JP2012207982A - 香気成分分析装置 - Google Patents

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明宏 瓦谷
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睦 佐藤
Katsumasa Takahashi
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【課題】人間の嗅覚を用いた分析方法であるガスクロマトグラフィーオルファクトメトリー(GC−O)に好適で、分析の信頼性を得られるようにした、香気成分分析装置を提供する。
【解決手段】香気成分を含む試料ガスを主流導管5を介して分配器7へ導入可能に設ける。前記分配器7に連通する分流導管10の下流側に、所定温度に加熱かつ保温可能な複数のトランスファーライン39〜41を配置する。前記トランスファーライン39〜41の内部に前記分流導管10に連通する支流導管19,38,42を配置する。前記支流導管19,38,42の下流から試料ガスを送出可能にする。前記分流導管10と各支流導管19,38,42との間に複数の試料ガス流路を設ける。前記試料ガス流路を選択的に切換え可能に設ける。前記試料ガス流路を一または複数の支流導管19,38,42に連通可能に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、人間の嗅覚を用いた分析方法であるガスクロマトグラフィーオルファクトメトリー(GC−O)に好適で、サンプルの再液化を防止し、香気成分ピークの微妙な香りの違いや強弱を容易に嗅ぎ分けられるとともに、匂いを嗅ぐオペレータの人数に応じて香気成分を合理的かつ有効に分配し、分析の信頼性を得られるようにした、香気成分分析装置に関する。
ガスクロマトグラフィーオルファクトメトリーを具現したものとして、ガスクロマトグラフ本体の内部に分離器を設置し、試料中の成分の一部を検出器に分配し、他の一部を匂い識別用アダプターに分配する装置がある。
しかし、この装置は、匂い識別用アダプターがガスクロマトグラフ本体に設置されているため、アダプターから匂いを嗅ぐためには、オペレータが無理な姿勢で顔をアダプターに近付ける必要があり、その際オペレータはガスクロマトグラフから出る熱を間近に顔で受ける等の過酷な作業を強いられてストレスを感じ、結果的に匂い識別精度が低下する問題があった。
また、排出されるガスがガスクロマトグラフから出る熱の影響を受け、匂いの識別に適した条件で識別することができず、しかも各成分を検出器に現れるピークと対応させながら匂いを識別するのに不便であり、更に複数のオペレータによって匂いを識別することが困難で、十分な分析精度を得られないという問題があった。
このような問題を解決するものとして、ガスクロマトグラフ本体にカラムを接続する第1の分離器を設け、該分離器に検出器に連通するリードパイプと、第2の分離器に連通するリードパイプとを接続し、前記第2の分離器をガスクロマトグラフ本体の外部に設置し、該第2の分離器に三本のリードパイプを加熱かつ保温可能に接続し、試料成分の凝縮を防止するとともに、各リードパイプにガス排出部材を移動可能に接続し、ガス排出部材から排出されるガスを、ガスクロマトグラフ本体から発生する熱の影響を少なくし、複数のオペレータによって匂いの質を判定し、分析精度の信頼性を得るようにしている。
そして、ガス排出部材に湿潤空気を導入し、鼻の粘膜を乾燥から防止するとともに、ラッパ形の排出ガス受口を取付け、かつ第1の分離器から検出器に至るガス移動時間と、第1の分離器から各ガス排出部材に至るガス移動時間とが実質的に同一になるように、各リードパイプの内径と長さを適宜範囲に設定し、検出器における各ガス成分の情報と同時に匂いの質を判定し得るようにしたガスクロマトグラフがある(例えば、特許文献1参照)
しかし、前記ガスクロマトグラフは、各ガス排出部材に対する切換え手段を有しないため、実際のオペレータの人数に拘わらず、香気成分を全てのガス排出部材に配分するため、使用しないガス排出部材から香気成分が流出し、その有効利用を図れない上に、前記流出によってオペレータに配分される香気成分の濃度が希釈され、微量な香気成分や匂いの弱い香気成分を嗅ぎ分けることが困難になり、分析精度の信頼性を得られなくなる等の問題があって、実際に使用するガス排出部材だけに香気成分を配分する構造のものが望まれていた。
実用新案登録第2577641号公報
本発明はこのような問題を解決し、人間の嗅覚を用いた分析方法であるガスクロマトグラフィーオルファクトメトリー(GC−O)に好適で、サンプルの再液化を防止し、香気成分ピークの微妙な香りの違いや強弱を容易に嗅ぎ分けられるとともに、匂いを嗅ぐオペレータの人数に応じて香気成分をトランスファーラインに合理的かつ有効に分配し、分析の信頼性を得られるようにした、香気成分分析装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、香気成分を含む試料ガスを主流導管を介して分配器へ導入可能に設け、該分配器から分岐する複数の支流導管を設け、該支流導管の下流側に内部の支流導管を所定温度に加熱かつ保温可能な複数のトランスファーラインを設け、該トランスファーラインの下流から前記試料ガスを送出可能にした香気成分分析装置において、前記支流導管に一または複数の流路切換装置を配置し、該流路切換装置を試料ガスの匂いを嗅ぐオペレータの人数に応じて選択的に切換え作動し、前記試料ガスを一または複数のトランスファーラインに供給可能にし、実際にオペレータが使用するトランスファーラインのみに試料ガスを送出し、試料ガスの空費を防止し、その有効利用を図るとともに、香気成分の希釈を防止し、微量な香気成分や香りの弱い香気成分、または微妙な香りの違いや強弱を容易に嗅ぎ分けられ、この種の分析を正確かつ精密に行なえ、分析の信頼性を得られるようにしている。
請求項2の発明は、前記流路切換装置によって特定のトランスファーラインに連通する支流導管を選択し、選択した支流導管のみに試料ガスを供給可能にし、試料ガスの流路の共用や混用を回避し、微量な香気成分や香りの弱い香気成分、または微妙な香りの違いや強弱を容易に嗅ぎ分けられ、この種の分析を正確かつ精密に行なえるようにしている。
請求項3の発明は、前記流路切換装置とトランスファーラインとの間の支流導管に、複数の接続口を備えた一または複数のマニホルドを配置し、試料ガスをマニホルドによって分岐し、オペレータの使用に応じて該当のトランスファーラインに供給し得るようにしている。
請求項4の発明は、各トランスファーラインの内部に複数の支流導管の下流部を配置し、各支流導管に試料ガスを供給することによって、トランスファーラインをオペレータの人数に応じて、一人乃至複数人嗅ぎ用の使用を図れ、使用の利便性を得られるとともに、試料ガスの合理的な利用を図るようにしている。
請求項5の発明は、一のトランスファーラインの内部に異なるオペレータ数に用いられる支流導管を複数配置し、一のトランスファーラインを、例えば一人嗅ぎと三人嗅ぎ、または二人嗅ぎと三人嗅ぎのような使用を図れ、使用の多様化と利便性を得られるようにしている。
