JP2012219883A - ハイブリッド車両のダンパ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トルクリミッタ機構を備えたハイブリッド車両のダンパ装置において、オーバーシュートトルクを低減することができるダンパ装置を提供する。
【解決手段】ライニングプレート76とハブ部材58との捩れ角θが所定値を越えると、スペーサ92がプレッシャプレート80とサポートプレート78bとの間の間隙sに押し入れられる。これにより、皿バネ82のたわみ量Lを変化させ、皿バネ82のプレッシャプレート80を軸方向に押圧する押圧力を低減させることができる。そして、ライニングプレート76とプレート78aとの間で発生する摩擦力が低下して、トルクリミッタ機構52のリミッタトルクTlimが一時的に低下するので、動的過大トルクが入力されても速やかにトルクリミッタ機構52が作動し、オーバーシュートトルクを低減することができる。
【選択図】図5
【解決手段】ライニングプレート76とハブ部材58との捩れ角θが所定値を越えると、スペーサ92がプレッシャプレート80とサポートプレート78bとの間の間隙sに押し入れられる。これにより、皿バネ82のたわみ量Lを変化させ、皿バネ82のプレッシャプレート80を軸方向に押圧する押圧力を低減させることができる。そして、ライニングプレート76とプレート78aとの間で発生する摩擦力が低下して、トルクリミッタ機構52のリミッタトルクTlimが一時的に低下するので、動的過大トルクが入力されても速やかにトルクリミッタ機構52が作動し、オーバーシュートトルクを低減することができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、ハイブリッド車両のダンパ装置に係り、特にトルクリミッタ機構を備えたハイブリッド車両のダンパ装置に関するものである。
エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路上の設けられ、エンジンのトルク変動を吸収しつつ動力を伝達する車両のダンパ装置がよく知られている。特許文献1のトルク変動吸収装置(ダンパ装置)がその一例である。特許文献1のトルク変動吸収装置は、ライニングプレート22に固定された摩擦材23、24がカバープレート27とプレッシャプレート29とで挟持されたリミッタ部(トルクリミッタ機構)と、ライニングプレート22および摩擦材23、24と一体的に回転するとともにトルク変動を吸収するダンパ部とを、備えて構成されている。
このトルク変動吸収装置のリミッタ部は、予め設定されているリミットトルクを越えるトルクが伝達されるのを防止ために設けられている。具体的には、そのリミットトルクを越えるトルクが入力されると、ライニングプレート22とカバープレート27およびプレッシャプレート29との間で発生している摩擦力に抗って、これらの回転部材が相対回転(滑り回転)することで、リミットトルクを越えるトルク伝達が防止される。
特許文献1をはじめとするトルクリミッタ機構を備えたダンパ装置において、本来なら上述したようにトルクリミッタ機構が作動し、リミットトルクを越えるトルク伝達は防止される。しかしながら、車両走行中の共振等による衝撃的な動的過大トルクが入力されると、トルクリミッタ機構の作動の遅れが生じ、リミットトルク以上の過大トルクが(オーバーシュートトルク)が伝達されてしまう問題があった。
例えば、凹凸が連続した波状路を走行中にタイヤが地面から浮くことがあり、このときタイヤにかかる負荷が零となりタイヤが高回転で回転する。そして、タイヤが地面に接地する瞬間、衝撃的な動的過大トルクがタイヤ側からダンパ装置に入力されることとなる。このような動的過大トルクが入力されると、トルクリミッタ機構の作動が遅れてしまい、過大トルク(オーバーシュートトルク)が伝達される。なお、このオーバーシュートトルクは、予め設定されているリミットトルクが高くなるほど高いトルク値となることが知られており、このオーバーシュートトルクを低減する必要があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、トルクリミッタ機構を備えたハイブリッド車両のダンパ装置において、過大トルク(オーバーシュートトルク)を低減することができるダンパ装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)軸心まわりに回転可能なディスクプレートと、そのディスクプレートと同軸心まわり回転可能なハブ部材と、そのディスクプレートとそのハブ部材とを弾性的に連結するトーションスプリングと、予め設定されているリミットトルクを越えるトルク伝達を防止するトルクリミッタ機構とを、含むハイブリッド車両のダンパ装置において、(b)前記トルクリミッタ機構は、外周側に位置するサポートプレートと、前記ディスクプレートに連結されているライニングプレートと、そのライニングプレートと軸方向に隣接して配置されているプレッシャプレートと、軸方向において前記サポートプレートとそのプレッシャプレートとの間の間隙に所定のたわみが付与された状態で設けられてそのプレッシャプレートをそのライニングプレートに向かって軸方向に押圧する皿バネとを備え、前記プレッシャプレートおよび前記ライニングプレートとの間で発生する摩擦力に基づくリミットトルクを超えるトルクが伝達された場合には、前記サポートプレートと前記ライニングプレートとを相対回転させてそのリミットトルクを超えるトルク伝達を防止するものであり、(c)前記トルクリミッタ機構は、前記ライニングプレートに回動可能に支持されるくさび状部材を含み、(d)そのくさび状部材は、前記ライニングプレートと前記ハブ部材との相対回転量が所定値を越えると、そのハブ部材に接触して回動させられることにより、前記プレッシャプレートと前記サポートプレートとの間の前記間隙に押し込まれることで、前記皿バネのたわみ量を変化させることを特徴とする。
このようにすれば、ライニングプレートとハブ部材との相対回転量が所定値を越えると、ハブ部材がくさび状部材に接触して回動させられることにより、くさび状部材がプレッシャプレートとサポートプレートとの間の間隙に押し入れられる。これにより、プレッシャプレートとサポートプレートとの間に介挿されている皿バネのたわみ量を変化させ、皿バネのプレッシャプレートを軸方向に押圧する押圧力を低減させることができる。これより、ライニングプレートとプレッシャプレートとの間で発生する摩擦力が低下して、トルクリミッタ機構のリミッタトルクが一時的に低下するので、動的過大トルクが入力されても速やかにトルクリミッタ機構が作動し、オーバーシュートトルクを低減することができる。
また、好適には、前記皿バネは、車両停止時において皿バネ荷重が最大値近傍となるたわみ量で設けられており、前記くさび状部材が前記プレッシャプレートと前記サポートプレートとの間の間隙に押し込まれることで、その皿バネのたわみ量が低下するように設定されている。このようにすれば、皿バネのたわみ量が低下することで、皿バネによる押圧力を低下させてトルクリミッタ機構のリミットトルクを低下させることができる。
また、好適には、前記皿バネは、車両停止時において皿バネ荷重が最大値近傍となるたわみ量で設けられており、前記くさび状部材が前記プレッシャプレートと前記サポートプレートとの間の間隙に押し込まれることで、その皿バネのたわみ量が増加するように設定されている。このようにすれば、皿バネのたわみ量が増加することで、皿バネによる押圧力を低下させてトルクリミッタ機構のリミットトルクを低下させることができる。
また、好適には、前記くさび状部材は、該くさび状部材を元位置に復帰させるリターンスプリングに連結されている。このようにすれば、入力トルクが低下してくると、ハブ部材とくさび状部材との接触はなくなり、リターンスプリングによってくさび状部材が元位置に戻されるので、皿バネのたわみ量は元の状態に戻される。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されたハイブリッド形式の車両用駆動装置10を説明する概略構成図である。図1において、この車両用駆動装置10では、車両において、主駆動源である第1駆動源12のトルクが出力部材として機能する車輪側出力軸14に伝達され、その車輪側出力軸14から差動歯車装置16を介して左右一対の駆動輪18にトルクが伝達されるようになっている。また、この車両用駆動装置10には、走行のための駆動力を出力する力行制御およびエネルギを回収するための回生制御を選択的に実行可能な第2電動機MG2が第2駆動源として設けられており、この第2電動機MG2は自動変速機22を介して上記車輪側出力軸に連結されている。したがって、第2電動機MG2から車輪側出力軸へ伝達される出力トルクがその自動変速機22で設定される変速比γs(=第2電動機MG2の回転速度Nmg2/車輪側出力軸の回転速度Nout)に応じて増減されるようになっている。
第2電動機MG2と駆動輪18との間の動力伝達経路に介装されている自動変速機22は、変速比γsが「1」より大きい複数段を成立させることができるように構成されており、第2電動機MG2からトルクを出力する力行時にはそのトルクを増大させて車輪側出力軸へ伝達することができるので、第2電動機MG2が一層低容量もしくは小型に構成される。これにより、例えば高車速に伴って車輪側出力軸の回転速度Noutが増大した場合には、第2電動機MG2の運転効率を良好な状態に維持するために、変速比γsを小さくして第2電動機MG2の回転速度(以下、第2電動機回転速度という)Nmg2を低下させたり、また車輪側出力軸の回転速度Noutが低下した場合には、変速比γsを大きくして第2電動機回転速度Nmg2を増大させる。
上記第1駆動源12は、主動力源としてのエンジン24と、第1電動機MG1と、これらエンジン24と第1電動機MG1との間でトルクを合成もしくは分配するための動力分配機構としての遊星歯車装置26とを主体として構成されている。上記エンジン24は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの燃料を燃焼させて動力を出力する公知の内燃機関であって、マイクロコンピュータを主体とする図示しないエンジン制御用の電子制御装置(E−ECU)によって、スロットル弁開度や吸入空気量、燃料供給量、点火時期などの運転状態が電気的に制御されるように構成されている。上記電子制御装置には、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量センサAS、ブレーキペダルの操作の有無を検出するためのブレーキセンサBS等からの検出信号が供給されている。
