JP4287089B2 - 記録媒体並びにその再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DVDに代表される画像、音声等の情報を高密度に記録可能な高密度光ディスク等の記録媒体、並びに記録媒体から情報を再生するための再生装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来は、画像、音声等の情報が記録された光ディスクとしては、いわゆるLD(Laser Disk)、CD(Compact Disk)等が広く一般化している。
【0003】
これらLD等においては、画像情報や音声情報が、各LD等が有する再生開始位置を基準とした夫々の情報を再生すべき時刻を示す時間情報と共に記録されている。このため、記録されている情報を記録されている順序で再生する一般的な通常再生の他、例えば、CDにおいては、記録されている複数の曲のうち、聞きたい曲のみを選択して聞いたり、再生順序をランダムに変えて聞く等の再生が可能である。
【0004】
これら記録媒体に記録された情報の再生時の用途としては、劇場映画等の業務用途及び一般家庭における再生等の民生用途の2種類が考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、DVD等の光ディスクにおいてディスク構造等の規格を業務用と民生用とで同一とすると、民生用の情報再生装置で業務用の光ディスクが再生されてしまうという問題がある。
【0006】
即ち、例えば映画を例にとると、一般的にはロードショー上映されてから数か月乃至数年経過した後に当該映画を記録した民生用の光ディスクが販売される。この場合に、ロードショー上映中にその映画を記録した業務用の光ディスクが市場に不正に流通すると、その映画の制作者、興行者に多大な損害を与えることになる。
【0007】
このような問題の解決策としては、業務用と民生用とでディスク構造等の規格を異ならせればよいのであるが、そうすると一つの映画に対して光ディスク及びその再生装置を少なくとも2種類製造する必要が生じるので、大量生産が困難になり、光ディスク及び再生装置の価格を下げることが困難になってしまう。
【0008】
また、他の方法として、業務用と民生用とでディスク構造等の規格は同一としたままで市場における流通経路を業務用と民生用とで別経路とする方法も考えられるが、この場合も業務用映画ソフトの一般市場への流出を根絶することは実際は難しい。
【0009】
また、さらに別の方法として、光ディスクの記録信号に所謂コピーガード信号を多重する方法もあるが、この場合でもレプリケーション法により複製光ディスクが制作された場合には、民生用の再生装置で再生が可能となってしまう。
【0010】
そこで、本発明の課題は、ディスク構造等の規格を変更することなく、業務用の記録媒体が民生用の再生装置で再生されることを防止することが可能な情報記録媒体及びそのための再生装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上の課題に鑑み、請求項1記載の発明は、リードイン領域と、画像情報又は音情報の少なくともいずれか一方を含む実体情報が一又は複数記録される実体情報記録領域と、記録媒体上の全ての前記実体情報を管理するための管理情報が記録される管理情報記録領域と、当該実体情報の再生態様を制御するための再生制御情報が前記実体情報の数だけ記録される制御情報記録領域と、リードアウト領域と、が、形成される記録媒体であって、各前記実体情報の夫々が民生用の当該実体情報または業務用の当該実体情報のいずれであるかを示す種類情報が、前記再生制御情報及び前記実体情報の前記記録媒体からの読み出しよりも先に読み出される当該記録媒体上の位置に記録されており、且つ、前記管理情報記録領域も、前記制御情報記録領域及び前記実体情報記録領域よりも先に読み出される前記記録媒体上の位置に形成されていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に好適な実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、上記DVDに対して本発明を適用した実施の形態について説明するものである。
【0016】
[1]情報記録媒体の実施の形態
始めに、本発明が適用された情報記録媒体の実施の一形態であるDVDの物理的及び論理的な構成並びにその動作について説明する。
【0017】
始めに、映像情報及び音声情報のDVD上における記録フォーマット(物理的記録フォーマット)について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、実施形態のDVD1は、その最内周部にリードインエリアLIを有すると共にその最外周部にリードアウトエリアLOを有しており、その間に、映像情報及び音声情報が、夫々にID(識別)番号を有する複数のVTS3(VTS#1乃至VTS#n)に分割されて記憶されている。ここで、VTS(Video Title Set )とは、関連する(音声、サブピクチャのストリーム数や仕様、対応言語などの属性が同じ)タイトル(映画等の、製作者が視聴者に提示しようとする一つの作品)を一まとめにしたセット(まとまり)であり、より具体的には、例えば、一本の同じ映画について、異なる言語の複数の映画が夫々にタイトルとして記録されたり、又は、同じ映画であっても劇場版と特別版とが夫々別のタイトルとして記憶されたりするものである。また、VTS3が記録されている領域の先頭には、ビデオマネージャ2が記録される。このビデオマネージャ2として記録される情報は、例えば、各タイトルの名前を示すメニューや、違法コピー防止のための情報、又は夫々のタイトルにアクセスするためのアクセステーブル等、当該DVD1に記録される映像情報及び音声情報の全体に係わる情報が記録される。
【0018】
一のVTS3は、コントロールデータ11を先頭として、夫々にID番号を有する複数のVOB10に分割されて記録されている。ここで、複数のVOB10により構成されている部分をVOBセット(VOBS)という。このVOBセットは、VTS3を構成する他のデータであるコントロールデータ11と、映像情報及び音声情報の実体である複数のVOB10の部分とを区別するために当該実体部分についてVOBセットとしたものである。
【0019】
