JP2012255407A - タービン冷却制御装置及び方法並びにプログラム、それを用いたガスタービンプラント - Google Patents

タービン冷却制御装置及び方法並びにプログラム、それを用いたガスタービンプラント Download PDF

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Abstract

【課題】ガスタービンプラントの燃料ガス及び冷却空気の温度制御をすること。
【解決手段】圧縮機1から排出され、タービン3側の冷却に用いられる冷却空気と冷却空気よりも低温の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の冷却空気をタービン3に供給する第1熱交換器5と、第1熱交換器5に流入させる第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁4とを備えるガスタービンプラント20に適用され、タービン3の冷却を制御できるタービン冷却制御装置100であって、第1流量調整弁4の上流側の第1作動流体の流量に基づいて、第1熱交換器5に流入させる第1作動流体の流量と、第1熱交換器5に流入させずに第1熱交換器5の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路15に流通させる第1作動流体の流量との第1比率を決定し、第1比率に基づいて決定される第1流量調整弁4の第1指令値を出力する調整制御部10を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、タービン冷却制御装置及び方法並びにプログラム、それを用いたガスタービンプラントに関するものである。
図6は、下記特許文献1に記載されている従来のガスタービンコンバインドプラントの構成を示している。図6に示すようなガスタービンコンバインドプラントにおいては、空気A’を空気圧縮機101で圧縮して燃焼器102に送り、この燃焼器102内に供給された燃料ガスを燃焼させ、生じた高温高圧ガスをタービン103中で膨張させることにより発電機107の動力を生み出している。また、このタービン103の排気ガスを排熱回収ボイラ(HRSG:Heat Recovery Steam Generator)155に送り、排熱回収ボイラ155にて発生させた蒸気により蒸気タービン156を駆動させて発電機107の動力を生み出すようになっている。そして、蒸気タービン156から排出された蒸気は、復水器158の熱交換部に導かれると熱交換部において海水等の冷却水で冷却されて凝縮され、復水として排熱回収ボイラ155への給水系統に導かれている。
従来、図6に示すようなガスタービンコンバインドプラントにおいては、ガスタービンのロータ冷却空気を冷やす方法として、空気冷却器にて大気温度により冷却すると冷却後の温度まで熱を系外にそのまま放出することになり、損失を招くことが知られている。
こうした損失に対処するため、例えば、特許文献1では、TCA(ガスタービン冷却空気冷却器)とFGH(燃料ガス加熱器)を、ボトミングサイクル(排熱回収ボイラ及び蒸気タービンのサイクル)Bの排熱回収ボイラと組み合わせ、系外に排出していたTCAの排熱を排熱回収ボイラの蒸気発生に寄与させるとともに、排熱回収ボイラの加熱された給水を利用して燃料ガスを加熱し、ガスタービン入口の燃料ガス温度を上昇させることにより高効率化を図る技術が提案されている。
特許第3117424号公報
しかしながら、上記特許文献1の方法では、ロータ冷却空気を冷却する、排熱回収ボイラから供給される冷却媒体の流量と、燃料ガスを加熱する、排熱回収ボイラから供給される加熱媒体の流量とが調整されておらず、ロータ冷却空気の温度調整、及び燃料ガスの温度調整ができないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、タービン側への冷却空気及び燃料ガスの温度調整を行うことのできるタービン冷却制御装置及び方法並びにプログラム、それを用いたガスタービンプラントを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、を備えるガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御装置であって、前記第1流量調整弁の上流側の前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力する調整制御手段を備えるタービン冷却制御装置を提供する。
このような構成によれば、冷却空気と、第1流量調整弁によって流量調整されて流入される冷却空気よりも低温の第1作動流体とが第1熱交換器において熱交換されるタービンに適用されるタービンの冷却を制御できるタービン冷却制御装置において、第1流量調整弁の上流側の第1作動流体の流量に基づいて、第1熱交換器に流入させる第1作動流体の流量と、第1熱交換器に流入させずに第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1作動流体の流量との第1比率が決定され、この第1比率に基づいて決定される第1流量調整弁の第1指令値が出力される。このように、第1流量調整弁が調節されることにより、第1熱交換器における冷却空気と冷却空気よりも低温の第1作動流体との熱交換量が制御されるので、冷却空気の冷却を行いつつ、第1作動流体の温度の制御ができる。また、冷却空気の温度、第1作動流体の温度、及び冷却空気の流量が略一定である場合には、第1熱交換器における熱交換量は第1作動流体の流量に応じて推定できるので、第1流量調整弁の第1比率が調整されることにより、第1作動流体の流量が調整され、簡便に熱交換量を調整できる。
上記タービン冷却制御装置において、前記第1作動流体は、燃料ガスとすることとしてもよい。
冷却空気と熱交換させる燃料ガスの流量が調整されることにより、燃料ガスの温度が制御でき、所望の燃焼状態が得られるようになる。また、冷却空気と燃料ガスとを熱交換することにより、冷却空気の冷却を行いつつ、燃料ガスの温度を上昇させることができるので、効率がよい。
上記タービン冷却制御装置において、前記調整制御手段は、前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて推定される熱交換量に基づいて、前記第1作動流体の温度が目標温度に到達するような前記第1流量調整弁の弁開度指令値を決定する第1制御手段と、前記第1熱交換器の下流側から計測される前記第1作動流体の温度を前記目標温度に近づけるよう制御する第2制御手段と、を備えることとしてもよい。
熱交換後の第1作動流体を目標温度に近づくようにフィードバック制御することに加え(第2制御手段)、第1流量調整弁の上流側に流れる第1作動流体の流量に基づいて推定される熱交換量に基づいて、第1熱交換器に流入させる第1作動流体の流量を調整し、目標温度に到達するようにフィードフォワード制御する(第1制御手段)。このようにフィードフォワード制御とフィードバック制御とを組み合わせることにより、応答が速く、かつ、第1作動流体の温度を目標温度に近づけることができる。
