JP2012251101A - シリコーン樹脂組成物および熱伝導シート - Google Patents

シリコーン樹脂組成物および熱伝導シート Download PDF

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Abstract

【課題】柔軟性および熱伝導性の向上を図ることができるシリコーン樹脂組成物、および、そのシリコーン樹脂組成物から調製される熱伝導シートを提供すること。
【解決手段】縮合反応性シリコーン樹脂と、ホウ素原子錯体とを含有する原料成分から形成され、ホウ素原子錯体の含有割合が原料成分100質量部に対して0.5〜10質量部であるB−O−Si結合を含有するボロシロキサン樹脂と、窒化ホウ素とを含有させるシリコーン樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、シリコーン樹脂組成物および熱伝導シート、詳しくは、放熱材料などに好適なシリコーン樹脂組成物、および、そのシリコーン樹脂組成物から調製される熱伝導シートに関する。
従来、電子部品などの発熱体とヒートシンクとの間に介在し、発熱体からの熱をヒートシンクに伝達する熱伝導性樹脂組成物が知られている。熱伝導性樹脂組成物は、発熱体およびヒートシンクとの密着性の観点から、高い柔軟性が求められている。
そのような柔軟性に優れる熱伝導性樹脂組成物としては、例えば、直鎖状高重合度シリコーンと、有機溶剤可溶シリコーンレジンと、ボロンナイトライド(窒化ホウ素)とを含有する熱伝導性組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−302231号公報
しかるに、特許文献1に記載の熱伝導性組成物では、熱伝導性が不十分な場合がある。
一方、ボロンナイトライド(窒化ホウ素)の含有割合を増加させれば、熱伝導性の向上を図ることができるが、熱伝導性組成物の柔軟性が低下する場合がある。
そこで、本発明の目的は、柔軟性および熱伝導性の向上を図ることができるシリコーン樹脂組成物、および、そのシリコーン樹脂組成物から調製される熱伝導シートを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のシリコーン樹脂組成物は、B−O−Si結合を含有するボロシロキサン樹脂と、窒化ホウ素とを含有することを特徴としている。
また、本発明では、前記ボロシロキサン樹脂が、縮合反応性シリコーン樹脂と、ホウ素原子錯体とを含有する原料成分から形成され、前記ホウ素原子錯体の含有割合が、前記原料成分100質量部に対して、0.5〜10質量部であることが好適である。
また、本発明では、前記縮合反応性シリコーン樹脂が、基本構成単位がD単位およびT単位であるアルコキシシリル基含有ポリシロキサン、および、基本構成単位がT単位であるアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンを含有することが好適である。
また、本発明では、前記ホウ素原子錯体が、トリアルコキシホウ素であることが好適である。
また、本発明では、前記ボロシロキサン樹脂が、水を含有する溶媒中において、前記縮合反応性シリコーン樹脂と、前記ホウ素原子錯体とを反応させることにより得られることが好適である。
また、本発明では、さらに、反応性官能基含有無機酸化物粒子を含有することが好適である。
また、本発明では、前記反応性官能基含有無機酸化物粒子が、コロイダルシリカであることが好適である。
また、本発明では、前記ボロシロキサン樹脂が、前記反応性官能基含有無機酸化物粒子を含有する水とアルコールとの混合溶媒中において、前記縮合反応性シリコーン樹脂と、前記ホウ素原子錯体とを反応させることにより得られることが好適である。
また、本発明のシリコーン樹脂組成物の製造方法は、縮合反応性シリコーン樹脂と、ホウ素原子錯体とを配合し、原料成分を調製する準備工程と、前記原料成分を反応させ、ボロシロキサン樹脂を調製する調製工程と、前記ボロシロキサン樹脂と、窒化ホウ素とを配合する配合工程とを備えることを特徴としている。
また、本発明のシリコーン樹脂組成物の製造方法では、前記準備工程において、さらに、反応性官能基含有無機酸化物粒子を配合することが好適である。
また、本発明の熱伝導シートは、上記のシリコーン樹脂組成物を塗布して形成されることを特徴としている。
本発明のシリコーン樹脂組成物では、ボロシロキサン樹脂と、窒化ホウ素とを含有している。
そのため、ボロシロキサン樹脂および窒化ホウ素の両方に、ホウ素原子が含有されているので、ボロシロキサン樹脂中における窒化ホウ素の分散性が向上し、シリコーン樹脂組成物の熱伝導性の向上を図ることができる。つまり、窒化ホウ素の含有割合を増加させることなく、シリコーン樹脂組成物の熱伝導性の向上を図ることができる。
したがって、本発明のシリコーン樹脂組成物は、柔軟性および熱伝導性の向上を図ることができる。
本発明の熱伝導シートの一実施形態を製造する工程を示す工程図であって、(a)は、離型シートを用意する工程、(b)は、熱伝導シートを形成する工程、を示す。
シリコーン樹脂組成物は、B−O−Si結合を含有するボロシロキサン樹脂と、窒化ホウ素とを含有している。
ボロシロキサン樹脂は、例えば、縮合反応性シリコーン樹脂と、ホウ素原子錯体とを含有する原料成分から形成される。
