JP2012204171A - シーソー式スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】ON接点又はOFF接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいてスイッチがDOOR接点を越えてOFF接点又はON接点まで行ってしまう飛び越えの起きないようにシーソースイッチを提供する。
【解決手段】シーソー式スイッチノブから延びる2本の接触部60A、60Bとこの2本の接触部60A、60Bとそれぞれ接触する2本のバスバー50A、50Bを備えた自動車用室内照明灯アセンブリ用のシーソー式スイッチであって、バスバー50A、50Bは接触部60A、60Bと接触する表面が第1の節度山MLおよび第2の節度山MHと、第1の節度山MLと第2の節度山MHの両端と第1の節度山MLおよび第2の節度山MHの間にそれぞれ谷部から成る波形形状をし、かつ第1の節度山MLの高さと前記第2の節度山MHの高さを異ならせた。
【選択図】図11

Description

本発明は、シーソースイッチに関するもので、特に、自動車用室内照明灯レンズに埋め込まれる3接点スイッチを備えたシーソースイッチのバスバー接点に関するものである。
自動車の車輌の天井には、一般に室内照明灯が設けられている。この室内照明灯としては、車輌の天井に固定されて一部を内装材である天井板の開口部から露出させた状態に取り付けられる機能部と、天井板の開口部に室内側から嵌装されて機能部に組み付けられるカバーレンズである意匠部とを備え、機能部にスイッチを有し、意匠部にスライド自在なスイッチノブを有して、機能部へ意匠部を組み付ける際に、スイッチのスライダをスイッチノブに形成された凹部からなる係合部に係合させることにより、スイッチノブのスライドによりスイッチの操作を可能とするものが知られている。
しかしながら、これは意匠部を機能部へ組み付ける際に、スイッチのスライダとスイッチノブの係合部とを正確に位置合わせしておく必要があり、組立作業が煩雑であった。
これらの課題を解決するものとして、特許文献1記載のスイッチがある。
特開2005−329884号公報
〈特許文献1記載のスイッチ〉
特許文献1記載のスイッチは、組立作業性の向上を図るためのシーソースイッチで、この車輌用室内照明灯は、光源と、光源に電力を入断するスイッチレバーを有する機能部と、機能部を覆うカバーレンズ及びスイッチレバーを操作するためのスイッチノブを有する意匠部とから構成されるものである。そして、スイッチレバーが機能部に揺動可能に取り付けられており、また、スイッチノブが意匠部に揺動可能に取り付けられているので、機能部と意匠部とが組み付けられた状態で、スイッチレバーの揺動軸とスイッチノブの揺動軸とが一致するようにしている。
〈特許文献1記載のスイッチの長所と問題点〉
特許文献1記載のシーソースイッチによれば、機能部と意匠部とが組み付けられた状態で、スイッチレバーの揺動軸とスイッチノブの揺動軸とが一致するようになるので、組立の作業性が向上する。
しかしながら、特許文献1記載のシーソースイッチは、構成部品が多くなってコストア
ップになり、また、組み付け工数が多くなる、といった問題点をかかえていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、少ない構成部品で組み付け工数も少なくして組立の作業性を向上させ、確実なスイッチ動作と操作フィーリングを良好にすることを第1の目的とし、かつ、ON接点・DOOR接点・OFF接点から成る3接点スイッチの場合、ON接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいてスイッチがDOOR接点を越えてOFF接点まで行ったり、逆にOFF接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいてスイッチがDOOR接点を越えてON接点まで行ってしまうといった飛び越えの起きないようにすることを第2の目的としている。
