JP2012248348A - 有機デバイスの製造方法、有機デバイスのリペア方法、および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】既に形成されている有機デバイスの素子が、後工程での焼成によって劣化することを避ける。
【解決手段】第1のインクを配置し、第1の温度で焼成することによりHTL103を成膜する工程と、第2のインクを配置し、第1の温度以下の第2の温度で焼成することによりEML104を成膜する工程と、欠陥のある画素Aを検出し、画素AのHTL103とEML104を除去する工程と、第3のインクを画素Aに配置し、第2の温度以下の第3の温度で焼成することにより再生後HTL107を成膜する工程と、第4のインクを再生後HTL107上に配置し、第3の温度以下の第4の温度で焼成することにより再生後EML108を成膜する工程と、を備え、第3のインクの沸点は第2のインクの沸点以下であり、第4のインクの沸点は第3のインクの沸点以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機デバイスの製造方法、有機デバイスのリペア方法、および電子機器に関するものである。
有機デバイスとして、例えばテレビなどに用いられる有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機EL)パネルや、有機EL素子を用いた照明器具等が知られている。特に有機ELパネルは、消費電力が小さく、薄型化・軽量化も可能であるが、製造時の歩留まりについては、すでに市場が確立されている液晶パネルと比較すると改良が必要である。
有機ELパネルは、各画素が発光ダイオードであり、画素毎に電流を流して画像を表示する。一般的に、各画素は電極間に発光層を含む数十nmの膜厚の有機層が3層以上積層された構造である。
有機ELテレビの製造工程において、不良品が発生する要因としては、基板電極上の突起やゴミが有機層の中に含まれてしまうことが挙げられる。突起やゴミが導電性を有すると、電極間でショートが誘発され致命的な欠陥となる。このため、従来はレーザー装置を用いて対象の画素を黒欠陥画素とする方法が用いられている。しかし、テレビ用途のパネルの場合黒欠陥画素が含まれるのは望ましくない。
特許文献1には、欠陥を有する画素内にある有機エレクトロルミネッセンス層を粘着剤で剥離し、その画素内に有機エレクトロルミネッセンス材料を含むインクを補充して修復を行う方法が記載されている。
特開2009−212079号公報
しかし、欠陥のある部分の有機層を修復するためには、再び焼成工程を行わなければならず、既に形成されている発光層が劣化してしまうという問題がある。また、同じ膜厚の構成で修復したとしても、突起やゴミが取り除かれていなければ電極間のショートの誘発は避けられない。
また、有機ELテレビには、メインの表示部である有機ELパネルの周囲に、サブの小さな表示パネル等が設けられることがある。また、有機EL素子を発光部として用いた照明器具等においては、有機EL素子を用いたメインのライトの他に付属の小さなサブライトが設けられている場合がある。一般に、これらのサブパネルやサブライトは、メインのパネルやライトを形成した後で形成される場合が多い。この場合、メイン部分の素子を形成した後でサブ部分の素子を形成するために焼成工程を行わなければならないため、既に形成されている発光層が劣化してしまうという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、既に形成されている有機デバイスの素子が、後工程での焼成によって劣化することを避けることである。
本発明に係る有機デバイスの製造方法は、有機膜を備えた有機デバイスの製造方法であって、第1のインクを配置し、第1の温度で焼成することにより第1の有機膜を成膜する工程と、前記第1の有機膜の成膜後、第2のインクを配置し、前記第1の温度以下の第2の温度で焼成することにより第2の有機膜を成膜する工程と、を備え、前記第2のインクの沸点は前記第1のインクの沸点以下であることを特徴とする。
上記構成により、既に形成されている有機デバイスの素子が、後工程での焼成によって劣化することを避けることができる。
