JP2012229173A - 血管内皮機能改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い効果を有し安全な血管内皮機能改善剤、並びに当該薬剤を含有する飲食品、医薬品、香料組成物を提供することである。
【解決手段】 マメ目マメ科ゲンゲ属植物抽出物、該植物の抽出物の分画物を有効成分として含有する管血内皮機能改善剤、並びに当該薬剤を含有する飲食品、医薬品、香料組成物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、血管内皮機能改善剤および血管内皮機能改善剤を含有する飲食品、医薬品、香料組成物に関する。詳しくは、血管内皮細胞のNO(一酸化窒素)産生を促進することによる血管内皮機能改善剤に関する。
近年、食生活やライフスタイルの変化に伴って生活習慣病が増加している。生活習慣病とは、高血圧症、高脂血症、糖尿病などの疾患に加え、狭心症、心筋梗塞、脳循環障害、悪性腫瘍など生活習慣を改善することによって発病を予防することができると考えられる疾患の総称である。高血圧症、高脂血症、糖尿病などは重複して発症することが多く、合併した場合は互いにその病態を増悪させ、動脈硬化などの続発症を高率に引き起こして予後を悪化させることになる。
最近、こういった悪循環の要因の一つに血管の内皮機能の低下が関与していることがわかってきた(非特許文献1参照)。
血管の最も内層に位置する血管内皮を構成する血管内皮細胞は、健康な血管の状態を維持するのに重要な役割を果たしている。具体的には、血管内皮細胞は、一酸化窒素(NO)、プロスタグランジンI2、C型ナトリウム利尿ペプチド、内皮由来血管過分極因子などの血管拡張因子、さらにエンドセリン、アンジオテンシンII、プロスタグランジンH2、トロンボキサンA2などの血管収縮因子をはじめとした多くの生理活性物質が産生・分泌されることが明らかとなってきた。
そして、血管内皮は、血管壁の収縮、弛緩(血管の硬さ、やわらかさ)をはじめ、血管壁への炎症細胞の接着、血管透過性、血液凝固の調節など血流維持の生理機能を担っている。
内皮機能は運動不足、肥満、喫煙、高血圧、高血糖、加齢などにより低下する。
血管内皮機能が低下した状態が続けば、動脈硬化が進行していく。血管内皮機能の低下は、可逆的であるため、早期に発見し、内皮機能を高めれば、動脈硬化の予防につながる。さらに、血管内皮機能は肩こり、冷え性、頭痛、更年期障害など身近な病気にも深く関係していることからもその機能を正常に保つのは非常に重要と考えられる。
高血圧や動脈硬化の発症機構については、分子生物学の進歩とともに徐々に解明されつつあるが、原因となる因子が多岐にわたり、かつそれらが複雑に相互作用しあう多因子疾患であることから、治療に際しても様々なアプローチが必要とされる。現在高血圧症や動脈硬化の治療には、主に薬物療法と非薬物療法の二つの治療方法がとられている。
いずれの疾患も薬物治療においては、長期にわたる治療が基本となるため、患者それぞれのQOL(Quality of Life)を考慮した治療が必要である。例えば、降圧薬を使用する場合は、降圧の幅を適正にし、過度の降圧に伴う臓器循環不全や、代謝系への副作用が生じ易い為、十分な注意が必要である。
従って、食経験のある物質より、かかる効果を有する成分を見出すことは、安全性の面からも望ましい。
一方、薬物は、生体にとって異物であり、副作用を念頭においた治療が必要であることから非薬物療法は有効である。非薬物療法においては、ライフスタイルの改善が提言されている。一般に行われている非薬物治療として、肥満者における減量、アルコール制限、運動、ナトリウム制限、禁煙、飽和脂肪酸とコレステロールの制限等があげられる。日々摂取する食事による療法(食事療法)は特に重要であると考えられている。したがって、血管内皮機能改善に効果のあるすぐれた食品の開発が強く望まれている。
要するに、QOL(Quality of Life)の向上といった言葉に代表されるように、最近の健康志向の高まりから、食品が有している機能を有効に活用すべくその生理活性が種々検討されている。血管内皮細胞はヒトの体の機能維持に非常に重要な役割を担っており、その機能を改善するような食品の開発は予防的見地から、また安全安心の点から極めて大きい意義をもつと考えられる。
