JP2012226790A - ディスク再生装置、ディスク再生方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 他モードから復帰した際に、速やかにコンテンツの再生を開始できるようにしたディスク再生装置を提供する。
【解決手段】 ディスク再生装置100は、BD−J仕様のディスクの再生モードとディスク再生以外の他モードとを有するディスク再生装置である。ディスク検知部17と、ユーザ操作部19と、再生制御部18と、データ処理部20とを備え、ディスク検知部17にてディスクの挿入を検知すると、データ処理部20が複数の初期化項目を含む第1のイニシャライズ処理を行った後に、再生制御部18がFirstPlayback Titleコマンドを発行し、ユーザ操作部19にて再生モードから他モードへの遷移を検知すると、再生制御部18がディスクの再生を停止し、ユーザ操作部19にて他モードから再生モードへの復帰を検知すると、データ処理部20が複数の初期化項目のうちの一部を省略した第2のイニシャライズ処理を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 ディスク再生装置100は、BD−J仕様のディスクの再生モードとディスク再生以外の他モードとを有するディスク再生装置である。ディスク検知部17と、ユーザ操作部19と、再生制御部18と、データ処理部20とを備え、ディスク検知部17にてディスクの挿入を検知すると、データ処理部20が複数の初期化項目を含む第1のイニシャライズ処理を行った後に、再生制御部18がFirstPlayback Titleコマンドを発行し、ユーザ操作部19にて再生モードから他モードへの遷移を検知すると、再生制御部18がディスクの再生を停止し、ユーザ操作部19にて他モードから再生モードへの復帰を検知すると、データ処理部20が複数の初期化項目のうちの一部を省略した第2のイニシャライズ処理を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、BD−ROM(Blu−ray−Read−Only−Memory)などの記録媒体に記録されたデータを再生するディスク再生装置に関する。
近年、高画質、高音質で高度なインタラクティブ機能を有し、大容量の情報を記録した光ディスクを再生する光ディスク再生装置が一般家庭にも広く普及している。
代表的な光ディスクには、ブルーレイディスク(BD:Blu−ray Disc、以下「BD」と言う。)がある。BDは、単層で25ギガバイト(GB:Giga Byte)、2層で50GBの膨大なデータ容量を備えており、ハイビジョン画質の映画コンテンツを蓄積できる。このBDを用いた市販やレンタル用のパッケージソフトは、製造過程でデータが書込まれ、追記や書換えができない読み出し専用メディアであるBD−ROMとして提供されている。
BD−ROMの仕様として、HDMVとBD−Jが策定されている。HDMVは、従来のDVD−ROMに対して、映像・音声のコーデック仕様が拡張されたもので、高精細映像、高品質オーディオが利用できる。HDMVのコンテンツ仕様はDVD−ROMと同様であり、HDMVタイトルの制御方法は従来のDVD−ROMのものを拡張させたものである。
BD−Jは、HDMVに加え、Java(登録商標)アプリケーションによって、映像を重ね合わせるなどビジュアル的な表現を追加することができる仕様である。BD−Jタイトルは、BD−ROM上に書き込まれたJavaプログラムを実行することでメニュー表示や映像再生を制御しており、HDMVタイトルに比較して自由度の高い処理が可能となっている。
ここで、BD−ROMをディスク再生装置で再生する際の動作を説明する。パッケージソフトなどのBD−ROMは、再生可能な複数のタイトル毎に管理されている。複数のタイトルの中に、電源投入後、本編再生やメニュー表示の前に再生されるタイトルが存在する。このタイトルを「ファーストプレイ」と呼ぶ。ファーストプレイは、例えば、他パッケージソフトの紹介や映画の予告編、またはデモコンテンツなどである。1倍速で再生する場合、ファーストプレイの再生時間が5分にもなるパッケージも存在する。
