JP2012215426A - レンズの面ズレ・面倒れを測定するレンズ測定装置 - Google Patents

レンズの面ズレ・面倒れを測定するレンズ測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コバ部とレンズ面の波面測定を同時に、かつ、高精度に行うことができるレンズ測定装置を提供する。
【解決手段】平行光に整えられた光源41から発せられた光を被検レンズ10に入射させる被検光と、被検レンズ10を経ない基準光とに分岐させるビームスプリッタ47と、コバ面13aの干渉縞を撮像する第1撮像部43と、コバ面13aの干渉縞の撮像と同時に、第1レンズ面11における干渉縞を撮像する第2撮像部44と、第1撮像部43で得た第1縞画像を解析してコバ面13aの波面収差を表す第1波面データを、第2撮像部44で得た第2縞画像を解析して第1レンズ面11の波面収差を表す第2波面データを算出し、第1波面データから第1レンズ面11の所定光軸に対する回転によるズレ量を算出するとともに、ズレ量と第2波面データから被検レンズ10の所定光軸に垂直な面内でのシフトによるシフトズレ量を算出する。
【選択図】図6

Description

本発明は、表裏2つのレンズ面の相対的なズレ量を測定する測定方法及び装置に関し、さらに詳しくは、表裏2つのレンズ面の、光軸に垂直な方向への平行移動によるズレ量(面ズレ)及び相対的な回転によるズレ量(面倒れ)を測定する方法及び装置に関する。
デジタルカメラや光ピックアップ等の光学機器に用いられるレンズは、例えばモールド成形により製造される。モールド成形では対になる金型により、ガラスや樹脂を成形する。このため、成形品の形状精度は、金型の精度及び金型の噛みあわせ精度による。
レンズの場合、金型の内面(キャビティ部分)の面精度によって、表裏2つのレンズ面の形状によって光学性能が決定される。但し、金型の噛み合わせ精度が悪いと、表裏2つのレンズ面が相対的に位置ズレを起こしていたり、相対的に傾いていたりすることがあり、面形状が高精度に成形されていた場合でもレンズの光学性能を劣化させ、波面収差が発生する要因となる。
とはいえ、金型の噛み合わせ精度は数μm程度のものであり、従来のレンズ製品では問題にならなかった。しかし、例えば青色レーザー光を用いる光ピックアップ用のレンズ等、近年では、従来のレンズ製品と比較してさらに高精度が求められるようになってきた。
こうしたことから、金型の噛み合わせ精度を高精度に調節したり、あるいは製品を検品するために、被検体であるレンズ(以下、被検レンズという)の透過波面を測定することにより、表裏2つのレンズ面の相対的なズレ量を測定する装置が知られている(特許文献1,2)
特開2010−281792号公報 特開2008−249415号公報
表裏2つのレンズ面の相対的なズレ量には、レンズ面の相対的な位置ズレ(面ズレ)と相対的な傾き(面倒れ)の2種類のズレ方がある。また、多くのレンズには、レンズ面の間に、レンズの外周を形成するように横方向に張り出した鍔状のコバ部が形成され、レンズはこのコバ部によって保持される。コバ部の表面(以下、コバ面という)は、金型によりレンズ面と一体に形成されるので、レンズ面に面倒れが生じた場合、表裏2つのコバ面にも同様の傾斜が生じる。このため、コバ面の傾斜を測定することにより、レンズ面の面倒れを知ることができる。
レンズ面の面倒れをコバ面の傾斜によって測定する場合、コバ部の波面測定によりレンズ面の面倒れを測定し、その後、レンズ面の透過波面測定に基づいて、先に算出した面倒れの影響を加味して、レンズ面の面ズレを測定することになる。したがって、面倒れの波面測定のために、レンズの外周であるコバ部を測定し、一方、面ズレの測定のためには少なくともレンズの中心部分を測定する必要がある。
コバ部の波面測定を行うためには、コバ部を含むレンズ全体の波面を測定するか、測定位置をコバ部に移動させる必要がある。コバ部を含むレンズ全体の波面測定を行う場合には、コバ部による波面収差とレンズ面による波面収差を同時に得ることができるが、広範囲を測定することになるので測定精度が悪いという欠点がある。一方、コバ部とレンズ面をそれぞれ波面測定を行う場合には、測定位置を移動させるために、レンズ又は測定光学系を移動調節しなければならないので、レンズ等の移動による機械的誤差によって測定精度や測定結果の再現性が悪化するという問題がある。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、コバ部とレンズ面の波面測定を同時に、かつ、高精度に行うことができるレンズ測定装置を提供することを目的とする。
