JP2012203304A - Fpdモジュールの組立装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理作業の異常時にパネルをバックアップから退避しパネルの変形を防止することが可能なFPDモジュールの組立装置を提供する。
【解決手段】 パネルの作業辺に対して各種処理作業を行う処理ヘッドを有する複数の処理ユニットと、複数の処理ユニットの作業位置にパネルを搬送する搬送ステージと、処理ユニットに配設され、パネルの作業辺を含む少なくとも2つの周縁辺を吸着することによりパネルを保持するパネル保持部と、を備える。そして、パネル保持部に設けられ、各種処理作業またはパネルの搬送の異常時に、パネルを作業位置よりも上昇可能に支持すると共に、異常の解除時に、パネルを作業位置に下降可能に支持するパネル昇降機構を備えた。
【選択図】図5
【解決手段】 パネルの作業辺に対して各種処理作業を行う処理ヘッドを有する複数の処理ユニットと、複数の処理ユニットの作業位置にパネルを搬送する搬送ステージと、処理ユニットに配設され、パネルの作業辺を含む少なくとも2つの周縁辺を吸着することによりパネルを保持するパネル保持部と、を備える。そして、パネル保持部に設けられ、各種処理作業またはパネルの搬送の異常時に、パネルを作業位置よりも上昇可能に支持すると共に、異常の解除時に、パネルを作業位置に下降可能に支持するパネル昇降機構を備えた。
【選択図】図5
Description
本発明は、フラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel Display)の表示基板(以下、パネル)に電子部品(搭載部品)を実装するFPDモジュールの組立装置に関するものである。
FPDとしては、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイなどがある。このFPDにおけるパネルの周縁辺には、駆動ICの搭載や、COF(Chip on Film)、FPC(Flexible Printed Circuit)などのTAB(Tape Automated Bonding)接続が行われる。また、パネルの周辺には、例えば、PCB(Printed Circuit Board)などの周辺基板が実装される。その結果、FPDモジュールが組み立てられる。
FPDモジュールの組立装置は、複数の処理作業工程を順次行うことで、FPDのパネルにおける周縁部および周辺に、駆動IC、COFおよびPCBなどの搭載部材を実装し、FPDモジュールを組み立てるライン装置である。
ここで、本発明で搭載部材と称する電子部品は、その形状や部材の厚さの差異などで、TCP(Tape Carrier Package)と呼称されたり、COF(Chip On Film)と呼称されたりする。これらTCPやCOFは、スプロケット穴を有する長尺のポリイミドフィルムに配線を施したFPC(Flexible Printed Circuit)に、ICチップを搭載し、これを切り出して構成されたものであり、実装する上での差異はない。また、パネルの設計によってはICチップなしのFPCのみを実装する場合もある。FPDの実装工程においては、これらの部品に実質上の差異はないため、本発明では搭載部材と呼称する。
FPDモジュールの組立装置における処理工程の一例としては、(1)パネル端部の搭載部材貼付け部を清掃する端子クリーニング工程と、(2)清掃後のパネル端部に異方性導電フィルム(ACF:AnisotropicConductive Film)を貼り付けるACF工程がある。また、(3)パネルのACFを貼り付けた位置に、搭載部材を位置決めして搭載する搭載工程と、(4)搭載部材を加熱圧着してACFにより固定する圧着工程がある。さらに、(5)搭載部材のパネル側とは反対側に、予めACFを貼り付けたPCB基板を貼付け搭載するPCB工程がある。なお、PCB工程は、複数の工程からなっている。
ACFは、接合する部材のどちらか一方に予め貼り付けられていればよい。つまり、上記ACF工程の別な例では、ACFを搭載部材に予め貼り付ける。
このような一連の工程を経ることによって、パネル上の電極と搭載部材に設けた電極との間を熱圧着し、ACF内部の導電性粒子を介して両電極の電気的な接続が行われる。なお、圧着工程を終えると、ACF基材樹脂が硬化するため、両電極の電気的な接続と同時に、パネルと搭載部材が機械的にも接続される。
