JP2012239311A - 燃料電池車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池スタックの劣化を抑制しつつ、燃料電池システム全体での出力効率を向上することが可能な燃料電池車両を提供する。
【解決手段】燃料電池車両10の燃料電池システム12において、制御装置24は、燃料電池の目標電圧を固定し目標電流を可変とする第2モード中に燃料電池車両10が登坂状態及び加速状態の少なくとも一方である場合、反応ガスのストイキ比を上昇させる。これにより、走行モータ等の駆動源に供給される電力が増加し、駆動源の出力を大きくすることが可能となる。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池と、前記燃料電池からの電力を蓄電可能な蓄電装置と、前記燃料電池又は前記蓄電装置の少なくとも一方から電力を供給される負荷とを有する燃料電池車両に関する。
従来、燃料電池車両等に利用される燃料電池の劣化を抑制するために、酸化還元電位を回避して燃料電池を発電する燃料電池システムが提案されている(特許文献1)。特許文献1の燃料電池システムでは、システム要求電力(Wreq)が徐々に上がっていく場合であっても、燃料電池の出力電圧(Vfc)を酸化還元電位(Voxpt)で一度制限し、制限した電圧に相当する電力をバッテリで補うように制御する。その後、アクセル開度が下がるなどして燃料電池の発電が必要なくなったとしても、燃料電池の出力電圧を酸化還元電位以下で維持して発電を継続し、バッテリの残容量が所定値を超えるまで発電を継続する(要約)。
特開2007―005038号公報
上記のように、特許文献1の制御では、燃料電池の出力電圧を酸化還元電位以下に維持するが、酸化還元電位を回避し続けるためには、走行モータ等の負荷が要求する電力に対して、燃料電池の出力電力を大きくする必要がある。その場合、燃料電池の余剰電力をバッテリに充電することになる。このため、酸化還元電位を回避し続けるためには、バッテリの充放電の頻度が多くなる。バッテリの充放電の頻度が多くなると、充放電に伴う電力損失が大きくなり、燃料電池システム全体での出力効率が低下してしまう。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、燃料電池スタックの劣化を抑制しつつ、燃料電池車両全体での出力効率を向上することが可能な燃料電池車両を提供することを目的とする。
この発明に係る燃料電池車両は、燃料電池と、前記燃料電池からの電力を蓄電する蓄電装置と、前記燃料電池又は前記蓄電装置の少なくとも一方から電力を供給される負荷と、前記燃料電池の電圧を調整するコンバータと、前記負荷が必要とする電力に基づいて前記燃料電池と前記蓄電装置が前記負荷へ供給する電力を制御する制御装置と、前記燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給装置とを備えたものであって、前記制御装置は、前記燃料電池の目標電圧が、白金の酸化還元進行電圧範囲より低い第1電圧以下のとき、前記燃料電池の実電圧をコンバータの出力電圧で調整して目標燃料電池電圧に追従させる第1モードと、前記目標電圧が前記第1電圧を超えるときに前記実電圧をコンバータの出力電圧で調整し前記第1電圧と等しい電圧に維持すると共に、前記反応ガス供給装置を制御し、前記燃料電池への反応ガス供給量を調整して前記燃料電池の電流−電圧特性を変化させ、前記負荷が必要とする電力を前記燃料電池が出力するようにする第2モードとを切替制御し、前記第2モード中に前記燃料電池車両が登坂状態及び加速状態の少なくとも一方であると判定した場合、前記反応ガスのストイキ比を上昇させることを特徴とする。
この発明によれば、燃料電池の劣化を抑制しつつ、燃料電池車両全体での効率化を図ることが可能となる。
すなわち、主として、相対的に高負荷で用いることが可能な第1モードでは、燃料電池の目標電圧が白金の酸化還元進行電圧範囲より低く設定されるため、触媒の酸化反応及び還元反応が同時期に頻繁に繰り返されることが防止されて燃料電池の劣化を防ぐことができる。加えて、燃料電池の実電圧をコンバータの出力電圧で調整して目標燃料電池電圧に追従させることで燃料電池システムの要求負荷に対応可能となるため、燃料電池の出力を効率化することが可能となる。
また、主として、相対的に低負荷で用いることが可能な第2モードでは、燃料電池の実電圧が第1電圧(すなわち、前記酸化還元進行電圧範囲より低い値)に維持されるため、触媒の酸化反応及び還元反応が同時期に頻繁に繰り返されることが防止されて燃料電池の劣化を防ぐことができる。加えて、燃料電池への反応ガス供給量を調整して燃料電池の電流−電圧特性を変化させ、負荷が必要とする電力を前記燃料電池が出力するため、蓄電装置における放電及び充電の量及び頻度を低減することで蓄電装置における電力損失を減少させることが可能となる。
以上より、この発明によれば、燃料電池の劣化を抑制しつつ、燃料電池システム全体での効率化を図ることが可能となる。
加えて、この発明によれば、第2モード中に燃料電池車両が高負荷状態であると判定した場合、反応ガスのストイキ比を上昇させる。これにより、燃料電池車両が高負荷状態である場合、第2モードにおいてストイキ比を上昇させるため、燃料電池は、より高出力となり、高負荷時のドライバビリティを維持することが可能となる。
前記制御装置は、前記第2モード中に前記燃料電池車両が加速状態及び登坂状態の少なくとも一方であると判定した場合、前記燃料電池の実電圧を、前記酸化還元進行電圧範囲外で設定される第2電圧に維持してもよい。これにより、高負荷状態でストイキ比を上昇させた場合であっても、燃料電池の実電圧が、白金の酸化還元進行電圧範囲内になることを防止し、燃料電池の劣化を抑制することが可能となる。なお、前記第2電圧は、前記第1電圧と同じ値としてもよい。
前記燃料電池車両が登坂しているとき、前記反応ガスのストイキ比を、前記第1モードにおけるストイキ比より上昇させてもよい。これにより、走行モータ等の駆動源に供給される電力が増加し、当該駆動源の出力を大きくすることが可能となる。従って、登坂時の出力が上昇し、ドライバビリティが向上する。
この発明によれば、燃料電池の劣化を抑制しつつ、燃料電池車両全体での効率化を図ることが可能となる。
この発明の一実施形態に係る燃料電池車両の概略全体構成図である。 前記燃料電池車両の電力系のブロック図である。 前記実施形態における燃料電池ユニットの概略構成図である。 前記実施形態におけるDC/DCコンバータの詳細を示す図である。 電子制御装置(ECU)における基本的な制御のフローチャートである。 システム負荷を計算するフローチャートである。 現在のモータ回転数とモータ予想消費電力との関係を示す図である。 バッテリのSOC、充放電係数及び平均回生電力の関係を示す図である。 燃料電池を構成する燃料電池セルの電位とセルの劣化量との関係の一例を示す図である。 燃料電池セルの電位の変動速度が異なる場合の酸化の進行と還元の進行の様子の例を示すサイクリックボルタンメトリ図である。 前記実施形態における複数の電力供給モードの説明図である。 前記ECUが、前記燃料電池システムのエネルギマネジメントを行うフローチャートである。 登坂走行判定のフローチャートである。 加速判定のフローチャートである。 エアストイキ比とセル電流との関係を示す図である。 モータ電圧と高トルク回転時のモータ効率との関係を示す図である。 通常第2モードのフローチャートである。 目標FC電流と目標酸素濃度との関係を示す図である。 目標酸素濃度及び目標FC電流と目標エアポンプ回転数及び目標ウォータポンプ回転数との関係を示す図である。 目標酸素濃度及び目標FC電流と目標背圧弁開度との関係を示す図である。 目標FC電流と空気流量との関係を示す図である。 循環弁の開度と循環ガス流量との関係を示す図である。 燃料電池の発電電力と発電効率との関係を示す図である。 モータのトルク制御のフローチャートである。 前記実施形態に係る各種制御を用いた場合のタイムチャートの第1例である。 前記実施形態における各種制御を用いた場合のタイムチャートの第2例である。 前記実施形態における各種制御を用いた場合のタイムチャートの第3例である。 前記実施形態に係る燃料電池システムの第1変形例の概略構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係る燃料電池システムの第2変形例の概略構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係る燃料電池システムの第3変形例の概略構成を示すブロック図である。
