JP2012211017A - 流動型ホイールコンベアの移載用ストッパ装置及び切り出し・ストッパ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一側端部に、物品Wを止める形状のストッパ部11aを備え、中間部位を物品Wの移送方向と直交する回転軸12で上下方向への揺動が可能に支持され、他側端部は、進退片14に駆動されてストッパ部11aを沈ませる動作を与えられる被駆動部11bに構成されたシーソー片11と、シーソー片11のストッパ部11aを、浮上させる駆動力を付与する弾性体13と、流動型ホイールコンベアの終端部へ前進、後退をするように設置され、後方側端部には、シーソー片11の被駆動部11bを拘束し又はストッパ部11aを移送物品Wへ当たらない解除位置へ沈ませる操作部14aを備え、前方側端部は、コンベア上を移送されてきた物品Wを受け取る物品受取り装置により押し込まれる入力部14bに形成された進退片14とで構成されている。
【選択図】図2
Description
即ち、荷物の運搬や移動、載せ替えの作業はできるだけ簡便に軽労働として行えるように機械化し、自動化することが望まれている。それも電源を必要としない「からくり仕掛け」にて実現することが望まれている。
因みに、倉庫や生産現場におけるワークの供給、運搬には、ホイールコンベアを一定の角度前傾させて用い、物品を重力作用で移送する所謂流動型ホイールコンベアが、電源を必要としない「からくり仕掛け」の手段として重宝され、多く採用されている。それでもなお、流動型ホイールコンベアの下流側終端部では、依然として人手により移送物品をコンベアから下ろし、台車或いは他のコンベア等へ移載する作業の更なる自動化の実現要求がある。
因みに、コンベアから下ろした物品を、台車或いは他のコンベア等へ移載する先行技術としては、下記の先行技術文献1〜3に記載された技術が知られている。
しかし、倉庫や生産現場におけるワークの供給、運搬に際しては、流動型ホイールコンベアの下流側終端部からそのまま真っ直ぐ同じ方向へ移送物品を移載する要求が多い。ところが特許文献1、2に開示された移載装置では、前記した要求を満たすことはできないという問題がある。
因みに、流動型ホイールコンベアの下流側終端部へ真っ直ぐな配置関係に接した運搬台車や次順の流動型ホイールコンベア(流動棚)へ移送物品を移載する要求は現実に多く存在する。
しかも移送物品のストッパ機構と、同ストッパの解除機構はそれぞれ別個独立の構成とされ、別々に組み立てられている。したがって、各機構が大掛かりな構成となり、コンベア等への組み付けや調整の作業が難しく、高さ位置や動作寸法の変更が面倒である。
但し、既往のストッパ機能に切り出し機能を付加するために複雑な仕掛けを施すことによって、装置が複雑になったり、高価なものとなったり、或いは取付スペースの場所的制約が大きくなったりするようでは、「からくり仕掛け」本来の良さを減殺することになって不具合である。
本発明の次の目的は、移送物品を流動型ホイールコンベアの下流側終端部から、そのまま真っ直ぐ同じ方向へ、例えば運搬台車や次順の流動型ホイールコンベアなどへ移送物品を移載できるほか、必要に応じて流動型ホイールコンベアの下流側終端部に対して直交する方向へ移動する運搬台車などへも移送物品を移載できる、流動型ホイールコンベアの移載用ストッパ装置を提供することである。
本発明の更なる目的は、移送物品の止め置き状態(ストッパ機能)を解除した際には、予め定めた数量の移送物品だけを流動させて載せ替え等の目的を達することができ、且つ前記数量以降の移送物品は、自動的にコンベア上へきっちり止め置く「切り出し機能」をも発揮する構成で、しかも軽便で場所をとらない「からくり仕掛け」による流動型ホイールコンベアの移載用切り出し・ストッパ装置を提供することも目的としている。