FPDモジュールの組立装置としては、例えば、特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されたFPDモジュールの組立装置では、各工程を行うユニットが第1の方向(X方向)に並んでおり、パネルを保持して隣り合うユニット間を搬送する搬送機構を備えている。
このほか、FPDモジュールの組立装置としては、例えば、特許文献2に記載されているものがある。この特許文献2に記載されたFPDモジュールの組立装置では、バックアップ面と吸着支持面との段差がある場合に、バックアップ面を支持するバックアップ部材が、保持ステージ上に所定の支持高さに固定されているのに対し、吸着支持面を支持する吸着支持部材が保持ステージ上で高さ調節可能なものである。
特許文献2記載のFPDモジュール組立装置では、吸着支持部材の背面に設けた受動部に、基台上にサーボモータに直結して設けられたねじ軸を螺合させて、ねじ軸の正逆転駆動により吸着支持部材を上下動させるようにしている。
上述の特許文献1に記載されたようなFPDモジュールの組立装置において、パネルの搬送は、スループットを向上させるため複数の処理ユニットの各種処理作業工程に並行した裏動作となっていた。このため、一旦、各種処理作業またはパネルの搬送に異常が生じると、パネルを退避させる場所がないので、その場で待機しなければならなかった。
しかし、作業内容によっては、作業位置からパネルを退避させなければならない場合がある。例えば、本圧着ユニットにおいては、本圧着を行うバックアップの下刃上にパネルが接触した状態となっているが、バックアップの下刃が100℃前後と高温になっているので、バックアップの下刃からパネルを退避しパネルの変形を防止する必要があった。
特許文献2に記載されたFPDモジュールの組立装置では、パネルの吸着支持部材が保持ステージ上で高さ調節可能となっているものであるが、これは、液晶パネルの裏面側の段差の変化に対応するためのものであり、異常時のパネルのバックアップの下刃からの退避については考慮されていなかった。
本発明の目的は、上記従来技術における実情を考慮し、処理作業または搬送機構の異常時に、パネルをバックアップの下刃から退避することによりパネルの保護を図ることが可能なFPDモジュールの組立装置を提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のFPDモジュールの組立装置は、パネルの作業辺に対して各種処理作業を行う処理ヘッドを有する複数の処理ユニットと、複数の処理ユニットの作業位置にパネルを搬送する搬送ステージと、処理ユニットに配設され、パネルの作業辺を含む少なくとも2つの周縁辺を吸着することによりパネルを保持するパネル保持部と、を備える。そして、パネル保持部に設けられ、各種処理の異常時に、パネルを作業位置よりも上昇可能に支持すると共に、異常の解除時に、パネルを作業位置に下降可能に支持するパネル昇降機構を備えた。
上記構成のFPDモジュールの組立装置によれば、処理作業の異常時にパネルをバックアップから退避しパネルの変形を防止することができる。
以下、本発明のFPD(フラットパネルディスプレイ)モジュールの組立装置の実施の形態例(以下、「本例」という。)について、図1〜図6を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。また、本発明は、以下の形態に限定されるものではない。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.FPDモジュールの構成例
2.FPDモジュールの組立装置の構成例
3.本圧着ユニットの動作例
なお、説明は以下の順序で行う。
1.FPDモジュールの構成例
2.FPDモジュールの組立装置の構成例
3.本圧着ユニットの動作例
1.FPDモジュールの構成例
まず、FPDモジュールについて、図1を参照して説明する。
図1は、本発明で実装組立を行うFPDモジュールの概略構成を示す平面図である。
まず、FPDモジュールについて、図1を参照して説明する。
図1は、本発明で実装組立を行うFPDモジュールの概略構成を示す平面図である。
図1に示すように、FPDモジュールPは、略長方形状に形成されたパネル10の短辺及び長辺側の端部に搭載部品の一例を示すTAB2を複数実装したものである。また、このTAB2には、ICチップからなる電子部品2aが搭載され、パネル10の長辺側には、1枚のPCB13が接続されている。