VTS3の先頭に記録されるコントロールデータ11には、複数のセル(セルについては後述する。)を組合わせた論理的区分であるプログラムチェインに関する種々の情報であるPGCI(Program Chain Information )が記録される。各VOB10には、制御情報の他に映像情報及び音声情報の実体部分(制御情報以外の映像又は音声そのもの)が記録されている。一のVOB10は、夫々にID番号を有する複数のセル20により構成されている。ここで、一のVOB10は、複数のセル20により完結するように構成されており、一のセル20が二のVOB10に跨がることはない。
【0020】
次に、一のセル20は、夫々にID番号を有する複数のVOBユニット(VOBU)30により構成されている。ここで、VOBユニット30とは、映像情報、音声情報及び副映像情報(映画における字幕等の副映像の情報をいう。)の夫々を含む情報単位である。
【0021】
そして、一のVOBユニット30は、ナビパック41と、映像情報としてのビデオパック42と、音声情報としてのオーディオパック43と、副映像情報としてのサブピクチャパック44とにより構成されている。ここで、ビデオパック42としては画像データの含まれるパケットとパックヘッダのみが記録され、オーディオパック43としては音声データの含まれるパケットとパックヘッダのみが記録される。また、サブピクチャパック44としては副映像としての文字や図形等のグラフィックデータの含まれるパケットとパックヘッダのみが記録される。なお、DVD1に記録可能な音声は8種類であり、記録可能な副映像の種類は32種類であることが規格上定められている。
【0022】
また、一のVOBユニット30に対応する再生時間(一のナビパック41と当該一のナビパック41に隣接するナビパック41との間に記録されているデータに対応する再生時間)は、0.4秒以上の長さを有するように記録される。
【0023】
さらに、一のVOBUにおいてナビパック41は必ず先頭に存在するが、ビデオパック42、オーディオパック43、サブピクチャパック44の夫々は必ずしも存在する必要はなく、存在する場合もその数や順序は自由である。
【0024】
最後に、ナビパック41は、表示させたい映像や音声を検索するための検索情報(具体的には、当該表示させたい映像や音声が記録されているDVD1上のアドレス等)であるDSI(Data Search Information )パケット51と、DSIパケット51に基づいて検索してきた映像や音声等を表示する際の表示制御に関する情報であるPCI(Presentation Control Information)パケット50とにより構成され、更に、一のVOBUに含まれている全てのビデオデータは、1個以上のGOP(Group Of Picture)52により構成されている。なお、PCIデータ50には、視聴者によって選択される選択項目に対して、その項目が選択された時の表示や動作を定義したハイライト情報が含まれている。ハイライト情報によって、例えば視聴者が選択すべき項目を表示した画像(いわゆるメニュー画面)における、選択された項目に対する画面表示の変化や変化すべき表示位置及び選択した項目に対応するコマンド(選択された項目に対応して実行される命令)の設定が行なわれる。ここで、メニュー画面を構成して表示するために必要な、枠、選択ボタン等を構成して表示するための画像情報は、上記の副映像情報であるサブピクチャパック44として記録される。
【0025】
更に、上記GOP52は、本実施の形態におけるDVD1に画像情報を記録する際に採用されている画像圧縮方式であるMPEG2(Moving Picture Experts Group 2)方式の規格において定められている単独で再生可能な最小の画像単位である。
【0026】
ここで、MPEG2方式についてその概要を説明すると、一般に、連続したフレーム画像において、一枚のフレーム画像の前後にあるフレーム画像は、互いに類似し相互関係を有している場合が多い。MPEG2方式はこの点に着目し、数フレームを隔てて転送される複数のフレーム画像に基づき、当該複数のフレーム画像の間に存在する別のフレーム画像を、原画像の動きベクトル等に基づく補間演算にて生成する方式である。この場合、当該別のフレーム画像を記録する場合には、複数のフレーム画像との間における差分及び動きベクトルに関する情報を記録するだけで、再生時には、それらを参照して上記複数のフレーム画像から予測して当該別のフレーム画像を再生することが可能となる。これにより、画像の圧縮記録が可能となるのである。
【0027】
以上説明した図1に示す階層構造の記録フォーマットにおいて、夫々の区分は、製作者がその意図に応じて自在に区分設定をして記録させることができる。これらの区分毎に後述の論理構造に基づいて再生することにより、変化に富んだ種々の再生が可能となるのである。
【0028】
次に、図1に示す物理的な区分により記録された情報を組合わせた論理的フォーマット(論理構造)について図2を用いて説明する。なお、図2に示す論理構造は、その構造で実際にDVD1上に情報が記録されているのではなく、図2に示す論理構造で図1に示す各データ(特にセル20)を組合わせて再生するための情報(アクセス情報又は時間情報等)がDVD1上の、特にコントロールデータ11の中に記録されているものである。
【0029】
説明の明確化のために、図2の下位の階層から説明していくと、上記図1において説明した物理構造のうち、複数のセル20を選択して組合わせることにより、一のプログラム60が製作者の意図に基づいて論理上構成される。このプログラム60は、後述の再生装置におけるシステムコントローラが、区分を識別してコマンドによってアクセスできる最小の論理的単位でもある。なお、このプログラム60を1個以上まとめたものを、視聴者が自由に選択して視聴することができる最小単位として製作者が定義することもでき、この単位をPTT(Part Of Title )という。
【0030】
また、一のプログラム60が複数のセル20を選択して論理的に構成されることから、複数のプログラム60で一のセル20を用いる、すなわち、一のセル20を異なった複数のプログラム60において再生させる、いわゆるセル20の使い回しを行うことも可能となっている。
【0031】
ここで、一のセル20の番号については、当該セル20を図1に示す物理フォーマットにおいて取り扱う際にはセルID番号として扱われ(図1中、セルID#と示す。)、図2に示す論理フォーマットにおいて取り扱う際には後に述べるPGCI中の記述順にセル番号として扱われる。
【0032】