ファーストプレイを含む各タイトルは、ユーザオペレーションマスク(User Operation Mask)により、ユーザオペレーションの実行を制限することができる。ユーザオペレーションマスクとは、メニュー画面のボタン操作、メニュー移動、タイトルスキップ、再生中止、チャプター選択、早送り、逆戻しなど、ユーザがパッケージソフトを視聴する際に使用するユーザオペレーションの実行制限のことである。
ユーザオペレーションマスクが設定されている場合、ユーザオペレーションの操作がなされても、それを受け付けるソフトウェアモジュールによりユーザオペレーションの実行に制限をかける。この機能により、コンテンツプロバイダの意図した動作を実現することが可能となる。
BD−ROMがディスク再生装置に挿入されると、ディスク再生装置は、BD−ROMのイニシャライズ(Initialize)処理を行う。イニシャライズ処理は、BD−ROMの再生に必須の処理である。イニシャライズ処理としては、例えば、javaの初期化、映像コンテンツのコピープロテクト規格(AACS等)に基づくディスク認証処理、復号バイトコードデータの初期化、システムレジスタ(PSRs(Player Status Registers)、GPRs(General Purpose Registers)等)の初期化を行う。このようなイニシャライズ処理には、10数秒を要することがある。
ディスク再生装置が、BD−ROMの再生専用機器ではなく、テレビやラジオの視聴が可能な場合もある。このような場合には、ディスク再生装置は、BD−ROMの再生モードから、テレビやラジオを視聴するモードへの切り替えを行うことが可能である。以下、このように再生モード以外で動作するモードを「他モード」という。BD−ROMの再生モードへ復帰した場合、BD−Jの仕様では、再生が中断されたところから再生を再開するいわゆる「レジューム再生」が困難である。したがって、ディスクの再生中に、他モードへの切り替えを行った後に、BDの再生モードに復帰すると、BD−ROMは最初から再生される。なお、簡易版のレジューム再生も提案されている(特許文献1)。
ところで、ユーザオペレーションマスクがかかった部分では、ユーザの操作が禁止されているので、コンテンツ作成側は、ユーザオペレーションマスクがかかった部分の再生中に、ユーザが操作することを想定していない。ユーザオペレーションマスクがかかった部分の再生中に他モードへ遷移すると、ディスク再生装置は、停止ボタン以外の操作によって再生が停止されたと判断する。他モードから再生モードに復帰した際に、ディスク再生装置は、再度、イニシャライズ処理を実行してしまい、再生の再開までに時間がかかっていた。
本発明は、上記背景に鑑み、他モードから復帰した際に、速やかにコンテンツの再生を開始できるようにしたディスク再生装置を提供することを目的とする。
本発明のディスク再生装置は、BD−J仕様のディスクの再生モードとディスク再生以外の他モードとを有するディスク再生装置であって、ディスク再生装置に挿入されたディスクを検知するディスク検知部と、ユーザからの操作を受け付けるユーザ操作部と、前記ディスクの再生制御を行う再生制御部と、前記ディスクから読み取ったデータの処理を行うデータ処理部とを備え、前記ディスク検知部にてディスクの挿入を検知すると、前記データ処理部が複数の初期化項目を含む第1のイニシャライズ処理を行った後に、前記再生制御部がFirstPlayback Titleコマンドを発行し、前記ユーザ操作部にて前記再生モードから前記他モードへの遷移を検知すると、前記再生制御部が前記ディスクの再生を停止し、前記ユーザ操作部にて前記他モードから前記再生モードへの復帰を検知すると、前記データ処理部が前記複数の初期化項目のうちの一部を省略した第2のイニシャライズ処理を行う構成を有する。
このように他モードから再生モードへの復帰を検知した際には、ディスクの挿入を検知した際に行う第1のイニシャライズ処理よりも、初期化項目を減らした第2のイニシャライズ処理を行う構成により、迅速に第2のイニシャライズ処理を完了してディスク再生を行うことができる。
本発明のディスク再生装置は、前記第2のイニシャライズ処理として、前記ディスクの再生時に参照されるシステムレジスタの初期化を行ってもよい。
第2のイニシャライズ処理として、極めて短時間で処理可能なシステムレジスタの初期化を行うことにより、ユーザに、イニシャライズ処理をスキップしたような印象を与えることができる。