上記タービン冷却制御装置において、前記第1制御手段は、前記冷却空気の流通する前記第1熱交換器の出力側に設けられる熱電対から計測される熱交換後の前記冷却空気の温度と、前記第1流量調整弁の上流側の前記第1作動流体の流量とに基づいて、前記第1熱交換器における熱交換量を推定し、前記目標温度に到達するような前記第1作動流体の流量が得られる弁開度指令値を決定することが好ましい。
熱交換後の冷却空気の温度の情報を考慮することにより、第1熱交換器における熱交換量を正確に推定することができ、所望の燃焼状態を得られる第1作動流体の流量を正確に決定することができる。
上記タービン冷却制御装置において、前記第1制御手段は、1次遅れ要素を含む制御モデルに基づいて前記第1作動流体の流量を決定することが好ましい。
1次遅れ要素を含む制御モデルを使用することにより、第1作動流体の温度をより目標温度に追従させることができる。
上記タービン冷却制御装置において、前記第1制御手段は、前記第1熱交換器の上流側に流れる前記第1作動流体の流量と、前記第1作動流体のカロリに対する補正係数とから前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を決定できる2変数関数を含む制御モデルを備えることとしてもよい。
このようにガスカロリ量に対する補正係数を備えることにより、カロリ変化に速やかに追従させることができる。
本発明は、圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、燃焼器に流入させる燃料ガスと該燃料ガスよりも高温の排熱回収ボイラの給水系統の第2作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記燃料ガスを前記燃焼器に供給する第2熱交換器と、該第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量を調整する第2流量調整弁と、を備える前記ガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できる前記タービン冷却制御装置であって、前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力し、前記第2流量調整弁の上流側に流れる前記燃料ガスの流量に基づいて、前記第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量と、前記第2熱交換器に流入させずに前記第2熱交換器の出力側にバイパスさせる第2バイパス経路に流通させる前記燃料ガスの流量との第2比率を決定し、該第2比率に基づいて決定される前記第2流量調整弁の第2指令値を出力する調整制御手段を備えるタービン冷却制御装置を提供する。
このような構成によれば、第1熱交換器の上流側に設けられる第1流量調整弁が調整されることによって、排熱回収ボイラの給水系統から調整された流量の第1作動流体が第1熱交換器に流入され、第1熱交換器において冷却空気と排熱回収ボイラの給水系統から供給された第1作動流体とが熱交換され、熱交換後の冷却空気はタービンに供給され、また、第2熱交換器の上流側に設けられる第2流量調整弁が調整されることによって、調整された流量の燃料ガスが第2熱交換器に流入され、第2熱交換器において燃料ガスと排熱回収ボイラの給水系統から供給される第2作動流体とが熱交換されるタービンに適用される前記タービン冷却制御装置において、調整制御手段は、第1流量調整弁の上流側の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体の流量に基づいて、第1熱交換器に流入させる第1作動流体の流量と、第1熱交換器に流入させずに第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1作動流体の流量との第1比率を決定し、この第1比率に基づいて決定される第1流量調整弁の第1指令値を出力する。また、調整制御手段は、第2流量調整弁の上流側の燃料ガスの流量に基づいて、第2熱交換器に流入させる燃料ガスの流量と、第2熱交換器に流入させずに第2熱交換器の出力側にバイパスさせる燃料ガスの流量との第2比率を決定し、この第2比率に基づいて、第2流量調整弁の第2指令値を出力する。
このように、第1流量調整弁により冷却空気と熱交換させる排熱回収ボイラの第1作動流体の流量が調整されることにより、冷却空気の冷却を行いつつ、第1作動流体の温度が調整できる。また、冷却空気の温度、第1作動流体の温度、及び冷却空気の流量が略一定である場合には、第1熱交換器における熱交換量は第1作動流体の流量に応じて推定できるので、第1流量調整弁の第1比率が調整され、第1作動流体の流量が調整されることにより、簡便に熱交換量を調整できる。
さらに、第2流量調整弁により第2作動流体と熱交換させる燃料ガスの流量が調整されることにより、第2作動流体の冷却を行いつつ、燃料ガスの温度が調整できる。また、第2作動流体の温度、燃料ガスの温度、及び第2作動流体の流量が略一定である場合には、第2熱交換器における熱交換量は燃料ガスの流量に応じて推定できるので、第2流量調整弁の第2比率が調整され、燃料ガスの流量が調整されることにより、簡便に熱交換量を調整できる。
本発明は、圧縮機と、前記圧縮機から出力された圧縮空気と燃料流路からの燃料ガスとが供給される燃焼器と、前記燃焼器で発生する燃焼排ガスによって回転させられるガスタービンと、前記圧縮機から排出され前記タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力する調整制御手段と、を備えるガスタービンプラントを提供する。
このような構成によれば、圧縮機から出力された圧縮空気と燃料流路からの燃料ガスとが供給される燃焼器で発生する燃焼排ガスによってタービンが回転され、冷却空気と、第1流量調整弁によって流量調整されて流入される冷却空気よりも低温の第1作動流体とが第1熱交換器において熱交換され、熱交換後の冷却空気がタービンに供給されることでタービン側が冷却される。また、第1流量調整弁の上流側の第1作動流体の流量に基づいて、第1熱交換器に流入させる第1作動流体の流量と、第1熱交換器に流入させずに第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1作動流体の流量との第1比率が決定され、この第1比率に基づいて決定される第1流量調整弁の第1指令値が出力される。
このように、第1流量調整弁が調節されることにより、第1熱交換器における冷却空気と冷却空気よりも低温の第1作動流体との熱交換量が制御されるので、冷却空気の冷却を行いつつ、第1作動流体の温度の制御ができる。また、冷却空気の温度、第1作動流体の温度、及び冷却空気の流量が略一定である場合には、第1熱交換器における熱交換量は第1作動流体の流量に応じて推定できるので、第1流量調整弁の第1比率が調整されることにより、第1作動流体の流量が調整され、熱交換量を調整できる。