次に、複数のプログラム60を組合わせて一のPGC(Program Chain )61が製作者の意図に基づいて論理上構成される。このPGC61の単位で、前述したPGCI(Program Chain Information )が定義され、当該PGCIには、夫々のプログラム60を再生する際の各プログラム60の再生順序(この再生順序により、プログラム60毎に固有のプログラム番号が割当てられる。)、セル20の再生順序(この再生順序により、セル20毎に固有のセル番号が割当てられる。)、夫々のセル20のDVD1上の記録位置であるアドレス、一のプログラム60における再生すべき先頭セル20の番号、各プログラム60の再生方式及び各種コマンド(PGC61又はセル20毎に製作者が指定可能なコマンド)が含まれている。なお、PGCIのDVD1上の記録位置は、上述の通り、コントロールデータ11内であるが、あるいは、ビデオマネージャ2内のメニューに関するPGCIであればビデオマネージャ2のコントロールデータ(図示せず)内である。
【0033】
また、一のPGC61には、上記PGCIの他に、実体的な画像及び音声等のデータがプログラム60の組合わせとして(換言すれば、セル20の組合わせとして)含まれることとなる。
【0034】
更に、一のPGC61においては、上記のプログラム60における説明において示したセル20の使い回し(すなわち、異なるPGC61により、同一のセル20を用いること。)も可能である。また、使用するセル20については、DVD1に記憶されている順番にセル20を再生する方法(連続配置セルの再生)の他に、DVD1に記憶されている順序に関係なく再生する(例えば、後に記録されているセル20を先に再生する等)方法(非連続配置セルの再生)を製作者が選択することができる。
【0035】
次に、一又は複数のPGC61により、一のタイトル62が論理上構成される。このタイトル62は、例えば、映画一本に相当する単位であり、製作者がDVD1の視聴者に対して提供したい完結した情報である。
【0036】
そして、一又は複数のタイトル62により、一のVTS63が論理上構成される。このVTS63に含まれるタイトル62は、夫々に共通の属性を有するものであり、例えば、一本の同じ映画に対して違う言語の映画が夫々のタイトル62に相当することとなる。また、図2に示す一のVTS63に相当する情報は、図1に示す一のVTS3に含まれている情報に対応している。すなわち、DVD1には、図2に示す論理上のVTS63内に含まれる全ての情報が一のVTS3として記録されていることとなる。
【0037】
以上説明した論理フォーマットに基づいて、物理構造において区分された情報を製作者が指定することにより、視聴者が見るべき映像(映画等)が形成されるのである。
【0038】
以上説明したような種々の階層の情報を記録する必要があるため、上述の記録フォーマットを有する情報は、上記DVD1のように、一本の映画を記録する他に、当該映画に対応する音声や字幕等について、複数種類の言語の音声や字幕をも同一の光ディスクに記録することが可能な大きな記憶容量を有する情報記録媒体に特に適している。
【0039】
次に、上記の物理構造及び論理構造を有する画像情報及び音声情報のうち、特に本発明に係るタイトルセット情報、再生装置指定ID及び再生装置限定情報について詳細に説明する。なお、上記情報は以下に述べる2種類の記録態様で記録することができる。
(1) 第1の記録態様
本発明においては、ビデオマネージャ2内にタイトルセット情報Itsを記録することを特徴としている。図3に第1の記録態様による記録例を示す。タイトルセット情報Itsとは、そのDVD1に記録されているVTS3を再生する再生装置をある特定の再生装置に限定するか否かに関する情報である。具体的には、図3に示すように、タイトルセット情報Itsが「00」の場合にはそのDVD1に記録された全てのVTS3は再生装置を限定しない、即ち、どのような再生装置を用いても全てのVTS3を再生することができることを意味する。また、タイトルセット情報Itsが「11」の場合にはそのDVD1に記録された全てのVTS3は再生装置を限定する、即ち、ある特定の再生装置を用いなければいずれのVTS3も再生することができないことを意味する。さらに、タイトルセット情報Itsが「10」の場合にはそのDVD1に記録されたVTS3のうちには再生装置を限定するものと限定しないものが含まれている、即ち、いくつかのVTS3はある特定の再生装置を用いなければ再生することができず、それ以外VTS3はどのような再生装置を用いても再生することができることを意味する。なお、この再生装置を限定するVTS3は前述の業務用の記録情報に対応し、再生装置を限定しないVTS3は民生用若しくは業務用、民生用で共用できる記録情報に対応する。
【0040】
また、ビデオマネージャ2には、さらに上記のタイトルセット情報Itsによって再生装置を限定すると規定されたVTS3夫々に対応する再生装置指定情報Id が含まれている。再生装置指定情報Id は、そのVTS3を再生することが許されている再生装置を識別する情報、即ち、業務用であるか民生用であるか、あるいは業務用の場合どういった種類の情報を扱う再生装置であるかといった再生装置の種類等を示す情報をテキスト形式で記述したものである。具体的には、各再生装置はその種類ごとに再生装置コードを割り当てられており、内蔵メモリ等に自己の再生装置コードを記憶している。再生装置指定情報Id は、そのDVD1を再生することが許されている再生装置の再生装置コードを指定している。前述のタイトルセット情報ItsによればDVD1上のVTS3が再生装置を限定するか否かを知ることができるが、では実際にはどのような再生装置に限定されるのかはタイトルセット情報のみからは知ることはできない。そこで、タイトルセット情報Itsが再生装置を限定すると規定している場合(「11」及び「10」)に、どの再生装置に限定されるのかを示す情報を再生装置指定Id が示しているのである。
【0041】
従って、タイトルセット情報Its及び再生装置指定IDを参照することにより、当該DVD1上のVTS3が全ての再生装置で再生できるのか、それともある特定の再生装置を使用しなければ再生できないのか、及び、ある特定の再生装置に限定されるのであればそれは具体的にどの再生装置なのかを知ることができる。
【0042】
