JP2012241527A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、コスト及び圧力損失の増大を抑制しつつ、排気浄化性能を向上させることのできる内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】三元触媒は、パラジウム(Pd)と、三元機能を高めるセリア(CeO)とが添加される内層とロジウム(Rh)が添加され、セリアが添加されない表層との2層で構成される。そして、空燃比変調制御は、エンジンの冷機状態であれば(S10)、変調制御の変調振幅を通常時より大きく(S12)、変調平均空燃比をリーンに(S14)、またリッチ度合いをリーン度合いより大きく(S16)、リーン空燃比である期間をリッチ空燃比である期間よりも長くする(S18)。そして、三元触媒下流の排気の空燃比により、変調平均空燃比をリッチ側或いはリーン側にシフトし、その後シフト前の変調平均空燃比に復帰する(S20-S28)。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に係り、特に、排気の浄化効率を高めるための技術に関する。
自動車等の内燃機関からの排気中には、一酸化炭素(CO)、炭化水素(THC)や窒素酸化物(NOx)等の化学物質が含まれている。このようなことから、内燃機関の排気通路には、三元触媒やNOx吸蔵触媒等の排気浄化触媒が配設されている。そして、排気浄化触媒で排気中のこれら化学物質を酸化或いは還元し、排気を浄化して大気中に放出するようにしている。
三元触媒は、空燃比が理論空燃比(ストイキ)の近傍で化学物質を高い効率で浄化できることや、排気浄化触媒が高温であるときに排気浄化触媒が活性化し化学物質を高い浄化効率で浄化できることが知られている。
しかしながら、内燃機関の始動時や冷態時には、三元触媒は内燃機関からの排気の温度が低く排気浄化触媒を活性化されていないこともあって、十分に化学物質を除去することができない虞がある。
このことから、特許文献1のように内燃機関の空燃比を理論空燃比を挟みリッチ側とリーン側とに変調させ、三元触媒に流入する酸素濃度を三元触媒の酸素ストレージ容量の範囲で可及的に大きくして、三元触媒の昇温を促進させる技術が開発されている。また、特許文献2のように内燃機関始動後のフィードバック制御開始前に空燃比を強制的に変調させると共に、このときの空燃比の変調の振幅及び周期をフィードバック制御時に比べて排気の酸素(O)濃度及びCO濃度が共に高くなるように設定し、三元触媒上に十分な量のCOやOを供給して三元触媒の昇温を促進させる技術や、特許文献3のように、内燃機関始動後に空燃比の強制変調を実行すると共に、空燃比の中心空燃比を触媒温度の上昇に伴ってリーン空燃比側からリッチ空燃比側にシフトし、三元触媒上に適切な量のCOやOを供給して三元触媒の昇温を促進させる技術も開発されている。
特開2008−255972号公報 特開2008−111351号公報 特開2008−111352号公報
このような上記特許文献1、2或いは3の技術を、触媒昇温に不利な排気システムを用いている内燃機関、例えば、熱容量の大きなエキゾーストマニホールドを有する排気システム、ターボチャージャを有する排気システムや排気浄化触媒の搭載位置が内燃機関から遠く離れている排気システムに適用しても、排気の熱がエキゾーストマニホールド、ターボチャージャや排気管に吸熱されてしまい、三元触媒の活性化に時間を有することになる。したがって、排気中の化学物質を浄化するために三元触媒の貴金属の担持量を増大させる必要がある。
しかしながら、三元触媒の貴金属の担持量の増大は、コストの増大及び触媒容量の増大による圧力損失の増大につながり好ましいことではない。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、コスト及び圧力損失の増大を抑制しつつ、排気浄化性能を向上させることのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒に流入する排気の空燃比をリーン空燃比とリッチ空燃比との間で強制的に変調させる空燃比変調制御手段と、を備え、前記排気浄化触媒は、貴金属としてパラジウムを主成分としセリウム酸化物を含む内層と、貴金属としてロジウムを主成分としセリウム酸化物を含まない表層とを有して構成される三元触媒であって、前記空燃比変調制御手段は、前記空燃比の平均値を理論空燃比よりもリーン空燃比とし、更に前記空燃比の変調周期をリーン空燃比である期間をリッチ空燃比である期間よりも長くすることを特徴とする。