上記第1電動機MG1は、例えば同期電動機であって、駆動トルクを発生させる電動機としての機能と発電機としての機能とを選択的に生じるように構成され、インバータ30を介してバッテリー、コンデンサなどの蓄電装置32に接続されている。そして、マイクロコンピュータを主体とする図示しないモータジェネレータ制御用の電子制御装置(MG−ECU)によってそのインバータ30が制御されることにより、第1電動機MG1の出力トルクあるいは回生トルクが調節或いは設定されるようになっている。
遊星歯車装置26は、サンギヤS0と、そのサンギヤS0に対して同心円上に配置されたリングギヤR0と、これらサンギヤS0およびリングギヤR0に噛み合うピニオンギヤP0を自転かつ公転自在に支持するキャリヤCA0とを三つの回転要素として備えて公知の差動作用を生じるシングルピニオン型の遊星歯車機構である。遊星歯車装置26はエンジン24および自動変速機22と同心に設けられている。遊星歯車装置26および自動変速機22は中心線に対して対称的に構成されているため、図1ではそれらの下半分が省略されている。
本実施例では、エンジン24のクランク軸36は、ダンパ装置38(本発明のハイブリッド車両のダンパ装置に対応)および動力伝達軸39を介して遊星歯車装置26のキャリヤCA0に連結されている。これに対してサンギヤS0には第1電動機MG1が連結され、リングギヤR0には車輪側出力軸が連結されている。このキャリヤCA0は入力要素として機能し、サンギヤS0は反力要素として機能し、リングギヤR0は出力要素として機能している。
上記遊星歯車装置26において、キャリヤCA0に入力されるエンジン24の出力トルクに対して、第1電動機MG1による反力トルクがサンギヤS0に入力されると、出力要素となっているリングギヤR0には、直達トルクが現れるので、第1電動機MG1は発電機として機能する。また、リングギヤR0の回転速度すなわち車輪側出力軸14の回転速度(出力軸回転速度)Noutが一定であるとき、第1電動機MG1の回転速度Nmg1を上下に変化させることにより、エンジン24の回転速度(エンジン回転速度)Neを連続的に(無段階に)変化させることができる。
本実施例の前記自動変速機22は、一組のラビニョ型遊星歯車機構によって構成されている。すなわち自動変速機22では、第1サンギヤS1と第2サンギヤS2とが設けられており、その第1サンギヤS1にステップドピニオンP1の大径部が噛合するとともに、そのステップドピニオンP1の小径部がピニオンP2に噛合し、そのピニオンP2が前記各サンギヤS1、S2と同心に配置されたリングギヤR1(R2)に噛合している。上記各ピニオンP1、P2は、共通のキャリヤCA1(CA2)によって自転かつ公転自在にそれぞれ保持されている。また、第2サンギヤS2がピニオンP2に噛合している。
前記第2電動機MG2は、前記モータジェネレータ制御用の電子制御装置(MG−ECU)によりインバータ40を介して制御されることにより、電動機または発電機として機能させられ、アシスト用出力トルクあるいは回生トルクが調節或いは設定される。第2サンギヤS2にはその第2電動機MG2が連結され、上記キャリヤCA1が車輪側出力軸に連結されている。第1サンギヤS1とリングギヤR1とは、各ピニオンP1、P2と共にタプルピニオン型遊星歯車装置に相当する機構を構成し、また第2サンギヤS2とリングギヤR1とは、ピニオンP2と共にシングルピニオン型遊星歯車装置に相当する機構を構成している。
そして、自動変速機22には、第1サンギヤS1を選択的に固定するためにその第1サンギヤS1と非回転部材であるハウジング42との間に設けられた第1ブレーキB1と、リングギヤR1を選択的に固定するためにそのリングギヤR1とハウジング42との間に設けられた第2ブレーキB2とが設けられている。これらのブレーキB1、B2は摩擦力によって制動力を生じるいわゆる摩擦係合装置であり、多板形式の係合装置あるいはバンド形式の係合装置を採用することができる。そして、これらのブレーキB1、B2は、それぞれ油圧シリンダ等のブレーキB1用油圧アクチュエータ、ブレーキB2用油圧アクチュエータにより発生させられる係合圧に応じてそのトルク容量が連続的に変化するように構成されている。
以上のように構成された自動変速機22は、第2サンギヤS2が入力要素として機能し、またキャリヤCA1が出力要素として機能し、第1ブレーキB1が係合させられると「1」より大きい変速比γshの高速段Hが成立させられ、第1ブレーキB1に替えて第2ブレーキB2が係合させられるとその高速段Hの変速比γshより大きい変速比γslの低速段Lが成立させられるように構成されている。すなわち、自動変速機22は2段変速機で、これらの変速段HおよびLの間での変速は、車速Vや要求駆動力(もしくはアクセル操作量)などの走行状態に基づいて実行される。より具体的には、変速段領域を予めマップ(変速線図)として定めておき、検出された運転状態に応じていずれかの変速段を設定するように制御される。
