JP2012205442A - 電動モータ - Google Patents

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  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

【課題】カシメによる圧入孔の変形を抑制し、十分な保持力を確保してシャフトにアーマチュアコアを外嵌固定できる電動モータを提供する。
【解決手段】アーマチュアコア8は、コア本体9と、コア本体9から径方向に沿って延びる複数のティース12と、を有する複数の磁性板11が積層されてなり、コア本体9には、一方面側に突出した凸部35aと、他方面側に凸部35aに対応した凹部35bと、シャフト3が圧入される軸方向平面視で略正9角形状(多角形状)の圧入孔37と、が形成されており、複数の磁性板11は、凸部35aと凹部35bとをカシメたカシメ部35により固定されて積層され、圧入孔37の角部38の頂点と、カシメ部35と、ティース12とが、径方向に沿った同一直線α,β、γ上に形成されていることを特徴としている。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば車両に搭載される電動モータに関するものである。
従来から、電動モータとして、例えば、ヨークの内周面にマグネットを複数配置し、このマグネットよりも径方向内側にアーマチュアを回転自在に設けたブラシ付きの電動モータがある。アーマチュアは、シャフトに外嵌固定されたアーマチュアコアと、複数のセグメントが配設されたコンミテータとを有している。アーマチュアコアには、シャフトが圧入される圧入孔を有するコア本体と、径方向外側に向かって延びる複数のティースと、が設けられ、これらティース間に軸方向に長いスロットが複数形成されている。これらスロットから巻線が挿通され、各ティースに集中巻や分布巻にて巻線が巻装されている。
巻線は、コンミテータのセグメントに導通している。各セグメントは給電を行うためのブラシに摺接しており、このブラシを介して巻線に電流が供給されるようになっている。
巻線に電流が供給されると磁界が形成され、この磁界とマグネットとの間に生じる磁気的な吸引力や反発力によってアーマチュアが回転する。
ところで、一般に、アーマチュアコアは、薄板状の電磁鋼板等の磁性板を複数枚積層して形成される。各磁性板の積層は、各磁性板の表面に複数の凸部を形成し、この各凸部と、各凸部によって各磁性板の凸部形成面とは反対側面に形成される複数の凹部とを重ね合わせてカシメる、いわゆるダボカシメにより行われる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のアーマチュアコアには、コア本体の中央に、シャフトが圧入される圧入孔が、軸方向平面視で円形状に形成されている。また、コア本体における圧入孔の外周縁付近には、圧入孔の周方向に沿って、ダボカシメ用の凸部および凹部が90°ピッチで等間隔に4箇所形成されている。
特開平4−26344号公報
ここで、ダボカシメは、磁性板の凸部および凹部を加圧して変形させ、凸部と凹部とを係合することにより行われる。このダボカシメ時の凸部および凹部の変形により、凸部および凹部周辺も変形してしまうので、アーマチュアコアの外周縁近傍でダボカシメを行った場合には、アーマチュアコアの外形形状が変形してしまう。
したがって、特許文献1のアーマチュアコアのように、円形状の圧入孔の外周縁付近に凸部および凹部を形成した場合には、ダボカシメをした際に圧入孔の外形形状が変形するおそれがある。特に、特許文献1のように、圧入孔が軸方向視略円形状に形成されている場合には、圧入孔の真円度が確保できず、シャフトにアーマチュアコアを外嵌した際に、アーマチュアコアの保持力を十分に確保できないおそれがある。
