JP2012216284A - 透明導電体およびその製造方法 - Google Patents
透明導電体およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012216284A JP2012216284A JP2011078810A JP2011078810A JP2012216284A JP 2012216284 A JP2012216284 A JP 2012216284A JP 2011078810 A JP2011078810 A JP 2011078810A JP 2011078810 A JP2011078810 A JP 2011078810A JP 2012216284 A JP2012216284 A JP 2012216284A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dispersion
- carbon nanotube
- dispersant
- transparent conductor
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【解決手段】カーボンナノチューブ[A]と、分散剤[B]と、分散媒[C]とが、[A]に対する[B]の質量比([B]の含有量/[A]の含有量)が1.0〜9.0で含まれる被処理分散液を、遠心加速度10万〜20万G、1〜10時間の超遠心分離することにより作成された、[A]に対する[B]の質量比([B]の含有量/[A]の含有量)が0.5〜3.0で含まれる遠心後の沈澱部を用いて塗布用分散液を調製し、塗布用分散液を透明基材上に塗布した後、乾燥させることを特徴とする透明導電体の製造方法、およびその方法により得られる透明導電体。
【選択図】なし
Description
本発明において用いられるカーボンナノチューブは、実質的にグラファイトの1枚面を巻いて筒状にした形状を有するものであれば特に限定されず、グラファイトの1枚面を1層に巻いた単層カーボンナノチューブ、多層に巻いた多層カーボンナノチューブいずれも適用できる。中でもカーボンナノチューブが2層カーボンナノチューブを50%以上含むことが好ましい。2層カーボンナノチューブはグラファイトの1枚面を2層に巻いたカーボンナノチューブであり、これを50%以上含むとは、カーボンナノチューブ100本中50本以上であることをいう。カーボンナノチューブが2層カーボンナノチューブを50%以上含むとカーボンナノチューブの導電性ならびに塗布用分散液中でのカーボンナノチューブの分散性が極めて高くなることから好ましい。さらに好ましくは100本中75本以上が二層カーボンナノチューブ、最も好ましくは100本中80本以上が二層カーボンナノチューブである。また、2層カーボンナノチューブは酸処理などによって表面が官能基化されても導電性などの本来の機能が損なわれない点からも好ましい。
本発明で用いる分散剤は、本発明における所定の分散性が得られる限り、カーボンナノチューブの分散能があれば、低分子、高分子、またイオン性分散剤、非イオン性分散剤など種類を問わないが、分散性、分散安定性から高分子であることが好ましい。その中で、多糖類または芳香族の構造を骨格中に有するポリマーまたは低分子のアニオン性界面活性剤は、特に分散性に優れるため好ましい。以下、多糖類の構造を骨格中に有するポリマーを多糖類ポリマー、芳香族の構造を骨格中に有するポリマーを芳香族性ポリマー、低分子のアニオン性界面活性剤をアニオン性界面活性剤と記す。かかる分散剤がカーボンナノチューブを分散媒中に均一に孤立に分散させる理由については、次のように考えている。カーボンナノチューブは、強固な束や互いに絡まり合い強固な凝集体を形成するため、溶媒中に孤立に分散させることが非常に困難である。カーボンナノチューブを溶媒中で孤立分散させるためには、カーボンナノチューブのグラファイトとπ電子相互作用し束や凝集を解すこと、もしくはカーボンナノチューブとの疎水性相互作用により束や凝集を解すことが必要である。本発明においては、上記より孤立したカーボンナノチューブ分散液を得られるという観点から、多糖類ポリマーや芳香族性ポリマーが有効に作用しているものと推測される。
分散剤の分子量は100以上が好ましい。100以上であればカーボンナノチューブと相互作用できカーボンナノチューブの分散がより良好となる。分子量はカーボンナノチューブの長さにもよるが大きいほどカーボンナノチューブと相互作用し分散性が向上する。例えば、ポリマーの場合であれば、ポリマー鎖が長くなるとポリマーがカーボンナノチューブにからみつき非常に安定に分散することができる。しかし、分子量が大きすぎると逆に分散性が低下するので好ましくは重量平均分子量1000万以下であり、さらに好ましくは、重量平均分子量100万以下である。最も好ましくは重量平均分子量1万〜50万である。