このような縮合反応性シリコーン樹脂の含有割合は、原料成分100質量部に対して、例えば、90〜99.5質量部、好ましくは、95〜99.5質量部である。
縮合反応性シリコーン樹脂としては、例えば、シラノール基含有ポリシロキサン(例えば、シラノール基両末端ポリシロキサンなど)、アルコキシシリル基含有ポリシロキサン(例えば、基本構成単位がD単位およびT単位であるアルコキシシリル基含有ポリシロキサン(以下、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンとする。)、基本構成単位がT単位であるアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサン(以下、アルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンとする。)など)などが挙げられる。
また、このような縮合反応性シリコーン樹脂は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
また、このような縮合反応性シリコーン樹脂のなかでは、好ましくは、アルコキシシリル基含有ポリシロキサン、さらに好ましくは、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンと、アルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンとの併用が挙げられる。
D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンは、具体的には、基本構成単位として、下記一般式(1)に示すD単位と、下記一般式(2)に示すT単位とを含有する。
一般式(1):
Figure 2012251101
(一般式(1)中、Rは、飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基から選択される1価の炭化水素基を示す。)
上記一般式(1)中、Rで示される1価の炭化水素基において、飽和炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基など)、例えば、炭素数3〜6のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基など)などが挙げられる。
また、上記一般式(1)中、Rで示される1価の炭化水素基において、芳香族炭化水素基としては、例えば、炭素数6〜10のアリール基(フェニル基、ナフチル基)などが挙げられる。
上記一般式(1)において、Rは、同一または互いに異なっていてもよく、好ましくは、同一である。
このような1価の炭化水素基としては、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、および炭素数6〜10のアリール基が挙げられ、さらに好ましくは、メチル基が挙げられる。
また、上記一般式(1)に示されるD単位は、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサン中において、それぞれ同一または互いに異なっていてもよく、好ましくは、同一である。
一般式(2):
Figure 2012251101
(一般式(2)中、Rは、飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基から選択される1価の炭化水素基を示す。)
上記一般式(2)中、Rで示される1価の炭化水素基としては、上記一般式(1)中、Rで示される1価の炭化水素基と同様の炭化水素基が挙げられる。
このような1価の炭化水素基としては、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、および炭素数6〜10のアリール基が挙げられ、さらに好ましくは、メチル基が挙げられる。
また、上記一般式(2)に示されるT単位は、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサン中において、それぞれ同一または互いに異なっていてもよく、好ましくは、同一である。
また、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンは、シリコーン単量体の部分縮合物(例えば、ジアルキル(または、アリール)ジアルコキシシランとアルキル(または、アリール)トリアルコキシシランとの部分縮合物)を含み、その構成単位中に、例えば、下記一般式(3)に示す構成単位を含有する。すなわち、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンは、1分子中にアルコキシシリル基(下記一般式(3)中、−OR基)を有する。
一般式(3):
Figure 2012251101
(一般式(3)中、Rは、上記一般式(1)のRと同様の1価の炭化水素基を示す。Rは、上記一般式(2)のRと同様の1価の炭化水素基を示す。Rは、飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基から選択される1価の炭化水素基を示す。)