また、請求項2の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1において、前記空燃比変調制御手段は、前記内燃機関が冷態時には温態時よりも、リーン空燃比とリッチ空燃比との変調の振幅を大きくすることを特徴とする。
また、請求項3の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1又は2において、前記空燃比変調制御手段は、リーン空燃比とリッチ空燃比との変調の1サイクルにおいて、リッチ空燃比での当量比と量論比との差の絶対値であるリッチ化度合いがリーン空燃比での当量比と前記量論比との差の絶対値であるリーン化度合いより大きいことを特徴とする。
また、請求項4の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記排気浄化触媒の状態を検出する触媒状態検出手段を備え、前記空燃比変調制御手段は、前記触媒状態検出手段の検出結果に基づいて、前記排気浄化触媒がリーン雰囲気であれば前記空燃比の平均値をリッチ側にシフトし、リッチ雰囲気であれば前記空燃比の平均値をリーン側にシフトするとともに、当該シフト後に前記空燃比の平均値を当該シフト前の空燃比の平均値に復帰させることを特徴とする。
また、請求項5の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記排気浄化触媒の下流の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段を備え、前記空燃比変調制御手段は、前記酸素濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記排気浄化触媒下流の空燃比がリーンであれば前記空燃比の平均値をリッチ側にシフトし、前記空燃比がリッチであれば前記空燃比の平均値をリーン側にシフトするとともに、当該シフト後に前記空燃比の平均値を当該シフト前の空燃比の平均値に復帰させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、貴金属としてパラジウムを主成分とし微量のセリウム酸化物(セリウムを含む酸化物でジルコニウムや希土類元素を含んでもよい。以下,単にセリアという)を含む内層と、貴金属としてロジウムを主成分としセリアを含まない表層とを有した三元触媒を備えた内燃機関において、空燃比の平均値を理論空燃比よりもリーン空燃比とし、更に空燃比の変調周期をリーン空燃比である期間をリッチ空燃比である期間よりも長くするように制御している。
このように、空燃比の変調周期をリーン空燃比である期間よりもリッチ空燃比である期間を短くすることで空燃比の平均値が理論空燃比よりもリーン側の領域において、THCやCOのみならずNOxの浄化効率が高くなる。そして、表層のロジウムにセリアを添加しない三元触媒では、セリアの無添加により過渡的に空燃比がリーン側に変化するとTHC及びNOxの浄化効率が低下することになるが、セリアを添加しないことによりロジウムの粒子成長(貴金属劣化)が抑制されるため、実用上の触媒劣化を考慮するとTHC及びNOxの浄化効率を高く保持することができる。
従って、これらの三元触媒と上記空燃比変調制御とを同時に用いることで、例えば、セリアの無添加で過渡的にリーン空燃比に変化し、THC及びNOxの浄化効率が低下するような場合でも、上記空燃比変調制御でリーン空燃比でのTHC及びNOxの浄化効率が高くできるので、三元触媒の貴金属の担持量の増大することなくTHC及びNOxを効率的に浄化することができ、コスト及び圧力損失の増大を抑制しつつ、排気浄化性能を向上させることができる。また、三元触媒の表層へのセリアの添加を無くすことができるのでコストを低減することができる。
また、請求項2の発明によれば、内燃機関が冷態時には温態時よりも、リーン空燃比とリッチ空燃比との変調の振幅を大きくするよう制御している。このように、空燃比の変調の振幅を大きくすることで三元触媒の入口でのCO及びO濃度がより高まり触媒の温度が上昇し易くなる。また、空燃比の変調の振幅を大きくすることで、空燃比の平均値において理論空燃比を挟んでリッチ側、リーン側の両方でTHCの浄化効率を、また理論空燃比よりもリーン側でNOxの浄化効率を高めることができる。
また、請求項3の発明によれば、リーン空燃比とリッチ空燃比との変調の1サイクルにおいて、リッチ化度合いをリーン化度合いより大きくし、内層のパラジウムに排気中のCO及びTHCをより多く吸着させることができるので、リーン空燃比時にNOx浄化効率を高くすることができる。
