JP2012218972A - 熱線遮蔽合わせガラス用中間膜、及び熱線遮蔽合わせガラス - Google Patents

熱線遮蔽合わせガラス用中間膜、及び熱線遮蔽合わせガラス Download PDF

Info

Publication number
JP2012218972A
JP2012218972A JP2011085987A JP2011085987A JP2012218972A JP 2012218972 A JP2012218972 A JP 2012218972A JP 2011085987 A JP2011085987 A JP 2011085987A JP 2011085987 A JP2011085987 A JP 2011085987A JP 2012218972 A JP2012218972 A JP 2012218972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat ray
laminated glass
ray shielding
shielding laminated
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011085987A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5775349B2 (ja
Inventor
Masao Hashimoto
誠夫 橋本
Yuji Suzuki
裕二 鈴木
Terunao Kataoka
央尚 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2011085987A priority Critical patent/JP5775349B2/ja
Publication of JP2012218972A publication Critical patent/JP2012218972A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5775349B2 publication Critical patent/JP5775349B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

【課題】着色ガラスを使用せずに、色調を調節するとともに、可視光透過性を大きく低下させずに、高い熱線遮蔽性を付与することができる熱線遮蔽合わせガラス用中間膜及びこれを用いた熱線遮蔽性合わせガラスを提供する。
【解決手段】タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層14と、接着樹脂層12A、12Bと、を含む積層体からなる熱線遮蔽合わせガラス用中間膜20であって、前記接着樹脂層及び/又は前記積層体を構成する別の層が、着色剤を含有し、且つ全光線透過率(JIS K 7105(1981))が40%以上であることを特徴とする熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物、車両・鉄道用等の窓ガラス等に用いられる熱線遮蔽機能を有する合わせガラスに関し、特に、色調調節された熱線遮蔽合わせガラスに関する。
従来から、オフィスビル等の建築物及びバス、乗用車、電車等の車両・鉄道等の空調負荷を低減するために、これらの窓に、太陽光中の近赤外線(熱線)を遮蔽する機能が求められている。熱線を遮蔽するガラスとして、ガラス自体にFe、Cr、Tiなどのイオンを導入して熱線吸収性を持たせた練り込み型の熱線吸収ガラス、金属酸化物膜を蒸着させた熱線反射ガラス、インジウム錫酸化物(ITO)や酸化錫(ATO)などの透明導電膜の薄膜をスパッタリング等により乾式成膜したもの、金属酸化物膜/Ag膜等を主成分とする貴金属膜/金属酸化物膜を積層した熱線遮蔽膜(Low−E膜ともいう)が形成された熱線遮蔽ガラス(特許文献1)等が提案され、実用化されている。
その他、高い熱線遮蔽性を有し、且つ高い可視光透過率を実現する熱線遮蔽ガラスとして、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物の微粒子とUV励起着色防止剤を含むコーティング膜をガラス基板上に形成したものが開発されている(特許文献2)。
一方、ガラス板の間に中間膜としてポリビニルブチラール(PVB)膜やエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)膜等の透明接着剤層を挟持させた構造を有する合わせガラスが知られている。合わせガラスでは、中間膜の存在により、耐貫通性が向上しており、盗難や侵入等を目的として破壊されても窓の開放を自由にすることができないため、防犯用ガラスとしても有用である。また、外部からの衝撃により破損したガラスの破片は、中間膜に貼着したままとなるので、その破片の飛散防止にも有用である。このような合わせガラスは航空機、自動車のフロントガラスやサイドガラス、或いは建築物の窓ガラスとして用いられている。一般に、合わせガラスは、優れた接着性と耐貫通性を有し、安全性については優れたものであるが、上記のような熱線遮蔽性については考慮されていない。
また、上記建築物、車両・鉄道等の窓に使用するガラス又は合わせガラスは、意匠上又は可視光透過性の抑制や、更なる熱線遮蔽性の付加等の機能性の観点からガラスの色調の変更が要求されることがある。このような場合、一般に、ガラス自体の色調を調節した着色ガラスが使用されている。着色ガラスは、通常、遷移金属を着色源としてガラス原料に添加することで、遷移金属イオンや金属酸化物により着色されている(特許文献3)。特許文献3の着色ガラスは、比較的高い可視光透過性と熱線遮蔽機能を有している。
特開2001−226148号公報 特開2007−269523号公報 特開平6−227839号公報
しかしながら、特許文献3のような着色ガラスは、一般に高価であり、上述の通り遷移金属の添加によって着色されているため環境負荷が高く、また、色の異なるガラスは同じ溶融窯で溶融できず、リサイクルし難いといった問題がある。
更に、着色ガラスでは、高い熱線遮蔽性を得るには、かなり濃い色調が必要となるため、可視光透過性も大幅に低下することになる。
従って、本発明の目的は、着色ガラスを使用せずに、色調を調節するとともに、可視光透過性を大きく低下させずに、高い熱線遮蔽性を付与することができる熱線遮蔽合わせガラス用中間膜を提供することにある。
また、本発明の目的は、この中間膜を用いた熱線遮蔽性合わせガラスを提供することにある。
上記目的は、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層と、接着樹脂層と、を含む積層体からなる熱線遮蔽合わせガラス用中間膜であって、前記接着樹脂層及び/又は前記積層体を構成する別の層が、着色剤を含有し、且つ全光線透過率(JISK7105(1981))が40%以上であることを特徴とする熱線遮蔽合わせガラス用中間膜によって達成される。
合わせガラスの色調を調整するには、合わせガラス用中間膜に着色剤を含有させることで可能と考えられるが、着色ガラスを用いる場合と同様に、可視光透過性を大きく低下させずに、高い熱線遮蔽性を得ることは困難である。本発明においては、合わせガラス用中間膜を、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物(以下、(複合)タングステン酸化物ともいう)を含む熱線遮蔽層と、接着樹脂層を含む積層体で構成し、その積層体の接着樹脂層及び/又は別の層に着色剤を含有させることで、意匠上等の要望に応じて合わせガラスの色調の調整をするとともに、上記の全光線透過率の比較的高い可視光透過性を維持し、高い熱線遮蔽性を付与する熱線遮蔽合わせガラス用中間膜を得ることができる。これは、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層は可視光透過性が高く、優れた熱線遮蔽性を有するので、着色剤と組み合わせることで着色剤による色調の調整に大きな影響を与えず、熱線遮蔽性を高めることができるためと考えられる。
本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜の好ましい態様は以下の通りである。
(1)前記積層体が、更に、透明プラスチックフィルムを含み、前記熱線遮蔽層が、当該透明プラスチックフィルムの一方の表面に設けられており、且つ前記接着樹脂層が、当該透明プラスチックフィルムの両面側に設けられている。これにより、より製造し易く、取り扱い易い、熱線遮蔽合わせガラス用中間膜とすることができる。
(2)前記別の層が、着色剤を含有する。これにより、より色調の調整が容易な熱線遮蔽合わせガラス用中間膜とすることができる。
(3)前記別の層が、前記透明プラスチックフィルムの、前記熱線遮蔽層が設けられていない側の表面に設けられている。これにより、更に製造し易い、熱線遮蔽合わせガラス用中間膜とすることができる。また、必要に応じて、両面で色調が異なる合わせガラスとすることもでき、意匠上の応用が可能となる。
(4)前記着色剤が、有機顔料及び/又は無機顔料である。特に無機顔料が好ましい。
(5)前記無機顔料が、炭素系顔料及び/又は金属酸化物系顔料である。
(6)前記着色剤が、黒色顔料、茶色顔料、及び赤色顔料からなる群から選択される少なくとも1種である。
(7)前記着色剤が、カーボンブラック、アニリンブラック、及びマグネタイト型四酸化三鉄からなる群から選択される少なくとも1種である。
(8)前記着色剤の含有量が、熱線遮蔽合わせガラス中間膜の面積を基準として、0.0002〜1.0g/m2である。
(9)前記着色剤が、カーボンブラックであり、該カーボンブラックの含有量が、熱線遮蔽合わせガラス中間膜の面積を基準として、0.0002〜0.02g/m2である。
