JP4991475B2 - 部材の反転装置 - Google Patents

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本発明は、上下異なる形状を有する部材の反転作業で用いられる、部材の反転装置に関するものである。
従来の反転装置としては、例えば、箱形コンテナの上部開口をベルトコンベアで蓋をした状態のまま、ベルトコンベアごと反転させ、次いで、コンテナを開いてベルトコンベアを動作させることにより、部材を反転させた状態で取り出すものがある(例えば、特許文献1参照)。
実開平5−42112号公報
しかしながら、上記の従来装置は、コンテナをベルトコンベアごと反転させるためエアーシリンダに代表される駆動手段を用いる必要がある。このため、電力に代表されるエネルギー資源を有効に活用しようとする場合、改善の余地がある。
加えて、従来の反転装置は、コンテナを反転及び復帰させる工程が煩雑であるため、作業時間にも改善の余地があり、更に、構造が複雑となるため、コストの抑制という面においても改善の余地がある。
本発明の解決すべき課題は、従来の装置では、部材を反転させた状態にするにあたり、エネルギー資源の消費を伴う駆動手段が別途必要となることと、作業効率やコストの面に改善の余地があることであり、
本発明の目的とするところは、エネルギー資源の有効活用とコストの抑制を図りつつ、作業効率の改善された、部材の反転装置を提供することにある。
本発明である、部材の反転装置は、部材を搬送する搬送路と、前記部材の搬送方向に関して上昇勾配を形成する固定軌道と、この固定軌道上を回転しながら当該軌道に沿って移動可能な転動体と、この転動体に連結され前記転動体と共に回転可能なコンテナとを備え、このコンテナが部材を保持したときには、当該部材を保持したことによる重心バランスのずれにより、コンテナが回転して固定軌道を登って反転状態となり、コンテナから部材を取り外したときには、コンテナが、その自重によって回転しながら固定軌道を降ることで初期状態に復帰することを特徴とするものである。
なお、本発明に係るコンテナが部材を保持したときに生起される回転は、部材を保持する前後でコンテナに生じる重心バランスの変化が要因となる。
即ち、部材を保持したときのコンテナの重心位置が、部材を保持する前のコンテナのみの重心位置よりも上方にあって、コンテナのみの重心位置を挟んで搬送路から遠い位置になるように構成することで、コンテナは、部材を保持したことによる重心バランスのずれにより自動的に、固定軌道を登りながら回転する。具体的には、部材やコンテナの形状等に応じて、転動体とコンテナとの配置を適宜設定することでコンテナを回転させる。
また、本発明において、前記搬送路は、ベルトコンベヤやローラコンベア等の種々のものを利用可能であるが、部材の進行方向に向かう下降勾配を形成し、当該部材をその自重によって搬送させるもの、具体例としては、ローラコンベアを斜めに配置することが好ましい。
加えて、本発明によれば、前記コンテナに、このコンテナと共に反転及び復帰するロッド部材を設ける一方、前記搬送路に、コンテナの復帰に伴うロッド部材の押し下げによって、部材の搬送阻止が解除される部材ストッパを設けることが好ましい。
同様に、本発明によれば、前記コンテナに、このコンテナと共に反転及び復帰するロッド部材を設ける一方、前記コンテナの反転位置に、このコンテナから取り出した部材を搬送する他の搬送路を設け、当該他の搬送路に、前記ロッド部材と嵌合するロック本体部と、前記コンテナから取り出されて当該他の搬送路を搬送される部材が接触することで前記ロック本体部での前記ロッド部材の嵌合を解除するロック解除部とからなるロック機構を設けることが好ましい。
なお、本発明において、上述した2つのロッド部材は、それぞれ別体とすることも可能であるが、2つのロッド部材を共通化して1つのロッド部材とすることが好ましい。