上記一般式(3)中、RおよびRで示される1価の炭化水素基としては、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、および炭素数6〜10のアリール基が挙げられ、さらに好ましくは、メチル基が挙げられる。
上記一般式(3)において、Rは、同一または互いに異なっていてもよく、好ましくは、同一である。
上記一般式(3)中、Rで示される1価の炭化水素基としては、上記一般式(1)中、Rで示される1価の炭化水素基と同様の炭化水素基が挙げられる。
このような1価の炭化水素基のなかでは、好ましくは、飽和炭化水素基が挙げられ、さらに好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、とりわけ好ましくは、メチル基が挙げられる。
このようなD・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンとしては、例えば、アルコキシシリル基含有ポリメチルシロキサン、アルコキシシリル基含有ポリメチルフェニルシロキサン、アルコキシシリル基含有ポリフェニルシロキサンなどが挙げられる。
このようなD・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンは、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
また、このようなD・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンのなかでは、好ましくは、メトキシシリル基含有ポリシロキサンが挙げられ、さらに好ましくは、メトキシシリル基含有ポリメチルシロキサンが挙げられる。
このようなD・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンのアルコキシシリル基含有量は、例えば、5〜30質量%、好ましくは、7〜20質量%である。
また、このようなD・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンの数平均分子量(GPC測定による標準ポリスチレン換算)は、例えば、150〜10000、好ましくは、800〜6000である。
また、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンの含有割合は、原料成分100質量部に対して、例えば、20〜99.5質量部、好ましくは、30〜70質量部である。
このようなD・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンは、市販品(商品名:X−40−9246、信越化学工業社製)を用いることができる。
アルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンは、具体的には、基本構成単位として、上記一般式(2)で示されるT単位を含有する。
上記一般式(2)に示されるT単位は、アルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサン中において、それぞれ同一または互いに異なっていてもよく、好ましくは、同一である。
また、アルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンは、シリコーン単量体の部分縮合物(例えば、アルキル(または、アリール)トリアルコキシシランの部分縮合物)であって、その構成単位中に、例えば、下記一般式(4)および/または下記一般式(5)に示す構成単位を含有する。すなわち、アルコキシシリル基含有ポリシロキサンは、1分子中にアルコキシシリル基(下記一般式(4)および(5)中、−OR基)を有する。
一般式(4):
Figure 2012251101
(一般式(4)中、Rは、上記一般式(2)のRと同様の1価の炭化水素基を示す。Rは、上記一般式(3)のRと同様の1価の炭化水素基を示す。)
一般式(5):
Figure 2012251101
(一般式(4)中、Rは、上記一般式(2)のRと同様の1価の炭化水素基を示す。Rは、上記一般式(3)のRと同様の1価の炭化水素基を示す。)
上記一般式(4)および(5)中、Rで示される1価の炭化水素基としては、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、および炭素数6〜10のアリール基が挙げられ、さらに好ましくは、メチル基が挙げられる。
上記一般式(4)および(5)中、Rで示される1価の炭化水素基としては、好ましくは、飽和炭化水素基が挙げられ、さらに好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、とりわけ好ましくは、メチル基が挙げられる。
このようなアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンとしては、例えば、ランダム構造、ラダー構造、カゴ構造など種々の構造のアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンが挙げられる。
このようなアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンは、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
