JP2012237687A - 基板検査装置及びマスク検査装置 - Google Patents

基板検査装置及びマスク検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012237687A
JP2012237687A JP2011107723A JP2011107723A JP2012237687A JP 2012237687 A JP2012237687 A JP 2012237687A JP 2011107723 A JP2011107723 A JP 2011107723A JP 2011107723 A JP2011107723 A JP 2011107723A JP 2012237687 A JP2012237687 A JP 2012237687A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
focus
signal
objective lens
scanning
inspection apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011107723A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4919307B1 (ja
Inventor
Zenta Hosato
善太 保里
Haruhiko Kususe
治彦 楠瀬
Koichi Moriizumi
幸一 森泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lasertec Corp
Original Assignee
Lasertec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lasertec Corp filed Critical Lasertec Corp
Priority to JP2011107723A priority Critical patent/JP4919307B1/ja
Priority to US13/293,305 priority patent/US8760642B2/en
Priority to TW100141273A priority patent/TWI464393B/zh
Priority to KR1020110118039A priority patent/KR101375965B1/ko
Priority to EP11189284.0A priority patent/EP2523043A3/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4919307B1 publication Critical patent/JP4919307B1/ja
Publication of JP2012237687A publication Critical patent/JP2012237687A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L22/00Testing or measuring during manufacture or treatment; Reliability measurements, i.e. testing of parts without further processing to modify the parts as such; Structural arrangements therefor
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
    • G03F1/82Auxiliary processes, e.g. cleaning or inspecting
    • G03F1/84Inspecting
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
    • G01N21/88Investigating the presence of flaws or contamination
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
    • G01N21/88Investigating the presence of flaws or contamination
    • G01N21/95Investigating the presence of flaws or contamination characterised by the material or shape of the object to be examined
    • G01N21/956Inspecting patterns on the surface of objects
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70605Workpiece metrology
    • G03F7/70616Monitoring the printed patterns
    • G03F7/7065Defects, e.g. optical inspection of patterned layer for defects
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
    • G01N21/88Investigating the presence of flaws or contamination
    • G01N21/95Investigating the presence of flaws or contamination characterised by the material or shape of the object to be examined
    • G01N21/956Inspecting patterns on the surface of objects
    • G01N21/95607Inspecting patterns on the surface of objects using a comparative method
    • G01N2021/95615Inspecting patterns on the surface of objects using a comparative method with stored comparision signal
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/84Systems specially adapted for particular applications
    • G01N21/88Investigating the presence of flaws or contamination
    • G01N21/95Investigating the presence of flaws or contamination characterised by the material or shape of the object to be examined
    • G01N21/956Inspecting patterns on the surface of objects
    • G01N2021/95676Masks, reticles, shadow masks

Abstract

【課題】回折光や散乱光等の外乱による影響を受けにくく、パターンの微細化に十分対応できる基板検査装置及びマスク検査装置を実現する。
【解決手段】本発明による基板検査装置は、検査データの取得と対物レンズ(8)の焦点データ信号の取得を並行して行う。検査中に対物レンズの光軸方向の位置を制御するオートフォーカス装置は、焦点誤差信号を出力する焦点誤差検出手段(40)と、対物レンズ位置信号又は焦点誤差信号が加算された対物レンズ位置信号により構成される焦点データ信号を用いて対物レンズの光軸方向の位置を制御する焦点制御信号を走査ラインごとに生成する焦点制御信号生成手段(60)とを有する。iを正の整数とした場合に、i番目の走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を用いて生成された焦点制御信号は、(i+2m)番目の走査ラインを走査するときの焦点制御信号として用いられる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、対物レンズの光軸方向の位置が自動的に制御される基板検査装置及びマスク検査装置に関するものである。
フォトマスクに存在する欠陥を検出するマスク検査装置として、フォトマスクの反射像又は透過像を撮像し、撮像されたフォトマスクの画像を基準画像と比較して欠陥を検出するマスク検査装置が実用化されている。マスク検査装置において、正確な欠陥検出を行うためには、フォトマスクから出射した反射光又は透過光を集光する対物レンズの焦点制御が重要である。例えば、対物レンズの焦点がマスク表面から変位すると、撮像される画像が不鮮明になり、疑似欠陥が多発する不具合が生じてしまう。また、フォトマスクに形成されるパターンは微細化し、その線幅は200nm程度に設計されている。従って、パターンの微細化に対応して、対物レンズの焦点制御を一層正確に行うことが強く要請されている。
フォトマスクの基板には、撓みが不可避的に存在する。また、マスクを支持する多くのステージの駆動装置として、エァースライダとリニアモータとの組み合わせが用いられているが、ステージの移動中にZ軸方向に微小な変位が生ずる。従って、マスク検査装置においては、フォトマスクの撓みやステージの不所望な変位に対応して対物レンズの焦点位置を制御するオートフォーカス装置が用いられている。
