JP2012247509A - パターン位相差フィルムの作製方法、パターン位相差フィルム作製用金型の作製方法 - Google Patents
パターン位相差フィルムの作製方法、パターン位相差フィルム作製用金型の作製方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】パッシブ方式による3次元画像表示に適用するパターン位相差フィルムに関して、パターン位相差フィルムを容易かつ大量に作製することができるようにする。
【解決手段】母材21上に、第1及び第2のマスクを順次作製して順次各領域の凹凸形状を作製する。このときポジ型レジスト膜22を介して保護膜23を配置して第1のマスクとする。また全体に第2の保護膜25を配置してポジ型レジスト膜22の除去により第2のマスクを作製する。
【選択図】図6
【解決手段】母材21上に、第1及び第2のマスクを順次作製して順次各領域の凹凸形状を作製する。このときポジ型レジスト膜22を介して保護膜23を配置して第1のマスクとする。また全体に第2の保護膜25を配置してポジ型レジスト膜22の除去により第2のマスクを作製する。
【選択図】図6
Description
本発明は、パッシブ方式による3次元画像表示に適用するパターン位相差フィルムの製造に関するものである。
フラットパネルディスプレイは、従来、2次元表示のものが主流であった。しかしながら、近年、3次元表示可能なフラットパネルディスプレイが注目を集めており、一部市販もされている。そして今後のフラットパネルディスプレイは3次元表示可能であることが当然に求められる傾向にあり、3次元表示可能なフラットパネルディスプレイの検討が幅広い分野において進められている。
フラットパネルディスプレイにおいて3次元表示をするには、通常、何らかの方式で右目用の映像と、左目用の映像とを、それぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供することが必要である。右目用の映像と左目用の映像とを選択的に提供する方法としては、例えば、パッシブ方式が知られている。このパッシブ方式の3次元表示方式について図を参照しながら説明する。図7は、液晶表示パネルを使用したパッシブ方式の3次元表示の一例を示す概略図である。この図7の例では、垂直方向に連続する液晶表示パネルの画素を、順次交互に、右目用及び左目用に割り当て、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動し、これにより右目用の映像と左目用の映像とを同時に表示する。また液晶表示パネルのパネル面にパターン位相差フィルムを配置し、右目用及び左目用の画素からの直線偏光による出射光を、右目用及び左目用で方向の異なる円偏光に変換する。これによりパッシブ方式では、対応する偏光フィルタを備えてなるめがねを装着して、右目用の映像と左目用の映像とをそれぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供する。
このパッシブ方式は、応答速度の低い液晶表示装置でも適用することができ、さらにパターン位相差フィルムと円偏光メガネとを用いた簡易な構成で3次元表示することができる。このようなことから、パッシブ方式の液晶表示装置は今後の3次元表示装置の中心的存在となるものとして非常に注目されている。
ところでパッシブ方式に係るパターン位相差フィルムは、画素の割り当てに対応して透過光に位相差を与えるパターン状の位相差層が必要である。このパターン位相差フィルムは、まだ広く研究、開発が行われておらず、標準的な技術としても確立されているものがないのが現状である。
このパターン位相差フィルムに関して、特許文献1には、配向規制力を制御した光配向膜をガラス基板上に形成し、この光配向膜により液晶の配列をパターニングする作製方法が開示されている。しかしながらこの特許文献1に開示の方法は、ガラス基板を使用することが必要であることから、パターン位相差フィルムが高価になり、大面積のものを大量生産し難い問題がある。
