JP3138581U - 含油軸受の漏洩防止構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受の潤滑油の消耗を防ぎ、ファンの寿命を延長させる含油軸受の漏洩防止構造を提供する。
【解決手段】底座21、インペラ26および軸受24を備え、底座21は軸受24を装着する軸座21を有し、インペラ26は内部に交錯構造262および交錯構造262と繋がる中心軸261を有し、中心軸261は軸受24の中心孔241に挿入し交錯構造262は、中心軸261を環状に取り巻くように配置され、軸座21の上端内面に向かい合うように対応する。インペラ26の運転時において、油切盤25は、遠心力を利用してインペラ26上の潤滑油を回収し、円錐型凹部252の底部に配置された凹孔2521から軸受24に循環させる。また、油切盤25の外表面に飛び散った潤滑油は、遠心力で振り切られて底座21の軸座211上に回収される。軸座211の上端面は、軸受24の上端面より高く、軸受24の上端面の潤滑油が漏れるのを防ぐ。
【選択図】図3

Description

本考案は、含油軸受の漏洩防止構造に関し、特に軸受の潤滑油の消耗を防ぎ、ファン等の寿命を延長させる油漏防止構造に関する。
図1は、従来の油漏防止構造を示す斜視図である。図1に示すように、従来の油漏防止構造は、本体10、本体10の中央に配置される底座11、底座11上に配置される軸座111、軸座111内に配置される軸受12、軸座111の外側から被せられるコイル13、およびインペラ14を備える。インペラ14の外側の表面に羽根141が配置され、内側にはコイル13に対応する磁石142がぐるりと配置される。また、内側には回転軸143が配置され、回転軸143は軸受12を貫通してリング15および油留め輪16により締付固定される。
上記の油漏防止構造は実際の使用において問題があった。軸受12が焼結孔から潤滑油を放出し、高速で回転する回転軸143が摩耗するのを防止する。しかし、回転軸143上には油留め輪16が配置されるだけで、潤滑油が軸座111の先端の隙間から外部に漏れるのを防ぐには不十分である。潤滑油の漏出は、回転軸143の遠心力で潤滑油が軸座111と回転軸143との間の隙間から流出することにより発生し、潤滑油は日毎に減少し、なくなると、回転軸143の回転は潤滑油がないため、過度の摩擦を起し、騒音を発生させ、寿命を短縮させてしまう。
特開2000−14080号公報 特開2005−20802号公報
本考案の第1の目的は、貯油を行ない、潤滑油が漏洩することを防止することができる含油軸受の漏洩防止構造を提供することにある。
本考案の第2の目的は、インペラ内に油切盤を配置することにより、インペラ上の潤滑油を軸受の端面に再び回収するインペラ内に配置された油切盤を提供することにある。
本考案の第3の目的は、軸座の上端面が軸受の上端面より高い構造により、潤滑油が軸受の上端面に沿って漏れるのを防ぐ軸受の上端面より高い軸座の上端面を提供することにある。
本考案の第4の目的は、軸座の上端面が油切盤(インペラに装着された後)の下端面より高い構造により、油切盤上の潤滑油が軸座の内壁に振り切られて軸受に回収されやすい油切盤(インペラに装着された後)の下端面より高い軸座の上端面を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本考案の含油軸受の漏洩防止構造は、底座、インペラおよび軸受を備える。底座は、軸受を装着する軸座を有する。インペラは、内部に交錯構造および交錯構造と繋がる中心軸を有し、中心軸は軸受の中心孔に挿入される。交錯構造は、中心軸を環状に取り巻くように配置され、軸座の上端内面に向かい合うように対応する。インペラの運転時において、油切盤は、遠心力を利用してインペラ上の潤滑油を回収し、円錐型凹部の底部に配置された凹孔から軸受に循環させる。また、油切盤の外表面に飛び散った潤滑油は、遠心力で振り切られて底座の軸座上に回収される。軸座の上端面は、軸受の上端面より高く、軸受の上端面の潤滑油が漏れるのを防ぐ。
すなわち、請求項1の考案は、底座、耐磨片、係止片、軸受およびインペラを備える含油軸受の漏洩防止構造であって、前記底座は軸座を有し、前記軸座内に前記各部材を配置し、前記インペラ内部と油切盤とが接合し、前記油切盤は遠心力を利用して潤滑油を回収し、該油切板の円錐型凹部を有し、前記潤滑油を該円錐型凹部の底部に配置された凹孔から前記軸受に循環させ、また、前記油切盤の外表面に飛び散った潤滑油を遠心力で振り切って前記底座の前記軸座上に回収させることを特徴とする含油軸受の漏洩防止構造である。
請求項2の考案は、前記油切盤と前記インペラとの接合において、強固に固定することにより緊密度を増加させることを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造である。
請求項3の考案は、前記油切盤と前記インペラとの接合において、任意の接着剤を用いて接着し結合度を増加させることを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造である。
請求項4の考案は、前記油切盤が有する円錐型凹部は螺旋状の溝を設けても良く、遠心力を用いることにより潤滑油をさらにスムーズに貯油部に回収させることを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造である。
請求項5の考案は、前記軸受の外側の表面には前記軸受の一方の端部から他方の端部に延伸する少なくとも1つの凹型溝を有することを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造である。
請求項6の考案は、前記軸受の外側の表面に設けられた前記凹型溝は表面に沿って螺旋状を呈しても良く、遠心力を用いることにより潤滑油を前記凹型溝から前記貯油部にさらにスムーズに回収させることを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造である。
請求項7の考案は、前記軸受は表面の前記凹型溝に孔洞、および中心孔に繋がる螺旋状の溝を設けても良く、これににより、潤滑油を前記孔洞から前記螺旋状の溝に導き、遠心力を用いて潤滑油を前記軸受内の前記貯油部に回収させることを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造である。
請求項8の考案は、前記軸受は上端面または下端面に放射状の溝を設けても良く、これにより、さらに潤滑油を前記貯油部にスムーズに回収させるを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造である。
本考案の含油軸受の漏洩防止構造によれば、油切盤を備えることにより潤滑油が外部に漏れるのを防ぎ、同時に、遠心力を利用してインペラ上の潤滑油を回収し、円錐型凹部の底部に配置された凹孔から軸受に循環させたり、油切盤の外表面に飛び散った潤滑油を遠心力で振り切って底座の軸座上に回収させて、潤滑油が常にある状態を保つ。これにより、従来技術において克服が課題だったファンの寿命延長が可能になった。
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。図2は、本考案の実施形態による含油軸受の漏洩防止構造を示す斜視図である。図2に示すように、本考案の含油軸受の漏洩防止構造は、底座21、インペラ26、油切盤25、係止片23、耐磨片22および軸受24を備える。底座21は、ファンフレームまたは放熱機上に配置しても良い。また、底座21は、内部に軸受24を配置する軸座211を有する。インペラ26は、軸受24と枢接する中心軸261を有することにより、底座21上に配置される。
軸座211は、上端部2111および下端部2112を有する。上端部2111は、軸座211内に繋がり、下端部2112は、内部に貯油部2113(図3参照)を有し、順番に耐磨片22および少なくとも1つの係止片23を配置する。図2に示すように、下端部2112は、密閉式であるが、これに限定されるものではない。例えば、開放式、または底蓋で下端部2112を密閉しても良い(図示せず)。また、軸座211の上端面は、軸受24の上端面より高くしてあり、後述するように、軸受24の上端面の潤滑油が漏れるのを防でいる。
図3は、本考案の実施形態による含油軸受の漏洩防止構造を示す分解断面図である。図3に示すように、インペラ26内側の底部に中心軸261および交錯構造262が配置される。交錯構造262は、中心軸261を環状に取り巻くように配置される。油切盤25は、環状凹部251、円錐型凹部252および円錐型凹部252底部にある凹孔2521を有し、交錯構造262と組み合わさり、両者の間に接着剤を注入して、強固にしっかりと固定する。この接着剤は、任意の接着剤を用いて接着し緊密度・結合度を増加させてもよい。
また、油切盤25の円錐型凹部252には平滑面でもよいが、螺旋状の溝を設けても良く、この場合には、遠心力を用いることにより潤滑油をさらにスムーズに貯油部に回収させることができる。
軸受24は、軸受24の上下両端面を貫通する中心孔241を有し、中心孔241の上下両端面の内側に逆円錐角243がある。また、中心孔241の内面に少なくとも1つの逃げ部244が設けられる。軸受24の外側の表面には、軸受24の上端から下端に延伸する少なくとも1つの凹型溝245がある。逃げ部244は、中心孔241の内面の中間部に位置し、軸方向に延伸するが、これに限定されるものではない。
例えば、凹型溝245は表面に沿って螺旋状を呈しても良く、この場合は、遠心力を用いることにより潤滑油を凹型溝245から貯油部2113にさらにスムーズに回収させることができる。
また、軸受24は表面の凹型溝245に孔洞、および中心孔に繋がる螺旋状の溝を設けても良く、これににより、潤滑油を孔洞から螺旋状の溝に導き、遠心力を用いて潤滑油を軸受内の貯油部2113に回収させるようにしてもよく、更に、軸受24は上端面または下端面に放射状の溝を設けても良く、これにより、さらに潤滑油を前記貯油部にスムーズに回収させるようにしても良い。
中心軸261の一方の端部は中心孔241を貫通して、係止片23により対応する貯油部2113内に固定される。同時に、中心軸261の端面は耐磨片22に接触する。中心孔241内に設けられた逃げ部244は、中心軸261の表面と向き合う。
図4は、本考案の実施形態による含油軸受の漏洩防止構造を示す断面図である。
図4に示すように、インペラ26の運転時において、油切盤25は、遠心力を利用してインペラ26上の潤滑油を回収し、円錐型凹部252の底部に配置された凹孔2521から軸受24に循環させる。また、油切盤25の外表面に飛び散った潤滑油は、遠心力で振り切られて底座21の軸座211上に回収される。軸座211の上端面は、軸受24の上端面より高く、軸受24の上端面の潤滑油が漏れるのを防ぐ。
本考案では好適な実施形態を前述の通りに開示したが、これらは決して本考案を限定するものではなく、当該技術を熟知する者は誰でも、本考案の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本考案の保護の範囲は、実用新案請求の範囲で指定した内容を基準とする。
従来の油漏防止構造を示す斜視図である。 本考案の実施形態による含油軸受の漏洩防止構造を示す斜視図である。 本考案の実施形態による含油軸受の漏洩防止構造を示す分解断面図である。 本考案の実施形態による含油軸受の漏洩防止構造を示す断面図である。
符号の説明
21 底座
22 耐磨片
23 係止片
24 軸受
25 油切盤
26 インペラ
211 軸座
241 中心孔
243 逆円錐角
244 逃げ部
245 凹型溝
251 環状凹部
252 円錐型凹部
261 中心軸
262 交錯構造
2111 上端部
2112 下端部
2113 貯油部
2521 凹孔