従来のオートフォーカス装置として、対物レンズの焦点とマスク表面との間の変位量を焦点誤差信号として検出し、焦点誤差信号を用いてフィードバック制御を行うオートフォーカス装置が既知である。この既知のオートフォーカス装置は、例えば非点収差法により対物レンズの焦点とマスク表面との間の変位量を検出する焦点検出器が用いられ、焦点検出器からの出力信号を用いて焦点誤差信号が形成されている。走査中、焦点誤差信号を用いて対物レンズの焦点とマスク表面との間の変位量が零となるようにフィードバック制御が行われている。
別の基板検査装置として、検査領域全体についてレチクルの上側表面の高さ分布を測定し、レチクルの上側表面の表面高さ分布を示す3次元マップを形成し、検査中3次元マップに基づいて対物レンズの光軸方向の位置を制御する基板検査装置が既知である(例えば、特許文献1参照)。この既知の検査装置では、欠陥検査に先立ってレチクル表面の3次元マップが作成されている。そして、3次元マップが形成された後欠陥検査が開始され、欠陥検査中3次元マップを用いて対物レンズの光軸方向の位置が制御されている。
米国特許第7835015号公報
従来のフィードバック制御方式のオートフォーカス装置が搭載された基板検査装置では、焦点誤差信号に対してサーボ系の遅れが発生し、正確なオートフォーカス動作を行うには限界があった。また、フォトマスクの表面には種々のパターンが形成されているため、マスク表面のパターンにより回折光や散乱光が発生し、オートフォーカス装置の光検出器に入射する。これら回折光や散乱光は高周波数のノイズ成分である。よって、焦点誤差信号をそのまま用いてフィードバック制御したのでは、不所望な回折光や散乱光の影響が焦点制御にそのまま出現し、局所的に対物レンズの焦点がフォトマスクの表面から大きく変位し、不鮮明な画像が撮像される不具合が発生する。
レチクル表面の3次元高さマップを形成し、形成された3次元高さマップに基づいて対物レンズの駆動制御を行う方法は、フィードバック制御方式と比較して良好な制御が行われる利点がある。しかしながら、レチクル表面の3次元マップを形成するためには、予めフォトマスクの検査エリア全体についてスキャンする必要があり、3次元マップを形成するためのスキャンと実際の欠陥検査を行うためのスキャンとの2回スキャン操作が必要である。このため、欠陥検査に長時間かかる欠点がある。
本発明の目的は、対物レンズの焦点を制御する制御データの取得と欠陥検査とを同時並行して行うことが可能な基板検査装置を実現することにある。
本発明の別の目的は、回折光や散乱光等の外乱による影響が軽減され、パターンの微細化に十分対応できる基板検査装置を実現することにある。
本発明の別の目的は、回折光や散乱光等の外乱による影響が軽減され、パターンの微細化に十分対応できるマスク検査装置を実現する。
本発明による基板検査装置は、検査されるべき基板を支持するステージと、基板に向けて照明ビームを投射する照明光学系と、基板から出射する透過光又は反射光を集光する対物レンズと、対物レンズの光軸方向の位置を検出して対物レンズ位置信号として出力する位置センサと、対物レンズの光軸方向の位置を制御するオートフォーカス装置とを具え、
前記ステージ又は対物レンズは、第1のスキャン方向、第1のスキャン方向と反対向きの第2のスキャン方向、及び第1及び第2のスキャン方向と直交する第3の方向に沿ってジグザグ状に移動し、前記ステージ又は対物レンズが第1及び第2のスキャン方向の走査ライン上を順次移動する間に基板の検査データが取得されると共に対物レンズの焦点データ信号及び対物レンズの光軸方向の位置データが走査ラインごとに取得される基板検査装置であって、
前記オートフォーカス装置は、対物レンズの基板表面に対する焦点誤差を検出し、焦点誤差信号として出力する焦点誤差検出手段と、
前記対物レンズ位置信号又は焦点誤差信号が加算された対物レンズ位置信号により構成される焦点データ信号を用いて、対物レンズの光軸方向の位置を制御するための焦点制御信号を形成する焦点制御信号生成手段とを有し、
iを正の整数とした場合に、i番目の走査ラインを走査する間に取得した焦点データ信号を用いて、mを自然数とした場合に、(i+2m)番目の走査ラインを走査するときの焦点制御信号が生成されることを特徴とする。
本発明では、フォトマスク等の各種基板の検査データの取得と対物レンズの焦点データ信号の取得とを並行して実行する。また、検査中に対物レンズの光軸方向の位置を制御する焦点制御信号は、走査中に取得した対物レンズ位置信号又は焦点誤差信号が加算された対物レンズ位置信号により構成される焦点データ信号から形成した目標値を用いて生成する。目標値を形成する目標値形成手段は、焦点データ信号を平滑化する平滑化手段を有し、平滑化された焦点データ信号から目標値を生成する。さらに、平滑化された目標値を用いて焦点制御信号が形成されるので、スキャン中にマスクパターンにより発生した回折光や散乱光が焦点検出器に入射しても、パターンに依存する誤った焦点制御が行われる事態が回避される。従って、フォトマスクに形成されるパターンが高密度化又は複雑化しても、パターンによる影響を受けない焦点制御が実行される。
さらに、本発明では、焦点制御信号の生成に用いられる目標値の生成に当たって、走査ライン2本分だけ前の走査ラインの走査中に取得した焦点データ信号を用いる。すなわち、i番目の走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を用いて形成された目標値は、隣接する走査ラインではなく、(i+2m)番目の走査ラインを走査するときの目標値として用いる。この理由は以下の通りである。
(1) フォトマスクの線幅は数100nm程度に微細化されているため、フォトマスクの欠陥を検出するマスク検査装置においても、より厳格な焦点制御が要求されている。このため、多くのXYステージは、エアースライダーとリニアモータとの組み合わせにより駆動されている。しかしながら、エアースライダーを用いても、ステージの移動中にヨーイングやピッチングが発生する。これらヨーイングやピッチングはステージ移動方向と相関性を有するため、同一の走査ラインに沿って互いに反対向きの方向に移動する場合、ステージの挙動及び姿勢は一致せず、差異が発生する。この差異は、焦点検出において焦点誤差信号に含まれてしまう。すなわち、走査ライン上を第1のスキャン方向に沿ってステージが移動する場合、焦点検出器により検出される焦点誤差は、フォトマスク表面の光軸方向の変位と移動中のステージの光軸方向の変位とが加算されたデータである。よって、同一の走査ライン上を第1の方向とは反対向きの第2のスキャン方向にステージが移動する場合、フォトマスク表面の光軸方向の変位が同一であっても、移動中におけるステージの光軸方向の変位が相違するため、焦点検出器により検出される焦点データ信号は、第1のスキャン方向に走査する場合とは相違してしまう。一方、試料表面をジグザグ状に走査する光学装置においては、i番目の走査ラインの走査方向と(i+2m)番目(mは自然数)の走査ラインの走査方向は互いに一致する。従って、i番目の走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を用いて形成された焦点制御信号を(i+2)番目や(i+4)番目の走査ラインを走査するときの焦点制御信号として用いれば、ステージの移動方向が同一であるため、ステージ移動に起因するヨーイングやピッチングによる影響が軽減された焦点制御信号が得られ、より正確な焦点制御が可能になる。
(2) 焦点検出器から出力される焦点データ信号は、マスクパターンに起因して発生する回折光や散乱光成分を含むため、取得された焦点データ信号又は焦点誤差信号について平滑化処理を行うことが望ましい。しかしながら、平滑化処理のための演算時間として相当な時間が必要である。この場合、隣接する走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を用いて焦点制御信号を形成する場合、割り当てられる演算時間が制限されるため、焦点制御信号を生成するためのデータ数が制限される不具合がある。一方、1走査ラインに含まれる焦点制御のサンプリングデータ数を多くしようとすると、焦点制御の正確性は向上するものの、平滑化処理のための演算時間が長くなり、その間ステージは停止状態に維持されるため、欠陥検査のスループットが低下する不具合が発生する。
これに対して、i番目の走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を用いて(i+2)番目の走査ラインを走査するときの焦点制御信号を生成すれば、i番目の走査ラインの走査により取得された焦点データ信号について、ステージが反対向きに移動する(i+1)番目の走査ラインの走査中に平滑化処理を行うことが可能である。従って、平滑化処理に必要な演算時間として、1走査ライン分の走査時間が割り当てられるので、焦点制御のデータ数を相当増加することができる。且つ、演算に比較的長時間かかる複雑な平滑化処理も可能になり、焦点制御の正確性が格段に向上する。
(3) さらに、隣接する走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を用いて焦点制御信号を生成する場合、データの配列順序が反転しているため、取得した焦点データ信号を並び替える作業が必要であり、信号処理が煩雑になる欠点がある。
これに対して、i番目の走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を用いて(i+2)番目の走査ライン用の焦点制御信号を生成する場合、データの配列順序が同一であるため、データを並び替える必要がない利点がある。
上述した理由に基づき、本発明では、i番目の走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を用いて、(i+2m)番目の走査ラインを走査するときの焦点制御信号を形成する。このように構成することにより、i番目の走査ラインの走査により焦点データ信号が取得され、続く(i+1)番目の走査ラインの走査中に平滑化処理が行われ、平滑化処理された焦点データ信号から形成された焦点制御信号を用いて(i+2)番目の走査ラインの走査が行われる。尚、i番目の走査ラインの走査中に取得した焦点データを用いて(i+2)番目の走査ラインの焦点制御を行う場合、2本の走査ラインの間隔が形成されるが、その間隔は200μm程度であるため、ほとんど問題は生じないことが発明者の実験により確認されている。