本発明のディスク再生装置は、前記ユーザ操作部が前記再生モードから前記他モードへの遷移を検知すると、遷移時に再生されていた部分がユーザオペレーションマスクがかけられた部分か否かを前記再生制御部が判定し、その判定結果を示すデータをローカルストレージに記憶しておき、前記ユーザ操作部にて前記他モードから前記再生モードへの復帰を検知すると、前記データ処理部は、前記ローカルストレージに記憶された判定結果を示すデータを読み出し、前記判定結果がユーザオペレーションマスクがかけられた部分ではないことを示す場合にはイニシャライズ処理を行わない構成としてもよい。
再生モードから他モードへの遷移を検知したときに再生されていた部分がユーザオペレーションマスクがかけられた部分でない場合には、イニシャライズ処理を行わないで再生モードをスタートすることができる。
本発明のディスク再生装置は、前記ユーザ操作部にて、前記他モードから前記再生モードへの復帰を検知したときに、前記ディスク検知部が、前記ディスクが復元バイトコードデータに対応したディスクであるか否かを判定し、前記ディスクが復元バイトコードデータに対応したディスクの場合には、前記データ処理部は第1のイニシャライズ処理を行い、前記再生制御部がFirstPlayback Titleコマンドを発行する構成としてもよい。
復元バイトコードデータに対応したディスクの場合には、第1のイニシャライズ処理を行うことにより、他モードから再生モードに復帰した場合にも、適切に復元バイトコードデータを処理することができる。
本発明のディスク再生方法は、BD−J仕様のディスクの再生モードとディスク再生以外の他モードとを有するディスク再生装置によってディスクを再生する方法であって、前記ディスク再生装置が、ディスクの挿入を検知すると、複数の初期化項目を含む第1のイニシャライズ処理を行った後に、FirstPlayback Titleコマンドを発行し、前記ディスク再生装置が、前記再生モードから前記他モードへの遷移を検知すると前記ディスクの再生を停止し、前記ディスク再生装置が、前記他モードから前記再生モードへの復帰を検知すると、前記複数の初期化項目のうちの一部を省略した第2のイニシャライズ処理を行う構成を有する。
本発明のプログラムは、BD−J仕様のディスクの再生モードとディスク再生以外の他モードとを有するディスク再生装置によってディスクを再生するためのプログラムであって、前記ディスク再生装置に、ディスクの挿入を検知すると、複数の初期化項目を含む第1のイニシャライズ処理を行った後に、FirstPlayback Titleコマンドを発行するステップと、前記再生モードから前記他モードへの遷移を検知すると前記ディスクの再生を停止するステップと、前記他モードから前記再生モードへの復帰を検知すると、前記複数の初期化項目のうちの一部を省略した第2のイニシャライズ処理を行うステップとを実行させる構成を有する。
本発明のディスク再生方法およびプログラムは、上記したディスク再生装置と同様に、他モードから再生モードに復帰したときに、迅速にディスク再生を行うことができる。なお、本発明のディスク再生方法およびプログラムに、上記したディスク再生装置の各種の構成を適用することも可能である。
本発明によれば、ディスクの挿入を検知した際に行う第1のイニシャライズ処理より簡易な第2のイニシャライズ処理を可能としたことにより、他モードから再生モードに復帰したときに、迅速にディスク再生を行うことができるというすぐれた効果を有する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るディスク再生装置100の構成例を説明するためのブロック図である。ディスク再生装置100は、BD−ROM10からデータを取得するピックアップ11、ピックアップ11を制御するサーボ12、不揮発性記憶部であるローカルストレージ13、ネットワークインターフェース14、信号処理部15、および再生部16、ディスク検知部17から構成される。ローカルストレージ13には、システムレジスタの値が記憶されている。
図1は、本発明の実施の形態に係るディスク再生装置100の構成例を説明するためのブロック図である。ディスク再生装置100は、BD−ROM10からデータを取得するピックアップ11、ピックアップ11を制御するサーボ12、不揮発性記憶部であるローカルストレージ13、ネットワークインターフェース14、信号処理部15、および再生部16、ディスク検知部17から構成される。ローカルストレージ13には、システムレジスタの値が記憶されている。
