JP2012228672A - 複層塗膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
光輝感を目立たせると共に多彩で鮮やかな色調を有する絢爛豪華な印象を与える複層塗膜形成方法を提供する。
【解決手段】
被塗面に、着色ベース塗料(I)を塗装して着色ベース塗膜を形成する工程(1)、工程(1)で得られた該着色ベース塗膜上に、着色塗料粒子成分入りクリヤー塗料(II)を塗装して着色塗料粒子成分による着色模様入りクリヤー塗膜を形成する工程(2)、工程(2)で得られた着色模様入りクリヤー塗膜上に、光輝性塗料粒子成分入りクリヤー塗料(III)を塗装して、光輝性塗料粒子成分による光輝性模様入りクリヤー塗膜を形成する工程(3)を含むことを特徴とする複層塗膜形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、光輝性塗料粒子を用いて光輝感に優れた仕上がり外観を与える複層塗膜形成方法に関する。
分散媒体中に粒状ゲルを安定に分散させた塗料である多彩模様塗料は公知である。多彩模様塗料とは1回の塗装で、2色以上の多彩な模様が得られる塗料であり、主として建築物等の塗装に使用されている。
従来、多彩模様塗料による仕上げ塗膜は無難な自然な仕上がり外観が好まれていた。例えば特許文献1には、複数色からなる特定粒子径分布の模様色形成分散相粒子と該分散相粒子を粒子状態で分散可能な透明の分散媒を主要構成成分とする自然石調塗料組成物を下塗層上に塗装することを特徴とする自然石調塗装方法が記載されている。かかる塗装方法によれば、特別な塗装機や熟練した塗装専門家のごとき技量を必要とせずに、自然石調の風合いをかもしだし、ボリューム感あふれる積層塗膜を形成することができるので、多くのユーザーに受け入れられているものである。
一方、多様化したユーザーの趣向に応えるためにユニークな意匠を有する塗膜のニーズもある。
例えば特許文献2及び3には光輝性塗膜と多彩模様塗膜による意匠性に優れた塗膜形成方法が、特許文献4には光輝性粒状ゲルと着色粒状ゲルを含む塗料を透明性基材に塗装する装飾方法が開示されている。
特許文献2に記載されているような光輝性塗膜の上層に多彩模様塗膜を塗り重ねるケースでは、下層にある光輝性塗膜による光輝感により多彩模様塗膜がより一層輝いてみえるものである。
また、特許文献3に記載されているような多彩模様塗膜の上に特定の隠蔽率を有する光輝性塗膜を塗り重ねるケースでは、多彩模様塗膜の上に設けられた光輝性塗膜が正面方向と斜め方向とで光輝性顔料濃度が異なることを利用して見る方向によりバリエーションに富んだ意匠性を発揮できるものである。
しかしながら特許文献2及び3において光輝性塗膜は多彩模様塗膜を引き立てるためのものであり、また、光輝性顔料が塗膜中に均一に分散され、塗膜中の光輝性顔料濃度が高いものではないので、このものと多彩模様塗膜を併用して得られる意匠性塗膜は、見る方向によりバリエーションに富んだ多彩な意匠感はあるものの、全般に落ち着いた印象を与えるものであり、目立つ意匠を好むユーザーにとっては物足りない印象を受けると指摘されることがある。また、特許文献4に記載されているような光輝性粒状ゲルに着色粒状ゲルを併用するケースでも両者併用による装飾性はあるが、透明性基材以外の基材に適用した場合に光輝感が際立つものではない感がある。
このようなことから従来は見られなかったような意匠、即ち光輝感を目立たせるとともに多彩で鮮やかな色調を有し、ユーザーに強烈な印象を与えられる意匠の開発が求められている。
特開2003−154308号公報 特開2008−114112号公報 特開2008−012381号公報 特開2009−149790号公報
本発明の目的は、光輝感を目立たせると共に多彩で鮮やかな色調を有する絢爛豪華な印象を与える複層塗膜形成方法を提供することにある。
本発明者らは上記した課題について鋭意検討した結果、着色ベース塗膜、着色塗料粒子入りクリヤー塗膜及び光輝性塗料粒子入りクリヤー塗膜を順次形成することで、絢爛豪華な印象を与える仕上がり外観の意匠が可能となることを見出し、本発明に到達した。即ち本発明は、
1. 被塗面に、着色ベース塗料(I)を塗装して着色ベース塗膜を形成する工程(1)、工程(1)で得られた該着色ベース塗膜上に、着色塗料粒子成分入りクリヤー塗料(II)を塗装して着色塗料粒子成分による着色模様入りクリヤー塗膜を形成する工程(2)、工程(2)で得られた着色模様入りクリヤー塗膜上に、光輝性塗料粒子成分入りクリヤー塗料(III)を塗装して、光輝性塗料粒子成分による光輝性模様入りクリヤー塗膜を形成する工程(3)を含むことを特徴とする複層塗膜形成方法、
2.着色ベース塗料(I)による着色ベース塗膜が、明度が2以上であり彩度が10以下である1項に記載の複層塗膜形成方法、
3. クリヤー塗料(II)が、着色塗料粒子成分に加えて光輝性塗料粒子成分を更に含む1項または2項に記載の複層塗膜形成方法、
4. 光輝性模様入りクリヤー塗膜が、押圧具を用いて形成されたものである1項ないし3項のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法、に関する。
本発明の複層塗膜形成方法によれば、色彩が鮮やかで且つ光輝性模様が際立つ絢爛豪華な仕上がり外観の意匠を有することができる。また、着色ベース塗膜と着色模様入りクリヤー塗膜と光輝性模様入りクリヤー塗膜が相まって多彩な色彩模様の中から光り輝く模様がくっきり浮かんで見え、得られる複層塗膜の奥行き感(立体感)が向上し、見る人に強烈な印象を与えることができる。
