JP2012242774A - 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012242774A
JP2012242774A JP2011115649A JP2011115649A JP2012242774A JP 2012242774 A JP2012242774 A JP 2012242774A JP 2011115649 A JP2011115649 A JP 2011115649A JP 2011115649 A JP2011115649 A JP 2011115649A JP 2012242774 A JP2012242774 A JP 2012242774A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
styrene acrylic
toner
mass
resin
polyester resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2011115649A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiro Hirano
史朗 平野
Junya Onishi
隼也 大西
Tatsuya Fujisaki
達矢 藤▲崎▼
Masahiko Nakamura
正彦 中村
Tatsuya Nagase
達也 長瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Business Technologies Inc
Original Assignee
Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Business Technologies Inc filed Critical Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority to JP2011115649A priority Critical patent/JP2012242774A/ja
Publication of JP2012242774A publication Critical patent/JP2012242774A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】低温定着性を有しながら耐熱保管性をも満足し、プリント環境が変動しても画像濃度が一定で、且つかぶりの無いプリント物が得られる静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法の提供。
【解決手段】少なくとも、スチレンアクリル樹脂とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有する静電荷像現像用トナーにおいて、該スチレンアクリル樹脂が過硫酸系重合開始剤及びレドックス系重合開始剤の2種の重合開始剤を用いて作製されたもので、該スチレンアクリル樹脂のガラス転移点が40℃以上60℃以下で、該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの含有割合が5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
近年、静電荷像現像用トナーの分野では、市場からの要求に応じてそれに適した電子写真装置、及びこれに使用可能なトナーの開発が急ピッチで進められている。例えば、高画質化に対応したトナーとしては、粒径分布がシャープであることが求められる。トナーの粒径が揃い、粒径分布をシャープにすると個々のトナー粒子毎の現像挙動が揃うことにより、微小ドットの再現性が著しく向上する。しかしながら、従来の粉砕法によるトナー製造方法では、トナーの粒径分布をシャープにすることは容易ではなかった。
これに対して、トナー粒子の形状や粒度分布を任意に制御可能な製造方法として乳化凝集法が提案されている。この方法は樹脂粒子の乳化分散液に着色剤粒子分散液や必要に応じてワックス分散液を混合し、撹拌しながら、凝集剤添加、pH制御等により、それぞれの粒子を凝集させ、さらに加熱によって粒子を融着させてトナー粒子を得るものである。
また、省エネルギーの観点から少ないエネルギーで定着できる低温定着トナーの開発が進められている。トナーの定着温度を下げるためには、結着樹脂の溶融温度や溶融粘度を下げることが必要である。しかしながら、結着樹脂の溶融温度や溶融粘度を下げるため、結着樹脂のガラス転移温度や分子量を下げるとトナーの耐熱保管性が低下したりするなど新たな問題が生じる。
低温定着性と耐熱保管性を両立させるためにトナーをコア・シェル型の構造に制御する技術が報告されている(例えば、特許文献1参照)。即ち、低温定着性に優れたコア粒子表面に軟化点が高く耐熱性に優れた粒子から成るシェル層を形成することで、低温定着性と耐熱保管性を両立させることが可能となる。特に乳化凝集法によるトナー製造においては、この様な形状制御が容易に行えるといった利点がある。しかし近年プロダクションプリント領域において、複写機、プリンターの高速化及び対応紙種の拡大が進む中、前記のコア・シェル型トナーでは更なる低温定着化と耐熱保管性の両立が困難になってきている。
この問題を解決するため、シェル層にポリエステル樹脂を用いたトナーが開発されている(例えば、特許文献2参照)。ポリエステル樹脂は、スチレンアクリル樹脂と比較して高いガラス転移温度を維持したまま低軟化点設計が容易に行えるという利点があり、シェル層にポリエステル樹脂を用いることで、低温定着性・耐熱保管性の良好なトナーを得ることが出来る。
しかし、スチレンアクリル樹脂とポリエステル樹脂は親和性が乏しく、コアにスチレンアクリル樹脂を用い、シェル層にポリエステル樹脂を用いた場合、薄層で均一なシェル層の形成が困難であるため、十分な耐熱保管性を得ることが出来なかった。また、コアとシェルの融着が起こりにくいためにトナーの形状制御が困難で、シェル層の表面が平滑なトナーを作ることが難しく、また、連続プリント時に現像機内でトナーが撹拌されることによってシェル層の剥離が起こり、その結果、画像ノイズが生じ画質が低下するという課題もあった。
これらの課題を解決するため、シェル層にウレタン変性ポリエステル樹脂またはアクリル変性ポリエステル樹脂を用いたコア・シェル構造のトナーが提案されている(例えば特許文献3、4参照)。
また、
特開2005−221933号公報 特開2005−338548号公報 特開2005−173202号公報 特開2011−28257号公報
スチレンアクリル樹脂とポリエステル樹脂との親和性を改善するため、シェル層を構成する樹脂としてウレタン変性ポリエステル樹脂またはアクリル変性ポリエステル樹脂を用いることにより、コア部にスチレンアクリル樹脂を用いた場合でもある程度均一なシェル層を形成することができる。しかしながら、低温定着性をコア用の樹脂に付与すると耐熱保管性が低下し、低温定着性と耐熱保管性の両方を満足するトナーが得られていないのが現状であった。
本発明の目的は、低温定着性を有しながら耐熱保管性をも満足し、プリント環境が変動しても画像濃度が一定で、且つかぶりの無いプリント物が得られる静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法を提供することにある。
本発明は、下記構成により達成される。
1.少なくとも、スチレンアクリル樹脂とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有する静電荷像現像用トナーにおいて、
該スチレンアクリル樹脂が過硫酸系重合開始剤及びレドックス系重合開始剤(但し、過硫酸物は含まない)の2種の重合開始剤を用いて作製されたもので、
該スチレンアクリル樹脂のガラス転移点が40℃以上60℃以下で、
該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの含有割合が5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
2.前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントが接合されたもの、またはポリエステルセグメントの途中にスチレンアクリル系重合体セグメントがグラフト化されたものであることを特徴とする前記1に記載の静電荷像現像用トナー。
3.前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、ポリエステル分子鎖の存在下で、スチレン系単量体とアクリル酸エステル系単量体を重合反応させ、スチレンアクリル共重合体分子鎖を形成する工程を経て作製されるものであることを特徴とする前記1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
4.前記静電荷像現像用トナーのスチレンアクリル樹脂とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の割合が、スチレンアクリル樹脂100質量部に対してスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が10質量部以上100質量部以下であることを特徴とする前記1〜3の何れかに記載の静電荷像現像用トナー。
5.少なくとも、スチレンアクリル樹脂とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有する静電荷像現像用トナーの製造方法において、
該スチレンアクリル樹脂が過硫酸系重合開始剤及びレドックス系重合開始剤(但し、過硫酸物は含まない)の2種の重合開始剤を用いて作製されたもので、
該スチレンアクリル樹脂のガラス転移点が40℃以上60℃以下で、
該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの含有割合が5質量%以上30質量%以下のもので、
少なくとも、前記スチレンアクリル樹脂の粒子と前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の粒子を水系媒体中で凝集・融着する工程を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
6.前記スチレンアクリル樹脂は多段重合により作製されたもので、1段目の重合で過硫酸系重合開始剤を用い、最後の重合でレドックス系重合開始剤(但し、過硫酸物は含まない)を用いて作製されたものであることを特徴とする前記5に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
本発明の静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法は、低温定着性を有しながら耐熱保管性をも満足し、プリント環境が変動しても画像濃度が一定で、且つかぶりの無いプリント物が得られる優れた効果を有する。