本発明の究極の目的は、移送物品のストッパ機構と、同ストッパの解除機構、及び載せ替え数量を特定して後続の移送物品をせき止める切り出し機構を含む移載手段を、合一のユニットとして構成すると共に、流動型ホイールコンベアへの取り付けや調整が容易な構成とした、流動型ホイールコンベアの移載用ストッパ装置ないし切り出し・ストッパ装置を提供することである。
一側端部に、流動型ホイールコンベア2上を移送される物品Wを止める形状のストッパ部11aを備え、中間部位を前記物品Wの移送方向と直交する配置の回転軸12で上下方向への揺動が可能に支持され、他側端部は、後述の進退片14に駆動されて前記ストッパ部11aを移送物品Wの底面より以下に沈み込ませる動作を与えられる被駆動部11bに構成されたシーソー片11と、
前記シーソー片11に対して、ストッパ部11aを、移送物品Wを止める高さ位置へ浮上させる駆動力を付与する弾性体13と、
流動型ホイールコンベア2の終端部へ一定のストロークで直線状の前進、後退をするように設置され、後方側端部には、前記シーソー片11の被駆動部11bへ接して同被駆動部の位置を拘束し又は被駆動部11bを駆動して前記ストッパ部11aを移送物品Wへ当たらない解除位置へ沈み込ませて同解除位置を保持する操作部14aを備え、前方側端部は、流動型ホイールコンベア2の終端部から一定のストローク分相当を突き出され、同コンベア2上を移送されてきた物品Wを受け取る物品受取り装置4又は4’により押し込まれる入力部14bに形成された進退片14とで構成されており、
流動型ホイールコンベア2の下流側終端部の位置に、前記シーソー片11のストッパ部11aがホイールコンベア20上を移送される物品Wと相対峙する位置へ出没し、前記進退片14の入力部14bはコンベア2の下流側終端部から一定のストローク分突き出した状態に設置され、
前記進退片14の入力部14bが物品受取り装置4又は4’により一定のストローク押し込まれると、前記シーソー片11のストッパ部11aが操作部14aにより流動型ホイールコンベア2上の移送物品Wの底面より以下へ沈み込んで同移送物品Wの前進移動を許し、前記物品受取り装置4又は4’が前記入力部14bから離れると、前記弾性体13により前記進退片14が押し戻され、シーソー片11のストッパ部11aがコンベア2上の移送物品Wを止める位置へ浮上することを特徴とする。
一側端部に、流動型ホイールコンベア2上を移送される物品Wを止める形状のストッパ部11aを備え、中間部位を前記物品Wの移送方向と直交する配置の回転軸12で上下方向への揺動が可能に支持され、他側端部は、後述の進退片14に駆動されて前記ストッパ部11aを移送物品Wの底面より以下に沈み込ませる動作を与えられる被駆動部11bに構成されたシーソー片11と、
前記シーソー片11に対して、ストッパ部11aを、移送物品Wを止める高さ位置へ浮上させる駆動力を付与する弾性体13と、
流動型ホイールコンベア2の終端部へ一定のストロークで直線状の前進、後退をするように設置され、後方側端部には、前記シーソー片11の被駆動部11bへ接して同被駆動部の位置を拘束し又は被駆動部11bを駆動して前記ストッパ部11aを移送物品Wへ当たらない解除位置へ沈み込ませて同解除位置を保持する操作部14aを備え、前方側端部は、流動型ホイールコンベア2の終端部から一定のストローク分相当を突き出され、同コンベア2上を移送されてきた物品Wを受け取る物品受取り装置4又は4’により押し込まれる入力部14bに形成された進退片14と、
及び上記進退片14と連結されて同進退片14と共に一定のストローク前進、後退するように流動型ホイールコンベア2の上流側に向けて配置されたリンク材50と、
流動型ホイールコンベア2上を進む移送物品Wのうち、終端位置から数えて特定した切り出し個数目の移送物品Wへ当たる位置へストッパ片51aが出没するように設置された切り出しストッパ51とで構成され、
上記進退片14の前進動作を伝える前記リンク材50により前記切り出しストッパ51のストッパ片51aを移送物品Wへ当たらない位置まで沈ませ、同進退片14の後退動作により前記ストッパ片51aは移送物品Wへ当る位置へ突き出して切り出し機能を働くことを特徴とする。