本発明の複層塗膜形成方法に適用される被塗面としては、特に制限されるものではなく例えば、石膏ボード、コンクリート壁、モルタル壁、スレート板、PC板、ALC板、セメント珪酸カルシウム板、木材、石材、プラスチック成形物、金属加工材、窯業建材等の基材の表面、これら基材上に設けられたアクリル樹脂系、アクリルウレタン樹脂系、ポリウレタン樹脂系、フッ素樹脂系、アクリルシリコン樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、エポキシ樹脂系等の塗膜面、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、紙、布等の材質からなる壁紙面などを挙げることができる。
本発明の複層塗膜形成方法では、上記被塗面に着色ベース塗料(I)を用いて着色ベース塗膜を形成せしめる。
着色べース塗料(I)に含まれる着色顔料としては、従来公知のものを使用することができ、具体的には、酸化チタン、透明性酸化鉄顔料、チタンイエロー等の複合酸化金属顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属キレートアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インダンスロン系顔料、ジオキサン系顔料、スレン系顔料、インジゴ系顔料やカーボンブラック顔料等が挙げられ、これらの中から任意のものを1種もしくはそれ以上を組み合わせて使用することができる。
上記着色ベース塗料(I)は着色顔料以外に必要に応じて体質顔料を含むことができる。かかる体質顔料としては、例えば、バリタ粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、ホワイトカーボン、珪藻土、タルク、炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、グロスホワイト、珪砂、石英粉等が挙げられる。
これらの着色顔料や体質顔料は、単独でまたは2種以上併用して用いることができるが、着色ベース塗膜(I)が、明度が2以上、彩度が10以下、好ましくは明度が2以上、彩度が8以下となるように選択されることが最終的に得られる複層塗膜の意匠性の観点から適している。
本明細書において着色ベース塗膜の明度及び彩度は、試料を60μmの乾燥膜厚となるようにエアスプレー塗装し、室温にて7日間放置して得られた塗膜をX−Rite社製のMA−68II(商品名、多角度分光光度計)を使用して、正反射光に対して45°で受光した分光反射率に基づいて計算したマンセル表示系における数値で定義するものとする。
着色ベース塗料(I)に含まれる樹脂成分としては、従来公知のバインダー成分として知られているものを制限なく使用でき、架橋型であっても非架橋型であってもよく、また、有機溶剤型であっても水系であってもよい。その樹脂種には特に制限はなく、具体的には、例えば、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等を挙げることができ、これらはそれぞれ単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。また、これらの樹脂は、例えば、アクリルシリコン樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂のように変性されていてもよく、或いはグラフト重合されたものであってもよい。
また、上記樹脂が架橋性反応性官能基を有する場合は、該官能基と反応可能な官能基を有する硬化剤を使用してもよい。
上記着色ベース塗料(I)に含まれる樹脂成分としては水系の樹脂であると、後述の着色塗料粒子入りクリヤー塗料(II)が水系である場合における両者の付着性の点から適している。
上記水性樹脂は、分散粒子の形態である場合には、単層状またはコア・シェル型等の多層状であることができる。また、水性樹脂は、親水性基としてアニオン性基、例えばカルボキシル基を有する樹脂であることができ、この場合、該樹脂はアミン類やアンモニア水などで中和されていてもよい。
また、着色ベース塗料(I)は、水性の常温架橋型であることが適しており、着色ベース塗料(I)としては、例えば、該塗料に含まれる水性樹脂がカルボニル基含有を含み、カルボニル基と架橋反応可能なヒドラジド基含有硬化剤を含むものであることが適している。
上記着色ベース塗料(I)は、消泡剤、硬化触媒、顔料分散剤、界面活性剤、造膜助剤、粘性調整剤、中和剤、防腐剤、防カビ剤、凍結防止剤等の塗料用添加剤を必要に応じて含むことができる。
上記着色ベース塗料(I)は、それ自体既知の塗装手段を用いて塗装することができ、例えば、ローラー、エアスプレー、エアレススプレー、リシンガン、万能ガン、ハケ、コテなどの塗装器具を用いて行うことができる。また、ローラーを使用する場合は、ウールローラー、砂骨ローラー等を使用することができる。
上記着色ベース塗料(I)の塗布量は、使用する着色塗料の組成や後述の着色塗料粒子入りクリヤー塗料(II)の状態によって変えることができるが、通常塗料固形分として10〜500g/m、好ましくは20〜350g/mの範囲内に調整されることが望ましい。
