JP2012237945A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小サイズの記録材を連続して加熱定着すると、小サイズ紙通紙領域外が過昇温するという課題がある。
【解決手段】 発熱源から定着フィルムへ放射される輻射熱を、補強ステー、又は、ガイド部材に設けた開口形状によって制限し、定着フィルムの加熱領域を紙サイズに適応したものに調整することで、非通紙昇温を抑制する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、レーザープリンター、複写機、ファクシミリなどの電子写真方式を用いた画像形成装置に搭載する定着装置に関するものである。
電子写真方式のプリンタや複写機などの画像形成装置に搭載する定着装置として、フィルム加熱方式の定着装置が広く用いられている。
フィルム加熱方式の定着装置では、ヒータとしてハロゲンヒータを用いた、輻射式フィルム加熱方式の定着装置が提案されている。(特許文献1、2)
更に、近年では、ハガキや封筒等の小さな記録材を通紙可能であるメディアフレキシビリティの高い画像形成装置が求められている。
特開2009−93141 特開2009−104114
しかしながら、特許文献1,2の定着装置においては、小サイズの記録材を連続通紙した場合に、定着装置の非通紙領域が過昇温(以下、非通紙部昇温)するという課題がある。
図9は、上記画像形成装置の定着装置における非通紙部昇温状態を模式的に示した図である。定着フィルム351表面の長手方向の温度分布を示している。例えば、使用可能な最大サイズの記録材がA4サイズである画像形成装置において、ハガキサイズの記録材Pを定着する場合について説明する。その場合、定着フィルム351および加圧ローラ352表面の温度分布は、ハガキ通紙幅外の温度Tsがハガキ通紙幅内の温度Tpと比較して高くなる。これは、定着装置を記録材が通過すると、記録材によって定着フィルムおよび加圧ローラの熱が奪われるが、ハガキ通紙幅外は熱が奪われないためである。
また、このような温度分布になった直後に、例えばA4サイズの記録材を画像形成すると、ハガキ通紙幅外の温度が定着に最適な温度Tpよりも高くなる。よって、ハガキ通紙幅外のトナー像が過溶融し、定着フィルム表面にオフセットして、定着画像を汚してしまう(このような画像不良をホットオフセットと呼ぶ)課題もある。
上記課題を解決するための本発明は、筒状の定着フィルムと、前記定着フィルムの筒の内部に配置される複数の発熱源と、前記定着フィルムの内周面と接触する摺動部材と、前記定着フィルムの内周をガイドし、前記摺動部材を前記定着フィルムと挟むように配置されたガイド部材と、前記複数の発熱源を囲うように配置され前記ガイド部材を補強する補強部材と、前記定着フィルムを介して前記摺動部材に圧接して定着ニップを形成する加圧部材と、を備え、前記複数の発熱源は、前記摺動部材までの距離が短い位置に配置される第1の発熱源と、前記第1の発熱源よりも前記摺動部材までの距離が長い位置に配置される第2の発熱源と、前記第1の発熱源と前記第2の発熱源の発熱量を独立に制御することが可能な制御部と、を有し、前記定着ニップで記録材を搬送しながら記録材上の未定着トナーを記録材に定着する定着装置において、
前記ガイド部材のうち前記第1の発熱源と前記摺動部材の間の部分に、前記ガイド部材の記録材搬送方向に直交する方向に沿って開口する第1の開口部が設けられ、前記補強部材のうち前記第2の発熱源と前記定着フィルムの間の部分に、前記補強部材の記録材搬送方向に直交する方向に沿って開口する第2の開口部が設けられ、前記第1の開口部及び前記第2の開口部のいずれか一方は、記録材搬送方向の開口幅が、記録材搬送方向に直交する方向で中央部よりも端部の方が小さい又は端部に開口部がない第1の開口形状を有する開口部であり、他方は、記録材搬送方向に直交する方向で中央部と端部の記録材搬送方向の開口幅の差分が前記第1の開口形状を有する開口