JP2012244671A - アキシャルギャップモータのロータ - Google Patents

アキシャルギャップモータのロータ Download PDF

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Abstract

【課題】軽量、安価で生産性の高い構成でロータコアを確実に保持することができ、軽量、安価で生産性が高く、高速回転に耐え得るアキシャルギャップモータのロータを提供する。
【解決手段】アキシヤルギャップモータ1Aのロータ2a、2bであって、複数のロータコア11が周方向に配設され、各ロータコア11が保持プレート12により外径側と内径側とから挟持するように保持され、各ロータコア11の外径側の外周に可撓性を有する高強度部材15が環状に設けられ、保持プレート12の各ロータコア11間の部分に半径方向の変位を吸収する変位吸収部12bを有し、ロータ2a、2bの回転に伴う遠心力は高強度部材15の弾性変形により受け止め、高強度部材15が外径方向に広がる弾性変形に対しては、保持プレート12の変位吸収部12bが伸縮して半径方向の変位を吸収する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロータとステータがモータ軸の軸方向に対向して配置されるアキシャルギャップモータのロータに関し、詳しくは、ロータコアの保持構造に関する。
従来、この種のアキシャルギャップモータのロータには、永久磁石の磁極を有する複数のロータコア(分割コア)を環状に配置し、それらのロータコアを外周枠としてのリング部材により保持した構造のものがある(例えば、特許文献1(段落[0079]−[0087]、図5〜図9等)参照)。
図10は上記構造のロータ100の斜視図であり、ロータ100の複数のロータコア(分割コア)101は、それぞれ図示省略した扇形の永久磁石の表裏の両面を一回り大きな扇型の磁性体102で挟んだ構造である。各ロータコア101は、環状に配置されて外周枠としての非磁性体のリング部材103の内側に嵌め込まれ、リング部材103の端縁部103aを丸めたり屈曲し、接着剤やボルトを用いずに抜け止めされている。
また、この種のアキシャルギャップモータのロータには、環状に配置された複数の永久磁石を、一つずつ囲むように高強度部材を巻いて保持した構造のものがある(例えば、特許文献2(段落[0015]−[0017]、図3等)参照)。
図11は上記構造のロータ200の斜視図であり、ロータ200は、複数のロータコアの永久磁石201が、それぞれ可撓性のある炭素繊維強化樹脂(CFRP)の高強度部材202で包むように巻かれて環状に配置されている。
特開2008−278649号公報 特開2006−174554号公報
特許文献1、2のロータ100、200は、高回転になる程、遠心力が大きくなる。
そして、ロータ100の場合、高回転時の遠心力によってリング部材103に半径方向に広がる弾性変形が生じると、リング部材103で緊縛して保持されている各ロータコア101の磁性体102、永久磁石は外径側に変位し、それらの隙間等が広がって各ロータコア101の保持が困難になる。その結果、回転によって発生するトルクをモータ軸に伝達することができなくなる。そのため、アキシャルギャップモータの高回転化が図れなくなる。なお、リング部材103の端縁部103aを丸めたり屈曲したりする「カシメ」の加工の際に磁性体102を締め込むことによってロータ100が破損するおそれもある。
また、ロータ200の場合は、各永久磁石201を一つずつ高強度部材202で巻いて保持するため、高回転時の前記外力に対する高強度部材202の弾性変形の影響は特許文献1のロータ100より少なくなるが、構造が複雑になって高価になる。なお、特許文献2には、ロータ200の強度を高めるために、特許文献1のリング部材103に相当する部材として、特許文献1の高強度部材202と同様の可撓性のあるCFRPやケブラー(登録商標)の高強度部材を巻いて形成した円環状部材をさらに備えることも開示されているが、高回転時の前記遠心力による半径方向の弾性変形を確実に抑えるためには高強度部材を過剰に重巻き等する必要があり、一層高価になるとともに重量化し、生産性も低下する。
