JP2012207603A - スクロール圧縮装置 - Google Patents

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努 昆
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Abstract

【課題】巻線着磁の作業性の効率化を図ったスクロール圧縮装置を提供する。
【解決手段】ケーシング3の内部に冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構11と、スクロール圧縮機構11と駆動軸15で連結され当該スクロール圧縮機構11を駆動する駆動モータ13とが収容され、スクロール圧縮機構11がメインフレーム21によりケーシング3に支持され、駆動モータ13のステータ37がスペーサリング38によりケーシング3に支持され、駆動モータ13のロータ39が駆動軸15に連結され、駆動軸15がベアリングプレート8によりケーシング3に支持され、ステータ37とスペーサリング38の間、あるいはスペーサリング38と前記ケーシングの間に潤滑油を駆動モータ13の下方に戻す連通路38B、54Aを形成し、連通路38B、54Aの下方領域を覆う潤滑油掻き落としリング39を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定スクロールと揺動スクロールの噛み合い部に潤滑油を供給し、固定スクロールと揺動スクロールの噛み合いにより圧縮を行うスクロール圧縮装置に関する。
従来、密閉されたケーシング内に、互いに噛合する渦巻き状のラップを有する固定スクロールと揺動スクロールとからなる圧縮機構を備え、この圧縮機構を駆動モータで駆動させて、固定スクロールに対して揺動スクロールを自転することなく円運動させることにより圧縮を行うスクロール圧縮装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種のスクロール圧縮装置では、吸入管から吸引した低圧の冷媒を圧縮機構で圧縮し、圧縮された高圧冷媒をケーシングに設けた吐出管からケーシング外に吐出する。また、圧縮機構の各摺動部分、及び、固定スクロールと揺動スクロールの噛み合い部等の潤滑部位には、潤滑油が供給される。供給する潤滑油は、ケーシング下部に設けられた油溜めに貯留される。各潤滑部位で過剰となった潤滑油は、駆動モータの上下の空間を連通する連通路を通って自重で油溜めに戻される構成となっている。
特開2004−60532号公報
しかしながら、駆動モータの下方の空間では、駆動モータの駆動軸等の回転体によって潤滑油がケーシングの外側に飛ばされ、ケーシングの外側に飛ばされた潤滑油がケーシングの内壁を伝って連通路から駆動モータの上方の空間に流れ込む場合がある。連通路を通って駆動モータの下方の空間から、駆動モータの上方の空間に潤滑油が流れ込むと、吐出管からケーシング外に吐出される潤滑油の吐出量が多くなるという問題がある。
本発明は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、ケーシング外への潤滑油の吐出量を低減することができるスクロール圧縮装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ケーシングの内部に冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構と、前記スクロール圧縮機構と駆動軸で連結され当該スクロール圧縮機構を駆動する駆動モータとが収容され、前記スクロール圧縮機構がメインフレームにより前記ケーシングに支持され、前記駆動モータのステータがスペーサリングにより前記ケーシングに支持され、前記駆動モータのロータに前記駆動軸が連結され、当該駆動軸がベアリングプレートにより前記ケーシングに支持され、前記駆動軸の内部を上下に延びる給油路にピックアップが連結され、前記ピックアップにより掻き上げられ前記給油路を経て前記駆動モータの上方に位置する各潤滑部位に供給された潤滑油を前記駆動モータの下方に戻す連通路を前記ステータと前記スペーサリングの間、あるいは前記スペーサリングと前記ケーシングの間に形成し、前記連通路の下方領域を覆う潤滑油掻き落としリングを備えたことを特徴とする。