本発明のレンズ測定装置は、光源から発せられた光を平行光に整えて、検査対象である被検レンズに入射させるコリメート手段と、前記コリメート手段から入射する前記平行光を、前記被検レンズに入射させる被検光と、前記被検レンズを経ない基準光とに分岐させる分岐手段と、前記被検レンズのコバ面の情報を担持した前記被検光と前記基準光とによる第1撮像手段と、前記第1撮像手段による前記コバ面の干渉縞の撮像と同時に、前記被検レンズのレンズ面の情報を担持した前記被検光と前記基準光とによる干渉縞を撮像する第2撮像手段と、前記第1撮像手段によって得た第1縞画像に写し出された干渉縞を解析して前記コバ面の波面収差を表す第1波面データを算出するとともに、前記第2撮像手段によって得た第2縞画像に写し出された干渉縞を解析して前記レンズ面の波面収差を表す第2波面データを算出する干渉縞解析手段と、前記第1波面データに基づいて、前記レンズ面の所定光軸に対する回転によるズレ量を算出するとともに、前記ズレ量と前記第2波面データに基づいて、前記レンズ面の前記所定光軸に垂直な面内でのシフトによるシフトズレ量を算出するズレ量算出手段と、を備えることを特徴とする。
前記第1撮像手段は、前記第2撮像手段よりも低倍率の撮像手段であり、前記被検レンズの全体を撮像することにより、前記コバ面と前記レンズ面の干渉縞を撮像することが好ましい。
前記第2撮像手段は、前記第1撮像手段よりも高倍率の撮像手段であり、前記被検レンズの中心を含む小領域を拡大して撮像することにより、前記レンズ面の干渉縞を撮像することが好ましい。
前記被検光は、前記被検レンズの表面で反射されることにより、前記コバ面及び前記レンズ面の情報として波面収差を担持することが好ましい。
前記第1撮像手段と前記第2撮像手段は、撮像の中心を一致させた状態で、前記コバ面及び前記レンズ面の干渉縞を各々撮像することが好ましい。
前記第1撮像手段、前記第2撮像手段を含む第1の測定光学系に対して、前記被検レンズを挟んで対向する位置に、第2の光源から発せられた光を平行光に整えて、検査対象である被検レンズに入射させる第2コリメート手段と、前記第2コリメート手段から入射する前記平行光を、前記被検レンズの裏面に入射させる第2被検光と、前記被検レンズを経ない第2基準光とに分岐させる第2分岐手段と、前記被検レンズの裏面側コバ面における前記第2基準光と前記第2被検光の干渉縞を撮像する第3撮像手段と、前記第3撮像手段による前記裏面側コバ面の干渉縞の撮像と同時に、前記被検レンズの裏面側レンズ面における前記第2基準光と前記第2被検光の干渉縞を撮像する第4撮像手段と、を含む第2の測定光学系を備え、前記干渉縞解析手段は、前記第3撮像手段によって得た第3縞画像に写し出された干渉縞を解析して前記裏面側コバ面の波面収差を表す第3波面データを算出するとともに、前記第4撮像手段によって得た第4縞画像に写し出された干渉縞を解析して前記裏面側レンズ面の波面収差を表す第4波面データを算出し、前記ズレ量算出手段は、前記第3波面データに基づいて、前記裏面側コバ面の前記所定光軸に対する回転による第2ズレ量を算出するとともに、前記第2ズレ量と前記第4波面データに基づいて、前記裏面側レンズ面の前記所定光軸に垂直な面内でのシフトによる第2シフトズレ量を算出することが好ましい。
前記第3撮像手段は、前記第4撮像手段よりも低倍率の撮像手段であり、前記被検レンズの全体を撮像することにより、前記裏面側コバ面と前記裏面側レンズ面の干渉縞を撮像することが好ましい。
前記第4撮像手段は、前記第3撮像手段よりも高倍率の撮像手段であり、前記被検レンズの中心を含む小領域を拡大して撮像することにより、前記裏面側レンズ面の干渉縞を撮像することが好ましい。
前記第2被検光は、前記被検レンズの裏面側表面で反射されることにより、前記裏面側コバ面及び前記裏面側レンズ面の情報として波面収差を担持することが好ましい。
前記第3撮像手段と前記第4撮像手段は、撮像の中心を一致させた状態で、前記裏面側コバ面及び前記裏面側レンズ面の干渉縞を各々撮像することが好ましい。
前記第1撮像手段、前記第2撮像手段、前記第3撮像手段、前記第4撮像手段は、撮像の中心を一致させた状態で、前記コバ面、前記レンズ面、前記裏面側コバ面、及び前記裏面側レンズ面の干渉縞を各々撮像することが好ましい。
前記ズレ量算出手段は、前記ズレ量と前記第2ズレ量に基づいて、前記レンズ面と前記裏面側レンズ面の相対的な面倒れを算出することが好ましい。
前記ズレ量算出手段は、前記シフトズレ量と前記第2シフトズレ量に基づいて、前記レンズ面と前記裏面側レンズ面の相対的な面ズレを算出することが好ましい。
本発明によれば、コバ部とレンズ面の波面測定を同時に、かつ、高精度に行うことができる。
被検レンズの態様を示す説明図である。 被検レンズが正確に形成されている場合の例を示す説明図である。 面ズレの態様を示す説明図である。 面倒れの態様を示す説明図である。 測定装置の構成を示す説明図である。 第1測定光学系の構成を示す説明図である。 第2測定光学系の構成を示す説明図である。
[第1実施形態]
図1(A)及び(B)に示すように、モールド整形により形成された被検レンズ10は、非球面レンズであり、回転対称である。また、表裏に第1レンズ面11と第2レンズ面12を有する。以下では、第1レンズ面11及び第2レンズ面12は、ともに非球面であるとする。
また、第1レンズ面11及び第2レンズ面12の間には、第1レンズ面11及び第2レンズ面12から横方向(xy面内)に張り出した鍔状のコバ部13を有する。第1レンズ面11及び第2レンズ面12が形成されたコバ部13の表面(以下、コバ面13a,13bという)は、各々第1レンズ面11及び第2レンズ面12を縁取るように円環状の平面で形成される。コバ部13は被検レンズ10の外形となり、光ピックアップ等の装置に組み込まれるときに、外形及びコバ面が位置合わせに利用される。また、第1レンズ面11及び第2レンズ面12はコバ部13の中央に形成される。また、コバ面13a,13bは、第1レンズ面11と第2レンズ面12とそれぞれ同時に一体となって形成されるので、第1レンズ面11や第2レンズ面12が傾斜している場合、コバ面13a,13bは、被検レンズ10に対して第1レンズ面11,第2レンズ面12と各々同じ角度に傾斜する。
