JP2012246726A - 腰掛け式便器 - Google Patents

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【課題】用を足す場合の足下に付着した尿に起因する悪臭を効率よく解消することができる便器を提供する。
【解決手段】便座5を有する便器本体3と、一端81が便器本体3に設置され他端83が外気に臨むパイプ体8と、便器本体3の肉厚内に形成され、パイプ体8と一端同士で連通し、他端が便器の下方向に向けて開口した空気通路11a,11bと、パイプ体8に又は当該パイプ体8と空気通路11a,11bとの間に設置される換気扇9を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、腰掛け式便器に関する。
腰掛け式便器にあっては、男性が小便をする場合、便座を持ち上げ、立った状態で用を足す。しかし、例えば不注意で便器の外に小便を漏らしてしまうことがある。その場合、便器の正面に正対して向こう側(以下、便器の向こう側)や手前の床面に、飛散した尿や尿の飛沫が付着して、清潔感を保つことができなくなる。
一方、公衆便所を利用する人の中には、便座に直接着座することを嫌い便座の上に靴のまま乗ったり、又は便座を持ち上げて便器本体のリムの上に乗ったりして、蹲踞の姿勢で用を足す人もいる。その場合、便器の正面に正対して手前側(以下、便器の手前側)の床面に、飛散した尿や尿の飛沫が付着して、清潔感を保つことができなくなる。
実用新案登録第3150725号公報 特開平9−228456号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、便器周囲の下部、すなわち、床面に漏れたり付着したりした尿に起因する悪臭を効率よく解消することができる便器を提供することを技術的課題とする。
そこで、本発明は次のようにした。
すなわち、便座を有する便器本体と、前記便器本体近傍に一端を有する排気通路と、便器本体の肉厚内に形成され、一端が前記排気通路と一端同士で連通し、他端が便器の下方向に向けて開口した空気通路と、前記排気通路に又は当該排気通路と空気通路との間に設置される換気扇と、を有するようにした。
前記空気通路の他端は、便器の正面に正対して手前側又は/及び後方側に位置することを特徴とする。
また、空気通路の他端側に塵芥を除去するためのフィルタを設置してもよい。
前記換気扇は、便器本体に対して着脱自在となるケース体内に取着され、取着されたとき前記排気通路と空気通路との間に位置することを特徴する。
本発明の腰掛け式便器は、便座を有する便器本体と、前記便器本体近傍に一端を有する排気通路と、便器本体の肉厚内に形成され、一端が前記排気通路と一端同士で連通し、他端が便器の下方向に向けて開口した空気通路と、前記排気通路に又は当該排気通路と空気通路との間に設置される換気扇と、を有する。このため、床面に漏れたり付着したりした尿から発する臭気を空気通路と排気通路とを経由して、ケース体外部に排出できる。よって、尿の悪臭によりトイレ利用者に不快感を生じさせにくくできる。
本発明便器の全体斜視図である。 図1の側面図である。 図1の平面図である。
以下、この発明を実施するための形態(以下、実施形態)を実施例に基づいて例示的に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状その相対配置などは、特に特定的に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらに限定する趣旨ではない。
本発明を腰掛け式水洗便器(以下、便器)に適用した場合を図1〜3を参照して例示する。
便器1は、例えば、水流をおこすために貯水しておくタンク(水槽)の無い、いわゆるフラッシュバルブ方式でかつサイホン現象により汚物を吸い込んで排出する便器である。便器1は、便が排出される衛生陶器の便器本体3と、便器本体のリム31の上に配置される開閉自在の便座5と、便座5を覆いかつ便座5と同様に開閉自在の蓋7とを有する(図1,2参照)。
便器本体3は、床面又は壁面に図示しないボルトキャップにより固定される。ボルトキャップとは、ボルト頭にキャップが被されてなる取り付けボルトである。便器本体3には、図示しない、給水管及び横引き排水管が接続されている。
