JP2012235604A - 熱電発電方法およびそれに用いる熱電発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スラグヤードでの、スラグの顕熱や廃熱を回収するに際して、プロセス内の熱源温度とプロセス周辺の雰囲気温度との温度差を利用し、熱エネルギーを電気エネルギーに変換して回収する熱電発電ユニットを用いた熱電発電方法を提供する。
【解決手段】熱電発電ユニット7を、溶融スラグの上に非接触の状態で設置するものとし、その際、熱電発電ユニット7の起電力および/または表面温度をモニタリングして、求めた起電力および/または表面温度に応じ、熱電発電ユニット7と溶融スラグとの離間距離を調整する。
【選択図】図1
【解決手段】熱電発電ユニット7を、溶融スラグの上に非接触の状態で設置するものとし、その際、熱電発電ユニット7の起電力および/または表面温度をモニタリングして、求めた起電力および/または表面温度に応じ、熱電発電ユニット7と溶融スラグとの離間距離を調整する。
【選択図】図1
Description
本発明は、製鉄所内のスラグヤードにおいて、熱エネルギーを電気エネルギーに変換して回収する熱電発電ユニットによる熱電発電方法およびそれに用いる熱電発電装置に関するものである。
異種の導体または半導体に温度差を与えると、高温部と低温部との間に起電力が生じることは、ゼーベック効果として古くから知られており、このような性質を利用し、熱電発電素子を用いて、熱を直接電力に変換することも知られている。
近年、製鉄工場等の製造設備では、例えば、上記のような熱電発電素子を用いた発電により、これまで排熱として捨ててきたエネルギーを利用することで、更なる省エネルギーを実現する取組みが推進されている。
近年、製鉄工場等の製造設備では、例えば、上記のような熱電発電素子を用いた発電により、これまで排熱として捨ててきたエネルギーを利用することで、更なる省エネルギーを実現する取組みが推進されている。
こうした取組みに対し、例えば、特許文献1には、廃熱として処理されている熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、回収する方法が記載されている。
特許文献2には、製鉄所などで発生するスラグ顕熱回収方法が記載されている。
特許文献3には、溶融スラグをスラグ冷却水槽内に投入して冷却する際に、高温となった冷却水の熱エネルギーを、スラグ冷却水槽内に配置した熱電素子を組み込んだ熱交換装置により、直接、電力に置換して回収する方法が記載されている。
特許文献4には、スラグ冷却水の熱により熱電素子エレメントを加熱して熱電発電を行うスラグ冷却コンベアに関する技術が記載されている。
特許文献2には、製鉄所などで発生するスラグ顕熱回収方法が記載されている。
特許文献3には、溶融スラグをスラグ冷却水槽内に投入して冷却する際に、高温となった冷却水の熱エネルギーを、スラグ冷却水槽内に配置した熱電素子を組み込んだ熱交換装置により、直接、電力に置換して回収する方法が記載されている。
特許文献4には、スラグ冷却水の熱により熱電素子エレメントを加熱して熱電発電を行うスラグ冷却コンベアに関する技術が記載されている。
しかしながら、スラグの廃熱は、その発生量が多いにもかかわらず、これまで有効な廃熱回収がなされていない。その理由としては、スラグの発生が間欠的であると共に、大気温度から1600℃程度までと、その温度変動幅が大きいことが挙げられる。
ここに、特許文献1では、スラグの廃熱を回収するための具体的な手順やその回収に特有の問題については何ら考慮が払われていない。
また、特許文献2では、熱を水蒸気で回収する方法が示されているものの、熱を電気に直接変換するものではないため、エネルギーの変換効率に劣る。
さらに、特許文献3および4に記載の技術では、通常、スラグ冷却水の温度は50〜80℃の範囲であり、例え、高温側温度の冷却水が最大加熱されたとしても、高々100℃であり、熱電変換モジュールの電極間における温度差を大きくとることが出来ない。すなわち、熱電変換モジュールの変換効率を上げられないという問題があった。
また、特許文献2では、熱を水蒸気で回収する方法が示されているものの、熱を電気に直接変換するものではないため、エネルギーの変換効率に劣る。