本発明では、連通路の下方領域が潤滑油掻き落としリングで覆われるため、潤滑油が連通路を通って駆動モータの下方から駆動モータの上方に流れるのを潤滑油掻き落としリングで防ぐことができ、よってケーシング外への潤滑油の吐出量を低減することができる。
この構成において、前記スペーサリングが、前記ケーシングに嵌合するリング本体部と、このリング本体部の下端に連なり、前記ステータの下方域に延出した延出部と、を有し、この延出部に前記潤滑油掻き落としリングを備えた構成としても良い。また、前記延出部が、前記リング本体部の径より縮径し、前記潤滑油掻き落としリングは、この縮径した延出部を漏斗状に曲げて形成されている構成としても良い。また、前記駆動モータは、インバータによって駆動するDC駆動モータである構成としても良い。
本発明によれば、各潤滑部位に供給された潤滑油を駆動モータの下方に戻す連通路の下方領域を覆う潤滑油掻き落としリングを備えたため、潤滑油が連通路を通って駆動モータの下方から駆動モータの上方に流れるのを潤滑油掻き落としリングで防ぐことができ、よってケーシング外への潤滑油の吐出量を低減することができる。
本発明を適用した実施形態に係るスクロール圧縮装置の断面図である。 スクロール圧縮装置の平面断面図である。 別の実施形態のスクロール圧縮装置の断面図である。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1において、1は内部高圧となるスクロール圧縮装置を示し、この圧縮機1は、冷媒が循環して冷凍サイクル運転動作を行う図外の冷媒回路に接続されて、冷媒を圧縮するものである。この圧縮機1は、縦長円筒状の密閉ドーム型のケーシング3を有する。
このケーシング3は、上下方向に延びる軸線を有する円筒状の胴部であるケーシング本体5と、その上端部に気密状に溶接されて一体接合され、上方に突出した凸面を有する椀状の上キャップ7と、ケーシング本体5の下端部に気密状に溶接されて一体接合され、下方に突出した凸面を有する椀状の下キャップ9とで圧力容器に構成されており、その内部は空洞とされている。ケーシング3の外周面には、ターミナルカバー52が設けられ、このターミナルカバー52の内部には、スクロール圧縮装置1に電源を供給する電源供給端子53が備えられる。
ケーシング3の内部には、冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構11と、このスクロール圧縮機構11の下方に配置される駆動モータ13とが収容されている。このスクロール圧縮機構11と駆動モータ13とは、ケーシング3内を上下方向に延びるように配置される駆動軸15によって連結されている。そして、スクロール圧縮機構11と駆動モータ13との間には間隙空間17が形成されている。
ケーシング3の内部で、スクロール圧縮機構11と駆動モータ13の間には、メインフレーム21が収納され、このメインフレーム21には中央にラジアル軸受部28とボス収容部26とが形成されている。ラジアル軸受部28は、駆動軸15の先端(上端)側を軸支するためのものであり、当該メインフレーム21の一方の面(下側の面)の中央から下方に突出して形成されている。ボス収容部26は後述する揺動スクロール25のボス25Cを収容するためのものであり、メインフレーム21の他方の面(上側の面)の中央を下方に凹陥することにより形成されている。駆動軸15の先端(上端)には、偏心軸部15Aが形成されている。この偏心軸部15Aは、中心が駆動軸15の軸心と偏心して設けられると共に、旋回軸受け24を介して、ボス25Cに旋回駆動可能に挿入されている。
上記スクロール圧縮機構11は、固定スクロール23と揺動スクロール25とで構成されている。固定スクロール23は、メインフレーム21の上面に密着して配置される。固定スクロール23、及び、メインフレーム21は、外周縁がケーシング3のケーシング本体5の内面に焼き嵌めされている。揺動スクロール25は、固定スクロール23に噛合し、固定スクロール23と、メインフレーム21との間の形成される揺動空間12内に配置される。ケーシング3内は、メインフレーム21の下方の高圧空間27と、メインフレーム21の上方の吐出空間29とに区画される。各空間27,29は、メインフレーム21及び固定スクロール23の外周に縦に延びて形成された縦溝71を介して連通している。
