JP2012219388A - 離解濾過装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】難離解紙を十分離解した紙料スラリを作ることができる離解濾過装置を提供すること。
【解決手段】離解濾過装置1は、供給口10aから投入された難離解紙2が溶液と混合撹拌して離解されることによって紙料スラリが作られる容器10と、上下方向に延び駆動モータ26の出力によって回転する回転軸21と、この回転軸21に組付けられ容器10内で回転することによって難離解紙2の混合撹拌を促進させるロータ20とを備える。この離解濾過装置1は、難離解紙2を所定時間混合撹拌して離解した後に容器10から紙料スラリを全量排出するバッチ式の離解濾過装置である。ロータ20は、回転軸21から径外方向に延びる複数の撹拌羽根20Aを有し、撹拌羽根20Aの回転方向側の縁部分20dには、歯20cが連続的に3個形成される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、容器の供給口から投入された紙料を所定時間混合撹拌して離解した後に、容器から紙料スラリを全量排出するバッチ式の離解濾過装置に関し、特に難離解紙を離解することができる離解濾過装置に関する。
近年、省資源や地球環境保全の要求が高まり、古紙及びその損紙のリサイクル率が高くなってきている。古紙及びその損紙等の製紙原料である紙料について資源サイクルを行う場合、離解濾過装置を用いて紙料から紙料スラリが作られる。離解濾過装置は、紙料を溶液と混合撹拌して離解することによって紙料スラリを作るものであって、例えば、本出願人が提案する下記特許文献1に記載された離解濾過装置がある。
図9に示したように、下記特許文献1に記載された離解濾過装置101では、水に溶け易い一般用紙等の紙料を離解濾過槽110の供給口110aから直接投入した場合、上記した紙料を十分離解した紙料スラリが作られる。即ち、上記した紙料が、水や薬品が注入された離解濾過槽110内で混合撹拌して溶け込み、回転するロータ120とスクリーンプレート130との間で擂り潰されて、十分離解される。なお、作られた紙料スラリは、排出管141から次工程へ搬送される。
特開2009−167557号公報
ところで、最近では、例えばコーヒーフィルタ等の水に溶け難くて離解し難い難離解紙及びその損紙(以下、単に「難離解紙」と呼ぶ)においても、原料として再利用できることが望まれている。このため、離解濾過装置を用いて難離解紙から紙料スラリを作ることが好ましいが、上記特許文献1に記載された離解濾過装置101では、難離解紙を離解濾過層110の供給口110aから直接投入した場合、難離解紙を十分離解した紙料スラリを作ることができなかった。即ち、難離解紙が耐水性によって離解濾過槽110内でほとんど溶けずに、よれて大きな塊となる。これにより、この塊を回転するロータ120とスクリーンプレート130との間で擂り潰すことができず、難離解紙を十分離解することができなかった。
本発明は、上記した課題を解決すべく、難離解紙を十分離解した紙料スラリを作ることができる離解濾過装置を提供することを目的とする。
本発明に係る離解濾過装置は、供給口から投入された紙料が溶液と混合撹拌して離解されることによって紙料スラリが作られる容器と、上下方向に延び駆動モータの出力によって回転する回転軸と、この回転軸に組付けられ前記容器内で回転することによって前記紙料の混合撹拌を促進させるロータとを備え、前記紙料を所定時間混合撹拌して離解した後に前記容器から前記紙料スラリを全量排出するものであって、前記ロータは、前記回転軸から径外方向に延びる複数の撹拌羽根を有し、前記撹拌羽根の回転方向側の縁部分には、歯が連続的に複数個形成されていることに特徴がある。
また、本発明に係る離解濾過装置において、前記各歯は、前記撹拌羽根の縁部分のうち径外方向側の部分に形成されていることが好ましい。
また、本発明に係る離解濾過装置において、前記各歯は、台形形状であることが好ましい。
また、本発明に係る離解濾過装置において、前記容器の底部に、前記紙料スラリを通過させるスクリーンプレートが前記撹拌羽根との間に隙間を空けて配置され、前記撹拌羽根は、前記スクリーンプレートに向けて突出し前記スクリーンプレートとの間で前記紙料を擂り潰す突部を有していることが好ましい。
