けられた第2の接続孔105bを通ってナット106に固定される。なお、正極端子fと負極端子gの位置は、図に限定されるものではなく、例えば電池表面が長方形であった場合、同じ一辺にあってもよいし、別々の辺にあってもよい。以下の実施形態においても同様である。また、本実施形態の二次電池に充填する電解液の量は、正極活物質層、負極活物質層及びセパレータの空隙体積に対して0.95倍以上1.3倍以下である。
本実施形態において、上述の構成とし、かつ平板の間隔をフィルム外装体厚さの1.05倍以下、かつ電解液の量を全空隙体積に対して0.95倍以上1.3倍以下とすることにより、シリコンを含む負極活物質を用いた場合であっても高温時のサイクル特性に優れる二次電池とすることができる。このような効果は、シリコンを含む負極活物質が含まれている電池の場合に得られる。
正極活物質層の空隙体積VXは、正極活物質層の体積をVa、密度をρa、真密度をρa0としたとき、次式より求められる。
X=Va×(1−ρa/ρa0
同様に、負極活物質層の空隙体積VYは、負極活物質層の体積をVb、密度をρb、真密度をρb0としたとき、次式より求められる。
Y=Vb×(1−ρb/ρb0
同様に、セパレータの空隙体積VZは、負極活物質層の体積をVc、密度をρc、真密度をρc0としたとき、次式より求められる。
Z=VC×(1−ρc/ρc0
真密度はJIS K 0061により測定することができる。
正極活物質層の体積、負極活物質層の体積、及びセパレータの体積を算出する際に用いる厚さとは複数個所の厚さの平均値とすることができる。前記平均値は、例えば、電池の上面を複数領域に等しい面積に分割し、それぞれの領域の中心における厚さの平均とすることができる。より具体的には、例えば電極、或いはセパレータの上面の形状が四角形の場合、電極、或いはセパレータの第1の辺と平行であって上面を4等分する線と、電極、或いはセパレータの第2の辺と平行であって上面を4等分する線と、で区分けされる16つの領域のそれぞれの中心における厚さを測定し、それらの平均値を算出し、その平均値を電極、或いはセパレータの厚さとすることができる。第1の辺と第2の辺は垂直であり、例えば、第1の辺は長辺であり、第2の辺は短辺である。
また、図3に、本実施形態に係る二次電池の構成例を説明するための分解模式的斜視図を示す。図3において、フィルム外装体102を間に配置する2枚の平板が、間隔調整部材として機能するスペーサー107を介して固定されている。間隔調整部材は2枚の平板の距離を一定にするための部材である。間隔調整部材としては、図3のように、例えば、スペーサー107を用いることができる。2枚の平板はスペーサー107を介してネジ104’により固定されている。間隔調整部材は平板と一体的に形成されていてもよい。2枚の平板を固定することで、フィルム外装体が平板間の距離以上に膨れないようにすることができる。
また、図4は、図3に示した形態において、ボルト104とナット106を用いて平板を固定している形態である。ボルト104はスペーサー107内を貫通しナット106と接続している。なお、フィルム外装体は平板に接着剤や粘着テープ等を用いて平板間に配置してもよい。
図7は、図4に示した形態の垂直断面の模式図である。スペーサー107の厚さをdとした場合、二枚の平板の間隔もdとなる。本実施形態では、間隔dがフィルム外装体102の厚さの1.05倍以下となるように二枚の平板が固定される。
本実施形態において、間隔dはフィルム外装体102の厚さの1.01倍以上であることが好ましく、1.02倍以上であることがより好ましい。2枚の平板の間隔がフィルム外装体の厚さの1.01倍以上であることにより、2枚の平板とフィルム外装体との間に少し隙間ができるため、なんらかの好ましい効果が発生しているものと考えられる。
本実施形態において、上述のように、平板とフィルム外装体との間に少し隙間があることが好ましい。図8は図7の部分的拡大断面図である。図8において、aはフィルム外装体102の厚さを表し、dは二枚の平板の間隔を表す。また、eは二枚の平板の間隔dとフィルム外装体の厚さaとの差を表す。この場合、eが0.01a以上0.05a以下であることが好ましく、0.02a以上0.05以下であることがより好ましい。
