JP2012246246A - 置換オキソピペラジン化合物を含有する医薬組成物 - Google Patents

置換オキソピペラジン化合物を含有する医薬組成物 Download PDF

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Shojiro Miyazaki
正二郎 宮崎
Teppei Fujimoto
哲平 藤本
Takahiro Nagayama
貴弘 永山
Mikio Kato
幹雄 加藤
Yuji Nakamura
勇二 中村
Yasuyuki Ogawa
泰之 小川
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Abstract

【課題】本発明は、高血圧症等の治療薬として有用な置換オキソピペラジン化合物を提供する。
【解決手段】本発明は、一般式(I)
【化1】

[式中、R1:置換可アダマンチル;R2:H、アルキル;R3:H、置換カルボニル;R4:H、アルキル;R5:H、アルキル;R6、R7、R8:H、置換可アルキル、置換可ヒドロキシ、ハロゲノ等]を有する化合物等を含有する医薬組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れたレニン阻害活性を有し、医薬[特に、高血圧症の治療もしくは予防(好適には、治療)のための医薬]として有用な新規な置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩;
置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有するレニン阻害剤;
置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物、好適には、高血圧症の治療または予防のための医薬組成物;
疾患(好適には、上記疾患)を治療または予防する方法に使用のための置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩;
置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩の薬理的な有効量を温血動物(特に、ヒト)に投与することによる疾患(好適には、上記疾患)の治療または予防(好適には、治療)のための方法;および、
置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩の製造方法に関する。
高血圧症は、最高血圧が140mmHg以上、あるいは、最低血圧が90mmHg以上である症状とWHO/ISHのガイドラインにおいて定義されている。高血圧症の状態が続くと、脳出血、脳梗塞、大動脈瘤、腎硬化症、心筋梗塞、または、心不全などを発症し、最終的には死に至る。高血圧症治療薬の投与によりこれらの疾患が抑制されることは、大規模臨床試験により示されており、現在、高血圧症治療薬の投与、運動、食生活の改善などにより、積極的に血圧を下げるための努力が行なわれているが、さらなる十分な血圧のコントロールが望まれている。
高血圧の主なメカニズムの一つとして、レニン−アンジオテンシン系(以下、R-A系ともいう)の活性化が挙げられる。R-A系は、ナトリウム(塩分)を体内に貯留させて循環血液量を増加させること、または、血管平滑筋を収縮させること、により血圧を上昇させる生体の代表的な昇圧系である。R-A系では、レニンにより、アンジオテンシノーゲンがアンジオテンシンIへ変換され、さらに、アンジオテンシン変換酵素(以下、ACEともいう)により、アンジオテンシンIがアンジオテンシンIIへ変換される。アンジオテンシンIIは、アンジオテンシンタイプ1受容体(以下、AT1ともいう)に作用して、血管収縮、細胞増殖、または、コラーゲン産生を引き起こし、高血圧症、それに引き続いて、臓器障害を引き起こすとされる。現在、アンジオテンシンIIの産生を抑制するACE阻害剤(以下、ACEIともいう)、および、AT1への刺激を抑制するアンジオテンシン受容体拮抗剤(以下、ARBともいう)が、高血圧症治療薬として使用され、これらの薬剤は顕著な血圧降下作用および臓器保護作用を有することが知られている。
レニンは、アンジオテンシノーゲンをアンジオテンシンIへ変換するアスパラギン酸プロテアーゼであり、R-A系の律速酵素であるとされる。したがって、レニン阻害剤は、R-A系を効率良く阻害して、優れた血圧降下作用を有すると考えられる(Circulation, 2005年, 第111巻, p.1012-1018)。
レニン阻害活性を有する、オキソピペラジン構造を有する化合物が知られている(例えば、特許文献1乃至4、または、非特許文献1乃至5参照)。レニン阻害活性を有する、アダマンチル基を有する化合物が知られている(例えば、特許文献5参照)。また、レニン阻害活性を有する化合物が知られている(例えば、特許文献6または7参照)。
国際公開第2004/089915号パンフレット 国際公開第2006/128659号パンフレット 国際公開第2007/034445号パンフレット 国際公開第2007/148774号パンフレット 国際公開第2007/070201号パンフレット 国際公開第2007/148775号パンフレット 米国特許第5559111号明細書
Expert Opinion on Therapeutic Patents, 2008年, 第18巻, p.581-602 Bioorg.Med.Chem., 2005年, 第13巻, p.2657-2664 Bioorg.Med.Chem.Lett., 2005年, 第15巻, p.2371-2374 Bioorg.Med.Chem.Lett., 2005年, 第15巻, p.4713-4716 Bioorg.Med.Chem.Lett., 2006年, 第16巻, p.2500-2504
本発明者等は、優れた高血圧症治療薬の開発のために新規な置換オキソピペラジン化合物の研究を行い、特定の構造を有する置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩が、レニン阻害活性、溶解性、細胞膜透過性、経口吸収性、血中濃度、代謝安定性、組織移行性、バイオアベイラビリティー(bioavailability;以下BAともいう)、in vitro活性、in vivo活性、ex vivo活性、薬効発現の早さ、薬効の持続性、物理的安定性、薬物相互作用、安全性(例えば、心毒性または肝毒性)等の点で優れた性質を有し、医薬[特に、高血圧症の治療もしくは予防(好適には、治療)のための医薬]として有用であることを見出した。以上の知見に基づき本発明は完成された。
本発明は、優れたレニン阻害活性を有し、医薬[特に、高血圧症の治療もしくは予防(好適には、治療)のための医薬]として有用な新規な置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩;
置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有するレニン阻害剤;
置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物、好適には、高血圧症(本態性高血圧症および腎性高血圧症を含む)、肺高血圧症、心不全(急性心不全、慢性心不全およびうっ血性心不全を含む)、心肥大、心筋梗塞、心筋症、狭心症、冠動脈疾患、脳卒中、認知障害、腎疾患(糸球体腎炎、IgA腎症、高血圧性腎症および糖尿病性腎症を含む)、糖尿病性合併症(糖尿病性腎症、神経障害および網膜症を含む)、緑内障、血管形成術後の血管再狭窄、アルドステロン血症、または、アテローム性動脈硬化症の治療または予防、糖尿病発症の予防、臓器保護(腎保護、心保護を含む)、あるいは、心血管疾患もしくは冠状動脈性心疾患に基づくイベント発生もしくは死亡率の減少のための医薬組成物、より好適には、高血圧症、うっ血性心不全、心肥大、冠動脈疾患、または、糖尿病性腎症の治療または予防のための医薬組成物、最も好適には、高血圧症の治療または予防のための医薬組成物;
疾患(好適には、上記疾患)を治療または予防する方法に使用のための置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩;
置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩の薬理的な有効量を温血動物(特に、ヒト)に投与することによる疾患(好適には、上記疾患)の治療または予防(好適には、治療)のための方法;および、
置換オキソピペラジン化合物またはその薬理上許容される塩の製造方法を提供する。
本発明は、一つの側面からは以下の(1)から(52)を提供する。
(1)一般式(I)
[式中、R1は、アダマンチル基、または、置換アダマンチル基(当該置換基は、置換基群αから独立して選択される1乃至3個の基を示す)を示し;
2は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
3は、水素原子、(C1−C6アルキル)カルボニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、または、置換(C1−C6アルコキシ)カルボニル基を示し;
4は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
5は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
6、R7、および、R8は、独立して、水素原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、C3−C8シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルコキシ基、または、ハロゲノ基を示し;
置換基群αは、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、ヒドロキシ基、C1−C6アルコキシ基、(C1−C6アルキル)カルボニルオキシ基、(C1−C6アルコキシ)カルボニルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニルオキシ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニルオキシ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、アミノ基、C1−C6アルキルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、ホルミルアミノ基、(C1−C6アルキル)カルボニルアミノ基、(C1−C6アルコキシ)カルボニルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニルアミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、カルバモイル基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニル基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニル基(当該アルキル基は、同一または異なる)、および、ハロゲノ基からなる群を示す。]
を有する化合物またはその薬理上許容される塩。
(2)(1)において、一般式(I-1)
[式中、R1は、アダマンチル基、または、置換アダマンチル基(当該置換基は、置換基群αから独立して選択される1乃至3個の基を示す)を示し;
2は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
3は、水素原子、(C1−C6アルキル)カルボニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、または、置換(C1−C6アルコキシ)カルボニル基を示し;
4は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
5は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
6、R7、および、R8は、独立して、水素原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、C3−C8シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルコキシ基、または、ハロゲノ基を示し;
置換基群αは、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、ヒドロキシ基、C1−C6アルコキシ基、(C1−C6アルキル)カルボニルオキシ基、(C1−C6アルコキシ)カルボニルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニルオキシ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニルオキシ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、アミノ基、C1−C6アルキルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、ホルミルアミノ基、(C1−C6アルキル)カルボニルアミノ基、(C1−C6アルコキシ)カルボニルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニルアミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、カルバモイル基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニル基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニル基(当該アルキル基は、同一または異なる)、および、ハロゲノ基からなる群を示す。]
を有する化合物またはその薬理上許容される塩。
(3)R1が、アダマンタン−2−イル基、または、置換アダマンタン−2−イル基(当該置換基は、置換基群α1から選択される1個の基を示す)であり、
置換基群α1は、ヒドロキシ基、C1−C2アルコキシ基、(C1−C2アルキル)カルボニルオキシ基、(C1−C2アルコキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイル基、(C1−C2
アルキルアミノ)カルボニル基、および、ジ(C1−C2アルキル)アミノカルボニル基(当該アルキル基は、同一または異なる)からなる群を示す、(2)に記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(4)R1が、置換アダマンタン−2−イル基(当該置換基は、置換基群α2から選択される1個の基を示す)であり、
置換基群α2は、ヒドロキシ基、メトキシ基、および、カルバモイル基からなる群を示す、(2)に記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(5)R1が、trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基、cis−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基、trans−5−メトキシアダマンタン−2−イル基、cis−5−メトキシアダマンタン−2−イル基、trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル基、または、cis−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル基である、(2)に記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(6)R1がtrans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基である、(2)に記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(7)R1がtrans−5−メトキシアダマンタン−2−イル基である、(2)に記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(8)R1がtrans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル基である、(2)に記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(9)R2がC1−C3アルキル基である、(2)乃至(8)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(10)R2が、メチル基、エチル基、または、2−プロピル基である、(2)乃至(8)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(11)R2がエチル基である、(2)乃至(8)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(12)R2が2−プロピル基である、(2)乃至(8)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(13)R3が水素原子である、(2)乃至(12)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(14)R4およびR5がメチル基である、(2)乃至(13)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(15)R6、R7およびR8が、独立して、水素原子、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、フルオロ基、または、クロロ基である、(2)乃至(14)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(16)R6、R7およびR8が、独立して、水素原子、C1−C2アルキル基、フルオロ基、または、クロロ基である、(2)乃至(14)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(17)式(II)
を有する基が、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−クロロフェニル基、5−フルオロ−2−メチルフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、または、2−クロロ−5−フルオロフェニル基である、(2)乃至(14)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(18)式(II)
を有する基が2−クロロフェニル基である、(2)乃至(14)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(19)式(II)
を有する基が5−フルオロ−2−メチルフェニル基である、(2)乃至(14)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(20)式(II)
を有する基が2−クロロ−5−フルオロフェニル基である、(2)乃至(14)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(21)R1がtrans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基であり、
2がメチル基、エチル基または2−プロピル基であり、
3が水素原子であり、
4およびR5がメチル基であり、
式(II)
を有する基が、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−クロロフェニル基、5−フルオロ−2−メチルフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、または、2−クロロ−5−フルオロフェニル基である、(2)に記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(22)R1がtrans−5−メトキシアダマンタン−2−イル基であり、
2がメチル基、エチル基または2−プロピル基であり、
3が水素原子であり、
4およびR5がメチル基であり、
式(II)
を有する基が、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−クロロフェニル基、5−フルオロ−2−メチルフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、または、2−クロロ−5−フルオロフェニル基である、(2)に記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(23)R1がtrans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル基であり、
2がメチル基、エチル基または2−プロピル基であり、
3が水素原子であり、
4およびR5がメチル基であり、
式(II)
を有する基が、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−クロロフェニル基、5−フルオロ−2−メチルフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、または、2−クロロ−5−フルオロフェニル基である、(2)に記載された化合物またはその薬理上許容される塩。
(24)下記化合物からなる群より選択される(2)に記載された化合物またはその薬理上許容される塩:
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−N−(5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[2,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[2,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−N−(5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−エチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
(2R,4S,5S)−5−アミノ−2−エチル−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−メチルヘキサンアミド、
(2S,4S,5S)−5−アミノ−N−(5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピルヘキサンアミド、
(2S,4S,5S)−5−アミノ−N−(5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピルヘキサンアミド、および、
(2R,4S,5S)−5−アミノ−N−(5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシヘキサンアミド。
(25)(2)に記載された(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩。
(26)(2)に記載された(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩。
(27)(2)に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩。
(28)(2)に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩。
(29)(2)に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩。
(30)(2)に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−2−エチル−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩。
(31)(2)に記載された(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩。
(32)(2)に記載された(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩。
(33)(2)に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩。
(34)(2)に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩。
(35)(2)に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩。
(36)(2)に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−2−エチル−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩。
(37)(1)乃至(36)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
(38)高血圧症、肺高血圧症、心不全、心肥大、心筋梗塞、心筋症、狭心症、冠動脈疾患、脳卒中、認知障害、腎疾患、糖尿病性合併症、緑内障、血管形成術後の血管再狭窄、アルドステロン血症、または、アテローム性動脈硬化症の治療または予防のための
(37)に記載された医薬組成物。
(39)高血圧症、うっ血性心不全、心肥大、冠動脈疾患、または、糖尿病性腎症の治療または予防のための(37)に記載された医薬組成物。
(40)高血圧症の治療または予防のための(37)に記載された医薬組成物。
(41)レニンを阻害することにより治療または予防され得る疾患の治療または予防のための(37)に記載された医薬組成物。
(42)(1)乃至(36)のいずれかに記載された化合物、または、その薬理上許容される塩を有効成分として含有するレニン阻害剤。
(43)疾患を治療または予防する方法に使用のための(1)乃至(36)のいずれかに記載された化合物、または、その薬理上許容される塩。
(44)疾患が、高血圧症、肺高血圧症、心不全、心肥大、心筋梗塞、心筋症、狭心症、冠動脈疾患、脳卒中、認知障害、腎疾患、糖尿病性合併症、緑内障、血管形成術後の血管再狭窄、アルドステロン血症、または、アテローム性動脈硬化症である、(43)に記載された化合物、または、その薬理上許容される塩。
(45)疾患が、高血圧症、うっ血性心不全、心肥大、冠動脈疾患、または、糖尿病性腎症である、(43)に記載された化合物、または、その薬理上許容される塩。
(46)疾患が高血圧症である、(43)に記載された化合物、または、その薬理上許容される塩。
(47)(1)乃至(36)のいずれかに記載された化合物、または、その薬理上許容される塩の薬理学的有効量を温血動物に投与することにより疾患を治療または予防する方法。
(48)疾患が、高血圧症、肺高血圧症、心不全、心肥大、心筋梗塞、心筋症、狭心症、冠動脈疾患、脳卒中、認知障害、腎疾患、糖尿病性合併症、緑内障、血管形成術後の血管再狭窄、アルドステロン血症、または、アテローム性動脈硬化症である、(47)に記載された方法。
(49)疾患が、高血圧症、うっ血性心不全、心肥大、冠動脈疾患、または、糖尿病性腎症である、(47)に記載された方法。
(50)疾患が高血圧症である、(47)に記載された方法。
(51)疾患がレニンを阻害することにより治療または予防され得る疾患である、(47)に記載された方法。
(52)温血動物がヒトである、(47)乃至(51)のいずれかに記載された方法。
本発明の一般式(I)において、各基は以下の意味を有する。以下、一般式(I)を有する化合物を化合物(I)ともいい、他の番号の化合物も同様である。
「C1−C6アルキル」、および、各基の「C1−C6アルキル」部分は、1乃至6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキルであり、例えば、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、2−エチル−1−ブチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、または、2,3−ジメチル−1−ブチルである。R2における「C1−C6アルキル」は、好適には、C1−C4アルキルであり、より好適には、C1−C3アルキルであり、さらに好適には、メチル、エチル、または、2−プロピルであり、最も好適には、エチルまたは2−プロピルである。R4、R5、および、置換基群αにおける「C1−C6アルキル」は、好適には、C1−C4アルキルであり、より好適には、C1−C2アルキルであり、最も好適には、メチルである。R6、R7、および、R8における「C1−C6アルキル」は、好適には、C1−C4アルキルであり、より好適には、C1−C2アルキルである。
「(C1−C6アルキル)カルボニル」は、1個の上記C1−C6アルキルで置換されたカルボニル(−CO−)であり、例えば、メチルカルボニル(アセチル)、エチルカルボニル、1−プロピルカルボニル、2−プロピルカルボニル、1−ブチルカルボニル、2−ブチルカルボニル、2−メチル−1−プロピルカルボニル、2−メチル−2−プロピルカルボニル、1−ペンチルカルボニル、2−ペンチルカルボニル、3−ペンチルカルボニル、2−メチル−2−ブチルカルボニル、3−メチル−2−ブチルカルボニル、1−ヘキシルカルボニル、2−ヘキシルカルボニル、3−ヘキシルカルボニル、2−メチル−1−ペンチルカルボニル、3−メチル−1−ペンチルカルボニル、2−エチル−1−ブチルカルボニル、2,2−ジメチル−1−ブチルカルボニル、または、2,3−ジメチル−1−ブチルカルボニルであり得る。
「(C1−C6アルコキシ)カルボニル」は、1個の下記C1−C6アルコキシで置換されたカルボニル(−CO−)であり、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、1−プロポキシカルボニル、2−プロポキシカルボニル、1−ブトキシカルボニル、2−ブトキシカルボニル、2−メチル−1−プロポキシカルボニル、2−メチル−2−プロポキシカルボニル、1−ペンチルオキシカルボニル、2−ペンチルオキシカルボニル、3−ペンチルオキシカルボニル、2−メチル−2−ブトキシカルボニル、3−メチル−2−ブトキシカルボニル、1−ヘキシルオキシカルボニル、2−ヘキシルオキシカルボニル、3−ヘキシルオキシカルボニル、2−メチル−1−ペンチルオキシカルボニル、3−メチル−1−ペンチルオキシカルボニル、2−エチル−1−ブトキシカルボニル、2,2−ジメチル−1−ブトキシカルボニル、または、2,3−ジメチル−1−ブトキシカルボニルであり得る。
「置換(C1−C6アルコキシ)カルボニル」は、上記(C1−C6アルコキシ)カルボニルが置換された基であり、例えば、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチルオキシカルボニル、1−アセチルオキシエチルオキシカルボニル、または、1−[(シクロヘキシルオキシ)カルボニルオキシ]エチルオキシカルボニルであり得る。
「ハロゲノC1−C6アルキル」は、1乃至7個の下記ハロゲノで置換された上記C1−C6アルキルであり、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2−フルオロエチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−ヨードエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、3−フルオロプロピル、3−クロロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、または、6−フルオロヘキシルであり得、好適には、ハロゲノC1−C4アルキルであり、より好適には、ハロゲノC1−C2アルキル(当該ハロゲノは、フルオロおよびクロロからなる群より選択される1乃至5個の基である)であり、最も好適には、トリフルオロメチルである。
「C3−C8シクロアルキル」は、3乃至8個の炭素原子を有する環状アルキルであり、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、または、シクロオクチルであり得、好適には、C3−C6シクロアルキルであり、より好適には、C3−C4シクロアルキルである。
「C1−C6アルコキシ」は、1個の上記C1−C6アルキルで置換されたヒドロキシ(−OH)であり、例えば、メトキシ、エトキシ、1−プロポキシ、2−プロポキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、2−メチル−1−プロポキシ、2−メチル−2−プロポキシ、1−ペンチルオキシ、2−ペンチルオキシ、3−ペンチルオキシ、2−メチル−2−ブトキシ、3−メチル−2−ブトキシ、1−ヘキシルオキシ、2−ヘキシルオキシ、3−ヘキシルオキシ、2−メチル−1−ペンチルオキシ、3−メチル−1−ペンチルオキシ、2−エチル−1−ブトキシ、2,2−ジメチル−1−ブトキシ、または、2,3−ジメチル−1−ブトキシであり得、好適には、C1−C4アルコキシであり、より好適には、C1−C2アルコキシであり、最も好適には、メトキシである。
「ハロゲノC1−C6アルコキシ」は、1乃至7個の下記ハロゲノで置換された上記C1−C6アルコキシであり、例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、ジクロロメトキシ、ジブロモメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、2−フルオロエトキシ、2−ブロモエトキシ、2−クロロエトキシ、2−ヨードエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、トリクロロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、3−フルオロプロポキシ、3−クロロプロポキシ、4−フルオロブトキシ、5−フルオロペンチルオキシ、または、6−フルオロヘキシルオキシであり得、好適には、ハロゲノC1−C4アルコキシであり、より好適には、ハロゲノC1−C2アルコキシ(当該ハロゲノは、フルオロおよびクロロからなる群より選択される1乃至5個の基である)である。
「ハロゲノ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、または、ヨードであり得、好適には、フルオロまたはクロロであり、最も好適には、クロロである。
「(C1−C6アルキル)カルボニルオキシ」は、1個の上記(C1−C6アルキル)カルボニルで置換されたヒドロキシ(−OH)であり、例えば、メチルカルボニルオキシ(アセチルオキシ)、エチルカルボニルオキシ、1−プロピルカルボニルオキシ、2−プロピルカルボニルオキシ、1−ブチルカルボニルオキシ、2−ブチルカルボニルオキシ、2−メチル−1−プロピルカルボニルオキシ、2−メチル−2−プロピルカルボニルオキシ、1−ペンチルカルボニルオキシ、2−ペンチルカルボニルオキシ、3−ペンチルカルボニルオキシ、2−メチル−2−ブチルカルボニルオキシ、3−メチル−2−ブチルカルボニルオキシ、1−ヘキシルカルボニルオキシ、2−ヘキシルカルボニルオキシ、3−ヘキシルカルボニルオキシ、2−メチル−1−ペンチルカルボニルオキシ、3−メチル−1−ペンチルカルボニルオキシ、2−エチル−1−ブチルカルボニルオキシ、2,2−ジメチル−1−ブチルカルボニルオキシ、または、2,3−ジメチル−1−ブチルカルボニルオキシであり得、好適には、(C1−C4アルキル)カルボニルオキシであり、より好適には、(C1−C2アルキル)カルボニルオキシであり、最も好適には、メチルカルボニルオキシである。
「(C1−C6アルコキシ)カルボニルオキシ」は、1個の上記(C1−C6アルコキシ)カルボニルで置換されたヒドロキシ(−OH)であり、例えば、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、1−プロポキシカルボニルオキシ、2−プロポキシカルボニルオキシ、1−ブトキシカルボニルオキシ、2−ブトキシカルボニルオキシ、2−メチル−1−プロポキシカルボニルオキシ、2−メチル−2−プロポキシカルボニルオキシ、1−ペンチルオキシカルボニルオキシ、2−ペンチルオキシカルボニルオキシ、3−ペンチルオキシカルボニルオキシ、2−メチル−2−ブトキシカルボニルオキシ、3−メチル−2−ブトキシカルボニルオキシ、1−ヘキシルオキシカルボニルオキシ、2−ヘキシルオキシカルボニルオキシ、3−ヘキシルオキシカルボニルオキシ、2−メチル−1−ペンチルオキシカルボニルオキシ、3−メチル−1−ペンチルオキシカルボニルオキシ、2−エチル−1−ブトキシカルボニルオキシ、2,2−ジメチル−1−ブトキシカルボニルオキシ、または、2,3−ジメチル−1−ブトキシカルボニルオキシであり得、好適には、(C1−C4アルコキシ)カルボニルオキシであり、より好適には、(C1−C2アルコキシ)カルボニルオキシであり、最も好適には、メトキシカルボニルオキシである。
「(C1−C6アルキルアミノ)カルボニルオキシ」は、その炭素原子が1個の下記C1−C6アルキルアミノで置換されたカルボニルオキシ(−COO−)であり、例えば、メチルアミノカルボニルオキシ、エチルアミノカルボニルオキシ、1−プロピルアミノカルボニルオキシ、2−プロピルアミノカルボニルオキシ、1−ブチルアミノカルボニルオキシ、2−ブチルアミノカルボニルオキシ、2−メチル−1−プロピルアミノカルボニルオキシ、2−メチル−2−プロピルアミノカルボニルオキシ、1−ペンチルアミノカルボニルオキシ、2−ペンチルアミノカルボニルオキシ、3−ペンチルアミノカルボニルオキシ、1−ヘキシルアミノカルボニルオキシ、2−ヘキシルアミノカルボニルオキシ、または、3−ヘキシルアミノカルボニルオキシであり得、好適には、(C1−C4アルキルアミノ)カルボニルオキシであり、より好適には、(C1−C2アルキルアミノ)カルボニルオキシである。
「ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニルオキシ」は、その炭素原子が1個の下記ジ(C1−C6アルキル)アミノで置換されたカルボニルオキシ(−COO−)であり、例えば、ジメチルアミノカルボニルオキシ、メチルエチルアミノカルボニルオキシ、メチルプロピルアミノカルボニルオキシ[例えば、N−メチル−N−(1−プロピル)アミノカルボニルオキシ等]、メチルブチルアミノカルボニルオキシ[例えば、N−(1−ブチル)−N−メチルアミノカルボニルオキシ等]、メチルペンチルアミノカルボニルオキシ、メチルヘキシルアミノカルボニルオキシ、ジエチルアミノカルボニルオキシ、エチルプロピルアミノカルボニルオキシ[例えば、N−エチル−N−(1−プロピル)アミノカルボニルオキシ等]、エチルブチルアミノカルボニルオキシ、ジプロピルアミノカルボニルオキシ、プロピルブチルアミノカルボニルオキシ、ジブチルアミノカルボニルオキシ、ジペンチルアミノカルボニルオキシ、または、ジヘキシルアミノカルボニルオキシであり得,好適には、ジ(C1−C4アルキル)アミノカルボニルオキシであり、より好適には、ジ(C1−C2アルキル)アミノカルボニルオキシである。
「C1−C6アルキルアミノ」は、1個の上記C1−C6アルキルで置換されたアミノ(−NH2)であり、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、1−プロピルアミノ、2−プロピルアミノ、1−ブチルアミノ、2−ブチルアミノ、2−メチル−1−プロピルアミノ、2−メチル−2−プロピルアミノ、1−ペンチルアミノ、2−ペンチルアミノ、3−ペンチルアミノ、1−ヘキシルアミノ、2−ヘキシルアミノ、または、3−ヘキシルアミノであり得、好適には、C1−C4アルキルアミノであり、より好適には、C1−C2アルキルアミノである。
「ジ(C1−C6アルキル)アミノ」は、同一または異なる2個の上記C1−C6アルキルで置換されたアミノ(−NH2)であり、例えば、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、メチルプロピルアミノ[例えば、N−メチル−N−(1−プロピル)アミノ等]、メチルブチルアミノ[例えば、N−(1−ブチル)−N−メチルアミノ等]、メチルペンチルアミノ、メチルヘキシルアミノ、ジエチルアミノ、エチルプロピルアミノ[例えば、N−エチル−N−(1−プロピル)アミノ等]、エチルブチルアミノ、ジプロピルアミノ、プロピルブチルアミノ、ジブチルアミノ、ジペンチルアミノ、または、ジヘキシルアミノであり得,好適には、ジ(C1−C4アルキル)アミノであり、より好適には、ジ(C1−C2アルキル)アミノである。
「(C1−C6アルキル)カルボニルアミノ」は、1個の上記(C1−C6アルキル)カルボニルで置換されたアミノ(−NH2)であり、例えば、メチルカルボニルアミノ(アセチルアミノ)、エチルカルボニルアミノ、1−プロピルカルボニルアミノ、2−プロピルカルボニルアミノ、1−ブチルカルボニルアミノ、2−ブチルカルボニルアミノ、2−メチル−1−プロピルカルボニルアミノ、2−メチル−2−プロピルカルボニルアミノ、1−ペンチルカルボニルアミノ、2−ペンチルカルボニルアミノ、3−ペンチルカルボニルアミノ、2−メチル−2−ブチルカルボニルアミノ、3−メチル−2−ブチルカルボニルアミノ、1−ヘキシルカルボニルアミノ、2−ヘキシルカルボニルアミノ、3−ヘキシルカルボニルアミノ、2−メチル−1−ペンチルカルボニルアミノ、3−メチル−1−ペンチルカルボニルアミノ、2−エチル−1−ブチルカルボニルアミノ、2,2−ジメチル−1−ブチルカルボニルアミノ、または、2,3−ジメチル−1−ブチルカルボニルアミノであり得、好適には、(C1−C4アルキル)カルボニルアミノであり、より好適には、(C1−C2アルキル)カルボニルアミノである。
「(C1−C6アルコキシ)カルボニルアミノ」は、1個の上記(C1−C6アルコキシ)カルボニルで置換されたアミノ(−NH2)であり、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、1−プロポキシカルボニルアミノ、2−プロポキシカルボニルアミノ、1−ブトキシカルボニルアミノ、2−ブトキシカルボニルアミノ、2−メチル−1−プロポキシカルボニルアミノ、2−メチル−2−プロポキシカルボニルアミノ、1−ペンチルオキシカルボニルアミノ、2−ペンチルオキシカルボニルアミノ、3−ペンチルオキシカルボニルアミノ、2−メチル−2−ブトキシカルボニルアミノ、3−メチル−2−ブトキシカルボニルアミノ、1−ヘキシルオキシカルボニルアミノ、2−ヘキシルオキシカルボニルアミノ、3−ヘキシルオキシカルボニルアミノ、2−メチル−1−ペンチルオキシカルボニルアミノ、3−メチル−1−ペンチルオキシカルボニルアミノ、2−エチル−1−ブトキシカルボニルアミノ、2,2−ジメチル−1−ブトキシカルボニルアミノ、または、2,3−ジメチル−1−ブトキシカルボニルアミノであり得、好適には、(C1−C4アルコキシ)カルボニルアミノであり、より好適には、(C1−C2アルコキシ)カルボニルアミノである。
「(C1−C6アルキルアミノ)カルボニルアミノ」は、その炭素原子が1個の上記C1−C6アルキルアミノで置換されたカルボニルアミノ(−CONH2−)であり、例えば、メチルアミノカルボニルアミノ、エチルアミノカルボニルアミノ、1−プロピルアミノカルボニルアミノ、2−プロピルアミノカルボニルアミノ、1−ブチルアミノカルボニルアミノ、2−ブチルアミノカルボニルアミノ、2−メチル−1−プロピルアミノカルボニルアミノ、2−メチル−2−プロピルアミノカルボニルアミノ、1−ペンチルアミノカルボニルアミノ、2−ペンチルアミノカルボニルアミノ、3−ペンチルアミノカルボニルアミノ、1−ヘキシルアミノカルボニルアミノ、2−ヘキシルアミノカルボニルアミノ、または、3−ヘキシルアミノカルボニルアミノであり得、好適には、(C1−C4アルキルアミノ)カルボニルアミノであり、より好適には、(C1−C2アルキルアミノ)カルボニルアミノである。
「ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニルアミノ」は、その炭素原子が1個の上記ジ(C1−C6アルキル)アミノで置換されたカルボニルアミノ(−CONH2−)であり、例えば、ジメチルアミノカルボニルアミノ、メチルエチルアミノカルボニルアミノ、メチルプロピルアミノカルボニルアミノ[例えば、N−メチル−N−(1−プロピル)アミノカルボニルアミノ等]、メチルブチルアミノカルボニルアミノ[例えば、N−(1−ブチル)−N−メチルアミノカルボニルアミノ等]、メチルペンチルアミノカルボニルアミノ、メチルヘキシルアミノカルボニルアミノ、ジエチルアミノカルボニルアミノ、エチルプロピルアミノカルボニルアミノ[例えば、N−エチル−N−(1−プロピル)アミノカルボニルアミノ等]、エチルブチルアミノカルボニルアミノ、ジプロピルアミノカルボニルアミノ、プロピルブチルアミノカルボニルアミノ、ジブチルアミノカルボニルアミノ、ジペンチルアミノカルボニルアミノ、または、ジヘキシルアミノカルボニルアミノであり得,好適には、ジ(C1−C4アルキル)アミノカルボニルアミノであり、より好適には、ジ(C1−C2アルキル)アミノカルボニルアミノである。
「(C1−C6アルキルアミノ)カルボニル」は、1個の上記C1−C6アルキルアミノで置換されたカルボニル(−CO−)であり、例えば、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、1−プロピルアミノカルボニル、2−プロピルアミノカルボニル、1−ブチルアミノカルボニル、2−ブチルアミノカルボニル、2−メチル−1−プロピルアミノカルボニル、2−メチル−2−プロピルアミノカルボニル、1−ペンチルアミノカルボニル、2−ペンチルアミノカルボニル、3−ペンチルアミノカルボニル、1−ヘキシルアミノカルボニル、2−ヘキシルアミノカルボニル、または、3−ヘキシルアミノカルボニルであり得、好適には、(C1−C4アルキルアミノ)カルボニルであり、より好適には、(C1−C2アルキルアミノ)カルボニルである。
「ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニル」は、1個の上記ジ(C1−C6アルキル)アミノで置換されたカルボニル(−CO−)であり、例えば、ジメチルアミノカルボニル、メチルエチルアミノカルボニル、メチルプロピルアミノカルボニル[例えば、N−メチル−N−(1−プロピル)アミノカルボニル等]、メチルブチルアミノカルボニル[例えば、N−(1−ブチル)−N−メチルアミノカルボニル等]、メチルペンチルアミノカルボニル、メチルヘキシルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、エチルプロピルアミノカルボニル [例えば、N−エチル−N−(1−プロピル)アミノカルボニル等]、エチルブチルアミノカルボニル、ジプロピルアミノカルボニル、プロピルブチルアミノカルボニル、ジブチルアミノカルボニル、ジペンチルアミノカルボニル、または、ジヘキシルアミノカルボニルであり得,好適には、ジ(C1−C4アルキル)アミノカルボニルであり、より好適には、ジ(C1−C2アルキル)アミノカルボニルである。
「アダマンチル」は、アダマンタン−1−イル[下記式(IIIa)]、または、アダマンタン−2−イル[下記式(IIIb)]
であり得、最も好適には、アダマンタン−2−イルである。
「置換アダマンチル」の置換基は、好適には、ヒドロキシ基、C1−C6アルコキシ基、(C1−C6アルキル)カルボニルオキシ基、(C1−C6アルコキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイル基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニル基、または、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニル基(当該アルキル基は、同一または異なる)であり、より好適には、ヒドロキシ基、C1−C2アルコキシ基、(C1−C2アルキル)カルボニルオキシ基、(C1−C2アルコキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイル基、(C1−C2アルキルアミノ)カルボニル基、または、ジ(C1−C2アルキル)アミノカルボニル基(当該アルキル基は、同一または異なる)であり、さらに好適には、ヒドロキシ基、メトキシ基、または、カルバモイル基であり、最も好適には、ヒドロキシ基である。
置換されたアダマンタン−1−イル基の置換基は、2から10位のそれぞれに、好適には、3または5位に、最も好適には、3位に置換することができる。置換されたアダマンタン−1−イル基の置換基は、transまたはcis配置に置換することができる。置換されたアダマンタン−2−イル基の置換基は、1および3から10位のそれぞれに、好適には、1、3、または、5位に、最も好適には、5位に置換することができる。置換されたアダマンタン−2−イル基の置換基は、transまたはcis配置に、好適には、trans配置に置換することができる。
ヒドロキシ基で置換されたアダマンタン−1−イル基は、好適には、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル[下記式(IIIc)]である。ヒドロキシ基で置換されたアダマンタン−2−イル基は、好適には、trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル[下記式(IIId)]またはcis−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル[下記式(IIIe)]であり、最も好適には、trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イルである。メトキシ基で置換されたアダマンタン−2−イル基は、好適には、trans−5−メトキシアダマンタン−2−イル[下記式(IIIf)]またはcis−5−メトキシアダマンタン−2−イル[下記式(IIIg)]であり、最も好適には、trans−5−メトキシアダマンタン−2−イルである。カルバモイル基で置換されたアダマンタン−2−イル基は、好適には、trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル[下記式(IIIh)]またはcis−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル[下記式(IIIi)]であり、最も好適には、trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イルである。
アダマンタンの化合物命名規則にしたがった名称は、トリシクロ[3.3.1.1.3,7]デカンである。
式(II)
を有する基の置換位置番号は、下記に示すとおりである。
式(II)
を有する基は、好適には、2−メチルフェニル、2−エチルフェニル、2−クロロフェニル、5−フルオロ−2−メチルフェニル、2,3−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、または、2−クロロ−5−フルオロフェニルであり、より好適には、2−クロロフェニル、5−フルオロ−2−メチルフェニル、または、2−クロロ−5−フルオロフェニルである。
化合物(I)においてR3が、(C1−C6アルキル)カルボニル、(C1−C6アルコキシ)カルボニル、または、置換(C1−C6アルコキシ)カルボニルである場合、化合物(I)が哺乳動物の生体内に投与されたとき、代謝(例えば、加水分解)により式−NH−R3を有する基からR3が脱離してアミノ基(−NH2)を生成することが好ましい。
化合物(I)においてR1のアダマンチル基の置換基が、C1−C6アルコキシである場合、化合物(I)が哺乳動物の生体内に投与されたとき、代謝によりC1−C6アルコキシからC1−C6アルキルが脱離してヒドロキシを生成することができる。化合物(I)においてR1のアダマンチル基の置換基が、(C1−C6アルキル)カルボニルオキシまたは(C1−C6アルコキシ)カルボニルオキシである場合、化合物(I)が哺乳動物の生体内に投与されたとき、代謝(例えば、加水分解)により(C1−C6アルキル)カルボニルオキシまたは(C1−C6アルコキシ)カルボニルオキシから(C1−C6アルキル)カルボニルまたは(C1−C6アルコキシ)カルボニルがそれぞれ脱離してヒドロキシを生成することが好ましい。
本発明の一般式(I)を有する化合物において、式(I-1)