よって、本発明の離解濾過装置によれば、各撹拌羽根の各歯が、容器の供給口から直接投入された難離解紙を細かく切断することができる。即ち、各撹拌羽根の各歯によって、難離解紙の粗離解を極めて促進させることができる。このため、容器内で難離解紙がよれて大きな塊になることがなく、一般用紙等の紙料を離解するように、粗離解した難離解紙を更に離解することができ、難離解紙であっても十分離解した紙料スラリを作ることができる。
本実施形態の離解濾過装置の全体構成図である。 図1に示した回転軸を回転させる回転駆動部の構造を示した図である。 図1に示したロータとスクリーンプレート等を示した平面図である。 図3に示したロータとスクリーンプレートとの間の隙間を示した図である。 図3に示したロータのみを示した拡大平面図である。 図1の離解濾過装置を用いた難離解紙の離解システムの全体構成図である。 図5に示したロータの第1変形実施形態を示した平面図である。 図5に示したロータの第2変形実施形態を示した平面図である。 従来の離解濾過装置の全体構成図である。
次に、本発明に係る離解濾過装置について図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本発明の離解濾過装置1の全体構成図である。離解濾過装置1は、容器10の供給口10aから投入された紙料を所定時間混合撹拌して離解した後に、容器10から紙料スラリを全量排出するバッチ式の離解濾過装置である。
この離解濾過装置1では、薬品を内部に閉じ込めておくために、上部に上蓋11が取付けられている。この上蓋11が開いている状態で、例えばコーヒーフィルタ等の水に溶け難くて離解し難い難離解紙及びその損紙2(以下、単に「難離解紙2」と呼ぶ)が容器10の供給口10aから直接投入される。難離解紙2は、約50kgの塊になっていて、4個投入されるようになっている。ここで、難離解紙2が供給口10aから直接投入されるとは、難離解紙2が約10mm四方より小さくなるように細かく切断(分散)された後に、難離解紙2が供給口10aから投入されることを意味しない。
容器10では、水が注入されるとともに、約3パーセントの濃度である水酸化ナトリウムが注入される。容器10内の溶液の温度は、スチームによって加温された白水が容器10内に注入されることによって、約65度に維持されている。このように、容器10内の溶液の温度を高く維持するのは、紙料の離解を促進させるためである。この容器10の底部には、紙料の混合撹拌を促進させるロータ20と、紙料スラリを濾過させるスクリーンプレート30とが設けられている。スクリーンプレート30の下には、濾過された紙料スラリが送り込まれる環状のチャンバ40が設けられている。
なお、この離解濾過装置1で作られる紙料スラリの固形分の濃度が約5パーセントになるように、容器10に注入される水量が設定されている。即ち、離解濾過装置1は、所謂低濃度で運転する低濃度離解濾過装置である。このように低濃度で運転するのは、容器10内で渦流を発生させて紙料の離解を促進する必要があり、水分の量が多くなければ渦流が発生しないためである。
ロータ20は、回転軸21の上端部にロータカバー22を被せて組付けられ、容器10内で回転可能である。回転軸21は、上下方向に延び、上下の二箇所に設けられた軸受23,24によって回転自在に支持されている。ここで、図2は、回転軸21を回転させる回転駆動部の構造を示した図である。図2に示したように、回転軸21の下端部にプーリ25が固定され、駆動モータ26の回転出力軸26aにプーリ27が固定されている。そして、プーリ25,27の間にVベルト28が掛け渡されている。これにより、駆動モータ26の回転がVベルト28を介して回転軸21に伝達するようになっている。プーリ25,27及びVベルト28は、カバー29によって覆われている。
ここで、図3は、ロータ20とスクリーンプレート30等を示した平面図であり、図4は、ロータ20とスクリーンプレート30との間の隙間を示した図である。ロータ20は、図3に示したように、回転中心O1(回転軸21)から径外方向に延びる4枚の撹拌羽根20Aで構成されている。各撹拌羽根20Aは、同一形状であって、回転するときに紙料を効率良く混合撹拌できるように、螺旋状に延びている。また、各撹拌羽根20Aは、図4に示したように、薄板状の平面部20aと、この平面部20aからスクリーンプレート30に向けて延びる突部20bとを有している。スクリーンプレート30は、図3及び図4に示したように、難離解紙2内に含まれる異物の通過を制限するメッシュ状のフィルタであり、チャンバ40の形状に合わせて環状に形成されている。
