JP2012216827A - 太陽電池電極の作製方法及び該方法を用いて作製できる太陽電池電極 - Google Patents

太陽電池電極の作製方法及び該方法を用いて作製できる太陽電池電極 Download PDF

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Abstract

【課題】バス電極及びフィンガー電極双方を考慮した太陽電池電極の効率的製造方法等の提供。
【解決手段】a)基板上にバス電極用導電ペーストを塗布しバス電極パターンを形成するバス電極パターン形成工程、b)ディスペンサーのノズル部の吐出口からフィンガー電極用光硬化性導電ペーストを前記基板上に吐出しつつ、前記ノズル部を前記基板に沿って所定方向に相対移動させることにより、前記基板上に未硬化のフィンガー電極パターンを形成するフィンガー電極パターン形成工程及び、c)前記工程b)で基板上にフィンガー電極パターンを形成する工程の後または該工程と並行して、未硬化のフィンガー電極パターンにUV光を照射して硬化させるUV光照射工程を含む太陽電池電極の作製方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池電極の作製方法に関する。本発明はまた、該作成方法により作製できる太陽電池電極に関する。
p型ベース層を有する太陽電池構造は典型的に、電池の前面すなわち太陽光入射面上に陰極、及び裏面上に正極を備えている。適切な波長の太陽放射光が半導体本体のp−n接合上に入射すると、その本体中に電子ホール対が生成される。ホール及び電子は前記接合を越えて反対方向に移動し、もって前面及び裏面に配置された端子を通過する電流の流れが発生し、外部回路に対し電力を供給することができる。前面上の端子は一般にはグリッドの形状に作製され、該グリッドは広く間隔をとった複数の薄い金属線すなわちフィンガー電極を含み、より大きなバスバー電極に電流を供給する。裏面端子は一般には複数の薄い金属線の形状に形成するようには制約されない。裏面端子は入射光が太陽電池に入射するのを妨げることはないからである。
太陽電池の発電特性を向上させるためには、太陽電池の性能を決定する因子の中でも特に、変換効率EFF(%)特性が重要なファクターである。変換効率EFF(%)を向上させるためには、高導電性で効率良く電子を移動させるとともに、太陽光が入射する前面の面積を減少させないようにするような電極(グリッド)デザインが好適である。この課題を達成するために、所定粘度の導電ペーストを用いて太陽電池用の高アスペクト比の電極を作製する(たとえば、スクリーン印刷法)ための種々の太陽電池作製技術が提案されている。たとえば、特許文献1では、炭素繊維を含有する導電ペーストをスクリーン印刷することにより、優れた変換効率EFF(%)を有する高アスペクト比の太陽電池電極を作製するプロセスが開示されている。該特許文献1に記載されるスクリーン印刷を含むプロセスでは、該スクリーン印刷によって形成される電極のアスペクト比に対し複数の制約がある。さらに、該形成された電極のアスペクト比は、焼成プロセスの後に低下する。
特許文献2には、導電ペーストをノズル・ディスペンサーの吐出口を通してウェハ上に塗布することにより、太陽電池電極を形成するための印刷方法及び装置が記載されている。該特許文献2においては、高アスペクト比の電極を得るために、ウェハ上に塗布した後の導電ペーストの粘度を制御する手段が、発明の本質的部分の一つとして記載されている。しかし、装置においてそのような手段を備えること、あるいはプロセスにおいてそのような手段を用いることは、高アスペクト比の電極を得るためには非常に非現実的で非効率な方法である。多数の利用技術があるものの、地球環境に対するダメージを減らしコストを削減する要請が高まる中で、優れた変換効率EFF(%)を有する太陽電池用電極に対する必要性がさらに存在する。
また、太陽電池電極は、集電極であるフィンガー電極と接続用電極であるバス電極とから構成されている。このフィンガー電極は、発生した光電流を効率よく収集可能で、かつ受光面の光入射をできるだけ妨害しないよう、小さな線幅で形成されることが重要である。よってフィンガー電極の形成には、細くて、かつ高アスペクト比の線(ライン)を好適に形成可能な導電ペーストの使用が適している。一方、バス電極は、高導電性に加え、タブへの接続・接着強度等が特に重要である。このように、フィンガー電極とバス電極とでは、要求される性能が異なる。
しかし従来、フィンガー電極のみならずバス電極をも、フィンガー電極の形成に適した導電ペーストを用いて形成することが、一般に行なわれている。
米国特許出願公開第2010/0294353号明細書 特開2011−5404号公報
以上のように、線幅が小さく高アスペクト比の線の電極を好適に形成可能な導電ペーストは、フィンガー電極の形成には有利でもバス電極の形成には必ずしも有利とはいえない。逆にバス電極の形成に有利な導電ペーストを、フィンガー電極の形成に用いることは必ずしも有利とはいえない。
かかる問題を解決するため、本発明は、太陽電池電極のフィンガー電極及びバス電極それぞれに要求される性能を考慮した、太陽電池電極の効率的な作製方法を提供することを目的とする。
1.一実施態様において、本発明は以下の太陽電池電極の作製方法に関する(第1の実施態様)。
すなわち、
(a)基板上にバス電極用導電ペーストを塗布し、バス電極パターンを形成するバス電極パターン形成工程、
(b)ディスペンサーのノズル部の吐出口から、フィンガー電極用光硬化性導電ペーストを前記基板上に吐出しつつ、前記ノズル部を前記基板に沿って所定方向に相対移動させることにより、前記基板上に未硬化のフィンガー電極パターンを形成するフィンガー電極パターン形成工程、及び
(c)前記工程(b)で基板上にフィンガー電極パターンを形成する工程の後、または該工程と並行して、未硬化のフィンガー電極パターンにUV光を照射して硬化させるUV光照射工程、
を含む太陽電池電極の作製方法に関する。
別の実施態様において、本発明は、以下の太陽電池電極に関する(第2の実施態様)。
すなわち、前記本発明の第1の実施態様の作製方法により作製される太陽電池電極に関する。
本発明の太陽電池電極の作製方法によれば、バス電極及びフィンガー電極それぞれの要求性能を同時に、よりよく満足しうる太陽電池電極を効率的に作製できる。
1.太陽電池電極の作製方法(第1の実施態様)
(1)本発明の第1の実施態様である太陽電池電極の作製方法においては、バス電極用導電ペースト及びフィンガー電極用光硬化性導電ペーストという互いに異なる導電ペーストをそれぞれ用いる。前記バス電極は、その機能を好適に達成すべく、1実施形態において高導電性を有するものが挙げられる。この場合、ペーストにおける導電性粉末等の無機固形分量(重量%)が、フィンガー電極用光硬化性導電ペーストにおける無機固形分量に比べて大きくする実施形態が挙げられる。一般にバス電極は、フィンガー電極に比べると格段に太く、基板への接触面積が大きい。このため焼成等の処理を施すと、バス電極には収縮・ひび割れ・基板からの剥離、等、様々な問題が生ずる可能性が高い。これを回避する点から、1実施形態においては、ペースト(乾燥膜)中の無機固形分量を大きくしてよい。また本発明においては、バス電極の形成において、光硬化性導電ペーストの使用、ノズル吐出方式の採用は、必ずしも必要ではない。この点から、バス電極用については、そのペースト中の無機固形分量を比較的大きくしたとしても充分対応可能である。