そこで本発明は、カシメによる圧入孔の変形を抑制し、十分な保持力を確保してシャフトにアーマチュアコアを外嵌固定できる電動モータの提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係る電動モータは、ヨーク内に回転可能に支持されたシャフトと、前記シャフトに外嵌固定されるアーマチュアコアと、を備えた電動モータにおいて、前記アーマチュアコアは、コア本体と、前記コア本体から径方向に沿って延びる複数のティースと、を有する複数の磁性板が積層されてなり、前記磁性板の前記コア本体には、一方面側に突出した凸部と、他方面側に前記凸部に対応した凹部と、前記シャフトが圧入される圧入孔と、が形成されており、前記複数の磁性板は、前記凸部と前記凹部とを重ね合わせてカシメたカシメ部により固定されて積層され、前記圧入孔には、前記カシメ部をカシメた際に圧入孔の変形を吸収する逃げ部が形成され、前記逃げ部と、前記カシメ部と、前記ティースとが、径方向に沿った同一直線上に形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、凸部と凹部とをカシメた際に、カシメ部の周辺が変形しても逃げ部で磁性板の変形量を分散させて吸収することができる。これにより、圧入孔の変形を抑制できるので、安定した圧入荷重を得ることができる。したがって、十分な保持力を確保してシャフトにアーマチュアコアを外嵌固定できる。
また、カシメ部とティースとを同一直線上に形成することにより、カシメ部はティースの外縁から離間したティースの根元に形成される。これにより、カシメ時にティースの外形形状の変形を抑制できるので、磁気特性に影響を与えることなくアーマチュアコアを精度よく形成できる。
ところで、コア本体における隣接するティース間は、アーマチュアコアを通過する磁束の磁路となっている。しかし、本発明では、カシメ部とティースとを同一直線上に形成することで、アーマチュアコアの磁路を避けたティースの根元側の領域で磁性板をカシメている。したがって、磁路抵抗を上昇させることなく各磁性板をカシメることができる。
また、本発明の請求項2に係る電動モータは、前記圧入孔が、軸方向平面視で多角形状に形成され、前記逃げ部は多角形状の角部の頂点であることを特徴としている。
本発明によれば、凸部と凹部とをカシメた際に、カシメ部の周辺が変形しても圧入孔の角部の頂点で磁性板の変形量を分散させて吸収することができる。これにより、圧入孔の変形を抑制できるので、安定した圧入荷重を得ることができる。したがって、十分な保持力を確保してシャフトにアーマチュアコアを外嵌固定できる。
また、本発明の請求項3に係る電動モータは、前記圧入孔が正多角形状に形成されており、前記圧入孔の角部の頂点の数が、前記カシメ部の数の整数倍となるように形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、圧入孔の角部の頂点の数が、カシメ部の数の整数倍となっているので、複数のカシメ部に対応した位置に圧入孔の角部の頂点を配置できる。したがって、カシメ部でカシメた際に発生する磁性板の変形を、カシメ部に対応した圧入孔の各頂点で均等に分散させて吸収することができる。これにより、圧入孔の変形を確実に防止できるので、十分な保持力を確保してシャフトにアーマチュアコアを外嵌固定できる。
本発明によれば、凸部と凹部とをカシメた際に、カシメ部の周辺が変形しても逃げ部で磁性板の変形量を分散させて吸収することができる。これにより、圧入孔の変形を抑制できるので、安定した圧入荷重を得ることができる。したがって、十分な保持力を確保してシャフトにアーマチュアコアを外嵌固定できる。
また、カシメ部とティースとを同一直線上に形成することにより、カシメ部はティースの外縁から離間したティースの根元に形成される。これにより、カシメ時にティースの外形形状の変形を抑制できるので、磁気特性に影響を与えることなくアーマチュアコアを精度よく形成できる。
ところで、コア本体における隣接するティース間は、アーマチュアコアを通過する磁束の磁路となっている。しかし、本発明では、カシメ部とティースとを同一直線上に形成することで、アーマチュアコアの磁路を避けたティースの根元側の領域で磁性板をカシメている。したがって、磁路抵抗を上昇させることなく各磁性板をカシメることができる。
電動モータの部分断面図である。 電動モータの分解斜視図である。 図1のA−A線における断面図である。 図3における挿入孔近傍の拡大図である。
以下に、図面を用いて、本実施形態の電動モータ1の説明をする。
図1は、電動モータ1の部分断面図である。
電動モータ1は、例えば車両のパワーウィンドウ、サンルーフ、電動シートおよびワイパ装置等の駆動用モータとして用いられる。
図1に示すように、電動モータ1は、ヨーク5の筒部53内にアーマチュア6がシャフト3を介して回転自在に設けられ、筒部53の開口縁53bに形成されたブラシホルダ収容部90に、ブラシ30(図1参照)を収容するブラシホルダユニット20が内嵌固定されたものである。
(ヨーク)
図2は、電動モータ1の分解斜視図である。