[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、および、R8は、式(I)におけるものと同意義を示す]を有する化合物は、好適である。
本発明の一般式(I)を有する化合物において、実施例に示された化合物は好適である。
本発明の一般式(I)を有する化合物は、酸付加塩を形成することができ、これらの酸付加塩は、本発明に包含される。これらの酸付加塩は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、L−りんご酸、D−りんご酸、L-酒石酸、D-酒石酸、フタル酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、2,4−ジメチルベンゼンスルホン酸塩、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸塩、4−エチルベンゼンスルホン酸塩、または、ナフタレンスルホン酸塩であり得、好適には、フマル酸塩(特に、一フマル酸塩)、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、または、p−トルエンスルホン酸塩であり、最も好適には、フマル酸塩(特に、一フマル酸塩)である。本発明の一般式(I)を有する化合物は、任意の割合の酸と酸付加塩を形成することができ、その各々の酸付加塩(例えば、1酸塩、2酸塩、1/2酸塩)、または、それらの混合物は、本発明に包含される。
本発明の一般式(I)を有する化合物またはその薬理上許容される塩は、無水物、水和物、または、溶媒和物を形成することができ、その各々またはそれらの混合物は、本発明に包含される。
本発明の一般式(I)を有する化合物またはその薬理上許容される塩が少なくとも1個の不斉中心、炭素−炭素二重結合、軸不斉等を有する場合、光学異性体(エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む)、幾何異性体、および、回転異性体が存在し得、これらの異性体およびそれらの混合物は、式(I)のような単一の式で記載される。本発明は、これらの各異性体および任意の割合のそれらの混合物(ラセミ体を含む)を包含する。
本発明の一般式(I)を有する化合物またはその薬理上許容される塩は、それを構成する1個以上の原子が非天然の比率で同位体原子に置換された同位体化合物を形成することができる。同位体原子は、放射性または非放射性であり得、例えば、重水素(2H;D)、トリチウム(3H;T)、炭素−14(14C)、ヨウ素−125(125I)などである。放射性または非放射性の同位体化合物は、疾患の治療または予防のための医薬、研究用試薬(例えば、アッセイ用試薬)、診断薬(例えば、画像診断薬)などとして使用され得る。本発明は、放射性または非放射性の同位体化合物を包含する。
本発明において、高血圧症は、通常知られている態様の高血圧症を包含し、例えば、本態性高血圧症、腎性高血圧症、内分泌性高血圧症、神経性高血圧症、あるいは、原発性または二次性肺高血圧症を含む。
本発明の一般式(I)および(I-1)を有する化合物は、以下のA法(A法−1、A法−2、および、A法−3)、B法、C法、D法、または、E法(E法―1、および、E法−2)にしたがって製造することができる。
上記A法からE法の化合物の構造式において、R1、R2、R4、R5、R6、R7、および、R8は、式(I)におけるものと同意義を示し、R3aは、R3において定義された(C1−C6アルキル)カルボニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、または、置換(C1−C6アルコキシ)カルボニル基を示し、Raは、C1−C6アルキル基を示し、Xa、Xb、Xc、および、Xdは、独立して、クロロ基、ブロモ基、または、ヨード基を示し、Xeは、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、または、メタンスルホニルオキシ基を示し、Bnは、ベンジル基を示し、Bocは、tert-ブトキシカルボニル基を示し、Msは、メタンスルホニル基を示し、Nsは、o−ニトロベンゼンスルホニル基を示す。
下記A法からE法の各工程の反応において、出発原料となる化合物が、アミノ基、水酸基、カルボキシ基等の目的の反応を阻害する基を有する場合、必要に応じて適宜、それらの基への保護基の導入および導入した保護基の除去を行ってもよい。そのような保護基は、通常用いられる保護基であれば特に限定はなく、例えば、T. W. Greene, P. G. Wuts, Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis. Fourth Edition, 2007, John Wiley & Sons, Inc.等に記載された保護基であり得る。それらの保護基の導入および除去のための反応は、上記文献に記載された方法またはそれに準じた方法にしたがって行うことができる。
下記A法からE法の各工程の反応において使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料を一部溶解するものであれば特に限定はなく、例えば、下記溶媒群より選択される。溶媒群は、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルのようなエステル類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;酢酸、プロピオン酸のようなカルボン酸類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノールのようなアルコール類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホロトリアミド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H(1H)−ピリミジノン(DMPU)のようなアミド類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;水;および、これらの混合物からなる。
下記A法からE法の各工程の反応において使用される酸は、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、下記酸群より選択される。酸群は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸のような無機酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸のような有機酸、および、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸のような有機スルホン酸からなる。
下記A法からE法の各工程の反応において使用される塩基は、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、下記塩基群より選択される。塩基群は、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムのようなアルカリ土類金属水酸化物;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物;リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミドのようなアルカリ金属アミド;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;リチウムジイソプロピルアミドのようなリチウムアルキルアミド;リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミドのようなシリルアミド;n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムのようなアルキルリチウム;塩化メチルマグネシウム、臭化メチルマグネシウム、ヨウ化メチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム、塩化イソプロピルマグネシウム、臭化イソプロピルマグネシウム、塩化イソブチルマグネシウムのようなハロゲン化アルキルマグネシウム;および、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ピリジン、ピコリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、4−ピロリジノピリジン、2,6−ジ(tert−ブチル)−4−メチルピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機アミンからなる。
下記A法からE法の各工程の反応において、反応温度は、溶媒、出発原料、試薬等により異なり、反応時間は、溶媒、出発原料、試薬、反応温度等により異なる。
下記A法からE法の各工程の反応において、反応終了後、各工程の目的化合物は、常法にしたがって反応混合物から単離される。目的化合物は、例えば、(i)必要に応じて触媒等の不溶物を濾去し、(ii)反応混合物に水および水と混和しない溶媒(例えば、塩化メチレン、酢酸エチル等)を加えて目的化合物を抽出し、(iii)有機層を水洗して、無水硫酸マグネシウム等の乾燥剤を用いて乾燥させ、(iv)溶媒を留去することによって得られる。得られた目的化合物は、必要に応じ、常法(例えば、再結晶、再沈澱、または、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等)により、更に精製することができる。また、各工程の目的化合物は精製することなくそのまま次の反応に使用することもできる。
下記A法からE法の各工程において、(R)または(S)−フェネチルアミンのような光学活性アミンを用いた分別再結晶、または、光学活性カラムを用いた分離により、光学異性体を分離することができる。
以下にA法からE法の各工程の反応を説明する。
(A法)
A法は、化合物(I)および化合物(I-1)に包含される化合物(Ia)または(Ib)を製造する方法である。
(A−1工程)
A−1工程は、化合物(1)を塩基の存在下にて、化合物(2)と反応させる工程である。化合物(1)は、Tetrahedron Lett.,1989年,第28巻,p.6497に記載された方法にしたがって製造することができる。化合物(2)は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる。
使用される塩基は、好適には、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アミド、アルカリ金属アルコキシド、リチウムアルキルアミド、シリルアミド、アルキルリチウム、ハロゲン化アルキルマグネシウム、有機アミン、または、それらの組合せであり、より好適には、ハロゲン化アルキルマグネシウム、有機アミン、または、それらの組合せであり、最も好適には、臭化エチルマグネシウム、トリエチルアミン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、または、それらの組合せである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、または、エステル類であり、より好適には、エーテル類、または、ハロゲン化炭化水素類であり、最も好適には、メチレンクロリド、または、テトラヒドロフランである。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、−30乃至40℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、15分間乃至48時間である。
(A−2工程)
A−2工程は、A−1工程で得られる化合物(3)をシリル化試薬および塩基で処理する工程である。
使用されるシリル化試薬は、例えば、クロロトリメチルシラン、クロロトリエチルシラン、t-ブチルジメチルクロロシランのようなクロロシラン類、または、トリメチルシリルトリフラート、トリエチルシリルトリフラート、t-ブチルジメチルシリルトリフラートのようなシリルトリフラート類であり得、好適には、クロロシラン類であり、最も好適には、クロロトリメチルシランである。
使用される塩基は、好適には、リチウムアルキルアミド、シリルアミド、または、アルキルリチウムであり、より好適には、リチウムアルキルアミドであり、最も好適には、リチウムジイソプロピルアミドである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、または、エーテル類であり、より好適には、エーテル類であり、最も好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、好適には、−78乃至100℃であり、より好適には、−78乃至40℃である。
反応時間は、好適には、30分間乃至96時間であり、より好適には、1乃至24時間である。
(A−3工程)
A−3工程は、
(A−3a工程):A−2工程で得られる化合物(4)をハロゲン化試薬と反応させる工程;および、
(A−3b工程):A−3a工程で得られる化合物を塩基の存在下にて、ジメチルアミンと反応させる工程からなる。
(A−3a工程)
使用されるハロゲン化試薬は、例えば、塩化チオニル;三塩化リン、オキシ三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン、五臭化リンのようなハロゲン化リン;塩化オキザリル;四塩化炭素、四臭化炭素、ヘキサクロロエタンのようなハロゲン化炭素類とトリフェニルホスフィンの組合せ;および、N−クロロこはく酸イミド、N−ブロモこはく酸イミドのようなN−ハロゲノこはく酸イミドであり得、好適には、塩化チオニルまたは塩化オキザリルであり、最も好適には、塩化オキザリルである。上記ハロゲン化試薬とN,N−ジメチルホルムアミドの組合せは、より好適である。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、または、ニトリル類であり、より好適には、芳香族炭化水素類またはハロゲン化炭化水素類であり、最も好適には、メチレンクロリドである。本工程は、溶媒不存在下にて行うこともできる。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、0乃至80℃である。
反応時間は、好適には、30分間乃至96時間であり、より好適には60分間乃至6時間である。
(A−3b工程)
使用される塩基は、好適には、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アミド、アルカリ金属アルコキシド、リチウムアルキルアミド、シリルアミド、アルキルリチウム、または、有機アミンであり、より好適には、有機アミン類であり、最も好適には、ジメチルアミンである。本工程において、好適には、ジメチルアミンのアルコール溶液または水溶液が用いられ、より好適には、ジメチルアミンの水溶液が用いられる。
使用される溶媒は、A−3a工程と同様である。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、−30乃至40℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、5分間乃至24時間である。
A−3工程において、化合物(4)を縮合剤の存在下にて、ジメチルアミンと反応させることもできる。
使用される縮合剤は、アミド化反応に使用されるものであれば特に限定はなく、R. C. Larock, Comprehensive Organic Transformations. Second Edition, 1999年, John Wiley & Sons, Inc.等に記載された縮合剤であり得る。使用される縮合剤は、例えば、
(i)ジエチルホスホリルシアニドのような燐酸エステル類と上記塩基群より選択される塩基の組合せ;
(ii)1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)のようなカルボジイミド類;上記カルボジイミド類と上記塩基群より選択される塩基の組合せ;上記カルボジイミド類とN−ヒドロキシスクシンイミドのようなN−ヒドロキシ化合物の組合せ;または、
(iii)N,N’−カルボニルジイミダゾ−ル(CDI)のようなイミダゾール類
であり得る。
(A−4工程)
A−4工程は、A−3工程で得られる化合物(5)をハロゲン化試薬(当該ハロゲン化試薬は、Xbで示されるハロゲノ基を有する)で処理する工程である。
使用されるハロゲン化試薬は、塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲン;N−クロロこはく酸イミド、N−ブロモこはく酸イミド、N−ヨードこはく酸イミド、1,3−ジブロモー5,5−ジメチルヒダントインのようなN−ハロゲノアミド;5,5−ジブロモメルドラム酸のようなα−ハロケトンであり得、好適には、N−ハロゲノアミドであり、最も好適には、N−ブロモこはく酸イミドである。本工程において、ハロゲン化試薬は、好適には、ブロモ化試薬である。本工程において、必要に応じて適宜、上記ハロゲン化試薬と組合せて添加剤を用いることができる。使用される添加剤は、好適には、酢酸またはリン酸二水素ナトリウムであり、最も好適には、酢酸である。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、アミド類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、エーテル類と水の混合物であり、最も好適には、テトラヒドロフランと水の混合物である。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、−30乃至40℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、30分間乃至24時間である。
(A−5工程)
A−5工程は、A−4工程で得られる化合物(6)をアジド化試薬で処理する工程である。
使用されるアジド化試薬は、例えば、アジ化リチウム、アジ化ナトリウムのようなアジ化金属;アジ化テトラ−n−ブチルアンモニウムのようなアジ化アンモニウム;または、トリメチルシリルアジドのようなシリルアジドであり得、好適には、アジ化金属であり、最も好適には、アジ化ナトリウムである。本工程において、必要に応じて適宜、上記アジド化試薬と組合せて添加剤を用いることができる。使用される添加剤は、好適には、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、Aliquat336(登録商標)、15−クラウン−5−エーテル、18−クラウン−6−エーテルのような相間移動触媒である。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、アミド類、スルホキシド類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、アミド類、スルホキシド類、または、芳香族炭化水素類と水の混合物であり、最も好適には、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H(1H)−ピリミジノン(DMPU)である。
反応温度は、好適には、0乃至150℃であり、より好適には、20乃至100℃であり、最も好適には、40乃至60℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至7日間であり、より好適には、30分間乃至96時間である。
(A−6工程)
A−6工程は、A−5工程で得られる化合物(7)を還元する工程である。
本工程は、接触還元法にて行われることが好適である。接触還元法は、触媒の存在下、および、水素雰囲気下にて行われる。使用される触媒は、例えば、パラジウム−炭素、パラジウム黒、水酸化パラジウム、パラジウム−硫酸バリウムのようなパラジウム類;酸化白金、白金黒のような白金類;ロジウム−酸化アルミニウム、塩化ロジウム−トリフェニルホスフィンのようなロジウム類;または、ラネーニッケルのようなニッケル類であり得、好適には、パラジウム類であり、最も好適には、パラジウム−炭素である。接触還元法における水素圧は、好適には、1乃至10気圧であり、より好適には、1気圧である。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、アルコール類、アミド類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、エーテル類またはアルコール類であり、最も好適には、エタノールである。
本工程において、必要に応じて適宜、酸を用いることができる。使用される酸は、例えば、塩酸、リン酸、硫酸、メタンスルホン酸、または、p−トルエンスルホン酸であり得、最も好適には、塩酸である。本工程において酸が使用される場合、本工程の目的化合物は、使用される酸に応じた塩として得られる。
反応温度は、好適には、−20乃至200℃であり、より好適には、0乃至100℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、15分間乃至24時間である。
(A−7工程)
A−7工程は、A−6工程で得られる化合物(8)を塩基の存在下にて、o−ニトロベンゼンスルホニルクロリドと反応させる工程である。
使用される塩基は、好適には、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド、または、有機アミンであり、より好適には、有機アミンであり、最も好適には、トリエチルアミンである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、アルコール類、アミド類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、エーテル類と水の混合物であり、最も好適には、テトラヒドロフランと水の混合物である。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、−30乃至40℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、5分間乃至24時間である。
(A−8工程)
A−8工程は、A−7工程で得られる化合物(9)を脱水縮合剤で処理する工程である。
使用される脱水縮合剤は、好適には、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、アゾジカルボン酸ジメチルアミド、アゾジカルボン酸ジピペリジンアミドのようなアゾジカルボン酸化合物と、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィノポリスチレン担体のようなホスフィン類との組合せであり、最も好適には、アゾジカルボン酸ジエチルとトリフェニルホスフィンの組合せである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、または、アミド類であり、より好適には、芳香族炭化水素類またはエーテル類であり、最も好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、0乃至60℃である。
反応時間は、好適には、1分間乃至24時間であり、より好適には、1分間乃至1時間である。
(A−9工程)
A−9工程は、化合物(10)を、化合物(11)と反応させる工程である。化合物(11)は、下記C法にしたがって製造することができる。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、または、アミド類であり、より好適には芳香族炭化水素類またはエーテル類であり、最も好適には、トルエンである。
反応温度は、好適には、0乃至200℃であり、より好適には、20乃至150℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、15分間乃至24時間である。
(A−10工程)
A−10工程は、
(A−10a工程):A−9工程で得られる化合物(12)を塩基の存在下にて、脱保護試薬で処理する工程;および、
(A−10b工程):A−10a工程で得られる化合物を塩基の存在下にて、ジ−tert−ブチル−ジカーボネートと反応させる工程からなる。
(A−10a工程)
使用される脱保護試薬は、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ピロール、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、N−メチルピペラジン、ヒドラジン、N,N−ジメチルヒドラジンのような一級もしくは二級アミン類;または、メタンチオール、エタンチオール、n−プロパンチオール、n−ブタンチオール、チオフェノール、チオグリコール酸のようなチオール類であり得、好適には、チオール類であり、最も好適には、チオフェノールである。
使用される塩基は、好適には、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アミド、アルカリ金属アルコキシド、リチウムアルキルアミド、シリルアミド、アルキルリチウム、または、有機アミンであり、より好適には、アルカリ金属炭酸塩であり、最も好適には、炭酸セシウムである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エステル類、ニトリル類、アミド類、または、これらの混合物であり、より好適には、ニトリル類またはアミド類であり、最も好適には、N,N−ジメチルホルムアミドである。本工程において、有機アミンを溶媒として用いることもできる。
反応温度は、好適には、−78乃至200℃であり、より好適には、0乃至100℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、15分間乃至24時間である。
(A−10b工程)
使用される塩基は、好適には、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、金属アルコキシド類、または、有機アミンであり、より好適には、アルカリ金属炭酸水素塩または有機アミンであり、最も好適には、炭酸水素ナトリウムである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エステル類、ニトリル類、アミド類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、ハロゲン化炭化水素類、および、エステル類と水との混合物であり、最も好適には、酢酸エチルと水との混合物である。本工程において、有機アミンを溶媒として用いることもできる。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、0乃至100℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、30分間乃至48時間である。
上記ではtert−ブトキシカルボニル基を用いる例が示されているが、A−10b工程において用いられ得る保護基はtert−ブトキシカルボニル基に限定されず、アミノ基の保護基として一般に有機合成化学の分野において周知の保護基を用いることができる(例えば、T. W. Greene, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis. Fourth Edition, 2007, John Wiley & Sons, Inc.)。好適な保護基は、例えば、ホルミル基、アセチル基、クロロアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基のようなアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基のようなアルコキシカルボニル基;メトキシメチル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、アリル基、ベンジル基のような置換アルキル基;メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、o−ニトロベンゼンスルホニル基、o,p−ジニトロベンゼンスルホニル基のようなスルホニル基であり得、最も好適には、tert−ブトキシカルボニル基である。
(A−11工程)
A−11工程は、
(A−11a工程):A−10工程で得られる化合物(13)を試薬の存在下にて、化合物(14)と反応させる工程;および、
(A−11b工程):A−11a工程で得られる化合物のtert−ブトキシカルボニル基を酸の存在下にて除去する工程からなる。
化合物(14)は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる。A−11a工程は、一般に有機合成化学の分野において周知の方法にしたがって行うこともできる(例えば、Comprehensive Organic Transformations,Second Edition, 1999, John Wiley & Sons, Inc.,p.1973-1976)。
(A−11a工程)
使用される試薬は、例えば、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、シアン化テトラ−n−ブチルアンモニウムのようなシアノ化合物;トリメチルアルミニウムのような有機アルミニウム化合物;臭化メチルマグネシウム、ヨウ化メチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム、塩化イソプロピルマグネシウムのようなハロゲン化有機マグネシウム化合物;酢酸のような有機酸;または、2−ヒドロキシピリジンのような有機両性化合物であり得、好適には、有機両性化合物であり、最も好適には、2−ヒドロキシピリジンである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アミド類、または、これらの混合物である。本工程で使用される溶媒は、より好適には、有機アミンであり、最も好適には、トリエチルアミンである。本工程は、過剰量の化合物(14)を用いて、溶媒不存在下にて行うこともできる。
反応温度は、好適には、−78乃至200℃であり、より好適には、0乃至150℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、30分間乃至24時間である。
(A−11b工程)
使用される酸は、好適には、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、または、p−トルエンスルホン酸であり得、より好適には、塩酸(特に、塩酸−1,4−ジオキサン)またはトリフルオロ酢酸であり、最も好適には、トリフルオロ酢酸である。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エステル類、アルコール類、または、アミド類であり、より好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、最も好適には、メチレンクロリドである。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、−30乃至80℃であり、さらに好適には、0乃至50℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、5分間乃至12時間である。
A−10b工程において、アミノ基の保護基としてtert−ブトキシカルボニル基以外の保護基を用いた場合、A−11b工程におけるそれらの保護基の除去は、一般に有機合成化学の分野において周知の方法にしたがって行うことができる(例えば、T. W. Greene, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis. Fourth Edition, 2007, John Wiley & Sons, Inc.)。
(A−12工程)
A−12工程は、A−11工程で得られる化合物(Ia)を塩基の存在下にて、化合物(15)と反応させる工程である。化合物(15)は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる。本工程は、一般に有機合成化学の分野において周知の方法にしたがって行うこともできる(例えば、Comprehensive Organic Transformations,Second Edition, 1999, John Wiley & Sons, Inc.)。
使用される塩基は、好適には、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、または、有機アミンである。
使用される溶媒は、好適には、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、または、エステル類である。
反応温度は、好適には、−20乃至150℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至48時間である。
A法において、出発原料として化合物(1)のラセミ体を用いることにより、化合物(Ia)または(Ib)のラセミ体を製造することができる。
(B法)
B法は、化合物(I)および化合物(I-1)に包含される化合物(Ia)を製造する方法である。
(B−1工程)
B−1工程は、A−9工程で得られる化合物(12)を試薬の存在下にて、化合物(14)と反応させる工程である。
B−1工程は、A−11a工程と同様の方法にしたがって行うことができる。
(B−2工程)
B−2工程は、B−1工程で得られる化合物(16)を塩基の存在下にて、脱保護試薬で処理する工程である。
B−2工程は、A−10a工程と同様の方法にしたがって行うことができる。
(C法)
C法は、A−9工程において用いられる化合物(11)を製造する方法である。
(C−1工程)
C−1工程は、化合物(17)を還元剤の存在下にて、化合物(18)と反応させる工程である。化合物(17)および(18)は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる。本工程は、一般に有機合成化学の分野において周知の方法にしたがって行うこともできる(例えば、Comprehensive Organic Transformations,Second Edition, 1999, John Wiley & Sons, Inc.,p.835-846)。
使用される還元剤は、例えば、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、ボラン−ジメチルアミン錯体、ボラン−ピリジン錯体のようなボラン化合物;水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素テトラ−n−ブチルアンモニウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムのような水素化ホウ素化合物;水素化リチウムアルミニウム、水素化アルミニウム、ジイソブチル水素化アルミニウムのような水素化アルミニウム化合物;または、水素であり得、好適には、水素化ホウ素化合物であり、最も好適には、シアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムである。本工程において、塩酸、蟻酸、酢酸、トリフルオロ酢酸のような酸(好適には、酢酸)を上記還元剤と組合せて用いることが好適である。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、アルコール類、アミド類、または、水であり、より好適には、ハロゲン化炭化水素類またはアルコール類であり、最も好適には、ジクロロメタンまたはメタノールである。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、0乃至100℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、30分間乃至48時間である。
(C−2工程)
C−2工程は、C−1工程で得られる化合物(19)を塩基の存在下にて、化合物(20)と反応させる工程である。化合物(20)は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる。
使用される塩基は、好適には、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アルコキシド、または、有機アミンであり、より好適には、アルカリ金属炭酸水素塩であり、最も好適には、炭酸水素ナトリウムである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エステル類、ニトリル類、アミド類、水、または、これらの混合物であり、好適には、エステル類と水の混合物、または、アミド類であり、最も好適には、酢酸エチルと水の混合物、または、N,N−ジメチルアセトアミドである。本工程において、有機アミンを溶媒として用いることもできる。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、0乃至100℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、10分間乃至24時間である。
(C−3工程)
C−3工程は、C−2工程で得られる化合物(21)を塩基で処理する工程である。
使用される塩基は、好適には、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アミド、アルカリ金属アルコキシド、リチウムアルキルアミド、シリルアミド、または、有機アミンであり、より好適には、アルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属アルコキシドであり、最も好適には、炭酸セシウムまたはカリウム−tert−ブトキシドである。
反応温度は、好適には、−78乃至200℃であり、より好適には、−78乃至80℃であり、さらに好適には、−78乃至20℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、5分間乃至24時間であり、さらに好適には、5分間乃至6時間である。
(C−4工程)
C−4工程は、C−3工程で得られる化合物(22)のtert−ブトキシカルボニル基を酸の存在下にて除去する工程である。
C−4工程は、A−11b工程と同様の方法にしたがって行うことができる。
(D法)
D法は、A−6工程において用いられる化合物(7)を製造する方法である。
(D−1工程)
D−1工程は、化合物(23)を塩基の存在下にて、化合物(24)と反応させる工程である。化合物(23)および化合物(24)は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる。
使用される塩基は、好適には、リチウムアルキルアミド、シリルアミド、アルキルリチウム、または、有機アミンであり、より好適には、シリルアミドであり、最も好適には、ナトリウムビストリメチルシリルアミドである。
本工程において、必要に応じて添加剤を使用することができる。塩基としてリチウムアルキルアミド、または、シリルアミドが用いられる場合、使用される添加剤は、例えば、ヘキサメチルホスホラミド(HMPA)のようなリン酸アミド類;または、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H(1H)−ピリミジノン(DMPU)のような環状ウレア類であり得る。塩基として有機アミンが用いられる場合、使用される添加剤は、例えば、ジブチルボロン酸トリフラート、塩化チタン(IV)のようなルイス酸である。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、または、エーテル類であり、より好適には、エーテル類であり、最も好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、好適には、−78乃至60℃であり、より好適には、−40乃至−20℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、15分間乃至24時間である。
(D−2工程)
D−2工程は、D−1工程で得られる化合物(25)を塩基の存在下にて、加水分解する工程である。
使用される塩基は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属水酸化物と過酸化水素水の組合せ、または、アルカリ土類金属水酸化物と過酸化水素水の組合せであり、好適には、アルカリ金属水酸化物と過酸化水素水の組合せであり、最も好適には、水酸化リチウムと過酸化水素水の組合せである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アルコール類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、エーテル類と水の混合物であり、最も好適には、テトラヒドロフランと水の混合物である。
反応温度は、好適には、−78乃至100℃であり、より好適には、−30乃至40℃である。
反応時間は、好適には、30分間乃至96時間であり、より好適には、60分間乃至24時間である。
D−2工程で得られる化合物(26)、または、他の工程で得られる化合物は、デヒドロアビエチルアミンのような光学活性アミンを用いた分別再結晶による精製等を行うことにより、目的としない異性体を分離することができる。
(D−3工程)
D−3工程は、D−2工程で得られる化合物(26)を不斉酸化するとともに環化させる工程である。D−3工程における不斉酸化は、有機合成化学の分野において周知の方法によっても行うことができる(例えば、Acc. Chem. Res., 2004年,第37巻, p.488)。D−フルクトースから2工程で製造される光学活性なケトン化合物とオキソン(登録商標)のような酸化剤の組合せを使用する方法は、好適である。
使用される酸化剤は、例えば、オキソン、または、過酸化水素水であり、好適には、オキソンである。これらの酸化剤は、硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム塩のような添加剤と組合せて用いることができる。オキソンと硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニウム塩の組合せは、好適である
使用される溶媒は、好適には、エーテル類、ニトリル類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、ジメトキシメタン、アセトニトリル、および、水の混合物である。
反応温度は、好適には、0乃至20℃である。
反応時間は、好適には、4乃至12時間である。
(D−4工程)
D−4工程は、D−3工程で得られる化合物(27)を塩基の存在下にて、メタンスルホニルクロリドと反応させる工程である。
使用される塩基は、好適には、アルカリ金属水素化物、リチウムアルキルアミド、シリルアミド、または、有機アミンであり、より好適には、有機アミンであり、最も好適には、トリエチルアミンである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、または、アミド類であり、より好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、最も好適には、メチレンクロリドである。
反応温度は、好適には、−78乃至150℃であり、より好適には、−30乃至40℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には10分間乃至24時間である。
(D−5工程)
D−5工程は、D−4工程で得られる化合物(28)をアジド化試薬で処理する工程である。
D−5工程は、A−5工程と同様の方法にしたがって行うことができる。
(E法)
E法は、化合物(I)および化合物(I-1)に包含される化合物(Ia)を製造する別法である。
(E−1工程)
E−1工程は、A−10工程で得られる化合物(13)を塩基の存在下にて、ラクトン部位を選択的に加水分解させる工程である。E−1工程は、一般に有機合成化学の分野において周知の方法にしたがって行うこともできる(例えば、Comprehensive Organic Transformations,Second Edition, 1999, John Wiley & Sons, Inc.,p.1959-1967)。
使用される塩基は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、または、アルカリ土類金属水酸化物、好適には、アルカリ金属水酸化物であり、最も好適には、水酸化ナトリウムである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アルコール類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、エーテル類とアルコール類と水の混合物であり、最も好適には、テトラヒドロフランとメタノールと水の混合物である。
反応温度は、好適には、−78乃至100℃であり、より好適には、−30乃至40℃である。
反応時間は、好適には、30分間乃至96時間であり、より好適には、60分間乃至24時間である。
(E−2工程)
E−2工程は、E−1工程で得られる化合物(29)を試薬の存在下にて、メチルエステル化させる工程である。E−2工程は、一般に有機合成化学の分野において周知の方法にしたがって行うこともできる(例えば、Comprehensive Organic Transformations,Second Edition, 1999, John Wiley & Sons, Inc.,p.1932-1941)。
使用されるメチルエステル化試薬は、好適にはジアゾメタン、および、トリメチルシリルジアゾメタンである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、メタノール、または、これらの混合物であり、好適には、トルエンとメタノールの混合物である。
反応温度は、好適には、−78乃至100℃であり、より好適には、−30乃至40℃である。
反応時間は、好適には、1分間乃至24時間であり、より好適には、5分間乃至2時間である。
上記ではメチルエステル基を用いる例が示されているが、E−2工程において用いられ得る保護基はメチルエステル基に限定されず、カルボン酸の保護基として一般に有機合成化学の分野において周知の保護基を用いることができる(例えば、T. W. Greene, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis. Fourth Edition, 2007, John Wiley & Sons, Inc.)。好適な保護基は、例えば、メチルエステル基、エチル基、ベンジル基、p-メトキシベンジル基のようなエステル基であり得、最も好適には、メチルエステル基である。
(E−3工程)
E−3工程は、E−2工程で得られる化合物(30)をジメチルアセタール化試薬、および、酸性触媒の存在下にて、ジメチルアセタール化させる工程である。E−3工程は、一般に有機合成化学の分野において周知の方法にしたがって行うこともできる(例えば、T. W. Greene, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis. Fourth Edition, 2007, John Wiley & Sons, Inc., p.306-318)。
使用されるジメチルアセタール化試薬は、好適にはアセトン、2,2−ジメトキシプロパン、および、2−メトキシプロペンであり、より好適には、2,2−ジメトキシプロパンである。
使用される酸性触媒は、好適には、無機酸、有機酸、有機スルホン酸、および、有機スルホン酸の有機塩基塩であり、より好適には、有機スルホン酸の有機塩基塩であり、最も好適にはp−トルエンスルホン酸ピリジン塩である。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、アミド類、または、これらの混合物であり、最も好適には、N,N−ジメチルホルムアミドである。
反応温度は、好適には、−30乃至120℃であり、より好適には、0乃至80℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、60分間乃至12時間である。
上記ではジメチルアセタール基を用いる例が示されているが、E−3工程において用いられ得る保護基はジメチルアセタール基に限定されず、隣り合う水酸基とカルバモイル基を同時に保護する基として一般に有機合成化学の分野において周知の保護基を用いることができる(例えば、T. W. Greene, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis. Fourth Edition, 2007, John Wiley & Sons, Inc.)。好適な保護基は、例えば、エチリデンアセタール基、ネオペンチリデンアセタール基、ベンジリデンアセタール基、p-メトキシベンジリデンアセタール基、ジメチルアセタール基、ジエチルアセタール基、シクロペンチルアセタール基、シクロヘキシルアセタール基のようなアセタール基であり得、最も好適には、ジメチルアセタール基である。
(E−4工程)
E−4工程は、E−3工程で得られる化合物(31)を塩基の存在下にて、ラクトン部位を選択的に加水分解して対応するカルボン酸体へと変換する工程である。E−4工程は、一般に有機合成化学の分野において周知の方法にしたがって行うこともできる(例えば、Comprehensive Organic Transformations,Second Edition, 1999, John Wiley & Sons, Inc.,p.1959-1967)。
使用される塩基は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、または、アルカリ土類金属水酸化物、好適には、アルカリ金属水酸化物であり、最も好適には、水酸化ナトリウムである。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、エーテル類、アルコール類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、エーテル類とアルコール類と水の混合物であり、最も好適には、テトラヒドロフランとメタノールと水の混合物である。
反応温度は、好適には、−30乃至100℃であり、より好適には、0乃至70℃である。
反応時間は、好適には、30分間乃至96時間であり、より好適には、2時間乃至48時間である。
(E−5工程)
E−5工程は、E−4工程で得られる化合物(32)を試薬の存在下にて、化合物(14)と反応させる工程である。E−5工程は、一般に有機合成化学の分野において周知の方法にしたがって行うこともできる(例えば、Comprehensive Organic Transformations,Second Edition, 1999, John Wiley & Sons, Inc.,p.1941-1949)。
使用される縮合試薬は、最も好適には、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)である。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エステル類、二トリル類、エーテル類、アルコール類、アミド類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、アミド類であり、最も好適には、N,N−ジメチルホルムアミドである。
反応温度は、好適には、−78乃至100℃であり、より好適には、−30乃至40℃である。
反応時間は、好適には、10分間乃至96時間であり、より好適には、30分間乃至4時間である。
(E−6工程)