本発明者等は、低温定着性を有しながら耐熱保管性をも満足し、プリント環境が変動しても画像濃度が一定で、且つかぶりの無いプリント物が得られる静電荷像現像用トナー(以下、単にトナーとも云う)及びトナーの製造方法について検討を行った。
種々検討の結果、過硫酸系重合開始剤及びレドックス系重合開始剤(但し、過硫酸物は除く)の2種の重合開始剤を用いて重合して得られたスチレンアクリル樹脂粒子と、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂粒子を凝集・融着すると、トナー粒子を構成するスチレンアクリル樹脂中にスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が良好に包含できることを見出した。
本発明者等は、スチレンアクリル樹脂の重合開始剤として、過硫酸系開始剤とレドックス系重合開始剤を併用することにより得られたスチレンアクリル樹脂の粒子と、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の粒子とを水系媒体中で凝集・融着すると、粒子の凝集性をコントロールでき、トナー粒子を構成するスチレンアクリル樹脂中にスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を良好に内包させることができ、低温定着性と耐熱保管性の両立を図ることが可能になったと推察している。
また、レドックス系重合開始剤を用いてスチレンアクリル樹脂を用いることにより、トナーの吸湿性を抑えることができ、プリント環境が変動しても安定したプリント物が得られるようになったと推察している。
以下、本発明について詳細に説明する。
《トナー》
本発明のトナーは、少なくとも、スチレンアクリル樹脂とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を含有するものである。
スチレンアクリル樹脂は、過硫酸系重合開始剤とレドックス系重合開始剤の2種の重合開始剤を用いて作製されたもので、そのガラス転移点は40℃以上60℃以下である。
スチレンアクリル樹脂のガラス転移点が40℃以上のものは耐熱保管性が良好で、60℃以下のものは低温で定着も良好となる。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂としては、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントが接合されたもの、またはポリエステルセグメントの途中にスチレンアクリル系重合体セグメントがグラフト化されたものを挙げることができる。これらの中では、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントが接合されたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が低温定着の点からより好ましい。
また、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂は、ポリエステル分子鎖の存在下で、スチレン系単量体とアクリル酸エステル系単量体を重合反応させ、スチレンアクリル共重合体分子鎖を形成する工程を経て作製されたものが好ましい。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの含有割合は、5質量%以上30質量%以下、好ましくは7質量%以上25質量%以下である。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの含有割合が5質量%未満のものを用いると、トナーを構成するスチレンアクリル樹脂中でのスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の分散性が悪く、耐熱保管性が悪化する。スチレンアクリル系重合体セグメントの含有割合が30質量を超えるものを用いると、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の含有量が減少して低温定着性が悪化する。
トナー粒子中におけるスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の割合は、スチレンアクリル樹脂100質量部に対して、5質量部以上100質量部以下が好ましく、10質量部以上50質量部以下がさらに好ましい。
本発明のトナーの体積基準におけるメディアン径(D50)は、高品質の画像を得るためと定着性の観点から3.0〜9.0μmが好ましい。
尚、トナーの体積基準におけるメディアン径(D50)は、マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のコンピューターシステム(ベックマン・コールター社製)を接続した装置を用いることにより測定、算出することができる。
測定手順としては、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20ml(トナーの分散を目的として、例えば、界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)でなじませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作製する。このトナー分散液を、サンプルスタンド内のISOTONII(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定濃度8質量%になるまでピペットにて注入し、測定機カウントを2500個に設定して測定する。尚、マルチサイザー3のアパチャー径は50μmのものを使用する。
〈スチレンアクリル樹脂〉
スチレンアクリル樹脂は、少なくとも過硫酸系重合開始剤及びレドックス系重合開始剤の2種の重合開始剤を用いて作製されたもので、スチレンアクリル樹脂のガラス転移点(以下、Tgとも云う)が40℃以下60℃以上のものである。
ガラス転移点は、ASTM(米国材料試験協会規格)D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値をいう。
スチレンアクリル樹脂の重量平均分子量は、1,500以上60,000以下であることが好ましく、より好ましくは3,000以上40,000以下の範囲である。
重量平均分子量が1,500以上であると、バインダー樹脂として好適な強度が得られ、また、重量平均分子量が60,000以下であると、良好な定着性を得ることができるので好ましい。
尚、スチレンアクリル樹脂の分子量は、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPS)を用いて測定して得られた値である。
トナーを作製するときに用いるスチレンアクリル樹脂の粒子径は、体積基準におけるメディアン径(D50)で50nm〜500nmの範囲であることが好ましい。
(重合性単量体)
スチレンアクリル樹脂の作製に用いられる重合性単量体としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、エチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル等のアクリル酸エステル系モノマー、メタクリル酸エステル系モノマーが挙げられる。このなかでもスチレン系モノマーとアクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマーとを組み合わせて使用することが好ましい。
重合性単量体としては、第三のビニル系モノマーを使用することも出来る。第三のビニル系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、酢酸ビニル等の酸モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、ブチレン塩化ビニル、N−ビニルピロリドン、ブタジエン等が挙げられる。
用いる重合性単量体とその配合比は、樹脂のガラス転移温度が40℃以上60℃以下になるように選択される。また、軟化点が80℃以上110℃以下に、より好ましくは90℃以上100℃以下になるように選択するのがよい。
重合性単量体としては、さらに多官能ビニル単量体を使用してもよい。多官能ビニル単量体としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキしレングリコール等のジアクリレート、ジビニルベンゼン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の三級以上のアルコールのジメタクリレート及びトリメタクリレート等が挙げられる。多官能ビニル系単量体の重合性単量体全体に対する共重合比は通常、0.001〜5質量%、好ましくは0.003〜2質量%、より好ましくは、0.01〜1質量%である。
多官能ビニル系単量体の使用により、テトラヒドロフランに不溶のゲル成分が生成するが、ゲル成分の重合物全体に占める割合は通常40質量%以下、好ましくは20質量%以下である。
(重合開始剤)
重合開始剤としては、過硫酸系重合開始剤とレドックス系重合開始剤の2種を用いる。
〔過硫酸系重合開始剤〕
過硫酸系重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムを挙げることができる。これらの中では、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムが好ましい。
〔レドックス系重合開始剤〕
本発明で用いるレドックス系重合開始剤とは、酸化剤と還元剤が存在する重合開始剤である。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酸化カリウムを挙げることができる。これらの中では過酸化水素が好ましい。但し、本発明では、酸化剤に過硫酸物は含まない。
還元剤としては、例えば、エリソルビン酸、アスコルビン酸、シュウ酸、ギ酸、塩化鉄(II)、塩化スズ(II)を挙げることができる。
酸化剤と還元剤の混合比は、酸化剤1質量部に対して還元剤0.3〜3.0質量部が好ましい。
(スチレンアクリル樹脂の作製)
スチレンアクリル樹脂は、多段重合により作製することが好ましい。多段重合によりスチレンアクリル樹脂の作製では、1段目の重合で過硫酸系重合開始剤を用い、最後の重合でレドックス系重合開始剤を用いることが好ましい。
重合性単量体を重合してスチレンアクリル樹脂を作製する好適な一例としては、界面活性剤を含有した水系媒体中に機械的エネルギーを加えて重合性単量体の液滴を形成させ、次いで、過硫酸系重合開始剤を用いて1段目の重合を行い、さらに重合性単量体を添加し2段目の重合を行い、最後の重合でレドックス系重合開始剤を添加して重合を完結させる方法を挙げることができる。
