JP2012214813A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】難燃性に優れ、かつ成形性に優れたエポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】電気部品、電子部品または集積回路の被覆、絶縁または封止に用いられるエポキシ樹脂組成物であって、所定一般式で示されるエポキシ樹脂(A)、所定の一般式で示されるフェノール樹脂((B)および(C))、硬化促進剤(D)、及び無機充填材(D)を必須成分とし、(B)と(C)との重量比[(B)/(C)]が1〜10であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐半田クラック性に優れたエポキシ樹脂組成物、及び半導体装置に関するものである。
従来からダイオード、トランジスタ、集積回路等の電子部品は、主にエポキシ樹脂組成物を用いて封止されている。特に集積回路では、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及び溶融シリカ、結晶シリカ等の無機充填材を配合した耐熱性、耐湿性に優れたエポキシ樹脂組成物が用いられている。ところが近年、電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向において、半導体素子の高集積化が年々進み、又半導体装置の表面実装化が促進されるなかで、半導体素子の封止に用いられているエポキシ樹脂組成物への要求は益々厳しいものとなってきている。特に半導体装置の表面実装化が一般的になってきている現状では、吸湿した半導体装置が半田リフロー処理時に高温にさらされ、半導体素子やリードフレームとエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面に剥離が発生し、ひいては半導体装置にクラックを生じる等、半導体装置の信頼性を大きく損なう不良が生じ、これらの不良の防止、即ち耐半田クラック性の向上が大きな課題となっている。
更に、環境負荷物質の撤廃の一環として、鉛を含まない半田への代替が進められている。鉛を含まない半田では、従来の半田に比べ融点が高いため表面実装時のリフロー温度は、従来より20℃程度高く、260℃が必要とされる。鉛を含まない半田対応のための半田リフロー温度の変更によって、エポキシ樹脂組成物の硬化物とパッドとの界面での剥離、半導体素子と半導体樹脂ペーストとの界面での剥離に起因する半導体装置のクラックの問題が生じてきた。これら、半田クラックや剥離は、半田リフロー処理前の半導体装置自身が吸湿し、半田リフロー処理時の高温下でその水分が水蒸気爆発を起こすことによって生じると考えられており、それを防ぐためにエポキシ樹脂組成物に低吸湿性を付与する等の手法がよく用いられ、その低吸湿化の手法の一つとして、例えば低吸湿性の一般式(1)で示されるエポキシ樹脂及び低吸湿性の一般式(2)で示されるフェノール樹脂を用いて、エポキシ樹脂組成物の硬化物の低吸湿化を図る方法がある。しかしながら、低吸湿性の樹脂成分を使用したエポキシ樹脂組成物といえども、鉛を含まない半田に対応のエポキシ樹脂組成物としては不十分であった。このため260℃表面実装時の耐半田クラック性向上を目的として様々な改良が進められてきたが、そのいずれにおいても、完全な解決策とはならず、更なる改良が望まれている。
又、エポキシ樹脂組成物中には、難燃性を付与するために臭素含有化合物等のハロゲン系難燃剤、及びアンチモン化合物が配合されている。近年、地球環境に配慮した企業活動の重視によって有害性のおそれのある物質の削減・撤廃の動きがあり、ハロゲン系難燃剤、アンチモン化合物を使用しないで、難燃性に優れたエポキシ樹脂組成物の開発が要求されている。これらに代わる環境対応の難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物や赤燐を含むエポキシ樹脂組成物が提案されているが、これらの難燃剤を含むエポキシ樹脂組成物を用いた半導体装置の耐湿信頼性、高温保管性を低下させ、更には成形性、硬化性共、十分に満足させるエポキシ樹脂組成物が得られないという問題があり、全ての要求に対応することができなかった。
本発明は、成形性に優れたエポキシ樹脂組成物、及び従来の難燃剤を含まなくとも難燃性に優れ、かつ耐半田クラック性に優れた環境対応の半導体装置を提供するものである。
本発明は、[1]電気部品、電子部品または集積回路の被覆、絶縁または封止に用いられるエポキシ樹脂組成物であって、(A)一般式(1)で示されるエポキシ樹脂、(B)一般式(2)で示されるフェノール樹脂、(C)一般式(3)で示されるフェノール樹脂、一般式(4)で示されるフェノール樹脂、一般式(5)で示されるフェノール樹脂の群から選択される1種以上のフェノール樹脂、(D)硬化促進剤、及び(E)無機充填材を必須成分とし、(B)と(C)との重量比[(B)/(C)]が1〜10であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物、