(10)前記着色剤が、アニリンブラックであり、該アニリンブラックの含有量が、熱線遮蔽合わせガラス中間膜の面積を基準として、0.001〜1.0g/m2である。
(11)前記接着樹脂層が、エチレン酢酸ビニル共重合体からなる層である。
(12)タングステン酸化物が、一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素を表し、そして2.2≦z/y≦2.999である)で表され、そして
複合タングステン酸化物が、一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素を表し、そして0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3である)で表される。
また、上記目的は、2枚の透明基材の間に本発明の熱線遮蔽性合わせガラス中間膜が挟持され、これらが接着一体化されてなることを特徴とする熱線遮蔽合わせガラスによって達成される。これにより、着色ガラスを使用せずに、意匠上等の要望に応じて色調が調整され、且つ比較的高い可視光透過性を有し、高い熱線遮蔽性を有する熱線遮蔽合わせガラスが得られる。
本発明によれば、合わせガラス用中間膜が、可視光透過率が高く、優れた熱線遮蔽性を有するタングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層と、接着樹脂層と、を含む積層体で構成され、その積層体の接着樹脂層及び/又はその積層体を構成する別の層に着色剤が含有されているので、意匠上等の要望に応じて合わせガラスの色調の調整をするとともに、比較的高い可視光透過性を維持し、色調に大きな影響を与えることなく、高い熱線遮蔽性を付与する熱線遮蔽合わせガラス用中間膜を得ることができる。
従って、本発明の熱線遮蔽合わせガラスは、着色ガラスを使用せず、意匠上等の要望に応じて色調が調整され、比較的高い可視光透過性を有し、高い熱線遮蔽性を有する熱線遮蔽合わせガラスであり、環境負荷が低く、空調負荷を低減可能な熱線遮蔽合わせガラスであるといえる。
図1は、本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜の代表的な一例を示す概略断面図である。 図2は、本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜の別の一例を示す概略断面図である。 図3は、本発明の熱線遮蔽合わせガラスの代表的な一例を示す概略断面図である。
以下に図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜の代表的な一例を示す概略断面図であり、図2は本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜の別の一例を示す概略断面図である。本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜は、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層と、接着樹脂層とを含む積層体からなり、その接着樹脂層及び/又はその積層体を構成する別の層に着色剤が含有されている。タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物の微粒子は、可視光線をほとんど遮断せず、近赤外線(特に、太陽光からの放射量が多い850〜1150nm付近の近赤外線)の遮断機能に優れており、優れた熱線遮蔽性を示す。これにより意匠上等の要望に応じて合わせガラスの色調の調整をするとともに、その色調の調整に影響を与えずに、全光線透過率(JISK7105(1981))が40%以上の比較的高い可視光透過性を維持し、高い熱線遮蔽性を付与する熱線遮蔽合わせガラス用中間膜を得ることができる。なお、本発明において、合わせガラス用中間膜の全光線透過率は、合わせガラス用中間膜と透明なガラス板を用いて合わせガラスを作製し、その合わせガラスの全光線透過率を測定したものとする。
図1における本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜20は、接着樹脂層12A、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層14、透明プラスチックフィルム13、着色剤層15及び接着樹脂層12Bが、この順で積層一体化された積層体である。通常、まず矩形状の透明プラスチックフィルム13の表面に、熱線遮蔽層14を形成し、その他方の表面に着色剤層15を形成する。その後、接着樹脂層12A、12Bによって、熱線遮蔽層14及び着色剤層15が設けられた透明プラスチックフィルム13を両面側から挟持し、接着一体化したものである。
着色剤層15は、透明プラスチックフィルム13の熱線遮蔽層14が形成されていない側の表面ではなく、熱線遮蔽層14が形成された面に、熱線遮蔽層14の上層又は下層に形成されていても良い。熱線遮蔽合わせガラスの意匠上の応用として、必要に応じて、表裏で異なる色調に調整できる点で、着色剤層15は、透明プラスチックフィルム13の熱線遮蔽層14が形成されていない側の表面に形成されているのが好ましい。この場合、必要に応じて、熱線遮蔽層14の上層又は下層に別の着色剤層が形成されていても良い。
本発明において、透明プラスチックフィルム13は無くても良く、例えば、接着樹脂層12Aの表面に直接熱線遮蔽層14が形成され、その上に着色剤層15、接着樹脂層12Bが形成されていても良い。また、接着樹脂層12Aにタングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含有させて熱線遮蔽層として、その上に着色剤層15、接着樹脂層12Bが形成されていても良い。熱線遮蔽層14は、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含むバインダ樹脂組成物含有塗工液をプラスチックフィルムに塗工し、硬化する方法が製造容易で、均一な層を形成できるので、透明プラスチックフィルム13を含むほうが好ましい。
また、図2における熱誠遮蔽合わせガラス用中間膜30は、接着樹脂層22A、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層24、透明プラスチックフィルム23、着色剤を含有させた接着樹脂層22Bが、この順で積層一体化された積層体である。図1においては、着色剤を含有する別の層として着色剤層15を設けているが、図2のように、着色剤を接着樹脂層に含有させることもできる。必要に応じて、着色剤を含有する接着樹脂層と、着色剤を含有する別の層としての着色剤層を併用することもできる。
図2の例においても、透明プラスチックフィルム23は無くても良く、例えば、接着樹脂層22Aの表面に直接熱線遮蔽層24が形成され、その上に着色剤を含有する接着樹脂層22Bが形成されていても良い。また、接着樹脂層22Aにタングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含有させて熱線遮蔽層とし、その上に着色剤を含有する接着樹脂層22Bが形成されていても良い。熱線遮蔽層24は、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含むバインダ樹脂組成物含有塗工液をプラスチックフィルムに塗工し、硬化する方法が製造容易で、均一な層を形成できるので、透明プラスチックフィルム23を含むほうが好ましい。
[着色剤]
本発明において、着色剤は合わせガラスの色調を補正できるものであれば、特に制限はない。着色剤としては、染料、無機顔料、有機顔料等が挙げられる。染料は着色剤層や接着樹脂層に混合した場合に昇華したり、長期使用により退色したりする場合があるため、無機顔料、又は有機顔料が好ましい。更に、無機顔料の方が耐光性等の安定性に優れるので好ましい。有機顔料としては、アニリンブラック等の黒色顔料、アリザリンレーキ等の赤色顔料等が挙げられる。無機顔料としては、炭素系顔料及び/又は金属酸化物系顔料が好ましい。例えば、カーボンブラック、アイボリーブラック、マルスブラック、ピーチブラック、ランプブラック、マグネタイト型四酸化三鉄等の黒色顔料、アンバー、バートンアンバー、イエローウォーカー、ヴァンダイクブラウン、シェンナ、バートンシェンナ等の茶色顔料、ベンガラ、モリブデンレッド、カドミウムレッド等の赤色顔料、赤口黄鉛、クロムバーミリオン等の橙色顔料、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー等の青色顔料、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、コバルトグリーン等の緑色顔料、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー等の黄色顔料、マンガンバイオレット、ミネラルバイオレットなどの紫色顔料等が挙げられる。色調の調整に有効な点で、黒色顔料、茶色顔料、及び赤色顔料からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。特に、安定で、少量で色調を調整可能で、使用し易い点でカーボンブラック、アニリンブラック、及びマグネタイト型四酸化三鉄からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。本発明においては、これらの着色剤を1種又は2種以上組合せて使用することができる。
着色剤は、図1に示したように、接着樹脂層と別の層として着色剤層に含有させてもよく、図2に示したように、接着剤層に含有させても良い。着色剤の含有量は、中間膜の全光線透過率が40%以上の可視光透過性が得られれば、いずれの場合も特に制限はなく、着色剤の種類によって適宜調節することができる。色調の調整効果と可視光透過性を考慮すると、熱線遮蔽合わせガラス中間膜の面積を基準として、0.0002〜1.0g/m2が好ましく、更に0.001〜0.02g/m2が好ましい。特に、着色剤が、カーボンブラックの場合は、熱線遮蔽合わせガラス中間膜の面積を基準として、0.0002〜0.02g/m2であることが好ましく、アニリンブラックの場合は、熱線遮蔽合わせガラス中間膜の面積を基準として、0.001〜1.0g/m2であることが好ましい。