一方、太陽電池受光面に設けられるフィンガー電極は、受光面の受光面積を最大限に広く確保する理由等から、1実施形態としては、線幅ができる限り小さくする設計が挙げられる。また電極の電気抵抗値を下げる観点等からは、電極の断面積をできる限り確保する設計が好ましい。つまり、細く高アスペクト比の電極の設計が理想である。よって、前記フィンガー電極用光硬化性ペーストは、その電極パターンが効果的に光硬化されるのが非常に好ましい。この場合、ペースト中の無機固形分量を比較的小さくし、光硬化に必要とされる光の通り道を充分に確保することも1実施形態として挙げられる。またノズル吐出による塗布を効率的に行う点から、ペースト中の無機固形分量は比較的小さく、ペースト粘度も比較的低くする実施形態も挙げられる。更に、線幅が小さいため、ペースト中の無機固形分量を比較的小さくしても、焼成等の処理により生ずる収縮・ひび割れ・基板からの剥離、などの各種の問題が生ずる可能性は、バス電極に比べると極めて低い。
以上のように、1実施形態として、バス電極用導電ペースト及びフィンガー電極用光硬化性導電ペーストという互いに異なる導電ペーストをそれぞれ用いること、更なる実施形態として、バス電極用導電ペーストの無機固形分量を、前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストの無機固形分量より大きくすることで、バス電極及びフィンガー電極のいずれにもより有利な形で、特にバス電極の接着強度及びフィンガー電極の製法(光硬化性導電ペーストをノズル吐出で塗布)の両方に有利な形で、太陽電池電極を作製することが可能になる。
これに対し、従来のように、フィンガー電極に適した導電ペーストを用いてフィンガー電極のみならずバス電極も形成すると、フィンガー電極については高アスペクト比の電極を作製する点では有利である。一方、バス電極については、高導電性の確保が難しかったり、また焼成工程を設ける場合には、ひび割れや剥離の可能性が高くなる。また、仮にバス電極に適した導電ペーストを用いて、バス電極のみならずフィンガー電極も形成すると、バス電極についてはひび割れや剥離の危険を回避し接着強度を高める点で有利である一方、高アスペクト比のフィンガー電極形成には不利となる。
尚、前記「バス電極用導電ペースト中の無機固形分量」及び前記「フィンガー電極用光硬化性導電性ペースト中の無機固形分量」の計算方法については、後述する。
(2)本発明の第1の実施態様である太陽電池電極の製作方法は、(a)バス電極パターン形成工程、(b)フィンガー電極パターン形成工程、及び(c)フィンガー電極パターンへのUV光照射工程を含む。
(2−1)バス電極パターン形成工程
基板上にバス電極用導電ペーストを塗布し、バス電極のパターンを形成する工程である。ここで前記基板としては、太陽電池におけるシリコン基板が挙げられる。
[バス電極用導電ペースト]
1実施形態において、前記バス電極用導電ペーストは、導電性金属粒子及びガラスフリットを含有する。1実施形態においては、前述のように前記バス電極用導電ペースト中の無機固形分量(重量%)が、前記フィンガー電極用光硬化性導電性ペースト中の無機固形分量(重量%)より大きい。
後述するフィンガー電極用光硬化性導電ペーストのような硬化型の導電ペースト(光硬化或いは熱硬化)や、焼成しないタイプの導電ペーストであっても良いが、無機固形分量を上げる点からは、1実施形態において、非硬化型(光非硬化型、熱非硬化型)の導電ペーストが挙げられる。更に1実施形態においては、焼成型の導電ペーストも挙げられる。
(バス電極用導電ペーストの物性等)
前記バス電極用導電ペースト中の無機固形分量は、バス電極パターンを形成し乾燥した後の無機固形分量(重量%)を指す。つまり、バス電極用導電ペーストにおいて、溶媒を除いたバス電極用導電ペーストの全重量のうち、無機固形分の占める割合(重量%)であり、計算により求められる値である。これは、有機溶媒を乾燥により除去した後のペースト塗布膜の重量を基準にして、焼成後の塗布膜の重量を重量%で表現したものに相当する。ここでいう無機固形分は典型的には導電性金属粒子及びガラスフリットからなる。
前記無機固形分量(重量%)は、より具体的には、1実施形態において90.0〜99.1重量%が挙げられ、別の実施形態においては94.0〜99.1重量%が挙げられる。すなわち、形成されるバス電極における高導電性の確保や焼成の後の各種弊害(ひび割れ、基板からの剥離など)をよりよく回避する観点からは、前記無機固形分量(重量%)として90.0重量%以上が1実施形態として挙げられ、別の実施形態としては94.0重量%以上も挙げられる。またプリント性の観点から、前記無機固形分量(重量%)としては99.1重量%以下でもよい。
(導電性金属粒子及びガラスフリット)
用いる導電性金属粒子及びガラスフリットについては、基本的に、後述のフィンガー電極用光硬化性導電ペーストの導電性金属粒子及びガラスフリットと同様である。バス電極用ペーストの場合には、フィンガー電極のように光硬化のために充分な光の通り道を確保する必要性が低い。このため、用いる導電性金属粒子としては、粒径のより細かい粒子でもよい。具体的には、重量平均粒子径(D50)で、ナノ粒子等もよい。また同様の観点から、該導電性金属粒子の形状はフレーク形状、樹枝形状であってもよい。入手容易性の点からは、球状やフレーク形状、が好ましい。
(他の任意成分)
他の任意成分としては、有機溶媒、樹脂バインダー(ポリマーバインダー)、分散剤、安定化剤、可塑剤、消泡剤、湿潤剤、増粘剤等の成分が挙げられる。
前記有機溶媒については基本的には後述のフィンガー電極用光硬化性導電ペーストにおける有機溶媒と同様である。
一方、前記樹脂バインダーとしては、例えば、エチルセルロース樹脂、エチルヒドロキシセルロース樹脂、フェノール樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[基板への塗布方法]
上記のバス電極用導電ペーストを基板に塗布する方法としては、特に限定されるものではなく、スクリーン印刷、ダイコーターによる印刷、グラビア印刷等が好適に挙げられるが、印刷性等の観点からは、スクリーン印刷法が1実施形態として挙げられる。
尚、例えば、同一の導電ペーストを用いることにより、バス電極用導電ペーストとフィンガー電極用ペーストの製造工程を簡略化したい場合、バス電極及びフィンガー電極の焼成温度を合わせたい場合、等においては、本発明の本来の趣旨・目的を逸脱しない範囲において、バス電極用導電ペーストに光開始剤や架橋性化合物を含有させても構わない。
(2−2)フィンガー電極パターン形成工程
ディスペンサーのノズル部の吐出口から、フィンガー電極用光硬化性導電ペーストを前記基板上に吐出しつつ、前記ノズル部を前記基板に沿って所定方向に相対移動させることにより、前記基板上に未硬化のフィンガー電極パターンを形成する工程である。
