JP2012204115A - ランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 発光管発光部の両端面を外径方向に延長した発光空間における「外管内表面と内管外表面との最少間隔」を含む断面において、内管外径をod[mm]とし、外管内径をID[mm]とし、外管外径をOD[mm]とし、定格ランプ電力をP[W]とし、前記ランプ電力値の平方根をPsとした時に、{od(ID−od)}/{Ps(OD−ID)}≧3.48、1≦(OD−ID)≦2、70≦P≦100、OD≦29のランプとする。
【選択図】 図1
Description
前記内管の外表面には発光管から放射される紫外線をカットする紫外線カット膜が設けられており、
前記内管および前記外管の少なくとも一方が無機接着剤によって口金に固定されており、その無機接着剤は溶媒として水分を含む仕様の接着剤であり、
前記紫外線カット膜はバインダーとしてポリシロキサンを含む仕様の紫外線カット膜であり、
発光管発光部の両端面を外径方向に延長した2つの端面に挟まれた発光空間において、
同空間における平均内管外径をod[mm]とし、
同空間における平均外管内径をID[mm]とし、
同空間における平均外管外径をOD[mm]とし、
定格ランプ電力をP[W]とし、前記ランプ電力値の平方根をPsとした時に、
{od(ID−od)}/{Ps(OD−ID)}≧3.4 (式1)
かつ
1≦(OD−ID)≦2 (式2)
かつ
70≦P≦100 (式3)
かつ
OD≦29 (式4)
であることを特徴とする。
(1)発光管3をその保持部材および給電部材と共に内管4の中に収め、排気後にピンチシールなどの方法で気密封止する。これは「G8.5」という規格で市販されているメタルハライドランプと共通の製造方法を採用することができる。
(2)ピンチシールされた内管4の外面に紫外線カット膜4fをディップ法などにより塗膜し、数十分間試験点灯することにより紫外線カット膜4fを焼成する。
(3)内管4にスペーサー9を取り付け、外管5内に仮挿入するとともに、内管4に口金の取付部11をセットする。内管4の位置決め後、ランプ挿入口17と内管のピンチシール部7との隙間(図2および図4の18)に無機接着剤を充填して乾燥固定する。さらに外管5と取付部11の凹部16との隙間(図2および図4の19)に無機接着剤を充填して乾燥固定する。
(4)内管4のピンチシール部7から導出されたリード線を口金本体12の2箇所の給電端子にそれぞれ接続し、口金本体12と取付部11とを無機接着剤にて接着固定する。この工程を終わった段階で、ランプは紫外線カット膜5fを除き図1の形態になっている。
(5)ランプの外面に紫外線カット膜5fをディップ法などにより塗膜し、200℃で紫外線カット膜5fを乾燥させる。
(6)外管検査の後、数十分間試験点灯を行い、欠陥のないことを確認してから梱包する。
すでに商品化され量産されている定格電力が35Wのランプおよび73Wランプでは白濁が生じていないこと。そして定格電力が73Wのランプであっても、現在市販されているタイプのランプでは試験点灯工程で白濁を生じなかったのに対し、試作品の73Wランプには白濁を生じるものが混在していること。試作品の100Wランプは白濁を生じるランプの割合が73Wランプより多いこと。さらに白濁が生じたランプと同じ仕様の試作ランプであっても、試験点灯工程で白濁を生じなかったランプは、その後数千時間点灯を続けても白濁を生じないことが分かった。
(1)白濁を生じていない定格電力が35Wのランプは内管の表面温度が73Wランプより低い。
(2)白濁が生じた定格電力が73Wのランプは、白濁を生じていない定格電力が73Wのランプよりも口金取付部と外管との接着面積を大きくした仕様である。そのため外管と内管との間の空間に対する接着剤の露出面積が大きくなっている。
(3)試作した定格電力が100Wのランプは、外管および内管の寸法は73Wランプより大きいが、外管と内管との間の空間に対する接着剤の露出面積も大きくなっている。
(4)紫外線カット膜にはバインダーとしてポリシロキサンが含まれており、湿気が多いところでは異常反応を生じて白化しやすいことが知られている。
(1)口金取付部と内管および外管とを接着している無機接着剤は硬化のために炉体で乾燥させているが、水分が完全に抜け切ってはいない。
(2)内管外表面の紫外線カット膜は塗布後に外管無しの試験点灯工程で加熱することにより、ポリシロキサンを加水分解および脱水縮合により重合させているが、反応温度および反応時間が十分でないためバインダー内に未重合のポリシロキサンが残留していることが考えられる。
(3)ランプの試験点灯工程では、発光管を良好な発光特性になる程度に高温に保つ必要があるため、発光管の周囲を取り巻く内管の温度も高温になる。その際、内管の外表面温度が紫外線カット膜焼成温度より高温になると、紫外線カット膜焼成工程において未重合だったポリシロキサンがさらに反応しようとする。
(4)そこに無機接着剤に残っていた水分が蒸発し、内管と外管との隙間空間に広がると内管外表面でのポリシロキサン重合が異常反応となり、本来透明となるはずの紫外線カット膜が白化すると考えられる。
内径21.0mmで外径23.4mm、内径2.0mmで外径25.0mm、内径23.0mmで外径26.0mmの7種を用意し、これらを組み合わせて7種のランプを各10本試作した。
1) 内管外径が大きいこと。
2) 内管と外管との間隔が大きいこと。外管中央付近に膨らみがある仕様では、発光管発光部の両端面を外径方向に延長した2つの端面に挟まれた発光空間において、同空間における平均値を計算値として採用する。
3) ランプ電力が小さいこと(ランプ内管の表面に対して平方根で影響する)。
4) 外管肉厚が薄いこと。
上記要素のうち、数値が大きくなるほど白濁しにくくなるものは分子に、数値が小さくなるか、薄いほど白濁しにくくなるものは分母に配置した。
なお無機接着剤の露出面積は内管側が24mm2、外管側が22mm2である。
3 発光管
4 内管
4f 紫外線カット膜(内管)
5 外管
5f 紫外線カット膜(外管)
6 口金
7 ピンチシール部
8 リード線
9 スペーサー
11 取付部
12 口金本体
16 凹部
17 ランプ挿入口
18 無機接着剤(内管)
19 無機接着剤(外管)
21 ランプ(100W)
Claims (1)
- 発光管を気密収容する内管と、その内管を収容する外管とが、口金に対して同心状に取り付けられたランプであって、前記内管の外表面には発光管から放射される紫外線をカットする紫外線カット膜が設けられており、前記内管および前記外管の少なくとも一方が無機接着剤によって口金に固定されており、その無機接着剤は溶媒として水分を含む仕様の接着剤であり、前記紫外線カット膜はバインダーとしてポリシロキサンを含む仕様の紫外線カット膜であり、発光管発光部の両端面を外径方向に延長した2つの端面に挟まれた発光空間において、同空間における平均内管外径をod[mm]とし、同空間における平均外管内径をID[mm]とし、同空間における平均外管外径をOD[mm]とし、定格ランプ電力をP[W]とし、前記ランプ電力値の平方根をPsとした時に、
{od(ID−od)}/{Ps(OD−ID)}≧3.4 (式1)
かつ
1≦(OD−ID)≦2 (式2)
かつ
73≦P≦100 (式3)
かつ
OD≦29 (式4)
であることを特徴とするランプ。
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