また、本発明によれば、前記転動体を回転可能に保持する補助部材を設け、この補助部材をガイド機構により前記固定軌道と平行に移動可能に保持することが好ましい。
かかる補助部材としては、薄板状の部材が好ましい。また、ガイド機構としては、例えば、ローラとレールとの組み合わせからなる、既存の、いわゆる直動機構が挙げられるが、補助部材のスムースな移動を保証するものであれば、これに限定されない。
また、本発明において、上述の補助部材を設ける場合、この補助部材の移動量を調整してコンテナの反転量及び復帰量の少なくとも一方を調整可能な調整手段を設けることが好ましい。
かかる進退部材としては、例えば、自己の回転により進退可能なねじ状の部材が挙げられる。特に、ねじ状の部材の場合は、当該部材を回転させるだけで、補助部材との接触距離を微調整することができる。
また、本発明にかかるコンテナは、部材を着脱可能に保持できる構造であれば、種々の構造を利用することができるが、少なくともその保持部がフレーム構造であることが好ましく、更に好ましくは、コンテナ全体をフレーム構造とする。
更に、本発明によれば、固定軌道及び転動体を、ラック・ピニオン機構で構成することが好ましいが、転動体が固定軌道上を回転しながら当該軌道に沿って移動することができる動摩擦係数と、固定軌道の所定位置に留まることができる静止摩擦係数とを有すれば、ローラと摩擦面等、種々の構成を利用することができる。
本発明によれば、コンテナが部材を保持したときには、当該部材を保持したことによる重心バランスのずれにより、コンテナが回転して固定軌道を登って反転状態となる。これにより、コンテナは、電力に代表されるエネルギー資源を消費することなく、搬送路から送られた部材を保持することができる初期の状態から自動的に反転した状態となるので、搬送路から送られた部材も、反転した状態で取り出すことができる。
また、本発明によれば、コンテナから部材を取り外すときには、コンテナは、その自重によって固定軌道の勾配に沿って回転しながら降ることで初期の状態に復帰する。これにより、コンテナは、電力に代表されるエネルギー資源を消費することなく、反転した状態から初期の状態に自動的に復帰することで、搬送路から送られた新たな部材を、再度、反転した状態で取り出すことができる。
また、本発明によれば、コンテナをその自重によって回転させるだけの単純な工程で、その反転及び復帰を実現できるので、作業効率も改善される。しかも、本発明によれば、構造が簡素化されるため、コストの抑制も図れる。
従って、本発明によれば、エネルギー資源の有効活用とコストの抑制を図りつつ、作業効率の改善された、部材の反転装置を提供することができる。
また、本発明に係る搬送路が、部材の進行方向に向かう下降勾配を形成し、当該部材をその自重によって搬送させるものであれば、コンテナに至るまでの搬送も、電力に代表されるエネルギー資源を消費することなく、自動的に行うことができるので、エネルギー資源の有効活用に有効である。
加えて、本発明に係るコンテナに、このコンテナと共に反転及び復帰するロッド部材を設ける一方、部材をコンテナに送る搬送路に、コンテナの復帰に伴うロッド部材の押し下げによって、部材の搬送阻止が解除される部材ストッパを設ければ、電力に代表されるエネルギー資源を消費することなく、部材の搬送阻止として機能する部材ストッパを自動的に操作できるので、エネルギー資源の有効活用を図りつつ、部材の供給過多を防止できる。
同様に、本発明に係るコンテナに、このコンテナと共に反転及び復帰するロッド部材を設ける一方、かかるコンテナの反転位置に、このコンテナから取り出した部材を搬送する他の搬送路を設け、当該他の搬送路に、前記ロッド部材を着脱可能に保持するロック機構を設ければ、電力に代表されるエネルギー資源を消費することなく、ロック機構を自動的に操作できるので、エネルギー資源の有効活用を図りつつ、作業者の予期せぬコンテナの復帰を防止することができる。
特に、上述した2つのロッド部材を共通化することで1つのロッド部材とすれば、省スペース化が図れると共に、コストの抑制にも有効である。