フィルム外装体は均一な厚さであることが望ましいが、本実施形態において、フィルム外装体の厚さとは、複数個所の厚さの平均値とすることができる。より具体的には、例えば電池の上面の形状が四角形の場合、電池の第1の辺と平行であって上面を4等分する線と、電池の第2の辺と平行であって上面を4等分する線と、で区分けされる16つの領域のそれぞれの中心における厚さを測定し、それらの平均値を算出し、その平均値をフィルム外装体の厚さとすることができる。第1の辺と第2の辺は垂直であり、例えば、第1の辺は長辺であり、第2の辺は短辺である。
また、図5に示すように、スペーサー107の形状を平板の辺に沿うように配置してもよい。また、図6に示すように、フィルム外装体102を囲うようにスペーサー107を配置してもよい。図6では、平板の外周に沿って配置される形状のスペーサー107が平板間に設けられており、スペーサー107の4角付近に設けられた穴にネジ又はボルトを通して二枚の平板を固定している。
平板の材質はとしては、適宜選択することができるが、例えば、アルミ板若しくはSUS板等の金属板、ガラス板、又はPP板若しくはPET板等の樹脂板等を用いることができる。特に、正負極の短絡が起こらないように絶縁性を有するものや絶縁性の加工がされたものが好ましい。
[1]負極
負極は、例えば、負極活物質が負極用結着剤によって負極集電体を覆うように結着されてなる。
本実施形態における負極活物質はシリコンを含む。シリコンを含む負極活物質は、充放電時における体積変化が大きいため、本実施形態の効果が顕著に現れる。
シリコンを含む負極活物質としては、例えば、単体シリコンやシリコン化合物等が挙げられる。シリコン化合物としては、酸化シリコン、ケイ酸塩、ニッケルシリサイドやコバルトシリサイドなどの遷移金属−シリコン化合物等などが挙げられる。シリコン化合物には、負極活物質自体の繰り返し充放電に対する膨脹収縮を緩和する役目があり、充放電サイクル特性の観点から好ましく用いられる。さらにシリコン化合物の種類によっては単体シリコン間の導通を確保する役目もあり、このような観点から酸化シリコンが好ましく用いられる。したがって、負極活物質は、単体シリコン、又は単体シリコン及びシリコン化合物の両方、を含むことが好ましい。
酸化シリコンは、特に限定されるものではないが、例えば、SiOx(0<x<2)で表さられる。酸化シリコンは、Liを含んでもよく、Liを含む酸化シリコンは、例えばSiLiyz(y>0、2>z>0)で表さられる。また、酸化シリコンは微量の金属元素や非金属元素を含んでも良い。酸化シリコンは、例えば、窒素、ホウ素およびイオウの中から選ばれる一種または二種以上の元素を、例えば0.1〜5質量%含有することができる。微量の金属元素や非金属元素を含有することで、酸化シリコンの電気伝導性を向上させることができる。また、酸化シリコンは結晶であってもよく、非晶質であってもよい。
また、負極活物質は、単体シリコン又はシリコン化合物に加えて、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る炭素材料を含むことが好ましい。炭素材料は、単体シリコンやシリコン化合物と複合化させた状態で含有させることもできる。炭素材料は、シリコン化合物と同様に、負極活物質自体の繰り返し充放電に対する膨脹収縮を緩和し、負極活物質である単体ケイ素間の導通を確保する役目がある。したがって、炭素材料とシリコン化合物の両者が共存することにより、より良好なサイクル特性が得られる。
炭素材料としては、黒鉛、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、カーボンナノチューブ、またはこれらの複合物を用いることができる。ここで、結晶性の高い黒鉛は、電気伝導性が高く、銅などの金属からなる正極集電体との接着性および電圧平坦性が優れている。一方、結晶性の低い非晶質炭素は、体積膨張が比較的小さいため、負極全体の体積膨張を緩和する効果が高く、かつ結晶粒界や欠陥といった不均一性に起因する劣化が起きにくい。負極活物質中の炭素材料の含有率は、0質量%でも100質量%でも構わないが、2質量%以上50質量%以下とすることが好ましく、2質量%以上30質量%以下とすることがより好ましい。
単体シリコンとシリコン化合物とを含有する負極活物質の作製方法としては、シリコン化合物として酸化シリコンを用いる場合には、単体シリコンと酸化シリコンを混合し、高温減圧下にて焼結させる方法が挙げられる。また、シリコン化合物として遷移金属−シリコン化合物を用いる場合には、単体シリコンと遷移金属を混合、溶融させる方法や、単体シリコンの表面に遷移金属を蒸着等により被覆する方法が挙げられる。