本願第1発明は、シーソー式スイッチノブと、前記シーソー式スイッチノブから延びる2本のコンタクトと、前記2本のコンタクトの一方のコンタクトが接触する第1のバスバーと、前記2本のコンタクトの他方のコンタクトが接触する第2のバスバー群とを備え、前記第1および第2のバスバー群の前記各コンタクトと接触する表面が3つの谷部と前記各谷部間に位置する各節度山とから成る波形形状をし、かつ、前記シーソー式スイッチノブの一方および他方を浅く押すことで前記2本のコンタクトが各バスバーの前記3つの谷部の一方の端の谷部から第1の節度山を越えて真中の谷部に移動して静止し、続いて深く押すことで前記真中の谷部から第2の節度山を越えて前記3つの谷部の他方の端の谷部に移動して静止するシーソー式スイッチであって、各バスバーで形成される前記第1の節度山の高さと前記第2の節度山の高さを異ならせたことを特徴としている。
本願第2発明は、第1発明において、前記2本のコンタクトの一方のコンタクトが、前記第1のバスバーで形成される前記3つの谷部の一方の端の谷部から前記低い節度山を越えて前記真中の谷部に移動するとき、前記2本のコンタクトの他方のコンタクトが、前記第2のバスバー群で形成される前記高い節度山を越えて前記真中の谷部に移動し、かつ、前記一方のコンタクトが、前記第1のバスバーで形成される前記3つの谷部の他方の端の谷部から前記高い節度山を越えて前記真中の谷部に移動するとき、前記他方のコンタクトが、前記低い節度山を越えて前記真中の谷部に移動するように、前記第1および第2の各バスバー群で形成される前記高い節度山と前記低い節度山が形成されていることを特徴としている。
以上のように、本願第1発明によれば、シーソー式スイッチノブとシーソー式スイッチノブから延びる2本のコンタクトと2本のコンタクトの一方のコンタクトが接触する第1のバスバーと2本のコンタクトの他方のコンタクトが接触する第2のバスバー群とを備え、第1および第2のバスバー群の各コンタクトと接触する表面が3つの谷部と各谷部間に位置する各節度山とから成る波形形状をし、かつ、シーソー式スイッチノブの一方および他方を浅く押すことで2本のコンタクトが各バスバーの3つの谷部の一方の端の谷部から第1の節度山を越えて真中の谷部に移動して静止し、続いて深く押すことで真中の谷部から第2の節度山を越えて3つの谷部の他方の端の谷部に移動して静止するようにしたので、従来のシーソースイッチのような高価なボールおよびスプリングを廃止することができ、コストダウンとなり、また、コンタクトのバネ性とバスバーの節度山と谷部からなる波形形状でスイッチングフィーリングを確保することができる。
さらに、バスバーで形成される第1の節度山の高さと第2の節度山の高さを異ならせたので、コンタクトが、低い方の節度山を勢いよく越えてさらに次の節度山をも越えようとしても、次の節度山は高い節度山になっているので、高い節度山の中腹部位に当接して真中の谷部に滑落するようになり、コンタクトの飛び越えが起きなくなる。
本願第2発明によれば、一方のコンタクトが高い節度山を越えて真中の谷部に移動しようとするとき、勢いよく越えてさらに次の低い節度山をも越えようとしても、このコンタクトと対をなす他方のコンタクトが低い節度山を越えた後、次は高い節度山に向かうため、高い節度山を越えることができず、中腹部位に当接して真中の谷部に滑落するようになり、結局、対を成すコンタクトは飛び越えが起きなくなる。
図1は本発明が対象としている自動車用室内照明灯アセンブリの斜視図で、図1(A)は表側から見た斜視図、図1(B)は裏側から見た斜視図である。 図2は図1(B)の状態の自動車用室内照明灯アセンブリの分解斜視図である。 図3はスイッチノブにコンタクトを圧入する前後を示す斜視図で、図3(A)は圧入前、図3(B)は圧入後である。 図4(A)はバスバーと金属クリップをハウジングに組み付ける前、図4(B)は組み付けた後を示す斜視図である。 図5(A)はスイッチノブをハウジングに組み付ける前、図5(B)はスイッチノブを組み付けた後でバルブを組み付ける前を示す斜視図である。 図6はバルブを組み付けた後でレンズをハウジングに組み付ける前を示す斜視図である。 図7は図1の自動車用室内照明灯アセンブリの回路図を示している。 