図1に示すBD−ROM10は、再生単位であるタイトルが複数記録された記録媒体であって、映画作品やライブ映像などのAVコンテンツが記録されている。
サーボ12は、ピックアップ11の移動を調整する装置である。ピックアップ11は、シーク時に記録媒体の半径方向に移動し、フォーカス時に記録媒体の軸方向へ移動する。ピックアップ11は、BD−ROM10から所望のデータを取得し、そのデータを信号処理部15に送る。
信号処理部15は、BD−ROM10に記録された各種データを取得して当該各種データの信号処理を実行する。また、信号処理部15は、ユーザからの操作を受け付け可能か否か判断し、受け付け可能な場合にはユーザ操作部19にその操作を実行させる。
信号処理部15は、再生制御部18、ユーザ操作部19、データ処理部20、および表示制御部21を備えている。再生制御部18は、BD−ROMの再生、停止、早送り、逆戻し等の再生制御を行う。また、再生制御部18は、First Playbackコマンドを発行して、ファーストプレイの再生を行う。ファーストプレイにユーザオペレーションマスクがかけられている場合には、再生制御部18は、ユーザの操作を禁止する。
ユーザ操作部19は、ユーザから受け付けた操作内容を解析し、操作内容に対応した信号処理を行うか、操作内容に対応した信号処理を行う他の処理部に通知する。ユーザ操作部19は、受け付けた操作内容から、再生モードから他モードへの遷移、他モードから再生モードへの復帰を検知する機能も有する。
信号処理部15が処理するデータは、BD−ROM10だけではなく、ローカルストレージ13に保存されているデータや、ネットワークインターフェース14を経由してネットワーク上からダウンロードされたデータも含まれる。信号処理部15は、データ処理部20によりこれらのデータを処理して、表示制御部21を介して再生部16がAVコンテンツなどを再生できるようにする。
データ処理部20は、BD−ROM10のイニシャライズ処理を行う機能を有する。本実施の形態では、イニシャライズ処理には、ディスクの挿入を検知したときに行う通常のイニシャライズ処理(これを「第1のイニシャライズ処理」という)と、再生モードに復帰したときに行う簡易なイニシャライズ処理(これを「第2のイニシャライズ処理」という)の2つのイニシャライズ処理がある。データ処理部20は、第1のイニシャライズ処理と第2のイニシャライズ処理の両方を行う。
再生部16は、信号処理部15が処理したデータをモニタやスピーカ等により再生可能な状態へと変換する機能を有する。
なお、ピックアップ11、サーボ12、再生部16、ディスク検知部17等に接続され、これらを制御する信号処理部15は、CPU、RAM等のコンピュータと同様の構成要素によって実現される。CPUが、ROM等に保存されたプログラムに従って演算処理を実行することにより、上記した信号処理部15の処理を行い、ディスク再生装置100を実現する。このようなプログラムは、本発明の範囲に含まれる。
本発明の実施の形態で実行される具体的な処理内容の説明に先立ち、予め、BD−ROM10全体に関する管理情報であるindex.bdmvファイルとタイトルとの関係、および、HDMVタイトルの構成例について説明する。
図2は、index.bdmvファイルとタイトルの関係を示す図である。タイトルとは、アプリケーションとAVストリームを組にした再生単位である。index.bdmvファイルには、ディスク上のタイトル構成が記載されている。index.bdmvファイルは、ディスク上の各タイトルと、対応するアプリケーション(BD−JモードタイトルであればJava(登録商標)アプリケーション、HDMVモードタイトルであればシナリオプログラム)の参照関係を管理している。
また、特殊なタイトルとして「First Playback」と「Top Menu」が存在する。「First Playback」は、BD起動時に最初に自動的に再生されるタイトルである。「First Playback」は、BDの利用規約表示などに用いられる。なお、First Playbackに、前述したファーストプレイとして再生するタイトルの場所が記述されている場合もある。また、「TopMenu」はリモコンのメニューキーを押したときやタイトル再生が終了したときに再生され、主にタイトルの選択や、字幕や音声の言語選択を行うことに用いられる。