1.全体的な構成の説明
[1−1.全体構成]
図1は、この発明の一実施形態に係る燃料電池車両10(以下「FC車両10」又は「車両10」という。)の概略全体構成図である。図2は、FC車両10の電力系のブロック図である。図1及び図2に示すように、FC車両10は、燃料電池システム12(以下「FCシステム12」という。)と、走行用のモータ14と、インバータ16とを有する。
FCシステム12は、燃料電池ユニット18(以下「FCユニット18」という。)と、高電圧バッテリ20(以下「バッテリ20」ともいう。)(蓄電装置)と、DC/DCコンバータ22と、電子制御装置24(以下「ECU24」という。)とを有する。
[1−2.駆動系]
モータ14は、FCユニット18及びバッテリ20から供給される電力に基づいて駆動力を生成し、当該駆動力によりトランスミッション26を通じて車輪28を回転させる。また、モータ14は、回生を行うことで生成した電力(回生電力Preg)[W]をバッテリ20等に出力する(図2参照)。
インバータ16は、3相フルブリッジ型の構成とされて、直流/交流変換を行い、直流を3相の交流に変換してモータ14に供給する一方、回生動作に伴う交流/直流変換後の直流をDC/DCコンバータ22を通じてバッテリ20等に供給する。
なお、モータ14とインバータ16を併せて負荷30という。負荷30には、後述するエアポンプ60、ウォータポンプ80、エアコンディショナ90等の構成要素を含めることもできる。
[1−3.FC系]
(1−3−1.全体構成)
図3は、FCユニット18の概略構成図である。FCユニット18は、燃料電池スタック40(以下「FCスタック40」又は「FC40」という。)と、FCスタック40のアノードに対して水素(燃料ガス)を給排するアノード系と、FCスタック40のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を給排するカソード系と、FCスタック40を冷却する冷却水(冷媒)を循環させる冷却系と、セル電圧モニタ42とを備える。
(1−3−2.FCスタック40)
FCスタック40は、例えば、固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟み込んで形成された燃料電池セル(以下「FCセル」という。)を積層した構造を有する。
(1−3−3.アノード系)
アノード系は、水素タンク44、レギュレータ46、エゼクタ48及びノーマルクローズ型のパージ弁50を有する。水素タンク44は、燃料ガスとしての水素を収容するものであり、配管44a、レギュレータ46、配管46a、エゼクタ48及び配管48aを介して、アノード流路52の入口に接続されている。これにより、水素タンク44の水素は、配管44a等を介してアノード流路52に供給可能である。なお、配管44aには、遮断弁(図示せず)が設けられており、FCスタック40の発電の際、当該遮断弁は、ECU24により開とされる。
レギュレータ46は、導入される水素の圧力を所定値に調整して排出する。すなわち、レギュレータ46は、配管46bを介して入力されるカソード側の空気の圧力(パイロット圧)に応じて、下流側の圧力(アノード側の水素の圧力)を制御する。従って、アノード側の水素の圧力は、カソード側の空気の圧力に連動し、後記するように、酸素濃度を変化させるべくエアポンプ60の回転数等を変化させると、アノード側の水素の圧力も変化する。
エゼクタ48は、水素タンク44からの水素をノズルで噴射することで負圧を発生させ、この負圧によって配管48bのアノードオフガスを吸引することができる。
アノード流路52の出口は、配管48bを介して、エゼクタ48の吸気口に接続されている。そして、アノード流路52から排出されたアノードオフガスは、配管48bを通って、エゼクタ48に再度導入されることでアノードオフガス(水素)が循環する。
なお、アノードオフガスは、アノードにおける電極反応で消費されなかった水素、及び、水蒸気を含んでいる。また、配管48bには、アノードオフガスに含まれる水分{凝縮水(液体)、水蒸気(気体)}を分離・回収する気液分離器(図示せず)が設けられている。
配管48bの一部は、配管50a、パージ弁50及び配管50bを介して、後記する配管64bに設けられた希釈器(図示せず)に接続されている。パージ弁50は、FCスタック40の発電が安定していないと判定された場合、ECU24からの指令に基づき所定時間、開となる。前記希釈器は、パージ弁50からのアノードオフガス中の水素を、カソードオフガスで希釈する。
(1−3−4.カソード系)
カソード系は、エアポンプ60、加湿器62、ノーマルオープン型の背圧弁64と、ノーマルオープン型の循環弁66、流量センサ68、70及び温度センサ72を有する。
エアポンプ60は、外気(空気)を圧縮してカソード側に送り込むものであり、その吸気口は、配管60aを介して車外(外部)と連通している。エアポンプ60の吐出口は、配管60b、加湿器62及び配管62aを介して、カソード流路74の入口に接続されている。エアポンプ60がECU24の指令に従って作動すると、エアポンプ60は、配管60aを介して車外の空気を吸気して圧縮し、この圧縮された空気が配管60b等を通ってカソード流路74に圧送される。
加湿器62は、水分透過性を有する複数の中空糸膜62eを備えている。そして、加湿器62は、中空糸膜62eを介して、カソード流路74に向かう空気とカソード流路74から排出された多湿のカソードオフガスとの間で水分交換させ、カソード流路74に向かう空気を加湿する。
カソード流路74の出口側には、配管62b、加湿器62、配管64a、背圧弁64及び配管64bが配置されている。カソード流路74から排出されたカソードオフガス(酸化剤オフガス)は、配管62b等を通って、車外に排出される。なお、配管64bには、前記した希釈器(図示しない)が設けられている。
背圧弁64は、例えば、バタフライ弁で構成され、その開度がECU24によって制御されることで、カソード流路74における空気の圧力を制御する。より具体的には、背圧弁64の開度が小さくなると、カソード流路74における空気の圧力が上昇し、体積流量当たりにおける酸素濃度(体積濃度)が高くなる。逆に、背圧弁64の開度が大きくなると、カソード流路74における空気の圧力が下降し、体積流量当たりにおける酸素濃度(体積濃度)が低くなる。
前記希釈器の下流側の配管64bは、配管66a、循環弁66及び配管66bを介して、配管60aに接続されている。これにより、排気ガス(カソードオフガス)の一部が、循環ガスとして、配管66a、循環弁66及び配管66bを通って、配管60aに供給され、車外からの新規空気に合流し、エアポンプ60に吸気される。
循環弁66は、例えば、バタフライ弁で構成され、その開度がECU24によって制御されることで循環ガスの流量を制御する。
流量センサ68は、配管60bに取り付けられ、カソード流路74に向かう空気の流量[g/s]を検出してECU24に出力する。流量センサ70は、配管66bに取り付けられ、配管60aに向かう循環ガスの流量Qc[g/s]を検出してECU24に出力する。
温度センサ72は、配管64aに取り付けられ、カソードオフガスの温度を検出してECU24に出力する。ここで、循環ガスの温度は、カソードオフガスの温度と略等しいため、温度センサ72の検出するカソードオフガスの温度に基づいて、循環ガスの温度を検知することができる。
(1−3−5.冷却系)
冷却系は、ウォータポンプ80及びラジエータ82(放熱器)を有する。ウォータポンプ80は、冷却水(冷媒)を循環させるものであり、その吐出口は、配管80a、冷媒流路84、配管82a、ラジエータ82及び配管82bを順に介して、ウォータポンプ80の吸込口に接続されている。ECU24の指令に従ってウォータポンプ80が作動すると、冷却水が冷媒流路84とラジエータ82との間で循環し、FCスタック40を冷却する。
(1−3−6.セル電圧モニタ)
セル電圧モニタ42は、FCスタック40を構成する複数の単セル毎のセル電圧Vcellを検出する機器であり、モニタ本体と、モニタ本体と各単セルとを接続するワイヤハーネスとを備える。モニタ本体は、所定周期で全ての単セルをスキャニングし、各単セルのセル電圧Vcellを検出し、平均セル電圧及び最低セル電圧を算出する。そして、平均セル電圧及び最低セル電圧をECU24に出力する。
(1−3−7.電力系)