本発明において用いられる分散媒は、上記分散剤を溶解できる水系、また非水系の分散媒を用いることができる。廃液の処理や環境や防災上の観点から、水が好ましい。
本発明において用いる塗布用分散液の調製方法は、特に限定されないが、例えば次のような手順で行うことができる。分散時の処理時間が短縮できることから、一旦、分散媒中にカーボンナノチューブを0.003〜0.15質量%の濃度範囲で含まれる分散溶液を調製した後、希釈することで、所定の濃度とすることが好ましい。本発明において、カーボンナノチューブ[A]に対する分散剤[B]の質量比([B]の含有量/[A]の含有量)(以降、単に「質量比([B]/[A])」と略す)は0.5〜9.0である。質量比([B]/[A])が0.5より少ない場合は、均一に分散させることが困難になる。一方、質量比([B]/[A])が9より多い場合は、分散剤の増加による導電性の低下の影響が大きくなり、長さの増加による導電性向上のメリットが失われてしまう。かかる観点より、質量比([B]/[A])は、1.0〜9.0であることが好ましい。調製時の分散手段としては、カーボンナノチューブと分散剤を分散媒中で塗装製造に慣用の混合分散機(例えばボールミル、ビーズミル、サンドミル、ロールミル、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、超音波装置、アトライター(登録商標)、デゾルバー、ペイントシェーカー等)を用いて混合することが挙げられる。中でも、超音波装置を用いて分散する方法が、得られる塗布用分散液中のカーボンナノチューブの分散性が良好であることから好ましい。
本発明において、上記で作成した被処理分散液を、超遠心分離機を用いることで、余剰分散剤、また短い長さのカーボンナノチューブを分離することができる。カーボンナノチューブは、その両端部に親水基が多数存在するため、短いカーボンナノチューブの方が溶解性に優れている。よって、短いカーボンナノチューブは溶液中で凝集体を作りにくいため、超遠心分離により、上清部分に多数の短いカーボンナノチューブを移動させることができる。また、一般的にイオン性分散剤は、カーボンナノチューブと比較して密度が低いため、カーボンナノチューブと相互作用していない分散に寄与しない余剰分散剤を、超遠心分離により上清に分離することができる。
本発明において、塗布用分散液の分散剤量比については、導電性を向上させるために、カーボンナノチューブ[A]と分散剤[B]とを、[A]に対する[B]の質量比([B]/[A])を0.5〜3.0の範囲とすることが好ましい。より好ましくは、[A]に対する[B]の質量比([B]/[A])が0.5〜1.0の範囲である。[A]に対する[B]の質量比([B]/[A])を、3.0以下とすることにより、絶縁物であるイオン性分散剤による導電性の悪化を抑制することができる。[A]に対する[B]の質量比([B]/[A])の下限については、上記観点からは、低ければ低い程良いが、超遠心分離後沈殿物の塗布用分散液の分散性の観点から、0.5以上であることが好ましい。
本発明においては、以上のようにして得た、塗布用分散液を透明基材上に塗布した後、乾燥させて透明導電性体を製造する。透明基材とは、少なくとも波長550nmの光を50%以上透過させる性能を有するものをいう。かかる特性を満たしていれば、形態としては特に限定されず、例えば厚み250μm以下で巻き取り可能な透明フィルムであっても厚み250μmを超える透明基板等を適用することもできる。
本発明に係る導電体の製造方法における未処理導電層の形成工程では、上記方法により得た塗布用分散液を基材に塗布し、その後分散媒を乾燥させてカーボンナノチューブを基材上に固定して未処理導電層を形成する。
塗布用分散液を基材上に塗布する際、塗布ムラを抑制するため、塗布用分散液中に濡れ剤を添加してもよい。本発明に係る製造方法において、塗布用分散液の分散媒に水を選択し非親水性の表面を有する基材上に塗布する場合には、界面活性剤やアルコール等の濡れ剤を塗布用分散液に添加することで、基材上で塗布用分散液がはじかれることなく塗布用分散液を塗布することができる。濡れ剤としては、アルコールが好ましく、アルコールの中でもメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールが好ましい。メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコールは揮発性が高いために塗布後の基材乾燥時に容易に除去可能である。場合によってはアルコールと水の混合液を用いてもよい。