また、本例では、パネル10は、カラーフィルタ基板11と、TFT(Thin Film Transistor)アレイ基板12と、カラーフィルタ基板11とTFTアレイ基板12の間に封入される液晶とから構成されている。なお、パネル10に実装する搭載部品であるTAB2の数や配置方法は、上述したものに限定されるものではない。
2.FPDモジュールの組立ラインの構成例
次に、本発明のFPDモジュールの組立装置の実施の形態例であるFPDモジュールの組立ラインについて、図2を参照して説明する。
図2は、FPDモジュールの組立ライン全体を示すフロアレイアウト図である。
次に、本発明のFPDモジュールの組立装置の実施の形態例であるFPDモジュールの組立ラインについて、図2を参照して説明する。
図2は、FPDモジュールの組立ライン全体を示すフロアレイアウト図である。
本例のFPDモジュールの組立ライン20は、上流側(図2の左側)から下流側(右側)に向かって液晶やプラズマなどのFPDのパネル10(図1参照)を順次搬送しながら、FPDモジュールP(図1参照)を組み立てるFPDの組立装置である。
図2に示すように、FPDモジュールの組立ライン20は、端子クリーニングユニット100と、第1のACF貼付ユニット200と、第1の仮圧着ユニット300と、第1の本圧着ユニット400を備えている。更に、FPDモジュールの組立ライン20は、第2のACF貼付ユニット500と、第2の仮圧着ユニット600と、第2の本圧着ユニット700と、PCB接続ユニット800を備えている。
このFPDモジュールの組立ライン20では、端子クリーニングユニット100からPCB接続ユニット800までパネル10(図1参照)が各処理ユニットに順次搬送されて、搭載部品が実装される。
各ユニット100〜800は、それぞれフレーム101〜801を有している。各フレーム101〜801の作業面側には、搬送レール102〜802が設けられている。搬送レール102〜802は、隣り合う搬送レールと連結されることにより、一本のレールを形成している。
搬送レール102〜802には、それぞれ搬送台である搬送ステージ103〜803が移動可能に配置されている。これら搬送ステージ103〜803は、次のユニットの処理ヘッドが設けられた作業位置までパネル10を搬送する。
また、各ユニット100〜800には、パネル10の作業辺を搭載して安定して保持する基準ビーム104〜804が設けられている。そして、各基準ビーム104〜804は、後述するように吸着によりパネル10を平坦化処理する。なお、基準ビーム104〜804の詳細な構成及び機能については、後で詳しく説明する。
端子クリーニングユニット100では、パネル10(図1参照)における接続用の端子部が設けられている周縁辺を清掃する処理が行われる。この端子クリーニングユニット100には、搬入されたパネル10の端子部を拭き取るクリーニングヘッド105と、このクリーニングヘッド105が移動可能に配置されたガイドレール106が設けられている。
第1のACF貼付ユニット200では、パネル10の長辺側にACFを貼り付ける処理が行われる。この第1のACF貼付ユニット200は、パネル10の端子部にACF層を貼り付ける2つのACF貼付ヘッド205と、ガイドレール206とを有している。そして、処理ヘッドの一例を示す2つのACF貼付ヘッド205は、互いが近接しすぎない範囲でガイドレール206上を移動して、パネル10の端子部にACF層を貼り付ける。
ACF貼付ヘッド205は、昇降機構(不図示)によって上下方向に移動し、回転機構(不図示)によって略水平面内を回転するようになっている。ガイドレール206は、フレーム201上に位置決めされたパネル10の長辺に沿ってACF貼付ヘッド205,205を案内する。
第1の仮圧着ユニット300では、パネル10の長辺側の端子部にTAB2(図1参照)を搭載して仮圧着する処理が行われる。この第1の仮圧着ユニット300は、TAB2をパネル10に搭載する処理ヘッドの一例を示す搭載ヘッド305と、搭載ヘッド305を移動可能に支持するガイドレール306を有している。更に、第1の仮圧着ユニット300は、搭載ヘッド305にTAB2を供給するTAB供給部310を有している。
第1の本圧着ユニット400では、本圧着ヘッド405を有している。この本圧着ヘッド405によって、パネル10の長辺側に搭載されたTAB2(図1参照)をパネル10に本圧着する処理が行われる。本圧着ヘッド405は、上刃45と、下刃44とを備えている(図3参照)。上刃45および下刃44は、ヒータにより加熱されており、TAB2を加熱加圧してパネル10にTAB2を接続する。