Figure 2012214813
(式中のR1は、炭素数1〜4のアルキル基から選択される基であり、互いに同一であっても、異なっていても良い。mは0〜4の整数、nは平均値で1〜5の正数)
Figure 2012214813
(式中のR2は、炭素数1〜4のアルキル基から選択される基であり、互いに同一であっても、異なっていても良い。mは0〜4の整数、nは平均値で1〜5の正数)
Figure 2012214813
(式中のR3は、炭素数1〜4のアルキル基から選択される基であり、互いに同一であっても、異なっていても良い。mは0〜4の整数、nは平均値で1〜5の正数)
Figure 2012214813
(式中のR4は、炭素数1〜4のアルキル基から選択される基であり、互いに同一であっても、異なっていても良い。mは0〜4の整数、nは平均値で1〜5の正数)
Figure 2012214813
(式中のR5は、炭素数1〜4のアルキル基から選択される基であり、互いに同一であっても、異なっていても良い。mは0〜4の整数、nは平均値で1〜5の正数)
[2] 第[1]項記載のエポキシ樹脂組成物を用いて電気部品、電子部品または集積回路を被覆、絶縁または封止することにより作製される半導体装置。
本発明に従うと、従来の難燃剤を用いなくとも難燃性に優れ、かつ成形性に優れたエポキシ樹脂組成物が得られ、これを用いると耐半田クラック性に優れた半導体装置を得ることができる。
本発明で用いられる一般式(1)で示されるエポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ基を2個以上有し、各エポキシ基間に疎水性構造を有することを特徴とする。一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物の硬化物は、疎水性の構造を多く含むことから吸湿率が低く、又架橋密度が低いためガラス転移温度を越えた高温域での弾性率が低いという特徴があり、表面実装の半田付け時における熱応力を低減し、耐半田クラック性、半田処理後のリードフレーム等の基材との密着性に優れるという特徴を有している。一方、エポキシ基間の疎水性構造が剛直なビフェニル骨格であることから、架橋密度が低い割には耐熱性の低下が少ないという特徴を有する。一般式(1)で示されるエポキシ樹脂は、1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。一般式(1)で示されるエポキシ樹脂の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものでない。
Figure 2012214813
(式中のnは平均値で、1〜5の正数)
一般式(1)で示されるエポキシ樹脂の特徴を損なわない範囲で、他のエポキシ樹脂を併用してもよい。併用できるエポキシ樹脂としては、分子内にエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、及びポリマー全般を言う。例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、フェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニル骨格等を有する)、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。一般式(1)で示されるエポキシ樹脂の配合量としては、全エポキシ樹脂中に70重量%以上が好ましい。70重量%未満だと、燃焼しやすくなったり、吸湿率が高くなったり、弾性率が高くなったりして、耐半田クラック性が低下する可能性がある。
本発明で用いられる一般式(2)で示されるフェノール樹脂は、1分子中にフェノール性水酸基を2個以上有し、各フェノール性水酸基間に疎水性構造を有することを特徴とする。一般式(2)で示されるフェノール樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物の硬化物は、疎水性の構造を多く含むことから吸湿率が低く、又架橋密度が低いためガラス転移温度を越えた高温域での弾性率が低いという特徴があり、表面実装の半田付け時における熱応力を低減し、耐半田クラック性、半田処理後の基材との密着性に優れるという特徴を有している。一方、フェノール性水酸基間の疎水性構造が剛直なビフェニル骨格であることから、架橋密度が低い割には耐熱性の低下が少ないという特徴を有する。一般式(2)で示されるフェノール樹脂は、1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。一般式(2)で示されるフェノール樹脂の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものでない。
Figure 2012214813
(式中のnは平均値で、1〜5の正数)
