JP2012215862A - スクリーン印刷用感光性樹脂組成物、感光性フイルム及びスクリーン版 - Google Patents

スクリーン印刷用感光性樹脂組成物、感光性フイルム及びスクリーン版 Download PDF

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Abstract

【課題】経時安定性に優れ且つ露光ラチチュードが広い感光性フイルムを与えることが可能なジアゾ樹脂、このジアゾ樹脂を用いた感光性樹脂組成物及び感光性フイルムを用いたスクリーン版を提供する。
【解決手段】本発明は、硫酸とリン酸の存在下で、置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとを縮合させることにより得られるジアゾ樹脂及び水溶性ポリマーを含む水溶液に、油溶性の光重合開始剤と光活性なエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する水不溶性又は難溶性の化合物との混合物及び疎水性重合体の少なくとも一方を分散させた感光性樹脂組成物に関する。この感光性樹脂組成物は、経時安定性に優れ、露光ラチチュードが広い感光性フイルムを与える。さらに本発明は、上記感光性樹脂組成物に特定なフッ素化合物を添加することにより、放電性能が優れたスクリーン版を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、経時安定性に優れ且つ露光ラチチュードが広い感光性フイルムを与えることが可能なジアゾ樹脂、このジアゾ樹脂を含むスクリーン版用感光性樹脂組成物、感光性フイルム及びスクリーン版に関する。
現在、印刷版、捺染用のスクリーン、電子部品加工用のフォトレジスト、或いは塗料、接着剤、印刷インクのビヒクルなどのために、各種の感光性樹脂組成物が用いられている。
例えば、印刷版用のパターンを形成する場合には、膜状に成形した感光性樹脂組成物層上にパターンに応じたネガフイルム又はポジフイルムを配置し、フイルム上から紫外線等の光を照射して感光性樹脂組成物層の一部を露光する。その後、露光部と未露光部との化学構造変化に基づく現像液に対する溶解性の差を利用して現像し、所望のパターンを得る。このような用途に使用される感光性樹脂組成物及びこの感光性樹脂組成物を成膜して得た感光性フイルムには、精密で正確なパターンを形成するための高い露光感度、良好な現像性、解像性等の基礎的要件が要求される他、性能の安定性を確保するための保存安定性も要求される。また、露光、現像後の感光膜(印刷版)には、安定な印刷を確保するための強靭性、寸法安定性に加えて、印刷工程及び保存の過程において経験する印刷インク、印刷版洗浄液、空気中の湿度等に対する耐久性(耐溶剤性、耐水性)が要求される。
このような印刷版、特にスクリーン印刷版を製造するための感光性樹脂組成物として、ジアゾ樹脂のような水溶性光架橋剤とポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーとを含む水溶液に、疎水性重合体又は光重合開始剤とモノマーとの混合物を分散させた乳状の組成物が知られている。
例えば、特許文献1(特開昭53−51004号公報)は、平均重合度1100以上でけん化度75〜95モル%のポリビニルアルコールと、ポリ酢酸ビニルエマルジョン又は酢酸ビニル−エチレン性不飽和モノマー共重合体エマルジョンと、分子内に2以上のジアゾ基を有する光架橋剤(ジアゾ樹脂)とを含有する感光性樹脂組成物を開示している。
また、特許文献2(特公平4−19542号公報)は、ジアゾ樹脂のような水溶性光架橋剤を含有するけん化度70〜95モル%の部分けん化酢酸ビニル重合体の水溶液中に、光重合開始剤を含有する水不溶性或いは難溶性で光活性な一つ又は二つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物が乳化されている感光性樹脂組成物を開示している。
さらに、特許文献3(特公平4−19543号公報)は、ジアゾ樹脂のような水溶性光架橋剤を含有するけん化度70〜99モル%の部分けん化酢酸ビニル重合体又は光架橋基を含有するけん化度70〜99モル%の部分けん化酢酸ビニル重合体の水溶液中に、疎水性重合体粒子及び光重合開始剤を含有する水不溶性或いは難溶性で光活性な一つ又は二つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物が分散されている感光性樹脂組成物を開示している。
これらの感光性樹脂組成物の性能に最も影響を与えるのは、水溶性架橋剤、すなわちジアゾ樹脂である。ジアゾ樹脂の一般的な合成については、「感光性高分子」(著者;永松元太郎、乾英夫、発行所;株式会社講談社、1977年発行)の111頁や、Kalle A.G.のドイツ特許第576731号(1934年)に記載されている。
特開昭53−51004号公報 特公平4−19542号公報 特公平4−19543号公報 ドイツ特許第576731号
「感光性高分子」(著者;永松元太郎、乾英夫:発行所;株式会社講談社),p109〜115,1977年発行
しかしながら、特許文献1〜3に記載されている感光性樹脂組成物は、1週間以上保存すると、経時変化が起きやすく、特に夏期にあってはその保存状態によっては数日間でゲル化するという問題がある。そのため、特許文献2の7欄或いは特許文献3の12欄に示されているように、ジアゾ樹脂等の光架橋剤が組成物の使用直前に添加される。
また、従来から一般的に水溶性光架橋剤として使用されていたジアゾ樹脂は、4−ジアゾジフェニルアミン水溶性塩とパラホルムアルデヒドとを硫酸中或いはリン酸中で縮合したジアゾ樹脂である。(特許文献2、特許文献3におけるジアゾ樹脂製造例では硫酸中で縮合)。しかし、硫酸中で縮合したジアゾ樹脂を用いた感光性樹脂組成物は、上述したように経時安定性に乏しいという問題を有している。リン酸中で縮合したジアゾ樹脂を用いた感光性樹脂組成物は、比較的安定であるものの、露光感度が低く、この組成物からは露光ラチチュードが狭い感光性フイルムしか得られないという問題を有しており、さらに、露光、現像後の感光膜の耐溶剤性が不十分であるという欠点がある。
また、特許文献4、非特許文献1は、ジアゾ樹脂の一般的な合成について示しているだけであり、経時安定性に優れ且つ露光ラチチュードの広い感光性フイルムを与えることが可能なジアゾ樹脂についての検討はこれまでほとんどなされていない。
そこで、本発明の目的はまず、経時安定性に優れ且つ露光ラチチュードが広い感光性フイルムを与えることが可能なジアゾ樹脂、このジアゾ樹脂を用いた感光性樹脂組成物、及びこの感光性樹脂組成物を成膜して得た感光性フイルム並びにそれよりなるスクリーン印刷版を提供することである。本発明の目的はまた、経時安定性に優れ且つ露光ラチチュードが広い上に、感光性フイルムの露光、現像後に耐水性、耐溶剤性並びに耐薬品性の中でも特に耐溶剤性に優れた感光膜を与える好ましい感光性フイルムを用いて、スクリーン印刷に好適なスクリーン版を提供することである。
本発明者等は、上述の目的を達成すべく鋭意研究を進めた結果、硫酸とリン酸で縮合したジアゾ樹脂を水溶性光架橋剤として用いた感光性樹脂組成物が、経時安定性に優れ、露光ラチチュードが広い感光性フイルム及びスクリーン版を与えることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、まず、硫酸とリン酸の存在下で、置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとを縮合させることにより得られた、光架橋可能な水溶性のジアゾ樹脂に関する。
上述したように、硫酸中で縮合したジアゾ樹脂を用いた感光性樹脂組成物には経時安定性に乏しいという問題があり、リン酸中で縮合したジアゾ樹脂を用いた感光性樹脂組成物は、比較的安定であるものの、この組成物からは露光ラチチュードが狭い感光性フイルムしか得られない。これらのことを考慮すると、硫酸とリン酸で縮合したジアゾ樹脂を用いた感光性樹脂組成物及び感光性フイルムが経時安定性に優れる上に、露光ラチチュードが広い感光性フイルムが得られるという優れた効果を有していることは驚くべきことである。この理由は必ずしも明らかでないが、硫酸とリン酸で縮合したジアゾ樹脂は、樹脂を構成する基本的な構成要素が4−ジアゾジフェニルアミン硫酸水素塩でありながら、水を含む乳状の感光性組成物中ではリン酸イオンと硫酸イオンとを放出し、その放出されたリン酸イオンが感光性樹脂組成物の各成分に作用し、感光性フイルムの経時安定性、露光ラチチュードの広さに影響を与えたものと思われる。