上記で述べた作製法に加えて、これまで一般的になされている負極活物質表面への炭素複合を組み合わせることもできる。例えば、高温非酸素雰囲気下で有機化合物の気体雰囲気中に単体シリコンとシリコン化合物の混合焼結物を導入する方法や、高温非酸素雰囲気下でシリコンと酸化シリコンの混合焼結物と炭素の前駆体樹脂を混合する方法により、シリコンと酸化シリコンの核の周囲に炭素の被覆層を形成することができる。これにより充放電に対する体積膨張の抑制及びサイクル特性のさらなる改善効果が得られる。本実施形態では、このような方法により複合化された負極活物質を用いることが好ましい。つまり、本実施形態において、負極活物質はシリコン、酸化シリコン及び炭素材料の複合体(以下、Si/SiO/C複合体とも称す)からなることが好ましい。さらに、酸化シリコンは、その全部または一部がアモルファス構造を有することが好ましい。アモルファス構造のシリコン酸化物は、他の負極活物質である炭素材料やシリコンの体積膨張を抑制することができる。このメカニズムは明確ではないが、酸化シリコンがアモルファス構造であることにより、炭素材料と電解液の界面への皮膜形成に何らかの影響があるものと推定される。また、アモルファス構造は、結晶粒界や欠陥といった不均一性に起因する要素が比較的少ないと考えられる。なお、シリコン酸化物の全部または一部がアモルファス構造を有することは、エックス線回折測定(一般的なXRD測定)にて確認することができる。具体的には、酸化シリコンがアモルファス構造を有しない場合には、酸化シリコンに固有のピークが観測されるが、酸化シリコンの全部または一部がアモルファス構造を有する場合が、酸化シリコンに固有のピークがブロードとなって観測される。
Si/SiO/C複合体において、シリコンは、その全部または一部が酸化シリコン中に分散していることが好ましい。シリコンの少なくとも一部を酸化シリコン中に分散させることで、負極全体としての体積膨張をより抑制することができ、電解液の分解も抑制することができる。なお、シリコンの全部または一部が酸化シリコン中に分散していることは、透過型電子顕微鏡観察(一般的なTEM観察)とエネルギー分散型X線分光法測定(一般的なEDX測定)を併用することで確認することができる。具体的には、シリコン粒子を含むサンプルの断面を観察し、酸化シリコン中に分散しているシリコン粒子の酸素濃度を測定し、酸化物となっていないことを確認することができる。
Si/SiO/C複合体において、例えば、酸化シリコンの全部または一部がアモルファス構造であり、シリコンはその全部または一部が酸化シリコン中に分散している。このようなSi/SiO/C複合体は、例えば、特許文献3(特開2004−47404号公報)で開示されているような方法で作製することができる。すなわち、Si/SiO/C複合体は、例えば、酸化シリコンをメタンガスなどの有機物ガスを含む雰囲気下でCVD処理を行うことで得ることができる。このような方法で得られるSi/SiO/C複合体は、シリコンを含む酸化シリコンからなる粒子の表面がカーボンで被覆された形態となる。また、シリコンは酸化シリコン中にナノクラスター化している。
Si/SiO/C複合体において、シリコン、酸化シリコンおよび炭素材料の割合は、特に制限されるものではない。シリコンは、Si/SiO/C複合体に対し、5質量%以上90質量%以下とすることが好ましく、20質量%以上50質量%以下とすることが好ましい。酸化シリコンは、Si/SiO/C複合体に対し、5質量%以上90質量%以下とすることが好ましく、40質量%以上70質量%以下とすることが好ましい。炭素材料は、Si/SiO/C複合体に対し、2質量%以上50質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは2質量%以上30質量%以下である。