形成される塗膜の乾燥は、常温乾燥をすることができるが用いた塗料の種類などに応じて、加熱乾燥または強制乾燥を行ってもよい。
本発明方法では、工程(2)において、上記着色ベース塗料(I)による着色ベース塗膜の上に着色塗料粒子成分入りクリヤー塗料(II)を塗装する。
本発明方法において用いられる着色塗料粒子成分入りクリヤー塗料(II)は、着色塗料粒子成分および塗膜形成成分を含む塗料が挙げられ、例えば、当該分野で多彩模様塗料と呼ばれる塗料を使用することができる。
上記着色塗料粒子成分とは、着色塗料を粒状化してなるものであり、該着色塗料は水系のものであっても溶剤系のものであってもよいが、水系のものであることが適している。
上記着色塗料が水系である場合に使用される水性樹脂は、水に溶解または分散可能な樹脂が使用される。その樹脂種には特に限定はなく、具体的には、例えば上記着色ベース塗料に含まれる樹脂として例示した樹脂の中から適宜選択して使用することができる。
上記着色塗料に含まれ得る着色顔料としては、前記着色ベース塗料の説明で例示したものの中から適宜選択し、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。また、着色ベース塗料(I)と同様に、着色塗料粒子成分に含まれる着色塗料は体質顔料、硬化剤、塗料用添加剤等を含んだものであることができる。
上記着色塗料の粒状化は、多彩模様塗料の分野で公知の手法を用いて行うことができる。例えば、着色塗料および水溶性多糖類を含む液状組成物を、水溶性多糖類と水不溶性もしくは難溶性の塩を形成し得る一価または多価の金属イオンを含有する水性媒体と接触させることにより製造することができる。
上記水溶性多糖類としては、例えば、アルギン酸またはそのアルカリ金属塩、ジェランガム、カラギーナン等を挙げることができ、これらはそれぞれ単独でまたは2種類以上組み合わせて使用することができる。
着色塗料を粒状ゲル化せしめる際に用いられる金属イオンの供給源となる金属元素としては、例えば、カリウム、ナトリウム等の一価金属や、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、クロム、モリブデン、チタン、ジルコニウム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、銅、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、セリウム等の多価金属等を挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明においては上記金属元素の有機酸金属塩、金属水酸化物、金属酸化物、金属炭酸塩などの金属化合物を使用することができ、これらの中でも有機酸金属塩及び水酸化物を併用することが望ましい。
上記着色塗料及び水溶性多糖類を含む液状組成物は、上記金属由来の金属イオンを含有する水性媒体と接触させることにより着色塗料粒子成分を形成せしめることができる。
本発明において着色塗料粒子成分及び後述の光輝性塗料粒子成分の粒径としては幅があるものであり厳密に定義されるものではないが、一般に、20〜20,000μm、特に50〜15,000μmの範囲内であることができる。
着色塗料粒子成分及び後述の光輝性塗料粒子成分の粒径は、該塗料粒子成分をふるいにかけたときに通過することができるふるいの最小の呼び寸法(網の目の一辺の長さ)を以って近似するものとする。
本発明において、着色塗料粒子成分入りクリヤー(II)に含まれる着色塗料粒子成分は単色であっても複数色であってもよく、複数色である場合、その組み合わせは自由に選択することができる。
また、上記着色塗料粒子入りクリヤー塗料(II)には上記着色塗料粒子成分に加えて光輝性塗料粒子成分をさらに含んでいてもよい。
本発明において光輝性塗料粒子成分とは上記着色塗料粒子成分に含まれる着色顔料を光輝性顔料に置き換えたものである。
光輝性顔料としては、光輝感又は光干渉性模様を付与する従来公知の顔料を使用することができ、例えば、アルミニウム粉、ブロンズ粉、銅粉、真鍮粉、錫粉、リン化鉄粉、亜鉛粉等の金属顔料;天然マイカ、人工マイカ等のマイカ顔料;酸化アルミニウム等の金属酸化物顔料;光干渉性顔料などを挙げることができ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
これらのうち光干渉性顔料とは、マイカ、人工マイカ、ガラス、酸化鉄、酸化アルミニウムや各種金属等鱗片状基材の表面に、二酸化チタンや酸化鉄等の基材と屈折率が異なる金属酸化物を被覆された顔料であって、金属酸化物の種類や被覆層の厚さによって、シルバー色、虹彩色、ゴールド色等の干渉色を発現する顔料を意味する。
クリヤー塗料(II)が、光輝性塗料粒子成分を含む場合の使用割合としては、特に制限されるものではないが、一般に着色塗料粒子成分及び光輝性塗料粒子成分固形分質量比で10/90〜90/10、好ましくは20/80〜80/20の範囲内にあることが、最終的に得られる複層塗膜の色彩感と光輝感のバランスの点から適している。
工程(2)において使用される着色塗料粒子成分入りクリヤー(II)は、着色塗料粒子成分に加えて塗膜形成成分を含むことができる。
かかる塗膜形成成分としてはそれ自体成膜性を有するものであり、非架橋型および架橋型のいずれであってもよい。