本発明は、軽量、安価で生産性の高い構成でロータコアを確実に保持することができ、軽量、安価で生産性が高く、高速回転に耐え得るアキシャルギャップモータのロータを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明のアキシャルギャップモータのロータは、ステータの磁極面とロータの磁極面とがモータ軸方向に対向するアキシヤルギャップモータのロータであつて、複数のロータコアが周方向に配設され、前記各ロータコアは保持プレートにより外径側と内径側とから挟持するように保持され、前記各ロータコアの外径側の外周に可撓性を有する高強度部材が環状に設けられ、前記保持プレートの前記各ロータコア間の部分に半径方向の変位を吸収する変位吸収部を有することを特徴としている(請求項1)。
また、本発明のアキシャルギャップモータのロータは、前記変位吸収部が、前記保持プレートを曲げて形成されていることを特徴としている(請求項2)。
請求項1に係る本発明のアキシヤルギャップモータのロータの場合、各ロータコアは、保持プレートにより外径側と内径側とから挟持するように保持され、また、可撓性を有するCFRPやケブラーのような高強度部材が外径側の外周に設けられて固定される。
そして、回転に伴って発生する遠心力は高強度部材の弾性変形により受け止めることができる。このとき、高強度部材が外径方向に広がる弾性変形に対しては、保持プレートの変位吸収部が伸縮して半径方向の変位を吸収するので、各ロータコアは保持プレートに保持された状態に保たれ、ロータコアのトルクが確実にモータ軸に伝達される。
したがって、各ロータコアを一つずつ高強度部材で巻いたり、高強度部材を過剰に重ね巻きしたりすることなく、また、保持プレートを高強度部材の弾性変形の影響を受けないように厚くして重量化することなく、軽量、安価で生産性が高い構成により、高回転時にも各ロータコアを保持プレートに確実に保持してトルクをモータ軸に伝達し、高回転に耐え得るアキシャルギャップモータのロータを提供することができる。
請求項2に係る本発明のアキシャルギャップモータのロータの場合、変位吸収部が保持プレートを曲げ加工して極めて簡単に形成されるので、一層簡単、安価にすることができるとともに生産性を高めることができる。
一実施形態のアキシヤルギャップモータの組み立てた状態の側面図である。 図1のロータの保持プレートの斜視図である。 (a)、(b)は図1のロータの磁極面からみた平面図、そのa−a線の断面図である。 他の実施形態のアキシャルギャップモータの組み立てた状態の側面図である。 図4のステータの磁極面からみた平面図である。 (a)、(b)は図4のロータの磁極面からみた平面図、そのb−b線断面図である。 図6のロータの保持プレートの斜視図である。 (a)、(b)、(c)は図7の保持プレートの変位吸収部の曲がり部の適正例、他の例、さらに他の例ぞれぞれの説明図である。 変位吸収部の応力の説明図である。 従来のロータの一例の斜視図である。 従来のロータの他の例の斜視図である。
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、実施形態について、図1〜図9を参照して詳述する。なお、それらの図面においては、モータ軸等は適宜省略している。
(一実施形態)
一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は本実施形態のアキシャルギャップモータ1Aの組み立てられた状態を示し、本実施形態のアキシャルギャップモータ1Aは、円板状のロータ2a、ステータ3、ロータ2bを一点破線mのモータ軸方向に配置して形成された立体的な磁路構成のアキシャルギャップモータである。
ステータ3は後述するようにステータコア(ヨーク)31の両端面が磁極面31a、31bであり、ロータ2aは磁極面21aがステータ3の一方の磁極面31aに対向し、ロータ2bは磁極面21bがステータ3の他方の磁極面31bに対向している。
磁性材(鋼材等)又は非磁性材(ステンレス等)で形成されたモータ軸4は、ロータ2a、2bの中心孔22及びステータ3のより径大の中心孔32を貫通している。そして、ロータ2a、2bは中心孔22にモータ軸4が嵌入してモータ軸4と一体に回転し、ロータ2a、2b間のステータ3は中心孔32をモータ軸4が遊挿される。
また、モータ軸4は抜け止め等を考慮して中心孔32の部分が中心孔22の部分より大径に形成され、ロータ2a、2bのそれぞれの外側に抜け止め5が圧入等で取り付けられている。