重合性単量体に対して重合開始剤の添加量は、重合性単量体100質量部に対し、0.5から5質量部が好ましく、1.5〜3.5質量部がより好ましい。
(連鎖移動剤)
本発明においては、上記の重合性単量体とともに連鎖移動剤を添加しても良い。連鎖移動剤を添加することによって重合体の分子量を制御できる。連鎖移動剤としては、公知のものを使用することができ、例えばアルキルメルカプタン、メルカプト脂肪酸エステルが挙げられる。
連鎖移動剤の添加量は、所望する分子量や分子量分布によって異なるが、重合性単量体に対して、0.1〜5質量%の範囲で添加するのが好ましい。
(界面活性剤)
水系媒体中には、分散した重合性単量体の液滴の凝集を防ぐために通常、分散安定剤が添加される。分散安定剤としては、公知の界面活性剤が使用可能であり、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の中から選択される分散安定剤を用いることが出来る。これらの界面活性剤は2種以上を併用してもよい。なお、分散安定剤は着色剤やオフセット防止剤等の分散液にも使用できる。
カチオン性界面活性剤の例としては、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデイシルトリメチルアンオニウムブロマイドなどが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の例としては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ノリルフェニルポリキオシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル、スチリルフェニルポリオキシエチレンエーテル、モノデカノイルショ糖などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤の例としては、ステアリン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム等の脂肪族石鹸や、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げることができる。
〈スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂〉
本発明で用いられる変性ポリエステル樹脂としては、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントが接合されたもの、またはポリエステルセグメントの途中にスチレンアクリル系重合体セグメントがグラフト化されたものを挙げることができ、該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの含有割合が5質量%以上30質量%以下のものが好ましく、7質量%以上25質量%以下のものがより好ましい。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のガラス転移点(以下、Tgとも云う)は40℃以上70℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。Tgが40℃以上であると、高温度領域での樹脂自体の凝集力が適切であり、定着の際にホットオフセットを生じることがないので好ましい。また、Tgが70℃以下であると、十分な溶融を得ることができ、好適な最低定着温度を得ることができるので好ましい。
また、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、1,500以上60,000以下が好ましく、3,000以上40,000以下がより好ましい。
重量平均分子量が1,500以上であると、バインダー樹脂として好適な凝集力が得られ、ホットオフセット性が良好であるので好ましい。また、重量平均分子量が60,000以下であると、良好なホットオフセット性および好適な最低定着温度を得ることができるので好ましい。
スチレンアクリル変性量とは、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を合成するために用いられる樹脂材料の全質量、すなわち、ポリエステルセグメントとなる未変性のポリエステル樹脂と、スチレンアクリル系重合体セグメントとなる芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体と、これらを結合させるための両反応性モノマーを合計した全質量に対する、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の質量の割合をいう。
また、本発明のトナーにおいては、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のポリエステルセグメントを形成するために多価カルボン酸モノマーとして脂肪族不飽和ジカルボン酸が用いられて、このポリエステルセグメントに当該脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位が含有されることが好ましい。
脂肪族不飽和ジカルボン酸とは、分子内にビニレン基を有する鎖状のジカルボン酸をいう。
脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位を有するスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂は、本発明で用いるスチレンアクリル樹脂中に包含されやすい。
このスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のポリエステルセグメントを構成する多価カルボン酸モノマーに由来の構造単位における、脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位の含有割合(以下、「特定の不飽和ジカルボン酸含有割合」ともいう。)が25モル%以上75モル%以下とされることが好ましく、特に30モル%以上60モル%以下であることがより好ましい。
特定の不飽和ジカルボン酸含有割合が上記の範囲にあることにより、本発明で用いるスチレンアクリル樹脂中に包含されやすくなる。一方、特定の不飽和ジカルボン酸含有割合が過小である場合は、十分な耐熱保管性および帯電性が得られないことがあり、また、特定の不飽和ジカルボン酸含有割合が過大である場合は、十分な帯電性が得られないことがある。
脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位としては、下記一般式(A)で表されるものに由来の構造単位であることが好ましい。
一般式(A):HOOC−(CR=CR−COOH
〔式中、R、Rは水素原子、メチル基またはエチル基であって、互いに同じであっても異なっていてもよい。nは1または2の整数である。〕
これは、ビニレン基を有する脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位を有するスチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂を用いることにより、例えば後述する乳化重合凝集法によってトナー粒子を製造する場合に、エマルション化したときの当該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂による微粒子の乳化安定性が向上するために、均一にスチレンアクリル樹脂中に包含されるためと推察される。また、ビニレン基を有する脂肪族不飽和ジカルボン酸に由来の構造単位を有するスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂は、極性が高いものであるために、これを用いてトナー粒子を例えば後述する乳化重合凝集法によって製造する場合に、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂による微粒子のポリエステルセグメント部分が、スチレンアクリル樹脂中に包含されやすくなったためとも推察される。
(ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントが接合されたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の作製方法)
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を製造する方法としては、既存の一般的なスキームを使用することができる。代表的な方法としては、次の3つが挙げられる。
(A−1)ポリエステルセグメントを予め重合しておき、当該ポリエステルセグメントに両反応性モノマーを反応させ、さらに、スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体を反応させることにより、スチレンアクリル系重合セグメントを形成する方法。
(A−2)スチレンアクリル系重合体セグメントを予め重合しておき、当該スチレンアクリル系重合体セグメントに両反応性モノマーを反応させ、さらに、ポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマーおよび多価アルコールモノマーを反応させることにより、ポリエステルセグメントを形成する方法。
(B)ポリエステルセグメントおよびスチレンアクリル系重合体セグメントをそれぞれ予め重合しておき、これらに両反応性モノマーを反応させることにより、両者を結合させる方法。
本明細書において、両反応性モノマーとは、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂のポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーと反応し得る基と、重合性不飽和基とを有するモノマーである。
(A−1)の方法について説明すると、
(1)未変性のポリエステル樹脂と、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体と、両反応性モノマーとを混合する混合工程、
(2)芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合させる重合工程
を経ることにより、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントを形成させることができる。
上記混合工程においては、加熱することが好ましい。加熱温度としては、未変性のポリエステル樹脂、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体および量反応性モノマーを混合させることができる範囲であればよく、良好な混合が得られると共に、重合制御が容易となることから、例えば80〜120℃とすることができ、より好ましくは85〜115℃、さらに好ましくは90〜110℃である。