E−6工程は、E−5工程で得られる化合物(33)のtert−ブトキシカルボニル基とジメチルアセタール基を酸の存在下にて除去する工程である。E−6工程は、一般に有機合成化学の分野において周知の方法にしたがって行うこともできる(例えば、T. W. Greene, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis. Fourth Edition, 2007, John Wiley & Sons, Inc.)。
使用される酸は、好適には、無機酸、有機酸、および、有機スルホン酸であり、より好適には、無機酸であり、最も好適には塩酸である。
使用される溶媒は、好適には、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、ケトン類、エーテル類、アルコール類、水、または、これらの混合物であり、最も好適には、メタノールである。
反応温度は、好適には、−78乃至100℃であり、より好適には、0乃至65℃である。
反応時間は、好適には、5分間乃至96時間であり、より好適には、30分間乃至4時間である。
本発明の一般式(I)を有する化合物またはその薬理上許容される塩は、医薬として使用される場合には、それ自体(原末のまま)で投与することができ、あるいは、適宜の薬剤学的に許容される、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、もしくはシロップ剤等の製剤として経口的に、または、注射剤、坐剤、もしくは貼付剤等の製剤として非経口的に(好適には、経口的に)投与することができる。
これらの製剤は、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、乳化剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、注射剤用溶剤、油脂性基剤、水溶性基剤等の添加剤を用いて、周知の方法で製造される。
賦形剤は、例えば、有機系賦形剤または無機系賦形剤であり得る。有機系賦形剤は、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプンのようなデンプン誘導体;結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;または、プルラン等であり得る。無機系賦形剤は、例えば、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウムのような珪酸塩誘導体;リン酸カルシウムのようなリン酸塩;または、硫酸カルシウムのような硫酸塩であり得る。
結合剤は、例えば、上記の賦形剤;ゼラチン;ポリビニルピロリドン;または、ポリエチレングリコールであり得る。
崩壊剤は、例えば、上記の賦形剤;クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムのような化学修飾された、デンプンもしくはセルロース誘導体;または、架橋ポリビニルピロリドンであり得る。
滑沢剤は、例えば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;コロイドシリカ;ビーズワックス、ゲイロウのようなワックス類;硼酸;グリコール;D,L−ロイシン;フマル酸、アジピン酸のようなカルボン酸類;安息香酸ナトリウムのようなカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;または、上記の賦形剤におけるデンプン誘導体であり得る。
乳化剤は、例えば、ベントナイト、ビーガムのようなコロイド性粘土;ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウムのような陰イオン界面活性剤;塩化ベンザルコニウムのような陽イオン界面活性剤;または、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルのような非イオン界面活性剤であり得る。
安定剤は、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラヒドロキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;または、ソルビン酸であり得る。
矯味矯臭剤は、例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、または、香料であり得る。
希釈剤は、例えば、水、エタノール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、または、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類であり得る。
注射剤用溶剤は、例えば、水、エタノール、または、グリセリンであり得る。
油脂性基剤は、例えば、カカオ脂、ラウリン脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、流動パラフィン、白色ワセリン、精製ラノリン、モノステアリン酸グリセリン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリルアルコール、または、セタノールであり得る。
水溶性基剤は、例えば、グリセリン、ポリエチレングリコール、エタノールまたは精製水であり得る。
本発明の有効成分である一般式(I)を有する化合物またはその薬理上許容される塩の投与量は、患者の症状、年齢等により異なるが、経口投与の場合には、1回当たり下限0.02mg/kg(好適には、0.1mg/kg)、上限100mg/kg(好適には、10mg/kg)を、非経口的投与の場合には、1回当たり下限0.002mg/kg(好適には、0.01mg/kg)、上限10mg/kg(好適には、1mg/kg)を、成人に対して、1日当たり1乃至6回、症状に応じて、投与することができる。
本発明の一般式(I)を有する化合物またはその薬理上許容される塩は、レニン阻害活性、溶解性、細胞膜透過性、経口吸収性、血中濃度、代謝安定性、組織移行性、バイオアベイラビリティー、in vitro活性、in vivo活性、ex vivo活性、薬効発現の早さ、薬効の持続性、物理的安定性、薬物相互作用、安全性(例えば、心毒性または肝毒性)等の点で優れた性質を有し、医薬[特に、高血圧症の治療もしくは予防(好適には、治療)のための医薬]として有用である。
以下、実施例、試験例、および、製剤例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。以下の実施例において、記載された化合物名は、当該実施例で得られた化合物を示し、記載された化学構造式は、対応するフリー体化合物の化学構造を示す。例えば、実施例1において得られた化合物は、(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩であり、実施例1に記載された化学構造式は、(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミドの化学構造を示す。特にことわらない限り、実施例の化合物名におけるフマル酸塩は、一フマル酸塩を示す。
(実施例1)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
(1a) tert−ブチル {(1S,2S,4S) −1−{[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]−5−メチルヘキシル}カルバマート
参考例11で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート1.02g(2.0mmol)のトリエチルアミン(10ml)溶液に、trans−4−アミノアダマンタン−1−オール1.00g(6.0mmol)および2−ヒドロキシピリジン57mg(0.60mmol)を加え、110℃にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、120℃にてさらに13時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、水を加え、塩化メチレンで抽出後、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0〜6/1)により精製し、酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルを加え、析出固体を濾取して、標記化合物838mg(収率:62%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.49-7.46 (m, 1H), 7.34-7.21 (m, 3H), 5.99 (br s, 1H), 5.08 (br s, 1H), 4.08-4.06 (m, 1H), 3.88-3.86 (m, 1H), 3.67 (br d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.48-3.21 (m, 4H), 2.80-2.65 (m, 2H), 2.14-2.06 (m, 4H), 1.95-1.46 (m, 22H), 1.26-1.22 (m, 6H), 0.98-0.94 (m, 6H)。
(1b) (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
実施例(1a)で得られたtert−ブチル {(1S,2S,4S) −1−{[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]−5−メチルヘキシル}カルバマート838mg(1.24mmol)の塩化メチレン(8.6ml)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸2.87ml(37.3mmol)を加え、同温度にて1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレン/メタノール(10/1)で抽出後、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0〜6/1)により精製した。得られた(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド(93%含量)451mg(0.73mmol)のメタノール(7ml)溶液に、フマル酸84mg(0.73mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に塩化メチレン(1ml)を加え、さらにジエチルエーテル(10ml)を加え、固体を濾取して、標記化合物457mg(収率:54%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.78 (br s, 1H), 7.54 (br d, 1H, J = 7.8 Hz), 7.43-7.32 (m, 3H), 6.69 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.65-3.47 (m, 3H), 3.36-3.26 (m, 2H), 3.21-3.12 (m, 1H), 2.96-2.91 (m, 0.6H), 2.79-2.70 (m, 0.8H), 2.55-2.52 (m, 0.6 H), 2.45 (br s, 1H), 2.11 (br s, 2H), 2.06 (br s, 1H), 1.98-1.70 (m, 11H), 1.50-1.48 (m, 2H), 1.31-1.26 (m, 6H), 1.00 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.98 (d, 3H, J = 6.4 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:575 ((M+H))。
(実施例2)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−N−(trans−5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
実施例1と同様に、参考例11で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマートおよびtrans−5−メトキシアダマンタンー2−アミンを用いて標記化合物508mg(2工程通算収率:50%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.79-7.77 (m, 1H), 7.55-7.53 (m, 1H), 7.44-7.32 (m, 3H), 6.69 (s, 2H), 3.96 (br s, 1H), 3.65-3.48 (m, 3H), 3.36-3.12 (m, 6H), 2.95-2.91 (m, 0.6H), 2.79-2.69 (m, 0.8H), 2.55-2.52 (m, 0.6 H), 2.46-2.43 (m, 1H), 2.15 (br s, 2H), 2.10 (br s, 1H), 1.99-1.70 (m, 11H), 1.52-1.49 (m, 2H), 1.31-1.26 (m, 6H), 1.01 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.98 (d, 3H, J = 6.8 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:589 ((M+H))。
(実施例3)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[2,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
実施例1と同様に、参考例12で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[2,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマートおよびtrans−4−アミノアダマンタン−1−オールを用いて標記化合物380mg(2工程通算収率:56%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.79-7.76 (m, 1H), 7.31-7.26 (m, 3H), 7.17-7.11 (m, 1H), 6.69 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.69-3.47 (m, 3H), 3.37-3.14 (m, 3H), 2.94-2.89 (m, 0.6H), 2.82-2.78 (m, 0.4H), 2.68-2.64 (m, 0.4H), 2.54-2.50 (m, 0.6 H), 2.47-2.43 (m, 1H), 2.24-2.23 (m, 3H), 2.12 (br s, 2H), 2.06 (br s, 1H), 1.98-1.71 (m, 11H), 1.51-1.48 (m, 2H), 1.28-1.25 (m, 6H), 1.00 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.98 (d, 3H, J = 6.4 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:555 ((M+H))。
(実施例4)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[2,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−N−(trans−5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
実施例1と同様に、参考例12で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[2,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマートおよびtrans−5−メトキシアダマンタン−2−アミンを用いて標記化合物595mg(2工程通算収率:64%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.80 (br d, 1H, J = 6.8 Hz), 7.32-7.25 (m, 3H), 7.18-7.11 (m, 1H), 6.68 (s, 2H), 3.96 (br s, 1H), 3.69-3.47 (m, 3H), 3.37-3.14 (m, 6H), 2.94-2.89 (m, 0.6H), 2.82-2.78 (m, 0.4H), 2.66 (dd, 0.4H, J = 13.7 Hz, 4.4 Hz), 2.52 (dd, 0.6H, J = 13.7 Hz, 4.4 Hz), 2.48-2.43 (m, 1H), 2.24-2.23 (m, 3H), 2.16-2.15 (m, 2H), 2.06 (br s, 1H), 2.01-1.70 (m, 11H), 1.52-1.49 (m, 2H), 1.28-1.25 (m, 6H), 1.0 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.98 (d, 3H, J = 6.8 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:569 ((M+H))。
(実施例5)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−エチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
実施例1と同様に、参考例13で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−エチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマートおよびtrans−4−アミノアダマンタン−1−オールを用いて標記化合物353mg(2工程通算収率:46%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.79 (br d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.38-7.26 (m, 3H), 7.16-7.10 (m, 1H), 6.69 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.68-3.46 (m, 3H), 3.37-3.14 (m, 3H), 2.95-2.90 (m, 0.6H), 2.79 (dd, 0.4H, J = 13.7 Hz, 10.7 Hz), 2.67 (dd, 0.4H, J = 13.7 Hz, 4.6 Hz), 2.62-2.43 (m, 3.6H), 2.12-2.06 (m, 3H), 1.98-1.70 (m, 11H), 1.51-1.48 (m, 2H), 1.28-1.20 (m, 9H), 1.01-0.97 (m, 6H)。
マススペクトル(FAB),m/z:569 ((M+H))。
(実施例6)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
実施例1と同様に、参考例14で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマートおよびtrans−4−アミノアダマンタン−1−オールを用いて標記化合物677mg(2工程通算収率:52%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.79 (br d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.33-7.22 (m, 2H), 7.16-7.13 (m, 1H), 6.68 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.69 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 3.64 (d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.50-3.46 (m, 1H), 3.37-3.30 (m, 2H), 3.18 (dt, 1H, J = 10.7 Hz, 4.9 Hz), 2.87 (dd, 1H, J = 13.7 Hz, 11.2 Hz), 2.57 (dd, 1H, J = 13.7 Hz, 3.9 Hz), 2.48-2.43 (m, 1H), 2.11 (br s, 2H), 2.06 (br s, 1H), 1.97 (br d, 1H, J = 13.2 Hz), 1.91 (br d, 1H, J = 13.2 Hz), 1.86-1.70 (m, 9H), 1.51-1.48 (m, 2H), 1.26 (s, 6H), 1.00 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.97 (d, 3H, J = 6.8 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z: 577 ((M+H))。
(実施例7)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
(7a) (2S,4S,5S) −6−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピル−5−{[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アミノ}ヘキサンアミド
実施例(1a)と同様に、参考例15で得られたN−{(1S)−2−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミドおよびtrans−4−アミノアダマンタン−1−オールを用いて、標記化合物609mg(収率:53%)を得た。
黄色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.14 (dd, 1H, J = 7.4 Hz, 2.0 Hz), 7.88 (dd, 1H, J = 7.8 Hz, 1.6 Hz), 7.79-7.70 (m, 2H), 7.32-7.25 (m, 1H), 7.00-6.93 (m, 2H), 6.01 (t, 2H, J = 8.0 Hz), 4.78 (br s, 1H), 4.06-4.04 (m, 1H), 3.94 (br d, 1H, J = 9.8 Hz), 3.44-3.40 (m, 1H), 3.22-3.12 (m, 3H), 3.06 (d, 1H, J = 11.3 Hz), 2.74 (dd, 1H, J = 13.7 Hz, 8.4 Hz), 2.55 (dd, 1H, J = 13.7 Hz, 5.5 Hz), 2.13-2.05 (m, 3H), 1.92-1.50(m, 14H), 1.13 (s, 3H), 1.07 (s, 3H), 0.96-0.93 (m, 6H)。
(7b) (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
実施例(7a)で得られた(2S,4S,5S) −6−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピル−5−{[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アミノ}ヘキサンアミド609mg(0.80mmol)およびチオフェノール(含量:95%)163μl(1.60mmol)のアセトニトリル(8ml)溶液に、窒素雰囲気下にて、氷冷下で炭酸セシウム313mg(0.96mmol)を加え、その後室温にて15時間撹拌した。反応混合物に水を加え、塩化メチレンで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=50/1〜5/1〜7/3)により精製した。得られた(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド358mg(0.62mmol)のメタノール(6ml)溶液に、フマル酸72mg(0.62mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に塩化メチレン(1ml)を加え、さらにジエチルエーテル(10ml)を加え、固体を濾取して、標記化合物372mg(収率:63%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.78 (br d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.47-7.41 (m, 1H), 7.13-7.10 (m, 2H), 6.69 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.71-3.65 (m, 2H), 3.50-3.48 (m, 1H), 3.35-3.31 (m, 2H), 3.20-3.16 (m, 1H), 2.88 (dd, 1H, J = 13.4 Hz, 11.0 Hz), 2.58 (dd, 1H, J = 13.2 Hz, 4.4 Hz), 2.47-2.42 (m, 1H), 2.11 (br s, 2H), 2.06 (br s, 1H), 1.97 (br d, 1H, J = 12.7 Hz), 1.91 (br d, 1H, J = 12.7 Hz), 1.85-1.70 (m, 9H), 1.51-1.48 (m, 2H), 1.26 (s, 6H), 1.00 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.98 (d, 3H, J = 6.8 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z: 577 ((M+H))。
(実施例8)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
(8a) tert−ブチル {(1S,2S,4S) −1−{[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]−5−メチルヘキシル}カルバマート
参考例16で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート1.05g(2.0mmol)のトリエチルアミン(10ml)溶液に、trans−4−アミノアダマンタン−1−オール1.00g(6.0mmol)および2−ヒドロキシピリジン57mg(0.60mmol)を加え、110℃にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、110℃にてさらに11時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、水を加え、塩化メチレンで抽出後、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0〜6/1)により精製し、酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルを加え、析出固体を濾取して、標記化合物780mg(収率:56%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.45-7.42 (m, 1H), 7.05-6.96 (m, 2H), 5.90 (br d, 1H, J = 8.6 Hz), 5.04 (br s, 1H), 4.08-4.06 (m, 1H), 3.88-3.86 (m, 1H), 3.68-3.61 (m, 1H), 3.48-3.22 (m, 4H), 2.75-2.63 (m, 2H), 2.15-2.06 (m, 4H), 1.97-1.46 (m, 22H), 1.23 (br s, 6H), 0.98-0.95 (m, 6H)。
(8b) (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
実施例(8a)で得られたtert−ブチル {(1S,2S,4S) −1−{[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]−5−メチルヘキシル}カルバマート776mg(1.12mmol)の塩化メチレン(7.8ml)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸2.59ml(33.6mmol)を加え、同温度にて1.5時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレン/メタノール(10/1)で抽出後、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0〜6/1)により精製した。得られた(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド(93%含量)570mg(0.90mmol)のメタノール(9ml)溶液に、フマル酸104mg(0.90mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に塩化メチレン(1ml)を加え、さらにジエチルエーテル(10ml)を加え、固体を濾取して、標記化合物605mg(収率:82%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.78 (br d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.58-7.55 (m, 1H), 7.21-7.18 (m, 2H), 6.69 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.65-3.46 (m, 3H), 3.38-3.13 (m, 3H), 2.96-2.91 (m, 0.6H), 2.78-2.70 (m, 0.8H), 2.55-2.51 (m, 0.6 H), 2.47-2.43 (m, 1H), 2.11(br s, 2H), 2.06 (br s, 1H), 1.98-1.70 (m, 11H), 1.51-1.48 (m, 2H), 1.31-1.26 (m, 6H), 1.01-0.97 (m, 6H)。
マススペクトル(FAB),m/z: 593 ((M+H)), 595 ((M+2+H))。
(実施例9)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
(9a) tert−ブチル {(1S,2S,4S) −1−{[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]−5−メチルヘキシル}カルバマート
参考例17で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート1.01g(2.0mmol)のトリエチルアミン(10ml)溶液に、trans−4−アミノアダマンタン−1−オール1.00g(6.0mmol)および2−ヒドロキシピリジン57mg(0.60mmol)を加え、110℃にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、110℃にてさらに11時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、水を加え、塩化メチレンで抽出後、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0〜6/1)により精製し、酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルを加え、析出固体を濾取して、標記化合物700mg(収率:52%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.23-7.20 (m, 1H), 6.98-6.93 (m, 1H), 6.83-6.79 (m, 1H), 5.90 (br d, 1H, J = 7.4 Hz), 5.05 (br s, 1H), 4.08-4.06 (m, 1H), 3.89-3.86 (m, 1H), 3.68-3.61 (m, 1H), 3.48-3.16 (m, 4H), 2.76-2.66 (m, 2H), 2.17-2.09 (m, 7H), 1.97-1.46 (m, 22H), 1.23 (br s, 6H), 0.98-0.95 (m, 6H)。
(9b) (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
実施例(9a)で得られたtert−ブチル {(1S,2S,4S) −1−{[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]−5−メチルヘキシル}カルバマート697mg(1.04mmol)の塩化メチレン(7.2ml)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸2.40ml(31.2mmol)を加え、同温度にて1.5時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレン/メタノール(10/1)で抽出後、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0〜6/1)により精製した。得られた(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド(93%含量)451mg(0.82mmol)のメタノール(8ml)溶液に、フマル酸95mg(0.82mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に塩化メチレン(1ml)を加え、さらにジエチルエーテル(10ml)を加え、固体を濾取して、標記化合物452mg(収率:68%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.79 (br d, 1H, J = 7.8 Hz), 7.33-7.30 (m, 1H), 7.06-6.93 (m, 2H), 6.69 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.68-3.46 (m, 3H), 3.38-3.15 (m, 3H), 2.95-2.90 (m, 0.6H), 2.81-2.76 (m, 0.4H), 2.68-2.65 (m, 0.4H), 2.52-2.44 (m, 1.6H), 2.20 (br s, 3H), 2.12(br s, 2H), 2.06 (br s, 1H), 1.99-1.71 (m, 11H), 1.51-1.48 (m, 2H), 1.27-1.25 (m, 6H), 1.01-0.97 (m, 6H)。
マススペクトル(FAB),m/z: 573 ((M+H))。
(実施例10)
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
(10a) tert−ブチル {(1S,2S,4R) −1−{[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]ヘキシル}カルバマート
参考例18で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート529mg(1.07mmol)、trans−4−アミノアダマンタン−1−オール538mg(3.22mmol)および2−ヒドロキシピリジン39mg(0.32mmol)の混合物に、トリエチルアミン(4ml)を加え、90℃にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、90℃にてさらに4時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=50/1〜4/1)により精製して、標記化合物512mg(収率:72%)を得た。
黄色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.48-7.46 (m, 1H), 7.34-7.21 (m, 3H), 6.09 (br s, 1H), 5.04 (br s, 1H), 4.07-4.05 (m, 1H), 3.88 (br s, 1H), 3.66 (br d, 1H, J = 18.1 Hz), 3.48-3.22 (m, 4H), 2.77-2.63 (m, 2H), 2.36 (br s, 1H), 2.14-2.10 (m, 3H), 1.89-1.42 (m, 23H), 1.26-1.22 (m, 6H), 0.94 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
(10b) (2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
実施例(10a)で得られたtert−ブチル {(1S,2S,4R) −1−{[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]ヘキシル}カルバマート512mg(0.77mmol)の塩化メチレン(3.6ml)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸1.8ml(23.2mmol)を加え、同温度にて30分間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンおよびクロロホルム/イソプロパノール=3/1の混合溶媒で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=50/1〜7/3)およびNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=1/0〜5/1)により精製した。得られた(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド272mg(0.48mmol)のメタノール(5ml)溶液に、フマル酸56mg(0.48mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に塩化メチレンを加え、さらにジエチルエーテルを加え、固体を濾取して、標記化合物289mg(収率:55%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.84 (d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.55-7.54 (m, 1H), 7.43-7.32 (m, 3H), 6.68 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.65-3.26 (m, 5H), 3.22-3.12 (m, 1H), 2.96-2.91 (m, 0.6H), 2.79-2.63 (m, 1.8H), 2.53 (dd, 0.6 H, J = 13.7 Hz, 3.9 Hz), 2.12 (br s, 2H), 2.06 (br s, 1H), 1.98-1.82 (m, 5H), 1.77-1.74 (m, 4H), 1.69-1.47 (m, 5H), 1.31-1.26 (m, 6H), 0.95 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:561((M+H))。
(実施例11)
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
実施例1と同様に、参考例18で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマートおよびtrans−5−メトキシアダマンタン−2−アミンを用いて標記化合物481mg(2工程通算収率:68%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.87-7.83 (m, 1H), 7.54 (br d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.43-7.32 (m, 3H), 6.68 (s, 2H), 3.96 (br s, 1H), 3.65-3.52 (m, 3H), 3.36-3.13 (m, 6H), 2.96-2.91 (m, 0.6H), 2.79-2.63 (m, 1.8H), 2.55-2.51 (m, 0.6 H), 2.15 (br s, 2H), 2.11 (br s, 1H), 1.99-1.79 (m, 9H), 1.68-1.49 (m, 5H), 1.31-1.26 (m, 6H), 0.95 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:575((M+H))。
(実施例12)
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
実施例1と同様に、参考例19で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマートおよびtrans−4−アミノアダマンタン−1−オールを用いて標記化合物337mg(2工程通算収率:41%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.83 (d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.33-7.32 (m, 2H), 7.16-7.13 (m, 1H), 6.69 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.69 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 3.64 (d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.54-3.50 (m, 1H), 3.37 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 3.31(d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.19-3.15 (m, 1H), 2.87 (dd, 1H, J = 13.7 Hz, 10.7 Hz), 2.67-2.62 (m, 1H), 2.57 (dd, 1H, J = 13.7 Hz, 4.4 Hz), 2.11 (br s, 2H), 2.07 (br s, 1H), 1.98-1.82 (m, 5H), 1.77-1.75 (m, 4H), 1.69-1.49 (m, 5H), 1.25 (s, 6H), 0.95 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z: 563((M+H))。
(実施例13)
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
実施例1と同様に、参考例20で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマートおよびtrans−4−アミノアダマンタン−1−オールを用いて標記化合物328mg(2工程通算収率:57%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.83 (d, 1H, J = 7.3 Hz), 7.47-7.41 (m, 1H), 7.11 (br d, 2H, J = 8.6 Hz), 6.69 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.71-3.65 (m, 2H), 3.54-3.51 (m, 1H), 3.35-3.31(m, 2H), 3.19-3.15 (m, 1H), 2.87 (dd, 1H, J = 13.7 Hz, 10.7 Hz), 2.66-2.56 (m, 2H), 2.11 (br s, 2H), 2.07 (br s, 1H), 1.97-1.82 (m, 5H), 1.77-1.75 (m, 4H), 1.68-1.48 (m, 5H), 1.26 (s, 6H), 0.95 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z: 563((M+H))。
(実施例14)
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
(14a) tert−ブチル {(1S,2S,4R) −1−{[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]ヘキシル}カルバマート
参考例21で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート2.22g(4.33mmol)、trans−4−アミノアダマンタン−1−オール2.17g(13.0mmol)および2−ヒドロキシピリジン124mg(1.30mmol)の混合物に、トリエチルアミン(6ml)を加え、120℃にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、120℃にてさらに8時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、水を加え、酢酸エチルーメタノール混合溶媒で抽出し、有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=50/1〜7/1)により精製して、標記化合物2.16g(収率:73%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.45-7.42 (m, 1H), 7.05-7.01 (m, 1H), 6.99-6.97 (m, 1H), 6.10 (br s, 1H), 5.06 (br s, 1H), 4.06-4.05 (m, 1H), 3.88 (br s, 1H), 3.64 (br d, 1H, J = 17.1 Hz), 3.46-3.22 (m, 4H), 2.74-2.63 (m, 2H), 2.40-2.34 (m, 1H), 2.13 (br s, 2H), 2.09 (br s, 1H), 1.89-1.46 (m, 23H), 1.23 (br s, 6H), 0.93 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
(14b) (2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
実施例(14a)で得られたtert−ブチル {(1S,2S,4R) −1−{[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]ヘキシル}カルバマート1.85g(2.72mmol)の塩化メチレン(12ml)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸4.20ml(54.5mmol)を加え、同温度にて1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレン/メタノール(10/1)で抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=20/1〜6/1、および塩化メチレン/メタノール/トリエチルアミン=20/5/1)およびNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=1/0〜6/1)により精製した。得られた(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド(93%含量)877mg(1.51mmol)のメタノール(15ml)溶液に、フマル酸176mg(1.51mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に5%含水アセトニトリル(30ml)を加え、70℃で2時間攪拌し、冷却後、固体を濾取して、標記化合物890mg(収率:54%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.80 (m, 1H), 7.58-7.55 (m, 1H), 7.21-7.18 (m, 2H), 6.69 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.64-3.12 (m, 6H), 2.95-2.91 (m, 0.6H), 2.75-2.61 (m, 1.8H), 2.53-2.51 (m, 0.6 H), 2.11 (br s, 2H), 2.07 (br s, 1H), 1.97-1.82 (m, 5H), 1.77-1.75 (m, 4H), 1.68-1.48 (m, 5H), 1.30-1.26 (m, 6H), 0.96 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z: 579((M+H))。
(実施例15)
(2R,4S,5S)−5−アミノ−2−エチル−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
(15a) tert−ブチル {(1S,2S,4R) −1−{[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]ヘキシル}カルバマート
参考例22で得られたtert−ブチル {(1S)−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]−2−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]エチル}カルバマート588mg(1.20mmol)、trans−4−アミノアダマンタン−1−オール600mg(3.59mmol)および2−ヒドロキシピリジン34mg(0.36mmol)の混合物に、トリエチルアミン(5ml)を加え、110℃にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、120℃にてさらに9時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=50/1〜7/1)により精製して、標記化合物707mg(収率:90%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.23-7.20 (m, 1H), 6.98-6.93 (m, 1H), 6.83-6.81 (m, 1H), 6.06 (br s, 1H), 5.04 (br d, 1H, J = 8.2 Hz), 4.07-4.05 (m, 1H), 3.90-3.85 (m, 1H), 3.66-3.60 (m, 1H), 3.46-3.39 (m, 2.5H), 3.32-3.25 (m, 1H), 3.17 (d, 0.5H, J = 11.7 Hz), 2.77-2.59 (m, 2H), 2.40-2.33 (m, 1H), 2.17-2.09 (m, 6H), 1.89-1.86 (m, 2H), 1.77-1.42 (m, 21H), 1.22 (br s, 6H), 0.94 (br t, 3H, J = 7.0 Hz)。
