JP2012256320A - 導電シート及び静電容量方式タッチパネル - Google Patents

導電シート及び静電容量方式タッチパネル Download PDF

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Abstract

【課題】視認性の低下を防止できる導電シート及び静電容量方式タッチパネルを提供する。
【解決手段】
導電シート10は、金属細線で構成される第1導電パターン18Aと第1非導電パターン20Aとを含む第1電極パターン16Aを有する第1透明基体14Aと、金属細線で構成される第2導電パターン18Bと第2非導電パターン20Bとを含む第2電極パターン16Bを有する第2透明基体14Bとを備える。第1非導電パターン20A及び第2非導電パターン20Bには、金属細線の交差部以外に断線部22A、断線部22Bが形成される。第1導電パターン18Aと第2導電パターン18Bとは交差するように、且つ格子24Aと格子24Bにより小格子が形成されるよう配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電シート及び静電容量方式タッチパネルに関し、例えば、投影型静電容量方式のタッチパネルに用いる導電シート及び静電容量方式タッチパネルに関する。
金属細線を用いた透明導電膜については、例えば、特許文献1及び2で開示されているように、研究が継続されている。
近時、タッチパネルが注目されている。タッチパネルは、PDA(携帯情報端末)や携帯電話等の小サイズへの適用が主となっているが、パソコン用ディスプレイ等への適用による大サイズ化が進むと考えられる。
このような将来の動向において、従来の電極は、ITO(酸化インジウムスズ)を用いている。ITOは抵抗が大きく、適用サイズが大きくなるにつれて、電極間の電流の伝達速度が遅くなり、応答速度(指先を接触してからその位置を検出するまでの時間)が遅くなるという問題がある。
そこで、金属製の細線(金属細線)にて構成した格子を多数並べて電極を構成することにより、表面抵抗を低下させることが考えられる。金属細線を電極に用いたタッチパネルとしては、例えば、特許文献3〜8が知られている。
米国特許出願公開第2004/0229028号明細書 国際公開第2006/001461号パンフレット 特開平5−224818号公報 国際公開第1995/27334号パンフレット 米国特許出願公開第2004/0239650号明細書 米国特許第7202859号明細書 国際公開第1997/18508号パンフレット 特開2003−099185号公報
本発明者らは網目状電極の構成を種種検討した。網目状電極に断線部を形成した場合、断線部の位置によっては、断線部が目立つことがわかった。例えば、網目状電極を形成する複数の導体線の交差部に形成されている。そのため、断線部の開口部分がそのまま開口して見えてしまう。その開口(断線部)が直線上に並ぶことで、断線部がパターン認識されるため視認性の問題を生じる場合がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、視認性を損なわずに導電シート及び静電容量方式タッチパネルを提供することを目的とする。
本発明の導電シートは、第1の主面と第2の主面とを有する基体と、第1の主面に配置される第1電極パターンを備え、第1電極パターンは交差する複数の金属細線による複数の格子で構成され、第1方向に延びる複数の第1導電パターンと、複数の第1導電パターンを電気的に分離する複数の第1非導電パターンとを交互に備え、第1非導電パターンは金属細線の交差部以外に第1断線部を有し、前記第2の主面に配置される第2電極パターンを備え、第2電極パターンは交差する複数の金属細線による複数の格子で構成され、第1方向と直交する第2方向に延びる複数の第2導電パターンと、複数の第2導電パターンを電気的分離する複数の第2非導電パターンとを交互に備え、第2非導電パターンは金属細線の交差部以外に第2断線部を有し、上面視において、複数の第1導電パターンと複数の第2導電パターンとが直交するように、かつ第1電極パターンの格子と第2電極パターンの格子により小格子を形成するよう、第1電極パターンと第2電極パターンとが基体に配置される。
本発明の導電シートは、第1の主面と第2の主面とを有する第1基体と、第1基体の第1の主面に配置される第1電極パターンを備え、第1電極パターンは交差する複数の金属細線による複数の格子で構成され、第1方向に延びる複数の第1導電パターンと、複数の第1導電パターンを電気的に分離する複数の第1非導電パターンとを交互に備え、第1非導電パターンは金属細線の交差部以外に第1断線部を有し、第1の主面と第2の主面とを有する第2基体と、第2基体の第1の主面に配置される第2電極パターンを備え、第2電極パターンは交差する複数の金属細線による複数の格子で構成され、第1方向と直交する第2方向に延びる複数の第2導電パターンと、複数の第2導電パターンを電気的に分離する複数の第2非導電パターンとを交互に備え、第2非導電パターンは金属細線の交差部以外に第2断線部を有し、上面視において、複数の第1導電パターンと複数の第2導電パターンとが直交するように、かつ第1電極パターンの格子と第2電極パターンの格子により小格子を形成するよう、第1基体と第2基体とが配置される。
本発明の別の態様の導電シートは、好ましくは、第1断線部は第1非導電パターンの金属細線の交差部と交差部との中央付近に位置し、第2断線部は第2非導電パターンの金属細線の交差部と交差部との中央付近に位置する。
本発明の別の態様の導電シートは、好ましくは、第1断線部及び前記第2断線部の幅が前記金属細線の線幅を超え、50μm以下である。
本発明の別の態様の導電シートは、好ましくは、上面視において、前記第1非導電パターンの第1断線部に前記第2導電パターンの前記金属細線を位置させ、前記第2非導電パターンの第2断線部に前記第1導電パターンの前記金属細線を位置させる。
本発明の別の態様の導電シートは、好ましくは、第1導電パターンの金属細線、及び第2導電パターンの金属細線の幅をaとし、第1非導電パターンの第1断線部、及び第2非導電パターンの第2断線部の幅をbとしたとき、b−a≦30μmの関係式を満たす。
本発明の別の態様の導電シートは、好ましくは、第1導電パターンの金属細線、及び第2導電パターンの金属細線の幅をaとし、第1非導電パターンの第1断線部、及び第2非導電パターンの第2断線部の幅をbとしたとき、(b−a)/a≦6の関係式を満たす。
本発明の別の態様の導電シートは、好ましくは、第1導電パターンの金属細線の中心位置と第2非導電パターンの第2断線部の中心位置との位置ずれ、及び第2導電パターンの金属細線の中心位置と第1非導電パターンの第1断線部の中心位置との位置ずれは10μm以下の標準偏差を有する。
本発明の別の態様の導電シートにおける、前記第1電極パターンの前記格子と前記第2電極パターンの前記格子とは、250μm〜900μmの格子ピッチを、好ましくは300μm〜700μmの格子ピッチを有し、前記小格子は125μm〜450μmの格子ピッチを、好ましくは、150μm〜350μmの格子ピッチを有する。
本発明の別の態様の導電シートは、好ましくは、前記第1電極パターンを構成する前記金属細線と前記第2電極パターンを構成する前記金属細線とは、30μm以下の線幅を有する。
本発明の別の態様の導電シートは、好ましくは、前記第1電極パターンの前記格子と前記第2電極パターンの前記格子とは、ひし形の形状を有する。
本発明の静電容量方式タッチパネルは、前記導電シートを有する。
本発明の導電シート、及び静電容量方式タッチパネルによれば、視認性の低下を抑えることができる。