モータ軸4の前記中心孔32の部分は、ロータ2a、2bに接続された円筒状の磁路形成部材6を形成する。なお、磁路形成部材6は、モータ軸4がステンレスのような非磁性材で形成されている場合には、モータ軸4と別体の圧粉磁心等で形成された円筒状部材であってもよい。
ロータ2aの磁極面21a、ロータ2bの磁極面21bには、それぞれ圧粉磁心等で形成された扇形又はくさび形の例えば8個のロータ磁極7が周方向に45度の等間隔に配設されている。
ステータ3は磁性材の円板状のステータコア31の両面が磁極面であり、そのため、アキシャルギャップモータ1Aは、ロータ2aとステータ3、ステータ3とロータ2bが磁極面を対向して配置されているのと等価の構造である。
そして、ステータコア31は、ロータ2aに対向する一方の磁極面31aに圧粉磁心等でステータコア31と一体又は別体に形成された扇形又はくさび形の例えば12個のステータ磁極8aが周方向に30度の等間隔に配設され、各ステータ磁極8aは全てが一方の磁極性(例えばS極)に励磁される。
また、ステータコア31は、ロータ2bに対向する他方の磁極面31bにステータ磁極8aと同様の扇形またはくさび形の例えば12個のステータ磁極8bがステータ磁極8aより周方向にずらして30度の等間隔に配設され、各ステータ磁極8bは全てが他方の磁極性(例えばN極)に励磁される。
各ステータ磁極8a、8bはステータコア31で磁気的に繋がれ、例えばモータ軸方向からステータ3を見ると、ステータ磁極8aの間にステータ磁極8bが位置し、アキシャルギャップモータ1Aは、ロータ2aとステータ3、ステータ3とロータ2bの組合せにおいて、ステータ3の磁極数が倍の24極になったのと等価の状態になる。
そして、各ステータ磁極8a、8bにそれぞれカセットコイルのステータコイル9が集中巻きされ、3相駆動により、各ステータコイル9は電気角120度毎にA相、B相、C相の相順に通電される。この通電により、磁極面31aの各ステータ磁極8aは、通電相が切り替わる毎に隣のステータ磁極8aに移動しながら、例えば45度間隔(2つおき)の通電相の4個のステータ磁極8aが前記一方の磁極性(S極)に励磁される。同様に、磁極面31bの各ステータ磁極8bは、通電相が切り替わる毎に隣のステータ磁極8bに移動しながら、例えば45度間隔(2つおき)の通電相の4個のステータ磁極8bが前記他方の磁極性(N極)に励磁される。
上記した通電相のステータ磁極8a、8bの励磁により、通電相のステータ磁極8bの磁極面(N極)から対向するロータ2bのロータ磁極7、磁路形成部材6、ロータ2aのロータ磁極7、通電相のステータ磁極8aの磁極面(S極)に至る磁路を磁束が通り、このとき、ステータ磁極8a、8bの配置が周方向にずれているので、磁束がモータ軸方向および周方向に進んで立体磁路が形成され、この立体磁路を磁束が通ることにより、ロータ2aとステータ3、ステータ3とロータ2bの組合せにおいて、磁気的な吸引動作によってアキシャルギャップモータ1Aが駆動され、モータ軸4が回転する。
なお、上記磁束を増加して高トルク化を図るため、アキシャルギャップモータ1Aにおいては、ステータコア31の中心孔側に磁路形成部材6を囲む環状の界磁コイル10が設けられ、この界磁コイル10の直流通電の界磁磁束が前記立体磁路の磁束に重畳される。
つぎに、ロータ2a、2bについて、さらに詳述する。
ロータ2a、2bは同じ構造であり、ロータ磁極7を有する略くさび形の複数個(例えば前記8個)のロータコア(分割コア)11が保持プレート12に保持されて周方向に配置される。
モータ軸4の径大部分の両端それぞれと対向する抜け止め5との間に、抜け止め5側にフランジ13aを有する非磁性材又は磁性材の短円筒状の支持部13がモータ軸4に装着して設けられる。ロータ2a、2bの保持プレート12は、背面側がフランジ13aに圧着して支持され、保持プレート12に保持されたロータコア11の内径側(モータ軸4側)の端部はモータ軸4に装着された支持部(内輪)13に当接している。
図2はロータコア11および保持プレート12を示し、ロータコア11は、平面視が略45度のくさび形であって内径側の略半分のヨーク部分は切り取られ、ロータ磁極7は磁極面21a、21b側に突出している。
保持プレート12は、非磁性材の金属板又は樹脂板で形成され、円形の基部12aから均等な間隔でロータコア11の個数(例えば8個)のアーム状の変位吸収部12bが放射状に引き出されている。
