JP2012221969A - 圧縮機用電子回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮機等、温度が影響を受ける所に設置した圧縮機電子回路装置の電子部品等の温度上昇により、電子部品の温度上昇や、はんだ部の長期信頼性を確保し、組立作業性の良い、安価な圧縮機用電子回路装置を提供する。
【解決手段】プリント基板3裏面のパターン部に、熱伝導性樹脂49を塗布し、電子部品から発生する熱を、熱伝導性樹脂を介して収納ボックス2の外部へ、直接または、間接的に放熱することができるようにしたことにより、電子部品の温度上昇、および、はんだ部51の信頼性や組立作業性を向上することができる。
【選択図】図2
【解決手段】プリント基板3裏面のパターン部に、熱伝導性樹脂49を塗布し、電子部品から発生する熱を、熱伝導性樹脂を介して収納ボックス2の外部へ、直接または、間接的に放熱することができるようにしたことにより、電子部品の温度上昇、および、はんだ部51の信頼性や組立作業性を向上することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体素子等の電子部品を実装したプリント基板を、収納ボックスの中に収納する構成をもち、冷凍冷蔵装置等に使用される収納ボックス一体型の密閉型電動圧縮機を駆動させるための、圧縮機用電子回路装置に関するものである。
従来、圧縮機用電子回路装置は、収納ボックスで構成された密閉空間に半導体素子等の電子部品、充填材、及び放熱フィルムが設けられたプリント基板が挿入される構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の構成を説明する。
図8は、特許文献1に記載された従来の電子回路装置の断面図である。
図8において、収納ボックス101は、電気絶縁特性を有するナイロンやABS樹脂等の合成樹脂により形成されたものである。
収納ボックス101で構成された空間には、電子部品105a、105b、充填材107、及び放熱フィルム110が設けられたプリント基板103が挿入されている。
プリント基板103は、プリント基板103の表面に圧縮機駆動用(電力以外)の半導体素子の電子部品105aが実装され、裏面に圧縮機駆動用の電力に関する電子部品105bが実装されている。
放熱フィルム110は、収納ボックス101の底面に配置され、プリント基板103裏面の圧縮機駆動用の電力に関する電子部品105bに対向するように、電子部品105bの面積よりも大きく面積を有して貼り付け固定されており、充填材107に接触している。
充填材107は、プリント基板103の裏面部分と放熱フィルム110間の空間104に配置され、電子部品105bを覆うように接着されるようになっている。
また、収納ボックス101内の電子部品105a、105bを冷却するのに、ヒートパイプ(図示せず)を使用する方式がある。これは、熱を持っているものを冷却する方法としては、有効な方法であるが、冷却用流体を収容する構成が必要になり、収納ボックス101の構成が複雑になるのに加え、結果的に高価なものとなり、現実的に難しい。
以上のように構成された圧縮機用電子回路装置100について、以下その動作を説明する。
圧縮機用電子回路装置100の組み立ては、まず、収納ボックス101におけるプリント基板103の圧縮機駆動用の電力に関する電子部品105bが設置される位置と対向する位置に、放熱フィルム110を貼り付ける。その後、プリント基板103の圧縮機駆動用の電力に関する電子部品105bを覆うように、充填材107を塗布し、塗布した状態でプリント基板103を、収納ボックス101の底面に貼り付けられた放熱フィルム110上に充填材107がくるように設置して、放熱空間104を作製する。開口部を収納ボックス101の蓋102で被い、固定されたプリント基板103は、収納ボックス101
と蓋102により覆われ、組み立てが完了する。
と蓋102により覆われ、組み立てが完了する。