また、このようなアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンのなかでは、好ましくは、メトキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンが挙げられ、さらに好ましくは、メトキシシリル基含有ポリメチルシルセスキオキサンが挙げられる。
このようなアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンにおける、アルコキシシリル基含有量は、例えば、10〜50質量%、好ましくは、15〜46質量%である。
また、このようなアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンの数平均分子量(GPC測定による標準ポリスチレン換算)は、例えば、400〜3000、好ましくは、800〜3000である。
アルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンの含有割合は、原料成分100質量部に対して、例えば、20〜99.5質量部、好ましくは、20〜60質量部である。
また、縮合反応性シリコーン樹脂が、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンおよびアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンを含有する場合、アルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンのアルコキシシリル基に対する、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンのアルコキシシリル基のモル比は、例えば、1/3〜3/1、好ましくは、1/2〜2/1である。
このようなアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンは、市販品(商品名:X−40−9225、信越化学工業社製)を用いることができる。
ホウ素原子錯体としては、具体的には、下記一般式(6)で示されるホウ素原子錯体が挙げられる。
一般式(6):
B−(OY) (6)
(一般式(6)中、Yは、水素原子、または、飽和炭化水素基および芳香族炭化水素基から選択される1価の炭化水素基を示す。但し、Yは、同一または互いに相異なっていてもよい。)
上記一般式(6)において、Yで示される1価の炭化水素基としては、例えば、上記一般式(1)中、Rで示される1価の炭化水素基と同様の炭化水素基が挙げられる。
上記一般式(6)において、Yは、同一または互いに異なっていてもよく、好ましくは、同一である。
このような1価の炭化水素基のなかでは、好ましくは、飽和炭化水素基が挙げられ、さらに好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、とりわけ好ましくは、イソプロピル基が挙げられる。
このようなホウ素原子錯体としては、例えば、トリアルコキシホウ素、ホウ酸、ホウ酸トリアリールなどが挙げられ、好ましくは、トリアルコキシホウ素が挙げられる。
トリアルコキシホウ素としては、具体的には、トリメチルボレート、トリエチルボレート、トリプロピルボレート、トリイソプロピルボレート、トリブチルボレートなどが挙げられ、好ましくは、トリイソプロピルボレートが挙げられる。
ホウ素原子錯体の含有割合は、原料成分100質量部に対して、例えば、0.5〜10質量部、好ましくは、0.5〜5質量部である。
また、ホウ素原子錯体のホウ素原子に対する、縮合反応性シリコーン樹脂のケイ素原子のモル比(Si/B)は、例えば、100/1〜100/10、好ましくは、100/1〜100/8、さらに好ましく、100/1〜100/6である。
このようなボロシロキサン樹脂の含有割合は、シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、例えば、20〜80質量部、好ましくは、30〜70質量部である。
窒化ホウ素は、シリコーン樹脂組成物に伝導性を付与するための熱伝導性充填剤である。
窒化ホウ素は、その形状が、例えば、板状(あるいは鱗片状)に形成されており、熱伝導シート(後述)において、ボロシロキサン樹脂中に分散されている。
窒化ホウ素が板状である場合、窒化ホウ素の長手方向長さ(板の厚み方向に対する直交方向における最大長さ)の平均が、例えば、1〜100μm、好ましくは、3〜90μmである。また、窒化ホウ素粒子の長手方向長さの平均は、5μm以上、好ましくは、10μm以上、さらに好ましくは、20μm以上、とりわけ好ましくは、30μm以上、最も好ましくは、40μm以上であり、通常、例えば、100μm以下、好ましくは、90μm以下である。
また、窒化ホウ素の厚み(板の厚み方向長さ、つまり、粒子の短手方向長さ)の平均は、例えば、0.01〜20μm、好ましくは、0.1〜15μmである。
また、窒化ホウ素のアスペクト比(長手方向長さ/厚み)は、例えば、2〜10000、好ましくは、10〜5000である。
そして、窒化ホウ素の光散乱法によって測定される平均粒子径は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上、さらに好ましくは、20μm以上、とりわけ好ましくは、30μm以上、最も好ましくは、40μm以上であり、通常、100μm以下である。