部の前記差分よりも小さい第2の開口形状を有する開口部であり、前記制御部は、記録材搬送方向に直交する方向の幅が所定値以下の記録材の定着時に、前記第1の開口形状を有する開口部までの距離が短い発熱源の発熱量比率を前記第1の開口形状を有する開口部から距離が長い発熱源よりも大きくなるように制御し、記録材搬送方向に直交する方向の幅が前記所定値よりも大きい記録材の定着時に、前記第2の開口形状を有する開口部までの距離が短い発熱源の発熱量比率を前記第2の開口形状を有する開口部から距離が長い発熱源よりも大きくなるように制御することを特徴とするものである。
小サイズ記録材の通紙時の非通紙部昇温を抑制し、これに伴うオフセットも防止することができる。
実施例1に係る定着装置の概略断面図 実施例1に係るガイド部材、補強ステー、ハロゲンヒータの概略図 実施例1に係る定着装置の通紙幅方向の位置関係を示した説明図 実施例1に係る定着装置の定着フィルム表面の温度測定結果を示した図 実施例1に係る定着装置の概略断面図 実施例2に係るガイド部材、補強ステー、ハロゲンヒータの概略図 実施例2に係る定着装置の通紙幅方向の位置関係を示した説明図 実施例3に係る定着装置のガイド部材と摺動板の概略図 従来の定着装置の小サイズ紙非通紙部昇温を表した模式図
〔実施例1〕
<第1の実施例における定着装置の構成>
実施例1について、図1〜4を用いて説明する。定着装置は、記録材を狭持搬送しながら、記録材上のトナー像を記録材上に溶融定着させるものである。本実施例における定着装置50は、ローコストで熱容量が小さく、ウォームアップ時間が短いフィルム加熱方式の定着装置である。
図1に示す定着装置50を構成する部材について説明をする。定着フィルム51は、ベルト状基材に弾性層を設けてなる円筒状の部材である。具体的には、ステンレスの基材の上に、弾性層として厚み約300μmの導電シリコーンゴム層を形成し、最外層に表層として厚み30μmの絶縁PFA樹脂チューブを被覆している。ここで、弾性層は未定着トナーを溶融する際に、記録材表面の凹凸に追従してトナーを記録材に密着させる役割を果たす。ここでPFAとはテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマーである。
複数の発熱源は、定着フィルム51の筒の内部にある2つのハロゲンヒータ64(第1の発熱源)及びハロゲンヒータ63(第2の発熱源)である。ハロゲンヒータ63とハロゲンヒータ64は、記録材搬送方向に直交する方向の発熱分布は一様である。
摺動部材としての摺動板55は、厚み1mmのアルミ板で形成されており、定着フィルム51が回転した時にその内周面と接触する。
加圧部材としての加圧ローラ52は、ステンレス製の芯金に、弾性層として厚み約3mmの導電シリコーンゴム層を射出成型によって形成される。その上に表層として厚み40μm程度の導電PFA樹脂チューブを被覆する。加圧ローラ52は、定着フィルム51を介して摺動板55と圧接して定着ニップ65を形成している。実施例1では、加圧ローラ52に対して定着フィルム51(摺動板55)を250Nの圧力で圧接させることで、加熱定着に必要な約5mmの定着ニップ65を形成している。
ガイド部材53は、その断面が略半円弧状樋型であり、耐熱性・剛性を有する耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成されている。役割として、ガイド部材53は、摺動板55を定着フィルム51と挟むように支持し、定着フィルム51の回転時にその内周面の一部をガイドする。
補強部材としての補強ステー54は、断面がU字形状の金属製の剛性部材であり、定着フィルム51内のガイド部材53を保持する。