しかしながら、上記従来の構成では、プリント基板103の圧縮機駆動用の電力に関する電子部品105bを覆うように充填材107を塗布し、塗布した状態でプリント基板103を収納ボックス101の底面に貼り付けられた放熱フィルム110(金属性フィルム)上に充填材107がくるように設置して、放熱空間104を設けていた為、圧縮機駆動用の電力に関する電子部品105bの放熱エネルギーが放熱空間104にこもり、放熱空間104の温度を上昇させ、電子部品105bの熱的に悪影響を与えるという課題や、はんだ部の信頼性を低下させるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、高温の使用環境においても、電子部品の長期信頼性を確保するとともに、組み立て作業性の良い安価な圧縮機用電子回路装置を提供することを目的としている。
上記従来の課題を解決するために、本発明の圧縮機用電子回路装置は、プリント基板と、前記プリント基板に実装された電子部品と、前記プリント基板を収納し、少なくとも一方の面に開口部を備える収納ボックスと、前記収納ボックスの開口部を閉口するように取り付けられた蓋を備えた電子回路装置において、前記収納ボックスの底部と前記収納ボックス底部側で、かつ前記プリント基板の電子部品を除く電導路部との間に、熱伝導性樹脂を塗布したものである。
かかる構成は、プリント基板の電子部品を除く電導路部に熱伝導性樹脂を塗布し、収納ボックスに接着することによって、プリント基板の電子部品を除く電導路部の熱が、収納ボックスを介して収納ボックスの外へ放熱するという作用を有する。
また、その際、前記熱伝導性樹脂の厚みを、前記収納ボックス底部側に、プリント基板から突出している電子部品のリード部以上の厚みで形成した事によって、電子部品リード部の影響に伴い、不均一に収納ボックス底部に付くことなく均一に接続できる作用を有する。
本発明の圧縮機用電子回路装置は、収納ボックスの底部と収納ボックスの底部側で、かつプリント基板の電子部品を除く電導路部との間に、熱伝導性樹脂を塗布することにより、プリント基板の電子部品を除く電導路部の熱が、収納ボックスを介して収納ボックスの外へ放熱することができる。その結果、電子部品のはんだ部の温度上昇を低減でき、電子部品の信頼性を高めることができる。
請求項1に記載の発明は、プリント基板と、前記プリント基板に実装された電子部品と、前記プリント基板を収納し、少なくとも一方の面に開口部を備える収納ボックスと、前記収納ボックスの開口部を閉口するように取り付けられた蓋を備えた電子回路装置において、前記収納ボックスの底部と前記収納ボックス底部側で、かつ前記プリント基板の電子部品を除く電導路部との間に、熱伝導性樹脂を塗布したものである。
かかる構成とすることにより、プリント基板の電子部品を除く電導路部の熱が、収納ボックスを介して収納ボックスの外へ放熱することができる。その結果、電子部品のはんだ部の温度上昇を低減でき、電子部品の信頼性を高い圧縮機用電子回路装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記熱伝導性樹脂の厚みを、収納ボックス底部側において前記プリント基板から突出している電子部品のリード部以上の厚みで形成したものである。
かかる構成とすることで、電子部品リード部の影響によって、前記熱伝導性樹脂が不均一に収納ボックス底部に付くことなく、確実に安定した構成が実現できる圧縮機用電子回路装置を提供することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記収納ボックスの底部に換気用孔を設けたものである。
かかることにより、前記換気用孔を通じて換気を行い、熱伝導性樹脂を冷やすことができるので、電子部品のはんだ部や収納ボックス内の温度を有効的に低減でき、電子部品の信頼性を高めた圧縮機用電子回路装置を提供することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記収納ボックスの底部に熱伝導性樹脂の塗布確認用孔を設けたものである。
かかることにより、熱伝導性樹脂の塗布忘れを防止でき、作業性が良い圧縮機用電子回路装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における圧縮機用電子回路装置の分解斜視図、図2は、同実施の形態1における圧縮機用電子回路装置の断面図、図3は、同実施の形態1におけるプリント基板の裏面図、図4は、同実施の形態1における収納ボックスの外観図、図5は、同実施の形態1における圧縮機用電子回路装置を圧縮機に取付けた図である。