[着色剤層]
着色剤を図1に示したように、別の層として着色剤層に含有させる場合、着色剤層は、好ましくは上述の着色剤、バインダ樹脂、及び必要に応じて有機溶剤を含む樹脂組成物の硬化層である。上記樹脂組成物に含まれるバインダ樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂を使用することができる。例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、及びポリビニルブチラール樹脂(PVB)等を挙げることができる。耐候性の点でシリコーン樹脂、フッ素樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
シリコーン樹脂の例としては、ストレートシリコーンワニス及び変性シリコーンワニスを挙げることができる。ストレートシリコーンワニスは、通常、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシランの加水分解重合により製造される(使用時は、一般に塗布後、100℃以上で硬化される)。変性シリコーンワニスは、シリコーンワニスにアルキド、ポリエステル、アクリル、エポキシ等の樹脂を反応させたものである。
フッ素樹脂の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、フルオロエチレンビニルエーテル(FEVE)及びエチレンクロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等が挙げられる。
オレフィン樹脂のモノマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等を挙げることができる。
アクリル樹脂のモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、;フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。アクリル樹脂は、これらのモノマーの単独重合体又は2種以上の共重合体、前記モノマーと他の共重合性単量体との共重合体を挙げることができる。
これらの樹脂は一種単独で用いられてもよく、二種以上を併用してもよい。熱可塑性樹脂、紫外線硬化性樹脂が好ましく、特に紫外線硬化性樹脂が好ましい。紫外線硬化性樹脂は、短時間で硬化させることができ、生産性に優れているので好ましい。樹脂組成物は、硬化方法に応じて熱重合開始剤、光重合開始剤を含む。
熱重合開始剤としては、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジーt−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、クミルパーオキシオクトエートなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンニトリルなどのアゾ化合物などを挙げられる。
光重合開始剤としては、樹脂の性質に適した任意の化合物を使用することができる。例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、イソプロピルチオキサントン、2−4−ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系、その他特殊なものとしては、メチルフェニルグリオキシレートなどが使用できる。特に好ましくは、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾフェノン等が挙げられる。これら光重合開始剤は、必要に応じて、4−ジメチルアミノ安息香酸のごとき安息香酸系叉は、第3級アミン系などの公知慣用の光重合促進剤の1種または2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。また、光重合開始剤は、1種単独でまたは2種以上の混合で使用することができる。特に1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASFジャパン社製、イルガキュア(登録商標)184)が好ましい。光重合開始剤の量は、樹脂組成物に対して一般に0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。
着色剤層を形成する場合、着色剤、バインダ樹脂、必要に応じて重合開始剤、及び必要に応じて有機溶剤を含む樹脂組成物を、バーコーター等の適当な塗工機を用いて透明プラスチックフィルム上に塗工し、乾燥させた後、必要に応じて加熱、又は紫外線、X線、γ線、電子線などの光照射により硬化させる方法が好ましく用いられる。乾燥は、プラスチックフィルム上に塗布した樹脂組成物を60〜150℃、特に70〜110℃で加熱することにより行うのが好ましい。乾燥時間は1〜10分間程度でよい。光照射は、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線を照射して行うことができる。
樹脂組成物に用いられる有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、イソプロピルアルコール等のアルコール類を挙げることができる。
着色剤の含有量はバインダ樹脂100質量部に対して、一般に0.00005〜0.25質量部、好ましくは0.00025〜0.1質量部である。また、着色剤層の厚さは、一般に0.1〜50μm、好ましくは0.5〜5μmである。
[接着樹脂層]
接着樹脂層に用いられる接着樹脂としては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、及びポリビニルブチラール樹脂(PVB)が好ましく、EVA及びPVBがより好ましく、EVAが特に好ましい。EVAを使用することにより、各層間、及び合わせガラスのガラス面との優れた接着性を確保することができる。EVAにおける酢酸ビニル含有量は、EVA100質量部に対して、23〜38質量部であり、特に23〜28質量部であることが好ましい。この酢酸ビニル含有量が、23質量部未満であると、高温で架橋硬化させる場合に得られる樹脂の透明度が充分でなく、逆に38質量部を超えると成形性が低下する恐れがある。またEVAのメルト・フロー・インデックス(MFR)が、1.0〜30.0g/10分、特に1.5〜5.0g/10分であることが好ましい。
EVAを含む樹脂組成物(EVA樹脂組成物)により接着樹脂層を形成する場合、EVA樹脂組成物は、架橋剤として有機過酸化物を含むのが好ましい。更に必要に応じて、架橋助剤、及び可塑剤などの種々の添加剤を含有させることができる。
有機過酸化物としては、100℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであれば、どのようなものでも併用することもできる。有機過酸化物は、一般に、成膜温度、組成物の調整条件、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐熱性、貯蔵安定性を考慮して選択される。特に、半減期10時間の分解温度が70℃以上のものが好ましい。
この有機過酸化物の例としては、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3−ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、コハク酸パーオキサイド、アセチルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレーオ及び2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドを挙げることができる。
EVA樹脂組成物における有機過酸化物の含有量は、EVA100質量部に対して、1〜10質量部、特に1〜5質量部であるのが好ましい。
架橋助剤としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等に複数のアクリル酸あるいはメタクリル酸をエステル化したエステル、更にトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートの多官能化合物を挙げることができる。
可塑剤としては、特に限定されるものではないが、一般に多塩基酸のエステル、多価アルコールのエステルが使用される。その例としては、ジオクチルフタレート、ジヘキシルアジペート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、ブチルセバケート、テトラエチレングリコールジヘプタノエート、トリエチレングリコールジペラルゴネートを挙げることができる。可塑剤は一種用いてもよく、二種以上組み合わせて使用しても良い。可塑剤の含有量は、EVA100質量部に対して5質量部以下の範囲が好ましい。
EVA樹脂組成物は、膜の種々の物性(機械的強度、接着性、透明性等の光学的特性、耐熱性、耐光性、架橋速度等)の改良あるいは調整、特に機械的強度の改良のため、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及び/又はエポキシ基含有化合物を含んでいることが好ましい。