図3は、図1のA−A線における断面図である。なお、図3では、図面を分かり易くするために、ヨーク5、マグネット7およびアーマチュアコア8のみを図示し、アーマチュアコイル16aやインシュレータ14等(図2参照)の図示を省略している。
図2に示すように、ヨーク5は、例えば鉄等の金属からなる有底筒状の部材であり、深絞りによるプレス加工等により成型される。
図3に示すように、ヨーク5の大部分を占める筒部53は、内周壁53aが軸方向平面視で略正6角形状に形成されており、軸方向平面視で中心軸Oを挟んで径方向で対向する6個の平坦壁61と、各平坦壁61を連結する6個のコーナー部63とを有している。平坦壁61、およびコーナー部63は、周方向に沿って交互に配置されており、平坦壁61およびコーナー部63はそれぞれ対向して配置される。
対向する平坦壁61の離間距離は、筒部53内に配置されるアーマチュア6の直径に、後述するマグネット7の厚み寸法を加えた寸法よりも若干広くなるように設定される。
コーナー部63は、軸方向平面視で略円弧状に形成されており、隣り合う6個の平坦壁61の間に跨るように、隣り合う平坦壁61の周方向端部を接続している。
図2および図3に示すように、ヨーク5の筒部53の内周壁53aには、マグネット7が設けられており、6個のマグネットがそれぞれ平坦壁61の内面61aに接着材等により貼付されている。
マグネット7には、ネオジ焼結磁石やネオジボンド磁石等の希土類磁石や、フェライト磁石等が使用され、平板状のセグメント型に形成されている。
マグネット7の軸方向の長さは、ヨーク5の筒部53の軸方向の長さと略同一か、若干短くなるように設定される。マグネット7の周方向の幅は、平坦壁61の内面61aにおける周方向の幅よりも若干狭くなるように設定される。
6個のマグネット7は、周方向に沿ってN極およびS極の磁極が交互になるように配置されている。そして、6個のマグネット7は、N極およびS極が異極同士でそれぞれ対向するように配置されている。また、隣り合うマグネット7のピッチ角は、約60°になるように設定されている。すなわち、電動モータ1は、3極対(6極)のモータを構成している。
図1に示すように、ヨーク5の底壁51の略中央には、中心軸Oに沿って外側に突出するボス19が形成されている。ボス19の内周面には、円環状の金属等からなる軸受18が圧入固定されている。シャフト3の一端側(図1における右側)は、軸受18を介してヨーク5のボス19に軸支されている。
また、ボス19の底部には、スラストプレート54が設けられている。スラストプレート54は、スチールボール55を介してシャフト3のスラスト荷重を受けている。スチールボール55は、シャフト3とスラストプレート54との間の摺動抵抗を減少するとともにシャフト3の芯ズレを吸収している。
ヨーク5の筒部53には、開口縁53b側(図1における左側)に、ブラシホルダ収容部90が一体成形されている。ブラシホルダ収容部90の収容壁部90aは、後述のブラシホルダユニット20を収容するためのものである。ブラシホルダ収容部90の収容壁部90aは、軸方向平面視で略長円形状に形成されており、径方向の一方向(図2における左右方向)が長手方向となり、径方向の他方向(図2における上下方向)が短手方向となっている。
図2に示すように、ブラシホルダ収容部90の収容壁部90aは、短手方向で対向する平面を有する一対の収容平面部91と、一対の収容平面部91に跨るように形成されており、長手方向において対向する収容平面部91の周方向端部を接続する一対の弧状部92とを有している。ブラシホルダ収容部90には、後述するブラシホルダユニット20が圧入等により内嵌固定される。
また、図1に示すように、ブラシホルダ収容部90側の収容壁部90aには、電動モータ1を外部機器に固定するための外フランジ部52が設けられている。なお、外部機器としては、例えばウォームギヤおよびウォームホイールを収容する減速機構(不図示)等がある。
外フランジ部52にはボルト孔52aが複数個(本実施形態では3個)形成されており、ボルト(不図示)が挿通されて、電動モータ1が外部機器に締結固定される。
(ブラシホルダユニット)
ブラシホルダユニット20は、本体部分を構成するブラシホルダ22と、ブラシ30を付勢するスプリング21と、ノイズを抑制する不図示の雑防素子と、各部品を電気的に接続する不図示のバスバー等により構成されている。
ブラシホルダ22は、軸方向平面視で略長円形状に形成された、樹脂等からなる部材である。ブラシホルダ22の第1面Fには、ブラシ30、スプリング21および雑防素子等が配置されている。