変位吸収部12bは、概略、基部12a側から背面側(裏側)に曲げて形成された略1/4円弧の第1の曲がり部αa、さらに表側(磁極面21a、21b側)に曲げて形成された略1/4円弧の第2の曲がり部αb、平坦部αc、さらにほぼ表側に直角に曲げて形成された係止部αdを有し、モータ軸4の方向に曲がり部αa、αbの凹凸をなすように、表側、背面側それぞれから所定の曲率で略1/4円弧の曲げ加工(絞り加工等のプレス加工を含む)を施して形成される。
そして、各ロータコア11は、図2に1点破線の矢印線で示すように保持プレート12内に表側から取り付けられて周方向に配置され、保持プレート12の隣り合う変位吸収部12b間に各ロータコア11のロータ磁極7が位置する。このとき、各ロータコア11は、図1に示すように外径側の端部が保持プレート12の係止部αdに当接し、保持プレート12によって内径側と外径側とから挟持するように保持される。
さらに、各ロータコア11は、図3に示す加硫ゴム等の柔軟な樹脂モールド材14でヨーク部分がモールドされてその背面側が保持プレート12に接着される。
図3(a)は各ロータコア11が樹脂モールド材14で保持プレート12に接着された状態のロータ2bの磁極面を示し、同図(b)は同図(a)のa−a線の断面を示す。それらの図面に示すように、各ロータコア11は、ヨーク部の表側も樹脂モールド材14で薄く覆われ、モータ軸4の方向、倒れ方向、ひねり方向等に拘束される。なお、ロータ2aも同様である。
さらに、ロータ2a、2bにおいて、周方向に配置された各ロータコア11の外径側の外周に、可撓性を有するCFRPやケブラー等の高強度部材15が適当数巻回して環状に設けられ、高強度部材15が支持部13の内輪に対向する外輪を形成する。
以上の構成のロータ2a、2bは、回転に伴って遠心力が発生すると、外輪である高強度部材15が、その高破断強度を活かして遠心力を受け止める。このとき、高強度部材15は弾性率(ヤング率)がさほど高くなく、ロータ2a、2bが高速に回転して前記遠心力が大きくなる程、高強度部材15は弾性変形が大きくなって外輪方向(外径方向)に広がろうとする。この弾性変形を抑えるため、高強度部材15を過剰に巻回すると、ロータ2a、2bが高価になるとともに重量化し、生産性も低下する。
そこで、ロータ2a、2bは、高強度部材15の弾性変形を許容し、高強度部材15は過剰には巻回しない。この場合、ロータ2a、2bが高回転になる程、高強度部材15は弾性変形して広がる。
そして、保持プレート12の変位吸収部12bを設けなければ、保持プレート12の各ロータコア11は、遠心力により外輪側へ押し付けられて変位し、高強度部材の外輪は弾性変形により広がるので、遠心力の大部分を保持プレート12が支えることとなり、応力が過大になって破壊され易くなる。なお、前記応力に耐えるように保持プレート12を頑丈に形成しようとすると、保持プレート12が厚くなって重量が増大する。また、このとき、遠心力のうち高強度部材が分担して支える力の大きさは小さくなり、その補強効果は小さくなる。
そこで、ロータ2a、2bは、保持プレート12を厚くして重量を増大することなく、各ロータコア11に作用して発生するトルクを、高回転になっても保持プレート12、内輪の支持部13を経由して確実にモータ軸4に伝達するため、各ロータコア11が外輪側の保持プレート12の係止部αdと内輪側の支持部13とに当接した状態に保持し、高強度部材15の弾性変形に伴う保持プレート12の半径方向の変位を変位吸収部12bの伸縮により吸収する。
その結果、ロータ2a、2bが高回転になっても、保持プレート12により各ロータコア11を保持した状態が維持され、各ロータコア11のトルクが保持プレート12、内輪の支持部13を経由して確実にモータ軸4に伝達される。
そして、変位吸収部12bは保持プレート12の製作時のプレス加工(絞り加工)等の曲げ加工で安価に生産性よく形成することができる。また、保持プレート12の各ロータコア11の外径側の端部が当接する係止部αdは、高強度部材15の巻き枠としても使用され、ロータ2a、2bの生産性が一層向上する。
したがって、軽量、安価で生産性が高い構成により、ロータ2a、2bの高回転時にも、各ロータコア11を保持プレート12に確実に保持して各ロータコア11のトルクをモータ軸4に伝達し、従来にない高回転に耐え得るアキシャルギャップモータ1Aのロータ2a、2bを提供することができる。