図2に示すように、コバ部13の中央に定められ、被検レンズ10の外形の中心点を通り、コバ面に垂直な回転対称軸L0は、被検レンズ10の設計上の光軸である。また、第1レンズ面11の中心における曲率円16の中心C1を通り、第1レンズ面11の中心を通る軸L1は、第1レンズ面11の光軸である。同様に、第2レンズ面12の中心における曲率円17の中心C2を通り、第2レンズ面12の中心を通る軸L2は、第2レンズ面12の光軸である。被検レンズ10が正確に製造された場合、被検レンズ10の外形中心である光軸L0と、第1レンズ面11の光軸L1、第2レンズ面12の光軸L2は全て一致する。
しかし、被検レンズ10の成形精度により、第1レンズ面11と第2レンズ面12は、相対的にズレが生じることがある。この相対的なズレには、以下に説明するように、面ズレと面倒れの2種類がある。
図3に示すように、光軸L0に対して垂直な面内で、第1レンズ面11の光軸L1,第2レンズ面12の光軸L2が平行移動したシフトズレが面ズレである。面ズレは、被検レンズ10の成形時に、金型の中心が一致しないことによって生じる。面ズレにより、光軸L1,L2が光軸L0に対してシフトすると、後述する被検レンズ10の波面測定においては、光軸L1と光軸L2との相対的なズレの総量Δ(以下、面ズレ量Δという)に応じた波面収差(具体的にはコマ収差)が発生する。面ズレ量Δは、光軸L0に対する光軸L1のシフト量δ1と、光軸L0に対する光軸L2のシフト量δ2の和である。
なお、図3では、第1レンズ面11の光軸L1と第2レンズ面12の光軸L2のシフトが所定の断面方向に沿って生じている例を模式的に説明したが、第1レンズ面11の光軸L1のシフトズレと、第2レンズ面12の光軸L2のシフトズレは、多くの場合それぞれ異なる方向に生じる。光軸L0上の点(被検レンズ10の中央の点)を原点として直交するxy平面を定め(図1参照)、光軸L1,L2のシフトは各々ベクトルで表す。この場合、光軸L1のズレ量δ1のx方向成分をδ1x、y方向成分をδ1yとする。同様に、光軸L2のズレ量δ2のx方向成分をδ2x、y方向成分をδ2yとし、面ズレ量Δについても、x方向成分をΔx、y方向成分をΔyとする。このとき、面ズレ量Δのx方向成分ΔxはΔx=δ1x+δ2x、y方向成分ΔyはΔy=δ1y+δ2yで表される。後述するように各方向の面ズレ量Δx,Δyは各々個別に算出される。
図4に示すように、光軸L0に対して、第1レンズ面11の光軸L1,第2レンズ面12の光軸L2が回転したズレが面倒れである。面倒れは、被検レンズ10の成形時に、金型(特に各レンズ面を形成する部分)が相対的に傾いていることにより生じる。面倒れにより、光軸L1,L2が光軸L0に対して回転すると、後述する被検レンズ10の波面測定においては、光軸L1と光軸L2との相対的なズレの総量Ω(以下、面倒れ量Ωという)に応じた波面収差(具体的にはコマ収差)が発生する。面倒れ量Ωは、光軸L1と光軸L2のなす角である。面ズレの場合とは異なり、光軸L0に対する光軸L1の回転量ω1と、光軸L0に対する光軸L2の回転量ω2の和ではない。
なお、図4では、第1レンズ面11の光軸L1と第2レンズ面12の光軸L2の回転が、ともに被検レンズ10の所定断面に沿って生じている例を模式的に説明したが、第1レンズ面11の光軸L1の回転と、第2レンズ面12の光軸L2の回転は、多くの場合それぞれ異なる方向に生じる。前述の面ズレの場合に定めたxy座標系において、光軸L0に沿ってz軸を定め、光軸L1,L2の回転量ω1,ω2のx,y,z各方向成分を(ω1x,ω1y,ω1z),(ω2x,ω2y,ω2z)とすると、面倒れ量Ωは、光軸L1,L2のなす角なので、Ω=cos−1{(ω1x・ω2x+ω1y・ω2y+ω1z・ω2z)/sqrt(ω1x+ω1y+ω1z)/sqrt(ω1x+ω1y+ω1z)}で表される。但し、sqrtは平方根を意味する。後述するように、被検レンズ10の波面測定では、面倒れ量Ω=(Ωx,Ωy)が直接算出される。
また、図3及び図4では、面ズレ及び面倒れを各々個別に説明したが、被検レンズ10では、面ズレ及び面倒れがともに生じる。以下に説明する測定装置では、波面測定により、被検レンズ10の面ズレ及び面倒れをともに算出する。
図5に示すように、測定装置21は、レンズ保持部22、第1測定光学系23、第2測定光学系24、制御部25を備える。