図3は、第1の実施の形態のディスク再生装置100の動作を示す図、図4は、第1の実施の形態のディスク再生装置100の状態遷移を示す図である。図4に示すように、ディスク再生装置100は、イニシャライズ未実施30、イニシャライズ済み31、再生中32、他モード遷移33の4つの状態を有する。ディスク再生装置100は、状態を示すデータをローカルストレージ13に記憶して管理している。
ディスク再生装置100は、ディスク検知部17にてBD−ROM10が挿入されたか検知する(S10)。BD−ROM10が挿入されたことを検知すると(S10でYES)、データ処理部20は、BD−ROM10のイニシャライズ処理を行う(S12)。ここでは、イニシャライズ処理として、javaの初期化、映像コンテンツのコピープロテクト規格(AACS等)に基づくディスク認証処理、復号バイトコードデータの初期化、システムレジスタ(PSR、GPR等)の初期化を行う。ここでのイニシャライズ処理は、「第1のイニシャライズ処理」に相当する。
なお、ディスク再生装置100がBD−ROM10の挿入を検知した時点では、ディスク再生装置100は、イニシャライズ未実施30の状態である。イニシャライズ処理が完了すると、イニシャライズ済み31の状態に遷移する。
イニシャライズ処理が完了すると、ディスク再生装置100の再生制御部18は、再生部16に対してFirstPlayback Titleコマンドを発行し(S14)、BD−ROM10の再生を開始する(S16)。BD−ROM10には、First Playbackのタイトルが入っているので、最初に、First Playbackのタイトルが再生される。この段階で、ディスク再生装置100の状態は、イニシャライズ済み31から再生中32に遷移する。
ディスク再生装置100のユーザ操作部19は、ユーザの操作に基づいて、再生モードから他モードへ遷移したか否かを判定する(S18)。他モードへ遷移していない場合には(S18でNO)、ディスク再生装置100は、BD−ROMの再生を継続して行う(S16)。再生モードから他モードへ遷移した場合には(S18でYES)、ディスク再生装置100の再生制御部18は、BD−ROM10の再生を停止する(S20)。この段階で、ディスク再生装置100の状態は、再生中32から他モード遷移33に遷移する。
次に、ディスク再生装置100のユーザ操作部19は、ユーザの操作に基づいて、他モードから再生モードへ復帰したか否かを判定する(S22)。他モード遷移33の状態において、ディスク再生の操作が行われた場合には、ディスク再生装置100は、他モード再生からの復帰であることを認識することができる。再生モードへ復帰していない場合には(S22でNO)、再生モードへ復帰するまで、繰り返し、判定を行う(S22)。
再生モードへ復帰した場合には(S22でYES)、ディスク再生装置100のディスク検知部17は、BD−ROM10が交換されたか否かを判定する(S24)。BD−ROM10が交換されたと判定された場合には(S24でYES)、ディスク再生装置100は、交換後のBD−ROM10のイニシャライズ処理を行うステップに戻り(S12)、交換後のBD−ROM10について上述した再生処理を行う。この場合、ディスク再生装置100からBD−ROM10が排出(EJECT)されているので、ディスク再生装置100は、イニシャライズ未実施30の状態に遷移する。
BD−ROM10が交換されていないと判定された場合には(S24でNO)、ディスク再生装置100のデータ処理部20は、ローカルストレージ13に格納されたシステムレジスタをクリアして初期化する(S30)。なお、初期化するシステムレジスタは、BD−ROM10の再生時に参照されるシステムレジスタであり、例えば、PSRやGPR等である。システムレジスタのクリア(S30)は、「第2のイニシャライズ処理」に相当する。この処理により、ディスク再生装置100は、他モード遷移33からイニシャライズ済み31に遷移する。その後、ディスク再生装置100は、FirstPlayback Titleコマンドの発行のステップに戻る(S14)。この段階で、ディスク再生装置100の状態は、他モード遷移33からイニシャライズ済み31を経て再生中32に遷移する。