図1は、本発明の実施の形態1における圧縮機用電子回路装置の分解斜視図、図2は、同実施の形態1における圧縮機用電子回路装置の断面図、図3は、同実施の形態1におけるプリント基板の裏面図、図4は、同実施の形態1における収納ボックスの外観図、図5は、同実施の形態1における圧縮機用電子回路装置を圧縮機に取付けた図である。
図1から図4において、変性ポリフェニレンエーテル樹脂等の樹脂により射出成形された収納ボックス2には、内部にプリント基板3が収納できるように、プリント基板3の大きさに対して若干大きい開口部5を有している。また、収納ボックス2には、コネクタ7に対向する位置が開口し、コード引出部9を形成している。
プリント基板3は、ガラス布・ガラス不織布エポキシ樹脂からなり、コネクタ7が実装されている。また、プリント基板3の4箇所の角部には、基板取り付けのための複数の基板取り付け穴が設けられており、その内の一つである基板取り付け穴3aが、基板固定用ネジ11により収納ボックス2に固定されている。
さらに、収納ボックス2には、基板固定用ネジ11により固定される角部の隣角となる角3bに対応する位置に、プリント基板3の板厚より若干大きめの幅を持つ挟み込み部13を有している。
また、収納ボックス2の底部2箇所には、開口部に向かって突出した突出部2aが一体成型されて設けられており、この突出部1aには、空洞部を備えた筒状のゴムブッシュ15が突出部2aを、ゴムブッシュ15の空洞部に嵌め込むようにそれぞれ取り付けられている。突出部2aの高さは、ゴムブッシュ15の高さよりも高く、先端がゴムブッシュ15より突出するようになっており、この突出した部分がプリント基板3の基板取り付け穴3cに嵌るようになっている。また、このゴムブッシュ15は、収納ボックス2とプリント基板3によって挟み込まれ圧縮されている。
さらに、基板取り付け穴3cの穴径は、突出部2aが挿入された時に適度なクリアランスがあるように設計されている。例えば、突出部2aの径が3.5mmであれば基板取り付け穴5cの穴径は4mmに設定される。
プリント基板3には、アルミ合金をプレスにより成形したコ字型のヒートシンク17aが、ネジ18やカシメ20により固定されていると共に、第2のプリント基板19がはんだ付けにより実装されている。
第2のプリント基板19には、電子部品である圧縮機駆動用の半導体素子21が実装されており、半導体素子21は、ヒートシンク17aの内壁側に、ネジ23により密着して固定されて、ヒートシンク17aと熱交換できるように配置されている。
また、プリント基板3には、電子部品である整流用の半導体素子25が、アルミ合金をプレスにより成形した略L字型のヒートシンク17bの内側に、ネジ27により蜜着して固定されており、その近傍には、ノイズ除去用のコイル45が実装されている。
さらに、プリント基板3の裏面には、コネクタ端子7、整流用の半導体素子25、ノイズ除去用のコイル45の端子部や、はんだ部51のランドを除くパターン部(図示せず)に、熱伝導性樹脂49が塗布されている。
収納ボックス2の開口部5の4箇所の角部には、取り付け穴30が開けられているほかに、プレス加工されたアルミ合金製のアルミ板29の4箇所の角部には、孔31が開けられており、アルミ板固定用ネジ33にてアルミ板29を収納ボックス2に固定して、開口部5を閉塞できるようになっている。
アルミ板29の内側面に密着して、1枚以上の絶縁シート35が固定ネジ37にて取り付けられている。この絶縁シート35は、安全規格を満足する電気絶縁性能(例えば、1750V、1分間の絶縁耐力試験に耐える)を持っている。
また、アルミ板29の内側面には、複数の突起部29aがプレス加工等によって形成されており、絶縁シート35は、この突起部29aで囲まれた内側に、突起部29aにて位置規制され、取り付けられている。さらに、絶縁シート35には、予め熱拡散コンパウン
ド39が塗布されており、絶縁シート35とアルミ板29の密着を良くし、絶縁シート35とアルミ板29の熱伝導を良くしている。また、ヒートシンク17a、17bの絶縁シート35と対面する面には、熱伝導性の高い接着剤41が塗布されている。