また、Si/SiO/C複合体は、シリコン、酸化シリコン及び炭素材料の混合物からなることができ、シリコンと酸化シリコンと炭素材料とをメカニカルミリングで混合することでも作製することができる。例えば、Si/SiO/C複合体は、それぞれのシリコン、酸化シリコンおよび炭素材料が粒子状のものを混合して得ることができる。例えば、シリコンの平均粒子径は、炭素材料の平均粒子径および酸化シリコンの平均粒子径よりも小さい構成とすることができる。このようにすれば、充放電時に伴う体積変化の小さいシリコンが相対的に小粒径となり、体積変化の大きい炭素材料や酸化シリコンが相対的に大粒径となるため、デンドライト生成および合金の微粉化がより効果的に抑制される。また、充放電の過程で大粒径の粒子、小粒径の粒子、大粒径の粒子の順にリチウムが吸蔵、放出されることとなり、この点からも、残留応力、残留歪みの発生が抑制される。シリコンの平均粒子径は、例えば20μm以下とすることができ、15μm以下とすることが好ましい。また、酸化シリコンの平均粒子径が炭素材料の平均粒子径の1/2以下であることが好ましく、シリコンの平均粒子径が酸化シリコンの平均粒子径の1/2以下であることが好ましい。さらに、酸化シリコンの平均粒子径が炭素材料の平均粒子径の1/2以下であり、かつシリコンの平均粒子径が酸化シリコンの平均粒子径の1/2以下であることがより好ましい。平均粒子径をこのような範囲に制御すれば、体積膨脹の緩和効果がより有効に得ることができ、エネルギー密度、サイクル寿命と効率のバランスに優れた二次電池を得ることができる。より具体的には、酸化シリコンの平均粒子径を黒鉛の平均粒子径の1/2以下とし、シリコンの平均粒子径を酸化シリコンの平均粒子径の1/2以下とすることが好ましい。またより具体的には、シリコンの平均粒子径は、例えば20μm以下とすることができ、15μm以下とすることが好ましい。
負極用結着剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミドイミド等を用いることができる。これらの中でも、結着性が強いことから、ポリイミドまたはポリアミドイミドが好ましい。使用する負極用結着剤の量は、トレードオフの関係にある「十分な結着力」と「高エネルギー化」の観点から、負極活物質100質量部に対して、5〜25質量部が好ましい。
負極集電体としては、電気化学的な安定性から、アルミニウム、ニッケル、銅、銀、およびそれらの合金が好ましく用いられる。集電体の形状としては、例えば、箔状、平板状、メッシュ状等が挙げられる。
負極は、例えば、負極集電体上に、負極活物質と負極用結着剤を含む負極活物質層を形成することで作製することができる。負極活物質層の形成方法としては、例えば、ドクターブレード法、ダイコーター法、CVD法、スパッタリング法などが挙げられる。予め負極活物質層を形成した後に、蒸着、スパッタ等の方法でアルミニウム、ニッケルまたはそれらの合金の薄膜を形成して、負極集電体としてもよい。
[2]電解液
本実施形態でフィルム外装体内に入れる電解液の量は、正極活物質層、負極活物質層及びセパレータの空隙体積に対して0.95倍以上1.3倍以下である。電解液の量を前記空隙体積の0.95未満では、電解液が十分に電池内に行渡らせることができない。また、電解液の量を前記空隙体積の1.3倍より多いと、副反応を起こし、容量維持率が低下する。電解液の量は、正極活物質層、負極活物質層及びセパレータの空隙体積に対して1.0倍以上1.2倍以下であることが好ましい。以下、正極活物質層、負極活物質層及びセパレータの空隙体積を全空隙体積と略す。
本実施形態で用いる電解液は、特に制限されるものではなく、例えば公知の電解液を用いることができる。電解液は、電池の動作電位において安定であることが望ましい。
電解液は、非水電解溶媒と、支持塩と、を含むことができる。
支持塩としては、特に制限されるものではないが、例えば、LiPF6、LiAsF6、LiAlCl4、LiClO4、LiBF4、LiSbF6、LiCF3SO3、LiC49SO3、Li(CF3SO22、LiN(CF3SO22等のリチウム塩が挙げられる。支持塩は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
非水電解溶媒としては、特に制限されるものではないが、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類;プロピレンカーボネート誘導体;ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;などの非プロトン性有機溶媒が挙げられる。非水電解液は、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(MEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の環状または鎖状カーボネート類が好ましい。尚、これらの物質は一部、又は全てをハロゲン化した物質を含む。非水電解液は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