図8(A)は自動車用室内照明灯アセンブリをハウジング側から見た平面図で、図8(B)はスイッチノブ(図5(A))に圧入されたコンタクト(図3(B))が接触するバスバーの部分の図8(A)の拡大図である。 図9は実施例2を具現化したバスバー部分の拡大平面図で、(A)はスイッチノブの接触部がそれぞれ接触するバスバーおよびバスバーの部位の拡大図で、(B)はコンタクトとバスバーの部分の更なる拡大図である。 図10は実施例2の課題を説明する図で、図の上部のバスバーの2つの節度山と、下部のバスバーの2つの節度山の高低差を説明する拡大平面図である。 図11は実施例3を説明する図で、図の上部のバスバーの2つの節度山と、下部のバスバーの2つの節度山の高低差を説明する拡大平面図である。 図12は実施例2と実施例3の差異を説明する図で、図12(A)(1)は実施例3の上部のバスバーの2つの節度山で飛び越えの起きない理由と、図12(A)(2)は実施例3の下部のバスバーの2つの節度山で飛び越えの起きない理由と、図12(B)(1)は実施例2の上部のバスバーの2つの節度山で飛び越えの起きる理由と、図12(B)(2)は実施例2の下部のバスバーの2つの節度山で飛び越えの起きる理由を説明する拡大平面図である。
以下、少ない構成部品で組み付け工数も少なくして組立の作業性を向上させ、しかも確実なスイッチ動作と操作フィーリングを良好にし、かつコンタクトの飛び越えが起きない本発明に係るシーソースイッチについて説明する。
〈本発明が対象としている自動車用室内照明灯アセンブリ〉
図1は本発明が対象としている自動車用室内照明灯アセンブリの斜視図で、図1(A)は表側から見た斜視図、図1(B)は裏側から見た斜視図である。
自動車用室内照明灯アセンブリ10は、レンズ20(図2参照)とハウジング40(図2参照)とをそのレンズ20の係止孔20K(図2)とハウジング40の係止突起40K(図2)とを係合して一体化して成るものである。
〈自動車用室内照明灯の構成〉
図2は図1(B)の状態の自動車用室内照明灯アセンブリの分解斜視図である。
図2において、自動車用室内照明灯アセンブリ10は、上から順に、金属クリップ70、バスバー50、ハウジング40、バルブ80、コンタクト60、スイッチノブ30、レンズ20より構成されている。
そこでまず、これらの各構成要素について以下に説明する。
〈レンズ20〉
図2において、レンズ20(図6)はバルブ80(図6)からの光を通過させるレンズの機能をする矩形状をした樹脂部材で、係止孔20Kを備えた係止部材20Lが周縁の全周に亘って複数個(本実施例では全周で6個)備え、また、スイッチノブ30を挿入する挿入口20N(本実施例では3個)があけられている。図2において、レンズ20の裏側は意匠面となっている。
〈ハウジング40〉
図2において、ハウジング40は、レンズ20以外のスイッチノブ30、バスバー50、コンタクト60、金属クリップ70、バルブ80を収容する樹脂部材である。ハウジング40のレンズ20に対向する面は略矩形状をしており、その矩形の周縁でその垂直面よりも外方向に突出する係止突起40Kを全周に亘って複数個(本実施例では全周で6個)備えている。
〈スイッチノブ30〉
図2において、スイッチノブ30はコンタクト60を圧入して成るシーソースイッチで、シーソー運動によって、押圧部の一方が押圧されたときコンタクト60の先端が相手方端子に接触し、他方が押圧されたときコンタクト60の先端が相手方端子から離れて他の端子に接続される。図3はスイッチノブ30にコンタクト60を圧入する前後を示す斜視図で、図3(A)は圧入前、図3(B)は圧入後である。
図3(A)において、スイッチノブ30は平らな細長い蓋状をした押圧部30Nと、押圧部30Nから図で垂直上方に間隔をあけて柱状に立設する2本の収納部30Sと、2本の収納部30Sの間の中央にシーソー運動の中心となる軸孔30Hと、2本の柱状の収納部30Sの対向面にコンタクト60の圧入部60Pが圧入される圧入溝30Pが形成されて成る。
このようにしてスイッチノブ30の2本の柱状の収納部30Sの圧入溝30Pにコンタクト60の圧入部60Pを図で上方から圧入すると、図3(B)のようにコンタクト60の圧入部60Pがスイッチノブ30に収納され、コンタクト60の圧入部60Pから互いに逆方向に延びる2本の脚部60Sがスイッチノブ30から突出する。