未変性のポリエステル樹脂、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体および両反応性モノマーのうち、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の使用割合は、用いられる樹脂材料の全質量、すなわち前記の4者の全質量を100質量%としたときの芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計の割合が5質量%以上30質量%以下とされ、用いられる樹脂材料の全質量に対する芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計の割合が上記の範囲にあることによりスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂とスチレンアクリル樹脂との親和性が適正に制御される。
一方、当該割合が過小である場合は、得られるスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、スチレンアクリル樹脂中に均一に包含されにくく、得られるトナーに十分な耐熱保管性および帯電性が得にくくなる。また、当該割合が過大である場合は、得られるスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が軟化点の高いものとなるため、得られるトナーが、全体として十分な低温定着性が得にくくなる。
また、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体の相対的な割合は、下記式(ア)で表されるFOX式で算出されるガラス転移点が35℃以上80℃以下となるような割合が好ましく、40℃以上60℃以下となるような割合がより好ましい。
式(ア):1/Tg=Σ(Wx/Tgx)
〔式(ア)において、Wxは単量体xの質量分率、Tgxは単量体xの単独重合体のガラス転移点である。〕
なお、本明細書においては、両反応性モノマーはガラス転移点の計算に用いないものとする。
未変性のポリエステル樹脂、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体および両反応性モノマーのうち、両反応性モノマーの使用割合は、用いられる樹脂材料の全質量、すなわち前記の4者の全質量を100質量%としたときの両反応性モノマーの割合は0.1質量%以上5.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以上3.0質量%以下がより好ましい。
(芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体)
スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、ラジカル重合を行うことができるエチレン性不飽和結合を有するものを挙げることができる。
芳香族系ビニル単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレンなどおよびその誘導体が挙げられる。
これらの芳香族系ビニル単量体は1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどが挙げられる。
これらの(メタ)アクリル酸エステル系単量体は1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するための芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、優れた帯電性、画質特性などを得る観点から、スチレンまたはその誘導体を多く用いることが好ましい。具体的には、スチレンまたはその誘導体の使用量が、スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するために用いられる全単量体(芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体)中の50質量%以上であることが好ましい。
(両反応性モノマー)
スチレンアクリル系重合体セグメントを形成するための両反応性モノマーとしては、ポリエステルセグメントを形成するための多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーと反応し得る基と重合性不飽和基とを有するモノマーであればよく、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸および無水マレイン酸などを用いることができる。
(ポリエステル樹脂)
本発明に係るスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を作製するために用いるポリエステル樹脂は、多価カルボン酸モノマー(誘導体)および多価アルコールモノマー(誘導体)を原料として適宜の触媒の存在下で重縮合反応によって製造されたものである。
多価カルボン酸モノマー誘導体としては、多価カルボン酸モノマーのアルキルエステル、酸無水物および酸塩化物を用いることができ、多価アルコールモノマー誘導体としては、多価アルコールモノマーのエステル化合物およびヒドロキシカルボン酸を用いることができる。
多価カルボン酸モノマーとしては、例えばシュウ酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−ジカルボン酸、リンゴ酸、クエン酸、ヘキサヒドロテレフタール酸、マロン酸、ピメリン酸、酒石酸、粘液酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p′−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸などの2価のカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸などの2価以上のカルボン酸などを挙げることができる。
多価カルボン酸モノマーとしては、フマル酸、マレイン酸、メサコン酸などの脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることが好ましく、特に、上記一般式(A)で表される脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることが好ましい。
脂肪族不飽和ジカルボン酸を用いることにより、得られたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、良好にスチレンアクリル樹脂中に包含されやくなる。
用いる全多価カルボン酸モノマーにおける脂肪族不飽和ジカルボン酸の割合は、25モル%以上75モル%以下とされることが好ましく、特に30モル%以上60モル%以下であることがより好ましい。
用いる脂肪族不飽和ジカルボン酸の割合が上記の範囲にあることにより、得られたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、良好にスチレンアクリル樹脂中に包含されやすくなる。一方、用いる脂肪族不飽和ジカルボン酸の割合が過小である場合は、得られるトナーに十分な耐熱保管性および帯電性が得られないことがあり、また、用いる脂肪族不飽和ジカルボン酸の割合が過大である場合は、得られるトナーに十分な帯電性が得られないことがある。
多価アルコールモノマーとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの2価のアルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミンなどの3価以上のポリオールなどを挙げることができる。
上記の多価カルボン酸モノマーと多価アルコールモノマーの比率は、多価アルコールモノマーの水酸基[OH]と多価カルボン酸のカルボキシル基[COOH]との当量比[OH]/[COOH]が、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
ポリエステル樹脂を合成するための触媒としては、従来公知の種々の触媒を使用することができる。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を得るための未変性のポリエステル樹脂は、ガラス転移点が40℃以上70℃以下であることが好ましく、より好ましくは50℃以上65℃以下の範囲である。未変性のポリエステル樹脂のガラス転移点が40℃以上であることにより、当該ポリエステル樹脂について高温領域における凝集力が適切なものとなり、定着の際にホットオフセット現象を生じることが抑制される。また、未変性のポリエステル樹脂のガラス転移点が70℃以下であることにより、定着の際に十分な溶融を得ることができて十分な最低定着温度を確保することができる。
また、当該未変性のポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1,500以上60,000以下であることが好ましく、より好ましくは3,000以上40,000以下の範囲である。
重量平均分子量が1,500以上であることにより、結着樹脂全体として好適な凝集力が得られ、定着の際にホットオフセット現象を生じることが抑制される。また、重量平均分子量が60,000以下であることにより、十分な溶融を得ることができて十分な最低定着温度を確保することができながら、定着の際にホットオフセット現象を生じることが抑制される。
当該未変性のポリエステル樹脂は、用いる多価カルボン酸モノマーおよび/または多価アルコールモノマーとして、カルボン酸価数またはアルコール価数を選択することなどによって、一部枝分かれ構造や架橋構造などが形成されていてもよい。
(重合開始剤)
重合工程(2)においては、ラジカル重合開始剤の存在下で重合を行うことが好ましく、ラジカル重合開始剤の添加の時期は特に制限されないが、ラジカル重合の制御が容易であるという点で、混合工程の後で添加することが好ましい。
重合開始剤としては、公知の種々の重合開始剤が好適に用いられる。具体的には、例えば過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化−tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸−tert−ヒドロペルオキシド、過ギ酸−tert−ブチル、過酢酸−tert−ブチル、過安息香酸−tert−ブチル、過フェニル酢酸−tert−ブチル、過メトキシ酢酸−tert−ブチル、過N−(3−トルイル)パルミチン酸−tert−ブチルなどの過酸化物類;2,2′−アゾビス(2−アミノジプロパン)塩酸塩、2,2′−アゾビス−(2−アミノジプロパン)硝酸塩、1,1′−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、4,4′−アゾビス−4−シアノ吉草酸、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2′−アゾビスイソブチレート)などのアゾ化合物などが挙げられる。
