JP2012255482A - アルミニウム合金製コンロッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミニウム合金製コンロッド20は、コンロッド本体21の大端部22にキャップ25が組み付けられることで、大端部22およびキャップ25でクランクピン16aに回転自在に連結されている。コンロッド本体21およびキャップ25は、ダイカストにより成形されている。さらに、キャップ25の強度をコンロッド本体21より低く抑えるために、ダイカストにより成形された後工程において、コンロッド本体21のみに溶体化処理が施され、キャップ25に溶体化処理が施されないようにした。
【選択図】図2
Description
このコンロッドは、コンロッド本体およびキャップの2部材を備え、コンロッド本体の大端部にキャップが組み付けられることでクランクピンに回転自在に連結される(例えば、特許文献1参照。)。
この負荷された爆発荷重はピストンを介してコンロッド本体に伝えられる。
このため、従来のコンロッドは、コンロッド本体やキャップの2部材が爆発荷重に耐えられるように2部材に熱処理(具体的には、熱処理による溶体化処理)を施してコンロッド本体やキャップの強度を高めている。
しかし、従来のコンロッドは、コンロッド本体やキャップの2部材について熱処理による溶体化処理をおこなう必要があり、そのことがコンロッドのコストを抑える妨げになっていた。
さらに、コンロッドは、コンロッド本体の先端部に小端部が設けられ、小端部がピストンピンを介してピストンに回転自在に連結されている。
よって、クランクピンはコンロッドおよびピストンピンを介してピストンに連結されている。
よって、燃焼室で燃料(混合気)が燃焼した際に発生する爆発荷重はピストンを経てコンロッド本体に伝えられる。
クランクシャフトが回転することによりクランクシャフトに慣性力が発生し、発生した慣性力がキャップに負荷される。
そこで、請求項1において、コンロッド本体およびキャップをダイカストにより成形(ダイカスト成形)した後、コンロッド本体のみに溶体化処理(熱処理による溶体化処理)を施した。
一方、キャップには溶体化処理(熱処理による溶体化処理)を施さないようにした。
一方、キャップには熱処理による溶体化処理を施さないようにした。
このように、コンロッド本体のみに熱処理による溶体化処理を施すことで、コンロッド本体の強度を高め、コンロッドの強度を確保できる。
一方、キャップに熱処理による溶体化処理を施す必要がないので、熱処理にかかるコストを抑えるとともに熱処理時間を短くできる。
すなわち、請求項1に係る発明によれば、コンロッドの強度を確保するとともに、コンロッドのコストを抑えることができる。
よって、キャップの強度を抑えることができるので、キャップに熱処理による溶体化処理を施す必要がない。
これにより、キャップの熱処理にかかるコストを抑えるとともに熱処理時間を短くできるので、コンロッドのコストを抑えることができる。
ここで、キャップとコンロッド本体とのロックウェル硬さの差がHRB60より大きい場合、コンロッド本体のじん性を確保することが難しくなることが考えられる。
そこで、キャップとコンロッド本体とのロックウェル硬さの差をHRB60を超えないように設定することで、コンロッド本体のじん性を確保するようにした。
これにより、コンロッド本体にキャップを組み付けたコンロッドの強度を確保することができる。
図1に示すように、エンジン10は、エンジンブロック11のシリンダ部12に摺動自在に設けられたピストン13と、エンジンブロック11のクランク室15に設けられたクランクシャフト16と、クランクシャフト16およびピストン13を連結可能なコンロッド20と、シリンダ部12の端部12aに設けられたシリンダヘッド17と、シリンダヘッド17に設けられた吸気弁18および排気弁19とを備えている。
コンロッド本体21は、熱処理による溶体化処理が施されることで、一例として、ロックウェルBスケール硬さ(以下、ロックウェル硬さという)がHRB60以上となるように(HRB60を超えるように)高められている。
ピストンピン14は、ピストン13の取付孔に嵌合されるとともに小端部24の嵌合孔24aに嵌合されている。
