JP2012222096A - ウエハー固定治具及びシリコンウエハーの検査方法 - Google Patents

ウエハー固定治具及びシリコンウエハーの検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 固定時のウエハー表面の高さばらつきを抑制したシリコンウエハー固定治具及びシリコンウエハーの検査方法を提供する。
【解決手段】 位置決め孔53を備えるシリコンウエハーを載置する基台51と、基台51の載置部52にシリコンウエハーの載置面よりも突出するように設けられ且つ位置決め孔53に挿入されてシリコンウエハーの位置決めを行うための位置決めピン53と、を備え、位置決めピン53の少なくとも周縁部には、凹部54が形成されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ウエハー固定治具及びシリコンウエハーの検査方法に関し、特に、圧力発生素子によってノズルから液滴を噴射させる液体噴射ヘッドに用いられるウエハー固定治具及びシリコンウエハーの検査方法として好適なものである。
従来から、例えば、圧電素子等の圧力発生手段によって圧力発生室内の液体に圧力を付与することで、ノズルから液滴を吐出する液体噴射ヘッドが知られており、その代表例としては、液滴としてインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドが挙げられる。そして、このインクジェット式記録ヘッドとしては、圧力発生室が形成された流路形成基板の一方面側に圧電素子等の圧力発生手段が設けられると共に、流路形成基板の他方面側にノズルが穿設されたノズルプレートが接合されたものが知られている。
このようなインクジェット式記録ヘッドを構成する部材、例えば、流路形成基板は、シリコンウエハーに複数一体的に形成された後、このシリコンウエハーを分割することによって形成されている(例えば、特許文献1参照)。
かかるシリコンウエハーは、分割される前に、画像処理により外観検査が行われることがある(例えば、特許文献2参照)。シリコンウエハーの外観検査では、シリコンウエハーをウエハー固定治具に固定し、このウエハー固定治具を所定の設置台に固定して検査を行っている。
特開2004−181947号公報 特開2006−78317号公報
このウエハー固定治具は、位置決めピンを備えており、シリコンウエハーに予め形成した位置決め孔に、ウエハー固定治具の位置決めピンを挿入することで、シリコンウエハーを固定できるようになっている。しかしながら、シリコンウエハーの位置決め孔に位置決めピンを挿入する際には、金属材料からなる位置決めピンがシリコンウエハーの位置決め孔周縁部をチッピングしてしまうことがある。そして、チッピング片がシリコンウエハーのウエハー固定治具との当接面に付着したままであったり、ウエハー固定治具にチッピング片が落下したりすると、シリコンウエハーとウエハー固定治具との間にチッピング片が挟まれて、シリコンウエハーが表面に高さばらつきが生じた状態でウエハー固定治具に固定されてしまうことがある。
特許文献2のように画像処理を行う外観検査では、焦点ズレが生じてしまうため、シリコンウエハーの状態が実際には良好であるにも関わらず、不良と判断されることがあった。
なお、チッピング片によりシリコンウエハーの表面に高さばらつきが生じるという問題は、シリコンウエハーの外観検査時に使用するシリコンウエハーを固定するウエハー固定治具だけではなく、他のウエハー固定治具においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、固定時のウエハー表面の高さばらつきを抑制したウエハー固定治具及びシリコンウエハーの検査方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、貫通孔を備えるウエハーを載置する基台と、前記基台に前記ウエハーの載置面よりも突出するように設けられ且つ前記貫通孔に挿入されて前記ウエハーの位置決めを行うための位置決めピンと、を備え、前記位置決めピンの少なくとも周縁部には、凹部が形成されていることを特徴とするウエハー固定治具にある。
かかる態様では、シリコンウエハーを固定した際にチッピングが生じても、チッピング片を凹部に落下させることができ、チッピング片によりウエハー表面の高さばらつきが生じるのを抑制することができる。