ケーシング3の上キャップ7には、冷媒回路の冷媒をスクロール圧縮機構11に導く吸入管31が、またケーシング本体5には、ケーシング3内の冷媒をケーシング3外に吐出させる吐出管33がそれぞれ気密状に貫通固定されている。吸入管31は、吐出空間29を上下方向に延び、その内端部はスクロール圧縮機構11の固定スクロール23を貫通して、圧縮室35に連通し、この吸入管31により圧縮室35内に冷媒が吸入される。
駆動モータ(DC駆動モータ)13は、直流電源からの入力を受けて駆動するDC(Direct Current)モータであり、環状のステータ37と、このステータ37の内側に回転自在に構成されたロータ39とを備える。駆動モータ13は、一定の入力電圧を受け、パルス波のデューティ比、つまり、パルス波を出す周期と出した時のパルス幅と、を制御するPWM(Pulse Width Modulation)インバータによって回転トルクが制御され駆動する。本実施形態では、駆動モータ13は、DCモータである構成としたが、この他に、駆動モータ13は、交流電流の入力をうけて駆動するAC(Alternating Current)モータである構成であっても良い。
ロータ39には、駆動軸15を介してスクロール圧縮機構11の揺動スクロール25が駆動連結されている。ステータ37は、複数相のステータ巻線が巻回されて形成されている。ステータ37は、上下にステータコイル18を備え、ステータコイル18は、インシュレータ19の内部に収容されている。ステータコイル18は、不図示の導線を介して電源供給端子53に接続される。
ロータ39は、フェライト磁石、或いは、ネオジウム磁石から形成され着磁によって磁化される。ロータ39を磁化させる方法としては、ロータ39をステータ37に内挿した後、ステータ37を形成するステータ巻き線に電流を流して着磁する巻線着磁、或いは、ロータ39を外部の着磁装置を用いて着磁させた後にステータ37に内挿する外部着磁がある。本実施計形態は、巻線着磁でロータの着磁を行う場合について説明する。駆動軸15の内部には、ロータ39の巻線着磁を行う際に、ロータ39の位置決めに用いる、ホルダ(ピンホルダ)58が圧入されている。
ステータ37は、環状のスペーサリング38によってケーシング3の内壁面に支持される。スペーサリング38はケーシング3の内壁面に焼き嵌めによって固定され、ステータ37はスペーサリング38の内壁面に焼き嵌めによって固定される。スペーサリング38の上端面は、ステータ37の上端面よりも下方に設けられる。これによって、スペーサリング38の上端の上方には、ステータ37の上端とスペーサリング38の上端との高さの違いによって形成された潤滑油溜まり36が形成されている。
駆動モータ13の下方には、駆動軸15の下端部を回転可能に嵌入支持するベアリングプレート8が備えられる。ベアリングプレート8は、図2に示すように、円筒状に形成され駆動軸15が嵌入されるボス部8Aと、このボス部8Aに略等間隔に周設され4方向に延び、ケーシング本体5に固定されるアーム部8Bとを備える。つまり、駆動軸15は、ベアリングプレート8によってケーシング3に支持される。ベアリングプレート8は、また、各アーム部8Bの間に形成され、上下の空間を連通する開口部8Eを有する。
図1に示す、ベアリングプレート8の下方の下部空間(油溜め)40は、高圧に保たれており、その下端部に相当する下キャップ9の内底部には油が貯留される。ベアリングプレート8と、油溜め40の間には、環状プレート59がベアリングプレート8に下側から固定されて備えられる。また、環状プレート59の上方には、多数の細孔を有した薄板状のパンチングメタルによって形成されるバッフル板(不図示)が環状プレート59に支持されて設けられ、このバッフル板で潤滑油の吐出量を低減させる構成であっても良い。
駆動軸15内には、高圧油供給手段の一部としての給油路41が形成され、この給油路41は、駆動軸15の内部を上下に延び、揺動スクロール25の背面の油室43に連通している。この給油路41は、駆動軸15の下端に設けたオイルピックアップ(ピックアップ)45に連結される。オイルピックアップ45の奥側には、駆動軸15の径方向に延び、給油路41を貫通する横孔57が設けられる。この横孔57には、上述したホルダ58が圧入される。オイルピックアップ45は、ロータ39の着磁後に、駆動軸15に圧入される。