使用するアクリロキシ基含有化合物及びメタクリロキシ基含有化合物としては、一般にアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体であり、例えばアクリル酸あるいはメタクリル酸のエステルやアミドを挙げることができる。エステル残基の例としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリル等の直鎖状のアルキル基、シクロヘキシル基、テトラヒドルフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプオピル基を挙げることができる。また、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとアクリル酸あるいはメタクリル酸のエステルも挙げることができる。アミドの例としては、ジアセトンアクリルアミドを挙げることができる。
エポキシ含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(エチレンオキシ)5グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテルを挙げることができる。
EVA樹脂組成物には、上記接着樹脂層とガラス板及び透明プラスチックフィルム等の各層との接着力をさらに高めるために、接着向上剤としてシランカップリング剤を添加することができる。
このシランカップリング剤の例として、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを挙げることができる。これらシランカップリング剤は、単独で使用しても、又は2種以上組み合わせて使用しても良い。また上記化合物の含有量は、EVA100質量部に対して5質量部以下であることが好ましい。
EVA樹脂組成物は、樹脂の黄変の抑制や、熱線遮蔽層の劣化防止のため、紫外線吸収剤をさらに含んでいるのが好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物及び、ヒンダードアミン系化合物等を使用することができる。ベンゾフェノン系化合物が特に好ましい。
ベンゾフェノン系化合物の好ましい例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェノン、2,2’、4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノンを挙げることができ、特に2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノンが好ましい。
EVA樹脂組成物における紫外線吸収剤の含有量は、EVA100質量部に対して、好ましくは0.05〜1.0質量部、特に好ましくは0.1〜0.5質量部である。
上述の通り、図2に示したように着色剤を接着樹脂層に含有させても良い。この場合、着色剤の含有量はEVA100質量部に対して、一般に0.00005〜0.02質量部、好ましくは0.0002〜0.01質量部である。
EVA樹脂組成物により接着樹脂層を作製するには、上述のようなEVA樹脂組成物を、混合した後、通常の押出成形、カレンダ成形(カレンダリング)等により成形する方法等が用いられる。EVA樹脂組成物の混合は、40〜100℃、特に60〜90℃の温度で加熱混練することにより行うのが好ましい。また、製膜時の加熱温度は、有機過酸化物が反応しない或いはほとんど反応しない温度とすることが好ましい。例えば、40〜100℃、特に60〜90℃とするのが好ましい。
また、EVA樹脂組成物を有機溶剤に溶解させ、この溶液を適当な塗工機(コーター)で適当な支持体上に塗布、乾燥して塗膜を形成することにより層状物を得ることもできる。接着樹脂層の厚さは、50μm〜2mm、特に400μm〜1mmであるのが好ましい。
[熱線遮蔽層]
本発明において、熱線遮蔽層は、熱線遮蔽剤としてタングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む。一般に、タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物の微粒子をバインダ樹脂組成物に分散させて使用する。タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物の微粒子は、可視光線をほとんど遮断せず、近赤外線(特に、太陽光からの放射量が多い850〜1150nm付近の近赤外線)の遮断機能に優れており、優れた熱線遮蔽性を示す。熱線遮蔽層におけるタングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物の微粒子の含有量に特に制限は無いが、1m2当たり、一般に0.1〜50g、0.1〜20gが好ましく、さらに0.1〜10gが好ましい。このような範囲で複合タングステン酸化物の微粒子を含むことにより、得られる熱線遮蔽ガラスの熱線遮蔽性と可視光透過性の両立が可能となる。
上記タングステン酸化物は、一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表される酸化物であり、複合タングステン酸化物は、上記タングステン酸化物に、元素M(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素)を添加した組成を有するものである。これにより、z/y=3.0の場合も含めて、WyOz中に自由電子が生成され、近赤外線領域に自由電子由来の吸収特性が発現し、1000nm付近の近赤外線吸収材料(熱線遮蔽材料ともいう)として有効となる。本発明では、複合タングステン酸化物が好ましい。
上述した一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表記されるタングステン酸化物微粒子において、タングステンと酸素との好ましい組成範囲は、タングステンに対する酸素の組成比が3よりも少なく、さらには、当該熱線遮蔽材料をWyOzと記載したとき、2.2≦z/y≦2.999である。このz/yの値が、2.2以上であれば、熱線遮蔽材料中に目的以外であるWO2の結晶相が現れるのを回避することが出来るとともに、材料としての化学的安定性を得ることが出来るので有効な赤外線遮蔽材料として適用できる。一方、このz/yの値が、2.999以下であれば必要とされる量の自由電子が生成され効率よい熱線遮蔽材料となり得る。
複合タングステン酸化物の微粒子は、安定性の観点から、一般に、MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、(0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3)で表される酸化物であることが好ましい。アルカリ金属は、水素を除く周期表第1族元素、アルカリ土類金属は周期表第2族元素、希土類元素は、Sc、Y及びランタノイド元素である。
特に、熱線遮蔽材料としての光学特性、耐候性を向上させる観点から、M元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snのうちの1種類以上であるものが好ましい。また複合タングステン酸化物が、シランカップリング剤で処理されていることが好ましい。優れた分散性が得られ、優れた赤外線カット機能、透明性が得られる。
元素Mの添加量を示すx/yの値が0.001より大きければ、十分な量の自由電子が生成され遮蔽効果を十分に得ることが出来る。元素Mの添加量が多いほど、自由電子の供給量が増加し、熱線遮蔽効果も上昇するが、x/yの値が1程度で飽和する。また、x/yの値が1より小さければ、微粒子含有層中に不純物相が生成されるのを回避できるので好ましい。
酸素量の制御を示すz/yの値については、MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物においても、上述のWyOzで表記される熱線遮蔽材料と同様の機構が働くことに加え、z/y=3.0においても、上述した元素Mの添加量による自由電子の供給があるため、2.2≦z/y≦3.0が好ましく、さらに好ましくは2.45≦z/y≦3.0である。
さらに、複合タングステン酸化物微粒子が六方晶の結晶構造を有する場合、当該微粒子の可視光領域の透過が向上し、近赤外領域の吸収が向上する。
この六角形の空隙に元素Mの陽イオンが添加されて存在するとき、可視光領域の透過が向上し、近赤外領域の吸収が向上する。ここで、一般的には、イオン半径の大きな元素Mを添加したとき当該六方晶が形成され、具体的には、Cs、K、Rb、Tl、In、Ba、Sn、Li、Ca、Sr、Feを添加したとき六方晶が形成されやすい。勿論これら以外の元素でも、WO6単位で形成される六角形の空隙に添加元素Mが存在すれば良く、上記元素に限定される訳ではない。
六方晶の結晶構造を有する複合タングステン酸化物微粒子が均一な結晶構造を有するとき、添加元素Mの添加量は、x/yの値で0.2以上0.5以下が好ましく、更に好ましくは0.33である。x/yの値が0.33となることで、添加元素Mが、六角形の空隙の全てに配置されると考えられる。
また、六方晶以外では、正方晶、立方晶のタングステンブロンズも熱線遮蔽効果がある。そして、これらの結晶構造によって、近赤外線領域の吸収位置が変化する傾向があり、立方晶<正方晶<六方晶の順に、吸収位置が長波長側に移動する傾向がある。また、それに付随して可視光線領域の吸収が少ないのは、六方晶<正方晶<立方晶の順である。このため、より可視光領域の光を透過して、より赤外線領域の光を遮蔽する用途には、六方晶のタングステンブロンズを用いることが好ましい。また、本発明の複合タングステン酸化物微粒子の表面が、Si、Ti、Zr、Alの一種類以上を含有する酸化物で被覆されていることが、耐候性の向上の観点から好ましい。