目標値を生成するための焦点データ信号として、2本前の走査中に取得した対物レンズの光軸方向の位置を示す対物レンズ位置信号を用いることができ、或いは対物レンズ位置信号に焦点誤差信号が加算された信号を用いることもできる。
本発明においては、平滑化処理として、各種の処理を行うことができ、例えば移動平均処理を行うことができる。別の平滑化処理として、焦点誤差信号について又は焦点誤差信号と焦点制御信号との加算出力についてローパスフィルタ処理を行うことができる。この場合、フォトマスクに形成されたパターンの密度等に基づきカットオフ周波数が規定される。さらに、別の平滑化処理として、隣接するデータ値の差分値を形成し、差分値が所定の閾値を超える場合、当該データをカットして線形補間を行う処理も可能である。
本発明では、同一スキャン方向に移動中に取得した焦点データ信号を用いて焦点制御信号を生成しているので、ステージ移動に起因する誤差成分の無い焦点誤差信号が形成されるので、一層高精度な焦点制御を行うことが可能になる。
さらに、i番目の走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を用いて(i+2)番目の走査ラインを走査するときの焦点制御信号を形成しているので、(i+1)番目の走査ラインの走査中に各種平滑化処理を実行することができるので、欠陥検査のスループットが大幅に改善される。
さらに、平滑化処理された焦点データ信号を用いて目標値が形成されているので、基板表面に複雑なパターンが高密度に形成されている場合であっても、回折光や散乱光による影響を受けない焦点制御を実行することができる。
本発明によるオートフォーカス装置が搭載されたマスク検査装置の光学系の構成を示す図である。 光検出手段上に形成される光スポットの移動態様を示す図である。 マスク検査装置の走査態様を示す図である。 オートフォーカス装置の信号処理装置の一例を示す図である。 信号処理装置の変形例を示す図である。 信号処理装置の変形例を示す図である。
図1は本発明による基板検査装置の光学系の構成を示す図である。本発明による基板検査装置は、フォトマスク、マスクブランクス、半導体基板、ガラス基板等の各種基板の検査に用いられる。本例では、検査される基板としてフォトマスクを用い、フォトマスクに存在する欠陥を透過光により検出する透過型のマスク検査装置を例として説明する。また、フォトマスクからの反射光を用いて欠陥を検出する反射型の検査装置、及び透過像と反射像とが合成された合成画像に基づいて欠陥を検出する検査装置にも適用することができる。さらに、本発明による基板検査装置は、対物レンズを介して基板の画像データを取得して欠陥を検出する種々の検査装置にも適用される。
照明光源1から検査用の照明ビームを発生する。照明光源として、例えば波長が213nmの照明ビームを放出するレーザを用いるとこができる。照明光源から出射した照明ビームは、全反射ミラー2で反射し、コンデンサレンズ3により集光されてフォトマスク4入射する。検査の対象となるフォトマスクは、ハーフトーンマスク、バイナリーマスク等の各種フォトマスクが含まれる。フォトマスク4は、ステージ5上に載置する。ステージ5は、X方向及びこれと直交するY方向に移動可能なXYステージにより構成される。検査中、ステージ5はX及びY方向にジグザグ状に移動し、ステージ移動によりフォトマスク4を照明ビームにより走査する。ステージ5のX方向及びY方向の座標(アドレス情報)は位置センサ6により検出され、信号処理装置7に供給する。
フォトマスク4を透過した照明ビームは対物レンズ8により集光される。対物レンズ8はその光軸方向に沿って移動可能に支持する。対物レンズにはアクチュエータ9が連結され、アクチュエータを駆動することにより対物レンズ8は光軸方向に沿って変位する。アクチュエータとして、各種アクチュエータを用いることができる。本例では、ピエゾ素子を含むアクチュエータを用い、ピエゾ素子に印加される駆動電圧信号により対物レンズの光軸方向の変位量が制御される。対物レンズ8には、対物レンズの光軸方向の位置を検出する位置センサ10も連結する。本例では、位置センサ10として、Z軸スケールとリニアエンコーダとの組み合わせを用い、リニアエンコーダからの出力信号を用いて対物レンズの光軸方向の高さを検出する。
対物レンズ8により集光された透過ビームは、ハーフミラー11を透過し、全反射ミラー12に入射する。全反射ミラー12で反射した透過ビームは、結像レンズ13を介して撮像素子14上に結像される。撮像素子14として、例えばTDIセンサを用いることができる。撮像素子14から出力される画像信号は増幅器15により増幅されて、信号処理装置7に供給される。信号処理装置7は、光検出手段から供給される画像信号を用いてフォトマスクの透過像を形成し、例えばダイ対ダイ比較によりフォトマスクに存在する欠陥を検出する。尚、欠陥を検出する方法として、ダイ対データベース方式を用いることも可能である。
対物レンズ8の焦点位置を制御するため、オートフォーカス装置20を用いる。オートフォーカス装置20は、光ビームを放出する光源21を有する。光源21から出射した光ビームは、ハーフミラー11で反射し、対物レンズ8介してフォトマスク4に入射する。フォトマスクの表面で反射した反射ビームは、対物レンズ8を通過し、ハーフミラー11及び全反射ミラー22で反射し、光検出器23に入射する。そして、光検出器23上に光スポットを形成する。光検出器23は、フォトマスクの表面に対する対物レンズの焦点状態を検出する焦点検出器として作用する。焦点検出器として、種々の形式の焦点検出器を用いることができる。また、光検出器23として、光スポットの移動方向に配列された複数の受光素子を有するラインセンサで構成することも可能である。本例では、焦点検出器として、2個のフォトダイオード23a及び23b並びに分割線23cを有する2分割型の光検出器を用いる。フォトマスク4の表面で反射した反射ビームは、対物レンズを介して光検出器23に入射し、光検出器上にほぼ円形の光スポット24を形成する。光スポット24は、焦点誤差に応じて一方向に移動する。よって、2つのフォトダイオード23a及び23bは光スポット24の移動方向に沿って配置する。光検出器の2個のフォトダイオードからの出力信号I及びIは、対物レンズの焦点とフォトマスク表面との間の光軸方向の変位量を示す焦点誤差信号として利用され、信号処理装置25に供給される。
例えば、フォトマスクに形成された撓み等によりフォトマスクの表面が光軸方向に変位すると、オートフォーカス用の光ビームのフォトマスク上の入射点も変位する。この変位に伴い、光検出器23上に形成される光スポットは、矢印方向に変位する。この状態を図2に示す。図2(A)は対物レンズの焦点がフォトマスク23の表面上に位置する場合、すなわち対物レンズがフォトマスクの表面上に合焦したときの光スポット24を示す。対物レンズの焦点がフォトマスク上に合焦すると、光スポット24の中心は分割線23c上に位置する。この場合、第1及び第2のフォトダイオード23a及び23bから出力される出力信号I及びIの強度は互いに等しく、その差分は零となる。一方、フォトマスクの表面が光軸方向に変位し又は対物レンズが光軸方向に変位すると、オートフォーカス用の光ビームのフォトマスク表面上の入射点が変位し、この変位に伴い、光検出器上に形成される光スポットも変位する。
この状態を図2(B)及び(C)に示す。一例として、図2(B)は対物レンズの焦点がフォトマスクの表面よりも上方に変位したときの光スポットの状態を示し、図2(C)は対物レンズの焦点がフォトマスクの表面よりも下方に変位したときの光スポットの状態を示す。対物レンズの焦点がフォトマスクの表面よりも上方に変位すると、第1のフォトダイオード23aの出力信号の強度が増大し、第2のフォトダイオードの出力信号の強度は減少する。また、対物レンズの焦点がフォトマスクの表面から下方に変位すると、第1のフォトダイオード23aの出力信号の強度が減少し、第2のフォトダイオード23bの出力信号の強度が増大する。従って、2個のフォトダイオードの出力信号の強度差を検出することにより、対物レンズの焦点とフォトマスク表面との間の光軸方向のズレ量が検出される。尚、本例では、光検出器として2分割フォトダイオードを用いたが、光スポットの変位方向に配列された複数の受光素子を有するラインセンサで構成することも可能である。
次に、フォトマスク表面の走査方法について説明する。本例では、対物レンズを含む光学系は固定し、フォトマスクを保持するステージ5をX及びY方向にジグザグ状に移動し、欠陥検出用の照明ビーム及びオートフォーカス用の光ビームによりフォトマスクの表面を走査する。図3は、フォトマスクと、フォトマスクに設定された検査領域と、検査領域に設定された走査ラインとの関係を示す図である。フォトマスクについて欠陥検査すべき検査領域30を設定する。検査領域30は、X方向及びY方向により規定される矩形領域とする。X方向を第1のスキャン方向とし、第1のスキャン方向と反対向きの方向を第2のスキャン方向とし、第1及び第2のスキャン方向と直交するY方向を第3の方向とする。フォトマスクを保持するステージは、第1の方向に沿って移動することによりスキャンを行い、続いて所定のスパン長だけ第3の方向に移動し、続いて第1の方向と反対方向である第2の方向に移動してスキャンを行う。従って、フォトマスクは欠陥検査用の照明ビーム及びオートフォーカス用の光ビームによりジグザグ状に走査される。ここで、第3の方向の移動量は、欠陥検査に用いられる撮像素子の画像の視野により規定され、例えば100μmとする。
本発明では、第1及び第2の方向にそって走査ラインを設定し、走査ラインごとに欠陥検査用の画像データ(検査データ)を取得すると共に、対物レンズのフォトマスク表面に対する焦点状態を示す焦点誤差信号及び対物レンズの光軸方向の位置を示す対物レンズ位置信号を検出する。走査ラインのライン長は、検査領域のX方向の長さを超える長さに設定する。走査ラインは、走査開始点から走査終了点に向けて第3の方向に沿って連続番号を付して識別する。すなわち、iを正の整数とした場合に、1番目の走査ラインが設定され、i番目の走査ラインが設定され、n番目の走査ライン上の走査により検査領域の走査が終了するように設定する。尚、走査開始後1番目及び2番目の走査ラインは検査領域30の外側に位置するように設定する。