塗布用分散液を透明基板上に塗布する際の塗布厚み(ウェット厚み)は塗布用分散液の濃度にも依存するため、望む光線透過率、表面抵抗値が得られるように適宜調整すればよい。本発明におけるカーボンナノチューブの塗布量は、透明導電性を必要とする種々の用途を達成するために、容易に調整可能であり、例えば膜厚を厚くすることにより表面抵抗は低くなり、膜厚を薄くすることにより高くなる傾向にあり、カーボンナノチューブの塗布量が1mg/m2〜40mg/m2であれば、(透明導電性フィルムの550nmの光線透過率)/(基材の550nmの光線透過率)を50%以上とすることができる。基材の550nmの光線透過率とは、基材に表面樹脂層がある場合は、表面樹脂層も含めた光線透過率をいう。また、カーボンナノチューブの塗布量を40mg/m2以下とすれば50%以上とすることができる。さらに、カーボンナノチューブの塗布量を30mg/m2以下とすれば60%以上とすることができる。さらに、カーボンナノチューブの塗布量を20mg/m2以下であれば70%以上、カーボンナノチューブの塗布量を10mg/m2以下であれば80%以上とすることができ好ましい。
本発明に係る透明導電体の製造方法により得られる透明導電体は、透明基材上に、カーボンナノチューブ[A]と分散剤[B]とを[A]に対する[B]の質量比([B]の含有量/[A]の含有量)0.5〜3.0で含有する導電層を有する導電体である。また、本発明に係る製造方法により、長さが短いカーボンナノチューブと分散に寄与しない余剰分散剤を上清部に分離することができるので、前記カーボンナノチューブの一本当たりの長さの平均が2.1μm以上であり、かつ導電層中でのカーボンナノチューブ分散体の直径が2.0nm以下であるカーボンナノチューブから構成される導電層を得ることができる。かかる構成とすることで透明導電体とすることで、次に示すような優れた透明導電性を得ることができる。
本発明に係る透明導電体の透明導電性について、(透明導電体の550nmの光線透過率)/(透明基材の550nm光線透過率)が50%以上、表面抵抗値が1×100〜1×104Ω/□であることが好ましい。かかる表面抵抗値の範囲は、カーボンナノチューブの塗布量により調整することができる。表面抵抗値がこの範囲内にあることで、タッチパネル、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス、電子ペーパーなどの導電膜付き基材として好ましく用いることができる。すなわち、1×100Ω/□以上であれば、上記の基材として消費電力を少なくすることができ、1×104Ω/□以下であれば、タッチパネルの上記の座標読み取り時における誤差の影響が小さくすることができる。
本発明における透明導電性フィルムは、主に表面の平滑性が要求されるタッチパネル、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス、電子ペーパーなどのディスプレイ関連の透明電極として用いられる。
表面抵抗値の測定は、5cm×10cmにサンプリングした透明導電体の導電面の中央部を4端子法で測定した。用いた測定器はダイアインスツルメンツ(株)製の抵抗率計MCP−T360型、4探針プローブはダイアインスツルメンツ(株)製MCP−TPO3Pを用いた。
濃度0.003wt%に調整したカーボンナノチューブ分散液を、マイカ基板上にスピンコートしたのち、AFM(Shimadzu,SPM9600M)により、カーボンナノチューブ分散体の直径を1.5nm以下に限りカーボンナノチューブ長さを測定した。
カーボンナノチューブを分散した被測定液のカーボンナノチューブの濃度を0.003wt%に調整し、マイカ基板上にスピンコートしたのち、AFM(Shimadzu,SPM9600M)により、ランダムに約100本のカーボンナノチューブ分散体の直径を測定した。
遠心後の被処理分散液の上清、沈殿物の質量を測定したのち5mlメスフラスコに水で洗い入れ、5mlにメスアップした。上記試料2mlにアントロン硫酸試験液(水34mLに硫酸66mLを加え、冷却後アントロン50mgを加えて溶解し、次にチオ尿素1gを加えて溶解させた溶液)を10ml加え、沸騰浴中で10分間加熱した後、冷水中で急冷し、620nmの吸光度を測定した。その吸光度を標準希釈液の吸光度から作成した検量線にプロットすることで検体等のCMC含有量を求めた。
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC、島津製作所、10Aシリーズ(ポンプ、インジェクター等)LC Solution、使用カラム、昭和電工(株)社製 Shodex(登録商標)/Asahi GF−7M HQ)を用い、臭化リチウム水溶液(10mmol/l)をサンプル濃度0.48mg/ml、注入量100μl、Flow rate1.0ml/min、時間30minにて重量平均分子量(Mw)を測定した。