本発明で使用される複合タングステン酸化物微粒子の平均粒径は、透明性を保持する観点から、10〜800nm、特に10〜400nmであるのが好ましい。これは、800nmよりも小さい粒子は、散乱により光を完全に遮蔽することが無く、可視光線領域の視認性を保持し、同時に効率良く透明性を保持することができるからである。特に可視光領域の透明性を重視する場合は、さらに粒子による散乱を考慮することが好ましい。この粒子による散乱の低減を重視するとき、平均粒径は20〜200nm、好ましくは20〜100nmが好ましい。
なお、上記微粒子の平均粒子径は、熱線遮蔽層の断面を透過型電子顕微鏡により倍率100万倍程度で観測し、少なくとも100個の微粒子の投影面積円相当径を求めた数平均値とする。
上記複合タングステン酸化物微粒子は、例えば下記のようにして製造される。
上記一般式WyOzで表記されるタングステン酸化物微粒子、または/及び、MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物微粒子は、タングステン化合物出発原料を不活性ガス雰囲気もしくは還元性ガス雰囲気中で熱処理して得ることができる。
タングステン化合物出発原料には、3酸化タングステン粉末、もしくは酸化タングステンの水和物、もしくは、6塩化タングステン粉末、もしくはタングステン酸アンモニウム粉末、もしくは、6塩化タングステンをアルコール中に溶解させた後乾燥して得られるタングステン酸化物の水和物粉末、もしくは、6塩化タングステンをアルコール中に溶解させたのち水を添加して沈殿させこれを乾燥して得られるタングステン酸化物の水和物粉末、もしくはタングステン酸アンモニウム水溶液を乾燥して得られるタングステン化合物粉末、金属タングステン粉末から選ばれたいずれか一種類以上であることが好ましい。
ここで、タングステン酸化物微粒子を製造する場合には製造工程の容易さの観点より、タングステン酸化物の水和物粉末、もしくはタングステン酸アンモニウム水溶液を乾燥して得られるタングステン化合物粉末、を用いることがさらに好ましく、複合タングステン酸化物微粒子を製造する場合には、出発原料が溶液であると各元素を容易に均一混合可能となる観点より、タングステン酸アンモニウム水溶液や、6塩化タングステン溶液を用いることがさらに好ましい。これら原料を用い、これを不活性ガス雰囲気もしくは還元性ガス雰囲気中で熱処理して、上述した粒径のタングステン酸化物微粒子、または/及び、複合タングステン酸化物微粒子を得ることができる。
また、上記元素Mを含む一般式MxWyOzで表される複合タングステン酸化物微粒子は、上述した一般式WyOzで表されるタングステン酸化物微粒子のタングステン化合物出発原料と同様であり、さらに元素Mを、元素単体または化合物の形で含有するタングステン化合物を出発原料とする。ここで、各成分が分子レベルで均一混合した出発原料を製造するためには各原料を溶液で混合することが好ましく、元素Mを含むタングステン化合物出発原料が、水や有機溶媒等の溶媒に溶解可能なものであることが好ましい。例えば、元素Mを含有するタングステン酸塩、塩化物塩、硝酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩、酸化物、等が挙げられるが、これらに限定されず、溶液状になるものであれば好ましい。
ここで、不活性雰囲気中における熱処理条件としては、650℃以上が好ましい。650℃以上で熱処理された出発原料は、十分な着色力を有し熱線遮蔽微粒子として効率が良い。不活性ガスとしてはAr、N2等の不活性ガスを用いることが良い。また、還元性雰囲気中の熱処理条件としては、まず出発原料を還元性ガス雰囲気中にて100〜650℃で熱処理し、次いで不活性ガス雰囲気中で650〜1200℃の温度で熱処理することが良い。この時の還元性ガスは、特に限定されないがH2が好ましい。また還元性ガスとしてH2を用いる場合は、還元雰囲気の組成として、H2が体積比で0.1%以上が好ましく、さらに好ましくは2%以上が良い。0.1%以上であれば効率よく還元を進めることができる。
水素で還元された原料粉末はマグネリ相を含み、良好な熱線遮蔽特性を示し、この状態で熱線遮蔽微粒子として使用可能である。しかし、酸化タングステン中に含まれる水素が不安定であるため、耐候性の面で応用が限定される可能性がある。そこで、この水素を含む酸化タングステン化合物を、不活性雰囲気中、650℃以上で熱処理することで、さらに安定な熱線遮蔽微粒子を得ることができる。この650℃以上の熱処理時の雰囲気は特に限定されないが、工業的観点から、N2、Arが好ましい。当該650℃以上の熱処理により、熱線遮蔽微粒子中にマグネリ相が得られ耐候性が向上する。
本発明の複合タングステン酸化物微粒子は、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等のカップリング剤で表面処理されていることが好ましい。シランカップリング剤が好ましい。これによりバインダ樹脂との親和性が良好となり、透明性、熱線遮蔽性の他、各種物性が向上する。
シランカップリング剤の例として、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシアクリルシランを挙げることができる。ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、トリメトキシアクリルシランが好ましい。これらシランカップリング剤は、単独で使用しても、又は2種以上組み合わせて使用しても良い。また上記化合物の含有量は、微粒子100質量部に対して5〜20質量部で使用することが好ましい。
上記バインダ樹脂組成物に含まれるバインダ樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂を使用することができる。例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、EVA、及びPVB等を挙げることができる。耐候性の点でシリコーン樹脂、フッ素樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂が好ましい。これらの樹脂は一種単独で用いられてもよく、二種以上を併用してもよい。熱可塑性樹脂、紫外線硬化性樹脂が好ましく、特に紫外線硬化性樹脂が好ましい。紫外線硬化性樹脂は、短時間で硬化させることができ、生産性に優れているので好ましい。バインダ樹脂組成物は、硬化方法に応じて熱重合開始剤、光重合開始剤を含む。これらのバインダ樹脂及び重合開始剤の例としては、上述の着色剤層の場合と同様である。
また、熱線遮蔽層を接着樹脂層とする場合は、上述の接着樹脂層と同様なEVA樹脂組成物等の接着性の樹脂組成物をバインダ樹脂組成物として用いることができる。
また、熱線遮蔽層は、ネオン発光の選択吸収色素を含有させることにより、熱線遮蔽層にも色調の調節機能を持たせても良い。ネオン発光の選択吸収色素としては、ポルフィリン系色素、アザポルフィリン系色素、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、アントラキノン系色素、フタロシアニン系色素、ポリメチン系色素、ポリアゾ系色素、アズレニウム系色素、ジフェニルメタン系色素、トリフェニルメタン系色素を挙げることができる。このような選択吸収色素は、585nm付近のネオン発光の選択吸収性とそれ以外の可視光波長において吸収が小さいことが必要であるため、吸収極大波長が560〜610nmであり、吸収スペクトル半値幅が40nm以下であるものが好ましい。
また、光学特性に大きな影響を与えない限り、熱線反射層には、紫外線吸収剤、着色剤、酸化防止剤等をさらに加えても良い。
熱線遮蔽層を形成する場合、上記の(複合)タングステン酸化物、バインダ樹脂、必要に応じて重合開始剤、及び必要に応じて有機溶剤を含むバインダ樹脂組成物を、バーコーター等の適当な塗工機を用いて透明プラスチックフィルム上に塗工し、乾燥させた後、必要に応じて加熱、又は紫外線、X線、γ線、電子線などの光照射により硬化させる方法が好ましく用いられる。乾燥は、プラスチックフィルム上に塗布したバインダ樹脂組成物を60〜150℃、特に70〜110℃で加熱することにより行うのが好ましい。乾燥時間は1〜10分間程度でよい。光照射は、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線を照射して行うことができる。
有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、イソプロピルアルコール等のアルコール類を挙げることができる。
熱線遮蔽層は、上記(複合)タングステン酸化物をバインダ樹脂100質量部に対して、10〜500質量部、さらに20〜500質量部、特に30〜300質量部含有することが好ましい。また熱線遮蔽層の厚さは、一般に0.1〜50μm、好ましくは0.1〜10μm、特に好ましくは0.1〜5μmである。
[透明プラスチックフィルム]
透明プラスチックフィルムとしては、透明(「可視光に対して透明」を意味する。)のプラスチックフィルムであれば特に制限はない。プラスチックフィルムの例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリエチレンブチレートフィルムを挙げることができ、PETフィルムが好ましい。プラスチックフィルムの厚さは、10〜400μm、特に20〜200μmであるのが好ましい。また、プラスチックフィルム表面には、接着性を向上させるために、予めコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理、プライマー層コート処理などの接着処理を施してもよい。
[熱線遮蔽合わせガラス]
本発明の熱線遮蔽合わせガラスは、本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜が、2枚のガラス板の間に挟持され、これらが接着一体化された構造を有する。なお、本発明において、熱線遮蔽性合わせガラスにおける「ガラス」とは透明基材全般を意味するものであり、したがって「熱線遮蔽合わせガラス」とは透明基材に熱線遮蔽合わせガラス用中間膜を挟持してなるものを意味する。