本発明のジアゾ樹脂において、上記硫酸とリン酸との質量比は、好ましくは0.5:99.5〜99.5:0.5の範囲であり、置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとのモル比は、好ましくは1:0.5〜1:3.0の範囲である。この範囲で縮合したジアゾ樹脂を用いた感光性樹脂組成物及び感光性フイルムは、経時安定性と露光ラチチュードに優れる。置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩としては、4−ジアゾジフェニルアミン硫酸水素塩又は4−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン硫酸水素塩が入手しやすいため好ましい。
特に好ましい形態では、上記硫酸とリン酸との質量比が40:60〜60:40の範囲であり、上記置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとのモル比が1:0.75〜1:1.1の範囲である。この範囲内で製造されたジアゾ樹脂を使用すると、特に優れた経時安定性を有する感光性樹脂組成物及び感光性フイルムが得られる。また、別の特に好ましい形態では、硫酸とリン酸との質量比が5:95〜20:80の範囲であり、上記置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとのモル比が1:1.1〜1:3の範囲である。この範囲内で製造されたジアゾ樹脂を使用すると、露光ラチチュードが特に優れる上に、露光、現像後に耐溶剤性に優れた硬化樹脂を与える感光性フイルムが得られる。
本発明はまた、(A)上述のジアゾ樹脂及び(B)ポリビニルアルコール及び部分けん化ボリビニルアルコールの中から選択された水溶性ポリオールを含む水溶液に、(C)(c−1)油溶性の光重合開始剤と光活性なエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する水不溶性又は難溶性の化合物との混合物及び/又は(c−2)疎水性重合体を分散させた感光性樹脂組成物に関する。
この感光性樹脂組成物は、経時安定性に優れ、露光ラチチュードの広い感光性フルムを与えることが可能であり、スクリーン版の製造のために特に適する。従って、本発明はまた、上記感光性樹脂組成物を成膜した感光性フイルム及びスクリーン版に関する。
本発明のジアゾ樹脂を使用した感光性樹脂組成物及びこの感光性樹脂組成物を成膜した感光性フイルムは、経時安定性に優れ、長期間(少なくとも数ヶ月程度)の保存が可能である。また、本発明の感光性フイルムは、露光ラチチュードが広く、厳格な露光条件の管理を行うことなく安定な仕上がりのスクリーン版が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
I:ジアゾ樹脂
本発明の光架橋可能な水溶性のジアゾ樹脂は、硫酸とリン酸の存在下で、置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとを縮合させることにより得られる。
置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基等により置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩、例えば塩酸塩、硫酸水素塩、リン酸水素塩等を使用することができる。これらの4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩は、単独の化合物を使用しても良く、混合物を使用しても良い。
置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩としては、例えば、4−ジアゾジフェニルアミン、4−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン、4−ジアゾ−4´−メトキシジフェニルアミン、4−ジアゾ−3−メチルジフェニルアミン、4−ジアゾ−4´−メチルジフェニルアミン、4−ジアゾ−3−エトキシジフェニルアミン、4−ジアゾ−4´−エトキシジフェニルアミンの硫酸水素塩、リン酸水素塩、塩酸塩等が例示される。中でも、4−ジアゾジフェニルアミン硫酸水素塩並びに4−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン硫酸水素塩が、入手しやすいという観点等から好ましい。
ホルムアルデヒドは、通常は純度90%以上のパラホルムアルデヒド粉末の形態で使用される。ホルムアルデヒドの使用量(パラホルムアルデヒドを使用する場合には、ホルムアルデヒドに換算した使用量)は、置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩1モルに対し、一般的には0.5〜3.0モルの範囲である。置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとのモル比が、1:0.5〜1:1.1の範囲、特に好ましくは1:0.65〜1:1.05モルの範囲であると、特に優れた経時安定性を示す感光性樹脂組成物及び感光性フイルムが得られる。また、置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとのモル比が、1:1.1〜1:3.0、特に好ましくは1:1.5〜1:2.1の範囲であると、露光ラチチュードが特に優れる上に、露光、現像後に耐溶剤性に優れた硬化樹脂を与える感光性フイルム並びにそれよりなるスクリーン版が得られる。
本発明において使用する硫酸は、濃度が70〜99%、好ましくは75〜90%の希硫酸である。硫酸の濃度に応じてジアゾ樹脂の縮合度が向上する。すなわち、硫酸の濃度が高いほどジアゾ樹脂としての露光感度が上昇する。リン酸の濃度は85%のものが良いが、この濃度に限定されるものではない。リン酸により、4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩の分散性が向上する。リン酸としては、通常リン酸といわれるオルトリン酸以外にも、ピロリン酸等のリン酸骨格を有する縮合化合物の水溶液を使用することができる。硫酸とリン酸(縮合化合物を使用する場合にはリン酸に換算した使用量)との質量比は、一般的には0.5:99.5〜99.5:0.5である。硫酸とリン酸との質量比が40:60〜60:40の範囲であると、特に優れた経時安定性を示す感光性樹脂組成物及び感光性フイルムが得られる。硫酸とリン酸との質量比が5:95〜20:80の範囲であると、露光ラチチュードが特に優れる上に、露光、現像後に耐溶剤性に優れた感光膜を与える感光性フイルム並びにそれよりなるスクリーン版が得られる。
ジアゾ樹脂は、攪拌下で硫酸とリン酸に4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩を溶解又は分散させた後に、常温以下でパラホルムアルデヒドを少しずつ添加し、常温で1〜数時間攪拌した後、必要に応じてさらに30〜40℃で1〜3時間攪拌し、次いで多量のメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等に分散して静置し、沈殿物を吸引濾過し、常圧あるいは真空乾燥することによって得ることができる。
また、反応温度を10℃以下の低温で反応させると、反応時間に関わらず、未反応のパラホルムアルデヒドが残存し、本発明の感光性組成物やそれよりなるスクリーン印刷用感光性フイルムの保存性が著しく損なわれるので好ましくない。
この様なジアゾ縮合反応の場合、水分を吸収しやすく、特にジアゾ樹脂は製造工程でタール状になりやすい。安定剤として、有機酸、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸並びにグルコン酸を反応時に添加することにより、得られるジアゾ樹脂の経時安定性を向上させることができる。
II:感光性樹脂組成物
本発明の感光性樹脂組成物は、
(A)上記ジアゾ樹脂、及び、
(B)ポリビニルアルコール及び部分けん化ポリビニルアルコールの中から選択された水溶性ポリマー
を含む水溶液に、
(C)以下の(c−1)及び(c−2)の少なくとも一方
(c−1)油溶性の光重合開始剤と、光活性なエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する水不溶性又は難溶性の化合物との混合物、
(c−2)高分子ポリマーエマルジョン
を分散させたスクリーン版用感光性樹脂組成物である。以下、各成分について説明する。
(A)ジアゾ樹脂