給水管は、水道本管(図示せず)から引き込まれた管であり便器本体3に水を送る管である。給水管の途中には、フラッシュバルブが備えられている。
そして、便器に接続された給水管の水圧をそのまま利用してフラッシュバルブで給水して洗浄する。
横引き排水管は、便器本体3に溜まった便をフラッシュバルブで洗浄後、敷地外に排出するための管である。横引き排水管は、蛇腹状をした管である排水接続アダプタやエルボを用いて、便器本体3の後部と接続される。横引き排水管のうち便器本体3と反対側の端部(他端)は、図示しない汚水管に向けて延びている。
給水管からの水は、汚物とともに最終的には汚水管に向けて流れる。
次に便器本体について述べる。
便器本体3は、先細りの船首の如き形態をしている。ここで、平面で視て便器本体3のうち先細りする部分の側を手前側とし、その反対側を後方側ということにする。そして、その一側面(便器1の正面に正対して左側)には、排気通路としてのパイプ体8が設置されている(図1,2参照)。排気通路は、便器1から離隔した箇所にまで引き出され、外気と通じる用になっている。また便器本体3の内部には、一対の空気通路11a、11bが形成されている。
一方の空気通路11aは、その両端が、便器の一方の側面に形成された一対の開口に通ずるようになっている。当該一対の開口を111a、111bで示す(図1参照)。
他方の空気通路11bは、その一端が便器1の他方の側面に形成された開口111cに通ずる。そして、他方の空気通路11bの他端は、前記開口111aに通ずる。
開口111aは、便器1の一方の側面における便器1の後方寄りの箇所でかつ床面の近
傍に設置されている。開口111bは、同じく便器1の一方の側面における便器1の手前側でかつ床面の近傍に設置されている。開口111cは、便器1の他方の側面における便器1の手前側でかつ床面の近傍に設置されている。なお、開口111b、111cは、下方に向けて開口している。
パイプ体8は、その一端81が便器1の開口111aに連通され、他端83が外気に臨むように配置されている(図1、2参照)。外気に臨むとは、便器から離隔した位置、例えば、便器が設置された部屋の外で空気中に開放されていることをいう。よって、便器1の開口111aに連通されるパイプ体8の一端81は、便器1の後方側に位置する床面の近傍に設置される。
また、パイプ体8の前記一端81には、パイプ体8と接続される換気扇9が接続されるようになっている。
換気扇9は便器1の一側面に取り付けられている。また換気扇9の便器への取付けは、換気扇9を包蔵するケース体としてのカセット91を利用するものであって、便器1の一側面に対して着脱自在に取り付ける(図1,2参照)。当該着脱は、ケース体としてのカセット91を便器1の一側面にはめ込んで取り付けるはめ込み式でも粘着材を用いた方式でもよい。また換気扇9は、ケース体に取着されたとき前記パイプ体8と空気通路11bとの間に位置する。
カセット91には、その一側面(カセット91を便器1に取り付けたときに便器1の後方側に位置する面)に、パイプ体8の一端81が差し込まれる通し孔911が形成されている(図2参照)。そして、この通し孔911にパイプ体8の一端81が通されることで、パイプ体8とカセット91とが連結される。その結果、換気扇9は開口111aを通じて空気通路11a、11bの空気を吸引可能となっている。また、カセット91を便器1に取り付けたときに、カセット91内の換気扇9と便器本体3の一側面に設けられた前記開口111aとが対向するようになっている。
そして、便器本体3の両側に設けられている開口111b及び111cには、塵芥を除去するためのフィルタ10、10が設置されている(図1,2参照)。
フィルタ10、10は、便器本体内部の空気通路11a,11bを介して、換気扇9とつながっている(図1,3参照)。そして、フィルタ10、10は、換気扇9が駆動したときに、便器1の両側、すなわち便器1の手前両側でかつ床面の近傍から埃や小さなゴミが換気扇側に流れないようにするためのものである。これにより、空気だけが換気扇9側に流れる。
空気通路11a,11bは、便器本体内部において、一方の空気通路11aが便器本体3の一方の側面の長手方向沿いに形成され、他方の空気通路11bが、便器本体3を横断するように形成されて、それぞれ換気扇9とつながっている(図1,3参照)。