そこで、スイッチノブ30の軸孔30Hを中心にスイッチノブ30がシーソー運動をすると、スイッチノブ30から突出する2本の脚部60Sは軸孔30Hを中心に旋回するようになる。
〈バスバー50〉
図2において、バスバー50はハウジング40に装着されたスイッチノブ30、コンタクト60、バルブ80のうち電気的に接続されるべき部位間を接続するための金属製長尺板で、複数本から成っている。図4で上方からハウジング40に嵌め込むことでランプ機能部分を構成している。
〈コンタクト60〉
図2において、コンタクト60は、図3(A)の拡大図から分かるように、スイッチノブ30の2本の収納部30S間に圧入される圧入部60Pと、この圧入部60Pの中心から同じ距離離れた2点より同じ側でそれぞれ互いに逆方向に斜め上方に延びる脚部60S、60Sと、脚部60S、60Sのそれぞれの先端にある接触部(接点)60A、60Bとが、一体に形成されている。
〈金属クリップ70〉
図2において、金属クリップ70は弾性金属板をU字状に曲げ形成して成り、U字形状の1脚に係止片70H(図4(A)も参照)が形成されている。
一方、ハウジング40の外周側のクリップ係止部40Cに係止孔40H(図4(A)も参照)が形成されているので、金属クリップ70の係止片70Hをハウジング40のクリップ係止部40Cの係止孔40Hに係合させることで、金属クリップ70は図4(B)のようにハウジング40に組み付けられる。
〈バルブ80〉
図2において、バルブ80は光源であり、車輌からの信号により点灯・消灯を行う。バルブ80はハウジング40の擂(す)り鉢状をしたバルブ収納部位40L(図5(B))の底部に収納される。図6のように底部に収納されバルブ80から発した光はレンズ20側に向かうようになる。
〈自動車用室内照明灯アセンブリ作成手順〉
次に、以上の部品を用いた自動車用室内照明灯アセンブリ作成手順について説明する。
手順1)コンタクト60をスイッチノブ30内へ圧入する:
図3において、まず、スイッチノブ30の2本の柱状の収納部30Sの圧入溝30Pにコンタクト60の圧入部60Pを図で上方から圧入して、図3(B)のようにコンタクト60をスイッチノブ30に取り付ける。
手順2)ハウジング40にバスバー50と金属クリップ70を組み付ける:
次に、図4(A)のような複数本のバスバー50をハウジング40の所定位置へ取り付ける。バスバー50の所定箇所にはピン挿入孔があけられており、一方、ハウジング40には所定箇所にピン40Pが立設されている。そこで、バスバー50をハウジング40の所定位置へ取り付けると、バスバー50のピン挿入孔にハウジング40のピン40Pが挿入するようになる。図4(B)の吹き出し部は、バスバー50のピン挿入孔にハウジング40のピン40Pが挿入した状態を表している。このように、バスバー50のピン挿入孔にハウジング40のピン40Pが挿入した後は、ピン40Pを熱溶着することで、バスバー50はハウジング40に固定される。
さらに、金属クリップ70の係止片70H(図4(A))をハウジング40のクリップ係止部40Cの係止孔40Hに係合させることで、金属クリップ70を図4(B)のようにハウジング40に組み付ける。
手順3)スイッチノブ30をハウジング40に組み付ける:
次に、手順1を終えたスイッチノブ30(図3(B))を、手順2を終えたハウジング40(図4(B))の図5(A)の矢印で示すような位置に組み付ける。
手順4)バルブ80をハウジング40に組み付ける:
さらに、コンタクト60のアセンブリおよびバルブ80をハウジング40の図5(B)の矢印で示すような位置に組み付ける。
手順5)レンズ20をハウジング40に組み付ける:
最後に、手順4を終えたハウジング40(図6)にレンズ20(図2)を組み付ける。
ハウジング40にレンズ20を組み付けるには、レンズ20の係止部材20L(図2)の係止孔20K(図2)にハウジング40の係止突起40K(図2)を係合させればよい。
このようにしてすべて取り付けられると、図1の自動車用室内照明灯アセンブリ10が完成する。
〈図1の自動車用室内照明灯アセンブリ10の回路図〉
図7は図1の自動車用室内照明灯アセンブリ10の回路図を示している。