(他の実施形態)
他の実施形態について、図4〜図8を参照して説明する。
図4は本実施形態のアキシャルギャップモータ1Bの組み立てられた状態を示し、本実施形態のアキシャルギャップモータ1Bは、ステータ磁極が半径方向の磁極対を形成する3相駆動のリラクタンスモータであり、円板状のロータ16a、ステータ17、ロータ16bを一点破線nのモータ軸方向に配置して形成されている。
ステータ17は表側ステータ18aと裏側ステータ18bとをギャップを設けて背中合せにつき合わせた構成である。
ロータ16a、16bは、同じ形状、構造であって、ロータ16aの磁極面が表側ステータ18aの磁極面に対向し、ロータ16bの磁極面が裏側ステータ18bの磁極面に対向するように、同形状の前側(紙面左側)、後側のフランジシャフト19a、19bによりモータ軸20に取り付けられている。
フランジシャフト19a、19bは、モータ軸20が中心を貫通した円板状のフランジ部23の外周に円筒状の支持部24を取り付けた構造であり、支持部24がロータ16a、16bの中心孔内に嵌入することでロータ18a、18bと一体にモータ軸20に取り付けられて回転する。なお、フランジシャフト19a、19bは、いずれも非磁性体(例えばステンレス)で形成されている。
図5は表側ステータ18aの磁極面の平面図を示し、表側ステータ18a、裏側ステータ18bは、同じ形状、構造であって、それぞれ、例えば圧粉磁心で形成された平面視くさび形の12個(相当たり90度の間隔の4個)のステータ磁極対25が磁極間に隙間(ギャップ)を設けて周方向に30度の間隔で磁気的に独立して配設されている。これらのステータ磁極対25は、表側ステータ18a、裏側ステータ18bに共通の外径側、内径側の非磁性体金属のリング体26a、26bにより固定されている。外径側のリング体26aの外側には、各相の一対の端子等を覆う樹脂被覆体27が重ねて設けられている。
各ステータ磁極対25は、表側ステータ18a、裏側ステータ18bの励磁に共用される各相のカセットコイルのステータコイル28が巻装されている。そして、各相のステータコイル28の通電により、表側ステータ18a、裏側ステータ18bの90度間隔の4個ずつのステータ磁極対25が、内径側がS極(またはN極)、外径側がN極(またはS極)に励磁される。なお、相毎に励磁されるステータ磁極対25が隣の磁極25に移動する。また、両隣のステータ磁極対25の励磁極性が相互に同じになるように、ステータコイル28の巻き方向あるいは通電方向が設定されている。また、表側ステータ18a、裏側ステータ18bそれぞれの各ステータコイル28上に、一実施形態の界磁コイル10と同様の目的で環状の界磁コイル29が設けられている。なお、界磁コイル29は一部を切り欠いて示している。
図6(a)はロータ16bの磁極面の平面図であり、同図(b)は(a)のb−b線の断面図である。それらの図面に示すように、ロータ16a、16bは、それぞれ例えば圧粉磁心で形成された平面視くさび形の8個のロータコア(分割コア)30が周方向に45度の間隔で磁気的に独立して配設された構成である。各ロータコア30は、ロータ磁極としての外径側、内径側の突起したポール30a、30bをヨーク部30cで繋いだ構成であり、内径側の非磁性材のリング体33と、一実施形態の保持プレート12に対応する非磁性金属の保持プレート34とにより、放射状に保持されている。ロータコア30間の隙間は、一実施形態の樹脂モールド材14と同様の樹脂モールド材35が充填されている。なお、ヨーク部30cが形成する凹部に表側ステータ18a、裏側ステータ18bのステータコイル28、界磁コイル29が遊挿されるので、アキシャルギャップモータ1Bのモータ軸方向の体格がその分一層小型になる。また、リング体33は略一実施形態の支持部13からフランジ13aを省いた形状であり、内輪を形成する。
そして、表側ステータ18a、裏側ステータ18bの通電相のステータコイル28が通電されると、表側ステータ18a、裏側ステータ18bの通電相のステータ磁極対25が励磁され、図1の破線の矢印線に示すように、表側ステータ18a、裏側ステータ18bのステータ磁極対25から対向するロータ16a、16bのロータコア30を通って同じステータ磁極対25に戻る励磁磁束のループ磁路が形成され、このループ磁路を通る励磁磁束に基づく、ロータ16a、16bとステータ18a、18bとの磁気的な吸引動作によってアキシャルギャップモータ1Bが駆動されてモータ軸20が回転する。
