JP2012211809A - 物理量センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】振動型ジャイロスコープにおいて、励振レベルを定める参照電圧の誤差や外来振動の影響を受けにくくして精度の向上を図る。
【解決手段】同期検波回路72は、センサ素子の検出信号に基づく信号X、駆動回路からの発振信号Y、及び参照電圧生成回路からの参照電圧Vrefを入力される。V/I変換回路110a,110b,110cはそれぞれ信号X,Y,Vrefを入力され、それら電圧信号X,Y,Vrefを電流信号Ix,Iy,Irefに変換してトランスリニア回路112へ入力する。トランスリニア回路112は(Ix・Iy/Iref)を演算することにより信号Xに対する同期検波を行い、演算結果の電流信号Ioutを出力する。当該Ioutに基づいて検波出力を得て、角速度信号を生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、センサ部における振動に応じて物理量を検出する物理量センサに関し、特にセンサ部の出力信号に対する検波処理に関する。
現在、角速度センサとして圧電振動子等を用いた振動型ジャイロスコープが広く用いられている。振動型ジャイロスコープは振動する物体に加わるコリオリの力から角速度を検出するものであり、駆動回路が生成する発振信号で振動子を励振駆動する。振動子は発振信号に応じた周波数の検出信号を出力する。コリオリの力が振動物体の速度に比例することから、検出信号の振幅は角速度に応じて変化する。そこで、検出回路は検出信号を同期検波し、角速度に応じた出力信号を抽出する。
図10,図11は従来の同期検波方式を採用する振動型ジャイロスコープ2のブロック構成図であり、圧電振動子を用いたセンサ素子4と、センサ素子4を駆動する発振信号S01を生成する駆動回路6と、センサ素子4からの検出信号S02を同期検波して角速度に比例した直流電圧信号の角速度信号S03を抽出する検出回路8とからなる。
駆動回路6はAGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)アンプ10を用いて発振ループを構成する。AGCアンプ10は参照電圧生成回路12から参照電圧Vrefを入力され、当該Vrefに応じた励振レベルに発振信号S01を制御する。
図10に示す構成では、駆動回路6からの発振信号S01とセンサ素子4からの検出信号S02とを位相調整して乗算回路14で乗算し、その乗算後の信号からLPF(Low Pass Filter:低域通過フィルタ)16で角速度信号S03を抽出する(特許文献1)。
図11に示す構成では、検出回路8は増幅回路20a,20bを備える。増幅回路20aは検出信号S02の増幅信号(X)を出力し、増幅回路20bは極性を反転させた増幅信号(−X)を出力する。整流検波回路22は、発振信号S01と同じ周波数でスイッチング動作して2つの増幅回路20の出力(X),(−X)を交互に出力することにより整流された信号|X|を生成する。LPF16は整流信号|X|を平滑化して角速度信号S04を抽出する(特許文献2)。
特開昭63−241308号公報 特開2009−229447号公報
検出信号S02は発振信号S01によるセンサ素子4の励振レベルに比例する。発振信号S01の励振レベルはVrefに基本的に比例する。つまり、図10に示す同期検波の方式では、乗算回路14に入力される検出信号S02及び発振信号S01は共に参照電圧Vrefに比例し、乗算回路14の出力信号はVrefの二乗に比例する。よって、角速度信号S03の検出感度はVrefの二乗に比例する。これはVrefの誤差が倍増して角速度信号S03に伝搬するという問題を生じる。
一方、図11に示す方式の整流検波回路22での処理は、検波出力S02に矩形波を乗算することに相当する。発振信号S01の周波数をfで表すと、矩形波はfの奇数倍の周波数(以下、foddと表す。)の成分を含む。ここで、例えば、電子回路における電気信号の振動エネルギーの一部は基板の機械的振動に変換され得るので、ジャイロスコープが搭載される基板に形成された回路に周波数foddの電気信号が存在すると、センサ素子4の振動子は当該電気信号に起因した機械的な外来振動により高次の振動モードを励起され、検出信号S02に周波数foddのノイズ成分が現れる。矩形波を乗じる整流検波回路22の検波処理は当該ノイズ成分も検波して出力する。その結果、角速度信号S03の精度がノイズの影響を受けて低下するという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、参照電圧の誤差や外来振動の影響を受けにくくして精度の向上を図れる物理量センサを提供することを目的とする。
本発明に係る物理量センサは、参照信号により定まる強度で励振された状態にて励振強度に応じた検出感度で目的物理量を検出し検出信号を出力するセンサ部と、発振信号により前記センサ部を励振駆動する駆動回路と、同期検波回路によって前記検出信号を前記発振信号で同期検波し、検波出力から前記目的物理量に応じた出力信号を生成する検出回路と、を有し、前記同期検波回路は、前記検出信号に応じた電流信号Ix、前記発振信号に応じた電流信号Iy及び前記参照信号に応じた参照電流Irefを入力され、(Ix・Iy/Iref)に応じた電流信号Ioutを生成するトランスリニア回路を有し、前記電流信号Ioutに基づいて前記検波出力を得る。
他の本発明に係る物理量センサにおいては、前記駆動回路は、参照電圧を入力され、前記発振信号の振幅を前記参照電圧に応じた大きさに制御する増幅部を有し、前記検出回路は、前記参照電圧をその大きさに応じた前記参照電流Irefに変換する電圧−電流変換回路を有する。
他の本発明に係る物理量センサにおいては、前記駆動回路は、参照信号として参照電圧を入力され、前記発振信号の振幅を前記参照電圧に応じた大きさに制御する増幅部を有し、前記検出回路は、前記参照電圧をその大きさに応じた前記参照電流Irefに変換する電圧−電流変換回路を有する。
上記本発明に係る物理量センサにおいて、前記トランスリニア回路は、第1乃至第3の入力トランジスタ及び1個の出力トランジスタと、前記4個のトランジスタのベース及びエミッタを辿るループであって、当該ループ上における前記トランジスタのベース−エミッタ接合が形成するダイオードの向きが前記第1及び第2の入力トランジスタと前記第3の入力トランジスタ及び前記出力トランジスタとで逆向きとなるトランスリニアループを形成する電気的な接続手段と、前記第1、第2及び第3の入力トランジスタのコレクタ又はエミッタに接続され、前記第1の入力トランジスタに前記電流Ixに応じた電流を供給し、前記第2の入力トランジスタに前記電流Iyに応じた電流を供給し、前記第3の入力トランジスタに前記電流Irefに応じた電流を供給する電流入力手段と、前記出力トランジスタのコレクタに生じる電流を前記電流信号Ioutとして取り出す電流出力手段と、を有する構成とすることができる。
また上記本発明に係る物理量センサにおいて、前記トランスリニア回路は、第1乃至第3の入力トランジスタ及び1個の出力トランジスタと、前記4個のトランジスタのベース及びエミッタを辿るループであって、当該ループ上における前記トランジスタのベース−エミッタ接合が形成するダイオードの向きが前記第1及び第2の入力トランジスタと前記第3の入力トランジスタ及び前記出力トランジスタとで逆向きとなるトランスリニアループを形成する電気的な接続手段と、前記第1、第2及び第3の入力トランジスタのコレクタ又はエミッタに接続され、前記第1の入力トランジスタに電流(Ix+Iref)に応じた電流を供給し、前記第2の入力トランジスタに電流(Iy+Iref)に応じた電流を供給し、前記第3の入力トランジスタに前記電流Irefに応じた電流を供給する電流入力手段と、前記出力トランジスタのコレクタに生じる電流を取り出し、電流(Ix+Iy+Iref)と合成して前記電流信号Ioutとする電流出力手段と、を有する構成とすることができる。
さらに上記本発明に係る物理量センサにおいて、前記トランスリニア回路は、第1乃至第3の入力トランジスタ及び1個の出力トランジスタと、前記4個のトランジスタのベース及びエミッタを辿るループであって、当該ループ上における前記トランジスタのベース−エミッタ接合が形成するダイオードの向きが前記第1及び第2の入力トランジスタと前記第3の入力トランジスタ及び前記出力トランジスタとで逆向きとなるトランスリニアループを形成する電気的な接続手段と、前記第1、第2及び第3の入力トランジスタのエミッタに接続され、前記第1の入力トランジスタに前記電流Ixに応じた電流を供給し、前記第2の入力トランジスタに前記電流Iyに応じた電流を供給し、前記第3の入力トランジスタに前記電流Irefに応じた電流を供給する電流入力手段と、前記出力トランジスタのエミッタに接続され、制御信号に応じて当該エミッタに発生する電流及び電位を調節する調節手段と、前記出力トランジスタのエミッタに生じる電流を前記電流信号Ioutとして取り出す電流出力手段と、を有し、前記接続手段は、入力端子を前記トランスリニアループ上にて前記ダイオードの向きが正方向である前記トランジスタのエミッタと、逆方向である前記トランジスタのエミッタとに接続され、かつ出力端子を前記調節手段に接続されて、当該エミッタ間を仮想短絡により電位平衡させる演算増幅器を有する構成とすることができる。
また上記本発明に係る物理量センサにおいて、前記トランスリニア回路は、第1乃至第3の入力トランジスタ及び1個の出力トランジスタと、前記4個のトランジスタのベース及びエミッタを辿るループであって、当該ループ上における前記トランジスタのベース−エミッタ接合が形成するダイオードの向きが前記第1及び第2の入力トランジスタと前記第3の入力トランジスタ及び前記出力トランジスタとで逆向きとなるトランスリニアループを形成する電気的な接続手段と、前記第1、第2及び第3の入力トランジスタのエミッタに接続され、前記第1の入力トランジスタに電流(Ix+Iref)に応じた電流を供給し、前記第2の入力トランジスタに電流(Iy+Iref)に応じた電流を供給し、前記第3の入力トランジスタに前記電流Irefに応じた電流を供給する電流入力手段と、前記出力トランジスタのエミッタに接続され、制御信号に応じて当該エミッタに発生する電流及び電位を調節する調節手段と、前記出力トランジスタのエミッタに前記調節手段と並列に接続され、電流(Ix+Iy)に応じた電流を供給する電流供給手段と、前記調節手段に流れる電流を取り出し、前記電流Irefと合成して前記電流信号Ioutとする電流出力手段と、を有し、前記接続手段は、入力端子を前記トランスリニアループ上にて前記ダイオードの向きが正方向である前記トランジスタのエミッタと、逆方向である前記トランジスタのエミッタとに接続され、かつ出力端子を前記調節手段に接続されて、当該エミッタ間を仮想短絡により電位平衡させる演算増幅器を有する構成とすることができる。
本発明による物理量センサは、センサ部の検出信号に矩形波ではなく発振信号を乗じて検波するので外来振動によるノイズを検出しにくく、かつ出力信号の感度は参照電圧Vrefに対して比例するに留まるので従来の発振信号を乗じた検波よりも参照電圧の誤差の影響を受けにくい。よって本発明によれば、振動に応じて物理量を検出する物理量センサの精度向上が図れる。
本発明の実施形態に係る物理量センサである振動型のジャイロスコープの概略のブロック構成図である。 AGC部の構成例を示す概略の模式的な回路図である。 本発明の実施形態における同期検波回路の概略のブロック構成図である。 同期検波回路に用いるトランスリニア回路の一例の基本構成を示す回路図である。 図4に示すトランスリニア回路を4象限動作可能とした構成を示す回路図である。 CMOSプロセスを用いてn型半導体基板に形成されるバイポーラトランジスタの構造を示す模式的な断面図である。 同期検波回路に用いるトランスリニア回路の他の例の基本構成を示す回路図である。 図7に示すトランスリニア回路を4象限動作可能とした構成を示す回路図である。 図7及び図8に示すトランスリニア回路の変形例を示す回路図である。 従来の同期検波方式を説明する振動型ジャイロスコープのブロック構成図である。 従来の他の同期検波方式を説明する振動型ジャイロスコープのブロック構成図である。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
図1は実施形態に係る物理量センサである振動型のジャイロスコープ30の概略のブロック構成図である。ジャイロスコープ30は、センサ素子32、駆動回路34、及び検出回路36を含んで構成される。
センサ素子32は、水晶等の圧電体からなる振動子40、互いに対をなす駆動電極42,44、及び互いに対をなす検出電極46,48からなる。駆動電極42,44は駆動回路34からの発振信号を振動子40に印加して、逆圧電効果により振動子40を励振する。励振された振動子40は角速度が加わるとコリオリ力により振動を生じ、圧電効果により電荷を生じる。検出電極46,48は当該振動により生じた電荷を電流として取り出し、検出回路36へ出力する。
駆動回路34は電流電圧変換回路(以下、I/V変換回路)50及び増幅部52を有し、振動子40と共に帰還型発振回路を構成し所定周波数の発振信号である駆動信号を生成する。駆動回路34は駆動信号S1を振動子40の駆動電極42に印加し、振動子40の振動に応じて駆動電極44から流れ出す電流をモニタして、駆動信号の振幅をフィードバック制御する。
I/V変換回路50は、駆動電極44から流れ出す帰還電流S2を入力され、電流電圧変換を行って増幅部52へ帰還信号S3として出力する。
増幅部52は可変利得増幅回路54及び自動利得制御(AGC)部56を備える。
AGC部56は帰還信号S3の振幅に応じた直流のモニタ電圧Viを生成し、モニタ電圧Viと参照信号とに基づいて、発振回路の励振レベルを安定させるように可変利得増幅回路54の利得を制御する信号S4を生成する。本実施形態のAGC部56は、参照信号として参照電圧生成回路58から入力される参照電圧Vrefを用い、モニタ電圧Viと参照電圧Vrefとの差に基づいて信号S4を生成する。なお、参照信号として電流信号を用いる構成とすることもでき、その場合、当該電流信号を発振信号の振幅に応じた参照電流Irefとして、後述する同期検波回路72にて利用することができる。
可変利得増幅回路54はAGC部56からの制御信号S4によって利得を制御され、当該利得で帰還信号S3を増幅する。
検出回路36は、検出増幅部70、同期検波回路72、増幅回路74及びLPF76を有し、センサ素子32が出力する検出信号S5,S6を信号処理して、検出対象とする物理量である角速度に応じた出力信号を生成する。
検出増幅部70は、検出電極46,48に接続され、それらから入力される検出信号S5,S6をそれぞれ電圧値に変換する。また、検出増幅部70は差動増幅回路を備え、電圧に変換された検出信号S5,S6に対して差動増幅を行う。
同期検波回路72は検出増幅部70の出力信号S7(増幅信号X)を入力され、駆動回路34の発振信号Yに基づいて同期検波を行い、検波出力S8を生成する。本実施形態では駆動回路34の発振信号YとしてI/V変換回路50から出力される帰還信号S3を用い、当該信号S3を位相調整して同期検波回路72に入力する。同期検波回路72は後述するように、参照電圧生成回路58から入力される参照電圧Vrefを利用する。
増幅回路74は同期検波回路72の検波出力S8を増幅して出力する。LPF76は増幅回路74の出力信号から高周波成分をカットして、振動子40に印加される角速度に応じた電気信号である角速度出力S9を抽出し出力端子78から出力する。
駆動回路34、検出回路36はシリコン基板等を用いたICとして形成される。当該ICには、上述した出力端子78の他に、駆動回路34を駆動電極42,44に接続するための端子(又はパッド)80,82及び、検出回路36を検出電極46,48に接続するための端子(又はパッド)84,86が設けられる。また、参照電圧Vrefを入力するための制御端子88も設けられる。
参照電圧生成回路58は、電源電圧から電圧供給を受け、当該電源電圧に依存しない参照電圧Vrefを生成する。
図2はAGC部56の構成例を示す概略の模式的な回路図である。AGC部56は実効値回路100及び制御電圧生成回路102を有する。実効値回路100は、帰還信号S3を入力され、その振幅に応じた直流のモニタ電圧Viとして、帰還信号S3の実効値電圧を生成する。制御電圧生成回路102はモニタ電圧Viと参照電圧Vrefとの差に基づいて制御信号S4を生成する。制御電圧生成回路102は例えば、演算増幅器104を用いた反転増幅回路からなる。演算増幅器104の反転入力端子(−)は、実効値回路100との間に入力抵抗Riを接続され、演算増幅器104の出力端子との間に帰還抵抗Rfを接続され、また参照電圧Vrefの入力端子との間に抵抗Rrefを接続される。演算増幅器104の非反転入力端子(+)は接地される。演算増幅器104の出力端子から出力される制御信号S4の電圧をVoと表すと、反転入力端子(−)でのキルヒホッフの電流保存則から次式が成り立つ。
Vi/Ri+Vref/Rref=−Vo/Rf ・・・(1)
通常、RfはRi、Rrefに比べて十分に大きいことから(1)式の右辺を0と見なせば、(1)式は、励振レベルを示すモニタ電圧Viが実質的に|Vref|に比例し、発振回路の励振レベルがVrefを基準として設定されることを示している。
なお、参照信号として参照電流(Irefとする)を用いる場合の制御電圧生成回路102の構成は、図2に示す、演算増幅器104の反転入力端子(−)に抵抗Rrefを介して参照電圧Vrefを印加する構成に代えて、反転入力端子(−)に参照電流Irefを供給する構成とする。Irefは反転入力端子(−)から引き込む向きに供給し、実効値回路100から反転入力端子(−)に流れ込む電流を相殺するように構成する。
上述のように参照電圧生成回路58は参照電圧Vrefを一定に保つように設計されるが、実際にはVrefは温度や電源電圧の変動や回路の経年変化などに起因して変化する。この参照電圧Vrefの変動は、駆動信号の信号レベルを変動させ、それに応じてセンサ素子32の検出信号S5,S6の信号レベルが変化し、さらには角速度出力S9の信号レベルが変化する。本実施形態の同期検波回路72は、この基準信号であるべき参照電圧Vrefや参照電流といった参照信号の変動によって生じる角速度出力S9の変動を低減する。
図3は同期検波回路72の概略のブロック構成図である。同期検波回路72は電圧−電流変換回路(以下、V/I変換回路)110a,110b,110c、トランスリニア回路112、及びI/V変換回路114を有する。
既に述べたように、同期検波回路72は検出増幅部70からの増幅信号X、駆動回路34からの発振信号Y、及び参照電圧生成回路58からの参照電圧Vrefを入力される。V/I変換回路110a,110b,110cはそれぞれ信号X,Y,Vrefを入力され、それら電圧信号X,Y,Vrefを電流信号Ix,Iy,Irefに変換してトランスリニア回路112へ入力する。
トランスリニア回路112はトランスリニア原理を用いたアナログ回路である。トランスリニア原理とは、複数のトランジスタのベース・エミッタを一巡するように結合したループにおいて、時計回り方向(CW)の極性の半導体接合の数と、反時計回り方向(CCW)の極性の半導体接合の数が同数である場合には、ベース電流が時計回り方向に流れるトランジスタのコレクタ電流の積とベース電流が反時計回り方向に流れるトランジスタのコレクタ電流の積とが等しくなる、というものである。
トランスリニア回路によってアナログ信号を用いた乗算、除算等を行うことができる。本実施形態のトランスリニア回路112は、センサ素子32の検出信号に応じた電流信号Ix、駆動回路34の発振信号に応じた電流信号Iy及び発振信号の振幅に応じた参照電流Irefを入力され、次式で表される出力電流Ioutを生成して出力する。
Iout=Ix・Iy/Iref ・・・(2)
I/V変換回路114はトランスリニア回路112の出力電流Ioutを電圧信号Voutに変換し検波出力S8として増幅回路74へ出力する。
図4はトランスリニア回路112の一例を示す概略の回路図である。トランスリニア回路112は電源V,Vを供給されて動作する。それら電源の電位はV>Vとする。トランスリニア回路112は4つのトランジスタQ1〜Q4からなるトランスリニアループを有する。図4の構成ではトランジスタQ1〜Q3はトランスリニア回路112の外部から入力電流を供給される入力トランジスタであり、Q4は出力電流を発生する出力トランジスタである。この例では各トランジスタはnpn型としている。トランジスタQ1,Q3のエミッタはそれぞれ電流Ix,Irefを供給する電流源I1,I3に接続される。トランジスタQ2,Q4のエミッタは電源Vに接続される。また、Q1,Q3のコレクタは電源Vに接続され、Q2のコレクタは電流Iyを供給する電流源I2に接続される。Q4のコレクタはI/V変換回路114の入力端に接続される。Q4に流れる電流をIoutとする。さらに、Q1及びQ3のベースが共に電源Vに接続され、Q1のエミッタとQ2のベースが接続され、Q3のエミッタとQ4のベースが接続され、また、Q2のエミッタとQ4のエミッタが既に述べたように共に電源Vに接続され、これらのベース及びエミッタの接続によりトランスリニアループが形成される。当該ループにおいて、ベース−エミッタ接合の向きはQ1,Q2の組とQ3,Q4の組とで逆であるので、トランスリニア原理により上記(2)式が成り立つ。
図10の従来のジャイロスコープ2の乗算回路14に関して説明したように、積(Ix・Iy)はVrefの二乗に比例するが、本実施形態の同期検波回路72は、トランスリニア回路112を用いて、Vrefに比例するIrefで除算した結果をIoutとして取り出す。すなわち、IoutはVrefに単純に(つまり一乗で)比例する。よって、このIoutに基づいて得られる角速度出力S9は図10の乗算回路14を用いた同期検波による角速度出力よりも参照電圧Vrefの誤差の影響を受けにくい。
また、トランスリニア回路112で電流信号Ixに乗算される電流Iyは発振信号の波形に従って変化する信号である。すなわち、Iyは基本的には基本振動モードの正弦波に応じた波形であり、同期検波回路72は高次振動モードの成分を検出しにくいので角速度出力S9は外来振動の影響を受けにくい。
このように、トランスリニア回路112を用いた同期検波回路72は、参照電圧Vrefの誤差の影響を低減し、かつ高次振動モードによるノイズを低減できるので、角速度出力の精度向上が図れる。
さて、実際には同期検波回路72は4象限動作可能に構成される。すなわち、増幅信号X及び発振信号Yの符号にかかわらずトランジスタQ1,Q2のコレクタ電流の向きは一定として、同期検波回路72を信号X,Yの位相にかかわらず常時動作させる。
図5は、図4に示すトランスリニア回路112を4象限動作可能とした構成を示す回路図である。図5に示すトランスリニア回路112のトランスリニアループの回路構成は図4に示すものと同じであり、図4に示す構成との相違点はV/I変換回路110a〜110cにて生成される入力電流Ix,Iy,Irefのトランスリニア回路112への入力の仕方、及びI/V変換回路114への電流Ioutの出力の仕方にある。Q1のエミッタに接続する電流源I1は(Ix+Iref)を供給し、Q2のコレクタに接続する電流源I2は(Iy+Iref)を供給する。4象限動作させるために、Irefは(Ix+Iref)>0及び(Iy+Iref)>0となるように設定される。Q3のエミッタに接続する電流源I3は図4と同様、Irefを供給する。各入力電流(Ix+Iref),(Iy+Iref)及びIrefはV/I変換回路110a〜110cの出力電流を用いて生成され、例えば、カレントミラー回路を用いて電流源I1〜I3の位置に複製される。
Q4のコレクタ電流をIηと表すとトランスリニア原理により次式が成り立つ。
(Ix+Iref)・(Iy+Iref)=Iη・Iref ・・・(3)
(2)式及び(3)式から次式が導かれる。
Iη=Iout+Ix+Iy+Iref ・・・(4)
すなわち、Iηは(2)式で示すIoutに電流(Ix+Iy+Iref)が重畳された電流となる。そこで、I/V変換回路114に、電流Iηを引き込むQ4のコレクタと、電流(Ix+Iy+Iref)を供給する電流源I4とを接続する。これによりI/V変換回路114の入力端子にてIηから重畳分の電流(Ix+Iy+Iref)が相殺され、I/V変換回路114の出力端子にはIoutに応じた電圧信号Voutが得られる。よって、図5の構成により、図4の回路に関して説明した本発明の効果を有する同期検波回路72を実現できる。
次にトランスリニア回路112の他の例を説明する。この例のトランスリニア回路112は、検出回路36を構成するICをCMOSプロセスで製造する場合に好適な構成を有している。本構成では、トランスリニア回路112を構成するバイポーラトランジスタをCMOSプロセスで形成する。
図6は、当該バイポーラトランジスタの構造を示す模式図であり、半導体基板に垂直な断面が示されている。図6にはICを形成する半導体基板が、n型不純物を導入されn型導電性(第1導電型)を与えられたn型サブストレート(以下、n−sub)200である例を示している。n−sub200の表面にp型不純物を導入されp型導電性(第2導電型)とされた半導体領域であるpウェル(p−well)202が形成される。さらにpウェル202内にn型領域204が形成される。これによりn−sub200をコレクタ(C)、pウェル202をベース(B)、n型領域204をエミッタ(E)とするnpn型トランジスタが形成される。ちなみに、CMOSプロセスにおいてpウェル202はn型MOSトランジスタのチャネルとなる領域を形成する工程により形成され、具体的にはpウェル202を形成する領域に開口を有するマスクをフォトレジスト等で形成してp型不純物をイオン注入・熱拡散することにより形成される。n型領域204はnチャネルMOSトランジスタのソース、ドレインの拡散層領域を形成する工程により形成され、具体的にはマスクを形成した後、n型不純物をイオン注入して形成される。このCMOSプロセスで形成されるバイポーラトランジスタはコレクタが基板電位Vsubに固定される。n型基板に対してはVsubは正電位Vとすることができる。
図7はCMOSプロセスで作られる上述のバイポーラトランジスタを用いたトランスリニア回路112の一例の基本構成を示す回路図である。このトランスリニア回路112は図4の構成と同様、4つのトランジスタQ1〜Q4からなるトランスリニアループを有する。各トランジスタQ1〜Q4のコレクタは上述のようにn−sub200であり、共通の電位Vsubに設定される。そのため、各トランジスタQ1〜Q4のコレクタは入力電流の供給や出力電流の取り出しには利用することができない点で、図4の構成にはない制約を課される。
トランスリニア回路112は、トランジスタQ1〜Q3のエミッタに入力電流を供給する電流供給手段として、電流源I1〜I3を有する。図7に示す回路では、電流源I1〜I3はそれぞれV/I変換回路110a,110b,110cの出力電流を用いて電流Ix,Iy,IrefをトランジスタQ1〜Q3のエミッタに供給する。ここでは電流源I1〜I3はベースからエミッタへ向かうように入力電流を供給する。例えば、V/I変換回路110cが生成する電流IrefがV/I変換回路110cへ流れ込む向きである場合には、電流源I3としてQ3のエミッタにV/I変換回路110cの出力端を接続すればよい。一方、IrefがV/I変換回路110cから流れ出る向きである場合には、当該電流を例えば、カレントミラー回路を用いて、Q3のエミッタと所定の負電圧の電源Vとを結ぶ経路に複製する。他の入力電流Ix,Iyについても同様に構成される。
トランスリニア回路112はトランジスタQ4のエミッタに生じる電流を出力電流Ioutとして取り出す。IoutはI/V変換回路114に入力される。
Q1及びQ3のベースはn−sub200に接続され、Q1のエミッタとQ2のベースが例えば基板上に形成される配線により接続され、Q3のエミッタとQ4のベースが同様に配線により接続される。ここで、トランスループを完成するには、Q2のエミッタとQ4のエミッタとを接続し同電位とする必要がある。しかし、Q2のエミッタは入力電流Iyを供給する電流供給手段に接続され、Q4のエミッタは出力電流Ioutを取り出す電流出力手段に接続されるので単純にQ2,Q4のエミッタ間を接続することができない。本トランスリニア回路112はこの部分の接続手段を演算増幅器210を用いた回路で構成する。
具体的には、演算増幅器210は反転入力端子(−)をQ2のエミッタに接続され、非反転入力端子(+)をQ4のエミッタに接続される。また、nチャネルMOSトランジスタM1をQ4のエミッタと電源Vとの間に接続する。M1はドレインをQ4のエミッタに、またソースを電源Vに接続され、ゲートを演算増幅器210の出力端子に接続される。演算増幅器210は、Q2,Q4のエミッタ間を仮想短絡して電位平衡させると共に、M1を制御してトランスリニアループに関して上記(2)式が成立するようにQ4のエミッタ電位を設定する。Q4のエミッタから流れ出してM1のドレイン−ソース間に流れる電流Ioutは、演算増幅器210の出力電圧によりM1と同様にゲート電位を制御されるnチャネルMOSトランジスタM2に複製される。M2はソースを電源Vに接続され、ドレインをI/V変換回路114に接続される。I/V変換回路114は複製されたIoutを電圧信号Voutに変換し検波出力S8として増幅回路74へ出力する。
図8は、図7に示すトランスリニア回路112を4象限動作可能とした構成を示す回路図である。図4の回路に対する図5の回路と同様、図7の回路に対する図8の回路の相違点は、V/I変換回路110a〜110cにて生成される入力電流Ix,Iy,Irefのトランスリニア回路112への入力の仕方、及びI/V変換回路114への電流Ioutの出力の仕方にある。Q1のエミッタに接続する電流源I1は(Ix+Iref)を供給し、Q2のコレクタに接続する電流源I2は(Iy+Iref)を供給する。4象限動作させるために、Irefは(Ix+Iref)>0及び(Iy+Iref)>0となるように設定される。Q3のエミッタに接続する電流源I3は図7と同様、Irefを供給する。各入力電流(Ix+Iref),(Iy+Iref)及びIrefはV/I変換回路110a〜110cの出力電流を用いて生成され、例えば、カレントミラー回路を用いて電流源I1〜I3の位置に複製される。この回路では図5の回路と同様、Q4のコレクタ電流Iηについて(4)式が成り立つ。
Q3のエミッタと電源Vとの間にはトランジスタM1に並列に電流源I5が接続される。電流源I5は電流(Ix+Iy)をトランジスタQ4のエミッタに供給する。電流源I5は電流源I1〜I3と同様、Q4のベースからエミッタへ向かうように電流を供給する。これにより、M1は演算増幅器210によって電流(Iout+Iref)を流すように制御される。なお、Irefを加算することにより(Iout+Iref)>0とすることができ、Ioutの極性にかかわらずM1にIoutに応じて変化する電流が流れ、4象限動作を可能にできる。M1の電流はM2に複製され、M2はI/V変換回路114の入力端子から電流(Iout+Iref)を引き込む。I/V変換回路114の入力端子はトランジスタM2に加え、電流Irefを当該入力端子に送り込む電流源I4を接続される。I/V変換回路114は、トランジスタM2による電流と電流源I4による電流とを合成して得られる電流Ioutを入力され、その出力端子にIoutに応じた電圧信号Voutを出力する。
ここで、トランスリニアループを構成するトランジスタ群の中で、出力電流を得るトランジスタは自由に選択できる。例えば、図7及び図8の回路構成ではQ1〜Q3に入力電流を供給し、Q4から出力電流を取り出したが、当該回路のQ1〜Q4のうちQ3から出力電流を取り出す構成とすることもできる。図9は当該構成のトランスリニア回路112の回路図であり、図8の構成と同様、4象限動作可能な構成を示している。図9の回路では、図8の回路においてQ4のエミッタに接続されていた電流源I5及びトランジスタM1がQ3のエミッタに接続され、また、図8の回路においてQ3のエミッタに接続されていた電流源I3がQ4のエミッタに接続される。この回路においても、Q2,Q4のエミッタ間に接続された演算増幅器210は、それらエミッタを同電位に設定すると共に、これにより完成されるトランスリニアループにおけるトランスリニア原理が成立するようにM1を制御する。よって、Q3のコレクタ電流Iηについて(4)式が成り立ち、図8の回路と同様にしてI/V変換回路114からVoutを得ることができる。
上述のように、図7〜図9の構成によっても、図4の回路に関して説明した本発明の効果を有する同期検波回路72を実現できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、図7〜図9のトランスリニア回路112はn型基板上に形成するnpn型トランジスタを用いた例を説明したが、CMOSプロセスを用いて同様に、p型基板上にpnp型トランジスタを形成でき、当該pnp型トランジスタを用いてトランスリニア回路112を構成することができる。
上述の実施形態は圧電効果により駆動され角速度を検知する振動型ジャイロスコープであったが、本発明は他の駆動方式の振動型ジャイロスコープにも適用することができる。また、本発明に係る物理量センサの検出対象とする物理量は角速度には限定されず、例えば、振動型加速度センサに本発明を適用することもできる。
30 ジャイロスコープ、32 センサ素子、34 駆動回路、36 検出回路、40 振動子、42,44 駆動電極、46,48 検出電極、50,114 I/V変換回路、52 増幅部、54 可変利得増幅回路、56 AGC部、58 参照電圧生成回路、70 検出増幅部、72 同期検波回路、74 増幅回路、76 LPF、78 出力端子、88 制御端子、100 実効値回路、102 制御電圧生成回路、104,210 演算増幅器、110a,110b,110c V/I変換回路、112 トランスリニア回路、200 n型サブストレート、202 pウェル、204 n型領域。

Claims (6)

  1. 参照信号により定まる強度で励振された状態にて励振強度に応じた検出感度で目的物理量を検出し検出信号を出力するセンサ部と、
    発振信号により前記センサ部を励振駆動する駆動回路と、
    同期検波回路によって前記検出信号を前記発振信号で同期検波し、検波出力から前記目的物理量に応じた出力信号を生成する検出回路と、
    を有し、
    前記同期検波回路は、前記検出信号に応じた電流信号Ix、前記発振信号に応じた電流信号Iy及び前記参照信号に応じた参照電流Irefを入力され、(Ix・Iy/Iref)に応じた電流信号Ioutを生成するトランスリニア回路を有し、前記電流信号Ioutに基づいて前記検波出力を得ること、を特徴とする物理量センサ。
  2. 請求項1に記載の物理量センサにおいて、
    前記駆動回路は、参照信号として参照電圧を入力され、前記発振信号の振幅を前記参照電圧に応じた大きさに制御する増幅部を有し、
    前記検出回路は、前記参照電圧をその大きさに応じた前記参照電流Irefに変換する電圧−電流変換回路を有すること、
    を特徴とする物理量センサ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の物理量センサにおいて、
    前記トランスリニア回路は、
    第1乃至第3の入力トランジスタ及び1個の出力トランジスタと、
    前記4個のトランジスタのベース及びエミッタを辿るループであって、当該ループ上における前記トランジスタのベース−エミッタ接合が形成するダイオードの向きが前記第1及び第2の入力トランジスタと前記第3の入力トランジスタ及び前記出力トランジスタとで逆向きとなるトランスリニアループを形成する電気的な接続手段と、