ここで、前記位置決めピンが前記凹部の底部に固定されているのが好ましい。これによれば、より確実にチッピング片を凹部に落下させることができる。
前記凹部側面が底部中央に向かって傾斜する傾斜面となっているのが好ましい。これによれば、より確実にチッピング片を凹部に落下させることができる。
本発明の他の態様は、上記のウエハー固定治具にシリコンウエハーを固定し、前記シリコンウエハー表面を検査することを特徴とするシリコンウエハーの検査方法にある。
かかる態様では、チッピング片によりウエハー表面の高さばらつきが生じるのが抑制されていることにより、シリコンウエハーの表面を正確に検査することができる。
一実施形態に係る記録ヘッドの断面図。 一実施形態に係る流路形成基板の平面図。 一実施形態に係る記録ヘッドの流路形成基板用ウエハーの平面図。 一実施形態に係るウエハー固定治具の平面図及び断面図。 一実施形態に係るウエハー固定治具の説明図。 一実施形態に係るシリコンウエハーの検査方法を示す断面図。 他の実施形態に係るウエハー固定治具の斜視図及び断面図。 他の実施形態に係るウエハー固定治具の斜視図。 他の実施形態に係るウエハー固定治具の斜視図及び断面図。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの一例を示す断面図である。図2は、流路形成基板の平面図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、複数の圧力発生室11を有する流路形成基板12と、各圧力発生室11に連通する複数のノズル開口13が穿設された接合基板であるノズルプレート14と、流路形成基板12のノズルプレート14とは反対側の面に設けられる振動板15と、該振動板15上の各圧力発生室11に対応する領域に設けられる圧電素子16とを有する。
流路形成基板12には、その一方面側の表層部分に、圧力発生室11が隔壁17によって区画されてその幅方向で複数並設されている。例えば、本実施形態では、流路形成基板12には、複数の圧力発生室11が並設された列が2列設けられている。また、各圧力発生室11の列の外側には、各圧力発生室11にインクを供給するためのリザーバー18が、流路形成基板12を厚さ方向に貫通して設けられている。そして、各圧力発生室11とリザーバー18とは、インク供給路19を介して連通している。インク供給路19は、本実施形態では、圧力発生室11よりも狭い幅で形成されており、リザーバー18から圧力発生室11に流入するインクの流路抵抗を一定に保持する役割を果たしている。さらに、圧力発生室11のリザーバー18とは反対の端部側には、流路形成基板12を貫通するノズル連通孔20が形成されている。なお、このような流路形成基板12は、本実施形態では、表面が(110)面であるシリコン単結晶基板からなり、圧力発生室11等は、流路形成基板12を異方性エッチングすることによって形成されている。
流路形成基板12の一方面側にはノズル開口13が穿設されたノズルプレート14が接着剤や熱溶着フィルムを介して接着され、各ノズル開口13は、流路形成基板12に設けられたノズル連通孔20を介して各圧力発生室11と連通している。また、流路形成基板12の他方面側、すなわち、圧力発生室11の開口面側には振動板15が接合されて、各圧力発生室11はこの振動板15によって封止されている。そして、圧力発生室11内にインク滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段である圧電素子16は、この振動板15上に先端部が当接した状態で固定されている。具体的には、圧電素子16は、振動に寄与する活性領域と振動に寄与しない不活性領域とから構成され、この活性領域の先端が振動板15上に当接する。
本実施形態に係る圧電素子16は、いわゆる縦振動型の圧電素子であり、圧電材料21と電極形成材料22及び23とを縦に交互にサンドイッチ状に挟んで積層され、振動に寄与しない不活性領域が固定基板24に固着されている。また、本実施形態では、圧電素子16の運動を阻害しない程度の空間を確保した状態でその空間を密封可能な圧電素子保持部25を有するヘッドケース26が振動板15上に固定されている。そして、圧電素子16が固定された固定基板24が、圧電素子16とは反対側の面でこのヘッドケース26に固定されている。