図2は、図1に示すダンパ装置38の構成を詳細に説明するための断面図である。ダンパ装置38は、軸心Cを中心としてエンジン24と遊星歯車装置26との間に動力伝達可能に設けられている。なお、図1に示す動力伝達軸39がダンパ装置38の内周部にスプライン嵌合される。
ダンパ装置38は、クランク軸36、図1に示す円盤状のフライホイール50、および後述するトルクリミッタ機構52を介してエンジン24の動力が伝達される、軸心Cまわりに回転可能なディスクプレート56と、動力伝達軸39にスプライン嵌合によって相対回転不能に連結され、ディスクプレート56と同軸心まわりに相対回転可能に設けられているハブ部材58と、ディスクプレート56とハブ部材58との間に介挿され、ディスクプレート56およびハブ部材58を、それらの部材間の相対回転量に応じて弾性変形しつつ作動的(弾性的)に連結するばね鋼から成るコイルスプリング62(トーションスプリング)と、ディスクプレート56とハブ部材58との間で摩擦力を発生させるヒステリシス機構64と、ディスクプレート56の外周側に設けられている前記トルクリミッタ機構52とを、含んで構成されている。
ディスクプレート56は、左右一対の円盤状の第1プレート70および第2プレート72から構成され、コイルスプリング62をそれらプレート70、72で軸方向に挟み込んだ状態で、リベット66によって相対回転不能に固定されている。なお、リベット66は後述するトルクリミッタ機構52のライニングプレート76の締結部材としても機能している。第1プレート70には、コイルスプリング62を収容するための第1開口穴70aが周方向に複数個形成されている。また、第2プレート72にも、コイルスプリング62を収容するための第2開口穴72aが、前記第1開口穴70aと対応する位置に周方向に複数個形成されている。そして、第1開口穴70aおよび第2開口穴72aによって形成される空間にコイルスプリング62が複数個(本実施例では4個)収容される。これより、ディスクプレート56が軸心Cまわり回転すると、コイルスプリング62も同様に軸心Cまわりに公転させられる。
ハブ部材58は、内周部に動力伝達軸39がスプライン嵌合される内周歯を備えた円筒部58aと、その円筒部58aの外周面から径方向外側に伸びる円板状のフランジ部58bと、フランジ部58bからさらに径方向外側に突き出す突き出し部58cが等角度間隔で4個形成されている。そして、回転方向において各突き出し部58cの間に形成される空間にコイルスプリング62が収容されている。これより、ハブ部材58が軸心Cまわりに回転すると、コイルスプリング62も同様に軸心Cまわりに公転させられる。このように構成されることで、コイルスプリング62は、ディスクプレート56およびハブ部材58をそれらの部材間の相対回転量に応じて弾性変形しつつ作動的に連結する。例えば、ディスクプレート56が回転すると、コイルスプリング62の一端が押圧され、コイルスプリング62の他端がハブ部材58の突き出し部58cを押圧することで、ハブ部材58が回転させられる。このとき、コイルスプリング62は、弾性変形されつつ回転を伝達することで、トルク変動によるショックが吸収される。
ヒステリシス機構64は、ダンパ装置38の内周側であって、軸方向においてディスクプレート56とハブ部材58のフランジ部58bとの間に設けられている。そして、ヒステリシス機構64は、複数枚の摩擦材や皿バネ等から構成され、ディスクプレート56とハブ部材58の間で摩擦力を発生させる。この摩擦力が調整されることで最適なヒストルクが設定される。
トルクリミッタ機構52は、ディスクプレート56の外周側に設けられており、予め設定されているリミットトルクTlimを越えるトルク伝達を防止する機能を有している。トルクリミッタ機構52は、ディスクプレート56と共にリベット66に連結されていることでディスクプレート56と共に回転する円板状のライニングプレート76と、図1に示すフライホイール50の外周端が図示しないボルトによって接続される、外周側に位置する円盤状のサポートプレート78と、サポートプレート78に収容されるようにライニングプレート76と軸方向に隣接して配置される円板状のプレッシャプレート80と、軸方向においてプレッシャプレート80とサポートプレート78との間の間隙に介挿されているコーン状の皿バネ82とを、含んで構成されている。
サポートプレート78は、左右一対の円盤状のプレート78a、78bから構成され、その外周部には、フライホイール50とサポートプレート78a、78bとを固定する図示しないボルト締結用のボルト穴84、86がそれぞれ形成されている。また、サポートプレート78の内周側は、プレート78aとプレート78bとの間にライニングプレート76、プレッシャプレート80、および皿バネ82を収容する空間が形成されるように、プレート78aおよびプレート78はそれぞれ軸方向に屈曲されている。