タッチパネル用導電シートを一部省略して示す分解斜視図。 図2(a)はタッチパネル用導電シートの一例を一部省略して示す断面図。図2(b)はタッチパネル用導電シートの他の例を一部省略して示す断面図。 第1導電シートに形成される第1電極パターンの例を示す平面図。 第2導電シートに形成される第2電極パターンの例を示す平面図。 第1導電シートと第2導電シートを組み合わせてタッチパネル用導電シートとした例を一部省略して示す平面図。 金属細線と断線部との位置関係を示す概略図。 金属細線の中心位置と断線部の中心位置との関係を示す概略図。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施の形態により説明されるが、本発明の範囲を逸脱することなく、多くの手法により変更を行うことができ、本実施の形態以外の他の実施の形態を利用することができる。したがって、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。また、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を含む範囲を意味する。
以下、本実施形態に係る導電シート及び静電容量方式タッチパネルについて図1〜図7を参照しながら説明する。なお、本明細書において数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味として使用される。
本実施の形態に係るタッチパネル用の導電シート(以下、タッチパネル用導電シート10と記す)は、図1及び図2(a)に示すように、第1導電シート12Aと第2導電シート12Bとが積層されて構成される。
第1導電シート12Aは、図1及び図3に示すように、第1透明基体14A(図2(a)参照)の一主面上に形成された第1電極パターン16Aを有する。第1電極パターン16Aは、金属細線による多数の格子にて構成される。第1電極パターン16Aは、それぞれ第1方向(x方向)に延在し、且つ、第1方向と直交する第2方向(y方向)に配列された2以上の第1導電パターン18Aと、各第1導電パターン18Aを電気的に分離する第1非導電パターン20Aとを有する。第1非導電パターン20Aには金属細線の交差点以外に複数の断線部22A(必要に応じて第1断線部22Aと称する。)が形成される。複数の断線部22Aにより各第1導電パターン18Aが電気的に分離される。
第1電極パターン16Aを構成する金属細線は0.5μm〜30μmの線幅を有する。金属細線の線幅に関して、30μm以下、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下、より好ましくは9μm以下、より好ましくは7μm以下であり、好ましくは0.5μm以上であることが望ましい。なお、第1導電パターン18Aと第1非導電パターン20Aとは実質的に同じ線幅を有するが、図3では第1導電パターン18Aと第1非導電パターン20Aとを明確にするため、第1導電パターン18Aの線幅を太く、第1非導電パターン20Aの線幅を細くして誇張して図示している。第1導電パターン18Aの線幅と第1非導電パターン20Aの線幅は、同じでもよく、異なっていてもよい。好ましくは、両者の線幅は同じである。その理由は、線幅が異なると視認性が悪化することがあるからである。第1電極パターン16Aの金属細線は、金、銀、銅などの金属材料や金属酸化物等の導電材料で構成される。
第1電極パターン16Aは交差する金属細線で構成される複数の格子24Aを含んでいる。格子24Aは金属細線で囲まれる開口領域を含んでいる。格子24Aは250μm〜900μmの格子ピッチPaを、好ましくは300μm〜700μmの格子ピッチPaを有する。第1導電パターン18Aの格子24Aと第1非導電パターン20Aの格子24Aとは実質的に同じ大きさを有する。
第1非導電パターン20Aの格子24Aは金属細線の交差部以外に断線部22Aを有する。第1非導電パターン20Aを構成する全ての格子24Aが断線部22Aを有する必要はない。第1非導電パターン20Aが、隣り合う第1導電パターン18A間の電気的な分離を達成できればよい。断線部22Aの長さは、好ましくは、60μm以下であり、より好ましくは10〜50μmであり、15〜40μmであり、20〜40μmである。また、断線部22Aを形成する範囲について、例えば、線密度のバラツキで表現することができる。ここで、線密度のバラツキとは単位小格子中の総細線長のバラツキであり、±(総線長最大値−総線長最小値)/総線長平均値/2(%)と定義できる。断線部22Aを形成する範囲は、好ましくは、綿密度のバラツキで±15%であり、より好ましくは、±10%、さらに好ましくは±0.5%〜±5%である。
上述のタッチパネル用導電シート10では、格子24Aは略ひし形の形状を有している。ここで略ひし形の形状とは、対角線が実質的に直交する平行四辺形を意味する。ただし、その他、多角形状としてもよい。また、一辺の形状を直線状のほか、湾曲形状でもよいし、円弧状にしてもよい。円弧状とする場合は、例えば対向する2辺については、外方に凸の円弧状とし、他の対向する2辺については、内方に凸の円弧状としてもよい。また、各辺の形状を、外方に凸の円弧と内方に凸の円弧が連続した波線形状としてもよい。もちろん、各辺の形状を、サイン曲線にしてもよい。
各第1導電パターン18Aは、第1方向(x方向)に沿って、交互に配置された幅広部分と幅狭部分とを備えている。同様に各第1非導電パターン20Aは、第1方向(x方向)に沿って、交互に配置された幅広部分と幅狭部分とを備えている。第1導電パターン18Aの幅広部分と幅狭部分の順序は、第1非導電パターン20Aの幅広部分と幅狭部分の順序と逆になっている。
各第1導電パターン18Aの一方の端部は、第1端子60Aを介して第1外部配線62Aに電気的に接続される。一方、各第1導電パターン18Aの他方の端部は、開放端となっている。
第2導電シート12Bは、図1及び図4に示すように、第2透明基体14B(図2(a)参照)の一主面上に形成された第2電極パターン16Bを有する。第2電極パターン16Bは、金属細線による多数の格子にて構成される。第2電極パターン16Bは、それぞれ第2方向(y方向)に延在し、且つ、第2方向と直交する第1方向(x方向)に配列された2以上の第2導電パターン18Bと、各第2導電パターン18Bを電気的に分離する第2非導電パターン20Bとを有する。第2非導電パターン20Bには金属細線の交差点以外に複数の断線部22B(必要に応じて第2断線部22Bと称する。)が形成される。複数の断線部22Bにより各第2導電パターン18Bが電気的に分離される。
第2電極パターン16Bを構成する金属細線は0.5μm〜30μmの線幅を有する。金属細線の線幅に関して、30μm以下、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下、より好ましくは9μm以下、より好ましくは7μm以下であり、好ましくは0.5μm以上であることが望ましい。なお、第2導電パターン18Bと第2非導電パターン20Bとは実質的に同じ線幅を有するが、図4では第2導電パターン18Bと第2非導電パターン20Bとを明確にするため、第2導電パターン18Bの線幅を太く、第2非導電パターン20Bの線幅を細くして誇張して図示している。第2導電パターン18Bの線幅と第2非導電パターン20Bの線幅は、同じでもよく、異なっていてもよい。好ましくは、両者の線幅は同じである。その理由は、線幅が異なると視認性が悪化することがあるからである。第1電極パターン16Aの金属細線は、金、銀、銅などの金属材料や金属酸化物等の導電材料で構成される。
第2電極パターン16Bは交差する金属細線で構成される複数の格子24Bを含んでいる。格子24Bは金属細線で囲まれる開口領域を含んでいる。格子24Bは250μm〜900μmの格子ピッチPbを、好ましくは300μm〜700μmの格子ピッチPbを有する。第2導電パターン18Bの格子24Bと第2非導電パターン20Bの格子24Bとは実質的に同じ大きさを有する。