[フィンガー電極用光硬化性導電ペースト]
前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストは、1実施形態において、導電性金属粒子、ガラスフリット、架橋性化合物、光重合開始剤、及び有機溶媒を含有してなる。
更に1実施形態において、当該電極用光硬化性導電ペースト中の前記架橋性化合物の含量が、1.0〜20.0重量%、前記光重合開始剤の含量が0.2〜15.0重量%、前記有機溶媒の含有量が1.0重量%超である組成が挙げられる。この場合、当該有機溶媒において、その組成のうちの90重量%超が、沸点が85℃以上の溶媒であるのがよい。
また、1実施形態においては、前記フィンガー電極用光硬化性導電ペースト中の無機固形分量は、前記バス電極用導電ペーストの無機固形分量よりも小さい。
(フィンガー電極用光硬化性導電ペーストの物性等)
無機固形分
フィンガー電極用光硬化性導電ペースト中の無機固形分量は、フィンガー電極用光硬化性導電ペーストにおいて、有機溶媒を除いたフィンガー電極用光硬化性導電ペーストの全重量のうち、無機固形分の占める割合(重量%)であり、計算によって求められる値である。ここでいう無機固形分は典型的には導電性金属粒子及びガラスフリットからなる。
1実施形態において、前記無機固形分量としては40〜96重量%が挙げられる。また、別の実施形態において45〜94重量%が挙げられる。すなわち、高い導電性を確保する観点からは、1実施形態においては前記無機固形分量が40重量%以上が挙げられ、別の実施形態においては前記無機固形分量が45重量%以上が挙げられる。一方、光硬化速度を高くする観点からは、1実施形態においては前記無機固形分量が96重量%以下が挙げられ、別の実施形態においては前記無機固形分量が94重量%以下が挙げられる。
粘度
本発明の前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストの粘度は、1実施形態において1〜300Pa・sである。具体的には、導電ペーストの吐出速度を速くする場合には、1実施形態において1〜100Pa・s程度の比較的低粘度とすることが挙げられる。一方、抵抗値を下げ有機溶媒中の分散性を高める場合には、1実施形態において200〜280Pa・sとすることが挙げられる。
前記粘度が、1Pa・s未満であると、無機粒子が沈降して分離し易くなる場合がある一方、300Pa・sを超えると、ノズル部が詰まり易くなる場合がある。
本発明においては、導電ペーストの粘度は、ブルックフィールドHBT粘度計で#14スピンドルを用い、ユーティリティカップを使用して、10rpm及び25℃で測定して得た値である。
フィンガー電極用光硬化性導電ペーストの製造
前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストは、前述した各成分を、三本ロール練り機で混合することにより好適に製造される。
(導電性金属粒子)
前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストは、前記導電性金属粒子を含有することで導電性となっている。
本発明に用いられる前記導電性金属粒子は、1実施形態において、20℃における導電率 (electrical conductivity)が1.00×107ジーメンス(S)/m以上の金属の粉末または合金の粉末でもよい。
そのような金属としては、例えば、鉄 (Fe; 1.00×107S/m)、 アルミニウム (Al; 3.64×107S/m)、 ニッケル (Ni; 1.45×107S/m)、 銅 (Cu; 5.81×107S/m)、 銀 (Ag; 6.17×107S/m)、 金 (Au; 4.17×107S/m)、 モリブデン (Mo; 2.10×107S/m)、マグネシウム (Mg; 2.30×107S/m)、タングステン (W; 1.82×107S/m)、 コバルト (Co; 1.46×107S/m)及び亜鉛 (Zn; 1.64×107S/m)等である。これらの導電性金属粒子は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。1実施形態において、前記光硬化性導電ペースト中に用いられる前記導電性金属粒子は、約20℃において3.00×107S/m以上の導電率を有し、そのような金属粒子は金属粉末または金属合金粉末でもよい。導電率がより高い導電性粉末を使用することにより、太陽電池の光変換効率が向上すると考えられている。1実施形態において、前記金属粒子は、アルミニウム、銅、銀、金及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。別の実施形態において、金属粒子は銀である。銀は一般に入手可能であり、比較的安価である。電極を作製するプロセスに焼成が含まれる場合には、空気等の酸素含有雰囲気下で銀金属を焼成することができる。銀は酸化が起こり難いからである。
前記金属粒子は、フレーク状、球状の形状でもよい。本発明においては、同一形状の金属粒子を使用してもよく、異なる形状の金属粒子を併用してもよい。1実施形態において、前記ペーストをノズル・ディスペンサーを用いて使用する場合、球状形状の金属粒子を用いることで、ノズル部からの吐出される前記ペーストの流動性及び適切な粘度を得ることもできる。
前記導電性金属粒子の重量平均粒子径(D50)としては、加圧されたノズルから所定量の前記ペーストを吐出するように、1実施形態において0.1〜5.0μmの範囲、別の実施形態において0.1〜3.0μm範囲としてよい。なお、前記重量平均粒子径の測定は、レーザー回折・散乱式の粒度分析計(たとえば日機装(株)のマイクロトラック)により測定することができる。
通常、銀は高純度(99%超)である。しかし、電極パターンの電気的な要求に応じて、より低い純度の物質を前記金属粒子として使用することができる。
前記金属粒子含有量としては、本発明の目的を達成できる量であれば特に制限はないが、前記ペーストの重量を基準として、1実施形態において40〜95重量%、別の実施形態において70〜90重量%の含量とすることができる。
(ガラスフリット)
前記ガラスフリットとしては、特に制限はない。電子材料用の導電ペーストに用いられるガラスフリットであれば、本発明に使用できる。例えば、ホウ珪酸鉛ガラスを使用することができる。ホウ珪酸鉛ガラスは、軟化点の範囲およびガラス溶着性の両方の見地から、すぐれた材料である。ビスマスシリケート等の無鉛ガラスも使用することができる。
本発明の前記導電ペーストが、本発明の太陽電池電極の作製方法に用いられる場合、前記ガラスの軟化点は、1実施形態において300〜600℃の範囲であり、別の実施形態において320〜520℃の範囲であり、焼成は600〜900℃の温度で行なわれる。焼成された電極は、絶縁膜と反応し該絶縁膜を貫通して、シリコンウェハとの電気接点を形成する。焼結を適度に進行させるという観点からは、前記軟化点は1実施形態において300℃以上、別の実施形態において320℃以上である。他方、焼成時の充分な溶融流動、接着強度、液相焼結の観点からは、前記軟化点は1実施形態において600℃以下、別の実施形態において520℃以下である。