また、非水電解溶媒としては、カーボネート化合物を用いることが好ましい。カーボネート化合物を用いることにより、電解液のイオン解離性が向上し、また電解液の粘度が下がる。そのため、イオン移動度を向上することができる。しかし、カーボネート化合物は分解によりガスを発生し易く、膨れを発生させる傾向がある。そこで、本実施形態の構成とすることにより、厚み方向の膨れを抑制し、電池素子の変形を防ぐことができる。カーボネート化合物としては、上述のような、環状カーボネート類や鎖状カーボネート類が挙げられる。カーボネート化合物としては、上述のように、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(MEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等が挙げられる。電解液は、カーボネート化合物を主溶媒として含むことが好ましい。カーボネート化合物の溶媒中の含有量は、60体積%以上であることが好ましく、70体積%以上であることがより好ましく、80体積%以上であることがさらに好ましく、90体積%以上であることが特に好ましい。
[3]正極
前記正極の正極活物質はリチウムを吸蔵、放出できるリチウム含有複合酸化物を含むことが好ましい。リチウムを吸蔵、放出できるリチウム含有複合酸化物としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24等が挙げられる。また、これらのリチウム含有複合酸化物の遷移金属部分を他元素で置き換えたものでもよい。
また、金属リチウム対極電位で4.5V以上にプラトーを有するリチウム含有複合酸化物を用いることもできる。リチウム含有複合酸化物としては、スピネル型リチウムマンガン複合酸化物、オリビン型リチウム含有複合酸化物、逆スピネル型リチウム含有複合酸化物等が挙げられる。具体的には、Lia(MxMn2-x)O4(但し、0<x<2であり、また、0<a<1.2である。また、Mは、Ni、Co、Fe、Cr及びCuからなる群から選ばれる少なくとも1種である)で表される化合物が挙げられる。この中でも、正極活物質としてスピネル型リチウムマンガン複合酸化物を用いることが安全性の観点から好ましい。
正極は、前記正極活物質をカーボンブラック等の導電性物質、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)等の結着剤とともにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤中に分散混練し、これをアルミニウム箔等の基体上に塗布することにより得られる。
[4]セパレータ
セパレータとしては、特に制限されるものではなく、例えば、公知のものを採用することができる。セパレータとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等の多孔質フィルムや不織布を用いることができる。また、セパレータとしては、それらを積層したものを用いることもできる。
[5]外装体
フィルム外装体としては、ラミネートフィルムを用いることができ、電解液に安定で、かつ十分な水蒸気バリア性を持つものであれば、適宜選択することができる。フィルム外装体を用いた電池の場合、外装体として金属缶を用いた電池に比べて、ガス発生による電極素子の歪みが大きくなるが、本実施形態の構成とすることにより、電極素子の歪みを固定治具で強制的に抑制することができるため、フィルム外装体を用いた場合でも優れたサイクル特性を奏することができる。
フィルム外装体を構成するラミネートフィルムとしては、柔軟性を有しており、かつ、電解液が漏洩しないように電池要素を封止できるものであれば、この種のフィルム外装電池に一般に用いられるフィルムを用いることができる。フィルム外装体としては、例えば、アルミニウム、シリカをコーティングしたポリプロピレン、ポリエチレン等のラミネートフィルムを用いることができる。特に、体積膨張を抑制する観点から、アルミニウムラミネートフィルムを用いることが好ましい。