本発明は、圧縮機と、前記圧縮機から出力された圧縮空気と燃料流路からの燃料ガスとが供給される燃焼器と、前記燃焼器で発生する燃焼排ガスによって回転させられるガスタービンと、圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、燃焼器に流入させる燃料ガスと該燃料ガスよりも高温の排熱回収ボイラの給水系統の第2作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記燃料ガスを前記燃焼器に供給する第2熱交換器と、該第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量を調整する第2流量調整弁と、前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力し、前記第2流量調整弁の上流側に流れる前記燃料ガスの流量に基づいて、前記第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量と、前記第2熱交換器に流入させずに前記第2熱交換器の出力側にバイパスさせる第2バイパス経路に流通させる前記燃料ガスの流量との第2比率を決定し、該第2比率に基づいて決定される前記第2流量調整弁の第2指令値を出力する調整制御手段とを備えるガスタービンプラントを提供する。
このような構成によれば、圧縮機から出力された圧縮空気と燃料流路からの燃料ガスとが供給される燃焼器で発生する燃焼排ガスによってタービンが回転され、第1熱交換器の上流側に設けられる第1流量調整弁が調整されることによって、排熱回収ボイラの給水系統から調整された流量の、冷却空気より低温である第1作動流体が第1熱交換器に流入され、第1熱交換器において冷却空気と第1作動流体とが熱交換され、熱交換後の冷却空気はタービンに供給されてタービン側が冷却される。また、第2熱交換器の上流側に設けられる第2流量調整弁が調整されることによって、調整された流量の燃料ガスが第2熱交換器に流入され、第2熱交換器において燃料ガスと排熱回収ボイラの給水系統から供給される第2作動流体とが熱交換され、熱交換後の燃料ガスが燃焼器に供給される。さらに、調整制御手段において、第1流量調整弁の上流側の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体の流量に基づいて、第1熱交換器に流入させる第1作動流体の流量と、第1熱交換器に流入させずに第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1作動流体の流量との第1比率が決定され、この第1比率に基づいて決定される第1流量調整弁の第1指令値が出力される。また、第2流量調整弁の上流側の燃料ガスの流量に基づいて、第2熱交換器に流入させる燃料ガスの流量と、第2熱交換器に流入させずに第2熱交換器の出力側にバイパスさせる燃料ガスの流量との第2比率が決定され、この第2比率に基づいて、第2流量調整弁の第2指令値が出力される。
このように、第1流量調整弁により冷却空気と熱交換させる排熱回収ボイラの第1作動流体の流量が調整されることにより、冷却空気の冷却を行いつつ、第1作動流体の温度が調整できる。また、冷却空気の温度、第1作動流体の温度、及び冷却空気の流量が略一定である場合には、第1熱交換器における熱交換量は第1作動流体の流量に応じて推定できるので、第1流量調整弁の第1比率が調整され、第1作動流体の流量が調整されることにより、簡便に熱交換量を調整できる。
さらに、第2流量調整弁により第2作動流体と熱交換させる燃料ガスの流量が調整されることにより、第2作動流体の冷却を行いつつ、燃料ガスの温度が調整できる。また、第2作動流体の温度、燃料ガスの温度、及び第2作動流体の流量が略一定である場合には、第2熱交換器における熱交換量は燃料ガスの流量に応じて推定できるので、第2流量調整弁の第2比率が調整され、燃料ガスの流量が調整されることにより、簡便に熱交換量を調整できる。
上記ガスタービンプラントにおいて、前記第1流量調整弁は、三方弁を使用することとしてもよい。
三方弁を使用することにより、第1熱交換器側または第1バイパス経路側のうち少なくともどちらか一方が開状態となり、少なくともどちらか一方側に第1作動流体を流入させることができるので、第1熱交換器に流入される第1作動流体の流量を調整でき、第1作動流体の温度を制御できる。
上記ガスタービンプラントにおいて、前記第1流量調整弁は、前記第1バイパス経路にバルブを設けることとしてもよい。
バルブの開閉操作により、第1熱交換器側への第1作動流体の流量を調整でき、第1作動流体の温度を制御できる。
上記ガスタービンプラントにおいて、前記第2流量調整弁は、三方弁を使用することとしてもよい。
三方弁を使用することにより、第2熱交換器側または第2バイパス経路側のうち少なくともどちらか一方が開状態となり、少なくともどちらか一方側に燃料ガスを流入させることができるので、第2熱交換器に流入される燃料ガスの流量を調整でき、燃料ガスの温度を制御できる。
上記ガスタービンプラントにおいて、前記第2流量調整弁は、前記第2バイパス経路にバルブを設けることとしてもよい。
バルブの開閉操作により、第2熱交換器側への燃料ガスの流量を調整でき、燃料ガスの温度を制御できる。
本発明は、圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、を備えるガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御方法であって、前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力する調整制御ステップを有するタービン冷却制御方法を提供する。
本発明は、圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、を備えるガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御プログラムであって、前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の指令値を出力する調整制御処理をコンピュータに実行させるためのタービン冷却制御プログラムを提供する。
本発明は、圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、燃焼器に流入させる燃料ガスと該燃料ガスよりも高温の第2作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記燃料ガスを前記燃焼器に供給する第2熱交換器と、該第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量を調整する第2流量調整弁と、を備える前記ガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御方法であって、前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力し、前記第2流量調整弁の上流側に流れる前記燃料ガスの流量に基づいて、前記第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量と、前記第2熱交換器に流入させずに前記第2熱交換器の出力側にバイパスさせる第2バイパス経路に流通させる前記燃料ガスの流量との第2比率を決定し、該第2比率に基づいて決定される前記第2流量調整弁の第2指令値を出力する調整制御ステップを有するタービン冷却制御方法を提供する。