上述の本発明のジアゾ樹脂は、単一のジアゾ樹脂を使用しても良く、異なるジアゾ樹脂の混合物を使用しても良い。(A)成分の使用量は、以下に示す(B)成分の水溶性ポリマー100重量部に対し、0.1〜100重量部の範囲で用いることが好ましく、更には、1〜10重量部の範囲で用いることが特に好ましい。
(B)水溶性ポリマー
本発明の感光性樹脂組成物は、水溶性ポリマーとして、ポリビニルアルコール及び/又は部分けん化ポリビニルアルコールを含有する。
本発明において、「ポリビニルアルコール」とは、酢酸ビニルホモポリマーの分子中に存在するエステル結合の全てが実質的にけん化された構造を有するポリマー、すなわち、ポリマーの構成単位の中にビニルアルコール単位以外のものを実質的に含まないポリマーを言う。また、「部分けん化ポリビニルアルコール」とは、ポリマーの構成単位の中にビニルアルコール単位以外の構成単位が含まれているポリマーを言い、酢酸ビニルホモポリマーの分子中に存在するエステル結合の少なくとも一部分がけん化された構造を有するポリマーの他、ビニルアルコールと他のコモノマーとを共重合させた形態のポリマー、及び、ポリビニルアルコールにウレタン化、アセタール化、エーテル化、エステル化、スルホン化、カチオン化などを施した形態のポリマーを含む。これらのポリビニルアルコール又は部分けん化ポリビニルアルコールは、単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
ビニルアルコールと他のコモノマーとを共重合させた形態の部分けん化ポリビニルアルコールにおいて、共重合させることができるコモノマーの例としては、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン;アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸;メチルアクリレート、メチルメタクリレート等のアクリレート;アクリルアミド、メタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド;ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、ビニルサクシミド等のカチオン性モノマーが挙げられる。
部分けん化ポリビニルアルコールは、光架橋性基を有するものであっても良い。好ましいのは、スチリルピリジニウム基を有する構成部分を有する部分けん化ポリビニルアルコールである。これらの光架橋性基は、ポリビニルアルコール又は該基を有していない部分けん化ポリビニルアルコールのアルコール性水酸基を利用したアセタール化によって導入することができる。
これらのポリマーは、ポリビニルアルコール、部分けん化ポリビニルアルコールとホルミル基を有するスチリルピリジニウム塩を、水溶液中、リン酸などの酸性条件下で反応させることによって得ることができる。
スチリルピリジニウム基が付加される部分けん化ポリビニルアルコールの構成単位の0.3〜20モル%の量で含まれるのが好ましい。0.3モル%未満では所望の光架橋性が得られず、20モル%を超えるとポリマーの水溶性が低下する。
具体的には(B)が、ケン化度88モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール重合体(平均重合度1000〜1700)とN−メチル−γ−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウムメト硫酸塩とのアセタール化反応により、0.9〜2.0モル%のスチリルピリジニウム基が付加された部分けん化ポリビニルアルコール並びに、ケン化度88モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール重合体(重合度2000〜2500)とN−メチル−γ−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウムメト硫酸塩とのアセタール化反応により、0.7〜1.0モル%のスチリルピリジニウム基が付加された部分けん化ポリビニルアルコールが好ましい。
ポリビニルアルコール、部分けん化ポリビニルアルコールにおけるけん化度(ポリマーの構成単位に対するビニルアルコール単位のモル%)は、水現像が可能で、かつ光硬化後に耐溶剤性及び耐水性に優れた感光膜が得られる感光性樹脂組成物とする観点等から、70〜99モル%の範囲であることが好ましい。また、同様の理由から、その重合度は、300〜3000の範囲であることが好ましい。更には、けん化度88±2モル%で、粘度が4%水溶液(20℃)において20〜50mPa・Sの部分けん化ポリビニルアルコールであることが特に好ましい。
このような部分けん化ポリビニルアルコールとしては、具体的には、市販品として日本合成化学工業株式会社製のゴーセノールGM−14,GH−17,GH−20,GH−23等や株式会社クラレ製クラレポバール(PVA)105,110,117,117H,120,124,124H,CS,CST,HC,203,204,205,210,217,220,224,217EE,217E,220E,224E,405,420,613,L−8等を挙げることができる。また、必要に応じて低重合度のもの(重合度が1500以下:例えば、株式会社クラレ製のクラレポバール205)、けん化度が低いもの(けん化度が70〜86モル%:例えば、日本合成化学工業株式会社製のゴーセノールKL−05)、又は変性ポリビニルアルコール(例えば、マレイン酸やイタコン酸などを共重合したもの:例えば日本合成化学工業株式会社製のゴーセナールT−330)を、上述の特に好ましい部分けん化ポリビニルアルコールに適量添加することもできる。
(C)成分は、以下の(c−1)成分及び/又は(c−2)成分からなる。
(c−1)油溶性の光重合開始剤及び光活性なエチレン性不飽和基を1個以上有する水不溶性又は難溶性の化合物
本発明において使用される光活性なエチレン性不飽和基を1個以上有する水不溶性又は難溶性の化合物(以下、単に「光活性不飽和化合物」と言う場合がある。)としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニルエーテル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基等の光活性なエチレン性不飽和基を1個以上有するもので、水に不溶性或いは難溶性の化合物が用いられる。以下に使用可能な化合物を例示する。なお、「(メタ)アクリレート」の語は、「メタクリレート」或いは「アクリレート」を意味し、「エチ(プロピ)レン」の語は、「エチレン」或いは「プロピレン」を意味する。
単官能性化合物の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2,8−ジブロムプロピル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−デシルテトラデカニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、m−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシ(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチ(プロピ)レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラエチ(プロピ)レングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチ(プロピ)レングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチ(プロピ)レングリコール(メタ)アクリレート、エトキシトリエチ(プロピ)レングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、オキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート等のフッ素(メタ)アクリレート、並びに3−(メタ)アクリロキシトリメトキシシラン、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレートと3−グリシドオキシプロピルトリメトキシシランの付加物等が挙げられる。
