JP2012232707A - 充電口構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓋部材の開閉角度を容易に規制できる充電口構造を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかる充電口構造100は、車両のバッテリー充電用の充電口構造において、充電ガン142が挿入される開口部102を有するケーシング104と、ケーシングの開口部を覆うリッド106と、一端110aがケーシングの内部で回動自在に支持され、他端110bがリッドに接続されていて、一端と他端との間でケーシングの壁面122を迂回するように湾曲した湾曲部110cを有するアーム110と、ケーシングの内部に設置され、ケーシングの開口部に対してリッドが開く方向にアームの湾曲部を付勢するスプリング108と、アームの湾曲部に貼付され、リッドがスプリングにより開いた際に、ケーシングの壁面と接触するクッション材112とを備えることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】本発明にかかる充電口構造100は、車両のバッテリー充電用の充電口構造において、充電ガン142が挿入される開口部102を有するケーシング104と、ケーシングの開口部を覆うリッド106と、一端110aがケーシングの内部で回動自在に支持され、他端110bがリッドに接続されていて、一端と他端との間でケーシングの壁面122を迂回するように湾曲した湾曲部110cを有するアーム110と、ケーシングの内部に設置され、ケーシングの開口部に対してリッドが開く方向にアームの湾曲部を付勢するスプリング108と、アームの湾曲部に貼付され、リッドがスプリングにより開いた際に、ケーシングの壁面と接触するクッション材112とを備えることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、車両のバッテリー充電用の充電口構造に関するものである。
電気自動車には、動力源である電動モータと、電動モータに電気を供給するバッテリーとが搭載されている。電気自動車では、例えば充電用のケーブルを車両に差込み、外部の電源からバッテリーに直接充電することが可能となっている。このような電気自動車の車両は、充電用のケーブルを差込むために、バッテリー充電用の充電口構造を備えている。
特許文献1には、車外側に形成された開口を覆う蓋部材(リッド)を備えた充電口構造が開示されている。この充電口構造では、開口に対して蓋部材を開閉可能に支持するヒンジと、蓋部材が開口を覆う閉状態をロックあるいはロックの解除を行うストッパと、蓋部材の開状態を保持する全開固定スプリングと、ストッパによるロックの解除に伴い蓋部材を開く方向に跳ね上げるポップアップスプリングとを備えている。
特許文献1では、ストッパにより閉状態の蓋部材が不意に開くことが抑制され、また、全開固定スプリングにより蓋部材の開状態が保持されるとしている。さらに、ポップアップスプリングが、ストッパのロックの解除に伴い蓋部材をある程度開くとしている。
従来の充電口構造では、充電時には蓋部材を開いて充電用のケーブルが差込まれる。このとき、車両での充電口構造の取付け位置(レイアウト)によっては、開状態の蓋部材と周囲の部材とのクリアランスを確保するために、蓋部材の開閉角度を調整あるいは規制することが必要となる。
しかし、特許文献1に記載の充電口構造では、蓋部材を開く際に、ポップアップスプリングで跳ね上げ、さらに全開固定スプリングで開状態を固定している。このため、充電口構造のレイアウトを考慮して、蓋部材の開閉角度を調整することは困難である。
本発明は、このような課題に鑑み、蓋部材の開閉角度を容易に規制できる充電口構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる充電口構造の代表的な構成は、車両のバッテリー充電用の充電口構造において、充電ガンが挿入される開口部を有するケーシングと、ケーシングの開口部を覆う蓋部材と、一端がケーシングの内部で回動自在に支持され他端が蓋部材に接続されていて一端と他端との間にケーシングの壁面を迂回するように湾曲した湾曲部を有するアームと、ケーシングの内部に設置され蓋部材が開く方向にアームの湾曲部を付勢する付勢部材と、アームの湾曲部に貼付され蓋部材が付勢部材により開いた際にケーシングの壁面と接触するクッション材とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、車両のバッテリーを充電する場合には、アームの湾曲部を付勢する付勢部材によって、アームが一端を軸として回動し、蓋部材が開状態となる。