シーソー片11とこれを揺動可能に支持する回転軸12、及び同シーソー片のストッパ部11aを移送物品Wを止める高さ位置へ浮上させる駆動用の弾性体13、並びに進退片11は、断面が溝形状のユニットケーシング10の溝内に、シーソー片11は上下方向への揺動が可能に、進退片14は一定のストロークで直線状の前進、後退が可能に組み込まれた構成でユニット化されており、前記ユニットケーシング10が流動型ホイールコンベア2の下流側終端部におけるコンベアフレーム21へ取り付けて設置されることを特徴とする。
少なくともシーソー片11のストッパ片11aを揺動可能に支持する回転軸12における、前記シーソー片11の外側部位に、流動型ホイールコンベア2を構成するホイール20aと同一外径の補助ホイール16が設置されていることを特徴とする。
シーソー片11とこれを揺動可能に支持する回転軸12、及び同シーソー片のストッパ部11aを移送物品Wを止める高さ位置へ浮上させる駆動用の弾性体13、並びに進退片11は、断面が溝形状のユニットケーシング10の溝内に、シーソー片11は上下方向への揺動が可能に、進退片14は一定のストロークで直線状の前進、後退が可能に組み込まれた構成でユニット化されており、
前記ユニットケーシング10は流動型ホイールコンベア2の下流側終端部におけるコンベアフレーム21へ取り付けて設置されること、
リンク材50は、その前端部50aが前記進退片14と連結され、前記ユニットケーシング10の底面とコンベアフレーム21の上面との間を通って上流側へ配置され、その後端の操作部50bが、ストッパ片51の被駆動部51bと連係されていることを特徴とする。
少なくともストッパ片51を揺動可能に支持する回転軸52における、前記ストッパ片51の外側部位に、流動型ホイールコンベア2を構成するホイール20aと同一外径の補助ホイールが設置されていることを特徴とする。
また、本発明の移載用ストッパ装置1は、移送物品Wを流動型ホイールコンベア2の下流側終端部から、そのまま真っ直ぐ同じ方向へ、例えば運搬台車4や次順の流動型ホイールコンベアへと移載する機能を発揮することはもとより、必要に応じて流動型ホイールコンベア2の下流側終端部に対して直交する方向へ移動する運搬台車4’などへも移送物品Wを同様に移載することができるので、すこぶる使い勝手が良い。
その上、本発明の移載用ストッパ1は、移送物品Wのストッパ機構と同ストッパの解除機構とを含む移載手段が、ユニットケーシング10内へ合一のユニットとして構成されるので、流動型ホイールコンベア2の終端部への取り付けや調整が容易であり、この意味でも使用に便利である。
一端を前記シーソー片11へ連結して、ストッパ部11aを、移送物品Wを押し止める高さ位置へ浮上させる駆動力を付与する弾性体13と、
流動型ホイールコンベア2の終端部へ一定のストロークで直線状の前進、後退が可能に設置され、後方側端部には、前記シーソー片11の被駆動部11bへ接して同被駆動部11bの位置を拘束し又は同被駆動部11bを駆動して前記ストッパ部11aを移送物品Wへ当たらない解除位置へ沈み込ませて同解除位置を保持する操作部14aを備え、前方側端部は、流動型ホイールコンベア2の終端部から一定のストローク分相当を突き出され、同コンベア2上を移送されてきた物品Wを受け取る物品受取り装置4又は4’により押し込まれる入力部14bに形成された進退片14とで構成する。
流動型ホイールコンベア2の下流側終端部の位置に、前記シーソー片11のストッパ部11aがホイールコンベア20上を移送される物品Wと相対峙する位置へ出没し、前記進退片14の入力部14bは流動型ホイールコンベア2の下流側終端部から一定のストローク分突き出した状態に設置する。