さらに、特許文献3および4に記載の技術では、通常、スラグ冷却水の温度は50〜80℃の範囲であり、例え、高温側温度の冷却水が最大加熱されたとしても、高々100℃であり、熱電変換モジュールの電極間における温度差を大きくとることが出来ない。すなわち、熱電変換モジュールの変換効率を上げられないという問題があった。
本発明は、上記した現状に鑑み開発されたもので、スラグヤードにおいて、スラグの顕熱や廃熱を回収する際に、プロセス内の熱源温度とプロセス周辺の雰囲気温度との温度差を利用し、熱エネルギーを電気エネルギーに変換して回収する熱電発電ユニットを用いた熱電発電方法およびそれに用いる熱電発電装置を共に提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.溶融スラグを排滓するスラグヤードにおいて、熱エネルギーを電気エネルギーへ変換する熱電発電ユニットを用いて熱電発電を行う方法であって、
上記熱電発電ユニットを、上記溶融スラグの上に、非接触の状態で設置するものとし、その際、該熱電発電ユニットの起電力および/または表面温度をモニタリングし、求めた起電力および/または表面温度に応じて、該熱電発電ユニットと上記溶融スラグとの離間距離を調整することを特徴とする熱電発電方法。
1.溶融スラグを排滓するスラグヤードにおいて、熱エネルギーを電気エネルギーへ変換する熱電発電ユニットを用いて熱電発電を行う方法であって、
上記熱電発電ユニットを、上記溶融スラグの上に、非接触の状態で設置するものとし、その際、該熱電発電ユニットの起電力および/または表面温度をモニタリングし、求めた起電力および/または表面温度に応じて、該熱電発電ユニットと上記溶融スラグとの離間距離を調整することを特徴とする熱電発電方法。
2.前記熱電発電ユニットの表面温度を、熱電発電ユニットに設けた冷却手段および/または緩衝層を用いて調整することを特徴とする前記1記載の熱電発電方法。
3.熱エネルギーの電気エネルギーへの変換を司る複数の熱電発電ユニットと、これら熱電発電ユニットを載置する基盤と、該熱電発電ユニットを載置した基盤の昇降を司る昇降手段と、該熱電発電ユニットを冷却する冷却手段と、該熱電発電ユニットの起電力および/または表面温度をモニタリングする手段とを備えることを特徴とする熱電発電装置。
4.前記熱電発電ユニットが、少なくとも高温面側に緩衝層を有することを特徴とする前記3に記載の熱電発電装置。
本発明に従う熱電発電方法によれば、熱電発電ユニットの破損のおそれなしに、スラグヤードの熱を電気エネルギーに、効率的に変換することができる。
また、本発明の熱電発電装置では、熱電発電ユニットと熱源とを、最も発電効率に適した状態に保持して発電することができるため、発電効率が向上し、スラグの顕熱および廃熱の回収を効果的に実現することができる。
また、本発明の熱電発電装置では、熱電発電ユニットと熱源とを、最も発電効率に適した状態に保持して発電することができるため、発電効率が向上し、スラグの顕熱および廃熱の回収を効果的に実現することができる。
以下、本発明を、図1〜3を用いて具体的に説明する。
図中、1は熱電素子、2は電極であり、これらで熱電発電モジュール3を構成する。4は絶縁基板である。また、5は熱伝導シート、6は保護板、そして、7で熱電発電ユニットを示す。また、8は基盤、9は冷却手段、10は昇降手段を示す。
本発明の熱電発電ユニット7の基本構成は、図1に示したとおり、両側に電極2を備えたP型およびN型の熱電素子1と、その両側に配置したセラミックス製の絶縁基板4とからなる。
図中、1は熱電素子、2は電極であり、これらで熱電発電モジュール3を構成する。4は絶縁基板である。また、5は熱伝導シート、6は保護板、そして、7で熱電発電ユニットを示す。また、8は基盤、9は冷却手段、10は昇降手段を示す。
本発明の熱電発電ユニット7の基本構成は、図1に示したとおり、両側に電極2を備えたP型およびN型の熱電素子1と、その両側に配置したセラミックス製の絶縁基板4とからなる。
一般に、製鉄所で発生するスラグは、セメント原料向けの高炉スラグを除き、スラグヤードと呼ばれる場所で、冷却固化した後に破砕されるものが殆どである。スラグヤードには、高炉や製鋼工場より、スラグが溶融した状態で入った運搬台車が運び込まれる。そして、スラグヤードの上方で、スラグの入った鍋を傾動させて、溶融スラグを流出させる。その後、空冷状態で数時間から数十時間放置し、ついで表面に散水し、さらに冷却してから重機にて固化したスラグを破砕して排出する。