これにより、小端部24がピストンピン14を介してピストン13に連結されている。
以下、大端部22の合わせ部33を「大端合わせ部」という。
このキャップ25は、両端部25aに形成された一対の貫通孔36と、一対の貫通孔36間に形成された半円弧状の湾曲凹部37と、湾曲凹部37の両側部に形成された一対の合わせ部38と、一対の合わせ部38に形成された位置決め凹部39とを有する。
キャップ25は、熱処理による溶体化処理を施さないことで、一例として、ロックウェル硬さがHRB50以下となるように(HRB50を超えないように)低く抑えられている。
すなわち、キャップ25は、コンロッド本体21より強度が低く形成されている。
以下、キャップ25の合わせ部38を「キャップ合わせ部」という。
なお、キャップ25に熱処理による溶体化処理を施さないようにして強度を低く抑えた理由については図4で詳しく説明する。
さらに、一対の位置決め凸部34は、一対のキャップ合わせ部が一対の大端合わせ部に突き合わされた状態において、一対の位置決め凹部39に係合可能に形成されている。
加えて、貫通孔36は、一対の位置決め凸部34が一対の位置決め凹部39に係合された状態において、ねじ孔31に対して同軸上に位置するように形成されている。
キャップ25の湾曲凹部37および大端部22の湾曲凹部32が対峙することで、各々の湾曲凹部32,37でクランクピン16aに嵌合可能な嵌合孔26(図1参照)が形成される。
ボルト27を貫通孔36に差し込み、貫通孔36から突出されたねじ部27aをねじ孔31にねじ結合することで、キャップ25が大端部22に着脱自在に締結される。
この状態において、一対のキャップ合わせ部38が一対の大端合わせ部33にそれぞれ突き合わされた状態に保持される。
さらに、一対の位置決め凸部34が一対の位置決め凹部39に係合された状態に保持される。
クランクピン16aおよびピストン13をコンロッド20で連結した状態において、コンロッド本体21の大端部22がピストン13側に配置され、キャップ25がピストン13の反対側に配置される。
爆発荷重F1とは、燃焼室29で混合気が燃焼した際にピストン13に負荷される荷重をいう。
クランクピン16aが回転することで、ピストン13が上死点P1から下死点P2に向けて矢印Bの如く移動する。
ここで、キャップ25に負荷される慣性力F2は、エンジン10の回転数が、例えば、毎分4000回転以下と低い場合には、爆発荷重F1に比べて小さいことが知られている。
コンロッド本体21は、熱処理による溶体化処理が施されることで、一例として、ロックウェル硬さがHRB60を超えるように高められている。
好ましくは、コンロッド本体21は、ロックウェル硬さがHRB60に高く設定されている。
キャップ25は、熱処理を施さないことで、一例として、ロックウェル硬さがHRB50を超えないように低く抑えられている。
好ましくは、キャップ25は、ロックウェル硬さがHRB50に低く抑えられている。
好ましくは、キャップ25とコンロッド本体21とのロックウェル硬さの差がHRB10となるように設定されている。
このため、熱処理にかかるコストを抑えることや、熱処理時間を短くすることが難しくなる。
このため、キャップ25をコンロッド本体21に組み付けた状態においてコンロッド20の強度を確保することが難しくなる。
そこで、キャップ25とコンロッド本体21とのロックウェル硬さの差がHRB10〜HRB60となるように設定した。
好ましくは、キャップ25の耐力は、コンロッド本体21より40MPa(N/mm2)小さく設定されている。
ここで、耐力とは、引張試験において、規定された永久伸び(0.2%)を生じるときの荷重を試験片の平行部の原断面積で除した値をいう。
一方、キャップ25に熱処理による溶体化処理を施す必要がないので、熱処理にかかるコストを抑えるとともに熱処理時間を短くできる。
これにより、コンロッド20の強度を確保するとともに、コンロッド20のコストを抑えることができる。
さらに、キャップ25とコンロッド本体21とのロックウェル硬さの差がHRB60を超えないようにすることで、コンロッド本体21のじん性を確保することができる。
なお、図5においては、無孔性ダイカスト用金型装置50の構成の理解を容易にするために固定金型51および可動金型52の形状を簡略化して図示する。