TAB2をパネル10に本圧着するには、TAB2を仮圧着したパネル10を下側から下刃44で支えつつ、上刃45で加圧する。上刃45により加圧されたACFは、例えば、190℃で5秒間加熱されて熱硬化する。これにより、TAB2とパネル10との本圧着が完了する。
第2のACF貼付ユニット500では、パネル10の短辺側にACFを貼り付ける処理が行われる。この第2のACF貼付ユニット500は、パネル10にACF層を貼り付ける2つのACF貼付ヘッド505と、ガイドレール506とを有している。その他の構成は、第1のACF貼付ユニット200と同様であるため、その説明は省略する。
第2の仮圧着ユニット600では、パネル10の短辺側にTAB2(図1参照)を搭載して仮圧着する処理が行われる。この第2の仮圧着ユニット600は、第1の仮圧着ユニット300と同様に、TAB2をパネル10に搭載する搭載ヘッド605と、搭載ヘッド605を移動可能に支持するガイドレール606とを有している。また、第2の仮圧着ユニット600は、処理ヘッドである搭載ヘッド605にTAB2を供給するTAB供給部610を有している。
第2の本圧着ユニット700では、処理ヘッドの一例を示す本圧着ヘッド705によって短辺側のTAB2(図1参照)をパネル10に本圧着する処理が行われる。本圧着ヘッド705は、第1の本圧着ユニット400の本圧着ヘッド405と同様に、TAB2を仮圧着したパネル10を下側から支える下刃と、TAB2の圧着部分を加圧する上刃と、下刃及び上刃をそれぞれ加熱するヒータを有している。
PCB接続ユニット800では、パネル10に接続されたソース側のTAB2にPCB13(図1参照)を接続する処理が行われる。このPCB接続ユニット800は、PCB供給ブロック805と、処理ヘッドの一例を示す本圧着ヘッド806を備えている。PCB供給ブロック805は、PCB13にACF層を貼り付けて、本圧着ヘッド806に搬送する。
PCB供給ブロック805は、PCBトレイ901と、ACF貼付部902A,902Bと、PCB搬送部903を有している。PCBトレイ901には、複数のPCB13が載置されている。このPCBトレイ901に載置されたPCB13は、ACF層が貼り付けられる前のPCBであり、PCB把持部(不図示)によって把持されてACF貼付部902A,902Bに1枚ずつ供給される。
ACF貼付部902A,902Bは、PCB把持部に把持されたPCB13にACF層を貼り付ける。PCB把持部は、ACF層の貼り付けが終了したPCB13を交互にPCB搬送部903に供給する。PCB搬送部903は、供給されたPCB13を本圧着ヘッド806へ搬送する。本圧着ヘッド806は、PCB13を下側から支える下刃と、パネル10に接続されたソース側のTAB2の圧着部分を加圧する上刃と、下刃及び上刃をそれぞれ加熱するヒータを有している。
そして、PCB接続ユニット800は、PCB13を接続したパネル10、すなわち組み立てられたFPDモジュールPを排出する。
なお、本例では、処理ユニットを8台設けた例を説明したが、処理ユニットの台数は、パネル10に施す工程数に応じて適宜設定されるものである。
[本圧着ユニットの構成例]
次に、第1の本圧着ユニット400の詳細な構成について、図3を参照して説明する。図3は、第1の本圧着ユニット400の斜視図である。
図3に示すように、第1の本圧着ユニット400は、主として、基台46上に設置され、パネル10の作業辺に圧着を行う本圧着ヘッド405と、パネル10を作業位置で保持するパネル保持部40と、パネル10をパネル保持部40に搬送する搬送ステージ403とからなる。パネル保持部40は、パネル10の作業辺側を平坦化して保持する基準ビーム41と、基準ビーム41の両端に各々垂直に取り付けられて、基準ビーム41と共にパネル10を安定に保持する一対の両側保持部42とからなる。
次に、第1の本圧着ユニット400の詳細な構成について、図3を参照して説明する。図3は、第1の本圧着ユニット400の斜視図である。
図3に示すように、第1の本圧着ユニット400は、主として、基台46上に設置され、パネル10の作業辺に圧着を行う本圧着ヘッド405と、パネル10を作業位置で保持するパネル保持部40と、パネル10をパネル保持部40に搬送する搬送ステージ403とからなる。パネル保持部40は、パネル10の作業辺側を平坦化して保持する基準ビーム41と、基準ビーム41の両端に各々垂直に取り付けられて、基準ビーム41と共にパネル10を安定に保持する一対の両側保持部42とからなる。