食品を原料とした血管内皮機能改善剤としてはこれまで、カシス濃縮物と、アミノ酸及び有機酸からなる群より選択される少なくとも1種とを含んでなる組成物(特許文献1)、柑橘類由来のポリフェノール類を有効成分とするもの(特許文献2)、松樹皮抽出物に含まれるプロアントシアニジンB1とB3を有効成分とするもの(特許文献3)、大豆に麹菌培養物を所定温度及び時間反応させて得られるもの(特許文献4)、並びに、Xaa
Pro Proを含む、獣乳カゼインの加水分解物又はその濃縮物を有効成分とするもの(特許文献5)などが提案されている。
しかし、血管内皮機能改善剤の香味、溶解性、安定性など、物性がそれぞれ異なっており、それらを考慮したうえで商品が作製されている。商品によっては複数の血管内皮機能改善剤を合わせて使用することもある。
健康長寿に対する国民の意識が高まるなか、年齢、性、食習慣、生活時間帯などの違いから、商品の種類や使用形態も様々であり、それぞれの目的に応じた血管内皮機能改善剤の提供が求められている。
特開2004−262878号公報 特開2009−13080号公報 特開2007−306872号公報 特開2007−8846号公報 国際公開第2007/094342号パンフレット
Verma S, Anderson T J, Circulation 2002; 105: 546-549
本発明の課題は、持続的に摂取可能で、かつ血管内皮細胞からのNOの分泌を促進してその作用を増強する等により血管内皮機能を改善する明確な効果を有する血管内皮機能改善剤、および血管内皮機能改善剤を含有する飲食品、医薬品、香料組成物を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その結果、マメ目マメ科ゲンゲ属(Fabales Fabaceae Astragalus)植物の地上部に優れた血管内皮機能改善作用があることを見出し、発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
(1)マメ目マメ科ゲンゲ属(Fabales Fabaceae Astragalus)植物の地上部のうち少なくとも1種、該植物の抽出物、該植物の抽出物の分画物を有効成分として含有する血管内皮機能改善剤。
(2)マメ目マメ科ゲンゲ属(Fabales Fabaceae Astragalus)植物の地上部が、キバナオウギ[Astragalus membranaceus(Fisch.)Bunge]、ナイモウオウギ(Astragalus mongholicus Bunge)、多花オウギ(Astragalus floridus Benth.)、金翼オウギ(Astragalus chrysopterus Bunge)または塘谷耳オウギ(Astragalus tongolensis Ulbr.)である上記の血管内皮機能改善剤。
(3)上記の血管内皮機能改善剤を含有することを特徴とする血管内皮機能改善用飲食品、血管内皮機能改善用医薬品または血管内皮機能改善用香料組成物。
(4)キバナオウギ又はナイモウオウギの葉を水又はエタノールで抽出して得られる抽出物を有効成分として含んでなる、血管弛緩用、血中NOX濃度増加用又は血圧降下用組成物。
本発明の血管内皮改善剤の有効成分の原材料となるマメ目マメ科ゲンゲ属植物のオウギの茎、葉、花を用いたお茶は、中国で古くから飲まれており、安心できる素材と言える。爽やかな味わいと芳香性があることも考え合わせると、優れた血管内皮改善効果を有する食素材として日常的、継続的に摂取することが可能になる。
血管内皮機能改善により、動脈硬化、高血圧、肩こり、冷え性、頭痛、更年期障害など種々の疾患に対する予防効果が期待される。
さらに、生薬としてのキバナオウギやナイモウオウギの薬用に供される部分は専ら根部であり、そのため廃棄されている地上部(植物体の葉部、茎部および花部)の有効利用を図ることができる。
キバナオウギ抽出物(製造例1)によるラットの胸部大動脈の血管弛緩効果を示すグラフである。 キバナオウギ抽出物の分画物(製造例3)によるラットの胸部大動脈の血管弛緩効果を示すグラフである。 キバナオウギ抽出物(製造例1)がラットの血中NOXに及ぼす効果を示すグラフである。 L−NAME処理後のキバナオウギ抽出物(製造例1)のラットの胸部大動脈の血管弛緩効果を示すグラフである。 キバナオウギ抽出物の分画物(製造例3)がラットの血圧、心拍数に及ぼす効果を示すグラフである。