前記進退片14の入力部14bが物品受取り装置4又は4’により一定のストローク押し込まれると、前記シーソー片11のストッパ部11aが操作部14aにより流動型ホイールコンベア2上の移送物品Wへ当たらない位置へ沈み込んで同移送物品Wの前進移動を許し、前記物品受取り装置4又は4’が前記入力部14bから離れると、前記弾性体13により前記進退片14が押し戻され、シーソー片11のストッパ部11aがコンベア2上の移送物品Wを止める位置へ浮上する。
上記進退片14と連結して同進退片14と共に一定のストロークを前進、後退するように流動型ホイールコンベア2の上流側に向けて配置されたリンク材50と、
流動型ホイールコンベア2上を進む移送物品Wのうち、終端位置から数えて特定した切り出し個数目の移送物品Wへ当たる位置へストッパ片51aが出没するように設置された切り出しストッパ51とを付加して構成する。
上記進退片14の前進動作を伝える前記リンク材50により前記切り出しストッパ51のストッパ片51aを移送物品Wへ当たらない位置まで沈ませ、同進退片14の後退動作により前記ストッパ片51aを移送物品Wへ当る位置へ突き出させて切り出し機能を働く構成である。
本発明の流動型ホイールコンベアの移載用切り出し・ストッパ装置も、上記移載用ストッパ装置1と共通する断面が溝形状のユニットケーシング10の溝内に、シーソー片11は上下方向への揺動が可能に、進退片14は一定のストロークで直線状の前進、後退が可能に組み込まれた構成でユニット化される。
図1から図3に示した移載用ストッパ装置1の実施例は、図2と図3を見ると分かり易いように、流動型ホイールコンベア2を構成する一列のホイールコンベア20のコンベアフレーム21の溝内へ挿入して設置される溝形断面形状のユニットケーシング10の溝内に、各構成要素を纏めて組み込んだユニットとして構成され使用される。
シーソー片11は、一例として図1に示した構成の流動型ホイールコンベア2の上を移送される物品Wの前面を押し止めるストッパ部11aとして、前側端部を鋭角状に屈曲した形状で備えている(図2を参照)。このシーソー片11は、その中間部位を、前記物品Wの移送方向(矢印P参照)と直交する配置の回転軸12で、上下方向への揺動が可能に支持されている。そして、同シーソー片11の後側端部は、反時計方向へ略直角状に曲げて、後述する進退片14が押し込まれる動作を利用して、前記ストッパ部11aを移送物品Wの前面の下縁より以下に沈み込ませるストッパ解除の操作を受ける被駆動部11bに構成されている。
ユニットケーシング10は、図1及び図3Bを見ると分かり易いように、横断面が溝形状で、長手方向に均等な形態の押出材などを一定の長さに切断して構成されている。これは図1の流動型ホイールコンベア2を構成するべく、中央列に配置されたホイールコンベア20のコンベアフレーム21が、やはり横断面を溝形状に形成されていることを前提として、同コンベアフレーム21の溝内へユニットケーシング10を嵌め込んで取り付け設置することを容易に可能とするための構成であり、ユニットケーシング10は前記嵌め込みが可能な寸法比率に形成されている。
なお、図2、図3中の符号16は、上記流動型ホイールコンベア2を構成するべく、中央列に配置されたホイールコンベア20と、そのコンベアフレーム21へ接続した上記ユニットケーシング10に組み込まれた移載用ストッパ装置1との間における、移送物品Wの移動を滑らかにするべくユニットケーシング10の前後2箇所に設置した補助ホイールであり、ホイールコンベア20のホイール20aと同径に形成されている。
前記の各補助ホイール16を設置しない場合、ホイールコンベア20上を移送されてきた物品Wの種類、形状によっては、その底面がコンベアフレーム21へ突っかかって移載が円滑に行われないおそれがあるので、前記補助ホイール16を設置することにより解決している。