各走査ラインに沿うステージの移動中、光検出手段23から出力される1本の走査ラインの時系列の焦点誤差信号及び位置センサ10から出力される時系列の対物レンズ位置信号を用いて対物レンズの光軸方向の位置を制御する焦点制御信号を走査ラインごとに形成する。そして、形成した焦点制御信号により、走査中対物レンズの焦点がフォトマスクの表面上に位置するように自動的に制御する。
次に、本発明によるオートフォーカス方法について説明する。図4は、対物レンズの位置を制御する焦点制御信号を形成する信号処理装置25の一例を示す図である。信号処理装置25は、対物レンズの焦点とフォトマスク表面との間の変位量示す焦点誤差信号を形成する焦点誤差検出段40と、焦点データ信号から目標値を生成する目標値生成手段50と、目標値を用いて対物レンズの光軸方向の位置を制御する焦点制御信号を生成する焦点制御信号生成手段60と有する。本例では、(i+2)番目の走査ラインを走査する際の目標値を生成するための焦点データ信号として、i番目の走査ラインの走査中に取得した焦点誤差信号と対物レンズ位置信号との加算値を用い、対物レンズが追従し切れないために発生した偏差を焦点誤差信号により補完する。
焦点検出器として機能する光検出手段23の2つのフォトダイオード23a及び23bから出力される焦点信号I及びIは、A/D変換器41によりデジタル信号に変換する。2つの焦点信号は、焦点誤差信号形成手段42に供給される。焦点誤差信号形成手段42は、2つの焦点信号の差分(I−I)を形成し、時系列の焦点誤差信号を発生する。形成された焦点誤差信号は、対物レンズの焦点とフォトマスクの表面との間の光軸方向のズレ量(変位量)に対応する。形成された信号焦点誤差信号は変位量変換手段43に供給される。変位量変換手段は43は、焦点誤差信号を対物レンズの光軸方向の変位量に変換する。従って、変位量変換手段43から、光軸方向の変位量に変換された焦点誤差信号が出力される。尚、差分(I−I)の符号により、対物レンズをフォトマスクに近づく方向に変位させるか又はフォトマスクから遠ざかる方向に変位させるかが決定される。変位量変換手段42からの出力信号は目標値生成手段50の加算手段51に供給する。加算手段51は2つの入力部を有し、焦点誤差信号は一方の入力部に供給される。
対物レンズの光軸方向の位置を検出する位置センサ10から出力される時系列の対物レンズ位置信号は加算手段51の他方の入力部に供給される。加算手段51の出力信号である焦点データ信号は、i番目の走査ラインに沿う移動中における対物レンズの光軸方向の位置を示す対物レンズ位置信号とその時点における焦点誤差信号とを加算したデータ信号である。従って、i番目の走査ラインの走査中における対物レンズのベストフォーカス位置を示す。このベストフォーカス位置を示す焦点データ信号を(i+2)番目の走査ラインを走査するときの目標値を生成するための時系列データとして書込メモリ52に記憶する。
書込メモリ52は、偶数番目の走査ラインを走査したときのデータを記憶する偶数メモリと奇数番目の走査ラインを走査したときのデータを記憶する偶数メモリとを有し、各走査ラインごとに形成される焦点データ信号は、走査ラインが偶数か奇数かに応じて奇数メモリ又は偶数メモリに交互に記憶される。
書込メモリ52に一時的に記憶された焦点データ信号は、(i+1)番目の走査ラインの走査の開始と同期して平滑化手段53に供給される。平滑化手段53は、焦点データ信号について平滑化処理を行い、平滑化された焦点データ信号を(i+2)番目の走査ラインを走査するときの目標値として読出メモリ54に供給する。平滑化処理として、種々の平滑化を行うことでき、例えば移動平均処理を行うことができる。別の平滑化処理として、ローパスフィルタを用いることもできる。この場合、カットオフ周波数は、検査すべきフォトマスクのパターン密度や線幅に応じて設定することも可能である。さらに、別の平滑化処理として、時系列の焦点データ信号の隣接する位置のデータ同士の差分値を形成し、差分値が所定の閾値を超える場合、当該データ値をカットし、線形補間処理を行う平滑化処理を行うことができる。尚、平滑化処理には相当な時間を必要とするため、本例では、i番目の走査ラインの走査により得られた信号についての平滑化処理は、ステージが(i+1)番目の走査ラインの走査中に行うものとする。
読出メモリ54は、書込メモリ52と同様に、奇数メモリ及び偶数メモリを有し、平滑化処理された目標値データは、走査ラインが偶数か奇数かに応じて偶数メモリ又は奇数メモリに交互に記憶する。
(i+2)番目の走査ラインの走査開始と同期して、読出メモリ54に記憶されている1走査ライン分の目標値がステージの移動と同期して焦点制御信号形成手段60の減算手段61の一方の入力部に順次供給される。減算手段61の他方の入力部には位置センサ10から出力される対物レンズの現在位置を示す位置信号が順次供給される。減算手段61は、目標値と対物レンズ位置信号との差分を形成し、目標値と対物レンズの位置との偏差を示す偏差信号を出力する。
減算手段61からの出力信号は、スィッチ62の第1の入力部62aに供給される。スィッチ62の第2の入力部62bは、変位量変換手段43出力部に接続する。スィッチ62のコモン端子62cはPID制御手段(補償器)63に接続する。スィッチ62は、検査開始後初めの2本の走査ラインを走査する間コモン端子62cと第2入力部62bとが接続され、3本目以降の走査ラインを走査する間第1入力部62aとコモン端子62cとが接続されるように制御される。従って、検査開始後検査領域30の外側に位置する2本の走査ラインを走査する期間中、変位量変換手段43から出力される焦点誤差信号に対応する変位量がPID制御手段63に供給され、3番目以降の走査ラインを走査する期間中減算手段61から出力される偏差信号がPID制御手段に供給される。
減算手段61からの出力信号は、スィッチ62を通過し、PID制御手段63に入力する。PID制御手段63は、目標値と対物レンズ位置信号との間の偏差に基づいてPID制御信号を生成し、対物レンズの光軸方向の位置を制御する焦点制御信号として出力する。このPID制御信号は、D/A変換器71によりアナログ信号に変換され、アクチュエータ駆動回路72に入力する。アクチュエータ駆動回路72は、対物レンズを光軸方向に駆動するアクチュエータ9を駆動する駆動信号を発生し、対物レンズ8の光軸方向の位置を制御する。すなわち、目標値に追従するように対物レンズの光軸方向の位置が制御される。
本例では、(i+2)番目の走査ラインを走査する際、2本前のi番目の走査ラインの走査中に得た対物レンズのベストフォーカス位置を目標値とし、目標値と対物レンズ位置信号との間の偏差に基づいてフィードフォワード制御が行われる。この場合、目標値に含まれる焦点誤差信号成分は、平滑化処理により平滑化されており、且つ対物レンズ位置信号は回折光や散乱光による影響が小さい。従って、フォトマスクから出射する回折光や散乱光による影響を受けない安定した焦点制御が行われる。
次に、本例のオートフォーカス動作について説明する。図3に示すように、検査の開始に伴い、1番目の走査ラインに沿って第1のスキャン方向にステージが移動する。この際、スィッチ62は第2の入力部62bとコモン端子62cが接続される。従って、変位量変換手段43から供給される焦点誤差信号に対応する変位量がPID制御手段63に供給され、対物レンズは、焦点誤差信号に基づくフィードバック制御が行われる。一方、焦点誤差信号に対応する変位量と対物レンズの位置信号が加算手段51に供給され、その加算出力が焦点データ信号として書込メモリ52の奇数メモリに記憶される。
1番目の走査ラインの走査が終了すると、ステージは所定のスパン長だけ第3の方向値に移動し、続いて反対向きの第2のスキャン方向に沿って第2の走査ラインに沿って移動を開始する。この第2の走査ラインの走査中、スィッチ62は同一の状態に維持され、対物レンズの光軸方向の位置は、焦点誤差信号から形成される変位量に基づきフィードバック制御が行われる。一方、第2の走査ラインの走査開始に伴い、書込メモリに記憶された焦点データ信号は、平滑化手段53に供給され、平滑化処理が行われる。すなわち、反対向きのステージ移動が行われる間に、その前に取得された焦点データ信号について平滑化処理が行われ、平滑化された焦点データ信号は読出メモリ54の奇数メモリに記憶される。また、位置センサから出力される対物レンズ位置信号と焦点誤差信号に基づく変位量が加算手段51に供給され、2番目の走査ラインの焦点データ信号が書込メモリ52の偶数メモリに順次記憶される。
2番目の走査ラインの走査が終了すると、スィッチ62は減算手段61とコモン端子とが接続するように切り換わる。続いて、ステージは3番目の走査ラインに沿って第1のスキャン方向に移動を開始する。この際、読出メモリ54に記憶されている目標値が順次減算手段61に供給されると共に、位置センサ10から出力される対物レンズ位置信号も減算手段に供給される。そして、目標値と現在位置との偏差に基づくPID制御信号が形成され、対物レンズの光軸方向の位置は目標値に追従するように制御される。また、書込メモリに記憶されている焦点データ信号は平滑化手段に供給されて平滑化処理がおこなわれる。さらに、加算手段51からの加算出力は書込メモリ52の奇数メモリに順次記憶される。このようにして、最終の走査ラインの走査が行われ、検査が終了する。
図5は本発明による信号処理装置の変形例を示す図である。本例では、焦点誤差信号を用いるフィードバック系と対物レンズ位置信号を用いるフィードバック系とを組み合わせたハイブリッド型の制御により対物レンズの光軸方向の位置を制御する。尚、図4で用いた構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。光検出手段23の2つのフォトダイオード23a及び23bから出力される時系列の焦点信号I及びIは、A/D変換器41によりデジタル信号に変換する。2つの焦点信号は、焦点誤差信号形成手段42に供給され、焦点誤差信号を形成する。形成された信号焦点誤差信号は符号反転手段64に供給され、その符号が反転される。符号反転した焦点誤差信号は第1のPID制御手段65に供給され、焦点誤差信号に基づく第1のPID制御信号が形成される。第1のPID制御信号は加算手段66の入力部に供給される。