(1)血管内皮機能改善剤とその有効成分
本発明で用いられるマメ目マメ科ゲンゲ属(Fabales Fabaceae Astragalus)植物は、具体的にはキバナオウギ[Astragalus membranaceus(Fisch.)Bunge] 、ナイモウオウギ(Astragalus mongholicus Bunge)、多花オウギ(タカオウギ:Astragalus floridus Benth.)、金翼オウギ(キンヨクオウギ:Astragalus chrysopterus Bunge)または塘谷耳オウギ(トウコクジオウギ:Astragalus tongolensis Ulbr.)といった草本であり、その地上部、すなわち草本の根部以外の地上に露出した部分の葉部、茎部および花部が用いられる。
キバナオウギまたはナイモウオウギの根部を乾燥したものは、「黄耆(おうぎ)」として漢方薬の繁用構成生薬の一つであり、朝鮮人参と並んで強力な強壮剤として用いられる和漢生薬として知られている。
黄耆は「神農本草経」上品に黄耆の名で「癰疽といわれる悪性の腫瘍や久しく治らない腐敗した創を治す。また排膿し、痛みを止める」などの薬能をもつと記載されている。古典的な薬能から黄耆の作用として止汗作用、利尿作用が考えられるが、黄耆の現代薬理学的研究では広範な作用が報告されている。例えば、血圧降下作用、利尿作用、循環系・血液線溶、抗炎症・抗アレルギー作用、免疫賦活作用、抗腫瘍作用、肝障害抑制、強壮作用、抗菌作用、記憶改善作用、抗酸化作用などが挙げられている(「モノグラフ 生薬の薬効・薬理」、医歯薬出版株式会社発行、2003年5月10日第1版)。
一方、キバナオウギまたはナイモウオウギの地上部、すなわち植物体の葉部、茎部および花部は、現状では薬用として用いられておらず、食薬区分において食品に分類される天然素材で、有効成分の検討や有効利用はされずにほとんどが廃棄されている。
以上のことから、廃棄部分の有効利用および、医薬品のみならず食品への汎用性も高いキバナオウギまたはナイモウオウギの地上部を素材として着目した。
本発明の血管内皮機能改善剤はマメ目マメ科ゲンゲ属(Fabales Fabaceae Astragalus)植物の地上部のうち少なくとも1種、該植物の抽出物、該植物の抽出物の分画物を有効成分として含有する。
マメ目マメ科ゲンゲ属(Fabales Fabaceae Astragalus)植物としては、キバナオウギ[Astragalus membranaceus(Fisch.)Bunge]、ナイモウオウギ(Astragalus mongholicus Bunge)、多花オウギ(Astragalus floridus Benth.)、金翼オウギ(Astragalus chrysopterus Bunge)または塘谷耳オウギ(Astragalus tongolensis Ulbr.)のいずれかが好適であり、特にキバナオウギとナイモウオウギが好ましい。
本発明の血管内皮機能改善剤は、マメ目マメ科ゲンゲ属植物の地上部、すなわち植物体の葉部、茎部および花部をそのまま用いても良く、これらを乾燥した乾燥体、もしくは乾燥後粉砕した粉末を用いることもできる。また、これらを溶媒抽出、圧搾、酵素分解、超臨界抽出、濃縮、希釈、固液分離、精製等の公知の技術を単独あるいは組み合わせて得られるエキスあるいは粉末であってもよい。
このとき、好ましい方法としては溶媒抽出が挙げられる。用いられる溶媒としては、例えば水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、酢酸、酢酸エチル、エーテル、へキサン、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール等およびこれらの混合溶媒が挙げられ、これらのうち水、エタノールおよびエタノール水溶液(エタノール濃度が10〜90%)が特に好ましい。
用いる溶媒の量は特に限定されるものではないが、通常は植物の乾燥体1質量部に対して0.5〜50質量部、好ましくは1.0〜30質量部、特に好ましくは5.0〜20質量部で用いられる。溶媒量が植物の乾燥体1質量部に対して0.5未満の場合は、溶媒の種類によっては抽出が十分でない場合があり、溶媒量が50質量部を超える場合は経済的に有利でない場合がある。
抽出方法としては、そのまま又は粉砕物を適当な抽出溶媒に浸漬する方法、加温下(常温〜溶媒の沸点の範囲)攪拌する方法等によって得ることが出来る。例えば、植物の粉砕物を室温下の50%エタノール中で10〜60分間攪拌して抽出物を得る方法や、植物の粉砕物を100℃加熱還流下の水中で30〜60分間攪拌して抽出物を得る方法などが挙げられる。
上記抽出操作で得られた抽出物は、香気成分を除去してもよい。抽出物から香気成分を除去する方法としては、溶媒抽出を行う方法(例えば米国特許第3950266号明細書)、超臨界二酸化炭素を用いる方法(例えば特開平3−9985号公報)、合成吸着樹脂を用いる方法(例えば特開2003−105337号公報)、などを単独あるいは適宜組み合わせて用いることができる。
また、得られた抽出物を分画してもよい。分画は液液抽出による方法や合成吸着剤による方法があるが、特に、合成吸着剤による分画が好ましい。
分画に用いる溶媒は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、酢酸、酢酸エチル、エーテル、へキサン、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール等およびこれらの混合溶媒が挙げられ、これらのうち水、エタノールおよびエタノール水溶液(エタノール濃度が10〜90%)が特に好ましい。
本発明に用いる合成吸着剤は、一般に不溶性の三次元架橋構造ポリマーであってイオン交換基のような官能基を実質的に持たないものである。
本発明に用いる合成吸着剤としては、その母体がスチレン系のスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、例えば三菱化学株式会社製の「セパビーズSP70(商品名)」(細孔分布:細孔容積1.6ml/g、比表面積870m2/g、最頻度半径が71Å)や「ダイヤイオンHP20(商品名)」(細孔分布:細孔容積1.3ml/g、比表面積590m2/g、最頻度半径が260Å)等が使用できるが、これらに限るものではない。
(2)付加的成分
本発明の血管内皮機能改善剤においては、飲食品用又は医薬用として通常用いられている他の成分を有効成分に添加して、血管内皮機能改善剤を組成物の態様で提供することができる。
付加的に用いられる任意成分としては、例えば甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、苦味料、酸味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、可塑剤及び香料などであり、これらを添加して各種製剤・剤型として用いることもできる。
(3)血管内皮機能改善用香料組成物
本発明で、有効成分に添加して用いることのできる香料としては、例えばアセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムサルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソチオシアン酸アリル、イソチオシアン酸3−ブテニル、イソチオシアン酸4−ペンテニル、イソチオシアン酸ベンジル、イソチオシアン酸3−メチルチオプロピル、イソチオシアネート類、インドール及びその誘導体、γ−ウンデカラクトン、エステル類、エチルバニリン、エーテル類、オイゲノール、オクタノール、オクタナール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、
酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸l−メンチル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカナール、デカノール、デカン酸エチル、テルピネオール、リモネン、ピネン、ミルセン、タピノーレン、テルペン系炭化水素類、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペロナール、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラール及びその誘導体、
プロピオン酸、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、芳香族アルコール類、芳香族アルデヒド類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、dl−メントール、酪酸、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロオール等の合成或いは天然由来の香料の他、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどシトラス系精油類、アップル、バナナ、グレープ、メロン、ピーチ、パイナップル、ストロベリーなどフルーツ系の精油或いは回収フレーバー、ミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳系の抽出香料、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ココアなど嗜好品系の回収フレーバー、
アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミール、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケーパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、ショウガ、スターアニス、セイヨウワサビ、セロリー、ソーレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ホースラディッシュ、マジョラム、ミョウガ、ラベンダー、リンデン、レモングラス、レモンバーム、ローズ、ローズマリー、ローレル、
ワサビなどから得られる香辛料抽出物、アイスランドモス、アカヤジオウ、アケビ、アサ、アサフェチダ、アジアンタム、アジョワン、アズキ、アスパラサスリネアリス、アップルミント、アーティチョーク、アニス、アボカド、アマチャ、アマチャズル、アミガサユリ、アミリス、アーモンド、アリタソウ、アルカンナ、アルテミシア、アルニカ、アルファルファ、アロエ、アンゴスツラ、アンゴラウィード、アンズ、アンズタケ、アンゼリカ、アンバー、アンバーグリス、アンブレット、イカ、イカリソウ、イグサ、イースト、イタドリ、イチゴ、イチジク、イチョウ、イノコヅチ、イランイラン、イワオウギ、インペラトリア、インモルテル、ウィンターグリーン、ウォータークレス、ウコギ、ウコン、ウスバサイシン、ウッドラフ、ウニ、ウメ、ウーロンチャ、エゴマ、エノキダケ、エビ、エビスグサ、エリゲロン、エルダー、
エレウテロコック、エレカンペン、エレミ、エンゴサク、エンジュ、エンダイブ、欧州アザミ、オウレン、オオバコ、オカゼリ、オキアミ、オーク、オークモス、オケラ、オスマンサス、オポポナックス、オミナエシ、オモダカ、オランダセンニチ、オリガナム、オリス、オリバナム、オリーブ、オールスパイス、オレンジ、オレンジフラワー、カイ、カイニンソウ、カカオ、カキ、カサイ、カシューナッツ、カスカラ、カスカリラ、カストリウム、カタクリ、カツオブシ、カッシー、カッシャフィスチュラ、カテキュ、カニ、カーネーション、カノコソウ、カモミル、カヤプテ、カラシ、カラスウリ、カラスビシャク、ガラナ、カラムス、ガランガ、カーラント、カリッサ、カリン、カルダモン、ガルバナム、カレー、カワミドリ、カンゾウ、ガンビア、カンラン、キウィーフルーツ、キカイガラタケ、キキョウ、キク、キクラゲ、キササゲ、
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ヒラタケ、ビワ、ビンロウ、フェイジョア、フェネグリーク、フェンネル、フジバカマ、フジモドキ、フスマ、フーゼルユ、プチグレイン、ブチュ、ブドウ、ブドウサケカス、フトモモ、ブナ、ブナハリタケ、ブラックキャラウェイ、ブラックベリー、プラム、ブリオニア、プリックリーアッシュ、プリムローズ、プルネラ、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、ヘイ、ベイ、ヘーゼルナッツ、ベチバー、ベーテル、ベニバナ、ペニーロイヤル、ヘビ、ペピーノ、ペプトン、ベルガモット、ベルガモットミント、ペルーバルサム、ベルベナ、ベロニカ、ベンゾイン、ボアドローズ、ホアハウンド、ホウ、ホウキタケ、ホウショウ、ボウフウ、ホエイ、ホオノキ、ホースラディッシュ、ボタン、ホップ、ポピー、ポプラ、ポポー、ホホバ、ホヤ、ボルドー、ボロニア、マイタケ、マグウォルト、マシュマロー、マジョラム、マスティック、マソイ、
マタタビ、マチコ、マツ、マツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マツブサ、マツホド、マテチャ、マメ、マリーゴールド、マルバダイオウ、マルメロ、マレイン、マロー、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミシマサイコ、ミソ、ミツマタ、ミツロウ、ミート、ミモザ、ミョウガ、ミルク、ミルテ、ミルフォイル、ミルラ、ミロバラン、ムギチャ、ムス
ク、ムラサキ、メスキート、メドウスィート、メハジキ、メープル、メリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケ、モニリアバイヨウエキ、モミノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユッカ、ユリ、ヨウサイ、ヨロイグサ、ライオンズフート、ライチ、ライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料が例示され、適宜選択して使用される。
香料の添加量は特に限定されるものではないが、一般的には本発明の血管内皮機能改善剤を含む組成物中、0.0001〜50質量%、好ましくは0.001〜30質量%、最も好ましくは0.01〜10質量%の添加量となるように配合される。本発明の血管内皮機能改善剤の使用形態は、そのまま或いは希釈した状態、乳化状態、更には粉化した様々な製剤の形で用いることができる。
(4)血管内皮機能改善用飲食品
本発明に関わる血管内皮機能改善剤を含有する飲食品を製造するには、上記の方法で製造した有効成分又はそれを含む製剤を用いることができ、慣用の手段を用いて、食用に適した状態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤、ペースト状等に形成したものを用いることができる。
この飲食品は、そのまま食用に供してもよく、また種々の食品(例えばハム、ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、パン、バター、粉乳、菓子など)に添加して使用、あるいは水、酒類、果汁、牛乳、清涼飲料水等の飲物に添加して使用してもよい。
(5)血管内皮機能改善用医薬品
本発明の血管内皮機能改善剤を医薬品として使用する場合には、そのままでも種々の投与形態で使用できるが、好ましくは錠剤、丸剤、粉剤、シロップ剤、乳剤、液剤、カプセル剤、注射剤のような製剤化した内服薬として使用する。
本発明の血管内皮機能改善剤の摂取量は、年齢、体重、症状、疾患の程度、医薬品や飲食品の形態等により適宜選択・決定されるが、例えば、抽出、乾燥した粉末として一日当たり1mg〜10g程度、好ましくは10mg〜1gとされ、一日数回に分けて摂取してもよい。
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔製造例1〕キバナオウギ抽出物
キバナオウギの葉の乾燥品1kgに対して15kgの水を加えて、1時間加熱還流抽出した。冷却後、残渣を濾過除去して得られた抽出液を減圧濃縮、凍結乾燥し200gの粉末品を得た。
〔製造例2〕キバナオウギ抽出物
キバナオウギの葉の乾燥品1kgに対して15kgの50%エタノール溶液を加えて、室温下30分間攪拌した。残渣を濾過除去して得られた抽出液を減圧濃縮、凍結乾燥し240gの粉末品を得た。
〔製造例3〕キバナオウギ抽出物の分画物
キバナオウギの葉の乾燥品1kgに対して15kgの水を加えて、1時間加熱還流抽出した。冷却後、残渣を濾過除去して得られた抽出液を減圧濃縮、凍結乾燥し200gのエキスを得た。次いで、n−ブタノール2:水1を加え、分液後、水層を減圧濃縮、凍結乾燥し170の粉末品を得た。
〔製造例4〕ナイモウオウギ抽出物
ナイモウオウギの葉の乾燥品1kgに対して15kgの水を加えて、1時間加熱還流抽出した。冷却後、残渣を濾過除去して得られた抽出液を減圧濃縮、凍結乾燥し180gの粉末品を得た。
<血管弛緩作用測定>