第2非導電パターン20Bの格子24Bは金属細線の交差部以外に断線部22Bを有する。第2非導電パターン20Bを構成する全ての格子24Bが断線部22Bを有する必要はない。第2非導電パターン20Bが、隣り合う第2導電パターン18B間の電気的な分離を達成できればよい。断線部22Bの長さは、好ましくは、60μm以下であり、より好ましくは10〜50μmであり、15〜40μmであり、20〜40μmである。また、断線部22Bを形成する範囲について、例えば、線密度のバラツキで表現することができる。ここで、線密度のバラツキとは単位小格子中の総細線長のバラツキであり、±(総線長最大値−総線長最小値)/総線長平均値/2(%)と定義できる。断線部22Bを形成する範囲は、好ましくは、綿密度のバラツキで±15%であり、より好ましくは、±10%、さらに好ましくは±0.5%〜±5%である。
である。
上述のタッチパネル用導電シート10では、格子24Bは略ひし形の形状を有している。ここで略ひし形の形状とは、対角線が実質的に直交する平行四辺形を意味する。ただし、その他、多角形状としてもよい。また、一辺の形状を直線状のほか、湾曲形状でもよいし、円弧状にしてもよい。円弧状とする場合は、例えば対向する2辺については、外方に凸の円弧状とし、他の対向する2辺については、内方に凸の円弧状としてもよい。また、各辺の形状を、外方に凸の円弧と内方に凸の円弧が連続した波線形状としてもよい。もちろん、各辺の形状を、サイン曲線にしてもよい。
各第2導電パターン18Bは、第2方向(y方向)に沿って、交互に配置された幅広部分と幅狭部分とを備えている。同様に各第2非導電パターン20Bは、第2方向(y方向)に沿って、交互に配置された幅広部分と幅狭部分とを備えている。第2導電パターン18Bの幅広部分と幅狭部分の順序は、第2非導電パターン20Bの幅広部分と幅狭部分の順序と逆になっている。
各第2導電パターン18Bの一方の端部は、第2端子60Bを介して第2外部配線62Bに電気的に接続される。一方、各第2導電パターン18Bの他方の端部は、開放端となっている。
そして、例えば第2導電シート12B上に第1導電シート12Aを積層してタッチパネル用導電シート10としたとき、図5に示すように、第1電極パターン16Aと第2電極パターン16Bとが重なり合わないよう配置される。このとき、第1導電パターン18Aの幅狭部と第2導電パターン18Bの幅狭部とが対向し、且つ第1導電パターン18Aの幅狭部と第2導電パターン18Bとが交差するように、第1電極パターン16Aと第2電極パターン16Bとが配置される。この結果、第1電極パターン16Aと第2電極パターン16Bとにより、組合せパターン70が形成される。なお、第1電極パターン16Aと第2電極パターン16Bの各線幅は実質的に同じである。また、格子24Aと格子24Bとは各大きさは実質的に同じである。但し、図5では、第1電極パターン16Aと第2電極パターン16Bとの位置関係を明確にするため、第1電極パターン16Aの線幅を第2電極パターン16Bの線幅より太く表示している。
組合せパターン70において、上面視で、格子24Aと格子24Bとにより小格子76が形成される。つまり、格子24Aの交差部が格子24Bの開口領域に配置される。なお、小格子76は、格子24A及び格子24Bの格子ピッチPa,Pbの半分の125μm〜450μmの格子ピッチPsを、好ましくは、150μm〜350μmの格子ピッチPsを有する。
第1非導電パターン20Aの断線部22Aは格子24Aの交差部以外に形成され、第2非導電パターン20Bの断線部22Bは格子24Bの交差部以外に形成される。その結果、組合せパターン70において、断線部22Aと断線部22Bに起因する視認性の劣化を防止できる。
特に、断線部22Aに対向する位置に、第2導電パターン18Bの金属細線が配置される。また、断線部22Bに対向する位置に、第1導電パターン18Aの金属細線が配置される。第2導電パターン18Bの金属細線が断線部22Aをマスクし、第1導電パターン18Aの金属細線が断線部22Bをマスクすることになる。したがって、組合せパターン70において、上面視で、断線部22Aと断線部22Bとが視認され難くなるので、視認性を向上することができる。視認性向上を考慮すると、断線部22Aの長さと、第2導電パターン18Bの金属細線の線幅とは、線幅×1<断線部<線幅×10の関係式を満たすことが好ましい。同様に、断線部22Bの長さと、第1導電パターン18Aの金属細線の線幅とは、線幅×1<断線部<線幅×10の関係式を満たすことが好ましい。
次に、第2断線部22Bと第1導電パターン18Aの金属細線との関係、及び第1断線部22Aと第2導電パターン18Bの金属細線との関係について説明する。図6は金属細線と断線部との位置関係を示す概略図である。第1導電パターン18Aの金属細線、及び第2導電パターン18Bの金属細線の幅をaとし、第1非導電パターン20Aの第1断線部22A、及び第2非導電パターン20Bの第2断線部22Bの幅をbとしたとき、b−a≦30μmの関係式を満たすことが好ましい。金属細線の幅と断線部の幅との差が小さいほど、断線部が金属細線で占められることを意味し、視認性の劣化を防止できる。
また、第1導電パターン18Aの金属細線、及び第2導電パターン18Bの金属細線の幅をaとし、第1非導電パターン20Aの第1断線部22A、及び第2非導電パターン20Bの第2断線部22Bの幅をbとしたとき、(b−a)/a≦6の関係式を満たすことが好ましい。これは、第1導電パターン18Aの金属細線、及び第2導電パターン18Bの金属細線の幅に対して、第2非導電パターン20Bの第2断線部22Bの幅が所定の幅以下であることを意味する。上述と同様に断線部が金属細線でできる限り占められることを意味し、視認性の劣化を防止できる。
次に、金属細線の中心位置と断線部の中心位置との位置ずれについて説明する。図7は金属細線の中心位置と断線部の中心位置との関係を示す概略図である。中心線CL1は、第1導電パターン18Aの金属細線、又は第2導電パターン18Bの金属細線の中心位置を示す。中心線CL2は、第2断線部22B、又は第1断線部22Aの中心位置を示す。ずれ量dは中心線CL1と中心線CL2との距離を意味する。ずれ量dとし、ずれ量dの平均値をdAve.としたとき、標準偏差σは10μm以下であることが好ましい。標準偏差σが小さいことは、中心線CL1と中心線CL2とのずれ量dのバラツキが小さいことを意味する。金属細線が、できる限りにおいて、断線部の中心に位置する場合、第1導電パターン18Aの金属細線と第2非導電パターン20Bの金属細線との隙間であるL1とL2との距離が等しくなり、又は第2導電パターン18Bの金属細線と第1非導電パターン20Aの金属細線との隙間であるL1とL2との距離が等しくなる。対象性を有する場合、人間の視認性に関し、認識されにくくなり、結果として視認性の劣化を防止できる。
このタッチパネル用導電シート10をタッチパネルとして使用する場合は、第1導電シート12A上に保護層(不図示)が形成される。第1導電シート12Aの多数の第1導電パターン18Aから導出された第1外部配線62Aと、第2導電シート12Bの多数の第2導電パターン18Bから導出された第2外部配線62Bとが、例えばスキャンをコントロールするIC回路に接続される。
タッチパネル用導電シート10のうち、液晶表示装置の表示画面から外れた外周領域の面積が極力小さくなるように、好ましくは、第1導電パターン18Aと第1外部配線62Aとの各接続部が直線状に配列され、第2導電パターン18Bと第2外部配線62Bとの各接続部が直線状に配列される。
指先を保護層上に接触させることで、指先に対向する第1導電パターン18Aと第2導電パターン18B間の静電容量が変化する。IC回路はこの変化量を検出し、この変化量に基づいて指先の位置を演算する。この演算をそれぞれの第1導電パターン18Aと第2導電パターン18Bとの間にて行う。したがって、同時に2つ以上の指先を接触させても、各指先の位置を検出することが可能となる。
このように、タッチパネル用導電シート10においては、該タッチパネル用導電シート10を用いて例えば投影型静電容量方式のタッチパネルに適用した場合に、その表面抵抗が小さいことから応答速度を速めることができ、タッチパネルの大サイズ化を促進させることができる。