本発明方法において、着色塗料粒子成分との親和性や塗料としての貯蔵安定性などの観点から、着色塗料粒子成分が水性樹脂を含む場合は塗膜形成成分が水性樹脂を含んでなる水性組成物であることが望ましい。
上記塗膜形成成分として使用される水性樹脂としては、水性塗料分野において樹脂バインダーとして一般に使用されるものを使用することができ、例えば、着色ベース塗料における水性樹脂として上述したものの中から適宜選んで使用することができ、水性樹脂が架橋性反応官能基を有する場合には、該官能基と架橋反応可能な官能基を有する硬化剤を併用することができる。
特に着色模様入りクリヤー塗膜の耐候性と模様の鮮映性の観点から、塗膜形成成分がカルボキシル基、カルボニル基および加水分解性シリル基含有水性樹脂、該カルボニル基と反応可能なヒドラジド基を有する硬化剤および多価金属化合物を含むものであることが望ましい。
上記多価金属化合物としては上記着色塗料粒子成分の製造において着色塗料を粒状ゲル化するために使用される多価金属元素の化合物の例示の中から適宜選択して使用することができ、中でも多価金属の有機酸金属塩を使用することが望ましい。その使用量としては塗膜形成成分に含まれる水性樹脂のカルボキシル基1当量に対して0.1〜0.9当量の範囲内にあることが適している。
また、上記着色塗料粒子成分入りクリヤー塗料(II)は、必要に応じて公知の塗料用添加剤を含んだものであることができ、また、透明性を損なわない範囲で着色剤を含んだものであってもよい。
上記着色塗料粒子成分入りクリヤー塗料(II)において、塗料粒子成分(着色塗料粒子成分及び必要に応じて配合される光輝性塗料粒子成分)と塗膜形成成分の配合割合は、塗料粒子成分/塗膜形成成分の固形分質量比で、10/90〜50/50、好ましくは20/80〜45/55の範囲内にすることが最終的に得られる複層塗膜の色彩の鮮やかさの観点から適している。
上記着色塗料粒子成分入りクリヤー塗料(II)の塗装は、それ自体既知の塗装手段を用いて行うことができ、例えば、上記着色ベース塗料(I)の説明で列記した塗装器具の中から適宜選んで使用することができる。また、塗布量としては、一般には、塗料固形分として20〜500g/m、好ましくは30〜350g/mの範囲内に調整するとよい。
形成される塗膜の乾燥は、常温乾燥をすることができるが、用いた塗料の種類などに応じて、加熱乾燥または強制乾燥を行うこともできる。
本発明方法では、工程(3)として、上記着色塗料粒子入りクリヤー塗料による着色模様入りクリヤー塗膜(II)の上に、さらに光輝性塗料粒子成分入りクリヤー塗料(III)を塗装して光輝性模様入りクリヤー塗膜を形成する。
本発明において、工程(3)は、最終的に得られる複層塗膜に強烈な光輝感を与えるために行われるものであり、光輝性塗料粒子成分入りクリヤー塗料(III)は、光輝性塗料粒子成分を必須成分として含有する。
光輝性塗料粒子成分入りクリヤー塗料(III)は着色塗料粒子成分を含まない塗料であることが適しているが着色塗料粒子成分を含ませることも可能である。その含有量としては、上記着色塗料粒子入りクリヤー(II)における着色塗料粒子含有量よりも低いことが適しており、着色塗料粒子成分及び光輝性塗料粒子成分固形分質量の合計を基準として20質量%未満、好ましくは10質量%未満であることができる。
クリヤー塗料(III)に含まれる光輝性塗料粒子としては、クリヤー塗料(II)に含まれ得る光輝性塗料粒子と同様のものを使用することができ、クリヤー塗料(III)固形分中に5〜80質量%、特に10〜70質量%の範囲内で含有することが適している。
また、クリヤー塗料(III)は、必要に応じて上記クリヤー塗料(II)と同様の塗膜形成成分及び塗料用添加剤等を含むことができる。
上記光輝性塗料粒子成分を含むクリヤー塗料は、それ自体既知の塗装手段を用いて塗装することができ、例えばエアスプレー、エアレススプレー、リシンガン、万能ガン、ローラー、ハケ、コテなどの塗装器具を用いて行うことができる。また、ローラー、ハケ、コテ等の押圧具を用いて押圧して塗装することによって、光輝性塗料粒子成分による模様面積が増大し、塗膜に強烈な光輝感を与えることができる。
上記光輝性塗料粒子成分入りクリヤー塗料の塗布量は、使用する光輝性塗料の組成や多彩模様塗膜の状態によって変えることができるが、通常塗料固形分として10〜500g/m、好ましくは20〜350g/mの範囲内に調整されることが望ましい。
形成される塗膜の乾燥は、用いた塗料の種類などに応じて、加熱乾燥、強制乾燥または常温乾燥のいずれかの方法で行うことができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。尚、「部」及び「%」は、別記しない限り「質量部」及び「質量%」を示す。
≪着色ベース塗料の製造≫
製造例1
1リットルのステンレス容器に、下記に示す成分を順次攪拌しながら仕込んだ後、さらに攪拌することにより、着色ベース塗料(I−1)を製造した。
55%アクリルエマルション(a1)(注1) 600部
オレンジ顔料ペースト(注2) 200部
「TEXNOL」(注3) 45部
アジピン酸ジヒドラジド 30部
「SNデフォーマー380」(注4) 10部
「アデカノールUH−438」(注5) 5部。
(注1)アクリルエマルション(a1):
