JP2012203427A - Icタグ取付構造およびそれを用いたicタグ付き転がり軸受 - Google Patents

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直太 山本
Takashi Ito
崇 伊藤
Takashi Kishida
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Abstract

【課題】ICタグを収容したケーシングを取付対象物の取付穴に挿入して接着剤で固定する際に、取付穴内に空気が残らないICタグ取付構造を提供する。
【解決手段】ICタグ11を収容するケーシング12に、取付対象物である内輪2の取付穴2bの座ぐり部2cに挿入される蓋部12aを設け、その蓋部12aの周縁部に軸方向に貫通する空気流出路12cを設けて、ケーシング12を取付穴2bに挿入して接着剤で固定する際に、取付穴2bの中の空気をケーシング12の蓋部12aの空気流出路12cから外へ排出することにより、取付穴2b内に空気が残りにくいようにした。
【選択図】図2

Description

この発明は、非接触通信により情報の交信が可能なICタグの取付構造と、その取付構造によりICタグを取り付けたICタグ付き転がり軸受に関する。
非接触通信により情報の交信が可能なICタグは、近年、小型化、低廉化が進み、既に物流関係の分野を中心に広く使用されており、機械関係の分野においても用いられつつある。
例えば、ICタグを転がり軸受等の機械装置の構成部品に取り付ける場合、ICタグには、その部品の種類や製造時期、製造ロット、製造履歴などの各種識別情報を記憶させることができる。そして、部品の保管時、流通時、使用前、使用中、使用後等の適宜の時期に、そのICタグに記憶された情報を読み取れば、即座にその部品の識別情報を把握することができる。したがって、ICタグを取り付けた機械装置では、メンテナンス時や故障時等に、従来のように部品に打たれた刻印を確認してメーカー等のコンピュータや帳簿で部品の識別情報を調べる必要がなく、効率よく保守作業や修理を行うことができる。
ところで、機械装置の構成部品等へのICタグの取付構造が、ICタグを取付対象物の表面に貼り付けただけのものであると、ICタグが剥がれ落ちることがある。そこで、取付対象物の表面に開口する取付穴の内部にICタグを配置し、その取付穴を蓋で覆うことにより、ICタグの脱落が生じないようにすることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−226498号公報
上記のように非接触交信型のICタグを取付対象物の取付穴内に配置し、その取付穴を蓋で覆うICタグ取付構造では、取付穴内でICタグがしっかりと固定されていないので、取付対象物に加わる衝撃等によってICタグの位置がずれて、ICタグと外部のリーダライタ装置との間で適正な交信が行えなくなるおそれがある。
これに対して、ICタグをケーシング内に安定した状態で収容し、このケーシングを取付穴に挿入して接着剤で固定する構造とすれば、ICタグを適正な交信を行える位置に確実に配置することができる。
しかしながら、このケーシングを用いたICタグ取付構造では、内面に接着剤を塗布した取付穴にケーシングを挿入する際に、空気が取付穴内に残ってしまうことがある。取付穴内に空気が残ると、ケーシングの取付穴への接着が不十分となって、ICタグがケーシングごと取付穴から脱落してしまうおそれがある。また、取付対象物が金属製の場合、空気の残った空間に水分が浸入して取付穴内面に錆が生じ、その錆が取付対象物の表面に滲み出して外観を損なうことがある。
そこで、本発明は、ICタグを収容したケーシングを取付対象物の取付穴に挿入して接着剤で固定する際に、取付穴内に空気が残らないICタグ取付構造と、それを用いたICタグ付き転がり軸受を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明のICタグ取付構造は、非接触交信型のICタグを収容したケーシングを、取付対象物の表面に開口する取付穴に挿入して接着剤で固定したICタグ取付構造において、前記ケーシングに、このケーシングを前記取付穴に固定する際に取付穴の中の空気を外に出す空気流出路を設けた構成を採用した。