また、パイプ体8の前記一端81は、既述の如く便器1の後方側に位置する床面の近傍に設置されているので、当該一端81に取り付けられる換気扇9も便器1の後方側下方の床面近傍に位置する(図1,2参照)。
便器1は、このような構成であるから、便器1の下部特には便器1の手前側の床面と外気とをパイプ体8及び空気通路11a、11bを介して連通する。そして、換気扇9を駆動することで、便器周りの床面に漏れたり付着したりした尿100の臭いを、便器1の両側面における手前側でかつ床面の近傍に取り付けられたフィルタ10、10経由で吸引し(図1の矢印参照)、その後、パイプ体8を介して外気に放出する。よって、尿の悪臭に
よりトイレ利用者に不快感を生じさせない。したがって、少なくともパイプ体8と換気扇9は、床面脱臭換気装置ということができる。
パイプ体8の他端は、便器の手前だけに限らず、便器の後方側に位置させても、または手前と後方の両方に位置させてもよい。
また換気扇9は、パイプ体8の途中やパイプ体8の先端開口ジョイント手段を用いて取着するようにしてもよい。
さらに、この実施例では便器本体3の内部に空気通路11a、11bを形成したものを例示したが、これに限らない。例えば、便器本体3の周側面をスカート状に覆うカバー体を設け、このカバー体と、便器本体3との間に形成される空間内に空気通路の他、換気扇を設置するようにしてもよい。
なお、アンモニア臭を計測する臭気センサと、この臭気センサからの検知信号を入力する制御部とを設けるようにし、換気扇を前記制御部からの指示信号により制御するようにしてよい。臭気センサは、便器1の手前両側でかつ床面の近傍に位置するように便器本体に設置する。そして、臭気センサが検知した臭気濃度の値が、設定値を超えた場合に制御部が換気扇を作動させるように制御することができる。
また、臭気センサで検知する臭気濃度の高低によって換気扇の単位時間あたりのプロペラ回転数を変化させるように制御部が制御してもよい。例えば臭気センサで検知した臭気濃度の値が、第1の設定値を超えた場合に、換気扇のプロペラが低速回転するよう制御部が制御し、臭気濃度の値が第1の設定値よりも高い第2の設定値を超えた場合に換気扇のプロペラが高速回転するように制御部が制御することができる。
さらに、本発明は、水流をおこすために貯水しておくタンク(水槽)のある便器にも適用できるのはもちろんである。また、壁掛式大便器方式、床上大便器方式共に双方に適用できるのはもちろんである。
1 便器
3 便器本体
5 便座
7 蓋
8 パイプ体(排気通路)
9 換気扇
10 フィルタ
11a 空気通路
11b 空気通路
31 リム
81 パイプ体の一端
83 パイプ体の他端
91 カセット(ケース体)
100 尿
111a 便器の側面に形成された開口
111b 便器の側面に形成された開口
111c 便器の側面に形成された開口
911 パイプ体の一端が差し込まれる通し孔

Claims (4)

  1. 便座を有する便器本体と、
    前記便器本体近傍に一端を有する排気通路と、
    便器本体の肉厚内に形成され、一端が前記排気通路と一端同士で連通し、他端が便器の下方向に向けて開口した空気通路と、
    前記排気通路に又は当該排気通路と空気通路との間に設置される換気扇と、
    を有する腰掛け式便器。
  2. 前記空気通路の他端は、便器の正面に正対して手前側又は/及び後方側に位置することを特徴とする請求項1記載の腰掛け式便器。
  3. 空気通路の他端側に塵芥を除去するためのフィルタを設置したことを特徴とする請求項2記載の腰掛け式便器。
  4. 前記換気扇は、便器本体に対して着脱自在となるケース体内に取着され、取着されたとき前記排気通路と空気通路との間に位置することを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の腰掛け式便器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3119811U (ja) * 2005-01-03 2006-03-09 王炬 消臭機能付き便器装置

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