    前記第1、第2及び第3の入力トランジスタのコレクタ又はエミッタに接続され、前記第1の入力トランジスタに前記電流Ixに応じた電流を供給し、前記第2の入力トランジスタに前記電流Iyに応じた電流を供給し、前記第3の入力トランジスタに前記電流Irefに応じた電流を供給する電流入力手段と、
    前記出力トランジスタのコレクタに生じる電流を前記電流信号Ioutとして取り出す電流出力手段と、
    を有することを特徴とする物理量センサ。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の物理量センサにおいて、
    前記トランスリニア回路は、
    第1乃至第3の入力トランジスタ及び1個の出力トランジスタと、
    前記4個のトランジスタのベース及びエミッタを辿るループであって、当該ループ上における前記トランジスタのベース−エミッタ接合が形成するダイオードの向きが前記第1及び第2の入力トランジスタと前記第3の入力トランジスタ及び前記出力トランジスタとで逆向きとなるトランスリニアループを形成する電気的な接続手段と、
    前記第1、第2及び第3の入力トランジスタのコレクタ又はエミッタに接続され、前記第1の入力トランジスタに電流(Ix+Iref)に応じた電流を供給し、前記第2の入力トランジスタに電流(Iy+Iref)に応じた電流を供給し、前記第3の入力トランジスタに前記電流Irefに応じた電流を供給する電流入力手段と、
    前記出力トランジスタのコレクタに生じる電流を取り出し、電流(Ix+Iy+Iref)と合成して前記電流信号Ioutとする電流出力手段と、
    を有することを特徴とする物理量センサ。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の物理量センサにおいて、
    前記トランスリニア回路は、
    第1乃至第3の入力トランジスタ及び1個の出力トランジスタと、
    前記4個のトランジスタのベース及びエミッタを辿るループであって、当該ループ上における前記トランジスタのベース−エミッタ接合が形成するダイオードの向きが前記第1及び第2の入力トランジスタと前記第3の入力トランジスタ及び前記出力トランジスタとで逆向きとなるトランスリニアループを形成する電気的な接続手段と、
    前記第1、第2及び第3の入力トランジスタのエミッタに接続され、前記第1の入力トランジスタに前記電流Ixに応じた電流を供給し、前記第2の入力トランジスタに前記電流Iyに応じた電流を供給し、前記第3の入力トランジスタに前記電流Irefに応じた電流を供給する電流入力手段と、
    前記出力トランジスタのエミッタに接続され、制御信号に応じて当該エミッタに発生する電流及び電位を調節する調節手段と、
    前記出力トランジスタのエミッタに生じる電流を前記電流信号Ioutとして取り出す電流出力手段と、
    を有し、
    前記接続手段は、入力端子を前記トランスリニアループ上にて前記ダイオードの向きが正方向である前記トランジスタのエミッタと、逆方向である前記トランジスタのエミッタとに接続され、かつ出力端子を前記調節手段に接続されて、当該エミッタ間を仮想短絡により電位平衡させる演算増幅器を有すること、
    を特徴とする物理量センサ。
  6. 請求項1又は請求項2に記載の物理量センサにおいて、
    前記トランスリニア回路は、
    第1乃至第3の入力トランジスタ及び1個の出力トランジスタと、
    前記4個のトランジスタのベース及びエミッタを辿るループであって、当該ループ上における前記トランジスタのベース−エミッタ接合が形成するダイオードの向きが前記第1及び第2の入力トランジスタと前記第3の入力トランジスタ及び前記出力トランジスタとで逆向きとなるトランスリニアループを形成する電気的な接続手段と、
    前記第1、第2及び第3の入力トランジスタのエミッタに接続され、前記第1の入力トランジスタに電流(Ix+Iref)に応じた電流を供給し、前記第2の入力トランジスタに電流(Iy+Iref)に応じた電流を供給し、前記第3の入力トランジスタに前記電流Irefに応じた電流を供給する電流入力手段と、
    前記出力トランジスタのエミッタに接続され、制御信号に応じて当該エミッタに発生する電流及び電位を調節する調節手段と、
    前記出力トランジスタのエミッタに前記調節手段と並列に接続され、電流(Ix+Iy)に応じた電流を供給する電流供給手段と、
    前記調節手段に流れる電流を取り出し、前記電流Irefと合成して前記電流信号Ioutとする電流出力手段と、
    を有し、
    前記接続手段は、入力端子を前記トランスリニアループ上にて前記ダイオードの向きが正方向である前記トランジスタのエミッタと、逆方向である前記トランジスタのエミッタとに接続され、かつ出力端子を前記調節手段に接続されて、当該エミッタ間を仮想短絡により電位平衡させる演算増幅器を有すること、
    を特徴とする物理量センサ。
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