多官能性化合物の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−トリメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(アクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、ビス(メタクリロキシネオペンチルグリコール)アジペート、エピクロルヒドリン変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシビバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ボリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド並びにプロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールブロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アミン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アミン変性ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、オキサイド変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、オキサイド変性ビスフェノール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、カプロラクトン付加(メタ)アクリレート、フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンのエトキシ変性(メタ)アクリレート、1,1,2,2−テトラキス(4−グリシジルフェニル)エタン(メタ)アクリレート、ペンタ及びジペンタエリスリトールトリ並びにペンタ(メタ)アクリレートのコハク酸またはフタル酸変成物並びに特開平2011−132031号記載の明細書に示される化合物(ペンタエリスリトールトリアクリレートのコハク酸またはフタル酸変成物に3−グリシドオキシプロピルトリメトキシシランを付加したトリメトキシシラン化合物等が挙げられる。
具体的には、市販品として東亜合成化学工業株式会社製のアロニックスM−211B,M−6100,M−6250,M−6500並びにM−8030,M−7100や、日本化薬株式会社製のカヤラッドR−128H,MANDA,R551,DPCA−20,DPCA−30及び共栄社化学株式会社製のフッ素(メタ)アクリレートとして、例えばLINC−102A,162A,2A,3A,4A,151EPA,152EPA,101UA,142UA,162UA,202UA及び特許公開第2009−25683号、同2011−57589号に使用されているパーフルオロアルケニル基をもつ(メタ)アクリレートや、BASF社製のアミン変性アクリレート(マイケル付加物)としてラロメルLR8812、LR8864,LR8894,LR8869,lR8889等を代表的なものとして挙げることができる。
これらの光活性不飽和化合物は、単独或いは2種以上を併用して用いることができ、(B)成分100重量部に対し、0〜200重量部の範囲で用いることが好ましく、1〜100重量部の範囲で用いることが特に好ましい。
また、本発明においては、上記光活性不飽和化合物は光重合開始剤と共に使用される。このような光重合開始剤としては、水不溶性又は難溶性の光活性不飽和化合物中に相溶化されるように、油溶性のものが用いられ、例えば、ベンジルジメチルケタール等のケタール類、及びベンゾイン−n−ブチルエーテル又は2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンなどの液体の光重合開始剤が,10望ましく、その他の光重合開始剤としては、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体及びジメチルアミノ安息香酸エチル並びにジメチルアミノ安息香酸イソブチルなどの安息香酸エステル等のアミノケトン化合物、ジ−p−t−ブチルフェニルヨードニウムへキサフルオロフォスフェート、ジ−p−n−アミルフェニルヨードニウムトリフルオロスルフォネート、トリフェニルスルフォニウム−9,10−ジメトキシアントラセン2−スルフォネート等のオニウム塩など挙げることができる。具体的には、市販品としてBASF株式会社製のイルガキュアー184,同369,651,819,907,OXE01,OXE02及びDEAP,ダロキュアー1173、並びに株式会社サンタイプ製SOX314「1−(3−シクロペンチル−1−(9−エチル−6−(チオフェンカルボニル)−9H−カルバゾール−3−イル)プロピリデンアミノオキシ)エタノン」、同SOX315[2−(アセトキシイミノ)−3−シクロペンチル−1−(4−(2−ヒドキシエトキシ)フェニルチオ)フェニル)プロパン−1−オン]等の高感光性オキシム化合物、昭和電工株式会社製P3B、N3Bなどのホウ素化合物等を代表的なものとして挙げることができる。
これらの光重合開始剤は、単独又は混合して使用することができ、上記光活性不飽和化合物100質量部に対し、0〜1000質量部、更には、1〜50質量部の範囲で用いることが好ましい。この光重合開始剤と光活性不飽和化合物とは、光重合開始剤を光活性不飽和化合物に対して完全に溶解するか、或いは溶剤などを加えて完全に溶解してから使用される。これらは、(A)成分及び(B)成分を含む水溶液中に分散された状態で含有され、感光性樹脂組成物が露光された際に硬化する。
(c−2)高分子ポリマーエマルジョン
また、本発明の感光性樹脂組成物において、上記(c−1)成分の代わりに、或いは、上記(c−1)成分と共に、疎水性重合体が含まれる。疎水性重合体としては、例えば、水不溶性の部分けん化ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/エチレン共重合体、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体(アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、フッ素アクリレート、シリコンアクリレート等)、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、スチレン/ブタジエン共重合体、メタクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、クロロプレン重合体、イソプレン重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、シリコン樹脂、ポリエチレン、ポリウレタン、フッ素樹脂等が挙げられる。
高分子ポリマーエマルジョン(重合例)
攪拌機、還流冷却器、滴下槽及び温度計付きの反応容器に水540質量部を入れ、これに、ポリビニルアルコール(PVA)((株)クラレ製、クラレポバールPVA217EE)55質量部、重曹1質量部を加えて溶解させ、80℃に保った。PVAが完全に溶解した後、メタクリル酸メチル:アクリル酸−2−エチルヘキシル=1:1のモノマー溶液376質量部に「触媒(アゾビスイソバレロニトリル(V−59)2質量部をメタノール25質量部に溶解させた溶液)」を加えた後、滴下槽から2時間かけて連続的に滴下した(窒素中)。滴下終了後、さらに1.5時間攪拌し、重合を完結させて、メタクリル酸メチル:アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂系エマルジョン(高分子ポリマーエマルジョン)を得た。
これらの高分子ポリマーエマルジョンは、感光膜に耐水性及び高解像性を与えるために加えられるもので、(B)成分100質量部に対し、0〜1,000質量部の範囲で用いることが好ましく、更には、0〜100質量部の範囲で用いることが特に好ましい。これらは、(A)成分及び(B)成分を含む水溶液中に分散された状態で含有される。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、基本的には上述の(A)、(B)、(C)成分からなるものであるが、この種の感光性樹脂組成物に通常含まれる添加剤を、さらに任意に含有することもできる。このような任意添加剤としては、例えば、染料や顔料等の着色剤、クレー、タルク又はシリカ等の充填剤、あるいは、ポリオルガノシロキサン、シランカップリング剤などのケイ素系活性剤、並びにフッ素化合物、フッ素系活性剤等のレベリング剤、及び防腐剤、防かび剤、界面活性剤、キレート剤、赤外線吸収剤等が挙げられる。