図7において、スイッチノブ30は3個あるので、右から30R(右)、30M(中央)、30L(左)とする。上の部品を用いた自動車用室内照明灯アセンブリ作成手順について説明する。このうち、スイッチノブ30Rとスイッチノブ30Lは2接点方式、スイッチノブ30Mは3接点方式のものを採用する。
1)スイッチノブ30Lの操作:
1−1)スイッチノブ30Mは、その接点がDOOR側にあると、ドアが閉まっていると消灯し、ドアが開くと点灯するスイッチである。しかし、スイッチノブ30MがD00R側にあっても、ドアの開閉に関係なくバルブB1を点灯するには、スイッチノブ30Lの接点をON側にする。
そうすると、バッテリー→バルブB1→ON側→アース線と回路が閉じて点灯する。
1−2)また、点灯しているバルブB1を消灯するには、スイッチノブ30Lの接点をOFF側にする。そうすると、バッテリー→バルブB1→OFF側からアース線へ行く回路が形成されなくなり、消灯する。
2) スイッチノブ30Rの操作:
2−1)スイッチノブ30MがD00R側にあってもドアの開閉に関係なく、バルブB2を点灯するには、スイッチノブ30Rの接点をON側にする。
そうすると、バッテリー→バルブB2→ON側→アース線と回路が閉じて点灯する。
2−2)また、点灯しているバルブB2を消灯するには、スイッチノブ30Rの接点をOFF側にする。そうすると、バッテリー→バルブB1→OFF側からアース線へ行く回路が形成されなくなり、消灯する。
3) スイッチノブ30Mの操作:
3−1)スイッチノブ30MのDOOR側はカテーシ線Cに繋がり、カテーシ線Cはドアに対向するボデーの一部に設けられたドア開閉スイッチに繋がっており、ドアが閉まっているときはドア開閉スイッチはオフで、ドアが開くとドア開閉スイッチはオンとなる。
したがって、バルブB1のスイッチノブ30LがOFF側にあっても、また、バルブB2のスイッチノブ30RがOFF側にあっても、スイッチノブ30MがDOOR側にあるとカテーシ線Cに繋がっているので、ドアが閉じているとドア開閉スイッチがオフなのでバルブB1、B2は消灯のままであるが、ドアが開くとドア開閉スイッチがオンとなり、バルブB1、B2は点灯する。
3−2)スイッチノブ30MをON側にすると、接点がOFF側にあって消灯していたバルブが、ドアの開閉に関係なく点灯する。
3−3)スイッチノブ30MをOFF側にすると、接点がOFF側にあるバルブがドアの開閉に関係なく消灯する。
〈バスバーにコンタクトの先端の接触部を接触させる方式〉
図8(A)は自動車用室内照明灯アセンブリ10をハウジング40側から見た平面図で、図8(B)はスイッチノブ30M(図5(A))に圧入されたコンタクト60(図3(B))が接触するバスバー50の部分の図8(A)の拡大図である。図8において、バスバー50Aとバスバー50Bは、スイッチノブ30Mのコンタクト60から反対方向に延びる2本の脚部60S、60Sのそれぞれの先端の接触部60Aと接触部60Bがそれぞれ接触する。2本の脚部60S、60Sは弾性があるので、その先端にある接触部60Aと接触部60Bは、それぞれバスバー50Aとバスバー50Bを互いに拡開させる矢印方向に強い反力が働いている。
〈実施例1:バスバーを波形に〉
本発明のコンタクト60のそれぞれの接触部60Aおよび60Bが接触するバスバー50Aとバスバー50Bの接触領域は、直線ではなくて山と谷から成る波形に形成されている。そして、接触部60Aがバスバー50Aの最右の谷部に静止しているときは、接触部60Bもバスバー50Bの最右の谷部に静止し、同じく、接触部60Aがバスバー50Aの最左の谷部に静止しているときは、接触部60Bもバスバー50Bの最左の谷部に静止し、接触部60Aがバスバー50Aの真中の谷部に静止しているときは、接触部60Bもバスバー50Bの真中の谷部に静止している。
図8(B)は、スイッチノブ30M(図5(A))におけるコンタクト60の接触部60A(図5(A))がバスバー50Aの真中の谷部に、接触部60B(図5(A))もバスバー50Bの真中の谷部に、それぞれ静止している状態を表している。
また、接触部60Aがバスバー50Aの最右の山を滑落しているときは、接触部60Bもバスバー50Bの最右の山を同じ方向に滑落している。他の山のときも同様である。