最前列の補助ホイール16は、ホイールコンベア20のホイール20aとほぼ同径であるが、図示例の場合、後順の二つの補助ホイール16は、シーソー片11を支持した回転軸12におけるシーソー片11の両外側に分離した2個を一対として、及び進退片14の上方に位置する軸18における進退片14の両外側に分離した2個を一対としてそれぞれ設置しているが、この限りではない。両側の二つの補助ホイール16についてはいずれか一方の1個のみを補助ホイール16で構成してもよい。或いは前記1個ずつの補助ホイール16は前後に千鳥状の配置で設置してもよいが、その図示は省略する。
但し、ストッパ部11aの機能及び構成は、必ずしも移送物品Wの前面を押し止める手法に限らない。例えば移送物品Wの下面(底面)を上向きに押し上げる作用による摩擦力で移送物品Wを止め置く機能を働かせる構成でも同様に実施可能である。よって、当該ストッパ部11aの形状は、移送物品Wの下面を押し上げる機能に効果的な形状で実施することも好ましいことを申し添える。前記の構成、作用は、以下に説明する各実施例にも共通する事項であると理解されたい。
なお、上記シーソー片11の中間部位は、上記流動型ホイールコンベア2上の移送物品Wの移送方向(矢印P参照)と直交する配置の回転軸12で支持されて、シーソー片11は紙面の上下方向への揺動が可能に設置されている。そのためシーソー片11の中間部には、下向きに折り曲げた一対の軸受片11cが両サイドに形成され、回転軸12は、前記一対の軸受片11c間へ貫通させて設置され、その両端部がユニットケーシング10の両側壁で支持されている。
なおまた、回転軸12が、軸受片11cに対して回転自在な構成とするか、又は軸受片11cと回転軸12とは一体的な構成として、回転軸12がユニットケーシング10の両側壁で回転自在に支持される構成とするかは、単なる設計事項である。
その一方、シーソー片11の後側端部(図中の右側端部)に設けた被駆動部11bは、シーソー片11が、上記引っ張り用バネ13により常時時計回り方向の回転力を与えられていることを前提に、逆に反時計回り方向へ略直角な向きに屈曲した構成とされている。
因みに、図2及び図3A、Bに示した実施例において、進退片14の操作部14aが後退限度の位置にあるときは、上記溝形断面形状のユニットケーシング10における溝内の右端寄り位置に補助ホイール16を回転自在に支持したホイール軸18へ、操作部14aの背面が突き当たって止められた位置と定めた構成とされている。この後退限度の位置にある進退片14の後端に形成された入力部14bは、ユニットケーシング10の右端から一定のストロークSだけ突き出る構成とされている。
なお、操作部14aの後退限度の位置を規定する手段は、上記のホイール軸18の構成に限らない。ユニットケーシング10における溝側壁に突起を設けて突き当てる等の構成で実施することもできる。
こうしてシーソー片11が反時計回り方向へ回転される結果、前端のストッパ部11aは、逆にホイールコンベア20上を移送されてくる物品Wの前面の下縁(底面)より以下へ沈み込まされ、同物品Wの前進通過が可能に解放する。
そして、操作部14aは、前記の前進位置が保たれる限り、引っ張りバネ13の作用力に打ち勝って、前記ストッパ部11aを、ホイールコンベア20上を移送される物品Wの前面の下縁より以下に沈み込ませた「退避位置=ストップ解除」の状態に保たれる(拘束する)ことを理解できるであろう。換言すれば、後述する移送物品Wの受け取り用台車4が、前記操作部14aを上記ストロークSだけ押し込まれた「前進位置」(図3C)を保つ限り、移送物品Wを留め置くストップ機能は解除され、移送物品Wは移送状態(移載状態)となる。
こうして入力部14bが前記移送物品受け取り用台車4で押し続けられている限り、前記操作部14aは、引っ張り用バネ13の作用力に打ち勝って、被駆動部11bを押し上げた状態を保ち、ストッパ部11aが沈み込んだ退避位置を継続させ安定状態に拘束する(規制する)。
したがって、ストッパ部11aによる止め置き機能を解除されたホイールコンベア20上の物品Wは、重力作用により速やかに前進移動して、そのまま真っ直ぐに移送物品受け取り用台車4が備えるコンベア40(図1)上へ乗り込み、移載機能が奏される。