本発明に係る感光性樹脂組成物への特に好ましい任意添加剤としては、既存化学物質7―1320を主成分とするフッ素化合物であり、スクリーン製版並びにスクリーン印刷性が向上し、特に放電性能に優れる。添加するフッ素化合物は、乳剤の0.01〜10質量パーセントが好ましく、0.1〜5.0パーセントが更に好ましい。このフッ素化合物の添加は、ジアゾ樹脂製造時、乳剤製造時のエチレン性不飽和化合物に溶解するか、乳剤に後添加する。
また、感光性樹脂組成物中の水の量は、(B)成分と(C)成分の合計量100質量部に対し、0.01〜100質量部が、安定な乳状組成物が得られる観点等から適当である。
上記各成分から本発明に係る感光性樹脂組成物を得るには、例えば、次のような方法がとられる。
先ず、上述した方法でジアゾ樹脂を調製する。一方、ポリビニルアルコール又は部分けん化ポリビニルアルコールを所定量の水に溶解して水溶液とする。この水溶液に、所定量の疎水性重合体の水性エマルジョン及び/又は光重合開始剤と光活性不飽和化合物との均一混合物を添加し、ニーダーやスクリュー式攪拌機等で攪拌して混合する。得られた混合物に、調製した所定量のジアゾ樹脂、更には必要に応じて着色剤、充填剤等の任意成分を添加して攪拌、混合することにより、本発明の感光性樹脂組成物が得られる。
III:感光性フイルム
本発明の感光性樹脂組成物を使用して感光性フイルムを得るためには、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン等の合成樹脂又はこれらの樹脂へのニッケル等の鍍金並びに金属蒸着加工物或いはステンレス等からなるスクリーンメッシュ並びに特許第4634164号に記載の金属印刷版等の支持体上に、本発明の感光性樹脂組成物の塗布及び乾燥を繰り返し、感光性フイルムを形成させる。
また、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の剥離性フイルム上に本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥して塗膜を得ておいて、この塗膜を、水或いは本発明の感光性樹脂組成物を塗布しながらスクリーンメッシュに転写する方法も可能である。この方法は、いわゆる直間法と呼ばれる方法であって、感光性樹脂組成物を繰り返しスクリーンメッシュ上に塗布する方法(直接法)に比べて、作業的にも簡単でしかも印刷特性の優れた感光性フイルムからなるスクリーン印刷版を製造することができる。また、本発明の感光性樹脂組成物は、剥離性フイルム上で製版後、スクリーンに転写する方法(間接法)もある。
IV:スクリーン版
本発明の感光性組成物を用いて、上記の支持体上に感光性フイルムを形成し、その感光性フイルムに原稿を真空密着するか、または、インクジェットを用いて直接描画後、紫外線等の活性光線を豊富に発生させる光源(該光源としては、水銀灯、メタルハライドランプ並びにLEDが挙げられる)を用いて、活性光線を照射して感光性フイルムを露光、現像後にスクリーン印刷に適した感光膜を得る。本発明はまた、耐水性、耐溶剤性並びに耐薬品性の中でも特に耐溶剤性に優れた感光膜を与える好ましい感光性フイルムを用いて、スクリーン印刷に好適なスクリーン版を提供することである。近年では、CTP(コンピューター・トゥ・プレート)と称し、紫外線並びに赤外線レーザー等を用いたダイレクト製版システムが盛んになり、感光性フイルムとして、感光性、解像性、保存性が要求され、スクリーン版としては、更なる耐水性、耐薬品性並びに特殊溶剤に対する耐溶剤性が要求されるようになった。
そのような観点から、さらに感光性フイルムの性能を向上させるために、
(1)感光性フイルム表面にオーバーコートをする。
(2)異なる性質の感光性組成物を多重塗布する。
(3)スクリーン版強化液を用いて露光、現像して得られた感光膜を強化する。
(4)露光、現像して得られた感光膜の表面にオーバーコートをする。
などの後処理が行われる。
(1)のオーバーコートとしては、現像で除去されるタイプと残存するタイプに大分出来る。
本発明に好ましい現像で除去されるオーバーコートとしては、水溶性ポリマーが挙げられる。
該水溶性ポリマーとしては、段落番号0039に記載のポリビニルアルコールであり、市販品としては、段落番号0040がある。ポリビニルアルコール以外の水溶性ポリマーとしては、プルラン(林原)やデンプン、デキストリン,β―グルカン等の多糖類、コラーゲン、キチンキトサン等の天然物が挙げられる。
それらオーバーコートの目的である酸素遮断効果以外に表面撥水・撥油効果を得るために、段落番号0052に示されるポリオルガノシロキサン、シランカップリング剤(例えば、信越化学工業株式会社製;KBM−5103)などのケイ素系化合物及びケイ素系界面活性剤、並びにフッ素化合物及びフッ素系界面活性剤のレベリング剤を添加することができる。
本発明に好ましい現像で残存するオーバーコートとしては、本発明の感光性組成物自身であり、上記同様、酸素遮断効果及び表面撥水・撥油効果を得るために段落番号0052と同様の添加剤を用いることができる。
(2)本発明の感光性組成物を多重塗布する事とは、例えば、スクリーン面には、スクリーンに密着性の良い感光性組成物を用い、印刷面には、耐溶剤性の良い感光性組成物を用いることによって、耐溶剤性が良く、耐久性のあるスクリーン版を得ることができる。また、段落番号0052に記載のフッ素化合物を印刷面>スクリーン面(スキージ側)の添加量で感光性組成物に加えることによって、インクやペーストの抜けが良いスクリーン版を作成することができる。
(3)本発明に使用できるスクリーン版強化液としては、特許第2709770号に記載の様に、希塩酸、p―トルエンスルホン酸などの酸と、グリオキザ−ル及びグルタルアルデヒド水溶液からなる混合物を挙げることができる。
スクリーン版強化液には、耐水・耐溶剤性以外に耐薬品性(該薬品としては、捺染印捺に使用されるキャリア,酸化剤、還元剤並びに抜染剤)を向上させるために、低級アルコール(該アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等を挙げることができる。)、さらにスクリーン版の耐久性を向上させるために、ポリオールを添加することができる。(該ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のポリオールを挙げることができる。)
(4)本発明の感光性フイルムを露光、現像することにより得られる感光膜の印刷面側に、ポリエステルとイソシアネート化合物からなるウレタン塗料、シリコン樹脂並びにフッ素樹脂等をコーティングすることにより、スクリーン版を明らかに改質することができる。
以下、本発明の実施例を比較例と共に記載するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
1:ジアゾ樹脂の製造
実施例1
4−ジアゾジフェニルアミン硫酸水素塩(レスペケミカル株式会社製のジアゾNo.1)29.46gを、85%硫酸46.5gと85%リン酸46.5gに溶解し、パラホルムアルデヒド(東京化成工業株式会社製の試薬・純度90%)3.33gを10℃以下で注加し、常温で2時間攪拌した。得られた反応液を、イソプロピルアルコール1.3リットルに分散させ、24時間静置した。その後濾過し、さらにイソプロピルアルコール0.2リットルで洗浄し、25℃以下で乾燥し、ジアゾ樹脂30.0g(4−ジアゾジフェニルアミン水溶性塩1.0モルに対してホルムアルデヒド1.0モルの反応物)を得た。
実施例2
4−ジアゾジフェニルアミン硫酸水素塩(レスペケミカル株式会社製のジアゾNo.1)29.46gを、90%硫酸46.5gと89%リン酸46.5gに溶解し、パラホルムアルデヒド(東京化成工業株式会社製の試薬・純度90%)3.75gを10℃以下で注加し、常温で1時間攪拌後、実施例1と同様に処理して黄色のジアゾ樹脂30.4g(4−ジアゾジフェニルアミン水溶性塩1.0モルに対してホルムアルデヒド1.1モルの反応物)を得た。
実施例3
4−ジアゾジフェニルアミン硫酸水素塩(レスペケミカル株式会社製のジアゾNo.1)30.0gを、95%硫酸4.5gと85%リン酸60.0gに溶解し、パラホルムアルデヒド(アルドリッチ製の試薬・純度95%)4.34gを25℃以下で注加し、常温で1時間、40℃で更に3時間攪拌後、実施例1と同様に処理して黄色のジアゾ樹脂36.4g(4−ジアゾジフェニルアミン水溶性塩1.0モルに対してホルムアルデヒド約1.5モルの反応物)を得た。次いで、得られたジアゾ樹脂36.4gを水160gに溶解し、イソプロピルアルコール1.3リットルに分散させ、1時間静置した。その後濾過し、さらにイソプロピルアルコール0.2リットルで洗浄し、50℃以下で乾燥し、精製ジアゾ樹脂27.8gを得た。
実施例4