このように、本発明によればコンタクト60とバスバー50の山と谷からなる波形形状でスイッチができるので、従来のシーソースイッチのような高価なボールおよびスプリングを廃止することができ、コストダウンとなる。
また、コンタクト60のバネ性とバスバー50の山と谷からなる波形形状でスイッチングフィーリングを確保することができる。
〈実施例2:バスバーの谷部の傾斜角を変更〉
実施例2はコンタクト60の接触部60Aおよび60Bがそれぞれ接触するバスバー50Aとバスバー50Bにおいて、真中の谷部の傾斜角を急にして、両端の谷部の傾斜角を緩くしたのが特徴である。
図9は実施例2を具現化したバスバー部分の拡大平面図で、図9(A)はスイッチノブ30M(図5(A))の接触部60A(図5(A))と接触部60Bがそれぞれ接触する
バスバー50A1、50A2、50A3およびバスバー50Bの部位の拡大図で、図9(B)は接触部60Aとバスバー50A1、50A2、50A3の部分の更なる拡大図である。
図9において、接触部60Aと60Bがそれぞれバスバー50A1、50Bの最左(ON)の谷部に静止しているときの接触部60Aと60Bを60A1と60B1と表し、バスバー50A2、50Bの真中(DOOR)の谷部に静止しているときの接触部60Aと60Bを60A2と60B2と表し、バスバー50A3、50Bの最右(OFF)の谷部に静止しているときの接触部60Aと60Bを60A3と60B3と表すと、接触部60A1と60B1と、接触部60A3と60B3が静止するバスバーの谷部を傾斜角の緩いスロープS2(図9(B))とし、接触部60A2と60B2が静止するバスバーの谷部を傾斜角の急なスロープS1(図9(B))としている。
このようにすることで、接触部60A2(図9(A))と60B2(図9(A))が図9(B)の矢印のDout方向に動くとき(すなわち、真中の谷部の接触部60A2と60B2が左右のどちらかの谷部へ移るとき)操作荷重が高くなり、逆に、接触部60A1(図9(A))と60B1や接触部60A3と60B3が図9(B)の矢印のDin方向に動くとき(すなわち、左右の谷部のコンタクトが真中の谷部へ移るとき)操作荷重が低くなるといった操作性を変えることができる。
〈実施例3:コンタクトの飛び越えが起きないシーソースイッチ〉
実施例3はコンタクトの飛び越えが起きないシーソースイッチに関する。
《実施例2のシーソースイッチの課題》
図10は実施例2のシーソースイッチの課題を説明する図で、図の上部のバスバーの2つの節度山の高低差、および下部のバスバーの2つの節度山の高低差を説明する拡大平面図である。図10において、図の上部および下部のバスバーの2つの節度山の形状は同じなので、下部のバスバーについて説明するが、上部のバスバーについても同様である。
コンタクト60Bが接触する表面は、ON接点、DOOR接点、OFF接点の3つの谷部と、ON接点の谷部とDOOR接点の谷部間に位置する節度山M1と、DOOR接点の谷部とOFF接点の谷部間に位置する節度山M2から成る波形形状をしている。
シーソー式スイッチノブの一方を浅く押すことでコンタクトがバスバーの端の谷部(ON)から第1の節度山M1を越えて真中の谷部(DOOR)に移動して静止し、続いて深く押すことで真中の谷部(DOOR)から第2の節度山M2を越えて他方の端の谷部(OFF)に移動して静止するようになっている。図10ではこの第1の節度山M1の高さと第2の節度山M2の高さは同じとなっている。このような同じ高さの節度山同士だと次のような課題があることが判った。
図12(B)(2)は図10のシーソースイッチの課題を説明するバスバーの拡大平面図である。図12(B)(2)において、接触部60B1がON接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいて、ON接点の谷部にある接触部60B1が飛び出る勢いが良いと第1の節度山M1を越えて次の第2の節度山M2の頂部近傍に当たり、第2の節度山M2を越えてOFF接点の谷部に移動して静止して接触部60B3となってしまう。このため、DOORモードでDOOR接点の谷部に移動して静止できなくなってしまう、という課題があった。