請求項6の発明は、前記トランスファーラインを2以上設け、2人嗅ぎ用または3人嗅ぎ用以上とし、複数人のオペレ−タによる匂い嗅ぎ分析に応じられるようにしている。
請求項7の発明は、前記トランスファーラインを湾曲可能にし、オペレータの姿勢と鼻の位置にトランスファーラインの形態を対応させ、オペレータの無理のない作業姿勢を確保し作業性を向上するようにしている。
請求項8の発明は、前記分配器から下流側端部までの支流導管の長さ或いは内径を互いに相違させ、オペレータの人数に応じて試料ガスを同時期に送出可能にし、一人または複数のオペレータによる匂い嗅ぎ分析を実現するようにしている。
請求項9の発明は、複数人嗅ぎ用のトランスファーラインに配置した各支流導管から試料ガスを同時期に送出可能にするとともに、前記試料ガスを香気成分を検出する検出器に同時期に送出可能にし、複数のオペレータによる匂い嗅ぎ分析を実現し、分析精度を向上するようにしている。
請求項10の発明は、一人のオペレータによる匂い嗅ぎ用の支流導管の長さを最長に構成し、三人のオペレータによる匂い嗅ぎ用の支流導管の長さを最短とし、二人のオペレータによる匂い嗅ぎ用の支流導管の長さを中間とし、一人乃至三人のオペレータによる匂い嗅ぎ分析用の支流導管の長さを調整し、各場合において試料が検出器に到達するまでの時間と、トランスファーライン出口に到達するまでの時間の差を最小に調整し、分析精度を向上するようにしている。
請求項11の発明は、前記各トランスファーライン内部に配置した複数の支流導管の外側にヒータ線を粗密に捲回し、前記トランスファーラインの一側端部にヒータ線を密巻きに捲回し、その他端部側にヒータ線を準密巻きに捲回し、その他の部分を粗巻きに捲回し、各トランスファーラインの内部に配置した支流導管の温度低下を防止し、前記支流導管を全域に亘って一定の温度に維持し、支流導管内部の試料ガスの再液化を防止し、分析の信頼性を確保するようにしている。
請求項12の発明は、前記主流導管を分離カラムで構成し、前記流路切換装置とマニホルドをガスクロマトグラフのオーブン内に配置し、該オ−ブンの外側に前記トランスファーラインを配置し、ガスクロマトグラフを駆使した小型かつ安価で合理的な香気成分分析装置を実現している。
請求項13の発明は、前記トランスファーラインを三つ設け、その一のトランスファーラインを一人または三人のオペレータによる匂い嗅ぎ用とし、他のトランスファーラインを二人または三人のオペレータによる匂い嗅ぎ用とし、三つのトランスファーラインを二様に分け、そのそれぞれを一人または複数のオペレータによる匂い嗅ぎ用とし、オペレータの人数に応じてトランスファーラインを合理的に使い分け、この種分析装置の小型化と設置スペースのコンパクト化、並びに分析作業の能率向上を図るようにしている。
請求項1の発明は、前記支流導管に一または複数の流路切換装置を配置し、該流路切換装置を試料ガスの匂いを嗅ぐオペレータの人数に応じて選択的に切換え作動し、前記試料ガスを一または複数のトランスファーラインに供給可能にしたから、実際にオペレータが使用するトランスファーラインのみに試料ガスを送出し、試料ガスの空費を防止し、その有効利用を図るとともに、香気成分の希釈を防止し、微量な香気成分や香りの弱い香気成分、または微妙な香りの違いや強弱を容易に嗅ぎ分けられ、この種の分析を正確かつ精密に行なえ、分析の信頼性を得られる効果がある。
請求項2の発明は、前記流路切換装置によって特定のトランスファーラインに連通する支流導管を選択し、選択した支流導管のみに試料ガスを供給可能にしたから、試料ガスの流路の共用や混用を回避し、微量な香気成分や香りの弱い香気成分、または微妙な香りの違いや強弱を容易に嗅ぎ分けられ、この種の分析を正確かつ精密に行なうことができる。
請求項3の発明は、前記流路切換装置とトランスファーラインとの間の支流導管に、複数の接続口を備えた一または複数のマニホルドを配置したから、試料ガスをマニホルドによって分岐し、オペレータの使用に応じて該当のトランスファーラインに供給することができる。
請求項4の発明は、各トランスファーラインの内部に複数の支流導管の下流部を配置したから、各支流導管に試料ガスを供給することによって、トランスファーラインをオペレータの人数に応じて、一人乃至複数人嗅ぎ用の使用を図れ、使用の利便性を得られるとともに、試料ガスの合理的な利用を図ることができる。
請求項5の発明は、一のトランスファーラインの内部に異なるオペレ−タ数に用いられる支流導管を複数配置したから、一のトランスファーラインを、例えば一人嗅ぎと三人嗅ぎ、または二人嗅ぎと三人嗅ぎのような使用を図れ、使用の多様化と利便性を得られる効果がある。
請求項6の発明は、前記トランスファーラインを2以上設けたから、2人嗅ぎ用または3人嗅ぎ用以上とし、複数人のオペレータによる匂い嗅ぎ分析に応じられる効果がある。
請求項7の発明は、前記トランスファーラインを湾曲可能にしたから、オペレータの姿勢と鼻の位置にトランスファーラインの形態を対応させ、オペレータの無理のない作業姿勢を確保し作業性を向上することができる。
請求項8の発明は、前記分配器から下流側端部までの支流導管の長さ或いは内径を互いに相違させたから、オペレータの人数に応じて試料ガスを同時期に送出可能にし、一人または複数のオペレータによる匂い嗅ぎ分析を実現することができる。
請求項9の発明は、複数人嗅ぎ用のトランスファーラインに配置した各支流導管から試料ガスを同時期に送出可能にするとともに、前記試料ガスを香気成分を検出する検出器に同時期に送出可能にしたから、複数のオペレータによる匂い嗅ぎ分析を実現し、分析精度を向上することができる。
請求項10の発明は、一人のオペレータによる匂い嗅ぎ用の支流導管の長さを最長に構成し、三人のオペレータによる匂い嗅ぎ用の支流導管の長さを最短とし、二人のオペレータによる匂い嗅ぎ用の支流導管の長さを中間としたから、一人乃至三人のオペレータによる匂い嗅ぎ分析用の支流導管の長さを調整し、各場合において試料が検出器に到達するまでの時間と、トランスファーライン出口に到達するまでの時間の差を最小に調整し、分析精度を向上することができる。
請求項11の発明は、前記各トランスファーライン内部に配置した複数の支流導管の外側にヒータ線を粗密に捲回し、前記トランスファーラインの一側端部にヒータ線を密巻きに捲回し、その他端部側にヒータ線を準密巻きに捲回し、その他の部分を粗巻きに捲回したから、各トランスファーラインの内部に配置した支流導管の温度低下を防止し、前記支流導管を全域に亘って一定の温度に維持し、支流導管内部の試料ガスの再液化を防止し、分析の信頼性を確保することができる。
請求項12の発明は、前記主流導管を分離カラムで構成し、前記流路切換装置とマニホルドをガスクロマトグラフのオーブン内に配置したから、該オーブンの外側に前記トランスファーラインを配置し、ガスクロマトグラフを駆使した小型かつ安価で合理的な香気成分分析装置を実現することができる。
請求項13の発明は、前記トランスファーラインを三つ設け、その一の トランスファーラインを一人または三人のオペレータによる匂い嗅ぎ用とし、他のトランスファーラインを二人または三人のオペレータによる匂い嗅ぎ用としたから、三つのトランスファーラインを二様に分け、それぞれを一人または複数のオペレ−タによる匂い嗅ぎ用とし、オペレータの人数に応じてトランスファーラインを合理的に使い分け、この種分析装置の小型化と設置スペ−スのコンパクト化、並びに分析作業の能率向上を図ることができる。