4−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン硫酸水素塩(レスペケミカル株式会社製のジアゾNo.11)35.0gを、95%硫酸4.5gと85%リン酸60.0gに溶解し、パラホルムアルデヒド(アルドリッチ製の試薬・純度95%)4.34gを25℃以下で注加し、常温で1時間、40℃で更に3時間攪拌後、実施例1と同様に処理して黄色のジアゾ樹脂36.4g(4−ジアゾジフェニルアミン水溶性塩1.0モルに対してホルムアルデヒド約1.5モルの反応物)を得た。次いで、得られたジアゾ樹脂36.4gを水160gに溶解し、イソプロピルアルコール1.3リットルに分散させ、1時間静置した。その後濾過し、さらにイソプロピルアルコール0.2リットルにフッ素化合物(既存化学物質7―1320を主成分とする)を0.5g加えた液で洗浄後、50℃以下で乾燥し、精製ジアゾ樹脂32.1gを得た。
比較例1
上記実施例1のジアゾ樹脂の調製において、95%硫酸93.0gを使用した以外は、上記実施例1と同様にして緑黄色のジアゾ樹脂30.0gを得た。
比較例2
上記実施例1のジアゾ樹脂の調製において、85%リン酸93.0gを使用した以外は、上記実施例1と同様にして淡黄色のジアゾ樹脂29.5gを得た。
2:感光性樹脂組成物の製造(1)
乳剤1:
けん化度88モル%の部分けん化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製のゴーセノールGH−17)150gを、水850gに溶解し、部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液を得た。この部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液90gに、酢ビニル/エチレン共重合体のエマルジョン(昭和高分子株式会社製のポリゾールAD−51、固形分濃度55〜57質量%)58.5gを添加し、攪拌機を用いて混合した。
乳剤2:
けん化度88モル%の部分けん化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製のゴーセノールGH−17)150gを、水850gに溶解し、部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液を得た。この部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液90gに、オリゴエステルアクリレート(東亜合成化学工業株式会社製のアロニックM−211B)36.3%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製のビスコート#300)54.5質量%及び光重合開始剤(BASF株式会社製のイルガキュアー184)8.0質量%からなる溶液27gを添加し、攪拌機を用いて混合した。
乳剤3:
けん化度88モル%の部分けん化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製のゴーセノールGH−17)150gを、水850gに溶解し、部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液を得た。この部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液90gに、酢酸ビニル/エチレン共重合体のエマルジョン(昭和高分子株式会社製のポリゾールAD−51、固形分濃度55〜57質量%)58.5gと、オリゴエステルアクリレート(東亜合成化学工業株式会社製のアロニックM−210)36.3質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学工業株式会社製のTMM−3)54.5質量%及び光重合開始剤(BASF株式会社製のイルガキュアー184)8.0質量%からなる溶液27gを添加し、攪拌機を用いて混合した。
上記乳剤1、乳剤2、乳剤3に、実施例1、実施例2、実施例3、比較例1、比較例2のジアゾ樹脂の20質量%水溶液1.1g及び上記部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液で分散したフタロシアニンブルー顔料18%水溶液0.08gを添加し、混合後、325メッシュのテトロン(登録商標)スクリーンで濾過し、12時間静置することにより、15種類の感光性樹脂組成物を作製した。
3:感光性フイルム(1);直接法
得られた15種類の感光性樹脂組成物について、バケットスキージを用い、250メッシュのテトロン(登録商標)紗上への塗布・乾燥を繰り返し、表面膜厚10μmのスクリーン版用感光性フイルム15種類を作製した。
評価1:製版試験
この15種類の感光性フイルムに、オートタイプ製カルキュレーター・エクスポージャーXOを真空密着後、大日本スクリーン製造株式会社製のメタルハライド露光装置を用いて、40カウント露光し、露光後水現像して画像が形成されたスクリーン版を作製した。得られた15種類のスクリーン版について、オートタイプ製カルキュレーター・エクスポージャーXOの画像を目視することにより確認した。それぞれ表1に記載した結果が得られた。◎は画像が極めて良好(すなわち、露光ラチチュードが極めて広く良好)、○は画像良好(すなわち、露光ラチチュード良好)、△は使用可能範囲、×は使用不可を各々示す。
評価2:保存試験
上記15種類のスクリーン版用感光性フイルムを、室温(約25℃)で30日間保存後、上の製版試験の方法と同様の方法で画像を形成し、画像を目視することにより、保存性を確認した。それぞれ表1に記載した結果が得られた。○は画像良好(すなわち、露光ラチチュード良好)、△は使用可能範囲、×は使用不可を各々示す。
評価3:印刷試験
製版試験において得られた15種類の画像が形成されたスクリーン版について、女神インキ工業株式会社製(メンブレン用UVインキMS−550U)を用いてスクリーン印刷した。それぞれ表1に記載した結果が得られた。◎は印刷画像の解像性が極めて良好(したがって露光ラチチュードも極めて広く良好)、○は印刷画像の解像性が良好(したがって露光ラチチュードも良好)、△は使用可能範囲、×は使用不可を各々示す。
表1から明らかなように、実施例1、実施例2、実施例3の本発明のジアゾ樹脂を含む感光性フイルムは、比較例1、比較例2の従来のジアゾ樹脂を含む感光性フイルムに比較して、経時安定性に優れ且つ露光ラチチュードが広い。特に、実施例3のジアゾ樹脂を含む感光性フイルムは、極めて優れた露光ラチチュードと画像解像性とを示した。
4:感光性樹脂組成物(2)
乳剤4:
けん化度88モル%の部分けん化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製のゴーセノールGH−17)150gを、水850gに溶解し、部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液を得た。この部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液70gに、ウレタンアクリレート(日本化薬株式会社製カヤラッドUX−4101)10.0質量%、2−ヒドロキシ−フェノキシプロピルアクリレート(日本化薬株式株会社製のR−128H)88.0質量%及び光重合開始剤(日本化薬株式会社製のカヤキュアーDETX−S:DMBI=1:1)2.0質量%からなる溶液30gを添加し、攪拌機を用いて混合した。
乳剤4に、実施例1、実施例2、実施例3、比較例1、比較例2のジアゾ樹脂の20%水溶液1.1g及び上記部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液で分散したフタロシアニンブルー顔料18%水溶液0.08gを添加し、混合後、500メッシュのテトロン(登録商標)スクリーンで濾過し、12時間静置することにより、5種類の感光性樹脂組成物を作製した。
5:感光性フイルム(2);直間法
ポリエステルフイルム(東レ株式会社製のルミラーS10、厚み50μm)上に、実質的に完全にけん化されたポリビニルアルコール(株式会社クラレ製のクラレポバール105)100gを水900gに溶解した水溶液を塗布後、80℃で2分間乾燥し、上記部分けん化ポリビニルアルコールが2g/mの量で塗布されたフイルム支持体を得た。このフイルム支持体に上記5種類の感光性樹脂組成物を塗布乾燥して固形分が13g/mの量で塗布された感光性フイルムを得た。