レンズ保持部22は、被検レンズ10の光軸L0が第1測定光学系23及び第2測定光学系24の光軸(撮像光軸)P0に一致するように被検レンズ10を保持する保持部材であり、コバ部13で被検レンズ10を保持し、第1レンズ面11及び第2レンズ面12の全面が露呈される開口を有している。さらに、レンズ保持部22は、コバ部13の一部の箇所で被検レンズ10を保持し、コバ部13の少なくとも一部分が露呈させる。例えば、レンズ保持部22は、120度ずつ間隔をあけた3箇所で被検レンズ10を保持し、これらの箇所以外の部分では、第1レンズ面11及び第2レンズ面12とともにコバ面13a,13bが露呈される。また、レンズ保持部22は、撮像光軸P0に垂直な面内で移動自在に設けられており、制御部25の制御に基づいて、被検レンズ10の波面測定を行う測定位置と、撮像光軸P0上から被検レンズ10を退避させた退避位置とに被検レンズ10を移動させる。レンズ保持部32は、退避位置にあるときに、レンズ交換機構(図示しない)によって、保持する被検レンズ10を、波面測定を終えた被検レンズ10から次に波面測定を行う被検レンズ10に交換される。そして、この新たな被検レンズ10を保持すると、この被検レンズ10を測定位置に移動させる。
第1測定光学系23は、被検レンズ10の第1レンズ面11及び第1レンズ面11側のコバ面13aの波面測定を行うための光学系である。第1測定光学系23は、後述するように、マイケルソン型干渉計であり、第1レンズ面11及びコバ面13aからの反射光と、被検レンズ10を経ない基準となる波面の基準光による干渉縞を撮像する。また、測定光学系23は、コバ面13aを含む第1レンズ面11側全体の干渉縞を撮像した第1縞画像と、少なくとも第1レンズ面11の中心(光軸L0の位置)を含む小領域の干渉縞を撮像した第2縞画像の2種類の干渉縞を、同時に撮像する。第1測定光学系23で撮像される第1縞画像及び第2縞画像は、制御部25に入力される。
第2測定光学系24は、被検レンズ10の第2レンズ面12及び第2レンズ面12側のコバ面13bの波面測定を行うための光学系である。第2測定光学系24は、第1測定光学系23と同様、マイケルソン型干渉計であり、被検レンズ10を挟んで第1測定光学系23の対面に、第1測定光学系23と撮像光軸P0が一致するように設けられる。また、第2測定光学系24は、第2レンズ面12及びコバ面13bからの反射光と、被検レンズ10を経ない基準となる波面の基準光による干渉縞を撮像する。具体的には、コバ面13bを含む第2レンズ面12側の全体干渉縞を撮像した第3縞画像と、少なくとも第2レンズ面12の中心(光軸L0の位置)を含む小領域の干渉縞を撮像した第4縞画像の2種類の干渉縞を、同時に撮像する。第2測定光学系24で撮像される第3縞画像及び第4縞画像は、制御部25に入力される。
制御部25は、測定装置21を統括的に制御する制御装置であり、例えば、キーボードやマウス等の入力デバイス、第1〜第4縞画像,波面測定の結果等を表示する表示デバイス、被検レンズ10の波面測定や測定装置21の各部の制御に必要なデータを記憶する記憶デバイス等(いずれも図示しない)を有するいわゆるコンピュータである。制御部25は、レンズ保持部22や第1測定光学系23、第2測定光学系24の可動部分の動作を制御する。また、制御部25は、干渉縞解析部31とズレ量算出部32を備える。
干渉縞解析部31は、第1測定光学系23及び第2測定光学系24で撮像された第1〜第4縞画像に写し出された干渉縞を解析することにより、第1レンズ面11、第2レンズ面12、コバ面13a,13bの波面収差を測定する。干渉縞解析部31は、第1縞画像に基づいてコバ面13aの波面収差を、第2縞画像に基づいて第1レンズ面11の波面収差を測定する。同様に、干渉縞解析部31は、第3縞画像に基づいてコバ面13bの波面収差を、第4縞画像に基づいて第2レンズ面12の波面収差を測定する。干渉縞解析部31による波面収差の測定は、第1〜第4縞画像に写し出された干渉縞をツェルニケモードで表すことにより行われる。
ズレ量算出部32は、干渉縞解析部31によって測定された被検レンズ10の各部の波面収差に基づいて、被検レンズ10の面ズレ量Δ及び面倒れ量Ωを算出する。また、ズレ量算出部32は、被検レンズ10が面ズレや面倒れがなく正確に形成されているときに得られる干渉縞のデータ(以下、基準縞データという)を予め記憶している。基準縞データは、コンピュータシミュレーションにより求められ、基準縞データにはコバ面13a,13bのデータも含まれる。
例えば、ズレ量算出部32は、第1縞画像に基づく波面収差のデータ(以下、第1波面データという)と基準縞データとの差D1を算出し、コバ面13aで発生した波面収差を、ツェルニケモードの各成分として算出する。一方、ズレ量算出部32は、第2縞画像に基づく波面収差のデータ(以下、第2波面データという)と基準縞データとの差D2を算出し、第1レンズ面11で発生した波面収差を、ツェルニケモードの各成分として算出する。同様に、ズレ量算出部32は、第3縞画像に基づく波面収差のデータ(以下、第3波面データという)及び第4縞画像に基づく波面収差のデータ(以下、第4は面データという)と、基準縞データとの差D3,D4を算出し、コバ面13b及び第2レンズ面12で発生した波面収差を各々ツェルニケモードの各成分として算出する。
その後、ズレ量算出部32は、差D1,D3に基づいて、撮像光軸P0に対するコバ面13a,13bの傾きΩ,Ωを各々算出する。そして、コバ面13aの傾きΩとコバ面13bの傾きΩに基づいて、コバ面13a,13bの回転による相対的なズレ量Ωを算出する。前述のように、コバ面13a,13bは各々第1レンズ面11,第2レンズ面12と一体に形成されているので、ここで算出されたズレ量Ωは、第1レンズ面11と第2レンズ面12の面倒れ量Ωにほかならない。