なお、光散乱法によって測定される平均粒子径は、動的光散乱式粒度分布測定装置にて測定される体積平均粒子径である。
窒化ホウ素の光散乱法によって測定される平均粒子径が上記範囲に満たないと、熱伝導シート(後述)が脆くなり、取扱性が低下する場合がある。
また、窒化ホウ素の嵩密度(JIS K 5101、見かけ密度)は、例えば、0.3〜1.5g/cm、好ましくは、0.5〜1.0g/cmである。
また、窒化ホウ素の熱伝導率は、例えば、10〜70W/m・K、好ましくは、20〜70W/m・Kである。
なお、熱伝導率は、例えば、キセノンフラッシュ(商品名:LFA447、NETZSCH社製)により測定することができる。
また、窒化ホウ素は、市販品またはそれを加工した加工品を用いることができる。窒化ホウ素の市販品としては、例えば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製の「PT」シリーズ(例えば、「PT−110」など)、昭和電工社製の「ショービーエヌUHP」シリーズ(例えば、「ショービーエヌUHP−1」など)などが挙げられる。
窒化ホウ素の含有割合は、シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、例えば、10〜80質量部、好ましくは、30〜70質量部である。
また、シリコーン樹脂組成物は、好ましくは、反応性官能基含有無機酸化物粒子を含有する。
反応性官能基含有無機酸化物粒子は、粒子表面に反応性官能基を有する無機酸化物粒子である。
反応性官能基としては、例えば、ヒドロキシル基、イソシアネート基、カルボキシ基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、ビニル型不飽和基、ハロゲン基、イソシアヌレート基などの反応性官能基が挙げられる。
このような反応性官能基のなかでは、好ましくは、ヒドロキシル基が挙げられる。
無機酸化物粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、チタン酸鉛、シリカ(二酸化ケイ素)などが挙げられ、好ましくは、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、シリカ、さらに好ましくは、コロイダルシリカが挙げられる。
このような無機酸化物粒子は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
このような無機酸化物粒子の平均一次粒子径は、例えば、1〜100nm、好ましくは、1〜50nmである。
なお、平均一次粒子径は、動的光散乱法などにより測定することができる。
このような反応性官能基含有無機酸化物粒子は、例えば、無機酸化物粒子のゾルとして調製されており、好ましくは、コロイダルシリカゾルが挙げられる。
このような反応性官能基含有無機酸化物粒子の含有割合は、縮合反応性シリコーン樹脂100質量部に対して、例えば、1〜40質量部、好ましくは、1〜30質量部、さらに好ましくは、1〜15質量部、シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、例えば、1〜18質量部、好ましくは、1〜14質量部である。
なお、上記したシリコーン樹脂組成物には、さらに必要に応じて、老化防止剤、変性剤、界面活性剤、顔料、変色防止剤などの公知の添加物を適宜の割合で添加することができる。
次に、シリコーン樹脂組成物の調製方法について説明する。
このようなシリコーン樹脂組成物を調製するには、まず、縮合反応性シリコーン樹脂およびホウ素原子錯体を上記した含有割合で混合(配合)して、原料成分を調製する(準備工程)。
縮合反応性シリコーン樹脂とホウ素原子錯体との混合方法としては、例えば、乾式混合、湿式混合などが挙げられ、好ましくは、湿式混合が挙げられる。
具体的には、溶媒中において、縮合反応性シリコーン樹脂およびホウ素原子錯体を攪拌混合する。
溶媒としては、例えば、水、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノ―ル、2−メトキシエタノールなどのアルコールなどが挙げられる。
このような溶媒は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
このような溶媒のなかでは、好ましくは、水とアルコールとの混合溶媒が挙げられ、さらに好ましくは、水と2−プロパノールとの混合溶媒、および、水と2−プロパノールと2−メトキシエタノールとの混合溶媒が挙げられる。
混合条件としては、温度が、例えば、40〜90℃、好ましくは、40〜80℃であり、時間が、例えば、1〜6時間、好ましくは、2〜4時間である。
以上により、溶媒に溶解された原料成分が調製される。
次いで、原料成分中の縮合反応性シリコーン樹脂と、ホウ素原子錯体とを反応させ、ボロシロキサン樹脂を調製する(調製工程)。