得られた感光性フイルムを325メッシュのテトロン(登録商標)紗が展張されたスクリーン枠上に置き、各々同一の感光性樹脂組成物を裏面より塗布しながら感光性フイルムを接着し、乾燥後、表面のポリエステルフイルムを剥がすことによって、表面膜厚10μmのスクリーン版用感光性フイルム5種類を得た。
評価1:製版試験
得られた5種類のスクリーン版用感光性フイルムに、オートタイプ製カルキュレーター・エクスポージャーXOを用いて露光後、水で現像して画像を形成した。得られた5種類のスクリーン版について、オ−トタイプ製カルキュレーター・エクスポージャーXOの画像を目視することにより確認した。それぞれ表2に記載した結果が得られた。◎は画像が極めて良好(すなわち、露光ラチチュードが極めて広く良好)、○は画像良好(すなわち、露光ラチチュード良好)、△は使用可能範囲、×は使用不可を各々示す。
評価2:保存試験
上記5種類の感光性樹脂組成物を、室温(約25℃)での30日間の保存(保存試験1)、或いは、40℃での7日間の保存(保存試験2)の2条件での保存試験を行い、製版試験の方法と同様の方法で画像を形成し、画像を目視することにより、保存性を確認した。それぞれ表2に記載した結果が得られた。○は画像良好(すなわち、露光ラチチュード良好)、△は使用可能範囲、×は使用不可を各々示す。
表2から明らかなように、実施例1、実施例2、実施例3の本発明のジアゾ樹脂を含む感光性樹脂組成物は、比較例1、比較例2の従来のジアゾ樹脂を含む感光性樹脂組成物に比較して、経時安定性に優れ、露光ラチチュードが広い感光性フイルムを与える。特に、実施例3のジアゾ樹脂を含む感光性フイルムは、極めて優れた露光ラチチュードを示した。
6:感光性フイルム(3);耐水性、耐溶剤性の試験
上記乳剤4に、上記実施例1、実施例2、或いは実施例3のジアゾ樹脂の20%水溶液2.0g及び部分けん化ポリビニルアルコールの水溶液で分散したフタロシアニンブルー顔料18%水溶液1.08gを添加し、混合後、500メッシュのテトロン(登録商標)スクリーンで濾過し、12時間静置することにより、3種類の感光性樹脂組成物を作製した。
ポリエステルフイルム(東レ株式会社製のルミラーS10、厚み50μm)上に、上記3種類の感光性樹脂組成物を塗布乾燥し、固形分が13g/m2の量で塗布された感光性フイルムを得た。次いで、それぞれの感光性フイルムについて、露光、現像水処理を行った後に乾燥した。さらに、乾燥後の3種類のフイルムのそれぞれについて、30mm×30mmの大きさに切断した試験片各5枚を形成した。
次いで、以下に示す方法で、印刷インクの主要溶剤であるブチルカルビトールアセテート(BCA)、スクリーン版洗浄液の主要溶剤であるアセトン、及び、印刷インク及びスクリーン版洗浄液の主要溶剤であり且つ雨季に雰囲気中に高濃度で含まれる水の3種の液に対する耐久試験を行った。まず各試験片の初期質量W0を測定し、次いで、BCA、アセトン、或いは水に各試験片を浸漬した。3時間後に液から各試験片を取り出し、各試験片の表面の液を拭き取った後に各試験片の質量W1を測定し、さらに各試験片を乾燥した後に各試験片の質量W2を測定した。表3に、感光性フイルムの種類毎に、試験片各5枚についての平均膨潤率と平均溶出率とを算出した値を示す。なお、膨潤率は、膨潤率(%)=(W−W)×100/W2、溶出率は、溶出率(%)=(W−W)×100/W0の式を用いて算出した。
表3から明らかなように、実施例1〜3の本発明のジアゾ樹脂を含む感光性フイルムから得られる硬化樹脂は、BCA、アセトン、及び水のいずれに対しても約3%以下の膨潤又は溶出しか示さず、耐水性及び耐溶剤性に優れている。特に、実施例3のジアゾ樹脂を含む感光性フイルムから得られる硬化樹脂におけるBCA及びアセトンに対する溶出率は極めて小さく、実施例3のジアゾ樹脂を含む感光性フイルムが特に耐溶剤性に優れた硬化樹脂を与えていることが分る。
乳剤5
ケン化度88モル%のアクリルアミド変性部分ケン化ポリビニルアルコール(電気化学工業株式会社製のデンカポバールEP−240)150gを、水850gに溶解し、アクリルアミド変性部分ケン化ポリビニルアルコールの水溶液を得た。
次いで、水中でのケン化度88モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール重合体(日本合成化学工業株式会社製のゴーセノールGH−17)とN−メチル−γ−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウムメト硫酸塩とのアセタール化反応により、1.2モル%のスチリルピリジニウム基が付加された部分けん化ポリビニルアルコール(以下、「SBQポリマー」と表す)を15質量%の量で含む水溶液を得た。
さらに、架橋アクリル樹脂粉体として、綜研化学株式会社製のMR−2Gを使用し、この粉体30質量%を含む他、低分子量の部分ケン化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製ゴーセノールGL−05F)の15%溶液、消泡剤を含む水媒体の分散液を得た。
上記アクリルアミド変性部分ケン化ポリビニルアルコールの水溶液6.12gに、上記SBQポリマーの水溶液6.18g、及び、疎水性重合体分散液としての低粘度のポリ酢酸ビニルエマルジョン(ニチゴーモビニール株式会社製の50M、固形分濃度50%)37.23gを混合し、攪拌した。次いで、上記架橋アクリル樹脂粉体の分散液5.52g、実施例4のジアゾ樹脂1.0g、及び、フタロシアニンブルー顔料を18重量%の量で含む水溶液(大日精化工業株式会社製のEP―520BLUE2B)1.5gを混合して攪拌し、感光性樹脂組成物(乳剤5)を得た。
スクリーン版の製造
上記の感光性樹脂組成物を用い、150メッシュのテトロン(登録商標)紗上への感光性樹脂組成物の塗布と乾燥とを繰り返し、表面膜厚10μmのデジタルスクリーン製版用感光性フイルムを作製した。このデジタルスクリーン製版用感光性フイルム上に、スクリーン印刷用インクジェット・デジタル製版機を用いてインクジェット用インク(セイコーエプソン株式会社製のスクリーンマスター)で遮光性の黒色画像(細線とドット)を描画した。次いで、メタルハライド露光装置(大日本スクリーン製造株式会社製)を用いて40カウント露光後、水で現像し、青色画像が形成されたスクリーン版を得た。
印刷性評価
上記のスクリーン版を用いて昇り旗を印刷し、実施例4に使用したフッ素化合物の有無を比較したところ、フッ素化合物含有のジアゾ樹脂由来のスクリーン版の方が、印刷時におけるインキの飛散が少なかった。
乳剤6
段落番号0073に記載の乳剤1に対し、2質量%のフッ素化合物を添加し乳剤1と比較して静電気の放電を調べた所、下記表4がえられた。
乳剤7
段落番号0083に記載の乳剤4に対し、共栄社化学株式会社製のフッ素(メタ)アクリレート(LINC−102A)を全アクリル成分の10%を添加し、乳剤4と比較して解像性を調べたところ、L/S(ライン&スペース)が50μmより30μmとなり、明らかに解像性が向上していた。
乳剤8
段落番号0083に記載の乳剤4のアクリル成分の中、ウレタンアクリレート(日本化薬株式会社製カヤラッドUX−4101)10.0質量%を、DPHAのカプロラクトン変性ポリアクリレート(日本化薬株式会社製カヤラッドDPCA−60)に変更し、乳剤7と比較して解像性を調べたところ、L/S(ライン&スペース)が30μmより20μmとなり、更に解像性が向上していた。
乳剤9
段落番号0104に記載の乳剤7にポリ(メチルメタクリレート:2−エチルヘキシルアクリレート=1:1)の高分子ポリマーエマルジョンを乳剤7に10%添加して、乳剤9を作成し、乳剤7と比較してラビングテスターを用い、水で耐摩耗試験を行ったところ、明らかに耐摩耗性が向上していた。
乳剤10
段落番号0106に記載の乳剤9に使用のけん化度88モル%の部分けん化ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製のゴ−セノールGH−17)の代わりに、段落番号0097に記載の「SBQポリマー」を用いて乳剤10を作成し、乳剤9と比較して感度と解像性を比較したところ、解像性は同程度であったが、明らかに感度は向上していた。
乳剤11
段落番号0107に記載の乳剤10に使用の「SBQポリマー」の代わりに、水中でのケン化度88モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール重合体(日本合成化学工業株式会社製のゴーセノール;GH−17:EG−05=9:1)とN−メチル−γ−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウムメト硫酸塩とのアセタール化反応により、1.3モル%のスチリルピリジニウム基が付加された部分けん化ポリビニルアルコール(以下、「SBQIIポリマー」)を用いて乳剤11を作成し、乳剤10と比較して感度と解像性を比較したところ、感度は同程度であったが、明らかに解像性は向上していた。
