JP2013083317A - 車両用ダンパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造で多段階の捩れ剛性を実現できる車両用ダンパ装置を提供する。
【解決手段】各コイルスプリング62内に設けられているクッション84a〜84dの圧縮が開始される捩れ角θが異なるため、各クッション84a〜84dが圧縮される捩れ角θに応じてダンパ装置38の捩れ剛性を多段階に変化させることができる。また、クッション84a〜84dの周方向の長さLa〜Ldを異ならすだけで済むので、簡易な構造で多段階の捩れ剛性を達成することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用ダンパ装置に係り、特に、多段階の捩れ剛性を実現できるダンパ装置の構造に関するものである。
エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に介挿される車両用ダンパ装置がよく知られている。例えば特許文献1のダンパがその一例である。特許文献1のダンパには、複数個の隙間や剛性の異なる弾性部材を用いることで、サイドプレート4、5とハブ1との捩れ角に応じて複数段の捩れ剛性を実現する技術が開示されている。
実開平6−10633号公報
ところで、特許文献1のダンパにおいて、複数段の捩れ剛性を実現するため、複数個の隙間や剛性の異なる弾性体を用いており、構造が非常に複雑となり、捩れ角に対する剛性を変化する際には隙間等を調整する必要がありロバスト性が悪くなる問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、簡易な構造で多段階の捩れ剛性を実現できる車両用ダンパ装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)軸心まわりに回転可能なディスクプレートと、そのディスクプレートと同軸心まわりに回転可能なハブ部材と、そのディスクプレートとそのハブ部材との間に介挿されてそのディスクプレートとそのハブ部材とをそれ等の相対回転を所定の捩れ角範囲内に許容しつつ動力伝達する複数個のコイルスプリングとを、含む車両用ダンパ装置であって、(b)前記複数個のコイルスプリング内には、そのコイルスプリングよりも周方向の長さが短い複数個の弾性部材がそれぞれ設けられており、その複数個の弾性部材は、圧縮が開始される捩れ角が異なるように、その長さがそれぞれ異なることを特徴とする。
このようにすれば、弾性部材の圧縮が開始される捩れ角が異なるため、各弾性部材が圧縮される捩れ角に応じてダンパ装置の捩れ剛性を多段階に変化させることができる。また、弾性部材の周方向の長さを異ならすだけで済むので、簡易な構造で多段階の捩れ剛性を達成することができる。
また、好適には、前記弾性部材は、その長さが短いものほど高い剛性を有している。このようにすれば、ディスクプレートとハブ部材との捩れ角が増加するに従って、剛性の低い弾性部材から段階的に圧縮されることとなり、コイルスプリングから弾性部材への切替点における捩り剛性の変化を滑らかにすることができる。
本発明が適用されたハイブリッド形式の車両用駆動装置を説明する概略構成図である。 図1のダンパ装置の構成を詳細に説明するための断面図である。 図1のダンパ装置の外観図である。 図1のダンパ装置を構成する各クッションの長さと剛性の関係を概念的に示す図である。 図1のダンパ装置の捩れ剛性線図である。 図5の捩れ剛性線図の一部を拡大した図である。 従来の捩れ剛性線図の一部を拡大したものであり、図6に対応するものである。
ここで、好適には、本発明の捩れ角とは、前記ディスクプレートとハブ部材との間の相対回転角を示している。
また、好適には、本発明の弾性部材の長さが異なるとは、弾性部材の寸法公差によるバラツキよりも大きな値の寸法差を有しているものを示している。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されたハイブリッド形式の車両用駆動装置10を説明する概略構成図である。図1において、この車両用駆動装置10では、車両において、主駆動源である第1駆動源12のトルクが出力部材として機能する車輪側出力軸14に伝達され、その車輪側出力軸14から差動歯車装置16を介して左右一対の駆動輪18にトルクが伝達されるようになっている。また、この車両用駆動装置10には、走行のための駆動力を出力する力行制御およびエネルギを回収するための回生制御を選択的に実行可能な第2電動機MG2が第2駆動源として設けられており、この第2電動機MG2は自動変速機22を介して上記車輪側出力軸に連結されている。したがって、第2電動機MG2から車輪側出力軸へ伝達される出力トルクがその自動変速機22で設定される変速比γs(=第2電動機MG2の回転速度Nmg2/車輪側出力軸の回転速度Nout)に応じて増減されるようになっている。