ここで、圧電素子16の先端が当接する振動板15は、例えば、樹脂フィルム等の弾性部材からなる弾性膜27と、この弾性膜27を支持する、例えば、金属材料等からなる支持板28との複合板で形成されており、弾性膜27側が流路形成基板12に接合されている。例えば、本実施形態では、弾性膜27は、厚さが数μm程度のPPS(ポリフェニレンサルファイド)フィルムからなり、支持板28は、厚さが数十μm程度のステンレス鋼板(SUS)からなる。また、振動板15の各圧力発生室11に対向する領域内には、圧電素子16の先端部が当接する島部29が設けられている。すなわち、振動板15の各圧力発生室11の周縁部に対向する領域に他の領域よりも厚さの薄い薄肉部30が形成されて、この薄肉部30の内側にそれぞれ島部29が設けられている。例えば、本実施形態では、振動板15の島部29及び薄肉部30は、支持板28をエッチングにより除去することによって形成されており、薄肉部30は実質的に弾性膜27のみで形成されている。そして、各圧電素子16は、上述したように、その活性領域の先端がこのような振動板15の島部29に当接した状態で固定されている。また、本実施形態では、振動板15のリザーバー18に対向する領域に、薄肉部30と同様に、支持板28がエッチングにより除去されて実質的に弾性膜のみで構成されるコンプライアンス部31が設けられている。なお、このコンプライアンス部31は、リザーバー18内の圧力変化が生じた時に、このコンプライアンス部31の弾性膜27が変形することによって圧力変化を吸収し、リザーバー18内の圧力を常に一定に保持する役割を果たす。
このようなインクジェット式記録ヘッド10では、インク滴を吐出する際に、圧電素子16及び振動板15の変形によって各圧力発生室11の容積を変化させて所定のノズル開口13からインク滴を吐出させるようになっている。具体的には、図示しないインクカートリッジからヘッドケース26に形成された図示しないインク流路を介してリザーバー18にインクが供給されると、インク供給路19を介して各圧力発生室11にインクが分配される。実際には、圧電素子16に電圧を印加することにより圧電素子16を収縮させる。これにより、振動板15が圧電素子16と共に変形されて圧力発生室11の容積が広げられ、圧力発生室11内にインクが引き込まれる。そして、ノズル開口13に至るまで内部にインクを満たした後、駆動回路からの記録信号に従い、圧電素子16の電極形成材料22及び23に印加していた電圧を解除する。これにより、圧電素子16が伸張されて元の状態に戻ると共に振動板15も変位して元の状態に戻る。結果として圧力発生室11の容積が収縮して圧力発生室11内の圧力が高まりノズル開口13からインク滴が吐出される。
ちなみに、このようなインクジェット式記録ヘッドを構成する流路形成基板12や接合基板であるノズルプレート14は、組立段階においてはウエハーに複数一体的に形成されている。図3は、記録ヘッドの流路形成基板用ウエハーの図である。図3に示すように、流路形成基板12は、例えば、6インチのシリコンウエハーである流路形成基板用ウエハー100に複数一体的に形成される。具体的には、流路形成基板用ウエハー100を異方性ウェットエッチングすることによって圧力発生室11、リザーバー18、インク供給路19及びノズル連通孔20が複数形成される。そして、この流路形成基板用ウエハー100を図中点線で示す切断予定線に沿って分割することによって形成されている。
ここで、流路形成基板用ウエハー100は、流路形成基板12となる領域以外の領域に、詳しくは後述するウエハー固定治具に固定する際に利用される位置決め孔101が設けられている。本実施形態では、位置決め孔101を、流路形成基板用ウエハー100のオリエンテーションフラット100aと直交する線を中心軸として相対向するように2つ設けるようにした。このような位置決め孔101は、例えば、流路形成基板用ウエハー100に圧力発生室11等を形成する際のエッチングにより同時に形成することができる。すなわち、シリコンウエハーである流路形成基板用ウエハー100を異方性エッチングすることにより、位置決め孔101をその開口が菱形状となるように高精度に形成することができる。なお、位置決め孔101の形状及び製造方法は特にこれに限定されず、例えば、位置決め孔101をドライエッチングやレーザー加工等の機械的な加工により形成してもよいし、また開口形状が円形状であってもよい。