オイルピックアップ45は、下端に設けられた吸込口42と、この吸込口42の上方に形成されたパドル44とを備える。オイルピックアップ45の下端は、油溜め40に貯留された潤滑油に浸漬されて、当該給油路41の吸込口42が潤滑油内にて開口している。駆動軸15が回転すると、油溜め40に貯留された潤滑油がオイルピックアップ45の吸込口42から給油路41に入り、この給油路41のパドル44に沿って上方に汲み上げられる。そして、汲み上げられた潤滑油は、給油路41を通じ、ラジアル軸受部28、及び、旋回軸受24等のスクロール圧縮機構11の各摺動部分に供給される。さらに、潤滑油は、給油路41を通じて揺動スクロール25背面の油室43に供給され、この油室43から、揺動スクロール25に設けられた連通路51を介して、圧縮室35へ供給される。
メインフレーム21には、ボス収容部26からメインフレーム21を径方向に貫通し、縦溝71に開口する戻し油路47が形成される。給油路41を通じ、スクロール圧縮機構11の各摺動部分、及び、圧縮室35に供給される潤滑油のうち、過剰となった潤滑油は、この戻し油路47を通って油溜め40に戻される。戻し油路47の下方には、オイルコレクター46が設けられ、オイルコレクター46は、スペーサリング38の上端近傍まで延在する。ステータ37の外周面には、ステータ37の上下に亘る複数の切り欠き54が形成される。戻し油路47、オイルコレクター46を通じて給油路41から戻された潤滑油は、この切り欠き54、及び、ベアリングプレート8の各アーム部8Bの間を通って油溜め40に戻される。なお、図1の断面図において、吐出管33が説明の便宜上破線で示されているが、吐出管33は、オイルコレクター46とは、位相をずらして配置される。
ステータ37とスペーサリング38の間には、ステータ37に設けられた切欠き54によって、駆動モータ13の上下の空間を連通させる連通路54Aが形成される。潤滑油溜まり36は、連通路54Aに連通し、潤滑油溜まり36に溜まった潤滑油は、連通路54Aを通って、駆動モータ13の下方に戻される。連通路54Aは、図2に示すように、ステータの周方向に間隔をあけて、ステータ37とスペーサリング38の間に複数形成される。
スペーサリング38は、図1に示すように、ケーシング3に嵌合するリング本体部38Aと、リング本体部38Aの下端38Cに連なり、ステータ37の下端37Bよりも下方域に延出する延出部68を形成している。この延出部68には、スペーサリング38のリング本体部38Aよりも縮径されている。また、延出部68には、延出部68を漏斗状に曲げて形成された潤滑油掻き落としリング68Aが備えられる。潤滑油掻き落としリング68Aは、連通路54Aの下方領域を覆うように設けられ、スペーサリング38のリング本体部38Aと一体に形成されている。この構成によれば、連通路54Aの下方領域が潤滑油掻き落としリング68Aで覆われるため、駆動軸15等の回転体によって潤滑油がケーシング3の外側に飛ばされ、ケーシング3の内壁を伝って上方に上がってきても、潤滑油掻き落としリング68Aによって連通路54を介して駆動モータ13の上方の空間に流れ込むのが防止され、ケーシング3外への潤滑油の吐出量を低減することができる。また、潤滑油掻き落としリング68Aは、スペーサリング38のリング本体部38Aよりも縮径され、漏斗状に曲げて形成されているため、連通路54Aを通って駆動モータ13の上方から下方に戻された潤滑油は潤滑油掻き落としリング68Aの壁面を伝って流下し、油溜め40に戻される。
固定スクロール23は、鏡板23Aと、この鏡板23Aの下面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ23Bとで構成されている。一方、揺動スクロール25は、鏡板25Aと、この鏡板25Aの上面に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ25Bとで構成されている。そして、固定スクロール23のラップ23Bと、揺動スクロール25のラップ25Bとは互いに噛合しており、このことにより固定スクロール23と揺動スクロール25との間において、両ラップ23B,25Bで複数の圧縮室35が形成されている。