容量2リットルの4つ口フラスコに、脱イオン水285部および「NEWCOL707SF」(商品名、日本乳化剤社製、ポリオキシエチレン鎖を有するアニオン性界面活性剤、不揮発分30%)1部を加え、窒素置換後、85℃に保った。その中に、下記組成をエマルション化してなるプレエマルションの3%分と、過硫酸アンモニウム3部を脱イオン水120部に溶解させた過硫酸アンモニウム水溶液123部のうちの41部とをそれぞれ添加し、添加20分後から、残りのプレエマルションおよび残りの過硫酸アンモニウム水溶液を4時間かけてフラスコに滴下した。(脱イオン水368部、スチレン150部、メチルメタクリレート413部、nブチルアクリレート240部、2エチルヘキシルアクリレート150部、ダイアセトンアクリルアミド20部、1,6ヘキサンジオールジアクリレート5部、2ヒドロキシエチルアクリレート20部、アクリル酸2部、「NEWCOL707SF」66部)滴下終了後、これをさらに2時間85℃に保持した後、40〜60℃に降温した。次いで、アンモニア水でpHを8〜9に調整し、固形分55%、平均粒子径170nmのアクリルエマルション(a1)を得た。
(注2)オレンジ顔料ペースト:1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、オレンジ色の顔料ペーストを得た。(水520部、モノエチレングリコール、40部、「スラオフ72N」(*1)8部、「DISPER BYK190」(*2)48部、「SNデフォーマー380」(注4)16部、ベンズイミダゾロン系オレンジ顔料240部)。
(*1)「スラオフ72N」:商品名、武田薬品工業(株)製、防腐剤、
(*2)「DISPER BYK190」:商品名、BYKケミー社製、顔料分散剤、
(注3)「TEXNOL」:商品名、イーストマンケミカル社製、造膜助剤、
(注4)「SNデフォーマー380」:商品名、サンノプコ社製、消泡剤、
(注5)「アデカノールUH−438」:商品名、旭電化社製、増粘剤。
製造例2
上記製造例1において、オレンジ顔料ペースト200部に替えて下記マルーン色顔料ペースト200部とする以外は上記製造例1と同様にして、マルーン色の着色ベース塗料(I−2)を製造した。(マルーン色顔料ペースト:(水520部、モノエチレングリコール40部、「スラオフ72N」(*)8部、「DISPER BYK190」(*2)48部、「SNデフォーマー380」(注4)16部、べんがら80部、カーボンブラック80部、黄土80部))。
≪着色塗料粒子入りクリヤーの製造≫
製造例3
500ミリリットルのステレンス容器に、下記に示す成分を順次攪拌しながら仕込み、その後、均一になるまで攪拌することにより、着色塗料粒子入りクリヤー(II−1)を得た。
水性クリヤー塗料(b1)(注6) 130部
10%アジピン酸ジヒドラジド水溶液 2.5部
着色塗料粒子(白)(注7) 140部
着色塗料粒子(赤錆)(注8) 60部
着色塗料粒子(黒)(注9) 75部
「アデカノールUH438」(注5) 0.5部
水 20部。
(注6)水性クリヤー塗料(b1):1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、攪拌機で30分間攪拌混合することにより、水性クリヤー塗料(b1)を得た。(アクリルエマルション(a2)(*3)825部、「TEXNOL」(注3)50部、水279部、「タルクSS」(*4)250部、「SNデフォーマー380」(注4)10部、「プライマルASE60」(注5)3部、プロピオン酸カルシウム1.8部)。
(*3)アクリルエマルション(a2):容量3リットルの4つ口フラスコに、脱イオン水400部及び「NEWCOL707SF」1部を加え、窒素置換後、85℃に保った。その中に下記組成の成分をエマルション化してなるプレエマルション(コア用)の3%分と、過硫酸アンモニウム5部を脱イオン水100部に溶解させた開始剤水溶液105部の25%分をそれぞれ添加し、添加終了20分後から、残りのプレエマルション(コア用)と過硫酸アンモニウム水溶液の50%分を3時間かけてフラスコに滴下した。
(プレエマルション組成(コア用):脱イオン水300部、スチレン100部、メチルメタクリレート250部、n−ブチルアクリレート230部、2−エチルヘキシルアクリレート100部、2−ヒドロキシエチルアクリレート13部、ビニルトリエトキシシラン6部、アクリル酸1部、「NEWCOL707SF」46部)
滴下終了後、これをさらに2時間85℃で熟成を行った後、下記組成をエマルション化してなるプレエマルション(シェル用)及び上記過硫酸アンモニウム水溶液の25%分を2時間かけて滴下した。(プレエマルション組成(シェル用):脱イオン水200部、スチレン41部、メチルメタクリレート176部、n−ブチルアクリレート41部、2−エチルヘキシルアクリレート15部、ダイアセトンアクリルアミド15部、ヒドロキシエチルアクリレート6部、ビニルトリエトキシシラン2部、アクリル酸4部、「NEWCOL707SF」20部)
滴下終了後、これをさらに2時間85℃に保持した後、40〜60℃に降温した。次いで、アンモニア水でpHを調整し、固形分が50%のコアシェルエマルション(a2)を得た。
(*4)「タルクSS」:商品名、日本タルク社製、タルク、
(*5)「プライマルASE60」:商品名、ロームアンドハース社製、ポリアクリル酸系増粘剤。