また、請求項4の発明によれば、排気浄化触媒の状態がリーン雰囲気直後には空燃比の平均値をリッチ側にシフトし、排気浄化触媒の状態がリッチ雰囲気直後には空燃比の平均値をリーン側にシフトし、シフト後に空燃比の平均値をシフト前の空燃比の平均値に復帰するようにしており、例えば、アクセルOFF等で燃料カットがされると空燃比が過剰なリーン状態となり排気浄化触媒でOが過剰となりリーン雰囲気後にはNOxの浄化効率が低下する。また、登坂路等での急激なアクセルONでの内燃機関の高負荷運転時には、空燃比が過剰なリッチ状態となりCO或いはTHCで排気浄化触媒の表面が覆われTHCの浄化効率が低下する。
従って、空燃比の平均値をリーン雰囲気直後にはリッチ側に、リッチ雰囲気直後にはリーン側にシフトすることで、NOx或いはTHCの浄化効率を高くすることができる。
また、請求項5の発明によれば、排気浄化触媒の下流の空燃比がリーン直後には空燃比の平均値をリッチ側にシフトし、空燃比がリッチ直後には空燃比の平均値をリーン側にシフトし、シフト後に空燃比の平均値をシフト前の空燃比の平均値燃比に復帰するようにしており、請求項3と同様に、空燃比の平均値をリーン直後にはリッチ側に、リッチ直後にはリーン側にシフトすることで、NOx或いはTHCの浄化効率を高くすることができる。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置が適用されたエンジンの概略構成図である。 三元触媒の一部分の断面の拡大図である。 ECUが実行する空燃比変調制御のフローチャートである。 空燃比の波形パターンを時系列で示す図である。 リッチ空燃比の期間をリーン空燃比の期間よりも短くした変調制御の排気浄化特性を示す図である。 エンジン始動後の空燃比変調制御の排気低減効果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、内燃機関の排気浄化装置が適用された吸気ポート燃料噴射エンジン(以下、エンジン1という)(内燃機関)の概略構成図である。
図1に示すように、エンジン1は、吸気マニホールド21に配設された燃料噴射弁22から吸気バルブ14に向け吸気ポート13内へ燃料を噴射する4サイクル直列4気筒型ガソリンエンジンである。図1にはエンジン1の1つの気筒についての縦断面が示されている。なお、他の気筒についても同様の構成をしているものとして図示及び説明を省略する。
図1に示すように、エンジン1は、シリンダブロック2にシリンダヘッド3が載置されて構成されている。
シリンダブロック2には、エンジン1を冷却する冷却水の温度を検出する水温センサ4が設けられている。また、シリンダブロック2に形成されているシリンダ5内には上下摺動可能にピストン6が設けられている。当該ピストン6はコンロッド7を介してクランクシャフト8に連結されている。また、シリンダブロック2には、当該エンジン1の回転速度及びクランクシャフト8の位相を検出するクランク角センサ9が設けられている。また、シリンダヘッド3とシリンダ5とピストン6で燃焼室10が形成されている。
シリンダヘッド3には、燃焼室10に臨むようにして点火プラグ11が設けられている。また、シリンダヘッド3には、燃焼室10からシリンダヘッド3の一側面に向かって吸気ポート12が形成されており、燃焼室10からシリンダヘッド3の他側面に向かって排気ポート13が形成されている。そして、シリンダヘッド3には、燃焼室10と吸気ポート12との連通及び遮断を行う吸気バルブ14と、燃焼室10と排気ポート13との連通及び遮断を行う排気バルブ15がそれぞれ設けられている。また、シリンダヘッド3上部には吸気バルブ14及び排気バルブ15を駆動するカム16、17を有したカムシャフト18、19がそれぞれ設けられている。そして、シリンダヘッド3の上部には、カムシャフト18の位相を検出するカム角センサ20が設けられている。また、シリンダヘッド3の一側面には吸気ポート12と連通するように吸気マニホールド21が接続されている。
吸気マニホールド21には吸気ポート12内に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁22が設けられている。また、吸気マニホールド21の吸気上流端には図示しない吸気管、吸入空気流量を調節する図示しない電子制御スロットルバルブが設けられている。そして、電子制御スロットルバルブには、スロットルバルブの開き度合を検出する図示しないスロットルポジションセンサが備えられている。
電子制御スロットルバルブの上流側の吸気管には吸入空気流量を検出する図示しないエアフローセンサが設けられているとともに、吸気管の吸気上流端には吸入した空気中のゴミ等を除去する図示しないエアクリーナが設けられている。