次に、ハロゲンヒータ63及びハロゲンヒータ64の配置について説明する。ハロゲンヒータ63及びハロゲンヒータ64は補強ステー54に囲われている。ハロゲンヒータ64は、摺動板55(定着ニップ65)に近い位置に配置されている。ハロゲンヒータ63は、ハロゲンヒータ64よりも摺動板55までの距離が長く、定着フィルム51の内面に近い位置に配置されている。また、ガイド部材53には、ハロゲンヒータ64と摺動板55の間の部分に、ガイド部材53の記録材搬送方向に直交する方向に沿って記録材搬送方向の幅が約5mmの開口部70(第1の開口部)が設けられている(図2)。ハロゲンヒータ63及び64の輻射熱は、開口部70を経て摺動板55まで放射され、摺動板55を加熱する。
ここで、本実施例の特徴的な構成について説明する。ガイド部材53の開口部70は、記録材搬送方向に直交する方向で、記録材搬送方向の開口幅が通紙可能な小サイズ紙通紙領域内(中央部)よりも小サイズ紙通紙領域外(端部)の方が小さくなっている(図3)。このような開口部の形状を第1の開口形状と呼ぶことにする。第1の開口形状を有する開口部の役割は、ハロゲンヒータ63及び64からの輻射熱が摺動板55に向けて放射された時に、小サイズ通紙域内よりも小サイズ紙通紙域外において摺動板55に熱が伝わりにくくすることである。その結果、摺動板55と接触する定着フィルム51の小サイズ紙通紙域外にも熱が伝わりにくくなる。
尚、第1の開口形状は図3のように小サイズ通紙領域外において記録材搬送方向に直交する方向で端部に向かうほど徐々に記録材搬送方向の幅が狭くなる形状に限らない。例えば、小サイズ通紙領域外において記録材搬送方向に均一な開口幅を持つ形状でも良いし、小サイズ通紙領域外は開口していないものでも良い。
一方、補強ステー54には、U字の曲げの部分に補強ステー54の記録材搬送方向に直交する方向に沿って、記録材搬送方向の開口幅が約5mmの開口部80(第2の開口部)が設けられている(図2)。開口部80は、補強ステー54の記録材搬送方向に直交する方向で、小サイズ紙通紙域内(中央部)と小サイズ紙通紙域外(端部)で、記録材搬送方向の開口幅の差分はガイド部材53の開口部70の上記差分よりも小さい(図2)。このような開口部の形状を第2の開口形状と呼ぶことにする。第2の開口形状を有する開口部の役割は、ハロゲンヒータ63及び64からの輻射熱が定着フィルム51内面に向けて放射される時に、小サイズ紙通紙域内と小サイズ紙通紙域外で熱の伝わり方の差が小さくなるようにすることである。
以上述べたように、第1の開口形状及び第2の対応開口形状をそれぞれ、それぞれガイド部材53の開口部70及び補強ステー54の開口部80が有していることが実施例1のハード面での特徴である。
<実施例1におけるヒータ発熱量比率制御>
ここで、定着装置50のソフト面での特徴(ヒータ発熱量比率制御)について説明する。2系統のハロゲンヒータ63及び64の発熱はそれぞれ独立に制御部(不図示)で制御可能に構成されており、発熱量比率(点灯比率)を変更できる。定着フィルム51又は摺動板55の通紙領域中央部に設置された温度検知手段(不図示)による検知温度が記録材上の未定着トナーを記録材に定着可能な温度になるように制御される。以下に記録材のサイズに応じてどのようにハロゲンヒータ63及び64の点灯比率を変更するのかについて説明する。
記録材搬送方向に直交する方向の幅が所定値よりも大きい普通サイズ記録材(例えば、上記幅が210mmのA4サイズ)を定着する場合は、ハロゲンヒータ63及び64をそれぞれ100:80の割合で発熱させる。補強ステー54の第2の開口形状を有する開口部80に近いハロゲンヒータ63の発熱量比率がハロゲンヒータ64よりも大きくなるように制御する。この発熱量比率を維持しながら、通紙領域中央の温度検知手段が175℃になるように制御される。
次に、記録材搬送方向に直交する方向の幅が所定値以下の小サイズ記録材(例えば、上記幅が100mmのはがき)を定着する場合は、ハロゲンヒータ63及び64をそれぞれ70:100の割合で発熱させる。ガイド部材53の第1の開口形状を有する開口部70に近いハロゲンヒータ64の発熱量比率がハロゲンヒータ63よりも大きくなるように制御する。この発熱量比率を維持しながら、通紙域中央の温度検知手段の検知温度が180℃になるように制御される。