またパターン位相差フィルムに関して、特許文献2には、レーザーの照射によりロール版の周囲に微細な凹凸形状を形成し、この凹凸形状を転写してパターン状に配向規制力を制御した光配向膜を作製する方法が開示されている。この特許文献2に開示の方法では、レーザーの走査によりロール版の全周に漏れ無くレーザーを照射することが必要である。従ってロール版の作製に時間を要する問題がある。また高価なレーザー加工装置を使用しなければならない問題もある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、パッシブ方式による3次元画像表示に適用するパターン位相差フィルムに関して、パターン位相差フィルムを容易かつ大量に作製することができるパターン位相差フィルムの作製方法、パターン位相差フィルム作製用金型の作製方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、母材をマスクして右目用及び左目用の領域に係る凹凸形状を作製する場合に、母材上に作製した一方の領域に係るマスクを利用して他方の領域に係るマスクを母材上に作製する、との着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 転写用金型に形成された凹凸形状を透明シート材に転写して配向膜を形成するパターン位相差フィルムの作製方法において、前記パターン位相差フィルムは、前記配向膜のパターニングにより、右目用の透過光に、対応する位相差を与える右目用の領域と、左目用の透過光に、対応する位相差を与える左目用の領域とが、それぞれ帯状に順次交互に形成され、前記パターン位相差フィルムの作製方法は、前記右目用の領域及び左目用の領域の一方の領域に対応する領域を露出させた第1のマスクにより、前記転写用金型に係る母材上に、前記一方の領域に対応する領域に前記凹凸形状を作製する第1の凹凸形状作製工程と、前記右目用の領域及び左目用の領域の他方の領域に対応する領域を露出させた第2のマスクにより、前記母材上に、前記他方の領域に対応する領域に前記凹凸形状を作製する第2の凹凸形状作製工程とを備え、前記第1の凹凸形状作製工程は、前記母材上に、ポジ型レジスト膜を作製するポジ型レジスト膜作製工程と、前記ポジ型レジスト膜の上層の、前記一方の領域に対応する領域に、前記凹凸形状を作製する際の第1の保護膜を作製する第1の保護膜作製工程と、前記第1の保護膜をマスクとして使用して露光処理して、前記一方の領域に対応する領域から前記ポジ型レジストを選択的に除去して前記第1のマスクを作製する第1のポジ型レジストの除去工程とを有し、前記第2の凹凸形状作製工程は、前記第1のマスクを配置している前記母材の全面に、前記凹凸形状を作製する際の第2の保護膜を作製する第2の保護膜作製工程と、前記第1のマスクに係る前記ポジ型レジストをその上層の部材と共に除去することにより、前記第2のマスクを作製する第2のポジ型レジストの除去工程とを有することを特徴とするパターン位相差フィルムの作製方法。
(2) 前記第1の保護膜作製工程は、前記ポジ型レジスト膜の上層に、金属膜を作製する金属膜作製工程と、前記金属膜の上層に、レジスト膜を作製するレジスト膜作製工程と、前記レジスト膜を露光処理して、前記一方の領域に対応する領域の前記レジスト膜を選択的に除去するレジスト膜除去工程と、前記レジスト膜除去工程により、前記一方の領域に対応する領域が選択的に除去された前記レジスト膜をマスクにして、前記一方の領域に対応する領域の前記金属膜を選択的に除去して前記第1の保護膜を作製する金属膜除去工程とを有することを特徴とする(1)に記載のパターン位相差フィルムの作製方法。