前記ガラスフリットの形態での無機バインダーの含有量としては、本発明の目的を達成できる量であれば特に制限はないが、前記ペーストの重量を基準にして、1実施形態において0.5〜15.0重量%、別の実施形態において1.0〜10.0重量%である。すなわち、接着強度の観点から好ましくは0.5重量%、より好ましくは1.0重量%であり、ガラス浮きをできるだけ回避する観点及び導体としての適度な抵抗値を得る観点からは好ましくは15.0重量%以下、より好ましくは10.0重量%以下である。
(光重合開始剤)
本発明のフィンガー電極用光硬化性導電ペーストには、ラジカル光重合開始剤またはカチオン光重合開始剤の形態での光重合開始剤を含む。前記光重合開始剤は1実施形態において、185℃以下の温度で熱的に不活性であるが、化学線に露光させた場合に、遊離基または酸を発生するものである。
本発明に用いられる光硬化性モノマー成分が重合性のエチレン性不飽和化合物を含む場合、ラジカル光重合開始剤が用いられる。他方、本発明に用いられる光硬化性モノマー成分がカチオン重合性化合物を含む場合、カチオン光重合開始剤が用いられる。
これらの光重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤の含有量は、光硬化性導電ペーストの全重量を基準として、1実施形態において0.2〜15.0重量%であり、別の実施形態において0.2〜10.0重量%であり、さらに別の実施形態では1.0〜5.0重量%である。すなわち、充分な光硬化の観点から、光硬化性導電ペーストの全重量を基準として、1実施形態において0.2重量%以上であり、別の実施形態において1.0重量%以上である。また、適度な抵抗及び相溶性の観点から、光硬化性導電ペーストの全重量を基準として、1実施形態において15.0重量%以下であり、別の実施形態において10重量%以下であり、さらに別の実施形態において5重量%以下である。
ラジカル光重合開始剤
前記ラジカル光重合開始剤は、ラジカル重合タイプのモノマーを光重合させるために使用され、化学線に暴露されたときにフリーラジカルを生成する。ラジカル光重合開始剤に特に限定はなく、公知のラジカル光重合開始剤を用いることができる。
前記光重合開始剤の例としては、共役した炭素環系内に二つの分子内環(intramolecular ring)を有する化合物が含まれる。より具体的には、9,10−アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントレンキノン、ベンゾ[a]アントラセン−7,12−ジオン、2,3−ナフタセン−5,12−ジオン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2,3−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、レテンキノン、7,8,9,10−テトラヒドロナフタセン−5,12−ジオン、および1,2,3,4−テトラヒドロベンゾ[a]アントラセン−7,12−ジオン、が挙げられる。
使用できる他の化合物としては、他に、例えば、米国特許第2,850,445号、第2,875,047号、第3,074,974号、第3,097,097号、第3,145,104号、第3,427,161号、第3,479,185号、第3,549,367号、および第4,162,162号に記載の化合物も含まれる。
また更なる他の例として、エチル−4−(ジメチルアミノ)−ベンゾエート、 2,4−ジエチルチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](IRGACURE OXE01(商標、BASF)、下記式(I))
Figure 2012216827
、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(IRGACURE OXE02(商標、BASF)、下記式(II))
Figure 2012216827
が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
カチオン光重合開始剤
前記カチオン光重合開始剤は、カチオン重合タイプのモノマーを光重合するために使用され、化学線に暴露されたときに酸を生成する。
前記カチオン光重合開始剤としては特に制限されないが、公知のカチオン光重合開始剤を使用することができる。
より具体的には、芳香族オニウム化合物の塩、スルホン化化合物、ハロゲン化物、鉄アレン錯体を挙げることができる。
芳香族オニウム化合物の塩は、光によりルイス酸またはブレンステッド酸を発生させるものである。芳香族ジアゾニウム、芳香族アンモニウム、芳香族ヨードニウム、芳香族スルホニウム、または芳香族ホスホニウム化合物といった芳香族オニウム化合物の、B(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、またはCF3SO3 -といった塩を挙げることができる。この中でも1実施形態として芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩が使用される。たとえば(Ar1)(Ar2)(Ar3)S+-タイプのスルホニウム化合物塩(たとえばAr1=Ar2=4−フルオロフェニル基、Ar3=−Ph−S−Ph−CO−Ph、X-=PF6-)や(Ar1)(Ar2)I+-タイプのヨードニウム化合物(たとえばAr1=4−(2−プロピル)フェニル基、Ar2=p−トルイル基、X-=PF6-)が1実施形態として使用される。
スルホン化化合物は、光に暴露されることによりスルホン酸を発生させるものである。かかるスルホン化化合物としては、たとえばPhCOCH2SO2Ph、(p−Tol)SO2OCH2(2,6−DNP)(ただし、p−Tol=p−トルイル基、2,6−DNP=2,6−ジニトロフェニル基)などが挙げられる。
ハロゲン化物は、光に暴露されることによりハロゲン化水素を発生させる。かかるハロゲン化物としては、たとえば(4−ClPh)2CHCCl3、PhSO2CBr3などが挙げられる。
鉄アレン錯体は、光に暴露されることによりルイス酸等を発生させるものである。かかる鉄アレン錯体としては、たとえば[C55Fe(CO)3+PF6 -が挙げられる。
(架橋性化合物)
本発明の前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストは、前記架橋性化合物(架橋剤)と前記光重合開始剤を含有することで光硬化性となっている。すなわち前記架橋性化合物は、前記光重合開始剤により発生したフリーラジカルまたは酸により重合して硬化する。また、樹脂バインダーに可塑性を与える効果も有する。