ブラシホルダ22の略中央には、ブラシホルダ22の第1面Fと第2面Sとを貫通する貫通孔22aが形成されており、貫通孔22aにはすべり軸受40が圧入されている。すべり軸受40には、シャフト3が挿通されており、摺動抵抗により発生する負荷を最小限に抑制して効率よく回転できるようにしている。
ブラシホルダ22に収容されるブラシ30は、カーボン等の導電性材料からなる略直方体形状に形成された部材である。ブラシ30は、ブラシホルダ22に2個設けられており、一方が陽極ブラシ、他方が陰極ブラシとなっている。一対のブラシ30は、機械角で180°周方向に間隔を空けた状態で、ブラシ30の長手方向が直線Lに沿うように配置されている。ブラシ30は、スプリング21の付勢力によりコンミテータ10のセグメント15に接触しており、後述するアーマチュア6に給電している。
(アーマチュア)
図2に示すように、ヨーク5の筒部53内に回転自在に設けられたアーマチュア6は、シャフト3に外嵌固定されたアーマチュアコア8と、アーマチュアコア8に巻装されたアーマチュアコイル16aと、シャフト3の他端側に配置されたコンミテータ10とを備えている。
(磁性板)
アーマチュアコア8は、磁性板11を軸方向に複数枚積層したものである。
磁性板11は、電磁鋼板等をプレスにより打ち抜いて形成される薄板部材であり、リング状のコア本体9と、コア本体9から径方向に延びる複数個(本実施形態では9個)のティース12と、を有している。
コア本体9の略中央には、シャフト3が挿入される圧入孔37が形成されている。圧入孔37は、後述する圧入孔37の変形を吸収する逃げ部としての9個の角部38と、各角部38の間に形成された9個の辺部39とにより、軸方向平面視で略正9角形状に形成されている。
磁性板11の対向する辺部39の離間距離は、挿入されるシャフト3の直径よりも若干狭くなるように形成される。したがって、コア本体9の圧入孔37にシャフト3を挿入したとき、シャフト3は辺部39の略中心位置と接することでコア本体9に圧入固定され、磁性板11が積層されたアーマチュアコア8はシャフト3に外嵌固定される。なお、辺部39の離間距離と、シャフト3の直径との差は、圧入しろとなる。この圧入しろは、アーマチュアコア8の固定強度により適宜設定される。
また、コア本体9の径方向外側には、コア本体9から径方向に沿って延びる複数(本実施形態では9個)のティース12が形成されている。各ティース12は、周方向に沿って40°ピッチで等間隔に形成される。また、9個のティース12のうち、120°ピッチで配置される3個のティース12a,12b,12cの根元には、圧入孔37の角部38の頂点が配置されるように形成される。
ティース12は、軸方向平面視で略T字状に形成されており、コア本体9から径方向の外側に向かって、周方向に沿って等間隔かつ放射状に配置されている。ティース12の先端部は周方向に沿って延在しており、アーマチュアコア8の外周部を形成している。
上述のように形成された磁性板11は、3個のカシメ部35により固定されて軸方向に沿って積層されている。
3個のカシメ部35は、それぞれ圧入孔37の径方向外側に形成される。具体的には、各カシメ部35は、複数の圧入孔37の角部38のうち120°ピッチで配置された3個の角部38の頂点に対応した位置であって、複数のティース12のうち120°ピッチで配置される3個のティース12a,12b,12cの根元に形成されている。すなわち、3個のカシメ部35と、圧入孔37の3個の角部38の頂点と、3個のティース12a,12b,12cとは、それぞれ同一直線α、β、γ上に形成されている。
なお、前述の圧入孔37の角部38の頂点の数は、カシメ部35の数の整数倍となるように設定される。本実施形態では、カシメ部35の数が3個であり、圧入孔37の角部38の頂点の数は、カシメ部35の3倍の9個となっている。このように、圧入孔37の角部38の頂点の数がカシメ部35の数の整数倍となるように設定することで、複数のカシメ部35に対応した位置に圧入孔37の角部38の頂点を配置できる。
カシメ部35は、いわゆるダボカシメとなっている。具体的には、磁性板11の一方面側に突出した凸部35aと、磁性板11の他方面側に凸部35aに対応した凹部35bと、が形成されている。そして、各磁性板11の一方面側の凸部35aと、他の各磁性板11の他方面側の凹部35bとを重ね合わせて所定枚数の磁性板11を積層した後、凸部35aおよび凹部35bを加圧して変形させ、凸部35aと凹部35bとを係合することによりカシメ部35が形成される。