以下、このようなインクジェット式記録ヘッドを構成する流路形成基板用ウエハー等を画像検査などの検査を行う場合に固定するウエハー固定治具について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係るウエハー固定治具を示す平面図及びそのA−A′断面図である。なお、図4中に符号100で示した破線は流路形成基板用ウエハー100の配置予定範囲を示している。
図4に示すように、ウエハー固定治具50は、板状部材からなる基台51と、基台51の一方面側に設けられ、略円形状ウエハーの外周部が載置される載置部52と、を具備する。
本実施形態では、基台51の一方面側には4つの載置部52が離間配置されている。本実施形態の載置部52は、流路形成基板用ウエハー100のオリエンテーションフラット100aを保持する載置部521と、載置部521に対向して設けられる載置部522と、載置部521と載置部522とを結ぶ線を中心軸として対称となるように設けられる載置部523及び載置部524と、からなる。各載置部52は、上面が平坦で、側壁が円弧面と弦面とを有しており、同心円の円周方向に各載置部52の円弧面が沿うように離隔配置されている。これにより、各載置部52は、それぞれ、流路形成基板用ウエハー100の外周部、具体的には、流路形成基板用ウエハー100の流路形成基板12が形成されていない領域が載置できるようになっている。
そして、載置部52のうち相対向する位置に設けられた載置部523と載置部524には、それぞれ凹部54が設けられており、かかる凹部54の底面に位置決めピン53が固定されている。言い換えれば、位置決めピン53の基端部は載置部52の上面よりも低い位置に設けられており、位置決めピン53の少なくとも周縁部に凹部54が形成された状態となっている。
この位置決めピン53は、流路形成基板用ウエハー100の位置決め孔101に挿入されて、流路形成基板用ウエハー100を位置決めするためのものであり、基台51の載置部52(載置部523,載置部524)の上面よりも突出するように、すなわち、流路形成基板用ウエハー100の載置面よりも突出するように設けられている。かかる位置決めピン53は、流路形成基板用ウエハー100を固定した際に、位置決め孔101から露出する長さを有し、位置決め孔101に内接する大きさの外径で形成された円柱形状を有する。また、本実施形態の位置決めピン53は、金属材料からなる。
本実施形態では、載置部52に形成された溝が凹部54となっている。凹部54は、断面四角形状であり、弦面から弦面と直交する方向に向かって貫通するように形成されている。すなわち、凹部54の底面は、水平面となっている。かかる凹部54の高さ(深さ)は、後述するチッピング片の最大径(又は最大長)よりも大きくなるように形成するのが好ましい。チッピング片の最大径(又は最大長)は、位置決め孔101に位置決めピン53を挿入した際に発生するチッピング片を予め測定することにより求めることができ、複数回測定した際の最大値を最大径と判断するのがよい。同様に、溝である凹部54の開口の長さは、チッピング片の最大径(又は最大長)よりも長くなるように形成するのが好ましい。本実施形態の流路形成基板用ウエハー100は、例えば、チッピング片の最大径が750μmであったので、凹部54の深さ及び開口の長さを1000μmとした。
図5に示すように、上述したウエハー固定治具50の載置部52に設けられる位置決めピン53を、流路形成基板用ウエハー100の外周部に設けられた位置決め孔101にそれぞれ挿入し、流路形成基板用ウエハー100を下方にスライドさせることにより、固定治具50に流路形成基板用ウエハー100を固定することができる。この後、必要に応じて、真空ポンプなどの真空引き装置により、ウエハー固定治具50に固定した流路形成基板用ウエハー100の裏面側中央部を吸引し、ウエハー固定治具50の載置部52に流路形成基板用ウエハー100を吸着固定してもよい。
しかしながら、流路形成基板用ウエハー100の位置決め孔101に位置決めピン53を挿入する際には、金属材料からなる位置決めピン53がシリコンからなる流路形成基板用ウエハー100の位置決め孔101周縁部をチッピングしてしまうことがある。そして、チッピング片500が流路形成基板用ウエハー100のウエハー固定治具50との当接面に付着したままであったり、ウエハー固定治具50の載置部52にチッピング片500が落下したりすると、流路形成基板用ウエハー100とウエハー固定治具50との間にチッピング片500が挟まれて、流路形成基板用ウエハー100が表面に高さばらつきが生じた状態でウエハー固定治具50に固定されてしまうことがある。