また、本発明において、前記転動体を回転可能に保持する補助部材を設け、この補助部材をガイド機構によって固定軌道と平行に移動可能に保持すれば、固定軌道と転動体との間に加わる荷重が分散されることで、コンテナのスムースな反転及び復帰を実現できるので、作業効率の改善に有効である。
また、本発明において、上述の補助部材を設ける場合、この補助部材の移動量を調整してコンテナの反転量及び復帰量の少なくとも一方を調整可能な調整手段を設ければ、コンテナの反転量及び復帰量の少なくとも一方を部材の形状に応じて適宜変更できるので、作業効率の改善に有効である。
また、本発明にかかるコンテナの、少なくともその保持部がフレーム構造、更に好ましくは、コンテナ全体をフレーム構造とすれば、コンテナの軽量化が図れるので、コンテナのスムースな反転及び復帰を実現でき、作業効率の改善に有効である。
更に、本発明において、固定軌道と転動体とをラック・ピニオン機構で構成すれば、既存の機械要素を用いることで、コストの抑制に有効である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な形態を詳細に説明する。
図1〜3はそれぞれ、本発明の一形態である、自動変速機のアウトプットシャフト(以下、「部材」という)1の反転装置(以下、「本装置」という)を分割して示した図であって、そのうち、図1は、後述のコンテナ5に部材1を搬送するための第1搬送路2を、部材1と共に示す斜視図であり、図2は、第1搬送路2と共にコンテナ5と、その回転機構を示す斜視図であり、また、図3は、部材1をコンテナ5から取り出して搬送するための第2搬送路10を、反転した状態にある部材1と共に示す斜視図である。
図4は、本装置の全体構成を上方から示す平面図である。また、図5は、図4のうち、コンテナ5を反転及び復帰させる回転機構の構成を、コンテナ5側を取り除いた状態で示す要部平面図であり、図6及び7はそれぞれ、図5を矢印A,Bで示す方向から模式的に示す側面図及び正面図である。
更に、図8〜10はそれぞれ、本装置の作用を初期状態、反転過渡状態及び反転完了状態で示す側面図である。
部材1は、有底円筒部1aと、この円筒部1aの底部外表面から一体に繋がるシャフト部1bとを有し、有底円筒部1bの胴部外表面には、その胴回りに沿って環状溝1cが形成されている。部材1は、図1に示す状態で第1搬送路2に供給される。
第1搬送路2は、部材1を、そのシャフト部1bを下向きにした状態のままで移動させることができるローラコンベアである。第1搬送路2は、回転可能な複数のローラ2aを有し、かかるローラ2aによって、部材1を、そのシャフト部1bを下向きにした状態のままで移動可能に支持する。
第1搬送路2は、部材1の進行方向(図面左方向)に向かう下降勾配θ1を形成する。このため、本形態の第1搬送路2は、図1等に示すように、水平軸線Xを含む平面Fxに対して角度θ1で部材1の進行方向に向かって下向きに配置される。これにより、部材1は、図1に示すように、第1搬送路2の部材供給側(図面右側)に載せ置くだけで、その自重によって自動的にコンテナ5に向かって移動することができる。
符号3は、図2に示すように、筐体Cに固定された固定軌道としての、ラックである。ラック3は、第1搬送路2の搬出側(図面左側)から遠ざかる向きの上昇勾配θ2を形成する。本形態では、ラック3は、図2に示すように、筐体Cと共にユニット化されている。このため、例えば図6に示すように、筐体Cを第1搬送路2の搬出側を基点に水平軸線Xを含む平面Fxに対して角度θ2で傾けて位置決めすることで、ラック3を、第1搬送路2から遠ざかる向きの上昇勾配θ2位置決めすることができる。
符号4は、図2に示すように、ラック3と噛み合って、このラック3上を回転しながら当該ラック3に沿って移動可能な転動体としての、ピニオンである。
符号5は、部材1を保持するコンテナである。コンテナ5は、棒材5aで構成されたフレーム構造であって、棒材5aは、図2等に示すように、第1搬送路2から送られた部材1の環状溝1cに引っ掛けることで、部材1を着脱可能に保持する。