第2電動機MG2と駆動輪18(車両側出力軸14)との間の動力伝達経路に介装されている自動変速機22は、変速比γsが「1」より大きい複数段を成立させることができるように構成されており、第2電動機MG2からトルクを出力する力行時にはそのトルクを増大させて車輪側出力軸へ伝達することができるので、第2電動機MG2が一層低容量もしくは小型に構成される。これにより、例えば高車速に伴って車輪側出力軸の回転速度Noutが増大した場合には、第2電動機MG2の運転効率を良好な状態に維持するために、変速比γsを小さくして第2電動機MG2の回転速度(以下、第2電動機回転速度という)Nmg2を低下させたり、また車輪側出力軸の回転速度Noutが低下した場合には、変速比γsを大きくして第2電動機回転速度Nmg2を増大させる。
上記第1駆動源12は、主動力源としてのエンジン24と、第1電動機MG1と、これらエンジン24と第1電動機MG1との間でトルクを合成もしくは分配するための動力分配機構としての遊星歯車装置26とを主体として構成されている。上記エンジン24は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの燃料を燃焼させて動力を出力する公知の内燃機関であって、マイクロコンピュータを主体とする図示しないエンジン制御用の電子制御装置(E−ECU)によって、スロットル弁開度や吸入空気量、燃料供給量、点火時期などの運転状態が電気的に制御されるように構成されている。上記電子制御装置には、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量センサAS、ブレーキペダルの操作の有無を検出するためのブレーキセンサBS等からの検出信号が供給されている。
上記第1電動機MG1は、例えば同期電動機であって、駆動トルクを発生させる電動機としての機能と発電機としての機能とを選択的に生じるように構成され、インバータ30を介してバッテリー、コンデンサなどの蓄電装置32に接続されている。そして、マイクロコンピュータを主体とする図示しないモータジェネレータ制御用の電子制御装置(MG−ECU)によってそのインバータ30が制御されることにより、第1電動機MG1の出力トルクあるいは回生トルクが調節或いは設定されるようになっている。
遊星歯車装置26は、サンギヤS0と、そのサンギヤS0に対して同心円上に配置されたリングギヤR0と、これらサンギヤS0およびリングギヤR0に噛み合うピニオンギヤP0を自転かつ公転自在に支持するキャリヤCA0とを三つの回転要素として備えて公知の差動作用を生じるシングルピニオン型の遊星歯車機構である。遊星歯車装置26はエンジン24および自動変速機22と同心に設けられている。遊星歯車装置26および自動変速機22は中心線に対して対称的に構成されているため、図1ではそれらの下半分が省略されている。
本実施例では、エンジン24のクランク軸36は、ダンパ装置38(本発明の車両用ダンパ装置に対応)および出力軸39を介して遊星歯車装置26のキャリヤCA0に連結されている。これに対してサンギヤS0には第1電動機MG1が連結され、リングギヤR0には車輪側出力軸14が連結されている。このキャリヤCA0は入力要素として機能し、サンギヤS0は反力要素として機能し、リングギヤR0は出力要素として機能している。
上記遊星歯車装置26において、キャリヤCA0に入力されるエンジン24の出力トルクに対して、第1電動機MG1による反力トルクがサンギヤS0に入力されると、出力要素となっているリングギヤR0には、直達トルクが現れるので、第1電動機MG1は発電機として機能する。また、リングギヤR0の回転速度すなわち車輪側出力軸14の回転速度(出力軸回転速度)Noutが一定であるとき、第1電動機MG1の回転速度Nmg1を上下に変化させることにより、エンジン24の回転速度(エンジン回転速度)Neを連続的に(無段階に)変化させることができる。