本発明装置の一例を示す説明図である。 本発明に適用した第1流路切換装置を示す説明図である。 本発明に適用した第2流路切換装置を示す説明図である。 本発明に適用したトランスファーラインの組立後の状況を示す斜視図である
図4の左側面の拡大図で、スニッフィングボックスの側端面とノーズコーンの状況を示している。 本発明に適用したトランスファーラインの組立後の状況を示す断面図である 図6のA−A線に沿う拡大断面図である。 図6のB−B線に沿うヒートフランジ部の拡大断面図である。
本発明装置の使用状態を示す説明図で、二人のオペレータによる匂い嗅ぎ分析の状態を示している。 本発明装置の使用時を示す説明図で、三人のオペレータによる匂い嗅ぎ分析の状態を示している。 本発明装置の使用時を示す説明図で、一人のオペレータによる匂い嗅ぎ分析の状態を示している。 本発明装置の他の実施形態を示す説明図である。
以下、本発明をガスクロマトグラフで分離した香気若しくは臭気成分を一人乃至三人のオペレータによる匂い嗅ぎ分析に適用した図示の実施形態によって説明すると、図1乃至図11において1はガスクロマトグラフで、そのキャリアガス導管2にインジェクション若しくは加熱脱着或いは熱分解が可能な試料気化室3が設けられている。
前記気化室3に、液体若しくは気体または固体の試料の試料成分(香気成分)がシリンジ等の試料注入器4によって注入可能にされ、前記香気成分を前記試料気化室3で瞬間的に気化し、その試料成分を含むキャリアガス(以下、試料ガスと呼ぶ)を主流導管である分離カラム5へ送り出している。
前記分離カラム5はガスクロマトグラフ1のオーブン6内に捲回して配置され、その下流側端部を分配器7に接続している。実施形態では前記オーブン6は40〜300℃に温度調整可能にされている。
前記分配器7の内部に分岐路8が設けられ、その内面は不活性化処理され、該分岐路8は互いに連通する複数の接続口8a,8b,8cで形成され、これらの接続口8a,8b,8cに前記分離カラム5と、後述する分流導管と検出導管とが接続され、これらの導管に、分離カラム5を通じて前記分配器7に導入された試料ガスを所定の分配比で分配可能にしている。
このうち、接続口8aに分離カラム5の下流側端部が接続され、接続口8bに前記検出導管9の一端が接続され、接続口8cに前記分流導管10の一端が接続されている。
前記検出導管9および分流導管10は、外壁をポリイミドコートした細管状の溶融石英ガラスチューブ、または内面を不活性化処理したキャピラリーチューブ等の金属細管若しくは耐熱性の合成樹脂細管によって構成されている。
そして、前記検出導管9と、分流導管10から後述するトランスファーラインの匂い嗅ぎ位置までの流路の内径と長さによる管路抵抗によって、分配器7から検出導管9と分流導管10への分配比を設定している。実施形態では前記比率を約1:10〜5:5に設定している。
前記検出導管9の他端にFID等の検出器11が接続され、該検出器11は検出導管9から導入された試料ガス中の香気成分を刻々と検出し、その検出信号を表示器12に出力し、該表示器12にクロマトグラムを表示可能にしている。
前記分流導管10の下流側に、後述する第1および第2流路切換装置が配置され、これらの流路切換装置によって試料ガスの流路を複数に分けている。
前記試料ガスの流路は可及的に流路の混用ないし重複を回避して構成され、該流路の下流に各支流導管が連絡している。
前記分流導管10の他端は第1流路切換装置13に接続され、該第1流路切換装置13の流路内面は不活性化処理され、該流路切換装置13に一対の第1支流導管14,15が接続されている。
前記第1支流導管14,15は、前記分流導管10と実質的に同一の細管によって構成され、その下流側端部に、流路内面を不活性化処理した第2流路切換装置16と第1マニホルド17が配置され、前記第2流路切換装置16に、組を構成する第2支流導管18と支流導管19とが接続されている。
前記第1マニホルド17は流路内面を不活性化処理され、その一端部に第1支流導管15を接続する接続口(図示略)が形成され、他端部に複数の接続口(図示略)が形成されている。
前記第1および第2流路切換装置13,16は実質的に同一に構成され、それらの作動は制御装置21によって制御され、一対の第1支流導管14,15の何れか一方、および第2支流導管18または支流導管19の何れか一方に流路を切換え、試料ガスを下流側へ送り出し可能にしている。
前記制御装置21は、パーソナルコンピュータによって演算制御可能に構成され、その演算部に、分析環境、オペレータの人数、第1および第2流路切換装置13,16における第1および第2支流導管14,15、18、支流導管19への切換条件、後述する各トランスファーラインにおける支流導管とヒータ線の加熱温度、加熱条件等の分析条件が記憶され、前記記憶情報に基いて第1および第2流路切換装置13,16を制御可能にしている。
この場合、各トランスファーラインにおける支流導管とヒータ線の加熱温度、加熱条件等の加熱制御を、前記制御装置21と別個の制御装置によって単独で制御し、第1および第2流路切換装置13,16の切換え制御を前記制御装置21によって制御させることも可能である。
前記第1および第2流路切換装置13,16は実質的に同一に構成され、この実施形態ではディーンズ(Deans)方式による流路切換装置を採用している。
すなわち、第1流路切換装置13は、分流導管10と第1支流導管14に連通するスイッチングガス分岐路22と、第1支流導管15に連通するスイッチングガス分岐路23を有し、該分岐路22,23の連通部に三方切換弁24が介挿され、該切換弁24はモータ等で作動可能にされ、スイッチングガス分岐路22,23の何れか一方に切換可能にしている。
前記三方切換弁24は圧力制御弁25に接続され、 該圧力制御弁25はスイッチングガス供給路26を介してスイッチングガス供給部27に接続され、該スイッチングガス供給部27からヘリウムガス等の不活性なスイッチングガスを三方切換弁24に供給可能にしている。
前記スイッチングガス供給部27は、前記制御装置21の制御信号S1によって微量のスイッチングガスを供給可能にされ、該スイッチングガスを三方切換弁24によって、何れか一方のスイッチングガス分岐路22,23へ導入可能にしている。
図中、28はスイッチングガス分岐路22,23間に設けた管路抵抗の大きな抵抗管、29は分流導管10,14,15内に配置された連通管である。
そして、制御装置21の制御信号S1によって、前記三方切換弁24を開閉作動し、スイッチングガス供給路26を、例えば一方のスイッチングガス分岐路23と第1支流導管15とに連通し、スイッチングガスをスイッチングガス供給部27から三方切換弁24へ供給し、更にスイッチングガス分岐路23に導いて、第1支流導管15側へ移動可能にしている。
前記スイッチングガスの一部は、抵抗管28を移動して他方のスイッチングガス分岐路22に導かれ、前記抵抗管28を移動する際、その管路抵抗によって圧力降下を生じ、連通管29の両端に圧力差を形成可能にしている。
すなわち、第1支流導管15側が分流導管10側よりも高圧になり、その圧力差によってスイッチングガスが連通管29に導かれて分流導管10側へ移動し、残りのスイッチングガスが第1支流導管15側へ移動可能にされている。