SD系雄性ラット(8〜10週齢)をエーテルによる軽麻酔後、放血死させ、胸部大動脈を摘出し、幅2〜3mmのリング標本を作製した。
標本は、37℃のTyrode液(95%O2、5%CO2の混合ガスで通気)で満たした容量20mlのオルガンバス内に懸垂し、約1時間かけて1.0gの負荷をかけ実験に供した。
収縮力は、ひずみ圧力用アンプとA−Dコンバーターを介してコンピューターへ等尺性に記録した。
内皮剥離標本を用いる場合は、あらかじめノルアドレナリン(NAd10-7M)溶液で収縮させた後、ACh10-7Mを加え、弛緩反応が消失した標本を内皮剥離した標本とした。
対照物質としてアセチルコリン(ACh)を用いた。データはNAd10-7Mによる収縮を100%として標準化し、平均値±SEMで表示した。Two-way repeated measures ANOVAによる検定後、p<0.05の場合を有意と判定した。
図1、図2に示すように、それぞれキバナオウギ抽出物(製造例1)、キバナオウギ抽出物の分画物(製造例3)の血管弛緩試験において、血管内皮保存標本における血管弛緩反応は、内皮剥離標本におけるそれと比べ有意に強いことが見出され、キバナオウギ抽出物およびキバナオウギ抽出物の分画物による内皮依存性の血管弛緩効果が認められた。
<血中NOX測定>
SD系雄性ラット(8〜10週齢)を用いた。ペントバルビタール(50mg/kg、i.p.)麻酔後、サンプル投与と血液採取のため、ポリエチレン製カニューレを左右外頚静脈に挿入した。挿入後、約20分の安定化時間をおいて披検物質を左外頚静脈より投与した。披検物質投与前、投与後1分、10分、30分、60分に静脈血を400μl採取後、血清に分画し、等量のメタノールを混和して測定日まで冷凍保存した。
NOXの測定は、HPLC−UV法により、NO2とNO3をそれぞれ測定した。
対照物質としてカルバミルコリン(CCh)を用いた。データは、平均値±SEMで表示した。Paired t-testによる検定後、p<0.05の場合を有意と判定した。
図3に示すように、キバナオウギ抽出物(製造例1)投与30分後、60分後に血中NOX濃度が有意に増加することが見出された。
<NO合成酵素(NOS)阻害薬L−NAME(Nc−ニトロ−L−アルギニンメチルエステル塩酸塩)処理後の血管弛緩効果>
SD系雄性ラット(8〜10週齢)をエーテルによる軽麻酔後、放血死させ、胸部大動脈を摘出し、幅2〜3mmのリング標本を作製した。
標本は、37℃のTyrode液(95%O2、5%CO2の混合ガスで通気)で満たした容量20mlのオルガンバス内に懸垂し、約1時間かけて1.0gの負荷をかけ実験に供した。
収縮力は、ひずみ圧力用アンプとA−Dコンバーターを介してコンピューターへ等尺性に記録した。内皮剥離標本を用いる場合は、あらかじめノルアドレナリン(NAd10-7M)溶液で収縮させた後、ACh10-7Mを適用し、弛緩反応が消失した標本を内皮剥離した標本とした。
NO合成酵素(NOS)阻害薬であるL−NAME(Nc−ニトロ−L−アルギニンメチルエステル塩酸塩)10-4M処置後、ノルアドレナリン(NAd)10-7M溶液で収縮させ、キバナオウギ抽出物(製造例1)3mg/mlを加え、NOS阻害薬によりキバオウギ抽出物の弛緩効果が抑制されるか否かを検討した。全てのデータは、NAd10-7Mによる収縮を100%として標準化し、平均値±SEMで表示した。Paired t-testによる検定後、p<0.05の場合を有意と判定した。
図4に示すように、キバナオウギ抽出物(製造例1)による血管弛緩反応はNO合成酵素阻害薬(NOS)であるL−NAMEにて予め処理することによって有意に抑制されることが見出された。
<血圧、心拍数の測定>
10週齢のWister系雄性ラット8匹をペントバルビタール麻酔後、頚部を切開し、ポリエチレン製カニューレを気管支内に挿入する。
吸入麻酔法に切り替え、人工呼吸とともにバイタルサインを指標にして麻酔濃度をコントロールする。薬物濃度と血圧、心拍数測定のため、ポリエチレン製カニューレを外頚静脈と右総頚動脈にそれぞれ挿入する。
挿入後、約20分の安定化時間をおいて披検物質を外頚静脈より投入する。これらの結果は対照物質と比較検討を行う。
図5に示すように、キバナオウギ抽出物(製造例1)を投与後、血圧、心拍数ともに低下することが見出された。
〔実施例1〕(混合茶飲料)