以上、第1の実施の形態のディスク再生装置100の構成および動作について説明した。第1の実施の形態のディスク再生装置100は、他モードから再生モードに復帰したときに、システムレジスタをクリアする簡易なイニシャライズ処理を行ってFirstPlayback Titleコマンドを発行するので、短時間で、再生を再開することができる。
なお、本実施の形態では、再生モードに復帰したときにFirstPlayback Titleコマンドを発行する例について説明したが、再生モードに復帰したときに、ディスク再生装置100はTitle SearchやMenu Callを行ってもよい。なお、Title Searchは、タイトルを指定して再生を行う機能であり、Menu Callはメニューを表示する機能である。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態のディスク再生装置について説明する。第2の実施の形態のディスク再生装置の基本的な構成は、第1の実施の形態と同じである。第2の実施の形態のディスク再生装置では、再生モードから他モードに遷移した際に再生していた部分が、ユーザの操作を禁止するユーザオペレーションマスクがかかった部分か否かを判断し、判断結果をローカルストレージ13に記憶しておく。そして、ディスク再生装置は、判断結果に基づいて、他モードから再生モードに復帰したときの動作を変える。
次に、第2の実施の形態のディスク再生装置について説明する。第2の実施の形態のディスク再生装置の基本的な構成は、第1の実施の形態と同じである。第2の実施の形態のディスク再生装置では、再生モードから他モードに遷移した際に再生していた部分が、ユーザの操作を禁止するユーザオペレーションマスクがかかった部分か否かを判断し、判断結果をローカルストレージ13に記憶しておく。そして、ディスク再生装置は、判断結果に基づいて、他モードから再生モードに復帰したときの動作を変える。
図5は、第2の実施の形態のディスク再生装置の動作を示す図、図6は、第2の実施の形態のディスク再生装置の状態遷移を示す図である。第2の実施の形態のディスク再生装置の基本的な動作は、第1の実施の形態と同じである。第2の実施の形態においては、ディスクが交換されたか否かの判定(S24)において、ディスクが交換されていないと判定された場合(S24でNO)、再生モードから他モードへの遷移する際に再生されていた部分がユーザ操作が禁止されていたか否かを判定する処理(S26)が加わっている。前述したとおり、この判定は、ローカルレジスタ13に記憶された判断結果に基づいて行う。
ユーザの操作が禁止されていたと判定された場合(S26でYES)、すなわち、再生モードから他モードに遷移したときに、ユーザオペレーションマスクがかかった部分の再生中であった場合には、データ処理部20がシステムレジスタをクリアする第2のイニシャライズ処理を行う(S30)。その後は、第1の実施の形態と同様に、FirstPlayback Titleコマンドの発行の処理を行う(S14)。この場合、図6に示すように、第1の実施の形態と同じ状態遷移となる。
ユーザの操作が禁止されていなかったと判定された場合(S26でNO)、すなわち、再生モードから他モードに遷移したときに、ユーザオペレーションマスクがかかっていない部分の再生中であった場合には、システムレジスタをクリアする第2のイニシャライズ処理を行わないで、再生制御部18がFirstPlayback Titleコマンドの発行の処理を行う(S14)。この場合には、第1の実施の形態とは異なり、他モード遷移33から、直接、再生中32の状態に遷移する。
第2の実施の形態のディスク再生装置は、他モードへの遷移時にユーザオペレーションマスクがかかっていない部分を再生中であった場合には、システムレジスタのクリアをも省略できるので、より速やかに再生を再開できる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態のディスク再生装置について説明する。第3の実施の形態のディスク再生装置の基本的な構成は、第2の実施の形態と同じであるが、第3の実施の形態のディスク再生装置は、復元バイトコードデータに対応するBD−ROMを再生する場合の処理が追加になっている。