また、本発明においては、図3に示すように、VTS3内のコントロールデータ11に再生装置限定情報Idlが含められる。この再生装置限定情報Idlは、当該コントロールデータ11が属するVTS3が再生装置を限定するか否かを示す情報である。前述のタイトルセット情報Itsは、そのDVD1に含まれる複数のVTS3について、その全てがあらゆる再生装置で再生可能か、又は、ある限定された再生装置でのみ再生可能か、若しくは再生可能な再生装置が限定されるVTS3と限定されないVTS3の両方を含むかを示す情報である。これに対し、ここでいう再生装置限定情報Idlは、DVD1内の全てのVTS3についてではなく、そのコントロールデータ11が属する一のVTS3のみについて再生装置が限定されているか否かを示す情報である。具体的には、図3に示すように、再生装置限定信号が「00」の場合は、そのVTS3は再生装置を限定しない、即ち、あらゆる再生装置を用いて再生することができることを意味する。一方、再生装置限定信号が「11」の場合は、そのVTS3は再生装置を限定する、即ち、ある特定の再生装置を用いなければ再生することができないことを意味する。再生装置限定信号が「11」の場合に、そのVTS3を再生することが可能な再生装置が具体的にどれであるかは、前述の再生装置指定Id を参照することにより知ることができる。
【0043】
このように、本発明においては、DVDの最初にアクセスされるエリアであるビデオマネージャ2内に当該DVDに含まれる全ての記録情報についての再生装置の限定に関する情報を記録する。従って、そのDVD内の記録情報(即ちVTS)全てが業務用又は民生用に統一されている場合には、各VTSに個別にアクセスする必要なく再生装置についての限定の有無を知ることができるので、迅速に再生を開始し、又は、再生不能であることをユーザーに知らせることができる。ユーザーにとっては、全てのVTSに時間をかけてアクセスした後、結局、その再生装置ではいずれのVTSも再生不能であったと知らされるのでは使い勝手が良くない。この点、本発明では、全ての記録情報についての再生装置の限定が統一的に定められている場合には、ディスク挿入後直ちに再生の可否か分かるので、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。また、統一的に定められていない場合も、個々のVTSにアクセスすることにより、そのVTSが再生装置を限定するか否かが分かるので、1つのディスク内に業務用のVTSと民生用のVTSを混在させることができる。
(2) 第2の記録態様
第1の記録態様では、個々のVTS3について再生装置を限定するか否かを再生装置限定情報Idlとして各VTS3内のコントロールデータ11に含めている。この代わりに、個々のVTS3について再生装置を限定するか否かの情報をビデオマネージャ2にまとめて含める方法もある。この場合の再生装置限定情報Idlの記録例を図4に示す。図4に示すように、ビデオマネージャ2内には個々のVTS3についての関連情報IR が記録されており、その一部に夫々のVTS3の再生装置限定情報Idlが含まれている。個々の再生装置限定情報Idlの意味は第1の記録態様の場合と同様であり、再生装置限定信号が「00」の場合はそのVTS3は再生装置を限定せず、再生装置限定信号が「11」の場合はそのVTS3は再生装置を限定することになる。また、再生装置限定情報Idlが「11」の場合に具体的にどの再生装置に限定されるかはビデオマネージャ2内の再生装置指定Id により定められている。
【0044】
このように、各VTS3についての再生装置限定情報をまとめてビデオマネージャ2内に記録しておけば、再生装置の限定があるVTSと限定が無いVTSとが混在している場合にも、ユーザーが選択したVTSの再生装置の限定の有無をそのVTSをサーチすることなく知ることができ、再生の可否を迅速にユーザーに知らせることができる。なお、この点については、後の再生装置の動作の項目でより具体的に説明する。
[2]記録装置の実施形態
次に、上述のタイトルセット情報等含む制御情報、映像情報及び音声情報をDVD1に記録するための記録装置の実施形態について、図5を用いて説明する。始めに、本実施形態の記録装置の構成及び動作について説明する。
【0045】
図5に示すように、本実施形態に係る記録装置S1 は、VTR(Video Tape Recorder )70と、メモリ71と、信号処理部72と、ハードディスク装置73及び74と、コントローラ75と、多重器76と、変調器77と、マスタリング装置78とにより構成されている。
【0046】
次に、動作を説明する。
VTR70には、DVD1に記録すべき音楽情報や映像情報等の素材である記録情報Rが一時的に記録されている。そして、VTR70に一時的に記録された記録情報Rは、信号処理部72からの要求により当該信号処理部72に出力される。信号処理部72は、VTR1から出力された記録情報RをA/D変換した後、MPEG2方式により圧縮処理し、音楽情報と映像情報とを時間軸多重して圧縮多重信号Sr として出力する。その後、出力された圧縮多重信号Sr は、ハードディスク装置73に一時的に記憶される。
【0047】
これらと並行して、メモリ71は、上記記録情報Rを部分記録情報Pr に予め区分し、それぞれの部分記録情報Pr に関する制御情報等が記載されたキューシートSTに基づき、予め入力された当該部分記録情報Pr に関する内容情報を一時的に記憶し、信号処理部72からの要求に基づいて内容情報信号Si として出力する。信号処理部72は、VTR70から出力される上記記録情報Rに対応したタイムコードTt 及びメモリ71から出力される内容情報信号Si に基づき、タイムコードTt を参照して上記部分記録情報Pr に対応するアクセス情報信号Sacを生成して出力し、当該アクセス情報信号Sacがハードディスク装置74に一時的に記憶される。以上の処理が記録情報R全体について実行される。
【0048】
記録情報Rの全てについて上記の処理が終了すると、コントローラ75は、ハードディスク装置73から圧縮多重信号Sr を読み出すとともにハードディスク装置74からアクセス情報信号Sacを読み出し、これらに基づいて付加情報DA を生成し、ハードディスク装置74に記憶する。本実施形態におけるタイトルセット情報、再生装置指定情報及び再生装置限定情報の内容は予めDVD1の制作者によって決められており、ハードディスク74に記憶されている。そして、信号処理部72の制御により、ビデオマネージャ2及びコントローラ11に対応する情報は付加情報DA に含められる。即ち、前記第1の記録態様においては、タイトルセット情報及び再生装置指定情報がビデオマネージャ2として記録される情報として、また、再生装置限定情報が各VTS3内のコントロールデータ11として記録される情報として付加情報DA に含められる。一方、前記第2の記録態様においては、タイトルセット情報、再生装置指定情報及び再生装置限定情報はいずれもビデオマネージャ2として記録される情報として付加情報DA に含められる。
【0049】
一方、コントローラ75は、上記信号処理部72、ハードディスク装置73及びハードディスク装置74の夫々の動作の時間管理を行い、当該付加情報DA に対応する付加情報信号Sa をハードディスク装置74から読み出して出力すると共に圧縮多重信号Sr と付加情報信号Sa を時間軸多重するための情報選択信号Sc を生成して出力する。