ライニングプレート76は、第1プレート70と第2プレート72と共にリベット66で固定された円板状の部材である。このライニングプレート76の外周側には、摩擦材88、89がリベット90によって固定されている。そして摩擦材88は、ライニングプレート76とプレート78aとの間に配置され、その摩擦面においてプレート78aと摺動可能に隣接されている。また、摩擦材89は、ライニングプレート76とプレッシャプレート80との間に配置され、その摩擦面においてプレッシャプレート80と摺動可能に隣接されている。
プレッシャプレート80は、円板状の部材で構成され、このプレッシャプレート80とプレート78bとの間の間隙にコーン状の皿バネ82が後述する所定のたわみが付与された状態で介挿されている。皿バネ82は、軸方向の一端がプレート78bに当接すると共に、他端がプレッシャプレート80に当接し、予め設定されているたわみ量Lで撓んだ状態で取り付けられている。したがって、皿バネ82には、そのたわみ量Lに応じた弾性復帰力が生じており、プレッシャプレート80を摩擦材89側に向かって軸方向に押圧している。従って、プレート78aと摩擦材88との間、およびプレッシャプレート80と摩擦材89との間には、摩擦力が発生している。この摩擦力は、皿バネ82のたわみ量や摩擦材88、89の摩擦係数、摩擦材88、89とプレート78aおよびプレッシャプレート80との接触面積等によって調整が可能であり、予め設定されているリミットトルクTlimを越えるトルクが入力されると、ライニングプレート76とプレート78aおよびプレッシャプレート80との間で滑り(相対回転)が生じる摩擦力に調整されている。これより、リミッタトルクTlimを越える過大トルクがダンパ装置38に入力されると、ライニングプレート76とプレート78bおよびプレッシャプレート80との間に相対回転(滑り)が生じることで、リミットトルクTlimを越えるトルク伝達が防止される。なお、リミッタトルクTlimは、予め実験等によって求められ、例えばダンパ装置38の損傷や耐久性低下が防止されるトルク値に設定されている。
ところで、例えば凹凸が連続した波状路を走行中などにおいて駆動輪18が地面から離れることがあり、この瞬間に駆動輪18に負荷が掛からなくなるので駆動輪18が高回転で回転させられる。そして、地面に接地する瞬間、駆動輪18側からダンパ装置38に衝撃的な動的過大トルクが入力されることがある。このような衝撃的な動的過大トルクが入力された場合には、トルクリミッタ機構52が作動するまでに遅れが生じることから、ダンパ装置38が作動せずにリミットトルクTlimを越える過大トルク(オーバーシュートトルク)が伝達される可能性があった。
これに対して、本実施例のダンパ装置38は、上記衝撃的な動的過大トルクが入力された場合であっても、それによるオーバーシュートトルクの伝達を低減できる機構を備えている。以下、本発明の要部である上記機構について説明する。図2に示すように、ライニングプレート76には、くさび状部材として機能するスペーサ92が支持軸94を支点にして回動可能に設けられている。また、スペーサ92は、軸方向にオフセットされており、軸方向において皿バネ82が介挿されているプレッシャプレート80とプレート78bとの間隙と重複する位置から径方向外側に向かって伸びると共に、径方向外側に向かうに従って軸方向の肉厚が薄くなることで、端部が鋭角に尖っているくさび部93が形成されている。
図3は、図2のスペーサ92の構造を説明するため、図2を矢印A側から見たA矢視図であって、一部を切断線によって切断した図である。なお、図3のダンパ装置38は、車両停止時(入力トルク零時)やスペーサ組付時の状態を示しており、ダンパ装置38の下半分が省略されている。また、図3の切断線Aで切断した図が、図2の軸心Cに対して下半分の図に対応している。
図3に示すように、ハブ部材58の各突き出し部58cの両側には、それぞれ周方向に突き出す突起96が形成されており、その突き出し部58cの突起96と嵌合するようにスプリング保持部材98が設けられている。このスプリング保持部材98によってコイルスプリング62が保持されることで、コイルスプリング62の脱落が防止されている。
また、コイルスプリング62の内部には、樹脂等からなる円柱状のクッション100が内挿されている。このクッション100は、コイルスプリング62の過圧縮による破損を防止するために設けられている。
スペーサ92は、支持軸94まわりに回動可能に保持されており、突き出し部58cの側面60と接触可能な接触面92aおよび先端がくさび状に尖っているくさび部93とが形成されたピース部材である。また、スペーサ92には突起92bが形成されていると共に、ライニングプレート76にも突起76aが形成されており、これらの突起92bおよび突起76aにリターンスプリング102の両端が嵌め付けられている。そして、リターンスプリング102は、スペーサ92の回動位置が予め設定されている図3に示す元位置となるようにスペーサ92を常時押し付けている。従って、車両停止時やスペーサ組付時において、スペーサ92は図3に示す位置(元位置)に回動させられる。