フィルム外装体に用いられるラミネートフィルムの代表的な層構成としては、金属薄膜層と熱融着性樹脂層とが積層された構成が挙げられる。また、ラミネートフィルムの代表的な層構成としては、その他にも、金属薄膜層の熱融着樹脂層と反対側の面に、さらにポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルやナイロン等のフィルムからなる保護層が積層された構成が挙げられる。電池要素を封止する場合、熱融着性樹脂層を対向させて電池要素が包囲される。金属薄膜層としては、例えば、厚さ10〜100μmの、Al、Ti、Ti合金、Fe、ステンレス、Mg合金などの箔が用いられる。熱融着性樹脂層に用いられる樹脂は、熱融着が可能な樹脂であれば特に制限はない。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、これらの酸変成物、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体やエチレン−アクリル酸共重合体を金属イオンで分子間結合させたアイオノマー樹脂などが、熱融着性樹脂層として用いられる。熱融着性樹脂層の厚さは10〜200μmが好ましく、より好ましくは30〜100μmである。
フィルム外装体を挟む平板は、例えば、金属、ガラス、プラスチック等の材料を用いることができる。また、平板の材料としては、絶縁性を有するガラス、プラスチックが好ましく用いられ、絶縁性樹脂で被覆した金属板も好ましく用いられる。平板の厚さは、特に制限されるものではないが、フィルム外装体の膨れを抑えるのに適した強度という観点から、適宜選択することができる。
(実施例1)
負極活物質として、メタンガスを含む雰囲気下1150℃で6時間CVD処理を行うことで、シリコン/酸化シリコン/カーボン複合体(以下、Si/SiO/C複合体と称す)を得た。Si/SiO/C複合体は、シリコンと酸化シリコンとからなる粒子の表面がカーボンで被覆された形態を有していた。また、シリコンは酸化シリコン中にナノクラスター化していた。また、Si/SiO/Cの質量比はおよそ29/61/10となるように調整した。
この負極活物質(平均粒径D50=5μm)と、負極用結着剤としてのポリイミド(PI、宇部興産株式会社製、商品名:UワニスA)とを、90:10の質量比で計量し、それらをn−メチルピロリドンと混合して、負極スラリーとした。負極スラリーを厚さ10μmの銅箔に塗布した後に乾燥し、さらに窒素雰囲気300℃の熱処理を行うことで、負極を作製した。
正極活物質としてのニッケル酸リチウム(LiNi0.80Co0.15Al0.152)と、導電補助材としてのカーボンブラックと、正極用結着剤としてのポリフッ化ビニリデンとを、90:5:5の質量比で計量し、それらをn−メチルピロリドンと混合して、正極スラリーとした。正極スラリーを厚さ20μmのアルミ箔に塗布した後に乾燥し、さらにプレスすることで、正極を作製した。
得られた正極の4層と負極の5層を、セパレータとしてのポリプロピレン多孔質フィルムを挟みつつ交互に重ねた。正極活物質に覆われていない正極集電体および負極活物質に覆われていない負極集電体の端部をそれぞれ溶接し、さらにその溶接箇所に、アルミニウム製の正極端子およびニッケル製の負極端子をそれぞれ溶接して、平面的な積層構造を有する電極素子を得た。
一方、EC/DEC=70/30(体積比)からなるカーボネート系非水電解溶媒に支持塩としてのLiPF6を1モル/lの濃度で溶解して、電解液を得た。
上記電極素子を外装体としてのアルミニウムラミネートフィルムで包み、内部に電解液を注液した後、0.1気圧まで減圧しつつ封止することで、電極素子を内包するフィルム外装体を作製した。電解液は全空隙体積(正極活物質層、負極活物質層及びセパレータの空隙体積の和)の1.0倍量を注液した。
全空隙体積は、正極活物質層、負極活物質層、セパレータの空隙体積を足すことで求めた。それぞれの空隙体積は体積をV、密度をρ、真密度をρ0としたとき、次式より求めた。
空隙体積=V×(1−ρ/ρ0
真密度はJIS K 0061に従って求めた。
その結果、全空隙体積は0.177mLであった。
得られたフィルム外装体の寸法は縦27mm、横80mmだった。
フィルム外装体の厚さは、長辺と平行であって上面を4等分する線と、短辺と平行であって上面を4等分する線と、で区分けされる16つの領域のそれぞれの中心(対角線の交点)における厚さを測定し、それらの平均値を算出することにより求めた。厚さの測定には、球状プローブを有するマイクロメータを用いた。その結果、フィルム外装体の厚さは1.50mmであった。なお、4等分した前記上面とは、正極、負極、セパレータ、フィルム外装、電解液の全てが存在する領域の上面部分に相当する。