《実施例3のシーソースイッチの構成》
図11はかかる課題を解決する実施例3のシーソースイッチの図で、図の下部のバスバーの節度山MHと節度山MLの高低差を説明する拡大平面図である。図11の下部のバスバーにおいて、接触部60Bが接触する表面は、ON接点、DOOR接点、OFF接点の3つの谷部と、ON接点の谷部とDOOR接点の谷部間に位置する節度山MLと、DOOR接点の谷部とOFF接点の谷部間に位置する節度山MHから成る波形形状をしている。そいて、バスバーの節度山MHと節度山MLは高さを、節度山MHの高さ>節度山MLの高さ、としている。
《実施例3のシーソースイッチの効果》
図12(A)(2)は図11のシーソースイッチを説明するバスバーの拡大平面図である。図12(A)(2)において、接触部60B1がON接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいて、ON接点の谷部にある接触部60B1が飛び出る勢いが良いと第1の節度山M1を越えて次の第2の節度山M2に当たるが、第2の節度山M2の高さが高いため、山の中腹近傍に当たり、DOOR接点の谷部に滑落するようになり、コンタクトの飛び越えがおきなくなる。
〈実施例4:バスバーとコンタクトから成る1対が2対あるときの合わせ技〉
《実施例4のシーソースイッチの構成》
実施例4はバスバーとコンタクトから成る1対が2対あるときに行うことのできる合わせ技に関する。図11は実施例4をも説明する拡大平面図で、図の上部のバスバーの節度山MH、MLと、下部のバスバーの節度山MH、MLとの合わせ技からなる発明である。
図11において、上部のバスバーでは接触部60Aが接触するバスバーの表面は、ON接点、DOOR接点、OFF接点の3つの谷部と、ON接点の谷部とDOOR接点の谷部間に位置する節度山MHと、DOOR接点の谷部とOFF接点の谷部間に位置する節度山MLから成る波形形状をしている。そして、下部のバスバーでは、コンタクト60Bが接触する表面は、ON接点、DOOR接点、OFF接点の3つの谷部と、ON接点の谷部とDOOR接点の谷部間に位置する節度山MLと、DOOR接点の谷部とOFF接点の谷部間に位置する節度山MHから成る波形形状をしている。そして、節度山MHの高さ>節度山MLの高さとしている。
《実施例4のシーソースイッチの効果》
図12(A)(1)および(2)は図11の実施例4のシーソースイッチの効果を説明するバスバーの拡大平面図である。図12(A)(2)において、上記のように接触部60B1がON接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいて、ON接点の谷部にある接触部60B1が飛び出る勢いが良いと第1の節度山M1を越えて次の第2の節度山M2に当たるが、第2の節度山M2の高さが高いため、山の中腹近傍に当たり、DOOR接点の谷部に滑落するようになり、コンタクトの飛び越えがおきなくなる。
また、図12(A)(1)において、上記と同じように接触部60AがOFF接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいて、OFF接点の谷部にある接触部60A3が飛び出る勢いが良いと低い節度山MLを越えて次の高い節度山MHに当たるが、節度山MHの高さが高いため、山の中腹近傍に当たり、DOOR接点の谷部に滑落するようになり、コンタクトの飛び越えがおきなくなる。
このように、上部のバスバーの節度山MHおよび節度山MLと、下部のバスバーの節度山MHおよび節度山MLとの関係を、1対のコンタクトのうち一方のコンタクトが節度山MLを越えるときは他方のコンタクトは節度山MHを越え、他方のコンタクトが節度山MLを越えるときは一方のコンタクトは節度山MHを越えるようにすることで、コンタクトがON接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいても、およびOFF接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいてもコンタクトの飛び越えがおきなくなる。
〈まとめ〉