つぎに、ロータ16a、16bについて、さらに詳述する。
図7はロータ16a、16bそれぞれのロータコア30および保持プレート34を示し、保持プレート34は、非磁性材の金属板又は樹脂板で形成され、リング体33と一体又は別体であって、リング体33の周囲に均等な間隔でロータコア30の個数(例えば8個)のアーム状の変位吸収部34aを放射状に配置した構造である。
変位吸収部34aは、概略、リング体33側から半径方向に変位部分までは平坦部βaであり、変位部分に至ると、背面側に曲げて形成された略1/4円弧の第1の曲がり部βb、表面側(磁極面側)に曲げて形成された略1/4円弧の第2の曲がり部βc、平坦部βd及び、平坦部βdに略直角なモータ軸方向の係止部βeを有し、曲がり部βb、βcが凹凸をなすように、表側、背面側それぞれから所定の曲率で略1/4円弧の曲げ加工(絞り加工等のプレス加工を含む)を施して形成される。
そして、各ロータコア30は図7に1点破線の矢印線で示すように保持プレート34間に背面側(裏側)から嵌め込まれて保持プレート34の隣り合う変位吸収部34a間に位置する。このとき、各ロータコア30は、外径側の端部が保持プレート34の係止部βeに当接して内径側の端部がリング体33に当接し、保持プレート34によって内径側と外径側とから挟持するように保持される。
また、各ロータコア30は、加硫ゴム等の柔軟な樹脂モールド材35でモールドされ、ヨーク部の表側が保持プレート34の背面に接着され、モータ軸20の方向、倒れ方向、ひねり方向等に拘束される。
さらに、ロータ16a、16bにおいて、保持プレート34に保持された各ロータコア30は、一実施形態の高強度部材15と同様の可撓性を有するCFRPやケブラー等の高強度部材36が適当数巻回して環状に設けられ、高強度部材36がリング体33の内輪に対向する外輪を形成する。
そして、高強度部材36により、その高破断強度を活かして遠心力を受け止める。また、高強度部材36の弾性変形を許容し、高強度部材36の弾性変形による保持プレート34の各ロータコア30の変位を、保持プレート34の各変位吸収部34aの伸縮により吸収する。
したがって、本実施形態のアキシャルギャップモータ1Bの場合も、ロータ16a、16bの高回転時、保持プレート34によりロータ16a、16bの各ロータコア30を保持した状態が維持され、ロータ16a、16bの各ロータコア30のトルクが保持プレート34、リング体33の内輪を経由して確実にモータ軸20に伝達される。
そして、各変位吸収部34aは保持プレート34の製作時のプレス加工(絞り加工)等の曲げ加工で安価に生産性よく形成することができ、軽量、安価で生産性が高い構成により、ロータ16a、16bの高回転時にも、ロータ16a、16bの各ロータコア19を保持プレート34に確実に保持してロータ16a、16bの各ロータコア30のトルクをモータ軸20に伝達し、従来にない高回転に耐え得るアキシャルギャップモータ1Bのロータ16a、16bを提供することができる。
ところで、前記両実施形態において、変位吸収部12b、34aに表側、裏側からの2個の1/4円弧の曲がり部αa、αb(βb、βc)を設けるのは、曲げの急峻な(きつい)部分が生じないようにして応力が集中しないようにするためである。
図8(a)は変位吸収部34aの曲がり部βb、βcを表側、裏側からの2個の1/4円弧で形成した場合を示し、同図(b)は曲がり部βb、βcを表側、裏側からの2個の1/2円弧で形成した場合を示し、同図(c)は曲がり部βb、βcを表側、裏側からの2個の1/6円弧で形成した場合を示す。それらの図面において、Lが変位部分であり、図中の矢印線は各円弧の半径を示す。
そして、片側(例えば表側)の曲がり部βbだけを設けた場合は、半径方向に伸縮したときに曲がり部βb自体に曲げによる口開きやモータ軸方向の変位が生じ易いやすくなるので、両側に曲げた(表側及び裏側に曲げた)曲がり部βb、βcを半径方向に縦列に設けて前記の口開きやモータ軸方向の変位を防止する。