すなわち、ICタグを収容したケーシングを取付対象物の取付穴に挿入して接着剤で固定する際に、取付穴の中の空気をケーシングに設けた空気流出路から外へ排出することにより、取付穴内に空気が残りにくいようにしたのである。
ここで、前記ケーシングは、ICタグのリーダライタ装置との交信に影響を与えにくい合成樹脂で形成することが望ましい。
前記ケーシングに、前記接着剤が流し込まれる接着剤流入路を設ければ、ケーシングを取付穴に挿入した後、接着剤をケーシングの接着剤流入路から流し込んで取付穴内に充填すると同時に取付穴内の空気を外部へ排出することができ、取付穴内の空気の残留をさらに少なくすることができる。
前記ケーシングの外周面に、先端を前記取付穴の開口側に向けた突起を設けるようにすれば、ケーシングの取付穴からの脱落をより確実に防止することができる。
前記取付穴の底面を円すい面で形成し、前記ケーシングの挿入側の端面を前記取付穴の底面に倣う円すい面で形成すれば、ケーシングを取付穴に挿入した際にケーシングのすわりがよくなり、ケーシングをより安定した姿勢で固定することができる。
前記ケーシングを2つのケース部材に分割し、両ケース部材の接合面の少なくとも一方に前記ICタグを収容する凹部を設けて、前記ICタグをケーシング内に封入するようにすれば、ICタグのケーシングとの分離による取付穴からの脱落を確実に防止できる。
上記のように、ケーシングを2分割する場合は、前記両ケース部材を同一形状に形成して、共通の金型で成形できるようにしたり、前記両ケース部材に、互いに係合する連結部を設けて、両ケース部材を接着剤を用いずに一体化できるようにしたりすることにより、製造コストの低減が図れる。
また、本発明のICタグ取付構造のより具体的な構成としては、前記取付穴に座ぐり部を設け、前記ケーシングに前記取付穴の座ぐり部に挿入される蓋部を設け、この蓋部に前記空気流出路を設けたものとすることができる。
あるいは、前記ケーシングとして、前記取付穴の中央部に挿入される軸部と、この軸部の外周から張り出し、前記取付穴の内部空間を深さ方向に仕切って接着剤溜まりを形成するフランジ部とを備えており、前記軸部に前記接着剤流入路を設けて、その出口を前記取付穴の底の近傍で前記接着剤溜まりに臨むように開口させ、前記フランジ部にその軸方向に貫通する空気流出路を設けたものを採用することもできる。
上記構成のケーシングでは、取付穴への接着剤の充填および取付穴から空気の排出をスムーズに行えるように、前記接着剤流入路の出口を前記軸部の外周面に開口させ、この接着剤流入路の出口が向く方向と反対の側で前記フランジ部の空気流出路を開口させるとよい。また、前記フランジ部を軸部の軸方向に沿って複数設ける場合は、これらの各フランジ部の空気流出路と前記接着剤流入路の出口とを、前記軸部の中心を挟んで軸方向に沿って千鳥状に配するとよい。
また、前記ケーシングとしては、前記取付穴の中央部に挿入される軸部と、この軸部の外周から螺旋状に張り出し、前記取付穴の内周面と接する羽根と、前記取付穴の開口近傍を塞ぐ蓋部とを備えており、前記軸部に前記接着剤流入路を設けて、その出口を前記取付穴の底の近傍で開口させ、前記軸部の外周面と羽根と取付穴の内周面との間の空間を接着剤溜まりとし、前記蓋部にその軸方向に貫通する空気流出路を設けたものを採用することもできる。
そして、本発明のICタグ付き転がり軸受は、上述したICタグ取付構造により、構成部品の少なくとも一つにICタグを取り付けたものとした。
本発明のICタグ取付構造は、上述したように、ICタグを収容したケーシングを取付対象物の取付穴に挿入して接着剤で固定する際に、取付穴の中の空気をケーシングに設けた空気流出路から外へ排出することにより、取付穴内に空気が残りにくいようにしたものであるから、取付穴内の接着剤の充填率が高く、ケーシングの取付穴からの脱落や取付対象物の錆による外観性状の低下を生じるおそれがない。
また、本発明のICタグ付き転がり軸受は、上述したICタグ取付構造により、構成部品の少なくとも一つにICタグを取り付けたものであるから、長期間にわたってICタグを用いた効率のよい保守作業や修理を行うことができ、外観性状も良好に保たれる。
第1実施形態のICタグ付き転がり軸受の使用状態の要部の正面断面図 aは図1のICタグ取付構造の正面断面図、bはaの平面図、cはaのケーシングの外観斜視図 aは第2実施形態のICタグ取付構造の正面断面図、bはaの平面図、cはaのケーシングの外観斜視図 図3のケーシングの外周形状の変形例を示す正面断面図 第3実施形態のICタグ取付構造の正面断面図 第4実施形態のICタグ取付構造の正面断面図 aは第5実施形態のICタグ取付構造の正面断面図、bはaの平面図 aは図7のケーシングの外観斜視図、bはaの分解斜視図
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。図1は第1の実施形態のICタグ付き転がり軸受1の使用状態を示す。この転がり軸受1は、内輪2と外輪3の間に複数の円すいころ4と環状の保持器5を配した円すいころ軸受で、その内輪2および外輪3の一端面に非接触交信型のICタグ11が取り付けられており、ICタグのない円すいころ軸受6とともに複列でハウジングHと回転軸Aとの間に組み込まれている。
この転がり軸受1は、前記内輪2が図1中の左側に位置する押圧部材7によって右側へ押圧されることにより予圧が付与されている。このため、内輪2に取り付けられたICタグ11に記憶された情報を読み取る場合には、例えば、押圧部材7を取り外してICタグ11を露出させた後、そのICタグ11にリーダライタ装置(図示省略)を接近させることとなる。また、外輪3に取り付けられたICタグ11に記憶された情報を読み取る場合には、そのICタグ11に前記リーダライタ装置が接近できる程度にまで転がり軸受1やその周辺の部材を分解した後、読み取り作業を行うこととなる。もちろん、部品の分解を伴わずに前記リーダライタ装置をICタグ11に接近させることができる場合には、その分解は不要である。
図2は前記ICタグ11の内輪2への取付構造を示す。このICタグ取付構造は、ICタグ11を収容したケーシング12を、取付対象物である内輪2の取付面(一端面)2aに開口する円形の取付穴2bに挿入して、接着剤で固定したものである(図2(a))。その接着剤は、ケーシング12挿入前の取付穴2bの内面に塗布される。ケーシング12は、ICタグ11の前記リーダライタ装置との交信に影響を与えにくい合成樹脂で形成されている。また、ケーシング12が取付穴2bに完全に入り込んでおり、ICタグ11やケーシング12に異物が当たることによる損傷等が生じにくいようになっている。
前記内輪2の取付穴2bは、開口側に座ぐり部2cを有し、底面が円すい面となっている(図2(a))。そして、この取付穴2bに嵌まり込むように、ケーシング12の外形形状が形成されている。すなわち、ケーシング12は、取付穴2bの座ぐり部2cに挿入される蓋部12aを有し、挿入側の端面が取付穴2bの底面に倣う円すい面となっている(図2(a)、(c))。これにより、ケーシング12を取付穴2bに挿入した際のすわりがよく、ケーシング12を安定した姿勢で固定できるようになっている。
また、ケーシング12は、蓋部12aの表面の中央部に六角レンチ等の工具と係合する六角穴12bがあけられ、その表面の六角穴12bと干渉しない位置に設けた凹部にICタグ11が収容されている。また、蓋部12aの周縁部には、その表面から軸方向に貫通し、ケーシング12を取付穴2bに固定する際に取付穴2bの中の空気を外に出す空気流出路12cが設けられている(図2(a)〜(c))。
上述したように、このICタグ取付構造では、ICタグ11を収容したケーシング12を内輪2の取付穴2bに挿入して接着剤で固定する際に、取付穴2bの中の空気をケーシング12に設けた空気流出路12cから外へ排出するようにしたので、取付穴2b内に空気が残りにくい。したがって、取付穴2b内の接着剤の充填率が高く、ケーシング12の取付穴2bからの脱落や内輪2の錆による外観性状の低下を生じるおそれがない。
なお、ケーシングは、取付穴からの脱落をより確実にするために、外周におねじ部を設け、取付穴にねじ込み固定するようにしてもよい。
図3(a)〜(c)は第2の実施形態を示す。この実施形態では、第1実施形態をベースとして、内輪2の取付穴2bを座ぐり部のないものとし、この取付穴2bに嵌まり込む外形形状のケーシング13を用いている。このケーシング13は、取付穴2bの中央部に挿入される軸部13aと、この軸部13aの外周から張り出す2つのフランジ部13bと、挿入側の端面に第1実施形態と同様の円すい面を有する挿入端部13cとからなる。そして、ICタグ11は、取付穴2b開口側のフランジ部13bの端面に設けた凹部に収容されている。
前記各フランジ部13bは、取付穴2bの内部空間を深さ方向に仕切って2つの接着剤溜まり14を形成している。また、前記軸部13aには接着剤が流し込まれる接着剤流入路13dが設けられており、その出口が取付穴2b底側の接着剤溜まり14に臨むように軸部13aの外周面に開口している。そして、各フランジ部13bにはその軸方向に貫通する空気流出路13eが設けられており、そのうち、取付穴2b底側の空気流出路13eは、軸部13aの接着剤流入路13dの出口が向く方向と反対の側に開口しており、取付穴2b開口側の空気流出路13eは、接着剤流入路13dの出口と同じ側に開口している。すなわち、各空気流出路13eと接着剤流入路13dの出口とが軸部13aの中心を挟んで軸方向に沿って千鳥状に配されている。
この第2実施形態では、ケーシング13を取付穴2bに挿入した後、接着剤をケーシング13の接着剤流入路13dから流し込むと、図3(a)中に矢印で示すように、接着剤が取付穴2bの底側から接着剤溜まり14と空気流出路13eに充填されていき、取付穴2b内の空気が接着剤の流れに押されて取付穴2bの外へ排出される。すなわち、取付穴2bへの接着剤の充填と取付穴2bからの空気の排出を同時にかつスムーズに行うことができる。
図4は第2実施形態のケーシング13の外周形状の変形例を示す。この変形例では、ケーシング13の各フランジ部13bおよび挿入端部13cの外周面に、先端を取付穴2bの開口側に向けた環状突起13fを複数設けている。これにより、ケーシング13の取付穴2bからの脱落をより確実に防止できる。また、ほかのケーシング脱落防止策として、ケーシングの外周部を形状記憶合金で常温時に取付穴から抜けにくい形状に形成し、ケーシングを低温にして変形させながら取付穴に挿入する方法を採ることもできる。
図5は第3の実施形態を示す。この実施形態は、第2実施形態と同じ形状の取付穴2bに、軸部15aの外周から螺旋状に張り出す羽根15bを備えたケーシング15を挿入して、ケーシング15の軸部15aの外周面と取付穴2bの内周面との間に螺旋状の接着剤溜まり16を形成したものである。
前記ケーシング15は、その軸部15aが取付穴2bの中央部に挿入され、螺旋状の羽根15bが取付穴2bの内周面と接するようになっている。また、その羽根15bを挟んで、取付穴2bの底側に第2実施形態と同様の挿入端部15cが、取付穴2bの開口側にその開口近傍を塞ぐ蓋部15dがそれぞれ形成されている。そして、軸部15aには、取付穴2b底近傍の外周面に出口を開口させた接着剤流入路15eが設けられ、蓋部15dは、軸方向に貫通する空気流出路15fが設けられている。
この第3実施形態では、ケーシング15を取付穴2bに挿入した後、接着剤をケーシング15の接着剤流入路15eから流し込むと、図5中に矢印で示すように、接着剤が取付穴2bの底側から螺旋状の接着剤溜まり16と空気流出路15fに充填されていき、取付穴2b内の空気が接着剤の流れに押されて取付穴2bの外へ排出される。すなわち、この実施形態でも、第2実施形態と同様、取付穴2bへの接着剤の充填と取付穴2bからの空気の排出を同時にかつスムーズに行うことができる。そして、ICタグ11は、接着剤充填後に蓋部15dの接着剤流入路15eの入口部分に設けた凹部に収容されるようになっている。
図6は第4の実施形態を示す。この実施形態は、第1実施形態をベースとし、ICタグ11を収容するケーシング17を一対のケース部材18に分割したものである。その一対のケース部材18は、製造コストの低減を図るため、共通の金型で同一形状に成形されている。
前記各ケース部材18は、それぞれの蓋部18aの周縁部に、軸方向に貫通する空気流出路18bが設けられている。また、各ケース部材18には互いの接合面に2つの凹部が形成されており、そのうちの取付穴2bの開口側の凹部が接合後の六角穴17aとなり、中央部の凹部にICタグ11が収容されるようになっている。
この第4実施形態では、ICタグ11をケーシング17内に封入できるので、上述した各実施形態に比べて、ICタグがケーシングと分離して取付穴から脱落するおそれがないという特長がある。
図7(a)、(b)および図8(a)、(b)は第5の実施形態を示す。この実施形態は、第2実施形態をベースとし、その製造コストの低減を図るため、ICタグ11を収容するケーシング19を一対のケース部材20に分割したものである。その一対のケース部材19は、第4実施形態と同様、共通の金型で同一形状に成形されている。
前記ケーシング19は、第2実施形態のケーシング13と同様に、軸部19aと2つのフランジ部19bと挿入端部19cとで基本的に構成されているが、フランジ部19b同士の間、および取付穴2b底側のフランジ部19bと挿入端部19cとの間には、接着剤溜まり21を周方向に2分割する仕切壁19dが設けられている。また、各ケース部材20について、軸部19aの接着剤流入路19eの出口は仕切壁19dの近傍に開口しており、各フランジ部19bの空気流出路19fと接着剤流入路19eの出口とが軸部19aの中心を挟んで軸方向に沿って千鳥状に配されている。これにより、図8(a)中に矢印で示すように、各ケース部材20について、接着剤が取付穴2bの底側から接着剤溜まり21と空気流出路19fに充填されていき、取付穴2b内の空気が接着剤の流れに押されて取付穴2bの外へ排出されるようになっている。そして、ICタグ11は、接着剤充填後に接着剤流入路19eの入口部分に設けた凹部に収容されるようになっている。
また、図8(b)に示すように、各ケース部材20の互いの接合面には、ピン20aと相手のケース部材20のピン20aが圧入されるピン穴20bが連結部として設けられ、両ケース部材20を接着剤を用いずに一体化できるようになっている。両ケース部材20を一体化する連結部としては、ほかにもスナップフィット方式のもの等も採用することができる。
また、図2乃至図8では転がり軸受1の内輪2のICタグ取付構造について説明したが、転がり軸受1の外輪3についても内輪2と同様の取付構造でICタグ11を取り付けることができる。
そして、本発明は、実施形態のような円すいころ軸受に限らず、円筒ころ軸受、玉軸受等の他の種類の転がり軸受にも適用することができる。
1 転がり軸受(円すいころ軸受)
2 内輪
2a 取付面
2b 取付穴
3 外輪
4 円すいころ
5 保持器
11 ICタグ
12、13、15、17、19 ケーシング
12a、15d 蓋部
12c、13e、15f、18b、19f 空気流出路
13a、15a、19a 軸部
13b、19b フランジ部
13c、15c、19c 挿入端部
13d、15e、19e 接着剤流入路
13f 突起
14、16、21 接着剤溜まり
15b 羽根
18、20 ケース部材
18a 蓋部
19d 仕切壁
20a ピン
20b ピン穴
H ハウジング
A 回転軸

Claims (14)

  1. 非接触交信型のICタグを収容したケーシングを、取付対象物の表面に開口する取付穴に挿入して接着剤で固定したICタグ取付構造において、前記ケーシングに、このケーシングを前記取付穴に固定する際に取付穴の中の空気を外に出す空気流出路を設けたことを特徴とするICタグ取付構造。
  2. 前記ケーシングを合成樹脂で形成したことを特徴とする請求項1に記載のICタグ取付構造。
  3. 前記ケーシングに、前記接着剤が流し込まれる接着剤流入路を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のICタグ取付構造。
  4. 前記ケーシングの外周面に、先端を前記取付穴の開口側に向けた突起を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のICタグ取付構造。
  5. 前記取付穴の底面を円すい面で形成し、前記ケーシングの挿入側の端面を前記取付穴の底面に倣う円すい面で形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のICタグ取付構造。
  6. 前記ケーシングを2つのケース部材に分割し、両ケース部材の接合面の少なくとも一方に前記ICタグを収容する凹部を設けて、前記ICタグをケーシング内に封入したことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のICタグ取付構造。
  7. 前記両ケース部材を同一形状に形成したことを特徴とする請求項6に記載のICタグ取付構造。
  8. 前記両ケース部材に、互いに係合する連結部を設けたことを特徴とする請求項6または7に記載のICタグ取付構造。
  9. 前記取付穴に座ぐり部を設け、前記ケーシングに前記取付穴の座ぐり部に挿入される蓋部を設け、この蓋部に前記空気流出路を設けたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のICタグ取付構造。
  10. 前記ケーシングが、前記取付穴の中央部に挿入される軸部と、この軸部の外周から張り出し、前記取付穴の内部空間を深さ方向に仕切って接着剤溜まりを形成するフランジ部とを備えており、前記軸部に前記接着剤流入路を設けて、その出口を前記取付穴の底の近傍で前記接着剤溜まりに臨むように開口させ、前記フランジ部にその軸方向に貫通する空気流出路を設けたものであることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載のICタグ取付構造。
  11. 前記接着剤流入路の出口を前記軸部の外周面に開口させ、この接着剤流入路の出口が向く方向と反対の側で前記フランジ部の空気流出路を開口させたことを特徴とする請求項10に記載のICタグ取付構造。
  12. 前記フランジ部を軸部の軸方向に沿って複数設け、これらの各フランジ部の空気流出路と前記接着剤流入路の出口とを、前記軸部の中心を挟んで軸方向に沿って千鳥状に配したことを特徴とする請求項11に記載のICタグ取付構造。
  13. 前記ケーシングが、前記取付穴の中央部に挿入される軸部と、この軸部の外周から螺旋状に張り出し、前記取付穴の内周面と接する羽根と、前記取付穴の開口近傍を塞ぐ蓋部とを備えており、前記軸部に前記接着剤流入路を設けて、その出口を前記取付穴の底の近傍で開口させ、前記軸部の外周面と羽根と取付穴の内周面との間の空間を接着剤溜まりとし、前記蓋部にその軸方向に貫通する空気流出路を設けたものであることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載のICタグ取付構造。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載のICタグ取付構造により、構成部品の少なくとも一つにICタグが取り付けられたICタグ付き転がり軸受。
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JP (1) JP2012203427A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10095162B2 (en) 2016-08-09 2018-10-09 Fuji Xerox Co., Ltd. Cleaner and image forming apparatus

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