搬送ステージ403は、図示しない昇降機構によって、本圧着ヘッド405に対して接近、離反可能としており、更に鉛直方向、すなわち上下方向に移動可能に構成されている。そして、搬送ステージ403が下降することにより、パネル10をパネル保持部40上に載置する。このとき、本圧着ヘッド405によって処理を行われるパネル10の作業辺側が、本圧着ヘッド405側に張り出した状態でパネル保持部40上に載置される。
上述したように、本圧着ヘッド405は、下刃44と、この下刃44と対向する上刃45と、不図示のヒータユニットと、上刃45を上下に駆動させる不図示の上下機構とを備えて構成されている。下刃44は、不図示のヒータユニットを含み、先端部分が60℃乃至100℃に保温されている。この下刃44の先端部分の温度は、使用するACFの特性などに応じて適宜設定される。
下刃44と鉛直方向に対向して配置された上刃45は、不図示のガイド機構によって上下に移動可能に支持されている。そして、上刃45は、上下機構によって上下に駆動される。また、この上刃45には、下刃44と同様に不図示のヒータユニットが設けられている。
本圧着ヘッド405と搬送ステージ403の間には、基準ビーム41が設けられている。基準ビーム41は、略直方体状に形成されており、その長手方向が本圧着ヘッド405の下刃44の長手方向に沿って延在している。図4に示すように、この基準ビーム41におけるパネル10が接触する吸着面41aには、複数の櫛形の吸着溝49と、複数の吸盤状の吸着パッド52が所定間隔毎に交互に設けられている。また、基準ビーム41は、吸着面41aの高さが本圧着ヘッド405の下刃44の鉛直方向の高さと同じ高さとなるように配置されている。
吸着パッド52は、パネル10を基準ビーム41の吸着面41aに対して平面度を高くする平坦化処理を行う。具体的には、複数の吸着パッド52を後述する第1の弁56系統を負圧として、パネル10を強制的に内方に引き込むことにより、パネル10のそりを解消して平面度を上げる。その後、複数の吸着溝49を負圧とすることにより、パネルを安定して保持する。なお、吸着溝49は、不図示の弁系統により負圧とする。パネル10に対して、平坦化処理が行なわれた後、搭載部品2の本圧着処理が行われる。
本例では、パネル保持部40である基準ビーム41および一対の両側保持部42に、後述するパネル10を作業位置に対して昇降させるパネル昇降機構50を備えるものである。
なお、両側保持部42は作業辺ではないため、図3に示すように、吸着パッド52のみが所定間隔で配置されている。パネル保持部40である基準ビーム41および一対の両側保持部42によりパネル10の3辺を同時に作業位置より上昇させるようにしているため、パネル10を安定して保持することができる。
なお、両側保持部42は作業辺ではないため、図3に示すように、吸着パッド52のみが所定間隔で配置されている。パネル保持部40である基準ビーム41および一対の両側保持部42によりパネル10の3辺を同時に作業位置より上昇させるようにしているため、パネル10を安定して保持することができる。
次に、図5,6を参照して、パネルのパネル昇降機構50について説明する。
図5は、パネルの上下機構の真空動作弁の動作状態を説明する概略図であり、(a)は第1の弁および第2の弁が負圧の状態を示す図、(b)は第1の弁が負圧、第2の弁が正圧の状態を示す図である。
図6は、本発明のFPDモジュール組立装置の本実施の形態に係るパネルの昇降機構の概略構成図であり、(a)はパネルが作業位置にある状態を示す図、(b)はパネル昇降機構によりパネルが作業位置より上昇した状態を示す図である。
図5は、パネルの上下機構の真空動作弁の動作状態を説明する概略図であり、(a)は第1の弁および第2の弁が負圧の状態を示す図、(b)は第1の弁が負圧、第2の弁が正圧の状態を示す図である。
図6は、本発明のFPDモジュール組立装置の本実施の形態に係るパネルの昇降機構の概略構成図であり、(a)はパネルが作業位置にある状態を示す図、(b)はパネル昇降機構によりパネルが作業位置より上昇した状態を示す図である。
図5に示すように、パネル昇降機構50は、筐体からなるシリンダ51と、シリンダ51上面に摺動可能に挿通するシャフト53と、シャフト53の上端に取り付けられた吸着パッド52と、シャフト53の下端に取り付けられたピストン54とを有している。シリンダ51の上面は、パネル保持部40である基準バー41、両側保持部42の各吸着面41a,42aより、わずかに低く設置されており、通常時は基準バー41、両側保持部42の上面と吸着溝49でパネルを吸着保持する構造となっている。