図3に本発明の熱線遮蔽合わせガラスの代表的な一例を示す。図示の通り、本発明の熱線遮蔽合わせガラスは、本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜40が、2枚のガラス板41A、及び41Bの間に挟持され、これらが接着一体化されている。熱線遮蔽合わせガラス用中間膜40は、接着樹脂層32A及び接着樹脂層32Bの間に熱線遮蔽層34及び着色剤層35が設けられた透明プラスチックフィルム33が挟持され、これらが接着一体化されたものである。なお、本発明の熱線遮蔽合わせガラスは、図3に示すような積層構造であれば良く、本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜の各層が、熱線遮蔽合わせガラスを製造する際に、別々に積層されて接着一体化されたものでも良い。
本発明の熱線遮蔽合わせガラスは、本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜が積層構造に含まれているので、着色ガラスを使用せず、意匠上等の要望に応じて色調が調整され、比較的高い可視光透過性を有し、高い熱線遮蔽性を有する熱線遮蔽合わせガラスである。
本発明の熱線遮蔽合わせガラスを作製するには、本発明の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜を2枚の透明基材の間に狭持して、得られた積層体を脱気した後、加熱下に押圧する方法などが用いられる。これらの工程は、例えば、真空袋方式、ニップロール方式等を用いて行われる。これにより、接着樹脂層が硬化して、熱線遮蔽性積層体と透明基材とを接着一体化することができる。例えば、接着樹脂層にEVA樹脂を使用した場合、積層体を80〜120℃の温度で予備圧着し、100〜150℃(特に130℃付近)で10分〜1時間加熱処理することによりEVA樹脂を架橋させる。また、加熱処理は加圧下で行ってもよい。このとき、積層体を1.0×103Pa〜5.0×107Paの圧力で加圧しながら行うのが好ましい。架橋後の冷却は一般に室温で行われるが、特に、冷却は速いほど好ましい。
本発明におけるガラス板は透明基板であれば良く、例えば、グリーンガラス、珪酸塩ガラス、無機ガラス板、無着色透明ガラス板などのガラス板の他、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンブチレート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のプラスチック製の基板又はフィルムを用いてもよい。耐候性、耐衝撃性等の点でガラス板が好ましい。ガラス板の厚さは、1〜20mm程度が一般的である。熱線遮蔽性合わせガラスにおいて両側に配置されるそれぞれのガラス板は、同一のもの用いてもよく、異なる基材を組み合わせて用いてもよい。基材の強度と合わせガラスの用途とを考慮して、組み合わせを決定する。
本発明の熱線遮蔽性合わせガラスは、建築物や乗り物(自動車、鉄道車両、船舶)用の窓ガラス、プラズマディスプレイなどの電子機器、冷蔵庫や保温装置などのような各種装置の扉や壁部など、種々の用途に使用することができる。
以下に、実施例を示し、本発明についてさらに詳述する。
1.熱線遮蔽合わせガラス用中間膜の作製
(1)透明な接着樹脂層(透明EVA)の作製
下記の配合を原料としてカレンダ成形法により、透明な接着樹脂層として厚さ0.4mmの透明EVAシートを得た。尚、配合物の混練は、80℃で15分行い、またカレンダロールの温度は80℃、加工速度は5m/分であった。
(配合)
EVA(酢酸ビニル含有量25質量%、
商品名:ウルトラセン635、東ソー(株)製):100質量部
架橋剤(パーブチルE;日本油脂(株)製(t−ブチルパーオキシ−2−エチルへキシルモノカーボネート)):2.2質量部
シランカップリング剤(KBM503;信越化学工業(株)製):1.0質量部
紫外線吸収剤(ユビナール3049;BASFジャパン(株)製):0.5質量部
(2)着色剤含有接着樹脂層の作製
(1)の接着樹脂層の配合に、カーボンブラック又はアニリンブラックを表2に示した含有量になるように配合したものを用いて、(1)と同様に着色剤含有接着樹脂層として厚さ0.4mmの黒色EVAシートを得た。
(3)熱線遮蔽層付きPETフィルムの作製
下記配合の組成物をPETフィルム(厚さ100μm)上に、バーコーターを用いて塗布し、80℃のオーブン中で2分間乾燥させることにより、PETフィルム上に熱線遮蔽層(厚さ5μm)を作製した。
(配合)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:100質量部
光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184):5質量部
Cs0.33WO3(平均粒径80nm):20質量部
メチルイソブチルケトン:200質量部
(4)熱線遮蔽層及び着色剤層付きPETフィルムの作製
(3)で作製した熱線遮蔽層付きPETフィルムの熱線遮蔽層を形成していない側の表面上に、下記の着色剤層形成用塗工液をバーコーターにより塗工し、120℃で2分間乾燥して、厚さ3μmの着色剤層を形成した。
(配合)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:100質量部
光重合開始剤(イルガキュア(登録商標)184):5質量部
着色剤(カーボンブラック又はアニリンブラック):表1に示した含有量になる配合量
メチルイソブチルケトン:200質量部
(5)中間膜の作製
[実施例1〜5]
(1)で得られた透明EVAシート2枚を用いて、(4)で得られた熱線遮蔽層及び着色剤層付きPETフィルムを両側から挟持し、実施例1〜5の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜を得た(図1参照)。
[実施例6〜12、比較例1〜3]
(1)で得られた透明EVAシート1枚と、(2)で得られた黒色EVAシート1枚を用いて、(3)で得られた熱線遮蔽層付きPETフィルムを両側から挟持し、実施例6〜12及び比較例1〜3の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜を得た(図2参照)。
[比較例4]
(2)で得られた黒色EVAシート2枚を貼り合わせて、比較例4の中間膜を得た。
[比較例5]
(1)で得られた透明EVAシート2枚を用いて、(3)で得られた熱線遮蔽層付きPETフィルムを両側から挟持し、比較例5の中間膜を得た。
2.合わせガラスの作製
[実施例1〜12、比較例1〜5]
上記で得られた実施例1〜12及び比較例1〜5の合わせガラス用中間膜をガラス板(厚さ3mm)により挟んで積層し、これをゴム袋に入れて真空脱気し、110℃の温度で予備圧着した。次に、この予備圧着ガラスをオーブン中に入れ、温度130℃の条件下で30分間加圧処理して、合わせガラスを作製した。
3.評価方法
(1)全光線透過率
各合わせガラスの全光線透過率(JISK7105(1981)に準拠)を、(全自動直読ヘイズコンピューターHGM−2DP(スガ試験機株式会社製)を用いて)測定した。本発明において、この全光線透過率の値が各中間膜の全光線透過率である。全光線透過率が40%以上を○、40%未満を×とした。
(2)日射透過率
JISR3106に準拠して測定した。
(3)日射熱取得率
JISR3106に準拠して測定した。
日射熱取得率は、遮熱性能を示す指標の一種であり、ガラスに入射する日射を1.0とした場合に、室内に流入する熱量の割合を示す数値である。即ち、直接ガラスを透過する成分(日射透過率)とガラスからの室内への再放熱による成分(室内への再放熱率)の合計をいう。数値が小さい程、遮熱性能が高いガラスといえる。日射取得率は、0.53以下を○、0.54〜0.55を△、0.56以上を×とした。
4.評価結果
結果を表1及び2に示す。
Figure 2012218972
Figure 2012218972
表1及び2に示したように、熱線遮蔽層を有し、全光線透過率が40%以上になるように着色剤を含有した実施例1〜12の中間膜は、色調を調整するとともに、低い日射透過率、及び日射熱取得率を示した。また、着色剤の含有量が少ない実施例6及び10は、全光線透過率は高いが、日射熱取得率が△であり、着色剤の含有量が多い、比較例1〜3では全光線透過率が低下した。従って、着色剤の好ましい範囲は、例えばカーボンブラックの場合0.0002〜0.02g/m2、アニリンブラックの場合0.001〜1.0g/m2であることが示された。また、同じ着色剤含有量の中間膜を比較すると、実施例1〜5の方が、実施例6〜12よりも日射熱取得率がより低いことから、着色剤を含有する着色剤層を別に形成する方が、着色剤を接着樹脂層に含有させるよりも更に好ましいことが示された。
一方、着色剤含有接着樹脂層のみで色調を調整した比較例4、及び熱線遮蔽層を有し、着色剤を含まない比較例5では、日射熱取得率が×であった。
以上により、本発明の熱線遮蔽合わせガラスにより、意匠上等の要望に応じて色調が調整され、比較的高い可視光透過性を有し、且つ高い熱線遮蔽性を有する熱線遮蔽合わせガラスが得られることが示された。
なお、本発明は上記の実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
オフィスビル等の建築物及びバス、乗用車、電車等の車両・鉄道等の空調負荷を低減でき、意匠上等の要望に応じて色調を調整できる熱線遮蔽ガラスを低コストで提供することができる。
12A、12B 接着剤層
22A、22B 接着剤層
32A、32B 接着剤層
13、23、33 透明プラスチックフィルム
14、24、34 熱線遮蔽層
15、35 着色剤層
20、30、40 熱線遮蔽合わせガラス用中間膜
41A、41B ガラス板