また、棒材5aの下端部には、コンテナ5と共に反転及び復帰するロッド部材5cが一体に設けられている。また、ロッド部材5cには、着脱により交換可能な延長部5dが設けられている。また、ロッド部材5cには、コンテナ5の一方の側面を構成する、側面板5bが一体に繋がる。
側面板5bには、図4等に示すように、連結シャフト6を介してピニオン4が一体に連結されている。これにより、ピニオン4は、コンテナ5と一体に回転することができる。なお、図4等に示す符号6aは、連結シャフト6に一体に設けられ、この連結シャフト6をコンテナ5の側面板5bに連結するための連結部である。
ここで、本装置に係るコンテナ5は、部材1を保持したときに、ラック3の傾斜θ2に沿った登りながらの回転が生起されるように構成されている。この回転は、部材1を保持する前後の重心バランスの変化が起因する。
即ち、部材1を保持したときのコンテナ5の重心位置が、部材1を保持する前のコンテナ5のみの重心位置よりも上方にあって、コンテナ5のみの重心位置を挟んで第1搬送路2の搬出側から遠い位置になるように構成することで、コンテナ5は、部材1を保持したことによる重心バランスのずれにより自動的に、ラック3を登りながら回転する。具体的には、部材1やコンテナ5の形状等に応じて、ピニオン4とコンテナ5との間の配置を適宜設定することでコンテナ5を回転させる。
これにより、第1搬送路2から搬送された部材1をコンテナ5で保持すれば、部材1を保持したことによる重心バランスのずれにより、コンテナ5は、ロッド部材5cと共に回転して自動的にラック3を登りながら反転し、部材1を取り外した後は、コンテナ5の自重によって自動的に転がり落ちながら初期の位置に復帰することができる。
また、符号7は、ピニオン4と共にコンテナ5を回転可能に保持する補助部材である。補助部材7は、図6等に示すように、平板状の部材であって、ガイド機構8により筐体Cの側壁Csに対してラック3と平行に移動可能に保持されている。また、補助部材7には、筐体側壁Csの上端を乗り越える上端部位7aが設けられている。
ガイド機構8は、ローラを有したスライダ8aとレール8bとの組み合わせからなる、既存の、いわゆる直動機構である。これにより、コンテナ5の反転及び復帰はスムースなものとなる。
また、筐体側壁Csの上部には、部材1の進行方向に沿って間隔を空けてコンテナ5の反転量及び復帰量を調整可能な調整手段Ajが設けられている。調整手段Ajは、筐体側壁Csの上部に間隔を空けて設けた基部Ctを貫通する進退部材9を有する。
進退部材9は、基部Ctに対して、自己の回転により進退可能なねじ状の部材である。進退部材9の先端は、補助部材7がガイド機構8に沿って移動するとき、補助部材7の上端部位7aと接触することによって補助部材7の移動量を規制する。これにより、進退部材9を回転させてその先端位置を変えるだけで、コンテナ5の反転量及び復帰量を部材1の形状に応じて適宜変更できる。
また、符号10は、図3に示すように、コンテナ5の反転位置に設けられ、このコンテナ5から取り出した部材1を搬送する第2搬送路である。第2搬送路10は、第1搬送路2と同様、複数のローラ10aを有するローラコンベアであって、コンテナ5の反転に伴う延長部5dの押し下げによって当該延長部5dを着脱可能に保持するロック機構11が設けられている。
ロック機構11は、既存のロック機構であって、延長部5dで押し下げられて延長部5dと嵌合するロック本体部11aと、第2搬送路10上の部材1と接触しこの接触によってロックを解除するロック解除部11bからなる。これにより、コンテナ5の反転と部材1の取り出しに同期させつつ、ロック機構11を自動的に操作できる。
図1等に示す符号12は、第1搬送路2上での部材1の搬送を阻止する部材ストッパである。