次に、第3の実施の形態のディスク再生装置について説明する。第3の実施の形態のディスク再生装置の基本的な構成は、第2の実施の形態と同じであるが、第3の実施の形態のディスク再生装置は、復元バイトコードデータに対応するBD−ROMを再生する場合の処理が追加になっている。
復元バイトコードデータについて説明する。復元バイトコードデータは、ディスク再生装置の内部に入り込んだ不正なプログラムなどを検知するためのデータであり、コンテンツ管理システム(著作権保護技術)の一つであるBD+において採用されている。
図7は、復元セグメントと復元パラメータの関係を示す図である。図7に示すように、AVストリームはエントリーマップを元に複数の復元セグメントに分類される。AVストリームは先頭から25エントリーポイントごとに復元セグメントに分けられる。ただし、終端は25エントリーポイント以下にならないように25〜49エントリーポイントで1つの復元セグメントになる。復元セグメントID(SG_ID)は、復元セグメントの先頭から0で始まり、インクリメントされるIDである。復元パラメータは一定の長さを持つバイト列であり、復元セグメント単位ごとに定義される。AVストリーム内に変形されたデータを復元するためには、その変形データが属する復元セグメントに定義される復元パラメータを利用する。
図8は、復元バイトコードデータについて説明するための図である。復元バイトコードデータはJAVA(登録商標)のような仮想演算手段で実行できるようなプログラムコードであり、復元バイトコードデータを実行し、AVストリームの番号と復元セグメントIDを指定することによって、それに対応する復元パラメータを出力する。復元バイトコードデータは、コンテンツプロバイダが、自由に作成することができる。例えば、不正な再生装置で再生されないようにBD−ROMディスクにある鍵や再生装置にある鍵を利用し、正しい鍵を持つ再生装置でのみ復元パラメータを生成するように作成したり、プログラム自身が不正に解析されないようにプログラムコードを難読化するなどの工夫をすることが求められている。
図9は、第3の実施の形態のディスク再生装置の動作を示す図、図10は、第3の実施の形態のディスク再生装置の状態遷移を示す図である。第3の実施の形態のディスク再生装置の基本的な動作は、第2の実施の形態と同じである。第3の実施の形態では、再生モードから他モードへの遷移する際に再生されていた部分がユーザ操作が禁止されていたか否かを判定する処理(S26)において、ユーザ操作が禁止されていたと判定された場合(S26でYES)、BD+対応ディスクか否かを判定する処理(S28)が加わっている。本実施の形態では、BD+に対応したディスクであるか否かを判定することで、復元バイトコードデータに対応しているか否かを判定する。
BD+に対応していないと判定された場合には(S28でNO)、システムレジスタをクリアする第2のイニシャライズ処理を行う(S30)。その後は、第2の実施の形態と同様に、FirstPlayback Titleコマンドの発行の処理を行う(S14)。図10に示すように、BD+に対応していない場合には、第2の実施の形態と同じ状態遷移となる。
BD+に対応していると判定された場合には(S28でYES)、ディスク再生装置は、第1のイニシャライズ処理を行い(S12)、第1のイニシャライズ処理が完了した後に、FirstPlayback Titleコマンドの発行の処理を行う(S14)。図10に示すように、BD+対応ディスクの場合には、ディスクが排出されたときと同様に、他モード遷移33から、イニシャライズ未実施30の状態に遷移する。このようにBD+対応ディスクの場合に、ディスクが挿入されたときと同じイニシャライズ処理を行うことにより、BD+対応ディスクの場合にも、適切にディスクの再生を行うことができる。
以上説明したように、本発明は、他モードから再生モードに復帰した場合に、迅速にディスク再生を行うことができるというすぐれた効果を有し、BD−ROMを再生するディスク再生装置等として有用である。
10 BD−ROM
11 ピックアップ
12 サーボ
13 ローカルストレージ
14 ネットワークインターフェース
15 信号処理部
16 再生部
17 ディスク検知部
18 再生制御部
19 ユーザ操作部
20 データ処理部
21 表示制御部
100 ディスク再生装置
11 ピックアップ
12 サーボ