近年の鉛を含まない半田への対応材では、一般式(2)のフェノール樹脂を用いただけでは十分に対応することが困難であることが多く、更に本発明で用いられる一般式(3)で示されるフェノール樹脂、一般式(4)で示されるフェノール樹脂、一般式(5)で示されるフェノール樹脂の群から選択される1種以上を併用することが好ましい。一般式(3)〜一般式(5)で示される低粘度・低分子量・高強度型のフェノール樹脂を、一般式(2)で示されるフェノール樹脂と併用することにより、一般式(2)で示されるフェノール樹脂のみを使用したエポキシ樹脂組成物よりも更に加熱時の溶融粘度が低いエポキシ樹脂組成物となるため、エポキシ樹脂組成物の流動性が良くなり、無機充填材を更に高充填化することができ、エポキシ樹脂組成物の硬化物の更なる低吸湿化が可能となり、ひいては更に高い強度を得ることができる。半田リフロー処理時に生じる半導体装置のクラックは、エポキシ樹脂組成物の硬化物とリードフレームとの界面での剥離又はエポキシ樹脂組成物の硬化物と半導体素子との界面での剥離に起因しており、低吸湿、高強度のエポキシ樹脂組成物を得ることにより、これらの剥離が低減し、半導体装置の耐半田クラック性を著しく向上させることができる。更に本発明の様に、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂、一般式(2)で示されるフェノール樹脂、及び一般式(3)〜一般式(5)で示されるフェノール樹脂を組み合わせて用いると、吸湿後の半田処理での耐半田クラック性、難燃性等の点で最も高い効果が得られる。一般式(2)で示されるフェノール樹脂(B)と、一般式(3)で示されるフェノール樹脂、一般式(4)で示されるフェノール樹脂、一般式(5)で示されるフェノール樹脂の群から選択される1種以上(C)との重量比[(B)/(C)]としては、1〜10が好ましい。1未満だとエポキシ樹脂組成物の硬化物の低吸湿化ができず、又硬化物の難燃性が低下し、一方、10を越えると無機充填材の高充填化ができず低吸湿化及び高強度化が図れないため好ましくない。一般式(3)〜一般式(5)で示されるフェノール樹脂を2種類以上併用する場合は、予め混合或いは溶融混合して用いてもよい。
又本発明では、一般式(2)で示されるフェノール樹脂、及び一般式(3)〜一般式(5)で示されるフェノール樹脂の特徴を損なわない範囲で、他のフェノール樹脂を併用してもよい。併用できるフェノール樹脂としては、分子内にフェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、及びポリマー全般を言う。例えば、ナフトールアラルキル樹脂(ビフェニル骨格等を有する)、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、ビスフェノールA、トリフェノールメタン型樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。一般式(3)で示されるフェノール樹脂、一般式(4)で示されるフェノール樹脂、一般式(5)で示されるフェノール樹脂の群から選択される1種以上と、一般式(2)で示されるフェノール樹脂との合計量としては、全フェノール樹脂中に70重量%以上が好ましい。70重量%未満だと、燃焼しやすくなったり、吸湿率が高くなったり、弾性率が高くなったりして、耐半田クラック性が低下する可能性がある。全エポキシ樹脂中のエポキシ基数と全フェノール樹脂中のフェノール性水酸基数の比(当量比)としては、(エポキシ基数)/(フェノール性水酸基数)=0.7〜1.5が好ましく、この範囲を外れると、エポキシ樹脂組成物の硬化性の低下、或いは硬化物のガラス転移温度の低下、耐湿信頼性の低下等が生じる可能性がある。
本発明で用いられる硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させるものであればよく、一般に封止材料に使用されているものを広く使用することができる。例えば、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケン及びその誘導体、トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン等のアミン系化合物、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイックアシッドボレート、トリフェニルホスフィン等の有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの硬化促進剤は1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。これらの内では、特に1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7が、各種基材に対する密着性の向上のために有効であり、更にテトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイックアシッドボレートは、エポキシ樹脂組成物の常温保管特性を大幅に向上させる効果がある。