(3) 表面に形成された凹凸形状の透明シート材への転写によりパターン位相差フィルムの配向膜を作製するパターン位相差フィルム作製用金型の作製方法であって、前記パターン位相差フィルムは、前記配向膜のパターニングにより、右目用の透過光に、対応する位相差を与える右目用の領域と、左目用の透過光に、対応する位相差を与える左目用の領域とが、それぞれ帯状に順次交互に形成され、前記パターン位相差フィルム作製用金型の作製方法は、前記右目用の領域及び左目用の領域の一方の領域に対応する領域を露出させた第1のマスクにより、前記パターン位相差フィルム作製用金型に係る母材上に、前記一方の領域に対応する領域に前記凹凸形状を作製する第1の凹凸形状作製工程と、前記右目用の領域及び左目用の領域の他方の領域に対応する領域を露出させた第2のマスクにより、前記母材上に、前記他方の領域に対応する領域に前記凹凸形状を作製する第2の凹凸形状作製工程とを備え、前記第1の凹凸形状作製工程は、前記母材上に、ポジ型レジスト膜を作製するポジ型レジスト膜作製工程と、前記ポジ型レジスト膜の上層の、前記一方の領域に対応する領域に、前記凹凸形状を作製する際の第1の保護膜を作製する第1の保護膜作製工程と、前記第1の保護膜をマスクとして使用して露光処理して、前記一方の領域に対応する領域から前記ポジ型レジストを選択的に除去して前記第1のマスクを作製する第1のポジ型レジストの除去工程とを有し、前記第2の凹凸形状作製工程は、前記第1のマスクを配置している前記母材の全面に、前記凹凸形状を作製する際の第2の保護膜を作製する第2の保護膜作製工程と、前記第1のマスクに係る前記ポジ型レジストをその上層の部材と共に除去することにより、前記第2のマスクを作製する第2のポジ型レジストの除去工程とを有することを特徴とするパターン位相差フィルム作製用金型の作製方法。
本発明によれば、第1の保護膜の作製に供するマスクを使用して、右目用及び左目用の凹凸形状を作製することができる。従ってマスクの配置に係る位置決め作業を格段的に簡略化して精度の高い量産用の金型を作製することができ、これによりパッシブ方式による3次元画像表示に適用するパターン位相差フィルムに関して、容易かつ大量に作製することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係るパターン位相差フィルムを示す図である。パターン位相差フィルム1は、透明シート材による基材2に配向膜3、位相差層4が順次作製される。パターン位相差フィルム1は、位相差層4が液晶材料により形成され、この液晶材料の配向を配向膜3の配向規制力によりパターニングする。なおこの液晶分子の配向を図1では細長い楕円により示す。このパターニングにより、パターン位相差フィルム1は、液晶表示パネルにおける画素の割り当てに対応して、一定の幅により、右目用の領域Aと、左目用の領域Bとが順次交互に帯状に形成され、右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。
図1は、本発明の第1実施形態に係るパターン位相差フィルムを示す図である。パターン位相差フィルム1は、透明シート材による基材2に配向膜3、位相差層4が順次作製される。パターン位相差フィルム1は、位相差層4が液晶材料により形成され、この液晶材料の配向を配向膜3の配向規制力によりパターニングする。なおこの液晶分子の配向を図1では細長い楕円により示す。このパターニングにより、パターン位相差フィルム1は、液晶表示パネルにおける画素の割り当てに対応して、一定の幅により、右目用の領域Aと、左目用の領域Bとが順次交互に帯状に形成され、右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。
パターン位相差フィルム1は、基材2の表面に紫外線硬化樹脂5が塗布された後、この紫外線硬化樹脂5の表面に微細な凹凸形状が形成され、これにより紫外線硬化樹脂を介して基材2の表面に凹凸形状が形成される。パターン位相差フィルム1は、この紫外線硬化樹脂5の表面の凹凸形状により配向膜3が形成される。この凹凸形状は、一方向に延長する多数のすじによるすじ状模様により形成され、各すじの延長方向が、配向膜3近傍における液晶材料の配向方向と一致する一方向に設定される。従ってこの紫外線硬化樹脂5の表面に形成される凹凸形状は、このすじの延長方向が、右目用及び左目用の領域A及びBで、90度異なる方向となるように、かつ各領域の延長方向に対して45度傾くように形成される。なおこの各領域の延長方向に対する傾きにあっては、基材2のリタデーションが無視できない程度に大きい場合には、リタデーション値に応じて、適宜、増減される。