本発明は、圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、燃焼器に流入させる燃料ガスと該燃料ガスよりも高温の第2作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記燃料ガスを前記燃焼器に供給する第2熱交換器と、該第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量を調整する第2流量調整弁と、を備える前記ガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御プログラムであって、前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力し、前記第2流量調整弁の上流側に流れる前記燃料ガスの流量に基づいて、前記第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量と、前記第2熱交換器に流入させずに前記第2熱交換器の出力側にバイパスさせる第2バイパス経路に流通させる前記燃料ガスの流量との第2比率を決定し、該第2比率に基づいて決定される前記第2流量調整弁の第2指令値を出力する調整制御処理をコンピュータに実行させるためのタービン冷却制御プログラムを提供する。
本発明は、ガスタービンプラントのタービン側への冷却空気及び燃料ガスの温度制御ができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係るガスタービンプラントの概略構成の一例を示した図である。 調整制御部の制御モデルを示した図である。 調整制御部の他の制御モデルを示した図である。 本発明の第2の実施形態に係るガスタービンプラントの概略構成の一例を示した図である。 本発明の第3の実施形態に係るガスタービンプラントの概略構成の一例を示した図である。 従来のガスタービンプラントの概略構成図である。
以下に、本発明に係るタービン冷却制御装置及び方法並びにプログラム、それを用いたガスタービンプラントの一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本実施形態に係るガスタービンプラント20の概略構成を示したブロック図である。本実施形態においては、ロータ冷却空気(冷却空気)の温度、第1作動流体の温度、及びロータ冷却空気の流量が略一定である場合を想定して説明することとするが、これに限定されない。また、本実施形態においては、冷却空気をロータ冷却空気であることして説明するが、これに限定されない。
図1に示されるように、本実施形態に係るガスタービンプラント20は、圧縮機1、燃焼器2、タービン3、第1流量調整弁4、第1熱交換器5、第1温度計6a、第2温度計6b、発電機7、燃料流量制御弁8、車室9、及びタービン冷却制御装置100を備えている。
圧縮機1の下流側は2つの経路に分岐されており、それぞれの経路には燃焼器2または第1熱交換器5が備えられている。燃焼器2の下流側にはタービン3が備えられている。このタービン3は、内部で高温高圧ガスを膨張させることにより駆動され、発電機7を回して発電するように構成されている。
第1熱交換器5は、圧縮機1及びタービン3の回転軸13にそれぞれ接続されており、圧縮機1から供給されるロータ冷却空気を流通させる。また、第1熱交換器5は、燃料ガス配管14と接続され、出力側は燃焼器2と接続されており、燃料ガス(第1作動流体)を流通させる。なお、本実施形態においては、第1作動流体を燃料ガスであることとして説明するが、これに限定されない。
圧縮機1は、吸入した空気を圧縮し、車室9を介して燃焼器2に供給する。圧縮機1は、タービン3とともに回転軸13に設けられ、タービン3により回転駆動される。燃焼器2は、車室9を介して圧縮機1から供給された圧縮空気と燃料ガスとを混合させ、高温の燃焼排ガスを生成し、タービン3に供給する。
タービン3は、燃焼器2から供給された燃焼排ガスから回転駆動力を取り出し、駆動力を出力する。出力された回転駆動力は、同軸上に接続されている発電機7に伝達され、発電機7を発電させたり、タービン3と同軸に接続されている圧縮機1に伝達され、圧縮機1を駆動させる。
燃料ガス配管14は、燃料ガスが流通される配管である。燃料ガス配管14は、第1熱交換器5が接続され、第1熱交換器5の上流側に第1流量調整弁4を備えており、さらに第1流量調整弁4の上流側に燃料流量制御弁8が備えられている。
第1流量調整弁4は、第1熱交換器5に流入させる燃料ガスの流量を調整する。具体的には、第1流量調整弁4は、第1熱交換器5に流入させる燃料ガスの流量と、第1熱交換器5に流入させずに第1バイパス経路15を介して燃焼器2に流入させる燃料ガスの流量との比率である第1比率に応じて決定される第1指令値を調整制御部10から取得し、この第1指令値に基づいて、弁開度を調整させる。本実施形態においては、第1流量調整弁4は、燃料ガス配管14に設けられる三方弁とすることとするが、これに限定されない。例えば、第1流量調整弁4は、第1バイパス経路15にバルブを設け、バルブの調整により第1熱交換器5に流入させる燃料ガスの流量を調整することとしてもよい。
第1熱交換器5は、圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられるロータ冷却空気とこのロータ冷却空気よりも低温の燃料ガスとを熱交換し、熱交換後のロータ冷却空気をタービン3に供給する。
第1温度計(熱電対)6aは、ロータ冷却空気が流通する第1熱交換器5の出力側の経路上に設けられ、熱交換後のロータ冷却空気の温度を計測する。
第2温度計(熱電対)6bは、燃料ガスが流通する第1熱交換器5の出力側に設けられ、熱交換後の燃料ガス及び熱交換せずに第1バイパス経路15を流通した燃料ガスを合わせた(合流後の)燃料ガスの温度を計測する。
燃料流量制御弁8は、軸出力の計測値(例えば、タービン3の回転数の変化、負荷変動等)に基づいて決定される燃料流量の指令値である全燃料流量指令値(CSO;Control Signal Output。以下「CSO」と示す。)に基づいて制御される。
タービン冷却制御装置100は、調整制御部(調整制御手段)10を備えている。
調整制御部10は、第1流量調整弁4を制御する第1指令値を算出し、第1指令値に基づいて第1流量調整弁4を制御する。具体的には、調整制御部10は、第1流量調整弁4の上流側の燃料ガスの流量に基づいて、第1熱交換器5に流入させる燃料ガスの流量と、第1熱交換器5に流入させずに第1熱交換器5の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路15に流通させる燃料ガスの流量との比率である第1比率を決定し、第1比率に基づいて決定される第1流量調整弁4の第1指令値を出力する。より具体的には、図1に示されるように、調整制御部10は、第1制御部(第1制御手段)30、第2制御部(第2制御手段)40を備えて構成されている。
図2は、調整制御部10の制御モデルを示す図である。図2に示されるように、調整制御部10は、第1制御部30、第2制御部40、及び加算器43を備えている。
第1制御部30は、第1流量調整弁4の上流側に流れる燃料ガスの流量に基づいて推定される熱交換量に基づいて、燃料ガスの温度が目標温度に到達するような第1流量調整弁4の弁開度指令値を決定する。
より具体的には、第1制御部30は、流量情報取得部31及び熱交換器モデル32を備えている。流量情報取得部31は、取得したCSOの情報に対して燃料ガス配管14に流通する燃料ガス流量を推定する関数(例えば、燃料ガス流量が、CSOに基づく燃料流量制御弁8の弁開度指令値に比例する関数)を備えており、この関数に基づいて推定される燃料ガスの流量情報を、熱交換器モデル32に出力する。