約24.6gのクエン酸鉄(III)アンモニウム(和光純薬工業(株)社製)をイオン交換水6.2kgに溶解した。この溶液に、酸化マグネシウム(岩谷化学工業(株)社製MJ−30)を約1000g加え、撹拌機で60分間激しく撹拌処理した後に、懸濁液を10Lのオートクレーブ容器中に導入した。この時、洗い込み液としてイオン交換水0.5kgを使用した。密閉した状態で160℃に加熱し6時間保持した。その後オートクレーブ容器を放冷し、容器からスラリー状の白濁物質を取り出し、過剰の水分を吸引濾過により濾別し、濾取物中に少量含まれる水分は120℃の乾燥機中で加熱乾燥した。得られた固形分を乳鉢で細粒化し、篩いを用いて、20〜32メッシュの範囲の粒径のものを回収した。このようにして得た顆粒状の触媒体を電気炉中に導入し、大気下600℃で3時間加熱した。かさ密度は0.32g/mLであった。また、濾液をエネルギー分散型X線分析装置(EDX)により分析したところ鉄は検出されなかった。このことから、添加したクエン酸鉄(III)アンモニウムは全量酸化マグネシウムに担持されたことが確認できた。さらに触媒体のEDX分析結果から、触媒体に含まれる鉄含有量は0.39質量%であった。
触媒調製例に従い調製した固体触媒体132gをとり、鉛直方向に設置した反応器の中央部の石英焼結板上に導入した。反応管内温度が約860℃になるまで、触媒体層を加熱しながら、反応器底部から反応器上部方向へ向けてマスフローコントローラーを用いて窒素ガスを16.5L/minで供給し、触媒体層を通過するように流通させた。その後、窒素ガスを供給しながら、さらにマスフローコントローラーを用いてメタンガスを0.78L/minで60分間導入して触媒体層を通過するように通気し、反応させた。この際の固体触媒体の質量をメタンの流量で割った接触時間(W/F)は、169min・g/L、メタンを含むガスの線速は6.55cm/secであった。メタンガスの導入を止め、窒素ガスを16.5L/min通気させながら、石英反応管を室温まで冷却した。
カーボンナノチューブ含有組成物製造工程1で得られた触媒付きカーボンナノチューブ組成物を115g用いて4.8Nの塩酸水溶液2000mL中で1時間撹拌することで触媒金属である鉄とその担体であるMgOを溶解した。得られた黒色懸濁液は濾過した後、濾取物は再度4.8Nの塩酸水溶液400mLに投入し脱MgO処理をし、濾取した。この操作を3回繰り返し、触媒が除去されたカーボンナノチューブ組成物を得た。上記のカーボンナノチューブ組成物を約300倍の質量の濃硝酸(和光純薬工業(株)社製 1級 Assay60〜61%)中に投入した。その後、約140℃のオイルバスで25時間攪拌しながら加熱還流した。加熱還流後、カーボンナノチューブ含有組成物を含む硝酸溶液をイオン交換水で3倍に希釈して吸引ろ過した。イオン交換水で濾取物の懸濁液が中性となるまで水洗後、水を含んだウェット状態のままカーボンナノチューブ組成物を保存した。このカーボンナノチューブ組成物の平均直径は1.7nmであった。また2層カーボンナノチューブの割合は100本中90本であり、波長633nmで測定したラマンG/D比は79であり、燃焼ピーク温度は725℃であった。
20mLの容器に上記製造工程1,2を経て得られた含水ウェット状態のカーボンナノチューブ組成物を乾燥時換算で15mg分秤量し、1wt%カルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル社製40kDa,50〜200cps)水溶液1.5gを量りとり、イオン交換水を加え10gにした。アンモニアを用いてpHを10.0に合わせ、氷冷下で超音波ホモジナイザーを用い、出力20Wで7.5分間分散処理しカーボンナノチューブ液を調製した。分散中液温が10℃以下となるようにした。得られた液を高速遠心分離機にて10000G、15分遠心し、上清9mLを得た。この上清液にイオン交換水を添加し、カーボンナノチューブが0.04wt%となるように濃度を調整し被処理分散液1を得た。
20mLの容器に上記製造工程1,2を経て得られた含水ウェット状態のカーボンナノチューブ組成物を乾燥時換算で15mg分秤量し、1wt%カルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル社製11kDa,50〜200cps)水溶液9.0gを量りとり、イオン交換水を加え10gにした。アンモニアを用いてpHを10.0に合わせ、氷冷下で超音波ホモジナイザーを用い、出力20Wで7.5分間分散処理しカーボンナノチューブ液を調製した。分散中液温が10℃以下となるようにした。得られた液を高速遠心分離機にて10000G、15分遠心し、上清9mLを得た。この上清液にイオン交換水を添加し、カーボンナノチューブが0.04wt%となるように濃度を調整し被処理分散液2を得た。
上記被処理分散液1または2、また遠心分離後の上清部、沈澱部に、イオン交換水を添加してそれぞれ0.04wt%に調整後、基材としてコロナ処理を行ったPETフィルム(東レ(株)製ルミラー(登録商標)U46)を用い、該PETフィルム上にワイヤーバー#5を用いて塗布して、125℃乾燥機内で1分間乾燥させカーボンナノチューブ組成物を固定化した。以下の各実施例では、本処方で作成したものをカーボンナノチューブ塗布フィルムとして用いた。
被処理分散液1を4本の遠心分離用チューブにそれぞれ3mlずつ加えスイングロータにセットし、分離用超遠心機(日立工機、himac(登録商標)、CP−WX)で遠心加速度147.000G、5時間の処理を行った。処理後、沈澱部を回収し、以下の測定を行った。図13に、被処理分散液1の超遠心分離後の遠心用チューブについて、沈澱部が現れている様子を観察した一例を示す。
実施例1−1;カーボンナノチューブ長さ測定を行った。
実施例1−2;カーボンナノチューブ分散体直径測定行った。
実施例1−3;上記の条件で塗布後、表面抵抗値、また550nm透過率測定を行った。
実施例1−4;分散液中の分散剤定量を行った。
被処理分散液1を4本の遠心分離用チューブにそれぞれ3mlずつ加えスイングロータにセットし、分離用超遠心機(日立工機、himac(登録商標)、CP−WX)で遠心加速度147.000G、5時間の処理を行った。処理後、上清部を回収し、以下の測定を行った。
比較例1a−1;カーボンナノチューブ長さ測定を行った。
比較例1a−2;カーボンナノチューブ分散体直径測定行った。
比較例1a−3;上記の条件で塗布後、表面抵抗値、また550nm透過率測定を行った。
比較例1a−4;分散液中の分散剤定量を行った。
被処理分散液2を4本の遠心分離用チューブにそれぞれ3mlずつ加えスイングロータにセットし、分離用超遠心機(日立工機、himac(登録商標)、CP−WX)で遠心加速度147.000G、8時間の処理を行った。処理後、沈澱部を回収し、以下の測定を行った。
実施例2−1;カーボンナノチューブ長さ測定を行った。
実施例2−2;カーボンナノチューブ分散体直径測定行った。
実施例2−3;上記の条件で塗布後、表面抵抗値、また550nm透過率測定を行った。
実施例2−4;分散液中の分散剤定量を行った。
被処理分散液2を4本の遠心分離用チューブにそれぞれ3mlずつ加えスイングロータにセットし、分離用超遠心機(日立工機、himac(登録商標)、CP−WX)で遠心加速度147.000G、8時間の処理を行った。処理後、上清部を回収し、以下の測定を行った。
比較例2a−1;カーボンナノチューブ長さ測定を行った。
比較例2a−2;カーボンナノチューブ分散体直径測定行った。
比較例2a−3;上記の条件で塗布後、表面抵抗値、また550nm透過率測定を行った。
比較例2a−4;分散液中の分散剤定量を行った。
被処理分散液1について、以下の測定を行った。
比較例1b−1;カーボンナノチューブ長さ測定を行った。
比較例1b−2;カーボンナノチューブ分散体直径測定行った。
比較例1b−3;上記の条件で塗布後、表面抵抗値、また550nm透過率測定を行った。
被処理分散液2について、以下の測定を行った。
比較例2b−1;カーボンナノチューブ長さ測定を行った。
比較例2b−2;カーボンナノチューブ分散体直径測定行った。
比較例2b−3;上記の条件で塗布後、表面抵抗値、また550nm透過率測定を行った。
Claims (8)
- カーボンナノチューブ[A]と、分散剤[B]と、分散媒[C]とが、[A]に対する[B]の質量比([B]の含有量/[A]の含有量)が1.0〜9.0で含まれる被処理分散液を、遠心加速度10万〜20万G、1〜10時間の超遠心分離することにより作成された、[A]に対する[B]の質量比([B]の含有量/[A]の含有量)が0.5〜3.0で含まれる遠心後の沈澱部を用いて塗布用分散液を調製し、該塗布用分散液を透明基材上に塗布した後、乾燥させることを特徴とする透明導電体の製造方法。
- 前記分散剤がイオン性分散剤である、請求項1に記載の透明導電体の製造方法。
- 前記分散剤がカルボキシメチルセルロースである、請求項1または2に記載の透明導電体の製造方法。
- 前記分散媒が水である、請求項1〜3のいずれかに記載の透明導電体の製造方法。
- 透明基材上に、カーボンナノチューブ[A]と分散剤[B]とを[A]に対する[B]の質量比([B]の含有量/[A]の含有量)0.5〜3.0で含有する導電層を有する導電体であり、前記カーボンナノチューブの一本当たりの長さの平均が2.1μm以上であり、かつ導電層中でのカーボンナノチューブ分散体の直径が2.0nm以下であることを特徴とする透明導電体。
- 前記カーボンナノチューブが2層カーボンナノチューブを50%以上含む、請求項5に記載の透明導電体。
- 前記分散剤がイオン性分散剤である、請求項5または6に記載の透明導電体。
- 前記分散剤がカルボキシメチルセルロースである、請求項5〜7のいずれかに記載の透明導電体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011078810A JP2012216284A (ja) | 2011-03-31 | 2011-03-31 | 透明導電体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011078810A JP2012216284A (ja) | 2011-03-31 | 2011-03-31 | 透明導電体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012216284A true JP2012216284A (ja) | 2012-11-08 |