本例では、焦点データ信号として対物レンズの光軸方向の位置を示す対物レンズ位置信号を用いる。位置センサ10から出力されるi番目の走査ラインの走査中に検出される時系列の対物レンズ位置信号は焦点データ信号として書込メモリ52に供給され、焦点データ信号として順次記憶する。この焦点データ信号(対物レンズ位置信号)は、(i+1)番目の走査ラインの走査に対応して平滑化手段53に供給され、平滑化処理が行われる。平滑化された焦点データ信号は、読出メモリ54に記憶され、(i+2)番目の走査ラインの走査のための目標値とする。
読出メモリ54に記憶した目標値は、(i+2)番目の走査ラインの走査と同期して減算手段61に供給する。減算手段61には、現在の対物レンズの位置を示す対物レンズ位置信号も供給される。そして、目標値と現在の対物レンズの位置信号との偏差が形成され、当該偏差は第2のPID制御手段67に供給する。第2のPID制御手段67は、平滑化された2ライン前の対物レンズ位置信号と現在の対物レンズ位置信号との偏差に基づいて第2のPID制御信号を生成する。この第2のPID制御信号は、スィッチ68を介して加算手段66に供給される。スィッチ68は、走査開始後2本の走査ラインの走査中開放され、3番目の走査ラインの走査から閉止される。
加算手段66において、焦点誤差信号から形成された第1のPID制御信号と対物レンズ位置信号から形成された第2のPID制御信号とが加算され、焦点制御信号が形成される。焦点制御信号はD/A変換器71によりアナログ信号に変換され、アクチュエータ駆動回路72に入力する。アクチュエータ駆動回路72は、対物レンズを光軸方向に駆動するアクチュエータ9を駆動する駆動信号を発生し、対物レンズ8の光軸方向の位置を制御する。すなわち、本例では、対物レンズは焦点誤差信号によるフィードバック系に追従すると共に、対物レンズ位置信号によるフィードバック系にも追従する。
本例では、検査開始後初めの2本の走査ラインの走査中検査は行わず、目標値を取得するための準備動作としての走査が行われる。この際、スィッチ68が開放し、焦点誤差信号に基づくフィードバック制御により対物レンズの位置を制御する。一方、3本目以降の走査ラインの走査中は対物レンズ位置信号に基づくフィードバック制御と焦点誤差信号に基づくフィードバック制御とを併用した制御が行われる。
本例では、焦点誤差信号を用いるフィードバック系については、外乱の影響を小さくするため、PID制御手段(補償器)は応答性の低い低周波の追従を行うように設定することが望ましい。すなわち、積分ゲインが大きく微分ゲインを小さくするPID制御が行われるようにゲイン調整が行われる。これに対して、対物レンズ位置信号を用いるフィードバック系については、平滑化処理されノイズ成分が少ないため、応答性の高い高周波の駆動も可能なPID制御が行われるようにゲイン調整する。このように、ゲイン特性の異なる2つのフィードバック系を併用すれば、低周波数から高周波数までの追従を相補的に補間するハイブリッド型のフィードバック制御が実現される。
図6は本発明による信号処理装置の変形例を示す図である。本例では、焦点誤差信号を用いるフィードバック制御と対物レンズ位置信号を用いるフィードフォワード制御とを組み合わせた制御により対物レンズの光軸方向の位置を制御する。尚、図5で用いた構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。本例では、目標値を生成するための焦点データ信号として位置センサから出力される対物レンズ位置信号を用いる。光検出手段23の2つのフォトダイオード23a及び23bから出力される時系列の焦点信号I及びIは、A/D変換器41によりデジタル信号に変換する。2つの焦点信号は、焦点誤差信号形成手段42に供給され、焦点誤差信号を形成する。形成された信号焦点誤差信号は符号反転手段64に供給され、その符号が反転される。符号反転した焦点誤差信号は第1のPID制御手段65に供給され、焦点誤差信号に基づく第1のPID制御信号が形成される。第1のPID制御信号は加算手段69の入力部に供給される。
位置センサ10から出力されるi番目の走査ラインの走査中に検出される時系列の対物レンズ位置信号は書込メモリ52に供給され、焦点データ信号として順次記憶する。この対物レンズ位置信号は、(i+1)番目の走査ラインの走査に対応して平滑化手段53に供給され、平滑化処理が行われる。平滑化された対物レンズ位置信号は、電圧変換手段55に供給され、対物レンズの位置に対応するアクチュエータの電圧値に変換される。変換された電圧値は読出メモリ54に記憶され、(i+2)番目の走査ラインの走査のための目標値とする。
読出メモリに記憶されている目標値としての時系列の電圧データは、(i+2)番目の走査ラインの走査と同期して加算手段69の他方の入力部に供給される。加算手段69において、焦点誤差信号から形成された第1のPID制御信号と対物レンズ位置信号から形成された目標値とが加算される。そして、加算出力はD/A変換器71によりアナログ信号に変換され、アクチュエータ駆動回路72に入力する。アクチュエータ駆動回路72は、対物レンズを光軸方向に駆動するアクチュエータ9を駆動する駆動信号を発生し、対物レンズ8の光軸方向の位置を制御する。
本例では、検査の終了に伴い、読出メモリ及び書込メモリは0にクリアーするものとする。従って、読出メモリ54は、検査開始後2本の走査ラインの走査のデータについて零が記憶されているため、検査開始後2本の走査ラインの走査中、焦点誤差信号に基づくフィードバック制御が行われ、その間に取得された対物レンズ位置信号は順次書込メモリに記憶する。その後の処理は、図4及び図5に示す実施例と同様である。
本例では、走査中における対物レンズの光軸方向の位置は、焦点誤差信号によるフィードバック制御と、対物レンズ位置信号から形成した制御電圧値(目標値)に追従するフィードフォワード制御とを併用した制御方式により制御される。従って、本例では、焦点誤差信号を用いるフィードバック制御と対物レンズ位置信号を用いるフィードフォワード制御とが相補的に作用する。すなわち、焦点誤差信号によるフィードバック制御はフォトマスクのパターン回折によるノイズが含まれると共に追従遅れが発生する。一方、フィードバック制御と共にフィードフォワード制御を併用することにより、フィードバック制御の欠点を補完する利点が達成される。
本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変形や変更が可能である。例えば、上述した実施例では、検査の対象としてフォトマスクを用いたが、各種半導体基板やマスクブランクスの欠陥を検出する基板検査装置にも適用される。
上述した実施例では、基板を支持するステージをジグザグ状に移動させる構成としたが、大型のフォトマスク検査装置において実施されているように、ステージを固定し対物レンズをジグザグ状に移動させて基板表面を走査することも可能である。
また、上述した実施例では、i番目の走査ラインの走査中に得た焦点誤差信号を用いて(i+2)番目の走査ラインを走査するための焦点制御信号を作成したが、i番目の走査ラインの走査中に得た焦点誤差信号を用いて(i+4)番目、又は(i+6)番目等の(i+2m)番目(mは自然数)の走査ラインの走査に用いられる焦点制御信号を作成することも可能である。すなわち、i番目の走査ラインを走査する際のステージの移動方向と(i+2m)番目の走査ラインを走査する際の走査方向とは互いに一致し、走査中のステージの姿勢が同一であるためである。
また、上述した実施例では、フォトマスクについて欠陥検査を行う検査装置における対物レンズの位置制御について説明したが、本発明は、検査装置だけでなく、各種試料から出射した反射光又は透過光を対物レンズにより集光して画像データを取得する各種光学装置の焦点制御にも適用することができる。
1 照明光源
2 全反射ミラー
3 コンデンサレンズ
4 フォトマスク
5 ステージ
6 位置センサ
7 信号処理装置
8 対物レンズ
9 アクチュエータ
10 位置センサ
11 ハーフミラー
12 全反射ミラー
13 結像レンズ
14 撮像素子
15 増幅器
20 オートフォーカス装置
21 光源
22 全反射ミラー
23 光検出手段
24 光スポット
25 信号処理装置
40 焦点誤差検出手段
50 目標値形成手段
60 焦点制御信号形成手段
本発明による基板検査装置は、検査されるべき基板を支持するステージと、基板に向けて照明ビームを投射する照明光学系と、基板から出射する透過光又は反射光を集光する対物レンズと、対物レンズから出射した透過光又は反射光を受光する光検出手段と対物レンズを光軸方向に駆動する駆動装置と、対物レンズの光軸方向の位置を検出して対物レンズの光軸方向の位置を示す対物レンズ位置信号出力する位置センサと、対物レンズの光軸方向の位置を制御するオートフォーカス装置とを具え、
前記ステージ又は対物レンズは、第1のスキャン方向、第1のスキャン方向と反対向きの第2のスキャン方向、及び第1及び第2のスキャン方向と直交する第3の方向に沿ってジグザグ状に移動して、前記第3の方向に順次設定された走査ラインを順次走査し、各走査ラインの走査中に基板の検査データが取得されると共に対物レンズの光軸方向の位置データが取得され、
前記オートフォーカス装置は、対物レンズと基板の表面との間の焦点誤差を検出し、焦点誤差信号を出力する焦点誤差検出手段と、
前記対物レンズ位置信号又は対物レンズ位置信号に焦点誤差信号が加算された信号により構成される焦点データ信号を用いて、対物レンズの光軸方向の位置を制御するための焦点制御信号を形成する焦点制御信号生成手段とを有し、
iを正の整数とした場合に、i番目の走査ラインを走査する間に取得した焦点データ信号を用いて、mを自然数とした場合に、(i+2m)番目の走査ラインを走査するときの焦点制御信号が生成されることを特徴とする。