そして、分流導管10から送られた試料ガスが、連通管29内の少量のスイッチングガスと合流し、第1支流導管14側へ移動可能にされている。
この反対に、スイッチングガス供給路26を、他方のスイッチングガス分岐路22と分流導管10とに連通すると、前述と反対にスイッチングガスが移動し、分流導管10から送られた試料ガスが、連通管29内を分流導管10から第1支流導管15側へ移動し、前述の第1支流導管14側から切換え可能にされている。
一方、第2流路切換装置16は、第1支流導管14と第2支流導管18に連通するスイッチングガス分岐路30と、第2支流導管19に連通するスイッチングガス分岐路31有し、該分岐路30,31の連通部に三方切換弁32が介挿され、該切換弁32はモータ等で作動可能にされ、スイッチングガス分岐路30,31の何れか一方に切換可能にしている。
前記三方切換弁32は圧力制御弁33に接続され、 該圧力制御弁33はスイッチングガス供給路34を介してスイッチングガス供給部35に接続され、該スイッチングガス供給部35からヘリウムガス等の不活性なスイッチングガスを三方切換弁32へ供給可能にしている。
前記スイッチングガス供給部35は、前記制御装置21の制御信号S2によって微量のスイッチングガスを供給可能にされ、該スイッチングガスを三方切換弁32によって、何れか一方のスイッチングガス分岐路30,31へ導入可能にしている。
図中、36はスイッチングガス分岐路30,31間に設けた管路抵抗の大きな抵抗管、37は分流導管14,18,19内に配置された連通管である。
そして、制御装置21の制御信号S2によって、前記三方切換弁32を開閉作動し、スイッチングガス供給路34を、例えば一方のスイッチングガス分岐路31と第2支流導管19とに連通し、スイッチングガスをスイッチングガス供給部35から三方切換弁32へ供給し、更にスイッチングガス分岐路31に導いて、第2支流導管19側へ移動可能にしている。
前記スイッチングガスの一部は、抵抗管36を移動して他方のスイッチングガス分岐路30に導かれ、前記抵抗管36を移動する際、その管路抵抗によって圧力降下を生じ、連通管37の両端に圧力差を形成可能にしている。
すなわち、第2支流導管19側が第1支流導管14側よりも高圧になり、その圧力差によってスイッチングガスが連通管37に導かれて第1支流導管14側へ移動し、残りのスイッチングガスが第2支流導管19側へ移動可能にされている。
そして、第1支流導管14から送られた試料ガスが、連通管37内の少量のスイッチングガスと合流し、第2支流導管18側へ移動可能にされている。
この反対に、スイッチングガス供給路34を、他方のスイッチングガス分岐路30と第1支流導管14とに連通すると、前述と反対にスイッチングガスが移動し、第1支流導管14から送られた試料ガスが、連通管37内を第1支流導管14から第2支流導管19側へ移動し、前述の第2支流導管18側から切換え可能にされている。
一方、前記第1マニホルド17の一側に第1支流導管15が接続され、この他側の三つの接続口から三本の支流導管38が分岐して配管されている。
前記支流導管38は、共通の移動経路を有する分流導管15と長さを異にして、同様の細管によって折り曲げ可能に構成され、それらの一部をオーブン6内に配置し、残りの一部を第1乃至第3トランスファーライン39〜41の内部に配置している。
前記第2マニホルド20は、第1マニホルド17と実質的に同一に構成され、その一側に第2支流導管18が接続され、この他側に二つの接続口(図示略)が形成され、該接続口に二本の支流導管42が接続されている。
前記支流導管42は、共通の移動経路を有する分流導管14,18と長さを異にして、同様の細管によって折り曲げ可能に構成され、それらの一部をオーブン6内に配置し、残りの一部を第1乃至第3トランスファーライン39〜41の内部に配置している。
前記第1乃至第3トランスファーライン39〜41は、直径約30mm、長さ約480〜1000mmの湾曲可能な大径の円筒状に形成され、その端部をガスクロマトグラフ1の筐体周面に取付け、該端部に各ラインユニット43〜45に連絡する一対の支流導管19,38,42を挿入している。
すなわち、前記第1乃至第3トランスファーライン39〜41の内部に、一対の支流導管19,38,42を加熱かつ保温可能な略軸筒状のラインユニット43〜45が埋設されている。
このうち、該ラインユニット43に支流導管19,38が配置され、ラインユニット44に支流導管38,42が配置され、ラインユニット45に支流導管38,42が配置されている。
なお、図6乃至図8ではラインユニット43について示しているが、ラインユニット44,45については、埋設する支流導管が前述のように相違する他は、ラインユニット43と実質的に同一である。
前記支流導管19,38,42に対する試料ガスの供給は、匂いを嗅ぐオペレータの人数を基に第1および第2流路切換装置13,16を介して、制御装置21によって制御可能にされている。
例えば、二人嗅ぎの場合は、制御装置21から第1流路切換装置13へ制御信号S1が出力され、第1流路切換装置13のスイッチングガス供給部27を作動して、三方切換弁24を開閉制御し、一方の第1支流導管14を開放し、他方の第1支流導管15を遮断可能にしている。
次に、制御装置21から第2流路切換装置16へ制御信号S2が出力され、スイッチングガス供給部35を作動して、三方切換弁32を開閉制御し、一方の第2支流導管18を開放し、他方の支流導管19を遮断可能にしている。
前記試料ガスは、第1支流導管14から第2流路切換装置16を経て、第2支流導管18から第2マニホルド20へ移動し、該マニホルド20から第2および第3トランスファーライン40,41内に配置された支流導管42へ送り出され、該支流導管42,42の他端から外部へ吹き出し可能にされている。
したがって、二人嗅ぎの場合、分配器7から第2および第3トランスファーライン40,41の匂い嗅ぎ位置までの試料ガスの移動流路は、分流導管10、第1および第2支流導管14,18、支流導管42とで構成され、その長さは前記各導管長さの総和に相当し、かつ第2および第3トランスファーライン40,41の匂い嗅ぎ位置までの移動流路の長さは実質的に同一である。
次に、三人嗅ぎの場合は、制御装置21から第1流路切換装置13に制御信号S1が出力され、そのスイッチングガス供給部27を作動して、三方切換弁24を開閉制御し、一方の第1支流導管14を遮断し、他方の第1支流導管15を開放可能にしている。
前記試料ガスは、第1支流導管15から第1マニホルド17へ移動し、該マニホルド17から各トランスファーライン39〜41内に配置された支流導管38へ送り出され、該支流導管38の他端から外部へ吹き出し可能にされている。
したがって、三人嗅ぎの場合、分配器7から各トランスファーライン39〜41の匂い嗅ぎ位置までの試料ガスの移動流路は、分流導管10、第1支流導管15、支流導管38とで構成され、その長さは前記各導管長さの総和に相当する。
一方、一人嗅ぎの場合は、制御装置21から第1流路切換装置13へ制御信号S1が出力され、第1流路切換装置13のスイッチングガス供給部27を作動し、三方切換弁24を開閉制御して、一方の第1支流導管15を遮断し、他方の第1支流導管14を開放可能にしている。