図4は、動的過大トルクが入力されるなどして、ハブ部材58とライニングプレート76との捩れ角θが所定値θmaxに到達し、突き出し部58cの側面60とスペーサ92の接触面92aとが接触した状態を示している。なお、図4では、図3に示すプレート78aが省略されており、破線で示す突き刺し部58cは、図3に示す車両停止時の状態に対応している。突き出し部58cが実線で示す位置まで回転すると、スプリング保持部材98によって保持されているコイルスプリング62は圧縮させられ、互いに対向するスプリング保持部材98の距離がクッション100の長さと等しくなっている。そして、突き出し部58cの側面60とスペーサ92の接触面92aとが接触して、スペーサ92が押圧されることにより、リターンスプリング102の付勢力に抗って、支持軸94を中心にスペーサ92が回動させられる。このとき、スペーサ92のくさび部93が径方向に突き出した形となる。このように、スペーサ92のくさび部93が径方向に突き出すと、プレッシャプレート80とプレート78bとの間の間隙sにそのくさび部93が押し入るので、プレート78bが変形させられて間隙sが大きくなる。従って、皿バネ82のたわみ量が小さくなり、皿バネ82の付勢力が低下し、結果としてリミットトルクTlimが低下する。
図5は、図3、4のトルクリミッタ機構52の状態を簡略的に示す図であって、図5(a)が図3のA−A断面図(外周部のみ)に対応し、図5(b)が図4のB−B断面図に対応している。図5(a)に示すように、車両停止時(皿バネ取付時、入力トルク零時)では、スペーサ92のくさび部93がプレッシャプレート80とプレート78bとの間の間隙sに押し込まれることはなく、皿バネ82のたわみ量Lは、取り付け時において予め設定されているたわみ量L1となる。図6に、本実施例の皿バネ82のたわみ量L(mm)と皿バネ荷重F(N)との関係を示す。なお、横軸が皿バネ82たわみ量Lを示し、縦軸が皿バネ荷重F(N)を示している。図6に示すように、皿バネ82は、たわみ量Lが増加するに従って皿バネ荷重Fが増加し、所定のたわみ量Lに到達すると皿バネ荷重Fが最大値Faとなる。そして、さらにたわみ量Lを増加させると皿バネ荷重Fが低下する。本実施例では、車両停止時において予荷重として付与される皿バネ荷重Fが最大値Fa程度となるたわみ量Laとなるように、皿バネ82が取り付けられている。すなわち、車両停止時や皿バネ組付時が、図6の状態Aに対応している。これより、図5(a)の状態で最も皿バネ荷重Fが大きくなり、通常はその皿バネ荷重Faに基づいたリミットトルクTlimとなる。なお、リミットトルクTlimは、皿バネ荷重Fに比例する。また、たわみ量Laが本発明の所定のたわみに対応しており、予荷重として皿バネ荷重Faが付与される。
図5(b)は、動的過大トルクが入力された状態に対応しており、スペーサ92の接触面92aが突き出し部58cの側面60に押し当てられることで、スペーサ92が回動させられ、くさび部93が径方向に突き出した状態に対応している。このとき、くさび部93がプレッシャプレート80とプレート78bとの間の間隙sに押し込まれることにより、その間隙sの大きさが図5(a)の状態に比べて大きくなっている。従って、皿バネ82のたわみ量Lが低下して皿バネ荷重Fが一時的に低下することとなる。具体的には、図6に示すように、たわみ量LがLaからLbに低下して、皿バネ荷重Fが荷重Faから荷重Fbに低下する(状態B)。これより、皿バネ荷重Fが一時的に低下するため、トルクリミッタ機構52のリミッタトルクTlimが一時的に低下する。
図7は、捩れ角θ(rad)とトルクリミッタ機構52にかかるトルクT(Nm)との関係を示している。なお、捩れ角θとは、ハブ部材58とライニングプレート76との相対回転量(回転角度差)を示しており、トルクリミッタ機構52にかかるトルクTが零の状態(状態A)を零としている。図7に示すように、捩れ角θが増加するに従って、コイルスプリング62の弾性力に基づいてトルクTが増加している(K2)。また、捩れ角θが所定値θaを越えると、トルクTの勾配が急激に大きくなっている。これは、コイルスプリング62の弾性力に加えて、クッション100の弾性作用が負荷されるためである。そして、捩れ角θがストッパ角θmaxに到達すると、トルクTは最大値となる。なお、ストッパ角θmaxは、ハブ部材58の突き出し部58cの側面60とライニングプレート76とが接触する角度である。
ここで、本実施例のスペーサ92がない状態では、捩れ角θがストッパ角θmaxに到達すると、トルクTがリミッタトルクTlimaとなっていた。これに対して、本実施例では、スペーサ92が作動して皿バネ荷重Fが低下するため、捩れ角θmaxでのトルクTがリミッタトルクTlimbとなる。すなわち、リミッタトルクTlimが低下することとなる。図8は、トルクリミッタ機構52のリミットトルクTlimとI/P入力トルクTip(Nm)との関係を示している。なお、I/P入力トルクTipとは、インプットシャフト(動力伝達軸39)に伝達されるトルクに対応している。すなわち、I/P入力トルクTipが低くなる程、オーバーシュートトルクが低下する。図8に示すように、図3に対応する車両停止時(皿バネ取付時)の状態(状態A)では、リミットトルクTlimがトルクTlimaとなり、I/P入力トルクTipが高い値となる。一方、図4に対応するスペーサ92が作動した状態(状態B)では、リミットトルクTlimがトルクTlimbと状態Aと比べて小さくなり、I/P入力トルクTipが低下する。すなわち、状態Bでは、過大トルクが入力された際、リミットトルクTlimが状態Aと比べて低下し、インプットシャフトに伝達されるI/P入力トルクTipが低下しており、オーバーシュートトルクが低減される。なお、入力トルクが低下すると、リターンスプリング102により、図3および図5(a)に示す元位置に戻され、リミッタトルクTlimがトルクTlimaに復帰する。