部材ストッパ12は、図1に示すような、ほぼL字形をなし、コンテナ5の復帰に伴う延長部5dの押し下げによって接触可能な操作片としての、長片12aと、同図に示す如く、第1搬送路2で搬送される部材1のシャフト部1bに接触して部材1の搬送を阻止する阻止片としての、短片12bとを屈曲部12cを介して一体に成形してなる。
部材ストッパ12は、その屈曲部12cが、水平軸線Oを含む平面Fxに対して垂直であって、第1搬送路2の進退方向に沿って延在する軸線O周りに揺動可能に、例えば、第1搬送路2で保持されている。
このため、例えば、部材ストッパ12の長片12aと短片12bとのバランスで、通常の状態では、短片12bがシャフト部1bに接触して、部材1の搬送を阻止するように構成すれば、コンテナ5の復帰に伴い、コンテナ5と共に回転した延長部5dが長片12aを押し下げると、部材ストッパ12が軸線O周りに揺動して、部材1の搬送を阻止していた短片12bが部材1のシャフト部1bと平行になって、当該短片12bが解除されることで部材1の搬送が可能となる。これにより、部材1の供給過多を防止すべく機能する部材ストッパ12を自動的に操作することができる。
本装置によれば、先ず図1に示すように、第1搬送路2に部材1が供給されると、第1搬送路2を滑り落ちてくる部材1は、ストッパ12によってその搬送が阻止される。そして、部材ストッパ12を解除すると、図2に示すように、コンテナ5が第1搬送路2から送られた部材1を保持する。
すると、コンテナ5が部材1を保持したときに生じる重心バランスのずれによって、コンテナ5は自動的に、図8、図9及び図10の順に回転してラック3を登って反転状態となる。
しかも、このとき、延長部5dもコンテナ5と共に反転して、図10に示すように、ロック機構11のロック本体部11aによって保持される。このため、作業者が図3に示すように、部材1を手作業で取り外そうとしても、不意にコンテナ5が復帰してしまうことがない。
また、作業者が、図3に示すように、第2搬送路10に沿って部材1を搬出する際には、その途中で部材1がロック解除部11bに接触して押し退けると、ロック本体部11aでの嵌合が解除される。このため、図10の位置にあるコンテナ5は、図9に示すように、自重によって回転しながら固定ラック3を降ることで図8(図1)に示す初期状態に復帰する。
しかも、このとき、延長部5dもコンテナ5と共に回転して、部材ストッパ12の短片12aを押し下げる。これにより、第1搬送路2で搬送を阻止されていた新たな部材1が初期の位置に復帰したコンテナ5に供給される。
即ち、本発明によれば、コンテナ5が部材1を保持することで、当該コンテナ5は、部材1を保持したことによる重心バランスのずれにより、自動的に回転してラック3を登って反転状態となる。これにより、コンテナ5は、電力に代表されるエネルギー資源を消費することなく、図2又は図8に示す初期状態から自動的に、図3又は図10に示す反転状態となるので、部材1も、図1に示す状態から図3に示す反転状態で取り出すことができる。
また、本発明によれば、コンテナ5から部材1を取り外すと、コンテナ5は、その自重によってラック3の勾配θ2に沿って回転しながら降ることで図1等に示す初期状態に復帰する。これにより、コンテナ5は、電力に代表されるエネルギー資源を消費することなく、図10等に示す反転状態から図8等に示す初期状態に自動的に復帰することで、第1搬送路2から図1に示す状態で送られた新たな部材1を、再度、図3に示す反転状態で取り出すことができる。
また、本発明によれば、コンテナ5をその自重によって回転させるだけの単純な工程で、その反転及び復帰を実現できるので、作業効率も改善される。しかも、本発明によれば、構造が簡素化されるため、コストの抑制も図れる。
従って、本発明によれば、エネルギー資源の有効活用とコストの抑制を図りつつ、作業効率の改善された、部材1の反転装置を提供することができる。
また、本形態の如く、第1搬送路2が、部材1の進行方向に向かう下降勾配θ1を形成し、当該部材1をその自重によって搬送させるものであれば、コンテナ5に至るまでの搬送も、電力に代表されるエネルギー資源を消費することなく、自動的に行うことができるので、エネルギー資源の有効活用に有効である。