次に、制御装置21から第2流路切換装置16へ制御信号S2が出力され、スイッチングガス供給部35を作動して、三方切換弁32を開閉制御し、第2支流導管18を遮断して、他方の支流導管19を開放可能にしている。
前記試料ガスは、第1支流導管14から第2流路切換装置16を経て、第1トランスファーライン39内に配置された支流導管19へ送り出され、該支流導管19の他端から外部へ吹き出し可能にされている。
したがって、一人嗅ぎの場合、分配器7から第1トランスファーライン39の匂い嗅ぎ位置までの試料ガスの移動流路は、分流導管10、第1支流導管14、支流導管19とで構成され、その長さは前記各導管長さの総和に相当している。
また、一人嗅ぎ乃至三人嗅ぎの場合、試料ガスの表示器12におけるピーク溶出時間と匂い嗅ぎ出口到達時間とが一致していること、特に2〜3人嗅ぎの場合、各人が同時期に香気成分を嗅ぐことが、この種の分析装置では重要である。
実施形態では、一人嗅ぎ乃至三人嗅ぎの移動流路の内径を同一に構成し、かつ前記移動流路となる各支流導管の内径を検出導管9の内径よりも大径に構成していて、前記移動流路と検出導管9の内径比を約5:3に構成しており、また一人嗅ぎ乃至三人嗅ぎの移動流路と検出導管9の長さ比を、26:23:19:22に構成している。
すなわち、一人嗅ぎの移動流路が最も長く、三人嗅ぎの移動流路が最も短く、二人嗅ぎの移動流路がその中間長さに構成されている。
このようにすることで、分配器7から各トランスファーライン39〜41の匂い嗅ぎ位置までの試料ガスの移動時間を、分配器7から検出器11までの試料ガスの移動時間と同一に設定し、試料ガスの表示器12におけるピ−ク溶出時間と、匂い嗅ぎ出口到達時間とを一致させている。
また、実施形態では、分配器7に接続した検出導管9と分流導管10のスプリット比を約1:10〜5:5に設定しているが、変更も可能である。
この場合、検出導管9および前記移動流路を構成する各支流導管またはその一部を脱着可能にし、その内径と長さを変更して試料ガスの流路抵抗を調整することで、目的のスプリット比に変更可能である。
前記ラインユニット43〜45の外側に、ブランケット等の柔軟な断熱材46が肉厚に被覆され、該断熱材46の外側にアルミ箔等の柔軟で良好な伝熱材47が多層に被覆されている。図中、48は後述する熱電対のケーブルケースである。
前記ラインユニット43〜45の外側端部を除く内部に、図7のように内外二重の保護管49,50が隣接して埋設され、該保護管49,50は熱伝導が良好で湾曲可能に構成され、その内側の保護管49,49に一対の支流導管19,38または38,42が配置され、外側の保護管50,50の周面にガラスチューブ等の柔軟な絶縁部材51,52が内外に被覆され、外側の絶縁部材52の周面全域にヒータ線56が捲回されている。
また、前記ラインユニット43〜45の外端部に金属製のヒートフランジ57が装着され、該ヒートフランジ57は略砲弾形に形成され、その一側周面にフランジ58が突設され、他側端部にテーパ面(図示略)が形成され、その内部に楕円形断面の貫通孔59が形成されている。
前記貫通孔59に一対の保護管49が隣接して配置され、該保護管49に一対の支流導管19,38または38,42が配置されている。
前記ヒートフランジ57のフランジ58より内側周面に、ガラスチューブ等の柔軟な絶縁部材60,61が内外に被覆され、該絶縁部材61の周面にヒータ線56が捲回されている。
前記ヒータ線56は、各ラインユニット43〜45の外側の絶縁部材52,61の周面に粗密に捲回lされ、その両端部を電源に接続して、加熱ないし保温温度を制御可能にしている。
すなわち、前記ヒータ線56は各トランスファーライン39〜41の一端部のヒートフランジ57上に密巻域Z2を有し、該密巻域Z2でヒータ線56を密着して捲回し、その加熱熱量を増量するとともに、その他端部の若干内側位置に準密巻域Z1を有し、該準密巻域Z1で捲回ピッチを密巻域Z2よりも若干粗に捲回し、その加熱熱量を密巻域Z2よりも減量させている。
そして、前記密巻域Z2と準密巻域Z1以外の大半部は、準密巻域Z1よりも捲回ピッチを粗に捲回した粗巻域とし、該粗巻域でヒ−タ線56の加熱量を更に減量し、各トランスファーライン39〜41の全域に亘って一様に加熱かつ保温している。
この場合、密巻域Z2はヒートフランジ57の体積が大きく、かつその一端がオペレータ側の分析空間に接するため、加熱量を最大に設定し、準密巻域Z1はオーブン6の外側に位置して最初に温度低下を生ずる部位であるため、当該部の加熱量を粗巻域よりも増量し、温度低下を防止するようにしている。
前記各ラインユニット43〜45のガスクロマトグラフ1側に、感熱手段である熱電対(図示略)が近接配置され、その検出信号を制御装置21に入力し、ヒータ線56の加熱温度を280〜300℃に調整して、支流導管19,38,42の全域を約250℃以上に保持し、内部を移動する試料成分の再液化を防止するようにしている。
前記ラインユニット43〜45の一端部は、トランスファーライン39〜41の外側に突出し、該突出部がオーブン6内部に配置されている。
図中、62は前記突出部の周面に取付けた外装管、63はトランスファーライン39〜41の外周に取付けた外装管で、該外装管63の一端部にブラケット64が取付けられ、該ブラケット64をガスクロマトグラフ1の筐体周面に取付け可能にしている。
前記外装管63の他端部にスニッフィングボックス65が配置され、該ボックス65の端部にヒートフランジ57の端部が配置され、該端部に一対の支流導管19,38,42の端部が配置され、該端部から支流導管19,38,42に導かれた試料ガスを吹き出し可能にしている。
前記スニッフィングボックス65の端面に、ヒートフランジ57の端部に臨ませて漏斗状のノーズコーン66の小径部が取付けられ、該ノーズコーン66の内部にオペレータの鼻67を挿入可能にしている。
前記ノーズコーン66の小径部側に空気注入管68の一端が配管され、この他端が加湿水を収納した湿潤器(図示略)に配管され、湿潤空気をノーズコーン66に供給可能にしている。
図中、69は前記ブラケット64とスニッフィングボックス65との間に接続したフレキシブルチューブで、内部にトランスファーライン39〜41の信号ケーブル(図示略)を収容している。
このように構成した実施形態の香気成分分析装置は、香気成分の分析装置であるガスクロマトグラフ1と、該ガスクロマトグラフ1で分離された香気成分を、検出導管9と支流導管10とに分配する分配器7と、分配器7から分配された試料ガスを支流導管14,15へ送り出す流路切換装置13と、試料ガスを支流導管18,19へ送り出す流路切換装置16と、ガスクロマトグラフ1の外部に移動した試料ガスの再液化を防止し、オペレータの匂い嗅ぎ位置まで送り出す複数のトランスファーライン39〜41と、を備えている
前記ガスクロマトグラフ1のオーブン6内に、試料気化室3に連通する分離カラム5と、分配器7と、検出器11と、第1および第2流路切換装置13,16と、各支流導管14,15,18とを所定位置に配置する。
前記分離カラム5と、検出導管9と分流導管10、および第1支流導管14,15と第2支流導管18、並びに支流導管19,38,42は、所定の内径と長さのものを使用して所定の管路抵抗に構成する。