次に、第1導電シート12Aや第2導電シート12Bを製造する方法について説明する。
第1導電シート12Aや第2導電シート12Bを製造する場合は、例えば第1透明基体14A上及び第2透明基体14B上に感光性ハロゲン化銀塩を含有する乳剤層を有する感光材料を露光し、現像処理を施すことによって、露光部及び未露光部にそれぞれ金属銀部(金属細線)及び光透過性部(開口領域)を形成して第1電極パターン16A及び第2電極パターン16Bを形成するようにしてもよい。なお、さらに金属銀部に物理現像及び/又はめっき処理を施すことによって金属銀部に導電性金属を担持させるようにしてもよい。
あるいは、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に形成された銅箔上のフォトレジスト膜を露光、現像処理してレジストパターンを形成し、レジストパターンから露出する銅箔をエッチングすることによって、第1電極パターン16A及び第2電極パターン16Bを形成するようにしてもよい。
あるいは、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に金属微粒子を含むペーストを印刷し、ペーストに金属めっきを行うことによって、第1電極パターン16A及び第2電極パターン16Bを形成するようにしてもよい。
第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に、第1電極パターン16A及び第2電極パターン16Bをスクリーン印刷版又はグラビア印刷版によって印刷形成するようにしてもよい。あるいは、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に、第1電極パターン16A及び第2電極パターン16Bをインクジェットにより形成するようにしてもよい。
図2(b)に示すように、第1透明基体14Aの一主面に第1電極パターン16Aを形成し、第1透明基体14Aの他主面に第2電極パターン16Bを形成する場合、通常の製法に則って、最初に一主面を露光し、その後に、他主面を露光する方法を採用すると、所望のパターンを有する第1電極パターン16A及び第2電極パターン16Bを得ることができない場合がある。
そこで、以下に示す製造方法を好ましく採用することができる。
すなわち、第1透明基体14Aの両面に形成された感光性ハロゲン化銀乳剤層に対して一括露光を行って、第1透明基体14Aの一主面に第1電極パターン16Aを形成し、第1透明基体14Aの他主面に第2電極パターン16Bを形成する。
この製造方法の具体例を説明する。
最初に、長尺の感光材料を作製する。感光材料は、第1透明基体14Aと、第1透明基体14Aの一方の主面に形成された感光性ハロゲン化銀乳剤層(以下、第1感光層という)と、第1透明基体14Aの他方の主面に形成された感光性ハロゲン化銀乳剤層(以下、第2感光層という)とを有する。
次に、感光材料を露光する。この露光処理では、第1感光層に対し、第1透明基体14Aに向かって光を照射して第1感光層を第1露光パターンに沿って露光する第1露光処理と、第2感光層に対し、第1透明基体14Aに向かって光を照射して第2感光層を第2露光パターンに沿って露光する第2露光処理とが行われる(両面同時露光)。
例えば、長尺の感光材料を一方向に搬送しながら、第1感光層に第1光(平行光)を第1フォトマスクを介して照射すると共に、第2感光層に第2光(平行光)を第2フォトマスクを介して照射する。第1光は、第1光源から出射された光を途中の第1コリメータレンズにて平行光に変換されることにより得られ、第2光は、第2光源から出射された光を途中の第2コリメータレンズにて平行光に変換されることにより得られる。
上記の説明では、2つの光源(第1光源及び第2光源)を使用した場合を示しているが、1つの光源から出射した光を光学系を介して分割して、第1光及び第2光として第1感光層及び第2感光層に照射してもよい。
次いで、露光後の感光材料を現像処理することで、例えば図2(b)に示すように、タッチパネル用の導電性シート10が作製される。タッチパネル用の導電性シート10は、第1透明基体14Aと、第1透明基体14Aの一方の主面に形成された第1露光パターンに沿った第1電極パターン16Aと、第1透明基体14Aの他方の主面に形成された第2露光パターンに沿った第2電極パターン16Bとを有する。なお、第1感光層及び第2感光層の露光時間及び現像時間は、第1光源及び第2光源の種類や現像液の種類等で様々に変化するため、好ましい数値範囲は一概に決定することができないが、現像率が100%となる露光時間及び現像時間に調整されている。
そして、本実施の形態の製造方法では、第1露光処理は、第1感光層上に第1フォトマスクを例えば密着配置し、該第1フォトマスクに対向して配置された第1光源から第1フォトマスクに向かって第1光を照射することで、第1感光層を露光する。第1フォトマスクは、透明なソーダガラスで形成されたガラス基板と、該ガラス基板上に形成されたマスクパターン(第1露光パターン)とで構成されている。したがって、この第1露光処理によって、第1感光層のうち、第1フォトマスクに形成された第1露光パターンに沿った部分が露光される。第1感光層と第1フォトマスク146aとの間に2〜10μm程度の隙間を設けてもよい。
同様に、第2露光処理は、第2感光層上に第2フォトマスクを例えば密着配置し、該第2フォトマスクに対向して配置された第2光源から第2フォトマスクに向かって第2光を照射することで、第2感光層を露光する。第2フォトマスクは、第1フォトマスクと同様に、透明なソーダガラスで形成されたガラス基板と、該ガラス基板上に形成されたマスクパターン(第2露光パターン)とで構成されている。したがって、この第2露光処理によって、第2感光層のうち、第2フォトマスクに形成された第2露光パターンに沿った部分が露光される。この場合、第2感光層と第2フォトマスクとの間に2〜10μm程度の隙間を設けてもよい。
第1露光処理及び第2露光処理は、第1光源からの第1光の出射タイミングと、第2光源からの第2光の出射タイミングを同時にしてもよいし、異ならせてもよい。同時であれば、1度の露光処理で、第1感光層及び第2感光層を同時に露光することができ、処理時間の短縮化を図ることができる。ところで、第1感光層及び第2感光層が共に分光増感されていない場合、感光材料に対して両側から露光すると、片側からの露光がもう片側(裏側)の画像形成に影響を及ぼすこととなる。
すなわち、第1感光層に到達した第1光源からの第1光は、第1感光層中のハロゲン化銀粒子にて散乱し、散乱光として第1透明基体14Aを透過し、その一部が第2感光層にまで達する。そうすると、第2感光層と第1透明基体14Aとの境界部分が広い範囲にわたって露光され、潜像が形成される。そのため、第2感光層では、第2光源からの第2光による露光と第1光源からの第1光による露光が行われてしまい、その後の現像処理にてタッチパネル用の導電性シート10とした場合に、第2露光パターンによる導電パターン(第2電極パターン16B)に加えて、導電パターン間に第1光源からの第1光による薄い導電層が形成されてしまい、所望のパターン(第2露光パターン沿ったパターン)を得ることができない。これは、第1感光層においても同様である。
これを回避するため、鋭意検討した結果、第1感光層及び第2感光層の厚みを特定の範囲に設定したり、第1感光層及び第2感光層の塗布銀量を規定することで、ハロゲン化銀自身が光を吸収し、裏面へ光透過を制限できることが判明した。本実施の形態では、第1感光層及び第2感光層の厚みを1μm以上、4μm以下に設定することができる。上限値は好ましくは2.5μmである。また、第1感光層及び第2感光層の塗布銀量を5〜20g/mに規定した。