しかしながら、本実施形態のウエハー固定治具50によれば、流路形成基板用ウエハー100をウエハー固定治具50に固定する際にチッピングが発生したとしても、チッピング片500が凹部54に落下することにより、載置部52の上面にチッピング片500が付着するのを抑制することができる。したがって、ウエハー固定時に流路形成基板用ウエハー100表面に高さばらつきが生じるのを抑制することができる。また、流路形成基板用ウエハー100の位置決め孔101近傍にチッピング片500が付着したままであっても、固定時にはチッピング片が凹部54に落下又は保持されることで、流路形成基板用ウエハー100表面に高さばらつきが生じるのを抑制することができる。すなわち、本実施形態によれば、ウエハー固定治具50に流路形成基板用ウエハー100を載置面と平行に固定することができる。
なお、凹部54に落下したチッピング片500は、流路形成基板用ウエハー100をウエハー固定治具50から外した後に、凹部54を吸引したりブローしたりすることにより除去すればよい。
以下、図6を用いて、本発明の一実施形態に係るウエハー固定治具50を用いたシリコンウエハーの検査方法について簡単に説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係るシリコンウエハーの検査方法を説明する断面図である。
本実施形態のシリコンウエハーの検査方法は、シリコンウエハーの外観、具体的には、シリコンウエハーの表面を画像処理により検査するものである。
上述したように、本実施形態にかかる流路形成基板用ウエハー100は、シリコンウエハーからなり、異方性エッチングすることにより、圧力発生室11、リザーバー18、インク供給路19及びノズル連通孔20等の複数の凹部が形成されている。
このような流路形成基板用ウエハー100の表面は、図6に示す検査装置200により検査される。ここでいう流路形成基板用ウエハー100の表面は、流路形成基板用ウエハー(シリコンウエハー)自体の表面だけではなく、流路形成基板用ウエハーの表面に設けられる部材の状態も含むものである。
図6に示すように、検査装置200は、ウエハー固定治具50を設置する移動設置台210を備えている。この移動設置台210の下方には、図示しないが、X方向に延設される第1案内レールと、X方向と直交するY方向に延設される第2案内レールとが設けられており、移動設置台210は、かかる第1案内レールと第2案内レールに対応する直動機構を備え、X方向及びY方向に移動自在に構成されている。
この移動設置台210に、被対象物である流路形成基板用ウエハー100を固定するウエハー固定治具50が設置(固定)されている。
そして、移動設置台210の上方には、流路形成基板用ウエハー100の撮影を行う撮像手段220が設けられている。かかる撮像手段220は、撮像部211と、撮像部211を支持する支持部222と、図示しない不良検出部と、から構成される。撮像部211は、支持部222に固定されて、流路形成基板用ウエハー100上方に位置するように配置されている。
撮像部211の種類は特に限定されないが、例えば、被対象物(流路形成基板用ウエハー100)に光を当て、その反射光を読み取るセンサーが挙げられる。かかるセンサーとしては、例えば、縮小光学系方式(CCD方式)や等倍光学系方式(CIS方式)などが挙げられる。
また、不良検出部は、撮像部211が撮像する画像を用いて不良が発生しているか否かのエラー判定を行うように構成されている。かかるエラー判定は、被対象物(流路形成基板用ウエハー100)の画像の特徴を示す特徴量を演算し、特徴量と良否判定するための判定値とを比較する、いわゆる、2値化判定の画像処理により行われる。
上述した検査装置200を用いたシリコンウエハーの検査方法について簡単に説明する。
まず、検査装置200のウエハー固定治具50上に流路形成基板用ウエハー100を載置し、撮像部211によって流路形成基板用ウエハー100の表面の画像を取得する。具体的には、移動設置台210をX方向及びY方向にそれぞれ動かし、流路形成基板用ウエハー100の上方に設けられた撮像部211により、流路形成基板用ウエハー100の部分画像を取得する。すなわち、移動設置台210をX方向及びY方向にそれぞれ動かし、流路形成基板用ウエハー100の任意の箇所の画像を複数取得する。なお、勿論、任意の箇所のみならず、部分画像を繋ぎ合わせて流路形成基板用ウエハー100の全体の画像を取得できるようにしてもよい。