乳剤12
段落番号0108に記載の乳剤11に使用の「SBQIIポリマー」の代わりに、水中でのケン化度88モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール重合体(株式会社クラレ製のクラレポバール224;重合度約2400)とN−メチル−γ−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウムメト硫酸塩とのアセタール化反応により、0.9モル%のスチリルピリジニウム基が付加された部分けん化ポリビニルアルコール(以下、「SBQIIIポリマー」)を用いて乳剤12を作成し、乳剤11と比較して感度と耐溶剤性を比較したところ、感度と耐溶剤性(例えば、グリコールエーテル)が飛躍的に向上していた。
表1と同様にして、製版試験、保存試験及び印刷試験を乳剤5から12を実施したところ、表5、表6が得られた。
段落番号0100記載のスクリーン版に、段落番号0064記載の希塩酸とグルタルアルデヒド水溶液からなるスクリーン版強化液を使用したところ、スクリーン版の耐水性が向上した。
上記スクリーン版強化液にプロピレングリコールを添加したところ、耐水及び耐薬品性の版が得られた。
本発明のジアゾ樹脂及びこのジアゾ樹脂を含む感光性樹脂組成物は、スクリーン版の製造のために特に有用であるが、耐水・耐溶剤並びに耐薬品性のフォトレジストや、メタルマスクのクッション剤等の目的に用いることができる。更に、出力装置として、インクジェットや赤外・紫外線レーザーを用いるダイレクトデジタル製版用スクリーン版またはフイルム等に使用することができる。

Claims (21)

  1. (A)ジアゾ樹脂、及び、
    (B)ポリビニルアルコール及び部分けん化ポリビニルアルコールの中から選択された水溶性ポリマーを含む水溶液に、
    (C)以下の(c−1)及び(c−2)の少なくとも一方
    (c−1)油溶性の光重合開始剤と、光活性なエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する水不溶性又は難溶性の化合物との混合物、
    (c−2)高分子ポリマーエマルジョン
    を分散させたスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  2. 前記(A)が硫酸とリン酸の存在下で、置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとを縮合させることにより得られた、光架橋可能な水溶性のジアゾ樹脂である請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  3. 硫酸とリン酸との質量比が、0.5:99.5〜99.5:0.5である、請求項2に記載のジアゾ樹脂である請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  4. 前記置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとのモル比が、1:0.5〜1:3.0の範囲であるジアゾ樹脂からなる請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  5. 前記置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩が、4−ジアゾジフェニルアミン硫酸水素塩又は4−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン硫酸水素塩であるジアゾ樹脂からなる請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  6. 前記硫酸とリン酸との質量比が、40:60〜60:40の範囲であり、前記置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとのモル比が、1:0.5〜1:1.10の範囲であるジアゾ樹脂からなる請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  7. 前記硫酸とリン酸との質量比が、5:95〜20:80の範囲であり、前記置換されていても良い4−ジアゾジフェニルアミンの水溶性塩とホルムアルデヒドとのモル比が、1:1.1〜1:3.0の範囲であるジアゾ樹脂からなる請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  8. 前記ジアゾ樹脂の製造時に有機酸を添加したジアゾ樹脂からなる請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  9. 前記ジアゾ樹脂の製造時にクエン酸を添加したジアゾ樹脂からなる請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  10. 前記ジアゾ樹脂の製造時に、既存化学物質7−1320を主成分とするフッ素化合物を添加したジアゾ樹脂からなる請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  11. 前記(B)が、ケン化度88モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール重合体(平均重合度1000〜1700)とN−メチル−γ−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウムメト硫酸塩とのアセタール化反応により、0.9〜2.0モル%のスチリルピリジニウム基が付加された部分けん化ポリビニルアルコールである請求項1記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  12. 前記(B)が、ケン化度88モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール重合体(重合度2000〜2500)とN−メチル−γ−(p−ホルミルスチリル)ピリジニウムメト硫酸塩とのアセタール化反応により、0.7〜1.0モル%のスチリルピリジニウム基が付加された部分けん化ポリビニルアルコールである請求項1記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  13. 前記(c−1)にフッ素(メタ)アクリレートを使用/含有する請求項1記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  14. 既存化学物質7−1320を主成分とするフッ素化合物を添加した請求項1のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  15. 前記(c−1)に日本化薬株式会社製カヤラッドDPCA−20〜120を使用/含有する請求項1記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  16. 前記(c−1)に東亜合成株式会社製アロニックスM−6100〜6500を使用/含有する請求項1記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  17. 前記(c−2)にポリ(メチルメタクリレート:2−エチルヘキシルアクリレート=1:1)の高分子ポリマーエマルジョンを使用/含有する請求項1記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  18. スクリーン版の製造に使用される、請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物。
  19. 請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物を成膜した感光性フイルム。
  20. 請求項1に記載のスクリーン版用感光性樹脂組成物を成膜した感光性フイルムを用いてなるスクリーン版。
  21. 上記感光性フイルムを露光、現像してなる感光膜に、希塩酸、グルタルアルデヒド及びプロピレングリコールを主成分とする水溶液からなるスクリーン版強化液を用いてなる請求項20に記載のスクリーン版。
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