ここで、凸部35aおよび凹部35bを加圧して変形させてダボカシメしたとき、カシメ部35の周辺は、凸部35aおよび凹部35bの変形に応じて変形する。しかし、カシメ部35は、圧入孔37の角部38の頂点に対応した位置に形成されている。このため、カシメ部35の周辺で発生した磁性板11の変形は、圧入孔37の角部38の両側に配置された辺部39に沿う方向、すなわち圧入孔37の周方向に沿う方向に分散されて吸収される。したがって、シャフト3を圧入する際にシャフト3が接する辺部39の略中心位置は、径方向に沿う方向への圧入孔37の変形が抑制されるので、圧入孔37とシャフト3との圧入しろに変化が生じることなく、安定した圧入荷重が得られる。
また、ティース12の外縁から離間したティース12の根元にカシメ部35を形成することで、カシメ時にティース12の外形形状の変形が抑制される。これにより、磁気特性に影響を与えることなくアーマチュアコア8を精度よく形成できる。
アーマチュアコア8は、上述のように形成された磁性板11を所定枚数軸方向に重ね、カシメて固定した後、複数の磁性板11を積層した状態で、シャフト3に外嵌固定される。
アーマチュアコア8の外周には、軸方向に沿って延在する溝状のスロット13が形成されている。スロット13は、隣接するティース12の外周部間に形成される。前述のとおりティース数が9個であるため、ティース12間のスロット13も9スロット形成される。また、ティース12が周方向に沿って等間隔に配置されているため、各スロット13も周方向に沿って等間隔に複数形成される。
アーマチュアコア8のティース12には、絶縁性のインシュレータ14が装着されている。そして、スロット13間に、例えばエナメル被覆の巻線16を挿通し、ティース12にインシュレータ14の上から巻線16が巻装される。これにより、アーマチュアコア8の外周に、複数のアーマチュアコイル16aが形成される。
ここで、コア本体9のうち、軸方向視で隣接するティース12の間の領域は、アーマチュアコイル16aに電流が通電した際に形成される磁束の通路、すなわち磁路となっている。
しかし、カシメ部35は、圧入孔37の周辺におけるティース12の根元に形成されている。この圧入孔37の周辺におけるティース12の根元の領域は、コア本体9を通過する磁束の磁路から外れた領域となっている。このように、圧入孔37の周辺におけるティース12の根元にカシメ部35を形成するで、通過する磁束を妨げずにアーマチュアコア8の磁路抵抗を上昇させることなく各磁性板11をカシメている。
図1に示すように、シャフト3の他端側(図1における左側)に外嵌固定されるコンミテータ10の外周面には、導電材で形成されたセグメント15が9枚取り付けられている。セグメント15は、軸線方向に長い板状の金属片により形成されている。そして、セグメント15は、互いに離間して絶縁された状態で周方向に沿って等間隔に並列に固定されている。
各セグメント15のアーマチュアコア8側の端部には、外側に折り返す形で折り曲げられたライザ(不図示)が一体成形されている。ライザには、アーマチュアコイル16aの巻線16が掛け回わされ、巻線16は例えばヒュージングによりライザに固定されている。これにより、セグメント15と、これに対応するアーマチュアコイル16aとが導通される。
(効果)
本実施形態によれば、圧入孔37の角部38の頂点と、カシメ部35とを同一直線上に形成することにより、凸部35aと凹部35bとをカシメた際にカシメ部35の周辺が変形しても、圧入孔37の角部38の頂点で磁性板11の変形量を分散させて吸収することができる。これにより、圧入孔37の変形を抑制できるので、安定した圧入荷重を得ることができる。したがって、十分な保持力を確保してシャフト3にアーマチュアコア8を外嵌固定できる。
また、カシメ部35とティース12a,12b,12cとを同一直線上に形成することにより、カシメ部35はティース12の外縁から離間したティース12の根元に形成される。これにより、カシメ時にティース12の外形形状の変形を抑制できるので、磁気特性に影響を与えることなくアーマチュアコア8を精度よく形成できる。
ところで、コア本体9における隣接するティース12間は、アーマチュアコア8の磁路となっている。しかし、本発明では、カシメ部35とティース12とを同一直線上に形成し、アーマチュアコア8の磁路を避けた位置で磁性板11をカシメている。したがって、磁路抵抗を上昇させることなく各磁性板11をカシメることができる。