次に、本発明によるオートフォーカス方法について説明する。図4は、対物レンズの位置を制御する焦点制御信号を形成する信号処理装置25の一例を示す図である。信号処理装置25は、対物レンズの焦点とフォトマスク表面との間の変位量示す焦点誤差信号を形成する焦点誤差検出手段40と、焦点データ信号から目標値を生成する目標値生成手段50と、目標値を用いて対物レンズの光軸方向の位置を制御する焦点制御信号を生成する焦点制御信号生成手段60と有する。本例では、(i+2)番目の走査ラインを走査する際の目標値を生成するための焦点データ信号として、i番目の走査ラインの走査中に取得した焦点誤差信号と対物レンズ位置信号との加算値を用い、対物レンズが追従し切れないために発生した偏差を焦点誤差信号により補完する。
減算手段61からの出力信号は、スィッチ62の第1の入力部62aに供給される。スィッチ62の第2の入力部62bは、変位量変換手段43出力部に接続する。スィッチ62のコモン端子62cはPID制御手段(補償器)63に接続する。スィッチ62は、検査開始後初めの2本の走査ラインを走査する間コモン端子62cと第2入力部62bとが接続され、3本目以降の走査ラインを走査する間第1入力部62aとコモン端子62cとが接続されるように制御される。従って、検査開始後検査領域30の外側に位置する2本の走査ラインを走査する期間中、変位量変換手段43から出力される焦点誤差信号に対応する変位量がPID制御手段63に供給され、3番目以降の走査ラインを走査する期間中減算手段61から出力される偏差信号がPID制御手段に供給される。

Claims (21)

  1. 検査されるべき基板を支持するステージと、基板に向けて照明ビームを投射する照明光学系と、基板から出射する透過光又は反射光を集光する対物レンズと、対物レンズの光軸方向の位置を検出して対物レンズ位置信号として出力する位置センサと、対物レンズの光軸方向の位置を制御するオートフォーカス装置とを具え、
    前記ステージ又は対物レンズは、第1のスキャン方向、第1のスキャン方向と反対向きの第2のスキャン方向、及び第1及び第2のスキャン方向と直交する第3の方向に沿ってジグザグ状に移動し、前記ステージ又は対物レンズが第1及び第2のスキャン方向の走査ライン上を順次移動する間に基板の検査データが取得されると共に対物レンズの焦点データ信号及び対物レンズの光軸方向の位置データが走査ラインごとに取得される基板検査装置であって、
    前記オートフォーカス装置は、対物レンズの基板表面に対する焦点誤差を検出し、焦点誤差信号として出力する焦点誤差検出手段と、
    前記対物レンズ位置信号又は焦点誤差信号が加算された対物レンズ位置信号により構成される焦点データ信号を用いて、対物レンズの光軸方向の位置を制御するための焦点制御信号を形成する焦点制御信号生成手段とを有し、
    iを正の整数とした場合に、i番目の走査ラインを走査する間に取得した焦点データ信号を用いて、mを自然数とした場合に、(i+2m)番目の走査ラインを走査するときの焦点制御信号が生成されることを特徴とする基板検査装置。
  2. 請求項1に記載の基板検査装置において、前記オートフォーカス装置は、さらに、前記焦点データ信号から、焦点制御に用いられる目標値を走査ラインごとに生成する目標値生成手段を有し、
    前記焦点制御信号生成手段は、走査ラインごとに生成された目標値を用いて焦点制御信号を生成することを特徴とする基板検査装置。
  3. 請求項2に記載の基板検査装置において、前記目標値生成手段は、前記焦点データ信号を平滑化する平滑化手段を含み、
    前記mは1とされ、前記目標値生成手段は、i番目の走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を(i+1)番目の走査ラインの走査中に平滑化処理し、平滑化された焦点データ信号を(i+2)番目の走査ラインを走査するための目標値として出力することを特徴とする基板検査装置。
  4. 請求項1に記載の基板検査装置において、前記焦点データ信号は、前記位置センサから出力される対物レンズ位置信号により構成されることを特徴とする基板検査装置。
  5. 請求項1に記載の基板検査装置において、前記焦点データ信号は、前記位置センサから出力される対物レンズ位置信号と光軸方向の変位量に変換された焦点誤差信号とを含むことを特徴とする基板検査装置。
  6. 請求項2、3、4又は5に記載の基板検査装置において、前記目標値生成手段は、さらに、前記焦点データ信号を記憶する第1のメモリと、前記平滑化手段により平滑化された焦点データ信号を記憶する第2のメモリとを含み、
    i番目の走査ラインの走査により取得され第1のメモリに記憶された焦点データ信号は、(i+1)番目の走査ラインの走査中に平滑化され、平滑化された焦点データ信号は第2のメモリに記憶され、第2のメモリに記憶した焦点データ信号を(i+2)番目の走査ラインの目標値として出力することを特徴とする基板検査装置。
  7. 請求項6に記載の基板検査装置において、前記第1及び第2のメモリは、奇数番目の走査ラインの走査により取得したデータを記憶する奇数メモリ及び偶数番目の走査ラインの走査により取得したデータを記憶する偶数メモリをそれぞれ有することを特徴とする基板検査装置。
  8. 請求項3に記載の基板検査装置において、前記平滑化手段は、入力した焦点データ信号について移動平均処理を実行することを特徴とする基板検査装置。
  9. 請求項5に記載の基板検査装置において、前記焦点制御信号生成手段は、前記第2のメモリから出力される目標値と位置センサから出力される対物レンズ位置信号との差分を形成する減算手段と、減算手段からの出力信号に基づいて焦点制御信号を形成するPID制御信号形成手段とを有することを特徴とする基板検査装置。
  10. 請求項4に記載の基板検査装置において、焦点制御信号形成手段は、前記焦点誤差検出手段から出力される焦点誤差信号に基づいて第1のPID制御信号を形成する第1のPID制御信号形成手段と、前記第2のメモリから出力される目標値と位置センサから出力される対物レンズ位置信号との差分に基づいて第2のPID制御信号を形成する第2のPID制御信号形成手段と、第1のPID制御信号と第2のPID制御信号とを加算する加算手段とを有し、焦点誤差信号を用いるフィードバック制御と対物レンズ位置信号を用いるフィードバック制御とのハイブリッド制御により焦点制御信号を形成することを特徴とする基板検査装置。
  11. 請求項10に記載の基板検査装置において、前記第1のPID制御信号は高周波数領域における応答性が低くなるようにゲイン調整され、前記第2のPID制御信号は高周波数領域における応答性が高くなるようにゲイン調整されていることを特徴とする基板検査装置。
  12. 請求項11に記載の基板検査装置において、前記第1のPID制御信号は、積分ゲインが大きく微分ゲインが小さくなるようにゲイン調整されていることを特徴とする基板検査装置。
  13. 請求項3に記載の基板検査装置において、前記焦点制御信号生成手段は、前記焦点誤差信号を用いてPID制御信号を生成する手段を含み、
    前記目標値生成手段は平滑化された対物レンズ位置信号を制御電圧値に変換する手段を含み、変換された制御電圧値は前記第2のメモリに目標値として記憶され、
    前記焦点制御信号生成手段は、前記PID制御信号と第2のメモリから出力される目標値とを加算する加算手段を有し、当該加算手段からの出力信号を用いて焦点制御信号が形成されることを特徴とする基板検査装置。
  14. 請求項1に記載の基板検査装置において、前記焦点誤差検出手段は、対物レンズを介して基板に向けて光ビームを投射する光源と、基板からの反射光を対物レンズを介して受光する光検出手段とを有し、前記光検出手段は、光検出手段上に形成される光スポットが焦点誤差に応じて変位する方向に配列された第1及び第2の光検出器を有し、これら2つの光検出器の出力信号の差分に基づいて焦点誤差信号が形成されることを特徴とする基板検査装置。
  15. 請求項1に記載の基板検査装置において、前記焦点誤差検出手段は、対物レンズを介して基板に向けて光ビームを投射する光源と、基板からの反射光を対物レンズを介して受光する光検出手段とを有し、前記光検出手段は、光検出手段上に形成される光スポットが焦点誤差に応じて変位する方向に配列された複数の受光素子を有し、これら受光素子からの出力信号に基づいて焦点誤差信号が形成されることを特徴とする基板検査装置。
  16. 請求項1から15までのいずれか1項に記載の基板検査装置において、検査開始後初めの2本の走査ラインの走査中、前記対物レンズの光軸方向の位置は、前記焦点誤差信号を用いるフィードバック制御により制御されることを特徴とする基板検査装置。
  17. 請求項16に記載の基板検査装置において、検査開始後初めの2本の走査ラインは、基板に設定されている検査領域の外側に位置することを特徴とする基板検査装置。
  18. 検査されるべきフォトマスクを支持するステージと、フォトマスクに向けて照明ビームを投射する照明光学系と、フォトマスクから出射する透過光又は反射光を集光する対物レンズと、対物レンズの光軸方向の位置を検出して対物レンズ位置信号として出力する位置センサと、対物レンズの光軸方向の位置を制御するオートフォーカス装置とを具え、
    前記ステージは、第1のスキャン方向、第1のスキャン方向と反対向きの第2のスキャン方向、及び第1及び第2のスキャン方向と直交する第3の方向に沿ってジグザグ状に移動し、前記ステージが第1及び第2のスキャン方向の走査ライン上を順次移動する間にフォトマスクの検査データが取得されると共に対物レンズの焦点データ信号及び対物レンズの光軸方向の位置データが走査ラインごとに取得される基板検査装置であって、
    前記オートフォーカス装置は、対物レンズのフォトマスク表面に対する焦点誤差を検出し、焦点誤差信号として出力する焦点誤差検出手段と、
    前記対物レンズ位置信号又は焦点誤差信号が加算された対物レンズ位置信号により構成される焦点データ信号を用いて、対物レンズの光軸方向の位置を制御するための焦点制御信号を形成する焦点制御信号生成手段とを有し、