本実施例の前記自動変速機22は、一組のラビニョ型遊星歯車機構によって構成されている。すなわち自動変速機22では、第1サンギヤS1と第2サンギヤS2とが設けられており、その第1サンギヤS1にステップドピニオンP1の大径部が噛合するとともに、そのステップドピニオンP1の小径部がピニオンP2に噛合し、そのピニオンP2が前記各サンギヤS1、S2と同心に配置されたリングギヤR1(R2)に噛合している。上記各ピニオンP1、P2は、共通のキャリヤCA1(CA2)によって自転かつ公転自在にそれぞれ保持されている。また、第2サンギヤS2がピニオンP2に噛合している。
前記第2電動機MG2は、前記モータジェネレータ制御用の電子制御装置(MG−ECU)によりインバータ40を介して制御されることにより、電動機または発電機として機能させられ、アシスト用出力トルクあるいは回生トルクが調節或いは設定される。第2サンギヤS2にはその第2電動機MG2が連結され、上記キャリヤCA1が車輪側出力軸に連結されている。第1サンギヤS1とリングギヤR1とは、各ピニオンP1、P2と共にダブルピニオン型遊星歯車装置に相当する機構を構成し、また第2サンギヤS2とリングギヤR1とは、ピニオンP2と共にシングルピニオン型遊星歯車装置に相当する機構を構成している。
そして、自動変速機22には、第1サンギヤS1を選択的に固定するためにその第1サンギヤS1と非回転部材であるハウジング42との間に設けられた第1ブレーキB1と、リングギヤR1を選択的に固定するためにそのリングギヤR1とハウジング42との間に設けられた第2ブレーキB2とが設けられている。これらのブレーキB1、B2は摩擦力によって制動力を生じるいわゆる摩擦係合装置であり、多板形式の係合装置あるいはバンド形式の係合装置を採用することができる。そして、これらのブレーキB1、B2は、それぞれ油圧シリンダ等のブレーキB1用油圧アクチュエータ、ブレーキB2用油圧アクチュエータにより発生させられる係合圧に応じてそのトルク容量が連続的に変化するように構成されている。
以上のように構成された自動変速機22は、第2サンギヤS2が入力要素として機能し、またキャリヤCA1が出力要素として機能し、第1ブレーキB1が係合させられると「1」より大きい変速比γshの高速段Hが成立させられ、第1ブレーキB1に替えて第2ブレーキB2が係合させられるとその高速段Hの変速比γshより大きい変速比γslの低速段Lが成立させられるように構成されている。すなわち、自動変速機22は2段変速機で、これらの変速段HおよびLの間での変速は、車速Vや要求駆動力(もしくはアクセル操作量)などの走行状態に基づいて実行される。より具体的には、変速段領域を予めマップ(変速線図)として定めておき、検出された運転状態に応じていずれかの変速段を設定するように制御される。
図2は、図1に示すダンパ装置38の構成を詳細に説明するための断面図である。また、図3は、ダンパ装置38の外観図である。ダンパ装置38は、軸心Cを中心としてエンジン24と遊星歯車装置26との間に動力伝達可能に設けられている。また、図2の断面図は、図3の切断線Aで切断した図(A−A断面図)に対応している。
ダンパ装置38は、エンジン24のクランク軸36に連結されている入力プレート50と、入力プレート50に後述するトルクリミッタ機構52を介して動力伝達可能に連結されて軸心Cまわりに回転可能なディスクプレート56と、出力軸39に相対回転不能に連結されディスクプレート56と同軸心まわりに相対回転可能なハブ部材58と、ディスクプレート56とハブ部材58との間に介挿され、ディスクプレート56とハブ部材58とをそれ等の相対回転を所定の捩れ角範囲内に許容しつつ動力伝達するバネ鋼からなるコイルスプリング62と、ディスクプレート56とハブ部材58との間でヒステリシストルクを発生させるヒステリシス機構64とを、含んで構成されている。
入力プレート50は、左右一対の円盤状のプレート50aおよびプレート50bから構成されている。プレート50aおよびプレート50bには、それぞれクランク軸36に連結されている図示しないフライホイールを締結するためのボルト締結用穴51が形成されている。従って、エンジン24が回転すると、図示しないフライホイールを介してその回転が入力プレート50に伝達され、入力プレート50が軸心Cまわりに回転させられる。プレート50aの径方向中間部は、プレート50bから乖離する方向に軸方向に屈曲されており、入力プレート50の内周側には、トルクリミッタ機構52を収容するための空間が形成されている。