上述した両面密着の露光方式では、シート表面に付着した塵埃等で露光阻害による画像欠陥が問題となる。塵埃付着防止として、シートに導電性物質を塗布することが知られているが、金属酸化物等は処理後も残存し、最終製品の透明性を損ない、また、導電性高分子は保存性等に問題がある。そこで、鋭意検討した結果、バインダーを減量したハロゲン化銀により帯電防止に必要な導電性が得られることがわかり、第1感光層及び第2感光層の銀/バインダーの体積比を規定した。すなわち、第1感光層及び第2感光層の銀/バインダー体積比は1/1以上であり、好ましくは、2/1以上である。
上述のように、第1感光層及び第2感光層の厚み、塗布銀量、銀/バインダーの体積比を設定、規定することで、第1感光層に到達した第1光源からの第1光は、第2感光層まで達しなくなる。同様に、第2感光層に到達した第2光源からの第2光は、第1感光層まで達しなくなる。その結果、その後の現像処理にてタッチパネル用の導電性シート10とした場合に、図2(b)に示すように、第1透明基体14Aの一方の主面には第1露光パターンによる第1電極パターン16Aのみが形成され、第1透明基体14Aの他方の主面には第2露光パターンによる第2電極パターン16Bのみが形成されることとなり、所望のパターンを得ることができる。
このように、上述の両面一括露光を用いた製造方法においては、導電性と両面露光の適性を両立させた第1感光層及び第2感光層を得ることができる。また、1つの第1透明基体14Aへの露光処理によって、第1透明基体14Aの両面に同一パターンや異なったパターンを任意に形成することができ、これにより、タッチパネルの電極を容易に形成することができると共に、タッチパネルの薄型化(低背化)を図ることができる。
次に、本実施の形態に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bにおいて、特に好ましい態様であるハロゲン化銀写真感光材料を用いる方法を中心にして述べる。
本実施の形態に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bの製造方法は、感光材料と現像処理の形態によって、次の3通りの形態が含まれる。
(1) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を化学現像又は熱現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(2) 物理現像核をハロゲン化銀乳剤層中に含む感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を溶解物理現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(3) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料と、物理現像核を含む非感光性層を有する受像シートを重ね合わせて拡散転写現像して金属銀部を非感光性受像シート上に形成させる態様。
上記(1)の態様は、一体型黒白現像タイプであり、感光材料上に光透過性導電膜等の透光性導電性膜が形成される。得られる現像銀は化学現像銀又は熱現像銀であり、高比表面のフィラメントである点で後続するめっき又は物理現像過程で活性が高い。
上記(2)の態様は、露光部では、物理現像核近縁のハロゲン化銀粒子が溶解されて現像核上に沈積することによって感光材料上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。これも一体型黒白現像タイプである。現像作用が、物理現像核上への析出であるので高活性であるが、現像銀は比表面の小さい球形である。
上記(3)の態様は、未露光部においてハロゲン化銀粒子が溶解されて拡散して受像シート上の現像核上に沈積することによって受像シート上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。いわゆるセパレートタイプであって、受像シートを感光材料から剥離して用いる態様である。
いずれの態様もネガ型現像処理及び反転現像処理のいずれの現像を選択することもできる(拡散転写方式の場合は、感光材料としてオートポジ型感光材料を用いることによってネガ型現像処理が可能となる)。
ここでいう化学現像、熱現像、溶解物理現像、拡散転写現像は、当業界で通常用いられている用語どおりの意味であり、写真化学の一般教科書、例えば菊地真一著「写真化学」(共立出版社、1955年刊行)、C.E.K.Mees編「The Theory of Photographic Processes, 4th ed.」(Mcmillan社、1977年刊行)に解説されている。本件は液処理に係る発明であるが、その他の現像方式として熱現像方式を適用する技術も参考にすることができる。例えば、特開2004−184693号、同2004−334077号、同2005−010752号の各公報、特願2004−244080号、同2004−085655号の各明細書に記載された技術を適用することができる。
ここで、本実施の形態に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bの各層の構成について、以下に詳細に説明する。
[第1透明基体14A、第2透明基体14B]
第1透明基体14A及び第2透明基体14Bとしては、プラスチックフィルム、プラスチック板、ガラス板等を挙げることができる。
上記プラスチックフィルム及びプラスチック板の原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、エチレンビニルアセテート(EVA)/シクロオレフィンポリマー(COP)/シクロオレフィンポリマー(COC)等のポリオレフィン類;ビニル系樹脂;その他、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)等を用いることができる。
第1透明基体14A及び第2透明基体14Bとしては、PET(融点:258℃)、PEN(融点:269℃)、PE(融点:135℃)、PP(融点:163℃)、ポリスチレン(融点:230℃)、ポリ塩化ビニル(融点:180℃)、ポリ塩化ビニリデン(融点:212℃)やTAC(融点:290℃)等の融点が約290℃以下であるプラスチックフィルム、又はプラスチック板が好ましく、特に、光透過性や加工性等の観点から、PETが好ましい。タッチパネル用導電シート10に使用される第1導電シート12A及び第2導電シート12Bのような透明導電性フィルムは透明性が要求されるため、第1透明基体14A及び第2透明基体14Bの透明度は高いことが好ましい。
[銀塩乳剤層]
第1導電シート12Aの第1電極パターン16A及び第2導電シート12Bの第2電極パターン16Bとなる銀塩乳剤層は、銀塩とバインダーの他、溶媒や染料等の添加剤を含有する。
本実施の形態に用いられる銀塩としては、ハロゲン化銀等の無機銀塩及び酢酸銀等の有機銀塩が挙げられる。本実施の形態においては、光センサーとしての特性に優れるハロゲン化銀を用いることが好ましい。
銀塩乳剤層の塗布銀量(銀塩の塗布量)は、銀に換算して1〜30g/mが好ましく、1〜25g/mがより好ましく、5〜20g/mがさらに好ましい。この塗布銀量を上記範囲とすることで、タッチパネル用導電シート10とした場合に所望の表面抵抗を得ることができる。
本実施の形態に用いられるバインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。これらは、官能基のイオン性によって中性、陰イオン性、陽イオン性の性質を有する。
本実施の形態の銀塩乳剤層中に含有されるバインダーの含有量は、特に限定されず、分散性と密着性を発揮し得る範囲で適宜決定することができる。銀塩乳剤層中のバインダーの含有量は、銀/バインダー体積比で1/4以上が好ましく、1/2以上がより好ましい。銀/バインダー体積比は、100/1以下が好ましく、50/1以下がより好ましい。また、銀/バインダー体積比は1/1〜4/1であることがさらに好ましい。1/1〜3/1であることが最も好ましい。銀塩乳剤層中の銀/バインダー体積比をこの範囲にすることで、塗布銀量を調整した場合でも抵抗値のばらつきを抑制し、均一な表面抵抗を有するタッチパネル用導電シートを得ることができる。なお、銀/バインダー体積比は、原料のハロゲン化銀量/バインダー量(重量比)を銀量/バインダー量(重量比)に変換し、さらに、銀量/バインダー量(重量比)を銀量/バインダー量(体積比)に変換することで求めることができる。