Claims (8)

  1. 底座、耐磨片、係止片、軸受およびインペラを備える含油軸受の漏洩防止構造であって、
    前記底座は軸座を有し、前記軸座内に前記各部材を配置し、
    前記インペラ内部と油切盤とが接合し、前記油切盤は遠心力を利用して潤滑油を回収し、
    該油切板の円錐型凹部を有し、前記潤滑油を該円錐型凹部の底部に配置された凹孔から前記軸受に循環させ、
    また、前記油切盤の外表面に飛び散った潤滑油を遠心力で振り切って前記底座の前記軸座上に回収させることを特徴とする含油軸受の漏洩防止構造。
  2. 前記油切盤と前記インペラとの接合において、強固に固定することにより緊密度を増加させることを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造。
  3. 前記油切盤と前記インペラとの接合において、任意の接着剤を用いて接着し結合度を増加させることを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造。
  4. 前記油切盤が有する円錐型凹部は螺旋状の溝を設けても良く、遠心力を用いることにより潤滑油をさらにスムーズに貯油部に回収させることを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造。
  5. 前記軸受の外側の表面には前記軸受の一方の端部から他方の端部に延伸する少なくとも1つの凹型溝を有することを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造。
  6. 前記軸受の外側の表面に設けられた前記凹型溝は表面に沿って螺旋状を呈しても良く、遠心力を用いることにより潤滑油を前記凹型溝から前記貯油部にさらにスムーズに回収させることを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造。
  7. 前記軸受は表面の前記凹型溝に孔洞、および中心孔に繋がる螺旋状の溝を設けても良く、これににより、潤滑油を前記孔洞から前記螺旋状の溝に導き、遠心力を用いて潤滑油を前記軸受内の前記貯油部に回収させることを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造。
  8. 前記軸受は上端面または下端面に放射状の溝を設けても良く、これにより、さらに潤滑油を前記貯油部にスムーズに回収させるを特徴とする請求項1に記載の含油軸受の漏洩防止構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112576754A (zh) * 2020-12-22 2021-03-30 华能国际电力股份有限公司营口电厂 一种汽轮机组轴瓦挡油保护装置
CN116197013A (zh) * 2023-05-06 2023-06-02 合肥中亚建材装备有限责任公司 一种防漏油的耐用内置轴承式磨辊单双支撑立式磨

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