前記分配器7に分離カラム5の下流側端部を接続し、該分配器7の他側部に検出導管9と分流導管10の一端を接続し、これらに分離カラム5に導入した試料ガスを所定のスプリット比で分配可能にする。
このうち、第1乃至第3トランスファーライン39〜41側への試料ガスの移動流路を形成する、分流導管10と、第1支流導管14,15と第2支流導管18、および支流導管19,38,42は所定の内外径のものを使用し、それらを順次接続して、一人嗅ぎ、二人嗅ぎ、三人嗅ぎの移動流路を構成する。
すなわち、一人嗅ぎの試料ガスの移動流路を、分配器7から第1トランスファーライン39の匂い嗅ぎ位置までとし、これを分流導管10と第1支流導管14と支流導管19とで構成する。
二人嗅ぎの場合の試料ガスの移動流路を、分配器7から第2,第3トランスファーライン40,41の匂い嗅ぎ位置までとし、これを分流導管10と第1および第2支流導管14,18と支流導管42,42とで構成する。
三人嗅ぎの場合の試料ガスの移動流路を、分配器7から第1乃至第3トランスファーライン39〜41の匂い嗅ぎ位置までとし、これを分流導管10と第1支流導管15と支流導管38,38,38とで構成する。
そして、前記一人乃至三人嗅ぎの場合の移動流路において、分配器7から第1乃至第3トランスファーライン39〜41の匂い嗅ぎ位置までの各移動時間を、分配器7から検出器11までの移動時間と同一に設定し、試料ガスの表示器12におけるピーク溶出時間と、匂い嗅ぎ出口到達時間とを一致させる。特に、2〜3人嗅ぎの場合、各オペレータの匂い嗅ぎを同時期に設定する。
前記分流導管10の下流側に第1流路切換装置13を配置し、該第1流路切換装置13から分岐する第1支流導管14,15のうち、一方の第1支流導管14の下流側に第2流路切換装置16を配置し、他方の第1支流導管15の下流側に第1マニホルド17を配置する。
前記第1マニホルド17に3本の支流導管38を接続し、それらの他端を第1乃至第3トランスファーライン39〜41の各ラインユニット43〜45に連絡する。
前記第1および第2流路切換装置13,16は、演算器を備えた制御装置21によって作動を制御され、対応する第1支流導管14,15、第2支流導管18と支流導管19の流路を導通または遮断可能にする。
実施形態では、第1および第2流路切換装置13,16として、制御が容易で正確なDeans方式による流路切換装置を用いているが、これらを電磁弁や他の切換弁で構成することも可能である。
前記第2流路切換装置16から第2支流導管18と支流導管19を分岐させ、このうち一方の第2支流導管18の下流側に第2マニホルド20を配置し、他方の支流導管19の下流側をラインユニット43に連絡する。
前記第2マニホルド20に2本の支流導管42を接続し、それらの他端をラインユニット44,45に連絡する。
前記第1乃至第3トランスファーライン39〜41は、断熱かつ保温可能で湾曲可能な筒状に形成され、これらを実質的に同一に構成し、その一端をガスクロマトグラフ1の筐体周面に取付ける。
前記第1乃至第3トランスファーライン39〜41は、内部に前記一対の支流導管19,38,42を配置したラインユニット43〜45を埋設し、その一端をオーブン6内に配置し、他端を匂い嗅ぎ位置に配置する。
前記ラインユニット43〜45は、一対の支流導管19,38,42を近接して配置し、これを保護管49または49,50に挿入し、その周囲をガラスチューブ等の絶縁部材51,52または60,61で被覆し、その周面にヒータ線56を粗密に捲回して加熱かつ温度調整可能に構成する。
すなわち、ラインユニット43〜45は、一端部にヒータ線56を密着して捲回した密巻域Z1を有し、他側端部より若干内側位置にヒータ線56のピッチを若干離間して捲回した準密巻域Z2を有し、その他の部分はヒータ線56のピッチを更に離間して捲回した粗巻域にして、各部分の加熱量を調整し、加熱温度を40〜300℃に調整して、支流導管19,38,42の内部を移動する試料ガスの再液化を防止可能にする。この状況は図6のようである。
そして、各トランスファーライン39〜41の一端部をスニッフィングボックス65に収容し、各ヒートフランジ57の端部を前記ボックス65外端面に配置し、匂い嗅ぎ位置であるヒートフランジ57の端部にノーズコーン66の基部を取付け、該基部に空気注入管68の一端を配管し、この他端を湿潤器(図示略)に接続する。
また、各トランスファーライン39〜41の他端部にブラケット64を取付け、該ブラケット64とスニッフィングボックス65との間にフレキシブルチューブ69を架け渡し、該チュ−ブ69内に各種の信号ケーブル(図示略)を収容し、これを制御装置21に接続する。
こうして組み立てたトランスファーライン39〜41は図4および図5のようで、この一端部をブラケット64を介してガスクロマトグラフ1の筐体周面に取付ける。
前記トランスファーライン39〜41は、使用時に適宜湾曲操作し、ノーズコーン66の位置をオペレータの鼻67の位置に調整する。
このような香気成分分析装置によって試料の香気成分を分析する場合は、試料気化室3とオーブン6を所定温度に加熱し、またオペレータの人数によって、対応するトランスファーライン39〜41のヒータ線56を通電し、該ヒータ線56ないし支流導管19,38,42を所定温度に加熱する。
この場合、オペレータの人数によって、対応する支流導管19,38,42を加熱したり加熱しなかったりすると、温度によって流路抵抗が変化し、スイッチング圧の設定に影響が出る可能性があるので、前記支流導管19,38,42を常時加温することが望ましい。
このような状況の下でキャリアガス導管2にキャリアガスを供給し、試料注入器4から試料気化室3に気体または液体の試料を注入し、該試料気化室3で試料を瞬間的に気化させ、その気化試料をキャリアガスを介して分離カラム5へ送り出す。
前記気化試料は分離カラム5を移動する際、含有する種々の香気成分が固定相で順次分離され、分離された香気成分が分離カラム5を移動して分配器7に導かれ、該分配器7で所定のスプリット比に分配され、検出導管9と分流導管10に送り出される。
実施形態では、前記スプリット比が1:10〜5:5に設定され、試料ガスが検出導管9と分流導管10に前記割合で送り出される。
このうち、前記試料ガスは検出導管9を移動して検出器11に導かれ、該検出器11で香気成分を検出し、その検出信号を表示器12に出力し、該表示器12でクロマトグラムを表示する。
また、残りの多量の試料ガスが分流導管10を移動し、第1流路切換装置13に導かれる。
一方、分析開始前、制御装置21に対しオペレータの人数等の分析条件が入力され、該入力を条件に分析開始時、制御装置21から第1および第2流路切換装置に対し、匂い嗅ぎ分析するオペレータの人数によって相違する制御信号S1,S2が出力される。
すなわち、二人のオペレータで匂い嗅ぎ分析する場合は、前記制御信号S1によって、第1流路切換装置13の三方切換弁24を開閉作動し、スイッチングガス供給部27からスイッチングガスを三方切換弁24へ供給し、スイッチングガスをスイッチングガス分岐路23に導いて、第1支流導管15側へ移動させる。
その際、前記スイッチングガスの一部は抵抗管28を移動して他方のスイッチングガス分岐路22に導かれ、前記抵抗管28を移動する際、その管路抵抗によって圧力降下を生じ、連通管29の両端に圧力差を生じる。