加えて、本形態の如く、コンテナ5に、このコンテナ5と共に反転及び復帰するロッド部材5cとその延長部5dを設ける一方、第1搬送路2に、コンテナ5の復帰に伴う延長部5dの押し下げによって、部材1の搬送阻止が解除される部材ストッパ12を設ければ、電力に代表されるエネルギー資源を消費することなく、部材1の搬送阻止として機能する部材ストッパを自動的に操作できるので、エネルギー資源の有効活用を図りつつ、部材1の供給過多を防止できる。
同様に、本形態の如く、コンテナ5に、このコンテナ5と共に反転及び復帰するロッド部材5cとその延長部5dを設ける一方、かかるコンテナ5の反転位置に、このコンテナ5から取り出した部材1を搬送する第2搬送路10を設け、この第2搬送路10に、コンテナ5の反転に伴う延長部5dの押し下げによって当該延長部5dを着脱可能に保持するロック機構11を設ければ、電力に代表されるエネルギー資源を消費することなく、ロック機構11を自動的に操作できるので、エネルギー資源の有効活用を図りつつ、作業者の予期せぬコンテナ5の復帰を防止することができる。
特に、本形態の如く、2つの機能を有するロッド部材の延長部を1つのロッド部材5cの延長部5dとして共通化すれば、省スペース化が図れると共に、コストの抑制にも有効である。また、本形態の如く、延長部5dは、ロック機構11や部材ストッパ12に作用して繰り返しの使用により消耗を伴うため、ロッド部材5cに対して延長部5dを着脱可能にすれば、交換部品としても機能する。なお、ロック機構11や部材ストッパ12の動作にあたっては、ロッド部材5cで直接操作してもよい。
また、本形態の如く、ピニオン4を回転可能に保持する補助部材7を設け、この補助部材7をガイド機構8によってラック3と平行に移動可能に保持すれば、ラック3とピニオン4との間に加わる荷重が分散されることで、コンテナ5のスムースな反転及び復帰を実現できるので、作業効率の改善に有効である。
また、本形態の如く、補助部材7との接触が可能な進退部材9を有してコンテナ5の反転量及び復帰量を調整可能な調整手段Ajを設ければ、コンテナ5の反転量及び復帰量を部材1の形状に応じて適宜変更できるので、作業効率の改善に有効である。
また、本形態の如く、コンテナ5全体をフレーム構造とすれば、コンテナ5の軽量化が図れるので、コンテナ5のスムースな反転及び復帰を実現でき、作業効率の改善に有効である。
更に、本形態の如く、固定軌道と転動体が、ラック3とピニオン4からなるラック・ピニオン機構を構成すれば、既存の機械要素を用いることで、コストの抑制に有効である。
上述したところは、本発明の好適な形態を例示するものであるが、当業者によれば、特許請求の範囲内において、種々の変更を加えることができる。例えば、本発明に係る搬送路はローラコンベアが好適であるが、本発明は、少なくとも部材の反転作業に着目しているところから、搬送路としてベルトコンベアを採用してもよい。また筐体Cは、第1搬送路2及び第2搬送路10とは独立して設けているが、第1搬送路2又は第2搬送路10と一体に設けてもよい。
本発明に係る部材は、自動変速機の部品に限定されることなく、上下異なる形状を有する部材の反転作業を要する分野であれば、様々な分野に適用することができる。
本発明の一形態である、自動変速機のアウトプットシャフトの反転装置を分割して示した図であって、コンテナにアウトプットシャフトを搬送するための第1搬送路を、アウトプットシャフトと共に示す斜視図である。 同形態を分割して示した図であって、第1搬送路と共にコンテナと、その回転機構を示す斜視図である。 同形態を分割して示した図であって、アウトプットシャフトをコンテナから取り出して搬送するための第2搬送路を、反転した状態にあるアウトプットシャフトと共に示す斜視図である。 同形態の全体構成を上方から示す平面図である。 図4のうち、コンテナを反転及び復帰させる回転機構の構成を、コンテナ側を取り除いた状態で示す要部平面図である。 図5を矢印Aで示す方向から模式的に示す側面図である。 図5を矢印Bで示す方向から模式的に示す正面図である。 同形態の作用を初期状態で示す側面図である。 同形態の作用を反転過渡状態で示す側面図である。 同形態の作用を反転完了状態で示す側面図である。