上述のように、本実施例によれば、ライニングプレート76とハブ部材58との捩れ角θが所定値を越えると、ハブ部材58の側面60がスペーサ92に接触して回動させられることにより、スペーサ92がプレッシャプレート80とサポートプレート78bとの間の間隙sに押し入れられる。これにより、プレッシャプレート80とサポートプレート78bとの間に介挿されている皿バネ82のたわみ量Lを変化させ、皿バネ82のプレッシャプレート80を軸方向に押圧する押圧力を低減させることができる。そして、ライニングプレート76とプレッシャプレート80およびサポートプレート78aとの間で発生する摩擦力が低下して、トルクリミッタ機構52のリミッタトルクTlimが一時的に低下するので、動的過大トルクが入力されても速やかにトルクリミッタ機構52が作動し、オーバーシュートトルクを低減することができる。
また、本実施例によれば、皿バネ82は、車両停止時において皿バネ荷重Fが最大値Faとなるたわみ量Lで設けられており、スペーサ92がプレッシャプレート80とサポートプレート78bとの間の間隙sに押し込まれることで、その皿バネ82のたわみ量Lが低下するように設定されている。このようにすれば、皿バネ82のたわみ量Lが低下することで、皿バネ82による押圧力を低下させてトルクリミッタ機構52のリミットトルクTlimを低下させることができる。
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図9は、本発明の他の実施例であるトルクリミッタ機構150を簡略的に示した断面図であり、図9(a)が図5(a)の状態(車両停止状態)に対応し、図9(b)が図5(b)の状態(動的過大トルク入力状態)に対応している。
図9の断面図を前述した図5の断面図と比較すると、サポートプレート152、皿バネ154、およびくさび状部材であるスペーサ156の形状が異なる他は、前述の実施例と変わらない。具体的には、図9に示すように、サポートプレート152は、円盤状の左右一対の第1プレート152aおよび第2プレート152bとで形成されており、その内周側は、ライニングプレート76、プレッシャプレート80、および皿ばね154を収容する空間が形成されるように、第1プレート152a、第2プレート152bは、軸方向にそれぞれ屈曲されている。
本実施例の皿バネ154は、図9(a)に示すように、折り曲げられて屈曲された形状となっており、車両停止時(皿バネ取付時)において屈曲された頂点154aがプレッシャプレート80に当接されると共に、外周端部が第2プレート152bに当接された状態となっている。スペーサ156は、前述の実施例のスペーサ92と比較して軸方向の厚みが薄く形成されており、その先端に形成されている尖り部158が皿バネ154の内周側に当接した状態となっている。なお、スペーサ156においても、支持軸94を中心として回動可能に構成され、リターンスプリング102によって元位置(図9(a)に対応)に戻るように付勢されている。
図9(b)は、動的過大トルクが入力されてスペーサ156がハブ部材58の側面60に接触して押圧され、スペーサ156が支持軸94を中心に回動させられた状態を示している。このとき、図9(b)に示すように、スペーサ156の尖り部158が径方向外側に押し出されるため、皿バネ154がさらに押し潰されて皿バネ154のたわみ量Lが増加する。ここで、本実施例においても、図10に示すように、車両停止時(入力トルク零時)のたわみ量Lが皿バネ荷重Fが最大値Faとなるたわみ量Laに設定されている(状態A)。そして、図9(b)に示すようにスペーサ156の尖り部158が押し出され、皿バネ154がさらに押し潰されることによってたわみ量Lが増加すると、図10に示すようにたわみ量Lbとなり皿バネ荷重Fが荷重Fbに低下する構成となっている。従って、前述の実施例と同様に、リミットトルクTlimが低下し、トルクリミッタ機構150が速やかに作動することで、オーバーシュートトルクが低減される。なお、具体的には、前述の実施例で説明した図7および図8と同じ傾向を示すため、オーバーシュートトルクが低減される。また、入力トルクが低下すると、ハブ部材58の側面60とスペーサ156とは離れるので、リターンスプリング102により図9(a)に示す元位置に戻され、リミッタトルクTlimがトルクTlimaに復帰する。