以上述べたように、通紙する記録材のサイズ(幅)に応じて、第1の開口形状を有する開口部70及び第2の開口形状を有する開口部80に近い側のハロゲンヒータの発熱量比率を大きくすることが実施例1のソフト面の特徴である。この特徴により、定着フィルム51の加熱する領域を紙サイズに応じて調整することができる。
<実施例1の作用効果>
本実施例と比較例の比較のために、本実施例の定着装置と、比較例の定着装置とを用いて評価を行った。尚、比較例の定着装置で実施例1の構成と異なる点は3つある。一つ目は、ガイド部材の開口部は記録材搬送方向の開口幅が長手方向で均一(5mm)である点である。2つ目は、補強ステーのU字の曲げ部に開口部がない点である。3つ目は、2つのハロゲンヒータの発熱量比率(点灯比率)が記録材のサイズによらず50:50である点である。
比較評価では、両定着装置に小サイズ紙として官製ハガキを連続20枚通紙し、その際の定着フィルム表面温度を、赤外線サーモグラフィ装置(NEC製サーモトレーサTH9100)で測定した。測定結果を図4に示す。このグラフから分かるように、比較例の定着装置では、ハガキを連続通紙した際にハガキの通紙領域外の温度は、シリコーンゴムの耐熱温度の限界に近い230℃まで上昇しているが、本実施例の定着装置では非通紙域の昇温は205℃に抑えることができた。
また、表1に、官製ハガキを所定枚数連続通紙した直後に、坪量75g/m2のA4サイズの普通紙を通紙した場合に発生するホットオフセットの画像ランクを評価した結果を示す。
ただし、比較のため、比較例の定着装置では、小サイズ紙の連続通紙後に、冷却時間を設けていない。
表1から分かるように、比較例の定着装置では、ハガキを連続で10枚通紙した直後にA4サイズの普通紙を通紙すると軽微なホットオフセットが発生し、15枚通紙した直後では画像品質上許容できないレベルのホットオフセットが発生してしまう。一方、本実施例の定着装置では、ハガキを20枚連続通紙した直後でも、A4サイズの普通紙のホットオフセットは軽微なレベルに留まった。
よって、小サイズ記録材の通紙時に、第1の開口形状を有した開口部70に近いハロゲンヒータ64の発熱量比率を大きくして定着フィルム51を加熱することは、非通紙昇温を抑制する効果があることがわかる。同時に、非通紙昇温が抑制されることで、ホットオフセットの発生も抑制される効果もある。また、普通サイズ記録材の通紙時は、第2の開口形状を有する開口部80に近いハロゲンヒータ63の発熱量比を大きくして定着フィルム51を加熱することで対応できる。
尚、本実施例では、摺動板55に厚さ1mmのアルミ板を用いたが、さらに熱伝導率の良い厚さ1mmの銅板を用いても良い。
また、本実施例では、ハロゲンヒータ63と64の発熱量比率を変更する基準となる記録材のサイズ(記録材搬送方向に直交する方向の幅)をはがきサイズとした。しかしながら、これと異なる基準とすることも可能であり、記録材サイズに応じて適宜、第1の開口形状を調整すればよい。
また、実施例1では、ガイド部材53の開口部70を第1の開口形状とし、補強ステー54の開口部80を第2の開口形状とした。しかしながら、ガイド部材53の開口部70及び補強ステー54の開口部80のいずれか一方が第1の開口形状で、他方が第2の開口形状であればよい。よって、補強ステー54の開口部80を第1の開口形状、及び、ガイド部材53の開口部70を第2の開口形状としても良い。その際の制御は、小サイズ記録材の定着時は、ハロゲンヒータ63及び64をそれぞれ100:70の割合で、普通サイズ記録材の定着時は、それぞれ80:100の割合で発熱させることで同じ作用効果が得られる。
〔実施例2〕
第2の実施例について、図5〜7を用いて説明する。尚、図5における定着装置150で、第1の実施例と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
<定着装置>