Family
ID=47268912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011078810A Pending JP2012216284A (ja) | 2011-03-31 | 2011-03-31 | 透明導電体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012216284A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013115123A1 (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-08 | 東レ株式会社 | 透明導電積層体、その製造方法、それを用いた電子ペーパーおよびそれを用いたタッチパネル |
CN111710472A (zh) * | 2020-06-03 | 2020-09-25 | 深圳烯湾科技有限公司 | 碳纳米管透明导电薄膜及其制备方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08231210A (ja) * | 1995-11-30 | 1996-09-10 | Nec Corp | カーボン・ナノチューブの精製方法 |
JP2009029695A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-02-12 | Toray Ind Inc | カーボンナノチューブ集合体、分散体および導電性フィルム |
JP2010006663A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Toray Ind Inc | カーボンナノチューブ集合体、その製造方法および成形体、組成物、複合体 |
-
2011
- 2011-03-31 JP JP2011078810A patent/JP2012216284A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08231210A (ja) * | 1995-11-30 | 1996-09-10 | Nec Corp | カーボン・ナノチューブの精製方法 |
JP2009029695A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-02-12 | Toray Ind Inc | カーボンナノチューブ集合体、分散体および導電性フィルム |
JP2010006663A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Toray Ind Inc | カーボンナノチューブ集合体、その製造方法および成形体、組成物、複合体 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013115123A1 (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-08 | 東レ株式会社 | 透明導電積層体、その製造方法、それを用いた電子ペーパーおよびそれを用いたタッチパネル |
JP5413538B1 (ja) * | 2012-01-31 | 2014-02-12 | 東レ株式会社 | 透明導電積層体、その製造方法、それを用いた電子ペーパーおよびそれを用いたタッチパネル |
CN111710472A (zh) * | 2020-06-03 | 2020-09-25 | 深圳烯湾科技有限公司 | 碳纳米管透明导电薄膜及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6217395B2 (ja) | カーボンナノチューブ含有組成物の分散液および導電性成形体 | |
Huang et al. | Ultrasensitive and simultaneous detection of heavy metal ions based on three-dimensional graphene-carbon nanotubes hybrid electrode materials | |
Kim et al. | Raman and IR spectroscopy of chemically processed single-walled carbon nanotubes | |
TWI515165B (zh) | 碳奈米管集合體分散液之製造方法 | |