【0050】
その後、圧縮多重信号Sr と付加情報信号Sa は、情報選択信号Sc に基づき、多重器76により時間軸多重されて情報付加圧縮多重信号Sapとして出力される。この情報付加圧縮多重信号Sapの段階では、記録すべき情報はコントローラ75の情報選択信号Sc を用いた切り換え動作によって制御信号と映像情報及び音声情報とが合成され、図1に示す物理構造(物理フォーマット)となっている。なお、副映像情報が存在する場合には、図示しないFD装置などの他の手段によって復号処理部72に入力され、映像、音声情報と同様に処理される。
【0051】
その後、変調器77は出力された情報付加圧縮多重信号Sapに対してリードソロモン符号等のエラー訂正コード(ECC)の付加及び8−16変調等の変調を施してディスク記録信号Sm を生成し、マスタリング装置78に出力する。
【0052】
最後に、マスタリング装置78は、当該ディスク記録信号Sm を光ディスクを製造する際のマスタ(抜き型)となるスタンパディスクに対して記録する。そして、このスタンパディスクを用いて図示しないレプリケーション装置により、一般に市販されるレプリカディスクとしての光ディスクが製造される。
【0053】
以上のようにして、タイトルセット情報、再生装置特定情報及び再生装置限定信号が前記第1又は第2の記録態様に従って記録されたDVDが作成される。
[3]再生装置の実施形態
次に、上記の記録装置S1 によりDVD1に記録された情報を再生するための再生装置の実施形態を、図6乃至図8を用いて説明する。始めに、図6を用いて、実施形態の再生装置の全体構成及び動作について説明する。
【0054】
図6に示すように、本実施形態に係る再生装置S2 は、ピックアップ80と、復調訂正部81と、ストリームスイッチ82及び84と、トラックバッファ83と、システムバッファ85と、デマルチプレクサ86と、VBV(Video Buffer Verifier )バッファ87と、ビデオデコーダ88と、サブピクチャバッファ89と、サブピクチャデコーダ90と、オーディオバッファ92と、オーディオデコーダ93と、PCIバッファ94と、PCIデコーダ95と、ハイライトバッファ96と、ハイライトデコーダ97と、入力部98と、ディスプレイ99と、システムコントローラ100と、ドライブコントローラ101と、スピンドルモータ102と、スライダモータ103とにより構成されている。なお、図6に示す構成は、再生装置S2 の構成のうち、画像及び音声の再生に関する部分のみを記載したものであり、ピックアップ80及びスピンドルモータ102並びにスライダモータ103等をサーボ制御するためのサーボ回路等は従来技術と同様であるので、記載及び細部説明を省略する。
【0055】
次に、全体動作を説明する。
ピックアップ80は、図示しないレーザダイオード、偏向ビームスプリッタ、対物レンズ、光検出器等を含み、DVD1に対して再生光としての光ビームBを照射すると共に、当該光ビームBのDVD1からの反射光を受光し、DVD1上に形成されている情報ピットに対応する検出信号Sp を出力する。このとき、光ビームBがDVD1上の情報トラックに対して正確に照射されると共に、DVD1上の情報記録面で正確に焦点を結ぶように、図示しない対物レンズに対して従来技術と同様の方法によりトラッキングサーボ制御及びフォーカスサーボ制御が施されている。
【0056】
ピックアップ80から出力された検出信号Sp は、復調訂正部81に入力され、復調処理及び誤り訂正処理が行われて復調信号Sdmが生成され、ストリームスイッチ82及びシステムバッファ85に出力される。
【0057】
復調信号Sdmが入力されたストリームスイッチ82は、ドライブコントローラ101からのスイッチ信号Ssw1 によりその開閉が制御され、閉のときには、入力された復調信号Sdmをそのままスルーしてトラックバッファ83に出力する。一方、ストリームスイッチ82が開のときには、復調信号Sdmは出力されず、不要な情報(信号)がトラックバッファ83に入力されることがない。
【0058】
復調信号Sdmが入力されるトラックバッファ83は、FIFO(First In First Out)メモリ等により構成され、入力された復調信号Sdmを一時的に記憶すると共に、ストリームスイッチ84が閉とされているときには、記憶した復調信号Sdmを連続的に出力する。トラックバッファ83は、MPEG2方式における各GOP毎のデータ量の差を補償すると共に、インターリーブドユニットIUに分割されたデータの読み取りの際等におけるトラックジャンプに起因して不連続に入力される復調信号Sdmを連続的に出力し、当該不連続による再生の中断を解消するためのものである。なお、前述のタイトル情報等に関連する処理は主としてこのシステムバッファ85、システムコントローラ100等により行なわれるが、その詳細は後述する。
【0059】
連続的に復調信号Sdmが入力されるストリームスイッチ84は、デマルチプレクサ86における分離処理において、後段の各種バッファがオーバーフローしたり、逆に空になってデコード処理が中断することがないように、システムコントローラ100からのスイッチ信号Ssw2 により開閉が制御される。
【0060】
一方、トラックバッファ83と並行して復調信号Sdmが入力されるシステムバッファ85は、DVD1をローディングしたときに最初に検出され、DVD1に記録されている情報全体に関する管理情報(ビデオマネージャ2)やVTS3のコントロールデータ11を蓄積して制御情報Sc としてシステムコントローラ100に出力すると共に、情報再生中に必要に応じて上記ナビパック41毎のDSIデータを一時的に蓄積し、システムコントローラ100に制御情報Sc として出力する。
【0061】
ストリームスイッチ84を介して復調信号Sdmが連続的に入力されたデマルチプレクサ86においては、当該復調信号Sdmから映像情報、音声情報、副映像情報及びナビパック41毎のPCIデータを分離し、ビデオ信号Sv 、副映像信号Ssp、オーディオ信号Sad並びにPCI信号Spcとして、夫々VBVバッファ87、サブピクチャバッファ89、オーディオバッファ92及びPCIバッファ94に出力する。なお、復調信号Sdmには、音声情報又は副映像情報として複数の言語が別々のストリームとして含まれている場合があるが、その場合には、システムコントローラ100からのストリーム選択信号Slcにより所望の言語が夫々選択されてオーディオバッファ92又はサブピクチャバッファ89に出力される。
【0062】