次に、得られた電池素子を内部に有するフィルム外装体を厚さ3mmのアルミ板2枚の間に配置した。そして、図4に示すように、フィルム外装体と同じ厚さの金属板からなる厚さ1.50mmのスペーサーを間に挟み込み、2枚の平板が平行となるようにして4角をボルトで固定し、二次電池を作製した。
<サイクル評価>
作製した二次電池のサイクル特性を評価した。具体的には、二次電池に対し、20℃または60℃に保った恒温槽中で、2.5Vから4.2Vの電圧範囲で100回充放電を繰り返す試験を行った。充電は、1Cで4.2Vまで充電した後、合計で2.5時間定電圧充電を行った。放電は、1Cで2.5Vまで定電流放電した。60℃における1サイクル目の放電容量を表1に示す。また、(100サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の放電容量)を容量維持率(%)として算出した。
結果を表1に示す。
(実施例2)
スペーサーとして、フィルム外装体の厚さの1.01倍の厚さ(1.515mm)の金属板を使用したこと以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例3)
スペーサーとして、フィルム外装体の厚さの1.02倍の厚さの金属板を使用したこと以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例4)
スペーサーとして、フィルム外装体の厚さの1.05倍の厚さの金属板を使用したこと以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例5)
電解液の量を全空隙体積に対して0.95倍とした以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例6)
電解液の量を全空隙体積に対して1.2倍とした以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例7)
電解液の量を全空隙体積に対して1.3倍とした以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例8)
電解液の量を全空隙体積に対して0.95倍とした以外は、実施例2と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例9)
電解液の量を全空隙体積に対して1.1倍とした以外は、実施例2と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例10)
電解液の量を全空隙体積に対して1.2倍とした以外は、実施例2と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例11)
電解液の量を全空隙体積に対して1.3倍とした以外は、実施例2と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例12)
スペーサーとしてフィルム外装体の厚さの1.05倍の厚さの金属板を使用し、電解液の量を全空隙体積に対して0.95倍とした以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(実施例13)
スペーサーとしてフィルム外装体の厚さの1.05倍の厚さの金属板を使用し、電解液の量を全空隙体積に対して1.3倍とした以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(比較例1)
スペーサーとして、フィルム外装体の厚さの1.10倍の厚さの金属板を使用したこと以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(比較例2)
電解液の量を全空隙体積に対して0.92倍とした以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(比較例3)
電解液の量を全空隙体積に対して1.4倍とした以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(比較例4)
電解液の量を全空隙体積に対して1.5倍とした以外は、実施例1と同様に二次電池を作製し、評価した。
(比較例5)
平板で間に配置せず、フィルム外装体をそのまま二次電池とし、実施例1と同様に評価した。
Figure 2012256542