ここで、図4に示したように、撹拌羽根20Aの突部20bとスクリーンプレート30との間には、僅かな隙間Sが設けられ、撹拌羽根20Aがスクリーンプレート30の上を非接触状態で回転するように構成されている。これにより、撹拌羽根20Aが回転するとき、撹拌羽根20Aの回転方向前方側では圧力が高くなり、撹拌羽根20Aの回転方向後方側では圧力が低くなる。このため、図4に示したように、回転する撹拌羽根20Aの前後位置では、黒の矢印で示すような上下方向の流れが生じて、スクリーンプレート30が揺れることになる。従って、スクリーンプレート30では、目孔に嵌って目詰まりを起こしていた異物が取り除かれる。
また、各撹拌羽根20Aが回転するとき、上記した隙間Sに入った紙料は突部20bとスクリーンプレート30との間で擂り潰されて、離解されることになる。これにより、作られた紙料スラリは、スクリーンプレート30を通ってチャンバ40に送り込まれる。また、この実施形態では、隙間Sに入った紙料を効果的に擂り潰すことができるように、隙間Sを調整する調整手段50が設けられている。以下、図1を用いて調整手段50の構成について説明する。
調整手段50では、隙間Sの調整が回転軸21の上下動によって行われる。具体的には、回転軸21が筒状の移動ケース51内に回転可能に組み込まれ、その移動ケース51がガイド52内に上下方向に摺動可能に組み込まれている。ガイド52は、容器10に支持された支持ブラケット12に固定されている。こうして、回転軸21は、移動ケース51内を回転する一方、移動ケース51の上下動に伴って軸方向に移動可能になっている。
そして、この調整手段50では、移動ケース51を上下動させるためのエアシリンダ53及びリンク機構54が設けられている。エアシリンダ53では、シリンダが容器10に支持された支持ブラケット13に軸着され、ピストンロッドがリンク機構54のロッド54aに軸着されている。リンク機構54では、水平方向に延びるアーム54bの一端部がロッド54aに回転可能に連結され、アーム54bの他端部が移動ケース51に固定されたブラケット54cに回転可能に連結されている。
ところで、エアシリンダ53の伸縮によりアーム54bがスムーズに傾くとともに移動ケース51がスムーズに上下動するためには、揺動部分を更に設ける必要がある。そこで、エアシリンダ53のシリンダは支持ブラケット13に揺動可能に連結される。また、ガイド52に固定されたブラケット54dにアーム54eの一端部が回転可能に連結され、このアーム54eの他端部にアーム54bの左方側部分が揺動可能に連結される。こうして、エアシリンダ53が伸縮すると、アーム54bが傾くとともに移動ケース51が回転軸21とともにガイド52に対して上下動して、隙間Sが変化するようになっている。
エアシリンダ53の伸縮量は、電子制御手段から供給される駆動電流の大きさに応じて変化するように構成されている。そして、隙間Sを手動で調整する場合には、作業者が操作盤に隙間Sの希望値を入力することで、この希望値に基づいて電子制御手段がエアシリンダ53に駆動電流を供給するようになっている。一方、隙間Sを自動で調整する場合には、トルク検出部91(図6参照)が回転軸21に作用する回転トルクを検出し、この検出値に基づいて電子制御手段がエアシリンダ53に駆動電流を供給するようになっている。
続いて、上記のように構成された離解濾過装置1の作用について、供給口10aから投入される紙料が水に溶け易い一般用紙等である場合と、難離解紙2である場合とに分けて説明する。
紙料が一般用紙等である場合には、紙料が容器10内でロータ20の回転によって混合撹拌されつつ溶け込み粥状になる。そして、粥状になった紙料は隙間Sに入り、各撹拌羽根20Aの回転によって突部20bとスクリーンプレート30との間で擂り潰される。これにより、紙料が十分離解されて、作られた紙料スラリがスクリーンプレート30を通ってチャンバ40に溜まる。また、隙間Sが自動又は手動で調整されることで、隙間Sに入る紙料を効率良く擂り潰すことができ、作られる紙料スラリの量を多くすることができる。このようにして、紙料が容器10内で所定時間混合撹拌して離解された後に、作られた紙料スラリがチャンバ40から排出管41を通って全量排出され、次工程へと搬送される。
一方、紙料が難離解紙2である場合には、難離解紙2が耐水性によって容器10内でほとんど溶けずに、よれて大きな塊となる。そして、この塊は隙間Sに入ることができず、擂り潰されることがない。従って、上記のように構成された離解濾過装置では、難離解紙2を十分離解して、紙料スラリを作ることができなかった。