しかし、移送物品受け取り用台車4が図1の右方(矢印Kとは反対方向)へ後退移動して、進退片14の入力部14bから離れると、直ちに上記の引っ張り用バネ13がシーソー片11を時計回り方向へ回転させる作用力を働くから、自由になった進退片14の操作部14aを押し退ける形にシーソー片11は時計回り方向へ回転される。その結果、再びストッパ部11aがホイールコンベア20上を移送される物品Wの前面を押し止める位置へ浮上して、再び移送物品Wのストップ機能を働くことになる。
また、引っ張り用バネ13の前記作用力で時計回り方向に回転する被駆動部11bは、進退片14の操作部14aを押し退ける働きもして、進退片14を後退移動させる。そして、同被駆動部11bが操作部14aと丁度平面状態に接するのと同時期(進退片14がストロークSの後退をした時期)に、後退した操作部14aは丁度その後退限度位置を規定するホイール回転軸18へ突き当たって止まり、その位置が安定に保たれる。
したがって、本発明による移載ストッパ1の働きに電源等は必要でなく、また、移送物品受け取り用台車4を前進・後退させる操作以外に人出を要することもなく、目的の移載機能を働かせることができる。
本実施例2の特徴は、弾性体として圧縮用バネ13’を用いたことである。この圧縮用バネ13’は、シーソー片11の前端のストッパ部11aを、ホイールコンベア20上を移送されてくる物品Wの前面を押し止める高さ位置へ浮上させるため、更に言えば同シーソー片11に反時計廻り方向への回転力を作用させるために、シーソー片11の回転軸12の位置よりもストッパ部11aに近寄った位置へ一端部が連結され、他端部は前記位置のほぼ直下に相当するユニットケーシング10の溝底壁部と連結した構成とされている。
その他の構成と作用は、上記実施例と共通するので、説明は省略する。
なお、弾性体としては上記したバネに限らない。同様な作用効果を奏する限り、ゴムやプラスチック材、金属板バネなどを使用することができる。
本実施例3の特徴は、要するに流動型ホイールコンベア2上を矢印Pの方向に移送されてきた物品Wを、前記矢印Pの方向とは直交する矢印Qの方向へ移動する移送物品受け取り用台車4’へ移載する構成の使用例を示したものである。
本実施例3では、直交する矢印Qの方向に移動する移送物品受け取り用台車4’において、進退片14の入力部14bと対面する側面であって、同移送物品受け取り用台車4’の前記矢印Qの方向への移動に伴って前記入力部14bと接触する高さ位置に、所謂直動カムに似て進退片14の入力部14bへ接して同入力片14bを一定のストロークSだけ押し込むリフト量(カム作用のリフト)を有する作動部材44を設置した構成を特徴とする。
要は流動型ホイールコンベア2上を移送された物品Wの矢印P方向に対して、直交する矢印Q方向へ移動する移送物品受け取り用台車4’に、その移動に伴って、進退片14の入力部14bに一定のストロークSだけ同入力部14bを強力に押し込む手段44を設けて目的を達している。作動部材44の形状、構造は図示例の限りではない。
もっとも図6に示した移載用ストッパ装置1は、図4Aに示した実施例2,即ち弾性体として圧縮用バネ13’を用いた構成の実施例を採用しているが、勿論、この構成の限りではない、上述した他の実施例1或いは3と組み合わせた構成でも全く同様に実施することができる。
いずれにせよ、移載用ストッパ装置1の構成及び作用に関しては、既に詳述してきたので、ここで繰り返すことは省略し、以下には、切り出し機構の構成と作用、及び移載用ストッパ装置1との組み合わせ態様とそれに基づく作用等について説明を行う。
図示した実施例の場合、リンク材50は、図7に示したように、一例として長い金属製の帯板材を加工して成り、その一端には、上記移載用ストッパ装置1における進退片14の入力部14bの内面へ接合する連結部50aを形成している。前記連結部50aを進退片14の入力部14bと接着或いはビス止め等することにより進退片14と一体的に進退動作する構成とされる(但し、接合位置はこの位置に限らない。)。このリンク材50の長さの設計如何により、コンベア終端位置から数えて何個目の移送物品Wを切り出し可能とするかを決定できる。同リンク材50の他端に、切り出しストッパ51を切り出し操作させる駆動部50bが、垂直上向きに屈曲して起立させた形に形成されている。