表1に示すように、本実施形態の二次電池は、初回放電容量、20℃における容量維持率、及び60℃における容量維持率の全てに優れていた。比較例で作製した二次電池では、初回放電容量、20℃における容量維持率、及び60℃における容量維持率の少なくともいずれか1つで劣っていた。この結果から、平板の間隔と電解液の量を所定の範囲とすることにより、サイクル寿命をさらに向上できることがわかった。
また、これらの結果は、シリコンを含む負極活物質が含まれている電池の場合に得られる。別の実験にて、炭素材料を負極活物質として用いた以外は実施例1と同様にして二次電池を作製し評価したが、とくに初回放電容量やサイクル特性の改善効果は認められなかった。
本実施形態は、その他、電気二重層キャパシタや、リチウムイオンキャパシタなどエネルギー貯蔵デバイスにも利用できる。
a 負極
b セパレータ
c 正極
d 負極集電体
e 正極集電体
f 正極端子
g 負極端子
101a 第1の平板
101b 第2の平板
102 フィルム外装体
103 端子
104 ボルト
104’ ネジ
105a 第1の接続孔
105b 第2の接続孔
106 ナット
107 スペーサー

Claims (11)

  1. 扁平状の正極および負極がセパレータを介して対向配置された積層体からなる電極素子と、電解液と、前記電極素子および前記電解液を内包するフィルム外装体と、該フィルム外装体が間に配置され、一定の間隔に固定された二枚の平板と、を有するリチウムイオン二次電池であって、
    前記負極は、少なくともシリコンを含む負極活物質を有し、
    該二枚の平板の間隔が前記フィルム外装体の厚さに対して1.05倍以下であり、
    前記電解液の量が、前記正極活物質層、前記負極活物質層及び前記セパレータの空隙体積に対して0.95倍以上1.3倍以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 前記二枚の平板の間隔が前記フィルム外装体の厚さに対して1.01倍以上である請求項1に記載の二次電池。
  3. 充放電処理がされていない請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記負極活物質が、単体シリコン及びシリコン化合物から選ばれる少なくとも1種の材料を含む請求項1乃至3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記負極活物質が、シリコン、酸化シリコンおよび炭素材料からなるSi/SiO/C複合体からなる請求項1乃至3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
  6. 前記電解液は非水電解溶媒と支持塩とを含み、前記非水電解溶媒がカーボネート化合物を含む請求項1乃至5のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
  7. 前記正極は、正極活物質と正極用結着材を含む正極活物質層を有し、
    該正極活物質は、Lia(MxMn2-x)O4(0<x<2であり、0<a<1.2である。Mは、Ni、Co、Fe、Cr及びCuからなる群から選ばれる少なくとも1種である)で表される材料である請求項1乃至6のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
  8. 前記負極は、前記負極活物質と負極用結着材を含む負極活物質層を有し、
    前記負極用結着剤が、ポリイミドまたはポリアミドイミドである請求項1乃至7のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
  9. 前記フィルム外装体が、アルミニウムラミネートフィルムからなる請求項1乃至8のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
  10. 前記二枚の平板の間に間隔調整部材が設けられており、前記二枚の平板の間隔は該間隔調整部材の厚さによって規定されている請求項1乃至9のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
  11. 前記間隔調整部材内を通って前記二枚の平板を固定するネジ又はボルトにより前記二枚の平板が固定されている請求項10に記載のリチウムイオン二次電池。
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