実施例2では、図6、図7に示すように、ガイド部材153の開口部170を実施例1で示した第2の開口形状、補強ステー154の開口部80を実施例1で示した第1の開口形状とした。
更に図6、7に示すように、ハロゲンヒータ164の記録材搬送方向に直交する方向の長さが最大通紙領域以上であるのに対して、ハロゲンヒータ163の記録材搬送方向に直交する方向の長さを小サイズ紙通紙領域の長さに制限する。これは、小サイズ紙の定着時において、定着フィルム51の非通紙昇温を抑制するためである。
<実施例2におけるヒータ発熱量比率制御>
実施例2においても、定着装置150は、第1の実施例と同様に溶融定着する記録材の厚さやサイズに応じて、適切に温調制御される。例えば、A4サイズで坪量が75g/m2の普通紙を溶融定着する場合は、ハロゲンヒータ163及び164をそれぞれ80:100の割合で発熱させ、不図示の温度センサーによって定着フィルム表面の通紙域が175℃になるように温調制御される。また、例えば、坪量が210g/m2のハガキサイズの記録材を溶融定着する場合は、ハロゲンヒータ163及び164をそれぞれ100:70の割合で発熱させ、定着フィルム表面の通紙域が180℃になるように温調制御される。これにより、記録材の大きさに合わせた領域を加熱することができる。
<実施例2の作用効果>
比較評価のために、第2の実施例の定着装置と比較例の定着装置とを用いて評価を行った。
尚、比較例の定着装置で実施例2の構成と異なる点は、補強ステー154の開口部の記録材搬送方向の開口幅が記録材搬送方向に直交する方向で均一(5mm)である点である。
比較評価では、両定着装置に小サイズ紙として、官製ハガキを連続20枚通紙し、その際の定着フィルム表面温度を、赤外線サーモグラフィ装置(NEC製サーモトレーサTH9100)で測定した。その結果、比較例の定着装置では、ハガキを連続通紙した際に非通紙部の温度は225℃まで上昇したが、実施例2の定着装置では非通紙部の昇温は200℃に留まることが分かった。これは、ハロゲンヒータ163の長さを小サイズ紙通紙領域内までに制限した構成に加えて補強ステー154の開口部180を第1の開口形状にすることで、非通紙部昇温に対してより効果があることを示している。
また、表2に、ハガキを所定枚数連続通紙した直後にA4サイズの普通紙を通紙した場合に発生するホットオフセットの画像ランクを評価した結果を示す。
表から分かるように、比較例の定着装置では、ハガキを連続で15枚通紙した直後にA4サイズの記録材を通紙すると軽微なホットオフセットが発生し、25枚通紙した直後では画像品質上許容できないレベルのホットオフセットが発生した。一方、本実施例の定着装置では、ハガキを25枚連続通紙した直後でも、A4サイズの普通紙のホットオフセットは軽微なレベルに留まった。
以上示したように、実施例2では、非通紙部昇温対策として定着装置の補強ステー154の開口部180を第1の開口形状にして、これに近いハロゲンヒータ163の発熱量比率を大きくした。これとハロゲンヒータ163長さを制限する事との相乗効果によって、実施例1よりもさらに非通紙部昇温を抑制する効果が得られた。
尚、実施例2では、ガイド部材153の開口部170を第2の開口形状、補強ステー154の開口部80を第1の開口形状とした。しかしながら、ガイド部材153の開口部170を第1の開口形状、補強ステー154の開口部80を第2の開口形状としても良い。この場合には、ハロゲンヒータ163の記録材搬送方向に直交する方向の長さが最大通紙領域以上で、ハロゲンヒータ164の長さを小サイズ紙通紙域の長さに制限にする。また、小サイズ紙の定着時は、ハロゲンヒータ163及び164をそれぞれ70:100の割合で、普通サイズ紙の定着時は、100:80の割合で発熱させる。以上述べた構成で実施例2と同じ作用効果が得られる。
〔実施例3〕
第3の実施例について、図8を用いて説明する。なお、第1の実施例と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