    iを正の整数とした場合に、i番目の走査ラインを走査する間に取得した焦点データ信号を用いて、mを自然数とした場合に、(i+2m)番目の走査ラインを走査するときの焦点制御信号が生成されることを特徴とするマスク検査装置。
  19. 請求項18に記載のマスク検査装置において、前記オートフォーカス装置は、さらに、前記焦点データ信号から、焦点制御に用いられる目標値を走査ラインごとに生成する目標値生成手段を有し、
    前記焦点制御信号生成手段は、走査ラインごとに生成された目標値から焦点制御信号を生成することを特徴とするマスク検査装置。
  20. 請求項19に記載のマスク検査装置において、前記目標値生成手段は、前記焦点データ信号を平滑化する平滑化手段を含み、
    前記mは1とされ、前記目標値生成手段は、i番目の走査ラインの走査により取得した焦点データ信号を(i+1)番目の走査ラインの走査中に平滑化処理し、平滑化された焦点データ信号を(i+2)番目の走査ラインを走査するための目標値として出力することを特徴とするマスク検査装置。
  21. 請求項20に記載のマスク検査装置において、前記目標値生成手段は、さらに、前記焦点データ信号を記憶する第1のメモリと、前記平滑化手段により平滑化された焦点データ信号を記憶する第2のメモリとを含み、
    i番目の走査ラインの走査により取得され第1のメモリに記憶された焦点データ信号は、(i+1)番目の走査ラインの走査中に平滑化され、平滑化された焦点データ信号は第2のメモリに記憶され、第2のメモリに記憶した焦点データ信号を(i+2)番目の走査ラインの目標値として用いることを特徴とするマスク検査装置。

JP2011107723A 2011-05-13 2011-05-13 基板検査装置及びマスク検査装置 Expired - Fee Related JP4919307B1 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011107723A JP4919307B1 (ja) 2011-05-13 2011-05-13 基板検査装置及びマスク検査装置
US13/293,305 US8760642B2 (en) 2011-05-13 2011-11-10 Substrate inspection apparatus and mask inspection apparatus
TW100141273A TWI464393B (zh) 2011-05-13 2011-11-11 A substrate inspection apparatus and a cover inspection apparatus
KR1020110118039A KR101375965B1 (ko) 2011-05-13 2011-11-14 기판 검사장치 및 마스크 검사장치
EP11189284.0A EP2523043A3 (en) 2011-05-13 2011-11-16 Substrate inspection apparatus and mask inspection apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011107723A JP4919307B1 (ja) 2011-05-13 2011-05-13 基板検査装置及びマスク検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4919307B1 JP4919307B1 (ja) 2012-04-18
JP2012237687A true JP2012237687A (ja) 2012-12-06

Family

ID=45092229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011107723A Expired - Fee Related JP4919307B1 (ja) 2011-05-13 2011-05-13 基板検査装置及びマスク検査装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8760642B2 (ja)
EP (1) EP2523043A3 (ja)
JP (1) JP4919307B1 (ja)
KR (1) KR101375965B1 (ja)
TW (1) TWI464393B (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018179942A (ja) * 2017-04-21 2018-11-15 株式会社ニューフレアテクノロジー 検査方法
KR20180124953A (ko) * 2016-06-13 2018-11-21 구글 엘엘씨 각도 범위를 스윕하기 위한 발광 소자의 스태거형 어레이
WO2019208808A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 大日本印刷株式会社 外観検査装置および外観検査方法
JP2020042035A (ja) * 2019-11-13 2020-03-19 株式会社ニューフレアテクノロジー パターン検査装置及びパターン検査方法
WO2020240639A1 (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 株式会社ニコン 顕微鏡装置、顕微鏡装置の制御方法、および顕微鏡装置の制御プログラム
US11211270B2 (en) 2018-02-05 2021-12-28 Nuflare Technology, Inc. Pattern inspection method and pattern inspection apparatus

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8164818B2 (en) 2010-11-08 2012-04-24 Soladigm, Inc. Electrochromic window fabrication methods
US9885934B2 (en) 2011-09-14 2018-02-06 View, Inc. Portable defect mitigators for electrochromic windows
US9507232B2 (en) 2011-09-14 2016-11-29 View, Inc. Portable defect mitigator for electrochromic windows
US9638977B2 (en) 2012-03-13 2017-05-02 View, Inc. Pinhole mitigation for optical devices
US9341912B2 (en) 2012-03-13 2016-05-17 View, Inc. Multi-zone EC windows
US10583523B2 (en) 2012-05-18 2020-03-10 View, Inc. Circumscribing defects in optical devices
CA2908820C (en) * 2013-04-09 2021-09-14 View, Inc. Portable defect mitigator for electrochromic windows
JP6640482B2 (ja) 2015-07-31 2020-02-05 株式会社ニューフレアテクノロジー パターン検査装置及びパターン検査方法
KR102493466B1 (ko) * 2015-10-14 2023-01-30 삼성전자 주식회사 자동 초점 조정 장치 및 반도체 소자의 제조 방법
WO2018046278A1 (en) * 2016-09-06 2018-03-15 Asml Holding N.V. Method and device for focusing in an inspection system
JP6667411B2 (ja) * 2016-09-30 2020-03-18 富士フイルム株式会社 観察装置および方法並びに観察装置制御プログラム
US11048163B2 (en) * 2017-11-07 2021-06-29 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Inspection method of a photomask and an inspection system
KR102409943B1 (ko) 2017-11-29 2022-06-16 삼성전자주식회사 결함 검출 방법 및 이를 수행하기 위한 장치
DE102017129356B3 (de) * 2017-12-08 2019-03-07 Infineon Technologies Ag Inspektionsverfahren für halbleitersubstrate unter verwendung von neigungsdaten und inspektionsgerät
US11137485B2 (en) 2019-08-06 2021-10-05 Waymo Llc Window occlusion imager near focal plane

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11149895A (ja) * 1997-08-11 1999-06-02 Hitachi Ltd 電子線式検査または測定装置およびその方法、高さ検出装置並びに電子線式描画装置
JPH11237344A (ja) * 1998-02-19 1999-08-31 Hitachi Ltd 欠陥検査方法およびその装置
JP2004340648A (ja) * 2003-05-14 2004-12-02 Hitachi High-Technologies Corp 外観検査装置
JP2007327891A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Hitachi High-Technologies Corp 外観検査装置