符号の説明
1 アウトプットシャフト(部材)
1a 有底円筒部
1b シャフト部
1c 環状溝
2 第1搬送路(ローラコンベア)
3 固定ラック(固定軌道)
4 ピニオン(転動体)
5 コンテナ
5a 棒材
5b 側面板
5c ロッド部材
5d 延長部
6 連結シャフト
7 補助部材
7a 上端部位
8 ガイド機構
8a スライダ
8b レール
9 進退部材
10 第2搬送路(ローラコンベア)
11 ロック機構
11a ロック本体部
11b ロック解除部
12 部材ストッパ
12a 長片(操作片)
12b 短片(搬送阻止片)
Aj 調整手段
C 筐体
Cs 筐体側壁

Claims (9)

  1. 部材を搬送する搬送路と、前記部材の搬送方向に関して上昇勾配を形成する固定軌道と、この固定軌道上を回転しながら当該軌道に沿って移動可能な転動体と、この転動体に連結され前記転動体と共に回転可能なコンテナとを備え、
    このコンテナが部材を保持したときには、当該部材を保持したことによる重心バランスのずれにより、コンテナが回転して固定軌道を登って反転状態となり、コンテナから部材を取り外したときには、コンテナが、その自重によって回転しながら固定軌道を降ることで初期状態に復帰することを特徴とする部材の反転装置。
  2. 請求項1において、前記搬送路は、部材の進行方向に向かう下降勾配を形成し、当該部材をその自重によって搬送させるものであることを特徴とする部材の反転装置。
  3. 請求項1又は2において、前記コンテナに、このコンテナと共に反転及び復帰するロッド部材を設ける一方、
    前記搬送路に、コンテナの復帰に伴うロッド部材の押し下げによって、部材の搬送阻止が解除される部材ストッパを設けたことを特徴とする部材の反転装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、前記コンテナに、このコンテナと共に反転及び復帰するロッド部材を設ける一方、
    前記コンテナの反転位置に、このコンテナから取り出した部材を搬送する他の搬送路を設け、当該他の搬送路に、前記ロッド部材と嵌合するロック本体部と、前記コンテナから取り出されて当該他の搬送路を搬送される部材が接触することで前記ロック本体部での前記ロッド部材の嵌合を解除するロック解除部とからなるロック機構を設けたことを特徴とする部材の反転装置。
  5. 請求項4において、前記ロッド部材を請求項3に記載のロッド部材と共通化したことを特徴とする部材の反転装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、前記転動体を回転可能に保持する補助部材を設け、この補助部材をガイド機構により前記固定軌道と平行に移動可能に保持したことを特徴とする部材の反転装置。
  7. 請求項6において、前記補助部材の移動量を調整してコンテナの反転量及び復帰量の少なくとも一方を調整可能な調整手段を設けたことを特徴とする部材の反転装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項において、前記コンテナは、少なくとも、部材を保持する保持部がフレーム構造であることを特徴とする部材の反転装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項において、前記固定軌道及び前記転動体をラック・ピニオン機構で構成したことを特徴とする部材の反転装置。
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