蓋部材が開状態となる過程で、アームの湾曲部とケーシングの壁面とで囲まれた空間が徐々に小さくなり、ついには、アームの湾曲部に貼付されたクッション材がケーシングの壁面と接触する。このため、アームの回動は、ケーシングの壁面と接触するクッション材により規制される。よって、クッション材の寸法や種類により、蓋部材の開閉角度を容易に調整できる。また、アームがケーシングの壁面ではなくクッション材と接触するので、蓋部材を開いたときの打音を小さくでき、さらに、蓋部材のバウンドが早く収束する。
クッション材と接触するケーシングの壁面は、開口部に近付くほど外側に張り出すように傾斜しているとよい。これにより、蓋部材が付勢部材により開状態になっても、ケーシングの壁面が車外側に傾斜している分、クッション材を潰しながら、蓋部材をさらに手動で開くことができる。よって、ケーシングの内部を視認し易くなり、充電作業性を向上できる。
車両前端に設けられるフロントバンパーと、フロントバンパーの上方の近傍に配置され開閉するフロントフードとをさらに備え、ケーシングは、フロントバンパーに形成された開口の内部に設置されていて、アームの一端は、ケーシングの内部の上端側で回動自在に支持され、アームの他端は、蓋部材の上端側に接続されているとよい。これにより、蓋部材は、付勢部材によりケーシングに対して上方に開く。また、ケーシングがフロントバンパーにレイアウトされるので、上方に開いた蓋部材がフロントフードに近づくことになる。しかし、クッション材により蓋部材の開閉角度を規制できるので、充電作業中にフロントフードを開くような場合であっても、蓋部材とフロントフードとが干渉しないように、クリアランスを確保できる。
本発明によれば、蓋部材の開閉角度を容易に規制できる充電口構造を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施形態における充電口構造の構成を示す図である。図1(a)は、充電口構造の内部を概略的に示す図である。図1(b)は、充電口構造の一部を示す図である。充電口構造100は、電気自動車等の車両に備えられ、車両に搭載された不図示のバッテリーを充電する際に使用される。
充電口構造100は、例えば、開口部102を有するケーシング104と、ケーシング104の開口部102を覆う蓋部材(リッド106)と、スプリング108と、リッド106を支持するアーム110と、アーム110に貼付されたクッション材112とを備える。
ケーシング104の縁には、図1(a)に示すように、ベゼル部114が一体に形成されている。ベゼル部114の内周は、ケーシング104の開口部102を形成している。また、ケーシング104は、後述する充電プラグ140(図4参照)等が収容される内部空間を有していて、内壁面116にリブ118が複数(ここでは3つ)隣接して形成されている。
リブ118は、強度を補強するための部材であり、また、スプリング108を支持している。スプリング108は、ケーシング104の開口部102に対してリッド106が開く方向にアーム110を付勢している。図1(a)には、スプリング108の付勢力によりアーム110が回動し、リッド106が開いた状態が示されている。
アーム110の一端110aは、図1(b)に示すようにヒンジ部120を有していて、ケーシング104の開口部102より奥まった位置である内部で回動自在に支持されている(図4参照)。アーム110の他端110bは、図1(a)に示すようにリッド106の裏側と一体に形成されている。また、アーム110は、一端110aと他端110bとの間に形成された湾曲部110cを有する。この湾曲部110cは、詳細は後述するが、ケーシング104の壁面122を迂回するように湾曲している(図4参照)。クッション材112は、アーム110の湾曲部110cの内面に貼付されていて、例えば弾性を有するゴム、スポンジから成る。
図2は、図1の充電口構造100を車両に取付けた状態を示す図である。図3は、図2の充電口構造100を用いて充電を行う様子を示す図である。充電口構造100は、車両前端に設けられたフロントバンパー130の開口130aの内部に設置されている。図2に示す充電口構造100では、リッド106が閉じていて、閉じられたリッド106の周囲にベゼル部114が位置している。