一方、シリンダヘッド3の吸気マニホールド21が接続された側面とは反対側の側面には、排気ポート13と連通するように排気マニホールド23が接続されている。排気マニホールド23の排気下流端には、排気管23が連通するように接続されている。そして、排気管23の排気下流には、排気中のTHC、CO及びNOxを浄化する機能を有する三元触媒25が備えられている。また、排気管23の三元触媒25の下流には、排気中の酸素濃度を検出するOセンサ(酸素濃度検出手段)26が配設されている。
三元触媒25は、図2に示すように、セラミックスやステンレス等でハニカム状に排気が通過する通路が形成される担体25aと、当該担体25aに触媒層が内層25bと表層25cとの2層で構成され担持されている。内層25bには、パラジウム(Pd)と、三元機能を高めるセリウム酸化物((セリウムを含む酸化物でジルコニウムや希土類元素を含んでもよい。ここでは単にセリア、CeOという)とが添加されている。また、表層25cには、ロジウム(Rh)が添加されている。
そして、エンジン1の運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)等を含んで構成される電子コントロールユニット(ECU)(空燃比変調制御手段)30を備えている。
水温センサ4、クランク角センサ9、カム角センサ20、吸気圧センサ、スロットルポジションセンサ、エアフローセンサ、Oセンサ26及び車両の車速を検出する図示しない車速センサ等の各種センサ類は、車両に搭載されているECU30の入力側に電気的に接続されており、これらセンサ類からの検出情報がECU30に入力される。
一方、ECU30の出力側には、上記点火プラグ11、燃料噴射弁22、電子制御スロットルバルブ等の各種装置が電気的に接続されており、これら各種装置には各種センサ類からの検出情報に基づき演算された点火時期、燃料噴射量、燃料噴射時期、スロットル開度等がそれぞれ出力される。
次にECU30での空燃比制御について説明する。
図3は、ECUが実行する空燃比変調制御のフローチャートである。また、図4は、空燃比の波形パターンを時系列で示す図であり、図中一点鎖線は、空燃比変調平均値(平均値)を、破線は理論空燃比をそれぞれ示している。
図3に示すように、ステップS10では、水温センサ4の検出情報であるエンジン1の冷却水温度に基づき、エンジン1が冷機状態であるか、否かを判別する。例えば検出した冷却水温度が所定温度以下であるか否かを判別し、判別結果が真(Yes)でエンジン1が冷機状態であれば、ステップS12に進み、判別結果が偽(No)でエンジン1が冷機状態でなく温態状態であれば、ステップS32に進み、通常の空燃比変調制御を開始する。そして、本ルーチンをリターンする。なお、エンジンの冷機状態の判定は、三元触媒25の温度情報(温度センサや推定制御に基づく情報)を加味して設定してもよい。例えば、エンジン水温が高くても三元触媒25の温度が350℃未満の条件では冷機状態とみなすことも可能である。
通常の空燃比変調制御は、理論空燃比を挟みリッチ側とリーン側とに周期的に変調させる制御であって、空燃比変調平均値を理論空燃比とし、変調幅及び変調周期をリーン側とリッチ側とで同一とする。
ステップS12では、空燃比変調の変調振幅を通常時の空燃比変調制御の変調振幅よりも大きく設定する。そして、ステップS14に進む。
ステップS14では、図4に示すように、空燃比変調の平均値である変調平均空燃比AFaveを理論空燃比よりもリーン側に設定する。そして、ステップS16に進む。
ステップS16では、図4に示すように、リッチ度合いをリーン度合いより大きく設定する。詳しくは、リーン空燃比AFleanでの空気過剰率λlean、即ちリーン空燃比AFleanの当量比から理論空燃比AFstでの空気過剰率λst、即ち量論比(=1)を減算し絶対値としてリーン度合いを算出する。次に、リッチ空燃比AFrichでの空気過剰率λrich、即ちリッチ空燃比AFrichの当量比から量論比(=1)を減算し絶対値としてリッチ度合いを算出する。そして、このように算出されるリッチ度合いをリーン度合いよりも大きく設定する。そして、ステップS18に進む。
ステップS18では、図4に示すように、空燃比変調の変調サイクルを所定値(例えば1Hz)で、リーン空燃比である期間をリッチ空燃比である期間よりも長く(例えば、リッチ期間に対するリーン期間の割合が1:2)なるように設定する。そして、ステップS20に進む。
ステップS20では、Oセンサ26の検出結果に基づき、三元触媒25下流の排気がリーンであるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で三元触媒25下流の排気がリーンであれば、ステップS22に進み、判別結果が偽(No)で三元触媒25下流の排気がリーンでなければ、ステップS24に進む。
ステップS22では、変調平均空燃比AFaveをリッチ側にシフトする。そして、ステップS28に進む。