トルクリミッタ機構52は、径方向において入力プレート50とディスクプレート56との間に設けられており、予め設定されているリミットトルクTlimを越えるトルク伝達を防止する機能を有している。トルクリミッタ機構52は、円板環状のプレッシャプレート66と、軸方向においてプレッシャプレート66とプレート50bとの間に介挿され、内周部がリベット68によってディスクプレート56に締結されている円板環状のライニングプレート70と、軸方向においてプレッシャプレートとプレート50aとの間に予荷重状態で介挿されているコーン状の皿バネ72とを、含んで構成されている。
ライニングプレート70の軸方向の両側には、摩擦材74が例えばリベット76によって固定されている。従って、プレッシャプレート66と摩擦材74との間、およびプレート50bと摩擦材74との間が摺動可能な摩擦面として機能する。皿バネ72は、予め設定されている皿バネ荷重Fでプレッシャプレート66を軸方向においてプレート50b側に押圧している。このように構成されることにより、トルクリミッタ機構52において、皿バネ72の皿バネ荷重F、プレッシャプレート66およびプレート50bと摩擦材74との間の摩擦面の摩擦係数μ、摩擦材74の有効径r(回転半径)に基づくリミットトルクTlimが設定される。このトルクリミッタ機構52にリミットトルクTlimを越えるトルクが入力される場合、プレッシャプレート66およびプレート50bと摩擦材74との間の摩擦面で滑りが生じ、リミットトルクTlimを越えるトルク伝達が防止される。なお、リミットトルクTlimは、一般にエンジン14の最大トルクTemaxから所定のマージンを持たせた値に設定され、そのリミットトルクTlimとなるように、皿バネ荷重F、摩擦係数μ、摩擦材74の有効径r等が調整される。
ディスクプレート56は左右一対の円盤状の第1ディスクプレート78(以下、第1プレート78という)および第2ディスクプレート80(以下、第2プレート80という)から構成され、コイルスプリング62等を軸方向に挟み込んだ状態で、外周部がリベット68によってライニングプレート70と共に互いに相対回転不能に締結されている。従って、ディスクプレート56は、ライニングプレート70と共に軸心Cまわりに回転可能とされている。
第1プレート78には、コイルスプリング62を収容するための第1スプリング収容窓78aが周方向に等角度間隔で4個形成されている。また、第2プレート80にも、コイルスプリング62を収容するための第2スプリング収容窓80aが周方向に等角度間隔で4個形成されている。この第1スプリング収容窓78aおよび第2スプリング収容窓80aは、コイルスプリング62を挟み込んだ状態で、周方向において同じ回転位置(位相)に形成されている。
ハブ部材58は、内周部に出力軸39をスプライン嵌合するための内周歯が形成されている円筒形状の円筒部58aと、その円筒部58aの外周部から径方向に伸びるフランジ部58bとを備えて構成されている。このフランジ部58bは、図3に示すように、周方向に等角度間隔で4個形成されており、各フランジ部58bの間にはコイルスプリング62を収容するための空間が4箇所形成されている。フランジ部58bは何れも左右対称に形成されており、その外周側の両端にはコイルスプリング62を保持するスプリングシート82と嵌合する突起58cが形成されている。
スプリングシート82は、フランジ部58bに形成されている突起58cと嵌合されており、それぞれコイルスプリング62の端部を保持するための円柱状の保持部82aが形成されている。そして、互いに向き合うスプリングシート82の間に、コイルスプリング62の両端が保持部82aに嵌め付けられた状態で保持されている。
各コイルスプリング62の内部には、本発明の弾性部材である円柱状のクッション84a〜84d(特に区別しない場合にはクッション84という)が、コイルスプリング62内を移動可能な状態でそれぞれ設けられている。クッション84a〜84dは、例えば樹脂にグラファイトが添加されたものやゴムで構成され、それぞれコイルスプリング62よりも周方向の長さが短く形成されている。図4に各クッション84a〜84dの周方向の長さLa〜Ldと剛性Gの関係を簡略的に示す。図4に示すように、本実施例のクッション84a〜84dは、何れも周方向の長さが異なりその剛性Gも異なる値に設計されている。