このとき、スラグの表面温度は、流出時に1600℃を超えているものであるが、流出後、急激に低下し、2時間ほどで400℃程度となる。その後、スラグの表面温度の変化は緩慢となり、100℃程度になるには24時間程度を要する。
このとき、スラグの表面温度は、流出時に1600℃を超えているものであるが、流出後、急激に低下し、2時間ほどで400℃程度となる。その後、スラグの表面温度の変化は緩慢となり、100℃程度になるには24時間程度を要する。
本発明では、上述したスラグの上部に、図2に示したような熱電発電ユニット7を複数載置した基盤8を設置することができる。
この熱電発電ユニットの大きさは、特に限定はないが、個々を1m2以下とすることが好ましい。というのは、熱電発電モジュールや、熱電発電ユニット自体の強度を保つことができるからである。より好ましくは、2.5×10-1m2以下である。
この熱電発電ユニットの大きさは、特に限定はないが、個々を1m2以下とすることが好ましい。というのは、熱電発電モジュールや、熱電発電ユニット自体の強度を保つことができるからである。より好ましくは、2.5×10-1m2以下である。
また、基盤8の材質は、熱電発電ユニット7が載置でき、かつスラグの顕熱および廃熱を、効果的に熱電発電ユニット7に伝えることが出来るものであれば、特に限定はされないが銅やステンレス鋼やセラミック等が好適である。
本発明に従う装置では、熱電発電ユニットの昇降を司る昇降手段10を備えている。
具体的には、図3に記載の熱電発電ユニット7および基盤8を昇降できる機器であれば、熱電発電ユニットの表面温度は、上記の冷却手段によっても調整できるため、細かな位置制御を必要とせず、特段の限定はない。
例えば、図3に示したような、ジブクレーン(ロープトロリ式つち形クレーン)や、製鉄用天井クレーンなどが挙げられる。
具体的には、図3に記載の熱電発電ユニット7および基盤8を昇降できる機器であれば、熱電発電ユニットの表面温度は、上記の冷却手段によっても調整できるため、細かな位置制御を必要とせず、特段の限定はない。
例えば、図3に示したような、ジブクレーン(ロープトロリ式つち形クレーン)や、製鉄用天井クレーンなどが挙げられる。
上記の熱電発電ユニットには、熱電発電ユニットを冷却する冷却手段9が備わっている。この冷却手段は、水冷、空冷または溶媒冷却など、従来公知の熱電発電ユニット用冷却手段がいずれも適用できる。
また、上記冷却手段を用いることで、本発明では、以下の昇降装置の昇降に依らず、熱電発電ユニットの表面温度を細かく調整することができる。
また、上記冷却手段を用いることで、本発明では、以下の昇降装置の昇降に依らず、熱電発電ユニットの表面温度を細かく調整することができる。
本発明に従う装置では、熱電発電ユニットの起電力および/または表面温度をモニタリングする手段を備える。
上記モニタリングする手段は、熱電発電ユニットの起電力および/または熱電発電ユニットの表面温度が計測出来れば、特段の限定はない。従って、起電力においては、通常公知の電圧計などの計測手段が、また、表面温度においては、非接触で表面温度が測れる放射温度計でも、熱電対を熱電発電モジュール毎に貼り付ける手段であっても良い。さらに、直接に熱電発電ユニットの表面温度の測定をしなくても、表面温度と相関が取れる場所であれば、その測定場所は適宜設定することができる。例えば、基盤8の表面である。また、基盤8の内部であってもよい。
上記モニタリングする手段は、熱電発電ユニットの起電力および/または熱電発電ユニットの表面温度が計測出来れば、特段の限定はない。従って、起電力においては、通常公知の電圧計などの計測手段が、また、表面温度においては、非接触で表面温度が測れる放射温度計でも、熱電対を熱電発電モジュール毎に貼り付ける手段であっても良い。さらに、直接に熱電発電ユニットの表面温度の測定をしなくても、表面温度と相関が取れる場所であれば、その測定場所は適宜設定することができる。例えば、基盤8の表面である。また、基盤8の内部であってもよい。
なお、上述のモニタリング結果は、熱電発電ユニットの発電効率が最も良くなるように、熱電発電ユニットの位置や冷却手段の冷却能を制御するために用いられ、熱電発電ユニットの破損防止にも用いられる。
次に、上記した熱電発電装置の具体的な使用方法について説明する。
