JP2012229465A - 摺動材料、軸受用合金及び軸受用複層金属材 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受に適した硬度を持つことで耐磨耗性に優れ、更に、低摩擦の特性を持つことで摺動性に優れた摺動材料を提供する。
【解決手段】Cu-Ni-Si系合金で構成される摺動材料で、Niを0.5〜10.0質量%、Siを0.1〜5.0質量%、Crを0.1〜5.0質量%含み、残部がCuと不可避的な不純物からなり、不純物レベルでSnを含む。低摩擦の特性を持たせて摺動性を向上させるためには、Biを含むことが好ましく、Biを2.0〜20.0質量%含むことが好ましい。
【選択図】無
【解決手段】Cu-Ni-Si系合金で構成される摺動材料で、Niを0.5〜10.0質量%、Siを0.1〜5.0質量%、Crを0.1〜5.0質量%含み、残部がCuと不可避的な不純物からなり、不純物レベルでSnを含む。低摩擦の特性を持たせて摺動性を向上させるためには、Biを含むことが好ましく、Biを2.0〜20.0質量%含むことが好ましい。
【選択図】無
Description
本発明は、軸受に使用される摺動材料、軸受用合金及び軸受用複層金属材に関する。
従来から、鋼板等の基材金属に軸受合金を張り合わせて構成される軸受が提案されている。このような軸受は、機械的強度の高い鋼板を裏金として使用しているため、ボールベアリングやローラーベアリングに比べて高荷重に耐えられるという特長を有している。
このため、ブッシュと称される円筒形状の軸受は、ブルドーザーやパワーシャベル等の建設機械における下転輪のように高荷重がかかる部分や、荷重がかかるとともに高速回転する自動車の動力部の軸受として多く使用されている。
また、平軸受と称される平板形状の軸受は、コンプレッサー、油圧ポンプ等において高荷重のかかる摺動部分として多く使用されている。
ブッシュや平軸受に用いられる軸受合金は、低摩擦の特性が求められ、従来は、Cuを主成分とし、Pbを含む摺動材料が用いられていた(例えば、特許文献1参照)。
従来は、摺動材料にPbを含むことで、低摩擦特性を実現していた。一方、摺動材料にPbを含むことで硬度が低下し、高荷重下での耐磨耗性に劣る。また、環境への負荷を低減させる取り組みとして、Pbを含まずとも、低摩擦と低摩耗の特性を持つ摺動材料が求められる。
本発明は、軸受に適した硬度を持ち耐磨耗性に優れ、更に、低摩擦の特性を持ち摺動性に優れた摺動材料、この摺動材料が用いられた軸受用合金及び軸受用複層金属材を提供することを目的とする。
本発明者らは、電気接点材料として用いられるCu-Ni-Si系合金において、軸受に適した硬度を持ち耐磨耗性に優れる組成の組み合わせを見出した。また、組成によって、油中環境下やドライ環境下といった軸受特有の使用環境で特性に差異が出ることを見出し、低摩擦と低摩耗の特性を持ち摺動性に優れ、軸受けに使用して最適な組成の組み合わせを見出した。
本発明は、Niを0.5〜10.0質量%、Siを0.1〜5.0質量%、Crを0.1〜5.0質量%含み、残部がCuと不可避的な不純物からなり、不純物レベルでSnを含む摺動材料である。本発明の摺動材料は、低摩擦の特性を持たせて摺動性を向上させるためには、Biを含むことが好ましく、Biを2.0〜20.0質量%含むことが好ましい。
また、本発明は、Niを0.5〜10.0質量%、Siを0.1〜5.0質量%、Crを0.1〜5.0質量%含み、残部がCuと不可避的な不純物からなり、不純物レベルでSnを含む粉末状の摺動材料、または、上述した組成に加えてBiを2.0〜20.0質量%含む粉末状の摺動材料が、所定の形状に成型されて焼結された軸受用合金である。
更に、本発明は、Niを0.5〜10.0質量%、Siを0.1〜5.0質量%、Crを0.1〜5.0質量%含み、残部がCuと不可避的な不純物からなり、不純物レベルでSnを含む摺動材料、または、上述した組成に加えてBiを2.0〜20.0質量%含む摺動材料が、基材金属の一の面に接合されて摺動面を構成した軸受用複層金属材である。