(連鎖移動剤)
また、当該重合工程(2)においては、スチレンアクリル系重合体セグメントの分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては特に限定されるものではなく、例えばアルキルメルカプタン、メルカプト脂肪酸エステルなどを挙げることができる。
連鎖移動剤は、上記の混合工程において樹脂材料と共に混合させておくことが好ましい。
連鎖移動剤の添加量は、所望するスチレンアクリル系重合体セグメントの分子量や分子量分布によって異なるが、具体的には芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体、並びに両反応性モノマーの合計量に対して、0.1〜5質量%の範囲で添加することが好ましい。
重合工程(2)における重合温度は、特に限定されず、芳香族系ビニル単量体および(メタ)アクリル酸エステル系単量体間の重合およびポリエステル樹脂への結合が進行する範囲において適宜選択することができる。重合温度としては、例えば、85℃以上125℃以下であることが好ましく、90℃以上120℃以下であることがより好ましく、95℃以上115℃以下であることがさらに好ましい。
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の作製においては、重合工程後の残留モノマー量など乳化物からの揮発性有機物質が、1,000ppm以下に抑制されることが実用上好ましく、より好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは200ppm以下である。
(ポリエステルセグメントの途中にスチレンアクリル系重合体セグメントがグラフト化されたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の作製方法)
ポリエステル樹脂へのビニルモノマーのグラフト方法として、ポリエステル樹脂にエチレン性不飽和結合(ラジカル重合性二重結合)を導入し、グラフト開始点として利用する方法が挙げられる。
たとえばポリエステルの重縮合性単量体として、予めマレイン酸、フマル酸などを使用することにより、その骨格中にエチレン性不飽和結合を導入することが可能であり、ポリエステル主鎖中または末端にエチレン性不飽和結合を容易に導入することができる。
これらラジカル重合性のエチレン性不飽和結合を導入したポリエステル樹脂と重合性ビニルモノマーとを通常のラジカル反応開始剤により重合反応させることにより、容易にグラフトを形成させることが可能となる。
更に、他の手法としては、高濃度のラジカル重合開始剤存在下にラジカル重合性単量体とポリエステル樹脂を混合し重合反応を行うことにより、ポリエステル樹脂の骨格中からのラジカル引き抜き反応を引き起こし、ポリエステル主鎖にビニルポリマーをグラフト導入できることが見出されている。
特にビスフェノールA骨格を有するポリエステル樹脂へのビニル系重合体のグラフト鎖導入手法として本手法が有効であることが認められている。本発明ではこれら既存の手法を用いてポリエステル主鎖中へのグラフト鎖の導入を行うことが可能であり、その手法に特に制限はない。
また、グラフト鎖の導入の確認法についても、種々の既存の有機構造分析法を用いることが可能である。
例えば、プロトン、カーボンNMR法を用いた構造解析、IRなどの赤外吸収法、グラディエントGPC法などが特にポリマーの立体規則構造の分析手法としては有効である。
たとえば、上記ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合をポリエステル骨格に導入した場合においては、プロトンNMRにおける二重結合性プロトンの積分値の低下、消失量、グラフト部に新たに出現するプロトン積分値の解析により、グラフト反応を確認することが可能である。このような方法としては、ロバート・シルバーステイン、フランシス・ウェブスター共著(Robert Silverstein and Fransis Webster)、「スペクトロメトリック アイデンティフィケイション オブ オーガニック コンパウンズ(Spectrometric Identification
of Organic Compounds)」(米国)第6版(sixth Edition)、ジョン ウイリー アンド サンズ(John Wiley & Sons)、1996年に記載されている方法を参照することができる。
グラフト化されたスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の製造方法としては、ポリエステル樹脂と、ビニルモノマーとを混合する工程(混合工程)、およびこのビニルモノマーを重合する工程(重合工程)を少なくとも含む製造方法を挙げることができる。
前記混合工程においては、加温することが好ましく、ビニル単量体およびポリエステル樹脂が混合可能な範囲で適宜選択することができる。80℃以上120℃以下で混合することがより好ましく、85℃以上115℃以下であることがより好ましく、90℃以上110℃以下であることが更に好ましい。加温する温度が上記範囲内であると、良好な混合が得られると共に、重合制御が容易であるので好ましい。
また、前記重合工程においては、ラジカル重合開始剤の存在下で重合を行うことが好ましい。ラジカル重合開始剤の添加の時期は特に制限されないが、ラジカル重合の制御が容易であるという点で、混合工程の後で添加することが好ましい。
この場合、残留モノマー量など乳化物からの揮発性有機物質が好ましくは1,000ppm以下、より好ましくは500ppm以下、更に好ましくは200ppm以下に抑えることが実用上望ましい。
また、重合温度は特に限定されず、ビニルモノマー同士の重合およびポリエステル樹脂へのグラフトが進行する範囲で適宜選択することができる。重合温度としては85℃以上125℃以下であることが好ましく、90℃以上120℃以下であることがより好ましく、95℃以上115℃以下であることが更に好ましい。
《トナーの製造方法》
本発明に係るトナーの製造方法は、スチレンアクリル樹脂の粒子とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の粒子を水系媒体中で凝集・融着する工程を経てトナーを作製する方法である。
以下、スチレンアクリル樹脂の粒子とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の粒子を水系媒体中で凝集・融着する工程を経てトナーを作製するトナーの製造方法の一例を挙げて説明する。
トナーの製造方法では、以下の工程を経て製造される。
(1)スチレンアクリル樹脂粒子とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂粒子を準備する工程
(2)スチレンアクリル樹脂粒子、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂粒子、着色剤粒子等のトナー粒子構成材料を水系媒体中で凝集させることによりトナーの母体となるトナー母体粒子を形成する凝集工程(以下、樹脂粒子を凝集させる工程とも云う)
(3)樹脂粒子を凝集させる工程に引き続き加熱撹拌を行って、トナー母体粒子の融合を完了させるともに形状を制御する形状制御工程
(4)生成されたトナー母体粒子を水系媒体中より固液分離するとともに、トナー母体粒子の洗浄を行う固液分離・洗浄工程
(5)固液分離・洗浄工程で洗浄を行ったトナー母体粒子を乾燥する乾燥工程
(6)乾燥処理されたトナー母体粒子に外添剤を添加し、画像形成に使用可能なトナーを作製する外添剤処理工程。
以下、主工程について、詳細に説明する。
(樹脂粒子を凝集させる工程)
この工程では、スチレンアクリル樹脂粒子、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂粒子、着色剤粒子などのトナー粒子構成材料を水系媒体中で凝集させることによりトナー母体粒子を形成する。尚、この工程では、凝集とともに、凝集した粒子同士を熱等の作用により強固に結合させる融着も行われている。
樹脂粒子及び着色剤等の融着は凝集とともに進行させることが好ましい。ほかには凝集が完結してから加熱などの手段により一気に融着させてもよい。
詳細には、2価、或いは3価の塩を水系媒体中に添加することにより、樹脂粒子や着色剤粒子等の粒子間における静電反発力が緩和される結果、凝集が可能になり、これらの粒子同士が凝集するとともに成長してトナー母体粒子が形成される。凝集した粒子同士は、熱などの作用を受けて結合することにより融合する。この様にしてトナー母体粒子の形成及び成長が行われる。
樹脂粒子を凝集させる工程について更に説明する。樹脂粒子を凝集させる工程では、前述した様に、スチレンアクリル樹脂粒子、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂粒子、着色剤粒子等を水系媒体中で凝集させるとともに、樹脂粒子のガラス転移温度以上の温度環境の下で粒子を融合させるものである。
粒子の凝集は、樹脂粒子のガラス転移温度以下で樹脂粒子分散液や着色剤粒子分散液を混合し、粒子の凝集を行いながら温度を上げて凝集させた粒子を融着させると同時に、粒子の凝集を進行させる方法がある。この方法によれば、粒子を成長させながら融合を進行させることができるので、粒子形状と粒子径分布を均一に制御し易いメリットを有する。
このような観点から、樹脂粒子を凝集させる工程では、凝集と融着を並行して進め、所望の粒子径まで成長させるとともに、必要に応じて粒子形状を制御するために加熱を継続するいわゆる「塩析/融着法」と呼ばれる方法を用いることが好ましい。
尚、本発明でいう「水系媒体」とは、主成分(50質量%以上)が水からなるものをいう。水以外の成分としては、水に可溶性の有機溶媒が挙げられ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン等が挙げられる。
また、粒子の凝集は2価の塩をはじめとする金属塩を添加することにより促進される。凝集を促進させる金属塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム等の1価のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム、マンガン、銅等の2価の金属塩、アルミニウム、鉄等の3価の金属塩等が挙げられる。例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等が挙げられる。これらの塩を1種類単独で使用しても、或いは、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