本発明に従う熱電発電装置は、前述したように、スラグヤードで、熱電発電ユニットの昇降手段により、熱電発電ユニットをスラグ上方に設置することができる。
本発明に従う熱電発電装置は、前述したように、スラグヤードで、熱電発電ユニットの昇降手段により、熱電発電ユニットをスラグ上方に設置することができる。
ここに、スラグに直接接触させる熱電発電方法の場合、スラグを排滓する毎に、熱電発電ユニットの退避および接触を繰り返し行わなければならない。また、排滓スラグの表面は平滑とはならないため、熱電発電ユニット間での接触状態が一様ではなく、熱電発電ユニットの表面温度、すなわち発電の出力も大きく変動することになる。一方、スラグ上方に非接触に設置した場合は、スラグ排滓毎に、熱電発電ユニットの移動をする必要がなく、かつ熱電発電ユニット間の表面温度、すなわち発電の出力が安定することになる。
スラグは、上述したように1600℃から常温までと、その温度変動幅が大きい。従って、熱電発電ユニットをスラグ上方に非接触で設置するだけでは、熱電素子の温度が耐熱温度以上となって、熱電発電ユニットが破損するおそれがある。
そこで、前述したように、熱電発電ユニットの表面温度をモニタリングし、熱電素子の温度が耐熱温度以上とならないよう、熱電発電ユニットの位置(スラグとの離間距離)を調整する。
そこで、前述したように、熱電発電ユニットの表面温度をモニタリングし、熱電素子の温度が耐熱温度以上とならないよう、熱電発電ユニットの位置(スラグとの離間距離)を調整する。
また、熱電発電ユニットの表面温度からの計算で、発電の出力が最大となるように熱電発電ユニットの位置を調整することもできるが、実際に、熱電発電ユニットの出力をモニタリングして、発電の出力(起電力)が最大から少なくとも80%以内になるよう、熱電発電ユニットの位置を調整することもできる。好ましくは、発電の出力(起電力)が最大から少なくとも95%以内になるよう、熱電発電ユニットの位置を調整する。
なお、本発明では、温度あるいは出力制御のために、熱電発電ユニットの位置を変更してもよいし、冷却手段の冷却を用いてもよい。
なお、本発明では、温度あるいは出力制御のために、熱電発電ユニットの位置を変更してもよいし、冷却手段の冷却を用いてもよい。
熱電発電ユニットの位置は、スラグに非接触で、熱電発電ユニットの耐熱温度を超えない位置あれば特に規定はないが、スラグヤードにクレーンが具備されている場合、クレーンの高さを超えないようにすることが好ましい。というのは、クレーンで輻射が遮られることを防ぐためである。
本発明では、熱電素子の温度が耐熱温度以上とならないように、熱電発電ユニットの高温側に、緩衝層を設け、温度制御や、出力制御を行うこともできる。
緩衝層は熱電発電ユニットの少なくとも高温側に設けることができる。緩衝層を設けることで、1600℃から常温までという大きな温度変動や、冷却水の温度変動などを、いずれも効果的に吸収することができ、発電した電気の出力の安定化につながるのである。なお、上記緩衝層は熱電発電ユニットの低温側に設けることもできる。
緩衝層は熱電発電ユニットの少なくとも高温側に設けることができる。緩衝層を設けることで、1600℃から常温までという大きな温度変動や、冷却水の温度変動などを、いずれも効果的に吸収することができ、発電した電気の出力の安定化につながるのである。なお、上記緩衝層は熱電発電ユニットの低温側に設けることもできる。
上記緩衝層は、1600℃から常温までという温度変動に耐え、かつ所望の熱電発電が可能となるような熱容量、熱伝導性を有していれば特に限定はないが、銅や、溶融塩入りの蓄熱材であることが好ましい。
図3に示したように、スラグヤードの排滓スラグ上に、本発明に従う熱電発電装置を設置した。
また、熱電発電ユニットは、図2に示した熱電発電ユニット7とし、その他の仕様は、以下のとおりにした。
すなわち、熱電発電ユニット7は、一辺11個の熱電発電モジュール(性能10kW/m2 、大きさ2.5×10−3m2(4mm×50mm×50mm))を格子状に合計49個並べ、ユニットとして0.25m2の面積とした。なお、ユニットは、グラファイトシートの熱伝導シート付きとした。
また、熱電発電ユニットは、図2に示した熱電発電ユニット7とし、その他の仕様は、以下のとおりにした。
すなわち、熱電発電ユニット7は、一辺11個の熱電発電モジュール(性能10kW/m2 、大きさ2.5×10−3m2(4mm×50mm×50mm))を格子状に合計49個並べ、ユニットとして0.25m2の面積とした。なお、ユニットは、グラファイトシートの熱伝導シート付きとした。
そして、スラグヤードの一部(30m2)に、昇降手段であるクレーンを用いて、上記した熱電発電ユニットを設置し、発明例とした。
具体的には、熱電発電ユニットとスラグの距離を700℃の時を1とした時に、スラグ表面温度が1600,1400,1200,1000,800℃の時に、4.2,3.3,2.6,1.9,1.3倍となるように、熱電発電ユニットの位置をそれぞれ調整した。なお、上記のスラグ温度で、熱電発電ユニットからの出力(起電力)をモニターして、最大起電力となる位置に調整したが、上記した位置とそれぞれ同じ位置となった。
一方、上記した熱電発電ユニットを、直接スラグに接触させて比較例とした。
具体的には、熱電発電ユニットとスラグの距離を700℃の時を1とした時に、スラグ表面温度が1600,1400,1200,1000,800℃の時に、4.2,3.3,2.6,1.9,1.3倍となるように、熱電発電ユニットの位置をそれぞれ調整した。なお、上記のスラグ温度で、熱電発電ユニットからの出力(起電力)をモニターして、最大起電力となる位置に調整したが、上記した位置とそれぞれ同じ位置となった。
一方、上記した熱電発電ユニットを、直接スラグに接触させて比較例とした。
実施例におけるスラグ処理の操業条件は、常法に従った。そのうち主な処理条件は、排滓量:400トン/日、スラグ温度:1000〜1600℃とした。また、その後、数〜数10時間かけて約200℃まで冷却した。
ここに、発明例では0.3MWの発電を確認した。さらに、1ヶ月後も同様の発電量を確認した。
一方、比較例は、排滓スラグの表面が平滑でなかったため、熱電発電ユニット間で接触が一様でなく、発電出力が大きく変動した。
また、排滓直後(1600℃超)に、熱電発電ユニットを接触させたところ、熱電素子の耐熱温度を超えてしまい、モジュールが破損してしまった。
一方、比較例は、排滓スラグの表面が平滑でなかったため、熱電発電ユニット間で接触が一様でなく、発電出力が大きく変動した。
また、排滓直後(1600℃超)に、熱電発電ユニットを接触させたところ、熱電素子の耐熱温度を超えてしまい、モジュールが破損してしまった。
以上の結果から、本発明の熱電発電方法および本発明に従う熱電発電装置を用いることで、安定して、スラグの顕熱および廃熱の回収ができることが分かる。
本発明によれば、スラグ排滓の熱など、製造プロセスから発生する熱を、効果的に電力へと変換できるので、製造工場における省エネルギーに貢献する。
1 熱電素子
2 電極
3 熱電発電モジュール
4 絶縁基板
5 伝熱シート
6 保護板
7 熱電発電ユニット
8 基盤
9 冷却手段
10 昇降手段
2 電極
3 熱電発電モジュール
4 絶縁基板
5 伝熱シート
6 保護板
7 熱電発電ユニット
8 基盤
9 冷却手段
10 昇降手段
Claims (4)
- 溶融スラグを排滓するスラグヤードにおいて、熱エネルギーを電気エネルギーへ変換する熱電発電ユニットを用いて熱電発電を行う方法であって、
上記熱電発電ユニットを、上記溶融スラグの上に、非接触の状態で設置するものとし、その際、該熱電発電ユニットの起電力および/または表面温度をモニタリングし、求めた起電力および/または表面温度に応じて、該熱電発電ユニットと上記溶融スラグとの離間距離を調整することを特徴とする熱電発電方法。 - 前記熱電発電ユニットの表面温度を、熱電発電ユニットに設けた冷却手段および/または緩衝層を用いて調整することを特徴とする請求項1に記載の熱電発電方法。
- 熱エネルギーの電気エネルギーへの変換を司る複数の熱電発電ユニットと、これら熱電発電ユニットを載置する基盤と、該熱電発電ユニットを載置した基盤の昇降を司る昇降手段と、該熱電発電ユニットを冷却する冷却手段と、該熱電発電ユニットの起電力および/または表面温度をモニタリングする手段とを備えることを特徴とする熱電発電装置。
- 前記熱電発電ユニットが、少なくとも高温面側に緩衝層を有することを特徴とする請求項3に記載の熱電発電装置。
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