こうして面倒れ量Ωを算出すると、ズレ量算出部32は、先に算出した面倒れ量Ωと、差D2,D4に基づいて、撮像光軸P0に対する第1レンズ面11及び第2レンズ面12のシフトズレ量Δ,Δを各々算出する。そして、第1レンズ面11のシフト量Δと第2シフト面12のシフト量Δに基づいて、被検レンズ10の面ズレ量Δを算出する。
図6に示すように、第1測定光学系23は、いわゆるマイケルソン型干渉計であり、光源41、ミラー42、第1撮像部43、第2撮像部44、第3撮像部45等を有する。
光源41は、SLD等からなる低可干渉性光源であり、光源41が発した低可干渉性光は、コリメートレンズ46によって平行光に整えられ、ビームスプリッタ47に入射する。ビームスプリッタ47に入射した平行光は、半透膜47aによって被検光と基準光に分岐される。被検光は、半透膜47aによって反射され、被検レンズ10に入射し、基準光は、半透膜47aを透過し、ミラー42に入射する。基準光は、ミラー42に反射され、再びビームスプリッタ47に入射し、半透膜47aによって被検レンズ10に対して反対側に反射される。一方、被検光は、被検レンズ10に入射すると、第1レンズ面11及びコバ面13aで反射され、第1レンズ面11及びコバ面13aの情報(波面収差)を担持し、再びビームスプリッタ47に入射して半透膜47aを透過する。なお、基準光の光路長は、ピエゾ素子等によって位置調節可能に設けられたミラー42の移動によって調節される。ミラー42はの移動は制御部25によって制御される。こうして基準光及び被検光がビームスプリッタ47から第1撮像部43及び第2撮像部44側に出射されると、ビームスプリッタ48に入射し、半透膜48aによって第1撮像部43と第2撮像部44の方向に分岐される。
第1撮像部43は、基準光と被検光の干渉による干渉縞を撮像する撮像部であり、第1レンズ面11及びコバ面13aを含むように、被検レンズ10の全体を所定倍率で干渉縞を撮像する。したがって、第1撮像部43は、第1レンズ面11の中心を含む小領域を撮像する第2撮像部44よりも撮像倍率が小さい。また、第1撮像部43が撮像した干渉縞の画像は、第1縞画像である。なお、第1撮像部43の視野は、例えばφ10mmである。
第1撮像部43は、撮像レンズ43aと第1撮像素子43bを備える。撮像レンズ43aは、ビームスプリッタ48から入射する基準光及び被検光を第1撮像素子43bの撮像面に入射させる。撮像レンズ43aは、第1撮像素子43bに対して所定位置に固定して配置されている。このため、第1撮像部43は常に所定倍率で干渉縞の撮像を行う。また、第1撮像部43は、撮像レンズ43aと第1撮像素子43bの位置関係を保ったまま、入射する基準光及び被検光の光軸に対して垂直な面内で移動自在に設けられている。第1撮像部43の移動は、制御部25によって制御され、第2撮
像部43及び第2測定光学系24の各撮像部(図7参照)との撮像中心が一致するように被検レンズ10の測定の前に予め撮像位置を調節される。なお、第1撮像素子43bには、例えば1/2インチ型または2/3インチ型の撮像素子を用いることが好ましい。
第2撮像部44は、第1撮像部43と同様、基準光と被検光の干渉による干渉縞を撮像する撮像部であるが、第1撮像部43よりも撮像倍率が高く、第1レンズ面11の中心を含む小領域の干渉縞を拡大して撮像する。第2撮像部44が撮像した干渉縞の画像は、第2縞画像である。第1縞画像と第2縞画像には、ともに第1レンズ面11の中心付近の干渉縞が写し出されるが、第2撮像部44で撮像された第2縞画像の方が、撮影範囲は狭いが解像度が高い。なお、第2撮像部44の視野は、例えばφ2mmである。
第2撮像部44は、撮像レンズ44aと第2撮像素子44bを備える。撮像レンズ44aは、ビームスプリッタ48から入射する基準光及び被検光を第2撮像素子44bの撮像面に入射させる。撮像レンズ44aは、第1撮像部43の撮像レンズ43aと同様に、第2撮像素子44bに対して固定して配置されている。このため、第2撮像部44は、常に所定倍率で干渉縞の撮像を行う。また、第2撮像部44は、第1撮像部43と同様に、撮像レンズ44aと第2撮像素子44bの位置関係を保ったまま、入射する基準光及び被検光の光軸に対して垂直な面内で移動自在に設けられており、第1撮像部43及び第2測定光学系24の各撮像部との撮像中心が一致するように、被検レンズ10の測定の前に予め撮像位置を調節される。なお、第2撮像素子44bには、例えば1/2インチ型の撮像素子を用いることが好ましい。
第3撮像部45は、第1測定光学系23と第2測定光学系24の撮像光軸P0を一致させるアラインメント時に用いられる。このアラインメントは、例えば、被検レンズ10のかわりに、平板ガラス状に設けられたアライメントマークを、第1測定光学系23と第2測定光学系24で撮像し、第3撮像部45と、第2測定光学系24のアライメント用撮像部(第3撮像部@。図7参照)の撮像中心が一致するように調節することにより行われる。また、第1撮像部43と第2撮像部44の撮像中心の位置合わせは、第3撮像部45によるアラインメントの終了後、第3撮像部45の撮像中心と、第1撮像部43及び第2撮像部44の撮像中心が各々一致するように、第1撮像部43及び第2撮像部44の位置調節することによって行われる。第3撮像部45は、撮像レンズ45aと第3撮像素子45bとを有する。第3撮像部45には、第3のビームスプリッタ49の反射膜49aによって、アラインメントマークからの入射光が分岐して入射される。撮像レンズ45aはこの入射光を第3撮像素子45bの撮像面に入射させ、アラインメントマークを撮像する。アラインメントマークは例えば十字に形成される。