熱交換器モデル32は、ロータ冷却空気の流通する第1熱交換器5の出力側に設けられる第1温度計6aから計測される熱交換後のロータ冷却空気の温度と、第1流量調整弁4の上流側の燃料ガス(CSOに基づいて制御された燃料流量制御弁8を介して流通する燃料ガス)の流量とに基づいて、第1熱交換器5における熱交換量を推定し、この熱交換量に基づいて目標温度を達成する第1流量調整弁4の弁開度指令値を決定し、弁開度指令値を加算器43に出力する。
このように、第1制御部30は、CSOによる燃料ガスの流量情報に基づいて先行的に第1流量調整弁4を制御(フィードフォワード制御)する弁開度指令値を出力する。また、図3に示されるように、第1制御部30は、熱交換器モデルに熱伝達の遅れ要素として1次遅れ要素を含ませることとしてもよい。これにより、燃料ガス温度を目標温度に追従させることができ、フィードフォワード制御の性能を向上させることができる。
第2制御部40は、第1熱交換器5の下流側の第2温度計6bから計測される燃料ガスの温度を目標温度に近づけるよう制御する。具体的には、第2制御部40は、減算器41及びPI制御器42を備えている。減算器41は、燃料ガスの目標温度と、第1温度計6aから計測された燃料ガスの計測温度との差を算出し、PI制御器42に出力する。PI制御器42は、減算器41から取得した差の情報に基づいて、燃料ガスの温度が目標温度に追従するように比例積分(PI)演算によって制御量を算出し、その結果を、加算器43に出力する。
このように、第2制御部40は、第1熱交換器5における熱交換後の燃料ガスの計測温度と目標温度とを比較し、この比較結果に基づいて制御(フィードバック制御)する指令値を出力する。
加算器43は、第2制御部40から取得した制御量と、第1制御部30から取得した開度指令値の情報とに基づいて、第1流量調整弁4の第1比率を算出し、第1比率に基づいて第1指令値を出力する。
本実施形態においては、圧縮機1から出力されるロータ冷却空気の温度は略一定である場合を想定しているので、第1温度計6aから計測される熱交換後のロータ冷却空気の温度を計測することにより、第1熱交換器5におけるロータ冷却空気の熱交換量を推定することができる。このように、第1制御部30は、ロータ冷却空気の温度と、第1流量調整弁4の上流側の燃料ガスの流量とに基づいて弁開度指令値を決定することにより、燃焼器2に流入される燃料ガスの流量が、より所望の燃焼状態を得られる流量として算出される。
次に、上述したガスタービンプラント20におけるタービン冷却制御方法について、図1及び図2を用いて説明する。
空気Aが、圧縮機1に供給されると、圧縮機1で圧縮されるとともに、車室9を介して燃焼器2及び第1熱交換器5に供給される。圧縮機1において空気Aが圧縮された空気はロータ冷却空気として第1熱交換器5に流入される。第1熱交換器5において、ロータ冷却空気は、ロータ冷却空気より低温の燃料ガスと熱交換される。熱交換後のロータ冷却空気は回転軸13を介してタービン3の動翼に供給される。
一方、軸出力の計測値に応じて決定される全燃料流量指令値(CSO)に基づいて燃料流量制御弁8が制御されると、制御された流量の燃料ガスが燃料ガス配管14を流通する。調整制御部10の第1制御部30において、CSOに応じて調整される燃料流量制御弁8の弁開度の情報が流量情報取得部31に入力されると、関数に基づいて決定される弁開度に対応する燃料ガスの流量の情報が、熱交換器モデル32に出力される。熱交換器モデル32において取得した燃料ガスの流量の情報、及び第1温度計6aにおいて計測されたロータ冷却空気の熱交換後の温度の情報に基づいて熱交換量が算出されるとともに、燃料ガスを目標温度に到達させる弁開度指令値が加算器43に出力される。
また、第2制御部40の減算器41において、第1熱交換器5の出力側に設けられる第2温度計6bから計測された燃料ガスの計測温度と、燃料ガスの目標温度との差が算出され、PI制御器42に出力される。PI制御器42において、減算器41から入力される温度の差に基づいて、燃料ガスの温度が目標温度に近づくようにPI制御される制御量が算出され、加算器43に出力される。加算器43において、第1制御部30から取得したフィードフォワード制御により得られた制御量と、第2制御部40から取得したフィードバック制御により得られた制御量とが加算され、第1流量調整弁4の弁開度が第1指令値として出力される。
このように決定された第1指令値に基づいて、調整制御部10によって第1流量調整弁4が制御され、第1熱交換器5に流入させる燃料ガスの流量が調整される。このように流量調整された燃料ガスと、ロータ冷却空気とが第1熱交換器5において熱交換されると、熱交換によって冷却されたロータ冷却空気は回転軸13を介してタービン3側に供給されることで動翼が冷却され、熱交換によって加熱された燃料ガスは燃焼器2に供給される。
以上説明してきたように、本実施形態に係るタービン冷却制御装置100及び方法並びにプログラム、それを用いたガスタービンプラント20によれば、第1流量調整弁4の上流側の燃料ガスの流量に基づいて、第1熱交換器5に流入させる燃料ガスの流量と、第1熱交換器5に流入させずに第1熱交換器5の出力側にバイパスさせる燃料ガスの流量との第1比率が決定され、この第1比率に基づいて決定される第1指令値に基づいて第1流量調整弁4が調整される。
このように、第1流量調整弁4が調整されることにより、第1熱交換器5におけるロータ冷却空気とロータ冷却空気よりも低温の燃料ガスとの熱交換量が制御されるので、ロータ冷却空気の冷却を行いつつ、燃料ガスの温度の制御ができる。また、ロータ冷却空気の温度、第1作動流体の温度、及びロータ冷却空気の流量が略一定である場合には、第1熱交換器における熱交換量は燃料ガスの流量に応じて推定できるので、第1流量調整弁4の第1比率が調整されることにより、燃料ガスの流量が調整され、簡便に熱交換量を調整できる。
〔変形例〕
なお、上記第1の実施形態では、燃料ガスのカロリ(発熱量)が一定であることを想定し、流量情報取得部31が、CSOから燃料ガス流量を算出する関数(例えば、比例関数)を備えることとして説明していたが、これに代えて、例えば、CSOとカロリに対する補正係数とから燃料ガス流量を算出する2変数関数を用いることとしてもよい。これにより、燃料ガスのカロリ変化がある場合であっても、速やかにカロリ変化に追従させることができる。
また、流量情報取得部31は、流量情報を取得する方法として関数を備えることとしていたが、これに限定されず、例えば、計測器等によって計測された流量の測定値の情報を流量情報として取得することとしてもよい。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係るタービン冷却制御装置及び方法並びにプログラム、それを用いたガスタービンプラントについて図4を用いて説明する。
本実施形態に係るガスタービンプラントは、第1の実施形態における構成に加え、第1熱交換器5において熱交換されて冷却された冷却空気が、タービン3の静翼を冷却する構成になっている点で、上述の第1の実施形態と異なる。以下、本実施形態に係るガスタービンプラント20’について、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