JP2010217317A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Nec Corp 焦点位置制御方法及び焦点位置制御装置
US7835015B1 (en) * 2007-03-05 2010-11-16 Kla-Tencor Corporation Auto focus system for reticle inspection

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5042951A (en) * 1989-09-19 1991-08-27 Therma-Wave, Inc. High resolution ellipsometric apparatus
IL111229A (en) * 1994-10-10 1998-06-15 Nova Measuring Instr Ltd Autofocusing microscope
IL118872A (en) * 1996-07-16 2000-06-01 Orbot Instr Ltd Optical inspection method and apparatus
GB9618897D0 (en) 1996-09-10 1996-10-23 Bio Rad Micromeasurements Ltd Micro defects in silicon wafers
US6201601B1 (en) * 1997-09-19 2001-03-13 Kla-Tencor Corporation Sample inspection system
US7817844B2 (en) * 1999-08-26 2010-10-19 Nanogeometry Research Inc. Pattern inspection apparatus and method
US6974938B1 (en) * 2000-03-08 2005-12-13 Tibotec Bvba Microscope having a stable autofocusing apparatus
US6674522B2 (en) * 2001-05-04 2004-01-06 Kla-Tencor Technologies Corporation Efficient phase defect detection system and method
JP4180322B2 (ja) * 2002-08-01 2008-11-12 株式会社キーエンス 共焦点顕微鏡システム及びパラメータ設定用コンピュータプログラム
DE602005023305D1 (de) * 2004-06-17 2010-10-14 Koninkl Philips Electronics Nv Autofocus-mechanismus für ein spektroskopisches system
KR101346581B1 (ko) * 2006-02-21 2014-01-02 가부시키가이샤 니콘 패턴 형성 장치 및 패턴 형성 방법, 이동체 구동 시스템 및이동체 구동 방법, 노광 장치 및 노광 방법, 그리고 디바이스 제조 방법
DE102006028409A1 (de) * 2006-06-19 2007-12-20 Polytec Gmbh Rastermikroskop zur optischen Vermessung eines Objekts
JP4710068B2 (ja) 2007-12-04 2011-06-29 レーザーテック株式会社 焦点調整機構、検査装置及び焦点調整方法
JP5058080B2 (ja) * 2008-06-13 2012-10-24 株式会社ミツトヨ 光学式変位測定器

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11149895A (ja) * 1997-08-11 1999-06-02 Hitachi Ltd 電子線式検査または測定装置およびその方法、高さ検出装置並びに電子線式描画装置
JPH11237344A (ja) * 1998-02-19 1999-08-31 Hitachi Ltd 欠陥検査方法およびその装置
JP2004340648A (ja) * 2003-05-14 2004-12-02 Hitachi High-Technologies Corp 外観検査装置
JP2007327891A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Hitachi High-Technologies Corp 外観検査装置
US7835015B1 (en) * 2007-03-05 2010-11-16 Kla-Tencor Corporation Auto focus system for reticle inspection
JP2010217317A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Nec Corp 焦点位置制御方法及び焦点位置制御装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180124953A (ko) * 2016-06-13 2018-11-21 구글 엘엘씨 각도 범위를 스윕하기 위한 발광 소자의 스태거형 어레이
KR102113752B1 (ko) 2016-06-13 2020-05-21 구글 엘엘씨 각도 범위를 스윕하기 위한 발광 소자의 스태거형 어레이
JP2018179942A (ja) * 2017-04-21 2018-11-15 株式会社ニューフレアテクノロジー 検査方法
US10267749B2 (en) 2017-04-21 2019-04-23 Nuflare Technology, Inc. Inspection method
JP7079569B2 (ja) 2017-04-21 2022-06-02 株式会社ニューフレアテクノロジー 検査方法
US11211270B2 (en) 2018-02-05 2021-12-28 Nuflare Technology, Inc. Pattern inspection method and pattern inspection apparatus
WO2019208808A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 大日本印刷株式会社 外観検査装置および外観検査方法
WO2020240639A1 (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 株式会社ニコン 顕微鏡装置、顕微鏡装置の制御方法、および顕微鏡装置の制御プログラム
JP2020042035A (ja) * 2019-11-13 2020-03-19 株式会社ニューフレアテクノロジー パターン検査装置及びパターン検査方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4919307B1 (ja) 2012-04-18
EP2523043A2 (en) 2012-11-14
EP2523043A3 (en) 2013-04-17
US20120287424A1 (en) 2012-11-15
KR20120127171A (ko) 2012-11-21
TW201245704A (en) 2012-11-16
TWI464393B (zh) 2014-12-11
US8760642B2 (en) 2014-06-24
KR101375965B1 (ko) 2014-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4919307B1 (ja) 基板検査装置及びマスク検査装置
JP6211270B2 (ja) 極紫外線マスクブランクの欠陥検出のための検査システム及び方法
US9816940B2 (en) Wafer inspection with focus volumetric method
KR101223881B1 (ko) 이미지 형성 방법 및 이미지 형성 장치
KR102077064B1 (ko) 자동초점 제어장치, 반도체 검사장치 및 현미경
JP6364193B2 (ja) 焦点位置調整方法および検査方法
JPH0117523B2 (ja)
JPH1183753A (ja) 光学式基板検査装置
JP3978528B2 (ja) パターン欠陥検査装置及びレーザ顕微鏡
JP4041854B2 (ja) 撮像装置及びフォトマスクの欠陥検査装置
US9927371B2 (en) Confocal line inspection optical system
JP2013113650A (ja) トレンチ深さ測定装置及びトレンチ深さ測定方法並びに共焦点顕微鏡
JP2007206441A (ja) 共焦点型撮像装置
JP4974060B2 (ja) 創薬スクリーニング方法
JP2007327891A (ja) 外観検査装置
JP2005070225A (ja) 表面画像投影装置及び表面画像投影方法
JP5321166B2 (ja) 焦点位置制御方法及び焦点位置制御装置
JP6548764B2 (ja) オートフォーカス装置
JP3282790B2 (ja) 位相シフトマスクの欠陥検査装置
JPWO2010137637A1 (ja) 形状測定装置、形状測定方法、および、製造方法
JP2013088570A (ja) 顕微鏡装置
JP2019135464A (ja) パターン検査方法およびパターン検査装置
JP4877588B2 (ja) 合焦補正方法
JP7428578B2 (ja) マルチビーム画像生成装置およびマルチビーム画像生成方法
JP4710068B2 (ja) 焦点調整機構、検査装置及び焦点調整方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4919307

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees