JP2012232342A - 接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボビンツールを用いて一対の金属板を接合する際に、金属板の化粧面側にバリが発生しにくい接合方法を提供する。
【解決手段】板状端部材102の端面同士を突き合わせる突き合せ工程と、端面同士を突き合せて形成された突き合せ部Nに、第一ショルダ11と板状端部材102の表面(化粧面)Saとが対向するように配置しつつ、スライド軸4側から見て右回転させたボビンツール5のピン13を移動させて端面同士を摩擦攪拌接合する接合工程と、を含み、ショルダ間の距離を板状端部材102の板厚以下に設定し、ピン13の外周面には、ピン13の軸方向の全長に亘って右ネジの螺旋溝14が刻設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボビンツールを用いて一対の金属板を接合する接合方法に関する。
従来、金属板の端面同士を摩擦攪拌接合するツールとしてボビンツールが知られている。ボビンツールは、一対のショルダとこのショルダの間に形成されたピンとを備えている。一対の金属板を接合する際には、金属板を移動不能に拘束した上で、金属板の一端側から高速回転させたボビンツールを挿入し、突き合せ部に沿ってピンを移動させる。これにより、端面同士の周囲の金属が摩擦攪拌されて金属板同士を接合することができる。
ボビンツールによれば、金属板の裏側にもショルダが配置されているため、通常、金属板の裏側に配置する裏当部材を省略することができる。特に、中空形材の端部同士を接合する際には、裏当部材を設置する作業が煩雑になるため、作業手間を大幅に省略することができる。また、ピンの外周面に例えば螺旋溝を設けることが知られており、この螺旋溝があることで摩擦攪拌の攪拌効率を向上させることができる。
ボビンツールを用いた摩擦攪拌接合においては、ピンの軸方向の中心と、金属板の板厚方向の中心とを合わせつつ接合することが好ましいが、金属板が摩擦熱によって変形すると、ピンの中心と金属板の中心とがずれる場合がある。そこで、摩擦攪拌中に、ピンの軸方向の中心と金属板の中心とが極力合うように、金属板の変形に追従してボビンツールを軸方向に移動させることができる摩擦攪拌装置を用いることが好ましい。
特許第2712838号公報
ここで、ボビンツールのショルダ間距離が金属板の板厚よりも大きいと、塑性流動化した金属の押さえつけが不十分になり、摩擦攪拌によって形成される塑性化領域の金属が不足し、接合欠陥が生じるおそれがある。そこで、ボビンツールのショルダ間距離を金属板の板厚以下に設定することによりかかる金属不足を補うことができると考えられる。
しかしながら、摩擦攪拌中にボビンツールを軸方向に移動可能となるように構成しつつ、ボビンツールのショルダ間距離を金属板の板厚以下に設定する場合、ピンの螺旋溝に導かれた金属の移動によってボビンツールのショルダが力を受けるため、このボビンツールが軸方向に移動する。これにより、金属板に対してショルダが深く押し込まれる場合があるため、金属板の表面に多くのバリが発生するという問題がある。バリ処理の関係上、金属板の化粧面側には、バリの発生を回避したいという要望がある。
このような観点から、本発明は、ボビンツールを用いて一対の金属板を接合する際に、金属板の化粧面側にバリが発生しにくい接合方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために本発明は、一対のショルダと前記両ショルダの間に形成されたピンとを備えたボビンツールと、一方の前記ショルダに連結されたスライド軸と、を備え、摩擦攪拌によって金属板が変形して前記金属板の位置が前記ボビンツールの軸方向にずれた際に、そのずれに追従して前記ボビンツールが軸方向に移動するように構成された摩擦攪拌装置を用いて一対の金属板を接合する接合方法であって、前記金属板の端面同士を突き合わせる突き合せ工程と、一方の前記ショルダと前記金属板の化粧面とが対向するように配置し、前記ピンの軸方向の中心と前記金属板の板厚方向の中心を合わせた後、前記端面同士を突き合せて形成された突き合せ部に前記スライド軸側から見て右回転させた前記ボビンツールのピンを移動させて摩擦攪拌接合する接合工程と、を含み、ショルダ間の距離は前記金属板の板厚以下に設定されており、前記ピンの外周面には、前記ピンの軸方向の全長に亘って右ネジの螺旋溝が刻設されていることを特徴とする。
また、本発明は、一対のショルダと前記両ショルダの間に形成されたピンとを備えたボビンツールと、一方の前記ショルダに連結されたスライド軸と、を備え、摩擦攪拌によって金属板が変形して前記金属板の位置が前記ボビンツールの軸方向にずれた際に、そのずれに追従して前記ボビンツールが軸方向に移動するように構成された摩擦攪拌装置を用いて一対の金属板を接合する接合方法であって、前記金属板の端面同士を突き合わせる突き合せ工程と、一方の前記ショルダと前記金属板の化粧面とが対向するように配置し、前記ピンの軸方向の中心と前記金属板の板厚方向の中心を合わせた後、前記端面同士を突き合せて形成された突き合せ部に前記スライド軸側から見て左回転させた前記ボビンツールのピンを移動させて摩擦攪拌接合する接合工程と、を含み、ショルダ間の距離は前記金属板の板厚以下に設定されており、前記ピンの外周面には、前記ピンの軸方向の全長に亘って左ネジの螺旋溝が刻設されていることを特徴とする。
かかる接合方法によれば、摩擦攪拌されて流動化された金属は、ピンの螺旋溝に導かれて一方のショルダ側に移動する。この金属の移動によって一方のショルダが力を受け、金属板に対してボビンツールがスライド軸側にわずかに移動するが、ショルダ間の距離は金属板の板厚以下に設定されているため、一対のショルダで金属板の表面及び裏面を押圧することができる。ボビンツールがスライド軸側に移動すると、他方のショルダは金属板を強く押圧することになり、金属板の他方のショルダに対向する面には凹溝が発生してしまうが、化粧面に対向する一方のショルダは好適な位置を維持することができるので、化粧面のバリの発生を抑制することができる。
また、本発明は、一対のショルダと前記両ショルダの間に形成されたピンとを備えたボビンツールと、一方の前記ショルダに連結されたスライド軸と、を備え、摩擦攪拌によって金属板が変形して前記金属板の位置が前記ボビンツールの軸方向にずれた際に、そのずれに追従して前記ボビンツールが軸方向に移動するように構成された摩擦攪拌装置を用いて一対の金属板を接合する接合方法であって、前記金属板の端面同士を突き合わせる突き合せ工程と、他方の前記ショルダと前記金属板の化粧面とが対向するように配置し、前記ピンの軸方向の中心と前記金属板の板厚方向の中心を合わせた後、前記端面同士を突き合せて形成された突き合せ部に前記スライド軸側から見て左回転させた前記ボビンツールのピンを移動させて摩擦攪拌接合する接合工程と、を含み、ショルダ間の距離は前記金属板の板厚以下に設定されており、前記ピンの外周面には、前記ピンの軸方向の全長に亘って右ネジの螺旋溝が刻設されていることを特徴とする。
また、本発明は、一対のショルダと前記両ショルダの間に形成されたピンとを備えたボビンツールと、一方の前記ショルダに連結されたスライド軸と、を備え、摩擦攪拌によって金属板が変形して前記金属板の位置が前記ボビンツールの軸方向にずれた際に、そのずれに追従して前記ボビンツールが軸方向に移動するように構成された摩擦攪拌装置を用いて一対の金属板を接合する接合方法であって、前記金属板の端面同士を突き合わせる突き合せ工程と、他方の前記ショルダと前記金属板の化粧面とが対向するように配置し、前記ピンの軸方向の中心と前記金属板の板厚方向の中心を合わせた後、前記端面同士を突き合せて形成された突き合せ部に前記スライド軸側から見て右回転させた前記ボビンツールのピンを移動させて摩擦攪拌接合する接合工程と、を含み、ショルダ間の距離は前記金属板の板厚以下に設定されており、前記ピンの外周面には、前記ピンの軸方向の全長に亘って左ネジの螺旋溝が刻設されていることを特徴とする。
かかる接合方法によれば、摩擦攪拌されて流動化された金属は、ピンの螺旋溝に導かれて他方のショルダ側に移動する。この金属の移動によって他方のショルダが力を受け、ボビンツールが金属板に対してスライド軸とは反対方向にわずかに移動するが、ショルダ間の距離は金属板の板厚以下に設定されているため、一対のショルダで金属板の表面及び裏面を押圧することができる。ボビンツールが軸方向に移動すると、一方のショルダは金属板を強く押圧することになり、金属板の一方のショルダに対向する面には凹溝が発生してしまうが、化粧面に対向する他方のショルダは好適な位置を維持することができるので、化粧面のバリの発生を抑制することができる。
また、前記接合工程では、前記金属板の化粧面側を冷却しながら接合することが好ましい。かかる接合方法によれば、流動化された金属の温度の上昇を抑えることにより、バリの発生を抑制することができる。
本発明に係る接合方法によれば、ボビンツールを用いて一対の金属板を接合する際に、金属板の化粧面側にバリが発生しにくい。
第一実施形態に係るボビンツールと中空形材を示す斜視図である。 金属部材の突き合せ状態を示す図であって(a)は突き合せ前、(b)は突き合せ後を示す。 第一実施形態に係るボビンツールを示す一部透過斜視図である。 第一実施形態に係るボビンツールを示す斜視図である。 第一実施形態に係るボビンツールを示す側面図である。 第一実施形態に係る右回転での接合方法を示す図であって、(a)は側断面図、(b)は(a)のI−I断面図である。 第一実施形態に係る左回転での接合方法を示す側断面図である。 第二実施形態に係るボビンツールを示す側面図を示す。 第二実施形態に係る右回転での接合方法を示す図であって、(a)は側断面図、(b)は(a)のII−II断面図である。 第二実施形態に係る左回転での接合方法を示す側断面図である。 実施例1に係る金属板の塑性化領域を、突き合せ部の隙間別に示す平面図である。 実施例1に係る金属板の塑性化領域を、突き合せ部の隙間別に示す断面図である。 実施例2に係る金属板の塑性化領域を、突き合せ部の隙間別に示す平面図である。 実施例2に係る金属板の塑性化領域を、突き合せ部の隙間別に示す断面図である。 本発明の概念を示した模式側面図である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態に係る摩擦攪拌装置1は、突き合わされた一対の金属板の突き合せ部Nを摩擦攪拌接合する装置である。摩擦攪拌装置1の先端にはボビンツール5が装着されている。まずは、接合する一対の金属板の説明をする。説明における上下前後左右は図1の矢印に従う。
<中空形材>
図2の(a)に示すように、本実施形態では中空形材100Aと中空形材100Bとを接合する場合を例示する。中空形材100Aは、アルミニウム合金製の押出形材であって、断面視矩形の中空部100aを有する長尺部材である。中空形材100Aは、中空部100aを備えた本体部101と、本体部101の左側面の上下端からそれぞれ左側(中空形材100B側)に張り出した板状端部材102,103とを有する。
本体部101は、4つの板状部材104,105,106,107で構成され、断面視矩形を呈するように形成されている。板状端部材102,103は、板状を呈し板状部材105に対して垂直になっている。板状端部材102,103の左右方向の長さは、板状部材104の半分程度になっている。また、板状端部材102,103は、板状部材104,105,106,107と同等の板厚になっている。板状端部材102,103は、特許請求の範囲の「金属板」に相当する部位である。
中空形材100Bは、中空形材100Aと同等の形状を呈する金属部材である。中空形材100Bは、中空形材100Aと同等の符号を付して詳細な説明は省略する。
中空形材100Aと中空形材100Bとを突き合わせる際には、中空形材100Aの板状端部材102,103と中空形材100Bの102,103とをそれぞれ突き合わせる。より詳しくは、中空形材100Aの板状端部材102の端面102aと中空形材100Bの板状端部材102の端面102aとを突き合わせるとともに、中空形材100Aの板状端部材103の端面103aと中空形材100Bの板状端部材103の端面103aとをそれぞれ突き合わせる。図2の(b)に示すように、中空形材100Aと中空形材100Bとを突き合わせると、端面102a,102aの板厚方向の中心同士が重なるとともに、板状端部材102,102の上面と下面とがそれぞれ面一になる。
図2の(b)に示すように、端面102a,102a、端面103a,103aがそれぞれ突き合わされた部分を「突き合せ部N」とする。突き合せ部Nを接合する際には、端面102a,102aが密接していることが好ましいが、中空形材100A,100Bの公差や、接合時における摩擦熱によって板状端部材102,102が変形し、端面102a,102aとの間に微細な隙間が生じる場合がある。突き合せ部Nとは、端面102a,102aに微細な隙間が生じている場合も含む概念とする。
また、図2の(b)に示すように、中空形材100A,100Bを突き合わせた際に、表側に露出する面を表面Sa、表面Saと反対側の面を裏面Sbとする。
なお、本実施形態では接合する対象として中空形材の板状端部材を例示しているが、接合する対象は、摩擦攪拌可能な金属で形成されており、板状を呈する部材であれば特に制限されるものではない。
<摩擦攪拌装置>
図3及び図4に示すように、摩擦攪拌装置1は、外部ホルダー2と、外部ホルダー2の内部に配設される内部ホルダー3と、内部ホルダー3内に挿通されるスライド軸4と、スライド軸4の先端に取り付けられたボビンツール5とを有する。
外部ホルダー2は、円筒状を呈する部材であって内側に内部ホルダー3を収容する。外部ホルダー2は、摩擦攪拌装置1のチャック部(図示省略)に固定される部位であって、摩擦攪拌装置1の回転駆動に伴って上下方向軸回りに回転する。図4に示すように、内部ホルダー3は、円筒状を呈する部材であって、その外周面には径方向に貫通する長孔3aが形成されている。内部ホルダー3は、外部ホルダー2に固定されることにより外部ホルダー2と一体的に回転する。
スライド軸4は、内部ホルダー3の内部に挿通される軸部材である。スライド軸4の側面には、外側に向けて突出する突部4aが形成されている。突部4aと内部ホルダー3の長孔3aとが係合することで、内部ホルダー3とスライド軸4とが一体的に回転する。スライド軸4は、内部ホルダー3に対して長孔3aの範囲内において、上下方向に移動可能になっている。
ボビンツール5は、例えば工具鋼で形成されている。ボビンツール5は、スライド軸4の回転に伴って上下方向の軸周りに正逆回転する。ボビンツール5は、第一ショルダ11と、第一ショルダ11の下方に間をあけて配設された第二ショルダ12と、第一ショルダ11と第二ショルダ12とを連結するピン13とを有する。
図5に示すように、第一ショルダ11及び第二ショルダ12は、円柱状を呈し、同等の外径を備えている。第一ショルダ11は、スライド軸4に連結されている。ピン13は、円柱状を呈し、第一ショルダ11と第二ショルダ12とを連結する。第二ショルダ12にはピン13が貫通しており、ピン13と第二ショルダ12の下端とがナットで固定されている。
ピン13の外周面には、軸方向の全長に亘って右ネジとなる螺旋溝14が刻設されている。つまり、螺旋溝14は、上から下に向けて右回りに巻回されるように刻設されている。
図5に示すように、ボビンツール5のショルダ間距離Z(ピン13の長さ)は、中空形材100Aの板状端部材102の板厚T以下になっていることが好ましい。例えば、本実施形態では、ショルダ間距離Zは、中空形材100Aの板状端部材102の板厚Tよりも0.4mm小さくなっている。螺旋溝14の溝の深さや、ピッチ等は摩擦攪拌する金属板の材料や板厚T、ショルダ間距離Z等に応じて適宜設定すればよい。
ここで、摩擦攪拌接合を行うと、摩擦熱によって板状端部材102,102の温度が上昇し、板状端部材102,102が上方又は下方に反ってしまい、ボビンツール5がその反りに応じて上向き又は下向きの力を受ける。また、摩擦攪拌によって塑性流動化した金属の移動に応じてボビンツール5が上向き又は下向きの力を受ける。
本実施形態に係る摩擦攪拌装置1は、スライド軸4が内部ホルダー3内を移動可能に形成されているため、板状端部材102が例えば上方に反った場合や塑性流動化された金属が上向きに移動する場合に、その反りや移動に追従してボビンツール5が所定の距離だけ上方に移動するように構成されている。一方、摩擦攪拌装置1は、板状端部材102が例えば下方に反った場合や塑性流動化された金属が下向きに移動する場合に、その反りや移動に追従してボビンツール5が所定の距離だけ下方に移動するように構成されている。
なお、螺旋溝に基づく上下方向への金属の移動は、ボビンツール5のピン13の回転による周方向での金属の移動に比べて微量に止まるものである。したがって、塑性流動化された金属に基づくボビンツール5の軸方向の移動も微量に止まるものである。
次に、ボビンツール5を用いた接合方法1について説明する
接合方法1では、ボビンツール5(右ネジ)を右回転させて接合を行う。接合方法1では、中空形材同士を突き合わせる突き合せ工程と、突き合せ部Nにボビンツール5を挿入する接合工程と、を行う。ここでは、表面Saを化粧面として設定する。
突き合せ工程では、図2に示すように、中空形材100Aと中空形材100Bとを板状端部材102同士で対向させ、端面102a,102a同士及び端面103a,103a同士を面接触させる。より詳しくは、一方の端面102aの中点と、他方の端面102aの中点とが重なるように面接触させる。なお、突き合わせた後は、中空形材100A,100Bが離間しないように、突き合せ部Nに沿って溶接などで仮付けを行ってもよい。中空形材100Aと中空形材100Bとを突き合わせたら、両者を移動不能に拘束する。
接合工程では、突き合せ部Nの外部において、ピン13の中心13cが、突き合せ部Nの中心Ncと重なるように位置させる。そして、図6の(a)に示すように、右回転させたボビンツール5を突き合せ部Nに沿って移動させる。ボビンツール5が突き合せ部Nに挿入されると、高速回転するピン13によってピン13の周囲の金属が摩擦攪拌され板状端部材102同士が一体化される。ピン13の軌跡には塑性化領域Wが形成される。
以上説明した本実施形態に係る接合方法1によれば、図6の(a)に示すように、高速回転するピン13によって突き合せ部Nの周囲の金属が摩擦攪拌され塑性流動化する。摩擦攪拌されて流動化された金属は、ピン13の螺旋溝14に導かれて第一ショルダ11方向に移動する。この金属の移動によってボビンツール5が力を受けて板状端部材102に対してボビンツール5が上方にわずかに移動する。これにより、第一ショルダ11の下面は板状端部材102の表面(化粧面)Saと略同等の高さ位置を維持することができるため、表面Saに深く押し込まれることなく、かつ、塑性流動化した金属を第一ショルダ11で押えることができる。これにより、表面Saのバリの発生を抑制することができる。
一方、図6の(a)及び(b)に示すように、裏面Sb側には、凹溝Vが形成される。これは、ボビンツール5が金属の移動に導かれて上方に移動することにより、第二ショルダ12の上面が裏面Sbに深く押し込まれることに起因している。
また、ピン13の外周面に螺旋溝14を設けることにより、摩擦攪拌の攪拌効率を向上させることができる。
板状端部材102の板厚T(mm)、ショルダ間距離Z(mm)の関係は、板状端部材102同士の隙間、板厚、その他の各条件に基づいて下記の式(1)の範囲で適宜設定すればよい。
0≦(T−Z)≦0.8・・・(式1)
T−Zの値が0より小さくなると、ボビンツール5の第一ショルダ11の下面及び第二ショルダ12の上面で塑性流動化した金属を十分に押圧することができなくなるため塑性化領域Wの金属が不足して接合欠陥が生じやすい。一方、T−Zの値が0.8を超えると摩擦攪拌装置1への負荷が大きくなるため不適切である。
なお、ボビンツール5が板状端部材102に対して上方に移動して第一ショルダ11の下面の高さ位置が板状端部材102の摩擦攪拌前の表面Saよりも上方に位置し、第一ショルダ11の下面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の表面Saとの隙間が大きい場合は金属の押さえが不十分になるが、第一ショルダ11の下面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の表面Saとの隙間が微小である場合は、金属を十分に押えることができる。
また、第一ショルダ11の下面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の表面Saとの隙間が微小である場合は、塑性化領域Wが摩擦攪拌前の表面Saよりもわずかに突出することになる。しかし、板状端部材102の表面Saを平滑にする処理は摩擦攪拌前の表面Saの高さに合わせてその突出した部分を切削すればよいため仕上げ処理が容易になる。
接合工程を行う際には、板状端部材102の表面(化粧面)Saに対して、例えば冷却された気体や液体等を供給可能な冷却装置によって、冷却しながら行うことが好ましい。これにより、板状端部材102の変形を抑制して接合精度を向上させることができる。なお、板状端部材102の裏面Sb側を冷却しながら接合を行ってもよい。
次に、ボビンツール5を用いた接合方法2について説明する。
接合方法2では、ボビンツール5(右ネジ)を左回転させて接合を行う。ここでは、例えば裏面Sbを化粧面として設定する。接合方法2は、回転方向及び化粧面の設定以外は接合方法1と同等である。図7に示すように、接合方法2の接合工程では、高速回転するピン13によってピン13の周囲の金属が摩擦攪拌され、板状端部材102同士が一体化される。ピン13の軌跡には塑性化領域Wが形成される。
本実施形態に係る接合方法2によれば、高速回転するピン13によって突き合せ部Nの周囲の金属が摩擦攪拌され塑性流動化する。摩擦攪拌されて流動化された金属は、ピン13の螺旋溝14に導かれて第二ショルダ12方向に移動する。この金属の移動によってボビンツール5が力を受けて板状端部材102に対してボビンツール5が下方にわずかに移動する。これにより、第二ショルダ12の上面は裏面(化粧面)Sbと略同等の高さ位置を維持することができるため、裏面Sbに深く押し込まれることなく、かつ、塑性流動化した金属を第二ショルダ12で押えることができる。これにより、裏面Sbのバリの発生を抑制することができる。
一方、表面Sa側には、凹溝Vが形成される。これは、ボビンツール5が金属の移動によって下方に移動することにより、第一ショルダ11の下面が表面Saを強く押圧することに起因している。
なお、ボビンツール5が板状端部材102に対して下方に移動して第二ショルダ12の上面の高さ位置が板状端部材102の摩擦攪拌前の裏面Sbよりも下方に位置し、第二ショルダ12の上面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の裏面Sbとの隙間が大きい場合は、金属の押さえが不十分になるが、第二ショルダ12の上面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の裏面Sbとの隙間が微小である場合は、金属を十分に押えることができる。
また、第二ショルダ12の下面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の裏面Sbとの隙間が微小である場合は、塑性化領域Wが摩擦攪拌前の裏面Sbよりもわずかに突出することになる。しかし、板状端部材102の裏面Sbを平滑にする処理は摩擦攪拌前の裏面Sbの高さに合わせてその突出した部分を切削すればよいため仕上げ処理が容易になる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、説明する。図8に示すように、第二実施形態では、ピン13の螺旋溝の巻回方向が第一実施形態と相違する。螺旋溝以外は第一実施形態と同等であるため、重複する部分については説明を省略する。
図8に示すように、ボビンツール5Aのピン13の外周面には、軸方向の全長に亘って左ネジとなる螺旋溝15が刻設されている。つまり、螺旋溝15は、上から下に向けて左回りに巻回されるように刻設されている。
次に、ボビンツール5Aを用いた接合方法3について説明する
接合方法3では、図9に示すように、ボビンツール5A(左ネジ)を右回転させて接合を行う。接合方法3では、中空形材同士を突き合わせる突き合せ工程と、突き合せ部Nにボビンツール5Aを挿入する接合工程と、を行う。ここでは、例えば、裏面Sbを化粧面として設定する。ボビンツール5Aが突き合せ部Nに挿入されると、高速回転するピン13によってピン13の周囲の金属が摩擦攪拌され、板状端部材102同士が一体化される。ピン13の軌跡には塑性化領域Wが形成される。
以上説明した本実施形態に係る接合方法3によれば、高速回転するピン13によって突き合せ部Nの周囲の金属が摩擦攪拌されて塑性流動化する。摩擦攪拌された流動化された金属は、ピン13の螺旋溝15に導かれて第二ショルダ12方向に移動する。この金属の移動によってボビンツール5Aが力を受けて板状端部材102に対してボビンツール5Aが下方向にわずかに移動する。これにより、第二ショルダ12の上面は裏面(化粧面)Sbと略同等の高さ位置を維持することができるため、裏面Sbに深く押し込まれることなく、かつ、塑性流動化した金属を第二ショルダ12で押えることができる。これにより、裏面Sbのバリの発生を抑制することができる。
なお、ボビンツール5が板状端部材102に対して下方に移動して第二ショルダ12の上面の高さ位置が板状端部材102の摩擦攪拌前の裏面Sbよりも下方に位置し、第二ショルダ12の上面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の裏面Sbとの隙間が大きい場合は、金属の押さえが不十分になるが、第二ショルダ12の上面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の裏面Sbとの隙間が微小である場合は、金属を十分に押えることができる。
また、第二ショルダ12の下面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の裏面Sbとの隙間が微小である場合は、塑性化領域Wが摩擦攪拌前の裏面Sbよりもわずかに突出することになる。しかし、板状端部材102の裏面Sbを平滑にする処理は摩擦攪拌前の裏面Sbの高さに合わせてその突出した部分を切削すればよいため仕上げ処理が容易になる。
次に、ボビンツール5Aを用いた接合方法4について説明する。
接合方法4では、ボビンツール5A(左ネジ)を左回転させて接合を行う。ここでは、例えば、表面Saを化粧面として設定する。接合方法4では回転方向及び化粧面の設定以外は接合方法3と同等である。図10に示すように、接合方法4の接合工程では、高速回転するピン13によってピン13の周囲の金属が摩擦攪拌され、板状端部材102同士が一体化される。ピン13の軌跡には塑性化領域Wが形成される。
本実施形態に係る接合方法4によれば、高速回転するピン13によって突き合せ部Nの周囲の金属が摩擦攪拌され塑性流動化する。摩擦攪拌されて流動化された金属は、ピン13の螺旋溝15に導かれて第一ショルダ11方向に移動する。この金属の移動によってボビンツール5Aが力を受け、板状端部材102に対してボビンツール5Aが上方にわずかに移動する。これにより、第一ショルダ11の下面は表面(化粧面)Saと略同等の高さ位置を維持することができるため、表面Saに深く押し込まれることなく、かつ、塑性流動化した金属を第一ショルダ11で押えることができる。これにより、表面Saのバリの発生を抑制することができる。
なお、ボビンツール5が板状端部材102に対して上方に移動して第一ショルダ11の下面の高さ位置が板状端部材102の摩擦攪拌前の表面Saよりも上方に位置し、第一ショルダ11の下面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の表面Saとの隙間が大きい場合は、金属の押さえが不十分になるが、第一ショルダ11の下面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の表面Saとの隙間が微小である場合は、金属を十分に押えることができる。
また、第一ショルダ11の下面の高さ位置と板状端部材102の摩擦攪拌前の表面Saとの隙間が微小である場合は、塑性化領域Wが摩擦攪拌前の表面Saよりもわずかに突出することになる。しかし、板状端部材102の表面Saを平滑にする処理は摩擦攪拌前の表面Saの高さに合わせてその突出した部分を切削すればよいため仕上げ処理が容易になる。
次に、本発明の実施例1について説明する。実施例1では、前記した接合方法1(右ネジ、右回転)で摩擦攪拌接合を行った。実施例1では、板厚が6.2mmであって、アルミニウム合金の金属板(A6063−T5)を一対用意して接合した。ボビンツール5の第一ショルダ11及び第二ショルダ12の外径は20mm、ピン13の外径は12mm、ショルダ間距離は5.8mmに設定した。ピン13の外周面には、右ネジの螺旋溝14が軸方向の全て(ピンに対して100%の範囲)に刻設されている。螺旋溝14のピッチ(ネジ山の頂点の間隔)は2mm、螺旋溝の深さは0.81mmに設定した。ボビンツール5は右回転とし、回転数は800rpm、接合速度は600mm/minに設定した。また、突き合せ部Nの隙間との関係を調査するために、突き合せ部Nの隙間を0mm、1.25mm、1.50mm、1.75mm、2.00mmと変えて試験を行った。
図11は、実施例1に係る金属板の塑性化領域を、突き合せ部の隙間別に示す平面図である。図11の左側欄は表面(化粧面)側の塑性化領域Wの平面図を示し、右欄側は裏面側の塑性化領域の平面図である。「Ad側」とは、ボビンツールの回転方向と進行方向が同一側=右回転の場合進行方向左側、を意味する。「Re側」とは、ボビンツールの回転方向と進行方向が相違する側=右回転の場合進行方向右側を意味する。
図11の右欄に示すように、裏面SbにはバリPが発生しているが、左側欄に示すように表面Saにはバリが極わずかしか発生していない。特に、表面Saにおいて、突き合せ部Nの隙間が0〜1.75mmの間ではバリPの発生はほとんど見られない。裏面SbのバリPは、Re側に多く発生している。また、裏面SbのバリPは、突き合せ部Nの隙間が大きくなるにつれて大量に発生している。
図12は、実施例1に係る金属板の塑性化領域を、突き合せ部の隙間別に示す断面図である。断面図を見ても裏面SbにはバリPが多く発生しているが、表面SaにはバリPが極わずかしか発生していない。表面Sa側の塑性化領域Wは、摩擦攪拌前に比べてわずかに上方に突出しているが、裏面Sb側には凹溝Vが形成されている。塑性化領域Wのメタルフローは左右非対称になっており、突き合せ部Nの隙間が大きくなるにつれて縞模様が明確になっているのが確認できる。突き合せ部Nの隙間が1.75mm、2.00mmでは接合欠陥Qが発生している。接合方法1では、塑性流動化された金属が表面Sa側に移動するため、裏面Sb側が金属不足となり裏面Sb側に接合欠陥Qが発生しやすくなると考えられる。
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例2では、前記した接合方法3(左ネジ、右回転)で摩擦攪拌接合を行った。実施例2は、ピン13の外周面に刻設された螺旋溝の巻回方向を除いては、実施例1と同等であるため、重複する部分の説明は省略する。ボビンツール5Aのピン13の外周面には、左ネジの螺旋溝15が軸方向の全て(ピンに対して100%)に刻設されている。
図13は、実施例2に係る金属板の塑性化領域を、突き合せ部の隙間別に示す平面図である。図13の左側欄は表面側の塑性化領域Wの平面図を示し、右欄側は裏面(化粧面)側の塑性化領域の平面図を示している。
左欄に示すように、表面SaにはバリPが発生しているが、右欄に示すように裏面(化粧面)SbにはバリPが極わずかしか発生していない。特に、裏面Sbでは、隙間が0〜1.75mmの間ではバリPの発生はほとんど見られない。表面SaのバリPは、Re側に多く発生している。また、表面SaのバリPは、突き合せ部Nの隙間が大きくなるにつれて大量に発生している。
図14は、実施例2に係る金属板の塑性化領域を、突き合せ部の隙間別に示す断面図である。断面図を見ても表面SaにはバリPが多く発生しているが、裏面SbにはバリPが極わずかしか発生していない。裏面Sb側の塑性化領域Wは、摩擦攪拌前に比べてわずかに下方に突出しているが、表面Sa側には凹溝Vが形成されている。塑性化領域Wのメタルフローは左右非対称になっており、突き合せ部Nの隙間が大きくなるにつれて縞模様が明確になっているのが確認できる。突き合せ部Nの隙間が2.00mmでは、接合欠陥Qが発生している。接合方法3では、塑性流動化された金属が裏面Sb側に移動するため、表面Sa側が金属不足になり表面Sa側に接合欠陥Qが発生し易くなると考えられる。
なお、接合方法2,4については、実施例を省略するが、接合方法4(左ネジ100%、左回転)については、実施例1と略同等の挙動を示す。接合方法2(右ネジ100%、左回転)については、実施例2と略同等の挙動を示す。図15は、本発明の概念を示した模式側面図である。図15に示すように、接合方法1〜4についてまとめると、化粧面を表面Saに設定する場合は、接合方法1,4で行うことが好ましい。一方、化粧面を裏面Sbに設定する場合は、接合方法2,3で行うことが好ましい。このように、ボビンツール5の回転方向、螺旋溝14の巻回方向及び板状端部材102の化粧面を接合方法1〜4のように設定することで、化粧面側への凹溝Vの発生を回避できるとともに、化粧面側に発生するバリPを少なくすることができるため、摩擦攪拌接合後の平滑処理やヘアライン加工等のバリ処理を簡単に行うことができる。
1 摩擦攪拌装置
2 外部ホルダー
3 内部ホルダー
4 スライド軸
5 ボビンツール
11 第一ショルダ
12 第二ショルダ
13 ピン
14 螺旋溝(右ネジ)
15 螺旋溝(左ネジ)
100A中空形材
100B中空形材
N 突き合せ部
T 金属板の板厚
P バリ
W 塑性化領域
X ショルダの外径
Y ピンの外径
Z ショルダ間距離(ピンの長さ)

Claims (5)

  1. 一対のショルダと前記両ショルダの間に形成されたピンとを備えたボビンツールと、一方の前記ショルダに連結されたスライド軸と、を備え、摩擦攪拌によって金属板が変形して前記金属板の位置が前記ボビンツールの軸方向にずれた際に、そのずれに追従して前記ボビンツールが軸方向に移動するように構成された摩擦攪拌装置を用いて一対の金属板を接合する接合方法であって、
    前記金属板の端面同士を突き合わせる突き合せ工程と、
    一方の前記ショルダと前記金属板の化粧面とが対向するように配置し、前記ピンの軸方向の中心と前記金属板の板厚方向の中心を合わせた後、前記端面同士を突き合せて形成された突き合せ部に前記スライド軸側から見て右回転させた前記ボビンツールのピンを移動させて摩擦攪拌接合する接合工程と、を含み、
    ショルダ間の距離は前記金属板の板厚以下に設定されており、
    前記ピンの外周面には、前記ピンの軸方向の全長に亘って右ネジの螺旋溝が刻設されていることを特徴とする接合方法。
  2. 一対のショルダと前記両ショルダの間に形成されたピンとを備えたボビンツールと、一方の前記ショルダに連結されたスライド軸と、を備え、摩擦攪拌によって金属板が変形して前記金属板の位置が前記ボビンツールの軸方向にずれた際に、そのずれに追従して前記ボビンツールが軸方向に移動するように構成された摩擦攪拌装置を用いて一対の金属板を接合する接合方法であって、
    前記金属板の端面同士を突き合わせる突き合せ工程と、
    一方の前記ショルダと前記金属板の化粧面とが対向するように配置し、前記ピンの軸方向の中心と前記金属板の板厚方向の中心を合わせた後、前記端面同士を突き合せて形成された突き合せ部に前記スライド軸側から見て左回転させた前記ボビンツールのピンを移動させて摩擦攪拌接合する接合工程と、を含み、
    ショルダ間の距離は前記金属板の板厚以下に設定されており、
    前記ピンの外周面には、前記ピンの軸方向の全長に亘って左ネジの螺旋溝が刻設されていることを特徴とする接合方法。
  3. 一対のショルダと前記両ショルダの間に形成されたピンとを備えたボビンツールと、一方の前記ショルダに連結されたスライド軸と、を備え、摩擦攪拌によって金属板が変形して前記金属板の位置が前記ボビンツールの軸方向にずれた際に、そのずれに追従して前記ボビンツールが軸方向に移動するように構成された摩擦攪拌装置を用いて一対の金属板を接合する接合方法であって、
    前記金属板の端面同士を突き合わせる突き合せ工程と、
    他方の前記ショルダと前記金属板の化粧面とが対向するように配置し、前記ピンの軸方向の中心と前記金属板の板厚方向の中心を合わせた後、前記端面同士を突き合せて形成された突き合せ部に前記スライド軸側から見て左回転させた前記ボビンツールのピンを移動させて摩擦攪拌接合する接合工程と、を含み、
    ショルダ間の距離は前記金属板の板厚以下に設定されており、
    前記ピンの外周面には、前記ピンの軸方向の全長に亘って右ネジの螺旋溝が刻設されていることを特徴とする接合方法。
  4. 一対のショルダと前記両ショルダの間に形成されたピンとを備えたボビンツールと、一方の前記ショルダに連結されたスライド軸と、を備え、摩擦攪拌によって金属板が変形して前記金属板の位置が前記ボビンツールの軸方向にずれた際に、そのずれに追従して前記ボビンツールが軸方向に移動するように構成された摩擦攪拌装置を用いて一対の金属板を接合する接合方法であって、
    前記金属板の端面同士を突き合わせる突き合せ工程と、
    他方の前記ショルダと前記金属板の化粧面とが対向するように配置し、前記ピンの軸方向の中心と前記金属板の板厚方向の中心を合わせた後、前記端面同士を突き合せて形成された突き合せ部に前記スライド軸側から見て右回転させた前記ボビンツールのピンを移動させて摩擦攪拌接合する接合工程と、を含み、
    ショルダ間の距離は前記金属板の板厚以下に設定されており、
    前記ピンの外周面には、前記ピンの軸方向の全長に亘って左ネジの螺旋溝が刻設されていることを特徴とする接合方法。
  5. 前記接合工程では、前記金属板の化粧面側を冷却しながら接合することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接合方法。
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