揺動スクロール25は、オルダムリング61を介して固定スクロール23に支持され、その鏡板25Aの下面の中心部には有底円筒状のボス25Cが突設されている。一方、駆動軸15の上端には偏心軸部15Aが設けられ、この偏心軸部15Aは、揺動スクロール25のボス25Cに回転可能に嵌入されている。さらに、駆動軸15には、メインフレーム21の下側に、カウンタウェイト部(上バランサ)63が設けられ、ロータ39の下部には、下バランサ77が設けられている。駆動軸15は、これらの上バランサ63、及び、下バランサ77によって揺動スクロール25や偏心軸部15A等と動的バランスを取っている。
駆動軸15は、これらのカウンタウェイト部63、及び、下バランサ77により重さのバランスを取りながら回転することで、揺動スクロール25を自転することなく公転させることができる。そして、この揺動スクロール25の公転に伴い、圧縮室35は、両ラップ23B,25B間の容積が中心に向かって収縮することで吸入管31より吸入された冷媒を圧縮するように構成されている。また、下バランサ77の下面には、ロータ39、及び、下バランサ77と一体にかしめられる規制プレート55が設けられる。規制プレート55は、ロータ39の巻線着磁を行う際に、ロータ39の回転を規制するために用いられ、この規制プレート55を不図示の治具を用いて固定することで、巻線着磁時に、ロータ39が反力で回転するのを防ぎ、狙った位置でロータ39を着磁することができる。
メインフレーム21の下側には、カウンタウェイト部63の周りを囲うようにカップ48がボルト49で固定されている。カップ48は、メインフレーム21と、駆動軸15との間のクリアランスから漏れ出た潤滑油が、カウンタウェイト部63の回転によって吐出管側に飛散されるのを防ぐ。
固定スクロール23の中央部には吐出孔73が設けられており、この吐出孔73から吐出されたガス冷媒は、吐出弁75を通って吐出空間29に吐出され、メインフレーム21及び固定スクロール23の各外周に設けた縦溝71を介して、メインフレーム21の下方の高圧空間27に流出し、この高圧冷媒は、ケーシング本体5に設けた吐出管33を介してケーシング3外に吐出される。
このスクロール圧縮装置1の運転動作について説明する。
駆動モータ13を駆動すると、ステータ37に対してロータ39が回転し、それによって駆動軸15が回転する。駆動軸15が回転すると、スクロール圧縮機構11の揺動スクロール25が固定スクロール23に対して自転せずに公転のみ行う。このことにより、低圧の冷媒が吸入管31を通して圧縮室35の周縁側から圧縮室35に吸引され、この冷媒は圧縮室35の容積変化に伴って圧縮される。そして、この圧縮された冷媒は、高圧となって圧縮室35から吐出弁75を通って吐出空間29に吐出され、メインフレーム21及び固定スクロール23の各外周に設けた縦溝71を介して、メインフレーム21の下方の高圧空間27に流出し、この高圧冷媒は、ケーシング本体5に設けた吐出管33を介してケーシング3外に吐出される。ケーシング3外に吐出された冷媒は、図示を省略した冷媒回路を循環した後、再度吸入管31を通して圧縮機1に吸入されて圧縮され、このような冷媒の循環が繰り返される。
次に、潤滑油の流れについて説明する。
ケーシング3における下キャップ9の内底部に貯留された潤滑油が、オイルピックアップ45により掻き上がられ、この潤滑油が、駆動軸15の給油路41を通じ、スクロール圧縮機構11の各摺動部分、及び、圧縮室35へ供給される。スクロール圧縮機構11の各摺動部分、及び、圧縮室35等の潤滑部位で過剰となった潤滑油は、戻し油路47から、オイルコレクター46に集められる。オイルコレクター46の下端46Aは、スペーサリング38の上端近傍まで延び、オイルコレクター46を通った潤滑油は、スペーサリング38の上方域に設けられた潤滑油溜まり36に戻される。
この構成によれば、戻し油路47を通ってメインフレーム21から排出された潤滑油は、潤滑油溜まり36に溜まるため、ステータ37の上面外周部に潤滑油が溜まるのを防止することができる。