ステップS24では、Oセンサ26の検出結果に基づき、三元触媒25下流の排気がリッチであるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で三元触媒25下流の排気がリッチであれば、ステップS26に進み、判別結果が偽(No)で三元触媒25下流の排気がリッチ空燃比でなければ、本ルーチンをリターンする。
ステップS26では、変調平均空燃比AFaveをリーン側にシフトする。そして、ステップS28に進む。
ステップS28では、所定時間経過後、変調平均空燃比AFaveをシフト前の変調平均空燃比に復帰する。そして、本ルーチンをリターンする。ここで、変調空平均燃比AFaveをリーン側にする所定時間は、三元触媒25の温度情報(温度センサや推定制御に基づく情報)に基づいて設定してもよい。これは、三元触媒25の温度上昇は車両の運転条件に依存するため、三元触媒25の温度を検出して変調期間を設定することで、より精密に排気を浄化することができる。
次にECU30での空燃比制御の効果について説明する。
図5は、リッチ空燃比の期間をリーン空燃比の期間よりも短くした変調制御の排気浄化特性を示す図であり、白抜き丸がNOxを、白抜き四角がTHCを、一点鎖線がストイキをそれぞれ示している。また、図6は、エンジン始動後の空燃比変調制御の排気低減効果を示す図であり、図中細線が本実施例を、太線が従来例、詳しくは変調平均空燃比をストイキ近傍とした振幅の小さい変調制御を示している。また、図中の触媒中心温度は、三元触媒25の触媒中心温度を示している。
図5に示すように、図4のような1サイクル中のリッチ期間をリーン期間に対して短く(例えばリッチ期間:リーン期間=1:2)すると、変調平均空燃比AFaveがストイキよりも僅かにリーン側の領域でTHCの浄化効率が最も高くなる。
また、図6に示すように、本発明の空燃比変調制御を行うことにより、従来例と比べ本実施例では三元触媒25の触媒中心温度の昇温速度が早くなっている。そして、三元触媒25の触媒中心温度の上昇に伴いTHC、CO及びNOxの浄化効率も早く上昇し、THC、CO及びNOxの排出量が低減している。
このように本発明の内燃機関の排気浄化装置では、三元触媒25は、パラジウム(Pd)と三元機能を高めるセリウム酸化物を含む内層25bと、ロジウム(Rh)を含みセリウム酸化物を含まない表層25cとの2層で構成される。そして、空燃比変調制御は、エンジン1の冷機状態であれば変調制御の変調振幅を通常時より大きく(例えば、A/Fの絶対値で1.0の振幅とし)、変調平均空燃比AFaveをリーン(例えばA/F=15.0)に、またリッチ度合いをリーン度合いより大きく、そしてリーン空燃比である期間をリッチ空燃比である期間よりも長くしている。
従って、空燃比の変調の振幅を大きくすることで三元触媒25の入口でのCO及びO2濃度が高まり触媒の温度が上昇し、THC及びNOxの浄化効率が高くなる。また、空燃比の変調の振幅を大きくすることで、変調平均空燃比AFaveを理論空燃比よりもリーン側でのNOxの浄化効率を高めることができる。更にリーン空燃比である期間をリッチ空燃比である期間よりも長くなるようにすることでNOxの浄化効率が更に高くなる。そして、表層25cのロジウムにセリアを添加しない三元触媒では、セリアの無添加により過渡的に空燃比がリーン側に変化するとTHC及びNOxの浄化効率が低下することになるが、セリアを添加しないことによりロジウムの粒子成長(貴金属劣化)が抑制されるため、実用上の触媒劣化を考慮するとTHC及びNOxの浄化効率を高く保持することができる。
これらのことから、三元触媒25と上記空燃比変調制御とを同時に用いることで、例えば、エンジン1の始動時或いは冷態時等で燃料の噴射量が多くセリアの無添加で過渡的にリッチ空燃比に変化し、THC及びNOxの浄化効率が低下するような場合でも、上記空燃比変調制御でリーン空燃比でのTHC及びNOxの浄化効率が高くできるので、エンジン1の始動時或いは冷態時であっても三元触媒25の貴金属の担持量を増大することなくTHC及びNOxを効率的に浄化することができ、コスト及び圧力損失の増大を抑制しつつ、排気浄化性能を向上させることができる。また、三元触媒25の表層へのセリアの添加を無くすことができるので更にコストを低減することができる。
また、リーン空燃比とリッチ空燃比との変調の1サイクルにおいて、リッチ化度合いをリーン化度合いより大きくしているので、内層25aのパラジウムに排気中のCO及びTHCをより多く吸着させることができ、リーン空燃比時にNOx浄化効率を高くすることができる。
また、Oセンサ26の検出結果に基づき、三元触媒25の下流の空燃比がリーンであれば変調平均空燃比AFaveをリッチ側にシフトし、空燃比がリッチであれば変調平均空燃比AFaveをリーン側にシフトし、シフト後の所定時間経過後に最適な空燃比に変調平均空燃比AFaveを復帰するようにしている。