前記架橋性化合物としては、エチレン性不飽和化合物やカチオン重合性化合物を挙げることができる。低分子量の架橋性化合物は、前記導電性ペーストに対し好適な可塑性・流動性を付与する点で望ましい。一方、高分子量の架橋性化合物は、無機粒子の分散安定化の効果を発揮する点で望ましい。前記架橋性化合物の、前記導電ペーストにおける含有量は、1実施形態において1.0〜20重量%であり、別の実施形態において5.0〜15重量%である。すなわち、円滑な光硬化及び導電ペーストの流動性・吐出性の観点から1実施形態において1.0重量%以上、別の実施形態において5.0重量%であり、導電ペーストの充分な粘度、形成される電極の充分な膜厚・アスペクト値、適度な抵抗値の観点から1実施形態において20重量%以下、別の実施形態において15重量%以下である。
エチレン性不飽和化合物
前記エチレン性不飽和化合物としては、少なくとも1の重合可能なエチレン基を有する架橋性化合物を用いることができる。かかる化合物は、フリーラジカルの存在によってポリマー形成を開始し、鎖伸長付加重合を生じさせるモノマー化合物である。このモノマー化合物は、非気体状、すなわち100℃より高い沸点を有し、有機ポリマーバインダーに可塑性を与える。
該モノマー化合物としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、デカメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、米国特許第3,380,381号に記載されている化合物、米国特許第5,032,490号に開示されている化合物、2,2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)−プロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリオキシエチル−1,2−ジ−(p−ヒドロキシエチル)プロパンジメタクリレート、ビスフェノールA ジ−[3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、ビスフェノールA ジ−[2−(メタ)アクリロキシエチル)エーテル、1,4−ブタンジオールジ−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)エーテル、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタンジオールトリ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1−フェニルエチレン−1,2−ジメタクリレート、フマル酸ジアリル、スチレン、1,4−ベンゼンジオールジメタクリレート、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、1,3,5−トリイソプロペニルベンゼン、モノヒドロキシポリカプロラクトンモノアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、およびポリエチレングリコールジメタクリレートなどが挙げられ、単独で用いてもよいし、または他のモノマー化合物と組み合わせて用いてもよい。
ここで「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの双方を表わすことを略記したものである。
前記重合可能なエチレン性不飽和化合物は、ポリオキシエチル化、エチル化等の修飾を受けていてもよい。また、エチレン性不飽和化合物として、エポキシ、ポリエーテル、ポリエステル、ポリウレタン等の高分子鎖にエチレン性不飽和基を付与したものを用いることで、無機粉の分散を安定化し、乾燥膜の強度を高めることができる。
これらのエチレン性不飽和化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
カチオン重合性化合物
カチオン重合性化合物も、本発明に用いられる架橋剤であり、酸の存在により重合可能な少なくとも1の官能基(たとえばエポキシ基、オキセタン環、ビニルエーテル等)を有する。この架橋剤は、非気体状であり、1実施形態においては100℃より高い沸点を有する。
このカチオン重合性化合物は、空気中の水分等、不純物によって重合が開始してしまうことがある。このため、スクリーン印刷に用いる場合には、環境管理が困難となることがある。一方、ノズル・ディスペンサーで用いる場合には、プロセスの直前まで密閉容器に保存しておけばよいため、取り扱いが容易である。
前記カチオン重合性化合物として用いることのできるエポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物のモノマーまたはオリゴマーであり、芳香族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物及び脂肪族エポキシ化合物が挙げられる。オリゴマーを用いる場合、1実施形態としては非気体状であり、100℃より高い沸点を有する。
前記芳香族エポキシ化合物としては、少なくとも1の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキシド付加物とエピクロロヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルが挙げられ、より具体的にはビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキシド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ノボラック型エポキシ樹脂等を例示することができる。
前記脂環式エポキシ化合物としては、シクロへキセンオキシドやシクロペンテンオキシド等を例示できる。
前記脂肪族エポキシ化合物としては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキシド付加物のジまたはポリグリシジルエーテルを挙げることができ、より具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−へキサンジオール等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル;グリセリン等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレンオキシグリコールのジグリシジルエーテルを例示できる。
オキセタン環を有する化合物も、前記カチオン重合性化合物として用いることができ、単官能オキセタン化合物及び多官能オキセタン化合物を含む。
単官能オキセタン化合物の例としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、4−フルオロ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、4−メトキシ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、などの単官能オキセタンを挙げることができる。
多官能オキセタンの例としては、例えば、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、等を挙げることができる。
ビニルエーテル化合物も、前記カチオン重合性化合物として用いることができ、単官能ビニルエーテル及び多官能ビニルエーテルを含む。
単官能ビニルエーテルの例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、等が挙げられる。
多官能ビニルエーテルの例としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテルなどが挙げられる。
(有機溶媒)
有機溶媒は、前記組成物中に含まれる微粉化した固形分の分散液を、ウエハ(基板)上に容易に塗布することを目的として含有される。従って、まず第1に、有機溶媒は固形分を分散できるとともに、分散液の適切な安定性を維持できるものである。第2に、有機溶媒のレオロジー特性により、分散液に良好な塗布特性を与える。
1実施形態において、導電ペーストは、導電性ペースト中の各成分(光重合開始剤等)を溶解/分散させることはもちろんのこと、ペーストの粘度を低下させるために導電ペースト中に用いられる。
本発明のフィンガー電極用導電ペースト中の有機溶媒の含量は1実施形態において、ペーストの全重量を基準にして1.0重量%超である。前記有機溶媒の含量が1.0重量%以下の場合、導電ペースト中の成分を適切かつ均一に溶解ないし分散させることは非常に困難となる場合がある。その結果、ノズル・ディスペンサーの吐出口を通してウエハ上に微細で均一な配線を形成することは困難となり、ウエハ上に均一かつ微細な配線を備えた電極の形成が困難となる場合がある。
他方、ペースト中の有機溶媒の含量が多すぎると、電極の光感受性に悪影響を与える可能性がある。かかる観点からは、1実施形態において、有機溶媒の含量は、導電ペーストの全重量を基準にして5.2重量%以下である。
さらに、上記有機溶媒の組成物として、1実施形態において、有機溶媒成分の90重量%超が、1気圧で85℃以上の沸点を有する有機溶媒である。有機溶媒成分の90重量%超が低沸点(85℃未満)の場合、有機溶媒の一部がプロセス実行中に揮散してしまい、ペーストの組成、ペーストの粘度等が変化してしまう場合がある。有機溶媒の沸点は、1実施形態において90℃超、別の実施形態において100℃超である。本発明に用いられる比較的高い沸点(85℃以上)を有する有機溶媒としては、例えば脂肪族アルコール、酢酸エステルまたはプロピオン酸エステルのような前記アルコールのエステル;松脂や、α−またはβ−テルピネオール、もしくはそれらの混合物のようなテルペン;エチレングリコール、ジエチレングリコールや、エチレングリコールモノブチルエーテルおよびブチルセロソルブアセテートのようなエチレングリコールのエステル;ブチルカルビトールや、ブチルカルビトールアセテート、およびカルビトールアセテートのようなカルビトールエステル;ならびに、テキサノール(Texanol:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート)、などが挙げられる。
これらは1種単独で使用されてもよく、2種以上が併用されてもよい。
例えば、テキサノールの沸点は255〜260℃、ブチルカルビトールアセテートの沸点は246.8〜247℃、テルピネオールの沸点は219℃、ジエチレングリコールの沸点は244℃である。
(その他の成分)
本発明の導電ペーストはさらに、1以上の添加剤、たとえばポリマーバインダー、分散剤、安定化剤、可塑剤、消泡剤、湿潤剤、増粘剤、レオロジ調整剤等の成分を含んでもよい。
本発明の導電ペースト中にポリマーバインダー(樹脂バインダー)が含まれる場合、充分な光硬化速度を得るという点で、ポリマーバインダーを本発明の導電ペーストに含有させる場合においても少量とすることができる。具体的には、該含有量は、1実施形態において1.0重量%以下である。
前記ポリマーバインダーとしては、例えば、(i)C1〜C10アクリル酸アルキル、C1〜C10メタクリル酸アルキル、スチレン、置換スチレン、またはそれらの組み合わせを含有する非酸性コモノマー、(ii)エチレン性不飽和カルボン酸含有部分を含む酸性コモノマー、から調製するコポリマーまたはインターポリマー、などが挙げられる。これらは1種単独で使用されてもよく、2種以上が併用されてもよい。
[基板への塗布方法]
フィンガー電極パターン形成工程は、ディスペンサーの吐出口を有するノズル部から、フィンガー電極用光硬化性導電ペーストを基板上に吐出しつつ、前記ノズル部を、該基板上に沿って所定方向に相対移動させることにより、基板上に電極パターンを形成する工程である。
ここで、ディスペンサーとは、高粘度ペースト等の高粘度流動体を微少量でノズル部から塗布・充填・封入することのできる、ノズル部を有する吐出装置であり、たとえば武蔵エンジニアリング社製のImage master 350PCを挙げることができる。
前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストは、前記ノズル部の相対移動方向とは反対の方向に、途切れることなく連続的に吐出されることにより、前記基板上に順次付着させる。
前記吐出口の形状としては、特に制限はなく、使用する導電ペーストの特性や形成する電極の形状などに応じ、円形、矩形、等、種々の形状でよい。
前記吐出口の最小内径としては、特に制限はないが、形成される太陽電池の受光面積等を考慮すると、1実施形態において5〜100μm、別の実施形態において10〜50μmである。
前記ノズル部における、前記吐出口の数としては、特に制限はなく、単一の吐出口のみを有していてもよく複数の吐出口を有していてもよい。特に、複数の同一形状・大きさの吐出口を有するノズル部は、効率よく電極を形成するのに望ましい。また前記吐出口(又はノズル部)は、前記ウエハ(基板)に対し、所定の傾斜角度で傾斜した状態で、ウエハ(基板)に沿って所定方向に相対移動されるものでもよく、前記ウエハ(基板)に対して垂直な状態を保ちつつ、該ウエハ(基板)に沿って所定方向に相対移動されるものでもよい。
前記ノズル部を、前記基板上に沿って所定方向に相対移動させる手段としては、特に制限はない。例えば、ノズル部は固定し、一方、前記ウエハ(基板)をX−Y方向の移動機構を有するX-Yステージ上に載置し、該移動機構を作動させステージをY方向に移動させることにより、相対移動させる等でもよい。
前記ノズル部と前記基板との相対移動の速度としては、特に制限はないが、使用する導電ペーストの粘度や吐出・塗布の効率面等を考慮すると、1実施形態において1〜500mm/s、別の実施形態において10〜500mm/sである。
(2−3)フィンガー電極パターンへのUV光照射工程
前記UV光照射工程は、前記基板上に形成されたフィンガー電極パターンに、UV光を照射する工程である。
前記UV光照射の照射量としては、効率的な光硬化によって効果的にフィンガー電極を形成し得る点で、1実施形態において10〜1000mJ/cm2である。