また、曲がり部βb、βcの曲率が小さいと、図8(c)の破線の丸印で囲んだように、半径方向の伸びに対する根元部分の曲げ応力が大きくなる。そして、曲がり部βb、βcの曲率を大きくすれば応力は低減できるが、この場合は、保持プレート29の半径方向に占める曲がり部βb、βcの大きさが問題となる。
そして、曲がり部βb、βcを1/4円ずつの円弧とすることで、保持プレート29の半径方向に占める曲がり部βb、βcをあまり大きくすることなく、根元部分の曲げ応力を最小にできる。
図9は曲がり部βb、βcに相当する曲率rの板ばねZの変位δ[mm]を示し、変位δは、外力をP[N]、ヤング率をE、断面2次モーメントをIとすると、つぎの数1の(1)式で示される。
断面2次モーメントは、板ばねZの幅、板厚をb、tとし、ポアソン比をνとすると、つぎの数2の(2)式で示される。
さらに、板ばねZの曲げ応力をσとすると、曲げ応力σは、つぎの数3の(3)式で示される。
(3)式の曲げ応力σは、(1)式、(2)式に基づき、つぎの数4の(4)式に変形できる。
そして、(4)式から、曲率rに対して根元部分の応力σは、(1/r)倍になることが明らかである。そのため、変位部分Lの伸縮箇所が半径方向に同じ長さであるならば、曲がり部βb、βcは、1/2円弧にするよりも1/4円弧にして、曲率rを大きく取ったほうが応力を緩和できる。曲がり部βb、βcとして、1/2円弧を2個配列すると、これは1/4円弧4個の配列と考えられるので、伸びの個所が1/4円弧を2個配列した場合の2倍、曲率が1/2倍となり、応力が2倍になる。そのため、曲がり部βb、βcは、1/2円弧とするよりも、1/4円弧としたほうが、応力を小さくでき、破壊の限界が高い(伸縮し易い)。
一方、曲がり部βb、βcを、1/4円弧よりさらに小さい、例えば1/6円弧にする6と、曲率部分どうしや伸縮しない箇所とのつなぎの個所に曲率rより曲げのきつい個所(図8(c)の破線の丸印の個所)が生じ、そこでの応力が増大する。
したがって、曲がり部βb、βc(αa、αb)は、1/4円弧とすることにより、最も小さな構成で応力を最小にできる。なお、曲がり部βb、βc(αa、αb)の曲率は同じでなくてもよい。
そして、本発明は上記した両実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、例えば、高強度部材15、36は、アモルファスワイヤー等であってもよい。また、磁極面が対向したステータとロータを1組又は3組以上備えたアキシャルギャップモータのロータにも本発明を同様に適用することができる。
つぎに、保持プレート12、34における変位吸収部12b、34aの位置は、前記両実施形態の位置に限るものではなく、より内輪側や外輪側であってよいのは勿論である。
また、保持プレート12、34等の形状も、前記両実施形態の形状に限るものではない。
つぎに、本発明が適用されるアキシャルギャップモータは、4相以上の多相で駆動される構成であってもよいのは勿論である。そして、ロータコア11、30の個数等は、前記両実施形態のものに限るものではない。また、本発明が適用されるアキシャルギャップモータは、発電機として用いられるものであってもよい。
そして、本発明は、電気自動車の駆動モータ等の種々の用途のアキシャルギャップモータのロータに適用することができる。
1A、1B アキシャルギャップモータ
2a、2b、16a、16b ロータ
3、17、18a、18b ステータ
11、30 ロータコア
12、34 保持プレート
12b、34b 変位吸収部
15、36 高強度部材

Claims (2)

  1. ステータの磁極面とロータの磁極面とがモータ軸方向に対向するアキシヤルギャップモータのロータであつて、
    複数のロータコアが周方向に配設され、
    前記各ロータコアは保持プレートにより外径側と内径側とから挟持するように保持され、
    前記各ロータコアの外径側の外周に可撓性を有する高強度部材が環状に設けられ、
    前記保持プレートの前記各ロータコア間の部分に半径方向の変位を吸収する変位吸収部を有することを特徴とするアキシヤルギャップモータのロータ。
  2. 請求項1に記載のアキシヤルギャップモータのロータにおいて、
    前記変位吸収部は、前記保持プレートを曲げて形成されていることを特徴とするアキシヤルギャップモータのロータ。
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