Claims (14)

  1. タングステン酸化物及び/又は複合タングステン酸化物を含む熱線遮蔽層と、
    接着樹脂層と、を含む積層体からなる熱線遮蔽合わせガラス用中間膜であって、
    前記接着樹脂層及び/又は前記積層体を構成する別の層が、着色剤を含有し、且つ全光線透過率(JISK7105(1981))が40%以上であることを特徴とする熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  2. 前記積層体が、更に、透明プラスチックフィルムを含み、
    前記熱線遮蔽層が、当該透明プラスチックフィルムの一方の表面に設けられており、且つ前記接着樹脂層が、当該透明プラスチックフィルムの両面側に設けられている請求項1に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  3. 前記別の層が、着色剤を含有する請求項1又は2に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  4. 前記別の層が、前記透明プラスチックフィルムの、前記熱線遮蔽層が設けられていない側の表面に設けられている請求項2又は3に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  5. 前記着色剤が、有機顔料及び/又は無機顔料である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  6. 前記無機顔料が、炭素系顔料及び/又は金属酸化物系顔料である請求項5に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  7. 前記着色剤が、黒色顔料、茶色顔料、及び赤色顔料からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  8. 前記着色剤が、カーボンブラック、アニリンブラック、及びマグネタイト型四酸化三鉄からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  9. 前記着色剤の含有量が、熱線遮蔽合わせガラス中間膜の面積を基準として、0.0002〜1.0g/mである請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  10. 前記着色剤が、カーボンブラックであり、該カーボンブラックの含有量が、熱線遮蔽合わせガラス中間膜の面積を基準として、0.0002〜0.02g/mである請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  11. 前記着色剤が、アニリンブラックであり、該アニリンブラックの含有量が、熱線遮蔽合わせガラス中間膜の面積を基準として、0.001〜1.0g/mである請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  12. 前記接着樹脂層が、エチレン酢酸ビニル共重合体からなる層であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  13. タングステン酸化物が、一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素を表し、そして2.2≦z/y≦2.999である)で表され、そして
    複合タングステン酸化物が、一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素を表し、そして0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3である)で表されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の熱線遮蔽合わせガラス用中間膜。
  14. 2枚の透明基材の間に請求項1〜13のいずれか1項に記載の熱線遮蔽性合わせガラス中間膜が挟持され、これらが接着一体化されてなることを特徴とする熱線遮蔽合わせガラス。
JP2011085987A 2011-04-08 2011-04-08 熱線遮蔽合わせガラス用中間膜、及び熱線遮蔽合わせガラス Expired - Fee Related JP5775349B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011085987A JP5775349B2 (ja) 2011-04-08 2011-04-08 熱線遮蔽合わせガラス用中間膜、及び熱線遮蔽合わせガラス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011085987A JP5775349B2 (ja) 2011-04-08 2011-04-08 熱線遮蔽合わせガラス用中間膜、及び熱線遮蔽合わせガラス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012218972A true JP2012218972A (ja) 2012-11-12
JP5775349B2 JP5775349B2 (ja) 2015-09-09