これらの金属塩の中でも、特に、2価の金属塩は少ない添加量で凝集を進行させることができるので好ましい。
これらの金属塩の添加量は、金属塩の濃度が水系媒体中で臨界凝集濃度以上になるように添加することが好ましく、臨界凝集濃度の1.2倍以上、より好ましくは、1.5倍以上添加することが好ましい。ここで、「臨界凝集濃度」とは、水性分散物の安定性に関する指標である。臨界凝集濃度は、例えば、岡村誠三他著「高分子化学、Vol17、601頁(1960)(高分子学会編)」に記載の手法等により詳細に算出することができる。また、目的とする凝集用分散液に所望の塩を、濃度を変えて添加し、その凝集用分散液のζ(ゼータ)電位を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度として算出することも可能である。
また、樹脂粒子を凝集させる工程では、樹脂粒子や着色剤粒子とともに、ワックスや定着助剤、帯電制御剤等のトナー粒子構成材料を凝集させることも可能である。
(形状制御工程)
本発明に係るトナーの製造方法では、前述の樹脂粒子を凝集させる工程に引き続き、加熱撹拌を継続してトナー母体粒子の形状を制御している。即ち、加熱撹拌時間を長くすることで、トナー母体粒子の形状を球形に近いものに制御することが可能である。
(固液分離・洗浄工程)
固液分離・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却されたトナー母体粒子の分散液から当該トナー母体粒子を固液分離する固液分離処理と、固液分離されたトナーケーキ(ウェット状態にあるトナー母体粒子)をケーキ状に凝集させた塊状物)から界面活性剤や塩析剤などの不要物を除去する洗浄処理とが施される。
洗浄処理は、濾液の電気伝導度が15μS/cm以下になるまで水洗浄する。
ここに、固液分離、洗浄方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う方法など特に限定されるものではない。
(乾燥工程)
乾燥工程は、洗浄処理されたトナー母体粒子を乾燥処理する工程である。乾燥工程では、通常、トナーケーキの状態で乾燥処理が行われる。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥されたトナー母体粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理されたトナー母体粒子同士が、粒子間引力で弱く凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
(外添処理工程)
この工程は、乾燥処理されたトナー母体粒子に外添剤を混合し、画像形成に使用可能なトナーを作製する工程である。
外添剤の混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル等の機械式の混合装置を使用することができる。
〈着色剤〉
着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料などを任意に使用することができ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどが使用される。磁性体としては鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイトなどの強磁性金属の化合物などを用いることができる。
染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95などを用いることができ、またこれらの混合物も用いることができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同48:3、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同15:4、同60などを用いることができ、これらの混合物も用いることができる。数平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜200nm程度が好ましい。
〈ワックス〉
ワックスとしては、例えば、低分子量ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスのような炭化水素系ワックス類、カルナウバワックス、ペンタエリスリトールベヘン酸エステル、ベヘン酸ベヘニル、クエン酸ベヘニルなどのエステルワックス類などが挙げられる。これらは、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ワックスの含有割合は、樹脂粒子全質量の2〜20質量%、好ましくは3〜18質量%、さらに好ましくは4〜15質量%である。
また、ワックスの融点としては、電子写真におけるトナーの低温定着性と離型性との観点から、50〜95℃であることが好ましい。
〈荷電制御剤〉
荷電制御剤としては、種々の公知のもので、かつ水系媒体中に分散することができるものを使用することができる。例えば、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体などが挙げられる。
この荷電制御剤は、分散した状態で数平均一次粒子径が10〜500nm程度とすることが好ましい。
《現像剤》
本発明のトナーは、キャリアとトナーより構成される二成分現像剤として、又、トナーのみから構成される非磁性一成分現像剤として使用することが可能である。
二成分現像剤として使用する際に用いられる磁性粒子であるキャリアは、例えば、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を使用することが可能である。これらの中ではフェライト粒子が好ましい。又、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなどを用いてもよい。キャリアの体積平均粒径は15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
《画像形成装置》
本発明のトナーが用いられる画像形成装置は、静電潜像担持体(代表的には電子写真感光体であり、以下、単に感光体と述べる)上に、帯電手段、露光手段、トナーを含む現像剤による現像手段、現像手段により形成したトナー像を、中間転写体を介して転写材に転写する転写手段とを有するものである。特に、感光体上のトナー像を中間転写体に順次転写するカラー画像形成装置、各色毎の複数の感光体を中間転写体上に直列配置させたタンデム型カラー画像形成装置等に用いるのが有効である。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。
《トナーの作製》
トナーは、以下のようにして作製した。
〈スチレンアクリル樹脂の粒子分散液の作製〉
(スチレンアクリル樹脂1の粒子分散液の作製)
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサ、温度制御装置、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に予めアニオン性界面活性剤「ラウリル硫酸ナトリウム」2.0質量部をイオン交換水2900質量部に溶解させたアニオン性界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
この界面活性剤溶液に重合開始剤「過硫酸カリウム(KPS)」9.0質量部を添加し、内温を78℃とさせた後、
溶液(1)
スチレン 540質量部
n−ブチルアクリレート 270質量部
メタクリル酸 65質量部
n−オクチルメルカプタン 17質量部
からなる溶液(1)を3時間かけて滴下し、滴下終了後、78℃において1時間にわたって加熱・撹拌することで重合(第1段重合)を行い「スチレンアクリル樹脂(1−1)の分散液」を調製した。
(2)第2段重合:中間層の形成
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、
溶液(2)
スチレン 122質量部
n−ブチルアクリレート 43質量部
n−オクチルメルカプタン 5質量部
からなる溶液(2)に、離型剤としてエステルワックス(融点:73℃)51質量部を添加し、85℃に加温し、溶解して溶液(2)を調製した。
一方、アニオン性界面活性剤「ラウリル硫酸ナトリウム」2質量部をイオン交換水1100質量部に溶解させた界面活性剤溶液を90℃に加温し、この界面活性剤溶液に「スチレンアクリル樹脂(1−1)の分散液」を、スチレンアクリル樹脂(1−1)の固形分換算で28質量部添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、前記単量体溶液(2)を添加後、4時間混合・分散し、分散粒子径350nmの乳化粒子を含有する分散液を調製し、この分散液に重合開始剤「過硫酸カリウム」2.5質量部をイオン交換水110質量部に溶解させた開始剤水溶液を添加し、この系を90℃において2時間にわたって加熱・撹拌することによって重合(第2段重合)を行って「スチレンアクリル樹脂(1−2)の分散液」を調製した。
(3)第3段重合:外層の形成
上記の「スチレンアクリル樹脂(1−2)の分散液」に、80℃の温度条件下において、下記の「溶液(3)」を添加した後、下記の「レドックス系重合開始剤」を1時間かけて滴下した。
溶液(3)
スチレン 212質量部
n−ブチルアクリレート 101質量部
メタクリル酸 17質量部
n−オクチルメルカプタン 5.2質量部
レドックス系重合開始剤
過酸化水素水溶液(有効成分9質量部) 67質量部
エリソルビン酸水溶液(有効成分23.5質量部) 70質量部
滴下終了後、3時間にわたって加熱・撹拌することによって重合(第3段重合)を行った。その後、28℃まで冷却し、「スチレンアクリル樹脂1の粒子分散液」を作製した。
(スチレンアクリル樹脂2〜13、15〜19子分散液の作製)
スチレンアクリル樹脂1の粒子分散液の作製で使用した第1段重合、第2段重合、第3段合で用いた単量体の量と、各段の重合で用いた重合開始剤の種類とその量を変更した以外は同様にして「スチレンアクリル樹脂粒子2〜13、15〜19の分散液」を作製した。
(スチレンアクリル樹脂14の粒子分散液の作製)
スチレンアクリル樹脂2の粒子分散液の作製において用いた第3段重合の重合開始剤を、過硫酸カリウム2.5質量部をイオン交換水110質量部に溶解させた重合開始剤に変更した以外は同様にして、「スチレンアクリル樹脂14の粒子分散液」を作製した。
表1に、「スチレンアクリル樹脂の粒子分散液」の作製で用いた各段の重合で用いた重合性単量体と重合開始剤、それらの量、樹脂のTgを示す。
Figure 2012242774