第1熱交換器5は、翼冷却空気(冷却空気)を流通させる配管が、圧縮機1とタービン3の静翼と接続されている。第1熱交換器5は、圧縮機1側から取得した翼冷却空気と、第1流量調整弁4’によって流量調整された燃料ガスとを熱交換し、熱交換後の翼冷却空気をタービン3の静翼に供給し、熱交換後の燃料ガスを燃焼器2に供給する。これにより、燃料ガスの加熱を行いつつ、静翼に送出される翼冷却空気を冷却することができる。
なお、本実施形態における図4においては、車室9から燃焼器2への経路が、圧縮機1から導入された圧縮空気を燃焼器2に出力する経路と、燃焼器バイパス弁Bを介して燃焼器2に出力する経路との2つの経路を備えることとしていたが、これに限定されず、燃焼器バイパス弁Bは備えていなくてもよいこととする。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態に係るタービン冷却制御装置及び方法並びにプログラム、それを用いたガスタービンプラントについて図5を用いて説明する。
本実施形態に係るガスタービンプラントは、熱交換器が2つ備えられており、2つの熱交換器はそれぞれ排熱回収ボイラ(HRSG)の給水系統と接続されている点で、上述の第1の実施形態、第2の実施形態と異なる。以下、本実施形態に係るガスタービンプラント20’’について、第1の実施形態、第2の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
図5に示されるように、第1熱交換器51において、ロータ冷却空気の流通経路は、圧縮機1と回転軸13とに接続されており、ロータ冷却空気と熱交換する媒体の流通経路は排熱回収ボイラ60の給水系統と接続されている。本実施形態においては、ロータ冷却空気と熱交換する媒体は排熱回収ボイラ60の給水系統の第1作動流体(例えば、蒸気)とする。また、第1熱交換器51は、入力側に第1流量調整弁41が設けられており、出力側は排熱回収ボイラ60の給水系統と接続されている。
第2熱交換器52において、燃料ガスの流通経路の入力側には、第2流量調整弁42が設けられており、出力側は燃焼器2と接続されている。また、第2熱交換器52において、燃料ガスと熱交換する媒体の流通経路は、排熱回収ボイラ60と接続されている。また、第2熱交換器52において燃料ガスと熱交換される媒体は、排熱回収ボイラ60の給水系統の第2作動流体(例えば、蒸気)とする。
第1熱交換器51に入力される排熱回収ボイラ60の給水系統の第1作動流体は、ロータ冷却空気の温度よりも低温であることとし、第2熱交換器52に入力される排熱回収ボイラ60の給水系統の第2作動流体は、燃料ガスより高温であることする。
第1温度計6aは、ロータ冷却空気が流通する第1熱交換器51の出力側の経路上に設けられ、熱交換後のロータ冷却空気の温度を計測する。
第2温度計6bは、排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体が流通する第1熱交換器51の出力側に設けられ、熱交換後の第1作動流体及び熱交換せずに第1バイパス経路15を流通した第1作動流体を合わせた第1作動流体の温度を計測する。
第3温度計6cは、燃料ガスが流通する第2熱交換器52の出力側の経路上に設けられ、熱交換後の燃料ガス及び熱交換せずに第2バイパス経路16を流通した燃料ガスを合わせた第2作動流体の温度を計測する。
第4温度計6dは、排熱回収ボイラの給水系統の第2作動流体が流通する第2熱交換器52の出力側に設けられ、熱交換後の第2作動流体の温度を計測する。
排熱回収ボイラ60は、タービン3からの燃焼排ガスによって蒸気を発生するとともに、燃焼排ガスを煙突(図示せず)から大気へと放出する。また、排熱回収ボイラ60は、ロータ冷却空気よりも低温の給水系統の第1作動流体(例えば、蒸気)を第1熱交換器51に供給し、燃料ガスよりも高温の給水系統の第2作動流体を第2熱交換器52に供給する。
第1流量調整弁41は、第1熱交換器51に流入させる排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体(例えば、蒸気)の流量を調整する。具体的には、第1流量調整弁41は、調整制御部10’から取得する第1指令値に基づいて、第1熱交換器51に流入させる第1作動流体の流量と、第1熱交換器51に流入させずに燃焼器2に流入させる第1バイパス経路15に流れる第1作動流体の流量とを調整する。
第2流量調整弁42は、第2熱交換器52に流入させる燃料ガスの流量を調整する。具体的には、第2流量調整弁42は、調整制御部10’から取得する第2指令値に基づいて、第2熱交換器52に流入させる燃料ガスの流量と、第2熱交換器52に流入させずに燃焼器2に流入させる第2バイパス経路16に流れる燃料ガスの流量とを調整する。
調整制御部10’は、第1熱交換器51に流入させる第1作動流体の流量を決定し、第1流量調整弁41を制御する。具体的には、調整制御部10’は、第1流量調整弁41の上流側の第1作動流体の流量に基づいて、第1熱交換器51に流入させる第1作動流体の流量と、第1熱交換器51に流入させずに第1熱交換器51の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路15に流通させる第1作動流体の流量との比率である第1比率を決定し、第1比率に基づいて決定される第1流量調整弁41の第1指令値を出力する。
また、調整制御部10’は、第2熱交換器52に流入させる燃料ガスの流量を調整する。具体的には、調整制御部10’は、第2流量調整弁42の上流側の燃料ガスの流量に基づいて、第2熱交換器52に流入させる燃料ガスの流量と、第2熱交換器52に流入させずに第2熱交換器52の出力側にバイパスさせる第2バイパス経路16に流通させる燃料ガスの流量との比率である第2比率を決定し、第2比率に基づいて決定される第2流量調整弁42の第2指令値を出力する。より具体的には、図5に示されるように、調整制御部10’は、第1制御部(第1制御手段)30a,b、第2制御部(第2制御手段)40a,bを備えて構成されている。ここで、第1制御部30a及び第2制御部40aは、第1熱交換器51を制御することとし、第1制御部30b及び第2制御部40bは、第2熱交換器52を制御することとして説明する。
第1制御部30aは、第1流量調整弁41の上流側に流れる排熱回収ボイラ60の給水系統の第1作動流体の流量に基づいて推定される熱交換量に基づいて、第1作動流体の温度が目標温度に到達するような第1流量調整弁41の弁開度指令値を決定する。具体的には、第1制御部30aは、流量情報取得部及び熱交換モデルを備えている。
流量情報取得部は、センサ等の計測器によって計測された第1作動流体の流量の情報を取得し、熱交換モデルに出力する。
熱交換モデルは、取得した第1作動流体の流量と、第1温度計6aから計測されたロータ冷却空気の熱交換後の温度とに基づいて熱交換量を算出し、この熱交換量に基づいて目標温度を達成する第1流量調整弁41の弁開度指令値を決定し、弁開度指令値を加算器に出力する。
第2制御部40aは、第1熱交換器51の下流側の第2温度計6bから計測される排熱回収ボイラ60の給水系統の第1作動流体の温度を目標温度に近づけるよう制御する。具体的には、第2制御部40aは、減算器及びPI制御器を備えている。減算器は、第1作動流体の目標温度と、第1温度計6aから計測された第1作動流体の計測温度との差を算出し、PI制御器に出力する。PI制御器は、減算器から取得した差の情報に基づいて、第1作動流体の温度が目標温度に追従するように比例積分(PI)演算によって制御量を算出し、その結果を加算器に出力する。