図5に示すように、真空動作弁は、第1の弁56,第2の弁57の2つの真空系統がある。
まず、図5(a)により、第1の弁56系統によるパネル10(図6(a)参照)の吸着について説明する。
ピストン54に形成された開口55よりシャフト53内を通り、吸着パッド52の中央に形成された開口58に連通する吸着エア通路59が形成されている。吸着エア通路59は、第1の弁56を介して空気口Aに接続されている。第1の弁56はソレノイド弁などの電磁弁であり、図示しない制御装置により開閉される。空気口Aより空気を排出し、第1の弁56を開とすることにより、吸着エア通路59内が負圧となり(以下、第1の弁56系統の負圧という)、図6(a)に示すように、パネル10が吸着パッド52に吸着される。
なお、第1の弁56を閉とすることにより、吸着エア通路59内の負圧が解除されると、吸着パッド52によるパネル10の吸着が解除される。
ピストン54に形成された開口55よりシャフト53内を通り、吸着パッド52の中央に形成された開口58に連通する吸着エア通路59が形成されている。吸着エア通路59は、第1の弁56を介して空気口Aに接続されている。第1の弁56はソレノイド弁などの電磁弁であり、図示しない制御装置により開閉される。空気口Aより空気を排出し、第1の弁56を開とすることにより、吸着エア通路59内が負圧となり(以下、第1の弁56系統の負圧という)、図6(a)に示すように、パネル10が吸着パッド52に吸着される。
なお、第1の弁56を閉とすることにより、吸着エア通路59内の負圧が解除されると、吸着パッド52によるパネル10の吸着が解除される。
次に、図5(b)により、第2の弁57系統による吸着パッド52の昇降について説明する。
ピストン54の底部側及びシリンダ51内で形成される密閉空間C(図5(b)参照)に、第2の弁57を介して空気口Bが接続されている。第2の弁57も、第1の弁56と同様、ソレノイド弁などの電磁弁であり、図示しない制御装置により開閉される。空気口Bより空気の排出および吸入が行われることにより、密閉空間C内を負圧または正圧とする(以下、第2の弁57系統の負圧または正圧という)。密閉空間C内が負圧になると、ピストン54の底部はシリンダ51内底面に位置し、密閉空間C内が正圧になると、ピストン54は上昇してシリンダ51内上面に位置する。
ピストン54の底部側及びシリンダ51内で形成される密閉空間C(図5(b)参照)に、第2の弁57を介して空気口Bが接続されている。第2の弁57も、第1の弁56と同様、ソレノイド弁などの電磁弁であり、図示しない制御装置により開閉される。空気口Bより空気の排出および吸入が行われることにより、密閉空間C内を負圧または正圧とする(以下、第2の弁57系統の負圧または正圧という)。密閉空間C内が負圧になると、ピストン54の底部はシリンダ51内底面に位置し、密閉空間C内が正圧になると、ピストン54は上昇してシリンダ51内上面に位置する。
さらに、第1の弁56系統および第2の弁57系統と、パネル10の作業位置との関係について説明する。
図5(a)では、第1の弁56系統を負圧、第2の弁57系統を負圧としている。第1の弁56系統が負圧なので、パネル10は吸着パッド52に吸着された状態で、第2の弁57系統が負圧となるので、密閉空間C内は負圧となりピストン54がシリンダ51内底面に位置する。このため、吸着パッド52もシリンダ51上に位置するので、パネル10は、図6(a)に示すように、バックアップ70の下刃44に接触した状態となる。
図5(a)では、第1の弁56系統を負圧、第2の弁57系統を負圧としている。第1の弁56系統が負圧なので、パネル10は吸着パッド52に吸着された状態で、第2の弁57系統が負圧となるので、密閉空間C内は負圧となりピストン54がシリンダ51内底面に位置する。このため、吸着パッド52もシリンダ51上に位置するので、パネル10は、図6(a)に示すように、バックアップ70の下刃44に接触した状態となる。
他方、図5(b)では、第1の弁56系統を負圧、第2の弁57系統を正圧としている。第1の弁56系統は負圧なので吸着パッド52にパネル10が吸着された状態で、第2の弁57系統を正圧としているので、ピストン54がシリンダ51内上面に上昇する。これにより、シャフト53に取り付けられた吸着パッド52が上昇し、吸着パッド52に吸着されたパネル10も同時に上昇する。このとき、パネル10は、図6(b)に示すように、バックアップ70の下刃44から離れた状態となる。