図7に示すように、第2測定光学系24は、第1測定光学系23と同様に構成され、光源51、ミラー52、第1撮像部53、第2撮像部54、第3撮像部55、コリメートレンズ56、ビームスプリッタ57,57,58を有する。但し、第2測定光学系24は、被検レンズ10の第2レンズ面12及びコバ面13bの干渉縞を撮像する。
また、第1撮像部53は、第1測定光学系23の第1撮像部43に対応し、第2撮像部54よりも低倍率で干渉縞を撮像する撮像部である。したがって、第1撮像部53は、第2レンズ面12及びコバ面13bを含む被検レンズ10全体の干渉縞を撮像する撮像部であり、第1撮像部53が撮像した画像が第3縞画像である。
第2撮像部54は、第1測定光学系23の第2撮像部43に対応し、第1撮像部53よりも高倍率で干渉縞を撮像する撮像部である。したがって、第2撮像部54は、第2レンズ面12の中心を含む小領域を拡大して撮像する撮像部であり、第2撮像部54が撮像した画像が第4縞画像である。
上述のように構成される測定装置21は、以下に説明するように動作し、被検レンズ10の面倒れ量Ω(Ωx,Ωy)を算出し、次いで面ズレ量Δ(Δx,Δy)を算出する。
被検レンズ10の面ズレ及び面倒れを測定するときには、レンズ保持部22に被検レンズ10を保持させ、被検レンズ10を測定位置に移動させる。そして、第1測定光学系23及び第2測定光学系24によって、被検レンズ10の波面測定を行い、第1〜第4縞画像を得る。
干渉縞解析部31は、低倍率で被検レンズ10を撮像して得られた第1縞画像及び第3縞画像に写し出された干渉縞から、コバ面13a,13bに対応する部分の干渉縞をそれぞれ抽出する。そして、被検レンズ10の透過波面をツェルニケモード多項式を各項とする式でフィッティングし、各項の係数を決定する。ツェルニケモード多項式を各項とする式は、次数jのツェルニケ多項式をZj、各項の係数をAとすると式F=Σ(A・Z)で表される。したがって、干渉縞解析部31は、フィッティングにより決定した各項の係数Ajをコバ面13a,13bの波面データとしてズレ量算出部45に入力する。
ズレ量算出部32は、基準縞データとして、被検レンズ10が正確に形成されている場合の各項の係数(以下、αとする)を予め記憶している。ズレ量算出部45は、コバ面13a,13bの波面データが入力されると、コバ面13a,13bの波面データAと基準縞データαとの差Dを算出する。被検レンズ10が正確に形成されている場合、この差は0となる。一方、被検レンズ10に面倒れがある場合には、コバ面13a,13bの波面データAと基準縞データαの差Dは、面倒れ量に応じた値になる。また、面倒れは、コマ収差として現れるので、面ズレや面倒れは、3次コマ収差を表すツェルニケモードZ,Zの係数A,A、及び5次コマ収差を表すツェルニケモードZ14,Z15の係数A14,A15に現れる。このため、ズレ量算出部32は、算出した差D,D,D14,D15に基づいて、面倒れ量Ω=(Ωx,Ωy)を算出する。
ズレ量算出部32は、面倒れ量Ωを次のように算出する。まず、差D,D,D14,D15と、3次コマ収差C=(Cx,Cy)及び3次コマ角度θ,5次コマ収差C=(Cx,Cy)及び5次コマ角度θとは、下記式(1)〜(4)で示す関係にある。したがって、ズレ量算出部32は、(1)〜(4)の関係式に基づいて、3次コマ収差C及び5次コマ収差Cを算出する。
|C|=sqrt{(D +D )/8}・・・(1)
θ =tan−1(D/D) ・・・(2)
|C|=sqrt{(D14 +D15 )/8}・・・(3)
θ =tan−1(D15/D14) ・・・(4)
また、面ズレ量Δ=(Δx,Δy)及び面倒れ量Ω=(Ωx,Ωy)と、3次コマ収差C=(Cx,Cy)、5次コマ収差C=(Cx,Cy)とは、下記(5)〜(8)で示す関係にある。また、係数εは、シミュレーションにより既知量である。このため、ズレ量算出部45は、(5)〜(8)に基づいて、面ズレ量Δ及び面倒れ量Ωを算出する。
x=ε11・Δx+ε12・Ωx ・・・(5)
y=ε21・Δy+ε22・Ωy ・・・(6)
x=ε31・Δx+ε32・Ωx ・・・(7)
y=ε41・Δy+ε42・Ωy ・・・(8)
コバ面13a,13bは平面であるので、コバ面13a,13bから得られる波面データには、面ズレはない。このため、上述の(5)〜(8)の式で面ズレ量Δ(Δx,Δy)が0である。したがって、ズレ量算出部32は、3次コマ収差C(または5次コマ収差C)から、コバ面13a(第1レンズ面11)とコバ面13b(第2レンズ面12)の面倒れ量Ω(Ωx,Ωy),Ω(Ωx,Ωy)を各々算出する。添え字1,2は各々第1レンズ面11,第2レンズ面12を示す。ここで算出した各レンズ面11,12の面倒れ量Ω,Ωは撮像光軸P0に対する面倒れ量なので、このことに基づいて、ズレ量算出部32は、面倒れ量Ω,Ωから被検レンズ10の面倒れ量Ωを算出する。
こうして面倒れ量Ωを算出すると、干渉縞解析部31は、高倍率で撮像して得られた第2縞画像及び第4縞画像に写し出された干渉縞を、被検レンズ10の透過波面をツェルニケモード多項式を各項とする式でフィッティングし、各項の係数を決定する。そして、各項の係数Ajを第1レンズ面11及び第2レンズ面12の波面データとしてズレ量算出部45に入力する。
ズレ量算出部32は、前述と同様に、第1レンズ面11及び第2レンズ面12の波面データAと基準縞データαとの差Dを算出し、(1)〜(4)の式にしたがって、第1レンズ面11及び第2レンズ面12の3次コマ収差C及び5次コマ収差Cを算出する。ここで算出する3次コマ収差C及び5次コマ収差Cと、面ズレ量Δ=(Δx,Δy)及び面倒れ量Ω=(Ωx,Ωy)は、係数εの内容が異なるが、(5)〜(8)の式と同じ関係で表すことができる。このため、算出した3次コマ収差C及び5次コマ収差Cと、先に算出した面倒れ量Ω=(Ωx,Ωy)を用い、(5)〜(8)の式にしたがって、第1レンズ面11及び第2レンズ面12の面ズレ量Δ=(Δx,Δy),Δ=(Δx,Δy)を算出する。ここで算出した各レンズ面11,12の面ズレ量Δ,Δは撮像光軸P0に対する面ズレ量なので、このことに基づいて、ズレ量算出部32は、面倒れ量Δ,Δから被検レンズ10の面ズレ量Δを算出する。
上述のように、測定装置21は、コバ部13の干渉縞を撮像する低倍率の撮像部(第1撮像部43,53)と、レンズ面11,12の干渉縞を高倍率で撮像する撮像部(第2撮像部44,54)によって、コバ部13とレンズ面11,12の干渉縞を同時に撮像し、被検レンズ10の面倒れΩ及び面ズレΔを算出する。このため、コバ部13の撮像と、レンズ面11,12の撮像のために、撮像部の倍率を切り替えたり、撮像光軸を移動させることがないので、素早く被検レンズ10の面倒れΩ及び面ズレΔを算出することができる。また、撮像部の倍率を切り替えたり、撮像光軸を移動させることがないことにより、こうした切り替えや調節を行う測定装置よりも正確に面倒れΩ及び面ズレΔを算出することができる。このため、測定装置21は、製品の全数検査を行う場合等、複数の被検レンズ10を測定する場合に適している。
なお、測定装置21は、ミラー42,52の位置に基づいて、被検レンズ10の中心厚も同時に計測することができる。
なお、上述の実施形態では、測定光学系23,24がマイケルソン型の干渉計である例を説明したが、これに限らない。測定光学系23,24は、フィゾー型等他の構成の干渉計で構成しても良い。
なお、上述の実施形態では、測定装置21は、被検レンズ10の上下に2系統の測定光学系23,24を備え、被検レンズ10からの反射光を利用して干渉縞を撮像する例を説明したが、測定装置21の態様はこれに限らない。例えば、ヌルミラーを用いるフィゾー型干渉計によって被検レンズ10の透過波面を測定する等、他の態様の測定光学系であっても、コバ部13の干渉縞を撮像する低倍率の撮像部と、レンズ面11,12の干渉縞を撮像する高倍率の撮像部を設けておくことにより、上述の測定装置21と同様に、素早くかつ正確に面倒れΩ及び面ズレΔを算出することができる。
なお、上述の実施形態では、表裏両面が非球面に形成された被検レンズ10を例に説明するが、本発明は、片面が非球面のレンズや、両面が球面レンズの面ズレ及び面倒れも好適に測定することができる。但し、球面レンズの場合には球面がレンズ面の形状がどのような向きにも回転対称であるため、面倒れはない。
なお、上述の実施形態では、測定対象がレンズである例を説明したが、測定対象は必ずしもレンズである必要はない。例えば、レンズやプリズムの機能を複合的に有する光学素子であっても良い。
10 被検レンズ
11 第1レンズ面
12 第2レンズ面
13 コバ部
13a,13b コバ面
16,17 曲率円
21 測定装置
22 レンズ保持部
23 第1測定光学系
24 第2測定光学系
25 制御部
31 干渉縞解析部
32 ズレ算出部
41,51 光源
42,52 ミラー
43,53 第1撮像部
44,54 第2撮像部
45,55 第3撮像部
46,56 コリメートレンズ
47,48,49,57,58,59 ビームスプリッタ

Claims (13)

  1. 光源から発せられた光を平行光に整えて、検査対象である被検レンズに入射させるコリメート手段と、
    前記コリメート手段から入射する前記平行光を、前記被検レンズに入射させる被検光と、前記被検レンズを経ない基準光とに分岐させる分岐手段と、
    前記被検レンズのコバ面の情報を担持した前記被検光と前記基準光とによる干渉縞を撮像する第1撮像手段と、
    前記第1撮像手段による前記コバ面の干渉縞の撮像と同時に、前記被検レンズのレンズ面の情報を担持した前記被検光と前記基準光とによる干渉縞を撮像する第2撮像手段と、
    前記第1撮像手段によって得た第1縞画像に写し出された干渉縞を解析して前記コバ面の波面収差を表す第1波面データを算出するとともに、前記第2撮像手段によって得た第2縞画像に写し出された干渉縞を解析して前記レンズ面の波面収差を表す第2波面データを算出する干渉縞解析手段と、
    前記第1波面データに基づいて、前記レンズ面の所定光軸に対する回転によるズレ量を算出するとともに、前記ズレ量と前記第2波面データに基づいて、前記レンズ面の前記所定光軸に垂直な面内でのシフトによるシフトズレ量を算出するズレ量算出手段と、
    を備えることを特徴とするレンズ測定装置。
  2. 前記第1撮像手段は、前記第2撮像手段よりも低倍率の撮像手段であり、前記被検レンズの全体を撮像することにより、前記コバ面と前記レンズ面の干渉縞を撮像することを特徴とする請求項1記載のレンズ測定装置。
  3. 前記第2撮像手段は、前記第1撮像手段よりも高倍率の撮像手段であり、前記被検レンズの中心を含む小領域を拡大して撮像することにより、前記レンズ面の干渉縞を撮像することを特徴とする請求項1または2記載のレンズ測定装置。
  4. 前記被検光は、前記被検レンズの表面で反射されることにより、前記コバ面及び前記レンズ面の情報として波面収差を担持することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のレンズ測定装置。
  5. 前記第1撮像手段と前記第2撮像手段は、撮像の中心を一致させた状態で、前記コバ面及び前記レンズ面の干渉縞を各々撮像することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のレンズ測定装置。
  6. 前記第1撮像手段、前記第2撮像手段を含む第1の測定光学系に対して、前記被検レンズを挟んで対向する位置に、
    第2の光源から発せられた光を平行光に整えて、検査対象である被検レンズに入射させる第2コリメート手段と、
    前記第2コリメート手段から入射する前記平行光を、前記被検レンズの裏面に入射させる第2被検光と、前記被検レンズを経ない第2基準光とに分岐させる第2分岐手段と、
    前記被検レンズの裏面側コバ面における前記第2基準光と前記第2被検光の干渉縞を撮像する第3撮像手段と、
    前記第3撮像手段による前記裏面側コバ面の干渉縞の撮像と同時に、前記被検レンズの裏面側レンズ面における前記第2基準光と前記第2被検光の干渉縞を撮像する第4撮像手段と、
    を含む第2の測定光学系を備え、
    前記干渉縞解析手段は、前記第3撮像手段によって得た第3縞画像に写し出された干渉縞を解析して前記裏面側コバ面の波面収差を表す第3波面データを算出するとともに、前記第4撮像手段によって得た第4縞画像に写し出された干渉縞を解析して前記裏面側レンズ面の波面収差を表す第4波面データを算出し、
    前記ズレ量算出手段は、前記第3波面データに基づいて、前記裏面側コバ面の前記所定光軸に対する回転による第2ズレ量を算出するとともに、前記第2ズレ量と前記第4波面データに基づいて、前記裏面側レンズ面の前記所定光軸に垂直な面内でのシフトによる第2シフトズレ量を算出すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のレンズ測定装置。
  7. 前記第3撮像手段は、前記第4撮像手段よりも低倍率の撮像手段であり、前記被検レンズの全体を撮像することにより、前記裏面側コバ面と前記裏面側レンズ面の干渉縞を撮像することを特徴とする請求項6記載のレンズ測定装置。
  8. 前記第4撮像手段は、前記第3撮像手段よりも高倍率の撮像手段であり、前記被検レンズの中心を含む小領域を拡大して撮像することにより、前記裏面側レンズ面の干渉縞を撮像することを特徴とする請求項6または7記載のレンズ測定装置。
  9. 前記第2被検光は、前記被検レンズの裏面側表面で反射されることにより、前記裏面側コバ面及び前記裏面側レンズ面の情報として波面収差を担持することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のレンズ測定装置。
  10. 前記第3撮像手段と前記第4撮像手段は、撮像の中心を一致させた状態で、前記裏面側コバ面及び前記裏面側レンズ面の干渉縞を各々撮像することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載のレンズ測定装置。
  11. 前記第1撮像手段、前記第2撮像手段、前記第3撮像手段、前記第4撮像手段は、撮像の中心を一致させた状態で、前記コバ面、前記レンズ面、前記裏面側コバ面、及び前記裏面側レンズ面の干渉縞を各々撮像することを特徴とする請求項10記載のレンズ測定装置。
  12. 前記ズレ量算出手段は、前記ズレ量と前記第2ズレ量に基づいて、前記レンズ面と前記裏面側レンズ面の相対的な面倒れを算出することを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項に記載のレンズ測定装置。
  13. 前記ズレ量算出手段は、前記シフトズレ量と前記第2シフトズレ量に基づいて、前記レンズ面と前記裏面側レンズ面の相対的な面ズレを算出することを特徴とする請求項6〜12のいずれか1項に記載のレンズ測定装置。
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