潤滑油溜まり36に溜まった潤滑油は、連通路54Aを通って駆動モータ13の下方に戻り、ステータ37の上面外周部に潤滑油が溜まるのを防ぐことができる。そのため、ステータ37の上面外周部に溜まった潤滑油が高圧空間27内を回転する高圧ガスの流れの影響を受けて吐出管33から吐出するのを防止することができ、潤滑油の吐出量を低減することができる。
連通路54Aを通って駆動モータ13の下方域に戻された潤滑油は潤滑油掻き落としリング68Aの壁面を伝って流下し、油溜め40に戻される。
次いで、別の実施形態のスクロール圧縮装置1について説明する。
なお、以下の説明において、上述した実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図3は、本発明を適用した別の実施形態に係るスクロール圧縮装置1の断面図である。このスクロール圧縮装置1では、スペーサリング38の下端38Cに連なる延出部168に、延出部168を内側にL字状に曲げて形成された潤滑油掻き落としリング168Aが設けられる。潤滑油掻き落としリング168Aは、ステータ37とスペーサリング38の間に形成された駆動モータ13の上下の空間を連通させる連通路54Aの下方領域を覆うように設けられる。潤滑油掻き落としリング168Aは、スペーサリング38と一体に、延出部168を曲げて形成する他に、スペーサリング38とは別体に形成し、スペーサリング38の下端38Cに取り付ける、或いは、下端38Cの内周に嵌合させて設ける構成であっても良い。
この構成によれば、連通路54Aの下方領域が潤滑油掻き落としリング168Aで覆われるため、駆動軸15等の回転体によってケーシング3の外側に飛ばされ、ケーシング3の内壁を伝って上方に上がってくる潤滑油を、潤滑油掻き落としリング168Aで下方に抑え込むことができる。これによって、潤滑油が連通路54Aを通って、駆動モータ13の下方の空間から、駆動モータ13の上方の空間に流れ込むのを防止することができ、ケーシング3外への潤滑油の吐出量を低減することができる。
以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、ケーシング3の内部に冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構11と、スクロール圧縮機構11と駆動軸15で連結され当該スクロール圧縮機構11を駆動する駆動モータ13とが収容され、スクロール圧縮機構11がメインフレーム21によりケーシング3に支持され、駆動モータ13のステータ37がスペーサリング38によりケーシング3に支持され、駆動モータ15のロータ39に駆動軸15が連結され、当該駆動軸15がベアリングプレート8によりケーシング3に支持され、駆動軸15の内部を上下に延びる給油路41にピックアップ45が連結され、ピックアップ45により掻き上げられ給油路41を経て駆動モータ13の上方に位置する各潤滑部位に供給された潤滑油を駆動モータ13の下方に戻す連通路38B、或いは、連通路54Aをステータ37とスペーサリング38の間に形成し、連通路38B、或いは、連通路54Aの下方領域を覆う潤滑油掻き落としリング68(168,169)を備えたため、駆動モータ13の下方の空間で、駆動軸15等の回転体によってケーシング3の外側に飛ばされ、ケーシング3の内壁を伝って上方に流れる潤滑油を、潤滑油掻き落としリング68で下方に抑え込むことができ、連通路38B、或いは、連通路54Aを通り、駆動モータ13の上方の空間に流れ込むのが防止されるため、ケーシング3外への潤滑油の吐出量を低減することができる。
また、本発明を適用した実施形態によれば、スペーサリング38が、ケーシング3に嵌合するリング本体部38Aと、このリング本体部38Aの下端38Cに連なり、ステータ37の下方域に延出した延出部68(168)と、を有し、この延出部68(168)に潤滑油掻き落としリング68A(168A)を備えたため、スペーサリング38のリング本体部38Aをケーシング3に嵌合させることですることで潤滑油掻き落としリング68A(168A)をケーシング3に容易に取り付けることができ、連通路54Aの下方領域を覆うことで、連通路54Aを介して、潤滑油が駆動モータ13の上方空間に流れ込むのを防止し、ケーシング3外への潤滑油の吐出量を低減することができる。また、スペーサリング38がケーシング3に嵌合されているため、スペーサリング38によって潤滑油がケーシング3の内壁を伝って駆動モータ13の上方に上がってくるのを防止止することができる。