(注7)着色塗料粒子(白):4リットルステンレス容器に、プロピオン酸カルシウム4部、水酸化カルシウム3部及び脱イオン水2000部からなる水溶液を1,300部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度2,000rpmで攪拌しながら、下記組成物650部を徐々に容器内に滴下し、白色の着色塗料粒子を生成させた。次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌した後、200メッシュの金網を用いて濾別し、固形分20%の白色の着色塗料粒子を得た。(アクリルエマルション(a1)(注1)250部、白顔料ペースト(*6)154部、10%アジピン酸ジヒドラジド水溶液4部、「TEXANOL」(注3)20部、「SNデフォーマー380」(注4)2部、「アデカノールUH−438」(注5)2部、2%アルギン酸ナトリウム水溶液280部)。
(*6)白顔料ペースト:1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間、均一になるまで攪拌することにより白顔料ペーストを得た。(水225部、「スラオフ72N」(*1)15部、「DISPER BYK190」(*2)30部、「SNデフォーマー380」(注4)15部、「TITANIX JR605」(*7)500部)。
(*7)「TITANIX JR605」:商品名、テイカ社製、チタン白。
(注8)着色塗料粒子(赤錆):4リットルステンレス容器に、プロピオン酸カルシウム4部、水酸化カルシウム3部及び脱イオン水2000部からなる水溶液を1,300部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度2,500rpmで攪拌しながら、下記組成物650部を徐々に容器内に滴下し、赤錆色の着色塗料粒子を生成させた。次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌した後、200メッシュの金網を用いて濾別し、固形分20%の赤錆色の着色塗料粒子を得た。(アクリルエマルション(a1)(注1)250部、赤錆色顔料ペースト(*8)154部、10%アジピン酸ジヒドラジド水溶液4部、「TEXANOL」(注3)20部、「SNデフォーマー380」(注4)2部、「アデカノールUH438」(注5)2部、2%アルギン酸ナトリウム水溶液280部)。
(*8)赤錆色顔料ペースト:1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、赤錆顔料ペーストを得た。(水、520部、モノエチレングリコール40部、「スラオフ72N」(*1)8部、「DISPER BYK190」(*2)48部、「SNデフォーマー380」(注4)16部)。
(注9)着色塗料粒子(黒):4リットルステンレス容器に、プロピオン酸カルシウム4部、水酸化カルシウム3部及び脱イオン水2000部からなる水溶液を1,300部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度2,500rpmで攪拌しながら、下記組成物650部を徐々に容器内に滴下し、黒色の着色塗料粒子を生成させた。次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌した後、200メッシュの金網を用いて濾別し、固形分20%の黒色の着色塗料粒子を得た。(アクリルエマルション(a1)(注1)250部、黒顔料ペースト(*9)154部、10%アジピン酸ジヒドラジド水溶液4部、「TEXANOL」(注3)20部、「SNデフォーマー380」(注4)2部、「アデカノールUH438」(注5)2部、2%アルギン酸ナトリウム水溶液280部)。
(*9)黒顔料ペースト:1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、黒顔料ペーストを得た。(水520部、モノエチレングリコール40部、「スラオフ72N」(*1)8部、「DISPER BYK190」(*2)48部、「SNデフォーマー380」(注4)16部、カーボンブラック200部)。
≪光輝性塗料粒子含有クリヤー塗料の製造≫
製造例4
500ミリリットルのステレンス容器に、下記に示す成分を順次攪拌しながら仕込み、その後、均一になるまで攪拌することにより、シルバー色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−1)を得た。
水性クリヤー塗料(b1)(注6) 130部
10%アジピン酸ジヒドラジド水溶液 2.5部
光輝性塗料粒子(シルバー)(注10) 140部
「アデカノールUH438」(注5) 0.5部
水 20部
(注10)光輝性塗料粒子(シルバー):上記(注7)着色塗料粒子(白)において、白顔料ペーストに替えて下記組成のシルバー色顔料ペーストを使用する以外は同様にして光輝性塗料粒子(シルバー)を得た。(水225部、「スラオフ72N」(*1)15部、「DISPER BYK−190」(*2)30部、「SNデフォーマー380」(注4)15部、「イリオジン 103」(*10)200部)、
(*10)「イリオジン 103」:商品名、メルク社製、シルバー色顔料、酸化チタン被覆雲母。
製造例5
500ミリリットルのステレンス容器に、下記に示す成分を順次攪拌しながら仕込み、その後、均一になるまで攪拌することにより、ゴールド色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−2)を得た。