前記UV光照射工程としては、前記フィンガー電極パターン形成工程において、一旦基板上に、全ての(或いは複数の)フィンガー電極パターン(未硬化)を形成した後、これらの形成されたフィンガー電極パターンに対して合わせてUV光照射を行うものでもよい。また、前記フィンガー電極パターン形成工程において、基板上にフィンガー電極パターンを形成する毎に、形成されたフィンガー電極パターンに対して逐次UV光照射を並行して行うものでもよい。高いアスペクト比を有するフィンガー電極パターンを製造し得る観点からは、1実施形態において後者が用いられる。特に後者の場合、フィンガー電極パターンのサイズにも依存するため一概には言えないが、吐出後の液ダレを適切に防止しつつ適度な塗布速度で塗布可能な点からは、フィンガー電極パターン形成後、ほぼ10秒以内にUV照射を行うのが望ましい。また、本実施形態において、以下に説明する焼成工程を設けない場合には、前記UV光照射の照射量としては、1実施形態において100〜1000mJ/cm2程度である。
(2−4)その他
その他の工程としては、焼成工程、等が挙げられる。焼成の方法としては、特に制限はなく、例えば、公知の赤外線焼成炉で、約600〜約900℃の温度にて、約1〜15分間焼成する、等が望ましい。
以上説明したように、本発明における太陽電池電極の製造方法によれば、本発明の導電ペーストを用いることで、高アスペクト比の太陽電池電極を効率的に与えることができる。
3.太陽電池電極(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態における太陽電池電極は、本発明の第1の実施形態における太陽電池電極の作製方法により作製できる。
従って、本態様の太陽電池電極は、上記した好適なフィンガー電極用光硬化性導電ペーストを使用することで、アスペクト比が高く、線幅の小さいフィンガー電極を有している。
該フィンガー電極の形状としては、アスペクト比で0.3〜3.0が望ましい。また線幅としては、1実施形態において10〜100μm以下、別の実施形態において20〜100μmである。
以下に、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例:導電ペーストの調製)
銀粉末(重量平均粒径(D50)=2.2μmまたは3.2μm、球状)、ビスマス系ガラスフリット、及び表1に示した上記以外の成分を、表1(導電ペースト1〜4)に記載の配合量にて混合した。得られた混合物を、THINKYミキサーで予備混合した後、三本ロール混練機で混練し、導電ペースト1〜4をそれぞれ得た。
以下に示す実施例及び比較例において、導電ペースト1はバス電極用導電ペーストとして、また導電ペースト2〜4はバス電極用導電ペーストまたはフィンガー電極用光硬化性導電ペーストとして使用した。
Figure 2012216827
*1:1−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン
*2:2,4−ジエチルチオキサントン(Diethylthioxantone)
*3:エトキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(エチレン性不飽和化合物、Sartomer 社製、SR494(登録商標))
*4:ペンタエリスリトールテトラアクリレート(エチレン性不飽和化合物、Sartomer 社製、SR295(登録商標))
*5:イオノール (BHT: butylated hydroxyl toluene; 2,6-di-tert-butyl-4-methylphenol)
*6:エチルセルロースバインダー(Dow Chemical社製、エトセル(登録商標))
*7:ウレタンアクリレート(UA−510H、共栄社化学(株)製)
*8:ターピネオール
*9:テキサノール(Texanol:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート)、沸点255−260℃
*10:BCA(butyl carbitol acetate; 2-(2-butoxyethoxy)ethyl acetate)、沸点246.8−247℃
*11:Duomeen(登録商標)TDO(AkzoNobel社製、N-tallow-1,3-diaminopropane-ditallates)
*12:有機溶媒を含めた全導電ペースト重量に対する無機固形分の重量(%)を示す。
*13:有機溶媒を除いた全導電ペースト重量に対する無機固形分の重量(%)を示し、バス電極用導電ペースト及びフィンガー電極用光硬化性導電ペーストそれぞれにおいて定義された無機固形分量に相当する。
*14:ブルックフィールドHBT粘度計で#14スピンドルを用い、ユーティリティカップを使用して、10rpm及び25℃で測定して得た値である。
(実施例1)
前述の製造例で得られた導電ペースト1をバス電極用導電ペーストとして、導電ペースト2をフィンガー電極用光硬化性導電ペーストとしてそれぞれ用い、太陽電池電極1を以下のように製造した。
1)まずシリコン基板(1.5インチ角)を準備し、このシリコン基板上に、ステンレス#250メッシュのプリントマスクを用い、スクリーン印刷装置(装置名:MC212、C.W. Price Co. Inc社製)を用いて、塗布速度100〜200mm/秒で、幅2mm、長さ34mmのバス電極を形成した。次いで、これを150℃に設定した送風オーブン(装置名: PVC-231 エスペック社製)で5分間乾燥した。乾燥膜厚は約30mmとなるように調整した。
2)次に、ディスペンサー(ディスペンスシステム装置)として、武蔵エンジニアリング社製のImage master 350PCを用い、この装置において、ノズル部の横にUV光源(LED方式、直径約10mmの領域を露光)を設けた装置を使ってフィンガー電極の製造を、下記3)に記載のように行った。該フィンガー電極の長手方向は、前記バス電極の長手方向に垂直な方向にあり、バス電極との接点部分は多少の重複があるように作製した。
前記UV光源として、HOYA CANDEO OPTRONICS株式会社製の、EXECURE−LE−1Vを用いた。またノズル部の最小内径は50μmであり、ノズル部における吐出口は1のみであった。
3)バス電極を形成した前記シリコン基板(1.5インチ角)を、1)で準備した装置のX−Yステージ上に載置した。そして、製造例で調製した導電ペースト2を、ノズル部から吐出させつつ、ノズル部を前記シリコン基板に対しX方向に、前記シリコン基板をノズル部に対してY方向に移動させ、前記シリコン基板上に幅80μm、長さ34mmの電極パターンを形成した。この時の基板に対するノズル部の相対移動は10mm/sであった。また前記UV光源(LED方式)は、ノズルの描画方向に対して後方約50mmに設置されていた。これにより、前記フィンガー電極パターンを形成した5秒後に、1分間にわたってフィンガー電極パターンに対してUV照射が行われ、光硬化が施された。このときのUV光照射の照射量は、積算で250mJ/cm2であった。
(実施例2)
前述の製造例で得られた導電ペースト1をバス電極用導電ペーストとして、導電ペースト3をフィンガー電極用光硬化性導電ペーストとしてそれぞれ用い、実施例1と同様にして太陽電池電極2を製造した。
(比較例1)
前述の製造例で得られた導電ペースト2を、バス電極の形成及びフィンガー電極の形成において共通して用い、実施例1と同様にして比較太陽電池電極1を製造した。
(比較例2)
前述の製造例で得られた導電ペースト3を、バス電極の形成及びフィンガー電極の形成において共通して用い、実施例1と同様にして比較陽電池電極2を製造した。