具体的には、クッション84aの長さLaが最も長く、クッション84bの長さLbがクッション84aの長さLaよりも短く、クッション84cの長さLcがクッション84bの長さLbよりも短く、クッション84dの長さLdがクッション84cの長さLcよりも短く形成されている。また、クッション84aの剛性Gaが最も低く、クッション84bの剛性Gbがクッション84aの剛性Gaよりも高く、クッション84cの剛性Gcがクッション84bの剛性Gbよりも高く、クッション84dの剛性Gdがクッション84cの剛性Gcよりも高いものとなっている。すなわち、クッション84の長さLa〜Ldが短いものほど高い剛性Ga〜Gdを有している。なお、剛性Gは、例えば材料の成分比を変更するなどして調整されている。また、クッション84の長さLa〜Ldの差は、クッション84の寸法公差によるバラツキよりも大きな値である。
図2に戻り、ヒステリシス機構64は、複数枚の摩擦材や皿バネを含んで構成され、二段のヒステリシスを発生させることができる。例えば通常運転中等では、摩擦係数の低い部位で滑りを生じさせることで小ヒステリシストルクを発生させ、エンジン始動時等おいては、摩擦係数の高い部位で滑りを生じさせることで、大ヒステリシストルクを発生させる。ヒステリシス機構64の具体的な構造および作動については、公知であるためその説明を省略する。
このように構成されるダンパ装置38において、例えばエンジン24の動力は、クランク軸36、図示しないフライホイールを介して入力プレート50に伝達される。さらに、トルクリミッタ機構52を介してディスクプレート56に伝達され、ディスクプレート56が軸心Cまわりに回転させられる。このとき、第1スプリング収容窓78aおよび第2スプリング収容窓80aに収容されているコイルスプリング62の一端側がスプリングシート82に押し当てられる。一方、コイルスプリング62の他端側がスプリングシート82を介してハブ部材58のフランジ部58bに押し当てられ、ハブ部材58が軸心Cまわりに回転させられる。このようにして、ディスクプレート56の回転がコイルスプリング62を介してハブ部材58に伝達される。このとき、コイルスプリング62は、ディスクプレート56に入力されるトルクに応じて弾性変形しつつ動力をハブ部材58に伝達することで、トルク変動がコイルスプリング62によって吸収される。また、ヒステリシス機構64が減衰機構として機能することで、例えばエンジン始動時において大ヒステリシストルクが発生し、振動が減衰させられる。
図5に、本実施例のダンパ装置38の捩れ剛性線図を示す。図5において、横軸は捩れ角θすなわちディスクプレート56とハブ部材58との相対回転角を示し、縦軸がダンパ装置38の伝達トルクを示している。
捩れ角θが小さい低負荷の場合、コイルスプリング62の内周側のみが圧縮されることで捩れ剛性k1が発生する。そして、捩れ剛性がさらに大きくなり、捩れ角θ1となると、コイルスプリング62全体が圧縮され始め、コイルスプリング62による捩れ剛性k2が発生する。捩れ角θがさらに増加し、切替点である捩れ角θ2となると、コイルスプリング62に加えてクッション84が圧縮され始める。このクッション84およびコイルスプリング62が圧縮されることで捩れ剛性k3が発生する。捩れ角θがさらに増加し捩れ角θ3に到達すると、それ以上捩れ角θが増加した場合であってもトルクリミッタ機構52が作動することによりリミットトルクTlim以下に制限される。なお、捩れ角θが負の方向に増加した場合(駆動輪側からのトルク伝達時)であっても同様の傾向となる。
ここで、本実施例のクッション84は、上述したように、それぞれ異なる長さおよび剛性Gを有している。従って、捩れ角θ2に到達しても、微視的にみるとこれらのクッション84a〜84dが同時に圧縮されることはなく、その圧縮が開始される捩れ角θが異なっている。図6は、図5の捩れ角θ2近傍における捩れ特性を拡大した図である。図6に示すように、捩れ角θ2近傍では、微視的にみると長さLaが最も長いクッション84aが捩れ角θ2aで最初に圧縮され、次いで捩れ角θ2bでクッション84b、捩れ角θ2cでクッション84c、捩れ角θ2dでクッション84dが段階的に圧縮されることにより、捩れ剛性が捩れ角θ2a、θ2b、θ2c、θ2dに応じて多段階に変化している。また、剛性Gの最も低いクッション84aから剛性Gの最も高いクッション84dへと段階的に圧縮されるため、捩れ角θ2近傍において捩れ剛性の変化が滑らかとなっている。