また、縮合反応性シリコーン樹脂が、アルコキシシリル基含有ポリシロキサン(具体的には、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンおよびアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサン)を含有する場合、例えば、酸成分により、溶媒のpHを2〜4に調製することで、アルコキシシリル基を加水分解して、シラノール基を形成する。
酸成分としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸水溶液、例えば、酢酸などの有機酸水溶液などが挙げられ、好ましくは、無機酸水溶液、さらに好ましくは、硝酸水溶液が挙げられる。
縮合反応性シリコーン樹脂と、ホウ素原子錯体とを反応させるには、具体的には、加熱することにより、縮合反応性シリコーン樹脂と、ホウ素原子錯体とを反応させ、ボロシロキサン樹脂を調製する。
縮合反応性シリコーン樹脂とホウ素原子錯体との反応条件としては、温度が、例えば、40〜90℃、好ましくは、40〜80℃であり、時間が、例えば、1〜6時間、好ましくは、2〜5時間である。
以上により、ボロシロキサン樹脂が調製される。
これにより、ボロシロキサン樹脂は、縮合反応性シリコーン樹脂のシラノール基(アルコキシシリル基含有ポリシロキサンの場合には、アルコキシシリル基の加水分解により形成されるシラノール基)と、ホウ素原子錯体の水酸基またはアルコキシ基とが反応して形成されるB−O−Si結合を含有している。
なお、B−O−Si結合は、例えば、H−NMR、IRスペクトルなどにより同定される。
また、上記した準備工程において、必要により、反応性官能基含有無機酸化物粒子を配合する。
具体的には、上記の酸成分により、pHが2〜4に調整された上記の溶媒に、反応性官能基含有無機酸化物粒子を含有させ、そこに、縮合反応性シリコーン樹脂およびホウ素原子錯体を添加し混合する。
また、縮合反応性シリコーン樹脂が、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンおよびアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンを含有する場合、まず、反応性官能基含有無機酸化物粒子を含有する溶媒に、上記の溶媒(例えば、2−プロパノ―ル)にアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンおよびホウ素原子錯体を溶解したシルセスキオキサン溶液を滴下する。
そして、それらの混合液に、上記の溶媒(例えば、2−プロパノ―ル)にD・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンを溶解したポリシロキサン溶液を滴下して、原料成分を調製する。
シルセスキオキサン溶液における、アルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンの濃度は、例えば、10〜80質量%、好ましくは、30〜70質量%であり、ホウ素原子錯体の濃度は、例えば、0.1〜10質量%、好ましくは、0.1〜7質量%である。
また、ポリシロキサン溶液におけるD・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンの濃度は、例えば、10〜80質量%、好ましくは、30〜70質量%である。
以上により、溶媒に溶解され、必要により、反応性官能基含有無機酸化物粒子を含有する原料成分が調製される。
次いで、その原料成分を加熱することにより、縮合反応性シリコーン樹脂(具体的には、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリシロキサンおよびアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサン)と、ホウ素原子錯体とを反応させ、ボロシロキサン樹脂を調製する。
反応条件としては、温度が、例えば、40〜130℃、好ましくは、80〜120℃であり、時間が、例えば、1〜6時間、好ましくは、1〜5時間である。
また、ボロシロキサン樹脂が反応性官能基含有無機酸化物粒子を含有する場合、反応性官能基含有無機酸化物粒子の反応性官能基と、ボロシロキサン樹脂とは、共有結合または水素結合により結合する。
以上によって、必要により、反応性官能基含有無機酸化物粒子を含有するボロシロキサン樹脂が調製される。
次いで、ボロシロキサン樹脂と、窒化ホウ素とを上記の含有割合で配合し、攪拌混合して、シリコーン樹脂組成物を調製する(配合工程)。
混合条件としては、温度が、例えば、20〜90℃、好ましくは、25〜70℃であり、時間が、例えば、0.1〜5時間、好ましくは、0.5〜4時間である。
以上により、シリコーン樹脂組成物が調製される。
このようにして得られた本発明のシリコーン樹脂組成物は、ボロシロキサン樹脂と、窒化ホウ素とを含有している。
そのため、ボロシロキサン樹脂および窒化ホウ素の両方に、ホウ素原子が含有されているので、ボロシロキサン樹脂と窒化ホウ素との親和性が向上し、窒化ホウ素の分散性の向上を図ることができる。
その結果、シリコーン樹脂組成物の熱伝導性の向上を図ることができる。つまり、窒化ホウ素の含有割合を増加させることなく、シリコーン樹脂組成物の熱伝導性の向上を図ることができる。
したがって、本発明のシリコーン樹脂組成物は、柔軟性および熱伝導性の向上を図ることができる。