図2に示すように、FC40からの電力(以下「FC電力Pfc」という。)は、インバータ16及びモータ14(力行時)とDC/DCコンバータ22及び高電圧バッテリ20(充電時)とに加え、前記エアポンプ60、前記ウォータポンプ80、エアコンディショナ90、ダウンバータ92、低電圧バッテリ94、アクセサリ96及びECU24に供給される。なお、図1に示すように、FCユニット18(FC40)とインバータ16及びDC/DCコンバータ22との間には、逆流防止ダイオード98が配置されている。また、FC40の発電電圧(以下「FC電圧Vfc」という。)は、電圧センサ100(図4)により検出され、FC40の発電電流(以下「FC電流Ifc」という。)は、電流センサ102により検出され、いずれもECU24に出力される。
[1−4.高電圧バッテリ20]
バッテリ20は、複数のバッテリセルを含む蓄電装置(エネルギストレージ)であり、例えば、リチウムイオン2次電池又はキャパシタ等を利用することができる。本実施形態ではリチウムイオン2次電池を利用している。バッテリ20の出力電圧(以下「バッテリ電圧Vbat」という。)[V]は、図示しない電圧センサにより検出され、バッテリ20の出力電流(以下「バッテリ電流Ibat」という。)[A]は、図示しない電流センサにより検出され、それぞれECU24に出力される。さらに、バッテリ20の残容量(以下「SOC」という。)[%]は、SOCセンサ104(図2)により検出され、ECU24に出力される。
[1−5.DC/DCコンバータ22]
DC/DCコンバータ22は、FCユニット18からのFC電力Pfcと、バッテリ20から供給された電力(以下「バッテリ電力Pbat」という。)[W]と、モータ14からの回生電力Pregとの供給先を制御する。
図4には、本実施形態におけるDC/DCコンバータ22の詳細が示されている。図4に示すように、DC/DCコンバータ22は、一方がバッテリ20のある1次側1Sに接続され、他方が負荷30とFC40との接続点である2次側2Sに接続されている。
DC/DCコンバータ22は、1次側1Sの電圧(1次電圧V1)[V]を2次側2Sの電圧(2次電圧V2)[V](V1≦V2)に昇圧するとともに、2次電圧V2を1次電圧V1に降圧する昇降圧型且つチョッパ型の電圧変換装置である。
図4に示すように、DC/DCコンバータ22は、1次側1Sと2次側2Sとの間に配される相アームUAと、リアクトル110とから構成される。
相アームUAは、上アーム素子(上アームスイッチング素子112とダイオード114)と下アーム素子(下アームスイッチング素子116とダイオード118)とで構成される。上アームスイッチング素子112と下アームスイッチング素子116には、それぞれ例えば、MOSFET又はIGBT等が採用される。
リアクトル110は、相アームUAの中点(共通接続点)とバッテリ20の正極との間に挿入され、DC/DCコンバータ22により1次電圧V1と2次電圧V2との間で電圧を変換する際に、エネルギを放出及び蓄積する作用を有する。
上アームスイッチング素子112は、ECU24から出力されるゲート駆動信号(駆動電圧)UHのハイレベルによりオンにされ、下アームスイッチング素子116は、ゲートの駆動信号(駆動電圧)ULのハイレベルによりオンにされる。
なお、ECU24は、1次側の平滑コンデンサ122に並列に設けられた電圧センサ120により1次電圧V1を検出し、電流センサ124により1次側の電流(1次電流I1)[A]を検出する。また、ECU24は、2次側の平滑コンデンサ128に並列に設けられた電圧センサ126により2次電圧V2を検出し、電流センサ130により2次側の電流(2次電流I2)[A]を検出する。
[1−6.ECU24]
ECU24は、通信線140(図1等)を介して、モータ14、インバータ16、FCユニット18、バッテリ20及びDC/DCコンバータ22を制御する。当該制御に際しては、メモリ(ROM)に格納されたプログラムを実行し、また、セル電圧モニタ42、流量センサ68、70、温度センサ72、電圧センサ100、120、126、電流センサ102、124、130、SOCセンサ104等の各種センサの検出値を用いる。
ここでの各種センサには、上記センサに加え、開度センサ150、モータ回転数センサ152及び車速センサ154(図1)が含まれる。開度センサ150は、アクセルペダル156の開度θp[度]を検出する。回転数センサ152は、モータ14の回転数Nm[rpm]を検出する。車速センサ154は、FC車両10の車速V[km/h]を検出する。さらに、ECU24には、メインスイッチ158(以下「メインSW158」という。)が接続される。メインSW158は、FCユニット18及びバッテリ20からモータ14への電力供給の可否を切り替えるものであり、ユーザにより操作可能である。
ECU24は、マイクロコンピュータを含み、必要に応じて、タイマ、A/D変換器、D/A変換器等の入出力インタフェースを有する。なお、ECU24は、1つのECUのみからなるのではなく、モータ14、FCユニット18、バッテリ20及びDC/DCコンバータ22毎の複数のECUから構成することもできる。
ECU24は、FCスタック40の状態、バッテリ20の状態、及びモータ14の状態の他、各種スイッチ及び各種センサからの入力(負荷要求)に基づき決定したFC車両10全体としてFCシステム12に要求される負荷から、FCスタック40が負担すべき負荷と、バッテリ20が負担すべき負荷と、回生電源(モータ14)が負担すべき負荷の配分(分担)を調停しながら決定し、モータ14、インバータ16、FCユニット18、バッテリ20及びDC/DCコンバータ22に指令を送出する。
2.本実施形態の制御
次に、ECU24における制御について説明する。
[2−1.基本制御]
図5には、ECU24における基本的な制御のフローチャートが示されている。ステップS1において、ECU24は、メインSW158がオンであるかどうかを判定する。メインSW158がオンでない場合(S1:NO)、ステップS1を繰り返す。メインSW158がオンである場合(S1:YES)、ステップS2に進む。ステップS2において、ECU24は、FCシステム12に要求される負荷(システム負荷Psys)[W]を計算する。
ステップS3において、ECU24は、FCシステム12のエネルギマネジメントを行う。ここにいうエネルギマネジメントは、FCスタック40の劣化を抑制しつつ、FCシステム12全体の出力を効率化することを企図している。
ステップS4において、ECU24は、FCスタック40の周辺機器、すなわち、エアポンプ60、背圧弁64、循環弁66及びウォータポンプ80の制御(FC発電制御)を行う。ステップS5において、ECU24は、モータ14のトルク制御を行う。
ステップS6において、ECU24は、メインSW158がオフであるかどうかを判定する。メインSW158がオフでない場合(S6:NO)、ステップS2に戻る。メインSW158がオフである場合(S6:YES)、今回の処理を終了する。
[2−2.システム負荷Psysの計算]
図6には、システム負荷Psysを計算するフローチャートが示されている。ステップS11において、ECU24は、開度センサ150からアクセルペダル156の開度θpを読み込む。ステップS12において、ECU24は、回転数センサ152からモータ14の回転数Nm[rpm]を読み込む。
ステップS13において、ECU24は、開度θpと回転数Nmに基づいてモータ14の予想消費電力Pm[W]を算出する。具体的には、図7に示すマップにおいて、開度θp毎に回転数Nmと予想消費電力Pmの関係を記憶しておく。例えば、開度θpがθp1であるとき、特性120を用いる。同様に、開度θpがθp2、θp3、θp4、θp5、θp6であるとき、それぞれ特性122、124、126、128、130を用いる。そして、開度θpに基づいて回転数Nmと予想消費電力Pmとの関係を示す特性を特定した上で、回転数Nmに応じた予想消費電力Pmを特定する。
ステップS14において、ECU24は、各補機から現在の動作状況を読み込む。ここでの補機には、例えば、エアポンプ60、ウォータポンプ80及びエアコンディショナ90を含む高電圧系の補機や、低電圧バッテリ94、アクセサリ96及びECU24を含む低電圧系の補機が含まれる。例えば、エアポンプ60及びウォータポンプ80であれば、回転数Nap、Nwp[rpm]を読み込む。エアコンディショナ90であれば、その出力設定を読み込む。
ステップS15において、ECU24は、各補機の現在の動作状況に応じて補機の消費電力Pa[W]を算出する。ステップS16において、ECU24は、充放電係数αを算出する。充放電係数αは、予想消費電力Pmと補機の消費電力Paの和(仮システム負荷)に乗算する係数であり、バッテリ20のSOCとモータ14の回生電力Pregの平均値(以下「平均回生電力Pregave」という。)とに応じて設定される。平均回生電力Pregaveは、所定期間内に得られた回生電力Pregの平均値である。