また、本発明を適用した実施形態によれば、延出部68が、リング本体部38Aの径より縮径し、潤滑油掻き落としリング68Aは、この縮径した延出部68を漏斗状に曲げて形成されているため、駆動軸15等の回転体によってケーシング3の外側に飛ばされ、ケーシング3の内壁を伝って上方に流れる潤滑油を、潤滑油掻き落としリング68Aで下方に抑え込んで、駆動モータ13の下方の空間に戻すことができると共に、各潤滑部位から、連通路54Aを通って駆動モータ13の下方域に戻された潤滑油を潤滑油掻き落としリング68Aの壁面を伝って流下させ、油溜め40に戻すことができる。
また、本発明を適用した実施形態によれば、駆動モータ13は、PWMインバータによって回転トルクが制御され駆動するDC駆動モータであるため、出力効率の良い駆動モータを用いることで、駆動モータ13の小型化を図ることができ、さらに、インバータによって駆動させることで、駆動モータ13の電圧の上昇/下降による無駄な熱の発生を防ぎ、駆動効率をよくすることができる。
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形および応用が可能である。
例えば、本実施形態では、潤滑油掻き落としリング68Aを、スペーサリング38の下端をステータ37の下方域に延出させた延出部68に備える構成としたが、これに限らず、潤滑油掻き落としリング68Aは、ベアリングプレート8の上面に取り付けられる構成であっても良い。
1 スクロール圧縮装置
3 ケーシング
8 ベアリングプレート
11 スクロール圧縮機構
13 駆動モータ(DC駆動モータ)
15 駆動軸
21 メインフレーム
37 ステータ
38 スペーサリング
38A リング本体部
38C 下端
39 ロータ
41 給油路
45 ピックアップ(オイルピックアップ)
54A 連通路
68、168 延出部
68A、168A 潤滑油掻き落としリング

Claims (4)

  1. ケーシングの内部に冷媒を圧縮するスクロール圧縮機構と、前記スクロール圧縮機構と駆動軸で連結され当該スクロール圧縮機構を駆動する駆動モータとが収容され、
    前記スクロール圧縮機構がメインフレームにより前記ケーシングに支持され、
    前記駆動モータのステータがスペーサリングにより前記ケーシングに支持され、
    前記駆動モータのロータに前記駆動軸が連結され、当該駆動軸がベアリングプレートにより前記ケーシングに支持され、
    前記駆動軸の内部を上下に延びる給油路にピックアップが連結され、
    前記ピックアップにより掻き上げられ前記給油路を経て前記駆動モータの上方に位置する各潤滑部位に供給された潤滑油を前記駆動モータの下方に戻す連通路を前記ステータと前記スペーサリングの間、あるいは前記スペーサリングと前記ケーシングの間に形成し、前記連通路の下方領域を覆う潤滑油掻き落としリングを備えたことを特徴とするスクロール圧縮装置。
  2. 前記スペーサリングが、前記ケーシングに嵌合するリング本体部と、このリング本体部の下端に連なり、前記ステータの下方域に延出した延出部と、を有し、この延出部に前記潤滑油掻き落としリングを備えたことを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮装置。
  3. 前記延出部が、前記リング本体部の径より縮径し、前記潤滑油掻き落としリングは、この縮径した延出部を漏斗状に曲げて形成されていることを特徴とする請求項2に記載のスクロール圧縮装置。
  4. 前記駆動モータは、インバータによって駆動するDC駆動モータであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスクロール圧縮装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014199008A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 ダイキン工業株式会社 スクロール圧縮機

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