このように、圧入孔37の角部38の頂点と、カシメ部35と、ティース12a,12b,12cとを同一直線上に形成することにより、カシメによる圧入孔37の変形を抑制し、十分な保持力を確保してシャフト3にアーマチュアコア8を外嵌固定できる
また、本実施形態によれば、圧入孔37の角部38の頂点の数が、カシメ部35の数の整数倍となっているので、複数のカシメ部35に対応した位置に圧入孔37の角部38の頂点を配置できる。したがって、カシメ部35でカシメた際に発生する磁性板11の変形を、カシメ部35に対応した圧入孔37の各頂点で均等に分散させて吸収することができる。これにより、圧入孔37の変形を確実に防止できるので、十分な保持力を確保してシャフト3にアーマチュアコア8を外嵌固定できる。
なお、この発明は上述した実施の形態に限られるものではない。
本実施形態では、電動モータ1は、例えば車両のパワーウィンドウ、サンルーフ、電動シートおよびワイパ装置の少なくとも何れか1つの駆動用として用いられる旨を説明した。しかしながら、電動モータ1の用途はこれらに限られるものではなく、例えば車両の電動パワーステアリングや車両以外の電装品など、さまざまな装置に適用することが可能である。
また、電動モータ1の連結先はウォームギヤからなる減速機構である旨を説明した。しかしながら、電動モータ1の連結先は減速機構に限られるものではなく、減速機構以外のアクチュエータ機構や、他の外部機器に連結するようにしてもよい。
本実施形態では、圧入孔37を略正9角形状に形成し、圧入孔37の角部38の頂点と、カシメ部35と、ティース12とを120°ピッチで同一直線α,β,γ上に配置している。しかし、例えば圧入孔37を略正6角形状に形成し、圧入孔37の角部38の頂点と、カシメ部35と、ティース12とを同一直線上に配置してもよい。
本実施形態では、6極9スロット9セグメントの電動モータ1を例にして説明したが、電動モータ1の極数や、スロット数、セグメント数等は、本実施形態に限られない。また、本実施形態では、ティース12の数に対応して圧入孔37を略正9角形状に形成しているが、前述のとおり圧入孔37は略正9角形状に限定されることはなく、角部38の頂点の数がカシメ部35の数の整数倍であれば良い。圧入孔37の多角形状の頂点の数は、ティース12の数およびカシメ部35の数に対応しており、カシメ部35と、多角形状に形成された圧入孔37の角部38の頂点と、ティース12とが、同一直線上に配置されることにより、本発明の効果が得られる。
1・・・電動モータ
3・・・シャフト
5・・・ヨーク
8・・・アーマチュアコア
9・・・コア本体
11・・・磁性板
12・・・ティース
35・・・カシメ部
35a・・・凸部
35b・・・凹部
38・・・角部
α・・・直線
β・・・直線
γ・・・直線

Claims (3)

  1. ヨーク内に回転可能に支持されたシャフトと、
    前記シャフトに外嵌固定されるアーマチュアコアと、
    を備えた電動モータにおいて、
    前記アーマチュアコアは、コア本体と、前記コア本体から径方向に沿って延びる複数のティースと、を有する複数の磁性板が積層されてなり、
    前記磁性板の前記コア本体には、
    一方面側に突出した凸部と、
    他方面側に前記凸部に対応した凹部と、
    前記シャフトが圧入される圧入孔と、
    が形成されており、
    前記複数の磁性板は、前記凸部と前記凹部とを重ね合わせてカシメたカシメ部により固定されて積層され、
    前記圧入孔には、前記カシメ部をカシメた際に圧入孔の変形を吸収する逃げ部が形成され、前記逃げ部と、前記カシメ部と、前記ティースとが、径方向に沿った同一直線上に形成されていることを特徴とする電動モータ。
  2. 前記圧入孔は、軸方向平面視で多角形状に形成され、前記逃げ部は多角形状の角部の頂点であることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。
  3. 前記圧入孔が正多角形状に形成されており、前記圧入孔の角部の頂点の数が、前記カシメ部の数の整数倍となるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電動モータ。
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