すなわち、第1支流導管15側が分流導管10側よりも高圧になり、その圧力差によってスイッチングガスが連通管29に導かれて分流導管10側へ移動し、残りのスイッチングガスが第1支流導管15側へ移動する。
このため、分流導管10から送られた試料ガスが、連通管29内の少量のスイッチングガスと合流し、第1支流導管14側へ移動して第2流路切換装置16へ導かれる。
次に、前記制御信号S2によって、第2流路切換装置16の三方切換弁32を開閉作動し、スイッチングガス供給部35からスイッチングガスを三方切換弁32へ供給し、スイッチングガスをスイッチングガス分岐路31に導いて、第2支流導管19側へ移動させる
前記スイッチングガスの一部は、抵抗管36を移動して他方のスイッチングガス分岐路30に導かれ、前記抵抗管36を移動する際、その管路抵抗によって圧力降下を生じ、連通管37の両端に圧力差を生じる。
すなわち、第2支流導管19側が第1支流導管14側よりも高圧になり、その圧力差によってスイッチングガスが連通管37に導かれて第1支流導管14側へ移動し、残りのスイッチングガスが第2支流導管19側へ移動する。
このため、第1支流導管14から送られた試料ガスが、連通管37内の少量のスイッチングガスと合流し、第2支流導管18側へ移動して、第2マニホルド20へ導かれる。
一方、一人のオペレ−タで匂い嗅ぎ分析する場合は、第1流路切換装置13における切換作動は前述と同様で、試料ガスが第1流路切換装置13から第1支流導管14側へ移動し、第2流路切換装置16へ導かれる。
前記第2流路切換装置16では、制御信号S2によって、三方切換弁32を図3と反対方向に開閉作動し、スイッチングガス供給部35からスイッチングガスを三方切換弁32へ供給し、スイッチングガスをスイッチングガス分岐路30に導いて、第1支流導管14側へ移動させる。
前記スイッチングガスの一部は、抵抗管36を移動して他方のスイッチングガス分岐路31に導かれ、前記抵抗管36を移動する際、その管路抵抗によって圧力降下を生じ、連通管37の両端に圧力差を生じる。
すなわち、第1支流導管14側が第2支流導管19側よりも高圧になり、その圧力差によってスイッチングガスが連通管37に導かれて第2支流導管19側へ移動し、残りのスイッチングガスが第1支流導管14側へ移動する。
このため、第1支流導管14に導かれた試料ガスが、連通管37内の少量のスイッチングガスと合流し、第2支流導管19側へ移動して、トランスファーライン42へ導かれる
また、三人のオペレータで匂い嗅ぎ分析する場合は、、前記制御信号S1によって、第1流路切換装置13の三方切換弁24を図2と反対方向に開閉作動し、前記制御信号S1によってスイッチングガス供給部27からスイッチングガスを三方切換弁24へ供給し、スイッチングガスをスイッチングガス分岐路22に導いて、分流導管10側へ移動させる
その際、前記スイッチングガスの一部は抵抗管28を移動して他方のスイッチングガス分岐路23に導かれ、前記抵抗管28を移動する際、その管路抵抗によって圧力降下を生じ、連通管29の両端に圧力差を生じる。
すなわち、分流導管10側が第1支流導管15側よりも高圧になり、その圧力差によってスイッチングガスが連通管29に導かれて第1支流導管15側へ移動し、残りのスイッチングガスが第1支流導管10側へ移動する。
このため、分流導管10から送られた試料ガスが、連通管29内の少量のスイッチングガスと合流し、第1支流導管15側へ移動して、第1マニホルド17へ導かれる。
このように二人のオペレータで匂い嗅ぎ分析する場合は、試料ガスは分配器7から分流導管10,第1流路切換装置13、第1支流導管14、第2流路切換装置16、第2支流導管18、第2マニホルド20へ移動し、該マニホルド20から2本の支流導管42,42に分流し、オーブン6の内側から外側へ移動し、オーブン6の外側に配置した第2および第3トランスファーライン40,41の内部を移動する。この状況は図9のようである
また、三人のオペレータで匂い嗅ぎ分析する場合は、試料ガスは分配器7から分流導管10,第1流路切換装置13、第1支流導管15、第1マニホルド17へ移動し、該マニホルド17から3本の支流導管38,38,38に分流し、オーブン6の内側から外側へ移動し、オーブン6の外側に配置した第1乃至第3トランスファーライン39〜41の内部を移動する。この状況は図10のようである。
更に、一人のオペレータで匂い嗅ぎ分析する場合は、試料ガスは分配器7から分流導管10,第1流路切換装置13、第1支流導管14、第2流路切換装置16、支流導管19に導かれ、オーブン6の内側から外側へ移動し、オーブン6の外側に配置した第1トランスファーライン39の内部を移動する。この状況は図11のようである。
こうして、前記試料ガスは支流導管19,38,42に導かれてオーブン6の内側から外側へ移動し、各ラインユニット43〜45の一端部側に設けたヒータ線56の準密巻域Z1に導かれ、該準密巻域Z1で加熱量を増量されて、オーブン6の外部移動時における温度低下を防止される。
この後、前記試料ガスは各トランスファーライン39〜41のヒータ線56の粗巻域を移動し、該粗巻域のヒータ線56に加熱されて所定温度を維持する。
そして、前記粗巻域を通過後、各ラインユニット43〜45の他端部側に設けたヒータ線56の密巻域Z2導かれ、該密巻域Z2で加熱量を増量されて、ヒートフランジ57の吸熱による温度低下と外気接触による降温を防止される。
このようにして、前記試料ガスは各トランスファーライン39〜41の全域において所定温度を維持し、その再液化を防止される。
こうして試料ガスは、一定温度に維持されたトランスファーライン39〜41内を移動し、その再液化を防止されてヒートフランジ57の端部の匂い嗅ぎ位置に到達し、該端部から放出されてノーズコーン66内に拡散し、これをオペレ−タの鼻67で嗅ぎ分ける。
その際、ノーズコーン66に空気注入管68から湿潤空気が吹き出され、オペレータの鼻67の粘膜を乾燥から保護する。
このように実施形態では、オペレータの人数に応じて試料ガスの移動流路を切換え、一人嗅ぎ分析から三人嗅ぎ分析の前記移動流路を別々に設定し、各移動流路の共用ないし混用を回避するから、分析精度とその信頼性の向上を図れる。
また、実施形態ではオペレータが実際に使用するトランスファーラインだけに試料ガスを供給し、実際に使用しないトランスファーラインには試料ガスを供給しないから、試料ガスないし香気成分を合理的かつ有効に利用することができ、微量で匂いの弱い香気成分も正確かつ精密に嗅ぎ分けることができる。
また、各トランスファーライン39〜41に、相異なる複数人嗅ぎ用の二本の支流導管19,38,42を配置しているから、換言すれば各トランスファーライン39〜41に移動流路を異にする二本の支流導管19,38,42を配置しているから、各トランスファーライン39〜41を二通りの嗅ぎ分けに利用し得、使用の多様化を図れる。
すなわち、支流導管19,38,42を第1トランスファーライン39に三人嗅ぎ用の支流導管38と一人嗅ぎ用の支流導管19を配置し、第2トランスファーライン40に三人嗅ぎ用の支流導管38と二人嗅ぎ用の支流導管42を配置し、第3トランスファーライン41に三人嗅ぎ用の支流導管38と二人嗅ぎ用の支流導管42を配置している。