充電口構造100は、フロントバンパー130の車幅方向の中央に形成された空気取入口132と左側のヘッドランプ134との間であり、開閉するフロントフード136の下方に設置されている。このようにレイアウトされた充電口構造100では、開いたリッド106が空気取入口132またはヘッドランプ134を覆わないように、リッド106が上向きに開くように設定されている(図3参照)。なお、充電口構造100の位置は、消防法により地上600mm以上である必要があり、また、充電作業性を考慮するとなるべく高い位置に設置する必要もある。このため、充電口構造100は、フロントフード136に接近して設置されることになる。
充電口構造100では、図3に示す充電時には、リッド106を上向きに開いて、ケーシング104の内部空間に収容された充電プラグ140に、ケーシング104の開口部102を通して充電ガン142を挿入する。ここで、充電ガン142は、例えば100/200Vの一般的な外部電源(不図示)に充電用のケーブル142aを介して接続されている。
以下、図4〜図6を参照して、充電口構造100でのケーシング104に対するリッド106の開閉動作について説明する。図4は、図2の充電口構造100のA−A断面図である。図5は、図4の充電口構造100の充電時での状態を示す図である。図6は、図5の充電口構造100の充電時での他の状態を示す図である。
充電口構造100では、例えばロック解除レバー150の操作により不図示のロック機構が解除されると、図4に実線で示す閉状態のリッド106が突出部106aを介してリフター144により押し出される。リフター144に押し出されたリッド106は、アーム110の湾曲部110cを付勢するスプリング108によって、アーム110がヒンジ部120を軸として回動することで、矢印152に示す方向に沿って上方に開き、図中点線で示す開状態となる。ここで、アーム110の一端110a(図1(a)参照)は、ヒンジ部120により、ケーシング104の内部の上端側で回動自在に支持されている。また、アーム110の他端110bは、閉状態のリッド106の上端側に接続されている。
リッド106が閉状態から開状態に移行する際、アーム110の回動に伴って、アーム110の湾曲部110cとケーシング104の壁面122とで囲まれた空間Bが徐々に小さくなる。このとき、アーム110の湾曲部110cの内面に貼付されたクッション材112は、ケーシング104の壁面122に近付き、図中点線で示すように、リッド106の開状態ではケーシング104の壁面122の内側に接触する。なお、ケーシング104の壁面122から外側に延在するベゼル部114は、フロントバンパー130の開口130aの縁を覆っている。
充電口構造100では、図5に示すリッド106の開状態で、ケーシング104の開口部102を介して充電プラグ140に充電ガン142が挿入される。また、開状態のリッド106は、フロントバンパー130の上方に配置され矢印136aに示す方向に開閉するフロントフード136との間で、空隙Cを形成している。空隙Cは、クッション材112がケーシング104の壁面122と接触して、アーム110の回動を規制することで確保される。
空隙Cが確保されることで、充電プラグ140に充電ガン142が挿入された充電作業中に、フロントフード136を開くような場合であっても、リッド106とフロントフード136とが干渉することがない。つまり、充電口構造100では、アーム110の湾曲部110cに貼付されたクッション材112によって、リッド106の開き角度が抑えられている。
さらに、充電プラグ140に充電ガン142を挿入する際、リッド106の開き角度が小さ過ぎると、充電プラグ140の位置が確認し難くなり、充電作業性が損なわれる。これに対して、ケーシング104の壁面122は、ケーシング104の開口部102に近付くほど外側に張り出すように傾斜している。
ケーシング104の壁面122が外側に傾斜していることから、充電口構造100では、図6に示すように、開状態のリッド106(図中、点線)を矢印154に沿ってさらに上方に手動で開くことができる。このとき、アーム110の湾曲部110cとケーシング104の壁面122との間でクッション材112が潰れて変形しながら、リッド106が上方に開く。
リッド106が図6に実線で示す開状態になると、充電プラグ140に充電ガン142を挿入する際に、充電プラグ140の位置が確認し易くなり、充電作業性が向上する。さらに、この開状態のリッド106と上記フロントフード136との間には、図示のように空隙Dが形成されている。空隙Dは、上記空隙Cよりも小さいが、リッド106とフロントフード136とは干渉することはなく、充電作業中にフロントフード136を開いても充電作業性は損なわれない。