Wu et al. | Synthesis, characterization, and electrical properties of polypyrrole/multiwalled carbon nanotube composites | |
KR20170122201A (ko) | 카본 나노튜브 분산액 및 도전성 필름의 제조 방법 | |
JP6354583B2 (ja) | カーボンナノチューブ集合体の製造方法 | |
KR20140068891A (ko) | 투명 도전체 및 그의 제조 방법 | |
JP2011500504A (ja) | カーボンナノチューブフィルム、及び超酸導入分散によるカーボンナノチューブフィルムの製造方法 | |
Bazbouz et al. | Fabrication of high specific electrical conductivity and high ampacity carbon Nanotube/Copper composite wires | |
Kıranşan et al. | Surface‐confined electropolymerization of pyronin Y in the graphene composite paper structure for the amperometric determination of dopamine | |
Chazot et al. | In situ interfacial polymerization: a technique for rapid formation of highly loaded carbon nanotube‐polymer composites | |
Farsaei Vahid et al. | Effect of surfactant type on buckypaper electrochemical performance | |
Lou et al. | Fabrication of high-concentration aqueous graphene suspensions dispersed by sodium lignosulfonate and its mechanism | |
JP2012216284A (ja) | 透明導電体およびその製造方法 | |
JP2014084255A (ja) | カーボンナノチューブ薄膜、透明電極及びフォトリソグラフィ用電極 | |
JP5725799B2 (ja) | ナノカーボン水分散体及びその製造方法並びにナノカーボン含有構造体 | |
Li et al. | Synthesis of water‐soluble single‐walled carbon nanotubes and its application in poly (vinyl alcohol) composites | |
Okajima et al. | Anionic complexes of MWCNT with supergiant cyanobacterial polyanions | |
JP5607482B2 (ja) | 透明導電性体およびその製造方法 | |
JP6398344B2 (ja) | カーボンナノチューブ集合体およびその製造方法 | |
Biso et al. | Performance improvement in bucky gel actuators by chemical modifications of carbon nanotubes | |
JP5570446B2 (ja) | 導電体およびその製造方法 | |
JP2013045695A (ja) | 導電体およびその製造方法 | |
JP2015189607A (ja) | カーボンナノチューブ分散液、及び導電性フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140219 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20140219 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140929 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141003 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141120 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141209 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150129 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150217 |