上述のように、本実施例によれば、皿バネ154は、車両停止時において皿バネ荷重Fが最大値Faとなるたわみ量Lで設けられており、スペーサ156がプレッシャプレート80とサポートプレート152との間の間隙sに押し込まれることで、その皿バネ154のたわみ量Lが増加するように設定されている。このようにすれば、皿バネ154のたわみ量Lが増加することで、皿バネ154による押圧力を低下させてトルクリミッタ機構150のリミットトルクTlimを一時的に低下させることができる。従って、前述の実施例と同様に、動的過大トルクが入力されても速やかにトルクリミッタ機構150が作動し、オーバーシュートトルクが低減される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、摩擦材88、89はライニングプレート76側に固定されているが、プレッシャプレート80およびプレート78a、152a側に固定されていても構わない。
また、前述の実施例では、スペーサ92、156は、1個形成されているが、スペーサの個数は特に限定されず、矛盾の生じない範囲において複数個設けても構わない。
また、前述の実施例では、クッション100が設けられているが、クッション100は必ずしも必要とはしない。
また、前述の実施例では、皿バネ取付時において皿バネ荷重Fが最大値となるたわみ量Lで皿バネが設けられているが、必ずしも皿バネ荷重Fが最大値となる必要はなく、例えば最大値近傍の値であっても構わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
38:ダンパ装置
52、150:トルクリミッタ機構
56:ディスクプレート
58:ハブ部材
62:コイルスプリング(トーションスプリング)
76:ライニングプレート
78、152:サポートプレート
80:プレッシャプレート
82、154:皿バネ
92、156:スペーサ(くさび状部材)
52、150:トルクリミッタ機構
56:ディスクプレート
58:ハブ部材
62:コイルスプリング(トーションスプリング)
76:ライニングプレート
78、152:サポートプレート
80:プレッシャプレート
82、154:皿バネ
92、156:スペーサ(くさび状部材)
Claims (3)
- 軸心まわりに回転可能なディスクプレートと、該ディスクプレートと同軸心まわり回転可能なハブ部材と、該ディスクプレートと該ハブ部材とを弾性的に連結するトーションスプリングと、該ディスクプレートの外周側に設けられているトルクリミッタ機構とを、含むハイブリッド車両のダンパ装置であって、
前記トルクリミッタ機構は、外周側に位置するサポートプレートと、前記ディスクプレートに連結されているライニングプレートと、該ライニングプレートと軸方向に隣接して配置されているプレッシャプレートと、軸方向において前記サポートプレートと該プレッシャプレートとの間の間隙に所定のたわみが付与された状態で設けられて該プレッシャプレートを該ライニングプレートに向かって軸方向に押圧する皿バネとを備え、前記プレッシャプレートおよび前記ライニングプレートとの間で発生する摩擦力に基づくリミットトルクを超えるトルクが伝達された場合には、前記サポートプレートと前記ライニングプレートとを相対回転させて該リミットトルクを超えるトルク伝達を防止するものであり、
前記トルクリミッタ機構は、前記ライニングプレートに回動可能に支持されるくさび状部材を含み、
該くさび状部材は、前記ライニングプレートと前記ハブ部材との相対回転量が所定値を越えると、該ハブ部材に接触して回動させられることにより、前記プレッシャプレートと前記サポートプレートとの間の前記間隙に押し込まれることで、前記皿バネのたわみ量を変化させることを特徴とするハイブリッド車両のダンパ装置。 - 前記皿バネは、車両停止時において皿バネ荷重が最大値近傍となるたわみ量で設けられており、前記くさび状部材が前記プレッシャプレートと前記サポートプレートとの間の前記間隙に押し込まれることで、該皿バネのたわみ量が低下するように設定されていることを特徴とする請求項1のハイブリッド車両のダンパ装置。
- 前記皿バネは、車両停止時において皿バネ荷重が最大値近傍となるたわみ量で設けられており、前記くさび状部材が前記プレッシャプレートと前記サポートプレートとの間の間隙に押し込まれることで、該皿バネのたわみ量が増加するように設定されていることを特徴とする請求項1のハイブリッド車両のダンパ装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020045998A (ja) * | 2018-09-20 | 2020-03-26 | 株式会社ミクニ | 比例電磁弁 |
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CN115199663A (zh) * | 2021-04-12 | 2022-10-18 | 上海汽车集团股份有限公司 | 扭矩限制器及汽车 |
-
2011
- 2011-04-07 JP JP2011085039A patent/JP2012219883A/ja not_active Withdrawn
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