ビデオ信号Sv が入力されるVBVバッファ87は、FIFOメモリ等により構成され、ビデオ信号Sv を一時的に蓄積し、ビデオデコーダ88に出力する。VBVバッファ87は、MPEG2方式により圧縮されているビデオ信号Sv における各ピクチャ毎のデータ量のばらつきを補償するためのものである。そして、データ量のばらつきが補償されたビデオ信号Sv がビデオデコーダ88に入力され、MPEG2方式により復調が行われて復調ビデオ信号Svdとして混合器91に出力される。
【0063】
一方、副映像信号Sspが入力されるサブピクチャバッファ89は、入力された副映像信号Sspを一時的に蓄積し、サブピクチャデコーダ90に出力する。サブピクチャバッファ89は、副映像信号Sspに含まれる副映像情報を、当該副映像情報に対応する画像情報と同期して出力するためのものである。そして、映像情報との同期が取られた副映像信号Sspがサブピクチャデコーダ90に入力され、復調が行われて復調副映像信号Sspd として混合器91に出力される。
【0064】
なお、副映像信号Sspが、メニュー画面を構成して表示するために必要な、枠、選択ボタン等を構成するための画像情報を含んでいる場合には、システムコントローラ100からのハイライト制御信号Schに基づき、表示すべき選択ボタン等の表示状態の変更を行って出力する。
【0065】
ビデオデコーダ88から出力された復調ビデオ信号Svd及びサブピクチャデコーダ90から出力された復調副映像信号Sspd (対応する復調ビデオ信号Svdとの同期が取れている。)は、混合器91により混合され、最終的な表示すべき画像信号Svpとして図示しないCRT(Cathod Ray Tube )等の表示部に出力される。
【0066】
次に、オーディオ信号Sadが入力されるオーディオバッファ92は、FIFOメモリ等により構成され、入力されたオーディオ信号Sadを一時的に蓄積し、オーディオデコーダ93に出力する。オーディオバッファ92は、オーディオ信号Sadを対応する映像情報を含むビデオ信号Sv 又は副映像信号Sspに同期して出力させるためのものであり、対応する映像情報の出力状況に応じてオーディオ信号Sadを遅延させる。そして、対応する映像情報と同期するように時間調整されたオーディオ信号Sadは、オーディオデコーダ93に出力され、所定のデコードが施されて復調オーディオ信号Sadd として図示しないスピーカ等に出力される。なお、アクセス直後の再生で一時的に音声を中断する(ポーズする)必要があることが検出された場合には、システムコントローラ100からポーズ信号Scaがオーディオデコーダ93に出力され、当該オーディオデコーダ93において一時的に復調オーディオ信号Sadd の出力を停止する。
【0067】
更に、PCI信号Spcが入力されるPCIバッファ94は、FIFOメモリ等により構成され、入力されたPCI信号Spcを一時的に蓄積し、PCIデコーダ95に出力する。PCIバッファ94は、PCI信号Spcに含まれるPCIデータと当該PCIデータが対応する映像情報、副映像情報等とを同期させ、当該映像情報又は副映像情報等にPCIデータを適用させるためのものである。そして、PCIバッファ94により対応する映像情報又は副映像情報等と同期したPCI信号Spcは、PCIデコーダ95によりPCIデータに含まれるハイライト情報が分離され、ハイライト信号Shiとしてハイライトバッファ96に出力されると共に、PCIデータのハイライト情報以外の部分がPCI情報信号Spci としてシステムコントローラ100に出力される。
【0068】
ハイライト信号Shiが入力されるハイライトバッファ96は、FIFOメモリ等により構成され、入力されたハイライト信号Shiを一時的に蓄積し、ハイライトデコーダ97に出力する。ハイライトバッファ96は、当該ハイライト情報のための画像情報が含まれている副映像信号Sspに対応して、ハイライト情報に対応する選択項目の表示状態の変更が正確に行なわれるための時間軸補償を行うためのバッファである。そして、時間軸補償が行われたハイライト信号Shiは、ハイライトデコーダ97においてデコードされ、当該ハイライト信号Shiに含まれる情報が復調ハイライト信号Shid としてシステムコントローラ100に出力される。ここで、システムコントローラ100は、当該復調ハイライト信号Shid に基づき、ハイライト情報による表示状態の変更を行うべく、上記のハイライト制御信号Schを出力することとなる。
【0069】
システムコントローラ100は、システムバッファ85から入力される制御情報Sc 、PCIデコーダ95から入力されるPCI情報信号Spci 及びリモコン等の入力部98から入力される入力信号Sinに基づき、それらの信号に対応した正しい再生を行うために上記のスイッチ信号Ssw2 、ストリーム選択信号Slc、ポーズ信号Sca、ハイライト制御信号Schを出力すると共に、再生装置S2 の動作状況等を表示するために表示信号Sdpを液晶表示装置等のディスプレイ99に出力する。
【0070】
更に、システムコントローラ100は、上記制御情報Sc 等により、シームレス再生のためにサーチ等のトラックジャンプの処理が必要であることを検出したときには、ドライブコントローラ101に対して、当該トラックジャンプの処理に対応するシームレス制御信号Scsl を出力する。
【0071】
そして、シームレス制御信号Scsl が入力されたドライブコントローラ101は、スピンドルモータ102又はスライダモータ103に対して駆動信号Sd を出力する。この駆動信号Sd により、スピンドルモータ102又はスライダモータ103は、光ビームBが再生すべきDVD1上の記録位置に照射されるようにピックアップ2を移動させると共にDVD1の回転数をCLV制御する(図6破線矢印参照)。これと並行して、ドライブコントローラ101は、ピックアップ2が移動中であり復調訂正部3から復調信号Sdmが出力されないときには、シームレス制御信号Scsl に基づきスイッチ信号Ssw1 を出力し、ストリームスイッチ82を開とすると共に、復調信号Sdmが出力され始めると、ストリームスイッチ82を閉成して復調信号Sdmをトラックバッファ83に出力する。
【0072】
次に、上記再生装置S2 の内、特に本発明に係るシステムコントローラ100の動作について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
(1) 第1の再生方法
まず、第1の再生方法について説明する。この第1の再生方法は、図3に示す第1の記録態様に従ってタイトルセット情報等が記録されている場合の再生方法である。図7は、第1の再生方法の動作フローチャートである。
【0073】