図8は、SOC、充放電係数α及び平均回生電力Pregaveの関係を示すマップである。図8の例では、目標SOCを50%に設定しており、SOCが50%を上回るとき(十分な充電状態にあるとき)、充放電係数αが1未満とされる。これにより、仮システム負荷に1未満の乗数を掛けることでシステム負荷Psysを小さくし、バッテリ20の余分なSOCを消費することが可能となる。また、SOCが50%を下回るとき(充電を要するとき)、充放電係数αを1より大きくする。これにより、仮システム負荷に1を超える乗数を掛けることでシステム負荷Psysを大きくし、SOCの不足分を補うことが可能となる。
また、図8の例では、平均回生電力Pregaveに応じてSOCと充放電係数αの関係を切り替える。すなわち、図8に示すように、平均回生電力Pregaveが低い場合(回生電力Pregが得難い環境にあるとき)、回生電力Pregをあまり見込めない分、SOCが50%を上回る範囲では充放電係数αを大きくし、SOCが50%を下回る範囲では充放電係数αを1に近い値とする。一方、平均回生電力Pregaveが高い場合(回生電力Pregを得易い環境にあるとき)、回生電力Pregをより多く見込める分、SOCが50%を上回る範囲では充放電係数αを小さくし、SOCが50%を下回る範囲では充放電係数αを1から大きく遠ざける。なお、目標SOCは、50%以外の値に設定してもよい。また、図8のマップは、例えば、実測値、シミュレーション値を用いることができる。
図6に戻り、ステップS17において、ECU24は、モータ14の予想消費電力Pmと補機の消費電力Paの和(仮システム負荷)に充放電係数αを乗算してFC車両10全体での予想消費電力(すなわち、システム負荷Psys)を算出する。
[2−3.エネルギマネジメント]
上記のように、本実施形態におけるエネルギマネジメントでは、FCスタック40の劣化を抑制しつつ、FCシステム12全体の出力を効率化することを企図している。
(2−3−1.前提事項)
図9は、FCスタック40を構成するFCセルの電位(セル電圧Vcell)[V]とセルの劣化量Dとの関係の一例を示している。すなわち、図9中の曲線160は、セル電圧Vcellと劣化量Dとの関係を示す。
図9において、電位v1(例えば、0.5V)を下回る領域(以下「白金凝集増加領域R1」又は「凝集増加領域R1」という。)では、FCセルに含まれる白金(酸化白金)について還元反応が激しく進行し、白金が過度に凝集する。電位v1から電位v2(例えば、0.8V)までは、還元反応が安定的に進行する領域(以下「白金還元領域R2」又は「還元領域R2」という。)である。
電位v2から電位v3(例えば、0.9V)までは、白金について酸化還元反応が進行する領域(以下「白金酸化還元進行領域R3」又は「酸化還元領域R3」という。)である。電位v3から電位v4(例えば、0.95V)までは、白金について酸化反応が安定的に進行する領域(以下「白金酸化安定領域R4」又は「酸化領域R4」という。)である。電位v4からOCV(開回路電圧)までは、セルに含まれるカーボンの酸化が進行する領域(以下「カーボン酸化領域R5」という。)である。
上記のように、図9では、セル電圧Vcellが白金還元領域R2又は白金酸化安定領域R4にあれば、FCセルの劣化の進行度合が小さい。一方、セル電圧Vcellが白金凝集増加領域R1、白金酸化還元進行領域R3、又はカーボン酸化領域R5にあれば、FCセルの劣化の進行度合が大きい。
なお、図9では、曲線160を一義的に定まるような表記としているが、実際は、単位時間当たりにおけるセル電圧Vcellの変動量(変動速度Acell)[V/sec]に応じて曲線160は変化する。
図10には、変動速度Acellが異なる場合の酸化の進行と還元の進行の様子の例を示すサイクリックボルタンメトリ図である。図10において、曲線170は、変動速度Acellが高い場合を示し、曲線172は、変動速度Acellが低い場合を示す。図10からわかるように、変動速度Acellに応じて酸化又は還元の進行度合が異なるため、必ずしも各電位v1〜v4は一義的に特定されない。また、FCセルの個体差によっても各電位v1〜v4は変化し得る。このため、電位v1〜v4は、理論値、シミュレーション値又は実測値に誤差分を反映させたものとして設定することが好ましい。
また、FCセルの電流−電圧(IV)特性は、一般的な燃料電池セルと同様、セル電圧Vcellが下がるほど、セル電流Icell[A]が増加する(図11参照)。加えて、FCスタック40の発電電圧(FC電圧Vfc)は、セル電圧VcellにFCスタック40内の直列接続数Nfcを乗算したものである。直列接続数Nfcは、FCスタック40内で直列に接続されるFCセルの数であり、以下、単に「セル数」ともいう。
以上を踏まえ、本実施形態では、DC/DCコンバータ22が、電圧変換動作を行っている際、FCスタック40の目標電圧(目標FC電圧Vfctgt)[V]を、主として、白金還元領域R2内に設定しつつ、必要に応じて白金酸化安定領域R4内に設定する(具体例は、図12等を用いて説明する。)。このような目標FC電圧Vfctgtの切替えを行うことにより、FC電圧Vfcが、領域R1、R3、R5(特に、白金酸化還元進行領域R3)内にある時間を極力短縮し、FCスタック40の劣化を防止することができる。
なお、上記の処理では、FCスタック40の供給電力(FC電力Pfc)と、システム負荷Psysが等しくならない場合が存在する。この点、FC電力Pfcがシステム負荷Psysを下回っている場合、その不足分は、バッテリ20から供給する。また、FC電力Pfcがシステム負荷Psysを上回っている場合、その余剰分は、バッテリ20に充電する。
なお、図9では、電位v1〜v4を具体的な数値として特定したが、これは、後述する制御を行うためであり、当該数値は、あくまで制御の便宜を考慮して決定するものである。換言すると、曲線160からもわかるように、劣化量Dは連続的に変化するため、制御の仕様に応じて、電位v1〜v4は、適宜設定することができる。
但し、白金還元領域R2は、曲線160の極小値(第1極小値Vlmi1)を含む。白金酸化還元進行領域R3では、曲線160の極大値(極大値Vlmx)を含む。白金酸化安定領域R4は、曲線160の別の極小値(第2極小値Vlmi2)を含む。
(2−3−2.エネルギマネジメントで用いる電力供給モード)
図11は、本実施形態における複数の電力供給モードの説明図である。本実施形態では、エネルギマネジメントで用いる電力供給の制御方法(電力供給モード)として、2つの制御方法(電力制御モード)を用いる。すなわち、本実施形態では、目標FC電圧Vfctgt及びFC電流Ifcがいずれも可変である電圧可変・電流可変制御(第1モード)と、目標FC電圧Vfctgtが一定でありFC電流Ifcが可変である電圧固定・電流可変制御(第2モード)とを切り替えて用いる。
第1モード(電圧可変・電流可変制御)は、主として、システム負荷Psysが相対的に高いときに用いられるものであり、目標酸素濃度Cotgtを固定(或いは、酸素を豊潤な状態に維持)した状態で、目標FC電圧Vfctgtを調整することによりFC電流Ifcを制御する。これにより、基本的に、FC電力Pfcによりシステム負荷Psysをまかなうことが可能となる。第1モードは、通常走行時(登坂時以外の走行時)に用いる通常第1モードと、登坂時に用いる登坂時第1モードとに分けられる。
第2モード(電圧固定・電流可変制御)は、主として、システム負荷Psysが相対的に低いときに用いられるものであり、目標セル電圧Vcelltgt(=目標FC電圧Vfctgt/セル数)を、酸化還元領域R3よりも低い電位以下で設定された基準電位{本実施形態では、電位v2(=0.8V)}に固定すると共に、目標酸素濃度Cotgtを可変とすることにより、FC電流Ifcを可変とする。これにより、基本的に、FC電力Pfcによりシステム負荷Psysをまかなうことが可能となる(詳細は後述する。)。FC電力Pfcの不足分は、バッテリ20からアシストする。第2モードは、通常走行時(登坂時及び加速時以外の走行時)に用いる通常第2モードと、登坂時又は加速時に用いる登坂/加速時第2モードとに分けられる。
(2−3−3.エネルギマネジメントの全体フロー)