13 ローカルストレージ
14 ネットワークインターフェース
15 信号処理部
16 再生部
17 ディスク検知部
18 再生制御部
19 ユーザ操作部
20 データ処理部
21 表示制御部
100 ディスク再生装置
Claims (6)
- BD−J仕様のディスクの再生モードとディスク再生以外の他モードとを有するディスク再生装置であって、
ディスク再生装置に挿入されたディスクを検知するディスク検知部と、
ユーザからの操作を受け付けるユーザ操作部と、
前記ディスクの再生制御を行う再生制御部と、
前記ディスクから読み取ったデータの処理を行うデータ処理部と、
を備え、
前記ディスク検知部にてディスクの挿入を検知すると、前記データ処理部が複数の初期化項目を含む第1のイニシャライズ処理を行った後に、前記再生制御部がFirstPlayback Titleコマンドを発行し、
前記ユーザ操作部にて前記再生モードから前記他モードへの遷移を検知すると、前記再生制御部が前記ディスクの再生を停止し、
前記ユーザ操作部にて前記他モードから前記再生モードへの復帰を検知すると、前記データ処理部が前記複数の初期化項目のうちの一部を省略した第2のイニシャライズ処理を行うディスク再生装置。 - 前記第2のイニシャライズ処理は、前記ディスクの再生時に参照されるシステムレジスタの初期化である請求項1に記載のディスク再生装置。
- 前記ユーザ操作部が前記再生モードから前記他モードへの遷移を検知すると、遷移時に再生されていた部分がユーザオペレーションマスクがかけられた部分か否かを前記再生制御部が判定し、その判定結果を示すデータをローカルストレージに記憶しておき、
前記ユーザ操作部にて前記他モードから前記再生モードへの復帰を検知すると、前記データ処理部は、前記ローカルストレージに記憶された判定結果を示すデータを読み出し、前記判定結果がユーザオペレーションマスクがかけられた部分ではないことを示す場合にはイニシャライズ処理を行わない請求項1または2に記載のディスク再生装置。 - 前記ユーザ操作部にて、前記他モードから前記再生モードへの復帰を検知したときに、前記ディスク検知部が、前記ディスクが復元バイトコードデータに対応したディスクであるか否かを判定し、
前記ディスクが復元バイトコードデータに対応したディスクの場合には、前記データ処理部は第1のイニシャライズ処理を行い、前記再生制御部がFirstPlayback Titleコマンドを発行する請求項1ないし3のいずれかに記載のディスク再生装置。 - BD−J仕様のディスクの再生モードとディスク再生以外の他モードとを有するディスク再生装置によってディスクを再生する方法であって、
前記ディスク再生装置が、ディスクの挿入を検知すると、複数の初期化項目を含む第1のイニシャライズ処理を行った後に、FirstPlayback Titleコマンドを発行し、
前記ディスク再生装置が、前記再生モードから前記他モードへの遷移を検知すると前記ディスクの再生を停止し、
前記ディスク再生装置が、前記他モードから前記再生モードへの復帰を検知すると、前記複数の初期化項目のうちの一部を省略した第2のイニシャライズ処理を行うディスク再生方法。 - BD−J仕様のディスクの再生モードとディスク再生以外の他モードとを有するディスク再生装置によってディスクを再生するためのプログラムであって、前記ディスク再生装置に、
ディスクの挿入を検知すると、複数の初期化項目を含む第1のイニシャライズ処理を行った後に、FirstPlayback Titleコマンドを発行するステップと、
前記再生モードから前記他モードへの遷移を検知すると前記ディスクの再生を停止するステップと、
前記他モードから前記再生モードへの復帰を検知すると、前記複数の初期化項目のうちの一部を省略した第2のイニシャライズ処理を行うステップと、
を実行させるプログラム。
Priority Applications (1)
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JP2011090687A JP2012226790A (ja) | 2011-04-15 | 2011-04-15 | ディスク再生装置、ディスク再生方法およびプログラム |
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