水性クリヤー塗料(b1)(注6) 130部
10%アジピン酸ジヒドラジド水溶液 2.5部
光輝性塗料粒子(ゴールド)(注11) 140部
「アデカノールUH438」(注5) 0.5部
水 20部
(注11)光輝性塗料粒子(ゴールド):上記(注7)着色塗料粒子(白)において、白顔料ペーストに替えて下記組成のゴールド色顔料ペーストを使用する以外は同様にして光輝性塗料粒子(ゴールド)を得た。(水225部、「スラオフ72N」(*1)15部、「DISPER BYK−190」(*2)30部、「SNデフォーマー380」(注4)15部、「イリオジン 300」(*11)200部)。
(*11)「イリオジン 300」:商品名、メルク社製、ゴールド色顔料、酸化チタン、酸化鉄被覆雲母。
≪着色塗料粒子と光輝性塗料粒子を共に含むクリヤー塗料の製造≫
製造例6
500ミリリットルのステレンス容器に、下記に示す成分を順次攪拌しながら仕込み、その後、均一になるまで攪拌することにより、着色塗料粒子と光輝性塗料粒子を共に含むクリヤー塗料(II−2)を得た。
水性クリヤー塗料(b1)(注6) 130部
10%アジピン酸ジヒドラジド水溶液 2.5部
着色塗料粒子(白)(注7) 30部
着色塗料粒子(赤錆)(注8) 30部
着色塗料粒子(黒)(注9) 45部
光輝性塗料粒子(シルバー)(注10) 170部
「アデカノールUH438」(注5) 0.5部
水 20部。
≪光輝性顔料入りクリヤー塗料の製造(比較例用)≫
製造例7
1リットルのステンレス容器に、下記に示す成分を順次攪拌しながら仕込んだ後、さらに攪拌することによって、光輝性顔料がクリヤー塗料中に均一に分散された塗料である、光輝性顔料入りクリヤー塗料(III−3)を得た。
55%アクリルエマルション(a1)(注1) 600部
「TEXANOL」(注3) 33部
「イリオジン103」(*10) 31部
「SNデフォーマー380」(注4) 10部
「アデカノールUH−438」(注5) 4部。
≪塗装≫
実施例1
スレート板(150×70×3mm)上に、「EPシーラー透明」(関西ペイント社製、水系アクリルエマルション系シーラー)を塗布量が100g/mになるようにローラー塗装し乾燥させた後、オレンジ色の着色ベース塗料(I−1)を塗布量が100g/m2になるようにローラー塗装し、気温23℃、相対湿度60%の条件下で1日間乾燥させた。この塗板の明度は7、彩度は10であった。さらに、その上に、着色塗料粒子入りクリヤー塗料(II−1)を塗布量が300/mとなるようにスプレー塗装し、気温23℃、相対湿度60%の条件下で7日間乾燥し、その上にシルバー色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−1)を塗布量が300/mとなるようにローラー塗装をし、気温23℃、相対湿度60%の条件下で7日間乾燥し、試験塗板(X−1)を得た。
実施例2
上記実施例1において、シルバー色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−1)をローラー塗装に替えてスプレー塗装をする以外は実施例1と同様にして試験塗板(X−2)を得た。
実施例3
上記実施例1において、オレンジ色の着色ベース塗料(I−1)に替えてマルーン色の着色ベース塗料(I−2)とする以外は実施例1と同様にして試験塗板(X−3)を得た。
尚、マルーン色の着色ベース塗料(I−2)による塗板の明度は2、彩度は8であった。
実施例4
上記実施例1において、シルバー色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−1)に替えてゴールド色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−2)とする以外は実施例1と同様にして試験塗板(X−4)を得た。
実施例5
上記実施例1において、オレンジ色の着色ベース塗料(I−1)に替えてマルーン色の着色ベース塗料(I−2)を、シルバー色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−1)に替えてゴールド色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−2)とする以外は実施例1と同様にして試験塗板(X−5)を得た。
実施例6
上記実施例1において、着色塗料粒子入りクリヤー(II−1)に替えて着色塗料粒子及び光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(II−2)とする以外は実施例1と同様にして試験塗板(X−6)を得た。
実施例7
上記実施例1において、オレンジ色の着色ベース塗料(I−1)に替えてマルーン色の着色ベース塗料(I−2)を、着色塗料粒子入りクリヤー塗料(II−1)に替えて着色塗料粒子及び光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(II−2)とする以外は実施例1と同様にして試験塗板(X−7)を得た。
実施例8