実施例3は、実施例1及び実施例2のうち、ガイド部材53の開口部70を第1の開口形状、補強ステー54の開口部80を第2の開口形状とした場合に実施できる。
上記の場合、摺動部材55は、定着フィルム51に効率良く熱を伝えるために、銅やアルミニウムなどの熱導電性の高い材料を用いる。
しかしながら、熱伝導性が高い摺動板55を用いると、第1の開口形状の開口部70を使って摺動部材55を加熱したとしても、熱が摺動部材55を経由して小サイズ紙通紙領域外に伝わってしまう場合がある。つまり、加熱フィルム51の加熱領域を紙サイズに応じて調整することが難しくなる場合がある。
そこで、実施例3では、摺動板を経由して小サイズ通紙領域外に伝わる熱を減らすため、図8に示すように、摺動部材255を、熱伝導性の異なる2種類の材質で構成し、ガイド部材254の座面に嵌め込む。具体的には、摺動部材255の中央部分257は熱伝導が良いアルミニウムで形成し、記録材搬送方向に直交する方向の端部256は耐熱性が高く熱伝導が低い液晶ポリマー樹脂で形成する。また、中央部分257と端部256の境界部分には、それぞれの熱膨張を考慮して、接着は行わず、0.3mm程度のクリアランスを設けておく。温調制御は、実施例1及び2と同じなので、省略する。
以上から、摺動部材255を、熱伝導性の異なる2種類の材質で構成することで、実施例1及び実施例2に対して、更なる非通紙部昇温の抑制が可能になる。
50 定着装置
51 定着フィルム
52 加圧ローラ
53 ガイド部材
54 補強ステー
55 摺動板
63、64 ハロゲンヒータ
70 第1の開口部
80 第2の開口部

Claims (1)

  1. 筒状の定着フィルムと、前記定着フィルムの筒の内部に配置される複数の発熱源と、前記定着フィルムの内周面と接触する摺動部材と、前記定着フィルムの内周をガイドし、前記摺動部材を前記定着フィルムと挟むように配置されたガイド部材と、前記複数の発熱源を囲うように配置され前記ガイド部材を補強する補強部材と、前記定着フィルムを介して前記摺動部材に圧接して定着ニップを形成する加圧部材と、を備え、前記複数の発熱源は、前記摺動部材までの距離が短い位置に配置される第1の発熱源と、前記第1の発熱源よりも前記摺動部材までの距離が長い位置に配置される第2の発熱源と、前記第1の発熱源と前記第2の発熱源の発熱量を独立に制御することが可能な制御部と、を有し、前記定着ニップで記録材を搬送しながら記録材上の未定着トナーを記録材に定着する定着装置において、
    前記ガイド部材のうち前記第1の発熱源と前記摺動部材の間の部分に、前記ガイド部材の記録材搬送方向に直交する方向に沿って開口する第1の開口部が設けられ、前記補強部材のうち前記第2の発熱源と前記定着フィルムの間の部分に、前記補強部材の記録材搬送方向に直交する方向に沿って開口する第2の開口部が設けられ、前記第1の開口部及び前記第2の開口部のいずれか一方は、記録材搬送方向の開口幅が、記録材搬送方向に直交する方向で中央部よりも端部の方が小さい又は端部に開口部がない第1の開口形状を有する開口部であり、他方は、記録材搬送方向に直交する方向で中央部と端部の記録材搬送方向の開口幅の差分が前記第1の開口形状を有する開口部の前記差分よりも小さい第2の開口形状を有する開口部であり、前記制御部は、記録材搬送方向に直交する方向の幅が所定値以下の記録材の定着時に、前記第1の開口形状を有する開口部までの距離が短い発熱源の発熱量比率を前記第1の開口形状を有する開口部から距離が長い発熱源よりも大きくなるように制御し、記録材搬送方向に直交する方向の幅が前記所定値よりも大きい記録材の定着時に、前記第2の開口形状を有する開口部までの距離が短い発熱源の発熱量比率を前記第2の開口形状を有する開口部から距離が長い発熱源よりも大きくなるように制御することを特徴とする定着装置。
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