Family

ID=47270886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011085987A Expired - Fee Related JP5775349B2 (ja) 2011-04-08 2011-04-08 熱線遮蔽合わせガラス用中間膜、及び熱線遮蔽合わせガラス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5775349B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015025833A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 王子ホールディングス株式会社 熱線遮蔽フィルム
CN105417969A (zh) * 2015-12-09 2016-03-23 上海源由纳米科技有限公司 一种高强度纳米自清洁玻璃及其制备方法
JP2020132453A (ja) * 2019-02-15 2020-08-31 日本化薬株式会社 熱線遮蔽構造体、熱線遮蔽シート、熱線遮蔽中間膜、及び合わせガラス
WO2020203278A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 積水化学工業株式会社 車両用合わせガラス及び車両
CN112105589A (zh) * 2018-05-16 2020-12-18 积水化学工业株式会社 夹层玻璃用中间膜、夹层玻璃及汽车
KR20220077187A (ko) * 2020-11-30 2022-06-09 주식회사 삼우지앤티 건축용 컬러유리 제조방법 및 이 방법으로 제조된 컬러유리
WO2023145776A1 (ja) * 2022-01-27 2023-08-03 積水化学工業株式会社 高分子フィルム、及び合わせガラス
KR20240073819A (ko) 2021-09-30 2024-05-27 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 접합 유리용 중간막, 및 접합 유리

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02188238A (ja) * 1988-12-01 1990-07-24 Monsanto Co 複合太陽光/安全フィルム及びそれから作製される積層窓アッセンブリー
JPH0584738A (ja) * 1991-09-30 1993-04-06 Sekisui Chem Co Ltd 合わせガラス用着色中間膜の製造方法および合わせガラスの製造方法
JPWO2006025484A1 (ja) * 2004-09-02 2008-05-08 積水化学工業株式会社 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JP2010180089A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Central Glass Co Ltd プラスチックフィルム挿入合わせガラス
WO2010101211A1 (ja) * 2009-03-06 2010-09-10 株式会社ブリヂストン 熱線遮蔽性積層体、及びこれを用いた熱線遮蔽性合わせガラス
JP2010248026A (ja) * 2009-04-15 2010-11-04 Bridgestone Corp 合わせガラス用着色中間膜の製造方法
JP2010274581A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Bridgestone Corp 熱線遮蔽性積層体、及び熱線遮蔽合わせガラス
JP2010274585A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Bridgestone Corp 熱線遮蔽性積層体、及び熱線遮蔽性合わせガラス

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02188238A (ja) * 1988-12-01 1990-07-24 Monsanto Co 複合太陽光/安全フィルム及びそれから作製される積層窓アッセンブリー
US4973511A (en) * 1988-12-01 1990-11-27 Monsanto Company Composite solar/safety film and laminated window assembly made therefrom
JPH0584738A (ja) * 1991-09-30 1993-04-06 Sekisui Chem Co Ltd 合わせガラス用着色中間膜の製造方法および合わせガラスの製造方法
JPWO2006025484A1 (ja) * 2004-09-02 2008-05-08 積水化学工業株式会社 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス
JP2010180089A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Central Glass Co Ltd プラスチックフィルム挿入合わせガラス
WO2010101211A1 (ja) * 2009-03-06 2010-09-10 株式会社ブリヂストン 熱線遮蔽性積層体、及びこれを用いた熱線遮蔽性合わせガラス
JP2010248026A (ja) * 2009-04-15 2010-11-04 Bridgestone Corp 合わせガラス用着色中間膜の製造方法
JP2010274581A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Bridgestone Corp 熱線遮蔽性積層体、及び熱線遮蔽合わせガラス
JP2010274585A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Bridgestone Corp 熱線遮蔽性積層体、及び熱線遮蔽性合わせガラス

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015025833A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 王子ホールディングス株式会社 熱線遮蔽フィルム
CN105417969A (zh) * 2015-12-09 2016-03-23 上海源由纳米科技有限公司 一种高强度纳米自清洁玻璃及其制备方法
CN112105589A (zh) * 2018-05-16 2020-12-18 积水化学工业株式会社 夹层玻璃用中间膜、夹层玻璃及汽车
JP2020132453A (ja) * 2019-02-15 2020-08-31 日本化薬株式会社 熱線遮蔽構造体、熱線遮蔽シート、熱線遮蔽中間膜、及び合わせガラス
WO2020203278A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 積水化学工業株式会社 車両用合わせガラス及び車両
KR20220077187A (ko) * 2020-11-30 2022-06-09 주식회사 삼우지앤티 건축용 컬러유리 제조방법 및 이 방법으로 제조된 컬러유리
KR102540975B1 (ko) * 2020-11-30 2023-06-13 주식회사 삼우지앤티 건축용 컬러유리 제조방법 및 이 방법으로 제조된 컬러유리
KR20240073819A (ko) 2021-09-30 2024-05-27 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 접합 유리용 중간막, 및 접합 유리
WO2023145776A1 (ja) * 2022-01-27 2023-08-03 積水化学工業株式会社 高分子フィルム、及び合わせガラス

Also Published As

Publication number Publication date
JP5775349B2 (ja) 2015-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5706314B2 (ja) 熱線遮蔽性積層体、及びこれを用いた熱線遮蔽性合わせガラス
JP5775349B2 (ja) 熱線遮蔽合わせガラス用中間膜、及び熱線遮蔽合わせガラス
JP5248978B2 (ja) 機能性フィルム
JP5112169B2 (ja) 熱線遮蔽膜、及びこれを用いた熱線遮蔽性合わせガラス
JP5781735B2 (ja) 熱線遮蔽複層ガラス
JP4942578B2 (ja) 積層体
JP5559483B2 (ja) 熱線遮蔽ガラス、及びこれを用いた複層ガラス
JP5449659B2 (ja) 近赤外線遮蔽体、これを用いた積層体及びディスプレイ用光学フィルタ、並びにディスプレイ
JP5264331B2 (ja) 機能性フィルム
JP5368881B2 (ja) 熱線遮蔽合わせガラス用中間膜、及び熱線遮蔽合わせガラス
WO2010150839A1 (ja) 熱線遮蔽ガラス、及び熱線遮蔽複層ガラス
JP5840830B2 (ja) 熱線遮蔽複層ガラス
JP5559486B2 (ja) 熱線遮蔽ガラス、及びこれを用いた複層ガラス
JP5348991B2 (ja) 積層体
JP2013091234A (ja) 熱線遮蔽性調光ウインドウ
JP5537845B2 (ja) 熱線遮蔽ガラス、及びこれを用いた複層ガラス
JP5123047B2 (ja) 合わせガラス及びその製造方法
JP5683841B2 (ja) 熱線遮蔽フィルム、これを用いた熱線遮蔽ガラス、及び複層ガラス
JP5745034B2 (ja) 熱線遮蔽性積層体及びそのフィルムロール
JP5674293B2 (ja) 熱線遮蔽ガラス、及びこれを用いた複層ガラス
JP2010274585A (ja) 熱線遮蔽性積層体、及び熱線遮蔽性合わせガラス
JP5215239B2 (ja) 熱線遮蔽性積層体、及び熱線遮蔽合わせガラス
JP2010089452A (ja) 積層体、及びこれを用いた熱線遮蔽合わせガラス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140403

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141014

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150616

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5775349

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees