JP2012211216A - ビニル系重合体の着色低減方法 - Google Patents

ビニル系重合体の着色低減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遷移金属錯体を重合触媒とするビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体の着色低減方法を提供することを目的とする。
【解決手段】遷移金属錯体を重合触媒とするビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体の着色低減方法であって、加水分解性シリル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基から選択される少なくとも一つの架橋性官能基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)に対し、過酸化水素水を100℃以上で接触させることを特徴とする着色低減方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明はビニル系重合体の着色低減方法に関する。さらに詳しくは、遷移金属錯体を重合触媒とするビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体の着色低減方法であって、加水分解性シリル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基から選択される少なくとも一つの架橋性官能基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)に対し、過酸化水素水と100℃以上で接触させることを特徴とする着色低減方法に関する。
本発明者らはこれまで、遷移金属錯体を重合触媒とするビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体及び、その末端に加水分解性シリル基、アルケニル基、(メタ)アクリロイル基等種々の架橋性官能基を有する架橋性重合体について報告している(特許文献1〜3)。これらの重合体あるいはその組成物から得られる硬化物は、ゴム物性や耐熱性あるいは耐候性に優れ、特に限定はされないが、建築用弾性シーリング材や複層ガラス用シーリング材等のシーリング材、太陽電池裏面封止材などの電気・電子部品材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材などの電気絶縁材料、粘着剤、接着剤、弾性接着剤、塗料、粉体塗料、コーティング材、発泡体、電気電子用ポッティング剤、フィルム、ガスケット、注型材料、各種成形材料、防錆・防水用封止材、自動車部品や電機部品、各種機械部品等のシール等の様々な用途に利用可能である。しかしながら、これらの重合体の硬化物は重合体が黄色あるいは褐色に着色していることに起因して、外観や光線透過性が要求される用途については使用できない場合があった。
一方、遷移金属錯体を重合触媒とするビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体の精製方法として、吸着剤と接触する精製方法を報告しているが(特許文献4)、この方法によりヒドロシリル化反応阻害は改善されるが着色改善については何ら記述はなく、得られる重合体も黄色あるいは褐色に着色している。特に、末端に(メタ)アクリロイル基を導入する場合は、中間体を精製することによって着色が低減されても、官能基を導入する際に再び黄色あるいは褐色に着色するために、最終製品である末端に(メタ)アクリロイル基を有するビニル系重合体(I)は外観や光線透過性が要求される用途については使用できなかった。また、同様に酸化剤と接触する精製方法についても報告している(特許文献5)が、この方法によりヒドロシリル化活性が向上し着色が低減することが記載されているが、アルケニル基末端重合体およびその合成中間体に関する記載しかなく、その着色低減程度は不十分であり、具体的に記載されている過炭酸ナトリウムは固体であるため、精製後に単離する必要があり、操作が煩雑であるという課題があった。
特開2000−72816号公報 特開平11−130931号公報 WO05/003230号公報 特開平11−193307号公報 特開2002−69121号公報
本発明は、ビニル系重合体の着色低減方法を目的とする。さらに詳しくは、遷移金属錯体を重合触媒とするビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体の着色低減方法であって、加水分解性シリル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基から選択される少なくとも一つの架橋性官能基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)に対する着色低減方法を目的とする。
本発明者らは、このような問題を解決するために鋭意検討した結果、酸化剤の中でも、とりわけ過酸化水素水が着色低減作用に優れ、加水分解性シリル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基から選択される少なくとも一つの架橋性官能基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)と100℃以上で接触させることにより、着色低減効果が顕著に得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、遷移金属錯体を重合触媒とするビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体の着色低減方法であって、加水分解性シリル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基から選択される少なくとも一つの架橋性官能基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)に対し、過酸化水素水を100℃以上で接触させることを特徴とする着色低減方法に関する。
本発明の着色低減方法は、架橋性官能基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)または該ビニル系重合体(I)を製造する工程の途中で得られる中間生成物に対し、過酸化水素を除く酸化剤を接触させたのちに、架橋性官能基を有するビニル系重合体(I)と過酸化水素水とを接触させることが好ましい。
さらに本発明の過酸化水素を除く酸化剤が、酸素、オゾン、有機過酸化物から選択される少なくとも一つの酸化剤であることが好ましい。
本発明のビニル系重合体(I)の主鎖が、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを主として重合して製造されるものであることが好ましく、アクリル酸エステル系モノマーを主として重合して製造されるものであることがより好ましい。
本発明の架橋性官能基が分子鎖末端にあることが好ましい。
また、過酸化水素水と接触させることにより、接触前より色差ΔE*が10以上低下することが好ましい。
本発明は、上記方法により得られる、ビニル系重合体を含有する硬化性組成物に関する。
本発明は、上記硬化性組成物より得られた硬化物に関する。
本発明によれば、得られるビニル系重合体の着色が低減することにより、外観が重視される用途に用いられるのみならず、紫外線硬化に際しては、深部硬化性が良好な硬化性組成物が得られるという特徴を有する。
以下に、本発明の硬化性組成物について詳述する。
<< 加水分解性シリル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基から選択される少なくとも一つの架橋性官能基を平均して少なくとも一個有し、遷移金属錯体を重合触媒とするビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体(I)>>
<ビニル系重合体の主鎖>
ビニル系重合体(I)の主鎖を構成するビニル系モノマーとしては特に限定されず、各種のものを用いることができる。
具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系モノマー;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等を挙げることができる。
これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても構わない。ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を表す。
本発明の硬化性組成物に使用されるビニル系重合体(I)は、生成物の低温での柔軟性や粘度、伸びなどの物性に優れる点から、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを主として重合して製造される(メタ)アクリル酸エステル系重合体であることが好ましく、アクリル酸エステル系モノマーを主として重合して製造されるアクリル酸エステル系重合体であることがさらに好ましい。ここで「主として」とは、ビニル系重合体(I)を構成するモノマー単位のうち、50モル%以上が(メタ)アクリル酸エステル系モノマーであることを意味し、好ましくは70モル%以上である。
特に好ましいアクリル酸エステルモノマーとしては、アクリル酸アルキルエステルモノマーが挙げられ、具体的には、アクリル酸エチル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−メトキシブチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸イソステアリルである。
本発明においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合、更にはブロック共重合させても構わない。
本発明におけるビニル系重合体(I)の分子量分布、即ち、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、特に限定されないが、好ましくは1.8未満であり、より好ましくは1.7以下であり、さらに好ましくは1.6以下であり、よりさらに好ましくは1.5以下であり、特に好ましくは1.4以下であり、最も好ましくは1.3以下である。分子量分布が大きすぎると同一架橋点間分子量における粘度が増大し、取り扱いが困難になる傾向にある。本発明でのGPC測定は、移動相としてクロロホルムを用い、測定はポリスチレンゲルカラムにて行い、数平均分子量等はポリスチレン換算で求めることができる。
本発明におけるビニル系重合体(I)の数平均分子量は特に制限はないが、GPCで測定した場合に、500〜1,000,000の範囲が好ましく、1,000〜100,000がより好ましく、5,000〜80,000がさらに好ましく、8,000〜50,000がなおさら好ましい。分子量が低くなりすぎると、得られる硬化物の伸びが不十分であったり柔軟性に劣る硬化物しか得られなくなり、一方、高くなりすぎると、粘度が高くなり取扱いが困難になる傾向がある。
<ビニル系重合体の合成法>
本発明で使用するビニル系重合体(I)は、遷移金属錯体を重合触媒とするビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体である。原子移動ラジカル重合は公知の重合法であり、たとえば、特開2005−232419公報や、特開2006−291073公報などの記載を参照できる。
原子移動ラジカル重合では、有機ハロゲン化物、特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物(例えば、α位にハロゲンを有するカルボニル化合物や、ベンジル位にハロゲンを有する化合物)、あるいはハロゲン化スルホニル化合物等が開始剤として用いられることが好ましい。
架橋性官能基を1分子内に2つ以上有するビニル系重合体を得るためには、2つ以上の開始点を持つ有機ハロゲン化物、又はハロゲン化スルホニル化合物を開始剤として用いるのが好ましい。
原子移動ラジカル重合において用いられるビニル系モノマーとしては特に制約はなく、例示したビニル系モノマーをすべて好適に用いることができる。
重合触媒として用いられる遷移金属錯体としては特に限定されないが、好ましくは周期律表第7族、8族、9族、10族、又は11族元素を中心金属とする金属錯体でありより好ましくは0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄又は2価のニッケルを中心金属とする遷移金属錯体、特に好ましくは銅の錯体が挙げられる。銅の錯体を形成するために使用される1価の銅化合物を具体的に例示するならば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等である。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2′−ビピリジル若しくはその誘導体、1,10−フェナントロリン若しくはその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラアミン若しくはヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミン等のポリアミン等が配位子として添加される。
重合反応は、無溶媒でも可能であるが、各種の溶媒中で行うこともできる。溶媒の種類としては特に限定されず、特開2005−232419公報段落[0067]記載の溶剤が挙げられる。これらは、単独でもよく、2種以上を併用してもよい。また、エマルジョン系もしくは超臨界流体COを媒体とする系においても重合を行うことができる。
重合温度は、限定はされないが、0〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは、室温〜150℃の範囲である。
<架橋性シリル基>
本発明の架橋性官能基の一つである加水分解性シリル基としては、一般式(1);
−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R3−a(Y) (1)
{式中、R、Rは、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはRが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。}
で表される基があげられる。
加水分解性基としては、たとえば、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などの一般に使用されている基があげられる。これらのうちでは、アルコキシ基、アミド基、アミノオキシ基が好ましいが、加水分解性がマイルドで取り扱い易いという点から、アルコキシ基がとくに好ましい。アルコキシ基の中では炭素数の少ないものの方が反応性が高く、メトキシ基>エトキシ基>プロポキシ基…の順に反応性が低くなり、目的や用途に応じて選択できる。
加水分解性基は、1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、(a+Σb)は1〜5個の範囲が好ましい。加水分解性基がシリル基中に2個以上結合する場合には、それらは同じであってもよいし、異なってもよい。加水分解性シリル基を形成するケイ素原子は1個以上であるが、シロキサン結合などにより連結されたケイ素原子の場合には、20個以下であることが好ましい。とくに、一般式(2)
−Si(R3−a(Y) (2)
(式中、R、Yは前記と同じ、aは1〜3の整数)で表される加水分解性シリル基が、入手が容易である点で好ましい。
なお、特に限定はされないが、硬化性及び硬化物の物性が良好であることからaは2以上が好ましい。
また、aが3のもの(例えばトリメトキシ官能基)は2のもの(例えばジメトキシ官能基)よりも硬化が速いが、貯蔵安定性や力学物性(伸び等)に関しては2のものの方が優れている場合がある。硬化性と物性バランスをとるために、2のもの(例えばジメトキシ官能基)と3のもの(例えばトリメトキシ官能基)を併用してもよい。
例えば、Yが同一の場合、aが多いほどYの反応性が高くなるため、Yとaを種々選択することにより硬化性や硬化物の機械物性等を制御することが可能であり、目的や用途に応じて選択できる。また、aが1のものは鎖延長剤として架橋性シリル基を有する重合体、具体的にはポリシロキサン系、ポリオキシプロピレン系、ポリイソブチレン系、ポリアクリル系からなる少なくとも1種の重合体と混合して使用できる。
<加水分解性シリル基の導入法>
得られたビニル系重合体への加水分解性シリル基の導入方法としては、公知の方法を利用することができる。例えば、特開2007−302749公報 段落[0083]〜[0117]記載の方法が挙げられる。これらの方法の中でも制御がより容易である点から、アルケニル基を少なくとも1個有するビニル系重合体に架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を、ヒドロシリル化触媒存在下に付加させる方法が好ましい。
得られたビニル系重合体へのヒドロシリル化反応可能なアルケニル基の導入方法としては、公知の方法を利用することができるが、アルケニル基導入の制御がより容易である点から、原子移動ラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、重合性の低いアルケニル基を少なくとも2個有する化合物、例えば1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンなどのようなジエン化合物を反応させる方法が好ましい。具体的な方法を、以下に簡単に説明する。
ジエン化合物が有するアルケニル基としては、末端アルケニル基[CH=C(R)−R’;Rは水素又は炭素数1〜20の有機基、R’は炭素数1〜20の一価または二価の有機基であり、RとR’は互いに結合して環状構造を有していてもよい。]又は内部アルケニル基[R’−C(R)=C(R)−R’;Rは水素又は炭素数1〜20の有機基、R’は炭素数1〜20の一価または二価の有機基であり、二つのR若しくは二つのR’は互いに同一であってもよく異なっていてもよい。二つのRと二つのR’のうちいずれか二つが互いに結合して環状構造を有していてもよい。]のいずれでもよいが、末端アルケニル基がより好ましい。Rは水素又は炭素数1〜20の有機基であるが、炭素数1〜20の有機基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基が好ましい。これらの中でもRとしては水素又はメチル基が特に好ましい。R’の炭素数1〜20の一価または二価の有機基としては、炭素数1〜20の一価または二価のアルキル基、炭素数6〜20の一価または二価のアリール基、炭素数7〜20の一価または二価のアラルキル基が好ましい。これらの中でもR’としてはメチレン基、エチレン基、イソプロピレン基が特に好ましい。ジエン化合物の少なくとも2つのアルケニル基は互いに同一又は異なっていてもよく、ジエン化合物のアルケニル基のうち、少なくとも2つのアルケニル基は共役していてもよい。
ジエン化合物の具体例としては例えば、イソプレン、ピペリレン、ブタジエン、ミルセン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、4−ビニル−1−シクロヘキセン等が挙げられるが、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンが好ましい。
ジエン化合物の導入は、ビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合を行い、得られた重合体を重合系より単離した後、単離した重合体とジエン化合物をラジカル反応させることにより、目的とする末端にアルケニル基を有するビニル系重合体を得ることも可能であるが、重合反応の終期あるいは所定のビニル系モノマーの反応終了後にジエン化合物を重合反応系中に添加する方法が簡便であるのでより好ましい。
ジエン化合物の添加量は、2つのアルケニル基の反応性に大きな差があるジエン化合物を使用する場合、重合体成長末端に対して当量又は小過剰量程度であればよく、2つのアルケニル基の反応性が等しい又はあまり差がないジエン化合物を使用する場合、重合体生長末端に対して過剰量であることが好ましく、具体的には1.5倍以上が好ましく、さらに好ましくは3倍以上、特に好ましくは5倍以上である。
また、加水分解性シリル基を有するヒドロシラン化合物としては特に制限はないが、代表的なものを示すと、一般式(3)で示される化合物が例示される。
H−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R3−a(Y) (3)
{式中、R、Rは、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、RまたはRが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする。}
これらヒドロシラン化合物の中でも、特に一般式(4)
H−Si(R3−a(Y) (4)
(式中、R、Yは前記に同じ、aは1〜3の整数。)
で示される加水分解性基を有する化合物が入手容易な点から好ましい。
上記の加水分解性シリル基を有するヒドロシラン化合物をアルケニル基に付加させる際には、遷移金属触媒が通常用いられる。遷移金属触媒としては、例えば、白金単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に白金固体を分散させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体、白金(0)−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体が挙げられる。白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh,RhCl,RuCl,IrCl,FeCl,AlCl,PdCl・HO,NiCl,TiCl等が挙げられる。
<(メタ)アクリロイル基>
本発明の架橋性官能基の一つである(メタ)アクリロイル基としては、一般式(5)で表される基であることが好ましい。
−OC(O)C(R)=CH (5)
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜20の有機基を表わす)
<(メタ)アクリロイル基の導入法>
(メタ)アクリロイル基の導入法としては一般的に知られている方法で構わない。例えば、特開2004−203932公報段落[0080]〜[0091]記載の方法が挙げられる。これらの方法の中でも制御がより容易である点から、ビニル系重合体の末端ハロゲン基を、(メタ)アクリロイル基を有する化合物で置換することにより製造されたものであることが好ましい。
末端ハロゲン基を有する(メタ)アクリル系重合体は、上述した有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する方法、あるいは、ハロゲン化合物を連鎖移動剤としてビニル系モノマーを重合する方法により製造されるが、好ましくは前者である。
(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては特に限定されないが、下記一般式(6)で表される化合物が使用でき、
+-OC(O)C(R)=CH2(6)
上記式(6)中のRの具体例としては、例えば、−H、−CH3、−CH2CH3、−(CH2nCH3(nは2〜19の整数を表す)、−C65、−CH2OH、−CN、等が挙げられ、好ましくは−H、−CH3である。
上記式(6)中のM+はオキシアニオンの対カチオンであり、M+の種類としてはアルカリ金属イオン、具体的にはリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、および4級アンモニウムイオンが挙げられる。4級アンモニウムイオンとしてはテトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラベンジルアンモニウムイオン、トリメチルドデシルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンおよびジメチルピペリジニウムイオン等が挙げられ、反応性および入手のし易さから、好ましくはナトリウムイオン、カリウムイオンである。
一般式(6)のオキシアニオンの使用量は、ハロゲン基に対して、好ましくは1〜5当量、更に好ましくは1.0〜1.2当量である。この反応はほぼ定量的に進行することから、少なすぎるとハロゲン基に対して十分な量の(メタ)アクリロイル基が導入されず、また多すぎた場合には、経済的に好ましくない。
この反応を実施する溶媒としては特に限定はされないが、求核置換反応であるため極性溶媒が好ましく、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、アセトニトリル等が用いられる。
反応を行う温度は限定されないが、一般に0〜150℃で、重合性の末端基を保持するために好ましくは室温〜100℃で行う。
<エポキシ基>
本発明の架橋性官能基の一つであるエポキシ基としては、グリシジル基、グリシジルエーテル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、オキセタン基が挙げられるが、反応性の点でグリシジル基、グリシジルエーテル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基がより好ましい。
<エポキシ基の導入法>
エポキシ基の導入法としては一般的に知られている方法で構わない。例えば、WO07/077888公報段落[0122]〜[0125]記載の方法が挙げられる。これらの方法の中でも、
(1)ビニル系モノマーをリビングラジカル重合法により重合することによってBr末端(メタ)アクリル系重合体を製造し;
(2)重合体のBr末端を、反応性官能基を有する置換基に変換する;反応後に、重合体の反応性官能基をハロゲン含有エポキシ化合物で置換することにより製造されたものであることが好ましい。
また、原子移動ラジカル重合において、重合終期にアリルアルコールを反応させ、その後、水酸基とハロゲン基でエポキシ環化させる方法も挙げられる。
<架橋性官能基の数>
ビニル系重合体(I)の架橋性官能基の数は、特に限定されないが、組成物の硬化性、及び硬化物の物性の観点から、分子中に平均して1個以上有することが好ましく、より好ましくは1.1個以上4.0個以下、さらに好ましくは1.2個以上3.5個以下である。
<架橋性官能基の位置>
本発明の硬化性組成物を硬化させてなる硬化物にゴム的な性質が特に要求される場合には、ゴム弾性に大きな影響を与える架橋点間分子量が大きくとれるため、ビニル系重合体(I)の架橋性官能基の少なくとも1個は分子鎖の末端にあることが好ましい。より好ましくは、全ての架橋性官能基を分子鎖末端に有するものである。
<架橋性官能基の種類>
本発明のビニル系重合体(I)の架橋性官能基は、加水分解性シリル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基から選択される少なくとも一つの架橋性官能基を有していればよく、一つの分子鎖中に異なる架橋性官能基を有していてもよく、また異なる架橋性官能基を有するビニル系重合体を複数用いてもよい。例えば、加水分解性シリル基を有するビニル系重合体と(メタ)アクリロイル基を有するビニル系重合体を用いた場合には、異なる硬化形式を併用することができるという利点を有する。
<<過酸化水素水>>
本発明に用いる過酸化水素水は、特に限定されず、各種の濃度のものを用いることができるが、入手性や取り扱いの簡便性から3%以上のものが好ましく、ビニル系重合体と接触させた後に、水分を除去することが必要な場合は30%以上のものが好ましい。
本発明に用いる過酸化水素水の使用量は特に制限はないが、ビニル系重合体(I)100重量部に対し過酸化水素として0.01〜20重量部であることが好ましく、経済性および接触操作の効果の点から0.02〜5重量部であることがより好ましい。
<<過酸化水素水との接触操作>>
本発明における、過酸化水素水との接触操作について詳述する。
本発明は、過酸化水素水とビニル系重合体(I)を100℃以上で接触させることを特徴とする。
過酸化水素水と接触させる際は無溶剤でも溶剤で希釈しても構わない。希釈溶剤としては一般的なものが使用されてよい。接触操作の温度については100℃以上で行われる。特に制限はないが、一般に100℃〜200℃、好ましくは100〜120℃で行うのがよい。
ビニル系重合体(I)またはそのビニル系重合体溶液を過酸化水素水に100℃以上で接触させた後、そのまま用いてもよいが、過剰な過酸化水素や水を除去する目的で加熱、減圧あるいは加熱減圧、脱水剤による水分除去等の操作を実施してもよい。その際に、新たに溶剤等を加えることで除去を促進させることもできる。
過酸化水素水処理は最終生成物である架橋性官能基を有するビニル系重合体(I)に対して行うものであるが、操作が簡便で着色低減効果が得られやすい点から、架橋性官能基を有するビニル系重合体(I)または中間生成物に対して、過酸化水素を除く酸化剤を接触させた後に、最終生成物である架橋性官能基を有するビニル系重合体(I)に対し、過酸化水素水を接触させることが好ましい。
ここで用いられる過酸化水素以外の酸化剤としては、一般的に知られているもので構わない。例えば、特開平2002−69121公報段落[0074]記載の酸化剤が挙げられる。これらの中でも、取り扱い易さや精製の効率の点から酸素、オゾン、有機過酸化物が好ましい。
ここで行われる中間生成物に対する酸化剤の接触は、主として原子移動ラジカル重合に重合触媒として用いられる遷移金属錯体を失活させ、重合体中から除去しやすくするために行うものである。酸化剤として過酸化水素を用いた場合、遷移金属錯体との反応により過酸化水素が急激に分解し、酸素及び水素を生成することによる爆発・火災の危険性があるため、遷移金属錯体が活性に存在している状態で過酸化水素を用いることを工業的に実施することは困難である。そのため、上記酸化物により予め遷移金属錯体を失活・除去してから過酸化水素水と接触させることが必要となる。
また遷移金属錯体を失活・除去するために、過酸化水素以外の酸化剤とともに、以下に示す活性炭や吸着剤を併用することもできる。活性炭や吸着剤と併用して処理を行う場合は、過酸化水素以外の酸化剤と活性炭や吸着剤を混合して接触させることもできるが、それぞれ別々の工程で接触させてもよい。
次に吸着処理法について詳述する。
活性炭とは大部分が炭素質の炭であり、吸着性は高い。製法は、例えば木材、褐炭、泥炭などを活性化剤として塩化亜鉛やリン酸などで処理して乾留するか、あるいは木炭などを水蒸気で活性化する。通常は粉状あるいは粒状であり、いずれも使用することができる。活性炭の製造過程の結果として、化学賦活炭は酸性を示し、本来水蒸気賦活炭は塩基性を示す。
吸着剤として活性炭とともにイオン交換樹脂等の合成樹脂系吸着剤、ゼオライト等の無機系吸着剤などを併用してもよいが、特に無機系吸着剤との併用が好ましい。
合成樹脂系吸着剤としてイオン交換樹脂を用いることができる。イオン交換樹脂としては酸性、塩基性イオン交換樹脂の一般的なものが使用されてよい。また、キレート型イオン交換樹脂も使用されてよい。
無機系吸着剤は固体酸、固体塩基、又は中性の性格を有し、粒子は多孔質構造を持っているため、吸着能は非常に高い。また、低温から高温まで使用可能であることも特徴の一つである。無機系吸着剤としては特に限定されないが、代表的なものとしてアルミニウム、マグネシウム、ケイ素等を主成分とする単独もしくはこれらを組み合わせたものがある。例えば二酸化珪素;酸化マグネシウム;シリカゲル;シリカ・アルミナ、アルミニウムシリケート;活性アルミナ;酸性白土、活性白土等の粘土系吸着剤;珪酸アルミニウムナトリウム等の含水アルミノ珪酸塩鉱物群で総称されるゼオライト系吸着剤;ドーソナイト類化合物;ハイドロタルサイト類化合物が例示される。
ゼオライトには天然産と合成品があるがいずれも使用されてよい。
二酸化ケイ素は、結晶性、無定形、非晶質、ガラス状、合成品、天然品などの種類が知られるが、ここでは、粉体状であれば使用することができる。二酸化ケイ素としては、活性白土を酸処理して得られる粘土鉱物から作られるケイ酸、カープレックスBS304、カープレックスBS304F、カープレックス#67、カープレックス#80(いずれもシオノギ製薬)などの合成ケイ酸が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
また、アルミニウムシリケートとはケイ酸のケイ素の一部がアルミニウムに置換されたもので、軽石、フライアッシュ、カオリン、ベントナイト、活性白土、ケイソウ土等が知られている。この中でも、合成のアルミニウムシリケートは比表面積も大きく吸着能力が高い。合成アルミニウムシリケートとしてはキョーワード700シリーズ(協和化学製)などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
ハイドロタルサイト類化合物はアルミニウム、マグネシウムの含水水酸化物及び炭酸塩からできている。合成品としてはキョーワード500シリーズ、キョーワード1000(いずれも協和化学製)などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
活性炭とともに、酸性吸着剤及び/又は塩基性吸着剤との併用も好ましい。本発明における「酸性(若しくは塩基性)吸着剤」の定義は、「吸着剤の液性が酸性(塩基性吸着剤の場合は塩基性)を示す吸着剤」又は「塩基性化合物(塩基性吸着剤の場合は酸性化合物)対する吸着能が高い吸着剤」である。併用する吸着剤としては無機系吸着剤が好ましく、上述のものが使用されてよい。例えば、酸性の無機系吸着剤としては酸性白土、活性白土、アルミニウムシリケート等が、塩基性の無機系吸着剤としては例えば活性アルミナ、珪酸アルミニウムナトリウム等の含水アルミノ珪酸塩鉱物群で総称されるゼオライト系吸着剤、ハイドロタルサイト類化合物が挙げられる。
活性炭等の吸着剤は単独で用いても2種以上を混合して用いてもかまわない。
吸着剤と接触させる際は無溶剤でも溶剤で希釈しても構わない。希釈溶剤としては一般的なものが使用されてよい。吸着剤処理の温度については特に制限はないが、一般に0℃〜200℃、好ましくは室温〜180℃で行うのがよい。また、吸着剤の使用量は、ビニル系重合体100重量部に対して0.1〜500重量部の範囲であるが、経済性と操作面から更に好適には0.5〜10重量部の範囲である。
吸着剤と重合体又は重合体溶液の固液接触には様々な実施態様が可能であるが、撹拌混合と固液分離を回分操作で行う回分式のほか、吸着剤を容器に充填し重合体溶液を通液する固定層方式、吸着剤の移動層に液を通じる移動層式、吸着剤を液で流動化して吸着を行う流動層式等も利用できる。さらに必要に応じて撹拌による混合分散に加えて、容器の振とう、超音波の利用など、分散効率を向上させる諸操作を取り入れることができる。
重合体又は重合体溶液を吸着剤に接触させた後、濾過、遠心分離、沈降分離等の方法で吸着剤を除去し、必要に応じて希釈、水洗を加え、目的とする清澄な重合体溶液を得る。
吸着処理は最終生成物である架橋性官能基を有するビニル系重合体に対して行ってもよく、該ビニル系重合体を製造するための中間生成物に対して行ってもよいが、過酸化水素水での処理を実施する前に行う必要がある。例えば、原子移動ラジカル重合により得られるアルケニル基を有するビニル系重合体については該重合体又は該ビニル系重合体を製造するための中間生成物である反応性の高い炭素ハロゲン結合を有するビニル系重合体、水酸基を有するビニル系重合体等のビニル系重合体に対しても吸着処理を行うことができる。
<<硬化性組成物>>
本発明の方法により得られる、着色低減されたビニル系重合体を含有する硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、硬化剤、硬化触媒、硬化助触媒、熱ラジカル開始剤、紫外線ラジカル開始剤、硬化性調整剤、反応性希釈剤、相溶化剤、可塑剤、脱水剤、接着性付与剤、充填剤、溶剤、チクソ性付与剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、ヒンダードフェノール系やアミン系酸化防止剤、リン系過酸化物分解剤、イオウ系二次酸化防止剤、滑剤、顔料、消泡剤、発泡剤、防蟻剤、防かび剤、紫外線吸収剤、光安定剤などがあげられる。例えば、本明細書にあげた添加物の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号、特開2001−72854号、特開2010−248408号、特開2010−248347号の各公報などに記載されている。
<<用途>>
本発明の方法により得られる、着色低減されたビニル系重合体を含有する硬化性組成物およびその硬化物は、限定はされないが、シーリング材、接着剤、コーティング材、ポッティング材、塗料、成形体、フィルム、シート等に好適に用いられる。例えば、プリント回線基板のコンフォーマルコーティング材や太陽電池裏面封止剤、永久レジスト用途やソルダーレジスト用途、ドライフィルムレジスト用途、電着レジスト用途等のレジスト用途、電線・ケーブル用絶縁被覆材やジョイント部のポッティング材、ケーブルコネクタの封止材、電気絶縁材料などの電気・電子部品材料に利用可能である。工業用のシーリング材、粘着剤、弾性接着剤、コンタクト接着剤、タイル用接着剤、反応性ホットメルト接着剤、粉体塗料、発泡体、缶蓋等のシール材、放熱シート、マリンデッキコーキング、注型材料、各種成形材料、人工大理石、および、網入りガラスや合わせガラス端面(切断部)の防錆・防水用封止材、自動車や船舶、家電等に使用される防振・制振・防音・免震材料、自動車部品、電機部品、各種機械部品などにおいて使用される液状シール剤、防水剤等の様々な用途に利用可能である。
更に、自動車分野ではボディ部品として、気密保持のためのシール材、ガラスの振動防止材、車体部位の防振材、特にウインドシールガスケット、ドアガラス用ガスケットに使用することができる。シャーシ部品として、防振、防音用のエンジンおよびサスペンジョンゴム、特にエンジンマウントラバーに使用することができる。エンジン部品としては、冷却用、燃料供給用、排気制御用などのホース類、エンジンカバーやオイルパン用のガスケット、エンジンオイル用シール材などに使用することができる。また、排ガス清浄装置部品、ブレーキ部品にも使用できる。家電分野では、パッキン、Oリング、ベルトなどに使用できる。具体的には、照明器具用の飾り類、防水パッキン類、防振ゴム類、防虫パッキン類、クリーナ用の防振・吸音と空気シール材、電気温水器用の防滴カバー、防水パッキン、ヒータ部パッキン、電極部パッキン、安全弁ダイアフラム、酒かん器用のホース類、防水パッキン、電磁弁、スチームオーブンレンジ及びジャー炊飯器用の防水パッキン、給水タンクパッキン、吸水バルブ、水受けパッキン、接続ホース、ベルト、保温ヒータ部パッキン、蒸気吹き出し口シールなど燃焼機器用のオイルパッキン、Oリング、ドレインパッキン、加圧チューブ、送風チューブ、送・吸気パッキン、防振ゴム、給油口パッキン、油量計パッキン、送油管、ダイアフラム弁、送気管など、音響機器用のスピーカーガスケット、スピーカーエッジ、ターンテーブルシート、ベルト、プーリー等が挙げられる。建築分野では、構造用ガスケット(ジッパーガスケット)、空気膜構造屋根材、防水材、定形シーリング材、防振材、防音材、セッティングブロック、摺動材等に使用できる。スポ―ツ分野では、スポーツ床として全天候型舗装材、体育館床等、スポーツシューズとして靴底材、中底材等、球技用ボールとしてゴルフボール等に使用できる。防振ゴム分野では、自動車用防振ゴム、鉄道車両用防振ゴム、航空機用防振ゴム、防舷材等に使用できる。海洋・土木分野では、構造用材料として、ゴム伸縮継手、支承、止水板、防水シート、ラバーダム、弾性舗装、防振パット、防護体等、工事副材料としてゴム型枠、ゴムパッカー、ゴムスカート、スポンジマット、モルタルホース、モルタルストレーナ等、工事補助材料としてゴムシート類、エアホース等、安全対策商品としてゴムブイ、消波材等、環境保全商品としてオイルフェンス、シルトフェンス、防汚材、マリンホース、ドレッジングホース、オイルスキマー等に使用できる。その他、板ゴム、マット、フォーム板等にも使用できる。
また、着色が低減している点から光学的な用途にも利用可能である。具体的には、液晶ディスプレイ分野における導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、前面ガラスの保護フィルム、偏光子保護フィルム、接着剤、パネルまたはフィルム間の接着剤、パネルまたはフィルム間の充填剤、液晶用フィルムなどの液晶表示装置周辺材料である。またカラーPDP(プラズマディスプレイ)の封止剤、反射防止フィルム、光学補正フィルム、前面ガラスの保護フィルム、接着剤、パネルまたはフィルム間の接着剤、パネルまたはフィルム間の充填剤である。また発光ダイオード表示装置に使用される発光素子のモールド材、発光ダイオード(LED)の封止材、前面ガラスの保護フィルム、接着剤、パネルまたはフィルム間の接着剤、パネルまたはフィルム間の充填剤である。またプラズマアドレス液晶(PALC)ディスプレイにおける導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板視野角補正フィルム、偏光子保護フィルム、接着剤、パネルまたはフィルム間の接着剤、パネルまたはフィルム間の充填剤である。また有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイにおける前面ガラスの保護フィルム、接着剤、パネルまたはフィルム間の接着剤、パネルまたはフィルム間の充填剤である。有機TFT(有機薄膜トランジスタ)ディスプレイにおける保護フィルム、接着剤、パネルまたはフィルム間の接着剤、パネルまたはフィルム間の充填剤である。またフィールドエミッションディスプレイ(FED)における各種フィルム基板、前面ガラスの保護フィルム、接着剤、パネルまたはフィルム間の接着剤、パネルまたはフィルム間の充填剤である。また電子ペーパーにおける保護フィルム、接着剤、パネルまたはフィルム間の接着剤、パネルまたはフィルム間の充填剤である。またタッチパネル、携帯電話のディスプレイ、カーナビのディスプレイの保護フィルム、接着剤、パネルまたはフィルム間の接着剤、パネルまたはフィルム間の充填剤である。また上記の表示装置周辺材料である。
光記録分野では、VD(ビデオディスク)、CD、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、BD、BD−ROM、BD−R、BD−RE、MO、MD、PD(相変化ディスク)、ホログラム、光カード用のディスク基板材料、ピックアップレンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤などである。
光学機器分野では、スチールカメラのレンズ用材料、ファインダプリズム、ターゲットプリズム、ファインダーカバー、受光センサー部である。また、ビデオカメラの撮影レンズ、ファインダーである。またプロジェクションテレビの投射レンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤などである。光センシング機器のレンズ用材料、封止剤、接着剤、フィルムなどである。
光部品分野では、光通信システムでの光スイッチ周辺のファイバー材料、レンズ、導波路、素子の封止剤、接着剤などである。光コネクタ周辺の光ファイバー材料、フェルール、封止剤、接着剤などである。光受動部品、光回路部品ではレンズ、導波路、発光素子の封止剤、接着剤などである。光電子集積回路(OEIC)周辺の基板材料、ファイバー材料素子の封止剤、接着剤などである。
光ファイバー分野では、装飾ディスプレイ用照明・ライトガイドなど、工業用途のセンサー類、表示・標識類など、また通信インフラ用および家庭内のデジタル機器接続用の光ファイバーである。
半導体集積回路周辺材料では、LSI、超LSI材料用のマイクロリソグラフィー用のレジスト材料である。
LED周辺分野では、LEDの封止材、リフレクターや放熱性能を備えた基板上にLEDを配置した基板の封止材である。
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。下記実施例および比較例中、「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。「数平均分子量」および「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(shodex GPC K−804、K−802.5;昭和電工(株)製)を、GPC溶媒としてクロロホルムを用いた。 また重合体1分子当たりに導入された官能基数は、1H−NMRによる濃度分析、及びGPCにより求まる数平均分子量を基に算出した。ただしNMRはBruker社製ASX−400を使用し、溶媒として重クロロホルムを用いて23℃にて測定した。
<色差ΔE*>
日本電色工業製、分光色差計SE2000、標準白板(X:93.06、Y:94.91、Z:112.52)を用いた。標準試料は幅10mmの石英セルとした。この石英セルに試料を泡かみしないように流し込み、透過法により、色差ΔE*を求めた。
<紫外線硬化による深部硬化性>
ポリプロピレン製カップ(直径18mm、高さ20mm)に、紫外線硬化性組成物を厚さ18mmになるように流し込み、側面をアルミ箔で覆い、紫外線照射により硬化した。紫外線硬化した断面を切出し、断面の厚みを物差しで測定し深部硬化性とした。
<紫外線硬化>
フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製、型式 LH6、Hバルブを使用した。特に条件を記載しない場合の紫外線硬化条件は500mW/cm、1000mJ/cmとした。
なお紫外線光量計はウシオ電機製、UIT−150、受光センサーのピーク波長が365nmのものを使用した。
<光線透過率>
日本分光製、紫外可視分光光度計V−560を用いて、スキャンスピード200nm/minの条件で、試験片の光線透過率を測定した。
<合成例>
(合成例1)架橋性シリル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)重合体の合成例
(1)重合工程
アクリル酸n−ブチル100部を脱酸素した。攪拌機付ステンレス製反応容器の内部を脱酸素し、臭化第一銅0.84部、脱酸素したアクリル酸n−ブチルのうち20部を仕込み、加熱攪拌した。アセトニトリル8.8部、開始剤としてジエチル2,5−ジブロモアジペート3.5部を添加、混合し、混合液の温度を約80℃に調節した段階でペンタメチルジエチレントリアミン(以下、トリアミンと略す)0.018部を添加し、重合反応を開始した。残りのアクリル酸n−ブチル80部を逐次添加し、重合反応を進めた。重合途中、適宜トリアミンを追加し、重合速度を調整した。重合時に使用したトリアミンの総量は0.15部であった。重合が進行すると重合熱により内温が上昇するので内温を約80℃〜約90℃に調整しながら重合を進行させた。モノマー転化率(重合反応率)が約95%以上の時点で揮発分を減圧脱揮して除去し、重合体濃縮物を得た。
(2)ジエン反応工程
上記濃縮物に1,7−オクタジエン(以下ジエン若しくはオクタジエンと略す)21部、アセトニトリル35部を添加し、トリアミン0.68部を追加した。内温を約80℃〜約90℃に調節しながら数時間加熱攪拌させて、重合体末端にオクタジエンを反応させた。
(3)酸素処理工程
ジエン反応が終了した時点で反応容器気相部に酸素‐窒素混合ガスを導入した。内温を約80℃〜約90℃に保ちながらしながら反応液を数時間加熱攪拌して反応液中の重合触媒と酸素を接触させた。アセトニトリル及び未反応のオクタジエンを減圧脱揮して除去し、重合体を含有する濃縮物を得た。濃縮物は著しく茶褐色に着色していた。
(4)第一粗精製工程
酢酸ブチルを重合体の希釈溶媒として使用した。重合体に対して100〜150重量部程度の酢酸ブチルで濃縮物を希釈し、ろ過助剤を添加して攪拌した後、不溶な触媒成分をろ過除去した。ろ液は重合触媒残渣によって着色し、濁っていた。
(5)第二粗精製工程
ろ液を攪拌機付ステンレス製反応容器に仕込み、吸着剤としてアルミニウムシリケート(キョーワード700SEN:協和化学製)、ハイドロタルサイト(キョーワード500SH:協和化学製)を添加した。気相部に酸素−窒素混合ガスを導入して約100℃で1時間加熱攪拌した後、吸着剤等の不溶成分をろ過除去した。着色は有するものの清澄なろ液を得た。ろ液を濃縮し、重合体粗精製物を得た。
(6)脱ハロゲン化工程(高温加熱処理工程)・吸着精製工程
重合体粗精製物、熱安定剤(スミライザーGS:住友化学(株)製)、吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)を添加し、減圧脱揮、加熱攪拌しながら昇温し、約170℃〜約200℃の高温状態で数時間程度加熱攪拌、減圧脱揮を行ない、重合体中のハロゲン基の脱離、吸着精製を実施した。吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)を更に追加、希釈溶媒として重合体に対して約10重量部の酢酸ブチルを添加、気相部を酸素−窒素混合ガス雰囲気にし、約170℃〜約200℃の高温状態で更に数時間程度加熱攪拌し、吸着精製を継続した。吸着処理後、重合体に対して90重量部の酢酸ブチルで希釈し、ろ過して吸着剤を除去した。ろ液を濃縮し、両末端にアルケニル基を有する重合体を得た。
(7)シリル化工程
上記方法により得られた重合体に、メチルジメトキシシラン(DMS)3.2部、オルト蟻酸メチル(MOF)1.6部、白金触媒[ビス(1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白金錯体触媒のイソプロパノール溶液:以下白金触媒という]0.0010部を混合し、約100℃に加熱攪拌した。1時間程度加熱攪拌後、未反応のDMS等の揮発分を減圧留去し、両末端に架橋性シリル基としてジメトキシシリル基を有する重合体[P1]を得た。重合体は褐色に着色していた。得られた重合体[P1]の数平均分子量は約14000、分子量分布は1.3であった。重合体1分子当たりに導入された平均のシリル基の数をH NMR分析により求めたところ、約1.8個であった。
(合成例2)架橋性シリル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)/(アクリル酸エチル)/アクリル酸メトキシエチル)共重合体の合成例
アクリル酸n−ブチル100部の代わりに、アクリル酸n−ブチル28部、アクリル酸エチル40部、アクリル酸2-メトキシエチル33部を、臭化銅を0.93部、ジエチル2,5−ジブロモアジペートを2.6部用いる以外は、合成例1と同様の操作を実施し、両末端に架橋性シリル基としてジメトキシシリル基を有する黄褐色の共重合体[P2]を得た。得られた重合体[P2]の数平均分子量は約17000、分子量分布は1.2であった。重合体1分子当たりに導入された平均のアクリロイル基の数をH NMR分析により求めたところ、約1.9個であった。
(合成例3)アクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)重合体の合成例
(1)重合工程
アクリル酸n−ブチル100部を脱酸素した。攪拌機付ステンレス製反応容器の内部を脱酸素し、臭化第一銅0.42部、脱酸素したアクリル酸n−ブチルのうち20部を仕込み、加熱攪拌した。アセトニトリル8.8部、開始剤としてジエチル2,5−ジブロモアジペート3.5部を添加、混合し、混合液の温度を約80℃に調節した段階でペンタメチルジエチレントリアミン(以下、トリアミンと略す)0.018部を添加し、重合反応を開始した。残りのアクリル酸n−ブチル80部を逐次添加し、重合反応を進めた。重合途中、適宜トリアミンを追加し、重合速度を調整した。重合時に使用したトリアミンの総量は0.17部であった。重合が進行すると重合熱により内温が上昇するので内温を約80℃〜約90℃に調整しながら重合を進行させた。モノマー転化率(重合反応率)が約95%以上の時点で反応容器気相部に酸素‐窒素混合ガスを導入した。内温を約80℃〜約90℃に保ちながらしながら反応液を数時間加熱攪拌して反応液中の重合触媒と酸素を接触させた。アセトニトリル及び未反応のモノマーを減圧脱揮して除去し、重合体を含有する濃縮物を得た。濃縮物は著しく濃緑色に着色していた。
(2)精製工程
酢酸ブチルを重合体の希釈溶媒として使用した。上記重合体に対して100重量部程度の酢酸ブチルで希釈し、ろ過助剤を加えて加熱処理し、ろ過した。またろ液に対して吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワード500SH)を添加し、濾過して清澄液を得た。ろ液を濃縮し、ほぼ無色透明の重合体を得た。
(3)アクリロイル基導入工程
重合体を重合体に対して約100重量部のN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)に溶解させて、アクリル酸カリウム(末端Br基に対して約2モル当量)、熱安定剤(H−TEMPO:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−n−オキシル)、吸着剤(キョーワード700SEN)、を添加し、約70℃で数時間加熱攪拌した。DMACを減圧留去し、重合体濃縮物を重合体に対して約100重量部の酢酸ブチルで希釈し、ろ過助剤を添加して固形分をろ別し、ろ液を濃縮し、両末端にアクリロイル基を有する重合体[P3]を得た。重合体は褐色に着色していた。得られた重合体[P3]の数平均分子量は約12000、分子量分布は1.1であった。重合体1分子当たりに導入された平均のアクリロイル基の数をH NMR分析により求めたところ、約1.9個であった。
(合成例4)アクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)重合体の合成例
開始剤としてジエチル2,5−ジブロモアジペートを1.8部用いる以外は、合成例3と同様の操作を実施し、両末端にアクリロイル基を有する薄褐色の重合体[P4]を得た。得られた重合体[P4]の数平均分子量は約22500、分子量分布は1.3であった。重合体1分子当たりに導入された平均のアクリロイル基の数をH NMR分析により求めたところ、約1.9個であった。
(合成例5)アクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)/(アクリル酸エチル)/アクリル酸メトキシエチル)共重合体の合成例
アクリル酸n−ブチル100部の代わりに、アクリル酸n−ブチル28部、アクリル酸エチル40部、アクリル酸2-メトキシエチル33部を、臭化銅を0.47部、ジエチル2,5−ジブロモアジペートを2.6部用いる以外は、合成例3と同様の操作を実施し、両末端にアクリロイル基を有する濃褐色の共重合体[P5]を得た。得られた重合体[P5]の数平均分子量は約14000、分子量分布は1.3であった。重合体1分子当たりに導入された平均のアクリロイル基の数をH NMR分析により求めたところ、約1.8個であった。
(合成例6)アクリロイル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)重合体の合成例
開始剤として、α―ブロモ絡酸エチルを1.9部、トリアミン総量を1.4部用いる以外は、合成例3と同様の操作を実施し、片末端にアクリロイル基を有する褐色の重合体[P6]を得た。得られた重合体[P6]の数平均分子量は約12000、分子量分布は1.1であった。重合体1分子当たりに導入された平均のアクリロイル基の数をH NMR分析により求めたところ、約0.9個であった。
(実施例1)
上記合成例1で得られた重合体[P1]100部に対し、デグッサ−ヒュルス社製濃度50wt%の過酸化水素水5部を添加し、よく混合した後100℃5時間加熱した。処理前には褐色であった重合体[P1]は極薄黄色に着色が低減した。
(実施例2)
過酸化水素水を10部添加した以外は実施例1と同様にして、100℃5時間加熱したところ、処理前には褐色であった重合体[P1]は極薄黄色に着色が低減した。
(比較例1)
過酸化水素水を添加しない以外は実施例1と同様にして、空気存在下で100℃7時間加熱したが、色に変化は見られなかった。
(比較例2)
純水を5部を添加する以外は実施例1と同様にして、100℃7時間加熱したが、色に変化は見られなかった。
(比較例3)
過酸化水素水の代わりに三菱ガス化学社製過炭酸ナトリウム5部を添加する以外は実施例1と同様にして、100℃7時間加熱したが、ポリマー中に粉体が分散し色の変化を観察することは出来なかった。
(比較例4)
空気存在下で50℃16時間加熱する以外は実施例1と同様にして、処理を実施したが、色に変化は見られなかった。
(比較例5)
空気存在下で80℃6時間加熱する以外は実施例1と同様にして、処理を実施したが、色に変化は見られなかった。
(実施例3)
重合体[P1]の代わりに、合成例2で得られた共重合体[P2]100部を用い、デグッサ−ヒュルス社製濃度35wt%の過酸化水素水5部を用いる以外は実施例1と同様にして、100℃6時間加熱したところ、処理前には黄褐色であった重合体[P2]は極薄黄色に着色が低減した。色差ΔE*を求めたところ、処理前後で、23.1から13.0に低減した。
(実施例4)
重合体[P1]の代わりに、合成例3で得られた重合体[P3]100部を用いる以外は実施例1と同様にして、100℃3時間加熱したところ、処理前には褐色であった重合体[P3]は極薄黄色に着色が低減した。
(実施例5〜12)
合成例3で得られた重合体[P3]100部に、濃度50%の過酸化水素水0.1部〜2部を表1に示すように添加し、100℃3時間加熱したのちに、色差ΔE*を測定した。
Figure 2012211216
(実施例13)
合成例3で得られた重合体[P3]100部に、濃度50%の過酸化水素水0.5部を入れて、100℃1時間攪拌した。酢酸ブチルを5部添加し、120℃2時間攪拌脱揮して水および溶媒を減圧留去した。処理の前後で、色差ΔE*は16.7から3.7に低減した。
(実施例14)
合成例3で得られた重合体[P3]100部に、濃度50%の過酸化水素水0.5部を入れて、100℃1時間攪拌した。120℃2時間攪拌脱揮して水を減圧留去した。処理の前後で、色差ΔE*は16.7から5.7に低減した。処理前後の重合体[P3]各100部に対し、紫外線ラジカル開始剤として、IRGACURE819(チバ・ジャパン製)を0.1部、DAROCUR1173(チバ・ジャパン製)を0.2部添加して紫外線硬化性組成物を調整し、紫外線硬化による深部硬化性を測定したところ処理前重合体:10mmから処理後重合体:18mm以上に向上した。
(実施例15)
合成例3で得られた重合体[P3]100部に、和光純薬製濃度3%の過酸化水素水8部を入れて100℃1時間攪拌した後、120℃2時間攪拌脱揮して水を減圧留去した。処理の前後で、褐色から極薄黄色に着色が低減した。処理前後の重合体[P3]各100部に対し、紫外線ラジカル開始剤として、IRGACURE819(チバ・ジャパン製)を0.1部、DAROCUR1173(チバ・ジャパン製)を0.2部添加して紫外線硬化性組成物を調整し、紫外線硬化による深部硬化性を測定したところ処理前重合体:10mmから処理後重合体:18mm以上に向上した。
(実施例16)
重合体[P1]の代わりに、合成例4で得られた重合体[P4]100部を用いる以外は実施例1と同様にして、100℃2時間加熱したところ、処理前には薄褐色であった重合体[P4]は無色透明に着色が低減した。
(実施例17)
合成例4で得られた重合体[P4]100部に、和光純薬製濃度3%の過酸化水素水3部を入れて100℃1時間攪拌した後、120℃2時間攪拌脱揮して水を減圧留去した。処理の前後で、色差ΔE*は20.2から8.3に低減した。処理前後の重合体[P4]各100部に対し、紫外線ラジカル開始剤として、IRGACURE819(チバ・ジャパン製)を0.1部、DAROCUR1173(チバ・ジャパン製)を0.2部添加して紫外線硬化性組成物を調整し、紫外線硬化による深部硬化性を測定したところ処理前重合体:8mmから処理後重合体:16mmに向上した。
(実施例18)
重合体[P1]の代わりに、合成例5で得られた共重合体[P5]100部を用い、デグッサ−ヒュルス社製濃度35wt%の過酸化水素水5部を用いる以外は実施例1と同様にして、100℃4時間加熱したところ、処理前には濃褐色であった重合体[P5]は極薄黄色に着色が低減した。色差ΔE*を測定したところ、処理前後で、39.5から10.7に低減した。
(実施例19)
重合体[P1]の代わりに、合成例6で得られた重合体[P6]100部を用いる以外は実施例1と同様にして、100℃3時間加熱したところ、処理前には褐色であった重合体[P6]は極薄黄色に着色が低減した。
(実施例20)
合成例6で得られた重合体[P6]100部に、和光純薬製濃度3%の過酸化水素水5部を入れて100℃1時間攪拌した後、120℃1時間攪拌脱揮して水を減圧留去した。処理の前後で、色差ΔE*は16.7から3.8に低減した。
(実施例21)
実施例16で過酸化水素水処理により着色を低減した重合体[P4]12部および実施例19で過酸化水素水処理により着色を低減した重合体[P6]88部に、酸化防止剤としてIRGANOX1010(チバ・ジャパン製)1部、スミライザーTPL−R(住友化学社製)1部を添加し120℃2時間加温して溶解した。さらに反応性希釈モノマーとしてイソステアリルアクリレート(ISTA、大阪有機化学工業製)15部、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(ライトアクリレート130A、共栄社化学社製)を添加し、紫外線ラジカル開始剤としてIRGACURE819(チバ・ジャパン製)を0.1部、DAROCUR1173(チバ・ジャパン製)を0.2部添加して紫外線硬化性組成物を調整した。紫外線硬化性組成物を厚み1mmになるように型枠に流し込み、紫外線照射(500mW/cm、3000mJ/cm)により、厚み1mmの硬化物シートを得た。得られたシートを150℃オーブン中で耐熱試験を実施し、耐熱試験前後での光線透過率(700nm)を測定した。その結果、初期98.9%、150℃7日後98.8%、150℃21日後97.7%とほとんど光線透過率は低下しなかった。
(比較例6)
過酸化水素水処理を実施していない重合体[P4]、[P6]を用いる以外は実施例21と同様にして、紫外線硬化性組成物を調整し、紫外線照射により硬化物シートを得、同様に耐熱試験を実施した。耐熱試験前後での光線透過率は、初期98.4%、150℃7日後80.4%、150℃21日後65.5%と著しく光線透過率が低下した。
過酸化水素水と100℃以上で接触させることにより、ビニル系重合体の着色は低減するが、空気下(酸素存在下)や純水の添加では着色は低減されず、また、過炭酸ナトリウムでの処理はビニル系重合体中に粉体が分散してしまい、透明な重合体が得られない。また、過酸化水素水で処理することにより紫外線硬化時における深部硬化性が改善され、得られる硬化物の耐熱試験における光線透過率の低下も抑制されることがわかる。
本発明の着色低減方法は、得られるビニル系重合体の着色が低減することにより、外観が重視される用途に用いられるのみならず、紫外線硬化に際しては、深部硬化性が良好な硬化性組成物が得られる。

Claims (9)

  1. 遷移金属錯体を重合触媒とするビニル系モノマーの原子移動ラジカル重合により製造されるビニル系重合体の着色低減方法であって、加水分解性シリル基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基から選択される少なくとも一つの架橋性官能基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)に対し、過酸化水素水を100℃以上で接触させることを特徴とする着色低減方法。
  2. 架橋性官能基を平均して少なくとも一個有するビニル系重合体(I)または該ビニル系重合体(I)を製造する工程の途中で得られる中間生成物に対し、過酸化水素を除く酸化剤を接触させたのちに、架橋性官能基を有するビニル系重合体(I)と過酸化水素水とを接触させることを特徴とする請求項1に記載の着色低減方法。
  3. 過酸化水素を除く酸化剤が、酸素、オゾン、有機過酸化物から選択される少なくとも一つの酸化剤であることを特徴とする請求項2に記載の着色低減方法。
  4. ビニル系重合体(I)が、(メタ)アクリル酸エステル系重合体であることを特徴とする請求項1〜3のうち何れかに記載の着色低減方法。
  5. ビニル系重合体(I)が、アクリル酸エステル系重合体であることを特徴とする請求項1〜4のうち何れかに記載の着色低減方法。
  6. ビニル系重合体(I)の架橋性官能基が分子鎖末端にあることを特徴とする請求項1〜5のうち何れかに記載の着色低減方法。
  7. 過酸化水素水と接触させることにより、接触前より色差ΔE*が10以上低下することを特徴とする請求項1〜6のうち何れかに記載の着色低減方法。
  8. 請求項1〜7のうち何れかの方法により得られる、ビニル系重合体を含有する硬化性組成物。
  9. 請求項8に記載の硬化性組成物より得られた硬化物。
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