図12には、ECU24が、FCシステム12のエネルギマネジメント(図5のS3)を行うフローチャートが示されている。ステップS21において、ECU24は、ステップS2で計算したシステム負荷Psysが、高負荷を判定するための閾値THPsys1を上回るか否かを判定する。システム負荷Psysが閾値THPsys1を上回る場合(S21:YES)、ステップS22において、ECU24は、車両10が登坂中であるか否かを判定する登坂走行判定を行う。そして、車両10が登坂中でない場合(S23:NO)、ステップS24において、ECU24は、通常第1モード(電圧可変・電流可変制御)を実行する。車両10が登坂中である場合(S23:YES)、ステップS25において、ECU24は、登坂時第1モード(電圧可変・電流可変制御)を実行する。
ステップS21においてシステム負荷Psysが閾値THPsys1を上回らない場合(S21:NO)、ステップS26において、ステップS22と同様の登坂走行判定を行う。続くステップS27において、ECU24は、車両10が加速中であるか否かを判定する加速判定を行う。車両10が登坂中及び加速中のいずれでもない場合(S28:NO)、ステップS29において、ECU24は、通常第2モード(電圧固定・電流可変制御)を選択する。車両10が登坂中又は加速中のいずれかである場合(S28:YES)、ステップS30において、ECU24は、登坂/加速時第2モード(電圧固定・電流可変制御)を実行する。
(2−3−4.登坂判定)
図13は、登坂判定のフローチャートである。ステップS41において、ECU24は、モータ14のトルクTmの平均値(平均モータトルクTmave)を算出し、平均モータトルクTmaveが、車両10が登坂中であるか否かを判定するための閾値THTmave1以上であるか否かを判定する。
平均モータトルクTmaveが閾値THTmave1以上である場合(S41:YES)、ステップS42において、ECU24は、モータ14の回転数Nmの平均値(平均モータ回転数Nmave)を算出し、平均モータ回転数Nmaveが、車両10が登坂中であるか否かを判定するための閾値THNmave1以上であるか否かを判定する。
平均モータ回転数Nmaveが閾値THNmave1以上である場合(S42:YES)、ステップS43において、ECU24は、車両10が登坂中であるか否かを示す登坂フラグFLG1を、車両10が登坂中であることを示す「1」に設定する。
平均モータトルクTmaveが閾値THTmave1以上でない場合(S41:NO)又は平均モータ回転数Nmaveが閾値THNmave1以上でない場合(S42:NO)、ステップS44において、ECU24は、前記加速フラグFLG1を、車両10が登坂中でないことを示す「0」に設定する。
(2−3−5.加速判定)
図14は、加速判定のフローチャートである。ステップS51において、ECU24は、モータ14の出力(モータ出力Pmot)を算出し、モータ出力Pmotが、車両10が加速中であるか否かを判定するための閾値THPmot1以上であるか否かを判定する。
モータ出力Pmotが閾値THPmot1以上である場合(S51:YES)、ステップS52において、ECU24は、アクセルペダル156の開度θpが、車両10が加速中であるか否かを判定するための閾値THθp1以上であるか否かを判定する。
開度θpが閾値THθp1以上である場合(S52:YES)、ステップS53において、ECU24は、車両10が加速中であるか否かを示す加速フラグFLG2を、車両10が加速中であることを示す「1」に設定する。
モータ出力Pmotが閾値THPmot1以上でない場合(S51:NO)又はアクセルペダル156の開度θpが閾値THθp1以上でない場合(S52:NO)、ステップS54において、ECU24は、前記加速フラグFLG2を、車両10が加速中でないことを示す「0」に設定する。
(2−3−6.第1モード)
上記のように、第1モードは、主として、システム負荷Psysが相対的に高いときに用いられるものであり、目標酸素濃度Cotgtを固定(或いは、酸素を豊潤な状態に維持)した状態で、目標FC電圧Vfctgtを調整することによりFC電流Ifcを制御する。第1モードは、車両10が登坂通常走行時(登坂時以外の走行時)に用いる通常第1モードと、登坂時に用いる登坂時第1モードとに分けられる。
すなわち、図11に示すように、通常第1モードでは、FC40の電流−電圧特性(IV特性)が通常のもの(図11中、実線で表されるもの)を用いる。登坂時第1モードでは、エアストイキ比を上昇させたFC40のIV特性を用いる。
通常の燃料電池と同様、FC40のIV特性は、セル電圧Vcell(FC電圧Vfc)が低くなるほど、セル電流Icell(FC電流Ifc)が大きくなる。このため、通常第1モード及び登坂時第1モードでは、システム負荷Psysに応じて目標FC電流Ifctgtを算出し、さらに目標FC電流Ifctgtに対応する目標FC電圧Vfctgtを算出する。そして、FC電圧Vfcが目標FC電圧Vfctgtとなるように、ECU24は、DC/DCコンバータ22を制御する。すなわち、2次電圧V2が目標FC電圧Vfctgtとなるように1次電圧V1をDC/DCコンバータ22により昇圧することで、FC電圧Vfcを制御してFC電流Ifcを制御する。
なお、酸素が豊潤な状態にあるとは、例えば、図15に示すように、エアストイキ比を上昇させても、セル電流Icellが略一定となり、実質的に飽和した状態となる通常ストイキ比以上の領域における酸素を意味する。水素が豊潤であるという場合も、同様である。なお、エアストイキ比の調整は、例えば、酸素濃度の制御により行う。
以上のような第1モード(通常第1モード及び登坂時第1モード)によれば、システム負荷Psysが相対的に高いときであっても、基本的にシステム負荷Psysの全てをFC電力Pfcによりまかなうことが可能となる。
特に、登坂時第1モードによれば、車両10が登坂中であっても、システム負荷Psysの全てをFC電力Pfcによりまかなうことが可能となる。すなわち、登坂時第1モードでは、エアストイキ比を上昇させたFC40のIV特性を用いるため、FC電圧Vfcが上昇する。FC電圧Vfcが上昇すると、インバータ16がモータ14を駆動する電圧(モータ電圧Vmot)が上昇する。図16に示すように、高トルク回転時のモータ効率は、モータ電圧Vmotの増加に比例して上昇する。これにより、車両10が登坂中であっても、システム負荷Psysの全てをFC電力Pfcによりまかなうことが可能となると共に、より高出力とすることでドライバビリティを維持することが可能となる。
(2−3−7.第2モード)
上記のように、第2モードは、主として、システム負荷Psysが相対的に低いときに用いられるものであり、目標セル電圧Vcelltgt(=目標FC電圧Vfctgt/セル数)を、酸化還元領域R3よりも低い電位以下で設定された基準電位{本実施形態では、電位v2(=0.8V)}に固定すると共に、目標酸素濃度Cotgt(エアストイキ比)を可変とすることにより、FC電流Ifcを可変とする。第2モードは、通常走行時(登坂時及び加速時以外の走行時)に用いる通常第2モードと、登坂時又は加速時に用いる登坂/加速時第2モードとに分けられる。
すなわち、図11に示すように、通常第2モードでは、セル電圧Vcellを一定に保った状態で目標酸素濃度Cotgtを下げていくことで酸素濃度Coを下げる。図15に示すように、エアストイキ比(酸素濃度Co)が低下するとセル電流Icell(FC電流Ifc)も低下する。このため、セル電圧Vcellを一定に保った状態で目標酸素濃度Cotgtを増減させることで、セル電流Icell(FC電流Ifc)及びFC電力Pfcを制御することが可能となる。なお、FC電力Pfcの不足分は、バッテリ20からアシストする。
登坂/加速時第2モードでは、エアストイキ比を上昇させ、通常第1モードと同じレベルに戻す。従って、第2モードは、目標セル電圧Vcelltgt(目標FC電圧Vfctgt)を固定すると共に、目標酸素濃度Cotgtを可変とすることにより、FC電流Ifcを可変とするモードではあるものの、登坂/加速時第2モードでは、目標酸素濃度Cotgtが固定されるため、実質的に、目標セル電圧Vcelltgt(目標FC電圧Vfctgt)及びFC電流Ifcが一定となる。
図17には、第2モード(通常時第2モード及び登坂/加速時第2モード)のフローチャートが示されている。ステップS61において、ECU24は、DC/DCコンバータ22の昇圧率を調整することにより、酸化還元領域R3よりも低い電位以下で設定された基準電位{本実施形態では、電位v2(=0.8V)}に目標FC電圧Vfctgtを固定する。ステップS62において、ECU24は、システム負荷Psysに対応する目標FC電流Ifctgtを算出する。なお、登坂/加速時第2モードでは、ここでの目標FC電流Ifctgtが一定となる。