まず、ユーザーがDVD1を再生装置S2 にセットすると、システムコントローラ100は、トラッキングサーボ、フォーカスサーボ等のサーボ系の設定を含む初期設定を行ない(ステップS1)、次に、ビデオマネージャ2にアクセスして図3に示すタイトルセット情報及び再生装置指定情報を含む必要な情報を取得する(ステップS2)。続いて、システムコントローラ100は、取得したタイトルセット情報が「00」、「10」、「11」のいずれであるかを判断する(ステップS3)。
【0074】
タイトルセット情報が「00」である場合、当該DVD1に含まれる全てのVTS3は再生装置を限定せずあらゆる再生装置で再生が可能であるので、通常の再生動作を行なう。具体的には、そのDVD1に含まれる1又は2以上のタイトルをCRT上にメニュー表示する(ステップS4)。ユーザーが再生を希望する一のタイトルを選択すると(ステップS5)、システムコントローラ100は選択されたタイトルの含まれるVTS3をサーチし、DVD1上の当該VTS3の位置へピックアップをジャンプさせる(ステップS6)。次に、そのVTS3内のコントロールデータ11を読み取る(ステップS7)。そして、システムコントローラ100は、コントロールデータ11に含まれるPGCIを取得し(ステップS8)、その内容に従って当該VTS3の再生を行なう(ステップS9)。
【0075】
一方、ステップS3においてタイトルセット情報が「11」であると判断された場合には、当該DVD1の全てのVTS3は再生できる再生装置が限定されていることになる。そこで、システムコントローラ100は、そのDVD1がセットされている再生装置がステップS2で取得した再生装置指定情報により指定される再生装置に該当するか否かを判断する(ステップS10)。該当する場合には(ステップS10:Yes)、ステップS4へ飛び、通常再生を行なう(ステップS4乃至S9)。一方、現在の再生装置が再生装置指定情報により指定されている再生装置に該当しない場合には(ステップS10:No)、システムコントローラ100は当該DVD1に記録された全てのタイトルがその再生装置によっては再生不可能である旨をCRT上に表示し(ステップS11)、処理を終了する(ステップS12)。
【0076】
また、ステップS3においてタイトルセット情報が「10」であると判断された場合は、そのDVD1には再生装置を限定するVTS3と限定しないVTS3とが混在していることを意味する。従って、ユーザーが再生を希望するタイトルがその再生装置で再生可能であるか否かを個別に調べてから再生を行なうことになる。具体的には、まず、そのDVD1に含まれるタイトルをCRT上に表示し(ステップS13)、ユーザーにそのうちのいずれかのタイトルを選択させる(ステップS14)。次に、選択されたタイトルが含まれるVTS3をサーチしてそのDVD1上の記録位置へピックアップをジャンプし(ステップS15)、そのVTS3に含まれるコントロールデータ11を読み取る(ステップS17)。コントロールデータ11には、図3に示すように再生装置限定情報が含まれているので、システムコントローラ100はこれを参照し、当該VTS3が再生装置を限定しているか否かを検出する(ステップS17)。当該VTS3が再生装置を限定しない場合、即ち、再生装置限定情報が「00」である場合には、そのタイトルは現在の再生装置によって再生することができる。よって、処理はステップS8へ飛び、当該VTS3内のコントロールデータ11からPGCIを取得して、再生を開始する(ステップS9)。
【0077】
一方、当該VTS3が再生装置を限定している場合、即ち、ステップS17において再生装置限定情報が「11」である場合には、システムコントローラ100は現在の再生装置が再生装置指定情報により指定された再生装置に含まれるか否かを判断する(ステップS18)。そして、指定された再生装置に含まれる場合は(ステップS18:Yes)、処理はステップS8へ飛び、PCGIを取得して再生を開始する(ステップS19、S20)。一方、ステップS18において、指定された再生装置に含まれない場合には(ステップS18:No)、システムコントローラ100は、このタイトルが現在使用している再生装置によっては再生不可能である旨をCRT上に表示し(ステップS19)、処理を終了する(ステップS20)。
【0078】
以上のように、第1の再生方法によれば、再生装置にDVDがセットされると、システムコントローラ100はまず、ビデオマネージャ2内のタイトルセット情報を参照して、当該DVD1内の全てのタイトルが再生装置を限定しているか否かを判断する。そして、再生装置についての限定がない場合には直ちに再生を開始する。また、DVD内の全てのタイトルについて限定がある場合には、その再生装置が指定の再生装置に含まれるか否かを判断し、指定された再生装置であれば再生を開始する。また、当該DVD1内の一部のVTS3についてのみ再生装置の限定がある場合には、ユーザーに選択されたVTS3の再生装置限定情報をチェックして再生可能か否かを判断する。このように、本発明ではDVDがセットされた場合に最初に読み取られるビデオマネージャ内に再生装置の限定の有無を示すタイトルセット情報を含めているので、再生装置の限定が統一的に決定されているDVDの場合には、個々のVTSをサーチしてVTS毎の限定の有無をチェックする必要がないので、迅速に再生を開始し、又は、再生不能であることを表示することが可能となる。また、再生装置を限定しているVTSと限定していないVTSとが混在しているDVDにおいても、適格に再生の可否を判断して、再生可能な場合のみ再生を行なうことができる。
[2] 第2の再生方法
次に、第2の再生方法について説明する。第2の再生方法は、図4に示す第2の記録態様に従って作成されたDVDの再生方法に関する。図8に、第2の再生方法の動作フローチャートを示す。
【0079】
この第2の再生方法は、セットされたDVDに再生装置を限定するVTSと限定しないVTSが混在している場合の処理においてのみ第1の再生方法と相違する。即ち、図8において、DVDをセットしてからタイトルセット情報をチェックするまでの処理(ステップS21乃至S23)、タイトルセット情報が「00」であった場合の処理(ステップS24乃至S29)、及び、タイトルセット情報が「11」であった場合の処理(ステップS30乃至S32)は、図7に示す第1の再生方法における処理(ステップS1乃至S3、ステップS4乃至S9、及び、ステップS10乃至S12)と同一であるので、その詳細な説明は省略する。但し、図4に示す記録態様では、各VTS3についての再生装置限定情報がビデオマネージャ2内にまとめて記録されているので、システムコントローラ100はステップS22でタイトルセット情報、再生装置指定情報のみならず、各VTS3についての再生装置限定情報をも取得することになる。