例えば、アクセルOFF等で燃料カットされると空燃比が過剰なリーン状態となり排気浄化触媒でOが過剰となりNOxの浄化効率が低下する。また、登坂路等での急激なアクセルONでの内燃機関の高負荷運転時には、空燃比が過剰なリッチ状態となりCO或いはTHCで排気浄化触媒の表面が覆われTHCの浄化効率が低下する。
従って、三元触媒25下流の酸素濃度に基づいて、変調制御の変調平均空燃比をリーン直後にはリッチ側に、リッチ直後にはリーン側にシフトすることで、NOx或いはTHCの浄化効率を更に高くすることができる。
以上で本発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の実施形態は上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、Oセンサ26により三元触媒25の下流の酸素濃度を検出して、排気の空燃比によって、変調制御の変調平均空燃比を変化させるようにしているが、これに限定されるものではなく、触媒状態検出手段(例えば、リニアA/Fセンサ)によって三元触媒25の状態を検出して、検出結果に基づいて変調制御の変調平均空燃比を変化させるようにしても良い。
また、上記実施形態では、変調波形を矩形波としているが、これに限定されるものではなく、三角波形であっても、鋸波形であっても良く、同様の効果を得ることができる。
また、図1には、吸気ポート燃料噴射エンジンを示したが、筒内に直接燃料を噴射するインジェクタを備えた所謂直噴エンジンにも適用できる。
1 エンジン(内燃機関)
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
22 燃料噴射弁
24 排気管
25 三元触媒
26 Oセンサ(酸素濃度検出手段)
30 ECU(空燃比変調制御手段)

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒と、
    前記排気浄化触媒に流入する排気の空燃比をリーン空燃比とリッチ空燃比との間で強制的に変調させる空燃比変調制御手段と、を備え、
    前記排気浄化触媒は、貴金属としてパラジウムを主成分としセリウム酸化物を含む内層と、貴金属としてロジウムを主成分としセリウム酸化物を含まない表層とを有して構成される三元触媒であって、
    前記空燃比変調制御手段は、前記空燃比の平均値を理論空燃比よりもリーン空燃比とし、更に前記空燃比の変調周期をリーン空燃比である期間をリッチ空燃比である期間よりも長くすることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記空燃比変調制御手段は、前記内燃機関が冷態時には温態時よりも、リーン空燃比とリッチ空燃比との変調の振幅を大きくすることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記空燃比変調制御手段は、リーン空燃比とリッチ空燃比との変調の1サイクルにおいて、リッチ空燃比での当量比と量論比との差の絶対値であるリッチ化度合いがリーン空燃比での当量比と前記量論比との差の絶対値であるリーン化度合いより大きいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記排気浄化触媒の状態を検出する触媒状態検出手段を備え、
    前記空燃比変調制御手段は、前記触媒状態検出手段の検出結果に基づいて、前記排気浄化触媒がリーン雰囲気であれば前記空燃比の平均値をリッチ側にシフトし、リッチ雰囲気であれば前記空燃比の平均値をリーン側にシフトするとともに、当該シフト後に前記空燃比の平均値を当該シフト前の空燃比の平均値に復帰させることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記排気浄化触媒の下流の酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段を備え、
    前記空燃比変調制御手段は、前記酸素濃度検出手段の検出結果に基づいて、前記排気浄化触媒下流の空燃比がリーンであれば前記空燃比の平均値をリッチ側にシフトし、前記空燃比がリッチであれば前記空燃比の平均値をリーン側にシフトするとともに、当該シフト後に前記空燃比の平均値を当該シフト前の空燃比の平均値に復帰させることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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