ステップS63において、ECU24は、目標FC電圧Vfctgtが基準電位であることを前提として、目標FC電流Ifctgtに対応する目標酸素濃度Cotgtを算出する(図11及び図18参照)。なお、図18は、FC電圧Vfcが基準電位であるときの目標FC電流Ifctgtと目標酸素濃度Cotgtとの関係を示す。また、登坂/加速時第2モードでは、目標FC電流Ifctgtが一定であるため、目標酸素濃度Cotgtも一定となる。
ステップS64において、ECU24は、目標酸素濃度Cotgtに応じて各部への指令値を算出及び送信する。ここで算出される指令値には、エアポンプ60の回転数(以下「エアポンプ回転数Nap」又は「回転数Nap」という。)、ウォータポンプ80の回転数(以下「ウォータポンプ回転数Nwp」又は「回転数Nwp」という。)、背圧弁64の開度(以下「背圧弁開度θbp」又は「開度θbp」という。)及び循環弁66の開度(以下「循環弁開度θc」又は「開度θc」という。)が含まれる。
すなわち、図19及び図20に示すように、目標酸素濃度Cotgtに応じて目標エアポンプ回転数Naptgt、目標ウォータポンプ回転数Nwptgt及び目標背圧弁開度θbptgtが設定される。また、循環弁66の目標開度θctgtは、初期値(例えば、循環ガスがゼロとなる開度)に設定される。
ステップS65において、ECU24は、FC40による発電が安定しているか否かを判定する。当該判定として、ECU24は、セル電圧モニタ42から入力される最低セル電圧が、平均セル電圧から所定電圧を減算した電圧よりも低い場合{最低セル電圧<(平均セル電圧−所定電圧)}、FC40の発電が不安定であると判定する。なお、前記所定電圧は、例えば、実験値、シミュレーション値等を用いることができる。
発電が安定している場合(S65:YES)、今回の処理を終える。発電が安定していない場合(S65:NO)、ステップS66において、ECU24は、流量センサ70を介して循環ガスの流量Qc[g/s]を監視しながら、循環弁66の開度θcを大きくし、流量Qcを一段階増加する(図21参照)。なお、図21では、循環弁66を全開とした場合、流量Qcが4段階目の増加となり、最大流量となる場合を例示している。
但し、循環弁66の開度θcが増加すると、エアポンプ60に吸気される吸気ガスにおいて、循環ガスの割合が増加する。すなわち、吸気ガスについて、新規空気(車外から吸気される空気)と、循環ガスとの割合において、循環ガスの割合が増加するように変化する。従って、全単セルへの酸素の分配能力が向上する。ここで、循環ガス(カソードオフガス)の酸素濃度は、新規空気の酸素濃度に対して低い。このため、循環弁66の開度θcの制御前後において、エアポンプ60の回転数Nap及び背圧弁64の開度θbpが同一である場合、カソード流路74を通流するガスの酸素濃度が低下することになる。
そこで、ステップS66では、ステップS63で算出した目標酸素濃度Cotgtが維持されるように、循環ガスの流量Qcの増加に連動して、エアポンプ60の回転数Napの増加及び背圧弁64の開度θbpの減少の少なくとも一方を実行することが好ましい。
例えば、循環ガスの流量Qcを増加した場合、エアポンプ60の回転数Napを増加させ、新規空気の流量を増加することが好ましい。そして、このようにすれば、カソード流路74に向かうガス(新規空気と循環ガスとの混合ガス)全体の流量が増加するので、全単セルへの酸素の分配能力がさらに向上し、FC40の発電性能が回復し易くなる。
このようにして、目標酸素濃度Cotgtを維持しつつ、循環ガスを新規空気に合流させるので、カソード流路74を通流するガスの体積流量[L/s]が増加する。これにより、目標酸素濃度Cotgtが維持されつつ体積流量の増加したガスが、FC40内で複雑に形成されたカソード流路74全体に行き渡り易くなる。したがって、各単セルに前記ガスが同様に供給され易くなり、FC40の発電の不安定が解消され易くなる。また、MEA(膜電極接合体)の表面やカソード流路74を囲む壁面に付着する水滴(凝縮水等)も除去され易くなる。
ステップS67において、ECU24は、流量センサ70を介して検出される循環ガスの流量Qcが上限値以上であるか否か判定する。判定基準となる上限値は、循環弁66の開度θcが全開となる値に設定される。
この場合において、循環弁開度θcが同一であっても、エアポンプ60の回転数Napが増加すると、流量センサ70で検出される循環ガスの流量Qcが増加するので、前記上限値は、エアポンプ回転数Napに関連付けて、つまり、エアポンプ60の回転数Napが大きくなると、前記上限値が大きくなるように設定されることが好ましい。
循環ガスの流量Qcが上限値以上でないと判定した場合(S67:NO)、ステップS65に戻る。循環ガスの流量Qcが上限値以上であると判定した場合(S67:YES)、ステップS68に進む。
ここで、ステップS66、S67では、流量センサ70が直接検出する循環ガスの流量Qcに基づいて処理を実行したが、循環弁開度θcに基づいて処理を実行してもよい。すなわち、ステップS66において、循環弁開度θcを開方向に一段階(例えば30°)にて増加する構成とし、ステップS67において、循環弁66が全開である場合(S67:YES)、ステップS68に進む構成としてもよい。
また、この場合において、循環弁66の開度θcと、循環ガスの温度と、図22のマップとに基づいて、循環ガスの流量Qc[g/s]を算出することもできる。図22に示すように、循環ガスの温度が高くなるにつれて、その密度が小さくなるので、流量Qc[g/s]が小さくなる関係となっている。
ステップS68において、ECU24は、ステップS65と同様に、発電が安定しているか否かを判定する。発電が安定している場合(S68:YES)、今回の処理を終える。発電が安定していない場合(S68:NO)、ステップS69において、ECU24は、目標酸素濃度Cotgtを1段増加させる(通常の濃度に近づける)。具体的には、エアポンプ60の回転数Napの増加及び背圧弁64の開度θbpの減少の少なくとも一方を1段階行う。
ステップS70において、ECU24は、目標酸素濃度Cotgtが通常のIV特性における目標酸素濃度(通常酸素濃度Conml)以下であるか否かを判定する。目標酸素濃度Cotgtが通常酸素濃度Conml以下である場合(S70:YES)、ステップS68に戻る。目標酸素濃度Cotgtが通常酸素濃度Conml以下でない場合(S70:NO)、ステップS71において、ECU24は、FCユニット18を停止する。すなわち、ECU24は、FC40への水素及び空気の供給を停止し、FC40の発電を停止する。そして、ECU24は、図示しない警告ランプを点灯させ、運転者にFC40が異常であることを通知する。なお、ECU24は、バッテリ20からモータ14に電力を供給し、FC車両10の走行は継続させる。
以上のような第2モードによれば、通常第2モードを選択しているとき、システム負荷Psysが相対的に低い場合に、セル電圧Vcellを電位v2から下げることになり、基本的にシステム負荷Psysの全てをFC電力Pfcによりまかなうことが可能となる。また、登坂/加速時第2モードを選択しているとき、車両10が登坂中又は加速中であっても、システム負荷Psysの全てをFC電力Pfcによりまかなうことが可能となると共に、より高出力とすることでドライバビリティを維持することが可能となる。
(2−3−8.FCシステム12全体の効率)
図23には、本実施形態における各電力供給モードと、FC電力Pfcと、FC40の発電効率との関係が示されている。図23からわかるように、通常第1モードでは、基本的に、システム負荷Psysの全てをFC電力Pfcでまかないつつ、FC40の発電効率を高く維持することができる。登坂時第1モードでは、基本的に、システム負荷Psysの全てをFC電力Pfcでまかなうことができるが、通常第1モードと比べてFC40の発電効率は落ちる。但し、上記のように、モータ効率は向上する。これは、目標酸素濃度Cotgt(エアストイキ比)が増加すると、FC40の特性上、FC電圧Vfcが増加し、FC電流Ifcが減少するため、インバータ16を通過する電流が減少するためである。従って、FC車両10全体で見た場合、出力効率が高くなる場合がある。
通常第2モードでは、FC40の発電効率は低くなるものの、基本的に、システム負荷Psysの全てをFC電力Pfcでまかなうことで、バッテリ20の充放電の頻度を抑え、FCシステム12全体での出力効率を高くすることが可能である。登坂/加速時第2モードでは、FC40が余剰電力を生成する分、車両10全体での出力効率が低下するが、その一方、FC40の発電効率が向上すると共に、上記のように、モータ効率が向上する。
[2−4.FC発電制御]