本発明で用いられる無機充填材としては、一般に封止材料に使用されているものを広く使用することができ、例えば、溶融シリカ、球状シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ、多孔質シリカ、2次凝集シリカ又は多孔質シリカを粉砕したシリカ、アルミナ、窒化珪素等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。特に、溶融シリカ、結晶シリカが好ましい。又無機充填材の形状としては、破砕状でも球状でもかまわないが、耐半田クラック性を向上させるために高充填する点や、流動性、機械強度及び熱的特性のバランスの点から球状溶融シリカが好ましい。最大粒径としては75μm以下が好ましく、平均粒径としては5〜25μmが好ましい。粒度分布としては広いものが、成形時のエポキシ樹脂組成物の溶融粘度を低減するために有効である。更にシランカップリング剤等で予め表面処理をしたものを用いてもよい。無機充填材の配合量としては、全エポキシ樹脂組成物中に65〜95重量%が好ましい。65重量%未満だと、エポキシ樹脂組成物の硬化物の吸湿量が増大し、しかも半田処理温度での強度が低下してしまうため、半田処理時に半導体装置にクラックが生じやすくなり、一方、95重量%を越えると、エポキシ樹脂組成物の成形時の流動性が低下し、未充填や半導体素子のパッドシフトが発生し易くなる可能性がある。無機充填材はなるべく多く配合した方が、エポキシ樹脂組成物の硬化物の吸湿率が減少し、耐半田クラック性が向上するので、成形時の流動性が許容される範囲内でなるべく多く配合した方が好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(E)成分の他、必要に応じて臭素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有難燃剤、酸化アンチモン等のアンチモン化合物を含有することは差し支えないが、半導体装置の150〜260℃の高温下での電気特性の安定性が要求される用途ではハロゲン原子、アンチモン原子の含有量がそれぞれ全エポキシ樹脂組成物中に0.1重量%以下であることが好ましく、完全に含まれない方がより好ましい。ハロゲン原子、アンチモン原子のいずれかが0.1重量%を越えると、高温下に放置したときに半導体装置の抵抗値が時間と共に増大し、最終的には半導体素子の金線が断線する不良が発生する可能性がある。又、環境保護の観点からも、ハロゲン原子、アンチモン原子のそれぞれの含有量が0.1重量%以下で、極力含有されていないことが望ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(E)成分の他、必要に応じて酸化ビスマス水和物等の無機イオン交換体、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力化成分、天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸及びその金属塩類もしくはパラフィン等の離型剤、酸化防止剤等の各種添加剤を配合することができる。本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(E)成分、及びその他の添加剤等をミキサー等を用いて常温混合し、ロール、ニーダー、押出機等の混練機で加熱混練し、冷却後粉砕して得られる。本発明のエポキシ樹脂組成物は、電気部品或いは電子部品であるトランジスタ、集積回路等の被覆・絶縁・封止等に適用することができる。本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の成形方法で成形硬化すればよい。
以下に、本発明の実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。各成分の配合割合は重量%とする。
<実施例1> 式(12)で示されるエポキシ樹脂a(軟化点60℃、150℃でのICI溶融粘度0.8×102mPa・s、エポキシ当量270) 5.80重量%
Figure 2012214813
式(13)で示されるフェノール樹脂c(軟化点65℃、150℃でのICI溶融粘度1.0×102mPa・s、水酸基当量203) 4.20重量%
Figure 2012214813
式(14)で示されるフェノール樹脂d(軟化点60℃、150℃でのICI溶融粘度0.7×102mPa・s、水酸基当量162) 0.50重量%
Figure 2012214813
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという)0.20重量% 球状溶融シリカ(平均粒径22μm)88.00重量% カーボンブラック 0.30重量% カルナバワックス 0.30重量%その他の添加剤 0.70重量%をミキサーを用いて常温で混合し、70〜110℃でロールを用いて混練し、冷却後粉砕し、タブレット化してエポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