〈スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の粒子分散液の作製〉
(スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂1の粒子分散液の作製)
窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した容量10リットルの四つ口フラスコに、
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 500質量部
テレフタル酸 117質量部
フマル酸 82質量部
エステル化触媒(オクチル酸スズ) 2質量部
を入れ、230℃で8時間縮重合反応させ、さらに、8kPaで1時間反応させ、160℃まで冷却した後、
アクリル酸 10質量部
スチレン 30質量部
ブチルアクリレート 7質量部
重合開始剤(ジ−t−ブチルパーオキサイド) 10質量部
の混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下し、滴下後、160℃に保持したまま、1時間付加重合反応を継続させた後、200℃に昇温し、10kPaで1時間保持した後、未反応のアクリル酸、スチレン、ブチルアクリレートと反応により形成された水を除去することにより、「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂1」を作製した。
このスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂1のガラス転移点は60℃、軟化点は105℃であった。
上記で作製した「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂1」100質量部を、「ランデルミル 形式:RM」(徳寿工作所社製)で粉砕し、予め作製した0.26質量%濃度のラウリル硫酸ナトリウム溶液638質量部と混合し、撹拌しながら超音波ホモジナイザー「US−150T」(日本精機製作所製)を用いてV−LEVEL、300μAで30分間超音波分散し、体積基準におけるメディアン径(D50)が250nmの「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂1の粒子分散液」を作製した。
(スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂2〜6の粒子分散液の作製)
スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂1の粒子分散液の作製において用いたスチレンとブチルアクリレートの量を表2に記載のように変更した以外は同様にして、「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂2〜6の粒子分散液」を作製した。
表2に、「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の粒子分散液」の作製に用いたスチレンとブチルアクリレートの量、スチレンアクリル系重合体セグメントの含有率を示す。
Figure 2012242774
(スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂7の粒子分散液の作製)
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物316質量部、テレフタル酸80質量部、無水マレイン酸34質量部、および重縮合触媒としてチタンテトライソプロポキシド2質量部を10回に分割して入れ、200℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで13.3kPa(100mmHg)の減圧下に反応させ、軟化点が104℃になった時点で取り出した。これを「ポリエステル(a)」とする。ポリエステル(a)は、Tgは65℃、数平均分子量は4500、重量平均分子量は13500であった。
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン430質量部、「ポリエステル樹脂(a)」430質量部を入れ溶解し、窒素置換後、スチレン18.1質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル4.5質量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド0.16質量部、およびキシレン100質量部の混合溶液を170℃で3時間滴下重合し、さらにこの温度で30分間保持した。次いで脱溶剤を行い、スチレンアクリルグラフト変性ポリエステル樹脂である「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂7の粒子分散液」を作製した。尚、スチレンアクリル含有率は、23質量%であった。
〈着色剤分散液の調製〉
着色剤分散液は、アニオン系界面活性剤としてC1225O(OCHCHSONa、59質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、青色顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)420質量部を徐々に添加し、次いで「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、「着色剤の分散液」を調製した。分散させた青色顔料の粒径を「マイクロトラックUPA」(日機装(株)製)を用いて測定したところ、117nmであった。
〈トナー1の作製〉
(凝集・融着工程)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、「スチレンアクリル樹脂1の粒子分散液」を固形分換算で240質量部と「スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂2の粒子分散液」を固形分換算で60質量部と、イオン交換水1400質量部と、「着色剤分散液」120質量部と、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3質量部をイオン交換水120質量部に溶解させた溶液を仕込み、液温を30℃に調整した後、5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。次いで、塩化マグネシウム35質量部をイオン交換水35質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間保持した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて90℃まで昇温し、90℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で、「コールターマルチサイザーIII」にて会合粒子(トナー母体粒子)の粒径を測定し、体積基準におけるメディアン径(D50)が6.0μmになった時点で、塩化ナトリウム150質量部をイオン交換水600質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に熟成処理として液温度90℃にて加熱撹拌することにより、粒子の融着を進行させた。この状態でFPIA−2100にて会合粒子の形状を測定し、形状係数が0.965になるまで粒子間の融着を進行させた。その後、液温30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4.0に調整し、撹拌を停止した。
(洗浄・乾燥工程)
凝集・融着工程にて生成したトナー母体粒子を、粒子分離機「MARKIII型式番号60×40」(松本機械(株)製)で固液分離し、トナー母体粒子のウェットケーキを形成した。該ウェットケーキを、前記バスケット型遠心分離機で濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで45℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥して「トナー母体粒子(1)」を作製した。
(外添剤処理工程)
上記の「トナー母体粒子(1)」に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm)1質量%および疎水性チタニア(数平均一次粒子径=20nm)0.3質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、「トナー1」を作製した。
〈トナー2〜28の作製〉
トナー1の作製で用いた「スチレンアクリル樹脂1の粒子分散液」、「スチレンアクリルポリエステル樹脂2の粒子分散液」を、表3のように変更した以外は同様にして「トナー2〜28」を作製した。
表3に、「トナー」の作製に用いた、スチレンアクリル樹脂の粒子分散液とその配合量、スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の粒子分散液とその配合量を示す。
Figure 2012242774
《現像剤の作製》
フェライトコア100質量部とシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂粒子を5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコアの表面に樹脂コート層を形成し、体積基準メディアン径50μmのキャリアを作製した。
キャリアの体積基準メディアン径は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック社製)により測定した。
上記キャリアに「トナー1〜28」をそれぞれトナー濃度が6質量%になるように添加し、ミクロ型V型混合機(筒井理化学器株式会社)に投入し、回転速度45rpmで30分間混合し「現像剤1〜28」を作製した。
《評価》
トナー評価用の画像形成装置としては、複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用いた。尚、定着装置は、加熱ローラの表面温度を120〜170℃の範囲で、5℃刻みで変更できるように改造したものを用いた。この画像形成装置に上記で作製した各トナーと現像剤を順次装填し、A4サイズの上質紙(64g/m)にプリントを行った。
〈低温定着性〉
低温定着性の評価は、常温常湿(20℃、55%RH)の環境下において、上記複写機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)にて、定着温度を120〜170℃の範囲で、5℃刻みで変化させながら、1.5cm×1.5cmのベタ画像(付着量2.0mg/cm)をプリントし、それぞれの画像を真中から外側に2つに折り曲げてその画像の耐剥離性を目視にて評価した。画像が若干剥離した時の定着温度と全く剥離しない下限の定着温度との間の温度を定着下限温度とした。尚、定着下限温度は、145℃未満を合格とする。