上記のように、FC発電制御(図5のS4)として、ECU24は、FCスタック40の周辺機器、すなわち、エアポンプ60、背圧弁64、循環弁66及びウォータポンプ80を制御する。具体的には、ECU24は、エネルギマネジメント(図5のS3)で算出したこれらの機器の指令値(例えば、図17のS64)を用いてこれらの機器を制御する。
[2−5.モータ14のトルク制御]
図24には、モータ14のトルク制御のフローチャートが示されている。ステップS81において、ECU24は、車速センサ154から車速Vを読み込む。ステップS82において、ECU24は、開度センサ150からアクセルペダル156の開度θpを読み込む。
ステップS83において、ECU24は、車速Vと開度θpに基づいてモータ14の仮目標トルクTtgt_p[N・m]を算出する。具体的には、図示しない記憶手段に車速Vと開度θpと仮目標トルクTtgt_pを関連付けたマップを記憶しておき、当該マップと、車速V及び開度θpとに基づいて仮目標トルクTtgt_pを算出する。
ステップS84において、ECU24は、FCシステム12からモータ14に供給可能な電力の限界値(限界供給電力Ps_lim)[W]に等しいモータ14の限界出力(モータ限界出力Pm_lim)[W]を算出する。具体的には、限界供給電力Ps_lim及びモータ限界出力Pm_limは、FCスタック40からのFC電力Pfcとバッテリ20から供給可能な電力の限界値(限界出力Pbat_lim)[W]との和から補機の消費電力Paを引いたものである(Pm_lim=Ps_lim←Pfc+Pbat_lim−Pa)。
ステップS85において、ECU24は、モータ14のトルク制限値Tlim[N・m]を算出する。具体的には、モータ限界出力Pm_limを車速Vで除したものをトルク制限値Tlimとする(Tlim←Pm_lim/V)。
ステップS86において、ECU24は、目標トルクTtgt[N・m]を算出する。具体的には、ECU24は、仮目標トルクTtgt_pに対してトルク制限値Tlimによる制限を加えたものを目標トルクTtgtとする。例えば、仮目標トルクTtgt_pがトルク制限値Tlim以下である場合(Ttgt_p≦Tlim)、仮目標トルクTtgt_pをそのまま目標トルクTtgtとする(Ttgt←Ttgt_p)。一方、仮目標トルクTtgt_pがトルク制限値Tlimを超える場合(Ttgt_p>Tlim)、トルク制限値Tlimを目標トルクTtgtとする(Ttgt←Tlim)。
そして、算出した目標トルクTtgtを用いてモータ14を制御する。
3.各種制御の例
[3−1.登坂時の例]
図25には、本実施形態に係る各種制御を用いた場合のタイムチャートの第1例(登坂時)が示されている。時点t1から時点t3まで、システム負荷Psysが閾値THPsys1を上回るため(図12のS21:YES)、第1モードが選択される。また、時点t1から時点t2までは、平均モータ回転数Nmaveが閾値THNmave1未満であるため(図13のS42:NO)、登坂中ではない(加速中でもないものとする)。このため、通常第1モードが実行されている。
時点t2では、平均モータトルクTmaveが閾値THTmave以上(図13のS41:YES)且つ平均モータ回転数Nmaveが閾値THNmave1以上であるため(S42:YES)、ECU24は、車両10が登坂中であると判定する(S43)。このため、第1モードの中でも登坂時第1モードに移行し、エアストイキ比(ここでは、酸素濃度Co)が通常よりも大きくされる(図11)。これにより、セル電圧Vcellが上昇し、FC40の発電効率が低下するが、モータ14の効率は増加する。
図26には、本実施形態に係る各種制御を用いた場合のタイムチャートの第2例(登坂時)が示されている。時点t11から時点t13までは、システム負荷Psysが閾値THPsys1以下であるため(図12のS21:NO)、第2モードが選択される。また、同期間では、平均モータ回転数Nmaveが閾値THNmave1未満であるため(図13のS42:NO)、登坂中ではない(加速中でもないものとする)。このため、通常第2モードが実行されている。
時点t12では、平均モータトルクTmaveが閾値THTmave以上(図13のS41:YES)且つ平均モータ回転数Nmaveが閾値THNmave1以上であるため(S42:YES)、ECU24は、車両10が登坂中であると判定する(S43)。このため、第2モードの中でも登坂/加速時第2モードに移行し、エアストイキ比(ここでは、酸素濃度Co)を通常に戻す(図11)。これにより、FC40の発電効率を増加させ、その余剰分はバッテリ20に充電する。
時点t13では、システム負荷Psysが閾値THPsys1を上回ったため(図12のS21:YES)、第2モードから第1モードに移行する。加えて、平均モータトルクTが閾値THTmave1以上(図13のS41:YES)且つ平均モータ回転数Nmaveが閾値THNmave1以上であるため(S42:YES)、ECU24は、車両10が登坂中であると判定する(S43)。このため、第1モードの中でも登坂時第1モードに移行し、エアストイキ比(ここでは、酸素濃度Co)が通常よりも大きくされる(図11)。これにより、セル電圧Vcellが上昇し、FC40の発電効率が低下するが、モータ14の効率は増加する。
図26の例では、通常第2モードと登坂時第1モードとの間に登坂/加速時第2モードを挟む。このため、通常第2モードから登坂時第1モードへの応答遅れ(登坂力の低下)が発生する場合、登坂/加速時第2モードを介することにより、当該応答遅れを補償してドライバビリティを向上することが可能となる。
[3−2.加速時の例]
図27には、本実施形態に係る各種制御を用いた場合のタイムチャートの第3例(加速時)が示されている。図27の例では、時点t21から時点t23まで第2モードが選択される。
時点t21から時点t22までは、モータ出力Pmotが閾値THPmot1未満である(図14のS51:NO)。このため、通常第2モードが実行されている。
時点t22では、モータ出力Pmotが閾値THPmot1以上(図14のS51:YES)且つアクセルペダル156の開度θpが閾値THθp1以上となると(S52:YES)、ECU24は、車両10が加速中であると判定する(S53)。このため、通常第2モードから登坂/加速時第2モードに移行し、エアストイキ比(ここでは、酸素濃度Co)を通常に戻す(図11)。これにより、FC40の発電効率を増加させ、その余剰分はバッテリ20に充電する。
時点t23では、システム負荷Psysが閾値THPsys1を上回ったため(図12のS21:YES)、第2モードから第1モードに移行する。本実施形態の第1モードには、加速時用のモードがないため、ここでは、第1モードの中でも通常第1モードに移行し、目標FC電圧Vfctgtと目標FC電流Ifctgtを用いてFC電力Pfcが制御される(図11)。これにより、FC40は高い出力及び高い発電効率で発電することが可能となる。
図27の例では、通常第2モードと通常第1モードとの間に登坂/加速時第2モードを挟む。このため、通常第2モードから通常第1モードへの応答遅れ(加速力の低下)が発生する場合、登坂/加速時第2モードを介することにより、当該応答遅れを補償してドライバビリティを向上することが可能となる。
4.本実施形態の効果
以上説明したように、本実施形態によれば、FC40の劣化を抑制しつつ、FC車両10での効率化を図ることが可能となる。
すなわち、主として、システム負荷Psysが相対的に高いときに用いることが可能な第1モードでは、目標FC電圧Vfctgtが酸化還元領域R3より低い値に設定されるため、触媒の酸化反応及び還元反応が同時期に頻繁に繰り返されることが防止されてFC40の劣化を防ぐことができる。加えて、FC電圧VfcをDC/DCコンバータ22の出力電圧(2次電圧V2)で調整して目標FC電圧Vfctgtに追従させることでシステム負荷Psysに対応可能となるため、FC40の出力を効率化することが可能となる。
また、主として、システム負荷Psysが相対的に低いときに用いることが可能な第2モードでは、FC電圧Vfcが電位v2(すなわち、酸化還元領域R3より低い値)に維持されるため、触媒の酸化反応及び還元反応が同時期に頻繁に繰り返されることが防止されてFC40の劣化を防ぐことができる。加えて、FC40のエアストイキ比(目標酸素濃度Cotgt)を調整してFC40のIV特性を変化させ、システム負荷PsysをFC40が出力するため、バッテリ20における放電及び充電の量及び頻度を低減することでバッテリ20における電力損失を減少させることが可能となる。