また、前記有機デバイスは、2層以上の有機膜を含む画素を備え、前記第2の有機膜は、前記第1の有機膜上に成膜され、前記第2の有機膜の成膜後、欠陥のある画素を検出する工程と、前記欠陥のある画素の前記第1の有機膜と前記第2の有機膜を除去する工程と、第3のインクを前記欠陥のある画素に配置し、前記第2の温度以下の第3の温度で焼成することにより第3の有機膜を成膜する工程と、第4のインクを前記第3の有機膜上に配置し、前記第3の温度以下の第4の温度で焼成することにより第4の有機膜を成膜する工程と、を備え、前記第3のインクの沸点は前記第2のインクの沸点以下であり、前記第4のインクの沸点は前記第3のインクの沸点以下であってもよい。
上記構成により、簡易な方法で欠陥のある画素を修復するとともに、正常に形成された画素の劣化を避けることができる。また、前記第4の有機膜は発光層とすることができる。
また、前記第4の有機膜は前記第2の有機膜よりも膜厚が厚いことが望ましい。
これにより、欠陥画素にゴミが残ったままの状態でもショートを防止する効果が高くなる。
また、前記第4の有機膜は前記第2の有機膜よりも導電性が高いことが望ましい。これにより、前記第4の有機膜を第2の有機膜よりも厚くしたことによる発光効率の低下を補うことができる。
また、前記第1の有機膜と前記第2の有機膜は、同一基板上に形成され、前記第1の有機膜の面積が前記第2の有機膜の面積よりも大きいものとすることができる。
これにより、同一基板上に既に形成されている有機デバイスの素子が、後工程での焼成によって劣化することを避けることができる。
前記第1、2の有機膜を成膜する工程では、インクジェットヘッドを用いて第1、2のインクを吐出することができる。
本発明に係る有機デバイスのリペア方法は、有機膜を備えた有機デバイスの製造方法であって、第1のインクを配置し、第1の温度で焼成することにより第1の有機膜を成膜する工程と、前記第1の有機膜の成膜後、第2のインクを配置し、前記第1の温度以下の第2の温度で焼成することにより第2の有機膜を成膜する工程と、を備え、前記第2のインクの沸点は前記第1のインクの沸点以下であることを特徴とする。
上記構成により、既に形成されている有機デバイスの素子が、後工程での焼成によって劣化することを避けることができる。
また、前記有機デバイスは、2層以上の有機膜を含む画素を備え、前記第2の有機膜は、前記第1の有機膜上に成膜され、前記第2の有機膜の成膜後、欠陥のある画素を検出する工程と、前記欠陥のある画素の前記第1の有機膜と前記第2の有機膜を除去する工程と、第3のインクを前記欠陥のある画素に配置し、前記第2の温度以下の第3の温度で焼成することにより第3の有機膜を成膜する工程と、第4のインクを前記第3の有機膜上に配置し、前記第3の温度以下の第4の温度で焼成することにより第4の有機膜を成膜する工程と、を備え、前記第3のインクの沸点は前記第2のインクの沸点以下であり、前記第4のインクの沸点は前記第3のインクの沸点以下であってもよい。
上記構成により、簡易な方法で欠陥のある画素を修復するとともに、正常に形成された画素の劣化を避けることができる。また、前記第4の有機膜は発光層とすることができる。
また、前記第4の有機膜は前記第2の有機膜よりも膜厚が厚いことが望ましい。
これにより、欠陥画素にゴミが残ったままの状態でもショートを防止する効果が高くなる。
また、前記第4の有機膜は前記第2の有機膜よりも導電性が高いことが望ましい。これにより、前記第4の有機膜を第2の有機膜よりも厚くしたことによる発光効率の低下を補うことができる。
また、前記第1の有機膜と前記第2の有機膜は、同一基板上に形成され、前記第1の有機膜の面積が前記第2の有機膜の面積よりも大きいものとすることができる。
これにより、同一基板上に既に形成されている有機デバイスの素子が、後工程での焼成によって劣化することを避けることができる。
前記第1、2の有機膜を成膜する工程では、インクジェットヘッドを用いて第1、2のインクを吐出することができる。
本発明の電子機器は、上述した有機デバイスを備える。ここで、「電子機器」は、例えば有機ELパネル(有機デバイス)を表示部として備えるあらゆる機器を含むもので、ディスプレイ装置、テレビジョン装置、電子ペーパ、時計、電卓、携帯電話、携帯情報端末等を含む。また、有機EL素子を発光部として用いた照明器具、エリアカラーパネル等を含む。
本発明の実施の形態1による有機EL表示装置の製造工程を示す図。 本発明の実施の形態2による有機EL表示装置を示す図。 本発明による電子機器の例を示した図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態による有機EL表示装置(有機デバイス)100の製造工程を示す図である。
図1(A)は、ITO陽極101上に、正孔注入層(HIL)102、正孔輸送層(HTL、第1の有機膜)103、発光層(EML、第2の有機膜)104を積層した状態を示している。各画素は、バンク105によって区切られている。
正孔注入層(HIL)102は、例えばポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォン酸の混合体(PEDOT/PSS)を含む液体材料(インク)を液滴吐出装置(インクジェットヘッド)によりITO陽極101の上に配置し、例えば220度で焼成を行うことにより形成する。
HIL102の形成に用いる具体的なインクと焼成の条件としては、例えば下記のものがあげられる。
(例1) 水分散の80%CLEVIOS(商標) P CH6000(Heraeus社製)に対し、IPA(イソプロピルアルコール)およびDMF(N,N-ジメチルフォルムアミド)を、それぞれ15%、5%となるように添加する。HIL102の焼成の条件は、大気中で200℃、5分間の加熱とする。また、膜厚は50nmとする。
(例2) 95%CLEVIOS(商標) HIL 1.3(Heraeus社製)に対し、DMSO(ジメチルスルフォン酸)5%となるように添加する。HIL102の焼成の条件は、大気中で200℃、5分間の加熱とする。また、膜厚は50nmとする。
正孔輸送層(HTL)103は、例えば熱架橋させるためにスチリル架橋基を数%含むフルオレンとトリフェニルアミンのコポリマー誘導体を溶解させた液体材料(インク)をインクジェットヘッドによりHIL102の上に配置し、例えば200度で焼成を行うことにより形成する。
発光層(EML)104は、例えばポリフルオレン系高分子材料を溶解させた液体材料(インク)をインクジェットヘッドによりHTL103の上に配置し、例えば180度で焼成を行うことにより形成する。
EML104の形成に用いる具体的なインクと焼成の条件としては、例えば下記のものがあげられる。
(例1)
溶質:ポリフルオレン系高分子材料(ガラス転移温度140℃)
溶媒:ヘキシルベンゼン(沸点226℃)
EML104の焼成の条件は、150℃で15分間の加熱とする。また、膜厚は90nmとする。
(例2)
溶質:ポリフルオレン系高分子材料(ガラス転移温度150℃)
溶媒:ノニルベンゼン(沸点282℃)
EML104の焼成の条件は、160℃で15分間の加熱とする。また、膜厚は90nmとする。
HIL102、HTL103、EML104は有機膜層である。また、それぞれの層の形成に用いるインクの沸点は、前の工程で用いるインクの沸点を上回らないため、焼成に必要な温度は上層へ行くほど低くなっている。このため、後工程における焼成によって、既に成膜されている層が劣化する心配はない。
図1(A)に示すように、画素Aにはゴミ200が含まれている。ゴミ200はITO陽極101からの突起や塵等であるが、ゴミ200が導電性を有する場合、画素内でショートが起こる原因となる。
図1(A)に示す状態で、光学的な検査法等を用いて欠陥画素を検出する。欠陥画素Aが見つかったら、図1(B)に示すように、画素AのEML104、HTL103およびHIL102を剥離して除去する。この時ゴミ200も同時に除去される。剥離の方法は、例えば、欠陥画素Aを有機溶媒で満たして各層を溶解させ、その後吸着剤等で吸い取るようにしてもよい。具体的には、例えば1,2,4-トリメチルベンゼン(沸点167℃)を欠陥画素に満たし、有機膜層を溶解させた後、吸着剤(シート)で溶解液を吸い取る。また、有機膜層をレーザーアブレーションにより剥離してもよい。
次に、図1(C)に示すように、画素AのEML104、HTL103およびHIL102を除去したあとに、リペア用インクを用いて各層を再生する。以下、各層の再生方法について説明する。
まず、HIL層のリペア用インクをインクジェットヘッドにより配置し、例えば170度で焼成を行うことにより再生後HIL106を形成する。リペア用のインクの沸点は、EML104の形成に用いたインクの沸点以下であり、焼成に必要な温度も低くすることができる。このため、修復時の焼成によって他の画素のHIL102、HTL103、EML104が劣化する心配はない。
HIL層のリペア用インクと焼成の条件としては、例えば下記のものがあげられる。
(例1)
水分散の80%CLEVIOS(商標) P AI4083(Heraeus社製)に対し、IPA(イソプロピルアルコール)およびDMF(N,N-ジメチルフォルムアミド)を、それぞれ15%、5%となるように添加する。
再生後HIL106の焼成の条件は、大気中で180℃、5分間の加熱とする。また、膜厚は300nmとする。
(例2)
95%CLEVIOS(商標) HIL 1.1(Heraeus社製)に対し、DMSO(ジメチルスルフォン酸)5%となるように添加する。
再生後HIL106の焼成の条件は、大気中で190℃、5分間の加熱とする。また、膜厚は500nmとする。
次に、HTL層のリペア用インクをインクジェットヘッドにより配置し、例えば160度で焼成を行うことにより再生後HTL(第3の有機膜)107を形成する。リペア用のインクの沸点は、再生後HIL106の形成に用いたインクの沸点以下であり、焼成に必要な温度も低くすることができる。このため、修復時の焼成によって他の画素のHIL102、HTL103、EML104、及び画素Aの再生後HIL106が劣化する心配はない。
さらに、EML層のリペア用インクをインクジェットヘッドにより配置し、例えば150度で焼成を行うことにより再生後EML(第4の有機膜)108を形成する。リペア用のインクの沸点は、再生後HTL107の形成に用いたインクの沸点以下であり、焼成に必要な温度も低くすることができる。このため、修復時の焼成によって他の画素のHIL102、HTL103、EML104、及び画素Aの、再生後HIL106と再生後HTL107が劣化する心配はない。
EML層のリペア用インクと焼成の条件としては、例えば下記のものがあげられる。
(例1)
溶質:電子輸送性基のポリピリジンの組成比を2倍に増やしたポリフルオレン系高分子材料(ガラス転移温度130℃)
溶媒:1,4-ジイソプロピルベンゼン(沸点210℃)
再生後EML108の焼成の条件は、140℃で15分間の加熱とする。また、膜厚は150nmとする。
(例2)
溶質:正孔輸送性基のN-(4-ブチルフェニル)-ジフェニルアミンの組成比を1.5倍に増やし、電子輸送性基のベンゾジチアゾールの組成比を1.5倍に増やしたポリフルオレン系高分子材料(ガラス転移温度130℃)
溶媒:1,3,5-トリエチルベンゼン(沸点218℃)
再生後EML108の焼成の条件は、140℃で15分間の加熱とする。また、膜厚は200nmとする。
なお、図1(C)に示すように、再生後EML108はEML104よりも膜厚が厚くなるように形成することが望ましい。例えば、EML104は50nm、再生後EML108は150nmとする。再生後EML108をEML104と同じ膜厚で形成すると、仮にゴミ200が完全に取り除かれていない場合に、電極間のショートの原因となる場合がある。再生後EML108を厚めに形成することにより、ショートを防止することができる。
一方、一般に有機EL素子は、膜厚が厚くなると駆動電圧が高くなり、発光率が低下するので、再生後EML108の膜厚を厚くする分、再生後EML108の導電性は高くすることが望ましい。導電性を高めるためにはリペア用インクの組成を工夫する必要がある。具体的には、インクに含まれる高分子の正孔輸送性基および電子輸送性基の比率を調整することにより実現できる。なお、リペアを行った画素Aの初期輝度は、他の正常画素の70%以上であることが望ましい。
また、再生後HIL106または再生後HTL107の膜厚を、HIL102またはHTL103の膜厚よりも厚くなるように形成してもよい。例えば、HIL102は50nm、再生後HIL106は300nmとする。この場合も、再生後HIL106の膜厚を厚くする分、再生後HIL106の導電性は高くすることが望ましい。導電性を高めるためには、リペア用インクに含まれるPEDOT/PSSの比率や分子量を変えたり、添加する極性溶媒の種類を変えたりすればよい。
欠陥画素Aの再生後EML108を形成したら、図1(D)に示すように、LiF/Alの蒸着等により、EML104および再生後EML108の上に陰極109を形成する。なお、必要に応じてEML104および再生後EML108と陰極109の間に電子輸送層(ETL)を形成してもよい。また、陰極109を形成する前に、再度光学的な検査法等による欠陥検査を行ってもよい。
以上のように、本実施形態によれば、簡易な方法で欠陥のある画素を修復することができるとともに、HIL、HTL、およびEMLの各層の再生に使うインクは、前の工程で用いたいずれのインクよりも沸点が低く、焼成温度を低くすることができるので、修復の際、正常に形成された他の画素や前工程で形成した層が劣化することを避けることができる。
また、再生後EML108の膜厚がEML104よりも厚いため、欠陥画素にゴミが残ったままの状態でもショートを防止する効果が高くなる。
さらに、再生後EML108の導電性をEML104よりも高くすることにより、再生後EML108の膜厚を厚くしたことによる発光効率の低下を補うことができる。
なお、本実施形態では、欠陥画素AのEML104、HTL103およびHIL102の3層をすべて除去しているが、ゴミ200が含まれる層がEML104層のみであれば、EML104のみを除去してもよい。この場合には、EML104の除去後、画素AのHTL103上に再生後EML108のみを形成すればよい。
また、ゴミ200がEML104とHTL103の2層にわたっている場合は、EML104とHTL103を除去してもよい。この場合には、EML104とHTL103の除去後、画素AのHIL102上に再生後HTL107と再生後EML108を形成すればよい。
本発明は、有機ELテレビのような、表示面積が比較的大きい有機EL表示装置に適しているが、その他の有機EL素子を利用した表示装置、回路、素子等にも適用できる。
また、本実施形態では、有機膜の形成にインクジェットヘッド方式を用いているが、ディスペンサーなどを用いて材料を配置する場合にも適用できる。
実施の形態2.
実施の形態1では、本発明を有機EL表示装置の製造の過程で発見された欠陥画素の修復に適用したが、本発明は、図2に示すような、1枚の基板上にメイン表示パネル301とサブ表示パネル302を備えた有機EL表示装置300において、メイン表示パネルを形成した後でサブ表示パネル表示パネルを形成する場合にも適用できる。
実施の形態2では、まずメイン表示パネル301の有機膜層(HIL、HTLおよびEML、第1の有機膜)を形成した後、サブ表示パネル302の有機膜層(第2の有機膜)を形成する。この時、サブ表示パネル302の有機膜層の形成に用いるインクの沸点は、メイン表示パネル301の形成で用いるインクの沸点を上回らないようにする。これにより、サブ表示パネル302の形成工程での焼成によって、既に形成されているメイン表示パネル301の有機層が劣化する心配がない。
なお、メイン表示パネル301は面積が比較的広いため、製造工程において均一性を高めるためには沸点の高いインク(乾きにくいインク)を用いるほうが望ましいが、サブ表示パネル302は比較的小さいため、沸点の低いインクであっても問題はない。
また、本発明は、メインパネルとサブパネルを備えた有機EL表示装置の他に、例えば有機EL素子を発光部として用いたメインライトとサブライトを備えた照明器具において、メインライトの形成後にサブライトを形成する場合にも適用できる。また、エリアカラーパネルのように、1基板上に複数の色の発光部を順番に形成する場合にも適用できる。
(電子機器)
次に、本発明による有機EL表示装置100を備えた電子機器の具体例について説明する。
図3は、有機EL表示装置100を備えた電子機器の具体例を示す斜視図である。図2(A)は、電子機器の一例である携帯電話機を示す斜視図である。この携帯電話機1000は、本発明にかかる有機EL表示装置100を用いて構成された表示部1001を備えている。図3(B)は、電子機器の一例であるテレビジョン装置を示す斜視図である。このテレビジョン装置1100は、本発明にかかる有機EL表示装置100を用いて構成された表示部1101を備えている。図3(C)は、電子機器の一例である情報処理装置1200を示す斜視図である。この情報処理装置1200は、キーボード等の入力部1201、演算手段や記憶手段などが格納された本体部1202、および本発明にかかる有機EL表示装置100を用いて構成された表示部1203を備えている。
100,300 有機EL表示装置、101 ITO陽極、102 HIL、103 HTL、104 EML、105 バンク、106 再生後HIL、107 再生後HTL、108 再生後EML、109 陰極、200 ゴミ、301 メイン表示パネル、302 サブ表示パネル、1000 携帯電話機、1001 表示部、1100 テレビジョン装置、1101 表示部、1200 情報処理装置、1201 入力部、1202 本体部、1203 表示部、A 画素

Claims (14)

  1. 有機膜を備えた有機デバイスの製造方法であって、
    第1のインクを配置し、第1の温度で焼成することにより第1の有機膜を成膜する工程と、
    前記第1の有機膜の成膜後、第2のインクを配置し、前記第1の温度以下の第2の温度で焼成することにより第2の有機膜を成膜する工程と、を備え、
    前記第2のインクの沸点は前記第1のインクの沸点以下である、
    有機デバイスの製造方法。
  2. 前記有機デバイスは、2層以上の有機膜を含む画素を備え、
    前記第2の有機膜は、前記第1の有機膜上に成膜され、
    前記第2の有機膜の成膜後、欠陥のある画素を検出する工程と、
    前記欠陥のある画素の前記第1の有機膜と前記第2の有機膜を除去する工程と、
    第3のインクを前記欠陥のある画素に配置し、前記第2の温度以下の第3の温度で焼成することにより第3の有機膜を成膜する工程と、
    第4のインクを前記第3の有機膜上に配置し、前記第3の温度以下の第4の温度で焼成することにより第4の有機膜を成膜する工程と、を備え、
    前記第3のインクの沸点は前記第2のインクの沸点以下であり、前記第4のインクの沸点は前記第3のインクの沸点以下である、請求項1に記載の有機デバイスの製造方法。
  3. 前記第4の有機膜は前記第2の有機膜よりも膜厚が厚い、請求項2に記載の有機デバイスの製造方法。
  4. 前記第4の有機膜は発光層である、請求項2に記載の有機デバイスの製造方法。
  5. 前記第4の有機膜は前記第2の有機膜よりも導電性が高い、請求項2に記載の有機デバイスの製造方法。
  6. 前記第1の有機膜と前記第2の有機膜は、同一基板上に形成され、
    前記第1の有機膜の面積が前記第2の有機膜の面積よりも大きい、請求項1に記載の有機デバイスの製造方法。
  7. 前記第1、2の有機膜を成膜する工程では、インクジェットヘッドを用いて第1、2のインクを吐出する、請求項1に記載の有機デバイスの製造方法。
  8. 有機膜を備えた有機デバイスのリペア方法であって、
    第1のインクを配置し、第1の温度で焼成することにより第1の有機膜を成膜する工程と、
    前記第1の有機膜の成膜後、第2のインクを配置し、前記第1の温度以下の第2の温度で焼成することにより第2の有機膜を成膜する工程と、を備え、
    前記第2のインクの沸点は前記第1のインクの沸点以下である、
    有機デバイスのリペア方法。
  9. 前記有機デバイスは、2層以上の有機膜を含む画素を備え、
    前記第2の有機膜は、前記第1の有機膜上に成膜され、
    前記第2の有機膜の成膜後、欠陥のある画素を検出する工程と、
    前記欠陥のある画素の前記第1の有機膜と前記第2の有機膜を除去する工程と、
    第3のインクを前記欠陥のある画素に配置し、前記第2の温度以下の第3の温度で焼成することにより第3の有機膜を成膜する工程と、
    第4のインクを前記第3の有機膜上に配置し、前記第3の温度以下の第4の温度で焼成することにより第4の有機膜を成膜する工程と、を備え、
    前記第3のインクの沸点は前記第2のインクの沸点以下であり、前記第4のインクの沸点は前記第3のインクの沸点以下である、請求項8に記載の有機デバイスのリペア方法。
  10. 前記第4の有機膜は前記第2の有機膜よりも膜厚が厚い、請求項9に記載の有機デバイスのリペア方法。
  11. 前記第4の有機膜は発光層である、請求項9に記載の有機デバイスのリペア方法。
  12. 前記第4の有機膜は前記第2の有機膜よりも導電性が高い、請求項9に記載の有機デバイスのリペア方法。
  13. 前記第1、2の有機膜を成膜する工程では、インクジェットヘッドを用いて第1、2のインクを吐出する、請求項8に記載の有機デバイスのリペア方法。
  14. 請求項1〜7のいずれかに記載の有機デバイスの製造方法で製造された有機デバイスを備えた電子機器。
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