図2は、このパターン位相差フィルム1の製造工程を示す図である。この製造工程は、基材2が所定形状により供給され(図2(a))、この基材2の表面に紫外線硬化樹脂5が所定膜厚により塗布される(図2(b))。続いてこの紫外線硬化樹脂5の表面に金型14が押し付けられる(図3(c))。ここで金型14は、配向膜3に係る凹凸形状が表面に形成された転写用金型である。この製造工程は、紫外線硬化樹脂5を金型14により押圧した状態で、紫外線の照射により紫外線硬化樹脂5を硬化し、これにより紫外線硬化樹脂5の表面に配向膜3に係る凹凸形状を作製する。
その後、図3に示すように、この製造工程は、金型14から取り外して配向膜3に液晶材料を塗布した後、紫外線の照射により液晶材料を硬化させ、これにより位相差層4を作製する。パターン位相差フィルム1は、その後、必要に応じて粘着層、反射防止層等が形成された後、所望の大きさに切断して作製される。これによりパターン位相差フィルム1は、平盤による金型14を用いた凹凸形状の転写により、基材2を処理して効率良く作製される。
図4は、金型14の作製手順を示す図である。この作製工程では、表面を研磨した母材21にポジ型のレジストが塗布され、母材21の表面にポジ型レジスト膜22が作製される(図4(a))。なおこの実施形態において、母材21は、DLC(ダイアモンドライクカーボン)が適用されるものの、例えば金型用の各種金属材料等を広く適用することができる。
続いてこの工程は、第1の保護膜23、レジスト膜24を順次成膜する(図4(B))。ここで第1の保護膜23は、凹凸形状を作製する際のマスクとして機能する保護膜であり、例えば金属膜が適用される。なおこの実施形態では、スパッタリングの手法を適用してクロム膜により作製されるものの、ニッケル膜等を適用してもよい。この工程は、この第1の保護膜23をパターニングして右目用の領域A及び左目用の領域Bのうちの一方の領域に対応する領域に開口が作製されている第1のマスクを、下層のポジ型レジスト膜22と共に作製する。レジスト膜24は、露光処理によりこの第1の保護膜23をパターニング処理するために成膜される。従ってレジスト膜24は、ポジ型、ネガ型の何れを適用しても良い。
続いてこの工程は、マスクを用いて露光処理した後、現像、洗浄の処理を実行し、右目用の領域Aに対応する領域又は左目用の領域Bに対応する領域について、選択的にレジスト膜24を除去する(図4(c))。なおマスクを用いた露光処理に代えて、レーザーの走査により露光処理しても良い。続いて図5に示すように、母材21上に取り残されたレジスト膜24をマスクとして使用したエッチング処理により、右目用の領域Aに対応する領域又は左目用の領域Bに対応する領域について、選択的に第1の保護膜23を除去する(図5(a))。
続いて母材21上に取り残された第1の保護膜23をマスクとして使用して露光処理した後、現像、洗浄の処理を実行し、右目用の領域Aに対応する領域又は左目用の領域Bに対応する領域について、選択的にポジ型レジスト膜22を除去する(図5(b))。これらの処理により、この工程は、母材21上に、一方の領域に対応する領域を露出させた第1のマスクを作製する。
この工程は、続いて全面を研磨し、母材21の露出している部位である、右目用の領域Aに対応する領域又は左目用の領域Bに対応する領域について、母材21の表面に凹凸形状を作製する(図5(c))。なおこの研磨方法としては、砥石研磨、ペーパー研磨、テープ研磨等、配向膜の作製技術に係る各種の手法を広く適用することができる。
続いてこの工程は、図6に示すように、全面に第2の保護膜25を成膜する。ここでこの第2の保護膜25は、直前の工程で凹凸形状を作製した部位をマスクして保護する膜であり、例えば金属膜が適用される。なおこの実施形態では、スパッタリングの手法を適用してクロム膜により作製されるものの、ニッケル膜等を適用してもよい(図6(a))。
続いてこの工程は、ポジ型レジスト膜22を除去する薬剤を使用したレジスト除去処理により、ポジ型レジスト膜22の上層の第2の保護膜25、レジスト膜24、第1の保護膜23を、ポジ型レジスト22と共に除去する(図6(b))。これによりこの工程は、既に凹凸形状を作製した領域を第2の保護膜25により保護した状態で、未だ凹凸形状を作製していない左目用の領域Bに対応する領域又は右目用の領域Aに対応する領域について、選択的に母材21の表面に露出させる。この工程により、母材21上に取り残された第2の保護膜25は、続く凹凸形状の作製作業に係るマスクとなる。
続いてこの工程は、表面を研磨し、母材21の露出している部位である、左目用の領域Bに対応する領域又は右目用の領域Aに対応する領域に、凹凸形状を形成する。この処理において、この工程では、先の研磨処理とは90度異なる方向に凹凸形状が延長するように、研磨方向を切り換えて研磨処理する(図6(c))。続いてこの工程は、第2の保護膜25を除去し、これにより金型14が完成する。
これによりこの工程は、ポジ型レジストの露光処理により第1のマスクを作製し、この第1のマスクを用いて右目用及び左目用の領域の一方の領域に凹凸形状を作製した後、この第1のマスクを利用して残る領域をマスクする第2のマスクを作製して残りの領域に凹凸形状を作製することにより、1種類の露光用マスクを使用して精度良く、右目用領域と左目用領域との凹凸形状を作製することができる。すなわちこのように2つの領域をそれぞれマスクして凹凸形状を作製する場合には、通常、この2つの領域に対応するマスクを使用することが必要である。しかしながらこの場合、製造工程では、この2つのマスクの位置合わせが煩雑になり、また位置ずれによりパターン位相差フィルムの性能も劣化する恐れがある。しかしながらこの実施形態のように、一方のマスクを利用して他方のマスクを母材上に作製する場合には、このような位置合わせの処理を省略することができ、簡易かつ高い精度でパターン位相差フィルム用の金型を作製することができ、その結果パターン位相差フィルム自体、簡易かつ高い精度で、大量に作製することができる。
またこの第1のマスクのパターニングを、金属膜の上層にレジスト膜を作製し、このレジスト膜の露光処理により、金属膜をパターニングして第1のマスクにかかる保護膜を作製することにより、金型作製に使用する一連の設備を有効に使用して金属膜をパターニングすることができ、工程を簡略化することができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更し、さらに組み合わせることができる。
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更し、さらに組み合わせることができる。
すなわち上述の実施形態では、金属膜の上層に配置したレジスト膜を露光処理して金属膜をパターニングし、保護膜を作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、露光処理による金属膜のパターニングに代えて、マスクを使用した金属材料の成膜により、金属膜を直接、パターンニングして成膜し、保護膜としても良い。
また上述の実施形態では、研磨により微細な凹凸形状を作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばラビング処理により凹凸形状を作製する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、液晶表示パネルの使用を前提としたパターン位相差フィルムを作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、有機ELパネル、プラズマディスプレイパネルの使用を前提に、偏光フィルタを一体に設ける場合にも広く適用することができる。
1 パターン位相差フィルム
2 基材
3 配向膜
4 位相差層
5 紫外線硬化樹脂
14 金型
21 母材
22 ポジ型レジスト膜
23 金属膜
24 レジスト膜
25 金属膜
2 基材
3 配向膜
4 位相差層
5 紫外線硬化樹脂
14 金型
21 母材
22 ポジ型レジスト膜
23 金属膜
24 レジスト膜
25 金属膜
Claims (3)
- 転写用金型に形成された凹凸形状を透明シート材に転写して配向膜を形成するパターン位相差フィルムの作製方法において、
前記パターン位相差フィルムは、
前記配向膜のパターニングにより、右目用の透過光に、対応する位相差を与える右目用の領域と、左目用の透過光に、対応する位相差を与える左目用の領域とが、それぞれ帯状に順次交互に形成され、
前記パターン位相差フィルムの作製方法は、
前記右目用の領域及び左目用の領域の一方の領域に対応する領域を露出させた第1のマスクにより、前記転写用金型に係る母材上に、前記一方の領域に対応する領域に前記凹凸形状を作製する第1の凹凸形状作製工程と、
前記右目用の領域及び左目用の領域の他方の領域に対応する領域を露出させた第2のマスクにより、前記母材上に、前記他方の領域に対応する領域に前記凹凸形状を作製する第2の凹凸形状作製工程とを備え、
前記第1の凹凸形状作製工程は、
前記母材上に、ポジ型レジスト膜を作製するポジ型レジスト膜作製工程と、
前記ポジ型レジスト膜の上層の、前記一方の領域に対応する領域に、前記凹凸形状を作製する際の第1の保護膜を作製する第1の保護膜作製工程と、
前記第1の保護膜をマスクとして使用して露光処理して、前記一方の領域に対応する領域から前記ポジ型レジストを選択的に除去して前記第1のマスクを作製する第1のポジ型レジストの除去工程とを有し、
前記第2の凹凸形状作製工程は、
前記第1のマスクを配置している前記母材の全面に、前記凹凸形状を作製する際の第2の保護膜を作製する第2の保護膜作製工程と、
前記第1のマスクに係る前記ポジ型レジストをその上層の部材と共に除去することにより、前記第2のマスクを作製する第2のポジ型レジストの除去工程とを有する
ことを特徴とするパターン位相差フィルムの作製方法。 - 前記第1の保護膜作製工程は、
前記ポジ型レジスト膜の上層に、金属膜を作製する金属膜作製工程と、
前記金属膜の上層に、レジスト膜を作製するレジスト膜作製工程と、
前記レジスト膜を露光処理して、前記一方の領域に対応する領域の前記レジスト膜を選択的に除去するレジスト膜除去工程と、
前記レジスト膜除去工程により、前記一方の領域に対応する領域が選択的に除去された前記レジスト膜をマスクにして、前記一方の領域に対応する領域の前記金属膜を選択的に除去して前記第1の保護膜を作製する金属膜除去工程とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のパターン位相差フィルムの作製方法。 - 表面に形成された凹凸形状の透明シート材への転写によりパターン位相差フィルムの配向膜を作製するパターン位相差フィルム作製用金型の作製方法であって、
前記パターン位相差フィルムは、
前記配向膜のパターニングにより、右目用の透過光に、対応する位相差を与える右目用の領域と、左目用の透過光に、対応する位相差を与える左目用の領域とが、それぞれ帯状に順次交互に形成され、
前記パターン位相差フィルム作製用金型の作製方法は、
前記右目用の領域及び左目用の領域の一方の領域に対応する領域を露出させた第1のマスクにより、前記パターン位相差フィルム作製用金型に係る母材上に、前記一方の領域に対応する領域に前記凹凸形状を作製する第1の凹凸形状作製工程と、
前記右目用の領域及び左目用の領域の他方の領域に対応する領域を露出させた第2のマスクにより、前記母材上に、前記他方の領域に対応する領域に前記凹凸形状を作製する第2の凹凸形状作製工程とを備え、
前記第1の凹凸形状作製工程は、
前記母材上に、ポジ型レジスト膜を作製するポジ型レジスト膜作製工程と、
前記ポジ型レジスト膜の上層の、前記一方の領域に対応する領域に、前記凹凸形状を作製する際の第1の保護膜を作製する第1の保護膜作製工程と、
前記第1の保護膜をマスクとして使用して露光処理して、前記一方の領域に対応する領域から前記ポジ型レジストを選択的に除去して前記第1のマスクを作製する第1のポジ型レジストの除去工程とを有し、
前記第2の凹凸形状作製工程は、
前記第1のマスクを配置している前記母材の全面に、前記凹凸形状を作製する際の第2の保護膜を作製する第2の保護膜作製工程と、
前記第1のマスクに係る前記ポジ型レジストをその上層の部材と共に除去することにより、前記第2のマスクを作製する第2のポジ型レジストの除去工程とを有する
ことを特徴とするパターン位相差フィルム作製用金型の作製方法。
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