90℃の湯500mlに対して、緑茶葉1g、はとむぎ8g、大麦1g、玄米0.2g、プーアル茶0.2g、どくだみ茶0.1g、はぶ茶0.1g、チコリー0.1gを添加し、8分間抽出を行った。
抽出後固液分離を行い、ビタミンC0.1gと水を加えて10000mlとし炭酸水素ナトリウムにてpHを5.5に調整後、製造例1のキバナオウギ抽出物を0.1%となるように添加して、混合茶飲料を得た。
〔実施例2〕(清涼飲料水)
バレンシアオレンジ果汁30ml、レモン果汁3ml、果糖1.5g、クエン酸0.5g、ビタミンC100mg、に製造例2のキバナオウギ抽出物の分画物100mg加え、水を加えて100mlとし、よく攪拌した後に炭酸ガスを封入し、清涼飲料水を得た。
〔実施例3〕(チューインガム)
ガムベース50gに砂糖100g、香料0.5g、製造例1のキバナオウギ抽出物の1%水溶液を30g添加し、ニーダーを使用して練り、成型後完成した。
〔実施例4〕(ビスケット)
強力粉100g、ショートニング100g、上白糖40g、薄力粉30g、水20g、製造例3のナイモウオウギ抽出物10g、全脂粉乳4g、重曹0.6gを混合し、成型したのち焼成してビスケットを得た。
〔実施例5〕(キャンデー)
水飴280g、グラニュー糖360g、製造例2のナイモウオウギ抽出物の分画物120gを混合した後、155℃まで加熱した。その後、120℃まで冷却し、クエン酸12
g、香料1.2g、グリセリン50gを添加し、成型、冷却後完成した。
〔実施例6〕(顆粒剤)
製造例1のキバナオウギ抽出物5.0gに、乳糖5.0g、トウモロコシデンプン5.0gを加えて練合し、造粒した後、乾燥して整粒した。
〔実施例7〕(カプセル剤)
製造例1のキバナオウギ抽出物の分画物5.0g、トウモロコシデンプン5.0g、乳糖5.0g、結晶セルロース1.0gを充分に混合した後、カプセルに充填し、カプセル40個とした。
〔実施例8〕(錠剤)
製造例4のナイモウオウギ抽出物50gにトウモロコシデンプン2.0g、乳糖50g、ステアリン酸カルシウム0.2g、タルク1.8gを充分に混合した後、打錠機により打錠し、重量0.52gの錠剤を200錠製造した。
本発明により、血管内皮機能改善剤を提供することができる。それを摂取することで、血管内皮機能低下の予防あるいは改善効果を得ることが期待できる。

Claims (8)

  1. マメ目マメ科ゲンゲ属(Fabales Fabaceae Astragalus)植物の地上部からなる群より選ばれた少なくとも1種を有効成分として含有する血管内皮機能改善剤。
  2. マメ目マメ科ゲンゲ属(Fabales Fabaceae Astragalus)植物の地上部からなる群より選ばれた少なくとも1種の抽出物を有効成分として含有する血管内皮機能改善剤。
  3. マメ目マメ科ゲンゲ属(Fabales Fabaceae Astragalus)植物の地上部からなる群より選ばれた少なくとも1種の抽出物の分画物を有効成分として含有する血管内皮機能改善剤。
  4. マメ目マメ科ゲンゲ属植物が、キバナオウギ[Astragalus membranaceus(Fisch.)Bunge]、ナイモウオウギ(Astragalus mongholicus Bunge)、多花オウギ(Astragalus floridus Benth.)、金翼オウギ(Astragalus chrysopterus Bunge)または塘谷耳オウギ(Astragalus tongolensis Ulbr.)である請求項1〜3のいずれかの項に記載の血管内皮機能改善剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載の血管内皮機能改善剤を含有することを特徴とする血管内皮機能改善用飲食品。
  6. 請求項1〜4のいずれかの項に記載の血管内皮機能改善剤を含有することを特徴とする血管内皮機能改善用医薬品。
  7. 請求項1〜4のいずれかの項に記載の血管内皮機能改善剤を含有することを特徴とする血管内皮機能改善用香料組成物。
  8. キバナオウギ又はナイモウオウギの葉を水又はエタノールで抽出して得られる抽出物を有効成分として含んでなる、血管弛緩用、血中NOX濃度増加用又は血圧降下用組成物。
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