上記実施例1において、水性多彩模様塗料(II−1)に替えて、着色塗料粒子及び光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(II−2)を、シルバー色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−1)に替えてゴールド色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−2)を使用する以外は実施例1と同様にして試験塗板(X−8)を得た。
実施例9
上記実施例1において、オレンジ色の着色ベース塗料(I−1)に替えてマルーン色の着色ベース塗料(I−2)を、着色塗料粒子入りクリヤー(II−1)に替えて、着色塗料粒子及び光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(II−2)を、シルバー色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−1)に替えてゴールド色の光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−2)を使用する以外は実施例1と同様にして試験塗板(X−9)を得た。
比較例1
スレート板(150×70×3mm)上に、「EPシーラー透明」(関西ペイント社製、水系アクリルエマルション系シーラー)を塗布量が100g/mになるようにローラー塗装し乾燥させた後、オレンジ色の着色ベース塗料(I−1)を塗布量が100g/mになるようにローラー塗装し、気温23℃、相対湿度60%の条件下で1日間乾燥させた。さらに、その上に、着色塗料粒子入りクリヤー塗料(II−1)を塗布量が300/mとなるようにスプレー塗装し、気温23℃、相対湿度60%の条件下で7日間乾燥して、試験塗板(X−10)を得た。
比較例2
上記比較例1において、オレンジ色の着色ベース塗料(I−1)に替えて、マルーン色の着色ベース塗料(I−2)とする以外は上記比較例1と同様にして試験塗板(X−11)を得た。
比較例3
上記比較例1において、着色塗料粒子入りクリヤー塗料(II−1)に替えて、着色塗料粒子及び光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(II−2)を使用する以外は上記比較例1と同様にして試験塗板(X−12)を得た。
比較例4
上記実施例1において、光輝性塗料粒子入りクリヤー塗料(III−1)に替えて、光輝性顔料入りクリヤー塗料(III−3)を使用する以外は上記実施例1と同様にして試験塗板(X−13)を得た。
比較例5
スレート板(150×70×3mm)上に、「EPシーラー透明」(関西ペイント社製、水系アクリルエマルション系シーラー)を塗布量が100g/mになるようにローラー塗装し乾燥させた後、オレンジ色の着色ベース塗料(I−1)を塗布量が100g/mになるようにローラー塗装し、気温23℃、相対湿度60%の条件下で1日間乾燥させた後、その上に光輝性顔料入りクリヤー塗料(III−3)を塗布量が300/mとなるようにローラー塗装をし、さらに、その上に、着色塗料粒子入りクリヤー塗料(II−1)を塗布量が300/mとなるようにローラー塗装し、気温23℃、相対湿度60%の条件下で7日間乾燥し、試験塗板(X−14)を得た。
≪性能評価≫
上記実施例1〜9及び比較例1〜5で得られた各試験塗板を目視で観察し、次の基準で評価した。
(*1)多彩感
◎:各着色塗料粒子による色彩模様が非常に鮮明であり、非常に鮮やかである、
○:各着色塗料粒子による色彩模様が鮮明であり、やや鮮やかである、
△:各着色塗料粒子による色彩模様がやや鮮明であり、鮮やかさにやや乏しい、
×:各着色塗料粒子による色彩模様が不鮮明であり、鮮やかさに乏しい。
(*2)光輝感
◎:キラキラとした光輝感及び絢爛豪華な印象に非常に優れる、
○:キラキラとした光輝感及び絢爛豪華な印象に優れる、
△:キラキラとした光輝感は認められるが絢爛豪華な印象に乏しい、
×:光輝感なし
(*3)奥行き感
◎:奥行き感が顕著に認められ、光輝性塗料粒子が際立って浮き出て見える、
○:奥行き感が認められ、光輝性塗料粒子が浮き出て見える、
△:奥行き感が僅かに認められ、光輝性塗料粒子がわずかに浮き出て見える、
×:奥行き感に乏しく平面的である。
Figure 2012228672

Claims (4)

  1. 被塗面に、着色ベース塗料(I)を塗装して着色ベース塗膜を形成する工程(1)、工程(1)で得られた該着色ベース塗膜上に、着色塗料粒子成分入りクリヤー塗料(II)を塗装して着色塗料粒子成分による着色模様入りクリヤー塗膜を形成する工程(2)、工程(2)で得られた着色模様入りクリヤー塗膜上に、光輝性塗料粒子成分入りクリヤー塗料(III)を塗装して、光輝性塗料粒子成分による光輝性模様入りクリヤー塗膜を形成する工程(3)を含むことを特徴とする複層塗膜形成方法。
  2. 着色ベース塗料(I)による着色ベース塗膜が、明度が2以上であり彩度が10以下である請求項1に記載の複層塗膜形成方法。
  3. クリヤー塗料(II)が、着色塗料粒子成分に加えて光輝性塗料粒子成分を更に含む請求項1または2に記載の複層塗膜形成方法。
  4. 光輝性模様入りクリヤー塗膜が、押圧具を用いて形成されたものである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の複層塗膜形成方法。
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