評価方法・スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120sで測定した。単位はcm。
・熱時曲げ強度・熱時曲げ弾性率:低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120sで試験片を成形し、ポストキュアとして175℃で8時間処理した後、熱時曲げ強度、又は熱時曲げ弾性率をJISK 6911に準じて(260℃で)測定した。単位はいずれもN/mm2。
・吸湿率:低圧トランスファー成形機を用いて金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120sで直径50mm、厚さ3mmの円盤状試験片を成形し、ポストキュアとして175℃で8時間処理した。試験片の吸湿処理前と、85℃、相対湿度85%の環境下で168時間吸湿処理した後の重量変化を測定し、試験片の吸湿率を百分率で示した。単位は%。
・耐半田クラック性:低圧トランスファー成形機を用いて金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120sで160pLQFP(厚さ1.4mm、チップサイズ7mm×7mm)を成形した。ポストキュアとして175℃で8時間処理したパッケージ5個を、85℃、相対湿度60%の環境下で168時間処理した後、IRリフロー処理(260℃)を行った。処理後の内部の剥離又はクラックの有無を超音波探傷装置で観察し、不良パッケージの個数を数えた。不良パッケージの個数がn個であるとき、n/5と表示する。
・難燃性:低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120sで試験片を成形し、ポストキュアとして175℃で8時間処理した後、UL−94垂直試験(試験片厚さ1/8inch)を行い、難燃性を判定した。
<実施例2〜8、比較例1〜13>実施例1以外で用いた材料を以下に示す。フェノール樹脂e(式(14)で示されるフェノール樹脂と式(15)で示されるフェノール樹脂とを溶融したもの。軟化点65℃、150℃でのICI溶融粘度0.7×102mPa・s、水酸基当量140)、
)、
Figure 2012214813
式(15)で示されるフェノール樹脂f(軟化点75℃、150℃でのICI溶融粘度0.6×102mPa・s、水酸基当量112)、式(16)で示されるフェノール樹脂g(軟化点70℃、150℃でのICI溶融粘度0.7×102mPa・s、水酸基当量170)、)、
Figure 2012214813
式(17)で示される化合物を主成分とするエポキシ樹脂b(融点105℃、150℃でのICI溶融粘度0.2×102mPa・s、エポキシ当量185)。
Figure 2012214813
表1、表2の処方に従い実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を表1、表2に示す。
Figure 2012214813
Figure 2012214813

Claims (2)

  1. 電気部品、電子部品または集積回路の被覆、絶縁または封止に用いられるエポキシ樹脂組成物であって、(A)一般式(1)で示されるエポキシ樹脂、(B)一般式(2)で示されるフェノール樹脂、(C)一般式(3)で示されるフェノール樹脂、一般式(4)で示されるフェノール樹脂、一般式(5)で示されるフェノール樹脂の群から選択される1種以上のフェノール樹脂、(D)硬化促進剤、及び(E)無機充填材を必須成分とし、(B)と(C)との重量比[(B)/(C)]が1〜10であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2012214813

    (式中のR1は、炭素数1〜4のアルキル基から選択される基であり、互いに同一であっても、異なっていても良い。mは0〜4の整数、nは平均値で1〜5の正数)。
    Figure 2012214813
    (式中のR2は、炭素数1〜4のアルキル基から選択される基であり、互いに同一であっても、異なっていても良い。mは0〜4の整数、nは平均値で1〜5の正数)。
    Figure 2012214813
    (式中のR3は、炭素数1〜4のアルキル基から選択される基であり、互いに同一であっても、異なっていても良い。mは0〜4の整数、nは平均値で1〜5の正数)。
    Figure 2012214813
    (式中のR4は、炭素数1〜4のアルキル基から選択される基であり、互いに同一であっても、異なっていても良い。mは0〜4の整数、nは平均値で1〜5の正数)
    Figure 2012214813
    (式中のR5は、炭素数1〜4のアルキル基から選択される基であり、互いに同一であっても、異なっていても良い。mは0〜4の整数、nは平均値で1〜5の正数)
  2. 請求請1記載のエポキシ樹脂組成物を用いて電気部品、電子部品または集積回路を被覆、絶縁または封止することにより作製される半導体装置。
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