そのため、本発明のシリコーン樹脂組成物は、柔軟性が必要となる各種産業分野において、放熱材料として用いることができ、好ましくは、熱伝導シートとして用いることができる。
次に、本発明の熱伝導シートを製造する方法について、図1を参照して説明する。
この方法では、まず、図1(a)に示すように、離型シート2を用意する。
離型シート2は、熱伝導シート1の塗工基材として用いられる。
離型シート2としては、特に制限されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどのポリエステルフィルム、例えば、ポリカーボネートフィルム、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィンフィルム、例えば、ポリスチレンフィルム、例えば、アクリルフィルム、例えば、シリコーン樹脂フィルム、フッ素樹脂フィルムなどの樹脂フィルムなどが挙げられる。
このような離型シート2のなかでは、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが挙げられる。
なお、離型シート2の表面には、熱伝導シート1からの離型性を高めるため、必要により、離型処理が施されている。
離型シート2の厚みは、特に制限されないが、例えば、5〜60μm、好ましくは、10〜40μmである。
次いで、図2(b)に示すように、シリコーン樹脂組成物を離型シート2に積層する。
シリコーン樹脂組成物を離型シート2に積層するには、まず、シリコーン樹脂組成物の溶媒を除去し、シリコーン樹脂組成物の粘度を調整する。
このとき、シリコーン樹脂組成物の粘度は、例えば、0.1〜40Pa・s、好ましくは、0.5〜20Pa・sである。
そして、粘度を調整したシリコーン樹脂組成物を、離型シート2に、例えば、塗布することにより、略シート状に成膜して、熱伝導シート1を形成する。
塗布方法としては、例えば、キャスト、スピン、ロールなどの公知の塗布方法が挙げられ、好ましくは、キャスト法が挙げられる。
以上により、熱伝導シート1が調製される。
このような熱伝導シート1の厚みは、例えば、50〜500μm、好ましくは、100〜300μmである。
また、熱伝導シート1の熱伝導率は、例えば、0.5〜6W/m・K、好ましくは、1〜6W/m・Kである。
このようにして得られた熱伝導シート1は、柔軟性および熱伝導性に優れている。
そのため、熱伝導シート1は、例えば、パワーエレクトロニクス技術に採用される熱伝導シートとして、例えば、光半導体素子放熱材、電子回路被覆材に適用される熱伝導シートとして用いることができる。
以下に、実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何らそれらに限定されない。
実施例1
アルコキシシリル基含有ポリメチルシルセスキオキサン(商品名:X−40−9225、信越化学工業社製、数平均分子量(GPC測定による標準ポリスチレン換算)800〜1000、メトキシシリル基含有量24質量%)5.0gと、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリメチルシロキサン(商品名:X−40−9246、信越化学工業社製、数平均分子量(GPC測定による標準ポリスチレン換算)1000〜2000、メトキシシリル基含有量12質量%)7.0gとを、混合溶媒(2−プロパノ―ル30gおよび水3g)33gに溶解した。
次いで、トリイソプロピルボレート(和光純薬社製)0.6gを添加し、原料成分を調製した(原料成分中、トリイソプロピルボレート含有割合5質量%)。
次いで、原料成分が溶解した溶液に濃硝酸水溶液を添加し、pHを約2に調整し、70℃において、5時間加熱攪拌した。
これにより、アルコキシシリル基含有ポリメチルシルセスキオキサン、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリメチルシロキサン、およびトリイソプロピルボレートが反応して、ボロシロキサン樹脂が調製された。
次いで、ボロシロキサン樹脂に、窒化ホウ素(商品名:PT110、板状の窒化ホウ素、平均粒子径(光散乱法)45μm、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)12gを添加し攪拌した。
そして、減圧下において、溶媒を留去し、シリコーン樹脂組成物を調製した。
シリコーン樹脂組成物の粘度は、2.5Pa・sであった。
次いで、シリコーン樹脂組成物を、キャストにより成膜して、熱伝導シートを調製した。熱伝導シートの厚みは、200μmであった。
実施例2
コロイダルシリカ(商品名:スノーテックスOS、日産化学社製、固形分濃度20質量%、平均一次粒子径8〜11nm)3g(固形分0.6g)を、混合溶媒(2−プロパノ―ル5gおよび2−メトキシエタノール2g)7gに添加した。次いで、濃硝酸水溶液を添加し、pHを約2に調整した。これにより、混合溶媒には、2−プロパノ―ル、2−メトキシエタノールに加え、水が添加された。
次いで、70℃に昇温した後、アルコキシシリル基含有ポリメチルシルセスキオキサン(商品名:X−40−9225、信越化学工業社製、数平均分子量(GPC測定による標準ポリスチレン換算)800〜1000、メトキシシリル基含有量24質量%)5gと、トリイソプロピルボレート(和光純薬社製)0.6gとを、2−プロパノール5gに溶解したポリメチルシルセスキオキサン溶液を、滴下ロートを用いて1時間かけて滴下した。