前記切り出しストッパ片51aを、流動型ホイールコンベア2上を移動する移送物品Wを止める位置へ出没させる機構としては、先ず切り出しストッパ片51aを支持する支軸52回りのモーメント作用として、図示のストッパ片51aとは反対側の重量が遙かに大きく常に時計廻りの重量モーメントが優越する構成とされている。
そして、リンク材50の端部に形成した駆動部50bが、垂直に起立された構成であるのに対して、切り出しストッパ片51aの前記ストッパ片51aとは反対側の端部は、時計回り方向に約45度を角度に屈曲した被駆動部51bに形成されている。
したがって、切り出しストッパ51の一端である切り出しストッパ片51aは、常に上方へ突き出す方向へ回転力を受け、他端である被駆動部51bは、常に下方へ沈み込もうとする回転力が重力作用で生じている。
その故に、移送物品Wを切り出しストッパ51上をそのまま通過させる状態では、駆動部50bへ被駆動部51bが干渉して切り出しストッパ片51aが突き出さない状態を維持しているが、駆動部50bが被駆動部51bへの干渉がなくなれば、そのときは切り出しストッパ51aは突き出して、移送物品Wを止める。
つまり、切り出しストッパ片51aを移送物品Wへ当たらない位置まで沈ませ、同進退片14の後退動作により前記ストッパ片51aを移送物品Wへ当る位置へ突き出させて切り出し機能を働く構成である。
また、図示することは省略したが、切り出しストッパ51に関しても、同様に移送物品Wが突っかかって順調に流れない場合があるので、支軸52の外側位置へ補助ホイールを設けて実施することが好ましい。
2 流動型ホイールコンベア
11 シーソー片
11a ストッパ部
11b 被駆動部
12 回転軸
13 弾性体
14 進退片
14a 操作部
14b 入力部
4 移送物品受け取り用台車
10 ユニットケーシング
16 補助ホイール
20 ホイールコンベア
44 作動部
50 リンク材
51 切り出しストッパ
Claims (6)
- 一側端部に、流動型ホイールコンベア上を移送される物品を止める形状のストッパ部を備え、中間部位を前記物品の移送方向と直交する配置の回転軸で上下方向への揺動が可能に支持され、他側端部は、後述の進退片に駆動されて前記ストッパ部を移送物品の底面より以下に沈み込ませる動作を与えられる被駆動部に構成されたシーソー片と、
前記シーソー片に対して、ストッパ部を、移送物品を止める高さ位置へ浮上させる駆動力を付与する弾性体と、
流動型ホイールコンベアの終端部へ一定のストロークで直線状の前進、後退をするように設置され、後方側端部には、前記シーソー片11の被駆動部11bへ接して同被駆動部の位置を拘束し又は被駆動部を駆動して前記ストッパ部を移送物品へ当たらない解除位置へ沈み込ませて同解除位置を保持する操作部を備え、前方側端部は、流動型ホイールコンベアの終端部から一定のストローク分相当を突き出され、同コンベア上を移送されてきた物品を受け取る物品受取り装置により押し込まれる入力部に形成された進退片とで構成されており、
流動型ホイールコンベアの下流側終端部の位置に、前記シーソー片のストッパ部がホイールコンベア上を移送される物品と相対峙する位置へ出没し、前記進退片の入力部はコンベアの下流側終端部から一定のストローク分突き出した状態に設置され、
前記進退片の入力部が物品受取り装置により一定のストローク押し込まれると、前記シーソー片のストッパ部が操作部により流動型ホイールコンベア上の移送物品の底面より以下へ沈み込んで同移送物品の前進移動を許し、前記物品受取り装置が前記入力部から離れると、前記弾性体により前記進退片が押し戻され、シーソー片のストッパ部がコンベア上の移送物品を止める位置へ浮上することを特徴とする、流動型ホイールコンベアの移載用ストッパ装置。 - 一側端部に、流動型ホイールコンベア上を移送される物品を止める形状のストッパ部を備え、中間部位を前記物品の移送方向と直交する配置の回転軸で上下方向への揺動が可能に支持され、他側端部は、後述の進退片に駆動されて前記ストッパ部を移送物品の底面より以下に沈み込ませる動作を与えられる被駆動部に構成されたシーソー片と、
前記シーソー片に対して、ストッパ部を、移送物品を止める高さ位置へ浮上させる駆動力を付与する弾性体と、
流動型ホイールコンベアの終端部へ一定のストロークで直線状の前進、後退をするように設置され、後方側端部には、前記シーソー片の被駆動部へ接して同被駆動部の位置を拘束し又は被駆動部を駆動して前記ストッパ部を移送物品へ当たらない解除位置へ沈み込ませて同解除位置を保持する操作部を備え、前方側端部は、流動型ホイールコンベアの終端部から一定のストローク分相当を突き出され、同コンベア2上を移送されてきた物品を受け取る物品受取り装置により押し込まれる入力部に形成された進退片と、
及び上記進退片と連結されて同進退片と共に一定のストロークを前進、後退するように流動型ホイールコンベアの上流側に向けて配置されたリンク材と、
流動型ホイールコンベア上を進む移送物品のうち、終端位置から数えて特定した切り出し個数目の移送物品へ当たる位置へストッパ片が出没するように設置された切り出しストッパとで構成され、
上記進退片の前進動作を伝える前記により前記切り出しストッパのストッパ片を移送物品へ当たらない位置まで沈ませ、同進退片の後退動作により前記ストッパ片は移送物品へ当る位置へ突き出して切り出し機能を働くことを特徴とする、流動型ホイールコンベアの移載用切り出し・ストッパ装置。 - シーソー片とこれを揺動可能に支持する回転軸、及び同シーソー片のストッパ部を移送物品を止める高さ位置へ浮上させる駆動用の弾性体、並びに進退片は、断面が溝形状のユニットケーシングの溝内に、シーソー片は上下方向への揺動が可能に、進退片は一定のストロークで直線状の前進、後退が可能に組み込まれた構成でユニット化されており、前記ユニットケーシングが流動型ホイールコンベアの下流側終端部におけるコンベアフレームへ取り付けて設置されることを特徴とする、請求項1に記載した流動型ホイールコンベアの移載用ストッパ装置。
- 少なくともシーソー片のストッパ片を揺動可能に支持する回転軸における、前記シーソー片の外側部位に、流動型ホイールコンベアを構成するホイールと同一外径の補助ホイールが設置されていることを特徴とする、請求項1又は3に記載した流動型ホイールコンベアの移載用ストッパ装置。
- シーソー片とこれを揺動可能に支持する回転軸、及び同シーソー片のストッパ部を移送物品を止める高さ位置へ浮上させる駆動用の弾性体、並びに進退片は、断面が溝形状のユニットケーシングの溝内に、シーソー片は上下方向への揺動が可能に、進退片は一定のストロークで直線状の前進、後退が可能に組み込まれた構成でユニット化されており、
前記ユニットケーシングは流動型ホイールコンベア2の下流側終端部におけるコンベアフレーム21へ取り付けて設置されること、
リンク材は、その前端部が前記進退片と連結され、前記ユニットケーシングの底面とコンベアフレームの上面との間を通って上流側へ配置され、その後端の操作部が、ストッパ片の被駆動部と連係されていることを特徴とする、 請求項2に記載した流動型ホイールコンベアの移載用切り出し・ストッパ装置。 - 少なくともストッパ片を揺動可能に支持する回転軸における、前記ストッパ片の外側部位に、流動型ホイールコンベアを構成するホイールと同一外径の補助ホイールが設置されていることを特徴とする、請求項2又は5に記載した流動型ホイールコンベアの移載用切り出し・ストッパ装置。
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