このため、従来では、ビータ(叩解機)を用いて難離解紙2をドラムに設けた刃で機械的に切断していた。しかし、ビータは、難離解紙2を切断するものであって溶液中で解きほぐすように離解するものではないため、難離解紙2を離解できる量が少なくて、効率的ではなかった。また、ビータでは、薬品を用いた場合に薬品が外部に開放されるため、密閉型の離解濾過装置に比べて安全上好ましくない。
そこで、この実施形態の離解濾過装置1では、容器10内で難離解紙2を十分離解するために、図5に示したように、ロータ20の各撹拌羽根20A(平面部20a)に、角を有する歯20cが連続的に複数個設けられている。以下、各撹拌羽根20Aの構成について、更に詳細に説明する。
各撹拌羽根20A(平面部20a)の回転方向側の縁部分20dは、螺旋状に延びていて、この縁部分20dに上述した各歯20cが形成されている。これは、各撹拌羽根20Aが回転するときに、難離解紙2を約10mm四方にまで切断して、難離解紙2の粗離解を促進させるためである。ここで、平面部20aは薄く形成されていて、各歯20cの厚さは約5mmに設定されている。これは、各歯20cが薄いほど、難離解紙2をせん断するせん断力が大きくなるためである。また、各撹拌羽根20Aは、錆を防止するためにSUS304で構成されていて、更に表面硬度を上げるために特殊熱処理(タフトライド処理)されている。なお、各歯20cの厚さ、撹拌羽根20Aの構成、特殊熱処理は上記したものに限定されるものではなく、難離解紙2の種類等によって適宜変更可能である。
また、各歯20cは、上記した縁部分20dのうち径外方向側の部分にのみ形成され、回転中心O1から径外方端にある歯20cは、縁部分20dのうち最も径外方の位置に形成されている。これは、各撹拌羽根20Aは径外方向に向かうに従って回転周速度(周速)が大きくなり、難離解紙2をせん断するせん断力が大きくなるためである。そして、各歯20cが径外方向側の部分以外に形成されていないのは、例えば各歯が縁部分20d全体に形成されている場合に、縁部分20dのうち径内方向側の部分の回転周速度が小さいため、径内方向側の部分の各歯に難離解紙2が引っ掛かるおそれがあるためである。上述した考えに基づいて、各撹拌羽根20Aでは、回転中心O1から径外方端にある歯20cまでの距離R1に対する、回転中心O1から径内方端にある歯20cまでの距離R2の比R2/R1が、9/10に設定されている。
なお、上記した比率R2/R1は、撹拌羽根20Aの大きさや回転速度等によって、適宜変更可能である。また、撹拌羽根20Aの回転周速度は秒速23mに設定されているが、適宜変更可能である。ここで、上記した比率R2/R1が7/10より大きいとき、上記した難離解紙2を効果的に切断できることが確認された。このため、本発明において各歯20cが縁部分20dのうち径外方向側の部分に形成されているとは、上記した比率R2/R1が7/10より大きいことを意味する。
また、各歯20cは、ノコ刃のように連続的に3個形成されている。これは、例えば各歯が離れて形成されている場合に比して、難離解紙2をせん断するせん断力が大きくなるためである。なお、歯20cの数は、複数であれば良く、適宜変更可能である。また、各歯20cは、台形形状であって、各歯20cの角は鈍角である。これは、例えば各歯が三角形状である場合に比して、角が摩耗し難いためである。即ち、各歯20cは、角を摩耗し難くするために、鋭角の角より鈍角の角を有することが好ましい。
よって、この実施形態のロータ20を備えた離解濾過装置1によれば、各撹拌羽根20Aの各歯20cが、供給口10aから直接投入された難離解紙2を約10mm四方にまで細かく切断することができる。即ち、各撹拌羽根20Aの各歯20cによって、難離解紙2の粗離解を極めて促進させることができる。これにより、粗離解された難離解紙2は、隙間Sに入ることができ、突部20bとスクリーンプレート30との間で更に擂り潰されて離解される。この結果、難離解紙2であっても、離解濾過装置1の容器10内で完全に(100パーセント)離解することができ、原料として再利用される紙料スラリを十分に作ることができる。
なお、発明者等は、この実施形態の離解濾過装置1を用いることで、難離解紙2が供給口10aから投入されてから数分間で、4個の約50kgの塊の難離解紙2を約10mm四方にまで細かく切断して粗離解できることを確認した。