一人嗅ぎ、二人嗅ぎ、三人嗅ぎの各場合における分配器7から各試料ガス流路の移動終端の匂い嗅ぎ位置までの移動時間は、その試料ガス流路の長さと内径による管路抵抗、更に厳密にはキャリアガスの圧力ないし流速、スイッチングガス供給に伴なう圧力損失に関係する。
実施形態では、前記移動時間を調整し、試料ガスの表示器12におけるピーク溶出時間と匂い嗅ぎ出口到達時間とを一致させているから、オペレータは、表示器12に表示されるピークの匂いを正確に識別することができる。
その際、二人嗅ぎの場合は、試料ガスが前記専用の試料ガス流路を移動し、第2マニホルド20から二本の支流導管42,42に分流し、第2および第3トランスファーライン40,41内を移動し、その移動終端の匂い嗅ぎ位置から同時に放出される。この状況は図9のようである。
また、三人嗅ぎの場合は、試料ガスが前記専用の試料ガス流路を移動し、第1マニホルド17から三本の支流導管38,38,38に分流し、全てのトランスファーライン39〜41内を移動し、その移動終端の匂い嗅ぎ位置から同時に放出される。この状況は図10のようである。
更に、一人嗅ぎの場合は、試料ガスが前記専用の試料ガス流路を移動し、第2流路切換装置16から一本の支流導管19に分流し、第1トランスファーライン39内を移動し、その移動終端の匂い嗅ぎ位置から放出される。この状況は図11のようである。
このように実施形態の香気成分分析装置は、匂いを嗅ぐオペレータの人数に応じて試料ガスを合理的かつ有効に分配し、かつ試料ガスが検出器と匂い嗅ぎ出口に到達する時間を一致させているから、分析の信頼性を得られとともに、香気成分ピ−クの微妙な香りの違いや強弱を正確かつ精密に嗅ぎ分けることができる。
図12は本発明の他の実施形態を示し、前述した実施形態の構成と対応する部分に同一の符号を用いている。この実施形態は前述の第1および第2流路切換装置13,16の代わりに、単一の流路切換装置70を使用し、構成を簡潔化し安価に製作し得るとともに、分析操作を容易かつ速やかに行なえるようにしている。
前記流路切換装置70は、コモンポートP0と、三つのポートP1〜P3を有し、コモンポートP0に前記分流管10を接続し、ポートP1に第1トランスファーライン39に連通する支流導管19を接続し、ポートP2に第2および第3トランスファーライン40,41の支流導管42,42に連通する支流導管18を接続し、ポートP3に第1乃至第3トランスファーライン39〜41の各支流導管38に連通する支流導管15を接続している
前記流路切換装置70は、制御装置21の制御信号Sによって作動する回転スプール71を有し、該回転スプール71に前記各ポートP0〜P3に連通する連通溝72を備え、前記回転スプール71の回動角度によって、一人嗅ぎ乃至三人嗅ぎ分析を実行可能にしている。
すなわち、一人嗅ぎ分析の場合は連通溝72をポートP1に連通させ、二人嗅ぎ分析の場合は連通溝72をポートP2に連通させ、三人嗅ぎ分析の場合は連通溝72をポートP3に連通させて行なう。
この場合、この実施形態では前述の第1支流導管14が省略され、該導管14による試料ガス流路が消失し、その分他の試料ガス流路が短縮される。
したがって、流路切換装置70の制御と制御操作が簡潔になり、また試料ガスの流路も簡潔かつコンパクトになり、この種分析装置の小形軽量化を図れる。
本発明の香気成分分析装置は、サンプルの再液化を防止し、香気成分ピークの微妙な香りの違いや強弱を容易に嗅ぎ分けられるとともに、匂いを嗅ぐオペレータの人数に応じて香気成分を合理的かつ有効に分配し、分析の信頼性を得られるから、人間の嗅覚を用いた分析方法であるガスクロマトグラフィーオルファクトメトリー(GC−O)に好適である
1 ガスクロマトグラフ
5 主流導管(分離カラム)
6 オーブン
7 分配器
10 分流管
11 検出器
13 第1流路切換装置
14,15 第1支流導管
16 第2流路切換装置
17 第1マニホルド
18 第2支流導管
19 支流導管
20 第2マニホルド
38 支流導管
39 第1トランスファーライン
40 第2トランスファーライン
41 第3トランスファーライン
42 支流導管
56 ヒータ線
57 ヒートフランジ
70 流路切換装置
1 準密巻域
2 密巻域

Claims (13)

  1. 香気成分を含む試料ガスを主流導管を介して分配器へ導入可能に設け、該分配器から分岐する複数の支流導管を設け、該支流導管の下流側に内部の支流導管を所定温度に加熱かつ保温可能な複数のトランスファーラインを設け、該トランスファーラインの下流から前記試料ガスを送出可能にした香気成分分析装置において、前記支流導管に一または複数の流路切換装置を配置し、該流路切換装置を試料ガスの匂いを嗅ぐオペレータの人数に応じて選択的に切換え作動し、前記試料ガスを一または複数のトランスファーラインに供給可能にしたことを特徴とする香気成分分析装置。
  2. 前記流路切換装置によって特定のトランスファーラインに連通する支流導管を選択し、選択した支流導管のみに試料ガスを供給可能にした請求項1記載の香気成分分析装置。
  3. 前記流路切換装置とトランスファーラインとの間の支流導管に、複数の接続口を備えた一または複数のマニホルドを配置した請求項1記載の香気成分分析装置。
  4. 各トランスファーラインの内部に複数の支流導管の下流部を配置した請求項2記載の香気成分分析装置。
  5. 一のトランスファーラインの内部に異なるオペレ−タ数に用いられる支流導管を複数配置した請求項4記載の香気成分分析装置。
  6. 前記トランスファーラインを2以上設けた請求項1記載の香気成分分析装置。
  7. 前記トランスファーラインを湾曲可能にした請求項1記載の香気成分分析装置。
  8. 前記分配器から下流側端部までの支流導管の長さ或いは内径を互いに相違させた請求項1記載の香気成分分析装置。
  9. 複数人嗅ぎ用のトランスファーラインに配置した各支流導管から試料ガスを同時期に送出可能にするとともに、前記試料ガスを香気成分を検出する検出器に同時期に送出可能にした請求項8記載の香気成分分析装置。
  10. 一人のオペレータによる匂い嗅ぎ用の支流導管の長さを最長に構成し、三人のオペレータによる匂い嗅ぎ用の支流導管の長さを最短とし、二人のオペレータによる匂い嗅ぎ用の支流導管の長さを中間とした請求項5記載の香気成分分析装置。
  11. 前記各トランスファーライン内部に配置した複数の支流導管の外側にヒータ線を粗密に捲回し、前記トランスファーラインの一側端部にヒ−タ線を密巻きに捲回し、その他端部側にヒータ線を準密巻きに捲回し、その他の部分を粗巻きに捲回した請求項4記載の香気成分分析装置。
  12. 前記主流導管を分離カラムで構成し、前記流路切換装置とマニホルドをガスクロマトグラフのオーブン内に配置し、該オーブンの外側に前記トランスファーラインを配置した請求項1記載の香気成分分析装置。
  13. 前記トランスファーラインを三つ設け、その一のトランスファーラインを一人または三人のオペレータによる匂い嗅ぎ用とし、他のトランスファーラインを二人または三人のオペレータによる匂い嗅ぎ用とした請求項5乃至請求項8のうち、何れか一項記載の香気成分分析装置。
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