〈耐熱保管性〉
トナーの耐熱保管性の評価は、下記に記載の方法で行った。
トナー0.5gを内径21mmの10mlガラス瓶に取り蓋を閉めて、タップデンサーKYT−2000(セイシン企業製)で室温にて600回振とうした後、蓋を取った状態で55℃、35%RHの環境下に2時間放置した。次いで、トナーを48メッシュ(目開き350μm)の篩上に、トナーの凝集物を解砕しないように注意しながらのせて、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、送り幅1mmの振動強度に調整し、10秒間振動を加えた後、篩上に残存したトナー質量の比率(質量%)を測定した。尚、耐熱保管性は、20質量%以下を合格とする。
〈環境安定性〉
環境安定性は、「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用い、低温低湿環境(10℃、15%RH)および高温高湿環境(30℃、85%RH)で、印字率20%の画像を連続して1000枚プリントし、1000枚目のプリントの画像濃度とカブリを目視観察して行った。
評価基準
○:画像濃度の変動及びカブリの発生が無く、良好
△:画像濃度の変動、或いはカブリの発生のいずれかが若干認められるが、実用上問題のないレベル
×:画像濃度の変動、或いはカブリの発生が認められ、実用上問題となるレベル。
表4に、評価結果を示す。
Figure 2012242774
表4の結果から明らかなように、本発明の「トナー1〜11、15〜17、20〜22、24〜28」は低温定着特性、耐熱保管性、環境安定性とも優れ、本発明の目的を達成できていることが分かる。一方、比較用の「トナー12〜14、18、19、23」は、評価項目に何れかに問題が有ることが判る。

Claims (6)

  1. 少なくとも、スチレンアクリル樹脂とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有する静電荷像現像用トナーにおいて、
    該スチレンアクリル樹脂が過硫酸系重合開始剤及びレドックス系重合開始剤(但し、過硫酸物は含まない)の2種の重合開始剤を用いて作製されたもので、
    該スチレンアクリル樹脂のガラス転移点が40℃以上60℃以下で、
    該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの含有割合が5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、ポリエステルセグメントの末端にスチレンアクリル系重合体セグメントが接合されたもの、またはポリエステルセグメントの途中にスチレンアクリル系重合体セグメントがグラフト化されたものであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が、ポリエステル分子鎖の存在下で、スチレン系単量体とアクリル酸エステル系単量体を重合反応させ、スチレンアクリル共重合体分子鎖を形成する工程を経て作製されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記静電荷像現像用トナーのスチレンアクリル樹脂とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の割合が、スチレンアクリル樹脂100質量部に対してスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂が10質量部以上100質量部以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 少なくとも、スチレンアクリル樹脂とスチレンアクリル変性ポリエステル樹脂を有する静電荷像現像用トナーの製造方法において、
    該スチレンアクリル樹脂が過硫酸系重合開始剤及びレドックス系重合開始剤(但し、過硫酸物は含まない)の2種の重合開始剤を用いて作製されたもので、
    該スチレンアクリル樹脂のガラス転移点が40℃以上60℃以下で、
    該スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂におけるスチレンアクリル系重合体セグメントの含有割合が5質量%以上30質量%以下のもので、
    少なくとも、前記スチレンアクリル樹脂の粒子と前記スチレンアクリル変性ポリエステル樹脂の粒子を水系媒体中で凝集・融着する工程を有することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
  6. 前記スチレンアクリル樹脂は多段重合により作製されたもので、1段目の重合で過硫酸系重合開始剤を用い、最後の重合でレドックス系重合開始剤(但し、過硫酸物は含まない)を用いて作製されたものであることを特徴とする請求項5に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
JP2011115649A 2011-05-24 2011-05-24 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法 Withdrawn JP2012242774A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011115649A JP2012242774A (ja) 2011-05-24 2011-05-24 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011115649A JP2012242774A (ja) 2011-05-24 2011-05-24 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012242774A true JP2012242774A (ja) 2012-12-10

Family

ID=47464517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011115649A Withdrawn JP2012242774A (ja) 2011-05-24 2011-05-24 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012242774A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015161824A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 コニカミノルタ株式会社 静電荷像現像用トナー

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015161824A (ja) * 2014-02-27 2015-09-07 コニカミノルタ株式会社 静電荷像現像用トナー

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6028414B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法
JP5733038B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP5928112B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP5768837B2 (ja) 静電潜像現像用トナー及び電子写真画像形成方法
JP5879772B2 (ja) 静電荷現像剤用トナー及びその製造方法
JP2012027179A (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法
JP2013011642A (ja) 静電荷像現像用トナーおよび製造方法
JP2011257526A (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法
JP5790556B2 (ja) 静電荷像現像用トナー用樹脂およびこれを用いた静電荷像現像用トナー
JP5794122B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2018072655A (ja) 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法
JP5834497B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法
JP5919693B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP5853796B2 (ja) 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法
JP5987490B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP6085984B2 (ja) 静電荷現像用トナー及び静電荷現像用トナーの製造方法
JP2012027059A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP6291706B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、二成分現像剤および画像形成方法
JP5782872B2 (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP2018124463A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2012242774A (ja) 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法
JP5505388B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP5834972B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP7428001B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びその製造方法
JP7424053B2 (ja) 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130415

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20140805