次いで、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリメチルシロキサン(商品名:X−40−9246、信越化学工業社製、数平均分子量(GPC測定による標準ポリスチレン換算)1000〜2000、メトキシシリル基含有量12質量%)7gを、2−プロパノール7gに溶解したポリメチルシロキサン溶液を、滴下ロートを用いて1時間かけて滴下した。
これにより、コロイダルシリカを含有する原料成分を調製した(原料成分中、トリイソプロピルボレート含有割合5質量%)。
次いで、原料成分を、110℃において、1時間加熱攪拌した。
これにより、アルコキシシリル基含有ポリメチルシルセスキオキサン、D・T単位アルコキシシリル基含有ポリメチルシロキサン、およびトリイソプロピルボレートが反応して、ボロシロキサン樹脂が調製された。
次いで、ボロシロキサン樹脂に、窒化ホウ素(商品名:PT110、板状の窒化ホウ素、平均粒子径(光散乱法)45μm、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)12gを添加し攪拌した。
そして、減圧下において、溶媒を留去し、シリコーン樹脂組成物を調製した。
シリコーン樹脂組成物の粘度は、8.2Pa・sであった。
次いで、シリコーン樹脂組成物を、キャストにより成膜して、熱伝導シートを調製した。熱伝導シートの厚みは、200μmであった。
比較例1
トリイソプロピルボレート0.6gを添加しなかった点以外は、実施例1と同様にして、シリコーン樹脂組成物および熱伝導シートを作製した。
なお、シリコーン樹脂組成物の粘度は、3.5Pa・sであった。
比較例2
トリイソプロピルボレート0.6gを添加しなかった点以外は、実施例2と同様にして、シリコーン樹脂組成物および熱伝導シートを作製した。
なお、シリコーン樹脂組成物の粘度は、6.8Pa・sであった。
(評価)
1.熱伝導率測定
各実施例および各比較例の熱伝導シートの熱伝導率を、キセノンフラッシュ(商品名:LFA447、NETZSCH社製)により測定した。結果を表1に示す。
2.外観観察
各実施例および各比較例の熱伝導シートの外観を、目視により観察した。
各熱伝導シートの外観に、窒化ホウ素の凝集により生じる筋が確認されないものを○、確認されたものを×と評価した。結果を表1に示す。筋が確認されない場合には、窒化ホウ素の分散性が良好であるため、柔軟性が良好である。
Figure 2012251101
1 熱伝導シート

Claims (11)

  1. B−O−Si結合を含有するボロシロキサン樹脂と、
    窒化ホウ素とを含有することを特徴とする、シリコーン樹脂組成物。
  2. 前記ボロシロキサン樹脂が、縮合反応性シリコーン樹脂と、ホウ素原子錯体とを含有する原料成分から形成され、
    前記ホウ素原子錯体の含有割合が、前記原料成分100質量部に対して、0.5〜10質量部であることを特徴とする、請求項1に記載のシリコーン樹脂組成物。
  3. 前記縮合反応性シリコーン樹脂が、基本構成単位がD単位およびT単位であるアルコキシシリル基含有ポリシロキサン、および、基本構成単位がT単位であるアルコキシシリル基含有ポリシルセスキオキサンを含有することを特徴とする、請求項2に記載のシリコーン樹脂組成物。
  4. 前記ホウ素原子錯体が、トリアルコキシホウ素であることを特徴とする、請求項2または3に記載のシリコーン樹脂組成物。
  5. 前記ボロシロキサン樹脂が、水を含有する溶媒中において、前記縮合反応性シリコーン樹脂と、前記ホウ素原子錯体とを反応させることにより得られることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂組成物。
  6. さらに、反応性官能基含有無機酸化物粒子を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂組成物。
  7. 前記反応性官能基含有無機酸化物粒子が、コロイダルシリカであることを特徴とする、請求項6に記載のシリコーン樹脂組成物。
  8. 前記ボロシロキサン樹脂が、前記反応性官能基含有無機酸化物粒子を含有する水とアルコールとの混合溶媒中において、前記縮合反応性シリコーン樹脂と、前記ホウ素原子錯体とを反応させることにより得られることを特徴とする、請求項6または7に記載のシリコーン樹脂組成物。
  9. 縮合反応性シリコーン樹脂と、ホウ素原子錯体とを配合し、原料成分を調製する準備工程と、
    前記原料成分を反応させ、ボロシロキサン樹脂を調製する調製工程と、
    前記ボロシロキサン樹脂と、窒化ホウ素とを配合する配合工程とを備えることを特徴とする、シリコーン樹脂組成物の製造方法。
  10. 前記準備工程において、さらに、反応性官能基含有無機酸化物粒子を配合することを特徴とする、請求項9に記載のシリコーン樹脂組成物の製造方法。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のシリコーン樹脂組成物を塗布して形成されることを特徴とする、熱伝導シート。
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