以上より、本実施形態によれば、FC40の劣化を抑制しつつ、FCシステム40全体での効率化を図ることが可能となる。
加えて、本実施形態によれば、第2モード中に車両10が高負荷状態(登坂中又は加速中)であると判定した場合、エアストイキ比(目標酸素濃度Cotgt)を上昇させる。これにより、車両10が高負荷状態である場合、第2モードにおいてエアストイキ比を上昇させるため、FC40は、より高出力となり、高負荷時のドライバビリティを維持することが可能となる。
本実施形態において、ECU24は、第2モード中に車両10が加速状態又は登坂状態であると判定した場合、FC電圧Vfcを、酸化還元領域R3外の電位V2(=0.8V)に維持する。これにより、高負荷状態でエアストイキ比を上昇させた場合であっても、FC電圧Vfcが、酸化還元領域R3内になることを防止し、FC40の劣化を抑制することが可能となる。
本実施形態において、車両10が登坂しているとき、エアストイキ比(目標酸素濃度Cotgt)を、通常第1モードにおけるエアストイキ比より上昇させる(図11参照)。これにより、モータ14に供給される電力が増加し、モータ14の出力を大きくすることが可能となる。従って、登坂時の出力が上昇し、ドライバビリティが向上する。
本実施形態において、FCシステム12は、FC車両10に搭載される。これにより、耐久性が高く、高効率且つドライバビリティの高いFC車両10を実現することが可能となる。
5.変形例
なお、この発明は、上記実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
[5−1.搭載対象]
上記実施形態では、FCシステム12をFC車両10に搭載したが、これに限らず、別の対象に搭載してもよい。例えば、FCシステム12を船舶や航空機等の移動体に用いることもできる。或いは、FCシステム12を家庭用電力システムに適用してもよい。
[5−2.FCシステム12の構成]
上記実施形態では、FC40と高電圧バッテリ20を並列に配置し、バッテリ20の手前にDC/DCコンバータ22を配置する構成としたが、これに限らない。例えば、図28に示すように、FC40とバッテリ20を並列に配置し、昇圧式、降圧式又は昇降圧式のDC/DCコンバータ22をFC40の手前に配置する構成であってもよい。或いは、図29に示すように、FC40とバッテリ20を並列に配置し、FC40の手前に昇圧式、降圧式又は昇降圧式のDC/DCコンバータ160を、バッテリ20の手前にDC/DCコンバータ22を配置する構成であってもよい。或いは、図30に示すように、FC40とバッテリ20を直列に配置し、バッテリ20とモータ14の間にDC/DCコンバータ22を配置する構成であってもよい。
[5−3.ストイキ比]
上記実施形態では、ストイキ比を調整する手段又は方法として、目標酸素濃度Cotgtを調整するものを用いたが、これに限らず、目標水素濃度を調整することも可能である。また、目標濃度の代わりに、目標流量又は目標濃度と目標流量の両方を用いることもできる。
上記実施形態では、酸素を含む空気を供給するエアポンプ60を備える構成を例示したが、これに代えて又は加えて、水素を供給する水素ポンプを備える構成としてもよい。
上記実施形態では、カソードオフガスを新規空気に合流させる合流流路(配管66a、66b)と、循環弁66とを備える構成を例示したが、これに代えて又は加えて、アノード側も同様に構成してもよい。例えば、配管48bに循環弁を設け、この循環弁により、新規水素に合流するアノードオフガスの流量を制御してもよい。
[5−4.電力供給モード]
上記実施形態では、第1モードを登坂時(登坂時第1モード)とそれ以外(通常第1モード)に分けたが、モータ14(駆動源)の高負荷状態で第1モードを切り替えるものであれば、これに限らない。例えば、第1モードに加速時(加速時第1モード又は登坂/加速時第1モード)を設けてもよい。或いは、平均モータトルクTmaveが増大する場合、平均モータ回転数Nmaveが増大する場合、モータ出力Pmotが増大する場合又はアクセルペダル156の開度θpが大きくなる場合のいずれか1つ又は複数についても第1モードを設けても良い。
上記実施形態では、第2モードを登坂時及び加速時(登坂/加速時第2モード)とそれ以外(通常第2モード)を分けたが、モータ14(駆動源)の高負荷状態で第2モードを切り替えるものであれば、これに限らない。例えば、登坂時又は加速時の一方についてのみ第2モードを設けてもよい。或いは、平均モータトルクTmaveが増大する場合、平均モータ回転数Nmaveが増大する場合、モータ出力Pmotが増大する場合又はアクセルペダル156の開度θpが大きくなる場合のいずれか1つ又は複数についても第2モードを設けても良い。
上記実施形態では、登坂判定を平均モータトルクTmaveと平均モータ回転数Nmaveの両方を用いたがいずれか一方のみでもよい。また、平均モータトルクTmaveの代わりにモータ14の平均電流又はFC電流Ifcの平均値でもよい。さらに、平均モータ回転数Nmaveの代わりにモータ回転数の変化量、車速又は加速度でもよい。或いは、登坂判定は、図示しない勾配センサの出力を、登坂中であるか否かを判定するための閾値と比較して行ってもよい。或いは、登坂判定は、図示しないカーナビゲーション装置が記憶している道路情報(例えば、坂道、勾配及び標高の少なくとも1つの情報)を用いて行ってもよい。
上記実施形態では、加速判定をモータ出力Pmotとアクセルペダル156の開度θpの両方を用いたが、いずれか一方のみでもよい。また、モータ出力Pmotの代わりにモータ14への入力電流又はFC40の発電電流Ifcであってもよい。さらに、アクセルペダル156の開度θpの代わりに所定時間における開度θpの変化量でもよい。
上記実施形態では、第2モードにおける目標FC電圧Vfctgtを電位v2×セル数に設定したが、これに限らない。第2モードにおける目標FC電圧Vfctgtを、例えば、還元領域R2又は酸化領域R4のその他の電位に設定してもよい。
10…燃料電池車両 12…燃料電池システム
14…走行モータ(負荷) 16…インバータ(負荷)
18…燃料電池ユニット(反応ガス供給部)
20…高電圧バッテリ(蓄電装置) 22…DC/DCコンバータ
24…ECU(制御装置) 30…負荷
40…FC 60…エアポンプ(負荷)
80…ウォータポンプ(負荷) 90…エアコンディショナ(負荷)

Claims (3)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池からの電力を蓄電する蓄電装置と、
    前記燃料電池又は前記蓄電装置の少なくとも一方から電力を供給される負荷と、
    前記燃料電池の電圧を調整するコンバータと、
    前記負荷が必要とする電力に基づいて前記燃料電池と前記蓄電装置が前記負荷へ供給する電力を制御する制御装置と、
    前記燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給装置と
    を備えた燃料電池車両であって、
    前記制御装置は、
    前記燃料電池の目標電圧が、白金の酸化還元進行電圧範囲より低い第1電圧以下のとき、前記燃料電池の実電圧をコンバータの出力電圧で調整して目標燃料電池電圧に追従させる第1モードと、
    前記目標電圧が前記第1電圧を超えるときに前記実電圧をコンバータの出力電圧で調整し前記第1電圧と等しい電圧に維持すると共に、前記反応ガス供給装置を制御し、前記燃料電池への反応ガス供給量を調整して前記燃料電池の電流−電圧特性を変化させ、前記負荷が必要とする電力を前記燃料電池が出力するようにする第2モードと
    を切替制御し、
    前記第2モード中に前記燃料電池車両が登坂状態及び加速状態の少なくとも一方であると判定した場合、前記反応ガスのストイキ比を上昇させる
    ことを特徴とする燃料電池車両。
  2. 請求項1記載の燃料電池車両において、
    前記制御装置は、前記第2モード中に前記燃料電池車両が加速状態及び登坂状態の少なくとも一方であると判定した場合、前記燃料電池の実電圧を、前記酸化還元進行電圧範囲外で設定される第2電圧に維持する
    ことを特徴とする燃料電池車両。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池車両において、
    前記燃料電池車両が登坂しているとき、前記反応ガスのストイキ比を、前記第1モードにおけるストイキ比より上昇させる
    ことを特徴とする燃料電池車両。
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