ド39が塗布されており、絶縁シート35とアルミ板29の密着を良くし、絶縁シート35とアルミ板29の熱伝導を良くしている。また、ヒートシンク17a、17bの絶縁シート35と対面する面には、熱伝導性の高い接着剤41が塗布されている。
さらに、アルミ板29には、ヒートシンク17a、17b上の部分にコンパンド39や接着剤41が塗布された状況が確認できる、例えば、直径が1.5mm以上の孔43が開いている。そして、収納ボックスの裏面には、プリント基板3の裏面のパターン部に塗布された熱伝導性樹脂49に直接風が当たるように、孔59が設けられている。
以上のように構成された圧縮機用電子回路装置1について、以下その動作、作用を説明する。
圧縮機用電子回路装置1の組み立ては、まず収納ボックス2の突出部2aにゴムブッシュ15を挿入する。次に、ヒートシンク17aの内壁部に第2のプリント基板19を固定し、そのヒートシンク17aを、プリント基板3に実装する。そのプリント基板3の裏面の一次側パワー系であるコネクタ端子7、整流用の半導体素子25、ノイズ除去用のコイル45の端子部や、はんだ部51のランドを除くパターン部47のみに、熱伝導性樹脂49を塗布する。この一次側パワー部が収納ボックス2の上側になるので、他の電子部品が発熱した熱が、収納ボックス2の上側に集まり、一次側パワー部の自身の発熱した熱も受けるので、特に熱伝導性樹脂49を塗布した。
この時、はんだ部51のランドを含むプリント基板3の裏面全部、熱伝導性樹脂49を塗ることも考えられるが、熱がこもることが予想される。すなわち、電子部品の端子部やはんだ部51について説明すると、電子部品の端子部やはんだ部51の熱膨張係数(20〜30×10−6)に対し、ランドの熱伝導性樹脂49の熱膨張係数(100〜200×10−6)が大きく違うため、電子部品の端子部やはんだ部の長期信頼性が阻害される恐れがあり、遭えて熱伝導性樹脂49を塗布する箇所からはずしている。
次に、プリント基板3を、コネクタ7が収納ボックス2のコード引出部9に対向し、外部と電気接続が可能となるように、開口部5から挿入する。
この時、プリント基板3を、コネクタ7側から収納ボックス2の開口部5に挿入して、コネクタ7を斜めに挿入する。これにより、挟み込み部13の角3bが、挟み込み部13に遊嵌され、その後、コネクタ7が収納ボックス2と平行になるように所定の位置に置かれる。これと同時に、収納ボックス2の2箇所の突出部2aがプリント基板3にある基板取り付け穴3cに挿入されるようにする。そして、プリント基板3の基板取り付け穴3aが、基板固定用ネジ11により収納ボックス2に固定される。
その後、ヒートシンク17a、17bの絶縁シート35と対面する面である上面17aに接着剤41を塗布する。
一方、アルミ板29に絶縁シート35を取り付ける作業においては、アルミ板29の内側面において、突起部29aで囲まれた範囲に、絶縁シート35をアルミ板固定用ネジ37にて取り付ける。このとき、固定ネジ37を締付ける際に、絶縁シート35は、固定ネジ37を中心として固定ネジ37回転方向と同じ方向に回転しようとするが、突起部37aによって回転が防止されるため、絶縁シート35は、正しい位置でアルミ板29に取り付けられる。尚、絶縁シート35のアルミ板37と接する面には、予め熱拡散コンパウンド39を塗布しておく。
ヒートシンク17a、17bに塗布された接着剤41が固まる前に、内側面に絶縁シー
ト35を取り付けたアルミ板29を、収納ボックス2の開口部5にアルミ板固定用ネジ31にて取り付ける。このとき、ヒートシンク17aの上面は、収納ボックス2の開口部5よりも少し(例えば、2mm程)垂直方向に飛び出た寸法となっているため、ヒートシンク17aは、アルミ板29にて押され、プリント基板3の下のゴムブッシュ15は、垂直方向に圧縮されることになる。
ト35を取り付けたアルミ板29を、収納ボックス2の開口部5にアルミ板固定用ネジ31にて取り付ける。このとき、ヒートシンク17aの上面は、収納ボックス2の開口部5よりも少し(例えば、2mm程)垂直方向に飛び出た寸法となっているため、ヒートシンク17aは、アルミ板29にて押され、プリント基板3の下のゴムブッシュ15は、垂直方向に圧縮されることになる。
また、このとき、ヒートシンク17aの上面25aに塗布された接着剤41は、絶縁シート35が取り付けられたアルミ板29とヒートシンク17aによって圧縮される。もし、このときヒートシンク17aのプリント基板3に対する垂直度が悪ければ、絶縁シート35が取り付けられたアルミ板29とヒートシンク17aは、点接触もしくは線接触となり、両者の間に隙間ができることとなる。ところが、本実施の形態1においては、ヒートシンク17aを略L字型にしているので、絶縁シート35に接する面が接着剤41の量によって、上下に撓み、圧縮され、この隙間を熱伝導性の高い接着剤41が確実に埋めることとなる。
さらに、接着剤41を作業工程上、塗布忘れを防止するために、アルミ板29に開けられた孔43によって接着剤41が塗布されているか確認することができる。
以上のようにして組み立てられた圧縮機用電子回路装置1においては、通電され、駆動した際に、コネクタ部7から電子部品であるコイル部45を介して整流用の半導体素子25、圧縮機駆動用の半導体素子21を通り、圧縮機55に伝わった電気で圧縮機を動作させる。その際、通電されたそれぞれの電子部品(コネクタ部7、コイル部45整流用の半導体素子25、圧縮機駆動用の半導体素子21)は発熱するが、同様にプリント基板3の表裏面のパターン部47や、プリント基板3裏面の電子部品のはんだ部51も発熱する。
その際、プリント基板3裏面に関しては、パターン部47に塗布された熱伝導性樹脂49を介して、収納ボックス2に熱伝達し、収納ボックス2の外部へ放熱されるために、電子部品のはんだ部51の温度が過度に上昇することなく、整流用の半導体素子25、圧縮機駆動用の半導体素子21の温度を低減でき、圧縮機用電子回路装置1の信頼性を向上することができる。
また、熱伝導性樹脂49の厚みを、収納ボックス2底部側において、プリント基板3から突出している電子部品のリード部以上の厚みで形成するので、電子部品リード部の影響により、プリント基板3が歪んで収納ボックス2底部に付くことがなく、確実に安定した圧縮機用電子回路装置1を提供できる。
さらに、収納ボックス2の底面に、プリント基板3の裏面に塗布した熱伝導性樹脂49に、収納ボックス2の外から風が当たるようになっているので、電子部品のはんだ部51及びパターン部47の温度上昇を抑制することができる。
また、プリント基板3の表側のパターンに関しては、整流用の半導体素子25、圧縮機駆動用の半導体素子21のように、それぞれのヒートシンク25、37、絶縁シート49、アルミ板37へ熱伝達し、収納ボックス2の外部へと直接放熱される場合と、コイル45のように、部品から発生した熱が空気を介して、アルミ板37に熱伝達し、間接的に放熱されることによってパターンの温度が低減されるが、表面全面に熱伝導性樹脂49を塗布して、さらに、圧縮機用電子回路装置1の信頼性を向上することもできる。
さらに、プリント基板3の表側のパターンに関して、裏面と同じように、パターン部47のみに熱伝導性樹脂49を塗布することによって、電子部品に影響を与えることなく、パターン部の温度の上昇を抑制することができ、圧縮機用電子回路装置1の信頼性を向上
することもできる。
することもできる。
また、図5に示すように、冷蔵庫等の熱交換器53と圧縮機55の間に圧縮機用電子回路装置1を設置することにより、熱交換用の送風機57の風を直接圧縮機用電子回路装置1に当てることができ、圧縮機55の輻射熱の影響を最小限にし、効果的に電子回路装置を冷やし、ひいては、電子回路装置内部も冷やすことができるので、電子部品の信頼性の高い圧縮機用電子回路装置1を提供することができる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における収納ボックスの外観図、図7は、同実施の形態2における圧縮機用電子回路装置を圧縮機に取付けた図である。なお、収納ボックスの構成、およびその内部に配置する各部品の構成については、実施の形態1を援用する。
図6は、本発明の実施の形態2における収納ボックスの外観図、図7は、同実施の形態2における圧縮機用電子回路装置を圧縮機に取付けた図である。なお、収納ボックスの構成、およびその内部に配置する各部品の構成については、実施の形態1を援用する。
図6において、収納ボックス2の裏面には、プリント基板3の裏面のパターン部47に塗布された熱伝導性樹脂49の塗布状況が確認できるように、例えば、1.5mm以上の角孔61が設けられている。
以上のように、構成された圧縮機用電子回路装置について、以下その動作、作用を説明する。
圧縮機用電子回路装置1の組み立ては、まず収納ボックス2の突出部1aにゴムブッシュ15を挿入する。次に、ヒートシンク17aの内壁部に第2のプリント基板19を固定し、そのヒートシンク17aを、プリント基板3に実装する。そのプリント基板3の裏面に、コネクタ端子7、整流用の半導体素子25、ノイズ除去用のコイル45の端子部や、はんだ部51のランドを除くパターン部47のみに、熱伝導性樹脂49を塗布する。その際、熱伝導性樹脂49の厚みは、電子部品のリード部厚みより厚く塗布する。
次に、プリント基板3を、コネクタ7が収納ボックス2のコード引出部9に対向し、外部と電気接続が可能となるように、開口部5から挿入する。
この時、プリント基板3を、コネクタ7側から収納ボックス2の開口部5に挿入して、コネクタ7を斜めに挿入する。これにより、挟み込み部13の角3bが、挟み込み部13に遊嵌され、その後、コネクタ7が収納ボックス2と平行になるように所定の位置に置かれる。これと同時に、収納ボックス2の2箇所の突出部2aがプリント基板3にある基板取り付け穴3cに挿入されるようにする。そして、プリント基板3の基板取り付け穴3aが、基板固定用ネジ11により収納ボックス2に固定される。
その際、収納ボックス2の底部に設けた塗布確認用孔61から、熱伝導性樹脂49が外部にはみ出していることを確認することができる。
以上のようにして組み立てられた圧縮機用電子回路装置1において、収納ボックス2の底部に、熱伝導性樹脂49の塗布確認用孔61を設けることにより、塗布忘れを防止でき、作業性が良い圧縮機用電子回路装置1を提供することができる。
また、図7に示すように、冷蔵庫等の熱交換器53に対して、直角方向の位置となる圧縮機55の側面の位置に、圧縮機用電子回路1を設置することにより、送風機57の風の流れる風路に電子回路装置1を配置することができる。その結果、圧縮機55の熱輻射を防止でき、効果的に電子回路装置1を冷やすことができ、ひいては、電子回路装置1の内部も冷やすことができるので、電子部品の信頼性の高い圧縮機用電子回路装置1を提供することができる。
以上のように、本発明にかかる圧縮機用電子回路装置は、圧縮機に直に取付けたとしても、電子部品のはんだ部やパターン部の放熱性を向上させることができ、その結果、電子部品のはんだ接続部の信頼性を向上させ、組み立て作業性も向上することができる。したがって、圧縮機用電子回路装置だけではなく、半導体素子を用いた他の電子回路装置にも適用することができる。
1 電子回路装置
2 収納ボックス
3 プリント基板
21 半導体素子
25 半導体素子
29 アルミ板(蓋)
47 パターン部
49 熱伝導性樹脂
53 熱交換器
55 圧縮機
65 孔(換気用の孔)
2 収納ボックス
3 プリント基板
21 半導体素子
25 半導体素子
29 アルミ板(蓋)
47 パターン部
49 熱伝導性樹脂
53 熱交換器
55 圧縮機
65 孔(換気用の孔)
Claims (4)
- プリント基板と、前記プリント基板に実装された電子部品と、前記プリント基板を収納し、少なくとも一方の面に開口部を備える収納ボックスと、前記収納ボックスの開口部を閉口するように取り付けられた蓋を備えた電子回路装置において、前記収納ボックスの底部と前記収納ボックス底部側で、かつ前記プリント基板の電子部品を除く電導路部との間に、熱伝導性樹脂を塗布した圧縮機用電子回路装置。
- 前記熱伝導性樹脂の厚みを、収納ボックス底部側において前記プリント基板から突出している電子部品のリード部以上の厚みで形成した請求項1記載の圧縮機用電子回路装置。
- 前記収納ボックスの底部に換気用孔を設けた請求項1または2記載の圧縮機用電子回路装置。
- 前記収納ボックスの底部に熱伝導性樹脂の塗布確認用孔を設けた請求項1または2記載の圧縮機用電子回路装置。
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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