なお、シャフト53の長さは、パネル10が作業位置より上昇したときに、パネル10が下刃44と上刃45の間に位置するように設計上任意に決めることができるが、通常、2.5cm程度にするのが好ましい。この値は、下刃の熱からの回避ができる距離であればよい。
なお、シャフト53の長さは、パネル10が作業位置より上昇したときに、パネル10が下刃44と上刃45の間に位置するように設計上任意に決めることができるが、通常、2.5cm程度にするのが好ましい。この値は、下刃の熱からの回避ができる距離であればよい。
[本圧着ユニットの動作]
次に、図3,5,6を参照して、上述した構成を有する昇降機構の動作について説明する。
まず、図3に示すように、パネル10は、搬送ステージ403によって基準ビーム41の位置まで搬送される。このとき、TAB2が搭載されたパネル10の作業辺側が、本圧着ヘッド405の下刃44と上刃45の間に挿入される。
次に、図3,5,6を参照して、上述した構成を有する昇降機構の動作について説明する。
まず、図3に示すように、パネル10は、搬送ステージ403によって基準ビーム41の位置まで搬送される。このとき、TAB2が搭載されたパネル10の作業辺側が、本圧着ヘッド405の下刃44と上刃45の間に挿入される。
このとき、図3に示すように、パネル10の下面がパネル保持部40上に載置され、パネル10の作業辺側が本圧着ヘッド405の下刃44上に配置される(図6(a))。そして、第1の弁56系統を負圧にして、パネル10を基準ビーム41の吸着パッド52に強制的に引き込むことによりパネル10の平坦化処理を行った後、吸着溝49を負圧にすることにより、パネル10を平坦化した状態で安定に保持する。
次に、不図示の上刃用の上下機構を駆動させて、図3に示す本圧着ヘッド405の上刃45を下降させる。そして、TAB2を仮圧着したパネル10を下側から下刃44で支えつつ、上刃45を下刃44側に下降させて加圧する。これにより、第1の本圧着ユニット400によるTAB2とパネル10との本圧着が完了する。
次に、各種処理作業またはパネルの搬送の異常時について説明する。処理作業の異常時とは、各種処理ユニットまたは搬送ステージの故障により各種処理作業やパネルの搬送が中断する場合をいう。このような場合には、バックアップ70(図6参照)上の下刃44が高温であるため、パネル10を下刃44から退避する必要がある。
真空動作弁である第1、第2の弁56,57の2系統を制御する不図示の制御装置に、異常信号が入力されると、図5(b)に示すように、第1の弁56系統は負圧、第2の弁57系統は正圧となる。第2の弁57系統を正圧にすると、密閉空間C内が正圧となるため、ピストン54が上昇し、シャフト53に取り付けられた吸着パッド52も作業位置より上昇する。このとき、第1の弁56系統は負圧なので、パネル10は吸着パッド52に吸着された状態のまま、吸着パッド52と共に上昇する。これにより、パネル10は、図6(b)に示すように、バックアップ70の下刃44から退避する。よって、高温の下刃44にパネル10が接触したままの状態になることを回避することができる。
処理作業または搬送機構の異常が解除された場合には、図5(a)に示すように、第1の弁56系統は負圧のまま、第2の弁57系統を負圧にする。第2の弁57系統を負圧にすると、密閉空間C内が負圧となるため、ピストン54が下降してシリンダ51内底面に位置する。これと共に、シャフト53に取り付けられた吸着パッド52も下降してシリンダ51上に位置する。そして、処理作業または搬送の異常により中断した工程より各種処理作業が再開される。
以上、本発明のFPDモジュールの組立装置の実施の形態について、その作用効果も含めて説明した。かかる本発明のFPDモジュールの組立装置は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
2…TAB(搭載部品)、10…パネル、P…FPDモジュール、
20…FPDモジュールの組立ライン(FPDモジュールの組立装置)、
40…パネル保持部、41…基準ビーム、42…両側保持部、
44…下刃、45…上刃、41a、42a…吸着面、
50…パネル昇降機構、51…シリンダ、52…吸着パッド、53…シャフト、
54…ピストン、56…第1の弁、57…第2の弁、55,58…開口、59…吸着エア通路C…密閉空間、70…バックアップ、