(15b) (2R,4S,5S)−5−アミノ−2−エチル−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩
実施例(15a)で得られたtert−ブチル {(1S,2S,4R) −1−{[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2−ヒドロキシ−4−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)カルバモイル]ヘキシル}カルバマート707mg(1.07mmol)の塩化メチレン(7.4ml)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸2.48ml(32.2mmol)を加え、同温度にて1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=1/0〜6/1)により精製した。得られた(2R,4S,5S)−5−アミノ−2−エチル−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド(93%含量)334mg(0.55mmol)のメタノール(6ml)溶液に、フマル酸64mg(0.55mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に塩化メチレンを加え、さらにジエチルエーテルを加え、固体を濾取して、標記化合物359mg(収率:54%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 500MHz),δ : 7.80 (m, 1H), 7.33-7.30 (m, 1H), 7.06-7.02 (m, 1H), 6.98-6.93 (m, 1H), 6.69 (s, 2H), 3.97 (br s, 1H), 3.67-3.13 (m, 6H), 2.94-2.90 (m, 0.6H), 2.80-2.75 (m, 0.4H), 2.69-2.62 (m, 1.4H), 2.50 (dd, 0.6 H, J = 13.4 Hz, 4.2 Hz), 2.20 (br s, 3H), 2.11 (br s, 2H), 2.07 (br s, 1H), 1.97-1.82 (m, 5H), 1.78-1.75 (m, 4H), 1.68-1.49 (m, 5H), 1.27-1.25 (m, 6H), 0.96 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z: ((M+H)): 559((M+H))。
(実施例16)
(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−メチルヘキサンアミド フマル酸塩
(16a) (2R,4S,5S) −6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−メチル−5−{[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アミノ}ヘキサンアミド
参考例23で得られたN−{(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−メチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド337mg(0.59mmol)のトリエチルアミン(3ml)溶液に、trans−4−アミノアダマンタン−1−オール300mg(1.79mmol)および2−ヒドロキシピリジン17mg(0.18mmol)を加え、95℃にて8時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=50/1〜10/1〜4/1)により精製して、標記化合物353mg(収率:82%)を得た。
黄色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.17-8.15 (m, 1H), 7.91-7.89 (m, 1H), 7.80-7.72 (m, 2H), 7.45 (br d, 1H, J = 8.2 Hz), 7.35-7.26 (m, 2H), 7.20-7.17 (m, 1H), 6.30 (br s, 0.6H), 6.06 (br d, 1H, J = 7.8 Hz), 5.94 (br s, 0.4H), 4.66 (br s, 1H), 4.05-4.00 (m, 2H), 3.49-2.50 (m, 8H), 2.14 (br s, 3H), 1.89-1.46 (m, 12H), 1.20-1.11 (m, 9H)。
(16b) (2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−メチルヘキサンアミド フマル酸塩
実施例(16a)で得られた(2R,4S,5S) −6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−[(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−メチル−5−{[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アミノ}ヘキサンアミド353mg(0.48mmol)およびチオフェノール(含量:95%)98μl(0.96mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、窒素雰囲気下にて、氷冷下で炭酸セシウム188mg(0.58mmol)を加え、その後室温にて6.5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、塩化メチレンで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=50/1〜5/1〜7/3)により精製した。得られた(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−メチルヘキサンアミド186mg(0.34mmol)のメタノール(3.5ml)溶液に、フマル酸40mg(0.34mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に塩化メチレン(0.5ml)を加え、さらにジエチルエーテル(5ml)を加え、固体を濾取して、標記化合物209mg(収率:93%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 400MHz),δ : 7.82 (br d, 1H, J = 7.4 Hz), 7.56-7.54 (m, 1H), 7.44-7.32 (m, 3H), 6.71 (s, 2H), 3.93 (br s, 1H), 3.66-3.13 (m, 6H), 2.98-2.72 (m, 2.4H), 2.53 (dd, 0.6H, J = 13.3 Hz, 4.3 Hz), 2.10 (br s, 3H), 1.97-1.73 (m, 9H), 1.60-1.48 (m, 3H), 1.31-1.26 (m, 6H), 1.20 (d, 3H, J = 7.0 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:547 ((M+H))。
(実施例17)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−N−(trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
(17a) tert−ブチル (4S,5S)−4−{[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)ー2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−5−[(2S)−2−(メトキシカルボニル)−3−メチルブチル]―2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボキシラート
参考例16で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート2.0g(3.8mmol)のテトラヒドロフラン(38ml)とメタノール(19ml)の混合溶媒の溶液に、1規定水酸化ナトリウム水溶液7.6ml(7.6mmol)を加えて、室温で2時間攪拌した。2規定塩酸3.8ml(7.6mmol)を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、粗製の(2S,4S,5S)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)―2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2,3,5,6−テトラデオキシ−2−イソプロピルヘキサン酸を得た。得られた粗製の(2S,4S,5S)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)―2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2,3,5,6−テトラデオキシ−2−イソプロピルヘキサン酸のトルエン(30ml)とメタノール(10ml)の混合溶媒の溶液に、トリメチルシリルジアゾメタン(2mol/lヘキサン溶液)5.7ml(11.4mmol)を0℃で加え、同温度にて10分間攪拌した。減圧下にて溶媒を留去し、粗製の(2S,4S,5S)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)―2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2,3,5,6−テトラデオキシ−2−イソプロピルヘキサン酸メチルを得た。得られた粗製の(2S,4S,5S)−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)―2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2,3,5,6−テトラデオキシ−2−イソプロピルヘキサン酸メチルのN,N−ジメチルホルムアミド(19ml)溶液に、2,2−ジメトキシプロパン4.7ml(38.0mmol)、p−トルエンスルホン酸ピリジン塩1.91g(7.6mmol)を加えて、70℃で2時間攪拌した。室温まで冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5/1〜1/1)により精製して、標記化合物1.82g(3工程収率:80%)を得た。
無色固体
H NMRスペクトル(CDCl3, 400MHz),δ 7.45-7.41 (m, 1H), 7.06-7.00 (m, 2H), 3.99-3.96 (m, 1H), 3.69-1.38 (m, 29H), 1.25-1.21 (m, 6H), 0.96-0.94 (m, 6H)。
(17b) (2S)−2−{[(4S,5S)−3−(t−ブトキシカルボニル)−4−{[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)―2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン-5-イル]メチル}−3−メチルブタン酸
実施例(17a)で得られたtert−ブチル (4S,5S)−4−{[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)ー2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−5−[(2S)−2−(メトキシカルボニル)−3−メチルブチル]―2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボキシラート1.82g(3.0mmol)のテトラヒドロフラン(12ml)とメタノール(6ml)の混合溶媒の溶液に、1Nの水酸化ナトリウム水溶液3.0ml(3.0mmol)を加えて、65℃で2日間攪拌した。室温まで冷却後、減圧下にて溶媒を留去した。2規定塩酸4.5ml(9.0mmol)を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、粗製の標記化合物1.84g(収率:定量的)を得た。
無色固体
H NMRスペクトル(CDCl3, 400MHz),δ 7.43-7.40 (m, 1H), 7.11-7.00 (m, 2H), 4.10-4.01 (m, 1H), 3.69-1.43 (m, 26H), 1.26-1.18 (m, 6H), 0.98-0.95 (m, 6H)。
(17c) tert−ブチル (4S,5S)−5−{(2S)−2−[(trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)カルバモイル]−3−メチルブチル}−4−{[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボキシラート
実施例(17b)で得られた(2S)−2−{[(4S,5S)−3−(t−ブトキシカルボニル)−4−{[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)―2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン-5-イル]メチル}−3−メチルブタン酸519mg(0.89mmol)、参考例24で得られたtrans−4−アミノアダマンタン−1−カルボキサミド207mg(1.07mmol)、ジイソプロピルエチルアミン0.32ml(1.78mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4ml)溶液に、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)506mg(1.33mmol)を0℃にて加え、同温度にて1時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0〜10/1)により精製して、標記化合物606mg(収率:89%)を得た。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.02 (s, 1H), 7.44-7.40 (m, 1H), 7.13-7.11 (m, 1H), 7.04-6.99 (m, 1H), 5.96 (br s, 1H), 5.61 (br s, 1H), 5.24 (br s, 1H), 4.10-4.08 (m, 1H), 3.98-3.95 (m, 1H), 3.63-3.24 (m, 5H), 2.63 (br s, 2H), 2.08-1.47 (m, 26H), 1.22 (br s, 6H), 0.98-0.94 (m, 6H)。
(17d) (2S,4S,5S)−5−アミノ−N−(trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
実施例(17c)で得られたtert−ブチル (4S,5S)−5−{(2S)−2−[(trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)カルバモイル]−3−メチルブチル}−4−{[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]メチル}−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボキシラート606mg(0.80mmol)に、塩酸−メタノール試薬(塩酸含量5−10%)(30ml)を加えて、45℃で2時間攪拌した。減圧下にて溶媒を留去し、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出後、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をNHシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0〜10/1)により精製して、(2S,4S,5S)−5−アミノ−N−(trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピルヘキサンアミド373mgを得た。得られた(2S,4S,5S)−5−アミノ−N−(trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピルヘキサンアミド373mg(0.60mmol)のメタノール(6ml)溶液に、フマル酸69.8mg(0.60mmol)を加え、室温にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に塩化メチレン(1ml)を加え、さらにジエチルエーテル(10ml)を加え、固体を濾取して、標記化合物373mg(収率:64%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 400MHz),δ: 7.76 (br d, 1H, J = 7.4 Hz), 7.59-7.55 (m, 1H), 7.22-7.17 (m, 2H), 6.69 (s, 2H), 4.01 (br s, 1H), 3.65-3.12 (m, 6H), 2.98-2.92 (m, 0.6H), 2.74 (br s, 0.8H), 2.54-2.44 (m, 1.6H), 2.07-1.81 (m, 13H), 1.77-1.70 (m, 1H), 1.62-1.59 (m, 2H), 1.31-1.27 (m, 6H), 1.02-0.98 (m, 6H)。
マススペクトル(FAB),m/z:620((M+H)
(実施例18)
(2S,4S,5S)−5−アミノ−N−(trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩
実施例17と同様に、参考例11で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマートおよび参考例24で得られたtrans−4−アミノアダマンタン−1−カルボキサミドを用いて標記化合物318mg(6工程通算収率:34%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 400MHz),δ : 7.76 (br d, 1H, J = 7.0 Hz), 7.56-7.53 (m, 1H), 7.45-7.32 (m, 3H), 6.70 (s, 2H), 4.01 (br s, 1H), 3.66-3.14 (m, 6H), 2.98-2.92 (m, 0.6H), 2.81-2.69 (br s, 0.8H), 2.56-2.44 (m, 1.6H), 2.07-1.80 (m, 13H), 1.77-1.71 (m, 1H), 1.62-1.59 (m, 2H), 1.31-1.27 (m, 6H), 1.01 (d, 3H, J = 6.7 Hz), 0.99 (d, 3H, J = 6.7 Hz)。
マススペクトル(ESI),m/z: 602((M+H))。
(実施例19)
(2R,4S,5S)−5−アミノ−N−(trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシヘキサンアミド フマル酸塩
実施例17と同様に、参考例18で得られたtert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマートおよび参考例24で得られたtrans−4−アミノアダマンタン−1−カルボキサミドを用いて標記化合物763mg(6工程通算収率:46%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CD3OD, 400MHz),δ : 7.91 (br d, 1H, J = 7.4 Hz), 7.56-7.53 (m, 1H), 7.44-7.32 (m, 3H), 6.69 (s, 2H), 4.01 (br s, 1H), 3.67-3.51 (m, 3H), 3.37-3.12 (m, 3H), 2.98-2.92 (m, 0.6H), 2.81-2.63 (m, 1.8H), 2.55-2.51 (m, 0.6H), 2.07-1.85 (m, 12H), 1.70-1.51 (m, 5H), 1.31-1.27 (m, 6H), 0.97 (t, 3H, J = 7.4 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z: 568((M+H))。
(参考例1)
(3S,5S)−3−イソプロピル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン
(1a) {(4S,5S)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル}メタノール
(+)−2,3−O−イソプロピリデン−L−トレイトール30.92g(191mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(285ml)溶液に、窒素雰囲気下および氷冷下にて、水素化ナトリウム(60%含量)7.71g(193mmol)を数回に分けて45分間要して加え、同温度にて1時間撹拌した。反応混合物に臭化ベンジル23.8ml(200mmol)を30分間要して加え、同温度にて3時間撹拌した。反応混合物に酢酸2.2ml(38mmol)を加え、さらに室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1〜1/1)により精製して、標記化合物35.27g(収率:73%)を得た。
黄色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.38-7.28 (m, 5H), 4.59 (s, 2H), 4.08-4.03 (m, 1H), 3.97-3.93 (m, 1H), 3.77 (dt, 1H, J = 11.7 Hz, 4.3 Hz), 3.71-3.65 (m, 2H), 3.56 (dd, 1H, J = 9.8 Hz, 5.9 Hz), 2.17(dd, 1H, J = 8.2 Hz, 4.7 Hz), 1.42 (s, 3H), 1.41 (s, 3H)。
(1b) {(4S,5S)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル}メチル メタンスルホナート
参考例(1a)で得られた{(4S,5S)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル}メタノール35.27g(140mmol)およびトリエチルアミン29.2ml(210mmol)の塩化メチレン(270ml)溶液に、氷冷下にて、メタンスルホン酸クロリド19.21g(168mmol)の塩化メチレン(90ml)溶液を30分間要して加え、同温度にて20分間撹拌した。反応混合物に水0.76ml(42mmol)を加え、さらに室温にて15分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、粗製の標記化合物46.19gを得た。
黄色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.37-7.28 (m, 5H), 4.58 (s, 2H), 4.42 (dd, 1H, J = 11.2 Hz, 3.4 Hz), 4.27 (dd, 1H, J = 11.2 Hz, 5.4 Hz), 4.15-4.11 (m, 1H), 4.07-4.03 (m, 1H), 3.69 (dd, 1H, J = 9.8 Hz, 4.9 Hz), 3.58 (dd, 1H, J = 9.8 Hz, 5.4 Hz), 3.02 (s, 3H), 1.43 (s, 3H), 1.42 (s, 3H)。
(1c) (4S,5S)−4−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(ヨードメチル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
参考例(1b)で得られた粗製の{(4S,5S)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル}メチル メタンスルホナート46.19g(140mmol)およびヨウ化ナトリウム62.87g(419mmol)のアセトニトリル(420ml)溶液を、80℃にて22時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、減圧下にて濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を1.5M亜硫酸ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、粗製の標記化合物49.20gを得た。
黄色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.38-7.27 (m, 5H), 4.59 (s, 2H), 3.99-3.95 (m, 1H), 3.9-3.84 (m, 1H), 3.67 (dd, 1H, J = 10.2 Hz, 5.1 Hz), 3.64 (dd, 1H, J = 10.2 Hz, 5.1 Hz), 3.35 (dd, 1H, J = 10.6 Hz, 5.1 Hz), 3.28 (dd, 1H, J = 10.6 Hz, 5.1 Hz), 1.47 (s, 3H), 1.42 (s, 3H)。
(1d) (2R)−1−(ベンジルオキシ)ブト−3−エン−2−オール
参考例(1c)で得られた粗製の(4S,5S)−4−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(ヨードメチル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン49.20g(136mmol)と亜鉛末26.66g(408mmol)のエタノール(420ml)混合物を、80℃にて3時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、未反応の亜鉛末をセライト545を用いて濾別し、エタノールにて洗浄した。濾液を減圧下にて濃縮し、1規定塩酸で希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を水、1.5M亜硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、粗製の標記化合物24.29gを得た。
黄色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.38-7.29 (m, 5H), 5.84 (ddd, 1H, J = 17.1 Hz, 10.3 Hz, 5.4 Hz), 5.37 (dt, 1H, J = 17.1 Hz, 1.5 Hz), 5.20 (dt, 1H, J = 10.3 Hz, 1.5 Hz), 4.58 (s, 2H), 4.38-4.33 (m, 1H), 3.55 (dd, 1H, J = 9.8 Hz, 3.4 Hz), 3.38 (dd, 1H, J = 9.8 Hz, 7.8 Hz), 2.41 (d, 1H, J = 3.4 Hz)。
(1e) (1R)−1−[(ベンジルオキシ)メチル]プロプ−2−エン−1−イル 3−メチルブタノアート
参考例(1d)で得られた(2R)−1−(ベンジルオキシ)ブト−3−エン−2−オール24.29g(136mmol)、トリエチルアミン28.5ml(205mmol)およびN,N−ジメチルアミノピリジン1.65g(13.6mmol)の塩化メチレン(250ml)溶液に、氷冷下にて、イソ酪酸クロリド19.9ml(163mmol)の塩化メチレン(20ml)溶液を10分間要して加え、室温にて4時間撹拌した。反応混合物に水0.75ml(42mmol)を加え、さらに室温にて15分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、水150mlで希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を1M塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1)により精製して、標記化合物34.96g(4工程通算収率:95%)を得た。
黄色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.36-7.27 (m, 5H), 5.84 (ddd, 1H, J = 17.2 Hz, 10.6 Hz, 5.9 Hz), 5.54-5.49 (1H, m), 5.33 (dt, 1H, J = 17.2 Hz, 1.2 Hz), 5.24 (dt, 1H, J = 10.6 Hz, 1.2 Hz), 4.58 (d, 1H, J = 12.5 Hz), 4.54 (d, 1H, J = 12.5 Hz), 3.58 (dd, 1H, J = 11.0 Hz, 5.9 Hz), 3.56 (dd, 1H, J = 11.0 Hz, 4.7 Hz), 2.23 (d, 2H, J = 6.6 Hz), 2.17-2.07 (m, 1H), 0.96 (d, 6H, J = 6.6 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:263((M+H))。
(1f) (2S,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−イソプロピルヘキシ−4−エン酸
ジイソプロピルアミン23ml(163mmol)のテトラヒドロフラン(265ml)溶液に、窒素雰囲気下および氷冷下にて、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン(1.57mol/l)溶液94ml(148mmol)を45分間要して加え、同温度にて20分間撹拌してリチウムジイソプロピルアミドのテトラヒドロフラン溶液を調製した。この溶液に、ドライアイス−アセトン浴による冷却下にて、参考例(1e)で得られた(1R)−1−[(ベンジルオキシ)メチル]プロプ−2−エン−1−イル 3−メチルブタノアート34.95g(133mmol)のテトラヒドロフラン(70ml)溶液を40分間要して加え、同温度にて20分間撹拌した。次いで、反応混合物に、塩化トリメチルシリル39ml(307mmol)を20分間要して加え、同温度にて20分間撹拌後、さらに室温にて3時間撹拌した。氷浴にて冷却後、反応混合物に内温が20℃を超えないようにメタノール27ml(667mmol)を加え、さらに室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、1M水酸化ナトリウム水溶液270mlで希釈し、tert−ブチルメチルエーテルで抽出後、有機層を1M水酸化ナトリウム水溶液68mlで洗浄した。全水層を合わせ、6M塩酸78mlにより酸性とし、酢酸エチルにて抽出後、有機層を水および飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、粗製の標記化合物19.03gを得た。
得られた(2S,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−イソプロピルヘキシ−4−エン酸は、メタノール中、トリメチルシリルジアゾメタンで処理して対応するメチルエステル体へと変換したのち、分析用光学活性HPLCカラム[ChiralCel OD-H(0.46cm×25cm)、ダイセル社製、溶出溶媒:n−ヘキサン/2−プロパノール=90/10、流速:0.5ml/min)]で光学純度を決定した。目的とする2S体の保持時間は14.7分であり、対応する異性体である2R体の保持時間は16.2分であり、光学純度は91%eeであった。
黄色液体。
旋光度,[α]D=‐9.9°(c=1.07, CHCl3)。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.38-7.27 (m, 5H), 5.72-5.62 (m, 2H), 4.47 (s, 2H), 3.99-3.91 (m, 2H), 2.40-2.20 (m, 3H), 1.96-1.88 (m, 1H), 0.98 (d, 3H, J = 6.6 Hz), 0.97 (d, 3H, J = 6.6 Hz)。
(1g) (2S,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−イソプロピル−N,N−ジメチルヘキシ−4−エンアミド
参考例(1f)で得られた(2S,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−イソプロピルヘキシ−4−エン酸19.02g(72.5mmol)の塩化メチレン(180ml)溶液に、室温にて、塩化オキザリル7.75ml(87mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド0.11ml(1.4mmol)を加え、同温度にて1時間撹拌して、(2S,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−イソプロピルヘキシ−4−エン酸クロリドの塩化メチレン溶液を調製した。50%ジメチルアミン水溶液76ml(725mmol)のテトラヒドロフラン(180ml)およびt−ブタノールの混合溶媒溶液に、氷冷下にて、上記酸クロリドの塩化メチレン溶液を1時間要して加え、同温度にて20分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて、約1/5量になるまで濃縮し、水150mlで希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、粗製の標記化合物21.20gを得た。
黄色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.40-7.27 (m, 5H), 5.86-5.60 (m, 2H), 4.47 (s, 2H), 3.97-3.91 (m, 2H), 3.01 (s, 3H), 2.95 (s, 3H), 2.51-2.47 (m, 1H), 2.43-2.38 (m, 1H), 2.29-2.25 (m, 1H), 1.94-1.87 (m, 1H), 0.95 (d, 3H, J = 6.9 Hz), 0.90 (d, 3H, J = 6.9 Hz)。
(1h) (3S,5S)−5−[(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−ブロモエチル]−3−イソプロピルジヒドロフラン−2(3H)−オン
参考例(1g)で得られた(2S,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−イソプロピル−N,N−ジメチルヘキシ−4−エンアミド21.20g(72.5mmol)および酢酸8.3ml(145mmol)のテトラヒドロフラン(290ml)および水(145ml)の混合溶媒溶液に、氷冷下にて、N−ブロモコハク酸イミド25.81g(145mmol)を加え、同温度にて3時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mlおよび1.5M亜硫酸ナトリウム水溶液100mlを加え、さらに室温にて30分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて、約2/3量になるまで濃縮し、酢酸エチルで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=6/1〜5/1)により精製して、標記化合物22.73g(3工程通算収率:50%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.38-7.30 (m, 5H), 4.75-4.71 (m, 1H), 4.61 (d, 1H, J = 12.2 Hz), 4.56 (d, 1H, J = 12.2 Hz), 4.22 (q, 1H, J = 5.9 Hz), 3.84 (dd, 1H, J = 10.7 Hz, 5.4Hz), 3.78 (dd, 1H, J = 10.7 Hz, 6.4 Hz), 2.67-2.63 (m, 1H), 2.27-2.22 (m, 1H), 2.20-2.11 (m, 2H), 1.02 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.94 (d, 3H, J = 6.8 Hz)。
(1i) (3S,5S)−5-[(1S)−1−アジド−2−(ベンジルオキシ)エチル]−3−イソプロピルジヒドロフラン−2(3H)−オン
参考例(1h)で得られた(3S,5S)−5−[(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−ブロモエチル]−3−イソプロピルジヒドロフラン−2(3H)−オン22.33g(65.4mmol)の1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H(1H)−ピリミジノン(DMPU)(130ml)溶液に、室温にて、アジ化ナトリウム5.10g(78.5mmol)を加え、40℃にて3日間撹拌した。反応混合物を冷却した後、氷水中に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=6/1)により精製して、標記化合物10.19g(収率:51%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.38-7.29 (m, 5H), 4.61-4.53 (m, 3H), 3.79-3.73 (m, 2H), 3.66-3.63 (m, 1H), 2.75-2.70 (m, 1H), 2.20-2.10 (m, 3H), 1.02 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.92 (d, 3H, J = 6.8 Hz)。
(1j) N−{(1S)−2−ヒドロキシ−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例(1i)で得られた(3S,5S)−5-[(1S)−1−アジド−2−(ベンジルオキシ)エチル]−3−イソプロピルジヒドロフラン−2(3H)−オン10.12g(33.5mmol)、4規定塩酸−ジオキサン溶液16.7ml(66.8mmol)および10%パラジウム炭素(50%含水)3.57gのエタノール(170ml)懸濁液を、水素雰囲気下にて、室温にて6時間撹拌した。反応容器内の水素を窒素にて置換後、反応混合物をエタノール170mlで希釈し、パラジウム炭素を濾別してエタノールで洗浄した。濾液より減圧下にて溶媒を留去して、粗製の(3S,5S)−5-[(1S)−1−アミノ−2−ヒドロキシエチル]−3−イソプロピルジヒドロフラン−2(3H)−オン 塩酸塩8.50gを得た。
上記の反応で得られた(3S,5S)−5-[(1S)−1−アミノ−2−(ヒドロキシ)エチル]−3−イソプロピルジヒドロフラン−2(3H)−オン 塩酸塩8.50g(33.5mmol)のテトラヒドロフラン(170ml)および水(17ml)の混合溶媒溶液に、室温にてトリエチルアミン14ml(101mmol)および0−ニトロベンゼンスルホニルクロリド11.12g(50.1mmol)を加え、同温度にて12時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、酢酸エチルで抽出後、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)により精製し、さらにジイソプロピルエーテル110mlおよび酢酸エチル11mlを加え、析出した固体を濾取して、標記化合物8.78g(2工程通算収率:70%)を得た。
得られたN−{(1S)−2−ヒドロキシ−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミドは、分析用光学活性HPLCカラム[ChiralPak AD-H(0.46cm×25cm)、ダイセル社製、溶出溶媒:n−ヘキサン/エタノール=30/70、流速:1.0ml/min)]で光学純度を決定した。目的とする[(1S),(2S,4S)]体の保持時間は5.7分であり、対応する異性体である[(1R),(2R,4R)]体の保持時間は9.0分であり、光学純度は90%eeであった。
無色固体。
旋光度,[α]D=+26.9°(c=1.00, MeOH)。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 8.15-8.11 (m, 1H), 7.92-7.88 (m, 1H), 7.77-7.74 (m, 2H), 5.85 (br d, 1H, J = 8.3 Hz), 4.64-4.61 (m, 1H), 3.71-3.62 (m, 3H), 2.69 (ddd, 1H, J = 10.3 Hz, 6.8 Hz, 5.4 Hz), 2.41 (ddd, 1H, J = 13.7 Hz, 10.7 Hz, 5.4 Hz), 2.20-2.10 (m, 2H), 1.99 (t, 1H, J = 5.4 Hz), 1.00 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.93 (d, 3H, J = 6.8 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:373((M+H))。
(1k) (3S,5S)−3−イソプロピル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン
参考例(1j)で得られたN−{(1S)−2−ヒドロキシ−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド4.00g(10.7mmol)およびトリフェニルホスフィン3.38g(12.9mmol)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液に、氷冷下にて、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン(40%)溶液5.9ml(12.9mmol)を10分間要して加え、同温度にて10分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:トルエン/アセトン=5/1)により精製して、標記化合物3.40g(収率:89%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.14 (dd, 1H, J = 7.4 Hz, 1.5 Hz), 7.83-7.73 (m, 3H), 4.74-4.70 (m, 1H), 3.26-3.23 (m, 1H), 2.83 (d, 1H, J = 7.0 Hz), 2.78 (dt, 1H, J = 9.8 Hz, 4.7 Hz), 2.65 (d, 1H, J = 4.7 Hz), 2.41-2.35 (m, 1H), 2.29 (dt, 1H, J = 12.9 Hz, 9.4 Hz), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.00 (d, 3H, J = 6.6 Hz), 0.90 (d, 3H, J = 7.0 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:355((M+H))。
(参考例2)
(3R,5S)−3−エチル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン
(2a) (4S)−4−ベンジル−3−ブチリル−1,3−オキサゾリジン−2−オン
(4S)−4−ベンジル−1,3−オキサゾリジン−2−オン25.0g(141mmol)のテトラヒドロフラン(600ml)溶液に、窒素雰囲気下および−78℃にて、n−ブチルリチウムのn−ヘキサン(1.60mol/l)溶液90ml(144mmol)を10分間要して加え、同温度にて20分間撹拌した。次いで、n−酪酸クロリド16.5ml(156mmol)を10分間要して加え、同温度にて20分間撹拌後、さらに室温にて3時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液90mlを加え、さらに室温にて15分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、水300mlで希釈し、塩化メチレンで抽出後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、粗製の標記化合物35.3gを得た。
黄色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.37-7.19 (m, 5H), 4.71-4.64 (m, 1H), 4.23-4.14 (m, 2H), 3.30 (dd, 1H, J = 13.3 Hz, 3.5 Hz), 3.01-2.83 (m, 2H), 2.77 (dd, 1H, J = 13.3 Hz, 9.4 Hz), 1.79-1.68 (m, 2H), 1.01 (t, 3H, J = 7.4 Hz)。
(2b) ({[(2E)−4−ブロモブト−2−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン
トランス−1,4−ジブロモ−2−ブテン20.0g(94.7mmol)の塩化メチレン(80ml)溶液に、室温にて、ベンジルアルコール10.8ml(103mmol)、硫酸水素テトラブチルアンモニウム3.16g(58.5mmol)および水酸化ナトリウム8.63g(840mmol)の水(45.6ml)溶液を加え、2日間撹拌した。反応混合物を水300mlで希釈し、塩化メチレンで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)により精製して、標記化合物10.9g(収率:48%)を得た。
黄色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.40-7.25 (m, 5H), 6.03-5.94 (m, 1H), 5.93-5.84 (m, 1H), 4.52 (s, 2H), 4.05 (dd, 1H, J = 5.4Hz, 1.0 Hz) , 3.97 (dd, 1H, J = 7.4. 0.8 Hz)。
(2c) (4S)−4−ベンジル−3−[(2R,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−エチルヘキシ−4−エノイル]オキサゾリジン−2−オン
参考例(2a)で得られた(4S)−4−ベンジル−3−ブチリル−1,3−オキサゾリジン−2−オン35.3g(141mmol)のテトラヒドロフラン(330ml)溶液に、窒素雰囲気下および−78℃にて、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドのn−ヘキサン(1.03mol/l)溶液164ml(169mmol)を45分間要して加え、同温度にて30分間撹拌した。次いで、この溶液に、参考例(2b)で得られた({[(2E)−4−ブロモブト−2−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン35.6g(148mmol)のテトラヒドロフラン(80ml)溶液を30分間要して加え、同温度にて30分間撹拌した後、−40℃に昇温し、さらに4時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液100mlを加え、さらに室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、水500mlで希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=7/1〜2/1)により精製して、標記化合物46.4g(収率:81%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.33-7.20 (m, 8H), 7.16 (d, 2H, J = 6.8 Hz), 5.75 (dt, 1H, J = 15.1 Hz, 6.8 Hz), 5.68 (dt, 1H, J = 15.1 Hz, 5.4 Hz), 4.71-4.65 (m, 1H), 4.48 (s, 2H), 4.18 (m, 2H), 3.97 (d, 2H, J = 5.4 Hz), 3.88-3.82 (m, 1H), 3.29 (dd, 1H, J = 13.2 Hz, 3.4 Hz), 2.64 (dd, 1H, J = 13.2 Hz 10.3 Hz), 2.52-2.45 (m, 1H), 2.37-2.30 (m, 1H), 1.81-1.70 (m, 1H), 1.62-1.52 (m, 1H), 0.92 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
(2d) (2R,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−エチルヘキシ−4−エン酸
参考例(2c)で得られた(4S)−4−ベンジル−3−[(2R,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−エチルヘキシ−4−エノイル]オキサゾリジン−2−オン23.4g(57.5mmol)のテトラヒドロフラン(800ml)および水(260ml)の混合溶媒溶液に、氷浴にて冷却後、30%過酸化水素水35.0mlおよび水酸化リチウム一水和物4.83g(115mmol)を加えた。同温度にて1時間撹拌した後、室温に昇温し、さらに12時間撹拌した。氷浴にて冷却後、反応混合物に1.5Mチオ硫酸ナトリウム水溶液250mlを加え、さらに室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、水500mlで希釈し、酢酸エチルで洗浄した後、水層にリン酸二水素ナトリウム30gを加えて酸性とした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、粗製の標記化合物14.3gを得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.37-7.27 (m, 5H), 5.73-5.62 (m, 2H), 4.49 (s, 2H), 4.03-3.91 (m, 2H), 2.45-2.34 (m, 2H), 2.33-2.21 (m, 1H), 1.73-1.52 (m, 2H), 0.95 (t, 3H, J = 7.4 Hz)。
(2e) (3R,5S)−5−[(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−ヒドロキシエチル]−3−エチルジヒドロフラン−2(3H)−オン
参考例(2d)で得られた(2R,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−エチルヘキシ−4−エン酸8.30g(33.5mmol)のアセトニトリル(167ml)およびジメトキシメタン(333ml)の混合溶媒に、室温にて、0.4mMエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水溶液に溶かした四ホウ素酸ナトリウム緩衝溶液(0.05M)335ml、硫酸水素テトラブチルアンモニウム0.503g(1.48mmol)および1,2,4,5−ジ−O−イソプロピリデン−β−D−エリスロ−2,3−ヘキソジウロ−2,6−ピラノース8.63g(33.4mmol)を加え、10分間撹拌した。反応混合物を氷浴にて冷却後、オキソン(登録商標)28.4g(46.1mmol)を0.4mMエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水溶液(168ml)に溶かした溶液と炭酸カリウム26.7g(193mmol)の水(168ml)溶液を別々に4時間要して滴下した。同温度にて1時間撹拌した後、水100mlで希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=6/1〜1/1)により精製して、標記化合物6.80g(2工程通算収率:70%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.40-7.29 (m, 5H), 4.58 (d, 1H, J = 11.9 Hz), 4.54 (d, 1H, J = 11.9 Hz), 4.46 (ddd, 1H, J = 8.2 Hz, 6.3 Hz, 4.3 Hz), 3.90-3.83 (m, 1H), 3.64 (dd, 1H, J = 9.8 Hz, 3.9 Hz), 3.56 (dd, 1H, J = 9.8, 6.3 Hz), 2.65-2.56 (m, 1H), 2.51-2.43 (m, 1H), 2.41 (d, 1H, J = 5.1 Hz), 2.01-1.93 (m, 1H), 1.92-1.80 (m, 1H), 1.58-1.46 (m, 1H), 1.01 (t, 3H, J = 7.4 Hz)。
(2f) (1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル メタンスルホナート
参考例(2e)で得られた(3R,5S)−5−[(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−ヒドロキシエチル]−3−エチルジヒドロフラン−2(3H)−オン25.0g(94.7mmol)の塩化メチレン(600ml)溶液に、氷浴にて冷却後、トリエチルアミン28.7g(284mmol)およびメタンスルホニルクロリド15.9g(139mmol)を加え、同温度にて3時間撹拌した。反応混合物に水500mlを加え、塩化メチレンで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/1)により精製して、標記化合物31.2g(収率:96%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.43-7.28 (m, 5H), 4.86-4.81 (m, 1H), 4.65 (ddd, 1H, J = 8.2 Hz, 5.1 Hz, 4.5 Hz), 4.56 (s, 2H), 3.77 (dd, 1H, J = 11.0 Hz, 5.9 Hz), 3.74 (dd, 1H, J = 11.0 Hz, 5.5 Hz), 3.04 (s, 3H), 2.66-2.57 (m, 1H), 2.53-2.45 (m, 1H), 2.07-1.98 (m, 1H), 1.91-1.79 (m, 1H), 1.60-1.48 (m, 1H), 1.01 (t, 3H, J = 7.4 Hz)。
(2g) (3R,5S)−5−[(1S)−1−アジド−2−(ベンジルオキシ)エチル]−3−エチルジヒドロフラン−2(3H)−オン
参考例(2f)で得られた(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル メタンスルホナート29.5g(86.3mmol)の1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)(300ml)溶液に、室温にて、アジ化ナトリウム7.91g(122mmol)を加え、60℃にて2日間撹拌した。反応混合物を冷却した後、氷水中に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=6/1)により精製して、標記化合物23.1g(収率:93%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.40-7.29 (m, 5H), 4.62-4.55 (m, 3H), 3.80-3.73 (m, 2H), 3.66 (ddd, 1H, J = 7.0 Hz, 5.5 Hz, 3.1 Hz), 2.77-2.67 (m, 1H), 2.36-2.27 (m, 1H), 2.08-1.99 (m, 1H), 1.92-1.80 (m, 1H), 1.57-1.43 (m, 1H), 1.00 (t, 3H, J = 7.4 Hz)。
(2h) N−{(1S)−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]−2−ヒドロキシエチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例(2g)で得られた(3R,5S)−5−[(1S)−1−アジド−2−(ベンジルオキシ)エチル]−3−エチルジヒドロフラン−2(3H)−オン23.5g(81.3mmol)、4規定塩酸−ジオキサン溶液40.0ml(160mmol)および10%パラジウム炭素(50%含水)5.21gのエタノール(400ml)懸濁液を、水素雰囲気下にて、室温にて12時間撹拌した。反応容器内の水素を窒素にて置換後、反応混合物をエタノール300mlで希釈し、パラジウム炭素を濾別してエタノールで洗浄した。濾液より減圧下にて溶媒を留去して、粗製の(3R,5S)−5−[(S)−1−アミノ−2−ヒドロキシエチル]−3−エチルジヒドロフラン−2(3H)−オン 塩酸塩を得た。
上記の反応で得られた(3R,5S)−5−[(S)−1−アミノ−2−ヒドロキシエチル]−3−エチルジヒドロフラン−2(3H)−オン 塩酸塩のテトラヒドロフラン(350ml)および水(35.0ml)の混合溶媒溶液に、0℃にてトリエチルアミン25.6g(253mmol)およびO−ニトロベンゼンスルホニルクロリド28.6g(129mmol)を加え、同温度にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、水500mlを加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)により精製し、さらにジイソプロピルエーテル20mlおよび酢酸エチル40mlを加え、析出した固体を濾取して、標記化合物17.0g(2工程通算収率:59%)を得た。
無色固体。
旋光度,[α]D 23.5℃=+34.4°(c=1.00, MeOH)。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 8.15-8.11 (m, 1H), 7.93-7.88 (m, 1H), 7.78-7.73 (m, 2H), 5.85 (br d, 1H, J = 7.8 Hz), 4.67 (ddd, 1H, J = 8.3 Hz, 5.4 Hz, 2.9 Hz), 3.73-3.61 (m, 3H), 2.73-2.65 (m, 1H), 2.54 (ddd, 1H, J = 13.2 Hz, 9.8 Hz, 5.4 Hz), 2.08 (ddd, 1H, J = 13.2 Hz, 8.3 Hz, 6.8 Hz), 1.92-1.87 (m, 1H), 1.87-1.77 (m, 1H), 1.59-1.49 (m, 1H), 1.00 (t, 3H, J = 7.4 Hz)。
(2i) (3R,5S)−3−エチル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン
参考例(2h)で得られたN−{(1S)−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]−2−ヒドロキシエチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド1.05g(2.93mmol)およびトリフェニルホスフィン923mg(3.52mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液に、氷冷下にて、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン(40%)溶液1.60ml(3.52mmol)を5分間要して加え、同温度にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:トルエン/アセトン=5/1)により精製して、標記化合物916mg(収率:92%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.14 (dd, 1H, J = 7.8 Hz, 1.6 Hz), 7.83-7.72 (m, 3H), 4.75 (dt, 1H, J = 9.0 Hz, 2.7 Hz), 3.26-3.23 (m, 1H), 2.84 (d, 1H, J = 7.4 Hz), 2.81-2.72 (m, 1H), 2.65 (d, 1H, J = 4.7 Hz), 2.57-2.51 (m, 1H), 2.18 (dt, 1H, J = 12.9 Hz, 9.0 Hz), 1.91-1.80 (m, 1H), 1.53-1.42 (m, 1H), 0.98 (t, 3H, J = 7.4 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:340((M+H))。
(参考例3)
(3R,5S)−3−メチル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン」
(3a) (4S)−4−ベンジル−3−[(2R,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−メチルヘキス−4−エノイル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン
(4S)−4−ベンジル−3−プロピオニル−1,3−オキサゾリジン−2−オン32.9g(141mmol)のテトラヒドロフラン(330ml)溶液に、窒素雰囲気下および−78℃にて、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドのn−ヘキサン(1.03mol/l)溶液164ml(169mmol)を45分間要して加え、同温度にて30分間撹拌した。次いで、この溶液に、参考例(2b)で得られた({[(2E)−4−ブロモブト−2−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン35.5g(148mmol)のテトラヒドロフラン(80ml)溶液を30分間要して加え、同温度にて30分間撹拌した後、−40℃に昇温し、さらに4時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液100mlを加え、さらに室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、水500mlで希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=7/1〜2/1)により精製して、標記化合物37.9g(収率:69%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.40-7.14 (m, 10H), 5.75 (dt, 1H, J = 15.6 Hz, 6.3 Hz), 5.69 (dt, 1H, J = 15.6 Hz, 5.4 Hz), 4.71-4.63 (m, 1H), 4.49 (s, 2H), 4.22-4.11 (m, 2H), 3.98 (d, 2H, J = 5.5 Hz), 3.92-3.81 (m, 1H), 3.28 (dd, 1H, J = 13.3 Hz, 3.1 Hz), 2.67 (dd, 1H, J = 13.3 Hz, 10.2 Hz), 2.58-2.49 (m, 1H), 2.30-2.21 (m, 1H) 1.19 (d, 3H, J = 6.7 Hz)。
(3b) (2R,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−メチルヘキシ−4−エン酸
参考例(3a)で得られた(4S)−4−ベンジル−3−[(2R,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−メチルヘキス−4−エノイル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン18.7g(47.5mmol)のテトラヒドロフラン(700ml)および水(230ml)の混合溶媒溶液に、氷浴にて冷却後、30%過酸化水素水30.0mlおよび水酸化リチウム一水和物4.15g(95.3mmol)を加えた。同温度にて30分間撹拌した後、室温に昇温し、さらに16時間撹拌した。氷浴にて冷却後、反応混合物に1.5Mチオ硫酸ナトリウム水溶液250mlを加え、さらに室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、水500mlで希釈し、酢酸エチルで洗浄した後、水層にリン酸二水素ナトリウム30gを加え、酸性にした後、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、粗製の標記化合物11.0gを得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.40-7.25 (m, 5H), 5.73-5.62 (m, 2H), 4.49 (s, 2H), 4.03-3.93 (m, 2H), 2.61-2.51 (m, 1H), 2.50-2.40 (m, 1H), 2.28-2.17 (m, 1H), 1.19 (d, 3H, J = 7.0 Hz)。
(3c) (3R,5S)−5−[(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−ヒドロキシエチル]−3−メチルジヒドロフラン−2(3H)−オン
参考例(3b)で得られた(2R,4E)−6−(ベンジルオキシ)−2−メチルヘキシ−4−エン酸10.1g(43.2mmol)のアセトニトリル(167ml)およびジメトキシメタン(333ml)の混合溶媒に、室温にて、0.4mMエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水溶液に溶かした四ホウ素酸ナトリウム緩衝溶液(0.05M)400ml、硫酸水素テトラブチルアンモニウム0.648g(1.91mmol)および1,2,4,5−ジ−O−イソプロピリデン−β−D−エリスロ−2,3−ヘキソジウロ−2,6−ピラノース11.1g(43.0mmol)を加え、10分間撹拌した。反応混合物を氷浴にて冷却後、オキソン(登録商標)36.7g(59.6mmol)を0.4mMエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水溶液(200ml)に溶かした溶液と炭酸カリウム34.3g(247mmol)の水(200ml)溶液を別々に8時間要して滴下した。同温度にて1時間撹拌した後、水100mlで希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=6/1〜1/1)により精製して、標記化合物7.82g(2工程通算収率:72%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.42-7.29 (m, 5H), 4.59 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 4.55 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 4.48 (ddd, 1H, J = 8.2 Hz, 6.3 Hz, 3.9 Hz), 3.91-3.84 (m, 1H), 3.64 (dd, 1H, J = 9.8 Hz, 3.9 Hz), 3.56 (dd, 1H, J = 9.8, 6.3 Hz), 2.81-2.69 (m, 1H), 2.53 (ddd, 1H, J = 13.2 Hz, 9.4 Hz, 3.9 Hz), 2.47 (d, 1H, J = 5.1 Hz), 1.93 (dt, 1H, J = 13.2 Hz, 8.2 Hz), 1.28 (t, 3H, J = 7.0 Hz)。
(3d) (1R)−2−ベンジルオキシ−1−[(2S,4R)−4−メチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル メタンスルホナート
参考例(3c)で得られた(3R,5S)−5−[(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−ヒドロキシエチル]−3−メチルジヒドロフラン−2(3H)−オン7.80g(31.2mmol)の塩化メチレン(200ml)溶液に、氷浴にて冷却後、トリエチルアミン9.45g(93.6mmol)およびメタンスルホニルクロリド5.36g(47.0mmol)を加え、同温度にて3時間撹拌した。反応混合物に水500mlを加え、塩化メチレンで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜1/1)により精製して、標記化合物9.90g(収率:97%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.41-7.28 (m, 5H), 4.87-4.80 (m, 1H), 4.69-4.63 (m, 1H), 4.56 (s, 2H), 3.80-3.71 (m, 2H), 3.05 (s, 3H), 2.82-2.70 (m, 1H), 2.58 (ddd, 1H, J = 13.3 Hz, 9.4 Hz, 3.9 Hz), 1.99 (dt, 1H J = 13.3 Hz, 8.2 Hz), 1.29 (d, 3H, J = 7.4 Hz)。
(3e) (3R,5S)−5−[(1S)−1−アジド−2−(ベンジルオキシ)エチル]−3−メチルジヒドロフラン−2(3H)−オン
参考例(3d)で得られた(1R)−2−ベンジルオキシ−1−[(2S,4R)−4−メチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル メタンスルホナート9.90g(30.1mmol)の1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)(100ml)溶液に、室温にて、アジ化ナトリウム2.93g(45.1mmol)を加え、60℃にて3日間撹拌した。反応混合物を冷却した後、氷水中に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製して、標記化合物7.56g(収率:91%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.40-7.29 (m, 5H), 4.62-4.54 (m, 3H), 3.78-3.72 (m, 2H), 3.69-3.64 (m, 1H), 2.91-2.82 (m, 1H), 2.38 (ddd, 1H, J = 13.2 Hz, 9.8 Hz, 3.9 Hz), 2.00 (dt, 1H, J = 13.2 Hz, 8.3 Hz), 1.27 (d, 3H, J = 7.3 Hz)。
(3f) N−{(1S)−2−ヒドロキシ−1−[(2S,4R)−4−メチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例(3e)で得られた(3R,5S)−5−[(1S)−1−アジド−2−(ベンジルオキシ)エチル]−3−メチルジヒドロフラン−2(3H)−オン7.56g(27.5mmol)、4規定塩酸−ジオキサン溶液15.0ml(60.0mmol)および10%パラジウム炭素(50%含水)1.88gのエタノール(150ml)懸濁液を、水素雰囲気下にて、室温にて6時間撹拌した。反応容器内の水素を窒素にて置換後、反応混合物をエタノール100mlで希釈し、パラジウム炭素を濾別してエタノールで洗浄した。濾液より減圧下にて溶媒を留去して、粗製の(3R,5S)−5−[(S)−1−アミノ−2−ヒドロキシエチル]−3−メチルジヒドロフラン−2(3H)−オン 塩酸塩を得た。
上記の反応で得られた(3R,5S)−5−[(S)−1−アミノ−2−ヒドロキシエチル]−3−メチルジヒドロフラン−2(3H)−オン 塩酸塩のテトラヒドロフラン(120ml)および水(12.0ml)の混合溶媒溶液に、0℃にてトリエチルアミン8.66g(85.7mmol)およびO−ニトロベンゼンスルホニルクロリド9.67g(41.3mmol)を加え、同温度にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、水200mlを加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)により精製し、さらにジイソプロピルエーテル10mlおよび酢酸エチル20mlを加え、析出した固体を濾取して、標記化合物5.27g(2工程通算収率:56%)を得た。
得られたN−{(1S)−2−ヒドロキシ−1−[(2S,4R)−4−メチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミドは、分析用光学活性HPLCカラム[ChiralPak AD-H(0.46cm×25cm)、ダイセル社製、溶出溶媒:エタノール、流速:0.8ml/min)]で光学純度を決定した。目的とする[(1S),(2S,4R)]体の保持時間は4.9分であり、対応する異性体である[(1R),(2R,4S)]体の保持時間は6.0分であり、光学純度は99%ee以上であった。
無色固体。
旋光度,[α]D 23.8℃=+56.0°(c=1.00, MeOH)。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 8.16-8.09 (m, 1H), 7.94-7.87 (m, 1H), 7.79-7.71 (m, 2H), 5.89 (br d, 1H, J = 6.8 Hz), 4.72-4.64 (m, 1H), 3.74-3.58 (m, 3H), 2.92-2.81 (m, 1H), 2.63 (ddd, 1H, J = 13.2 Hz, 9.8 Hz, 4.9 Hz), 2.03 (dt, 1H, J = 13.7 Hz, 8.3 Hz), 2.01-1.96 (m, 1H), 1.28 (d, 3H, J = 7.3 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:345((M+H))。
(3g) (3R,5S)−3−メチル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン
参考例(3f)で得られたN−{(1S)−2−ヒドロキシ−1−[(2S,4R)−4−メチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド1.00g(2.90mmol)およびトリフェニルホスフィン0.91g(3.48mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液に、氷冷下にて、アゾジカルボン酸ジエチルのトルエン(40%)溶液1.6ml(3.48mmol)を5分間要して加え、同温度にて5分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:トルエン/アセトン=5/1)により精製して、標記化合物0.82g(収率:87%)を得た。
無色液体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.14 (dd, 1H, J = 7.4 Hz, 1.5 Hz), 7.83-7.73 (m, 3H), 4.76 (dt, 1H, J = 8.8 Hz, 2.0 Hz), 3.26-3.23 (m, 1H), 2.97-2.88 (m, 1H), 2.83 (d, 1H, J = 7.0 Hz), 2.65-2.60 (m,2H), 2.18-2.10 (m, 1H), 1.26 (d, 3H, J = 6.8 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:327((M+H))。
(参考例4)
1−(2−クロロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン
(4a) tert−ブチル (2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)カルバマート
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール98.05g(1.10mol)およびトリエチルアミン154ml(1.10mol)の塩化メチレン(500ml)溶液に、室温にてジ−tert−ブチルジカルボナート230.4ml(1.00mol)を20分間要して加え、室温にて2.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、10%クエン酸水溶液で希釈し、酢酸エチルにて抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去して、粗製の標記化合物189.25g(収率:定量的)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 4.64 (br s, 1H), 4.01 (br s, 1H), 3.59 (d, 2H, J = 6.3 Hz), 1.43 (s, 9H), 1.25 (s, 6H)。
(4b) tert−ブチル (1,1−ジメチル−2−オキソエチル)カルバマート
参考例(4a)で得られたtert−ブチル (2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)カルバマート56.78g(300mmol)の塩化メチレン(500ml)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(525ml)の混合溶液に、氷冷下にてテトラメチルピペリジン N−オキシド0.94g(6.0mmol)および臭化カリウム3.57g(30mmol)を加え、同温度にて30分間撹拌した。反応混合物に、氷冷下にて、5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液534ml(360mmol)を1.5時間要して加え、同温度にて20分間撹拌した。反応混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、反応混合物を室温に戻し、塩化メチレンで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣にn−ヘキサンを加え、固体を濾取して、標記化合物42.32g(収率:79%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 9.43 (s, 1H), 4.97 (br s, 1H), 1.44 (s, 9H), 1.33 (s, 6H)。
(4c) tert−ブチル {2−[2−(クロロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート
参考例(4b)で得られたtert−ブチル (1,1−ジメチル−2−オキソエチル)カルバマート3.00g(16.0mmol)、2−クロロアニリン2.04g(16.0mmol)および酢酸0.92ml(16.0mmol)の塩化メチレン(160ml)溶液に、氷冷下にて、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム4.07g(19.3mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製して、標記化合物3.49g(収率:73%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.23 (dd, 1H, J = 8.2 Hz, 1.6 Hz), 7.12-7.07 (m, 1H), 6.72 (dd, 1H, J = 8.2 Hz, 1.6 Hz), 6.61-6.57 (m, 1H), 4.59 (br s, 1H), 4.55 (br s, 1H), 3.38 (d, 2H, J = 5.9 Hz), 1.43 (s, 9H), 1.36 (s, 6H)。
(4d) tert−ブチル {2−[(ブロモアセチル)(2−クロロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート
参考例(4c)で得られたtert−ブチル {2−[2−(クロロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート3.49g(11.7mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(58ml)溶液に、氷冷下にて、ブロモアセチルブロミド1.52ml(17.5mmol)を加え、同温度にて10分間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣にn−ヘキサンを加え、固体を濾取して、標記化合物4.68g(収率:95%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.51-7.47 (m, 2H), 7.38-7.29 (m, 2H), 4.63 (br s, 1H), 4.16 (d, 1H, J = 14.1 Hz), 3.99 (br d, 1H, J = 14.1 Hz), 3.69 (br d, 1H, J = 11.7 Hz), 3.53 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 1.35 (br s, 3H), 1.34 (br s, 3H), 1.18 (s, 9H)。
(4e) tert−ブチル 4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−カルボキシラート
参考例(4d)で得られたtert−ブチル {2−[(ブロモアセチル)(2−クロロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート4.68g(11.2mmol)のテトラヒドロフラン(110ml)溶液に、窒素雰囲気下およびドライアイス−アセトン浴による冷却下にて、カリウム tert−ブトキシド1.87g(16.7mmol)のテトラヒドロフラン(110ml)溶液を30分間要して加え、同温度にて10分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、室温に戻し、水を加えて希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)により精製して、標記化合物3.07g(収率:81%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.50-7.47 (m, 1H), 7.36-7.27 (m, 3H), 4.41 (br s, 1H), 4.09 (br s, 1H), 3.86 (br s, 1H), 3.28 (br s, 1H), 1.56 (br s, 6H), 1.50 (s, 9H)。
(4f) 1−(2−クロロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン
参考例(4e)で得られたtert−ブチル 4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−カルボキシラート3.07g(9.1mmol)の塩化メチレン(14ml)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸7.0ml(91mmol)を加え、同温度にて30分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=10/1)により精製して、標記化合物2.14g(収率:98%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.49-7.46 (m, 1H), 7.35-7.24 (m, 3H), 3.76 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 3.69 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 3.47 (d, 1H, J = 11.3 Hz), 3.77 (d, 1H, J = 11.3 Hz), 1.39 (s, 3H), 1.32 (s, 3H)。
マススペクトル(FAB),m/z:239((M+H))。
(参考例5)
5,5−ジメチル−1−(2−メチルフェニル)ピペラジン−2−オン
参考例(4c)から(4f)と同様に、参考例(4b)で得られたtert−ブチル (1,1−ジメチル−2−オキソエチル)カルバマートおよび2−メチルアニリンおよびを用いて標記化合物0.23g(4工程通算収率:48%)を得た。
黄色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.31-7.21 (m, 3H), 7.12-7.10 (m, 1H), 3.75 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 3.69 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 3.46 (d, 1H, J = 12.1 Hz), 3.32 (d, 1H, J = 12.1 Hz), 2.25 (s, 3H), 1.35 (br s, 3H), 1.33 (br s, 3H)。
マススペクトル(FAB),m/z:219((M+H))。
(参考例6)
1−(2−エチルフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン
参考例(4c)から(4f)と同様に、参考例(4b)で得られたtert−ブチル (1,1−ジメチル−2−オキソエチル)カルバマートおよび2−エチルアニリンを用いて標記化合物3.43g(4工程通算収率:42%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.33-7.24 (m, 3H), 7.10 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 3.75 (d, 1H, J = 18.1 Hz), 3.69 (d, 1H, J = 18.1 Hz), 3.44 (d, 1H, J = 12.1 Hz), 3.33 (d, 1H, J = 12.1 Hz), 2.66-2.53 (m, 2H), 1.36 (s, 3H), 1.33 (s, 3H), 1.24 (t, 3H, J = 7.6 Hz)。
マススペクトル(FAB),m/z:233((M+H))。
(参考例7)
1−(2,3−ジフルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン
参考例(4c)から(4f)と同様に、参考例(4b)で得られたtert−ブチル (1,1−ジメチル−2−オキソエチル)カルバマートおよび2,3−ジフルオロアニリンを用いて標記化合物0.24g(4工程通算収率:38%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.19-7.07 (m, 2H), 7.06-7.00 (m, 1H), 3.73 (s, 2H), 3.47 (s, 2H), 1.33 (s, 6H)。
マススペクトル(EI),m/z:240(M)。
(参考例8)
1−(2,6−ジフルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン
(8a) tert−ブチル {2−[(2,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート
参考例(4b)で得られたtert−ブチル (1,1−ジメチル−2−オキソエチル)カルバマート15.0g(80.0mmol)、2,6−ジフルオロアニリン5.16g(40.0mmol)および酢酸2.09ml(40.0mmol)の塩化メチレン(400ml)溶液に、氷冷下にて、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム17.0g(80.0mmol)を加え、室温にて19時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、塩化メチレンで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1 から 10/1)により精製して、標記化合物3.68g(収率:31%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 6.81-6.77 (m, 2H), 6.67-6.60 (m, 1H), 4.56 (br s, 1H), 3.82 (br s, 1H), 3.47 (br d, 2H, J = 6.7 Hz), 1.43 (s, 9H), 1.32 (s, 6H)。
(8b) tert−ブチル {2−[(ブロモアセチル)(2,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート
参考例(8a)で得られたtert−ブチル {2−[(2,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート3.66g(12.2mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(61ml)溶液に、氷冷下にて、ブロモアセチルブロミド1.17ml(13.4mmol)を加え、同温度にて5分間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジエチルエーテルで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)により精製して、標記化合物5.14g(収率:定量的)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.37-7.32 (m, 1H), 7.02 (br t, 1H, J = 8.3 Hz), 4.43 (br s, 1H), 4.09 (br s, 2H), 3.70 (s, 2H), 1.31 (br s, 6H), 1.16 (br s, 9H)。
(8c) tert−ブチル 4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−カルボキシラート
参考例(8b)で得られたtert−ブチル {2−[(ブロモアセチル)(2,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート5.14g(12.2mmol)のテトラヒドロフラン(120ml)溶液に、窒素雰囲気下およびドライアイス−アセトン浴による冷却下にて、カリウム tert−ブトキシド2.05g(18.3mmol)のテトラヒドロフラン(120ml)溶液を30分間要して加え、同温度にて30分間撹拌した。反応混合物に酢酸0.33ml(6.10mmol)を加え、室温に戻した後、減圧下にて溶媒を留去し、水を加えて希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−へキサン/酢酸エチル=3/1)により精製して、標記化合物3.43g(収率:83%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.32-7.26 (m, 1H), 7.00 (t, 2H, J = 8.3 Hz), 4.26 (s, 2H), 3.57 (s, 2H), 1.54 (br s, 6H), 1.50 (s, 9H)。
(8d) 1−(2,6−ジフルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン
参考例(8c)で得られたtert−ブチル 4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−カルボキシラート1.80g(5.47mmol)の塩化メチレン(8.4ml)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸4.2ml(54.7mmol)を加え、同温度にて30分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、飽和重曹水を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=10/1)により精製して、標記化合物1.25g(収率:定量的)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.30-7.26 (m, 2H), 6.98 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 3.73 (br s, 2H), 3.46 (br s, 2H), 1.34 (br s, 6H)。
マススペクトル(FAB),m/z:241((M+H))。
(参考例9)
1−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン
(9a) tert−ブチル {2−[(2−クロロ−5−フルオロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート
参考例(4b)で得られたtert−ブチル (1,1−ジメチル−2−オキソエチル)カルバマート6.0g(32.0mmol)、2−クロロ−5−フルオロアニリン4.6g(32.0mmol)および酢酸1.8ml(32.0mmol)の塩化メチレン(320ml)溶液に、氷冷下にて、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム10.0g(47.2mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、塩化メチレンで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)により精製して、標記化合物5.36g(収率:53%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.16-7.13 (m, 1H), 6.48-6.37 (m, 1H), 6.31-6.26 (m, 1H), 4.78 (br s, 1H), 4.52 (br s, 1H), 3.35 (br d, 2H, J = 5.9 Hz), 1.43 (s, 9H), 1.35 (s, 6H)。
(9b) tert−ブチル {2−[(2−ブロモアセチル)−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート
参考例(9a)で得られたtert−ブチル {2−[(2−クロロ−5−フルオロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート5.3g(16.8mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(170ml)溶液に、氷冷下にて、ブロモアセチルブロミド2.2ml(25.2mmol)を加え、同温度にて15分間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣にn−ヘキサンを加え、固体を濾取して、標記化合物5.8g(収率:80%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.45 (br d, 1H, J = 9.0 Hz, 5.6 Hz), 7.29-7.26 (m, 1H), 7.08-7.04 (m, 1H), 4.51 (br s, 1H), 4.15 (br d, 1H, J = 13.7 Hz), 3.99 (br d, 1H, J = 13.7 Hz), 3.69 (d, 1H, J = 11.2 Hz), 3.53 (d, 1H, J = 11.2 Hz), 1.34 (s, 3H), 1.32 (s, 3H), 1.21 (s, 9H)。
(9c) tert−ブチル 4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−カルボキシラート
参考例(9b)で得られたtert−ブチル {2−[(2−ブロモアセチル)−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート5.8g(13.3mmol)のテトラヒドロフラン(130ml)溶液に、窒素雰囲気下およびドライアイス−アセトン浴による冷却下にて、カリウム tert−ブトキシド2.2g(19.9mmol)のテトラヒドロフラン(130ml)溶液を30分間要して加え、同温度にて10分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、室温に戻し、水を加えて希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/酢酸エチル=10/1)により精製して、標記化合物2.79g(収率:64%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.44 (dd, 1H, J = 8.8 Hz, 5.4 Hz), 7.07-7.01 (m, 2H), 4.25 (br s, 2H), 3.54 (br s, 2H), 1.55 (br s, 6H), 1.50 (s, 9H)。
(9d) 1−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン
参考例(9c)で得られたtert−ブチル 4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−カルボキシラート1.80g(5.47mmol)の塩化メチレン(8.4ml)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸4.2ml(54.7mmol)を加え、同温度にて30分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、飽和重曹水を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=10/1)により精製して、標記化合物1.25g(収率:定量的)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.24-7.25 (m, 2H), 7.12-7.08 (m, 1H), 3.71 (br s, 2H), 3.45 (br s, 2H), 1.32 (br s, 6H)。
マススペクトル(FAB),m/z:257((M+H))。
(参考例10)
1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン
(10a) tert−ブチル {2−[(5-フルオロ−2−メチルフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート
参考例(4b)で得られたtert−ブチル (1,1−ジメチル−2−オキソエチル)カルバマート5.08g(27.1mmol)、5−フルオロ−2−メチルアニリン5g(27.1mmol)および酢酸1.55ml(27.1mmol)の塩化メチレン(270ml)溶液に、氷冷下にて、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム6.9g(32.5mmol)を加え、室温にて16時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、塩化メチレンで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=8/1)により精製して、標記化合物5.68g(収率:71%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 6.96-6.92 (m, 1H), 6.31-6.27 (m, 2H), 4.57 (br s, 2H), 3.25 (d, 2H, J = 5.5 Hz), 2.11 (s, 3H), 1.43 (s, 9H), 1.39 (s, 6H)。
(10b) tert−ブチル {2−[(ブロモアセチル)(5-フルオロ−2−メチルフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート
参考例(10a)で得られたtert−ブチル {2−[(5-フルオロ−2−メチルフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート5.68g(19.1mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(95ml)溶液に、氷冷下にて、ブロモアセチルブロミド1.67ml(19.1mmol)を加え、同温度にて10分間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出後、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣にn−ヘキサンを加え、固体を濾取して、標記化合物7.1g(収率:89%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.23 (dd, 1H, J = 8.2 Hz, 6.3 Hz), 7.11 (dd, 1H, J = 9.0 Hz, 2.7 Hz), 7.00 (dt, 1H, J = 8.2 Hz, 2.7 Hz), 4.54 (br s, 1H), 4.21 (d, 1H, J = 13.7 Hz), 3.80 (br d, 1H, J = 13.7 Hz), 3.59 (br d, 1H, J = 11.0 Hz), 3.52 (d, 1H, J = 11.0 Hz), 2.21 (s, 3H), 1.35 (br s, 3H), 1.31 (br s, 3H), 1.20 (s, 9H)。
(10c) tert−ブチル 4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−カルボキシラート
参考例(10b)で得られたtert−ブチル {2−[(ブロモアセチル)(5-フルオロ−2−メチルフェニル)アミノ]−1,1−ジメチルエチル}カルバマート7.13g(17.0mmol)のテトラヒドロフラン(170ml)溶液に、窒素雰囲気下およびドライアイス−アセトン浴による冷却下にて、カリウム tert−ブトキシド2.87g(25.6mmol)のテトラヒドロフラン(170ml)溶液を20分間要して加え、同温度にて10分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、室温に戻し、水を加えて希釈し、酢酸エチルで抽出後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)により精製して、標記化合物4.5g(収率:78%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.23 (dd, 1H, J = 8.2 Hz, 6.3 Hz), 6.96 (dt, 1H, J = 8.2 Hz, 2.7 Hz), 6.88 (dd, 1H, J = 9.0 Hz, 2.7 Hz), 4.28 (br s, 1H), 4.18 (br s, 1H), 3.64 (br s, 1H), 3.43 (br s, 1H), 2.21 (s, 3H), 1.56 (br s, 6H), 1.50 (s, 9H)。
(10d) 1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン
参考例(10c)で得られたtert−ブチル 4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−カルボキシラート4.5g(13.4mmol)の塩化メチレン(20ml)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸10ml(134mmol)を加え、同温度にて30分間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、飽和重曹水を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=10/1)により精製して、標記化合物2.71g(収率:86%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.22 (dd, 1H, J = 8.4 Hz, 6.5 Hz), 6.95 (dt, 1H, J = 8.4 Hz, 2.7 Hz), 6.84 (dd, 1H, J = 9.0 Hz, 2.7 Hz), 3.74 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 3.68 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 3.43 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 3.30 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 2.20 (s, 3H), 1.35 (s, 3H), 1.33 (s, 3H)。
マススペクトル(FAB),m/z:237((M+H))。
(参考例11)
tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
(11a) N−{(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例1で得られた(3S,5S)−3−イソプロピル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン192mg(0.54mmol)と参考例4で得られた1−(2−クロロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン181mg(0.76mmol)のトルエン(7ml)溶液を、110℃にて1.5時間撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/酢酸エチル=5/1)により精製して、標記化合物299mg(収率:93%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.18-8.16 (m, 1H), 7.93 (br s, 1H), 7.83-7.76 (m, 2H), 7.46 (dd, 1H, J = 7.8 Hz, 2.0 Hz), 7.36-7.27 (m, 2H), 7.22-7.11 (m, 1H), 5.93 (br s, 0.5H), 5.53 (br s, 0.5H), 4.88-4.84 (m, 1H), 3.62 (br s, 1H), 3.30-3.10 (m, 3H), 2.92-2.69 (m, 2.5H), 2.56 (br s, 1H), 2.44 (ddd, 1H, J = 13.7 Hz, 10.6 Hz, 5.9 Hz), 2.27-2.14 (m, 2.5H), 1.17 (br s, 3H), , 1.08 (br s, 3H), 1.04 (d, 3H, J = 6.6 Hz), 0.98 (d, 3H, J = 6.6 Hz)。
(11b) tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
参考例(11a)で得られたN−{(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド299mg(0.50mmol)およびチオフェノール(含量:95%)0.11ml(1.00mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶液に、窒素雰囲気下にて、室温で炭酸セシウム197mg(0.61mmol)を加え、同温度にて1時間撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=20/1〜10/1)により精製した。得られた4−{(2S)−2−アミノ−2−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}1−(2−クロロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジンー2−オンの塩化メチレン(5ml)溶液に、トリエチルアミン0.21ml(1.51mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボナート132mg(0.61mmol)を加え、室温にて15時間撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/酢酸エチル=2/1)により精製して、標記化合物205mg(2工程通算収率:80%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.47 (dd, 1H, J = 7.8 Hz, 2.0 Hz), 7.34-7.20 (m, 3H), 4.86-4.78 (m, 1H), 4.47-4.42 (m, 1H), 3.87-3.81 (m, 1H), 3.58-3.24 (m, 4H), 2.79-2.32(m, 0.5H), 2.62-2.57 (m, 2H), 2.44-2.39 (m, 0.5H), 2.31-2.24(m, 1H), 2.21-2.11 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.26-1.22 (m, 6H), 1.03 (d, 3H, J = 7.0 Hz), 0.97 (d, 3H, J = 6.6 Hz)。
(参考例12)
tert−ブチル {(1S)−2−[2,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
参考例11と同様に、参考例1で得られた(3S,5S)−3−イソプロピル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オンおよび参考例5で得られた5,5−ジメチル−1−(2−メチルフェニル)ピペラジン−2−オンを用いて標記化合物27.69g(3工程通算収率:80%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.28-7.22 (m, 3H), 7.13-7.06 (m, 1H), 4.84-4.78 (m, 1H), 4.45-4.42 (m, 1H), 3.88-3.82 (m, 1H), 3.56-3.17 (m, 4H), 2.75-2.42 (m, 3H), 2.32-2.11 (m, 6H), 1.46-1.45 (m, 9H), 1.22 (br s, 6H), 1.04-0.96 (m, 6H)。
(参考例13)
tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−エチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
参考例11と同様に、参考例1で得られた(3S,5S)−3−イソプロピル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オンおよび参考例6で得られた1−(2−エチルフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オンを用いて標記化合物2.54g(3工程通算収率:93%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.33-7.22 (m, 3H), 7.11-7.05 (m, 1H), 4.84-4.78 (m, 1H), 4.46-4.42 (m, 1H), 3.88-3.82 (m, 1H), 3.56-3.18 (m, 4H), 2.75-2.41 (m, 5H), 2.32-2.11 (m, 3H), 1.46-1.45 (m, 9H), 1.25-1.20 (m, 9H), 1.04-0.96 (m, 6H)。
(参考例14)
tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
参考例11と同様に、参考例1で得られた(3S,5S)−3−イソプロピル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オンおよび参考例7で得られた1−(2,3−ジフルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オンを用いて標記化合物274mg(3工程通算収率:67%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.18-7.08 (m, 2H), 7.04-7.00 (m, 1H), 4.81 (br t, 1H, J = 7.4 Hz), 4.47 (br d, 1H, J = 9.4 Hz), 3.87-3.81 (m, 1H), 3.56 (d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.50 (d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.46 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 3.33 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 2.72-2.66 (m, 1H), 2.62-2.57 (m, 1H), 2.48 (dd, 1H, J = 12.7 Hz, 6.5 Hz), 2.31-2.11 (m, 3H), 1.45 (s, 9H), 1.21 (s, 6H), 1.03 (d, 3H, J = 7.0 Hz), 0.97 (d, 3H, J = 7.0 Hz)。
(参考例15)
N−{(1S)−2−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例(11a)と同様に、参考例1で得られた(3S,5S)−3−イソプロピル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オンおよび参考例8で得られた1−(2,6−ジフルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オンを用いて標記化合物3.51g(収率:定量的)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.17-8.15 (m, 1H), 7.94-7.91 (m, 1H), 7.81-7.74 (m, 2H), 7.33-7.25 (m, 1H), 7.00-6.94 (m, 2H), 5.72 (d, 1H, J = 7.8 Hz), 4.77-4.73 (m, 1H), 3.68-3.62 (m, 1H), 3.15 (d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.11 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 3.05 (d, 1H, J = 11.7 Hz), 2.97 (d, 1H, J = 17.6 Hz), 2.80-2.74 (m, 1H), 2.61-2.48 (m, 3H), 2.26-2.15 (m, 2H), 1.11 (s, 3H), 1.04 (d, 3H, J = 7.0 Hz), 1.03 (s, 3H), 0.97 (d, 3H, J = 7.0 Hz)。
(参考例16)
tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
(16a) N−{(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例1で得られた(3S,5S)−3−イソプロピル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン1.15g(3.25mol)と参考例9で得られた1−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン889mg(3.9mmol)のトルエン(32ml)溶液を、110℃にて1時間撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:トルエン/アセトン=10/1)により精製して、標記化合物1.77g(収率:91%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 8.18-8.16 (m, 1H), 7.94 (br s, 1H), 7.83-7.77 (m, 2H), 7.42 (dd, 1H, J = 8.8 Hz, 5.4 Hz), 7.05-6.89 (m, 2H), 5.92 (br s, 0.6H), 5.57 (br s, 0.4H), 4.86-4.83 (m, 1H), 3.62 (br s, 1H), 3.30-3.10 (m, 3H), 2.88-2.40 (m, 4.4H), 2.27-2.15 (m, 2.6H), 1.17 (br s, 3H), , 1.08 (br s, 3H), 1.03 (d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.97 (d, 3H, J = 6.6 Hz)。
(16b) tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
参考例(16a)で得られたN−{(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド1.70g(2.85mmol)およびチオフェノール(含量:95%)0.87ml(8.54mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15ml)溶液に、窒素雰囲気下にて、室温で炭酸セシウム1.1g(3.42mmol)を加え、同温度にて1時間撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=20/1〜10/1)により精製した。得られた4−{(2S)−2−アミノ−2−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−1−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オンの塩化メチレン(24ml)溶液に、トリエチルアミン0.99ml(7.11mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボナート620mg(2.84mmol)を加え、室温にて15時間撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/酢酸エチル=3/1)により精製して、標記化合物1.05g(2工程通算収率:70%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.43 (dd, 1H, J = 8.8 Hz, 5.3 Hz), 7.05-6.99 (m, 2H), 4.82 (br s, 1H), 4.44 (br s, 1H), 3.87-3.81 (m, 1H), 3.59-2.39 (m, 7H), 2.31-2.11 (m, 3H), 1.45 (br s, 9H), 1.25 (br s, 6H), 1.03 (br d, 3H, J = 6.7 Hz), 0.97 (br d, 3H, J = 7.0 Hz)。
(参考例17)
tert−ブチル {(1S)−2−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
(17a) N−{(1S)−2−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例1で得られた(3S,5S)−3−イソプロピル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン863mg(2.43mmol)と参考例10で得られた1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン805mg(3.40mmol)のトルエン(30ml)溶液を、110℃にて2間撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/酢酸エチル=5/1〜3/1)により精製して、標記化合物1.44g(収率:99%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.18-8.16 (m, 1H), 7.98-7.90 (m, 1H), 7.85-7.78 (m, 2H), 7.20 (dd, 1H, J = 8.2 Hz, 6.7 Hz), 6.96 (dt, 1H, J = 8.2 Hz, 2.7 Hz), 6.82-6.67 (m, 1H), 5.89 (br d, 0.6H, J = 6.7 Hz), 5.60 (br d, 0.4H, J = 7.0 Hz), 4.88-4.79 (m, 1H), 3.68-3.58 (m, 1H), 3.37-3.27 (m, 1H), 3.16-2.17 (m, 9H), 2.11 (s, 3H), 1.16-0.93 (m, 12H)。
(17b) tert−ブチル {(1S)−2−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
参考例(17a)で得られたN−{(1S)−2−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド1.44g(2.43mmol)およびチオフェノール(含量:95%)0.52ml(4.87mmol)のアセトリトリル(25ml)溶液に、窒素雰囲気下にて、室温で炭酸セシウム953mg(2.92mmol)を加え、同温度にて2時間撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=20/1〜10/1)により精製した。得られた4−{(2S)−2−アミノ−2−[(2S,4S)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オンの酢酸エチル(11ml)と水(11ml)の混合溶液に、炭酸水素ナトリウム211mg(2.51mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボナート549mg(2.51mmol)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/酢酸エチル=5/1〜3/1)により精製して、標記化合物996mg(2工程通算収率:93%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.21 (dd, 1H, J = 8.3 Hz, 6.4 Hz), 6.95 (dt, 1H, J = 8.3 Hz, 2.4 Hz), 6.86-6.80 (m, 1H), 4.83-4.76 (m, 1H), 4.47-4.44 (m, 1H), 3.87-3.82 (m, 1H), 3.55-3.16 (m, 4H), 2.75-2.41 (m, 3H), 2.30-2.11 (m, 6H), 1.45 (br s, 9H), 1.22 (br s, 6H), 1.03 (br d, 3H, J = 6.8 Hz), 0.98-0.96 (m, 3H)。
(参考例18)
tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
(18a) N−{(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例2で得られた(3R,5S)−3−エチル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン916mg(2.69mmol)と参考例4で得られた1−(2−クロロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン771mg(3.23mmol)のトルエン(27ml)溶液を、110℃にて2時間撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/酢酸エチル=3/1〜2/1)により精製して、標記化合物1.49g(収率:96%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.17 (br d, 1H, J = 7.8 Hz), 7.93 (br s, 1H), 7.79 (br s, 2H), 7.45 (br d, 1H, J = 8.2 Hz), 7.33-7.26 (m, 2H), 7.19-7.10 (m, 1H), 5.90 (br s, 0.5H), 5.51 (br s, 0.5H), 4.89 (br s, 1H), 3.63 (br s, 1H), 3.30-3.10 (m, 3H), 2.91-2.45 (m, 4.5H), 2.15 (br s, 1.5H), 1.92-1.82 (m, 1H), 1.64-1.51 (m, 1H), 1.17 (br s, 3H), 1.07 (br s, 3H), 1.04 (br t, 3H, J = 7.4 Hz)。
(18b) tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
参考例(18a)で得られたN−{(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド1.49g(2.57mmol)およびチオフェノール(含量:95%)0.52ml(5.14mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(13ml)溶液に、窒素雰囲気下にて、室温で炭酸セシウム1.00g(3.08mmol)を加え、同温度にて1.5時間撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=50/1〜10/1)により精製した。得られた4−{(2S)−2−アミノ−2−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−1−(2−クロロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オンの酢酸エチル(12ml)−水(12ml)溶液に、炭酸水素ナトリウム235mg(2.80mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボナート610mg(2.80mmol)を加え、室温にて2.5時間撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/酢酸エチル=2/1〜1/1)により精製して、標記化合物1.11g(2工程通算収率:88%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.47 (br d, 1H, J = 7.4 Hz), 7.34-7.20 (m, 3H), 4.91-4.83 (m, 1H), 4.46-4.40 (m, 1H), 3.88-3.81 (m, 1H), 3.58-3.24 (m, 4H), 2.80-2.36(m, 4H), 2.08-2.01 (m, 1H), 1.91-1.81 (m, 1H), 1.62-1.50 (m, 1H),1.45 (s, 9H), 1.26 (br s, 3H), 1.22 (br s, 3H) 1.03 ( br t, 3H, J = 7.4 Hz)。
(参考例19)
tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
参考例11と同様に、参考例2で得られた(3R,5S)−3−エチル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オンおよび参考例7で得られた1−(2,3−ジフルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オンを用いて標記化合物2.50g(3工程通算収率:86%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.17-7.09 (m, 2H), 7.05-7.01 (m, 1H), 4.87 (br t, 1H, J = 6.6 Hz), 4.45 (br d, 1H, J = 9.8 Hz), 3.87-3.82 (m, 1H), 3.56 (d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.50 (d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.46 (d, 1H, J = 11.2 Hz), 3.33 (d, 1H, J = 11.2 Hz), 2.71-2.67 (m, 1H), 2.62-2.56 (m, 1H), 2.48 (dd, 1H, J = 12.5 Hz, 6.1 Hz), 2.42-2.36 (m, 1H), 2.08-2.02 (m, 1H), 1.90-1.82 (m, 1H), 1.61-1.52 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.22 (s, 3H), 1.21 (s, 3H), 1.03 (t, 3H, J = 7.6 Hz)。
(参考例20)
tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
参考例11と同様に、参考例2で得られた(3R,5S)−3−エチル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オンおよび参考例8で得られた1−(2,6−ジフルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オンを用いて標記化合物1.08g(3工程通算収率:86%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.31-7.26 (m, 1H), 6.98 (br t, 2H, J = 8.3 Hz), 4.88 (br t, 1H, J = 6.8 Hz), 4.44 (br d, 1H, J = 9.3 Hz), 3.87-3.82 (m, 1H), 3.57 (d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.51 (d, 1H, J = 17.6 Hz), 3.44 (d, 1H, J = 11.2 Hz), 3.31 (d, 1H, J = 11.2 Hz), 2.71-2.67 (m, 1H), 2.62-2.56 (m, 1H), 2.49 (dd, 1H, J = 12.7 Hz, 6.4 Hz), 2.42-2.36 (m, 1H), 2.09-2.03 (m, 1H), 1.90-1.82 (m, 1H), 1.61-1.52 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.22 (s, 6H), 1.03 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
(参考例21)
tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
(21a) N−{(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例2で得られた(3R,5S)−3−エチル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン11.63g(34.18mol)と参考例9で得られた1−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン10.53g(4.0mmol)のトルエン(80ml)溶液を、110℃にて30分間撹拌した。冷却後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜0/1)により精製し、濃縮残渣にジイソプロピルエーテルー酢酸エチル(5/1)を加え析出固体を濾取して、標記化合物20.23g(収率:99%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 8.18-8.16 (m, 1H), 7.94 (br s, 1H), 7.83-7.78 (m, 2H), 7.42 (dd, 1H, J = 8.8 Hz, 5.4 Hz), 7.05-7.01 (m, 1H), 6.94-6.87 (m, 1H), 5.87 (br s, 0.6H), 5.54 (br s, 0.4H), 4.89 (br s, 1H), 3.62 (br s, 1H), 3.30-3.10 (m, 3H), 2.92-2.53 (m, 4.5H), 2.14 (br s, 1.5H), 1.91-1.82 (m, 1H), 1.63-1.56 (m, 1H), 1.17 (br s, 3H), 1.08 (br s, 3H), 1.03 (t, 3H, J = 7.6 Hz)。
(21b) tert−ブチル {(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}カルバマート
参考例(21a)で得られたN−{(1S)−2−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−イソプロピル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド20.13g(33.72mmol)およびチオフェノール(含量:95%)5.2ml(51.0mmol)のアセトニトリル(170ml)溶液に、窒素雰囲気下にて、室温で炭酸セシウム13.20g(40.5mmol)を加え、同温度にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に水を加え、塩化メチレンで抽出後、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=50/1〜15/1)により精製した。得られた4−{(2S)−2−アミノ−2−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−1−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オンの酢酸エチル(170ml)と水(170ml)の混合溶液に、炭酸水素ナトリウム3.40g(40.5mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボナート8.85g(40.6mmol)を加え、室温にて15時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/2〜2/3)により精製して、標記化合物14.60g(2工程通算収率:85%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,500MHz),δ : 7.45-7.42 (m, 1H), 7.05-6.96 (m, 2H), 4.87 (br s, 1H), 4.56 (br s, 1H), 3.85-3.84 (m, 1H), 3.57-2.36 (m, 8H), 2.08-2.02 (m, 1H), 1.90-1.82 (m, 1H), 1.61-1.52 (m, 1H), 1.46 (br s, 9H), 1.24 (br s, 6H), 1.03 (t, 3H, J = 7.3 Hz)。
(参考例22)
tert−ブチル {(1S)−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]−2−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]エチル}カルバマート
(22a) N−{(1S)−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]−2−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例2で得られた(3R,5S)−3−エチル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン2.50g(7.35mmol)と参考例10で得られた1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン1.91g(8.08mmol)のトルエン(50ml)溶液を、110℃にて2時間撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜0/1)により精製して、標記化合物3.72g(収率:88%)を得た。
黄色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.19-8.15 (m, 1H), 7.98-7.90 (m, 1H), 7.83-7.78 (m, 2H), 7.22-7.18 (m, 1H), 6.96 (dt, 1H, J = 8.2 Hz, 2.7 Hz), 6.82-6.66 (m, 1H), 5.85 (br d, 0.6H, J = 6.7 Hz), 5.57 (br d, 0.4H, J = 8.2 Hz), 4.93-4.83 (m, 1H), 3.69-3.59 (m, 1H), 3.37-2.47 (m, 7.6H), 2.21-2.11 (m, 4.4H), 1.90-1.82 (m, 1H), 1.62-1.54 (m, 1H), 1.17-1.00 (m, 9H)。
(22b) tert−ブチル {(1S)−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]−2−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]エチル}カルバマート
参考例(22a)で得られたN−{(1S)−1−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]−2−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド3.72g(6.45mmol)およびチオフェノール(含量:95%)0.99ml(9.7mmol)のアセトリトリル(32ml)溶液に、窒素雰囲気下にて、室温で炭酸セシウム2.52g(7.73mmol)を加え、同温度にて15時間撹拌した。反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣に水を加え、塩化メチレンで抽出後、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=50/1〜10/1)により精製した。得られた4−{(2S)−2−アミノ−2−[(2S,4R)−4−エチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オンの酢酸エチル(30ml)と水(30ml)の混合溶液に、炭酸水素ナトリウム1.49g(17.7mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボナート1.93g(8.84mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/2〜2/3)により精製して、標記化合物2.72g(2工程通算収率:86%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 7.22 (dd, 1H, J = 8.2 Hz, 6.3 Hz), 6.96 (dt, 1H, J = 8.2 Hz, 2.7 Hz), 6.87-6.80 (m, 1H), 4.89-4.82 (m, 1H), 4.46-4.42 (m, 1H), 3.88-3.82 (m, 1H), 3.56-3.15 (m, 4H), 2.77-2.36 (m, 4H), 2.19 (br s, 1.2H), 2.18 (br s, 1.8H), 2.08-2.01 (m, 1H), 1.92-1.81 (m, 1H), 1.62-1.51 (m, 1H), 1.45 (br s, 9H), 1.22 (br s, 6H), 1.03 (br t, 3H, J = 7.2 Hz)。
(参考例23)
N−{(1S)−2−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−1−[(2S,4R)−4−メチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−2−ニトロベンゼンスルホンアミド
参考例3で得られた(3R,5S)−3−メチル−5−{(2S)−1−[(2−ニトロフェニル)スルホニル]アジリジン−2−イル}ジヒドロフラン−2(3H)−オン822mg(2.52mmol)と参考例4で得られた1−(2−クロロフェニル)−5,5−ジメチルピペラジン−2−オン722mg(3.02mmol)のトルエン(25ml)溶液を、110℃にて2時間撹拌した。冷却後、反応混合物を減圧下にて濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/酢酸エチル=3/1〜2/1)により精製して、標記化合物1.34g(収率:94%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3,400MHz),δ : 8.17 (br d, 1H, J = 7.0 Hz), 7.93 (br s, 1H), 7.79 (br s, 2H), 7.44 (dd, 1H, J = 7.4 Hz, 2.0 Hz), 7.35-7.09 (m, 3H), 5.87 (br s, 0.5H), 5.53 (br s, 0.5H), 4.90 (br s, 1H), 3.63 (br s, 1H), 3.29-3.10 (m, 3H), 2.90-2.56 (m, 4.5H), 2.20-2.05 (m, 1.5H), 1.33 (br d, 3H, J = 7.0 Hz), 1.16 (br s, 3H), 1.07 (br s, 3H)。
(参考例24)
trans−4−アミノアダマンタン−1−カルボキサミド
(24a)ベンジル (trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)カルバマート
4−オキソアダマンタン−1−カルボキサミド5g(25.9mmol)の8Nアンモニア−メタノール(100ml)溶液に、10%パラジウム炭素(50%含水)500mgを加え、水素雰囲気下、室温にて12時間攪拌した。セライトろ過後、減圧下にて溶媒を留去し、粗製のtrans−4−アミノアダマンタン−1−カルボキサミドを得た。得られた粗製のtrans−4−アミノアダマンタン−1−カルボキサミドのテトラヒドロフラン(83ml)溶液に、水(42ml)、炭酸水素ナトリウム4.3g(51.7mmol)およびクロロギ酸ベンジル5.5ml(38.8mmol)を加え、室温にて12時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール=1/0〜10/1)により精製して、標記化合物5.5g(収率:65%)を得た。
無色固体。
H NMRスペクトル(CDCl3, 400MHz),δ : 7.38-7.32 (m, 5H), 5.57 (br s, 1H), 5.34 (br s, 1H), 5.10 (br s, 2H), 3.81 (br, 1H), 2.08-1.76 (m, 12H), 1.60-1.58 (m, 2H)。
(24b)trans−4−アミノアダマンタン−1−カルボキサミド
参考例(24a)で得られたベンジル(trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)カルバマート5.5g(16.7mmol)のメタノール(80ml)溶液に、10%パラジウム炭素(50%含水)550mgを加え、水素雰囲気下、室温にて6時間攪拌した。セライトろ過後、減圧下にて溶媒を留去し、標記化合物3.2g(収率:99%)を得た。
H NMRスペクトル(DMSO-D6, 400MHz),δ : 6.92 (br s, 1H), 6.65 (br s, 1H), 2.03-1.66 (m, 12H), 1.30-1.27 (m, 2H)。
(試験例1)レニン活性阻害試験
ヒトレニンを293T細胞に一過性に発現させ、その培養上清を酵素源として用いた。調製した培養上清をトリプシン処理することによりヒトレニンを活性化した後、試験化合物を溶媒(例えば、DMSO等)に溶解した溶液、または、溶媒を最終濃度1容量%になるように添加し、さらに、蛍光標識合成レニン基質
(Arg-Glu(EDANS)-Ile-His-Pro-Phe-His-Leu-Val-Ile-His-Thr-Lys(dabcyl)-Arg)
を含む緩衝液(1mM EDTA, 100 mM Tris-HCl, pH7.4)を加え、37℃で90分間インキュベートした。インキュベーション終了後、蛍光(Ex: 340 nm, Em:492 nm)により生成したアンジオテンシンI濃度を測定した。試験化合物のヒトレニン活性阻害は、アンジオテンシンIの生成を50%抑制する各試験化合物の濃度であるIC50値により評価した。
結果を表1に示す。
[表1]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
実施例化合物番号 IC50 (nM)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1 1.3
2 0.92
3 0.7
4 0.6
5 1.5
6 2.2
7 1.5
8 1.9
9 1.7
10 0.9
11 1.1
12 1.3
13 1.5
14 1.4
15 1.6
16 1.1
17 1.2
18 1.5
19 1.3
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
本発明の化合物は、優れたヒトレニン活性阻害を示し、高血圧症等の治療または予防のための医薬として有用である。
(試験例2)血漿レニン活性(PRA)阻害試験
プールされたカニクイサル血漿あるいはヒト血漿に、試験化合物を溶媒(例えば、DMSO等)に溶解した溶液、または、溶媒を最終濃度1容量%になるように添加し、添付文書に従い緩衝液を加え、37℃で1時間インキュベートして、試験化合物溶液を添加した反応液を反応液A、溶媒を添加した反応液を反応液Bとした。また、上記と同様に溶媒を添加して調製した反応液を4℃で1時間インキュベートして、反応液Cとした。それぞれの反応液中に存在するアンジオテンシンI濃度をラジオイムノアッセイ[レニン・リアビーズ(登録商標)、ヤマサ醤油]を用いて測定した。血漿レニン活性(PRA)は、反応液AまたはB中のアンジオテンシンI濃度から反応液C中のアンジオテンシンI濃度を差しい引いた値より、単位時間当たりに生成するアンジオテンシンI濃度として算出した。試験化合物の血漿レニン活性阻害は、PRAを50%抑制する各試験化合物の濃度であるIC50値により評価した。
本発明の化合物は、優れた血漿レニン活性阻害を示し、高血圧症等の治療または予防のための医薬として有用である。
(試験例3)カニクイサルにおけるex vivo血漿レニン活性(PRA)阻害試験
試験化合物の経口投与2日前より、毎日カニクイサルにフロセミド(5 mg/kg)を筋肉内投与し、レニン−アンジオテンシン系を亢進させた。試験当日は朝から絶食させた後、試験化合物の投与前、投与1、2、4、8、および、24時間後にEDTA・2Naを含有するチューブに血漿サンプルを採取した(投与8時間後の採血終了後に給餌)。試験化合物は、1%メチルセルロースに懸濁し、強制経口投与した。得られた血漿を4℃または37℃でインキュベーションし、それぞれの反応液中に存在するアンジオテンシンI濃度をラジオイムノアッセイ(試験例2参照)を用いて測定した。
PRAは、37℃でインキュベーションした反応液中のアンジオテンシンI濃度から、4℃でインキュベーションした反応液中のアンジオテンシンI濃度を差しい引いた値より、単位時間当たりに生成するアンジオテンシンI濃度として算出した。試験化合物のex vivo PRA阻害は、試験化合物の投与前のPRAに対する、各投与時間後でのPRAの変化率により評価した。
本発明の化合物は、優れたex vivo PRA阻害および血漿中アンジオテンシンI濃度の低下作用を示すか、または、ex vivo PRA阻害および血漿中アンジオテンシンI濃度の低下作用の優れた持続性を示し、高血圧症等の治療または予防のための医薬として有用である。
(試験例4)カニクイサルにおける血圧降下試験
カニクイサルにテレメトリー送信機の埋め込み手術を行ない、術後1週間以上経過し、安定した血圧波形が得られるようになった動物を試験に使用した。試験化合物の経口投与3日前より、毎日カニクイサルにフロセミド(5 mg/kg)を筋肉内投与し、レニン−アンジオテンシン系を亢進させた。試験当日は朝から絶食させた後、試験化合物を投与し、投与8時間以降に給餌を行なった。試験化合物の投与1時間前から投与25時間後まで、データ取得・実時間解析システム(HEM 3.5, NOTOCORD SYSTEMS,USA)を用いて、テレメトリー方式による血圧信号を連続して測定した。血圧および心拍数の解析値は、5分おきに30秒間の血圧波形を取得し平均値を求め、更にその値の12個の平均値を算出し、1時間のデータとした。試験化合物は、1%メチルセルロースに懸濁して強制経口投与した。試験化合物の血圧降下は、試験化合物の投与前の平均血圧に対する、各投与時間後での平均血圧との差により評価した。
本発明の化合物は、優れた血圧降下作用を示し、高血圧症等の治療または予防のための医薬として有用である。
(試験例5)ラットにおける心電図への影響評価
ラットにイナクチン(100 mg/kg)を腹腔内投与して麻酔し、右股静脈に試験化合物投与用のカテーテルを留置した。第II誘導により心電図を測定し、一定速度(1 mg/kg/min)で試験化合物を静脈内に持続投与した。試験化合物の投与前、および、投与開始1から30分後まで1分ごとに、心電図を感熱記録紙に記録した[または、心電図データをSoftron ECG Processor (SBP2000, Softron, Japan)に送信して記録することもできる]。試験化合物は、生理食塩液あるいは溶媒(例えば、DMSO等)を含む生理食塩液に溶解して静脈内投与した。試験化合物の心電図への影響は、試験化合物の投与前の心電図に対する、各投与時間後での心電図の変化により評価した。心電図の変化は、例えば、波形の高さ、幅、間隔など(特に、S波の下降度)の点から評価することができる。心電図の変化は、変化の程度に応じて、例えば、大きい、中程度である、小さい、または、ないと分類することができる。心電図の変化が小さいまたはない化合物が好適である。
本発明の化合物は、心電図の変化の点において、医薬として優れた特性を有する。
(試験例6)薬物動態試験
薬物動態試験は、薬物動力学の分野において周知の方法にしたがって行うことができる。
試験化合物を1%メチルセルロース水溶液に溶解し、得られた溶液を一般に薬物動態試験に使用される動物(例えば、マウス、ラット、マーモセット、カニクイサル等)に対し、適当な範囲の用量(例えば、3 mg/kgから100 mg/kg)で経口投与した。また、試験化合物を生理的食塩水に溶解し、得られた溶液を一般に薬物動態試験に使用される動物(例えば、マウス、ラット、マーモセット、カニクイサル等)に対し、適当な範囲の用量(例えば、1 mg/kgから10 mg/kg)で静脈(例えば、尾静脈、橈側皮静脈、伏在静脈等)の内に投与した。投与から一定時間(例えば、0.08、0.25、0.5、1、2、4、6、8、または、24時間)の後に、適当な採血部位(例えば、頚静脈、眼窩静脈叢、橈側皮静脈等)より血液を採取した。得られた血液を遠心分離して血漿試料を調製し、液体クロマトグラフィー質量分析計(LC/MS/MS)を用いた定量分析により、血漿試料中に含まれる試験化合物の濃度を測定した。
試験化合物の薬物動態は、最高血漿中試験化合物濃度(Cmax)、血漿中試験化合物濃度−時間曲線下面積(AUC)、全身クリアランス(CL)、および、絶対バイオアベイラビリティにより評価した。Cmaxは、経口投与後の測定された血漿中試験化合物濃度の最高値を示す。AUCは、試験化合物を投与した時点から最後に血液を採取した時点までについて台形公式により算出した。CLは,薬物動態解析ソフトウェアWinNonlin(登録商標)を用いて算出した。絶対バイオアベイラビリティは、下記式
[(経口投与後のAUC/投与量)/(静脈内投与後のAUC/投与量)]
により算出した。
本発明の化合物は、優れた薬物動態(Cmax、AUC、CL、または、絶対バイオアベイラビリティ)を示し、医薬(特に、高血圧症の治療もしくは予防のための医薬)として有用である。
(製剤例1)錠剤
実施例の化合物(10mg)、コロイド性二酸化ケイ素(0.2mg)、ステアリン酸マグネシウム(5mg)、微結晶性セルロ−ス(175mg)、デンプン(10mg)およびラクト−ス(98.8mg)を用いて、常法にしたがって、錠剤を製造する。得られた錠剤には、必要に応じて、コーティングを施すことができる。
(製剤例2)ハ−ドカプセル剤
標準二分式ハ−ドゼラチンカプセルに、粉末状の実施例の化合物(10mg)、ラクト−ス(150mg)、セルロ−ス(50mg)、および、ステアリン酸マグネシウム(6mg)を充填して、ハ−ドカプセルを製造し、洗浄後、乾燥する。
(製剤例3)ソフトカプセル剤
大豆油、オリ−ブ油のような消化性油状物、および、実施例の化合物の混合物を、10mgの活性成分を含有するように、ゼラチン中に注入して、ソフトカプセルを製造し、洗浄後、乾燥する。
本発明の一般式(I)を有する化合物またはその薬理上許容される塩は、レニン阻害活性、溶解性、細胞膜透過性、経口吸収性、血中濃度、代謝安定性、組織移行性、バイオアベイラビリティー、in vitro活性、in vivo活性、ex vivo活性、薬効発現の早さ、薬効の持続性、物理的安定性、薬物相互作用、安全性(例えば、心毒性または肝毒性)等の点で公知の化合物に比較して優れた性質を有し、医薬[特に、高血圧症の治療もしくは予防(好適には、治療)のための医薬]として有用である。

Claims (40)

  1. 一般式(I)

    [式中、R1は、アダマンチル基、または、置換アダマンチル基(当該置換基は、置換基群αから独立して選択される1乃至3個の基を示す)を示し;
    2は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
    3は、水素原子、(C1−C6アルキル)カルボニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、または、置換(C1−C6アルコキシ)カルボニル基を示し;
    4は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
    5は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
    6、R7、および、R8は、独立して、水素原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、C3−C8シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルコキシ基、または、ハロゲノ基を示し;
    置換基群αは、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、ヒドロキシ基、C1−C6アルコキシ基、(C1−C6アルキル)カルボニルオキシ基、(C1−C6アルコキシ)カルボニルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニルオキシ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニルオキシ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、アミノ基、C1−C6アルキルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、ホルミルアミノ基、(C1−C6アルキル)カルボニルアミノ基、(C1−C6アルコキシ)カルボニルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニルアミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、カルバモイル基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニル基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニル基(当該アルキル基は、同一または異なる)、および、ハロゲノ基からなる群を示す。]
    を有する化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  2. 請求項1において、一般式(I-1)

    [式中、R1は、アダマンチル基、または、置換アダマンチル基(当該置換基は、置換基群αから独立して選択される1乃至3個の基を示す)を示し;
    2は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
    3は、水素原子、(C1−C6アルキル)カルボニル基、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、または、置換(C1−C6アルコキシ)カルボニル基を示し;
    4は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
    5は、水素原子、または、C1−C6アルキル基を示し;
    6、R7、および、R8は、独立して、水素原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、C3−C8シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルコキシ基、または、ハロゲノ基を示し;
    置換基群αは、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基、ヒドロキシ基、C1−C6アルコキシ基、(C1−C6アルキル)カルボニルオキシ基、(C1−C6アルコキシ)カルボニルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニルオキシ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニルオキシ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、アミノ基、C1−C6アルキルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、ホルミルアミノ基、(C1−C6アルキル)カルボニルアミノ基、(C1−C6アルコキシ)カルボニルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニルアミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、カルバモイル基、(C1−C6アルキルアミノ)カルボニル基、ジ(C1−C6アルキル)アミノカルボニル基(当該アルキル基は、同一または異なる)、および、ハロゲノ基からなる群を示す。]
    を有する化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  3. 1が、アダマンタン−2−イル基、または、置換アダマンタン−2−イル基(当該置換基は、置換基群α1から選択される1個の基を示す)であり、
    置換基群α1は、ヒドロキシ基、C1−C2アルコキシ基、(C1−C2アルキル)カルボニルオキシ基、(C1−C2アルコキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイル基、(C1−C2
    アルキルアミノ)カルボニル基、および、ジ(C1−C2アルキル)アミノカルボニル基(当該アルキル基は、同一または異なる)からなる群を示す、請求項2に記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  4. 1が、置換アダマンタン−2−イル基(当該置換基は、置換基群α2から選択される1個の基を示す)であり、
    置換基群α2は、ヒドロキシ基、メトキシ基、および、カルバモイル基からなる群を示す、請求項2に記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  5. 1が、trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基、cis−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基、trans−5−メトキシアダマンタン−2−イル基、cis−5−メトキシアダマンタン−2−イル基、trans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル基、または、cis−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル基である、請求項2に記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  6. 1がtrans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基である、請求項2に記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  7. 1がtrans−5−メトキシアダマンタン−2−イル基である、請求項2に記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  8. 1がtrans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル基である、請求項2に記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  9. 2がC1−C3アルキル基である、請求項2乃至8のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  10. 2が、メチル基、エチル基、または、2−プロピル基である、請求項2乃至8のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  11. 2がエチル基である、請求項2乃至8のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  12. 2が2−プロピル基である、請求項2乃至8のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  13. 3が水素原子である、請求項2乃至12のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  14. 4およびR5がメチル基である、請求項2乃至13のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  15. 6、R7およびR8が、独立して、水素原子、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、フルオロ基、または、クロロ基である、請求項2乃至14のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  16. 6、R7およびR8が、独立して、水素原子、C1−C2アルキル基、フルオロ基、または、クロロ基である、請求項2乃至14のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  17. 式(II)

    を有する基が、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−クロロフェニル基、5−フルオロ−2−メチルフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、または、2−クロロ−5−フルオロフェニル基である、請求項2乃至14のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  18. 式(II)

    を有する基が2−クロロフェニル基である、請求項2乃至14のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  19. 式(II)

    を有する基が5−フルオロ−2−メチルフェニル基である、請求項2乃至14のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  20. 式(II)

    を有する基が2−クロロ−5−フルオロフェニル基である、請求項2乃至14のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  21. 1がtrans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル基であり、
    2がメチル基、エチル基または2−プロピル基であり、
    3が水素原子であり、
    4およびR5がメチル基であり、
    式(II)

    を有する基が、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−クロロフェニル基、5−フルオロ−2−メチルフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、または、2−クロロ−5−フルオロフェニル基である、請求項2に記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  22. 1がtrans−5−メトキシアダマンタン−2−イル基であり、
    2がメチル基、エチル基または2−プロピル基であり、
    3が水素原子であり、
    4およびR5がメチル基であり、
    式(II)

    を有する基が、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−クロロフェニル基、5−フルオロ−2−メチルフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、または、2−クロロ−5−フルオロフェニル基である、請求項2に記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  23. 1がtrans−5−カルバモイルアダマンタン−2−イル基であり、
    2がメチル基、エチル基または2−プロピル基であり、
    3が水素原子であり、
    4およびR5がメチル基であり、
    式(II)

    を有する基が、2−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、2−クロロフェニル基、5−フルオロ−2−メチルフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、または、2−クロロ−5−フルオロフェニル基である、請求項2に記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  24. 下記化合物からなる群より選択される請求項2に記載された化合物またはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物:
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−N−(5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[2,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[2,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−N−(5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−エチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド、
    (2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
    (2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
    (2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,3−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
    (2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
    (2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
    (2R,4S,5S)−5−アミノ−2−エチル−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド、
    (2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−メチルヘキサンアミド、
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−N−(5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピルヘキサンアミド、
    (2S,4S,5S)−5−アミノ−N−(5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−2−イソプロピルヘキサンアミド、および、
    (2R,4S,5S)−5−アミノ−N−(5−カルバモイルアダマンタン−2−イル)−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシヘキサンアミド。
  25. 請求項2に記載された(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  26. 請求項2に記載された(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  27. 請求項2に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  28. 請求項2に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  29. 請求項2に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  30. 請求項2に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−2−エチル−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミドまたはその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  31. 請求項2に記載された(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  32. 請求項2に記載された(2S,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−イソプロピルヘキサンアミド フマル酸塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  33. 請求項2に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  34. 請求項2に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−メトキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  35. 請求項2に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−6−[4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−2−エチル−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  36. 請求項2に記載された(2R,4S,5S)−5−アミノ−2−エチル−6−[4−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)−2,2−ジメチル−5−オキソピペラジン−1−イル]−4−ヒドロキシ−N−(trans−5−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)ヘキサンアミド フマル酸塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  37. 高血圧症、肺高血圧症、心不全、心肥大、心筋梗塞、心筋症、狭心症、冠動脈疾患、脳卒中、認知障害、腎疾患、糖尿病性合併症、緑内障、血管形成術後の血管再狭窄、アルドステロン血症、または、アテローム性動脈硬化症の治療または予防のための請求項1乃至36のいずれかに記載された医薬組成物。
  38. 高血圧症、うっ血性心不全、心肥大、冠動脈疾患、または、糖尿病性腎症の治療または予防のための請求項1乃至36のいずれかに記載された医薬組成物。
  39. 高血圧症の治療または予防のための請求項1乃至36のいずれかに記載された医薬組成物。
  40. レニンを阻害することにより治療または予防され得る疾患の治療または予防のための請求項1乃至36のいずれかに記載された医薬組成物。
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