第1制御部30bは、第2流量調整弁42の上流側に流れる燃料ガスの流量に基づいて推定される熱交換量に基づいて、燃料ガスの温度が目標温度に到達するような第2流量調整弁42の弁開度指令値を決定する。
第2制御部40bは、第2熱交換器52の下流側の第3温度計6cから計測される燃料ガスの温度を目標温度に近づけるよう制御する。
このように、第2流量調整弁42は、上述した第1の実施形態と同様に制御される。
次に、上述したガスタービンプラント20’’におけるタービン冷却制御方法について、図1及び図2を用いて説明する。
調整制御部10’において、第1流量調整弁41の上流側の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体の流量に基づいて、第1熱交換器に流入させる第1作動流体の流量と、第1バイパス経路15に流入させる第1作動流体の流量との第1比率が決定され、この第1比率に基づいて決定される第1流量調整弁41の第1指令値が出力される。第1熱交換器51の上流側に設けられる第1流量調整弁41が、第1指令値に基づいて調整されると、調整された流量の第1作動流体が排熱回収ボイラ60の給水系統から第1熱交換器51に流入される。第1熱交換器51においてロータ冷却空気と第1作動流体とが熱交換されると、熱交換後の冷却されたロータ冷却空気は回転軸13を介してタービン3側(例えば、動翼)に供給され、熱交換後の加熱された第1作動流体は排熱回収ボイラ60に供給される。
また、調整制御部10’において、第2流量調整弁42の上流側の燃料ガスの流量に基づいて、第2熱交換器52に流入させる燃料ガスの流量と、第2バイパス経路16に流入させる燃料ガスの流量との第2比率が決定され、この第2比率に基づいて決定される第2流量調整弁42の第2指令値が出力される。第2熱交換器52の上流側に設けられる第2流量調整弁42が、第2指令値に基づいて調整されると、調整された流量の燃料ガスが第2熱交換器52に流入される。第2熱交換器52において燃料ガスと排熱回収ボイラ60の給水系統から供給される第2作動流体とが熱交換され、熱交換後の加熱された燃料ガスは燃焼器2に供給され、熱交換後の冷却された第2作動流体は排熱回収ボイラ60に供給される。
以上説明してきたように、本実施形態に係るタービン冷却制御装置及び方法並びにプログラム、それを用いたガスタービンプラント20’’によれば、第1流量調整弁51によりロータ冷却空気と熱交換させる排熱回収ボイラの第1作動流体の流量が調整されることにより、ロータ冷却空気の冷却を行いつつ、第1作動流体の温度が調整できる。また、ロータ冷却空気の温度、第1作動流体の温度、及びロータ冷却空気の流量が略一定である場合には、第1熱交換器51における熱交換量は第1作動流体の流量に応じて推定できるので、第1流量調整弁41の第1比率が調整され、第1作動流体の流量が調整されることにより、簡便に熱交換量を調整できる。
さらに、第2流量調整弁42により第2作動流体と熱交換させる燃料ガスの流量が調整されることにより、第2作動流体の冷却を行いつつ、燃料ガスの温度が調整できる。また、第2作動流体の温度、燃料ガスの温度、及び第2作動流体の流量が略一定である場合には、第2熱交換器52における熱交換量は燃料ガスの流量に応じて推定できるので、第2流量調整弁42の第2比率が調整され、燃料ガスの流量が調整されることにより、簡便に熱交換量を調整できる。
4、4’、41 第1流量調整弁
5、51 第1熱交換器
6a 第1温度計
6b 第2温度計
6c 第3温度計
6d 第4温度計
8 燃料流量制御弁
10,10’ 調整制御部(調整制御手段)
15 第1バイパス経路
16 第2バイパス経路
20、20’、20’’ ガスタービンプラント
30、30a,30b 第1制御部(第1制御手段)
40、40a、40b 第2制御部(第2制御手段)
42 第2流量調整弁
52 第2熱交換器
60 排熱回収ボイラ
100 タービン冷却制御装置

Claims (17)

  1. 圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、を備えるガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御装置であって、
    前記第1流量調整弁の上流側の前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力する調整制御手段を備えるタービン冷却制御装置。
  2. 前記第1作動流体は、燃料ガスとする請求項1に記載のタービン冷却制御装置。
  3. 前記調整制御手段は、
    前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて推定される熱交換量に基づいて、前記第1作動流体の温度が目標温度に到達するような前記第1流量調整弁の弁開度指令値を決定する第1制御手段と、
    前記第1熱交換器の下流側から計測される前記第1作動流体の温度を前記目標温度に近づけるよう制御する第2制御手段と、
    を備える請求項1または請求項2に記載のタービン冷却制御装置。
  4. 前記第1制御手段は、前記冷却空気の流通する前記第1熱交換器の出力側に設けられる熱電対から計測される熱交換後の前記冷却空気の温度と、前記第1流量調整弁の上流側の前記第1作動流体の流量とに基づいて、前記第1熱交換器における熱交換量を推定し、前記目標温度に到達するような前記第1作動流体の流量が得られる弁開度指令値を決定する請求項3に記載のタービン冷却制御装置。
  5. 前記第1制御手段は、1次遅れ要素を含む制御モデルに基づいて前記第1作動流体の流量を決定する請求項3または請求項4に記載のタービン冷却制御装置。
  6. 前記第1制御手段は、前記第1熱交換器の上流側に流れる前記第1作動流体の流量と、前記第1作動流体のカロリに対する補正係数とから前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を決定できる2変数関数を含む制御モデルを備える請求項3から請求項5のいずれかに記載のタービン冷却制御装置。
  7. 圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、燃焼器に流入させる燃料ガスと該燃料ガスよりも高温の排熱回収ボイラの給水系統の第2作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記燃料ガスを前記燃焼器に供給する第2熱交換器と、該第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量を調整する第2流量調整弁と、を備える前記ガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御装置であって、
    前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力し、前記第2流量調整弁の上流側に流れる前記燃料ガスの流量に基づいて、前記第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量と、前記第2熱交換器に流入させずに前記第2熱交換器の出力側にバイパスさせる第2バイパス経路に流通させる前記燃料ガスの流量との第2比率を決定し、該第2比率に基づいて決定される前記第2流量調整弁の第2指令値を出力する調整制御手段を備えるタービン冷却制御装置。