【0080】
さて、ステップS23でタイトルセット情報が「10」であると判断された場合は、そのDVD1には再生装置を限定するVTS3と限定しないVTS3とが混在していることを意味する。従って、そのDVD1に含まれるタイトルをCRT上に表示し(ステップS33)、ユーザーにそのうちのいずれかのタイトルを選択させる(ステップS34)。次に、ビデオマネージャ2に記憶された再生装置限定情報のうち、選択されたタイトルが含まれるVTS3に対応する再生装置限定情報を取得し(ステップS35)、当該VTS3が再生装置を限定しているか否かを検出する(ステップS36)。ここでは、第1の再生方法の場合と異なり、再生装置限定情報は各VTS3内のコントロールデータ11内ではなく、ビデオマネージャ2内にまとめて記録されているので(図4参照)、選択されたVTS3をサーチしてそれに含まれるコントロールデータ11を読み取る必要はない。当該VTS3が再生装置を限定しない場合、即ち、再生装置限定情報が「00」である場合には、そのタイトルは現在の
再生装置によって再生することができる。よって、処理はステップS28へ飛び、当該VTS3内のコントロールデータ11からPGCIを取得して、再生を開始する(ステップS29)。
【0081】
一方、当該VTS3が再生装置を限定している場合、即ち、ステップS36において再生装置限定情報が「11」である場合には、システムコントローラ100は現在の再生装置が再生装置指定情報により指定された再生装置に含まれるか否か再生装置指定情報Id を参照して判断する(ステップS37)。そして、指定された再生装置に含まれる場合は(ステップS37:Yes)、処理はステップS28へ飛び、PCGIを取得して再生を開始する(ステップS28、S29)。一方、ステップS37において、指定された再生装置に含まれない場合には(ステップS37:No)、システムコントローラ100は、このタイトルが現在使用している再生装置によっては再生不可能である旨をCRT上に表示し(ステップS38)、処理を終了する(ステップS39)。
【0082】
このように、第2の記録態様によれば、各VTSに対応する再生装置限定情報がビデオマネージャ2内にまとめて記録されている。よって、第2の再生方法によれば、挿入されたDVDが再生装置を限定するタイトルと限定しないタイトルを含む場合において、一のタイトルがユーザーにより選択されても、そのタイトルに対応するVTS3をサーチしてコントロールデータ11を読みに行くことなく、直ちに再生の可否を知ることができ、ユーザーの操作に対して迅速な応答が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るDVDの記録フォーマットを示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るDVDの論理フォーマットを示す図である。
【図3】タイトルセット情報等の第1の記録態様を示す図である。
【図4】タイトルセット情報等の第2の記録態様を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るDVDの記録装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態に係るDVDの再生装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施形態に係る第1の再生方法の動作フローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係る第2の再生方法の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1…DVD
2…ビデオマネージャ
3、63…VTS
10…VOB
11…コントロールデータ
20…セル
30…VOBユニット
41…ナビパック
42…ビデオデータ
43…オーディオデータ
44…サブピクチャデータ
60…プログラム
61、61A、61B…PGC
62…タイトル
70…VTR
71…メモリ
72…信号処理部
73…ハードディスク装置
74…FD装置
75…コントローラ
76…多重器
77…変調器
78…マスタリング装置
80…ピックアップ
81…復調訂正部
82、84…ストリームスイッチ
83…トラックバッファ
85…システムバッファ
86…デマルチプレクサ
87…VBVバッファ
88…ビデオデコーダ
89…サブピクチャバッファ
90…サブピクチャデコーダ
92…オーディオバッファ
93…オーディオデコーダ
94…PCIバッファ
95…PCIデコーダ
96…ハイライトバッファ
97…ハイライトデコーダ
98…入力部
99…ディスプレイ
100…システムコントローラ
101…ドライブコントローラ
102…スピンドルモータ
103…スライダモータ
S1 …記録装置
S2 …再生装置
DK…光ディスク
ST…キューシート

Claims (3)

  1. リードイン領域と、画像情報又は音情報の少なくともいずれか一方を含む実体情報が一又は複数記録される実体情報記録領域と、記録媒体上の全ての前記実体情報を管理するための管理情報が記録される管理情報記録領域と、当該実体情報の再生態様を制御するための再生制御情報が前記実体情報の数だけ記録される制御情報記録領域と、リードアウト領域と、が、形成される記録媒体であって、
    各前記実体情報の夫々が民生用の当該実体情報または業務用の当該実体情報のいずれであるかを示す種類情報が、前記再生制御情報及び前記実体情報の前記記録媒体からの読み出しよりも先に読み出される当該記録媒体上の位置に記録されており、且つ、前記管理情報記録領域も、前記制御情報記録領域及び前記実体情報記録領域よりも先に読み出される前記記録媒体上の位置に形成されることを特徴とする記録媒体。
  2. 前記種類情報は、民生用再生装置又は業務用再生装置のいずれか一方内に記憶されている装置用途識別コードと同一の内容を示す情報であることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
  3. 前記管理情報がビデオマネージャであり、相互に対応する前記実体情報及び前記再生制御情報によりVTS(Video Title Set)が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の記録媒体。
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