本願発明の摺動材料では、Cu-Ni-Si系合金におけるNiの添加は、硬度の向上による磨耗低減の効果を持つ。Siの添加は、Niと化合することによりNi2Siを析出し、Crの添加は、Cuと溶け合い、熱処理を施すことによりNi2Siの析出を促進すると共に、Siと化合することにより、クロムケイ化物を形成することで、磨耗低減の効果を持つ。
また、本願発明の摺動材料では、Cu-Ni-Si-Crの組成比で油中環境下及びドライ環境下での摩擦係数に違いがあり、Crに対してSiの添加量を2倍程度とすると、SiとCrの添加量が同等程度である場合と比較して、Niの添加量を増やすことにより、耐磨耗性を向上させると共に、油中環境下及びドライ環境下の何れであっても、摩擦低減効果が得られる。
各合金精錬時に不純物レベルで含まれるSnは、Ni,Si,Crの添加による摩擦低減及び磨耗低減の効果に影響を及ぼすことは無い。
従って、本発明の摺動材料では、Cu-Ni-Si-Crを含み、不純物レベルでSnを含むことで、軸受に適した硬度を持ち耐磨耗性に優れた摺動材料を実現できる。また、Cu-Ni-Si-Crの組成によって、油中環境下及びドライ環境下等の軸受特有の使用環境で、低摩擦及び低摩耗の特性を持ち摺動性に優れた摺動材料を実現できる。これにより、本発明の摺動材料で構成される軸受合金、及び、本発明の摺動材料で摺動面が構成される軸受用複層金属材で、摺動部の軸受を構成することで、機械装置の発熱低減や寿命向上を図ることができる。また、Biの添加で、摺動性を更に向上させる効果が期待できる。
特に、Cu-Ni-Si-Crの組成によって高硬度特性を持たせることで、油圧機械の分野において、耐キャビテーション・エロージョン性に優れるため、合金の浸食や疲労が起こり難い効果がある。また、Cu-Ni-Si-Crの組成によってドライ環境下で低摩擦及び低摩耗の特性を持たせることで、油膜の形成し難い部位でも安定した摺動性が得られる。
<本実施の形態の摺動材料の組成例>
本実施の形態の摺動材料は、Cu-Ni-Si系合金で構成され、Niを0.5〜10.0質量%、Siを0.1〜5.0質量%、Crを0.1〜5.0質量%含み、残部がCuと不可避的な不純物からなり、不純物レベルでSnを含む。油中環境下及びドライ環境下の何れであっても摺動性を向上させるためのSiとCrの比率は、2:1程度であることが好ましい。
本実施の形態の摺動材料は、Cu-Ni-Si系合金で構成され、Niを0.5〜10.0質量%、Siを0.1〜5.0質量%、Crを0.1〜5.0質量%含み、残部がCuと不可避的な不純物からなり、不純物レベルでSnを含む。油中環境下及びドライ環境下の何れであっても摺動性を向上させるためのSiとCrの比率は、2:1程度であることが好ましい。
また、低摩擦の特性を持たせて摺動性を向上させるためには、Biを含むことが好ましく、Biを2.0〜20.0質量%含むことが好ましい。
Cu-Ni-Si系合金に含まれるNiは、Cuと溶け合って機械的性質を向上させる効果を持つ。但し、Niの添加量が0.5質量%未満であると、機械的性質、硬度低下により磨耗が増える。一方、Niの添加量が10.0質量%を超えると、合金は硬くなるが、磨耗低減に効果がない。
Cu-Ni-Si系合金に含まれるSiは、Niと化合することによりNi2Siを析出する。但し、Siの添加量が0.1質量%未満であると、Ni2Siの析出が極端に少なくなり、摺動時の耐荷重性が低下する。一方、Siの添加量が5.0質量%を超えると、Ni2Siの抽出過多により材料が脆くなり、これが摺動時に脱落して磨耗粉生成を促進させ、アブレシブ磨耗等の異常磨耗を引き起こす。
Cu-Ni-Si系合金におけるCrの添加は、Cuと溶け合い、熱処理を施すことによりNi2Siの析出を促進すると共に、Siと化合することにより、クロムケイ化物を形成する。但し、Crの添加量が0.1質量%未満であると、Ni2Siの析出強化がなされず、磨耗が増える。一方、Crの添加量が5.0質量%を超えると、硬質のクロムケイ化物が多くなりすぎ、これが摺動時に脱落して磨耗粉生成を促進させ、アブレシブ磨耗等の異常磨耗を引き起こす。
ここで、SiとCrの添加量が同等程度であると、Niの添加で硬度は向上するが、Niの添加量を増やすことで摩擦低減効果が低下する傾向にあり、SiとCrに対してNiの添加量を2〜3倍程度とすれば、油中環境下での摩擦低減効果が得られる。一方、Crに対してSiの添加量を2倍程度とすると、マトリックス中にNi,Si,Crが析出した組織となり、 Niの添加による耐磨耗性の向上に加えて、摩擦低減効果が向上し、Crに対してNiの添加量を6〜7倍程度とすれば、油中環境下及びドライ環境下の何れであっても摩擦低減効果が得られる。
Cu-Sn系合金は、耐食性が良好であり、Cu-Ni-Si系合金におけるSnの添加は、熱処理後の冷間塑性加工の性能を促進させる効果を持つ。但し、Snの添加量が0.1〜0.3質量%程度の微量では、摺動材料としての摺動性向上には特に寄与しない。従って、この場合のSnは、各合金精錬時に不純物レベルで含まれるものである。
Cu-Ni-Si系合金におけるBiの添加は、Pbと同様に、摺動材料としての自己潤滑の役割を担い、Pbを添加しなくても、摺動特性を向上させる効果を持つ。但し、Biの添加量が2.0質量%未満であると、自己潤滑機能が十分に発揮されず、摩擦発熱、摩擦係数増加につながり、早期焼き付きに至る。一方、Biの添加量が20.0質量%を超えると、摩擦発熱により摺接面へのBi溶出が顕著になり、固着や磨耗量増加につながる。
<本実施の形態の軸受用合金及び軸受用複層金属材の構成例>
図1は、本実施の形態の摺動材料が用いられた軸受用合金及び軸受用複層金属材の一例を示す構成図である。本実施の形態の軸受用合金1は、上述した組成を有した粉末状の摺動材料が、所定の形状に圧粉成型され、焼結されて構成される。
図1は、本実施の形態の摺動材料が用いられた軸受用合金及び軸受用複層金属材の一例を示す構成図である。本実施の形態の軸受用合金1は、上述した組成を有した粉末状の摺動材料が、所定の形状に圧粉成型され、焼結されて構成される。
本実施の形態の軸受用複層金属材2は、図1(a)に示すように、鋼材等の基材金属3の一の面に軸受用合金1が接合され、摺動面が軸受用合金1で構成される。鋼材と軸受用合金とを接合した複層金属材は、機械的強度に強い鋼材で高荷重を支え、摺動性を持たせた軸受用合金で摺動部材を円滑に摺動させるようになっている。
本実施の形態の軸受用複層金属材2は、例えば、図1(b)に示すように、上述した組成を有した粉末状の摺動材料を所定の形状に圧粉成型し、焼結して作製された軸受用合金1Aを、所定の形状の基材金属3Aに接合して作製される。
また、Cu-Ni-Si系合金は、伸び率が5%以上と高く、本実施の形態の摺動材料は、細線材として作製できる。そこで、図1(c)に示すように、上述した組成を有した線材状の摺動材料4を供給し、レーザ溶接機5を用いて溶接用レーザ光Sを線材状の摺動材料4に照射して、基材金属3Bに肉盛溶接を行い、基材金属3Bの一の面に本実施の形態のCu-Ni-Si系合金による摺動材料層1Bを形成することで、図1(a)に示すような軸受用複層金属材2が作製される。
<他の実施の形態の軸受用合金及び軸受用複層金属材の構成例>
図2は、本実施の形態の摺動材料が用いられた軸受用合金及び軸受用複層金属材の他の例を示す構成図である。他の実施の形態の軸受用合金6は、上述した組成を有した摺動材料が圧延されて線状に構成される。
図2は、本実施の形態の摺動材料が用いられた軸受用合金及び軸受用複層金属材の他の例を示す構成図である。他の実施の形態の軸受用合金6は、上述した組成を有した摺動材料が圧延されて線状に構成される。
他の実施の形態の軸受用複層金属材7は、例えば車両のディスクブレーキ等に用いられる、インナーレースとアウターレース間に複数の円柱状ころが配される構成からなるクレードル軸受において、複数の円柱状ころの代わりに上述した組成を有した線材状の軸受用合金6を使用した一例を示すものである。線材状の軸受用合金6は所定寸法にカットされて基材金属8に溶接されて、本例では半円形状の軸受9が構成される。
摺動材料を線材の軸受用合金6としたので、基材金属8に対して、線材状の軸受用合金6を供給すること、所定の長さにカットすること、肉盛り溶接すること等、一連の工程が自動機を使った作業とすることが出来る。
以下の表1に示す組成で実施例と比較例の試験片を作製し、油中環境下及びドライ環境下での動摩擦係数、静止摩擦係数、比磨耗量を測定した。測定方法としては、試験片を試験容器の内部に固定し、油中環境下及びドライ環境下のそれぞれで予め設定された負荷荷重及び運転パターンで相手材を回転させて、油中環境下及びドライ環境下で動摩擦係数、静止摩擦係数、比磨耗量を測定した。
・試験条件
使用試験機:スラスト試験機
試験環境 :ディーゼルエンジンオイル(油中時)、油無し(ドライ時)
相手材 :SCM435(クロムモリブデン鋼)
使用試験機:スラスト試験機
試験環境 :ディーゼルエンジンオイル(油中時)、油無し(ドライ時)
相手材 :SCM435(クロムモリブデン鋼)
試験結果を以下の表2に示す。表2において、油中環境化及びドライ環境下での動摩擦係数、静止摩擦係数、及び比磨耗量の評価は以下のとおりである。
◎:極めて良好
○:良好
△:普通
×:不適
◎:極めて良好
○:良好
△:普通
×:不適
実施例1〜実施例3に示す組成のCu-Ni-Si系合金は、何れも高硬度特性を示し、表1及び表2に示すように、油中環境下及びドライ環境下の何れであっても磨耗量が少ない。特に、実施例1と実施例2に示す組成のCu-Ni-Si系合金は、油中環境下で低摩擦及び低摩耗の特性を示す。更に、実施例1に示す組成のCu-Ni-Si系合金は、ドライ環境下であっても低摩擦及び低摩耗の特性を示す。
比較例1に示す組成のCu-Ni-Si系合金では、油中環境下であっても、焼き付きや磨耗が発生し、良好な摺動特性が得られない。一方、比較例2に示すPbを添加したCu-Ni-Si系合金では、油中環境下において焼き付きや磨耗が発生せず、良好な摺動特性が得られるものの、実施例3に示す組成のCu-Ni-Si系合金と同等程度の結果であった。
これに対し、実施例1〜実施例3に示す組成のCu-Ni-Si系合金では、Pbを添加せずとも摩擦係数が低く抑えられて低摩擦の特性を示し、かつ、Pbを添加した摺動材料と比較して高硬度特性を持つことから比磨耗量が低く抑えられて低摩耗の特性を示しており、Pbを添加する以上に良好な摺動特性が得られる。これにより、本願発明では、良好な摺動特性を有する軸受用の摺動材料を、Pb(鉛)フリーで実現でき、高硬度特性を持つことから、高荷重が掛かる部位に適用しても、良好な摺動特性が得られる。
特に、実施例1に示す組成のCu-Ni-Si系合金は、油中環境下とドライ環境下の何れであっても、良好な低摩擦及び低摩耗の特性を示すので、油膜切れの起こるような境界潤滑状態等の部位に好適である。一方、実施例2に示す組成のCu-Ni-Si系合金は、油中環境下で良好な低摩擦及び低摩耗の特性を示すので、液体潤滑等、比較的油膜切れの起こりにくい部位に好適である。
ここで、実施例1〜実施例3に示す組成のCu-Ni-Si系合金は、ビッカース硬さ(HV)が何れも200程度と高硬度特性を示す。ビッカース硬さ(HV)が150以上であれば、油圧機械の分野において、耐キャビテーション・エロージョン性に優れ、合金の浸食や疲労が起こり難くなる。
本発明の摺動材料は、ドライ環境下であっても、良好な低摩擦及び低摩耗の特性を示すので、油膜の形成し難い部位に使用される軸受にも適用可能である。
1・・・軸受用合金、2・・・軸受用複層金属材、3・・・基材金属、4・・・摺動材料、6・・・軸受用合金、7・・・軸受用複層金属材、8・・・基材金属
Claims (6)
- Niを0.5〜10.0質量%、Siを0.1〜5.0質量%、Crを0.1〜5.0質量%含み、残部がCuと不可避的な不純物からなり、不純物レベルでSnを含む
ことを特徴とする摺動材料。 - Biを2.0〜20.0質量%含む
ことを特徴とする請求項1記載の摺動材料。 - 請求項1または請求項2に記載の組成を有した粉末状の摺動材料が、所定の形状に成型されて焼結された
ことを特徴とする軸受用合金。 - 請求項1または請求項2に記載の組成の摺動材料で構成される軸受用合金が、基材金属の一の面に接合されて摺動面を構成した
ことを特徴とする軸受用複層金属材。 - 前記軸受用合金は、粉末状の前記摺動材料が、所定の形状に成形されて焼結され、前記基材金属に接合される
ことを特徴とする請求項4記載の軸受用複層金属材。 - 前記軸受用合金は、前記摺動材料が肉盛溶接で前記基材金属に接合される
ことを特徴とする請求項4記載の軸受用複層金属材。
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