更に、この実施形態の各撹拌羽根20A(ロータ20)は、各歯20cが形成されていること以外、従来の撹拌羽根と同一である。このため、既存の構成部材である各撹拌羽根に対して各歯20cを形成するだけで、各撹拌羽根20Aを容易に構成することができ、上記した作用効果を得ることができる。
次に、上記のように構成した離解濾過装置1を用いた難離解紙の離解システムについて図6を用いて説明する。図6は、難離解紙の離解システムの概略的な構成図である。図6に示したように、離解濾過装置1は、加温タンク60とスクリュープレス70と濾液受けタンク80とに接続されている。
離解濾過装置1では、容器10に水と約3パーセントの濃度である水酸化ナトリウムが注入されて、約4m(約4000kg)の溶液が作られる。また、容器10には約50kgの塊の難離解紙2が4個投入されるようになっている。そして、この離解濾過装置1は、上述したように、容器10内で約1時間難離解紙2を混合撹拌して離解した後に、排出管41から紙料スラリXを全量排出する。ここで、排出される紙料スラリXでは、溶液の質量が約4000kgであるのに対して固形分の質量が約200kgであるため、固形分の濃度が約5パーセントである。
加温タンク60は、容器10内の溶液の温度を約65度に維持するためのものである。この加温タンク60はバルブ61を介して容器10に接続されていて、スチームによって加温された白水を貯留している。バルブ61は、容器10内の溶液の温度を検出可能な温度検出部62に接続されている。そして、このバルブ61は、検出された温度が65度以下である場合には開いて、検出された温度が65度より高い場合には閉じるように構成されている。これにより、加温タンク60は、容器10内の溶液の温度に基づいて容器10に加温された白水を供給して、容器10内の溶液の温度を約65度に維持することができる。
スクリュープレス70は、容器10から送り込まれる紙料スラリXを脱水するものである。このスクリュープレス70は、バルブ71及びポンプ72を介して排出管41に接続されている。バルブ71は、離解濾過装置1が約1時間難離解紙2を離解した後に開くように構成されていて、バルブ71が開いているとき、固形分の濃度が約5パーセントである紙料スラリXがポンプ72によってスクリュープレス70に送り込まれる。そして、スクリュープレス70は、約4mの紙料スラリXを脱水して固形分を含む約1m溶液(紙料スラリ)X1と固形分を含まない約3mの溶液X2とに分離する。固形分を含む溶液X1では、溶液の質量が約1000kgであるのに対して固形分の質量が約200kgであるため、固形分の濃度が約20パーセントになっている。こうして、固形分の濃度が高められ、溶液X1が次工程へと搬送される。一方、固形分を含まない溶液X2は、濾液受けタンク80に供給される。
濾液受けタンク80は、固形分を含まない溶液X2を貯留してこの溶液X2を容器10に供給するものである。この濾液受けタンク80はポンプ81及びバルブ82を介して容器10に接続されている。バルブ82は、容器10内の溶液の液量を水位によって検出可能な液量検出部83に接続されている。そして、このバルブ82は、検出された溶液の液量が所定量より少ない場合に開くように構成されていて、バルブ82が開いているとき、貯留された溶液X2がポンプ81によって容器10に送り込まれる。これにより、濾液受けタンク80は、容器10内の溶液の液量に基づいて貯留された溶液X2を容器10に供給することができる。
よって、この実施形態の難離解紙の離解システムによれば、加温タンク60が設けられているため、水酸化ナトリウムを含む溶液が温められ、この溶液で難離解紙2を離解した紙料スラリXが作られる。そして、スクリュープレス70では、紙料スラリXの固形分の濃度が高められて、固形分を含む溶液X1と固形分を含まない溶液X2とに分離される。その後、固形分を含む溶液X1は次工程へと搬送され、固形分を含まない溶液X2は濾液受けタンク80によって貯留されることになる。
ところで、濾液受けタンク80によって貯留された溶液X2は、廃棄されるものではなく、離解濾過装置1の容器10内で再利用されるものである。即ち、溶液X2を離解濾過装置1の次の運転時に用いることができ、溶液X2に含まれる薬品(水酸化ナトリウム)及び熱を有効利用することができる。従って、この難離解紙の離解システムでは、離解濾過装置1で難離解紙2を完全に離解するとともに、薬品及び熱の消費を少なくして効率的に運転することができる。