  8. 圧縮機と、
    前記圧縮機から出力された圧縮空気と燃料流路からの燃料ガスとが供給される燃焼器と、
    前記燃焼器で発生する燃焼排ガスによって回転させられるタービンと、
    前記圧縮機から排出され前記タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、
    該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、
    前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力する調整制御手段と
    を備えるガスタービンプラント。
  9. 圧縮機と、
    前記圧縮機から出力された圧縮空気と燃料流路からの燃料ガスとが供給される燃焼器と、
    前記燃焼器で発生する燃焼排ガスによって回転させられるタービンと、
    圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、
    該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、
    燃焼器に流入させる燃料ガスと該燃料ガスよりも高温の排熱回収ボイラの給水系統の第2作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記燃料ガスを前記燃焼器に供給する第2熱交換器と、
    該第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量を調整する第2流量調整弁と、
    前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力し、前記第2流量調整弁の上流側に流れる前記燃料ガスの流量に基づいて、前記第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量と、前記第2熱交換器に流入させずに前記第2熱交換器の出力側にバイパスさせる第2バイパス経路に流通させる前記燃料ガスの流量との第2比率を決定し、該第2比率に基づいて決定される前記第2流量調整弁の第2指令値を出力する調整制御手段と
    を備えるガスタービンプラント。
  10. 前記第1流量調整弁は、三方弁を使用する請求項8または請求項9に記載のガスタービンプラント。
  11. 前記第1流量調整弁は、前記第1バイパス経路にバルブを設ける請求項8または請求項9に記載のガスタービンプラント。
  12. 前記第2流量調整弁は、三方弁を使用する請求項9に記載のガスタービンプラント。
  13. 前記第2流量調整弁は、前記第2バイパス経路にバルブを設ける請求項9に記載のガスタービンプラント。
  14. 圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、を備えるガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御方法であって、
    前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力する調整制御ステップを有するタービン冷却制御方法。
  15. 圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、を備えるガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御プログラムであって、
    前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の指令値を出力する調整制御処理をコンピュータに実行させるためのタービン冷却制御プログラム。
  16. 圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、燃焼器に流入させる燃料ガスと該燃料ガスよりも高温の第2作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記燃料ガスを前記燃焼器に供給する第2熱交換器と、該第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量を調整する第2流量調整弁と、を備える前記ガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御方法であって、
    前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力し、
    前記第2流量調整弁の上流側に流れる前記燃料ガスの流量に基づいて、前記第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量と、前記第2熱交換器に流入させずに前記第2熱交換器の出力側にバイパスさせる第2バイパス経路に流通させる前記燃料ガスの流量との第2比率を決定し、該第2比率に基づいて決定される前記第2流量調整弁の第2指令値を出力する調整制御ステップを有するタービン冷却制御方法。
  17. 圧縮機から排出され、タービン側の冷却に用いられる冷却空気と該冷却空気よりも低温の排熱回収ボイラの給水系統の第1作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記冷却空気を前記タービンに供給する第1熱交換器と、該第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量を調整する第1流量調整弁と、燃焼器に流入させる燃料ガスと該燃料ガスよりも高温の第2作動流体とを熱交換し、熱交換後の前記燃料ガスを前記燃焼器に供給する第2熱交換器と、該第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量を調整する第2流量調整弁と、を備える前記ガスタービンプラントに適用され、前記タービンの冷却を制御できるタービン冷却制御プログラムであって、
    前記第1流量調整弁の上流側に流れる前記第1作動流体の流量に基づいて、前記第1熱交換器に流入させる前記第1作動流体の流量と、前記第1熱交換器に流入させずに前記第1熱交換器の出力側にバイパスさせる第1バイパス経路に流通させる前記第1作動流体の流量との第1比率を決定し、該第1比率に基づいて決定される前記第1流量調整弁の第1指令値を出力し、
    前記第2流量調整弁の上流側に流れる前記燃料ガスの流量に基づいて、前記第2熱交換器に流入させる前記燃料ガスの流量と、前記第2熱交換器に流入させずに前記第2熱交換器の出力側にバイパスさせる第2バイパス経路に流通させる前記燃料ガスの流量との第2比率を決定し、該第2比率に基づいて決定される前記第2流量調整弁の第2指令値を出力する調整制御処理をコンピュータに実行させるためのタービン冷却制御プログラム。

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