<溶媒>
銀塩乳剤層の形成に用いられる溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
本実施の形態の銀塩乳剤層に用いられる溶媒の含有量は、銀塩乳剤層に含まれる銀塩、バインダー等の合計の質量に対して30〜90質量%の範囲であり、50〜80質量%の範囲であることが好ましい。
<その他の添加剤>
本実施の形態に用いられる各種添加剤に関しては、特に制限はなく、公知のものを好ましく用いることができる。
[その他の層構成]
銀塩乳剤層の上に図示しない保護層を設けてもよい。本実施の形態において「保護層」とは、ゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために感光性を有する銀塩乳剤層上に形成される。その厚みは0.5μm以下が好ましい。保護層の塗布方法及び形成方法は特に限定されず、公知の塗布方法及び形成方法を適宜選択することができる。また、銀塩乳剤層よりも下に、例えば下塗り層を設けることもできる。
次に、第1導電シート12A及び第2導電シート12Bの作製方法の各工程について説明する。
[露光]
本実施の形態では、第1電極パターン16A及び第2電極パターン16Bを印刷方式によって施す場合を含むが、印刷方式以外は、第1電極パターン16A及び第2電極パターン16Bを露光と現像等によって形成する。すなわち、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に設けられた銀塩含有層を有する感光材料又はフォトリソグラフィ用フォトポリマーを塗工した感光材料への露光を行う。露光は、電磁波を用いて行うことができる。電磁波としては、例えば、可視光線、紫外線等の光、X線等の放射線等が挙げられる。さらに露光には波長分布を有する光源を利用してもよく、特定の波長の光源を用いてもよい。
露光方法に関しては、ガラスマスクを介した方法やレーザー描画によるパターン露光方式が好ましい。
[現像処理]
本実施の形態では、乳剤層を露光した後、さらに現像処理が行われる。現像処理は、銀塩写真フイルムや印画紙、印刷製版用フイルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。現像液については特に限定はしないが、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもでき、市販品では、例えば、富士フイルム社処方のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社処方のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72等の現像液、又はそのキットに含まれる現像液を用いることができる。また、リス現像液を用いることもできる。
本実施の形態での現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。本発明における定着処理は、銀塩写真フイルムや印画紙、印刷製版用フイルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
上記定着工程における定着温度は、約20℃〜約50℃が好ましく、さらに好ましくは25〜45℃である。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、さらに好ましくは7秒〜50秒である。定着液の補充量は、感光材料の処理量に対して600ml/m2以下が好ましく、500ml/m2以下がさらに好ましく、300ml/m2以下が特に好ましい。
現像、定着処理を施した感光材料は、水洗処理や安定化処理を施されるのが好ましい。上記水洗処理又は安定化処理においては、水洗水量は通常感光材料1m2当り、20リットル以下で行われ、3リットル以下の補充量(0も含む、すなわちため水水洗)で行うこともできる。
現像処理後の露光部に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、高い導電性を得ることができるため好ましい。
本実施の形態における現像処理後の階調は、特に限定されるものではないが、4.0を超えることが好ましい。現像処理後の階調が4.0を超えると、光透過性部の透光性を高く保ったまま、導電性金属部の導電性を高めることができる。階調を4.0以上にする手段としては、例えば、前述のロジウムイオン、イリジウムイオンのドープが挙げられる。
以上の工程を経て導電シートは得られるが、得られた導電シートの表面抵抗は100オーム/sq.以下が好ましく、0.1〜100オーム/sq.の範囲にあることが好ましく、1〜10オーム/sq.の範囲にあることがより好ましい。このような範囲に表面抵抗を調整することで、面積が10cm×10cm以上の大型のタッチパネルでも位置検出を行うことができる。また、現像処理後の導電シートに対しては、さらにカレンダー処理を行ってもよく、カレンダー処理により所望の表面抵抗に調整することができる。
[物理現像及びめっき処理]
本実施の形態では、前記露光及び現像処理により形成された金属銀部の導電性を向上させる目的で、前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させるための物理現像及び/又はめっき処理を行ってもよい。本発明では物理現像又はめっき処理のいずれか一方のみで導電性金属粒子を金属性銀部に担持させてもよく、物理現像とめっき処理とを組み合わせて導電性金属粒子を金属銀部に担持させてもよい。なお、金属銀部に物理現像及び/又はめっき処理を施したものを含めて「導電性金属部」と称する。
[酸化処理]
本実施の形態では、現像処理後の金属銀部、並びに、物理現像及び/又はめっき処理によって形成された導電性金属部には、酸化処理を施すことが好ましい。酸化処理を行うことにより、例えば、光透過性部に金属が僅かに沈着していた場合に、該金属を除去し、光透過性部の透過性をほぼ100%にすることができる。
[電極パターン]
本実施の形態の第1電極パターン16A及び第2電極パターン16Bの金属細線の線幅は、30μm以下から選択可能であるが、タッチパネルの材料としての用途である場合、1μm以上9m以下が好ましい。より好ましくは1μm以上7μm以下である。
線間隔(格子ピッチ)は100μm〜400μmであることが好ましく、さらに好ましくは200μm以300μm以下である。また、金属細線は、アース接続等の目的においては、200μmより広い部分を有していてもよい。
本実施の形態における電極パターンでは、可視光透過率の点から開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、第1電極パターン16A及び第2電極パターン16Bの金属細線を除いた透光性部分が全体に占める割合であり、例えば、線幅15μm、ピッチ300μmの正方形の格子24A、24Bの開口率は、90%である。
[光透過性部]
本実施の形態における「光透過性部」とは、第1導電シート12A及び第2導電シート12Bのうち第1電極パターン16A及び第2電極パターン16B以外の透光性を有する部分を意味する。光透過性部における透過率は、前述のとおり、第1透明基体14A及び第2透明基体14Bの光吸収及び反射の寄与を除いた380〜780nmの波長領域における透過率の最小値で示される透過率が90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上であり、さらにより好ましくは98%以上であり、最も好ましくは99%以上である。
[第1導電シート12A及び第2導電シート12B]
本実施の形態に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bにおける第1透明基体14A及び第2透明基体14Bの厚さは、5〜350μmであることが好ましく、30〜150μmであることがさらに好ましい。5〜350μmの範囲であれば所望の可視光の透過率が得られ、且つ、取り扱いも容易である。
第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に設けられる金属銀部の厚さは、第1透明基体14A及び第2透明基体14B上に塗布される銀塩含有層用塗料の塗布厚みに応じて適宜決定することができる。金属銀部の厚さは、0.001mm〜0.2mmから選択可能であるが、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、0.01〜9μmであることがさらに好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。また、金属銀部はパターン状であることが好ましい。金属銀部は1層でもよく、2層以上の重層構成であってもよい。金属銀部がパターン状であり、且つ、2層以上の重層構成である場合、異なる波長に感光できるように、異なる感色性を付与することができる。これにより、露光波長を変えて露光すると、各層において異なるパターンを形成することができる。
導電性金属部の厚さは、タッチパネルの用途としては、薄いほど表示パネルの視野角が広がるため好ましく、視認性の向上の点でも薄膜化が要求される。このような観点から、導電性金属部に担持された導電性金属からなる層の厚さは、9μm未満であることが好ましく、0.1μm以上5μm未満であることがより好ましく、0.1μm以上3μm未満であることがさらに好ましい。
本実施の形態では、上述した銀塩含有層の塗布厚みをコントロールすることにより所望の厚さの金属銀部を形成し、さらに物理現像及び/又はめっき処理により導電性金属粒子からなる層の厚みを自在にコントロールできるため、5μm未満、好ましくは3μm未満の厚みを有する第1導電シート12A及び第2導電シート12Bであっても容易に形成することができる。
なお、本実施の形態に係る第1導電シート12Aや第2導電シート12Bの製造方法では、めっき等の工程は必ずしも行う必要はない。本実施の形態に係る第1導電シート12Aや第2導電シート12Bの製造方法では銀塩乳剤層の塗布銀量、銀/バインダー体積比を調整することで所望の表面抵抗を得ることができるからである。なお、必要に応じてカレンダー処理等を行ってもよい。
(現像処理後の硬膜処理)
銀塩乳剤層に対して現像処理を行った後に、硬膜剤に浸漬して硬膜処理を行うことが好ましい。硬膜剤としては、例えば、グルタルアルデヒド、アジポアルデヒド、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒド類及びほう酸、クロム明礬/カリ明礬等の無機系化合物等の特開平2−141279号公報に記載のものを挙げることができる。
なお、本発明は、下記表1及び表2に記載の公開公報及び国際公開パンフレットの技術と適宜組み合わせて使用することができる。「特開」、「号公報」、「号パンフレット」等の表記は省略する。
Figure 2012256320
Figure 2012256320
[実施例]
以下に、本発明の実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の実施例に示される材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
実施例1〜8に係る積層導電性シートについて、表面抵抗及び透過率を測定し、モアレ及び視認性を評価した。実施例1〜8の内訳並びに測定結果及び評価結果を表3に示す。
<実施例1〜8>
(ハロゲン化銀感光材料)
水媒体中のAg150gに対してゼラチン10.0gを含む、球相当径平均0.1μmの沃臭塩化銀粒子(I=0.2モル%、Br=40モル%)を含有する乳剤を調製した。
また、この乳剤中にはK3Rh2Br9及びK2IrCl6を濃度が10−7(モル/モル銀)になるように添加し、臭化銀粒子にRhイオンとIrイオンをドープした。この乳剤にNa2PdCl4を添加し、さらに塩化金酸とチオ硫酸ナトリウムを用いて金硫黄増感を行った後、ゼラチン硬膜剤と共に、銀の塗布量が10g/m2となるように第1透明基体14A及び第2透明基体14B(ここでは、共にポリエチレンテレフタレート(PET))上に塗布した。この際、Ag/ゼラチン体積比は2/1とした。
幅30cmのPET支持体に25cmの幅で20m分塗布を行い、塗布の中央部24cmを残すように両端を3cmずつ切り落としてロール状のハロゲン化銀感光材料を得た。
(露光)
露光のパターンは、第1導電シート12Aについては図1及び図3に示すパターンで、第2導電シート12Bについては図1及び図4に示すパターンで、A4サイズ(210mm×297mm)の第1透明基体14A及び第2透明基体14Bに行った。露光は上記パターンのフォトマスクを介して高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光した。
(現像処理)
・現像液1L処方
ハイドロキノン 20 g
亜硫酸ナトリウム 50 g
炭酸カリウム 40 g
エチレンジアミン・四酢酸 2 g
臭化カリウム 3 g
ポリエチレングリコール2000 1 g
水酸化カリウム 4 g
pH 10.3に調整
・定着液1L処方
チオ硫酸アンモニウム液(75%) 300 ml
亜硫酸アンモニウム・1水塩 25 g
1,3−ジアミノプロパン・四酢酸 8 g
酢酸 5 g
アンモニア水(27%) 1 g
pH 6.2に調整
上記処理剤を用いて露光済み感材を、富士フイルム社製自動現像機 FG−710PTSを用いて処理条件:現像35℃ 30秒、定着34℃ 23秒、水洗 流水(5L/分)の20秒処理で行った。
(実施例1)
作製した第1導電シート12A及び第2導電シート12Bの導電部(第1電極パターン16A、第2電極パターン16B)の線幅は1μm、格子24A、24Bの一辺の長さは50μmである。
(実施例2)
導電部の線幅を3μmとし、格子24A、24Bの一辺の長さを100μmとした点以外は、実施例1と同様にして、実施例2に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bを作製した。
(実施例3)
導電部の線幅を4μmとし、格子24A、24Bの一辺の長さを150μmとした点以外は、実施例1と同様にして、実施例3に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bを作製した。
(実施例4)
導電部の線幅を5μmとし、格子24A、24Bの一辺の長さを210μmとした点以外は、実施例1と同様にして、実施例4に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bを作製した。
(実施例5)
導電部の線幅を8μmとし、格子24A、24Bの一辺の長さを250μmとした点以外は、実施例1と同様にして、実施例5に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bを作製した。
(実施例6)
導電部の線幅を9μmとし、格子24A、24Bの一辺の長さを300μmとした点以外は、実施例1と同様にして、実施例6に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bを作製した。
(実施例7)
導電部の線幅を10μmとし、格子24A、24Bの一辺の長さを300μmとした点以外は、実施例1と同様にして、実施例7に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bを作製した。
(実施例8)
導電部の線幅を15μmとし、格子24A、24Bの一辺の長さを400μmとした点以外は、実施例1と同様にして、実施例8に係る第1導電シート12A及び第2導電シート12Bを作製した。
(表面抵抗測定)
検出精度の良否を確認するために、第1導電シート12A及び第2導電シート12Bの表面抵抗率をダイアインスツルメンツ社製ロレスターGP(型番MCP−T610)直列4探針プローブ(ASP)にて任意の10箇所測定した値の平均値である。
(透過率の測定)
透明性の良否を確認するために、第1導電シート12A及び第2導電シート12Bを、分光光度計を用いて透過率を測定した。
(モアレの評価)
実施例1〜8、第2導電シート12B上に第1導電シート12Aを積層して積層導電性シートを作製し、その後、液晶表示装置の表示画面に積層導電性シートを貼り付けてタッチパネルを構成した。その後、タッチパネルを回転盤に設置し、液晶表示装置を駆動して白色を表示させる。その状態で、回転盤をバイアス角−45°〜+45°の間で回転し、モアレの目視観察・評価を行った。
モアレの評価は、液晶表示装置の表示画面から観察距離1.5mで行い、モアレが顕在化しなかった場合をA、モアレが問題のないレベルでほんの少し見られた場合をB、モアレが顕在化した場合をCとした。
(視認性の評価)
上述のモアレの評価に先立って、タッチパネルを回転盤に設置し、液晶表示装置を駆動して白色を表示させた際に、線太りや黒い斑点がないかどうか、また、第1導電シート12Aと第2導電性シート12Bとの断線部が目立つかどうかを肉眼で確認した。
Figure 2012256320
これに対して、実施例1〜8のうち、実施例1〜7は、導電性、透過率、モアレ、視認性共に良好であった。実施例8はモアレの評価及び視認性の評価が実施例1〜7よりも劣っているが、モアレが問題のないレベルでほんの少し見られる程度であり、表示装置の表示画像が見え難くなるということはなかった。
また、上述した実施例1〜8に係る積層導電性シートを用いてそれぞれ投影型静電容量方式のタッチパネルを作製した。指で触れて操作したところ、応答速度が速く、検出感度に優れることがわかった。また2点以上をタッチして操作したところ、同様に良好な結果が得られ、マルチタッチにも対応できることが確認できた。
本発明に係るタッチパネル用導電性シート及びタッチパネルは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…タッチパネル用導電シート、12A…第1導電シート、12B…第2導電シート、14A…第1透明基体、14B…第2透明基体、16A…第1電極パターン、16B…第2電極パターン、18A…第1導電パターン、18B…第2導電パターン、20A…第1非導電パターン、20B…第2非導電パターン、22A…断線部、22B…断線部、24A…格子24B…格子、70…組合せパターン、76…小格子

Claims (12)

  1. 第1の主面と第2の主面とを有する基体と、
    前記第1の主面に配置される第1電極パターンを備え、
    前記第1電極パターンは交差する複数の金属細線による複数の格子で構成され、第1方向に延びる複数の第1導電パターンと、前記複数の第1導電パターンを電気的に分離する複数の第1非導電パターンとを交互に備え、前記第1非導電パターンは前記金属細線の交差部以外に第1断線部を有し、
    前記第2の主面に配置される第2電極パターンを備え、
    前記第2電極パターンは交差する複数の金属細線による複数の格子で構成され、前記第1方向と直交する第2方向に延びる複数の第2導電パターンと、前記複数の第2導電パターンを電気的に分離する複数の第2非導電パターンとを交互に備え、前記第2非導電パターンは前記金属細線の交差部以外に第2断線部を有し、
    上面視において、前記複数の第1導電パターンと複数の第2導電パターンとが直交するように、かつ前記第1電極パターンの前記格子と前記第2電極パターンの前記格子により小格子を形成するよう、前記第1電極パターンと前記第2電極パターンとが前記基体に配置される導電シート。
  2. 第1の主面と第2の主面とを有する第1基体と、
    前記第1基体の前記第1の主面に配置される第1電極パターンを備え、
    前記第1電極パターンは交差する複数の金属細線による複数の格子で構成され、第1方向に延びる複数の第1導電パターンと、前記複数の第1導電パターンを電気的に分離する複数の第1非導電パターンとを交互に備え、前記第1非導電パターンは前記金属細線の交差部以外に第1断線部を有し、
    第1の主面と第2の主面とを有する第2基体と、
    前記第2基体の前記第1の主面に配置される第2電極パターンを備え、
    前記第2電極パターンは交差する複数の金属細線による複数の格子で構成され、前記第1方向と直交する第2方向に延びる複数の第2導電パターンと、前記複数の第2導電パターンを電気的に分離する複数の第2非導電パターンとを交互に備え、前記第2非導電パターンは前記金属細線の交差部以外に第2断線部を有し、
    上面視において、前記複数の第1導電パターンと複数の第2導電パターンとが直交するように、かつ前記第1電極パターンの前記格子と前記第2電極パターンの前記格子により小格子を形成するよう、前記第1基体と前記第2基体とが配置される導電シート。
  3. 前記第1断線部は前記第1非導電パターンの前記金属細線の交差部と交差部との中央付近に位置し、前記第2断線部は前記第2非導電パターンの前記金属細線の交差部と交差部との中央付近に位置する請求項1又は2記載の導電シート。
  4. 前記第1断線部及び前記第2断線部の幅が前記金属細線の線幅を超え、50μm以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の導電シート。
  5. 上面視において、前記第1非導電パターンの第1断線部に前記第2導電パターンの前記金属細線を位置させ、前記第2非導電パターンの第2断線部に前記第1導電パターンの前記金属細線を位置させる請求項1から4のいずれか1項に記載の導電シート。
  6. 前記第1導電パターンの前記金属細線、及び前記第2導電パターンの前記金属細線の幅をaとし、前記第1非導電パターンの前記第1断線部、及び前記第2非導電パターンの前記第2断線部の幅をbとしたとき、以下の関係式を満たす請求項5記載の導電シート。
    b−a≦30μm
  7. 前記第1導電パターンの前記金属細線、及び前記第2導電パターンの前記金属細線の幅をaとし、前記第1非導電パターンの前記第1断線部、及び前記第2非導電パターンの前記第2断線部の幅をbとしたとき、以下の関係式を満たす請求項5記載の導電シート。
    (b−a)/a≦6
  8. 前記第1導電パターンの前記金属細線の中心位置と前記第2非導電パターンの前記第2断線部の中心位置との位置ずれ、及び前記第2導電パターンの前記金属細線の中心位置と前記第1非導電パターンの前記第1断線部の中心位置との位置ずれは10μm以下の標準偏差を有する請求項5記載の導電シート。
  9. 前記第1電極パターンの前記格子と前記第2電極パターンの前記格子とは、250μm〜900μmの格子ピッチを有し、前記小格子は125μm〜450μmの格子ピッチを有する請求項1から8のいずれか1項に記載の導電シート。
  10. 前記第1電極パターンを構成する前記金属細線と前記第2電極パターンを構成する前記金属細線とは、30μm以下の線幅を有する請求項1から9のいずれか1項に記載の導電シート。
  11. 前記第1電極パターンの前記格子と前記第2電極パターンの前記格子とは、ひし形の形状を有する請求項1から10のいずれか1項に記載の導電シート。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の導電シートを有する静電容量方式タッチパネル。
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