なお、離解濾過装置1の一回の運転時間(約1時間)、設定される溶液の温度(約65度)、水酸化ナトリウムの濃度(約3パーセント)、投入される難離解紙2の質量(約200kg)、紙料スラリXの容量(約4m)、溶液X1の容量(約1m)、溶液X2の容量(約3m)は、上記した数値に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
以上、本発明に係る離解濾過装置、及び難離解紙の離解システムについて説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態において、既存の構成部材である各撹拌羽根20Aに対して各歯20cを形成したが、図7に示した第1変形実施形態のように、既存の構成部材である各撹拌羽根20Aに対して各歯20cを有する取付部材100を取付けて間接的に各歯20cを形成しても良い。なお、この第1変形実施形態の場合には、取付部材100によって各歯20cの厚さが大きくなり、難離解紙2をせん断するせん断力が上記した本実施形態に比して小さくなる。このため、本実施形態の各歯20cの方が、第1変形実施形態の各歯20cより好ましい。
また、本実施形態において、撹拌羽根20Aは四枚であるが、撹拌羽根20Aの枚数は四枚に限定されるものではない。このため、例えば、図8に示した第2変形実施形態のように、撹拌羽根20Aは、五枚であっても良い。
また、本実施形態において、各歯20cを縁部分20dのうち径外方向側の部分にのみ形成したが、各歯20cを縁部分20dのうち径外方向側の部分に加えて径方向中間部分にも形成しても良い。また、また、各歯20cの角は鈍角であるが、鋭角であっても良い。
また、本実施形態において、各歯20cは角を有する台形形状であるが、各歯の形状は角を有する形状に限定されるものではなく、例えば各歯は先端が曲がっている三角形状であっても良い。この場合には、本実施形態の各歯20cに比して、難離解紙2をせん断するせん断力が小さくなるものの、各歯の摩耗を小さくすることができる。
また、本実施形態において、容器10内で難離解紙2を完全に(100パーセント)離解するために、回転するロータ20の突部20bとスクリーンプレート30とによって、粗離解した難離解紙2を更に離解したが、粗離解した難離解紙2を更に離解する構成は、上記した構成に限定されるものではない。従って、例えば、ロータ20より下流側に回転可能な第2ロータを設け、この第2ロータに各歯20cより小さい歯を形成することによって、粗離解した難離解紙2を更に離解しても良い。
1 離解濾過装置
2 難離解紙
10 容器
10a 供給口
20 ロータ
20A 撹拌羽根
20a 平面部
20b 突部
20c 歯
20d 縁部分
21 回転軸
30 スクリーンプレート
40 チャンバ
50 調整機構
60 加温タンク
70 スクリュープレス
80 濾液受けタンク

Claims (4)

  1. 供給口から投入された紙料が溶液と混合撹拌して離解されることによって紙料スラリが作られる容器と、上下方向に延び駆動モータの出力によって回転する回転軸と、この回転軸に組付けられ前記容器内で回転することによって前記紙料の混合撹拌を促進させるロータとを備え、前記紙料を所定時間混合撹拌して離解した後に前記容器から前記紙料スラリを全量排出する離解濾過装置において、
    前記ロータは、前記回転軸から径外方向に延びる複数の撹拌羽根を有し、
    前記撹拌羽根の回転方向側の縁部分には、歯が連続的に複数個形成されていることを特徴とする離解濾過装置。
  2. 請求項1に記載する離解濾過装置において、
    前記各歯は、前記撹拌羽根の縁部分のうち径外方向側の部分に形成されていることを特徴とする離解濾過装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する離解濾過装置において、
    前記各歯は、台形形状であることを特徴とする離解濾過装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載する離解濾過装置において、
    前記容器の底部に、前記紙料スラリを通過させるスクリーンプレートが前記撹拌羽根との間に隙間を空けて配置され、
    前記撹拌羽根は、前記スクリーンプレートに向けて突出し前記スクリーンプレートとの間で前記紙料を擂り潰す突部を有していることを特徴とする離解濾過装置。
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