100…端子クリーニングユニット、
101,201,301,401,501,601,701,801…フレーム、
103,203,303,403,503,603,703,803…搬送ステージ(搬送台)、
104,204,304,504,604,704,804…基準ビーム、
105…クリーニングヘッド(処理ヘッド)、200…第1のACF貼付ユニット、
205,505…ACF貼付ヘッド(処理ヘッド)、300…第1の仮圧着ユニット、
305,605…搭載ヘッド(処理ヘッド)、400…第1の本圧着ユニット、
405,705…本圧着ヘッド(処理ヘッド)、
500…第2のACF貼付ユニット、600…第2の仮圧着ユニット、
700…第2の本圧着ユニット、800…PCB接続ユニット
20…FPDモジュールの組立ライン(FPDモジュールの組立装置)、
40…パネル保持部、41…基準ビーム、42…両側保持部、
44…下刃、45…上刃、41a、42a…吸着面、
50…パネル昇降機構、51…シリンダ、52…吸着パッド、53…シャフト、
54…ピストン、56…第1の弁、57…第2の弁、55,58…開口、59…吸着エア通路C…密閉空間、70…バックアップ、
100…端子クリーニングユニット、
101,201,301,401,501,601,701,801…フレーム、
103,203,303,403,503,603,703,803…搬送ステージ(搬送台)、
104,204,304,504,604,704,804…基準ビーム、
105…クリーニングヘッド(処理ヘッド)、200…第1のACF貼付ユニット、
205,505…ACF貼付ヘッド(処理ヘッド)、300…第1の仮圧着ユニット、
305,605…搭載ヘッド(処理ヘッド)、400…第1の本圧着ユニット、
405,705…本圧着ヘッド(処理ヘッド)、
500…第2のACF貼付ユニット、600…第2の仮圧着ユニット、
700…第2の本圧着ユニット、800…PCB接続ユニット
Claims (4)
- パネルの作業辺に対して各種処理作業を行う処理ヘッドを有する複数の処理ユニットと、
前記複数の処理ユニットの作業位置に前記パネルを搬送する搬送ステージと、
前記処理ユニットに配設され、前記パネルの作業辺を含む少なくとも2つの周縁辺を吸着することにより前記パネルを保持するパネル保持部と、
前記パネル保持部に設けられ、前記各種処理作業または前記パネルの搬送の異常時に、前記パネルを前記作業位置よりも上昇可能に支持すると共に、前記各種処理作業または前記パネルの搬送の異常が解除された時に、前記パネルを前記作業位置に下降可能に支持するパネル昇降機構を備えることを特徴とするFPDモジュールの組立装置。 - 前記パネル保持部は、
前記パネルの作業辺を保持する基準ビームと、
前記基準ビームの両端側に各々垂設され、前記基準ビームと共に前記パネルを保持する一対の両側保持部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のFPDモジュールの組立装置。 - 前記パネル昇降機構は、
前記パネル保持部に設けられたシリンダと、
前記シリンダ上面に摺動可能に挿通するシャフトと、
前記シャフトの上端に取り付けられた吸着パッドと、
前記シャフトの下端に取り付けられたピストンと、
前記ピストンに形成された開口から前記シャフト内を通り前記吸着パッドに形成された開口に連通する吸着エア通路と、
前記吸着エア通路内を負圧にして、前記吸着パッドにより前記パネルを吸着させる第1の弁系統と、
前記ピストンの底面と前記シリンダ内面で形成される密閉空間内を負圧または正圧にすることにより、前記シリンダ内の底面または上面間を、前記ピストンが昇降可能とした第2の弁系統と、からなることを特徴とする請求項1または2に記載のFPDモジュールの組立装置。 - 前記基準ビームは、
前記吸着パッドを所定間隔で複数設け、
前記吸着パッドと交互に配設され、吸着により前記パネルを保持する複数の吸着溝を備えることを特徴とする請求項2または3に記載のFPDモジュールの組立装置。
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- 2011-03-28 JP JP2011069701A patent/JP2012203304A/ja active Pending
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