以上のように、本願発明によれば、シーソー式スイッチノブとシーソー式スイッチノブから延びる2本のコンタクトと2本のコンタクトの一方のコンタクトが接触する第1のバスバーと2本のコンタクトの他方のコンタクトが接触する第2のバスバー群とを備え、第1および第2のバスバー群の各コンタクトと接触する表面が3つの谷部と各谷部間に位置する各節度山とから成る波形形状をし、かつ、シーソー式スイッチノブの一方および他方を浅く押すことで2本のコンタクトが各バスバーの3つの谷部の一方の端の谷部から第1の節度山を越えて真中の谷部に移動して静止し、続いて深く押すことで真中の谷部から第2の節度山を越えて3つの谷部の他方の端の谷部に移動して静止するようにしたので、従来のシーソースイッチのような高価なボールおよびスプリングを廃止することができ、コストダウンとなり、また、コンタクトのバネ性とバスバーの節度山と谷部からなる波形形状でスイッチングフィーリングを確保することができる。
さらに、バスバーで形成される第1の節度山の高さと第2の節度山の高さを異ならせたので、コンタクトは低い節度山を越えた後は高さの高い節度山を越えることができず、コンタクトの飛び越えが起きなくなる。
また、対をなすコンタクトがそれぞれ第1の節度山の高さと第2の節度山の高さを異ならせておき、かつコンタクトが同時に越える節度山の高さも互いに異ならせておくことにより、ON接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいも、OFF接点からDOOR接点に移るDOORモードにおいても、スイッチがDOOR接点を越えて次の節度山の向こう側に移動するといった飛び越えが起きなくなる。
10 自動車用室内照明灯アセンブリ
20 レンズ
20K 係止孔
20L 係止部材
20N 挿入口
30 スイッチノブ
30R 右スイッチノブ
30M 中央スイッチノブ
30L 左スイッチノブ
30H 軸孔
30N 押圧部
30S 収納部
30P 圧入溝
40 ハウジング
40C クリップ係止部
40H 係止孔
40K 係止突起
40L バルブ収納部位
40P ピン
50 バスバー
60 コンタクト
60A、60B 接触部(接点)
60P 圧入部
60S 脚部
70 金属クリップ
70H 係止片
80 バルブ
B1、B2 バルブ
S1、S2 スロープ
M1、M2 節度山
ML 高さの低い節度山
MH 高さの高い節度山

Claims (2)

  1. シーソー式スイッチノブと、前記シーソー式スイッチノブから延びる2本のコンタクトと、前記2本のコンタクトの一方のコンタクトが接触する第1のバスバーと、前記2本のコンタクトの他方のコンタクトが接触する第2のバスバー群とを備え、前記第1および第2のバスバー群の前記各コンタクトと接触する表面が3つの谷部と前記各谷部間に位置する各節度山とから成る波形形状をし、かつ、前記シーソー式スイッチノブの一方および他方を浅く押すことで前記2本のコンタクトが各バスバーの前記3つの谷部の一方の端の谷部から第1の節度山を越えて真中の谷部に移動して静止し、続いて深く押すことで前記真中の谷部から第2の節度山を越えて前記3つの谷部の他方の端の谷部に移動して静止するシーソー式スイッチであって、各バスバーで形成される前記第1の節度山の高さと前記第2の節度山の高さを異ならせたことを特徴とするシーソー式スイッチ。
  2. 前記2本のコンタクトの一方のコンタクトが、前記第1のバスバーで形成される前記3つの谷部の一方の端の谷部から前記低い節度山を越えて前記真中の谷部に移動するとき、前記2本のコンタクトの他方のコンタクトが、前記第2のバスバー群で形成される前記高い節度山を越えて前記真中の谷部に移動し、かつ、前記一方のコンタクトが、前記第1のバスバーで形成される前記3つの谷部の他方の端の谷部から前記高い節度山を越えて前記真中の谷部に移動するとき、前記他方のコンタクトが、前記低い節度山を越えて前記真中の谷部に移動するように、前記第1および第2の各バスバー群で形成される前記高い節度山と前記低い節度山が形成されていることを特徴とする請求項1記載のシーソー式スイッチ。
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