そして、測定箇所毎に設定される所定のアルゴリズムを用いて、不良検出部により、エラー判定を行う。
本実施形態では、流路形成基板用ウエハー100の一方面の表面を検査した後、必要があれば、さらに、他方面(裏面)の表面の検査も同様に行ってもよい。これにより、流路形成基板用ウエハー100の両面を検査することができる。なお、流路形成基板用ウエハー100を裏返す方法は特に限定されず、人が行ってもよいが、流路形成基板用ウエハー100を反転させる自動反転手段を備える検査装置200とし、かかる自動反転手段により裏返すようにしてもよい。
本実施形態のように、画像処理を行うシリコンウエハーの検査方法では、流路形成基板用ウエハー100の表面がわずかに傾くだけで、焦点ずれが生じてしまう。このため、焦点ずれを補正せずに、シリコンウエハーの検査を行うと、外観検査誤判定が生じてしまう。しかしながら、本実施形態のシリコンウエハーの検査方法では、ウエハー固定治具50を用いることにより、チッピング片により流路形成基板用ウエハー100表面の高さばらつきが生じるのを抑制している。したがって、流路形成基板用ウエハー100表面の高さばらつきによる焦点ズレが抑制されて、シリコンウエハーの表面を正確に検査することができる。
なお、上述したシリコンウエハーの検査方法により、シリコンウエハー表面に異常が発見されない場合は、必要に応じて接合部材を流路形成基板用ウエハー100に接合した後、流路形成基板用ウエハー100等を一つのチップサイズの流路形成基板に分割することによって図1に示すインクジェット式記録ヘッドとすることができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述の一実施形態では、凹部54の形状を直方体状としたが、凹部の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、円柱状であってもよい。また、図7に示すように、凹部54Aは、側面が底部中央に向かって傾斜する傾斜面となっていてもよい。このような構成とすることにより、流路形成基板用ウエハー100からチッピング片が発生した際に、より確実に凹部54A内に落下又は保持させて、凹部54Aからチッピング片が露出しないようにすることができる。したがって、より確実にウエハー表面の高さばらつきを抑制して、流路形成基板用ウエハー100をウエハー固定治具50に固定することができる。
また、上述の一実施形態では、凹部54の底面は水平面としたが、図8に示すように、凹部54Bの底面は、載置部52の弦面から基台51に向かって傾斜する傾斜面となっていてもよい。この場合は、上述の一実施形態と同様に、凹部54Bにチッピング片を落下又は保持させることができ、固定時のウエハー表面の高さばらつきを抑制することができるだけでなく、さらに、凹部54Bに落下したチッピング片を凹部54Bの外側、すなわち、基台51上面へ落下させることができる。したがって、凹部54Bにチッピング片が蓄積されるのを抑制することができる。
また、上述の一実施形態では、凹部54の底面に位置決めピン53を固定するようにしたが、図9に示すように、載置部52の上面に位置決めピン53を設け、位置決めピン53の周縁部のみに凹部54Cを設けるようにしてもよい。この場合も上述の一実施形態と同様に、チッピング片を凹部54Cに落下又は保持させることができ、固定時のウエハー表面の高さばらつきを抑制することができる。
ウエハー固定治具50の載置部52の形状、数、配置等は特に限定されるものではなく、ウエハーを載置できるものであればよい。また、ウエハー固定治具50における位置決めピン53の数は2以上であってもよい。
また、上述の一実施形態では、基台51の載置部52に位置決めピン53を設けるようにしたが、載置部52を設けずに基台51の一方面に直接、位置決めピン53を設けるようにしてもよい。
上述の一実施形態では、ウエハー固定治具50に固定するウエハーの一例としてインクジェット式記録ヘッドを構成する流路形成基板用ウエハーを挙げて説明したが、シリコンウエハーの種類はこれに限定されるものではない。