このように本実施形態によれば、充電作業の際に、アーム110の回動に伴い、アーム110の湾曲部110cに貼付されたクッション材112がケーシング104の壁面122と接触することで、リッド106の開く角度を容易に規制できる。リッド106の開く角度は、リッド106が他の部材(ここでは、フロントフード136)と干渉しないように適宜設定すればよい。なお、クッション材112は設定された角度に応じて、その寸法や種類を選択してよい。
また、アーム110の回動に伴い、アーム110がケーシング104の壁面122ではなくクッション材112と接触するので、リッド106を開いたときの打音を小さくできる。さらに、クッション材112の弾性により、リッド106のバウンドを早く収束できる。
また、ヒンジ部120により回動自在に支持されたアーム110を、リッド106に一体に形成し、アーム110の湾曲部110cにクッション材112を貼付する構成で、開状態のリッド106とフロントフード136との間に空隙C、Dを確保できる。このため、リッド106に複雑なヒンジ構造を設ける必要もなく、フロントフード136の下方に位置するフロントバンパー130の開口130aに、充電口構造100をレイアウトできる。
さらに、リッド106がスプリング108により開状態になっても、クッション材112を潰しながら、リッド106をさらに手動で開くことができる。よって、ケーシング104の内部空間に収容された充電プラグ140を確認し易く、充電作業性を向上できる。
なお、電気自動車は、一般的な電源(AC100Vなど)で充電する一般(通常)充電口だけでなく、一般的な電源よりも高電圧で充電する急速充電口が設けられる場合がある。このような電気自動車では、フロントバンパー130に設置した上記充電口構造100を通常充電口として使用するだけでなく、充電口構造100を車両のセンターピラー部に設置して急速充電口として使用してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両のバッテリー充電用の充電口構造に利用することができる。
100…充電口構造、102…開口部、104…ケーシング、106…リッド(蓋部材)、108…スプリング(付勢部材)、110…アーム、110a…アームの一端、110b…アームの他端、110c…湾曲部、112…クッション材、114…ベゼル部、116…内壁面、118…リブ、120…ヒンジ部、122…壁面、130…フロントバンパー、132…空気取入口、134…ヘッドランプ、136…フロントフード、140…充電プラグ、142…充電ガン、144…リフター、150…ロック解除レバー、B…空間、C、D…空隙
Claims (3)
- 車両のバッテリー充電用の充電口構造において、
充電ガンが挿入される開口部を有するケーシングと、
前記ケーシングの開口部を覆う蓋部材と、
一端が前記ケーシングの内部で回動自在に支持され他端が前記蓋部材に接続されていて前記一端と前記他端との間に前記ケーシングの壁面を迂回するように湾曲した湾曲部を有するアームと、
前記ケーシングの内部に設置され前記蓋部材が開く方向に前記アームの湾曲部を付勢する付勢部材と、
前記アームの湾曲部に貼付され前記蓋部材が前記付勢部材により開いた際に前記ケーシングの壁面と接触するクッション材とを備えることを特徴とする充電口構造。 - 前記クッション材と接触する前記ケーシングの壁面は、前記開口部に近付くほど外側に張り出すように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の充電口構造。
- 車両前端に設けられるフロントバンパーと、
前記フロントバンパーの上方の近傍に配置され開閉するフロントフードとをさらに備え、
前記ケーシングは、前記フロントバンパーに形成された開口の内部に設置されていて、
前記アームの一端は、前記ケーシングの内部の上端側で回動自在に支持され、
前記アームの他端は、前記蓋部材の上端側に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の充電口構造。
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-
2011
- 2011-05-09 JP JP2011104148A patent/JP2012232707A/ja not_active Withdrawn
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