(比較例3)
前述の製造例で得られた導電ペースト4を、バス電極の形成及びフィンガー電極の形成において共通して用い、実施例1と同様にして比較太陽電池電極3を製造した。
(太陽電池電極の物性評価)
上記の実施例及び比較例で得られた太陽電池電極を焼成炉(ディスパッチインダストリーズ、装置名:CF7210D)にて最高温度880℃にて1.3分焼成し、焼成後のバス電極部分とフィンガー電極部分を目視ないし光学顕微鏡で観察した。
(結果)
以上の結果、実施例1の太陽電池電極のバス電極にはひび割れやシリコン基板からの剥離はみられなかった。実施例1では、フィンガー電極も良好に形成され、ひび割れやシリコン基板からの剥離は観察されなかった。
実施例2で得られたバス電極には、実施例1と同様に、ひび割れやシリコン基板からの剥離はみられなかった。なお、フィンガー電極においては、実用上問題ないレベルではあるが、線幅の不均一性が観察されたものの、焼成後のひび割れやシリコン基板からの剥離はほとんど観察されなかった。
比較例1〜3の比較太陽電池電極1〜3のバス電極には、ひび割れやシリコン基板からの剥離が観察された。特に比較例2〜3の比較太陽電池電極2〜3のフィンガー電極は、線幅が不均一となり良好にパターン形成されなかった。また、これらを焼成したものの、多くのひび割れ、シリコン基板からの剥離が観察され、実用上使用できる電極を形成することはできなかった。

Claims (20)

  1. (a)基板上にバス電極用導電ペーストを塗布し、バス電極パターンを形成するバス電極パターン形成工程、
    (b)ディスペンサーのノズル部の吐出口から、フィンガー電極用光硬化性導電ペーストを前記基板上に吐出しつつ、前記ノズル部を前記基板に沿って所定方向に相対移動させることにより、前記基板上に未硬化のフィンガー電極パターンを形成するフィンガー電極パターン形成工程、及び
    (c)前記工程(b)で基板上にフィンガー電極パターンを形成する工程の後、または該工程と並行して、未硬化のフィンガー電極パターンにUV光を照射して硬化させるUV光照射工程、
    を含むことを特徴とする太陽電池電極の作製方法。
  2. 前記工程(a)〜(c)の後、さらに(d)前記電極パターンの焼成を行う工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池電極の作製方法。
  3. 前記バス電極用ペースト中の無機固形分量(重量%)が、前記フィンガー電極用光硬化性導電ペースト中の無機固形分量(重量%)より大きいことを特徴とする請求項2に記載の太陽電池電極の作製方法。
  4. 前記バス電極用導電ペーストが、導電性金属粒子及びガラスフリットを含有し、無機固形分量が94.0〜99.1重量%であることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池電極の作製方法。
  5. 前記バス電極用導電ペーストが、焼成型ペーストであることを特徴とする請求項4に記載の太陽電池電極の作製方法。
  6. 前記バス電極用導電ペーストが、光非硬化性であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池電極の作製方法。
  7. 前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストが、導電性金属粒子、ガラスフリット、架橋性化合物、光重合開始剤及び有機溶媒を含有し、前記架橋性化合物の含量が1.0〜20.0重量%、前記光重合開始剤の含量が0.2〜15.0重量%、前記有機溶媒の含有量が1.0重量%超であって、かつ該有機溶媒において、その組成のうちの90重量%超が沸点85℃以上の溶媒である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池電極の作製方法。
  8. 前記バス電極パターン形成工程が、スクリーン印刷法により行なわれることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池電極の作製方法。
  9. 前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストの粘度(10rpm、25℃)が、1〜300Pa・sであることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池電極の作製方法。
  10. 前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストのガラスフリット含量が0.5〜15.0重量%であることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池電極の作製方法。
  11. 前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストの導電性金属粒子の含量が40.0〜95.0重量%であることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池電極の作製方法。
  12. 前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストの前記導電性金属粒子が球状であることを特徴とする請求項7に記載の太陽電池電極の作製方法。
  13. 前記フィンガー電極用光硬化性導電ペースト中の無機固形分量が40〜96重量%であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池電極の作製方法。
  14. 前記フィンガー電極用光硬化性導電ペースト中の前記導電性金属粒子の重量平均粒子径(D50)が、0.1〜5.0μmであることを特徴とする、請求項7に記載の太陽電池電極の作製方法。
  15. 前記ディスペンサーのノズル部の吐出口における最小内径が、5〜100μmであることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池電極の作製方法。
  16. 前記フィンガー電極用光硬化性導電ペーストを前記基板上に吐出する際の、前記ノズル部の相対移動の速度が、1〜500mm/sであることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池電極の作製方法。
  17. 前記UV光照射の照射量が、10〜1000mJ/cm2であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池電極の作製方法。
  18. 請求項1に記載の作製方法により作製される太陽電池電極。
  19. フィンガー電極のアスペクト比が0.3〜3.0であることを特徴とする請求項18に記載の太陽電池電極。
  20. フィンガー電極の線幅が10〜100μmであることを特徴とする請求項19に記載の太陽電池電極。
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