可動金型52は、ベース(図示せず)に移動自在に支持され、凹状の成形面52aが形成され、成形面52aにゲート61が開口され、ゲート61にランナー62が連通され、ランナー62の上流側に分流子63が設けられたダイカスト用の金型である。
ゲート61は、キャビティ53の下端部53bに開口されている。
キャビティ53は大気開放ベント64を経て大気に開放されている。
キャビティ53に溶湯が充填される際に、キャビティ53の空気などを大気開放ベント64を経て大気に排出することができる。
ランナー62の上流側に分流子63を備えることで、溶湯供給部54から供給される溶湯をキャビティ53の全域に均等に供給することができる。
さらに、キャビティ53にガス導入路71を経て反応性ガス供給部55が連通されている。
スリーブ66は、固定金型51の下部51bに基端部66aが設けられてランナー62に連通されている。
溶湯供給部54によれば、プランジャ68が後退位置P3まで後退された状態において、注湯口67から溶湯がスリーブ66内に注湯(供給)される。
スリーブ66内に溶湯が注湯された後、プランジャ68を後退位置P3から前進位置P4まで進出(射出移動)することで、スリーブ66内の溶湯がランナー62、ゲート61を経てキャビティ53内に高圧状態で供給される。
反応性ガス供給部55が固定金型51の上部51cに設けられることで、反応性ガス供給部55はキャビティ53の上方(上部53a)に設けられている。
ガス導入路71は、固定金型51の上部51cに設けられることで、出口71aがキャビティ53の上部53aに連通されている。
詳しくは、ガス導入路71の出口71aは、ゲート61の反対側、すなわちキャビティ53のうち溶湯が最後に充填される上部(部位)53aに設けられている。
キャビティ53に充填された反応性ガスは溶湯と反応して微細なAl2O3となり、コンロッド本体21(ダイカスト製品)内に分散する。コンロッド本体21内に分散された微細なAl2O3がコンロッド本体21に影響を及ぼすことはない。
開/閉切替弁74を開放してガス供給路72を開状態に切り替えることで、ガス供給源73からガス供給路72を経てキャビティ53に反応性ガスを充填できる。
ここで、分流子回避位置P5は、金型装置50を型締めする際に、可動金型52の分流子63にプランジャ68が干渉しない位置(すなわち、前進位置P4から後方に僅かに移動した位置)である。
これにより、プランジャ68を分流子回避位置P5から後退させるときに反応性ガス供給部55からキャビティ53に反応性ガスを充填することができる。
このように、キャビティ53から空気などを除去するとともに、キャビティ53に反応性ガスを供給することで、キャビティ53の全域に亘って反応性ガスを均一(良好)に充填できる。
これにより、無孔性ダイカスト用金型装置50を簡素化することが可能になり、金型装置50の設備費を抑えることができる。
また、反応性ガス供給部55からキャビティ53に充填される際の反応性ガスの吐出時間はTである。
さらに、キャビティ53のキャビティ体積はVである。
よって、スリーブ66に溶湯を注湯した状態において、スリーブ66内の空間は、
V×[(100−50)/50〜(100−10)/10]
=V×(1〜9)
となる。
但し、V:キャビティ体積
V+[V×(1〜9)]
=(2×V)〜(10×V)
となる。
吐出量V1および吐出時間Tの積(V1×T)がキャビティ体積Vの2倍(2×V)を超えるように設定した。
すなわち、2×V<V1×Tが成立するようにした。
反応性ガスの充填量(V1×T)をキャビティ体積(V)の2倍を超える量にすることで反応性ガスの充填時間を短くできる。
これにより、キャビティ53の全域に亘って反応性ガスを一層均一(良好)に充填できる。
これに対して、通常の無孔性ダイカスト用金型装置でコンロッド本体(ダイカスト製品)を成形する際に、反応性ガスの充填量がコンロッド本体の100g(100×10−3kg)当たり5〜10cc(5×10−6〜10×10−6m3)必要となる。
これにより、反応性ガスの充填量を少なく抑えるとともに、反応性ガスの充填時間を短くできるのでダイカスト製品(コンロッド本体21)のコストを下げることができる。
キャビティ53の内圧を大気圧より高く保つことで、キャビティ53に大気中の空気などが浸入することを防止できる。
これにより、キャビティ53に供給された溶湯に反応性ガスを好適に反応させて、キャビティ53の反応性ガスを減少させることができる。
まず、無孔性ダイカスト用金型装置50でコンロッド本体21の素材81(図10参照)を成形するダイカスト工程を図6〜図10に基づいて説明する。
コンロッド本体21は、アルミニウム合金製の部材である。
図7(a)に示すように、離型剤塗布工程において、固定金型51および可動金型52を型開きした状態でプランジャ68を前進位置P4に配置する。
この状態において、固定金型51の成形面51aに離型剤83を塗布するとともに、可動金型52の成形面52aに離型剤83を塗布する。
この状態において、離型剤83が塗布された各成形面51a,52aにエアを矢印Cの如く吹き付けることにより、離型剤83の塗布により生じた水分の残りを除去する。
この状態において、可動金型52を矢印Dの如く移動させて金型装置50を型締めする。金型装置50を型締めすることで、固定金型51および可動金型52内にキャビティ53が形成される。
同時に、反応性ガス供給部55の開/閉切替弁74を開く。開/閉切替弁74を開くことで、ガス供給源73からガス供給路72およびガス導入路71を経てキャビティ53に反応性ガス(一例として、酸素)85を矢印Fの如く充填する。
よって、キャビティ53から空気などを除去するとともに、キャビティ53に反応性ガス85を供給することができる。
これにより、キャビティ53の全域に亘って反応性ガス85を好適に導くことが可能になり、キャビティ53の全域に亘って反応性ガス85を均一(良好)に充填できる。
キャビティ53の全域に亘って反応性ガス85を充填することで、キャビティ53の雰囲気を反応性ガス85に置換する。
キャビティ53の内圧Pr1を大気圧Pr2より高く保つことで、キャビティ53に大気中の外気が浸入することを防止できる。
具体的には、反応性ガス供給部55のガス導入路71が、固定金型51の上部51cに設けられてキャビティ53の上部53aに連通されている。
よって、ガス導入路71の出口71aは、ゲート61の反対側、すなわちキャビティ53のうち溶湯86(図9参照)が最後に充填される部位(上部)53aに設けられている。
これにより、ガス導入路71の出口71aからキャビティ53に充填された反応性ガス85は、キャビティ53の全域を経てゲート61側に導かれる。
したがって、キャビティ53の全域に亘って反応性ガス85を一層均一(良好)に充填できる。
ここで、反応性ガス85として、空気より比重が重い酸素が用いられている。よって、キャビティ53の上部53aからキャビティ53に供給された反応性ガス85は自重で下降する。
これにより、反応性ガス85の自重を利用してキャビティ53に反応性ガス85を効率よく充填することができるので、キャビティ53の全域に亘って反応性ガス85を一層均一(良好)に充填できる。
注湯口67から溶湯86をスリーブ66内に矢印Gの如く注湯(供給)する。
溶湯86は、溶融状態のアルミニウム合金である。
プランジャ68を後退位置P3から前進位置P4まで進出(射出移動)することで、スリーブ66内の溶湯86をランナー62、ゲート61を経てキャビティ53内に矢印Iの如く高圧状態で供給する。
よって、キャビティ53に供給された溶湯86(溶融状態のアルミニウム合金)に反応性ガス85を好適に反応させて、キャビティ53の反応性ガスを減少させることができる。
さらに、キャビティ53に溶湯86が充填される際に、溶湯86に反応しないでキャビティ53に残った反応性ガス85を大気開放ベント64を経て大気に排出する。
これにより、キャビティ53で成形されたコンロッド本体21の素材81に含まれる反応性ガスの含有量を少なくでき、無孔性の素材81を得ることができる。
固定金型51および可動金型52を型開きすることで、固定金型51の成形面51aおよび可動金型52の成形面52aからコンロッド本体21の素材81を離型させる。
コンロッド本体21の素材81を各成形面51a,52aから離型することで、素材81を金型装置50から取り出す。
これにより、アルミニウム合金製のコンロッド本体21を金型装置50でダイカスト成形する工程が完了する。
図10に示す金型装置50からコンロッド本体21の素材81を取り出し、取り出した素材81に溶体化処理(熱処理)を施して素材81の強度を高める。
なお、熱処理による溶体化処理の条件を、溶体化処理温度T1:450℃以上、溶体化処理時間H1:2時間以上に設定する。
よって、コンロッド本体21の素材81に熱処理による溶体化処理を施して素材81の強度を高める際に、素材81が含有された反応性ガスの膨張で変形することを抑制できる。
これにより、コンロッド本体21の素材81に熱処理による溶体化処理を良好に施すことができ、素材81の強度を良好に確保できる。
ここで、歪み除去用の熱処理の条件を、熱処理温度T2:20℃以上、熱処理時間(H2−H1):2時間以上に設定する。
コンロッド本体21の素材81に歪み除去用の熱処理を施して素材81の残留歪みを除去する。
具体的には、小端部24に嵌合孔24aを形成する。大端部22に湾曲凹部32、一対の大端合わせ部33、一対の位置決め凸部34および一対のねじ孔31を形成する。
これにより、コンロッド本体21の製造工程が完了し、高強度のコンロッド本体21を得ることができる。
まず、キャップ25を成形するダイカスト工程を図13に基づいて説明する。
キャップ25は、前述したように、コンロッド本体21より強度を抑えることが可能である。
よって、ダイカスト工程の後工程で、キャップ25の素材に熱処理による溶体化処理を施す必要がない。
すなわち、キャップ25の素材は、離型剤塗布工程、エアブロー工程、型締め工程、注湯工程および型開き工程を実施することでダイカスト成形される。
キャップ25は、コンロッド本体21より強度を抑えることが可能である。
よって、図13、図14に示す熱処理工程において、キャップ25の素材に熱処理による溶体化処理を施す溶体化処理工程を省くことができる。
したがって、キャップ25の素材をダイカスト成形する際に、反応性ガス供給工程(すなわち、キャビティに反応性ガスを充填する工程)を除去できるのでダイカスト成形時間を短くできる。
すなわち、キャップ25の素材をダイカスト成形した後工程で、キャップ25の素材に熱処理による溶体化処理を施す必要がない。
よって、図14に示すように、熱処理工程において歪み除去処理工程のみを実施すればよい。
キャップ25の素材に歪み除去用の熱処理を施して素材の残留歪みを除去する。
このように、キャップ25の素材をダイカスト成形した後工程で、キャップ25の素材に熱処理による溶体化処理を施す必要がないので、熱処理にかかるコストを抑えるとともに熱処理時間を短くできる。
これにより、キャップ25の製造工程が完了し、高強度のキャップ25を得ることができる。
例えば、前記実施例では、無孔性ダイカスト用金型装置50でコンロッド本体21の素材81をダイカスト成形する例について説明したが、これに限定するものではない。
例えば、車体のフレームなどのように他部材との溶接による接合をおこなう部材に無孔性ダイカスト用金型装置50を適用することも可能である。
これにより、車体のフレームなどを他部材と溶接する際に、溶接部が反応性ガスの膨張で変形することを抑制できる。
Claims (3)
- アルミニウム合金ダイカスト製のコンロッド本体と、前記コンロッド本体に締結可能なアルミニウム合金ダイカスト製のキャップとを備え、前記コンロッド本体および前記キャップでクランクピンに回転自在に連結可能なアルミニウム合金製コンロッドであって、
前記コンロッド本体および前記キャップのうち、前記コンロッド本体にみに溶体化処理が施されたことを特徴とするアルミニウム合金製コンロッド。 - 前記キャップは、
前記コンロッド本体よりロックウェル硬さが低く設定され、
前記キャップおよび前記コンロッド本体のロックウェル硬さの差が少なくともHRB10より大きいことを特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金製コンロッド。 - 前記キャップおよび前記コンロッド本体のロックウェル硬さの差は、
HRB60を超えないことを特徴とする請求項2記載のアルミニウム合金製コンロッド。
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