上述の一実施形態では、検査装置200の撮像手段220によりエラー判定を行ったが、上述の一実施形態の検査装置200でエラー判定が出た流路形成基板用ウエハー100は、実際に不良となっているか否かを目視でさらに検査を行うようにしてもよい。
また、上述の一実施形態では、撮像部221をウエハー固定治具50の上面側に位置するように設けたが、さらに、ウエハー固定治具50の下面側にも撮像部を設けるようにしてもよく、例えば、移動設置台210を中空構造とし、移動設置台210の下に撮像部を設けてもよい。このような構成とすることにより、流路形成基板用ウエハー100の両面を同時に検査することができる。
上述の一実施形態の検査装置200は、撮像部221を固定し、移動設置台210を移動自在としたが、これに限定されず、例えば、設置台210を固定し、撮像部221が移動自在としてもよい。この場合も同様に、流路形成基板用ウエハー100の任意の箇所の画像を複数取得することができる。
また、上述したシリコンウエハーの検査方法では、圧電素子を備える振動板等の接合部材を接合する前の流路形成基板用ウエハー100の検査を行ったが、勿論、圧電素子を備える振動板を接合した後の流路形成基板用ウエハー100の表面の検査を行うようにしてもよい。この場合は、シリコンウエハーの表面(一方面)だけではなく、シリコンウエハーの他方面側の表面も検査することができる。すなわち、シリコンウエハーに接合された接合部材の表面も観察することもできる。上述した実施形態では、圧電材料21と電極形成材料22,23とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子16を備える振動板を例示したが、例えば、第1電極、圧電材料層、及び第2電極を順次積層した撓み振動型の圧電素子を備える振動板を接合した流路形成基板用ウエハーの両面を検査する場合は、圧電素子の状態を検査することもできる。
また、上述の一実施形態では、画像処理を行うシリコンウエハーの検査方法について説明したが、本発明のウエハー固定治具は、画像処理を行わないシリコンウエハーの表面の検査にも勿論適用することができる。
また、上述の一実施形態では、流路形成基板用ウエハー100の検査方法に用いられるウエハー固定治具について説明したが、本発明にかかるウエハー固定治具は、ウエハー固定治具全般を対象としたものであり、流路形成基板用ウエハーの検査方法に用いるシリコンウエハー固定治具以外のシリコンウエハー固定治具にも、勿論適用することができる。例えば、流路形成基板用ウエハーと、ノズルプレート等の接合部材とを接着する際に、流路形成基板用ウエハーと接合部材とを保持するウエハー固定治具として用いることができる。この場合は、流路形成基板用ウエハー100をウエハー固定治具50に固定したまま、その流路形成基板用ウエハー100を他の基板へ接合させることが可能である。
11 圧力発生室、 12 流路形成基板、 13 ノズル開口、 14 ノズルプレート、 15 振動板、 16 圧電素子、 18 リザーバー、 19 インク供給路、 20 ノズル連通孔、 21 圧電材料、 22,23 電極形成材料、 24 固定基板、 51 基台、 52 載置部、 53 位置決めピン、 54 凹部、 100 流路形成基板用ウエハー

Claims (4)

  1. 貫通孔を備えるウエハーを載置する基台と、
    前記基台に前記ウエハーの載置面よりも突出するように設けられ且つ前記貫通孔に挿入されて前記ウエハーの位置決めを行うための位置決めピンと、を備え、
    前記位置決めピンの少なくとも周縁部には、前記凹部が形成されていることを特徴とするウエハー固定治具。
  2. 前記位置決めピンが前記凹部の底部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のウエハー固定治具。
  3. 前記凹部側面が底部中央に向かって傾斜する傾斜面となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のウエハー固定治具。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のウエハー固定治具にシリコンウエハーを固定し、前記シリコンウエハーの表面を検査することを特徴とするシリコンウエハーの検査方法。
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