一方、従来では、図7に示すように、捩れ角θ2で捩れ剛性が急激に変化して捩れ剛性に角が生じていた。このように、捩れ角θ2において捩れ剛性の角が生じると、例えば駆動系共振による振動が伝達されやすく、エンジン24の気筒毎の爆発変動も伝達されやすくなっていた。これに対して、本実施例では、捩れ角θ2近傍の捩れ剛性の変化が滑らかに変化することで、駆動系共振の振動伝達が抑制され、エンジン24の気筒毎の爆発変動の伝達が従来に比べて抑制される。結果として、ドラビリやNV特性が向上する。また、従来ではトルクリミッタ機構52において微小滑りが生じることが知られていたが、本実施例ではこの微小滑りも抑制され、動力伝達の損失が抑制されて燃費が向上する。
上述のように、本実施例によれば、クッション84a〜84dの圧縮が開始される捩れ角θが異なるため、各クッション84a〜84dが圧縮される捩れ角θに応じてダンパ装置38の捩れ剛性を多段階に変化させることができる。また、クッション84a〜84dの周方向の長さLa〜Ldを異ならすだけで済むので、簡易な構造で多段階の捩れ剛性を達成することができる。
また、本実施例によれば、クッション84a〜84dは、その長さLa〜Ldが短いものほど高い剛性を有している。このようにすれば、ディスクプレート56とハブ部材58との捩れ角θが増加するに従って、剛性Gの低いクッション84aから段階的に圧縮されることとなり、コイルスプリング62からクッション84への切替点(捩れ角θ2)における捩り剛性の変化を滑らかにすることができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、コイルスプリング62およびクッション84が周方向にそれぞれ4個設けられていたが、必ずしも4個に限定されず、3個や5個以上であっても構わない。例えば、コイルスプリング62が5個設けられる場合、クッション84も5個設けることができ、捩れ剛性を最大5段階に変化させることができる。
また、前述の実施例では、クッション84が樹脂で構成されているが、緩衝材(弾性部材)として機能するものであれば、必ずしも樹脂に限定されない。例えばゴムやコイルスプリング62の内径よりも小径のコイルスプリングなどであっても構わない。
また、前述の実施例では、クッション84a〜84dはその成分比が異なるものの、基本的には同じ材質で構成されているが、コイルスプリング62毎にクッション84の材質が樹脂、プラスチック、ゴム、コイルスプリングなど異なるものであっても構わない。
また、前述の実施例では、クッション84の長さが長くなるに従って、剛性Gの低い部材が使用されているが、必ずしもこれに限定されず、クッション84の長さが異なるのみで剛性Gは同じものであっても構わない。
また、前述の実施例では、クッション84a〜84dの長さがそれぞれ異なっていたが、例えばクッション84aのみが短く設定され、クッション84b〜84dが同じ長さに設定されるものであっても構わない。このように、クッション84a〜84dの長さが何れも異なるものでなくても構わない。
また、前述の実施例では、各コイルスプリング62内にそれぞれクッション84a〜84dが設けられていたが、必ずしも各コイルスプリング62内に設ける必要はなく、クッション84が設けられないコイルスプリング62が存在しても構わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
38:ダンパ装置(車両用ダンパ装置)
56:ディスクプレート
58:ハブ部材
62:コイルスプリング
84:クッション(弾性部材)
θ:捩れ角
La〜Ld:クッションの長さ(弾性部材の長さ)

Claims (2)

  1. 軸心まわりに回転可能なディスクプレートと、該ディスクプレートと同軸心まわりに回転可能なハブ部材と、該ディスクプレートと該ハブ部材との間に介挿されて該ディスクプレートと該ハブ部材とをそれ等の相対回転を所定の捩れ角範囲内に許容しつつ動力伝達する複数個のコイルスプリングとを、含む車両用ダンパ装置であって、
    前記複数個のコイルスプリング内には、該コイルスプリングよりも周方向の長さが短い複数個の弾性部材がそれぞれ設けられており、
    該複数個の弾性部材は、圧縮が開始される捩れ角が異なるように、その長さがそれぞれ異なることを特徴とする請求項1の車両用ダンパ装置。
  2. 前記複数個の弾性部材は、その長さが短いものほど高い剛性を有していることを特徴とする請求項1の車両用ダンパ装置。
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